説明

着信制御装置および着信制御方法

【課題】呼を着信させる内線端末を、より適切に制御し、ユーザの利便性を向上させる。
【解決手段】複数の内線端末2を収容する着信制御装置1であって、複数の内線端末2からそれぞれ取得した複数の電話帳データに登録された電話番号毎に、当該電話番号が電話帳データに登録されている少なくとも1つの内線端末を対応付けた着信制御テーブル15を生成する生成手段13と、着信制御装置1に対して発信された呼を受け付け、当該呼の発信元の電話番号が着信制御テーブル15に記憶されている場合、当該電話番号に対応付けられた内線端末2に当該呼を着信させる着信制御手段14と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内線端末への着信を制御する着信制御装置および着信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
固定回線を利用する親電話機の内線子機として、収容可能なIP電話機が増えてきている。例えば、HGW(Home Gate Way)配下に収容されるフレッツフォンなどがある。今後、IP接続対応のコンシューマ向け通信端末が増え、個人ごとに所持する機会が増えていくと、家庭内LAN環境へ接続し、利用する機会が増える。
【0003】
これに伴い、家庭においても、固定回線を利用する内線電話機を、個人ごとに所持し、利用するシーンが予想される。このような場合、固定回線の電話番号へ連絡があった際にも、各個人の内線電話機へ着信分けするニーズが高まると考えられる。
【0004】
発信者が、固定回線の電話番号へ発信し、所定の内線電話機と通話をする場合、発信者が所定の内線番号をダイヤルするか、電話を受けた取次者に所定の相手の内線電話への取次を依頼する必要がある。これらは、余分な作業を要することとなり、利便性の面で問題がある。
【0005】
この問題を解決する方法として、例えば、特許文献1には、通信履歴を活用することにより、相手の発番号に応じて、自動的にいずれかの内線端末に着信させる技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第2747912号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
通信履歴には、ワン切り電話、無言電話、セールス電話などの迷惑電話、間違い電話などの通信履歴も含まれる。このため、着信履歴に基づいて着信先の内線端末を決定する場合、発信者が意図した相手とは異なる相手の内線端末に着信してしまう場合がある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、呼を着信させる内線端末を、より適切に制御し、ユーザの利便性を向上させる着信制御装置および着信制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、複数の内線端末を収容する着信制御装置であって、前記複数の内線端末からそれぞれ取得した複数の電話帳データに登録された電話番号毎に、当該電話番号が電話帳データに登録されている少なくとも1つの内線端末を対応付けた着信制御テーブルを生成する生成手段と、当該着信制御装置に対して発信された呼を受け付け、当該呼の発信元の電話番号が前記着信制御テーブルに記憶されている場合、当該電話番号に対応付けられた内線端末に当該呼を着信させる着信制御手段と、を有する。
【0010】
本発明は、複数の内線端末を収容する着信制御装置が行う着信制御方法であって、前記複数の内線端末からそれぞれ取得した複数の電話帳データに登録された電話番号毎に、当該電話番号が電話帳データに登録されている少なくとも1つの内線端末を対応付けた着信制御テーブルを生成する着信制御テーブル生成ステップと、当該着信制御装置に対して発信された呼を受け付け、当該呼の発信元の電話番号が前記着信制御テーブルに記憶されている場合、当該電話番号に対応付けられた内線端末に当該呼を着信させる着信制御ステップと、を行う。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、呼を着信させる内線端末を、より適切に制御し、ユーザの利便性を向上させる着信制御装置および着信制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施形態の利用シーンにおける構成例である。
【図2】第1の実施形態の利用シーンの一例である。
【図3】第1の実施形態の通信システムの全体構成図である。
【図4】着信制御テーブルの生成処理を示すフローチャートである。
【図5】電話帳データの一例を示す図である。
【図6】着信制御テーブルの一例を示す図である。
【図7】着信制御処理を示すフローチャートである。
【図8】第2の実施形態の通信システムの全体構成図である。
【図9】着信優先テーブルの生成処理を示すフローチャートである。
【図10】発着信履歴データの一例を示す図である。
【図11】着信優先テーブルの一例を示す図である。
【図12】着信制御処理を示すフローチャートである。
【図13】着信制御処理を示すフローチャートである。
【図14】第3の実施形態の利用シーンにおける構成例である。
【図15】第3の実施形態の利用シーンの一例である。
【図16】第3の実施形態の通信システムの全体構成図である。
【図17】時刻優先テーブルの生成処理を示すフローチャートである。
