説明

白金コロイド担持ゼオライトおよびその製造方法

【課題】燃料電池用の電極触媒用の材料として有用な白金コロイド担持ゼオライトの製造方法を提供する。
【解決手段】PtイオンまたはAuイオンの存在下、平均粒子径1〜100nmの白金コロイドをゼオライトに担持させる白金コロイド担持ゼオライトの製造方法。ゼオライトの懸濁液(ゼオライト固形分100重量部)に、PtイオンまたはAuイオンを金属元素換算で5〜90重量部加え、15〜40℃にて混合し、そこに平均粒子径1〜100nmの白金コロイドを金属元素換算で10〜120重量部添加し、15〜40℃にて混合する白金コロイド担持ゼオライトの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、白金コロイドが担持されたゼオライトの製造方法およびその製造方法により得られる新規の白金コロイド担持ゼオライトに関するものである。この白金コロイド担持ゼオライトは、例えば、燃料電池用の電極触媒用の材料として極めて有用なものである。
【背景技術】
【0002】
近年、エネルギー、環境問題に関連して、クリーンな水素をエネルギー源とする高効率、無公害でCO2等温暖化ガスを発生しない発電システムとして燃料電池が注目されてい
る。このような燃料電池は、家庭や事業所など固定設備、自動車や携帯電話のバッテリーなどの移動設備などでの使用を目的に本格的な開発研究が行われている。
【0003】
燃料電池は使用する燃料の有する化学エネルギーを、電気化学反応を利用して、電気エネルギーに変換する装置であり、電解質とアノード極・カソード極から構成される。また、燃料の化学反応を有効に推進するために触媒が必要とされる。
【0004】
燃料電池は使用する電解質によって分類され、アルカリ電解質型、固体高分子電解質型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型に分けられる。このとき固体高分子電解質型およびリン酸型は電荷移動体がプロトンであり、プロトン型燃料電池ともいわれる。
【0005】
この燃料電池に用いる燃料としては、天然ガス、LPガス、都市ガス、アルコール、ガソリン、灯油、軽油などの炭化水素系燃料が挙げられる。
このような炭化水素系燃料を、まず水蒸気改質、部分酸化などの反応により水素ガス、COガスに変換し、COガスを除去して水素ガスを得る。この水素は、アノードに供給され、アノードの金属触媒によってプロトン(水素イオン)と電子に解離し、電子は回路を通じて仕事をしながらカソードに流れ、プロトン(水素イオン)は電解質膜を拡散してカソードに流れ、カソードにてこの電子、水素イオンとカソードに供給される酸素とから水となって電解質膜に拡散する。すなわち、酸素と燃料ガスに由来する水素とを供給して水を生成する過程で電流を取り出すメカニズムになっている。
【0006】
このような燃料電池に用いられるカソード電極としてはPt、Pt−Ni、Pt−Co、Pt−Cu等の金属成分からなる触媒層(薄膜)をスパッタ法により多孔質支持層上に形
成したもの、アノード電極としては耐CO被毒性の高いPt-Ru、Pt-Fe、Pt-Ni、Pt-Co、Pt-Mo等の金属成分からなる触媒層(薄膜)をスパッタ法により多孔質支持層上に形成したものが検討されている。
【0007】
触媒の担体となる多孔質物質としては、カーボンやゼオライトが代表的であり、特にゼオライトからなる担体は触媒活性機能、吸着機能、カチオン交換能、分子篩作用の特性を生かして、主として石油精製用触媒、排ガス浄化、吸着剤用に使用される。 白金をゼオライト担体に担持させる方法としては、テトラアンミン白金(II)ナイトレート〔Pt(N
3)4〕(NO3)2、テトラアンミン白金(II)ジクロライド〔Pt(NH3)4〕Cl2などのテトラアンミン白金(II)錯塩の水溶液を用いて〔Pt(NH3)42+イオンをゼオライトの有する陽イオンと交換して担持し、担持された白金アンミンの錯イオンを空気中にて焼成し、水素雰囲気下で加熱処理して白金担持ゼオライト触媒を調製する方法が知られている。(荒井弘通、「イオン交換触媒」、触媒、vol.19、P.365−372(1977)、非特許文献1)。この方法では、白金イオンが白金はゼオライト内部まで分散して担持し、ゼオライトの外表面から深部方向に相当量の白金の分布するものと言われている。この場合、担持触媒の表面付近で生じる反応に対しては、深部方向にかけて担持した白金が有効
に利用されないという問題があった。
【0008】
特開平10−15391号(特許文献1)には、成形ゼオライトへ白金錯陽イオンをイオン交換により担持させる外層担持型白金担持ゼオライト触媒の製造方法において、用いる白金錯陽イオンとして、塩化白金(IV)酸アンモニウムを過剰のアンモニア水と加熱反応させた後、過剰のアンモニアを揮発除去して得られる4価白金のアンミン錯イオンを用いることが開示されている。この外層担持型白金担持ゼオライト触媒については、その製造工程において、350℃での焼成を必要とし、2価白金アンミン錯体を使用した場合に比較すれば、ゼオライト内部への担持は抑制されるものの、なお相当量の4価白金アンミン錯体がゼオライト内部に担持されるものであった。
