説明

着呼側通信端末装置、発呼側通信端末装置、サーバ装置、コールバックシステム、コールバック予約システム、コールバック制御方法、および、コールバック制御プログラム

【課題】 煩雑な操作を必要とすることなく、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御行って、確実にコールバックを着信する。
【解決手段】 本発明の着呼側通信端末装置は、発呼側通信端末装置からの発呼の着信を制御する着信制御部21と、発呼側通信端末装置の電話番号を待機電話番号として記憶する待機電話番号メモリ17と、上記待機電話番号の発呼側通信端末装置から、コールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージを受信したとき、上記着信制御部21を、上記待機電話番号からの発呼のみを着信させる待機モードに切り替えるメッセージ処理部22とを備えている。これにより、煩雑な操作を必要とすることなく、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御行って、確実にコールバックを着信することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コールバック予約システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電話回線やインターネットなどの通信網を介して、電話機やパーソナルコンピュータ(パソコン)を用いることにより、サービス提供者が利用者にサービスを提供することが行われてきた。
【0003】
コネクション型の通信によってサービスが提供されるような形態では、一般に、コールバックの方法がとられる。コールバックとは、接続を要求する側(サービス利用者側)が接続先(サービス提供者側)を呼び出してから回線をいったん切断し、次に接続先からの呼び出しを受けて実際の通信を開始する方法である。
【0004】
これにより、サービスの利用者は、旅行の申し込みや在宅での診察などをサービス提供者である旅行業者や病院に対して要求し、その旅行業者や病院からのコールバックを受けることにより、旅行の詳細な打ち合わせをしたり、診察を受けたりすることができる。
【0005】
特許文献1には、利用者がコールバック予約を行うと、サービス提供者のコールセンターのオペレータが、利用者の指定した時間や条件に合わせてコールバックを行うシステムの技術が開示されている。これにより、利用者は、窓口が混雑して電話繋がらない場合でも、再度電話を掛けなおすことなく、コールバックを予約して確実にサービスを受けることができる。
【0006】
また、上述のように通信網を介して通信を行う、電話機やパソコンなどの通信端末装置には、電話番号によって、特定の通信相手の着信を許可したり、あるいは拒否したりする機能が搭載されている。
【0007】
例えば、特許文献2には、着信拒否を設定しても特定の相手からの着信時には着信拒否を行わずに着信を許可できる着信拒否サービス機能を有する構内交換装置が開示されている。
【0008】
あるいは、特許文献3には、利用者の行動に応じて、アドレス帳に登録された電話番号に対してグループ単位で着信許可および不許可を決定して受信制限する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2003−115928号公報(2003年4月18日公開)
【特許文献2】特開平6−225020号公報(1994年8月12日公開)
【特許文献3】特開2003−289376号公報(2003年10月10日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1のコールバック予約システムでは、以下の問題が生じる。より具体的には、サービス提供者側のコールセンターからのコールバックを待っている場合に、そのコールセンター以外の他の電話に応答してしまうと、その応答中に上記コールバックがかかってきても、話し中のために、せっかくかかってきたそのコールバックに応答することができないという問題が生じる。
【0010】
ここで、上記特許文献2や特許文献3に開示されている着信許可/拒否の制御機能を適用すれば、上記コールセンターからの電話のみを着信許可するように設定することは可能である。しかしながら、コールバック予約を行ってからコールバックを待つ間中ずっと、その他すべての電話の着信を拒否することになるので、その間が長くなればなるほど、その他の電話を着信できない状態が長引いてしまうという問題が生じる。
【0011】
その上、着信拒否の設定および解除を手動で行わなければならず、また、コールバック予約を行う通信相手がさまざまであれば、コールバック予約を行う度に、着信を許可する電話番号を登録しなおさなければならないので、面倒な操作が増えてしまうという問題もある。
【0012】
本発明は、上記の各問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、通信網を介して、他の通信端末装置と通信可能な通信端末装置において、煩雑な操作を必要とすることなく、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御行って、確実にコールバックを着信することが可能な着呼側通信端末装置、発呼側通信端末装置、サーバ装置、コールバックシステム、コールバック予約システム、コールバック制御方法、および、コールバック制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る着呼側通信端末装置は、上記の課題を解決するために、通信網を介して、発呼側通信端末装置からの発呼を着呼する着呼側通信端末装置において、発呼側通信端末装置からの発呼の着信を制御する着信制御手段と、上記発呼側通信端末装置の電話番号を待機電話番号として記憶する待機番号記憶手段と、上記待機電話番号の発呼側通信端末装置から、コールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージを受信したとき、上記着信制御手段を、上記待機電話番号からの発呼のみを着信させる待機モードに切り替えるメッセージ処理手段とを備えていることを特徴としている。
【0014】
上記構成によれば、上記待機番号記憶手段は、ユーザがコールバック予約を行った相手の発呼側通信端末装置の電話番号を、待機電話番号として記憶する。ここで、コールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージをメッセージ処理手段が受信すると、メッセージ処理手段は、上記待機電話番号からの発呼のみ着信を許可する待機モードへと、着信制御手段を切り替える。これにより、上記着信制御手段は、上記待機電話番号以外からの発呼の着信を拒否する。
【0015】
上記コールバック予告メッセージは、上記発呼側通信端末装置から送信される。上記コールバック予告メッセージが送信されるのは、発呼側通信端末装置が、待ち順番や、処理時間などの情報に基づいて、「まもなくコールバックを行う」判断した、着呼側通信端末装置宛てに送信されるメッセージのことである。
【0016】
したがって、上記コールバック予告メッセージを受信した着呼側通信端末装置は、自端末装置宛てに、コールバックがかかってくる時間が迫っている着呼側通信端末装置であるといえる。また、このように、コールバックがかかってくる時間が迫っている状況になれば、自端末装置は、ユーザの操作を必要とすることなく、自動でそのコールバックをかけてくる相手からの発呼のみを着信する状態に遷移する。この間は、その他の電話番号から電話がかかってきても、上記着信制御手段が着信を許可しないので、コールバックがかかってきたときに、他の電話と話し中でコールバックを受けることができないという不都合を回避することができる。
【0017】
以上のことから、煩雑な操作を必要とすることなく、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御行って、確実にコールバックを着信することが可能となる。
【0018】
さらに、本発明に係る着呼側通信端末装置は、発呼側通信端末装置に対して、コールバックの予約を行うコールバック予約手段と、上記コールバック予約手段による予約が完了した後、上記発呼側通信端末装置の電話番号を待機電話番号として、上記待機番号記憶手段に登録する待機番号管理手段とを備えていることが好ましい。
【0019】
上記構成によれば、コールバック予約手段がコールバックの予約を完了した後に、待機番号管理手段が、上記予約先の発呼側通信端末装置の電話番号を、待機電話番号として上記待機番号記憶手段に登録する。
【0020】
これにより、コールバックの予約が完了した時点で、ユーザの操作を必要とすることなく、自動で、待機電話番号が上記待機番号記憶手段に記憶される。したがって、コールバック予約を行う度に、ユーザが着信を許可する電話番号を登録しなおす必要はなくなり、面倒な操作を増やさないですむ。
【0021】
また、例えば、通信エラーなどの事情により、コールバック予約が受け付けられていない場合に、上記待機電話番号が誤って記憶されてしまうことを防ぐことができる。
【0022】
上記メッセージ処理手段が、上記着信制御手段を、上記待機電話番号からの発呼のみを着信する状態にするか否かを、上記待機番号登録手段の待機電話番号の有無によって判断している場合は、特に効果を奏する。つまり、誤った待機電話番号が記憶されていれば、誤った待機電話番号に基づいて着信の制御が行われてしまう。しかし、上述のように予約が受け付けられたことを確認してから正しい待機電話番号を記憶することにより、そのような不都合を回避することができる。
【0023】
さらに、本発明に係る着呼側通信端末装置は、上記着信制御手段は、上記待機モードの状態で上記待機電話番号からのコールバックを着信したとき、上記待機モードを解除することが好ましい。
【0024】
上記構成によれば、上記着信制御手段が、上記待機電話番号からの発呼のみを着信する待機モードである間に、当該待機電話番号からのコールバックを着信すると、着信制御手段は自身の待機モードを解除する。
【0025】
これにより、待機中のコールバックを着信した後は、ユーザが操作を行わなくても、すべての電話番号からの発呼を着信する状態(通常モード)に自動で遷移する。
【0026】
予約を行った件についてのコールバックがかかってくれば、もうその電話番号からの発呼だけを待つ必要がなくなる。むしろ、コールバック待機中でないときは、すみやかに上記待機モードを解除して、自端末装置宛てにかかってきている他の電話番号からの発呼を着信できるようにすることが好ましい。
【0027】
さらに、上記メッセージ処理手段は、上記コールバック予告メッセージに含まれる、自端末装置に割り当てられた、発呼側通信端末装置がコールバックを行う順番を示す待ち順番情報を抽出し、上記待ち順番情報に基づき、上記着信制御手段を待機モードに切り替えるか否かを判定してもよい。
【0028】
上記構成によれば、自端末装置に割り当てられた、発呼側通信端末装置がコールバックを行う順番を示す待ち順番情報を含むコールバック予告メッセージをメッセージ処理手段が受信すると、メッセージ処理手段は、上記待ち順番情報を抽出して、上記着信制御手段を待機モードに切り替えるか否かを判定する。
【0029】
より具体的には、例えば、上記抽出した待ち順番情報が3以下であれば、上記着信制御手段を待機モードに切り替えて、3より大きければ、モードの切り替えを行わない(通常モードを維持する)。
【0030】
上記待ち順番情報とは、発呼側通信端末装置がコールバックを行う順番を示す。上記待ち順番情報を取得すれば、発呼側通信端末装置が現在処理中の件も含めて、自端末装置の前にあと、何件、コールバックの処理が残っているのかを把握することができる。
【0031】
上記待ち順番情報の値が小さければ小さいほど、自端末装置にコールバックがかかってくる順番が近いことを意味し、また、コールバックがかかってくるまでの待ち時間が短いことを意味する。したがって、コールバックがかかってくる時間が間近に迫ってきたときだけ、上記着信制御手段を待機モードにして、待機電話番号以外の着信を拒否する状態に遷移させることができる。
【0032】
以上のことから、コールバック予約を行ってからコールバックを待つ間中ずっと、その他すべての電話の着信を拒否する必要がなくなり、その他の電話を着信できない状態を可能な限り短くすることができる。さらに、着信拒否の設定は、所定の待ち順番を下回れば、手動で行われるので、ユーザの面倒な操作を増やさないですむ。
【0033】
さらに、上記メッセージ処理手段は、上記コールバック予告メッセージに含まれる、発呼側通信端末装置が自端末装置宛てにコールバックを行う予定時刻を示す予定時刻情報を抽出し、上記予定時刻情報に基づき、上記着信制御手段を待機モードに切り替えるモード切替時刻を決定してもよい。
【0034】
上記構成によれば、自端末装置宛てにコールバックを行う予定時刻を示す予定時刻情報を含むコールバック予告メッセージをメッセージ処理手段が受信すると、メッセージ処理手段は、上記予定時刻情報を抽出して、上記着信制御手段を待機モードに切り替えるモード切替時刻を決定する。
【0035】
したがって、上記メッセージ処理手段は、上記決定されたモード切替時刻になれば、上記着信制御手段を待機モードに切り替える。
【0036】
より具体的には、あらかじめ、上記予定時刻情報と現在時刻との差が5分以内になれば、待機モードに切り替えると設定しておくとする。上記メッセージ処理手段は、例えば、「10:00」を示す予定時刻情報を受信したとすると、上記モード切替時刻を「9:55」と決定する。ここで、現在時刻がすでに「9:55」を過ぎていたら、待機モードに切り替える。そうでなければ、現在時刻が「9:55」に到達した時点で、待機モードに切り替える。
【0037】
これにより、コールバックがかかってくる時間が所定時間内(例えば、5分以内など)になってから、上記着信制御手段を待機モードにして、待機電話番号以外の着信を拒否する状態に遷移させることができる。
【0038】
以上のことから、コールバック予約を行ってからコールバックを待つ間中ずっと、その他すべての電話の着信を拒否する必要がなくなり、その他の電話を着信できない状態を可能な限り短くすることができる。さらに、着信拒否の設定は、所定時間内になれば、手動で行われるので、ユーザの面倒な操作を増やさないですむ。
【0039】
さらに、本発明に係る着呼側通信端末装置は、上記待ち順番情報を用いて、発呼側通信端末装置からのコールバックを着呼するまでの時間である予測待ち時間を算出する時間予測手段を備え、上記メッセージ処理手段は、上記予測待ち時間に基づき、上記着信制御手段を待機モードに切り替えるか否かを判定してもよい。
【0040】
上記構成によれば、時間予測手段は、発呼側通信端末装置からのコールバックを着呼するまでの所要時間を、待ち時間情報として算出する。上記待ち時間情報とは、例えば、「コールバックがかかってくるまで、あと何分」という情報を示している。
【0041】
上記待ち時間情報は、例えば、待ち順番情報の値が1つ減ってから次に1つ減るまでの間隔を1件の処理に要する時間と考え、それと、コールバックの未処理件数との乗算によって求めることができる。
【0042】
したがって、待ち順番が1つずつ減って行くと、上記待ち時間情報の「あと何分」という値も小さくなっていく。コールバックがかかってくるまでの所要時間が、所定時間内(例えば、あと5分など)になってから、上記着信制御手段を待機モードにして、待機電話番号以外の着信を拒否する状態に遷移させることができる。
【0043】
以上のことから、コールバック予約を行ってからコールバックを待つ間中ずっと、その他すべての電話の着信を拒否する必要がなくなり、その他の電話を着信できない状態を可能な限り短くすることができる。さらに、着信拒否の設定は、所定時間内になれば、手動で行われるので、ユーザの面倒な操作を増やさないですむ。
【0044】
さらに、待機番号記憶手段は、複数の上記待機電話番号を記憶し、メッセージ処理手段は、受信したコールバック予告メッセージに含まれる、待機電話番号からの発呼のみを、上記着信制御手段に着信させることしてもよい。
【0045】
これにより、複数の通話相手にコールバック予約を行っても、複数の待機電話番号を記憶して、該待機電話番号ごとに、上記着信制御手段を待機モードに切り替えるか否かを判断することができる。
【0046】
結果として、複数の通話相手にコールバックの予約を行った場合でも、煩雑な操作を必要とすることなく、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御行って、確実にコールバックを着信することが可能となる。
【0047】
また、上記メッセージ処理手段は、待機電話番号をあらかじめ通知する発呼者通知メッセージを受信し、該発呼者通知メッセージに含まれる待機電話番号を抽出し、上記待機番号記憶手段は、上記抽出された待機電話番号を記憶してもよい。
【0048】
上記構成によれば、メッセージ処理手段は、待機電話番号を含む発呼者通知メッセージを受信すると、該メッセージの待機電話番号を上記待機番号記憶手段に供給する。上記待機番号記憶手段は、上記待機電話番号を記憶する。
【0049】
これにより、発呼側通信端末装置が複数あり、コールバックの予約完了時に待機電話番号が定まっていない場合でも、上記待機電話番号を含む発呼者通知メッセージを受信することにより、自動で待機電話番号を記憶することができる。
【0050】
結果として、コールバック予約を行う度に、ユーザが着信を許可する電話番号を登録しなおす必要はなくなり、面倒な操作を増やさないですむ。
【0051】
また、上記メッセージ処理手段は、待機電話番号の変更を通知する、発呼者変更通知メッセージを受信し、上記待機番号管理手段は、上記待機番号記憶手段が記憶している待機電話番号を、上記発呼者変更通知メッセージに含まれる、変更された待機電話番号に変更してもよい。
【0052】
これにより、発呼側通信端末装置が複数あり、上記定められた待機電話番号が変更になった場合でも、上記変更された待機電話番含む発呼者変更通知メッセージを受信することにより、自動で待機電話番号を変更することができる。
【0053】
また、上記メッセージ処理手段は、自端末装置が予約したコールバックを、発呼側通信端末装置が行わないことを通知する、コールバック不履行通知メッセージを受信し、上記待機番号管理手段は、上記コールバック不履行通知メッセージに含まれる待機電話番号を、上記待機番号記憶手段から削除してもよい。
【0054】
これにより、待機していたコールバックがかかってこないことを検知して、その待機電話番号を削除することができる。
【0055】
上記メッセージ処理手段が、上記着信制御手段を、上記待機電話番号からの発呼のみを着信する状態にするか否かを、上記待機番号登録手段の待機電話番号の有無によって判断している場合は、特に効果を奏する。つまり、誤った待機電話番号が記憶されていれば、誤った待機電話番号に基づいて着信の制御が行われてしまう。しかし、上述のようにコールバックがかかってこないことを確認して、待機する必要がなくなった待機電話番号を削除することにより、そのような不都合を回避することができる。
【0056】
本発明に係る発呼側通信端末装置は、上記の課題を解決するために、通信網を介して、着呼側通信端末装置宛てに発呼する発呼側通信端末装置において、コールバックの予約を受け付けた着呼側通信端末装置の着呼者電話番号に、自端末装置がコールバックを行う順番を示す待ち順番情報を対応付けて記憶する予約案件記憶手段と、着呼側通信端末装置からコールバックの予約を受け付けて、当該着呼側通信端末装置の着呼者電話番号を、上記待ち順番情報とともに上記予約案件記憶手段に登録する予約案件登録手段と、上記待ち順番情報に基づいて、上記着呼者電話番号を上記予約案件記憶手段から抽出する予約案件抽出手段と、上記予約案件抽出手段が抽出した着呼者電話番号にコールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージを作成するメッセージ作成手段と、上記着呼者電話番号宛てに、上記コールバック予告メッセージを送信する送信手段とを備えていることを特徴としている。
【0057】
上記構成によれば、予約案件登録手段は、着呼側通信端末装置からのコールバックの予約を受け付けると、上記着呼側通信端末装置の電話番号と、その電話番号宛てにコールバックを行う順番を示す待ち順番情報とを予約案件記憶手段に登録する。予約案件記憶手段には、上記待ち順番情報が上記電話番号に対応付けて記憶される。
【0058】
次に、予約案件抽出手段は、上記待ち順番情報に基づいて、上記予約案件記憶手段から、上記電話番号を抽出する。より具体的には、値が「3」以下の待ち順番情報が対応付けられている電話番号を抽出するというように、抽出条件をあらかじめ定めておき、その抽出条件を満たす電話番号を抽出する。
【0059】
メッセージ作成手段は、上記抽出された電話番号ごとに、コールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージを作成する。なお、ここで、上記メッセージ作成手段は、上記抽出された電話番号に対応付けられている上記待ち順番情報を含めてコールバック予告メッセージを作成してもよい。これにより、上記コールバック予告メッセージを受信した着呼側通信端末装置で、待ち順番を把握することができる。
【0060】
最後に、作成された上記各コールバック予告メッセージは、上記抽出された電話番号宛てにそれぞれ送信される。
【0061】
これにより、上記コールバック予告メッセージを受信した着呼側通信端末装置は、自端末装置宛てに、上記発呼側通信端末装置からのコールバックがかかってくることを検知することができる。さらに、そこに待ち順番情報が含まれていれば、自端末装置の順番は何番目であるかということも識別することが可能となる。したがって、着呼側通信端末装置は、上記コールバック予告メッセージの内容に応じて、自端末装置の着信制御手段を、いつ待機モードに切り替えるかを判断することが可能となる。
【0062】
結果として、上記発呼側通信端末装置にコールバックの予約を行った場合は、煩雑な操作を必要とすることなく、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御行って、確実に上記発呼側通信端末装置からのコールバックを着信することが可能となる。
【0063】
さらに、本発明に係る発呼側通信端末装置は、上記待ち順番情報を用いて、コールバックを行う予定時刻を算出する時間予測手段を備え、上記メッセージ作成手段は、着呼者電話番号宛てに、上記時間予測手段が算出した上記予定時刻を示す予定時刻情報を含めてコールバック予告メッセージを作成してもよい。
【0064】
上記構成によれば、時間予測手段は、上記待ち順番情報を用いて、コールバックを行う予定時刻を示す予定時刻情報を、上記電話番号ごとに算出する。次に、上記メッセージ作成手段は、上記コールバック予告メッセージを、上記抽出された電話番号に対応付けられている上記予定時刻情報を含めて作成する。最後に、作成された上記各コールバック予告メッセージは、上記抽出された電話番号宛てにそれぞれ送信される。
【0065】
これにより、上記コールバック予告メッセージを受信した着呼側通信端末装置は、自端末装置宛てに、上記発呼側通信端末装置からのコールバックがかかってくる時刻を検知することができる。したがって、着呼側通信端末装置は、例えば、コールバックがかかってくる時刻の5分前になれば、自端末装置の着信制御手段を、待機モードに切り替える、などとあらかじめ条件を規定しておけば、モード切替時刻を決定して、自動で待機モードに切り替えることが可能となる。
