説明

監視録画装置及びそのバージョンアップ方法

【課題】 バージョンアップ時も常時運用時と同様な録画動作を可能とした画像録画装置及びそのバージョンアップ方法を提供すること。
【解決手段】 ソフトウェアを格納するプログラム格納メモリ118の退避系である退避用プログラム格納メモリ119を設け、録画再生動作時と、ネットワークI/F部115を介して送信される外部格納装置130に保存されたバージョンアップソフトウェアのダウンロード時とに応じて、プログラム格納メモリ118とのデータ通信と、退避系プログラム格納メモリ119へデータ通信とを切り替えて、CPU111に接続する切替部117を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像された情報を保存する監視録画装置及びそのバージョンアップ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、監視録画装置は、複数のカメラの映像入力から監視の重要度により録画レート、情報量等を変更し、保存媒体に保存する。上記監視録画装置のソフトウェアは、フラッシュメモリに代表されるように修正・変更が可能な作りになっていることが多い。
【0003】
その際、セキュリティ監視機器である監視録画装置は、24時間運用が前提でありバージョンアップ時も録画する必要がある。
【0004】
従来の監視録画装置のバージョンアップ手法を、図8を参照して説明する。図8は、従来の監視録画装置の概略構成を示すブロック図である。
【0005】
図8に示すように、従来の監視録画システムは、監視録画装置710と、バージョンアップを行うソフトウェアが格納された外部格納装置730とを有して構成される。
【0006】
監視録画装置710は、各種制御・設定を行い、各制御部の監視を行うCPU711、カメラ等で撮像された情報を保存するSDRAM712、ユーザが押下するボタン713、バージョンアップ時に押下するバージョンアップボタン714、ネットワークI/F部715、運用ソフトウェア720が格納されるプログラム格納メモリ718を有する。
【0007】
バージョンアップ用のソフトウェアが格納されている外部格納装置730が、ネットワークI/F部715に接続され、CPU711がネットワークI/F部715を介してプログラム格納メモリ718に運用ソフトウェア720をダウンロードすることで、運用ソフトウェアのバージョンアップが行われる。
【0008】
なお、複数のノードに対して自動的にソフトウェアをインストールが可能なソフトウェアのインストール方法が、特許文献1に記載されている。
【特許文献1】特開2000−181688号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記従来の監視録画装置にあっては、バージョンアップ時には、通常、運用ソフトウェア718へのアクセスをマスクするため、アラーム発生時の録画レート変更等、運用ソフトウェアによって実現される動作が行うことができなくなり、録画再生動作に制限があるといった事情があった。
【0010】
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、バージョンアップ時も常時運用時と同様な録画動作を可能とした画像録画装置及びそのバージョンアップ方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の画像録画装置は、撮像された情報を保存する監視録画装置であって、運用プログラムが格納され、複数回の記録の消去及び書き込みが可能な運用プログラム格納メモリと、前記運用プログラムに含まれる少なくとも録画動作に関するプログラムと同様のプログラムを含むバージョンアップ用プログラムが格納され、複数回の記録の消去及び書き込みが可能なバージョンアップ用プログラム格納メモリと、前記監視録画装置の動作を制御する制御部と、前記運用プログラム又は前記バージョンアップ用プログラムの更新時に、前記運用プログラム格納メモリと前記バージョンアップ用プログラム格納メモリとを切り替えて、前記制御部に接続する切替部と、を備える。
【0012】
この構成により、バージョンアップ時も常時運用時とかわらない録画再生動作を実現することができる。
【0013】
また、本発明の監視録画装置において、前記切替部は、前記運用プログラムの更新時に前記運用プログラムに対するアクセス要求があった場合に、前記制御部への接続を、前記運用プログラム格納メモリから前記バージョンアップ用プログラム格納メモリに切り替え、前記制御部は、前記運用プログラムの更新を停止し、前記バージョンアップ用プログラムによって、前記アクセス要求に応じた動作を行う。