【0009】
特開2004−342505号(特許文献2)に開示された発明は、アノードと、アノードに対向したカソードと、それらの間に介在したプロトン電導性固体電解質層とを具備し、前記アノードは、白金及び白金合金の少なくとも一方を粒子状のカーボン担体に担持してなる第1担持触媒と、白金及び白金合金の少なくとも一方を前記カーボン担体よりも親水性が高い粒子状の親水性担体に担持してなる第2担持触媒とを含有し、前記第1担持触媒に対する前記第2担持触媒の重量比は0.01乃至0.30の範囲内にあることを特徴とする固体高分子型燃料電池用の膜電極接合体に関するものであり、該親水性担体の例としてゼオライトが挙げられている。
【0010】
この白金担持ゼオライトの製造方法として、市販のモルデナイト型ゼオライトを純水中に分散させ、そこヘキサヒドロキソ白金硝酸溶液を滴下し、さらに純水を滴下した後、分散液を濾過し、次に、濾過ケークを洗浄し、再度、純水中に分散させ、この分散液中に0.01Nのアンモニア水溶液を添加してpHを約9に調節し、これに、還元剤として、水素化硼素ナトリウムを純水中に溶解してなる溶液を滴下し、その後、この分散液を濾過し、得られた濾過ケークを80℃で48時間乾燥させてなる方法が開示されている。しかしながら、特許文献2には、白金のゼオライト内部での担持を有効に制御することについては何ら記載されていない。
【0011】
また、これらの従来の方法では、焼成や還元工程が必要となるため、焼成するための装置や還元剤が必要だった。
【特許文献1】特開平10−15391号
【特許文献2】特開2004−342505号
【非特許文献1】荒井弘通、「イオン交換触媒」、触媒、vol.19、P.365-372(1977)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
このように、従来のイオンを担持させる方法では、ゼオライト担体内部にまで、白金が浸透するため、白金の利用効率が低くなるという問題点があった。
また、多量の白金コロイドをゼオライト担体上に充分に担持させる方法は、知られておらず、またその様な白金コロイド担持ゼオライトは知られていなかった。
【0013】
本発明の目的は、白金の利用率が高い上、白金の触媒作用が十分に発揮でき、しかも、従来のような焼成や還元剤の使用などを必要としない製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
このような情況のもと、本発明者らは、上記問題点を解消すべく鋭意検討した結果、白金イオン(錯体)を使用するかわりに、nmオーダーの白金コロイドをゼオライトに担持すれば、従来の白金イオンを担持させたゼオライト触媒に比べて、白金の触媒作用が有効
に発揮され、従来技術の問題点がいずれも解消できると考えた。また従来の白金イオンを担持させた白金担持ゼオライトの製造方法にみられるような焼成工程や還元剤の使用などを必要としないという利点もあると考えた。
【0015】
しかしながら、単に、ゼオライト粉末と白金コロイドを混合しただけでは、白金コロイドを十分に担持できなかった。そこで、本発明者らは、さらに、白金コロイドを担持するのに好適な条件について検討を行った結果、特定のイオンの存在下に、白金コロイドをゼオライト担体に担持させれば、白金コロイドを効率的に担体表面に担持できるとともに、脱離することもなく、有効に触媒機能を発揮できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0016】
なお、このようにゼオライト担体に白金イオンを担持させる技術は知られていたが、白金コロイドをゼオライト担体に担持する技術は知られていなかった。
本願の第1の発明は、PtイオンまたはAuイオンの存在下、平均粒子径1〜100nmの白金コロイドをゼオライトに担持させる白金コロイド担持ゼオライトの製造方法である。
【0017】
本願の第2の発明は、ゼオライトの懸濁液(ゼオライト固形分100重量部)に、PtイオンまたはAuイオンを金属元素換算で5〜90重量部加え、15〜40℃にて混合し、そこに平均粒子径1〜100nmの白金コロイドを金属元素換算で10〜120重量部添加し、15〜40℃にて混合する白金コロイド担持ゼオライトの製造方法である。
【0018】
本願の第3の発明は、前記第1および第2の発明において、前記Ptイオンが、塩化白金酸、塩化白金(IV)酸カリウム、塩化白金(IV)酸ナトリウム、テトラニトロ白金(II)カリウム、ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸ナトリウム水和物、ジニトロジアンミン白金硝酸、ジニトロジアンミン白金アンモニアまたはテトラアンミンジクロロ白金水和物からなる群から選ばれる1種以上の白金化合物から誘導されるものであり、