【0066】
結果として、上記発呼側通信端末装置にコールバックの予約を行った場合は、煩雑な操作を必要とすることなく、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御行って、確実に上記発呼側通信端末装置からのコールバックを着信することが可能となる。
【0067】
本発明に係るサーバ装置は、上記の課題を解決するために、1または複数の発呼側通信端末装置を管理するサーバ装置において、コールバックの予約を受け付けた着呼側通信端末装置の着呼者電話番号に、当該予約に割り当てられた発呼側通信端末装置の発呼者電話番号と、当該発呼側通信端末装置がコールバックを行う順番を示す待ち順番情報とを対応付けて予約案件記憶手段に登録する予約案件登録手段と、上記着呼側通信端末装置に対して送信すべき発呼者通知メッセージを、当該着呼側通信端末装置の着呼者電話番号に対応付けられた発呼者電話番号を予約案件記憶手段より読み出し、該発呼者電話番号を含めて作成するメッセージ作成手段と、上記着呼側通信端末装置宛てに、上記発呼者通知メッセージを送信する送信手段とを備えていることを特徴としている。
【0068】
上記構成によれば、予約案件登録手段は、着呼側通信端末装置からコールバックの予約を受け付けると、上記着呼側通信端末装置の電話番号(着呼者電話番号)に、(1)当該予約に割り当てられた発呼側通信端末装置の電話番号(発呼者電話番号)と、(2)当該発呼側通信端末装置がコールバックを行う順番とを示す待ち順番情報とを対応付けて、上記予約案件記憶手段に登録する。
【0069】
次にメッセージ作成手段は、予約を受け付けた着呼側通信端末装置に対して、当該予約に割り当てた発呼者電話番号を含む発呼者通知メッセージを作成する。なお、上記メッセージ作成手段は、さらに、上記待ち順番情報を含めてもよい。
【0070】
最後に、上記送信手段は、上記着呼者電話番号宛てに、上記作成された発呼者通知メッセージを送信する。
【0071】
これにより、上記発呼者通知メッセージを受信した着呼側通信端末装置は、自端末装置宛てに、どの発呼者電話番号からコールバックがかかってくるのかを検知することができる。さらに、そこに待ち順番情報が含まれていれば、自端末装置の順番は何番目であるかということも識別することが可能となる。
【0072】
したがって、着呼側通信端末装置は、上記発呼者通知メッセージが指定する発呼者電話番号を待機電話番号として記憶し、待機モードでどの電話番号からの着信を許可すればよいのかを特定することができる。さらに、上記発呼者通知メッセージに上記待ち順番情報が含まれている場合には、着呼側通信端末装置は、さらに、いつ待機モードに切り替えるかを判断することも可能となる。
【0073】
結果として、コールバックの予約を行った場合は、煩雑な操作を必要とすることなく、予約相手から指定された発呼者電話番号を待機電話番号として検知し、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御行って、確実に上記発呼者電話番号からのコールバックを着信することが可能となる。
【0074】
さらに、上記メッセージ作成手段は、上記予約案件登録手段によって上記発呼者電話番号が変更されたとき、上記変更された発呼者電話番号を含む発呼者変更通知メッセージを作成してもよい。
【0075】
これにより、予約受け付け当初に定められた発呼者電話番号が、変更になった場合でも、上記発呼者変更通知メッセージを受信した着呼側通信端末装置は、待機電話番号を登録しなおして、適切な着信制御を行うことが可能となる。
【0076】
さらに、本発明に係るサーバ装置は、上記発呼者電話番号ごとに、上記待ち順番情報に基づいて、上記着呼者電話番号を上記予約案件記憶手段から抽出する予約案件抽出手段を備え、上記メッセージ作成手段は、上記予約案件抽出手段が抽出した着呼者電話番号宛てに、コールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージを作成してもよい。
【0077】
これにより、発呼者電話番号別に決定されている待ち順番情報に基づいて、コールバック予告メッセージが作成され、着呼側通信端末装置宛てに送信される。なお、この場合においても、上記コールバック予告メッセージに、上記待ち順番情報が含まれていてもよい。
【0078】
さらに、本発明に係るサーバ装置は、上記待ち順番情報を用いて、コールバックを発呼する予定時刻を算出する時間予測手段と、上記コールバックの予約に含まれる希望日時情報が示す、コールバックを希望する希望日時と上記算出された予定時刻とを比較する希望日時判定手段とを備え、上記メッセージ作成手段は、上記希望日時判定手段が、上記希望日時情報が示す希望日時が上記算出された予定時刻よりも遅いと判定した場合は、上記希望日時情報が示す希望日時を予定時刻として含めたコールバック予告メッセージを作成してもよい。
【0079】
上記構成によれば、時間予測手段は、上記待ち時間情報を用いて、発呼側通信端末装置がコールバックを発呼する予定時刻を示す予定時刻情報を上記着呼者電話番号ごとに算出する。次に、希望日時判定手段は、コールバックを希望する日時を示す希望日時情報と上記算出された予定時刻情報とを比較し、上記希望日時が、算出された予定時刻よりも早いか遅いかを判定する。
【0080】
ここで、上記希望日時判定手段が、上記希望日時情報は上記算出された予定時刻情報よりも遅いと判定した場合は、上記メッセージ作成手段は、上記希望日時情報が示す時刻を予定時刻として含めたコールバック予告メッセージを作成する。
【0081】
これにより、サーバ装置は、算出された予定時刻が、顧客が希望する時間帯よりも早い場合には、コールバックの予定時刻を顧客が希望する時間帯内に設定して、顧客の要望に沿ったコールバックとサービスの提供が行える。
【0082】
本発明に係るコールバックシステムは、上記の課題を解決するために、上述のサーバ装置と、上記サーバ装置によって管理される、上述の、1または複数の発呼側通信端末装置とを含み、上記サーバ装置は、着呼側通信端末装置からのコールバックの予約を受け付け、上記発呼側通信端末装置は、上記着呼側通信端末装置にコールバックを発呼することを特徴としている。
【0083】
上記構成によれば、上記サーバ装置がコールバックの予約を受け付け、当該予約のコールバックを担当する発呼者電話番号を特定する。発呼者電話番号は、着呼側通信端末装置に通知され、待機電話番号を登録するのに利用される。
【0084】
上記予約のコールバックを担当するよう特定された発呼側通信端末装置は、自端末装置が発呼するべき宛先の情報を、上記サーバ装置から取得して、サーバ装置より割り当てられた自端末装置が担当する予約に対するコールバックの処理を実行する。
【0085】
サーバ装置は、上記発呼側通信端末装置ごとに、待ち順番情報(および、予定時刻情報)を把握しているので、条件に応じて、コールバック予告メッセージや、待ち順番通知メッセージ、予定時刻通知メッセージ、および、待ち時間通知メッセージなどを着呼側通信端末装置に送信することができる。
【0086】
結果として、着呼側通信端末装置が、コールバックの予約を行った場合に、煩雑な操作を必要とすることなく、適切な待機電話番号を記憶することができ、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御行って、確実に上記待機電話番号からのコールバックを着信することが可能となるような、コールバックシステムを構築することができる。
【0087】
本発明に係るコールバック予約システムは、上記の課題を解決するために、上述の着呼側通信端末装置と、上述のコールバックシステムとを含み、上記コールバックシステムは、上記着呼側通信端末装置からのコールバックの予約を受け付け、該着呼側通信端末装置にコールバックを発呼することを特徴としている。
【0088】
上記構成によれば、上記着呼側通信端末装置は、上記コールバックシステムに含まれるサーバ装置に対してコールバックの予約を行うことができる。また、上記サーバ装置から、発呼者通知メッセージ、発呼者変更通知メッセージ、コールバック不履行通知メッセージ、および、コールバック予告メッセージ(待ち順番情報、予定時刻などを含んでもよい)を受信することが可能となる、
したがって、着呼側通信端末装置は、受信するメッセージの内容に応じて、待機電話番号の登録、管理、および、自端末装置の着信制御手段の待機モード切り替え、などをユーザの操作を必要となることなく自動で行うことが可能となる。
【0089】
結果として、着呼側通信端末装置が、上記コールバックシステムに対して、コールバックの予約を行った場合に、煩雑な操作を必要とすることなく、適切な待機電話番号を記憶することができ、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御行って、確実に上記待機電話番号からのコールバックを着信することが可能となるような、コールバック予約システムを構築することができる。
【0090】
なお、上述の着呼側通信端末装置を、AV画像を表示する表示手段を備えたAV表示装置に適用することもできる。この場合、上記AV表示装置は、上記画像重畳手段を備え、着呼側通信端末装置の着信制御手段が待機モードであることを示す識別情報、上記待ち順番情報、上記予定時刻情報、および、上記待ち時間情報のなどの情報画像を、上記AV画像に重ね合わせて上記表示手段に表示させることが可能となる。
【0091】
これにより、例えば、上記AV表示装置がテレビ放送の映像を表示することができる場合は、テレビ放送の映像の上に、上記情報画像を重ねて表示することが可能となり、ユーザは、テレビを視聴しながらでも、コールバックに関する各種情報を視認することができる。
【0092】
本発明に係るコールバック制御方法は、上記の課題を解決するために、通信網を介して、発呼側通信端末装置からの発呼を着呼する着呼側通信端末装置におけるコールバック制御方法であって、発呼側通信端末装置からの発呼の着信を制御する着信制御ステップと、あらかじめ記憶している待機電話番号の発呼側通信端末装置から、コールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージを受信するステップとを含み、上記コールバック予告メッセージを受信したとき、上記着信制御ステップにて、上記待機電話番号からの発呼のみを着信するようにすることを特徴としている。
【0093】
上記方法によれば、受信するステップにて、待機電話番号としてあらかじめ登録した、コールバック予約を行った相手の発呼側通信端末装置から、コールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージを受信すると、上記着信制御ステップにて、上記待機電話番号からの発呼のみ着信を許可するようになる。したがって、コールバック予告メッセージを受信後は、上記待機電話番号以外からの発呼の着信は拒否される。
【0094】
これにより、コールバックがかかってきたときに、他の電話と話し中でコールバックを受けることができないという不都合を回避することができる。
【0095】
以上のことから、煩雑な操作を必要とすることなく、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御行って、確実にコールバックを着信することが可能となる。
【0096】
本発明に係るコールバック制御方法は、上記の課題を解決するために、通信網を介して、着呼側通信端末装置宛てに発呼する発呼側通信端末装置におけるコールバック制御方法であって、コールバックの予約を受け付けた着呼側通信端末装置の着呼者電話番号に、自端末装置がコールバックを行う順番を示す待ち順番情報が、対応付けて記憶されるよう、当該着呼者電話番号と待ち順番情報とを、予約案件記憶手段に登録する登録ステップと、上記待ち順番情報に基づいて、上記着呼者電話番号を上記予約案件記憶手段から抽出する抽出ステップと、上記抽出ステップにて抽出された着呼者電話番号にコールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージを作成するメッセージ作成ステップと、上記着呼者電話番号宛てに、上記コールバック予告メッセージを送信する送信ステップとを含むことを特徴としている。
【0097】
上記方法によれば、着呼側通信端末装置からのコールバックの予約が受け付けられると、上記登録ステップにて、上記着呼側通信端末装置の電話番号と、その電話番号宛てにコールバックを行う順番を示す待ち順番情報とを予約案件記憶手段に登録する。これにより、予約案件記憶手段には、上記待ち順番情報が上記電話番号に対応付けて記憶される。
【0098】
次に、上記抽出ステップにて、上記待ち順番情報に基づいて、上記予約案件記憶手段から、上記着呼者電話番号を抽出する。
【0099】
続いて、上記メッセージ作成ステップにて、上記抽出された着呼者電話番号宛てに、コールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージを作成する。なお、ここで、上記メッセージ作成ステップには、上記待ち順番情報を含めるステップが含まれていてもよい。これにより、上記コールバック予告メッセージを受信した着呼側通信端末装置で、待ち順番を把握することができる。
【0100】
最後に、作成された上記コールバック予告メッセージは、上記送信ステップにて、上記抽出された着呼者電話番号宛てに送信される。
【0101】
これにより、上記コールバック予告メッセージを受信した着呼側通信端末装置は、自端末装置宛てに、上記発呼側通信端末装置からのコールバックがかかってくることを検知することができる。さらに、そこに待ち順番情報が含まれていれば、自端末装置の順番は何番目であるかということも識別することが可能となる。したがって、着呼側通信端末装置は、上記コールバック予告メッセージの内容に応じて、自端末装置の着信制御手段を、いつ待機モードに切り替えるかを判断することが可能となる。
【0102】
結果として、上記発呼側通信端末装置にコールバックの予約を行った場合は、煩雑な操作を必要とすることなく、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御行って、確実に上記発呼側通信端末装置からのコールバックを着信することが可能となる。
【0103】
なお、上記着呼側通信端末装置、発呼側通信端末装置、および、サーバ装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記着呼側通信端末装置、発呼側通信端末装置、および、サーバ装置をコンピュータにて実現させる上記着呼側通信端末装置、発呼側通信端末装置、および、サーバ装置のコールバック制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0104】
本発明に係る着呼側通信端末装置は、以上のように、発呼側通信端末装置からの発呼の着信を制御する着信制御手段と、上記発呼側通信端末装置の電話番号を待機電話番号として記憶する待機番号記憶手段と、上記待機電話番号の発呼側通信端末装置から、コールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージを受信したとき、上記着信制御手段を、上記待機電話番号からの発呼のみを着信させる待機モードに切り替えるメッセージ処理手段とを備えているので、煩雑な操作を必要とすることなく、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御行って、確実にコールバックを着信することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0105】
〔実施形態1〕
本発明の実施形態について説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態では、本発明のコールバック予約システムを、医者と患者とで通信を行い、病院にいる医者が在宅の患者の診察をおこなう在宅診察システムに適用した場合について説明する。
【0106】
また、本発明のコールバック着呼側の通信端末装置を、患者が使用するテレビ放送受信機に、また、本発明のコールバック発呼側の通信端末装置を、医者が使用するパソコンに、それぞれ適用した場合について説明する。
【0107】
〔在宅診療システムの概要〕
図2は、本実施形態に係る在宅診療システムの概略構成を示す図である。在宅診察システム100は、図2に示すとおり、患者Yが、診察を受けるときに、テレビ電話として用いるテレビ放送受信機(着呼側通信端末装置)10と、医者Xが、診察を行うときに、映像および音声データを送受信する手段として用いるパソコン(発呼側通信端末装置)30とで構成されている。
【0108】
テレビ放送受信機10とパソコン30とは、インターネットや電話回線などの通信網を介して接続されている。これにより、テレビ放送受信機10およびパソコン30は、互いに映像および音声データ、あるいはテキストデータなどをやり取りすることが可能となる。
【0109】
テレビ放送受信機10は、パソコン30からのコールバックを着呼する機能や、医者Xへ(から)の映像や音声データの送受信機能に加え、(1)医者Xのパソコン30に対して、診察を要求するためのコールバック予約を行い、待機するコールバックの相手先を登録する機能、(2)パソコン30からのコールバック予告(コールバック予告メッセージ)を受信し処理する機能、(3)電話番号によって、着信の許可/不許可を制御する機能などを有している。
【0110】
パソコン30は、患者Yへ(から)の映像や音声データの送受信機能に加え、(1)患者Yのテレビ放送受信機10からのコールバック予約を受け付ける機能、(2)テレビ放送受信機10へのコールバック予告を作成、送信する機能(3)テレビ放送受信機10へコールバックを発呼する機能などを有している。上記コールバック予告とは、テレビ放送受信機10からのコールバック予約を受け付けた後に、まもなくコールバックを行うという情報をテレビ放送受信機10に通知するための情報である。このコールパック予告には、待ち順番が何番目であるか、あるいは、待ち時間、コールバックを発呼する予定時刻などの情報が含まれていてもよい。このコールバック予告の詳細は後述する。
【0111】
上述の各機能によって、コールバックを用いて、在宅診療システムを実現することができる。これらの機能の詳細については後述する。
【0112】
まず、図2に示すテレビ放送受信機10(およびパソコン30)の概略について説明する。
【0113】
〔テレビ放送受信機10(パソコン30)の概要〕
図3は、本実施形態に係るテレビ放送受信機10(およびパソコン30)の概略構成を示すブロック図である。なお、本実施形態では、テレビ放送受信機10の概略構成とパソコン30の概略構成とは同様である。以下では、テレビ放送受信機10の概略構成として説明を行う。
【0114】
本実施形態に係るテレビ放送受信機10は、図3に示すように、通信部2、操作部3、カメラ4、テレビ放送受信部5、記憶部6、表示部(表示手段)7、スピーカ8、マイク9および上記の各部を統括制御する主制御部1を備えた構成となっている。
【0115】
さらに、テレビ放送受信機10には、通信部2を制御するための通信制御部11と、表示部7の制御および表示部7に表示する映像データの処理を行う映像制御部12と、スピーカ8およびマイク9を制御し、テレビ放送受信機10に入出力される音声データの処理を行う音声制御部13とが主制御部1の内部に設けられている。
【0116】
通信部2は、テレビ放送受信機10が、外部の通信端末装置と通信を行うためのものであり、送信部(送信手段)14と受信部15とからなる。
【0117】
送信部14は、テレビ放送受信機10の内部にある各種データを外部の通信端末装置に送信するためのものである。各種送信データには、例えば、パソコン30に対するコールバック予約のテキストデータ、通話中に撮像された映像データ、または入力された音声データなどがある。
【0118】
受信部15は、外部の通信端末装置から送信された各種データを受信するためのものである。各種受信データには、例えば、パソコン30から送信されたコールバック予告のテキストデータ、映像データ、または、音声データなどがある。
【0119】
これにより、パソコン30を使用する医者Xとの通信、通話が可能となる。なお、通話は、音声のみによってなされてもよいし、映像および音声の両方によってなされてもよい。
【0120】
なお、パソコン30においては、送信部14は、コールバック予告のテキストデータ、通話中に撮像された映像データ、または入力された音声データなどを、テレビ放送受信機10に送信するために用いられる。また、受信部15は、テレビ放送受信機10からのコールバック予約のテキストデータ、映像データ、または、音声データなどを受信するために用いられる。これにより、テレビ放送受信機10を使用する患者Yとの通信、通話が可能となる。
【0121】
操作部3は、テレビ放送受信機10を操作するためのものである。本実施形態のテレビ放送受信機10においては、赤外線などの無線で指示入力が行われるリモコンとして設けられている。患者Yは、医者Xに対して、在宅での診察の予約(コールバック予約)を行いたいときに、この操作部3を用いて、予約内容をテレビ放送受信機10に入力をすることができる。
【0122】
また、テレビ放送受信機10の電話機能を使用中の場合には、パソコン30への発呼を行うための指示や、電話番号の入力を行えるようにしてもよいし、あるいは、テレビ放送の視聴が行われている場合には、テレビ放送受信機10が受信可能なチャンネルを選択できるようにしてもよい。
【0123】
なお、操作部3は、上記リモコンの例に限らず、ユーザ(患者Yや医者X)の指示を、装置に対する指示信号として装置本体に入力できるものであればなんでもよい。テレビ放送受信機10自体にボタンが設けられそれを押下することにより指示を入力できる構成でもよい。また、例えば、パソコン30においては、操作部3は、キーボードやマウス、あるいはタッチパッドとして設けられている。なお、指示入力は、有線、無線いずれの方式によって行われてもよい。
【0124】
医者Xは、キーボードやマウスあるいはタッチパッドとしての操作部3を用いて、パソコン30に対して、テレビ放送受信機10宛てにコールバックを発呼する指示や、コールバック予告を送信する指示を送ることができる。
【0125】
カメラ4は、テレビ放送受信機10をテレビ電話として用いる際に、テレビ放送受信機10を使用する患者Y(パソコン30においては、医者X)の姿を撮像するためのものである。このカメラ4は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により実現される。
【0126】
カメラ4によって、撮像された動画は、映像制御部12によって映像データとして適切に処理され、通信制御部11および通信部2を介して外部の通信端末装置へ送信することができる。
【0127】
テレビ放送受信部5は、放送事業者などから供給される信号を受信するためのものである。テレビ放送受信部5は、上記信号を受信するためのアンテナ、チューナ、復調部、およびTS(トランスポートストリーム)デコーダなどで構成されている。
【0128】
