説明

目覚まし装置

【課題】ユーザの目覚め感を向上させることが可能な目覚まし装置を提供する。
【解決手段】振動を非接触で検出して電荷を発生する振動センサ1と、振動センサ1で発生した電荷による電流を電圧信号に変換するチャージアンプ部2と、チャージアンプ部2で変換された電圧信号からユーザ20の体動を検出する成分を抽出するフィルタ部3と、フィルタ部3で抽出された成分の変化に基づいてユーザ20の体動を検出する体動検出部4と、刺激発生部7を制御する制御部8と、時計部5と、目覚まし時刻を設定可能な目覚まし時刻設定部6とを備える。制御部8は、目覚まし時刻設定部6で設定された目覚まし時刻よりも第1所定時間だけ前の第1時刻から目覚まし時刻よりも第2所定時間だけ後の第2時刻までの目覚まし許容時間帯においてユーザ20の眠りが浅いことを特定する体動が検出された時に、刺激発生部7から刺激を発生させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目覚まし装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、目覚まし装置としては、予め設定された目覚まし時刻に音や光などの刺激をユーザに与えてユーザを目覚めさせるものが知られている。また、ユーザの眠りの深さによって目覚め感が大きく異なり、ユーザが眠りの深い状態で目覚めた場合は眠気感が非常に大きく、眠りの浅い状態で目覚めた場合は眠気感が小さいことがわかっている。
【0003】
これに対して、目覚まし装置として、ユーザが予め入力した覚醒したい時刻(目覚まし時刻)の範囲(覚醒要望時刻範囲)内において、覚醒刺激の刺激量を徐々に多くすることができる覚醒装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示された覚醒装置は、ユーザが予め入力した覚醒したい時刻の範囲と、ユーザの睡眠状態を測定する睡眠状態測定装置にて測定された睡眠状態の履歴とに基づいて、上述の覚醒したい時刻の範囲内で最もユーザの眠りが浅い状態の時刻を予測する。また、覚醒装置は、この予測結果に基づいて覚醒刺激を発生する時刻である覚醒刺激時刻を設定し、設定した覚醒刺激時刻の所定の時間前の時刻から覚醒刺激時刻に向けて覚醒刺激の刺激量を徐々に多くする。
【0004】
また、目覚まし装置として、ユーザが予め設定した起床予定時刻(目覚まし時刻)に基づいて覚醒動作を行う覚醒手段を備え、起床予定時刻以前の期間である睡眠状態調整期間において、ユーザの睡眠状態に基づいて覚醒手段の動作強度(刺激強度)や動作時間(刺激時間)を調整することができる睡眠支援装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に開示された睡眠支援装置は、センサである生体情報検出手段にて検出されたユーザの生体情報(例えば、脈波、心拍数、呼吸数、体動など)に基づいてユーザの睡眠状態を判定し、睡眠状態調整期間において、ユーザの睡眠状態の判定結果に基づいて覚醒手段の動作強度や動作時間を調整する。
【0005】
さらに、目覚まし装置として、ユーザの睡眠状態に基づいて異なる強度の刺激をユーザに与えることができる睡眠制御装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。特許文献3に開示された睡眠制御装置は、加速度計測部にて計測されたユーザの体動を示す体動データ(加速度データ)と、脈波計測部にて計測されたユーザの脈波データとに基づいて、ユーザの睡眠状態が入眠、深いノンレム睡眠、浅いノンレム睡眠およびレム睡眠のいずれに該当するかを判定する。また、睡眠制御装置には、深いノンレム睡眠の総合摂取時間をカウントするカウンタが設けられるとともに、ユーザが十分な睡眠が取れたと感じることのできる時間を示す閾値がユーザにより予め設定されている。この睡眠制御装置は、ユーザの睡眠状態が浅いノンレム睡眠で、且つ、上記カウンタによりカウントされた総合摂取時間が上記閾値よりも大きい場合に、予め設定された所定の刺激強度である第1の刺激をユーザに与える。また、睡眠制御装置は、第1の刺激をユーザに与えた後においてユーザの睡眠状態がレム睡眠のときに、第1の刺激よりも強い刺激強度である第2の刺激をユーザに与える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−59057号公報
【特許文献2】特開2005−177158号公報
【特許文献3】特開2008−229248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、ユーザの眠りが深い状態から浅い状態へ移行する時間やユーザを目覚めさせるための刺激の強度は、ユーザの疲労状況や睡眠時間によって様々である。