【図18】発着信履歴データの一例を示す図である。
【図19】時刻優先テーブルの一例を示す図である。
【図20】着信制御処理を示すフローチャートである。
【図21】着信制御処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0014】
<第1の実施形態>
まず、本発明の第1の実施形態の利用シーンについて説明する。
【0015】
図1は、本実施形態の利用シーンにおける構成例を示すものである。図示する例では、宅内に設置されたホームテレフォン1(親電話機)が、外部のネットワーク3に接続され、1つの電話番号(外線電話番号)を有し、配下に各ユーザが個別に使用する複数台の内線端末21〜23を収容している。
【0016】
例えば、内線端末21は、内線Aとして接続された通信端末であって、お父さんが使用するものである。内線端末22は、内線Bとして接続された通信端末であって、太郎が使用するものである。内線端末23は、内線Cとして接続された通信端末であって、次郎が使用するものである。なお、1人のユーザが、複数の内線端末を状況に応じて使い分けてもよい。
【0017】
図2は、図1に示す構成における利用シーンの一例を示したものである。図示する例では、発信者(N夫)は、家にいるときは、携帯電話で電話すると通話料が高額になるので、固定電話4を利用して、ホームテレフォン1に発信するものとする。
【0018】
このように、発信者の固定電話4から、ネットワーク3を介して受信者のホームテレフォン1へ発信した場合、ホームテレフォン1は、発信者の発信番号に基づいて、当該ホームテレフォン1に収容されている複数の内線端末の中から、発信者が意図した可能性の高い相手先の個人が使用する内線端末を判別し、当該内線端末へ着信する。図示する例では、ホームテレフォン1は、発信者(N夫)から発信された電話は、太郎への電話である可能性が高いと判別し、太郎が使用する内線電話に着信する。
【0019】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る通信システムの構成図である。図示する通信システムは、IP網などのネットワーク3に接続されたホームテレフォン1と、当該ホームテレフォンに接続された複数の内線端末2とを備える。
【0020】
ホームテレフォン1(着信制御装置)は、1つの回線で複数の内線端末2を収容でき、内線相互の通話も可能な住宅用電話である。具体的には、本実施形態のホームテレフォン1は、親電話機の機能を有する電話部11と、HGWの機能を有するHGW部12と、とを備える。
【0021】
HGW部12は、テーブル生成部13と、着信制御部14と、着信制御テーブル15と、電話帳DB16とを備える。テーブル生成部13は、複数の内線端末2に記憶された電話帳の電話帳データをそれぞれ取得して電話帳DB16に記憶する。そして、取得した複数の電話帳データに登録された電話番号毎に、当該電話番号が電話帳データに登録されている少なくとも1つの内線端末2を対応付けた着信制御テーブル15を生成する。
【0022】
着信制御部14は、ホームテレフォン1に対して外部から発信された呼を受け付け、当該呼の発信元の電話番号が着信制御テーブル15に記憶されている場合、当該電話番号に対応付けられた内線端末に受け付けた呼を着信させる。
【0023】
なお、ホームテレフォン1は、電話部11(親電話機)を有することなく、HGW部12のみを有するものであってもよい。
【0024】
ホームテレフォン1に収容される各内線端末2は、固定電話、無線機能を有する携帯電話、スマートフォン、TV電話端末などの通信端末であって、有線または無線でホームテレフォン1に接続されている。また、内線端末2は、電話に限定されるものではなく、コンテンツ端末など様々な端末を用いることができる。
【0025】
上記説明したホームテレフォン1は、例えば、CPUと、メモリと、HDD等の外部記憶装置と、入力装置と、出力装置とを備えた汎用的なコンピュータシステムを用いることができる。このコンピュータシステムにおいて、CPUがメモリ上にロードされたホームテレフォン1用のプログラムを実行することにより、ホームテレフォン1の各機能が実現される。また、ホームテレフォン1用のプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD−ROMなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶することも、ネットワークを介して配信することもできる。
【0026】
次に、着信制御テーブル15の生成処理について説明する。
【0027】
図4は、テーブル生成部13が行う、着信制御テーブルの15の生成処理を示すフローチャートである。テーブル生成部13は、ホームテレフォン1配下の各内線端末に登録され、保持された電話帳データを収集・取得し、電話帳DB16に格納する(S101)。各内線端末の電話帳データは、有線もしくは無線を介して送信されるものとする。また、各内線端末を使用するユーザが、電話帳DB16に手動で登録することとしてもよい。
【0028】
なお、HGW部12が各内線端末の電話帳データを保持している場合は、S101の処理は、不要である。
【0029】
図5は、各内線端末が保持する電話帳データの例を示すものである。図示する電話帳データは、氏名と、電話番号とが対応付けて登録されている。
【0030】