テレビ放送受信部5より受信された放送信号は、AV(オーディオビジュアル)デコーダ(図示せず)を介して、映像データであれば、映像制御部12、音声データであれば、音声制御部13へと供給され、それぞれ適切に処理が施されて、表示部7またはスピーカ8に出力される。これにより、ユーザはテレビ放送を視聴することができる。
【0129】
記憶部6は、テレビ放送受信機10が各種機能を実行するために必要なプログラムやデータ等を格納するメモリである。より具体的には、自分の住所や名前などの個人情報、着信を許可したい相手先の電話番号、複数の電話番号を一元で管理するための電話帳などが格納されている。上記個人情報は、例えば、患者Yがコールバック予約を行うときに、コールバック予約のテキストデータに含める個人情報として用いられる。このような個人情報は、患者Yが、操作部3を用いて、あらかじめ記憶部6に登録すればよい。
【0130】
また、パソコン30においては、コールバック予約を受け付けた患者のリストなどを、この記憶部6に格納する。
【0131】
これらのプログラムやデータは、主制御部1によって必要に応じて読み出されるようになっている。
【0132】
表示部7は、テレビ放送受信部5により受信された映像データや、他の通信端末装置から送られてきた映像データを表示するためのものである。表示部7は、CRT(cathode-ray tube)ディスプレイ、LCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、または、有機ELディスプレイなどの表示装置として設けられている。
【0133】
表示部7は、例えば、VGAケーブルやRGBケーブル、コンポジットケーブル、S端子ケーブル、D端子ケーブルなどによってテレビ放送受信機10本体と接続され、これらのケーブルを介して、テレビ放送受信機10の映像データを取得する。
【0134】
スピーカ8は、テレビ放送受信機10をテレビ電話として使用しているときに、受話時のスピーカとして使用される。また、視聴中のテレビ放送の音声データなどが、音声制御部13を介して、スピーカ8に出力される。これにより、ユーザは、通話相手の音声や、テレビ放送の音声を聴くことができる。
【0135】
本実施形態では、このスピーカ8は、他の通信端末装置からの呼を着信したことを、ユーザに報知するための着信音や、コールバック予告を受信したときに、コールバックが医者Xからまもなく発呼されるということをユーザに通知するための通知音を出力する、音声出力手段としても使用される。
【0136】
なお、上記着信音や、通知音を発生させる手段は、上記スピーカ8に限定されず、例えば、ベルなど、音を発するものであればなんでもよい。
【0137】
マイク9は、テレビ放送受信機10をテレビ電話として使用した場合の送話時に、発言音声を入力するのに使用される。入力された音声データは、音声制御部13によって適切に処理され、通信制御部11および通信部2を介して、通話相手の通信端末装置に送信される。
【0138】
主制御部1の映像制御部12は、入力された映像データが表示部7に表示されるよう、画像処理を行うためのものである。映像制御部12は、テレビ放送受信部5を介して受信したテレビ放送の映像データ、他の通信端末装置から受信した映像データ、カメラ4が撮像した映像データなどを、表示部7に表示可能なように適切に画像処理を施し、その映像データを表示部7に出力する。
【0139】
なお、映像制御部12は、OSD(オンスクリーンディスプレイ)画像を生成するためのOSD生成部121や画像重畳部(画像重畳手段)122を有している。OSD生成部121は、各種情報をユーザに視覚的に提供するためのOSD画像を生成する。例えば、コールバック予告を受信したことを知らせる識別マークや、GUI(グラフィカルユーザインターフェース)画像、あるいは、テレビ放送の電子番組表などの画像データを生成する。
【0140】
画像重畳部は、AVデコーダにてデコードされた上記各映像データ、カメラ4が撮像した映像データ、および、上記OSD生成部により生成された画像データなどを重ね合わせて、ひとつの映像データとして、表示部7に供給する。
【0141】
これにより、テレビ放送の映像の上に、上記OSD画像を重ねて表示することが可能となり、ユーザは、テレビを視聴しながらでも、テレビ放送受信機10が有する各種情報を視認することができる。
【0142】
表示部7における、重畳された画像の表示例を図4に示す。図4(a)および(b)は、図2に示す在宅診察システム100において、在宅で診察が行われているときの、テレビ放送受信機10およびパソコン30の表示部7の表示例を示す図である。
【0143】
テレビ放送受信機10およびパソコン30は、表示部7、スピーカ8、カメラ4、およびマイク(不図示)で音声と動画による通話を行うことができる。各装置の操作は、操作部3を用いて行う。テレビ放送受信機10の操作部3は、リモコンとして、パソコン30の操作部3は、キーボードやマウスなどとして設けられている。
【0144】
図4(a)は、患者Yが見るテレビ放送受信機10の表示部7の表示例を示す。表示部7には、パソコン30より受信した映像データ、すなわち、パソコン30のカメラ4により撮像された医者Xの映像が表示されている。また、表示部7のエリア81には、テレビ放送受信機10のカメラ4で撮像している患者Y自身の映像が表示されるようになっている。エリア81は、上記画像重畳部の処理によって、表示部7の表示領域内で分割(ピクチャインピクチャ)して表示される。これにより、表示部7の表示領域内に、患者Y自身の映像と、通話相手の医者Xの映像を重ねて表示している。
【0145】
図4(b)は、医者Xが見るパソコン30の表示部7の表示例を示す。図4(a)の場合とは逆に、表示部7には、テレビ放送受信機10より受信した映像データ、すなわち、テレビ放送受信機10のカメラ4により撮像された患者Yの映像が表示されている。また、表示部7のエリア82には、パソコン30のカメラ4で撮像している医者X自身の映像が表示されるようになっている。画像の重畳方法については、図4(a)と同様である。
【0146】
上述のようにして、ユーザ(患者Yおよび医者X)は、自身が相手にどのように映っているのかを確認しつつ、表示部7に映る通話相手の顔や様子を見ながら、通話を行うことができる。
【0147】
音声制御部13は、スピーカ8およびマイク9の動作を制御するためのものである。他の通信端末装置より送信された音声データや、テレビ放送受信部5によって受信された音声データは、AVデコーダを介して音声制御部13に供給される。音声制御部13は、これらの音声データを、スピーカ8に出力する。また、通話時にマイク9を介して入力された音声は、音声制御部13によって音声データへと変換され、通信制御部11を介して通話相手に送信される。
【0148】
テレビ放送受信機10(パソコン30)の通信制御部11は、通信部2を制御して、他の通信端末装置との通信および通話を実現するためのものである。
【0149】
また、テレビ放送受信機10において、煩雑な操作を必要とすることなく、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御行って、確実にコールバックを着信するための構成が、通信制御部11に設けられている。
【0150】
以下、本発明の在宅診察システム100における、テレビ放送受信機10の詳細について、テレビ放送受信機10の通信制御部11を中心にさらに詳細に説明する。
【0151】
〔テレビ放送受信機10の詳細〕
図1は、本実施形態に係るテレビ放送受信機10の要部構成を示すブロック図である。
【0152】
テレビ放送受信機10は、図1に示すように、主制御部1内に通信制御部11、映像制御部12、音声制御部13とを含み、またこの主制御部1によって制御される、操作部3、記憶部6、送信部14、および受信部15を備えている。
【0153】
なお、図1の各構成要素に付された符号は、図3の各構成要素に付された符号に対応しており、同じ符号は、同じ構成要素を示している。したがってここでは説明を省略する。
【0154】
記憶部6には、モードフラグ16および待機電話番号メモリ(待機番号記憶手段)17が格納されている。
【0155】
待機電話番号メモリ17は、コールバックを待っている通信相手の電話番号を格納しておくためのものである。本実施形態では、待機電話番号メモリ17には、1つの電話番号を格納しておくことができ、外部から新たに電話番号の書き込みが行われるときは、上書きされるものとする。
【0156】
モードフラグ16は、テレビ放送受信機10の着信モードを示すフラグビットを格納するためのものである。本実施形態において、上記着信モードには、(i)自装置宛ての呼をすべて着信し、応答可能にするモード(以下、通常モードと称す)と、(ii)上記待機電話番号メモリ17に格納されている電話番号からの呼以外は、すべて着信を拒否するモード(以下、コールバック待機モードと称す)との2つがある。ここでは、モードフラグ16において、フラグが立っている状態、すなわち「1」が格納されているときは、テレビ放送受信機10が上記コールバック待機モード(待機モード)になっているものとする。
【0157】
また、通信制御部11は、内部に、コールバック予約を行うコールバック予約部(コールバック予約手段)18、コールバックを待っている通信相手の電話番号を登録する待機番号登録部(待機番号管理手段)19、他の通信端末装置からの着呼を処理する着呼処理部20、上記着呼に対して応答可能にするか否かを制御する着信制御部(着信制御手段)21、および、他の通信端末装置から受信した、コールバック予告などの通知メッセージを処理するメッセージ処理部(メッセージ処理手段)22を有している。
【0158】
(1)コールバック予約機能/待機電話登録機能
コールバック予約部18は、図2に示す患者Yが、医者Xに対して在宅の診察の予約を行うときに、必要な事項をまとめて送るための予約データを作成するためのものである。
【0159】
患者Yのコールバック予約指示は、操作部3を介して、コールバック予約部18に入力されて、これによりコールバック予約部18は予約データの作成を開始する。
【0160】
予約データの内容は、操作部3を用いて、患者Y自身により入力されたり、記憶部6にあらかじめ記憶されているものを参照するなどして取得され、コールバック予約部18は、それを元にして予約データを作成する。
【0161】
最後に、コールバック予約部18は、作成した予約データに、宛先がパソコン30であることを示す宛先情報を付与し、送信部14を介して予約データを送信する。なお、この時、患者Yの指示によっては、パソコン30への発呼と同時に送信してもよい。このようにすれば、パソコン30のそばにいる医者Xが、すぐに上記発呼に応答可能な状態であれば、予約データを見ながらすぐ診察を行うことが可能となる。
【0162】
待機番号登録部19は、コールバック予約部18によって作成された予約データが送信されるのに応じて、該予約データの宛先となる通信端末装置、すなわちパソコン30の電話番号(03-2222-2222)を、待機電話番号メモリ17に格納するためのものである。待機番号登録部19は、上記電話番号を上記予約データに付与された宛先情報から取得する。
【0163】
上記構成によれば、コールバックを待ちの相手の電話番号、すなわちコールバック待機モード時に、着信を許可したい相手の電話番号は、ユーザが都度手入力することなく、コールバック予約を行う度に自動で設定される。これにより、ユーザの待機電話番号登録の操作を省くことができる。
【0164】
(2)コールバック予告処理機能
メッセージ処理部22は、コールバック予約を行った通信相手(本実施形態では、図2に示すパソコン30)からコールバック予告を受信し、その内容に応じて、テレビ放送受信機10の着信モードを変更するためのものである。
【0165】
上述のとおり、コールバック予告とは、パソコン30がテレビ放送受信機10からのコールバック予約を受け付けた後に作成する、「まもなくコールバックを行う」ということをテレビ放送受信機10に通知するための識別情報を含むデータのことである。識別情報は、例えば、「タイトル:コールバック予告」などと表されたテキストデータなどである。
【0166】
メッセージ処理部22は、上記コールバック予告をパソコン30から受信すると、上記識別情報に基づき、パソコン30からまもなくコールバックがかかってくることを検知して、モードフラグ16のフラグを立てる。これにより、モードフラグ16には「1」のビットが格納され、テレビ放送受信機10は、通常モードからコールバック待機モードに状態を遷移させる。
【0167】
上記構成によれば、メッセージ処理部22が、コールバック予告をパソコン30より受信すると、メッセージ処理部22は、パソコン30が自装置宛てにまもなくコールバックを発呼することを検知して、モードフラグ16に「1」を書き込み、テレビ放送受信機10を、コールバック待機モードにする。
【0168】
これにより、テレビ放送受信機10は、待機電話番号メモリ17に格納されている電話番号(03-2222-2222)を有する通信端末装置(パソコン30)からの発呼にしか応答しない状態になる。
【0169】
したがって、ユーザが手動で設定を変更する必要がなく、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御を行うモードへと自動で遷移することが可能となる。結果として、ユーザが、コールバックを待機する間だけ着信拒否設定を行うための手動の操作を省くことができる。
【0170】
(3)着信制御機能
着呼処理部20は、他の通信端末装置(例えば、パソコン30)から呼を受信し、着呼の処理を行うためのものである。着呼時に受信する着呼データ(通信相手の電話番号など)を、着信を許可するか否かを判定するための着信制御部21へ渡す。
【0171】
着信制御部21は、他の通信端末装置から着呼を着信して応答可能にするか否かを制御するためのものである。着信制御部21は、着呼処理部20から通信相手の電話番号を受信し、モードフラグ16に格納されている着信モードを示すフラグビットに応じて、着呼に対する制御を行う。
【0172】
つまり、モードフラグ16のフラグが立っていない(フラグビットが「0」を示す)場合、着信制御部21は、テレビ放送受信機10が通常モードであると検知して、上記着呼を着信して、そこに含まれる映像データおよび音声データをそれぞれ、映像制御部12および音声制御部13に供給する。供給された映像データや音声データは、表示部7やスピーカ8へ出力されて、ユーザが視聴可能な状態になる。
【0173】
一方、モードフラグ16のフラグが立っている(フラグビットが「1」を示す)場合、着信制御部21は、テレビ放送受信機10がコールバック待機モードであると検知して、待機電話番号メモリ17に格納されている電話番号以外の着呼を破棄する。
【0174】
上記構成によれば、テレビ放送受信機10がコールバック待機モードである場合のみ、着信制御部21は、着信拒否の動作を実行し、待機電話番号メモリ17に格納されている電話番号の通信端末装置からの発呼以外は受け付けないようにすることができる。
【0175】
これにより、コールバックがかかってきそうになったときにのみ、着信許可/拒否の制御行って、確実にコールバックを着信することが可能となる。
【0176】
なお、コールバック待機モード時に、待機電話番号メモリ17に格納されている電話番号を有する通信端末装置からのコールバックを着信した時に、着信制御部21は、モードフラグ16のフラグをおろすようにすることが好ましい。
【0177】
このようにすれば、待っているコールバックがかかってきたことにより、コールバック待機モードである必要がなくなったのに応じて、自装置をコールバック待機モードから通常モードに戻すことができる。これにより、コールバック待機モードを解除するための操作をユーザが行う必要がなくなる。
【0178】
次に、上記(1)のコールバック予約機能の詳細について、図4を用いて説明する。
【0179】
図5は、患者Yが、テレビ放送受信機10に対して、操作部3を用いてコールバック予約を指示した場合に、表示部7に表示される、予約データを作成するためのGUI画面の例を示す図である。
【0180】
GUI画面90は、操作部3を用いて、あるいは、操作部3に設けられた、予約データ作成ボタン(図示せず)押下することにより、患者Yによって呼び出される。
【0181】
GUI画面90のエリア91には、左側に予約データの各項目名、右側に各項目の内容を、患者Yが入力するためのテキストボックス92が配置されている。
【0182】
本実施形態でコールバック予約部18(図1)が作成する予約データの項目は、「電話番号」「名前」「住所」「保険証番号」「希望日時」「症状」の6項目である。「電話番号」は、コールバック予約を行う装置、すなわち、患者Yのテレビ放送受信機10の電話番号を示す。「名前」「住所」「保険証番号」は、患者Yの氏名、住所、患者Yに付与されている保険証の番号をそれぞれ示す。「希望日時」は、患者Yがコールバックをかけてほしい日時を示す。「症状」の項目は、患者Y自身がその時点で自覚している症状などを示し、医者Xに宛てて特に送りたいコメントがある場合に使用される。
【0183】
ここで、「電話番号」「名前」「住所」「保険証番号」などの不変の項目については、あらかじめ個人情報として記憶部6の設定情報23(図1)に記憶させておいてもよい。設定情報23への個人情報の設定は、操作部3を介して、ユーザの操作により行われる。
【0184】
このようにすれば、コールバック予約を行う度に、いつも共通の情報を、都度入力する必要がなくなり、ユーザの操作の手間を省くことができる。
【0185】
それ以外の項目「希望日時」「症状」などは、リモコンとしての操作部3の、上下左右ボタン(不図示)を使い、カーソル93を、入力したい項目のテキストボックス92に合わせ、仮名漢字変換パッド94を切替えながら操作部3の入力ボタン(不図示)を使って入力する。
【0186】
入力が完成すると送信ボタン95にカーソルを合わせて選択することにより、送信することができる。このとき、この予約データを送信する通信相手、すなわち本実施形態では、パソコン30が設定され、その宛先情報(03-2222-2222)が付加される。この宛先情報は、待機番号登録部19が、待機電話番号メモリ17にコールバック待機電話番号を登録するのに用いられる。
【0187】
ここで、必須項目である「電話番号」が入力されていなければ、送信不可として、送信ボタン95を選択できないようにするか、または選択しても送信されないようにするなどしてもよい。キャンセルボタン96を選択すると、テキストボックス92に入力された内容は、クリアされる。
【0188】
なお、予約データの項目は、上記「電話番号」さえ含まれていれば、上記の例に限らず、提供されるサービスの内容に応じて、種々の変更が可能である。
【0189】
〔テレビ放送受信機10の変形例1〕
なお、本実施形態において、メッセージ処理部22が受信するコールバック予告に、診察待ちしている患者Yの順番を示す待ち順番情報が含まれている場合には、メッセージ処理部22は、その待ち順番情報を参照して、それがある一定の順番に到達した時に、モードフラグ16のフラグを立ててコールバック待機モードにするようにしてもよい。
【0190】
上記一定の順番として、待ち順番「2」を、テレビ放送受信機10をコールバック待機モードに遷移させる条件として、設定情報23(図1)に記憶させる。なお、この条件は、操作部3を用いて患者Yが任意に設定、変更することが可能である。
【0191】
このようにすれば、メッセージ処理部22は、コールバック予告に含まれている上記待ち順番情報を取得し、それを上記設定情報23に格納されている値「2」と比較する。
【0192】
ここで、取得した待ち順番がまだ「2」に達していないとき(すなわち、患者Yの待ち順番が3番目以降であるとき)は、医者Xのパソコン30からコールバックがかかってくるのは、まだ先であるとして、通常モードを維持する。
【0193】
一方、取得した待ち順番が「2」に達したときは、もうすぐコールバックがかかってくるであろうことを検知して、テレビ放送受信機10をコールバック待機モードに遷移させる。
【0194】
また、コールバック予告が、予定時刻を示す情報を含んでいる場合は、一定の待ち時間として、待ち時間「5分」を、テレビ放送受信機10をコールバック待機モードに遷移させる条件として設定情報23に記憶させればよい。
【0195】
例えば、コールバック予告に、コールバック予定時刻「7月1日 13:00」が含まれていたとする。メッセージ処理部22は、テレビ放送受信機10に内蔵されている時計(図示せず)が示す現在時刻と、上記コールバック予定時刻との差分を算出し、その差分と設定情報23に格納されている条件、つまり「5分」とを比較する。そして、コールバックかかってくる時間が5分以内になった時点(すなわち、「7月1日 12:55」)で、5分後にコールバックがかかってくるものとして、テレビ放送受信機10をコールバック待機モードに遷移させる。
【0196】
これにより、コールバック予約を行ってからコールバックを待つ間中ずっと、確実にコールバックを着信するために、その他すべての電話の着信を拒否する必要はなくなり、その他の電話を着信できない状態である時間を可能な限り短縮することができる。
【0197】
なお、メッセージ処理部22は、コールバック予告をパソコン30から受信してテレビ放送受信機10をコールバック待機モードにしたときに、テレビ放送受信機10がコールバック待機モードの状態であるということをユーザに視覚的に通知するための情報を出力する指示を映像制御部12に送信するようにしてもよい。
【0198】
上記指示を受信した映像制御部12は、OSD生成部121に、上記コールバック待機モードであることを示すOSD画像を生成するよう指示を送る。なお、メッセージ処理部22が、待ち順番や、予定時刻を取得することができる場合は、それらを示すOSD画像を生成するよう指示してもよい。
【0199】
図6は、テレビ放送受信機10の表示部7(図3)における、OSD生成部121により生成されたOSD画像の表示例を示す図である。図6に示すとおり、テレビ放送受信機10の表示部7の表示領域内に、テレビ放送受信機10が現在コールバック待機モードであることを示すアイコン97と、待ち順番を示す待ち順番情報98とが、通常の映像データ(例えば、視聴中のテレビ放送の映像など)に重ねて表示されている。
【0200】
これにより、患者Yは、診察の予約(コールバック予約)を行った後、テレビ放送を視聴しながらでも、自身の待ち順番を把握することができ、医者Xからまもなく電話がかかってくるということを把握することができる。また、テレビ放送受信機10が医者Xのパソコン30からの電話以外の着信を拒否するコールバック待機モードにいつ遷移したのかを視覚的に認識することができる。つまり、患者Yは、テレビ放送受信部5で受信したテレビ放送を視聴しながら、医者Xからの電話がかかってくるのを待つことができる。
【0201】
なお、本実施形態では、コールバック待機モードであることを示すアイコン97として、アイコン(絵文字)を使用したが、文字列で表示してもよいし、待ち順番情報98の表示色を変えるなどしてコールバック待機モードを示してもよい。
【0202】
また、上記のアイコン97や待ち順番情報98などのOSD画像の表示を、操作部3を用いて患者Yが、操作できるようにしてもよい。これにより、患者Yは、例えば、待ち順番がまだ後の方で、当分コールバックがかかってこないことが分かったときに、テレビ放送の映像を見るのに表示が邪魔であると思えばそれらを消すこともできる。このような場合は、設定情報23に設定された条件に基づいて、待ち順番、あるいは、予定時刻が迫ってきたら再度上記のOSD画像が表示されるように、メッセージ処理部22が映像制御部12に指示することが好ましい。