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示された覚醒装置では、ユーザが予め入力した目覚まし時刻の範囲と、睡眠状態測定装置にて測定された睡眠状態の履歴とに基づいて目覚まし時刻の範囲内で最もユーザの眠りが浅い状態の時刻を予測している。このため、特許文献1に開示された覚醒装置では、ユーザの疲労状況によってユーザの眠りが深い状態から浅い状態へ移行する時間が異なるので、予測した時刻が必ずしも目覚まし時刻の範囲内で最もユーザの眠りが浅い状態の時刻とは限らず、ユーザの眠りが浅い状態へ移行できないままユーザを目覚めさせる可能性がある。
【0009】
また、特許文献2に開示された睡眠支援装置では、ユーザの睡眠状態の判定結果に基づいて睡眠状態調整期間に覚醒手段の刺激強度や刺激時間を調整している。このため、特許文献2に開示された睡眠支援装置では、ユーザの疲労状況や睡眠時間によってユーザの眠りが深い状態から浅い状態へ移行する時間が異なるので、ユーザの眠りが浅い状態へ移行できないままユーザを目覚めさせる可能性がある。
【0010】
また、特許文献3に開示された睡眠制御装置では、ユーザの睡眠状態が浅いノンレム睡眠で、且つ、上記カウンタによりカウントされた総合摂取時間が上記閾値よりも大きい場合に、第1の刺激をユーザに与えて、その後にユーザの睡眠状態がレム睡眠のときに第2の刺激をユーザに与えている。このため、特許文献3に開示された睡眠制御装置では、ユーザの疲労状況によってユーザの眠りが深い状態から浅い状態へ移行する時間が異なるので、十分な睡眠が取れずユーザの眠りが浅い状態へ移行できないままユーザを目覚めさせる可能性がある。
【0011】
したがって、上述に例示した様々な目覚まし装置では、ユーザの眠りが浅い状態に限らず眠りの深い状態でユーザを目覚めさせる可能性があるので、ユーザの眠気感が非常に大きくなり目覚め感が低下する可能性がある。
【0012】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、ユーザの目覚め感を向上させることが可能な目覚まし装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の目覚まし装置は、ユーザの体動に起因した振動を非接触で検出して電荷を発生する振動センサと、前記振動センサで発生した電荷により生じる電流を電圧信号に変換するチャージアンプ部と、前記チャージアンプ部で変換された電圧信号から前記ユーザの体動を検出するのに必要な成分を抽出するフィルタ部と、前記フィルタ部で抽出された前記ユーザの体動を検出するのに必要な成分の変化に基づいて前記ユーザの体動を検出する体動検出部と、睡眠状態の前記ユーザを目覚めさせるための刺激を発生する刺激発生部と、前記刺激発生部を制御する制御部と、時計部と、目覚まし時刻を設定可能な目覚まし時刻設定部とを備え、前記制御部は、前記目覚まし時刻設定部にて設定された前記目覚まし時刻よりも第1所定時間だけ前の第1時刻から前記目覚まし時刻よりも第2所定時間だけ後の第2時刻までの目覚まし許容時間帯において前記体動検出部で前記ユーザの眠りが浅いことを特定する前記ユーザの体動が検出されたときに、前記刺激発生部から刺激を発生させることを特徴とする。
【0014】
この目覚まし装置において、前記第1所定時間および前記第2所定時間を設定可能な目覚まし許容時間設定部を備えてなることが好ましい。
【0015】
この目覚まし装置において、特定の外部機器を動作させるワイヤレス信号を送出可能なワイヤレス信号送出部を備え、前記制御部は、前記目覚まし許容時間帯において前記体動検出部で前記ユーザの眠りが浅いことを特定する前記ユーザの体動が検出されたときに、前記刺激発生部から刺激を発生させるとともに、前記ワイヤレス信号送出部から前記ワイヤレス信号を送出させることが好ましい。
【0016】
この目覚まし装置において、前記振動センサは、前記ユーザが使用するマットレスの下側に設置されてなることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の目覚まし装置においては、ユーザの目覚め感を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施形態の目覚まし装置を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本実施形態の目覚まし装置は、図1に示すように、時計部5と、目覚まし時刻を設定可能な目覚まし時刻設定部6と、睡眠状態のユーザ20を目覚めさせるための刺激を発生する刺激発生部7と、睡眠状態のユーザ20の体動を検出する体動検出装置12と、時計部5、目覚まし時刻設定部6および体動検出装置12の各出力に基づいて刺激発生部7を制御する第1の制御部8とを備えている。