【0014】
この構成により、運用プログラムのバージョンアップ時に、バージョンアップ用プログラムによって動作を行うので、運用プログラムのバージョンアップ時に常時運用時とかわらない録画再生動作を実現することができる。
【0015】
また、本発明の監視録画装置において、前記切替部は、前記バージョンアップ用プログラムの更新時に前記運用プログラムに対するアクセス要求があった場合に、前記制御部への接続を、前記バージョンアップ用プログラム格納メモリから前記運用プログラム格納メモリに切り替え、前記制御部は、前記バージョンアップ用プログラムの更新を停止し、前記運用プログラムによって、前記アクセス要求に応じた動作を行う。
【0016】
この構成により、バージョンアップ用プログラムのバージョンアップ時に、運用プログラムによって動作を行うので、常時運用時と変わらない録画再生動作を実現するとともに、バージョンアップ用プログラムのバージョンアップを行うことができる。
【0017】
また、本発明の監視録画装置において、前記運用プログラムに対するアクセス要求は、前記撮像された情報の録画要求、前記保存された情報の再生要求、及び前記撮像された情報を録画する録画レートの変更要求のうち少なくとも一つの要求を含む。
【0018】
この構成により、バージョンアップ時にも、録画再生要求や、録画レートの変更要求等に応じた動作を行うことができる。
【0019】
また、本発明の監視録画装置において、前記切替部は、前記運用プログラム格納メモリ及び前記バージョンアップ用プログラム格納メモリの一方に対するプログラムの更新を行っているとき、前記制御部との接続は他方のプログラム格納メモリに対して行うストリーム制御部を有する。
【0020】
この構成により、制御部の負荷の少なく保守性の高いソフトウェアバージョンアップが可能である。
【0021】
本発明のバージョンアップ方法は、撮像された情報を保存する監視録画装置のバージョンアップ方法であって、バージョンアップの開始の指示を受け付けるステップと、前記開始されたバージョンアップ時に、それぞれ、複数回の記録の消去及び書き込みが可能な、運用プログラムが格納された運用プログラム格納メモリとバージョンアップ用プログラムが格納されたバージョンアップ用プログラム格納メモリとを任意のタイミングで切り替えて、前記監視録画装置の動作を制御する制御部に接続するステップと、を有する。
【0022】
この方法により、バージョンアップ時も常時運用時とかわらない録画再生動作を実現することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、バージョンアップ時も常時運用時と同様な録画動作を可能とした画像録画装置及びそのバージョンアップ方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る監視録画装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態の監視録画装置110には、バージョンアップを行うソフトウェアが格納された外部格納装置130に接続されている。
【0025】
監視録画装置110は、各種制御・設定を行って各部の監視を行う制御部の一例であるCPU111と、不図示のカメラ等によって撮像された画像や音声の情報を記憶するSDRAM112と、録画や再生動作等の所望の動作を行うためにユーザが押下するボタン113と、バージョンアップ時に押下するバージョンアップ用ボタン114と、外部格納装置130のインタフェースであり、バージョンアップ用ボタン114が押下された場合、CPU111にバージョンアップ要求信号を送信するネットワークI/F部115と、アラーム信号を受信するアラームI/F部116と、ソフトウェアが格納されるプログラム格納メモリ118と、退避用プログラム格納メモリ119と、CPU111がアクセスするデータをプログラム格納メモリ118と退避用プログラム格納メモリ119とを切り替える切替部117とを有して構成される。
【0026】
運用プログラム格納メモリの一例であるプログラム格納メモリ118には、運用プログラムの一例である運用ソフトウェア120、ベリファイソフトウェア122が格納され、ベリファイソフトウェア122には、運用ソフトウェア120に対応したチェックサム123が存在する。
【0027】