【0203】
さらに、メッセージ処理部22は、コールバック予告をパソコン30から受信してテレビ放送受信機10をコールバック待機モードにしたときに、テレビ放送受信機10がコールバック待機モードに遷移したことを、ユーザに報知するための情報を出力する指示を音声制御部13に送信するようにしてもよい。
【0204】
これにより、テレビ放送受信機10がコールバック待機モードに遷移したときに警告音がスピーカ8より出力され、患者Yは、もうすぐ医者Xからコールバックがかかってくることを認識することができる。あるいは、患者Yの順番が、設定情報23に設定されている条件に到達したのに応じて、警告音を鳴らすようにしてもよい。
【0205】
〔テレビ放送受信機10の変形例2〕
なお、着信制御部21は、コールバック待機モード中に、待機電話番号メモリ17に電話番号が登録されていないとして、着信を拒否した場合に、その着信を拒否した通信相手に対して、「今、重要な電話を待っているので出られない」旨のメッセージを送るようにしてもよい。また、通信相手のメッセージを録音してもよい。
【0206】
また、記憶部6に、さらに、着信を拒否した通信相手の電話番号を記憶するための着信拒否リスト24を有していてもよい。これにより、コールバック待機モード中に着信拒否された電話番号(および、録音メッセージ)を記憶しておくことができ、患者Yは、診察が終わったあとで、着信を拒否した相手に電話をかけなおすことができる。
【0207】
〔テレビ放送受信機10の変形例3〕
また、待機番号登録部19が、複数のコールバックを同時に予約することができるように、待機電話番号メモリ17に複数のコールバック待ちの電話番号を登録するようにしてもよい。
【0208】
この場合、モードフラグ16が行っていた着信モードの管理を、登録する待機電話番号ごとに行うことになるので、着信モードの情報を上記待機電話番号ごとに関連付けて待機電話番号メモリ17に記憶すればよい。
【0209】
ここで、複数のコールバック予約を行う場合に用いる、待機電話番号メモリ17に格納されている待機電話番号リスト25について、図7を用いて説明する。
【0210】
待機電話番号リスト25は、図7に示すとおり、1レコードが2つのカラムを有するテーブル構造になっている。第1カラム26は、コールバック予約を行った通信相手の通信端末装置の待機電話番号が格納されている。第2カラム27は、待機電話番号ごとの着信モードを示すフラグビットが格納されている。「0」と「1」のビットが示す着信モードの内容は、上述の1の待機電話番号を記憶する場合と同じである。
【0211】
ただし、待機電話番号リスト25に格納されているフラグビットは、各待機電話番号に関連付けられているので、関連付けられたその電話番号からのコールバックを待機するモードになっているか否かを示している。
【0212】
図7の例では、テレビ放送受信機10は、着信制御部21が、電話番号「03-2222-2222」を有する通信端末装置(ここでは、医者Xのパソコン30)からのコールバックと、電話番号「06−6111−1111」を有する他の通信端末装置からのコールバックとのみを着信するよう制御する、コールバック待機モードになっている。
【0213】
待機番号登録部19は、コールバック予約部18によってコールバック予約が行われるごとに待機電話番号リスト25に、1レコードを追加して、待機電話番号(例えば、「074−1234−5678」)の登録を行う。ここで、着信モードの初期値は「0」にしておく。
【0214】
次に、メッセージ処理部22は、電話番号「074−1234−5678」の通信端末装置から通知メッセージを受信すると、電話番号「074−1234−5678」の通信端末装置からのコールバック予告であることを突き止め、待機電話番号リスト25に格納されている、電話番号「074−1234−5678」の着信モードを「0」から「1」にする。
【0215】
これにより、テレビ放送受信機10は、“電話番号「074−1234−5678」からの”コールバック待機モードに遷移する。
【0216】
つまり、テレビ放送受信機10は、待機電話番号リスト25の第2カラム27にひとつでも「1」が格納されていれば、その電話番号からのコールバックのみ着信許可するコールバック待機モードとなり、全レコードの第2カラム27に「0」が格納されていれば、通常モードとなる。
【0217】
なお、第2カラム27に「1」が格納されている待機電話番号(例えば、「06−6111−1111」)からのコールバックの着信を許可した時には、着信制御部21は、待機電話番号リスト25から、上記電話番号「06−6111−1111」のレコードを削除することが好ましい。
【0218】
これにより、待機していたコールバックがかかってきたら、その待機電話番号は、待機対象ではなくなったとして、着信許可のリストから排除することができる。
【0219】
以上のことから、複数のコールバックを予約する場合でも、コールバックがまもなくかかってくるか否かを、それぞれのコールバックごと管理することが可能となり、結果として、ユーザによるモードの設定や解除のための煩雑な操作を必要とすることなく、コールバックがかかってきそうになったときに、コールバックごとに着信許可/拒否の制御行って、確実に待機中のコールバックを着信することが可能となる。
【0220】
なお、上述の特許文献1のコールバック予約システムでは、コールバック待ちのとき、それがいつかかってくるか分からないので、かかってくるまでずっと電話のそばで待っていなくてはならず、コールバックを待つために、時間と場所を拘束されてしまうという問題があった。
【0221】
上述のとおり、コールバック予告には、まもなくコールバックを行うことを通知するための情報や、待ち順番が何番目であるか、あるいは、待ち時間、コールバックを発呼する予定時刻などの情報が含まれている。
【0222】
このようなコールバック予告を受け取ったテレビ放送受信機10は、コールバックがまもなくかかってくること、あるいは、待ち順番や待ち時間などを含んだ情報を患者Yに提示することができる。これらの情報を元に、患者Yは、いつごろコールバックがかかってくるかをおおよそ予測することが可能となり、その時間帯だけコールバックを待っていることができる。
【0223】
以下、上述のコールバック予告を作成し、図2に示す、テレビ放送受信機10に上記コールバック予告を送信するためのパソコン30について説明する。
【0224】
なお、パソコン30の概略構成については、図3に示すテレビ放送受信機10の概略構成と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0225】
〔パソコン30の詳細〕
図8は、本実施形態に係るパソコン30の要部構成を示すブロック図である。
【0226】
パソコン30は、図8に示すように、主制御部1(図3)によって制御される、操作部3、記憶部6、送信部14、および受信部15を備えており、また、主制御部1の通信制御部11内に、予約案件登録部(予約案件登録手段)31、発呼処理部32、予約案件抽出部33、および、メッセージ作成部(メッセージ作成手段)34を含んでいる。
【0227】
なお、図8の各構成要素に付された符号は、図3の各構成要素に付された符号に対応しており、同じ符号は、同じ構成要素を示している。したがってここでは説明を省略する。
【0228】
(1)コールバック予約受付/登録機能
予約案件登録部31は、テレビ放送受信機10などの通信端末装置から、受信部15を介してコールバック予約(診察の予約)を受信し、その予約データを記憶部6に登録するためのものである。予約案件登録部31は、受信した予約データに、それを一意に特定するためのIDを付与して、記憶部6に含まれる予約案件データベース(予約案件記憶手段)35に登録する。
【0229】
予約案件データベース35に格納される、予約案件リストの例を図9に示す。
【0230】
図9は、記憶部6の予約案件データベース35に格納される予約案件リスト83の具体例を示す図である。
【0231】
予約案件リスト83は、受信したコールバック予約ごとに1レコードを設け、2つのカラム群からなるテーブル構造となっている。2つのカラム群とは、つまり、テレビ放送受信機10より送信された各項目を格納するための第1カラム群84(本実施形態では、「電話番号」「希望日時」「名前」「住所」「保険証番号」「症状」)と、予約案件登録部31が受信したコールバック予約ごとに新規に付与する第2カラム群85(本実施形態では、「予約ID」)とを指している。
【0232】
第1カラム群84に格納される各項目は、患者Y(図2)がテレビ放送受信機10を用いて作成したものであり、その詳細は、図5を用いて説明をしたので、ここでは説明を省略する。なお、予約案件リスト83の最上位のレコードR1は、図5の例において、テレビ放送受信機10が作成したコールバック予約が、予約案件登録部31によって登録されたときの内容を示している。
【0233】
第2カラム群85の項目「予約ID」は、様々患者から受け付けたコールバック予約を一意に識別するためのIDとして、予約を受け付けた順に予約案件登録部31が付与したものである。予約案件登録部31は、コールバック予約を受信した順に、予約IDを付与し、予約案件リスト83に登録する。
【0234】
予約案件リスト83の各レコードは、「予約ID」に基づいて、昇順に記憶されているので、最上位のレコードは、最も早くにコールバック予約を受け付けられたものであることを意味している。したがって、医者Xは、予約案件リスト83から最上位のレコードに格納されている電話番号を参照して該電話番号宛てにコールバックを行う。
【0235】
なお、本実施形態において、第2カラム群85に含まれる項目として「予約ID」を挙げるのみであったが、この項目に限らず、予約案件登録部31は、その他の項目を付加して予約案件リスト83に登録してもよい。
【0236】
例えば、登録された順に待ち順番を示すための「待ち順番」、または、重症とみられる予約データについては、順番を早くするための指標とする「緊急患者フラグ」などが考えられる。例えば、「緊急患者フラグ」が立っているレコードのコールバック予約については、登録が遅くても、順番を上位に上げるようにすることができる。
【0237】
なお、「緊急患者フラグ」を立てるか否かは、医者Xが「症状」の項目をみて、重症であるとか、緊急に診察が必要であると判断した場合に、医者Xの手動操作によって決定されてもよいし、あるいは、予約案件登録部31が、「症状」の情報に含まれる、ある特定のテキスト(例えば、「緊急」「重症」など)を検出することにより、自動で決定されてもよい。
【0238】
上述のようにして、登録された予約データは、条件(例えば、最上位のレコード)に応じて、予約案件抽出部33により取り出される。
【0239】
上記構成によれば、複数の患者より、コールバック予約を複数受信しても、それらを受け付けた順に管理することが可能となり、コールバック予約ごとに待ち順番を把握することが可能となる。
【0240】
なお、本実施形態では、予約案件リスト83はテーブル構造を有しているが、これに限らず、コールバック予約元の通信端末装置の情報(ここでは、電話番号)ごとに、コールバック予約が登録された順番が分かるような情報(待ち順番あるいは、予約IDなど)と紐付けて管理することが可能なデータ構造であれば何でもよい。例えば、リスト構造などを用いても、本発明に適用することが可能である。
【0241】
また、操作部3を用いて、予約案件リスト83に格納されている予約データのレコードの順番変更(例えば、症状が重いと判断された患者の診察を早める)や予約案件登録の制限(例えば、同一患者からの連続の診察の予約データを削除)などの操作を行ってもよい。
【0242】
(2)コールバック予告作成機能
予約案件抽出部33は、医者X(図2)による操作部3からの操作指示にしたがい、上記予約案件データベース35に格納された予約案件リスト83から、条件に合ったレコード(予約案件)を抽出するためのものである。
【0243】
上記条件には、例えば、「最上位のレコードを抽出」や、「上位3レコードを抽出」などが考えられる。この条件は、予約案件リスト83に格納されている情報を用いる目的に応じて、予約案件抽出部33に対して、操作部3を介して、医者Xより適宜指示される。
【0244】
あるいは、操作部3からの指示内容およびあらかじめ設定されている条件に基づいて抽出されてもよい。この場合、条件メモリ36を記憶部6に設け、指示内容と上述の条件とを紐付けて管理し、予約案件抽出部33が適宜読み出すようにすればよい。
【0245】
例えば、コールバック予告は、パソコン30がまもなくコールバックを行う通話相手に送る必要があるので、コールバックが間近に迫っている最上位のレコードに格納されている通信端末装置だけに送ることが好ましい。
【0246】
これにより、コールバック予告の指示を操作部3より行った場合に、予約案件抽出部33がそのコールバック予告の宛先として、最上位のレコードを抽出するように設定することが可能となる。
【0247】
メッセージ作成部34は、医者X(図2)による操作部3からの操作指示に応じて、まもなくコールバックを行うという情報を、予約案件抽出部33が抽出した宛先の通信端末装置に通知するための、コールバック予告を作成するためのものである。
【0248】
図10に、メッセージ作成部34が作成するコールバック予告の例を示す。図10は、予約案件抽出部33が抽出した、図9のレコードR1の情報に基づき、メッセージ作成部34が作成したコールバック予告を示す図である。
【0249】
コールバック予告86は、図10に示すとおり、「まもなくコールバックを行う」ということを通信相手に通知するための識別情報としてのテキストデータ87が挿入される。テキストデータ88は、上記抽出したレコードの「名前」の項目から取得され、通信相手の患者の氏名を表している。テキストデータ89は、予約案件登録部31が付与した「予約ID」の項目から取得される。この「予約ID」は、医者Xがいる病院(「XX医院」)に対して、予約案件について問い合わせを行うときなどに使用される。
【0250】
また、その他の「まもなく、電話をかけます。」や、「当院の電話番号:03−2222−2222」などの表示は定型文としてあらかじめ用意しておけばよい。
【0251】
なお、コールバック予告86に含まれるデータは、上記に限定されない。第1カラム群84(図9)に含まれる各項目、および、第2カラム群85に含まれる各項目に格納された情報を用いて、種々の変更および組み合わせによって生成された情報も、コールバック予告86に含めることができる。
【0252】
上述のとおり、メッセージ作成部34が作成したコールバック予告86は、送信部14を介して、予約案件抽出部33が抽出した通信端末装置(この場合、テレビ放送受信機10(「電話番号」043−210−9876)宛てに送信される。
【0253】
上記構成によれば、操作部3を介して医者Xよりコールバック予告送信する指示を受け取ると、予約案件抽出部33は、コールバック予告時の条件(ここでは、「最上位のレコード」)に応じて、予約案件リスト83から最上位のレコード(例えば、図9のレコードR1)を抽出する。
【0254】
メッセージ作成部34は、上記抽出されたレコードごとに、レコードの各項目に格納されている情報を用いてコールバック予告を作成し、そのレコードに示される通信端末装置の情報(例えば、図9の「電話番号」に格納された「043−210-9876」)宛てに、該コールバック予告を送信する。
【0255】
コールバックが間近に迫っていることを示すコールバック予告は、最上位のレコード、すなわち、次に診察の順番が回ってくる患者の通信端末装置宛てに送信される。
【0256】
したがって、上記コールバック予告を受信した患者は、自分の診察の順番が間近であり、まもなくコールバックがかかってくることを認識することができる。
【0257】
これにより、コールバック予約を行ってから、コールバックがかかってくるまでの間ずっと電話のそばで待っている必要はなくなり、コールバックを待つために時間と場所を拘束されることなく、コールバックがかかってきそうな時間帯だけコールバックを待っているようにすることができる。
【0258】
(3)コールバック発呼機能
発呼処理部32は、医者Xによる操作部3からの操作指示に応じて、他の通信端末装置(例えば、テレビ放送受信機10)への発呼の処理を行うためのものである。呼を相手の通信端末装置へ送信し、該通信端末装置が着信すると、スピーカ8およびマイク9などを用いて、通話相手との通話が可能となる。したがって、コールバックの処理もこの発呼処理部32によって行われる。
【0259】
本実施形態では、コールバックの処理の指示入力手段としてタッチパッドを適用する。例えば、コールバック処理の指示は、上記タッチパッドに設けられている、診察発呼ボタン(図示せず)が押下されることにより送信されてもよい。
【0260】
医者Xは、タッチパッドとしての操作部3を用いて、予約案件抽出部33にコールバック処理の指示を送る。予約案件抽出部33は、コールバックの指示を受け取ると、予約案件データベース35に記憶されている先頭の予約データ(すなわち、予約案件リスト83の最上位のレコード)を抽出する。
【0261】
条件メモリ36には、指示内容「コールバック処理」に対して、抽出条件「最上位のレコードを抽出」が紐付けられているものとする。これにより、自動で、診察が予約された順にコールバックの通話相手が選択される。
【0262】
次に、発呼処理部32は、上記抽出されたレコードに含まれている「電話番号」(043−210−9876)宛てにコールバックする処理を行う。
【0263】
以上のことから、医者Xは、上述の診察発呼ボタンを押下することにより、コールバック予約された順に、患者の通信端末装置に対してコールバックを行うことができる。
【0264】
なお、発呼処理部32は、予約案件リスト83の最上位のレコードに記されている通話相手に対してコールバックの処理を行った時に、予約案件リスト83から当該最上位レコードを削除する処理を行うことが好ましい。
【0265】
これにより、コールバックの処理が終了した予約案件は、予約案件データベース35から削除される。これにより、ほぼタイムラグなく、予約案件リスト83の各予約案件の待ち順番の情報が最新のものに更新されていき、また、誤って2重処理がなされることを防ぐことができる。
【0266】
なお、図2に示すテレビ放送受信機10とパソコン30とは、例えば、SIP(Session Initiation Protocol)プロトコルを用いて通信を行ってもよい。
【0267】
この場合、より具体的には、通信部2は、SIPを用いた呼制御と確立された呼に基づくRTP(Real-time Transport Protocol)を用いたストリームデータ通信における通話機能を備えている。テレビ放送受信機10の通信制御部11は、SUBSCRIBEメッセージをコールバック予約とともにパソコン30へ送信することで、コールバック予告を送信してもらうことを要求する。逆にSUBSCRIBEメッセージを受信したパソコン30の通信制御部11は、SUBSCRIBEメッセージを発信したテレビ放送受信機10を登録し、NOTIFYメッセージを送信することを登録する。
【0268】
例えば、テレビ放送受信機10のコールバック予約部18で作成した予約データは、INVITEメッセージと一緒にパソコン30へ送信される。
【0269】
一方、メッセージ作成部34によって生成され、送信部14を介して送信されるコールバック予告は、NOTIFYメッセージに含まれる情報として、パソコン30からテレビ放送受信機10へ送信される。
【0270】
〔パソコン30の変形例1〕
なお、上記機能(2)における、予約案件抽出部33は、条件メモリ36の抽出条件に基づいて、複数のレコードを抽出してもよい。
【0271】
例えば、「コールバック予告(指示内容)」は、「上位3レコード(条件)」に対して行うと設定されて、条件メモリ36に格納されているとする。予約案件抽出部33は、コールバック予告の指示が入力されると、条件メモリ36を参照して、指示内容「コールバック予告」に紐付けられている「上位3レコード」という抽出条件を取得する。
【0272】
上記取得した条件に基づいて、予約案件抽出部33は、予約案件リスト83(図9)から上位3レコード(レコードR1〜R3)を抽出する。
【0273】
後は、コールバック予告86と同様に、レコードR2の情報に基づいて患者△△△△宛てのコールバック予告R2と、レコードR3の情報に基づいて患者□□□□宛てのコールバック予告R3とを作成し、コールバック予告86は、「043−210−9876」宛てに、コールバック予告R2は、「055−555−5555(図9)」宛てに、コールバック予告R3は、「06−6666−6666」宛てに、それぞれ送信する。
【0274】
これにより、コールバック予告を複数の通信相手にそれぞれの内容に応じて送信することができる。
【0275】
なお、上記抽出条件は、パソコン30のユーザである医者Xが操作部3を用いて自由に設定しなおすことができる。
【0276】
また、予約案件登録部31は、コールバック予約の予約データを予約案件データベース35に登録する際に、第2カラム群85(図9)の項目「待ち順番」にコールバックの待ち順番を示す待ち順番情報を付与してもよい。
【0277】
この場合、予約案件抽出部33は、レコードごとに待ち順番情報を抽出することが可能となり、メッセージ作成部34は、コールバック予告に上記待ち順番情報を含めてコールバックを待っている患者たちの各通信端末装置に送信することが可能となる。例えば、コールバック予告86に「現在の順番:2番目」などのテキスト情報を付加して送信することが可能となる。
【0278】
これにより、コールバック予告を受信した患者は、自分の待ち順番が現在2番目であることを認識することが可能となり、自分の診察の順番が次にくることを予測することができる。
【0279】
なお、この場合の予約案件リストには、例えば、図14に示されるように、「待ち順番」の項目が設けられていればよい。
【0280】
さらに、予約案件登録部31によって、予約案件データベース35に対してレコード追加の変更が生じた場合に、メッセージ作成部34が、予約を受け付けたことを患者に通知するコールバック予約受付通知を送信するようにしてもよい。
【0281】
図11は、図2に示す患者Yのテレビ放送受信機10宛てに送信されたコールバック予約受付通知の例を示す図である。テキストデータ88、および、テキストデータ89の内容は、図10と同様であるので説明は省略する。
【0282】
テキストデータ99は、予約案件抽出部33が抽出したレコードの項目「待ち順番」に格納されている待ち順番情報から取得したものであり、現在の患者Y(「名前」〇山×男)の診察の順番を表している。
【0283】
なお、本実施形態において、指示内容「予約受付確認」に対して「最後尾のレコード」という抽出条件が紐付けられて条件メモリ36(図8)に格納されているものとする。これにより、予約案件抽出部33は、予約案件登録部31による新規レコードの追加をトリガとして、たった今新規に追加された当該レコードを抽出することが可能となる。
【0284】
上記構成によれば、患者Yのテレビ放送受信機10からコールバック予約を受け付けた予約案件登録部31は、受信した予約データに、「予約ID」および「待ち順番」の項目を付加して新規のレコードを予約案件データベース35に追加する。次に、予約案件抽出部33は、追加された新規のレコードを抽出し、抽出したレコードに格納されている各項目の情報を用いて、コールバック予約受付通知を作成する。