そして、テーブル生成部13は、各電話帳データが記憶された電話帳DB16を参照し、各電話帳データに記憶された全ての電話番号の各々について、どの内線端末の電話帳データに登録されているかを検出し(S102)、各電話番号と、当該電話番号が電話帳データに登録されている少なくとも1つの内線端末と、を対応付けた着信制御テーブル15を生成する(S103)。
【0031】
具体的には、図5に示す例では、「03-XXXX-XXX1」の電話番号は、内線Aおよび内線Bの内線端末の電話帳データに登録されている。また、「090-XXXX-XXX1」の電話番号は、内線Aの内線端末のみの電話帳データに登録されている。
【0032】
図6は、着信制御テーブル15の一例を示す図である。テーブル生成部13は、全ての電話番号について、このような対応付けを検出し、各電話番号がどの内線端末の電話帳データに登録されているのかを示す着信制御テーブルを生成する。
【0033】
なお、テーブル生成部13は、所定のタイミングで(例えば、定期的に、または、ユーザの指示を受け付けたタイミングなど)、着信制御テーブル15の生成処理を行い、着信制御テーブル15を更新する。
【0034】
次に着信制御部14の着信制御処理について説明する。着信制御テーブル15を生成した後、着信制御部14は、生成した着信制御テーブル15を用いて、ホームテレフォン1に発信された呼の着信先の内線端末を決定する着信制御処理を行う。
【0035】
図7は、着信制御部14が行う着信制御処理を示すフローチャートである。
【0036】
着信制御部14は、当該ホームテレフォン1の電話番号を発信先として発信された呼を着信すると、発信元の電話番号が着信制御テーブル15に登録されているか否かを判別する(S11)。着信制御テーブル15に登録されていない場合(S11:NO)、着信制御部14は、ホームテレフォン1に収容された配下の全ての内線端末を鳴動させ、全ての内線端末に着信させる(S12)。着信制御部14は、最初にオフフック操作がなされた内線端末に呼を接続し、これにより通話が開始される(S18)。
【0037】
発信元の電話番号が着信制御テーブル15に登録されている場合であって(S11:YES)、着信制御テーブル15において当該発信元の電話番号に対応付けて登録された内線端末が1つの場合(S13:NO)、着信制御部14は、発信元の電話番号に対応付けられた内線端末が着信可能な状態か否かを判別する(S14)。
【0038】
着信可能な状態とは、当該内線端末が、通話中(ビジー)でなく、かつ、ホームテレフォン1に収容されている状態であることを意味する。収容されている状態は、ホームテレフォン1と内線端末とが有線の内線で接続されている場合は、回線が接続されていない状態を意味し、ホームテレフォン1と内線端末とが無線の内線で接続されている場合は、内線端末がホームテレフォン1の通信範囲に存在しない状態であることを意味する。収容されていない状態としては、例えば、内線端末がスマートフォンであって、着信時にはユーザがスマートフォンを携帯して外出している場合などが考えられる。なお、着信時に、G3携帯機能で通話中(内線着信不可)の場合は、通話中(ビジー)として処理される。
【0039】
着信可能な状態の場合(S14:YES)、着信制御部14は、発信元の電話番号に対応付けて登録された内線端末に着信させ(S15)、当該内線端末でオフフック操作がなされると呼を接続し、これにより通話が開始される(S18)。着信が不可能な状態の場合(S14:NO)、着信制御部14は、発信元の端末に、通話中(ビジー)を示す応答を送信する(S19)。
【0040】
また、発信元の電話番号に対応付けて登録された内線端末が複数の場合(S13:YES)、着信制御部14は、当該複数の内線端末の中で着信可能な状態の内線端末が1つか否かを判別する(S16)。着信可能な内線端末が1つの場合(S16:YES)、着信制御部14は、当該内線端末に着信させ(S15)、当該内線端末でオフフック操作がなされると呼を接続し、これにより通話が開始される(S18)。
【0041】
着信可能な内線端末が複数の場合(S16:NO)、着信制御部14は、着信可能な登録された複数の内線端末を鳴動させ、着信させる(S17)。着信制御部14は、最初にオフフック操作がなされた内線端末に呼を接続し、これにより通話が開始される(S18)。
【0042】
以上説明した第1の実施形態では、各内線端末の電話帳データを用いて着信制御テーブル15を生成し、当該着信制御テーブル15を用いて呼の着信先を制御する。電話帳データのように、ユーザが意識して登録したデータを用いることで、本実施形態では、呼を着信させる内線端末をより適切に制御し、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0043】
また、本実施形態では、各内線端末の発着信履歴データを用いることなく、着信先の内線端末を決定する。すなわち、本実施形態では、発着信履歴を蓄積するための事前運用を行うことなく、ホームテレフォン1の導入時から即座に着信制御を行うことができる。
【0044】
<第2の実施形態>
図8は、本発明の第2の実施形態に係る通信システムの構成図である。本実施形態では、第1の実施形態で説明した着信制御テーブル15の他に、各内線端末から取得した発着信履歴を用いて、ホームテレフォン1Aに対して外部から発信された呼の着信を制御する。
【0045】
