説明

真空ロック

垂直に配置された閉止可能なドア開口部(10)を備える真空ロックは、次の各構成要件を備えており、すなわち、a)スライドドア(1)が開閉のためにドア開口部(10)の平面と平行に、かつこれから若干間隔をおいて配置されており、b)ドア(1)はその裏面で駆動ロッド(2)と作用接続されるとともに、ドア開口部に対して所定の間隔をおいて支承されており、c)ドア(1)は誘導メカニズムを介して駆動ロッド(2)と連結されており、ドア開口部(10)の領域にある障害物(7)によって閉止プロセスが妨げられると、ドア(1)が、ドア開口部(10)を取り囲むシール部(4)へ横向きに圧着されるようになっており、d)ドア(1)は、駆動ロッド(2)および/または駆動ロッド側の誘導メカニズムとばね部材(8)によって連結されており、このばね部材がドア(1)の重量をちょうど補償するようになっている。それにより、閉止プロセスでロック開口部へ意図せず差し込まれた場合に、怪我が起こり得ないことが保証される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実質的に垂直に配置され、1つの平面に位置する、ドアで閉止可能なドア開口部を備える真空室に配置された真空ロックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動式の真空プロセス設備では、加工されるべき基板を一方の雰囲気から他方の雰囲気へ差し入れるために真空ロックないし真空バルブが用いられ、このようなシステムは空気圧式または電気式に作動するのが普通である。このようなシステムの多くは、ドア開口部の周囲に配置された真空シール部に沿ってスライドする、密閉のために圧着されるスライドドアとして構成されたドアを使用している。スライドドアが開いているときに、たとえば半導体ウェーハ等の基板あるいは基板を入れたカセット全体を、真空室に配置することができる。このようにロックドア開口部を通じて真空室へ基板を挿入することは、しばしば手作業で行われ、その場合、人間がたとえば腕をドア機構の開口平面に差し込むことになる。それに引き続いて必要となるロックドアの閉止工程は、このように人間によって行われる操作にとって、著しい怪我の潜在的可能性となる。それは特に、該当する操作者が短時間のあいだに手を何度も該当するドア開口部に差し入れなくてはならないためである。閉止システムの不具合、あるいは操作者の誤った行動は、相応に危険な状況を引き起こし、場合によっては重大な怪我を引き起こしかねない。従来技術では、このようなロック機構は電子システムによって監視、管理されている。このような場合における通常の取組は、ドアの領域における障害物や支障物の存在が検知され、その結果として、ドアの運動が停止されるというものである。このようなシステムは高いコストがかかって高価なのが普通であり、電子システム自体にもエラーが発生する可能性があるために、期待される高い安全度を有していないのが通常である。さまざまな重要な工業国で、このような安全性の問題が指摘されており、複雑な電子式の監視システムよりも信頼度の高い解決法によって、安全性のリスクを相応に最低限に抑えるように勧告がなされている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、前述したような従来技術の欠点を取り除くことにある。特に、人間が誤ってドア開口部へ中に手を入れたとき、その人物に対する高度の防護と安全性を提供する、実質的に垂直に配置されたスライドドアを備えた、経済的に具体化可能な真空ロックを具体化することが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は本発明によれば、請求項1および8の構成要件に基づく構成および方策によって解決される。従属請求項は、その他の有利な実施形態を定義している。
【0005】
上述の課題は、本発明によれば、実質的に垂直に配置され、1つの平面に位置する、ドアで閉止可能なドア開口部を備える真空室に配置された真空ロックが意図されることによって解決される。このときドアは、ドア開口部を開閉するためにドア開口部の平面に対して平行に、かつ当該平面から若干間隔をおいてスライド可能なように配置されたプレート状のスライドドアとして構成されている。このドアは、ドア開口部と向かい合うドアの反対側で駆動ロッドおよび駆動装置と作用接続されており、この駆動ロッドはスライド方向に支承されるとともに、ドア開口部に対して所定の間隔をおいて支承されている。駆動ロッドは、ドアの運動方向を変更ないし方向転換させることができる誘導メカニズムを介して、たとえば短いレバー等を介して、ドアと連結されており、ドア開口部の領域にある障害物および/または仕切りによって閉止工程が妨げられたときに、ドアが、ドア開口部の