前記Auイオンが塩化金酸、亜硫酸金ナトリウム、シアン化金カリウムまたはシアン化金ナトリウムからなる群から選ばれる1種以上の金化合物から誘導されるものであることを特徴とする白金コロイド担持ゼオライトの製造方法である。
【0019】
本願の第4の発明は、前記第1〜3の発明で製造されてなる白金コロイド担持ゼオライトである。
本願の第5の発明は、前記第4の発明において、ゼオライト担体に対し、平均粒子径1〜100nmの白金コロイドが、3〜60重量%担持してなる白金コロイド担持ゼオライトである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、触媒作用に寄与しない担体内部の白金量を少なくできるとともに、少量で高活性の白金コロイド担持ゼオライトが提供される。
かかる、白金コロイド担持ゼオライトは、燃料電池用の電極触媒として好適である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明について以下に述べる。
本発明の白金コロイド担持ゼオライトの製造方法は、PtイオンまたはAuイオンの存在下、平均粒子径1〜100nmの白金コロイドをゼオライトに担持させることを特徴としている。このような方法で製造すれば、所望の白金コロイド担持ゼオライトを製造することができる。
【0022】
具体的な製造方法としては、ゼオライトの懸濁液(ゼオライト固形分100重量部)に
、PtイオンまたはAuイオンを金属元素換算で5〜90重量部加えて混合し、そこに平均粒子径1〜100nmの白金コロイドを金属元素換算で10〜120重量部添加し、混合する。PtイオンまたはAuイオンをゼオライト懸濁液に添加し、混合する際の温度は、格別に制限されるものではないが、例えば、15℃以上の温度で、混合することができ、通常は15〜40℃の範囲で混合される。また、PtイオンまたはAuイオンが混合したゼオライト懸濁液に白金コロイドを添加、混合する際の温度についても、格別に制限されるものではなく、例えば、15℃以上の温度で、混合することができ、通常は15〜40℃の範囲で混合される。
【0023】
ゼオライト
本発明で担体として使用されるゼオライトについては、格別限定されるものではなく、通常吸着剤、触媒、触媒担体等として用いられるゼオライトを使用することができる。このような例としては、A型ゼオライト、フォージャサイト型ゼオライト(X型、Y型ゼオライト)、L型ゼオライト、モルデナイト型ゼオライト、FMI型ゼオライト(ZSM−5型ゼオライト)、β型ゼオライト等を挙げることができる。なお、合成ゼオライトでも、天然に産出するゼオライト系鉱物であっても、本発明における担体として使用できる。
【0024】
このようなゼオライトは、その形状が格別限定されるものではない。ゼオライトの大きさについては、典型的には粒子径が10nm〜10μm、好ましくは1〜3μmの範囲にあるものが使用される。なお、ゼオライト担体については、担持される白金コロイドと同等ないしはそれ以上の大きさのゼオライトが使用される。通常は、ゼオライト担体の大きさ(平均粒子径)は、白金コロイドの平均粒子径の10倍以上のものが使用される。
なお、粒子径が前記範囲にある限り、凝集したゼオライト粒子であっても用いることができるが、望ましくはできるだけ分散(凝集をほぐした状態)させて用いられる。また、前記ゼオライトは予め所望のカチオンにイオン交換して用いることも可能である。
【0025】
一般に平均粒子径が10nm未満のゼオライトを得ることは困難である。また、平均粒子径が10μmを越えるゼオライトを用いた場合、ゼオライト担体の表面に白金コロイドを均一に担持させることが容易ではなくなる。
【0026】
本発明で使用するゼオライトは、好ましくは水蒸気雰囲気中にて、焼成したものが使用される。
本発明に使用されるゼオライト担体の比表面積、SiO2/Al23については格別に
限定されるものではないが、例えば、比表面積は400〜900m2/g、SiO2/Al23(モル比)は2以上、のものが使用される。このようなゼオライト担体を使用することで、後述するように、ゼオライト担体に対して、3〜60重量%の白金コロイドが担持した白金コロイド担持ゼオライトを得ることができる。
【0027】
なお、ゼオライト担体の形状としては、特に制限されるものではなく、粉体状であっても、また、小球状、ペレット状に成形されていてもよい。
ゼオライトの懸濁液は、ゼオライトに水を加えて、常温で、1分〜10分程度攪拌し、ホモジナイザー等で解砕することにより、調製することができる。ここで通常は、ゼオライト100重量部に対して、脱イオン水を800〜1300重量部が添加される。
【0028】