【0020】
時計部5は、現在の時刻を表示部(図示せず)に表示させる。また、時計部5は、現在の時刻情報を一定時間(例えば、1分)毎に第1の制御部8へ出力する。なお、時計部5は、現在の時刻情報を第1の制御部8へ出力しているが、これに限らず、例えば、第1の制御部8に、時計部5における現在の時刻情報を上記一定時間毎に読み込ませるようにしてもよい。
【0021】
目覚まし時刻設定部6には、目覚まし時刻を予め設定するための第1の操作部(図示せず)が設けられている。また、目覚まし時刻設定部6は、ユーザ20が上記第1の操作部を操作することにより予め設定された目覚まし時刻の情報を第1の制御部8へ出力する。
【0022】
第1の制御部8は、例えば、マイクロコンピュータに適宜のプログラムを搭載することにより構成されている。また、第1の制御部8は、目覚まし時刻設定部6により設定された目覚まし時刻に基づいて、この目覚まし時刻よりも第1所定時間(例えば、10分)だけ前の第1時刻から目覚まし時刻よりも第2所定時間(例えば、10分)だけ後の第2時刻までの目覚まし許容時間帯を設定する。
【0023】
また、第1の制御部8には、目覚まし時刻設定部6により設定された目覚まし時刻の情報や目覚まし許容時間帯の情報などを記憶する記憶部(図示せず)が設けられている。
【0024】
刺激発生部7は、睡眠状態のユーザ20を目覚めさせるための刺激を発生するものであって、例えば、音、振動、光などのいずれかの刺激を発生する。なお、本実施形態の目覚まし装置における刺激発生部7は、音、振動、光などのいずれかの刺激を発生しているが、これに限らず、例えば、音、振動、光などを組み合わせた刺激を発生してもよい。
【0025】
体動検出装置12は、ユーザ20の体動に起因した振動を非接触で検出して電荷を発生する振動センサ1と、振動センサ1で発生した電荷により生じる電流を電圧信号に変換するチャージアンプ部2とを有している。また、体動検出装置12は、チャージアンプ部2で変換された電圧信号からユーザ20の体動を検出するのに必要な成分を抽出するフィルタ部3と、フィルタ部3で抽出されたユーザ20の体動を検出するのに必要な成分の大きさの変化に基づいてユーザ20の体動を検出する体動検出部4とを有している。
【0026】
振動センサ1は、1ないし複数の圧電素子により構成されており、ユーザ20の体動に起因した振動による圧力変化があったときに電荷を発生する。また、振動センサ1は、ユーザ20が使用するベッド台22とベッド台22の上側に配置されたマットレス21との間に設置されている。要するに、振動センサ1は、ユーザ20の頭、胸、手首などに装着する接触型の振動センサではなく、ユーザ20に装着しない非接触型の振動センサである。なお、振動センサ1は、圧電素子により構成されているが、これに限らず、例えば、曲げ変動にて電荷を発生する素子であってもよい。
【0027】
本実施形態の目覚まし装置は、振動センサ1がマットレス21の下側に設置されているので、ユーザ20が振動センサ1を気にすることなく就寝できる。ここにおいて、本実施形態の目覚まし装置における振動センサ1は、マットレス21の下側に設置されているが、これに限らず、ユーザ20が使用する枕23または敷き布団(図示せず)の下側に設置されてもよい。
【0028】
チャージアンプ部2は、チャージアンプ回路にて構成されており、変換した電圧信号をフィルタ部3へ出力する。
【0029】
フィルタ部3は、チャージアンプ部2により出力された上記電圧信号から特定の周波数範囲(0.1Hz〜35Hz)の周波数成分(ユーザ20の体動を検出するのに必要な成分)を抽出し、抽出した周波数成分を出力信号として出力するバンドパスフィルタで構成されている。逆に言えば、フィルタ部3は、特定の周波数範囲(0.1Hz〜35Hz)以外の周波数成分を除去する。なお、本願の発明者は、上記電圧信号における周波数が0.1Hz〜35Hzの範囲内の周波数成分に基づいてユーザ20の眠りが浅い状態のときの体動を検出できることを実験により確認している。
【0030】
体動検出部4は、フィルタ部3から出力された上記出力信号の大きさの変化に基づいてユーザ20の体動を検出する。具体的には、体動検出部4に、ユーザ20の体動を検出するための閾値が予め設定されている。つまり、体動検出部4は、フィルタ部3から出力された上記出力信号の大きさが上記閾値以上のときに、ユーザ20の体動を検出する。