本実施形態の通信システムは、ネットワーク3に接続されたホームテレフォン1Aと、当該ホームテレフォンに接続された複数の内線端末2とを備える。
【0046】
本実施形態のホームテレフォン1Aは、HGW部12に、着信優先テーブル17および発着信履歴DB18をさらに備える点において、第1の実施形態のホームテレフォン1(図3参照)と異なる。また、本実施形態のテーブル生成部13は、第1の実施形態と同様に着信制御テーブル15を生成するとともに、着信優先テーブル17も生成する。
【0047】
テーブル生成部13は、複数の内線端末2に記憶された発着信履歴データをそれぞれ取得して発着信履歴DB18に記憶する。そして、各内線端末の発着信履歴データに記憶された過去に発着信された各電話番号について、発着信回数および通話時間を用いて着信優先度を算出し、算出した着信優先度に基づいて当該電話番号に対する着信順序を設定した着信優先テーブルを生成する。
【0048】
着信制御部14は、ホームテレフォン1Aに対して外部から発信された呼を受け付け、当該呼の発信元の電話番号、着信制御テーブル15および着信優先テーブル17に基づいて、当該呼の着信先を制御する。具体的には、呼の発信元の電話番号が着信制御テーブル15に記憶され、当該電話番号に対応付けられた内線端末が複数存在する場合、着信優先テーブル17を用いて、当該呼を着信させる内線端末を決定する。
【0049】
なお、本実施形態の電話部11、着信制御テーブル15および電話帳DB16は、第1の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。また、本実施形態のホームテレフォン1Aは、電話部11(親電話機)を有することなく、HGW部12のみを有するものであってもよい。
【0050】
ホームテレフォン1Aに収容される各内線端末2は、第1の実施形態の内線端末2と同様の通信端末であって、有線または無線でホームテレフォン1Aに接続されている。また、本実施形態の各内線端末2は、当該内線端末2の発着履歴および着信履歴を保持し、所定のタイミングでホームテレフォン1Aに送信する。
【0051】
次に、本実施形態の着信優先テーブル17の生成処理について説明する。
【0052】
図9は、テーブル生成部13が行う、着信優先テーブル17の生成処理を示すフローチャートである。テーブル生成部13は、ホームテレフォン1配下の各内線端末に保持された、所定の期間の発着信履歴データを収集・取得し、発着信履歴DB18に格納する(S201)。各内線端末の発着信履歴データは、各内線を介して送信されるものとする。なお、HGW部12が各内線端末の発着信履歴データを保持している場合は、S201の処理は、不要である。
【0053】
図10は、内線端末が保持する発信履歴データおよび着信履歴データの例を示すものである。図示する発信履歴データは、発信日付と、発信番号と、通話時間とが対応付けて記憶されている。また、図示する着信履歴データは、着信日付と、着信番号と、通話時間とが対応付けて記憶されている。
【0054】
そして、テーブル生成部13は、各内線端末の発着信履歴データが記憶された発着信履歴DB18を参照し、内線端末毎に、S202およびS203の処理を行う。すなわち、テーブル生成部13は、ある内線端末の発信履歴データおよび着信履歴データを発着信履歴DB18から読み出し、各電話番号毎に、当該電話番号への発信履歴の総回数(SendCA)と、当該電話番号への発信時の総通話時間(TimeSendCA)と、当該電話番号からの着信履歴の総回数(RecieveCA)と、当該電話番号からの着信時の総通話時間(TimeRecieveCA)とを算出する(S202)。
【0055】
そして、テーブル生成部13は、各電話番号毎に、S202で算出された各値を用いて、着信優先度(M)を算出する(S203)。着信優先度(M)は、例えば以下の式により、算出することができる。
【0056】
M=K1×(発信履歴の総回数(SendCA)×発信時の総通話時間(TimeSendCA))+
K2×(着信履歴の総回数(RecieveCA)×着信時の総通話時間(TimeRecieveCA))
また、着信優先度(M)は、以下の式により、算出することとしてもよい。
【0057】
M=K1×(発信履歴の総回数(SendCA)+発信時の総通話時間(TimeSendCA))+
K2×(着信履歴の総回数(RecieveCA)+着信時の総通話時間(TimeRecieveCA))
なお、K1およびK2は、所定の値の加重パラメータである。
【0058】
このように、テーブル生成部13は、全ての内線端末についてS202およびS203の処理を行い、各内線端末の発着信履歴データに記憶された各電話番号の着信優先度(M)を算出する。
【0059】
そして、テーブル生成部13は、各内線端末2の各発着信履歴データに記憶された全ての電話番号の各々について、着信優先度(M)に基づいて、着信順序を設定した着信優先テーブル17を生成する(S204)。
【0060】
図11は、着信優先テーブル17の一例を示す図である。図示する着信優先テーブル17は、各電話番号毎に、第1着信先、第2着信先、・・・、が設定されている。すなわち、複数の内線端末の発着信履歴データで重複する電話番号については、着信優先度(M)を比較し、着信優先度(M)の高い順に、第1着信先、第2着信先、・・・、の順に、対応する内線端末を設定する。図示する例では、「090-XXXX-XXX1」の電話番号については、内線Aの内線端末の着信優先度(M)が最も大きく、その次に内線Bの内線端末の着信優先度(M)が大きいことを示している。