こうして得られたゼオライト懸濁液については、操作上の必要に応じて、更に水を加えて希釈してもかまわない。希釈水としては、好適には脱イオン水が使用される。
PtイオンまたはAuイオン
次にゼオライト懸濁液にPtイオンまたはAuイオンを添加する。PtイオンまたはAuイオンについては、通常は、PtイオンまたはAuイオンを発生することのできる白金化合物または金化合物をゼオライト懸濁液に添加することにより供給される。
【0029】
これらの化合物の添加量は、ゼオライト懸濁液中のゼオライト担体の固形分100重量部に対して、PtイオンまたはAuイオンとして、5〜90重量部、好ましくは10〜80重量部加えられる。PtイオンまたはAuイオンの添加量が5重量部未満の場合、白金コロイドを添加しても、ゼオライト担体に対する充分な担持効果が得られないことがある。また90重量部を超えて、添加しても、ゼオライト担体に対する白金コロイドの担持効果は変化がなくなるので、それ以上の添加は必ずしも必要ではなくなる。
【0030】
これらの化合物は、必要に応じて、溶媒で溶解して使用される。固体状の白金化合物または金化合物をゼオライト懸濁液に添加する場合は、白金化合物または金化合物が充分に溶解して、イオンが発生できるまで、攪拌などの操作を充分に行なう必要がある。
【0031】
なお、Ptイオンについては、その価数について制限されるものではなく、Pt2+、Pt4+、またはPt6+のいずれであっても使用することができる。
Ptイオンの供給源となる白金化合物としては、ゼオライト懸濁液中にて、Ptイオンを発生するものであれば格別限定されるものではない。例えば、塩化白金酸、塩化白金(IV)酸カリウム、塩化白金(IV)酸ナトリウム、テトラニトロ白金(II)カリウム、ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸ナトリウム水和物、ジニトロジアンミン白金硝酸、ジニトロジアンミン白金アンモニアまたはテトラアンミンジクロロ白金水和物から選ばれる1種以上の白金化合物が挙げられる。また、前記Auイオンの供給源となる金化合物についても、ゼオライト懸濁液中にて、Auイオンを発生するものであれば格別限定されるものではない。例えば、塩化金酸、亜硫酸金ナトリウム、シアン化金カリウムまたはシアン化金ナトリウムから選ばれる1種以上の金化合物をあげることができる。これらの白金化合物および金化合物は、前記の通り、そのまま添加してもよく、溶媒に希釈してから添加しても構わない。
【0032】
前記溶媒の種類については、白金化合物または金化合物と反応性を有することなく、該白金化合物または金化合物を溶解できるものでは格別限定されるものではない。
このような溶媒としては、水;
メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、メチルイソカルビノールなどのアルコール類;
アセトン、2−ブタノン、エチルアミルケトン、ジアセトンアルコール、イソホロン、シクロヘキサノンなどのケトン類;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;
ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、3,4−ジヒドロ−2H−ピランなどのエーテル類;
2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、エチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル類;
2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテートなどのグリコールエーテルアセテート類;
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エチル、エチレンカーボネートなどのエステル類;
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;
ヘキサン、ヘプタン、iso−オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;
塩化メチレン、1,2−ジクロルエタン、ジクロロプロパン、クロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;
ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;
N−メチル−2−ピロリドン、N−オクチル−2−ピロリドンなどのピロリドン類などをあげることができるがこれらに限定されるものではない。
【0033】