平面に対して垂直方向へ横向きに、ドア開口部を取り囲むシール部に押し当てられるようになっている。駆動ロッドは、ドアおよび/または駆動ロッド側の誘導メカニズムとばね部材によって連結されており、このばねがドアの重量をちょうど補償ないし支持するようになっている。このようにして、ドアはばね作用によって可動なように駆動ロッドに配置され、ばね部材によって規定されるばね経路の分だけ、駆動ロッドに対して垂直方向へスライドすることができる。
【0006】
このようにドアは、たとえば空気圧式または油圧式の往復ピストン、または電動モータのリニアドライブなどで駆動されて直線運動をする駆動ロッドを介して、ドア開口部の上方でスライドする。たとえば通常は金属で製作されるプレート状のドアが最終位置に到達し、ドア開口部が覆われるとすぐに、ドアの並進運動がリミットストッパによって阻止される。このような阻止は、誘導メカニズムによって生じる、たとえばレバーメカニズムによって生じる、さらなる横向きの運動をドア開口部に対して垂直方向に引き起こす。このときドアはドア開口部を取り囲むシール部に押し当てられ、それにより、真空室は他方の側の雰囲気に対して密閉される。ドアが閉じるときに、たとえば物品または特に手などの人間の身体部位といった障害物がドア開口部にあると、ドアは当該物品ないし当該障害物にばね作用のもとで当たり、本発明に基づき、最大限許容される100Nの閉止力に達すると、本発明の設計によって停止する。このことは、ドアがシール部に向かって押圧され、シール部とドア表面との摩擦によってドア表面が制動され、および/または即座に停止されるように、駆動装置が誘導メカニズムおよびばね機構を含めて設定されることによって実現される。この場合、障害物がドアのスライド運動を妨げると、ただちにシール部の方向への側方運動しか行われなくなり、当該シール部へのドアの圧着だけが行われる。ばね部材が実質的にドアの重量および場合によりある程度の摩擦力を受け止めることができ、これに加えて最大100Nの閉止力が残されるように、メカニズム全体が構成される。
【0007】
このときばね部材は、方向転換プロセスの全体にわたって、すなわち横向きの圧着運動の全区間にわたって、ばね作用が存続するように構成される。すなわちばね作用は、ドアがシール部に圧着され、停止して、ブロックされるまで維持される。それにより、手などの人間の身体部位によって閉止プロセスが妨げられたときに、許容される所定のばね作用の力しか障害物に作用せず、身体部位の怪我が確実に回避されることが保証される。
【0008】
駆動装置は、前述した力を最大で生起することができ、これらの力の合計に達すると自動的にブロックされるように設計される。それにより、たとえば手や腕などの人間の身体部位が不注意から閉止開口部へ差し込まれたときに、最大100Nで負荷されることが保証される。したがって怪我の可能性が、高い確実性で排除される。このような力および怪我のリスクをいっそう最低限に抑えるために、たとえば、ドアの駆動装置の相応の運動制御部と結合された、ドア位置を恒常的に検知するためのセンサや、力を測定するためのセンサといった追加の電子手段を利用することができる。
【0009】
垂直方向からたとえば水平方向ないし横向きにドア運動方向を方向転換させるための誘導メカニズムは、たとえば方向転換ギヤやレバーメカニズムによって、あるいはランプ機構を介して行うことができる。この場合、レバーメカニズムおよび特にランプ機構が好ましい態様である。これらは特に信頼度が高く、経済的に具体化することができるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、一例をあげて模式的な図面を参照しながら、本発明について詳しく説明する。
各図面には、本発明によるロック機構の有利な構成が模式的に断面図として示されている。図1aは、スライドドア1を備えるロック室5を、開いた状態で示している。この室5は、室の外部領域を内部領域に対して閉じられた状態で密閉できるようにするために、
シール部4とともに室5の外部表面に配置された開口部10を有している。真空室およびこれに付属するロックドアは、真空での用途の場合、アルミニウムやステンレス鋼といった金属でできているのが普通である。ドア1は、ドア開口部10の平面と平行にスライド可能なように支承され、どの位置でもシール部に向かってドア開口部10に対して垂直に横方向へ動くことができ、それによってシール部に押圧することができるプレートでできている。室壁ないしドア開口部10の表面に対するドア1の間隔は数mmであるのが通常であり、それにより、ドアが平行にスライドするときに、室壁ないしシール部4に接触しないようになっている。本発明による構成は、実質的に垂直に動くことができるドア1を対象としている。
