説明

皮革ペレットと化合物粒剤の製造方法とその使用

本発明は、皮革ペレットの製造方法、皮革ペレットとポリマー材料からコンパウンド粒剤を製造する方法、及び、成形部品又はフィルムを製造するためのかかるコンパウンド粒剤の使用に関連している。当該皮革ペレットは次の工程により製造する:削り屑、皮革外皮残骸、及び、完成皮革廃棄物を皮革製造及び完成皮革処理において廃棄物として獲得する工程;前記削り屑、皮革外皮残骸、及び、完成皮革廃棄物を、皮革繊維を含む粉砕皮革素材に粉砕する工程;前記粉砕素材を皮革ペレットに圧縮する工程;及び、前記皮革ペレットを重量で30%を越えない残水分量となるまで乾燥する工程である。皮革ペレットは重量で10〜95%の割合でポリマー材料と混合し、互いに結合して、別の中間製品としてのコンパウンド粒剤へ成形する。前記コンパウンド粒剤は射出成形によって成形部品を、又は、圧延によってフィルムを製造するのに用いられ得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮革ペレットを製造する方法と、皮革ペレットと高分子(ポリマー)材料との化合物粒剤を製造する方法と、成形品又はフィルムを製造するためのそのような化合物粒剤の使用に関連している。
【背景技術】
【0002】
工業的皮革製造中に、皮革は削り出される、つまり、処理工程の一つにおいて、スパイラルナイフシリンダによって例えば1.5mmの均一な厚みへ、その裏面を平削りされる。平削りで取られた材料は、皮革重量の約33%の量に達する削り屑と呼ばれる。なめし手法にもよるが、削り屑は従来、皮革繊維製品(クロム削り屑)又は堆肥化(クロムフリー削り屑)するとすぐに廃棄物のいずれかに用いられてきた。皮革処理中の他の皮革廃棄物として、いわゆる、型抜きスクリーン形態のなめし皮から皮革片を打抜くことで、完成皮革の約50%までになるものも存在する。そのうえ、外皮側におけるトリミング及び(薄く)剥ぐ処理、つまり、再なめし、加脂、原料皮革の染色において更に皮革廃棄物が得られる。これら処理は、顧客に要求された厚み寸法に到達するために、完成皮革においてもしばしば必要となる。
【0003】
全ての場合において、皮革廃棄物の将来的な利用及び廃棄ルートは不確かであり、費用に結びついてくる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに基き、本発明の課題は、皮革製造及び皮革の処理工程において得られた皮革廃棄物を利用するための方法を開発することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題を解決するために、請求項1及び3に記載の特徴構成の組み合わせを提案する。本発明の有利な実施形態及び更なる発展は従属請求項から明らかになる。
【0006】
本発明は、とりわけ、皮革廃棄物を適切に用いることが可能であること、更に、中間製品へ先ず加工される場合には工業的に処理することが可能であること、というコンセプトに基いている。この中間製品は、本発明に係る方法の以下の工程によって製造される皮革ペレット形態を得る。つまり、皮革製造において廃棄物として削り屑を得る。;前記削り屑は、皮革繊維を含む粉砕皮革素材に粉砕される。;粉砕された削り屑を皮革ペレットに圧縮する。;及び、残った水分量が最大30wt.%となるまで皮革ペレットを乾燥する。この場合でも、削り屑は、クロムなめし及びグルタルジアルデヒドによるなめしの両方で得ることができる。
【0007】
他方で、皮革廃棄物は、外皮と完成皮革の剥離中の皮革処理においては皮革廃棄物が、及び、完成皮革からの切片型抜き(打ち抜き)においては型抜きされた形態の廃棄物が得られる。;このようにして形成された外皮皮革残存物と完成皮革廃棄物は、皮革繊維を含む粉砕皮革素材に粉砕される。;次に、粉砕された皮革素材を皮革ペレットに圧縮する。この状況の中で、完成皮革中にはまだまだ添加剤が存在しており、いくらか異なる処理へ導くかもしれないことを考慮に入れるべきである。可能性のある添加剤は、例えば、加脂剤を含有する再なめし組成物、ならびに、染料とポリウレタンのような、粉砕処理前に又はペレット成形前に少なくとも部分的に除去し得るものである。これらの場合であっても、皮革ペレットは、脱脂又は脱色工程後、水分残量30wt.%未満まで乾燥すべきである。
【0008】
削り屑と外皮、又は、完成皮革廃棄物は先ず、微粉粉砕によって約0.5mmの繊維又は粒子サイズまで適切に粉砕される。従来のペレット成形機において、ペレットの圧縮が行われ得る。続く更なる処理工程の要求に従い、圧縮された皮革ペレットは、残水分量5〜30wt.%まで乾燥され得る。幾つかの種類の機械において処理するためには、より低い残水分量が必要となる、というのも、これら機械はさもないと湿気によって腐食の危険に曝されるからである。一方、他の種類の機械はこれについて、より影響を受けにくい。