【0285】
これにより、上記コールバック予約受付通知を受信した、テレビ放送受信機10の患者Yは、自身が行ったコールバック予約が間違いなく受け付けられたこと、および、現在の順番が15番目であること(図11)を認識することができる。
【0286】
なお、予約案件リスト83に対する、発呼処理部32による、予約案件レコードの消し込み処理によって、待ち順番に変動が生じた時に、メッセージ作成部34は、予約案件リスト83に登録されている患者の通信端末装置すべてに対して、コールバック(診察)の順番に変更が生じたことを通知する、待ち順番通知を送信するようにしてもよい。
【0287】
この場合、条件メモリ36(図8)には、指示内容「待ち順番情報通知」に対して、条件「すべてのレコードを抽出」が紐付けられて格納されていればよい。
【0288】
図12は、メッセージ作成部34によって作成される、上記待ち順番情報を含めた待ち順番通知の例を示す図である。
【0289】
定型文の中に、テキストデータ88、テキストデータ89、および、テキストデータ99が挿入されている。なお、テキストデータ88、テキストデータ89、および、テキストデータ99の内容は、図11と同様であるが、待ち順番情報を表すテキストデータ99には、待ち順番の変動前の順序から1つ順位を上げた順番が表示されることになる。
【0290】
上記構成によれば、発呼処理部32によって、予約案件リスト83の最上位のレコードに対するコールバックの処理が終了すると、当該最上位レコードは予約案件リスト83から削除され、予約案件リスト83の予約案件の待ち順番が順次変動する。予約案件抽出部33は、この待ち順番の変動を待ち順番情報を通知するための指示として検知し、待ち順番が変動したあとの予約案件リスト83からレコード全件を抽出する。
【0291】
メッセージ作成部34は、抽出されたレコードごとに、待ち順番情報を含めた待ち順番通知を作成して送信する。
【0292】
これにより、コールバック予約を行った患者たちの各通信端末装置に対して、それぞれの待ち順番が、変動が生じる度に通知される。これにより、患者たちは、自分宛てのコールバックがいつかかってくるについて、より精度の高い予測を行うことが可能となる。
【0293】
なお、順位に変動が生じた際に、規定された順番のレコードに示される患者に対して、コールバック予告を送信するようにすることもできる。
【0294】
〔パソコン30の変形例2〕
さらに、コールバック予告を作成する通信端末装置としてのパソコン30は、予約案件リスト83(図9)に格納されている予約案件ごとに待ち時間を算出して、コールバックを待ちの患者たちの各通信端末装置にそれぞれの待ち時間を通知するようにしてもよい。以下、待ち時間を算出するコールバック発呼側の通信端末装置について詳しく説明する。
【0295】
図13は、待ち時間を算出するパソコンの要部構成を示す図である。
【0296】
なお、図13に示すパソコン(発呼側通信端末装置)40の各構成要素に付された符号は、図8に示すパソコン30の各構成要素に付された符号に対応しており、同じ符号は、同じ構成要素を示している。したがってここでは説明を省略する。
【0297】
図13のパソコン40において、図8のパソコン30と異なる点は、待ち時間予測部(時間予測手段)37を有している点である。
【0298】
待ち時間予測部37は、コールバック予約が登録された予約案件ごとに、コールバックの処理を行うまでの待ち時間を算出するためのものである。待ち時間予測部37により算出されたレコードごとの待ち時間の情報は、予約案件データベース35に記憶されている予約案件リスト83に格納される。
【0299】
図14は、予約案件リストの他の例を示す図である。図14の予約案件リスト79において、図9の予約案件リスト83と異なる点は、第2カラム群85に、項目「待ち順番」、第3カラム群78に、項目「待ち時間」が含まれている点である。第3カラム群78には、待ち時間予測部37によって登録される各項目が含まれている。
【0300】
以下、待ち時間予測部37における、待ち時間算出方法について述べる。
【0301】
図15は、待ち時間予測部37(図13)のさらに詳細を示す図である。まず、予約案件登録部31が、外部の通信端末装置から、コールバック予約を受け付け、予約データを予約案件データベース35の予約案件リスト79に登録(例えば、図14のレコードR4を新規に追加)すると、待ち時間予測部37は、新規に追加されたレコードR4についての待ち時間算出を開始する。
【0302】
レコード特定部37aは、上記新規に追加されたレコードR4を特定し、レコードR4の待ち時間を算出するよう、待ち時間予測部37内部の各部に指示を送る。
【0303】
待ち人数算出部37bは、予約案件リスト79の項目「待ち順番」を参照して、レコード特定部37aが特定したレコードについての待ち人数を算出する。待ち人数Nは、以下のように算出される。
N=M−1
(Mは、項目「待ち順番」に格納されている待ち順番を表す。)
したがって、例えば、待ち人数算出部37bは、レコードR4の「待ち順番」が「5」であることから、待ち人数「4」を算出する。
【0304】
平均発呼間隔算出部37cは、予約案件リスト79における、コールバック処理完了によるレコードの削除処理を監視して、平均発呼間隔を算出する。レコードの削除処理の平均間隔とは、1件コールバックの発呼を処理して、次の1件を発呼するまでの時間の平均、すなわち、コールバック1件あたりの平均処理時間を意味する。
【0305】
上記平均発呼間隔は、レコードの削除が行われた時刻のログを、あらかじめ定められた分だけ連続して採取し、そこから求めればよい。ここでは、例えば、10分であるとする。
【0306】
待ち時間演算部37dは、上記待ち人数算出部37bおよび平均発呼間隔算出部37cが算出したそれぞれの値を用いて、当該レコードの待ち時間を算出する。待ち時間Tは、以下のように算出される。
T=N×Min
(Nは、待ち人数算出部37bにおいて求められた待ち人数、Minは、平均発呼間隔算出部37cにおいて求められた平均発呼間隔を表す。)
したがって、上記の例では、レコードR4における待ち時間は、4×10(分)=40(分)と算出される。
【0307】
待ち時間演算部37dは、レコードR4の待ち時間として算出した「40分」という値を、予約案件リスト79のレコードR4の「待ち時間」の項目に格納する。
【0308】
以上のようにして算出された待ち時間情報を含むレコードが、予約案件抽出部33によって抽出されれば、メッセージ作成部34は、コールバック予告を作成する際に、コールバック待ち時間の情報を含めることができる。
【0309】
さらに、待ち時間予測部37は、時刻予測部37eを備え、上記待ち時間情報を用いて、予定時刻を算出するのでもよい。時刻予測部37eは、待ち時間演算部37dで求まった待ち時間を、現在時刻に加えることにより、予定時刻を算出する。例えば、現在時刻が10:00である場合に、待ち時間40分が算出された場合は、予定時刻として、「10:40」を算出する。
【0310】
これにより、コールバックの予定時刻情報を含む予定時刻通知をテレビ放送受信機10宛てに送信することができる。
【0311】
なお、上記コールバックの時間(時刻)を予測するための構成は、本実施形態では、サービス提供者側の医者Xのパソコン40に設けられているが、サービスを受ける側の患者Yのテレビ放送受信機10に設けても、コールバックの時間(時刻)を予測することが可能である。
【0312】
図1に示すように、テレビ放送受信機10が待ち時間予測部37を備えている場合は、メッセージ処理部22に、待ち順番通知が送られてくる間隔を待ち順番更新間隔として、上記平均発呼間隔の代わりに用いる。待ち順番通知が送られてくるのは、1件のコールバック処理が終わって、待ち順番に変動があったときであるから、待ち順番更新間隔は、平均発呼間隔と同じ意味を持つといえる。あとは、待ち順番通知に含まれる、待ち順番情報から待ち人数を算出して、該待ち人数と、上記待ち順番更新間隔とから、待ち時間(あるいは、予定時刻)を算出することができる。
【0313】
次に、パソコン40において、上述のように算出された待ち時間が、テレビ放送受信機10においてどのように処理されるのかを説明する。
【0314】
図16(a)は、待ち時間情報を含んだコールバック予告の例を示す図である。ここでは、予約案件リスト79(図14)のレコードR1の情報に基づき作成されたコールバック予告86aの例を示す。コールバック予告86aは、図10のコールバック予告86が含む各テキストデータに加えて、テキストデータ77を含んでいる。テキストデータ77は、待ち時間予測部37が登録した、予約案件リスト79の項目「待ち時間」から取得されている。
【0315】
図16(b)は、上記コールバック予告86aをパソコン40から受信したテレビ放送受信機10の表示部7(図3)における、OSD生成部121により生成されたOSD画像の表示例を示す図である。図16(b)に示すとおり、アイコン97と、待ち時間を示す待ち時間情報76とが、通常の映像データ(例えば、通話中の相手の映像など)に重ねて表示されている。アイコン97は、図6に示すものと同様である。
【0316】
これにより、テレビ放送受信機10のユーザである患者Yは、診察の予約(コールバック予約)を行った後、他の通話相手と通話を行っている間でも、自身の診察の待ち時間を把握することができ、医者Xから大体あと何分後にコールバックがかかってくるのかを把握することができる。
【0317】
したがって、コールバックがかかってくる時間が間近に迫ってきたことを患者Yが認識した場合、患者Yは、通話中の相手との電話を一旦おいて、コールバックに備えることができる。結果として、話し中のときにコールバックがかかってきて着信できないという事態を防ぐことができる。
【0318】
さらに、待ち順番の変動や、平均発呼間隔の変動に応じて、都度、待ち時間を算出しなおし、待ち時間が変更される度に、待ち時間情報を含んだ待ち時間通知(図示せず)を送信するようにすれば、患者たちは、リアルタイムで、より精度の高い待ち時間情報を把握することができる。
【0319】
なお、メッセージ作成部34(図13)は、予約案件登録部31が、受信したコールバック予約を、何らかの理由で正常に予約案件データベース35に登録できなかった場合に、コールバック予約が受け付けられなかった理由とともに、コールバック予約拒否通知を作成して、当該コールバック予約を行った患者の通信端末装置に送信するようにしてもよい。
【0320】
図17(a)、(b)は、メッセージ作成部34が作成するコールバック予約拒否通知の例を示す図である。
【0321】
図17(a)は、図2において、テレビ放送受信機10からのコールバック予約が受信された時点が、XX医院の診察受け付け時間を過ぎていた場合にテレビ放送受信機10に送信されるコールバック予約拒否通知の例を示す図である。
【0322】
図17(b)は、テレビ放送受信機10からの同一の患者Yからのコールバック予約を連続して受信した場合に、その2回目のコールバック予約に対して、テレビ放送受信機10に送信されるコールバック予約拒否通知の例を示す図である。
【0323】
上記コールバック予約拒否通知を受信することにより、患者は、自身が行ったコールバック予約が、受け付けられなかったこととその理由を認識することが可能となり、これにより、適切な対応をとることができる。
【0324】
以上、本実施形態における在宅診察システム100の各構成要素(テレビ放送受信機10、およびパソコン30(40)について詳細に述べてきた。
【0325】
続いて、在宅診察システム100における、テレビ放送受信機10およびパソコン30の処理の流れについて、図18を参照しながら、以下に説明する。
【0326】
図18は、本実施形態における在宅診察システム100(図2)の、テレビ放送受信機10およびパソコン30の処理の流れを示すシーケンス図である。
【0327】
(i)コールバック予約(テレビ放送受信機10)から予約データ登録(パソコン30)まで
患者Yが、操作部3を用いて、テレビ放送受信機10に対して、コールバック予約指示を行うと(S101)、コールバック予約部18(図1)は、XX医院の診察の予約に必要な予約データを作成し、該予約データを、送信部14を介してパソコン30に送信する(S102)。
【0328】
待機番号登録部19は、上記予約データが送信されるのに応じて、該予約データの宛先(ここでは、パソコン30の電話番号「03−2222−2222」)を、待機電話番号として、待機電話番号メモリ17に登録する(S103)。
【0329】
一方、パソコン30では、予約案件登録部31(図8)が、テレビ放送受信機10からのコールバック予約を受信する(S104)。次に、予約案件登録部31は、予約データごとに「予約ID」などを付与して、テレビ放送受信機10の電話番号と関連付けて予約案件データベース35に登録する(S105)。
【0330】
(ii)コールバック発呼処理、コールバック予告作成(パソコン30)からコールバック待機モード遷移(テレビ放送受信機10)まで
次に、医者Xが、操作部3を用いて、パソコン30に対して、コールバック発呼指示を行うと(S106)、予約案件抽出部33(図8)は、予約案件リスト83(図9)の最上位のレコード(レコードR1)を抽出する(S107)。続いて、発呼処理部32は、抽出されたレコードに含まれる電話番号「043−210−9876」宛てに発呼し、コールバック発呼処理を実行する(S108)。
【0331】
S108において、レコードR1についてのコールバック発呼処理が実行されると、発呼処理部32は、当該レコードR1を予約案件リスト83から削除する(S109)。
【0332】
S109の削除処理によって、予約案件データベース35に変更が生じると、予約案件抽出部33は、この変更を、コールバック予告を送信するための指示として検知する(S110においてYes)。次に、予約案件抽出部33は、条件メモリ36を参照し、指示内容「コールバック予告」に対応付けられている抽出条件を取得する(S111)。
【0333】
ここで、取得された抽出条件が「上位3レコード」であれば、予約案件抽出部33は、上記抽出条件に基づき、予約案件リスト83から上位3レコード(例えば、図9のレコードR1〜R3)を抽出する(S112)。
【0334】
次に、メッセージ作成部34は、S112にて抽出されたレコードの情報に基づき、上述した方法によって、図10に示すようなコールバック予告をレコードごとに作成する(S113)。ここでは、レコードR1〜R3のコールバック予告が3つ作成される。
【0335】
最後に、上記3つのコールバック予告は、そのレコードに含まれている電話番号(「043−210−9876(R1)」、「055−555−5555(R2)」、および、「06−6666−6666(R3)」)宛てにそれぞれ送信される(S114)。
【0336】
一方、コールバックを待っているテレビ放送受信機10では、メッセージ処理部22(図1)が、上述のようにして作成されたコールバック予告をパソコン30から受信する(S115)。
【0337】
メッセージ処理部22は、次に、コールバック予告を解析し、「まもなくコールバックがかかってくる」ことを示す識別情報を検知して、テレビ放送受信機10の着信モードを通常モードからコールバック待機モードにする(S116)。
【0338】
(iii)コールバック着呼(テレビ放送受信機10)から着信制御まで
パソコン30において、上述の(ii)と同じ手順で、テレビ放送受信機10宛てにコールバックが発呼されると(S106’〜S108’)、着呼処理部20(図1)は、当該呼を受け付けて着呼処理を行い、該呼を、発呼元の電話番号などを含む着呼データとともに着信制御部21へ供給する(S117)。
【0339】
次に、着信制御部21は、テレビ放送受信機10が通話中であるか否かを判断する(S118)。通話中であれば、上記呼の着信を拒否する(S123)。一方、通話中でなければ、テレビ放送受信機10の着信モードを判定するステップに移行する。
【0340】
続いて、着信制御部21は、記憶部6に格納されているモードフラグ16を参照し、テレビ放送受信機10の着信モードを判定する(S119)。S119において、着信モードを、通常モードとして判定すれば(S119においてNo)、上記呼の着信を許可する(S122)。着信が許可されたことにより、患者Yは、上記呼に対して応答することが可能となり、発呼元の通話相手と通話することができる。
【0341】
また、S119において、着信制御部21は、着信モードをコールバック待機モードとして判定すれば(S119においてYes)、次に、上記発呼元の電話番号と、上述の(i)のS103において登録された待機電話番号とを比較する(S120)。ここで、着信制御部21が、上記比較の結果、発呼元電話番号と待機電話番号とが同じであると判定すると(S120においてYes)、上記呼は待機中の(医者Xからの)コールバックであると判定して、モードフラグ16のフラグをおろすことによって、着信モードをコールバック待機モードから通常モードに戻して(S121)、着信を許可する(S122)。着信が許可されたことにより、患者Yは、上記コールバックに対して応答することが可能となり、テレビ放送受信機10を通じて、医者Xの診察を受けることが可能となる。
【0342】
一方、上記比較の結果、発呼元電話番号が待機電話番号とは異なると判定すれば(S120においてNo)、着信制御部21は、上記呼の着信を拒否する(S123)。
【0343】
なお、着信拒否された呼の着呼データは、破棄されるか、あるいは、記憶部6の着信拒否リスト24に格納される。また、着信拒否の処理が行われたときは、「ただ今、重要な電話を待っているため電話に出られません」、「ただ今、話中です」等のメッセージで拒否理由を発呼元に通知してもよい。また、表示部7(図3)に、着信拒否した発呼元の情報を表示してもよい。
【0344】
次に、図18のS104、S105の各ステップにおける、コールバック予約を受信してから予約データの登録を行うまでの、さらに詳細な処理の流れを図19フローチャートを用いて説明する。
【0345】
まず、予約案件登録部31がテレビ放送受信機10からコールバック予約を受信する(S201)。次に、予約案件登録部31は、受信したコールバック予約を予約案件として受け付けることができるか否かを判断する(S202)。
【0346】
S202において、例えば、診察時間外や、予約待ちデータが多くて診察時間内で診察できないなどの事情、あるいは、連続して同一自分によってコールバック予約がなされたなどの事情によって、コールバック予約を受け付けできないと判断した場合は(S202においてNo)、予約案件登録部31は、受信した予約データをメッセージ作成部34に供給する。
【0347】
メッセージ作成部34は、理由に応じた内容のコールバック予約拒否通知(図17(a)、(b))作成し(S203)、上記コールバック予約の送信元となるテレビ放送受信機10に返信する(S204)。
【0348】
一方、受信したコールバック予約を受け付けることができると判断した場合は(S202においてYes)、予約案件登録部31は、コールバック予約の予約データに「予約ID」(および「待ち順番」)を付与して(S205)、予約案件の新規レコードとして、予約案件データベース35に登録する(S206)。
【0349】
続いて、受信したコールバック予約を受け付けたことを示す、コールバック予約受付通知(図11)をテレビ放送受信機10宛てに返信する(S207)。
【0350】
次に、図18のS115、116の各ステップにおける、コールバック予告を受信してからテレビ放送受信機10をコールバック待機モードにするまでの、さらに詳細な処理の流れを図20のフローチャートを用いて説明する。
【0351】
まず、メッセージ処理部22(図1)が、パソコン30から、コールバック予告86(図10)を受信する(S301)。次に、メッセージ処理部22は、コールバック予告86を解析する(S302)。上記解析の結果、コールバック予告86に、「まもなくコールバックを行う」ということ示す識別情報(テキストデータ87)が含まれていると判定すると(S302においてA)、メッセージ処理部22は、モードフラグ16にフラグを立てて、テレビ放送受信機10の着信モードをコールバック待機モードにする(S303)。
【0352】
続いて、メッセージ処理部22は、音声制御部13(図3)に対して、警告音を発するよう指示を送る。音声制御部13は、スピーカ8を制御して警告音を発生させて(S304)、テレビ放送受信機10が、コールバック待機モードに遷移したことを、ユーザ(患者Y)に通知する。なお、他の通信端末装置と通話中であれば、警告音を通話音声とミキシングして通話音声部(不図示)から鳴らしてもよい。また、警告音を止めるボタン(不図示)で患者Yが警告音を停止できるようにしてもよい。
【0353】
さらに、メッセージ処理部22は、映像制御部12に対して、コールバック待機モードであることを示すアイコン97(図6)を表示部7に表示させるよう指示を送る。映像制御部12は、OSD生成部121に指示を送り、アイコン97の画像を表示部7に表示させて(S305)、コールバック予告処理を終了する。
【0354】
あるいは、S301にて、コールバック予約受付通知(図11)、および待ち順番通知(図12)などを受信すると、メッセージ処理部22は、S302の解析によって、待ち順番情報または待ち時間情報が含まれていると判定する(S302においてB)。
【0355】
続いて、さらに、情報の種類を判定する(S306)。S306の判定の結果、含まれている情報が待ち順番情報(テキストデータ99)であると判定すると(S306においてA)、テキストデータ99の値を既定値(例えば、「3」)と比較する(S307)。
【0356】
S307において、テキストデータ99の値が、既定値の「3」以下であると判定した場合は、上述のS303〜S305の各ステップと同様に、テレビ放送受信機10をコールバック待機モードにするための処理を実行する(S308〜S310)。
【0357】
さらに、メッセージ処理部22は、映像制御部12に対して、コールバック待ち順番情報を示す待ち順番情報98(図6)を表示部7に表示させるよう指示を送る。映像制御部12は、OSD生成部121に指示を送り、待ち順番情報98の画像を表示部7に表示させて(S311)、コールバック予告処理を終了する。
【0358】
一方、S307において、テキストデータ99の値が、既定値の条件を満たさなかったと判定した場合は(S307においてNo)、映像制御部12に指示を送り、テキストデータ99の値を待ち順番情報98として表示部7に表示させて(S311)、処理を終了する。
【0359】
あるいは、S301にて、待ち時間通知(図示せず)、およびコールバック予告86a(図16(a))などを受信すると、メッセージ処理部22は、S306の判定によって、含まれている情報が待ち時間情報(テキストデータ77)であると判定する(S306においてB)。
【0360】
次に、メッセージ処理部22は、テキストデータ77の値を既定値(例えば、「10分」)と比較する(S312)。
【0361】
S312において、テキストデータ77の値が、既定値の「10分」以下であると判定した場合は、上述のS303〜S305の各ステップと同様に、テレビ放送受信機10をコールバック待機モードにするための処理を実行する(S313〜S315)。
【0362】