【0031】
また、第1の制御部8は、体動検出部4で検出されたユーザ20の体動の頻度(以下、体動頻度と称する)に基づいてユーザ20の眠りが浅いことを特定するユーザ20の体動の有無を判定する。具体的には、第1の制御部8に、ユーザ20の体動頻度を判定する判定部(図示せず)が設けられている。また、体動検出部4には、規定時間(例えば、1秒間)において、フィルタ部3から出力された上記出力信号をサンプリング周波数(例えば、1kHz)にてサンプリングするサンプリング部(図示せず)が設けられている。したがって、例えば、規定時間が1秒でサンプリング周波数が1kHzであれば、規定時間当りのサンプリング回数は、1000回となる。
【0032】
上記判定部は、上記規定時間において、上記サンプリング部にてサンプリングされた上記出力信号からユーザ20の体動頻度を判定する。また、上記判定部には、ユーザ20の眠りが浅いことを特定するユーザ20の体動を検出するための体動頻度の規定時間当りの基準値(例えば、500回)が予め設定されている。
【0033】
したがって、第1の制御部8は、上記判定部で判定されたユーザ20の体動頻度が上記基準値以上で、且つ、ユーザ20の体動頻度が上記基準値以上である状態が所定の期間(例えば、2秒以上)継続された場合に、ユーザ20の眠りが浅いことを特定するユーザ20の体動であると確定する。ここにおいて、本願の発明者は、上記判定部で判定されたユーザ20の体動頻度が上記基準値以上で、且つ、ユーザ20の体動頻度が上記基準値以上である状態が上記所定の期間継続された場合に、ユーザ20の眠りが浅いことを特定するユーザ20の体動を検出できることを実験により確認している。
【0034】
また、第1の制御部8は、上記目覚まし許容時間帯において体動検出部4でユーザ20の眠りが浅いことを特定するユーザ20の体動が検出されたときに、上記第1の制御信号を刺激発生部7へ出力する。
【0035】
ここにおいて、第1の制御部8は、上記目覚まし許容時間帯において体動検出部4でユーザ20の眠りが浅いことを特定するユーザ20の体動が検出されない場合に、上記目覚まし許容時間帯の第2時刻の時点で上記第1の制御信号を刺激発生部7へ出力する。
【0036】
刺激発生部7は、第1の制御部8から出力された上記第1の制御信号に応じて、睡眠状態のユーザ20を目覚めさせるための刺激を発生する。
【0037】
したがって、本実施形態の目覚まし装置は、上記目覚まし許容時間帯において体動検出部4でユーザ20の眠りが浅いことを特定するユーザ20の体動が検出されたときに、刺激発生部7から睡眠状態のユーザ20を目覚めさせるための刺激を発生させるので、ユーザ20の目覚め感を向上させることが可能となる。また、本実施形態の目覚まし装置は、仮に、上記目覚まし許容時間帯においてユーザ20の眠りが浅いことを特定するユーザ20の体動を検出することができない場合、上記目覚まし許容時間帯の第2時刻の時点で上記第1の制御信号を刺激発生部7へ出力するので、ユーザ20が寝過ごすことを防止することが可能となる。
【0038】
また、本実施形態の目覚まし装置は、第1所定時間および第2所定時間を所定範囲(例えば、0分〜15分)内で設定可能な目覚まし許容時間設定部(図示せず)を備えていることが好ましい。この上記目覚まし許容時間設定部には、第1所定時間および第2所定時間を設定するための第2の操作部(図示せず)が設けられている。これによって、ユーザ20は、上記第2の操作部を操作することによって、第1の制御部8にて設定される上記目覚まし許容時間帯の第1所定時間および第2所定時間を変更することが可能となる。要するに、ユーザ20は、上記目覚まし許容時間設定部によって、上記目覚まし許容時間帯を自由に設定することが可能となり、使い勝手がよくなる。また、目覚まし時刻どおりに目覚めたい場合には、第1所定時間および第2所定時間を0分に設定すればよい。ここにおいて、本実施形態の目覚まし装置における目覚まし時刻設定部6は、目覚まし時刻を設定可能としているが、第1の制御部8にて設定される上記目覚まし許容時間帯における第1時刻と第2時刻とを設定可能としてもよい。また、上記目覚まし許容時間設定部は、目覚まし時刻設定部6に設けられてもかまわない。
【0039】
また、第1の制御部8は、上記目覚まし許容時間帯において体動検出部4でユーザ20の眠りが浅いことを特定するユーザ20の体動が検出されたときに、ユーザ20が就寝している環境に設置されている特定の外部機器11を動作させることが可能な制御装置13を制御する。なお、本実施形態の目覚まし装置は、第1の制御部8に制御装置13を制御させるか否かを設定する設定部(図示せず)を第1の制御部8に適宜接続してもよい。