【0009】
粉砕皮革素材とは対照的に、皮革ペレットはバルク商品として取り扱い易く、パック詰めされた場合には、何ヶ月、或いは何年もの保存安定性を有する。
【0010】
圧縮した皮革ペレットは、様々な方法で更に処理され得る中間製品である。皮革ペレットを更に処理するための本発明に係る方法では、ペレットは熱可塑性ポリマー材料と、約10〜95%の割合で混合されて、皮革繊維とポリマー材料とのコンパウンド粒剤に結合される。これは、押出し機において実施され、ポリマー材料と皮革ペレットは、プレミックスとして、又は、別々に当該押出し機へ供給される。押出し処理中に、皮革ペレットとポリマー材料との混合物は均一にされるので、コンパウンド粒剤は、ポリマー材料基材であって、包埋した皮革繊維を備えている。コンパウンド粒剤の製造中に、粒剤に所望の色を与えるために、従来それ自身無色である前記ポリマー材料へ染料を加えることも可能である。基本的に、皮革ペレット製造中既に従来の皮革染料で粉砕素材を染色することも可能である。しかしながら、次に続く熱による乾燥及び他の影響により、必要な精度で色安定性を常に制御することができないことが判明した。しかしながら、押出し処理中のポリマーへの染料の添加によるコンパウンド粒剤の染色は、再現可能な結果を導く。
【0011】
粒剤皮革素材で製造した皮革ペレットは、180℃よりも高い温度の熱への暴露には、自然変性と、酸素が存在下において、焼けがち、及び/又は燃焼異臭を放出しがちであるために、通常耐えることができないことが、本来当業者に知られている。他方で、より高い温度に耐えることもできるコンパウンド粒剤の需要がある。
【0012】
驚くべきことに、180℃よりも高い融解温度を有する熱可塑性ポリマー材料が、コンパウンド粒剤の製造にも使用可能であることが実験により示された。この種類の熱可塑性ポリマー材料を採用可能とするために、熱可塑性として形成されたポリマー材料を溶融状態で又は軟化状態で、180℃よりも高い温度まで加熱し、この加熱したポリマー材料に冷たい又は予熱した皮革ペレットを加えてこれと混合し、完成した混合物が粒剤に成形されるまで混合物を冷却することが、本発明によって提案される。
【0013】
本発明に係る方法の好ましい実施形態では、ポリマー材料は、融解又は軟化しながら、180℃よりも高い最高温度まで、押出し機の加熱区間に沿って加熱し、皮革ペレットは、加熱区間の下流にあるポリマー材料へ冷たい又は予熱状態で混合されて、このようにして製造された完成混合物を、加熱区間よりも低い温度の吐出し押出し型又は押出し型板を介して排出して、コンパウンド粒剤へ成形する。180℃よりも高い、好ましくは220℃よりも高い融点又は軟化点を有する熱可塑性ポリマー材料が、このために有利に用いられる。
【0014】
このようにして製造されたコンパウンド粒剤は、さらに別の中間製品である。熱可塑性樹脂と皮革繊維の粒剤で構成され、熱可塑性樹脂は、150℃よりも高い、好ましくは180℃よりも高い軟化点を有している。
【0015】
本発明にしたがい、中間製品としてのコンパウンド粒剤は、射出成形処理によって成形部品を製造するために好ましくは用いられる。コンパウンド粒剤は、射出成形機の空所に注入される前に、射出成形機内で180℃よりも高い温度まで加熱することも基本的に可能であると実験によって示された。比較的高い温度安定性は、コンパウンド粒剤内の皮革繊維は、皮革繊維の変性を妨げる保護層によって取り囲まれているという事実におそらく起因しているのであろう。また、皮革繊維の燃焼を促進するであろう酸素がポリマー材料によって置き換えられているか、又は、遮蔽されている。これに係る改良も、射出成形機の加熱区間への滞在時間を最小にする適切な処理手法によって成し遂げられ得る。
【0016】
成形部品が、射出成形処理によってコンパウンド粒剤から製造され得る。皮革含量にもよるが、かかる成形部品は皮革の視覚的及び触覚的特性を有しており、工具用ハンドグリップ、ノルディック競技用杖のハンドグリップ、自転車ハンドル、スポーツ用具のグリップ等のような成形部品を製造するために使用するのが特に有利である。この方法は、同様にして自動車ハンドル(輪)縁を覆うのに特に最適である。皮革材料の握り易さが所望であったところの用途に対し、従来、本皮の高価な取り付けが行われなければならなかった。本発明に係る手法は、安く、したがって、広く適用可能なこれへの代用をもたらす。本発明に係るコンパウンド粒剤はまた、人形のような成形部品を製造するのにも適している、というのも、人形をよりリアルに見せる視覚的及び触覚的特性がここでも生じるからである。