【0011】
スライド運動のためのドアの駆動は下方から行われ、それにより、駆動装置はドア1の重量に対して作用する。ドア1は、駆動ロッド2を介して、たとえば空気圧式、油圧式、または電気式のリニアドライブ等の駆動装置と連結されている。駆動ロッド2は案内部14で支承されており、それにより駆動ロッドは、ドア開口部10から定義された特に一定不変の間隔で長手方向へ閉じるために、特にドア開口部10の面と平行にロッドの長手方向へドア1を開閉するために、動けるようになっている。当然ながら、駆動ロッド2は棒状の機械式の連結部品として構成されていなくてもよい。
【0012】
本例では、ドア1はドア開口部の平面と駆動ロッド2の間にある。駆動ロッド2は、ドア開口部と反対を向いているほうのドア1の側で、短いレバー3により構成される誘導メカニズムを介して、回転中心9または回転軸9によって可動なようにドア1と連結されている。回転中心9の下側では、ばね部材8がドア1に配置されており、レバー3の駆動側と、すなわち特に駆動ロッド2の領域で、初期応力のもとで連結されており、ばね部材8がドア1の重量を少なくとも支持し、ドアをレバー3および駆動ロッド2に対してレバー機構の上側の位置に保つようになっている。それによってドア1は、たとえば数mmだけドア開口部に対して若干間隔をおくことになるので、ドア1は、ドア開口部10の上方でスライドするとき、通常動作ではドア開口部ないしシール部4に接触しない。ドア1が垂直にスライドすると、ドアは、閉止位置となる最終位置で仕切り6に当たり、その様子が図1bに示されている。すると閉止駆動装置は、ドア重量と摩擦力を若干上回る力で、ドアをさらに仕切り6に向かって押そうとする。このとき、初期応力をかけられたばね部材8によってレバー3が動かされ、ドア1がドア開口部に対して垂直に横向きに変位し、それによってドア開口部10およびシール部4に向かって押圧されるようになっており、その様子が図1cに示されている。ドア1が障害物7または仕切り6に当たると、誘導メカニズムにより、ドア1がシール材4に圧着される横向きの方向転換力が生じ、この方向転換力は駆動ロッド2の案内部14で受け止められる。
【0013】
図2aに示すように、特に手7などの障害物7がロック室の閉止開口部に入っている場合、ドア1が意図せず閉まると、特に操作者の怪我などの危険な状況が生じる可能性がある。このような場合、ドア1は閉止時に図2bに示すように障害物7すなわち手に突き当たり、これに向かって押圧される。
【0014】
本発明では、ばね部材8を備えるレバーメカニズム3は、駆動装置を含めて、障害物ないし手7が100N以上の負荷を受けることがないように設計されている。つまりばね部材8は、障害物7があってレバー3が作動する以前には、ドア1の重量および考えられる追加の摩擦力をちょうど支持できるように設計されている。障害物により、図2cに示すようにドア1は室壁のシール部へ横方向に押圧され、それにより、シール部とドア1の間で発生する摩擦が追加的に制動および停止をさせるように作用する。
【0015】
本例では、ばね部材8は引張応力を受けるばね部材として図示されている。この構成は、圧縮応力を受けるばね部材8によっても具体化することができる。この場合には唯一、
駆動ロッド2とドア1の間の取付機構を相応に位置決め変更して、ドアの重量が同じくばね作用で支持されるようにしなければならない。ばね部材8はさまざまな形式で具体化することができ、たとえばコイルばね、皿ばね、板ばね、空気圧ばね、あるいはゴム弾性的な部材として具体化することができる。
【0016】
特別に有利なさらに別の実施形態が、図3に模式的に示されている。この場合、運動方向を転換させるための誘導メカニズムは、図3aに示すように、ドア裏面に垂直に配置された第1のランプ部13’と、駆動ロッドに配置された第2のランプ部13’’、および両方のランプ部の間に配置されたロール部材11とで構成されており、このロール部材は一種の軸受を形成しており、ばね作用で支持されるドア1が障害物7または仕切り6によって駆動ロッド2に対して変位するときに、それぞれのランプ部13の間で転動することができる。この変位プロセスでは、図3bと図3cに示すように、力がランプ部13を介して横向きに方向転換され、すでに上で説明したように、ドア1がドア開口部10に向かって押圧される。この構成は、ロール部材11がランプ部の向かい合う一方の側で軸により固定されていれば、ただ1つのランプ部13’または13’’によっても作動させることができる。このようにランプ部によって具体化される方向転換メカニズムの場合にも、これ以外のさまざまな機械的構成が本発明の枠内で可能である。