【0040】
制御装置13は、外部機器11を制御するための第2の制御信号を送出する第2の制御部9と、赤外線を媒体とするワイヤレス信号を送出するワイヤレス信号送出部10とで構成されている。なお、外部機器11は、ワイヤレス信号送出部10から送出されたワイヤレス信号を受信可能なものである。
【0041】
第1の制御部8は、上記目覚まし許容時間帯において体動検出部4でユーザ20の眠りが浅いことを特定するユーザ20の体動が検出されたときに、第2の制御部9から上記第2の制御信号をワイヤレス信号送出部10へ送出させる。
【0042】
ワイヤレス信号送出部10は、第2の制御部9から送出された上記第2の制御信号を含むワイヤレス信号を外部機器11へ送出する。
【0043】
外部機器11は、例えば、ユーザ20が就寝している部屋に設置されているテレビなどであって、ワイヤレス信号送出部10から送出された上記第2の制御信号を含むワイヤレス信号を受信すると、上記第2の制御信号に基づいて動作する(例えば、テレビが起動する)。したがって、本実施形態の目覚まし装置は、上記目覚まし許容時間帯において体動検出部4でユーザ20の眠りが浅いことを特定するユーザ20の体動が検出されたときに、刺激発生部7から睡眠状態のユーザ20を目覚めさせるための刺激を発生させるとともに、第2の制御部9を介してワイヤレス信号送出部10から上記第2の制御信号が重畳されたワイヤレス信号を送出して外部機器11を動作させるので、刺激発生部7のみでユーザ20を目覚めさせる場合に比べて、ユーザ20の目覚め感をさらに向上させることが可能となる。なお、本実施形態の目覚まし装置における外部機器11は、テレビに限らず、例えば、ユーザ20が就寝している部屋に取り付けられている電動カーテンや照明器具などであってもよい。
【符号の説明】
【0044】
1 振動センサ
2 チャージアンプ部
3 フィルタ部
4 体動検出部
5 時計部
6 目覚まし時刻設定部
7 刺激発生部
8 第1の制御部(制御部)
10 ワイヤレス信号送出部
20 ユーザ
21 マットレス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの体動に起因した振動を非接触で検出して電荷を発生する振動センサと、前記振動センサで発生した電荷により生じる電流を電圧信号に変換するチャージアンプ部と、前記チャージアンプ部で変換された電圧信号から前記ユーザの体動を検出するのに必要な成分を抽出するフィルタ部と、前記フィルタ部で抽出された前記ユーザの体動を検出するのに必要な成分の変化に基づいて前記ユーザの体動を検出する体動検出部と、睡眠状態の前記ユーザを目覚めさせるための刺激を発生する刺激発生部と、前記刺激発生部を制御する制御部と、時計部と、目覚まし時刻を設定可能な目覚まし時刻設定部とを備え、前記制御部は、前記目覚まし時刻設定部にて設定された前記目覚まし時刻よりも第1所定時間だけ前の第1時刻から前記目覚まし時刻よりも第2所定時間だけ後の第2時刻までの目覚まし許容時間帯において前記体動検出部で前記ユーザの眠りが浅いことを特定する前記ユーザの体動が検出されたときに、前記刺激発生部から刺激を発生させることを特徴とする目覚まし装置。
【請求項2】
前記第1所定時間および前記第2所定時間を設定可能な目覚まし許容時間設定部を備えてなることを特徴とする請求項1記載の目覚まし装置。
【請求項3】
特定の外部機器を動作させるワイヤレス信号を送出可能なワイヤレス信号送出部を備え、前記制御部は、前記目覚まし許容時間帯において前記体動検出部で前記ユーザの眠りが浅いことを特定する前記ユーザの体動が検出されたときに、前記刺激発生部から刺激を発生させるとともに、前記ワイヤレス信号送出部から前記ワイヤレス信号を送出させることを特徴とする請求項1または請求項2記載の目覚まし装置。
【請求項4】
前記振動センサは、前記ユーザが使用するマットレスの下側に設置されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の目覚まし装置。

【図1】
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【公開番号】特開2012−112664(P2012−112664A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−259257(P2010−259257)
【出願日】平成22年11月19日(2010.11.19)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】