【0017】
コンパウンド粒剤はまた、圧延によってフィルムを製造するのに適している。かかるフィルムは、純粋にプラスチック又は本皮で作られたフィルムが従来用いられてきた全ての場合のいて利用可能である。
【0018】
本発明は、図面を使って以下により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】皮革製造で得られた削り屑を用いて、皮革ペレット、コンパウンド粒剤、及び、射出成形部品を製造する方法のブロック図である。
【図2】コンパウンド粒剤を製造するための押出し機の断面図である。
【図3】中間製品としてのコンパウンド粒剤を用いて射出成形部品を製造するための射出成形機の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1のブロック図に基き、15〜60wt.%の初期水分量を有する皮革製品から得られた削り屑は、供給ステーション10を介して粉砕機12へ導入され、約0.5mmの繊維サイズ又は粒子サイズまでそこで粉砕する。この処理工程の後、削り屑は、任意に汎用混合機14内で染料(粉末の顔料:Farbstoffen)を添加することによって染色することが可能である。前記粉砕後、材料は約15〜50wt.%の水分量を有する。粉砕された削り屑は、直ちに圧縮機16内で圧縮されて皮革ペレットとなる。この処理中、水分量は、さらに約10〜40wt.%まで低下する。必要ならば、これは、皮革ペレットの残水分量が<9wt.%となるまで乾燥機18で乾燥する工程が次に続いてもよい。このようにして製造した皮革ペレットは、バルク商品としていかなる所望のサイズの樽へも移される。そのような皮革ペレットの有効保存期間は数ヶ月から数年であるので、更なる処理は即時必要ではない。
【0021】
この代わりとして、皮革処理中に得られた外皮及び完成皮革廃棄物が、約0.5mmの繊維サイズ又は粒子サイズまで粉砕機で粉砕され得る。前記完成皮革廃棄物とは、完成皮革から皮革切片が打ち抜かれた際に得られた型抜き残骸である。外皮及び完成皮革廃棄物由来の粉砕素材は、任意に脱脂及び脱色され得る。別の処理工程において、粉砕素材は、例えば汎用混合機内で染料を添加することによって染色され得る。次に粉砕素材は、圧縮機内で圧縮されて皮革ペレットとなる。必要ならば、これは、皮革ペレットの残水分量が<9wt.%となるまで乾燥する工程が次に続いてもよい。このようにして製造された皮革ペレットも、バルク商品としていかなる所望のサイズの樽へも移され得る。
【0022】
さらなる処理のために、皮革ペレットはさらにコンパウンド粒剤へと、特にこのために備えられた設備、いわゆる配合機内で処理される。このために、皮革ペレットは熱可塑性ポリマー材料と混合されて図2に係る押出し機20において押出される。押出し中、従来粒剤として存在しているポリマー材料と皮革ペレットとは、圧力と熱の作用下で、コンベヤスクリュー22によって押出し機内の混合及びコンベヤ区間に沿って共に導かれる。取り入れ区間24内に、粒剤の形態で供給されたポリマー材料は、先ず、幾つかの加熱区間26に沿って加熱されて溶解する。皮革ペレットは、取り入れ区間24の下流において、側方供給口28を介して供給され、溶融ポリマー材料と混合する。コンパウンディング(配合)を、さらなるコンベヤ区間30にそって実施する。皮革ペレットはそこで細かく粉砕されるので、押出し製品は、プラスチックの基材内に皮革繊維の概ね均一な分散を有している。余分な湿気は、液化開口部32から真空ポンプにより、溶融体から除去される。押出し機20から押出し型板34を通って排出された、鎖状の混合材料は、次に所望の長さに切られ、処理製品としてのコンパウンド粒剤を形成する。
【0023】
コンパウンド粒剤とそこから引き続き製造された成形部品又はフィルムの色を決定する染料を、予め染色されていなければ、ポリマー材料へ加えることができる。
【0024】
適している熱可塑性ポリマー材料は、好ましくは、ポリプロピレン、ポリエチレン、又は、熱可塑性エラストマーである。180℃よりも高い融解温度を有するポリマー材料も適性な処理手法において用いられ得ることが判明した。従来の知識から、皮革が暴露され得る最高温度が約180℃であるということは驚くべきことである。
【0025】
このようにして製造されたコンパウンド粒剤は、次にいかなる所望のサイズの樽へ移されて、例えば、射出成形設備、又はフィルムメーカー等の最終処理装置(加工業者)へ移送される。
【0026】