【0017】
全体として、ばね部材機構8をシール部の摩擦や駆動を含めて適宜設定することで、100Nを超える押圧力が障害物7に作用し得ないことが確保されていなくてはならない。したがって、駆動出力を設定するにあたっても、同じく、駆動力を設定するときにこれが駆動側でも上記の力を上回らずに、駆動装置が停止するかアイドリングするように配慮する。ドアの位置や力作用を測定し、相応に駆動装置を通じて制御をする追加の電子手段を利用することで、上記以外の改良や簡素化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1a】レバーメカニズムとしての誘導メカニズムを備える、ドアが開いているときのロックを備える真空室である。
【図1b】ロックドアがリミットストッパに当たってロック開口部を覆っているときの真空室である。
【図1c】ロックドアがロック開口部を覆ってシール部に圧着されており、それによってロックが密封をするように閉止されている真空室である。
【図2a】図1aに対応する開放状態の構成であり、手などの障害物がロックの開口部にある。
【図2b】ドアが閉じて、人間の手による障害物に突き当たったときのロック機構である。
【図2c】ドアが障害物に突き当たったときのロック機構であり、ドアはレバーメカニズムを介してシール部へ自動的に圧着されることによって停止する。
【図3a】ロックのさらに別の構成であり、誘導メカニズムがランプ機構として構成されており、図1aに準ずる開放位置にある。
【図3b】ロックドアがリミットストッパに当たっている、図3aに示す機構である。
【図3c】ロックドアがリミットストッパに当たり、ドア開口部に圧着され、それによって閉止された状態にある、図3aおよび図3bに示す機構である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に垂直に配置され、1つの平面に位置する、ドア(1)で閉止可能なドア開口部(10)を備える真空室(5)に配置された真空ロックにおいて、次の各構成要件を備えており、すなわち、
a)前記ドア(1)は、前記ドア開口部(10)を開閉するために前記ドア開口部(10)の平面と平行に、かつこれから若干間隔をおいてスライド可能なように配置されたプレート状のスライドドアとして構成されており、
b)前記ドア(1)は、前記ドア開口部(1)と向かい合う反対側で前記ドア(1)と連結された駆動ロッド(2)と作用接続されるとともに、前記ドア開口部(10)に対して所定の間隔をおいてスライド方向に支承されており、前記駆動ロッド2は駆動装置と接続されており、
c)前記ドア(1)は誘導メカニズム(3,13’,13’’,11)を介して前記駆動ロッド(2)と連結されており、前記ドア開口部(10)の領域にある障害物(7)および/または仕切り(6)によって閉止プロセスが妨げられると、前記ドア(1)が、前記ドア開口部(10)の平面に対して垂直な方向へ横向きに、前記ドア開口部(10)を取り囲むシール部(4)へ圧着されるようになっており、
d)前記ドア(1)は前記駆動ロッド(2)および/または駆動ロッド側の前記誘導メカニズム(3,13’,13’’,11)とばね部材(8)によって連結されており、該ばね部材が前記ドア(1)の重量をちょうど補償するようになっている真空ロック。
【請求項2】
前記シール部(4)は前記ドア(1)の表面と接触したときに摩擦を有しており、ドア運動を制動および/または停止させるための緩衝部材が形成されるようになっており、その際に前記シール部(4)の押圧による横向きの運動だけしか実質的に行われないことを特徴とする、請求項1に記載の真空ロック。
【請求項3】
前記駆動装置と前記ばね部材(8)は少なくともドア重量を支持する力を受け止め、前記ドア(1)の閉止時における残りの駆動力は100Nを超えないことを特徴とする、請求項1または2に記載の真空ロック。
【請求項4】
前記ロック機構は前記ドア(1)の位置検出をするため、および/または運動制御をするための追加の電子手段を有していることを特徴とする、請求項3に記載の真空ロック。
【請求項5】
前記誘導メカニズム(3,13’,13’’,11)は前記ドア(1)と前記駆動ロッド(2)を可動に連結するレバー(3)を有していることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の真空ロック。
【請求項6】
前記誘導メカニズム(3,13’,13’’,11)は少なくとも1つのランプ部13を含んでおり、該ランプ部は前記ドア(1)または前記駆動ロッド(2)に配置されており、ロール部材(11)が前記ランプ部(13)で転動するように配置されており、前記ドア(1)が前記駆動ロッド(2)に対してばね作用で変位するときに該ドアが横向きに前記ドア開口部10に圧着されるようになっていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の真空ロック。