バージョンアップ用プログラム格納メモリの一例である退避用プログラム格納メモリ119には、バージョンアップ用プログラムの一例であるバージョンアップ用ソフトウェア121、ベリファイソフトウェア122が格納され、ベリファイソフトウェア122には、運用ソフトウェア120に対応したチェックサム123が存在する。なお、バージョンアップ用ソフトウェア121は、運用ソフトウェア120に含まれる少なくとも録画動作に関するプログラムと同様のプログラム、例えば、ユーザからの要求による録画再生、スケジューリングによる録画・録画レート変更、アラーム発生による録画動作・録画レート変更の動作に関するプログラムを含むものである。なお、録画動作のほか、再生動作に関するプログラム等を含んでもよい。
【0028】
以上のように構成されたバージョンアップ手法について、図2〜図4を用いてその動作を説明する。図2及び図3は、本発明の第1の実施形態に係るバージョンアップ方法の動作説明のためのフロー図であり、図4は、本発明の第1の実施形態に係るバージョンアップ方法のプロセス図である。
【0029】
まず、ユーザはソフトウェアのバージョンアップを要求するために外部格納装置130を監視録画装置110に接続し、バージョンアップ用ボタン114を押下する(ステップS201)。
【0030】
ネットワークI/F部115はバージョンアップ用ボタン114が押下されたことを判別し、CPU111にバージョンアップ要求信号を送信する(ステップS202)。切替部117は、CPU111からのプログラム格納メモリ118へ制御信号をOFF、退避用プログラム格納メモリ119への制御信号をONに切り替える(ステップS203)。 そして、CPU111は、退避用プログラム格納メモリ119からバージョンアップ用ソフトウェア121を読出し、運用モードからバージョンアップモードに切り替える(ステップS204)。
【0031】
バージョンアップモード時は、例えば、録画再生に関する動作のみ行うものであり、それ以外の動作は受け付けないこととする。録画再生に関する動作の例として、ユーザからの録画再生要求、スケジューリングによる録画再生・録画レート変更、アラーム発生による録画動作・録画レート変更が存在する。
【0032】
また、CPU111は、アラームI/F部116とネットワークI/F部115を監視し、ユーザもしくはアラームからの録画再生動作を監視する(ステップS205、208)。
【0033】
切替部117は、CPU111からのプログラム格納メモリ118への制御信号をON、退避用プログラム格納メモリ119への制御信号をOFFに、切り替える(ステップS206)。そして、録画動作が行われない期間は、外部格納装置130からプログラム格納メモリ118に運用ソフトウェア120をダウンロードして更新する(ステップS207)。
【0034】
アラームI/F部116もしくはネットワークI/F部115に録画動作命令が送信された場合(ステップS208のYES)、CPU111は運用ソフトウェア120のダウンロード動作を停止し(ステップS209)、切替部117は、CPU111からのプログラム格納メモリ118へ制御信号をOFF、退避用プログラム格納メモリ119への制御信号をONに、切り替える(ステップS210)。
【0035】
そして、CPU111は、アラームI/F部116もしくはネットワークI/F部115に要求された命令に基づいて各部を制御する動作を行う(ステップS211)。動作完了後、切替部117は、CPU111からのプログラム格納メモリ118へ制御信号をON、退避用プログラム格納メモリ119への制御信号をOFFに切り替える(ステップS212)。外部格納装置130からプログラム格納メモリ118に運用ソフトウェア120をダウンロードを再開する(ステップS207)。
【0036】
ダウンロード完了後、ベリファイソフトウェア122を用いて、運用ソフトウェア120とチェックサム動作を行う(ステップS213)。チェックサム動作により、ダウンロードしたソフトウェアに異常があれば(ステップS214のNG)、「ダウンロードNG」警告を図示しない表示部に表示したり、音声を出力し、警告を報知する(ステップS215)。チェックサム動作により、ダウンロードしたソフトウェアに異常がなければ(ステップS214のOK)、切替部117はCPU111からの退避用プログラム格納メモリ119へ制御信号をOFF、プログラム格納メモリ118への制御信号をONに切り替える(ステップS216)。そして、プログラム格納メモリ118の運用ソフトウェア120を読出す(ステップS217)。
【0037】
切替部117は、CPU111からのプログラム格納メモリ118へ制御信号をOFF、退避用プログラム格納メモリ119への制御信号をONに切り替える(ステップS218)。そして、外部格納装置130から退避用プログラム格納メモリ119にバージョンアップ用ソフトウェア121をダウンロードする(ステップS219)。
【0038】