ゼオライト懸濁液にPtイオンまたはAuイオンを加え、混合する際の温度は、格別に制限されるものではないが、通常は15℃以上、好適には15〜40℃の範囲が推奨される。15℃未満では、最終的に白金コロイドの担持が不十分になることがあり、40℃以上で、添加、混合を行なっても、最終的な生成物に変化は見られない。この際、充分に攪拌しながら、PtイオンまたはAuイオンが添加される。添加してからの混合時間は、格別に制限されるものではないが、通常は1分〜60分攪拌混合される。
【0034】
白金コロイド
ゼオライト懸濁液に充分に前記イオンを分散させた後、平均粒子径1〜100nm、好ましくは3〜50nmの範囲にある白金コロイドをゼオライト固形分100重量部に対して、白金元素換算で10〜120重量部、好ましくは20〜110重量部添加し、混合する。混合する際の温度は、格別に制限されるものではないが、通常は15℃以上、好適には15〜40℃の範囲が推奨される。15℃未満では、白金コロイドの担持が不十分になることがあり、40℃以上で、添加、混合を行なっても、格別に生成物に変化は見られない。
【0035】
混合時間は、格別に制限されるものではないが、通常は10分〜120分攪拌混合される。
白金コロイドの平均粒子径が1〜100nmにある場合は、充分に白金コロイドが分散してゼオライト担体に担持できる。平均粒子径が1nm未満の白金コロイドを得ることは困難である。また、白金コロイドの平均粒子径が100nmを超える場合は、ゼオライト担体へ充分に分散して担持することが容易ではなくなる。
【0036】
白金コロイドとしては、通常は水または有機溶媒に分散された白金コロイド溶液が使用される。白金コロイド溶液中の白金金属の固形分濃度は、格別に制限されるものではないが、例えば、0.01重量%以上のものが使用に適している。
【0037】
白金コロイドの添加量が白金元素換算で10〜120重量部の場合は、ゼオライト担体に充分に白金コロイドが分散して担持される。10重量部未満の場合は、担持に関しては問題ないものの、ゼオライト担体に担持される白金コロイドの絶対量が少ないため、白金コロイドによる触媒作用が不充分となることがある、120重量部を超えて、白金コロイドを添加しても、ゼオライト担体への担持量はほぼ飽和に達してしまい、担持できない白金コロイドが増えるので、効率的ではない。
【0038】
本発明の白金コロイド担持ゼオライトの製造方法において、ゼオライト担体に対する白金コロイドの担持量は、本発明の製造方法の製造条件(PtイオンまたはAuイオン添加時の温度、PtイオンまたはAuイオン添加量、白金コロイド添加量、白金コロイド添加時の温度など)の影響を受けるものであるが、使用するゼオライト担体の比表面積、または平均粒子径によっても影響を受ける。
【0039】
本発明に使用される白金コロイドの製造方法は、格別に限定されるものではなく、公知の製造方法で得られたものを使用することができる。
一般に白金コロイドを製造する方法には、いわゆる燃焼法と、沈殿法(金属塩還元反応法)とが知られている。
【0040】
燃焼法は、金属イオン溶液を水素ガス中またはリンなどへ投じて還元反応を生じさせ、その後、燃焼により加熱して反応を促進させ、生成した金属微粒子を液体分散媒中に受入れ、還元終了後、界面活性剤を用いて金属コロイドを安定化させる処理を行なうという方法である。具体的には、特開昭61−271026号に開示されているような、白金の王水溶液と低級アルコ−ルの混合溶液及び水素ガスを別の供給系より送出し、燃焼させた水
素ガス炎の直前において前記混合溶液を合流させて、白金は830〜870℃で燃焼させ、燃焼火炎を、コロイド生成槽中において槽底近くに達する渦流を生じさせた液体分散媒中に吹込むことを特徴とする製造方法があげられる。
【0041】
沈殿法(金属塩還元反応法)は、燃焼法に比べて高濃度、高活性の白金コロイドを得ることが可能な製造方法といわれている。この方法では、白金イオン溶液に還元剤を添加し、温度並びにpHを制御しつつ還元処理して液中に白金微粒子を析出させる高活性微粒子の製造方法であって、液の温度は、反応期間中20〜80℃の範囲で低温より高温に制御し、pHを4〜11の範囲に保ち、還元処理は、界面活性剤(保護コロイド)に依存することなく、金属イオンを還元してコロイド状態を保たせるものである。
【0042】
白金コロイド担持ゼオライト
本発明に係る白金コロイド担持ゼオライトは、上記製造方法で得られるものであり、平均粒子径1〜100nmの白金コロイドが、ゼオライト担体に対して、3〜60重量%担持してなることを特徴とするものである。
【0043】
このような白金コロイド担持ゼオライトは、従来の白金担持ゼオライトとは異なり、活性な白金コロイドが、内部に浸透することなくゼオライト担体の表面に分散しているため、優れた触媒作用を発揮することが可能となる