【0061】
また、1つの内線端末の発着信履歴データのみに存在する電話番号については、第1着信先の内線端末にのみ当該内線端末が設定され、第2着信先以降については設定されない。図示する例では、「090-XXXX-XXX3」の電話番号は、内線Aの内線端末の発着信履歴データのみに存在する電話番号であることを示している。
【0062】
なお、テーブル生成部13は、所定のタイミングで(例えば、定期的に、または、ユーザの指示を受け付けたタイミングなど)、着信優先テーブル17の生成処理を行い、着信制御テーブル15を更新する。
【0063】
次に着信制御部14の着信制御処理について説明する。着信制御部14は、着信制御テーブル15および着信優先テーブル17を用いて、ホームテレフォン1に発信された呼の着信先の内線端末を決定する着信制御処理を行う。
【0064】
図12は、着信制御部14が行う着信制御処理を示すフローチャートである。図12のS21からS26については、第1の実施形態の図7のS11からS16と同様であり、S27のみが図7のS17と異なる。そのため、ここでは、S21からS26の処理については省略し、S27の処理についてのみ説明する。着信制御部14は、S26で、発信元の電話番号に対応付けて着信制御テーブル15に登録された複数の内線端末の中で、着信可能な状態の内線端末が1つか否かを判別し、複数の場合(S26:NO)、図13に示す処理を行う(S27)。
【0065】
図13は、図12のS27の処理を示すフローチャートである。
【0066】
着信可能な状態の内線端末が複数の場合(図12のS26:NO)、着信制御部14は、発信元の電話番号が着信優先テーブル17に登録されているか否かを判別する(S31)。着信優先テーブル17に登録されていない場合(S31:NO)、着信制御部14は、着信可能な登録された複数の内線端末を鳴動させ、着信させる(S32)。着信制御部14は、最初にオフフック操作がなされた内線端末に呼を接続し、これにより通話が開始される(S38)。
【0067】
発信元の電話番号が着信優先テーブル17に登録されている場合(S31:YES)、着信制御部14は、着信優先テーブル17の第N着信先(ここでは、第1着信先)に設定された内線端末が着信可能な状態か否かを判別する(S33)。着信可能な状態は、第1の実施形態で説明したように、当該内線端末が、通話中(ビジー)でなく、かつ、ホームテレフォン1Aに収容されている状態であることを意味する。
【0068】
着信可能な状態の場合(S33:YES)、着信制御部14は、当該第N着信先の内線端末に着信させ、鳴動させる。そして、着信制御部14は、鳴動時間を監視し、所定のT秒時間が経過する前に当該内線端末でオフフック操作がなされると(S34:NO)、当該内線端末に呼を接続し、これにより通話が開始される(S38)。
【0069】
一方、着信が不可能な状態の場合(S33:NO)、および、所定のT秒時間が経過しても当該内線端末でオフフック操作がなされない場合(S34:YES)、着信制御部14は、Nに1を加算してN=N+1とし(S36)、加算後の第N着信先(ここでは、第2着信先)の内線端末が着信優先テーブル17に設定されている場合(S37:YES)、S33に戻り、加算後の第N着信先について以降の処理を行う。加算後の第N着信先の内線端末が着信優先テーブル17に設定されていない場合(S37:NO)、着信制御部14は、発信元の端末に、通話中(ビジー)を示す応答を送信する(S39)。
【0070】
加算後の第N着信先の内線端末が着信優先テーブル17に設定されていない場合(S37:NO)は、当該第N着信先が、着信優先テーブル17に設定された最後(MAX)の着信先のより大きい場合である。例えば、図11に示す着信優先テーブル17の「090-XXXX-XXX3」の電話番号の場合、最後(MAX)の着信先は第1着信先である。この場合、S36でNが「2」になると「2>1(MAX)」(S37:NO)となり、S39に進む。
【0071】
以上説明した第2の実施形態では、着信制御テーブル15だけでなく、各内線端末の発着信履歴データに基づいて生成した着信優先テーブル17も用いて呼の着信先を制御する。これにより、本実施形態では、呼を着信させる内線端末をより適切に制御し、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0072】
<第3の実施形態>
図14は、第3の実施形態の利用シーンにおける構成例を示すものである。図示する例では、図1と同様に、内線端末21は、内線Aとして接続され、お父さんが使用する通信端末であって、内線端末22は、内線Bとして接続され、太郎が使用する通信端末であって、内線端末23は、内線Cとして接続され、次郎が使用する通信端末である。さらに、内線端末24は、内線Dとして接続されたTV電話端末であって、太郎が使用するものである。太郎が内線Bおよび内線Dの複数の内線端末22、24を利用しているように、1人のユーザが、複数の内線端末を状況に応じて使い分けているものとする。
【0073】
図15は、図14に示す構成における利用シーンの一例を示したものである。図示する例では、太郎は、日中の時間帯は、内線端末(TV電話端末)24を主に利用するが、夜の時間帯は内線端末(通信端末)22を利用する。
【0074】