さらに、メッセージ処理部22は、映像制御部12に対して、コールバック待ち時間情報を示す待ち時間情報76(図16(b))を表示部7に表示させるよう指示を送る。映像制御部12は、OSD生成部121に指示を送り、待ち時間情報76の画像を表示部7に表示させて(S316)、コールバック予告処理を終了する。
【0363】
一方、S312において、テキストデータ77の値が、既定値の条件を満たさなかったと判定した場合は(S312においてNo)、映像制御部12に指示を送り、テキストデータ77の値を待ち時間情報76として表示部7に表示させて(S316)、処理を終了する。
【0364】
上記構成によれば、パソコン30の予約案件登録部31は、テレビ放送受信機10からのコールバックの予約を受け付けると、テレビ放送受信機10の電話番号と、その電話番号宛てにコールバックを行う順番を示す待ち順番情報とを予約案件データベース35に登録する。予約案件データベース35には、上記待ち順番情報が上記電話番号に対応付けて記憶される。次に、予約案件抽出部33は、上記待ち順番情報に基づいて、上記予約案件データベース35から、上記電話番号を抽出する。より具体的には、値が「3」以下の待ち順番情報が対応付けられている電話番号を抽出するというように、抽出条件をあらかじめ定めておき、その抽出条件を満たす電話番号を抽出する。
【0365】
メッセージ作成部34は、上記抽出された電話番号ごとに、コールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージを作成する。(ここで、コールバック予告メッセージに、上記抽出された電話番号に対応付けられている上記待ち順番情報が含まれてもよい。)
最後に、作成された上記各コールバック予告メッセージは、上記抽出された電話番号のテレビ放送受信機10宛てにそれぞれ送信される。
【0366】
これにより、上記コールバック予告メッセージを受信したテレビ放送受信機10は、自装置宛てに、上記パソコン30からのコールバックがかかってくることを検知することができる。さらに、そこに待ち順番情報が含まれていれば、自装置の順番は何番目であるかということも識別することが可能となる。したがって、テレビ放送受信機10は、上記コールバック予告メッセージの内容に応じて、自装置の着信制御部21を、いつコールバック待機モードに切り替えるかを判断することが可能となる。
【0367】
結果として、煩雑な操作を必要とすることなく、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御行って、確実にコールバックを着信することが可能となる。
【0368】
なお、図18のS110において、予約案件データベース35(図1)が更新された場合、パソコン30は、コールバック予告を送信する処理(S111〜S114)の後に(あるいは、平行して)、上記待ち順番通知(図12)を予約案件データベース35に格納されている全レコードに対して送信してもよい。
【0369】
また、テレビ放送受信機10は、図18のS119において、着信モードを判定する際、モードフラグ16ではなく、待機電話番号メモリ17に待機電話番号が格納されているか否かによって、上記着信モードを判定してもよい。
【0370】
この場合、S103にて行われた待機電話番号の待機電話番号メモリ17への登録は、コールバック予約後、コールバック予告を受信したときに、S116にて行われることになる。また、待機中のコールバック発呼元からコールバックを着信したときに(S120においてYes)、S121にて、フラグをおろす代わりに、待機電話番号メモリ17の待機電話番号を消去すればよい。
【0371】
また、待機電話番号メモリ17に複数の待機電話番号が登録されている場合は、着信モードの判定は、上記複数の待機電話番号に関連付けられたモードフラグ(図7の第2カラム27)のうち、少なくともひとつに「1」が格納されているか否かによって判定される。つまり、複数のモードフラグのうち、ひとつでも、コールバック待機モードを示すフラグビットがあれば、その時の着信モードは、コールバック待機モードであると判定される。続いて、S120の比較は、上記モードフラグに「1」が格納されている待機電話番号すべてに対して、ひとつひとつ実行される。
【0372】
なお、本実施形態では、かならず、患者Yのテレビ放送受信機10側でコールバック予約を行い、医者Xのパソコン30側からコールバックすることにより、診察が開始されるコールバック予約システムについて述べたが、本発明のコールバック予約システムは、上記に限定されない。
【0373】
例えば、患者Y側から医者X側へ、診察予約データを送信するとともに発呼することにより、診察が開始されるシステムにも、本発明は適用可能である。
【0374】
より詳細には、この場合のコールバック予約システムでは、まず、患者Yがテレビ放送受信機10にてコールバック予約処理を行って、予約データを送信することにより、医者Xのパソコン30への発呼を行う。そして、パソコン30が話し中でない、また、予約案件を有していない場合には、ただちに着呼して、診察が開始される。
【0375】
図21は、テレビ放送受信機10が行うコールバック予約処理(図18のS102、103)における、他の例についての詳細な処理の流れを示す図である。ここでは、患者Y(図2)が診察を要請するために、予約データを送信する例について説明する。
【0376】
コールバック予約部18(図1)は、操作部3を介して患者Yからのコールバック予約指示を受け付ける(S401)。コールバック予約部18は、上記指示を受け付けると、予約データを作成する(S402)。
【0377】
続いて、発呼処理部(図示せず)が、通話相手となる医者Xのパソコン30に対して発呼処理を行う(S403)。この時、同時にS402にて作成した予約データが送信される。
【0378】
上記S403における発呼に対して、通信制御部11(図3)は、パソコン30が着信したか否かを判定する(S404)。ここで、パソコン30が着信したことによりコネクションが確立したと判定した場合は(S404においてYes)、医者Xとの通話が可能となり、患者Yと医者Xとの間で診察が開始される(S405)。
【0379】
一方、パソコン30が着信しなかったと判定した場合は(S404においてNo)、メッセージ処理部22は、パソコン30から受信した通知メッセージを解析し、S403にて送信されたコールバック予約の予約データが、パソコン30によって受け付けられたか否かを判定する(S406)。
【0380】
診察の予約が完了したと判定すれば(S406においてYes)、待機番号登録部19は、パソコン30の電話番号(03−2222−2222)を、待機電話番号として待機電話番号メモリ17に登録する(S407)。
【0381】
一方、パソコン30は、テレビ放送受信機10から着呼した時に、話し中もしくは、予約案件を抱えている場合は、ただちに着呼できない(コネクションが確立しない)と判断して、図18のS104以降の各処理を行う。
【0382】
なお、本実施形態では、各通信端末装置(テレビ放送受信機10、パソコン30)が、映像および音声データを送受信する機能を有しているので、映像および音声によるサービス提供の形態を採用したが、本発明はこれに限定されない。
【0383】
本発明のコールバック予約システムは、音声データのみのやり取りによってサービスが提供されるようなシステムにも適用できる。この場合、コールバック予約システムを構成する上記各通信端末装置において、映像データを送受信する構成や、映像を表示させる構成、およびその制御機構などはなくてもよい。したがって、音声データのやり取りにより通信を行う、電話機、携帯電話などにも本発明の通信端末装置を適用することができる。
【0384】
〔実施形態2〕
実施形態1では、患者Yの1のコールバック予約につき、コールバックを行う側(XX医院)において、1のコールバック発呼装置(すなわち、1の待機電話番号03−2222−2222)が対応する、1対1のコールバック予約システムついて述べた。
【0385】
しかし、本願発明は、1のコールバック予約につき、複数のコールバック発呼装置が対応する1対多のコールバック予約についても適用可能である。つまり、コールセンターのように、複数の電話回線を備えて、複数のコールバック発呼装置により、コールバック予約に対応するコールバック予約システムにおいては、コールバックをかけてくる通話相手が途中で変更になる可能性がある。
【0386】
このような場合、通話相手の変更を認識して、コールバック予約時に待機電話番号メモリ17(図1)に登録した待機電話番号を変更しなければ、適切な着信制御が行えないという問題を生じる。
【0387】
あるいは、コールバック予約時に予約が受け付けられても、その後、定員オーバーや抽選もれなどの理由でコールバックを着呼できない事情が生じたときには、登録していた待機電話番号を削除する必要がある。なぜなら、待機電話番号があるか否かによって着信モードの判定を行っている場合には、誤った着信制御が行われるという問題が生じるからである。
【0388】
本実施形態では、以下、上記問題を解決するための本発明のコールバック予約システムを、旅行相談システムに適用した場合について説明する。
【0389】
〔旅行相談システムの概要〕
図22は、本実施形態に係る旅行相談システムの概略構成を示す図である。旅行相談システム(コールバック予約システム)200は、図22に示すとおり、顧客Qが、旅行の相談をするときに、テレビ電話として用いるテレビ放送受信機(着呼側通信端末装置)50と、顧客Qからのコールバック予約を受け付け、予約データを管理する、旅行会社(SS旅行社)のサーバ装置60と、SS旅行社に勤務するオペレータP(P1〜P3)が、顧客Qからの相談を受けるときに、映像および音声データを送受信する手段として用いるパソコン(発呼側通信端末装置)70とで構成されている。
【0390】
テレビ放送受信機50と、サーバ装置60およびパソコン70とは、インターネットや電話回線などの通信網を介して接続されている。これにより、テレビ放送受信機50と、サーバ装置60およびパソコン70とは、互いに映像および音声データ、あるいはテキストデータなどをやり取りすることが可能となる。
【0391】
また、サーバ装置60とパソコン70とは、LAN(Local Area Network)を介して接続されている。これによって、サーバ装置60は、複数のパソコン70の集中管理を行い、パソコン70からの要求に応じて、記憶している予約データを供給したり、更新を受け付けたりする。
【0392】
なお、本実施形態では、SS旅行社に勤務するオペレータは複数存在し、オペレータ1人に対してパソコン70が1台割り当てられ、その1台ごとに電話番号が割り当てられている。
【0393】
この各パソコン70とそれらを集中管理するサーバ装置60とは、コールバックシステム300を構成している。
【0394】
本実施形態の旅行相談システム200の大まかな流れを説明すると以下のとおりである。旅行の相談をしたい顧客Qは、まず、テレビ放送受信機50を使って、コールバック予約を、SS旅行社のサーバ装置60に対して行う。コールバック予約を受け付けたサーバ装置60は、顧客Qが希望する行き先に従って担当のオペレータPを決定し、そのオペレータPが顧客Qの希望した時間になると、自身に割り当てられたパソコン70を用いて、顧客Qのテレビ放送受信機50宛てにコールバックを発呼して、顧客Qと旅行の詳細内容の説明、契約などを行う。
【0395】
また、顧客Qのコールバックを担当するオペレータPは、事情によって他のオペレータに変更されることがある。また、顧客Qが希望する行き先のSS旅行社の取り扱い商品(ツアー)がない場合や、そのツアーの契約数が催行定員に達した場合は、旅行の相談に応じることができないので、オペレータPから、サーバ装置60を介して、顧客Qへコールバックを行わない旨を通知することもある。
【0396】
なお、本実施形態において、オペレータPのパソコン70と、顧客Qのテレビ放送受信機50との間で行われる旅行の相談における、外観は、図4に示す実施形態1とほぼ同じである。
【0397】
以下、旅行相談システム200における各構成要素について、それぞれ説明する。
【0398】
〔テレビ放送受信機50の詳細〕
概略については、テレビ放送受信機10と同様であるのでここでは説明を繰り返さない。
【0399】
図23は、テレビ放送受信機50の要部構成を示すブロック図である。なお、図23の各構成要素に付された符号は、図1の各構成要素に付された符号に対応しており、同じ符号は、同じ構成要素を示している。したがって、同じ符号が付された構成要素については、ここでは説明を省略する。
【0400】
実施形態1と同様に、説明を簡略化するため、待機電話番号メモリ17には1の待機電話番号が記憶されるものとし、メッセージ処理部22がモードフラグ16を管理することによって、テレビ放送受信機50の着信モードが制御されるものとする。
【0401】
なお、本実施形態では、メッセージ処理部22は、コールバックの予定時刻の情報に基づいて、コールバックの予定時刻の5分前から、着信モードをコールバック待機モードにする制御を行っているものとする。したがって、メッセージ処理部22は、予定時刻と現在時刻とを内部に記憶しておくことができる。
【0402】
図23において、図1と異なる点は、メッセージ処理部22が、コールバック予告などの通知メッセージに加えて、待機電話番号メモリ17の待機電話番号の取り扱いを規定する、サーバ装置60からの通知メッセージを受信し、処理する点である。
【0403】
メッセージ処理部22は、サーバ装置60から送信される上記通知メッセージを、受信部15を介して受信し、待機番号登録部19に供給するためのものである。上記通知メッセージの詳細は後述する。
【0404】
待機番号登録部19は、上記通知メッセージをメッセージ処理部22から受け取り、その内容に応じて、待機電話番号メモリ17に登録されている内容を更新する。
【0405】
コールバック予約部18は、図22に示す顧客Qが、SS旅行社に対して旅行相談の予約を行うときに、必要な事項をまとめて送るための予約データを作成するためのものである。顧客Qからのコールバック予約指示を受け付けると、テレビ放送受信機50は、SS旅行社のサーバ装置60に通信網を介してアクセスし、サーバ装置60から入力フォームをダウンロードして、顧客Qに提示する。テレビ放送受信機10(実施形態1)のように、GUI画面90(図5)を呼び出すのではなく、この点で実施形態1とは異なる。
【0406】
顧客Qが操作部3を用いて、ダウンロードされた入力フォームに、各種予約データを入力することにより、コールバック予約部18は予約データの作成を開始する。作成された予約データは、送信部14を介して、サーバ装置60に送信される。
【0407】
なお、入力フォームの詳細は、本実施形態の予約データの項目とともに後述する。
【0408】
また、本実施形態では、実施形態1とは異なり、待機電話番号は、予約データの送信先となる装置(サーバ装置60)の電話番号とは、限らない。そのため、予約データを送信した時点で、待機電話番号は特定されない。
【0409】
待機電話番号は、サーバ装置60が予約データを受け付けてから、サーバ装置60で決定される。したがって、メッセージ処理部22が、サーバ装置60からの、待機電話番号を通知する通知メッセージを受け取ったのち、待機番号登録部19によって、上記待機電話番号が、待機電話番号メモリ17に登録される。
【0410】
上記構成によれば、1のコールバックに対して、コールバックを待ちの相手の電話番号が複数存在する場合でも、待機電話番号は、ユーザが都度手入力することなく、発呼者を通知する通知メッセージをサーバ装置60から受信することにより、自動で設定される。これにより、ユーザの待機電話番号登録の操作を省くことができる。
【0411】
(1)入力フォームの詳細(コールバック予約)
以下、テレビ放送受信機50における、コールバック予約部18のコールバック予約処理について、より詳細に説明する。図24は、図22に示す顧客Qの指示により、コールバック予約部18が、SS旅行社のサーバ装置60からダウンロードして取得した、予約データを作成するための入力フォームの例を示す図である。
【0412】
具体的には、入力フォーム28は、顧客QがWEBブラウザを用いてSS旅行社の予約フォーマットのURLを入力することにより、取得されたものである。
【0413】
入力フォーム28のエリア91には、左側に予約データの各項目名、右側に各項目の内容を、顧客Qが入力するためのテキストボックス92が配置されている。
【0414】
本実施形態でコールバック予約部18(図23)が作成する予約データの項目は、「電話番号」「名前」「住所」「希望日時」「行き先」「予算」の6項目である。「電話番号」は、テレビ放送受信機50の電話番号を示す。「名前」「住所」は、顧客Qの氏名、住所をそれぞれ示す。また、「行き先」「予算」の各項目は、顧客Qが希望する旅行の行き先と、旅の予算をそれぞれ示し、これら2つの項目は、SS旅行社がコールバックを行うオペレータPを決定するのに使用される。
【0415】
また、項目「希望日時」は、顧客Qがコールバックを希望する日時を示す。項目「希望日時」は、さらに、「月」「日」「下限時刻」「上限時刻」のサブ項目からなっており、実施形態1の項目「希望日時」よりも、厳密にコールバックの希望時間帯を入力できるようになっている。これにより、SS旅行社では、何月何日の「下限時刻」以降、「上限時刻」以前に顧客Qがコールバックを希望しているということを確認することができる。
【0416】
ここで、必須項目である「電話番号」が入力されていなければ、送信不可として、送信ボタン95を選択できないようにするか、または選択しても送信されないようにするなどしてもよい。キャンセルボタン96を選択すると、テキストボックス92に入力された内容は、クリアされる。
【0417】
なお、予約データの項目は、上記「電話番号」さえ含まれていれば、上記の例に限らず、提供されるサービスの内容に応じて、種々の変更が可能である。
【0418】
上述の必要事項は、テレビ放送受信機50に有線あるいは赤外線などの無線で接続されているキーボードやマウス、リモコンとしての操作部3を介して入力される。送信ボタン95、が選択されると、コールバック予約部18は、上記入力された必要事項から予約データを作成し、送信部14を介して、SS旅行社のサーバ装置60に送信する。
【0419】
(2)通知メッセージの詳細(待機電話番号の登録)
次に、上記通知メッセージの内容と、その内容に応じた、メッセージ処理部22および待機番号登録部19の動作について、より詳細に説明する。
【0420】
本実施形態では、テレビ放送受信機50が受信する通知メッセージは、(i)発呼者通知(発呼者通知メッセージ)、(ii)発呼者変更通知(発呼者変更通知メッセージ)、(iii)コールバック不履行通知(コールバック不履行通知)、および(iv)コールバック遅延通知の4種類である。
【0421】
発呼者通知は、テレビ放送受信機50が、サーバ装置60対して行ったコールバック予約に対して、予約を受け付けたこと、および、そのコールバック発呼を担当するオペレータPのパソコン70の電話番号を通知するためのものである。
【0422】
発呼者変更通知は、テレビ放送受信機50に対してコールバックを発呼するオペレータPが変更になり、パソコン70の電話番号が変更になったことを通知するためのものである。
【0423】
コールバック不履行通知は、顧客Qが希望する行き先のツアー契約数が催行定員に到達したなどの事情によって取り扱いツアーがなくなり、相談を受けられなくなったためにコールバックを中止することを通知するためのものである。
【0424】
コールバック遅延通知は、処理の進みが遅いなどの理由で、顧客Qが希望する時間帯にコールバックできなくなったことを通知するためのものである。
【0425】
(i)発呼者通知
サーバ装置60から、発呼者通知を受信すると、メッセージ処理部22は、該発呼者通知に含まれる、コールバック担当者の電話番号を、待機番号登録部19に供給する。待機番号登録部19は、供給された電話番号を待機電話番号として、待機電話番号メモリ17に登録する。ここで、待機電話番号は、上記発呼者通知に含まれる予約IDと関連付けて登録されてもよい。
【0426】
次に、メッセージ処理部22は、発呼者通知に、コールバックが何時ごろにかかってくるかを示す予定時刻が含まれていれば、その予定時刻を内部に記憶する。この時点で、予定時刻と現在時刻との差が5分以内であれば、モードフラグ16にフラグを立てて、自端末装置の着信モードをコールバック待機モードにする。
【0427】
この時のテレビ放送受信機50に表示されるOSD画像の表示例を図25に示す。なお、図6と同じ符号が付された構成要素については、図6の説明と同じであるので、説明を繰り返さない。コール予定時刻情報67は、上記発呼者通知に含まれるコールバックの予定時刻の情報を示すものである。
【0428】
発呼者通知を受信した時点では、コールバック待機モードにならない場合は、コール予定時刻情報67だけが表示される。時間が経過し、メッセージ処理部22が、予定時刻と現在時刻との差が5分以内になったことを検知すれば、その時に、メッセージ処理部22は、コールバック待機モードを設定し、アイコン97を表示部7に表示させる。また、警告音を発生させてもよい。
【0429】
上記構成によれば、顧客Qがコールバック予約を行ったあと、その予約されたコールバックをかけてくる相手の電話番号が、SS旅行者のサーバ装置60から通知される。待機番号登録部19は、該電話番号を待機電話番号として、待機電話番号メモリ17に登録する。
【0430】
したがって、コールバック発呼者が複数存在するコールバックセンターに対してコールバック予約を行う場合でも、ユーザが都度手入力することなく、コールバック予約後、サーバ装置60が決定した電話番号が自動で設定される。これにより、ユーザの待機電話番号登録の操作を省くことができる。
【0431】
(ii)発呼者変更通知
サーバ装置60から、発呼者変更通知を受信すると、メッセージ処理部22は、該発呼者通知に含まれる、新しい担当者の電話番号と、前の担当者の電話番号(または、予約ID)とを、待機番号登録部19に供給する。
【0432】
待機番号登録部19は、前の担当者の電話番号を、上記新しい担当者の電話番号へと変更して、待機電話番号を登録しなおす。なお、待機電話番号が複数登録されている場合は、前の担当者の電話番号と予約IDとに基づいて、変更するべき待機電話番号を特定すればよい。
【0433】
これにより、コールバック発呼者が複数存在するコールバックセンターに対してコールバック予約を行う場合に、発呼者が途中で変更になったとしても、ユーザが都度手入力することなく、サーバ装置60が変更した電話番号が自動で設定される。これにより、ユーザの待機電話番号登録の操作を省くことができ、適切な着信制御を行うことができる。
【0434】
(iii)コールバック不履行通知
サーバ装置60から、コールバック不履行通知を受信すると、メッセージ処理部22は、それが、コールバックが中止になった旨を通知するメッセージであることを識別する。識別方法としては、上記コールバック不履行通知のメッセージに含まれる特定のテキスト情報(「コールバック中止通知」など)を検出するなどが考えられる。そして、上記コールバック不履行通知に含まれる、コールバック担当者の電話番号を、待機番号登録部19に供給する。
【0435】