【請求項7】
前記ロック機構は人員保護用の安全装置として構成されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の真空ロック。
【請求項8】
実質的に垂直に配置され、1つの平面に位置する、ドア(1)で閉止可能なドア開口部(10)を備える真空室(5)へ基板を入れる方法において、次の各構成要件を備えており、すなわち、
a)前記ドア(1)は、前記ドア開口部(10)を開閉するために前記ドア開口部(10)の平面と平行に、かつこれから若干間隔をおいてスライド可能なように配置されたプレート状のスライドドアとして構成されており、
b)前記ドア(1)は、前記ドア開口部(1)と向かい合う反対側で前記ドア(1)と連結された駆動ロッド(2)と作用接続されるとともに、前記ドア開口部(10)に対して所定の間隔をおいてスライド方向に支承されており、前記駆動ロッド2は駆動装置と接続されており、
c)前記ドア(1)は短いレバー(3)を介して前記駆動ロッド(2)と連結されており、前記ドア開口部(10)の領域にある障害物(7)および/または仕切り(6)によって閉止プロセスが妨げられると、前記ドア(1)が、前記ドア開口部(10)の平面に対して垂直な方向へ横向きに、前記ドア開口部(10)を取り囲むシール部(4)へ圧着されるようになっており、
d)前記ドア(1)は前記駆動ロッド(2)および/または駆動ロッド側の前記レバー(3)とばね部材(8)によって連結されており、該ばね部材が前記ドア(1)の重量をちょうど補償するようになっている方法。
【請求項9】
前記シール部(4)は、前記ドア(1)の表面と接触したときに、ドア運動を制動および/または停止させるための発生する摩擦の緩衝部材を形成し、その際に前記シール部(4)の押圧による横向きの運動だけしか実質的に行われないことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記駆動装置と前記ばね部材(8)は少なくともドア重量を支持する力を受け止め、前記ドア(1)の閉止時における残りの駆動力は100Nを超えないことを特徴とする、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
追加の電子手段により前記ドア(1)の位置が検出され、および/または前記ドア(1)の運動制御部によって力作用を制御するために運動経過がコントロールされることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記誘導メカニズム(3,13’,13’’,11)は前記ドア(1)と前記駆動ロッド(2)を可動に連結するレバー(3)を有していることを特徴とする、請求項8から11までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
誘導メカニズム(3,13’,13’’,11)は少なくとも1つのランプ部13によって作動し、該ランプ部は前記ドア(1)または前記駆動ロッド(2)に配置されており、ロール部材(11)が前記ランプ部(13)で転動するように配置されており、前記ドア(1)が前記駆動ロッド(2)に対してばね作用で変位するときに該ドアが横向きに前記ドア開口部10に圧着されるようになっていることを特徴とする、請求項8から12までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記ロック機構は人員保護用の安全装置として利用されることを特徴とする、請求項8から13までのいずれか1項に記載の方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【公表番号】特表2008−509359(P2008−509359A)
【公表日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−525143(P2007−525143)
【出願日】平成17年7月19日(2005.7.19)
【国際出願番号】PCT/CH2005/000421
【国際公開番号】WO2006/015505
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(596013501)オー・ツェー・エリコン・バルザース・アクチェンゲゼルシャフト (55)
【氏名又は名称原語表記】OC Oerlikon Balzers AG
【Fターム(参考)】