本発明製造方法により、このような優れた効果を有する白金コロイド担持ゼオライトが得られる理由については、明確ではないが、本発明では、PtまたはAuイオンの存在下で、ゼオライト担体懸濁液に白金コロイドを混合しており、ゼオライト組成中、とりわけゼオライト表面に存在するシリカまたはアルミナに、PtイオンあるいはAuイオンが吸着することにより、ゼオライト担体表面に一種のプライマー層が形成されているものと考えられる。そのプライマー層上において、白金コロイドとPtイオン間あるいは白金コロイドとAuイオン間での吸着が起こり、白金コロイドが良好に担持されるものと推定される。その結果、担体表面に選択的に活性な白金コロイドを担持できると考えられる。なお、PtまたはAuイオンが存在しない場合は、ゼオライト担体表面にプライマー層が存在しないため、白金コロイドが担体表面に吸着しにくいものと考えられる。
【0044】
また、本発明の製造方法においては、既に金属状態にある白金コロイドを使用するので、白金コロイドがゼオライト担体に担持するだけで白金コロイド担持ゼオライトを得ることができる。例えば、イオン吸着還元法では、ゼオライト上にPtイオンが存在するゼオライト担体を焼成還元して白金金属としなければならないが、これに比べて本発明の製造方法は、このような焼成還元処理を必要とせず、簡便であり、生産性に優れた方法であるものと言える。
【0045】
本発明の製造方法により得られる白金コロイド担持ゼオライトを含む分散液は、操作上の必要に応じて、白金コロイド担持ゼオライトを含む液を水で希釈してもよい。通常は、ゼオライト100重量部に対する水の量が、最大で250,000重量部程度まで希釈す
ることができる。
【0046】
また、必要に応じて、得られた白金コロイド担持ゼオライトを遠心分離装置にかけて、望ましくは、洗浄を3回以上繰り返して、残存するイオンを除去してもよい。
所望により、精製した白金コロイド担持ゼオライト分散液から白金コロイド担持ゼオライトを分離してもよい。分離する場合は、通常は、遠心分離機を用いる。
分離した白金コロイド担持ゼオライトについては、通常は乾燥させる。乾燥条件としては、90〜100℃にて、5〜20時間かけて乾燥することが推奨される。
【0047】
本発明の白金コロイド担持ゼオライトは、ゼオライト担体に対して3〜60%のレベル
の担持量を達成したものであり、このため例えば、排ガス浄化用触媒の用途において、少ない白金コロイド担持ゼオライトの使用で、高活性が期待できる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明によれば、燃料電池の電極触媒用に優れた白金コロイド担持ゼオライトが得られる。かかる白金コロイド担持ゼオライトは、燃料電池用途のみならず、排ガス処理用途、脱臭剤などにも利用できる。
[実施例]
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0049】
ゼオライト懸濁液の調製
実施例および比較例で使用するゼオライト懸濁液は次の様に調製した。
超安定性Y型ゼオライト(パウダー状、平均粒子径=2μm、SiO2/Al23(モル
比)=5、Na2Oを5重量%含有、NFA(格子外アルミニウム)5.0重量%含有、比表面積600m2/g、格子定数24.57Å、12員環構造)を用意し、乾燥重量10
0gを採取して、水を833g添加し、スリーワンモーターで5分攪拌後、ホモジナイザーで解砕することにより超安定性Y型ゼオライト懸濁液(以下、「USYゼオライト懸濁液」と称する。)を調製した。次に、ゼオライト固形分濃度が10重量%になるように脱イオン水を添加した。
【0050】
白金コロイド溶液の調製
塩化白金酸6水和物25g(白金金属換算で9g)を純水16,000gに溶解して得
た金属塩水溶液に、錯化安定剤として濃度1.0重量%のクエン酸3ナトリウム水溶液1,660gと還元剤として濃度0.1重量%の水素化ホウ素ナトリウム水溶液140gと
を加え、窒素雰囲気下、20℃で攪拌混合して、水に白金微粒子が分散してなる白金コロイド溶液を得た。ついで、白金コロイド溶液を限外濾過膜法洗浄により精製した後、濃度を調整し、白金金属換算で濃度0.42重量%の白金コロイド溶液とした。平均粒子径は3nmであった。以下の実施例および比較例では、この白金コロイド溶液を使用した。
【0051】
[比較例1]
上記USYゼオライト懸濁液(ゼオライト固形分濃度10重量%)を2gを秤量し、それに白金コロイド溶液を47g(白金固形分0.2g、平均粒子径3nm)を添加した。添加後のpHは2.9であった。25℃で、40分間攪拌した後、遠心分離機で固液分離し、更に水を500g加え、3分洗浄した。遠心分離、洗浄を3回繰り返し残存している白金コロイド、Clイオン、Auイオン等を除去したゼオライトを調製した。固形物を90℃で乾燥させ、白金コロイド担持ゼオライトを得た。
【0052】
[実施例1]
上記USYゼオライト懸濁液(ゼオライト固形分濃度10重量%)を2gを秤量し、このゼオライト懸濁液に、塩化金酸水溶液(Auイオンを塩化金酸水溶液中に1重量%含有する)を14g添加し、25℃で5分攪拌した。
【0053】