待機番号登録部19は、供給された電話番号を、待機電話番号メモリ17から削除する。なお、待機電話番号が1つしか登録できない構成においては、メッセージ処理部22は、電話番号を待機番号登録部19に供給しなくてもよく、この場合は、単に、待機電話番号を削除する指示を待機番号登録部19に送るだけでもよい。
【0436】
あるいは、待機電話番号が複数登録されている場合は、担当者の電話番号と予約IDとに基づいて、削除するべき待機電話番号を特定すればよい。
【0437】
さらに、メッセージ処理部22は、上記コールバック不履行通知に含まれる備考欄などに記載されているコールバック中止の理由を表示部7に表示させるよう、映像制御部12に指示を送ってもよい。
【0438】
これにより、コールバックの予約受け付けるサービス提供者側で、商品売り切れ、制限時間オーバー、定員オーバーなどの理由でサービスが提供できなくなったために、いったん受け付けたコールバックを行えない事情が生じた場合でも、ユーザが都度手入力することなく、サーバ装置60が通知した待機電話番号は自動で削除される。これにより、ユーザの待機電話番号登録の操作を省くことができ、適切な着信制御を行うことができる。
【0439】
(iv)コールバック遅延通知
サーバ装置60から、コールバック遅延通知を受信すると、メッセージ処理部22は、該コールバック遅延通知に含まれる、コールバックの予定時刻を、内部に記憶しなおす。この時点で、予定時刻と現在時刻との差が5分以上あり、モードフラグ16にフラグが立っている場合は、フラグをおろし、自端末装置の着信モードを通常モードに戻す。その後は、新たに記憶しなおした予定時刻に基づいて、着信モードを制御する。
【0440】
また、変更された予定時刻を警告音とともに、表示部7に表示させるよう、映像制御部12および音声制御部13に指示を送ってもよい。
【0441】
なお、メッセージ処理部22は、通知された予定時刻が、現在把握している予定時刻よりも早くなっている場合でも、上記と同様方法で、着信モードの制御と、映像制御部12および音声制御部13の制御とを行うことができる。
【0442】
以上のことから、1のコールバック予約につき、複数のコールバック発呼装置が対応する1対多のコールバック予約において、コールバックをかけてくる通話相手が予約処理と同時に特定されない場合でも、あるいは、途中で変更になる場合でも、適切に待機電話番号を把握して、あるいは、通話相手の変更を認識して、待機電話番号メモリ17に登録した待機電話番号を更新し、適切な着信制御を行うことが可能となる。
【0443】
なお、本実施形態では、テレビ放送受信機50が、コールバック予約を行う機能と、SS旅行社のオペレータPと通話する機能とを両方有しているが、このような構成に限定されず、本発明は、上記の機能を別々の装置によって実現する構成においても適用可能であり、本実施形態と略同様の効果が得られる。
【0444】
例えば、まず、顧客Qは、コールバックの予約を、自宅のパソコン(あるいは、外出先で携帯しているノートパソコンなど)を用いて、入力フォームをHTML形式のデータでサーバ装置60に送信することにより行う。続いて、旅行の相談のためのオペレータPとの通話は、自宅のIP電話(または、携帯電話など)を用いて行う。このような場合でも、本願発明を適用することは可能である。
【0445】
ただし、この場合は、上記パソコンに、上記各種通知メッセージを受信し、上記通知メッセージの内容に基づいて、上記IP電話に指示信号を送るためのメッセージ転送部(図示せず)が設けられる。また、上記IP電話には上記パソコンのメッセージ転送部からの指示内容に応じて、着信モードの制御を行うメッセージ処理部と、待機電話番号の更新を行う待機電話番号登録部とが設けられる。
【0446】
上記パソコンとIP電話との通信網としては、公衆網を用いてもよいし、LANなどの有線網、赤外線など無線網を用いてもよい。これにより、互いに通信することができる。
【0447】
〔コールバックシステム300の概要〕
図22に示す、サーバ装置60およびパソコン70で構成するコールバックシステム300は、テレビ放送受信機50からのコールバック予約を受け付けて、コールバックを行う、コールバック発呼側のシステムである。
【0448】
本実施形態では、サーバ装置60とパソコン70とは、SS旅行者が敷設するLANによって接続され、これにより、互いに通信することができる。なお、通信網としては、公衆網を用いてもよいし、赤外線など無線網を用いてもよい。
【0449】
サーバ装置60は、顧客Qからのコールバック予約の受け付け、予約データの登録、管理、および、上記通知メッセージの作成、送信を行うためのものである。
【0450】
また、サーバ装置60は、予約データごとに、コールバックを担当するオペレータPを決定して、そのパソコン70の電話番号を特定する機能を有している。
【0451】
パソコン70は、サーバ装置60が集中管理する予約案件データベースに格納されているデータを用いて、オペレータPが、コールバックを顧客Q宛てに発呼するためのものである。このパソコン70は、オペレータP1人につき、1台割り当てられており、それぞれが電話番号を有している。
【0452】
オペレータPの指示によって、パソコン70は、サーバ装置60の決定に基づいて、自端末装置に割り当てられた予約データに対して、順次コールバック発呼処理を行う。これにより、オペレータPは、顧客Qの旅行の相談を受け付けることができる。
【0453】
また、パソコン70は、予約案件データベースの更新機能を有している。オペレータPが、パソコン70に対して、コールバック発呼処理を行ったり、オペレータの変更を申し出たり、あるいは、コールバック中止を報告したりするのに応じて、パソコン70は、サーバ装置60に対して、都度予約案件データベース更新の要求を行う。
【0454】
サーバ装置60が管理する予約案件データベースは、複数のパソコン70からの更新要求を受け付けて、整合性を保ちつつ、常に最新の情報を維持している。
【0455】
サーバ装置60は、上述のように予約案件データベースおよびパソコン70を監視しながら、状況に応じて、顧客Q宛てに、コールバック予告や、上記各通知メッセージを送信するができる。
【0456】
以下、サーバ装置60およびパソコン70の詳細について順に説明する。なお、サーバ装置60およびパソコン70の概略構成については、図3に示すテレビ放送受信機10の概略構成と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0457】
ただし、サーバ装置60は、図3の構成に限定されず、操作部3、カメラ4、テレビ放送受信部5、表示部7、スピーカ8、マイク9、映像制御部12、および、音声制御部13はなくてもよい。
【0458】
〔サーバ装置60の詳細〕
図26は、本実施形態に係るサーバ装置60の要部構成を示すブロック図である。
【0459】
サーバ装置60は、図26に示すように、主制御部1(図3)によって制御される、記憶部6、送信部14、および受信部15を備えており、また、主制御部1の通信制御部11内に、予約案件登録部31、予約案件抽出部33、メッセージ作成部34、待ち時間予測部37、コマンド受信部38、および、予約案件削除部41を含んでいる。
【0460】
なお、図26の各構成要素に付された符号は、図13の各構成要素に付された符号に対応しており、同じ符号は、同じ構成要素を示しているので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0461】
上記構成により、サーバ装置60は、実施形態1と同様に、コールバック予告および予定時刻通知を作成して、送信することが可能である。
【0462】
本実施形態では、予約案件抽出部33は、予約案件データベース35の待ち順番の変動のあったレコードを検知して、待ち順番が2番目へと変更されたレコードを抽出し、そのレコードに対するコールバック予告をメッセージ作成部34が作成して送信する。
【0463】
次に、予約案件抽出部33が予約案件データベース35において、待ち順番に変動のあったすべてのレコードを抽出し、そのすべてのレコードに対して待ち時間予測部37が予定時刻を算出し、予定時刻通知を作成して送信する。
【0464】
コマンド受信部38は、パソコン70からのコマンドを受信し、コマンドの内容を実行するためのものである。コマンドの内容には、例えば、予約案件データベース35の更新指示や、担当者別の予約案件リストの要求などが含まれる。コマンド受信部38は、上記コマンドの内容を解析して、内容に応じた機能を実行する各部へ該コマンドを供給する。
【0465】
予約案件削除部41は、コマンド受信部38から受け取ったコマンドの指示に基づき、予約案件データベース35に格納される予約データを削除するためのものである。パソコン70の処理によって、コールバック発呼済みの予約データを削除する。
【0466】
メッセージ作成部34は、実施形態1における、コールバック予告、コールバック予約受付通知、待ち順番通知、および待ち時間通知などの通知メッセージに加えて、上述の4種類の通知メッセージを作成する機能を有している。それぞれの通知メッセージの作成方法については後述する。
【0467】
予約案件登録部31は、実施形態1と同様、予約データの登録と「予約ID」の付与を行う。本実施形態では、さらに、予約データごとに項目「担当者」を付与して、当該コールバック予約に対して、コールバック発呼処理を行うオペレータPを決定し、オペレータPの氏名を格納する。また、項目「電話番号」を付与して、上記決定したオペレータPが使用するパソコン70の電話番号を格納する。
【0468】
コールバックの担当者は、顧客Qが、上述の入力フォーム28(図24)を用いて入力した、項目「行き先」によって、予約案件登録部31が、決定する。例えば、図22のオペレータP1がヨーロッパの担当で、オペレータP2がアジアの担当であるとすると、図24に示す予約データが送信された場合には、予約案件登録部31は、該予約データに対するコールバックの「担当者」をオペレータP1に決定する。
【0469】
図27は、予約案件データベース35に格納される予約案件リスト75の具体例を示す図である。
【0470】
予約案件リスト75は、受信したコールバック予約ごとに1レコードを設け、3つのカラム群からなるテーブル構造となっている。3つのカラム群とは、つまり、テレビ放送受信機50より送信された予約データに含まれる情報を格納するための第1カラム群84(本実施形態では、「電話番号」「希望日時1」「希望日時2」「名前」「住所」「行き先」「予算」)と、予約案件登録部31が受信したコールバック予約ごとに新規に付与する第2カラム群85(本実施形態では、「予約ID」「担当者」「電話番号」)と、待ち時間予測部37によって登録される項目を含む第3カラム群78(本実施形態では、「予定時刻」)とを指している。
【0471】
第1カラム群84に格納される各項目は、顧客Q(図22)がテレビ放送受信機50を用いて、入力フォーム28から入力したものであり、その詳細は、図24を用いて説明したので、同じ説明は繰り返さない。なお、「希望日時1」は、上述の入力フォーム28における入力項目「月」「日」「下限時刻」を組み合わせたものであり、「希望日時2」は、「月」「日」「上限時刻」を組み合わせたものである。
【0472】
また、予約案件リスト75の最上位のレコードR1は、図24の例において、テレビ放送受信機50が送信した予約データが、予約案件登録部31によって登録されたときの内容を示している。
【0473】
次に、第2カラム群85の項目「予約ID」は、実施形態1と同様、各レコードを一意に識別するためのIDとして、予約案件登録部31が付与したものである。予約案件登録部31は、コールバック予約を受信した順に、予約IDを付与し、予約案件リスト75に登録する。
【0474】
項目「担当者」および「電話番号」は、そのレコードのコールバックを行うオペレータPを表し、特に「電話番号」に格納されている情報は、テレビ放送受信機50で、待機電話番号として登録するために必要な情報である。
【0475】
予約案件データベース35には、オペレータPと電話番号および担当地域とを関連付けて記憶する担当者リスト(図示せず)が格納されている。予約案件登録部31は、上記第1カラム群84の項目「行き先」を参照して、「行き先」が示す地域を担当しているオペレータPを特定して、項目「担当者」に格納し、そのオペレータPの電話番号を参照して、項目「電話番号」に格納する。
【0476】
項目「待ち順番」は、待ち順番を示すためのものである。しかし、実施形態1とは異なり、待ち順番は、登録された順に付与されない。本実施形態では、予約案件登録部31は、上記項目「担当者」別に、まず、「希望日時1」の昇順で、次に、登録順に、順次付与する。図27の「待ち順番」のカラムには、このようにして付与された待ち順番情報が格納されている。
【0477】
最後に、第3カラム群78は、待ち時間予測部37によって登録される項目である。待ち時間予測部37による、待ち時間および予定時刻の算出方法は、実施形態1において、図15を用いて説明した方法とほぼ同じである。異なる点は、オペレータP別の待ち順番情報および、オペレータPごとの平均発呼間隔を用いて、オペレータごとに算出される点である。本実施形態では、待ち時間予測部37は、オペレータごとに予定時刻を算出し、それを「予定時刻」のカラムに登録するものとする。図27には、オペレータP1(鈴木〇子)の平均発呼間隔が10分で、オペレータP2(山田◇江)の平均発呼間隔が15分であり、現在時刻が2005年3月10日の午前9時50分である場合に算出された予定時刻情報が、例として挙げられている。
【0478】
上述のようにして、登録された予約データは、条件(例えば、オペレータP1(鈴木〇子)最上位のレコード)に応じて、予約案件抽出部33により取り出される。
【0479】
上記構成によれば、コールバック発呼担当者が複数存在する場合でも、複数の顧客からのコールバック予約を、担当者ごとに、それらを受け付けた順(あるいは、希望日時順)に管理することが可能となり、コールバック予約ごとに待ち順番およびコールバックの予定時刻を把握することが可能となる。
【0480】
なお、サーバ装置60は、希望日時判定部(希望日時判定手段)42を備えていてもよい。希望日時判定部42は、待ち時間予測部37が算出した予定時刻を予約案件リスト75の「予定時刻」に格納する際、顧客Qの希望する時間帯も考慮する。
【0481】
より具体的には、希望日時判定部42は、図27に示す予約案件リスト75を参照する。そして、算出された予定時刻が、項目「希望日時1」よりも早いと判定した場合(例えば、レコードR2)は、顧客の希望に沿うよう、上記算出された予定時刻(2005/3/10 10:20)ではなく、「希望日時1」に格納されている日時(2005/3/10 12:00)を予定時刻として項目「予定時刻」に格納する。
【0482】
一方、算出された予定時刻が、項目「希望日時2」よりも遅いと判定した場合は、予約案件登録部31に担当者を変更するよう指示を送る。あるいは、算出された予定時刻をそのまま予約案件リスト75に格納して、コールバックを行う日時が、顧客Qの希望時間帯よりも遅れることを通知するコールバック遅延通知(詳細は後述)を送信するよう、メッセージ作成部34に指示を送ってもよい。
【0483】
また、サーバ装置60は、顧客Qのテレビ放送受信機50からの要求に応じて、入力フォーム28(図24)を提供するための入力フォーム提供部(図示せず)を備えており、テレビ放送受信機50からアクセスがあった場合、通信網を介して、入力フォーム28のデータをテレビ放送受信機50に供給する。
【0484】
入力フォームのデータは、HTML(Hyper Text Markup Language)形式で記述されている。このデータを入力フォーム提供部は、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)プロトコルを使って送信する。通常、WEBサーバというプログラムでデータおよび、入出力の管理を行う。
【0485】
入力フォーム提供部は、HTTPプロトコルを使って、顧客Qのテレビ放送受信機50から入力フォームのデータを要求されたかどうかを確認する。上記要求を確認すると、入力フォーム提供部は、要求されているデータ(通常は、URI(Uniform Resource Identifier)で指定されている)をテレビ放送受信機50に送信する。
【0486】
なお、本実施形態では、データ記述形式にHTML、転送プロトコルにHTTPを使ったが、データ記述形式にXML(eXtensible Markup Language)、転送プロトコルにFTP(File Transfer Protocol)など何を使ってもよい。
【0487】
次に、メッセージ作成部34が通知メッセージを作成するための処理について詳細に説明する。
【0488】
(i)発呼者通知の作成
予約案件登録部31は、テレビ放送受信機50から予約データを受信すると、予約案件登録部31は、上述の予約データに基づいて、図27に示す予約案件リスト75の各項目に情報を格納し、レコードを登録する。この時、「行き先」の情報から、当該予約案件の担当のオペレータPを決定し、オペレータPの氏名と、そのオペレータが使用しているパソコン70の電話番号と「担当者」ごとの「待ち順番」を格納する。
【0489】
次に、待ち時間予測部37は、追加されたレコードの「担当者」に示されるオペレータの平均発呼間隔を取得し、当該レコードのコールバック処理がなされる時刻を算出する。
【0490】
次に、予約案件抽出部33は、新規レコードの追加を、発呼者通知作成の指示として検知して、予約案件データベース35の予約案件リスト75から、上記新規レコードを抽出し、メッセージ作成部34に供給する。
【0491】
メッセージ作成部34は、上記新規レコードの各項目に含まれている情報を用いて発呼者通知を作成し、当該予約データを送信したテレビ放送受信機50宛てに返信する。
【0492】
図28は、図27のレコードR1の情報に基づき、メッセージ作成部34が作成した発呼者通知を示す図である。発呼者通知(発呼者通知メッセージ)71は、コールバックを担当する担当者の電話番号を顧客Qに伝えると同時に、顧客Qのコールバック予約を受け付けたことを示すものであるので、この通知メッセージのタイトルは、「予約受付通知」となっている。
【0493】
テキストデータ88、89は、図10に示すコールバック予告86と同様、それぞれ、予約案件リスト75(図27)の項目「名前」、「予約ID」から取得される。テキストデータ61、62は、項目「担当者」、「電話番号」からそれぞれ取得される。
【0494】
テキストデータ63は、待ち時間予測部37が算出した予定時刻を項目「予定時刻」から取得したものである。
【0495】
上述の発呼者通知71を受信したテレビ放送受信機50は、そこに含まれるテキストデータ62が示す電話番号を待機電話番号として登録し、テキストデータ63が示すコール日時の情報に基づいて、自端末装置の着信モードを制御する。
【0496】
(ii)発呼者変更通知の作成
予約案件登録部31は、パソコン70から担当者変更を要請するコマンドを、コマンド受信部38を介して受信するか、あるいは、希望日時判定部42から、担当者変更の指示を受信する。
【0497】
例えば、図27のレコードR4において、オペレータP1(鈴木○子)の当初のコールバック予定時刻が10:10であったが、それまでの処理が長引いているために、予定時刻が再計算された結果、「希望日時2」よりも遅い時刻が算出されたとする。
【0498】
これにより、希望日時判定部42から担当者変更の指示を受信すると、予約案件登録部31は、レコードR4の「行き先」に基づいて、別の担当者を決定する。担当者は、ランダムに決定されてもよいし、担当者ごとのコールバック発呼処理の状況に応じて、手動であるいは自動で決定されればよい。ここでは、図22に示す、オペレータP3(田中△子)が新担当者として決定されたとする。
【0499】
図29は、予約案件登録部31が、担当者を変更するときに作成する、担当者変更テーブルの例を示す。担当者変更テーブル69には、旧担当者(鈴木○子)の電話番号が項目「旧電話番号」として、また、新担当者(田中△子)の氏名および電話番号が項目「新担当者」および「新電話番号」として格納され、各項目は「予約ID」(SS00459)によって紐付けられている。予約案件登録部31は、上記担当者変更テーブル69をメッセージ作成部34に供給する。
【0500】
図30は、図27のレコードR4の情報および担当者変更テーブル69に基づき、メッセージ作成部34が作成した発呼者変更通知を示す図である。
【0501】
発呼者変更通知(発呼者変更通知メッセージ)72のテキストデータ88、89は、発呼者通知71と同じ方法で取得される。テキストデータ64は、担当者変更テーブル69の項目「新担当者」から、テキストデータ65は、「新電話番号」から、テキストデータ66は、「旧電話番号」からそれぞれ取得される。
【0502】
上述のようにしてメッセージ作成部34が作成した発呼者変更通知72は、レコードR4の顧客(◎田□代)のテレビ放送受信機50によって受信される。テレビ放送受信機50は、発呼者変更通知72に含まれる、すでに登録していたテキストデータ66の待機電話番号を削除して、代わりに、テキストデータ65に示される電話番号を待機電話番号として登録する。
【0503】
(iii)コールバック不履行通知
コマンド受信部38は、パソコン70からコールバックを取りやめるコマンドを受信すると、まず、予約案件抽出部33に、コールバックを取りやめる予約案件のレコードを取り出す指示を送る。また、メッセージ作成部34には、コールバックを行わない旨を、当該予約案件の顧客に通知するコールバック不履行通知の作成を指示する。
【0504】
次に、メッセージ作成部34は、予約案件抽出部33が抽出したレコードの情報に基づいて、コールバック不履行通知を作成する。図31は、図27のレコードR1の情報に基づき、メッセージ作成部34が作成したコールバック不履行通知を示す図である。コールバック不履行通知(コールバック不履行通知メッセージ)73に含まれる、テキストデータ88、89、および62は、発呼者通知71と同じ方法で取得される。
【0505】
上述のようにしてメッセージ作成部34が作成したコールバック不履行通知73は、レコードR1の顧客Qのテレビ放送受信機50によって受信される。テレビ放送受信機50は、コールバック不履行通知73に含まれる、すでに登録していたテキストデータ62の待機電話番号を削除する。これにより、テレビ放送受信機50のコールバック待機モードは解除される。
【0506】
なお、予約案件削除部41は、コマンド受信部38から受け取ったコマンドの指示に基づき、コールバック中止になったレコードを予約案件データベース35から削除する。
【0507】
(iv)コールバック遅延通知
図27のレコードR4について、待ち時間予測部37が算出したコールバックの予定時刻が、例えば、2005/3/10 11:30であったとする。希望日時判定部42は、上記算出された予定時刻が、レコードR4の「希望日時2」(2005/3/10 11:00)よりも遅いと判定する。
【0508】
希望日時判定部42は、項目「予定時刻」に算出した予定時刻(2005/3/10 11:30)を格納して、予約案件抽出部33に、レコードR4を抽出する指示を送る。また、メッセージ作成部34には、コールバックが希望時刻よりも遅延する旨を、当該予約案件の顧客(◎田□代)に通知するコールバック遅延通知の作成を指示する。
【0509】
