説明

発電殺菌装置

【課題】水道水の水質低下により、各家庭、各事業所では浄水器を取り付けることにより、その低下を防いでいる。しかし、現在市販されている浄水器においては、一晩通水を止めるだけで、濾過材に付着した細菌が著しく増殖して不衛生な状態になることが認められており、長時間通水を止めた後の浄水器の水は飲用に適さないものとなっている。
【解決手段】二種類の金属を浄水器本体1の内部浄化水出口7に取り付け、被処理水が二種の金属4,5の間である6を通過して浄水器1の8より外部に出るものである。二種の金属のうち最低一つには殺菌性を有する金属を用いて、なおかつ二種の金属間である6にはそれら金属による電流がながれるため二重に殺菌が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水道水の浄化に使用される浄水器に関し、より詳しくは、その内部に滞留する水が細菌によって汚染されないようにした浄水器に関するものであると共に、発生した電流を電力として用いるものである。
【背景技術】
【0002】
水道水の水質低下により、各家庭、各事業所では浄水器を取り付けることにより、その低下を防いでいる。しかし、現在市販されている浄水器においては、一晩通水を止めるだけで、濾過材に付着した細菌が著しく増殖して不衛生な状態になることが認められており、長時間通水を止めた後の浄水器の水は飲用に適さないものとなっている。
【0003】
そのため、浄水器を使用する前には、充分通水して濾過材に付着した細菌を洗い流してから使用していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このような対策は、本質的な対策ではないので、通水を止めるとまたすぐに細菌が増殖する。また、使用前に通水しても、濾過材内部にまで入り込んだ細菌は短時間の通水では洗い流せないので、不衛生であるという問題があった。
【0005】
そこで、この発明は、長時間浄水器の通水を止めておいても、細菌が増殖しない安全な浄水器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、この発明では、二種類の金属を浄水器本体1の内部浄化水出口7に取り付け、被処理水が二種の金属4,5の間である6を通過して浄水器1の8より外部に出るものである。二種の金属には殺菌性を有する金属等を用いて、なおかつ2種の金属間である6にはそれら金属による電流が流れるため二重に殺菌が行われる。またこの電流を電力に使用することも可能である。
【0007】
二種の金属としては、銀(金属)、亜鉛、錫、ストロンチウム、ビスマス、アルミニウム等からなる群より選ばれた二種の金属を使うことができる。
【発明の効果】
【0008】
この発明では、浄水器本体1内に水道水が残留していても、二種の金属4あるいは5が殺菌性を有しており、前記金属から溶け出た金属イオンにより、浄水器本体1内の細菌が死滅するのみならず、金属間に生ずる電流を利用して細菌を二重に殺菌することができる。またこの生じた電流を電力としても利用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1において、1は発電殺菌浄水器(以下浄水器と略す)の本体であり、水道水入口2と浄水出口8が設けられている。浄水器内には水道水中の不純物を吸着,除去するための活性炭・麦飯石3、二種の異なる金属4、5が設けられている。水道水は水道水入口2から浄水器内に流入し、活性炭・麦飯石3を通過し、ここで水道水中の不純物が吸着,除去される。異なる二種の金属4、5より金属イオンが滞留水中に溶出する。この金属イオンが滞留水中の細菌に対し抑制効果を示し、細菌の繁殖を抑える。また6部では二種の異なる金属間に流れる電流により二重に殺菌を行うことが出来る。
【0010】
前記図1の4、5部とその間の6部に流れる電流を電力としてのみ使用する場合には、図2の二種の金属9、10とその間の水溶液、ゲル状物資11より構成されることにより、電球やLED、モーターといった12を使用出来る。
【0011】
二種の金属イオン及びその間に流れる電流により水が殺菌されることから、これらを花瓶等に入れる事により、生花を長期間培養することが出来る。
【産業上の利用の可能性】
【0012】
本発明は水の浄化における産業分野で利用することができる。また図2に記載された原理を用いることにより発生した電力が産業上の利用の可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】 本発明の第一の実施形態に係る発電滅菌浄水器の模式図である。
【図2】 図1の発電滅菌部に係る原理図である。
【符号の説明】
【0014】
3 活性炭、麦飯石
4、5、9、10 金属
11 水溶液あるいはゲル状物質
12 電球、LEDあるいはモーター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水道水入口と、浄水出口を備えた本体と、前記本体内に充填された水道水中の不純物を吸着,除去するための活性炭、麦飯石と、二種の異金属を具備し、二種の金属イオンとこれら異金属間に流れる電流を用いた発電殺菌浄水器
【請求項2】
二種の異金属が浄水、水溶液、ゲル状物質等により囲まれ、二種の異金属間に流れる電流により発電あるいは殺菌を行う請求項1記載の発電殺菌浄水器。
【請求項3】
二種類の金属が銀(金属)、亜鉛、錫、ストロンチウム、ビスマス、アルミニウム等からなる群より選ばれた二種であることを特徴とする請求項2記載の発電滅菌浄水器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2007−21470(P2007−21470A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−234973(P2005−234973)
【出願日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(505306843)
【出願人】(505306854)
【出願人】(505306865)
【出願人】(505306876)
【Fターム(参考)】