次に白金コロイド溶液を47g(白金固形分0.2g、平均粒子径3nm)を添加した。添加後のpHは2.9であった。25℃で40分攪拌した後、遠心分離機で固液分離し、更に水を500g加え、3分洗浄した。遠心分離、洗浄を3回繰り返し残存している白金コロイド、Clイオン、Auイオン等を除去して、白金コロイドが表面に担持したゼオライトを調製した。固形物を90℃で5時間乾燥させ、白金コロイド担持ゼオライトを得た。
【0054】
[実施例2]
実施例1と同様のUSYゼオライト懸濁液に塩化金酸水溶液(Auイオンを塩化金酸水溶液中に1重量%含有する)を10g添加し、25℃で5分攪拌した。次に白金コロイド溶液47g(白金固形分0.2g、平均粒子径3nm)を添加した。
【0055】
添加後のpHは3.5であった。25℃で40分攪拌した後、遠心分離機で固液分離し、更に水を500g加え、3分洗浄した。遠心分離、洗浄を3回繰り返し残存している白金コロイド、Clイオン、Auイオン等を除去して、白金コロイドが表面に担持したゼオライトを調製した。固形物を90℃で5時間乾燥させ、白金コロイド担持ゼオライトを得た。
【0056】
[実施例3]
実施例1と同様のUSYゼオライト懸濁液に塩化金酸水溶液(Auイオンを塩化金酸水溶液中に1重量%含有する)を6g添加し、25℃で5分攪拌した。次に白金コロイド溶液を47g(白金固形分0.2g、平均粒子径3nm、)を添加した。添加後のpHは4.1であった。25℃で40分攪拌した後、遠心分離機で固液分離し、更に水を500g加え、3分洗浄した。遠心分離、洗浄を3回繰り返し残存している白金コロイド、Clイオン、Auイオン等を除去して、白金コロイドが表面に担持したゼオライトを調製した。固形物を90℃で5時間乾燥させ、白金コロイド担持ゼオライトを得た。
【0057】
[実施例4]
実施例1と同様のUSYゼオライト懸濁液に塩化金酸水溶液(Auイオンを塩化金酸水溶液中に1重量%含有する)を2g添加し、25℃で5分攪拌した。次に白金コロイド溶液を47g(白金固形分0.2g、平均粒子径3nm)を添加した。添加後のpHは4.8であった。25℃で40分攪拌した後、遠心分離機で固液分離し、更に水を500g加え、3分洗浄した。
【0058】
遠心分離、洗浄を3回繰り返し残存している白金コロイド、Clイオン、Auイオン等を除去して、白金コロイドが表面に担持したゼオライトを調製した。固形物を90℃で5時間乾燥させ、白金コロイド担持ゼオライトを得た。
【0059】
[実施例5]
実施例1と同様のUSYゼオライト懸濁液に塩化白金酸水溶液(Ptイオンを塩化白金酸水溶液中に1重量%含有する)を14g添加し、25℃で5分攪拌した。次に白金コロイド溶液を47g(白金固形分0.2g、平均粒子径3nm)を添加した。添加後のpHは3.0であった。25℃で40分攪拌した後、遠心分離機で固液分離し、更に水を500g加え、3分洗浄した。
【0060】
遠心分離、洗浄を3回繰り返し残存している白金コロイド、Clイオン、Ptイオン等を除去して、白金コロイドが表面に担持したゼオライトを調製した。固形物を90℃で5時間乾燥させ、白金コロイド担持ゼオライトを得た。
【0061】
[実施例6]
実施例1と同様のUSYゼオライト懸濁液に塩化白金酸水溶液(Ptイオンを塩化白金酸水溶液中に1重量%含有する)を10g添加し、25℃で5分攪拌した。次に白金コロイド溶液を47g(白金固形分0.2g、平均粒子径3nm)を添加した。添加後のpHは3.5であった。25℃で40分攪拌した後、遠心分離機で固液分離し、更に水を500g加え、3分洗浄した。
【0062】
遠心分離、洗浄を3回繰り返し残存している白金コロイド、Clイオン、Ptイオン等
を除去して、白金コロイドが表面に担持したゼオライトを調製した。固形物を90℃で5時間乾燥させ、白金コロイド担持ゼオライトを得た。
【0063】
[実施例7]
実施例1と同様のUSYゼオライト懸濁液に塩化白金酸水溶液(Ptイオンを塩化白金酸水溶液中に1重量%含有する)を6g添加し、25℃で5分攪拌した。次に白金コロイド溶液を47g(白金固形分0.2g、平均粒子径3nm)を添加した。添加後のpHは4.3であった。25℃で40分攪拌した後、遠心分離機で固液分離し、更に水を500g加え、3分洗浄した。
【0064】
遠心分離、洗浄を3回繰り返し残存している白金コロイド、Clイオン、Ptイオン等を除去して、白金コロイドが表面に担持したゼオライトを調製した。固形物を90℃で5時間乾燥させ、白金コロイド担持ゼオライトを得た。
【0065】
[実施例8]
実施例1と同様のUSYゼオライト懸濁液に塩化白金酸水溶液(Ptイオンを塩化白金酸水溶液中に1重量%含有する)を2g添加し、25℃で5分攪拌した。次に白金コロイド溶液を47g(白金固形分0.2g、平均粒子径3nm)を添加した。添加後のpHは5.2であった。25℃で40分攪拌した後、遠心分離機で固液分離し、更に水を500g加え、3分洗浄した。遠心分離、洗浄を3回繰り返し残存している白金コロイド、Clイオン、Ptイオン等を除去して、白金コロイドが表面に担持したゼオライトを調製した。固形物を90℃で5時間乾燥させ、白金コロイド担持ゼオライトを得た。