発信者(T助)は、固定電話4を利用して、ネットワーク3を介してホームテレフォン1に発信する。この場合、ホームテレフォン1は、発信者の発信番号および発信された時間帯に基づいて、その時間帯によく利用する内線端末に着信する。図示する例では、ホームテレフォン1は、発信者(T助)から発信された電話は、太郎への電話である可能性が高いと判別し、また、夜間の時間帯であるため夜間に太郎が使用する内線端末24に着信する。
【0075】
図16は、本発明の第3の実施形態に係る通信システムの構成図である。本実施形態では、第1の実施形態で説明した着信制御テーブル15の他に、各内線端末から取得した発着信履歴を用いて、ホームテレフォン1Bに対して外部から発信された呼の着信を制御する。
【0076】
本実施形態の通信システムは、ネットワーク3に接続されたホームテレフォン1Bと、当該ホームテレフォンに接続された複数の内線端末2とを備える。
【0077】
本実施形態のホームテレフォン1Bは、HGW部12に、時刻優先テーブル19および発着信履歴DB18をさらに備える点において、第1の実施形態のホームテレフォン1(図3参照)と異なる。また、本実施形態のテーブル生成部13は、第1の実施形態と同様に着信制御テーブル15を生成するとともに、時刻優先テーブル19も生成する。
【0078】
テーブル生成部13は、複数の内線端末2に記憶された発着信履歴データをそれぞれ取得して発着信履歴DB18に記憶する。そして、各内線端末の発着信履歴データに記憶された過去に発着信された各電話番号について、時間帯毎の発着信回数および通話時間を用いて着信優先度を算出し、時間帯毎に算出した着信優先度に基づいて、時間帯毎に当該電話番号に対する着信順序を設定した時刻優先テーブル19を生成する。
【0079】
着信制御部14は、ホームテレフォン1Bに対して外部から発信された呼を受け付け、当該呼の発信元の電話番号、着信制御テーブル15および時刻優先テーブル19に基づいて、当該呼の着信先を制御する。具体的には、呼の発信元の電話番号が着信制御テーブル15に記憶され、当該電話番号に対応付けられた内線端末が複数存在する場合、呼を受け付けた時刻に含まれる時間帯の時刻優先テーブル19を用いて、当該呼を着信させる内線端末を決定する。
【0080】
なお、本実施形態の電話部11、着信制御テーブル15および電話帳DB16は、第1の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。また、本実施形態のホームテレフォン1Bは、電話部11(親電話機)を有することなく、HGW部12のみ有するものであってもよい。
【0081】
ホームテレフォン1Bに収容される各内線端末2は、第1の実施形態の内線端末2と同様の通信端末であって、有線または無線でホームテレフォン1Bに接続されている。また、本実施形態の各内線端末2は、当該内線端末2の発着履歴および着信履歴を保持し、所定のタイミングでホームテレフォン1Bに送信する。
【0082】
次に、本実施形態の時刻優先テーブル19の生成処理について説明する。
【0083】
図17は、テーブル生成部13が行う、時刻優先テーブル19の生成処理を示すフローチャートである。テーブル生成部13は、ホームテレフォン1配下の各内線端末に保持された、所定の期間の発着信履歴データを収集・取得し、発着信履歴DB18に格納する(S301)。各内線端末の発着信履歴データは、各内線を介して送信されるものとする。なお、HGW部12が各内線端末の発着信履歴データを保持している場合は、S301の処理は不要である。
【0084】
図18は、内線端末が保持する発信履歴データおよび着信履歴データの例を示すものである。図示する発信履歴データは、発信日付と、発信番号と、発信時刻と、通話時間とが対応付けて記憶されている。また、図示する着信履歴データは、着信日付と、着信番号と、着信時刻と、通話時間とが対応付けて記憶されている。
【0085】
そして、テーブル生成部13は、各内線端末の発着信履歴データが記憶された発着信履歴DB18を参照し、内線端末毎に、S302およびS303の処理を行う。すなわち、テーブル生成部13は、ある内線端末の発信履歴データおよび着信履歴データを発着信履歴DB18から読み出し、各電話番号毎、および、各時間帯毎(T1〜Tn毎)に、当該電話番号への発信履歴の総回数(SendCA)と、当該電話番号への発信時の総通話時間(TimeSendCA)と、当該電話番号からの着信履歴の総回数(RecieveCA)と、当該電話番号からの着信時の総通話時間(TimeRecieveCA)とを算出する(S302)。
【0086】
そして、テーブル生成部13は、各電話番号毎および各時間帯毎(T1〜Tn毎)に、S302で算出された各値を用いて、着信優先度(Mt)を算出する(S303)。着信優先度(Mt)は、例えば以下の式により、算出することができる。
【0087】
Mt=K1×(発信履歴の総回数(SendCA)×発信時の総通話時間(TimeSendCA))+
K2×(着信履歴の総回数(RecieveCA)×着信時の総通話時間(TimeRecieveCA))
また、着信優先度(Mt)は、以下の式により、算出することとしてもよい。
【0088】
Mt=K1×(発信履歴の総回数(SendCA)+発信時の総通話時間(TimeSendCA))+
K2×(着信履歴の総回数(RecieveCA)+着信時の総通話時間(TimeRecieveCA))