アラームI/F部116もしくはネットワークI/F部115に録画動作命令が送信された場合(ステップS220のYES)、CPU111は運用ソフトウェア120動作を停止し(ステップS221)、切替部117は、CPU111からのプログラム格納メモリ118へ制御信号をONし、退避用プログラム格納メモリ119への制御信号をOFFし、切り替える(ステップS222)。
【0039】
そして、CPU111は、アラームI/F部116もしくはネットワークI/F部115に要求された命令に基づいて動作を行う(ステップS223)。動作完了後、切替部117は、CPU111からのプログラム格納メモリ118へ制御信号をOFF、退避用プログラム格納メモリ119への制御信号をONに切り替える(ステップS224)。そして、外部格納装置130からプログラム格納メモリ118にバージョンアップ用ソフトウェア121をダウンロードを再開する(ステップS219)。
【0040】
ダウンロード完了後、ベリファイソフトウェア122を用いて、運用ソフトウェア120とチェックサム動作を行う(ステップS225)。チェックサム動作により、ダウンロードしたソフトウェアに異常があれば(ステップS214のNG)、「ダウンロードNG」警告を図示しない表示部に表示したり、音声を出力し、警告を報知する(ステップS215)。チェックサム動作により、ダウンロードしたソフトウェアに異常がなければ(ステップS214のOK)、切替部117は、CPU111からのプログラム格納メモリ118へ制御信号をON、退避用プログラム格納メモリ119への制御信号をOFFに切り替える(ステップS227)。
【0041】
すなわち、図4に示すように、本実施形態の録画再生装置110では、録画再生動作等の要求、すなわち運用プログラム120へのアクセス要求がある場合に、ソフトウェアのダウンロードを中断し、運用プログラム120又はバージョンアップ用プログラム121により、要求された動作を行う。
【0042】
以上、第1の実施の形態では、プログラム格納メモリと退避用プログラム格納メモリをバージョンアップ毎に切り替えて使用する。このような本発明の第1の実施の形態のバージョンアップ手法によれば、退避用プログラム格納メモリ119を設け、常時運用用のプログラム格納メモリ118のバージョンアップ時には、退避用プログラム格納メモリ119を用い録画再生動作用ソフトウェア動作を行うことにより、バージョンアップ時も常時運用時とかわらない録画再生動作を可能とするソフトウェアバージョンアップが可能である。
【0043】
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態に係る監視録画装置の概略構成を示すブロック図である。図5に示すように、本実施形態の監視録画装置410は、バージョンアップを行うソフトウェアが格納された外部格納装置430に接続されている。
【0044】
監視録画装置410は、各種制御・設定を行って各部の監視を行う制御部の一例であるCPU411と、不図示のカメラ等によって撮像された画像や音声の情報を記憶するSDRAM412と、録画や再生動作等の所望の動作を行うためにユーザが押下するボタン413と、バージョンアップ時に押下するバージョンアップ用ボタン414と、外部格納装置430のインタフェースであり、バージョンアップ用ボタン414が押下された場合、CPU411にバージョンアップ要求信号を送信するネットワークI/F部415と、アラーム信号を受信するアラームI/F部416と、CPU411との通信データとネットワークI/F部415を介して送信される外部格納装置430に保存されたバージョンアップソフトウェアのデータとを同時に処理できるスループットを持つストリームコントロール部417と、ストリームコントロール部417に送受信されるデータを一時的に格納するストリーム用SDRAM424と、ソフトウェアが格納されるプログラム格納メモリ418、退避用プログラム格納メモリ419とを有して構成される。
【0045】
プログラム格納メモリ418には、運用ソフトウェア420、ベリファイソフトウェア422が格納され、ベリファイソフトウェア422には、運用ソフトウェア420に対応したチェックサム423が存在する。
【0046】
退避用プログラム格納メモリ419には、バージョンアップ用ソフトウェア421、ベリファイソフトウェア422が格納され、ベリファイソフトウェア422には、運用ソフトウェア420に対応したチェックサム423が存在する。
【0047】
以上のように構成された監視録画装置のバージョンアップ手法について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、本発明の第2の実施形態に係るバージョンアップ方法の動作説明のためのフロー図、図7は、本発明の第1の実施形態に係るバージョンアップ方法のプロセス図である。