【0066】
実施例1〜8、比較例1で得られた白金コロイド担持ゼオライトについてPtを分析した。また、表面状態を透過型電子顕微鏡写真撮影(TEM)観察によって行った。透過型電子顕微鏡写真撮影には、透過型電子顕微鏡(型番H−800、日立製作所製)を使用した。
【0067】
なお、白金コロイド担持ゼオライトにおけるPtの含有量は誘導結合プラズマ発光分光分析装置(以下、ICPと称する場合がある。)[型番SPS1200A、セイコーインスツル株式会社製]で分析した。
【0068】
また、白金コロイドの分散性の指標は以下の通りである。
A:凝集がなく白金コロイドが一次粒子径(3nm程度)で全体的に均一に担持している状態
B:所々白金コロイドが2〜3個接合した形態(粒子径3nm〜5nm程度)で担持されているが、全体的に高分散している状態
C:所々白金コロイドが粒子径6〜8nm程度の凝集粒子として存在するが、全体的に高分散な状態
D:所々白金コロイドの10nm〜15nm程度の凝集粒子が存在する。また、明らかな未担持部分があり、担持密度に差があるなど全体的に不均一な状態
ゼオライト担体に担持した白金コロイドの平均粒子径は、透過型電子顕微鏡写真(倍率250,000倍)における任意の10個の白金コロイドの粒子径を測定し、その平均値
をとった。
【0069】
結果を併せて表1に示す。
【0070】
【表1】

【0071】
実施例6で得られた白金コロイド担持ゼオライトの透過型電子顕微鏡写真撮影による断面写真(倍率250,000倍)を図1に、同じく、実施例7で得られた白金コロイド担
持ゼオライトの表面写真(倍率250,000倍)を図2に示す。
断面写真については、乾燥させた白金コロイド担持ゼオライトを常温硬化型エポキシ樹脂に埋包させ、常温で7時間かけて硬化させ、硬化体を作製し、ミクロトロームにダイヤモンドナイフを装着し、該硬化体を厚さ約30nmとなるように切断して試料を作製して、透過型電子顕微鏡写真撮影を行なった。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】実施例6の白金コロイド担持ゼオライトの断面写真(倍率250,000倍)
【図2】実施例7の白金コロイド担持ゼオライトの表面写真(倍率250,000倍)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
PtイオンまたはAuイオンの存在下、平均粒子径1〜100nmの白金コロイドをゼオライトに担持させることを特徴とする白金コロイド担持ゼオライトの製造方法。
【請求項2】
ゼオライトの懸濁液(ゼオライト固形分100重量部)に、PtイオンまたはAuイオンを金属元素換算で5〜90重量部加え、15〜40℃にて混合し、そこに平均粒子径1〜100nmの白金コロイドを金属元素換算で10〜120重量部添加し、15〜40℃にて混合することを特徴とする請求項1に記載の白金コロイド担持ゼオライトの製造方法。
【請求項3】
前記Ptイオンが、塩化白金酸、塩化白金(IV)酸カリウム、塩化白金(IV)酸ナトリウム、テトラニトロ白金(II)カリウム、ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸ナトリウム水和物、ジニトロジアンミン白金硝酸、ジニトロジアンミン白金アンモニアまたはテトラアンミンジクロロ白金水和物からなる群から選ばれる1種以上の白金化合物から誘導されるものであり、前記Auイオンが塩化金酸、亜硫酸金ナトリウム、シアン化金カリウムまたはシアン化金ナトリウムからなる群から選ばれる1種以上の金化合物から誘導されるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の白金コロイド担持ゼオライトの製造方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で製造されてなる白金コロイド担持ゼオライト。
【請求項5】
ゼオライト担体に対し、平均粒子径1〜100nmの白金コロイドが、3〜60重量%担持してなることを特徴とする請求項4に記載の白金コロイド担持ゼオライト。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−90307(P2007−90307A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−287040(P2005−287040)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【出願人】(000190024)触媒化成工業株式会社 (458)
【Fターム(参考)】