なお、K1およびK2は、所定の値の加重パラメータである。
【0089】
このように、テーブル生成部13は、全ての内線端末についてS302およびS303の処理を行い、各内線端末の発着信履歴データに記憶された各電話番号および各時間帯(T1〜Tn)の着信優先度(Mt)を算出する。
【0090】
そして、テーブル生成部13は、各内線端末2の各発着信履歴データに記憶された全ての電話番号の各々について、着信優先度(Mt)に基づいて、各時間帯毎の着信順序を設定した時刻優先テーブル19を生成する(S304)。
【0091】
図19は、時刻優先テーブル19の一例を示す図である。図示する時刻優先テーブル19は、各電話番号毎および各時間帯毎(T0〜Tn毎)に、第1着信先、第2着信先、・・・、が設定されている。なお、図示する時刻優先テーブル19は、第2の実施形態の着信優先テーブル17(図11参照)を、各時間帯(T1〜Tn)毎に、生成したものである。
【0092】
例えば、T0時間帯に複数の内線端末の発着信履歴データで重複する電話番号については、T0時間帯の着信優先度(Mt)を比較し、着信優先度(Mt)の高い順に、第1着信先、第2着信先、・・・、の順に、対応する内線端末を設定する。図示するT0時間帯では、「090-XXXX-XXX1」の電話番号については、内線Aの内線端末の着信優先度(Mt)が最も大きく、その次に内線Bの内線端末の着信優先度(Mt)が大きいことを示している。
【0093】
また、T0時間帯に1つの内線端末の発着信履歴データのみに存在する電話番号については、第1着信先の内線端末にのみ当該内線端末が設定され、第2着信先以降については設定されない。図示するT0時間帯では、「090-XXXX-XXX3」の電話番号は、内線Aの内線端末の発着信履歴データのみに存在する電話番号であることを示している。
【0094】
なお、テーブル生成部13は、所定のタイミングで(例えば、定期的に、または、ユーザの指示を受け付けたタイミングなど)、時刻優先テーブル19の生成処理を行い、時刻優先テーブル19を更新する。
【0095】
次に着信制御部14の着信制御処理について説明する。着信制御部14は、着信制御テーブル15および時刻優先テーブル19を用いて、ホームテレフォン1に発信された呼の着信先の内線端末を決定する着信制御処理を行う。
【0096】
図20は、着信制御部14が行う着信制御処理を示すフローチャートである。図20のS41からS46については、第1の実施形態の図7のS11からS16と同様であり、S47のみが図7のS17と異なる。そのため、ここでは、S41からS46の処理については省略し、S47の処理についてのみ説明する。着信制御部14は、S46で、発信元の電話番号に対応付けて着信制御テーブル15に登録された複数の内線端末の中で、着信可能な状態の内線端末が1つか否かを判別し、複数の場合(S46:NO)、図21に示す処理を行う(S47)。
【0097】
図21は、図20のS47の処理を示すフローチャートである。
【0098】
着信可能な状態の内線端末が複数の場合(図20のS46:NO)、着信制御部14は、現在時刻tを取得する(S51)。そして、着信制御部14は、現在時刻tが含まれる時間帯の時刻優先テーブル19を参照し、発信元の電話番号が当該時間帯の時刻優先テーブル19に登録されているか否かを判別する(S52)。当該時間帯の時刻優先テーブル19に登録されていない場合(S52:NO)、着信制御部14は、着信可能な登録された複数の内線端末を鳴動させ、着信させる(S53)。着信制御部14は、最初にオフフック操作がなされた内線端末に呼を接続し、これにより通話が開始される(S59)。
【0099】
発信元の電話番号が当該時間帯の時刻優先テーブル19に登録されている場合(S52:YES)、着信制御部14は、当該時間帯の時刻優先テーブル19の第N着信先(ここでは、第1着信先)に設定された内線端末が着信可能な状態か否かを判別する(S54)。着信可能な状態は、第1の実施形態で説明したように、当該内線端末が、通話中(ビジー)でなく、かつ、ホームテレフォン1Bに収容されている状態であることを意味する。
【0100】
着信可能な状態の場合(S54:YES)、着信制御部14は、当該第N着信先の内線端末に着信させ、鳴動させる。そして、着信制御部14は、鳴動時間を監視し、所定のT秒時間が経過する前に当該内線端末でオフフック操作がなされると(S55:NO)、当該内線端末に呼を接続し、これにより通話が開始される(S59)。
【0101】
一方、着信が不可能な状態の場合(S54:NO)、および、所定のT秒時間が経過しても当該内線端末でオフフック操作がなされない場合(S55:YES)、着信制御部14は、Nに1を加算してN=N+1とし(S57)、加算後の第N着信先(ここでは、第2着信先)の内線端末が当該時間帯の時刻優先テーブル19に設定されている場合(S58:YES)、S54に戻り、加算後の第N着信先について以降の処理を行う。加算後の第N着信先の内線端末が当該時間帯の時刻優先テーブル19に設定されていない場合(S58:NO)、着信制御部14は、発信元の端末に、通話中(ビジー)を示す応答を送信する(S60)。
【0102】
加算後の第N着信先の内線端末が当該時間帯の時刻優先テーブル19に設定されていない場合(S58:NO)は、加算後の第N着信先が、時刻優先テーブル19に設定された最後(MAX)の着信先より大きい場合である。例えば、図19に示すT0時間帯の時刻優先テーブル19の「090-XXXX-XXX3」の電話番号の場合、最後(MAX)の着信先は第1着信先である。この場合、S57でNが「2」になると「2>1(MAX)」(S58:NO)となり、S60に進む。