【0048】
まず、ユーザはソフトウェアのバージョンアップを要求するために外部格納装置430を監視録画装置410に接続し、バージョンアップ用ボタン414を押下する(ステップS501)。
【0049】
ネットワークI/F部415はバージョンアップ用ボタン414が押下されたことを判別し、CPU411にバージョンアップ要求信号を送信する(ステップS502)。ストリームコントロール部417は、CPU411との通信データは、退避用プログラム格納メモリ419にアクセスし、ネットワークI/F部415を介して送られる外部格納装置430からの送信データはストリーム用SDRAM424を介してプログラム格納メモリ418にアクセスするように制御する(ステップS503)。
【0050】
外部格納装置430からネットワークI/F部415を介してストリームコントローラ部417はストリーム用SDRAM424に格納する。格納したデータをプログラム格納メモリ418に保存し、ダウンロードを行う(ステップS504)。CPU411との通信データは退避用プログラム格納メモリ419のデータとアクセスを行い、ダウンロード中でも運用動作を行う。
【0051】
ダウンロード完了後、ベリファイソフトウェア422を用いて、先ほどダウンロードしたソフトウェアと、ベリファイソフトウェアに含まれているチェックサム比較を行う(ステップS505)。チェックサム動作により、ダウンロードしたソフトウェアに異常があれば(ステップS506のNG)ならば、「ダウンロードNG」警告を図示しない表示部に表示したり、音声を出力し、警告を報知する(ステップS507)。チェックサム動作により、ダウンロードしたソフトウェアに異常がなければ(ステップS506のOK)、CPU411との通信データは、プログラム格納メモリ418にアクセスし、ネットワークI/F部415を介して送られる外部格納装置430からの送信データはストリーム用SDRAM424を介して退避用プログラム格納メモリ419にアクセスするように制御を変更する(ステップS508)。
【0052】
外部格納装置430からネットワークI/F部415を介してストリームコントローラ部417はストリーム用SDRAM424に格納する。格納したデータを退避用プログラム格納メモリ419に保存し、ダウンロードを行う(ステップS509)。CPU411との通信データはプログラム格納メモリ418のデータとアクセスを行い、ダウンロード中でも運用動作を行う。
【0053】
ダウンロード完了後、ソフトウェア内部に存在するベリファイソフトウェア422を用いて、先ほどダウンロードしたソフトウェアと、ベリファイソフトウェアに含まれているチェックサム比較を行う(ステップS510)。チェックサム動作により、ダウンロードしたソフトウェアに異常があれば(ステップS512のNG)、「ダウンロードNG」警告を図示しない表示部に表示したり、音声を出力し、警告を報知する(ステップS513)。チェックサム動作により、ダウンロードしたソフトウェアに異常がなければ(ステップS214のOK)、処理を終了する。
【0054】
すなわち、図7に示すように、本実施形態の録画再生装置410では、録画再生動作等の要求、すなわち運用プログラム420へのアクセス要求がある場合に、ストリームコントロール部417を用いることにより、ソフトウェアのダウンロードと平行して、運用プログラム420又はバージョンアップ用プログラム421を用いて要求された動作を行う。
【0055】
このような本発明の第2の実施形態のバージョンアップ手法によれば、CPU411との通信データとネットワークI/F部415を介して送信される外部格納装置430保存のバージョンアップソフトウェアのデータを同時に処理できるスループットを持つストリームコントロール部417を設けることにより、CPU411負荷の少なく保守性の高いソフトウェアバージョンアップが可能であり、また、バージョンアップ時も常時運用時と変わらない録画再生動作を行えるすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、バージョンアップ時も常時運用時と同様な録画動作を可能とした効果を有し、監視録画装置等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る監視録画装置の概略構成を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施形態に係るバージョンアップ方法の動作説明のためのフロー図