射出成形処理による、成形部品へのコンパウンド粒剤の処理が特に有利であり、このようにして製造された成形部品は、皮革の視覚的及び触覚的に典型的な特性を有している。このために、図3に係る射出成形機40によって、コンパウンド粒剤はホッパー42と取り入れ口44を介して射出ユニット46へ供給されて、そこで粒剤はスクリュー50によってコンベヤ区間48に沿って粉砕され、幾つかの加熱区間52において溶融温度まで加熱され、ノズル54を介して射出成形用金型56へ射出される。射出成形用金型56の空所58は、完成成形部品の形状と表面構造を決定する。
【0027】
射出成形することにより、短時間に高い精度で大量の製品を製造し得る。この状況の中で、構成部品の表面は殆んど自由に選択され得る。製造工程において、平滑表面、接触しやすい領域へのシボ(Narbungen)、模様及び彫刻が導入され得る。装飾性の要件に合致している部品、又は、工具、テニスラケット、ノルディック競技用杖のグリップ、自動車用ハンドル縁等の手で使うことを意図している部品が、この皮革プラスチックコンパウンドには適している。
【0028】
他方で、コンパウンド粒剤は圧延によって処理することが可能であり、溶融したコンパウンド粒剤が、通例は幾つかの連続する加熱ロール間隙を導通して所望の厚みとなり、当該フィルムに、従来のプラスチックフィルムがカバーする使用範囲を譲るようになる。
【0029】
つまり、以下のことが言える。つまり、本発明は皮革ペレットを製造する方法と、皮革ペレット及びポリマー材料のコンパウンド粒剤を製造する方法と、成形部品又はフィルムを製造するためのそのようなコンパウンド粒剤の使用に関連している。皮革ペレットは以下の工程によって製造される。つまり、皮革製造と完成皮革の処理において、削り屑、皮革外皮残骸及び完成皮革廃棄物を廃棄物として得る工程と;当該削り屑、皮革外皮残骸及び完成皮革廃棄物を、皮革繊維を含有する粉剤皮革素材に粉砕する工程と;当該粉砕した素材を皮革ペレットに圧縮する工程と;及び、当該皮革ペレットを、最大残水分量が30wt.%となるように乾燥する工程である。皮革ペレットは10〜95wt.%の割合でポリマー材料と混合されて、互いに結合し、更なる中間製品としてコンパウンド粒剤となり、且つ、成形される。これらコンパウンド粒剤は、射出成形によって成形部品又は圧延によってフィルムを製造するのに用いられ得る。
【符号の説明】
【0030】
10 供給ステーション
12 粉砕機
14 汎用混合機
16 圧縮機
18 乾燥機
20 押出し機
22 コンベヤスクリュー
24 取り入れ区間
26 加熱区間
28 側方供給口
30 コンベヤ区間
32 液化開口部
34 押出し型板
40 射出成形機
42 ホッパー
44 取り入れ口
46 射出ユニット
48 コンベヤ区間
50 スクリュー
52 加熱区間
54 ノズル
56 射出成形用金型
58 空所

【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮革ペレットを製造する方法において、
− 50〜60wt.%の初期水分量を有する削り屑を、皮革製造において廃棄物として獲得し、
− 前記削り屑を、皮革繊維を含有する粉砕皮革素材に粉砕し、
− 前記粉砕皮革素材を皮革ペレットに圧縮し、
− 前記皮革ペレットを、最大残水分量30wt.%になるまで乾燥する、方法。
【請求項2】
削り屑が、クロムなめし又はグルタルジアルデヒドによるなめしにおいて得られることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
皮革ペレットを製造する方法において、
− 皮革外皮残骸又は完成皮革廃棄物を、皮革処理中に獲得し、
− 前記皮革外皮残骸又は完成皮革廃棄物を、皮革繊維を含有する粉砕皮革素材に粉砕し、
− 前記粉砕皮革素材を皮革ペレットに圧縮する、方法。
【請求項4】
皮革外皮残骸が、皮革外皮をトリミング又は剥ぐことによって獲得されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
完成皮革廃棄物が、完成皮革から型抜き切片を打ち抜くことにより型を抜かれた廃棄物の形態で獲得されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
皮革外皮残骸又は完成皮革廃棄物が、粉砕処理又はペレット成形処理前に、脱脂及び/又は脱色されることを特徴とする、請求項3〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
脱脂又は脱色処理後に、皮革ペレットを、30wt.%未満の残水分量になるまで乾燥することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