【0103】
以上説明した第3の実施形態では、着信制御テーブル15だけでなく、各内線端末の発着信履歴データに基づいて生成した時刻優先テーブル19も用いて呼の着信先を制御する。これにより、本実施形態では、呼を受け付けた時間帯を考慮して、呼を着信させる内線端末をきめ細かく適切に制御し、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0104】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0105】
1、1A、1B:ホームテレフォン
11:電話部
12:HGW部
13:テーブル生成部
14:着信制御部
15:着信制御テーブル
16:電話帳DB
17:着信優先テーブル
18:発着信履歴DB
19:時刻優先テーブル
2 :内線端末
3 :ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の内線端末を収容する着信制御装置であって、
前記複数の内線端末からそれぞれ取得した複数の電話帳データに登録された電話番号毎に、当該電話番号が電話帳データに登録されている少なくとも1つの内線端末を対応付けた着信制御テーブルを生成する生成手段と、
当該着信制御装置に対して発信された呼を受け付け、当該呼の発信元の電話番号が前記着信制御テーブルに記憶されている場合、当該電話番号に対応付けられた内線端末に当該呼を着信させる着信制御手段と、を有すること
を特徴とする着信制御装置。
【請求項2】
請求項1記載の着信制御装置であって、
前記生成手段は、各内線端末の発着信履歴データに記憶された過去に発着信された各電話番号について、発着信回数および通話時間を用いて着信優先度を算出し、算出した着信優先度に基づいて当該電話番号に対する着信順序を設定した着信優先テーブルを生成し、
前記着信制御手段は、前記呼の発信元の電話番号が前記着信制御テーブルに記憶され、当該電話番号に対応付けられた内線端末が複数存在する場合、前記着信優先テーブルを用いて、当該呼を着信させる内線端末を決定すること
を特徴とする着信制御装置。
【請求項3】
請求項1記載の着信制御装置であって、
前記生成手段は、各内線端末の発着信履歴データに記憶された過去に発着信された各電話番号について、時間帯毎の発着信回数および通話時間を用いて着信優先度を算出し、時間帯毎に算出した着信優先度に基づいて、時間帯毎に当該電話番号に対する着信順序を設定した時刻優先テーブルを生成し、
前記着信制御手段は、前記呼の発信元の電話番号が前記着信制御テーブルに記憶され、当該電話番号に対応付けられた内線端末が複数存在する場合、前記呼を受け付けた時刻に含まれる時間帯の時刻優先テーブルを用いて、当該呼を着信させる内線端末を決定すること
を特徴とする着信制御装置。
【請求項4】
複数の内線端末を収容する着信制御装置が行う着信制御方法であって、
前記複数の内線端末からそれぞれ取得した複数の電話帳データに登録された電話番号毎に、当該電話番号が電話帳データに登録されている少なくとも1つの内線端末を対応付けた着信制御テーブルを生成する着信制御テーブル生成ステップと、
当該着信制御装置に対して発信された呼を受け付け、当該呼の発信元の電話番号が前記着信制御テーブルに記憶されている場合、当該電話番号に対応付けられた内線端末に当該呼を着信させる着信制御ステップと、を行うこと
を特徴とする着信制御方法。
【請求項5】
請求項4記載の着信制御方法であって、
各内線端末の発着信履歴データに記憶された過去に発着信された各電話番号について、発着信回数および通話時間を用いて着信優先度を算出し、算出した着信優先度に基づいて当該電話番号に対する着信順序を設定した着信優先テーブルを生成する着信優先テーブル生成ステップを、さらに行い、
前記着信制御ステップは、前記呼の発信元の電話番号が前記着信制御テーブルに記憶され、当該電話番号に対応付けられた内線端末が複数存在する場合、前記着信優先テーブルを用いて、当該呼を着信させる内線端末を決定すること
を特徴とする着信制御方法。
【請求項6】
請求項4記載の着信制御方法であって、
各内線端末の発着信履歴データに記憶された過去に発着信された各電話番号について、時間帯毎の発着信回数および通話時間を用いて着信優先度を算出し、時間帯毎に算出した着信優先度に基づいて、時間帯毎に当該電話番号に対する着信順序を設定した時刻優先テーブルを生成する時刻優先テーブル生成ステップを、さらに行い、
前記着信制御ステップは、前記呼の発信元の電話番号が前記着信制御テーブルに記憶され、当該電話番号に対応付けられた内線端末が複数存在する場合、前記呼を受け付けた時刻に含まれる時間帯の時刻優先テーブルを用いて、当該呼を着信させる内線端末を決定すること
を特徴とする着信制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−106061(P2013−106061A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246329(P2011−246329)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】