【図3】本発明の第1の実施形態に係るバージョンアップ方法の動作説明のためのフロー図
【図4】本発明の第1の実施形態に係るバージョンアップ方法のプロセス図
【図5】本発明の第2の実施形態に係る監視録画装置の概略構成を示すブロック図
【図6】本発明の第2の実施形態に係るバージョンアップ方法の動作説明のためのフロー図
【図7】本発明の第2の実施形態に係るバージョンアップ方法のプロセス図
【図8】従来の監視録画装置の概略構成を示すブロック図
【符号の説明】
【0058】
110、410、710 監視録画装置
111、411、711 CPU
112、412、712 SDRAM
113、413、713 ボタン
114、414、714 バージョンアップ用ボタン
115、415、715 ネットワークI/F部
116、416 アラームI/F部
117 切替部
118、418、718 プログラム格納メモリ
119、419 退避用プログラム格納メモリ
120、420、720 運用ソフトウェア
121 バージョンアップ用ソフトウェア
122、422 ベリファイソフトウェア
123、423 チェックサム
130、430、730 外部格納装置
417 ストリームコントロール部
424 ストリーム用SDRAM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像された情報を保存する監視録画装置であって、
運用プログラムが格納され、複数回の記録の消去及び書き込みが可能な運用プログラム格納メモリと、
前記運用プログラムに含まれる少なくとも録画動作に関するプログラムと同様のプログラムを含むバージョンアップ用プログラムが格納され、複数回の記録の消去及び書き込みが可能なバージョンアップ用プログラム格納メモリと、
前記監視録画装置の動作を制御する制御部と、
前記運用プログラム又は前記バージョンアップ用プログラムの更新時に、前記運用プログラム格納メモリと前記バージョンアップ用プログラム格納メモリとを切り替えて、前記制御部に接続する切替部と、
を備える監視録画装置。
【請求項2】
請求項1記載の監視録画装置であって、
前記切替部は、前記運用プログラムの更新時に前記運用プログラムに対するアクセス要求があった場合に、前記制御部への接続を、前記運用プログラム格納メモリから前記バージョンアップ用プログラム格納メモリに切り替え、
前記制御部は、前記運用プログラムの更新を停止し、前記バージョンアップ用プログラムによって、前記アクセス要求に応じた動作を行う監視録画装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の監視録画装置であって、
前記切替部は、前記バージョンアップ用プログラムの更新時に前記運用プログラムに対するアクセス要求があった場合に、前記制御部への接続を、前記バージョンアップ用プログラム格納メモリから前記運用プログラム格納メモリに切り替え、
前記制御部は、前記バージョンアップ用プログラムの更新を停止し、前記運用プログラムによって、前記アクセス要求に応じた動作を行う監視録画装置。
【請求項4】
請求項2又は3記載の監視録画装置であって、
前記運用プログラムに対するアクセス要求は、前記撮像された情報の録画要求、前記保存された情報の再生要求、及び前記撮像された情報を録画する録画レートの変更要求のうち少なくとも一つの要求を含む監視録画装置。
【請求項5】
請求項1記載の監視録画装置であって、
前記切替部は、前記運用プログラム格納メモリ及び前記バージョンアップ用プログラム格納メモリの一方に対するプログラムの更新を行っているとき、前記制御部との接続は他方のプログラム格納メモリに対して行うストリーム制御部を有する監視録画装置。
【請求項6】
撮像された情報を保存する監視録画装置のバージョンアップ方法であって、
バージョンアップの開始の指示を受け付けるステップと、
前記開始されたバージョンアップ時に、それぞれ、複数回の記録の消去及び書き込みが可能な、運用プログラムが格納された運用プログラム格納メモリとバージョンアップ用プログラムが格納されたバージョンアップ用プログラム格納メモリとを任意のタイミングで切り替えて、前記監視録画装置の動作を制御する制御部に接続するステップと、
を有するバージョンアップ方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−246179(P2006−246179A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−60830(P2005−60830)
【出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】