削り屑又は完成皮革廃棄物を、約0.5mmの繊維サイズ又は粒子サイズになるまで粉砕することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
混合機において、粉砕皮革素材に粉状染料を加えることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
皮革ペレットを、残水分量が<9wt.%になるまで110℃までの温度で乾燥することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
粒剤を製造する方法において、
請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法で製造した皮革ペレットを、10〜95wt.%の割合でポリマー材料と混合して粉砕し、互いに結合してコンパウンド粒剤とし、成形する、方法。
【請求項12】
皮革ペレットと混合する前に、ポリマー材料に染料を加えることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
皮革ペレットとポリマー材料の混合物を押出し機において押出してコンパウンド粒剤を生じることを特徴とする、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
熱可塑性樹脂であるポリマー材料を、150℃よりも高い温度まで加熱して溶融又は軟化状態にすること、及び、
冷たい又は予熱した状態の皮革ペレットを、加熱したポリマー材料へ加えてこれと混合し、粒剤に成形するまで当該混合物を冷却することを特徴とする、請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
皮革ペレットを熱可塑性ポリマー材料へ添加する前に、熱可塑性ポリマー材料を180℃よりも高い温度に、好ましくは220℃よりも高い温度に加熱することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
熱可塑性樹脂で構成されるポリマー材料を、溶融又は軟化する間、押出し機の加熱区間に沿って180℃よりも高い温度に、好ましくは220℃よりも高い温度に加熱すること、及び、
冷たい又は予熱した状態の皮革ペレットを、加熱区間の下流においてポリマー材料へ混合すること、及び、
このようにして製造したコンパウンド混合物を吐出し型を介して排出してコンパウンド粒剤に成形することを特徴とする、請求項11〜15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
180℃よりも高い、好ましくは220℃よりも高い融点又は軟化点を有する熱可塑性ポリマー材料が用いられることを特徴とする、請求項14〜16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
熱可塑性樹脂と皮革繊維の粉砕素材との混合物を含有するコンパウンド粒剤において、熱可塑性樹脂が150℃よりも高い融点を有している、コンパウンド粒剤。
【請求項19】
熱可塑性樹脂が、180℃よりも高い、好ましくは220℃よりも高い融点を有していることを特徴とする、請求項18に記載のコンパウンド粒剤。
【請求項20】
射出成形処理によって成形部品を製造するための、請求項11〜19のいずれか一項に記載のコンパウンド粒剤の使用。
【請求項21】
コンパウンド粒剤を、射出成形用金型に注入する前に、180℃よりも高い温度まで射出成形機内で加熱することを特徴とする、請求項20に記載の使用。
【請求項22】
圧延処理によってフィルムを製造するための、請求項11〜19のいずれか一項に記載のコンパウンド粒剤の使用。
【請求項23】
コンパウンド粒剤を、圧延区間に供給する前に、180℃よりも高い温度まで加熱することを特徴とする、請求項22に記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−502470(P2013−502470A)
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525114(P2012−525114)
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【国際出願番号】PCT/EP2010/060797
【国際公開番号】WO2011/020680
【国際公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(512017039)バーダー ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲー (1)
【Fターム(参考)】