次に、メッセージ作成部34は、予約案件抽出部33が抽出したレコードの情報に基づいて、コールバック遅延通知を作成する。図32は、図27のレコードR4の情報に基づき、メッセージ作成部34が作成したコールバック遅延通知を示す図である。コールバック遅延通知74に含まれる、テキストデータ88、89、および61〜63は、発呼者通知71と同じ方法で取得される。
【0510】
上述のようにしてメッセージ作成部34が作成したコールバック遅延通知74は、レコードR4の顧客(◎田□代)のテレビ放送受信機50によって受信される。テレビ放送受信機50は、コールバック遅延通知74に含まれる、すでに登録していたテキストデータ62の待機電話番号管理しているコールバック予定時刻を11:30に変更する。これにより、テレビ放送受信機50のコールバック待機モードは、予定時刻(11:30)に基づいて設定される。例えば、予定時刻の5分前からコールバック待機モードにする設定であれば、11:25になった時点で、着信モードをコールバック待機モードにする。
【0511】
上記構成によれば、顧客Qがコールバック予約を行ったのち、サーバ装置60の予約案件登録部31が、コールバック発呼者の電話番号を特定して、顧客Qのテレビ放送受信機50に通知する。これにより、コールバック発呼者が複数存在して、コールバック予約時に待機電話番号を登録できない場合でも、顧客Qのテレビ放送受信機50は、上記発呼者通知により、待機電話番号を特定して登録することができる。
【0512】
また、状況に変化が生じ、コールバックの発呼者が変更された場合でも、サーバ装置60は、どの電話番号からどの電話番号に変更になったのかを示す発呼者変更通知を顧客Qのテレビ放送受信機50に送信する。これにより、テレビ放送受信機50は、通話相手の変更を認識して、コールバック予約時に待機電話番号メモリ17(図1)に登録した待機電話番号を変更することができる。結果として、発呼者が複数存在し、発呼者が変更され得るコールバック予約システムにおいても、適切な着信制御を行うことが可能となる。
【0513】
なお、パソコン70から送られてくるコマンドは、上記各通知メッセージを作成するためのコマンドには限定されない。例えば、予約案件データベース35の予約案件リスト75の抽出を要求するコマンドもある。
【0514】
より具体的には、オペレータP1(図22)のパソコン70から、オペレータP1が担当するコールバックの予約データの一覧を要求された場合は、コマンド受信部38は、その要求を含むコマンドを、予約案件抽出部33に供給する。予約案件抽出部33は、予約案件リスト75から、項目「担当者」がオペレータP1(鈴木○子)であるという条件を満たすレコードだけを抽出して、担当者別予約案件リストとして、送信部14を介して、結果をパソコン70に返信する。
【0515】
図33は、担当者がオペレータP1(鈴木○子)であるという条件に基づいて、予約案件抽出部33が、予約案件リスト75から抽出した担当者別予約案件リストの例を示す図である。
【0516】
担当者別予約案件リスト68は、図27の予約案件リスト75から「担当者」が「鈴木○子」だけのレコード(R1、R2、R4)が抽出され、かつ、待ち順番の昇順に並べ替えられて作成される。
【0517】
これにより、オペレータP1は、自分がコールバックを担当する予約案件の一覧を取得することができる。また、このときに、コールバックの「希望日時1」が、「現在時刻から1時間以内のもの」という抽出条件を追加すれば、現時点から1時間以内に処理しなければならない予約案件のみを抽出することもできる。
【0518】
なお、オペレータP1がパソコン70を用いて、コールバックの発呼の指示を入力したときは、担当者別予約案件リスト68の最上位のレコードを抽出するコマンドが、パソコン70から送信され、上記コマンドをコマンド受信部38が受信する。予約案件抽出部33は、上記コマンドに応じて、図33のレコードR1を抽出して、パソコン70に供給する。これにより、パソコン70は、顧客Qの電話番号(043−210−9876)宛に発呼処理を行うことが可能となる。
【0519】
さらに、パソコン70が、上記レコードR1に対してのコールバック発呼処理を完了すると、コールバック発呼処理完了報告がサーバ装置60のへコマンド受信部38送信される。予約案件削除部41は、コマンド受信部38から受け取ったコマンド(コールバック発呼処理完了報告)に基づき、コールバック発呼済みのレコードを予約案件データベース35から削除する。これにより、予約案件データベース35の予約案件リスト75は、その整合性と、最新の情報を維持することができる。
【0520】
また、このとき、待ち順番に変動が生じるので、上述した方法で、サーバ装置60は、コールバック予告と、コールバックの予定時刻通知が、コールバックを待っている各顧客宛てに送信する。
【0521】
〔パソコン70の詳細〕
図34は、本実施形態に係るパソコン70の要部構成を示すブロック図である。
【0522】
パソコン70は、図34に示すように、主制御部1(図3)によって制御される、操作部3、表示部7、送信部14、および受信部15を備えており、また、主制御部1の通信制御部11内に、発呼処理部32、コマンド送信部43、および、予約案件取得部44を含んでいる。
【0523】
なお、図34の各構成要素に付された符号は、図3および図8の各構成要素に付された符号に対応しており、同じ符号は、同じ構成要素を示しているので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0524】
コマンド送信部43は、サーバ装置60に対して、コマンドを送信するためのものである。コマンドの送信は、図22に示すとおりLANを介して行われる。コマンドが指示する内容としては、担当者別予約案件リストの要求や、コールバック中止の指示などが含まれる。
【0525】
予約案件取得部44は、サーバ装置60より供給される、予約案件データベース35(図26)に格納されるテーブルやリストを取得するためのものである。取得されたテーブルやリストは、映像制御部12を介して、表示部7に表示される。オペレータPは、それを視認し、それらに操作を行うことができる。
【0526】
以下、パソコン70が行う処理についてより詳細に説明する。
【0527】
(1)担当者別予約案件リスト取得
操作部3を介して、オペレータP1(鈴木○子)によって、担当者別予約案件リスト68(図33)を抽出する指示が、パソコン70に入力されると、コマンド送信部43は、担当者別予約案件リスト68要求のコマンドを、サーバ装置60に送信する。
【0528】
このとき、コマンドには抽出条件として、「担当者=鈴木○子」が含まれている。あるいは、さらに「予定時刻=現在時刻から1時間以内」などの抽出条件が含まれていてもよい。
【0529】
上記抽出条件を満たすレコードからなる担当者別予約案件リスト68が、サーバ装置60から供給されると、予約案件取得部44は、それを、受信部15を介して取得し、表示部7に表示させる。
【0530】
なお、条件に合致するレコードが見つからなかった場合は、「条件に一致するレコードは見つかりませんでした。」などのメッセージを表示部7に表示させてもよい。
【0531】
これにより、オペレータP1は、自分が担当する予約案件を確認することができる。
【0532】
(2)コールバック発呼処理
操作部3を介して、オペレータP1によって、発呼処理の指示がパソコン70に入力されると、コマンド送信部43は、担当者別予約案件リスト68の最上位のレコードを要求するコマンドを、サーバ装置60に送信する。
【0533】
このときコマンドに含まれている抽出条件は、「担当者=鈴木○子」かつ「待ち順番=1」である。
【0534】
上記抽出条件を満たすレコード(図33のレコードR1)が、サーバ装置60から供給されると、予約案件取得部44は、それを、受信部15を介して取得し、発呼処理部32に供給する。発呼処理部32は、レコードR1の電話番号(043−210−9876)宛てに発呼する。
【0535】
これにより、顧客Q(○山×男)の側で着信されコネクションが確立すれば、オペレータP1は、顧客Qと旅行の相談を開始することができる。
【0536】
ここで、発呼処理部32の発呼処理により、コネクションが確立すれば、発呼処理部32は、コールバック発呼処理完了報告をコマンド送信部43に供給する。コマンド送信部43は、コールバック発呼処理完了報告を含むコマンドを、送信部14を介して、サーバ装置60に送信する。これにより、サーバ装置60の予約案件リスト75からレコードR1が削除される。
【0537】
(3)コールバック中止報告
操作部3を介して、オペレータP1によって、コールバック中止の指示がパソコン70に入力されると、コマンド送信部43は、上記指示が指定するレコードの削除命令を含むコマンドを、サーバ装置60に送信する。
【0538】
これにより、サーバ装置60の予約案件リスト75からその指定されたレコードの顧客宛てに、コールバック中止を伝える通知が送信され、当該レコードが予約案件リスト75から削除される。
【0539】
なお、操作部3を用いて、オペレータPが、レコードの待ち順番を変更するなどの指示を入力できるようにしてもよい。また、待ち順番に限らず、操作部3を用いて手動でレコードを選択できるようにして、待ち順番が「1」のレコード以外のレコードにおいて、コールバック発呼処理を行えるようにしてもよい。
【0540】
以上、本実施形態における旅行相談システム200の各構成要素(テレビ放送受信機50および、コールバックシステム300としてのサーバ装置60およびパソコン70)について詳細に述べてきた。
【0541】
上記構成によれば、上記テレビ放送受信機50は、上記コールバックシステム300に含まれるサーバ装置60に対してコールバックの予約を行うことができる。また、上記サーバ装置60から、発呼者通知メッセージ、発呼者変更通知メッセージ、コールバック不履行通知メッセージ、および、コールバック予告メッセージ(待ち順番情報、予定時刻などを含んでもよい)を受信することが可能となる、
したがって、テレビ放送受信機50は、受信するメッセージの内容に応じて、待機電話番号の登録、管理、および、自端末装置の着信制御手段の待機モード切り替え、などをユーザの操作を必要となることなく自動で行うことが可能となる。
【0542】
結果として、テレビ放送受信機50が、上記コールバックシステム300に対して、コールバックの予約を行った場合に、煩雑な操作を必要とすることなく、適切な待機電話番号を記憶することができ、コールバックがかかってきそうになったときに、着信許可/拒否の制御行って、確実に上記待機電話番号からのコールバックを着信することが可能となるような、旅行相談システム200を構築することができる。
【0543】
最後に、テレビ放送受信機10(50)、パソコン30(40、70)、サーバ装置60の各ブロック、特に待機番号登録部19、着信制御部21、および、メッセージ処理部22は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0544】
すなわち、テレビ放送受信機10(50)、パソコン30(40、70)、サーバ装置60は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるテレビ放送受信機10(50)、パソコン30(40、70)、サーバ装置60の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記テレビ放送受信機10(50)、パソコン30(40、70)、サーバ装置60に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0545】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0546】
また、テレビ放送受信機10(50)、パソコン30(40、70)、サーバ装置60を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0547】
本発明に係る通信端末装置は、他の通信端末装置とネットワークを介して接続する通信端末装置であって、通信部と他の通信端末装置の電話番号を登録する待機電話登録手段と、上記電話番号登録手段に登録した通信端末装置から予約処理情報を受信する予約処理情報受信手段と表示部と備え、受信した予約処理情報を表示することを特徴とする。
【0548】
また、本発明に係る通信端末装置が受信した予約処理情報は、コールバック待ちの順番であってもよい。また、本発明に係る通信端末装置が受信した予約処理情報は、コールバック予測時刻であってもよい。また、本発明に係る通信端末装置が受信した予約処理情報は、コールバック予告であってもよい。
【0549】
さらに、本発明に係る通信端末装置は、上記構成に加えて、音声データを音声として出力する音声出力手段と、上記メッセージ処理手段が自端末装置をコールバック待機モードにした時に、音声を出力するよう上記音声出力手段を制御する音声制御手段とを備えていてもよい。これにより、コールバック予告を受信すると音声出力部で音を鳴らすことができ、ユーザは、その音によって、自端末装置がコールバック待機モードになったことを認識することができる。
【0550】
本発明に係る通信端末装置は、他の通信端末装置とネットワークを介して接続する通信端末装置であって、通信部と、通信部を介して着呼したときの処理を行う着呼処理手段と、着信を許可する電話番号を登録する待機電話登録手段と、他の通信端末装置から予約処理情報を受信する予約処理情報受信手段と、受信した予約処理情報により待機電話登録手段に登録されている電話番号以外の着信を拒否するコールバック待ち状態になっているかの着信判定手段と、着信判定手段で、コールバック待ち状態と判定すると待機電話登録手段に登録している電話以外の着信を拒否する着信制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0551】
また、本発明に係る通信端末装置は、上記構成に加えて、他の通信端末装置からコールバックを予約する予約案件作成手段と予約案件を他の通信端末装置に送信する予約案件送信手段を備え、予約が受け付けられたときに着信を許可する電話番号を待機電話登録手段に登録することを特徴とする。
【0552】
さらに、上記構成に加えて、本発明に係る通信端末装置が他の通信端末装置から受信する予約処理情報はコールバック待ちの順番であり、順番が設定値になるかどうかでコールバック待ち状態の判定を行う着信判定手段を備えていてもよい。
【0553】
また、上記構成に加えて、本発明に係る通信端末装置が他の通信端末装置から受信する予約処理情報はコールバックの予測時刻であり、予測時刻と現在時刻の間隔が設定値以下の値になるかどうかでコールバック待ち状態の判定を行う着信判定手段を備えていてもよい。
【0554】
また、本発明に係る通信端末装置は、上記構成に加えて、自端末装置で発生する映像または画像データを表示する表示手段と、自端末装置がコールバック待機モードである時に、自端末装置がコールバック待機モードであることを示す識別情報を上記表示手段に表示させる制御を行う映像制御手段とを備えていてもよい。
【0555】
さらに、上記映像制御手段は、上記待ち順番情報、予定時刻情報、および、待ち時間情報の少なくとも1つを上記表示手段に表示させる制御を行ってもよい。
【0556】
さらに、本発明に係る通信端末装置は、上記構成に加えて、放送受信部をさらに備え、放送に重ね合わせて装置情報を表示してもよい。
【0557】
また、本発明に係る通信端末装置は、上記構成に加えて、発音部をさらに備え、着信判定手段がコールバック待ち状態と判定したときに発音部で音を発してもよい。
【0558】
さらに、本発明に係る通信端末装置は、上記構成に加えて、他の通信端末装置からコマンド受信するコマンド受信手段をさらに備え、コマンドを受信すると、待機電話登録手段に登録している待機電話番号に対し更新を行ってもよい。
【0559】
また、本発明に係る通信端末装置は、上記構成に加えて、受信するコマンドは待機する電話番号の変更コマンドであり、該コマンドを受信すると待機電話登録手段に登録されている電話番号を変更してもよい。
【0560】
さらに、本発明に係る通信端末装置は、受信するコマンドは、発信削除のコマンドであり、該コマンドを受信すると待機電話登録手段に登録されている電話番号を削除することを特徴とする。
【0561】
また、本発明に係る通信端末装置は、通信部と、通信部を介してコールバックの予約案件を受信する予約案件受信部と受信した該予約案件を登録する予約案件登録部と該登録した予約案件を記憶する予約案件記憶部と予約案件記憶部に、記憶されている予約案件のコールバックに関する情報を予約処理情報として他の通信端末装置へ送信する予約処理情報送信部を備えることを特徴とする。
【0562】
また、本発明に係る通信端末装置は、予約案件記憶部に記憶されている予約案件を取り出す予約案件取り出し部と発呼処理部と操作部をさらに備え、操作部の操作にしたがって、記憶されている予約案件を取り出し、発呼処理を行うことを特徴とする。
【0563】
さらに、本発明に係る通信端末装置が他の通信端末装置へ送信する予約処理情報はコールバック予告であってもよい。さらに、本発明に係る通信端末装置が他の通信端末装置へ送信する予約処理情報はコールバック待ちの順番であってもよい。また、本発明に係る通信端末装置が他の通信端末装置へ送信する予約処理情報はコールバック予定時刻であってもよい。
【0564】
また、本発明に係る通信端末装置は、上記構成に加えて、コールバック時刻予測手段をさらに含み、他の通信端末装置へ送信する予約処理情報は前記コールバック時刻予測手段で予測した時刻を予約処理情報として送信してもよい。
【0565】
本発明の通信端末装置によれば、着呼側通信端末装置で、サービス提供者からのコールバックされる予測時刻あるいは順番が表示されるので、顧客は常に電話の近くにいる必要がなくなる。
【0566】
さらに、コールバックされる時刻が近くなると他の電話からの発呼の着信を拒否するのでコールバックされるときに話中である事態を回避することができる。
【0567】
また、サービス提供者からコールバックされる時刻あるいは順番あるいはコールバック予告が送信されてくるので、突然コールバックされることもなく、他の電話と余裕を持った通話ができる。
【0568】
さらに、他の電話からの着信を拒否するどうかは、自動的に切り替わるのでユーザは着信を拒否する操作を行う必要はなくなる。
【産業上の利用可能性】
【0569】
本発明の着呼側通信端末装置を用いれば、コールバック予約を行ったあとで、コールバックを待っている状況において、発呼者からのコールバックがかかってくる時間帯を把握し、その間だけ上記発呼者からの呼びだけを着信できるように制御することが可能となる。したがって、本発明の着呼側通信端末装置は、着呼側通信端末装置が、発呼側通信端末装置からの発呼を待っている状況が生じるコールバック予約システムに好適に用いることができる。また、本発明の着呼側通信端末装置、発呼側通信端末装置、およびサーバ装置を、相互に通信可能な、携帯電話、ポケットベル、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯用端末装置や、あるいは、パーソナルコンピュータ、ノートパソコンなどの各種情報処理装置、あるいは、通信機能を有するテレビ放送受信機、録画再生装置などのAV表示装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0570】
【図1】本実施形態に係るテレビ放送受信機の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係る在宅診療システムの概略構成を示す図である。
【図3】本実施形態に係るテレビ放送受信機(およびパソコン)の概略構成を示すブロック図である。
【図4】(a)および(b)は、図2に示す在宅診察システムにおいて、在宅で診察が行われているときの、テレビ放送受信機およびパソコンの表示部の表示例を示す図である。
【図5】本実施形態において、テレビ放送受信機に対して、ユーザが操作部を用いてコールバック予約を指示した場合に、表示部に表示される、予約データを作成するためのGUI画面の例を示す図である。
【図6】本実施形態に係るテレビ放送受信機の表示部における、図3に示すOSD生成部により生成されたOSD画像の表示例を示す図である。
【図7】本実施形態において、複数のコールバック予約を行う場合に用いる、待機電話番号メモリに格納されている待機電話番号リストの例を示す図である。
【図8】本実施形態に係るパソコンの要部構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示すパソコンの記憶部の予約案件データベースに格納される予約案件リストの例を示す図である。
【図10】本実施形態において、メッセージ作成部が作成したコールバック予告を示す図である。
【図11】図2に示すテレビ放送受信機宛てに送信されたコールバック予約受付通知の例を示す図である。
【図12】本実施形態において、メッセージ作成部が作成した待ち順番情報を含めた待ち順番通知の例を示す図である。
【図13】本実施形態において、待ち時間を算出するパソコンの要部構成を示す図である。
【図14】図9に示す予約案件リストの他の例を示す図である。
【図15】図13に示す待ち時間予測部のさらに詳細な要部構成を示す図である。
【図16】(a)は、待ち時間情報を含んだコールバック予告の例を示す図である。(b)は、テレビ放送受信機の表示部における、OSD生成部により生成されたOSD画像の表示例を示す図である。
【図17】(a)および(b)は、本実施形態においてメッセージ作成部が作成するコールバック予約拒否通知の例を示す図である。
【図18】本実施形態における在宅診察システムの、テレビ放送受信機およびパソコンの処理の流れを示すシーケンス図である。
【図19】本実施形態におけるコールバック予約を受信してから予約データの登録を行うまでの、さらに詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】本実施形態におけるコールバック予告を受信してからテレビ放送受信機をコールバック待機モードにするまでの、さらに詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】本実施形態におけるテレビ放送受信機が行うコールバック予約処理の、他の例についての詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
【図22】本発明の他の実施形態に係る旅行相談システムの概略構成を示す図である。
【図23】本発明の他の実施形態に係るテレビ放送受信機の要部構成を示すブロック図である。
【図24】他の実施形態において、ユーザの指示により、コールバック予約部が、SS旅行社のサーバ装置からダウンロードして取得した、入力フォームの例を示す図である。
【図25】他の実施形態に係るテレビ放送受信機に表示されるOSD画像の表示例を示す図である。
【図26】他の実施形態に係るサーバ装置の要部構成を示すブロック図である。
【図27】他の実施形態における、予約案件データベースに格納される予約案件リストの例を示す図である。
【図28】他の実施形態に係るメッセージ作成部が作成した発呼者通知メッセージを示す図である。
【図29】他の実施形態に係る予約案件登録部が、担当者を変更するときに作成する、担当者変更テーブルの例を示す。
【図30】他の実施形態に係るメッセージ作成部が作成する発呼者変更通知メッセージを示す図である。
【図31】他の実施形態に係るメッセージ作成部が作成するコールバック不履行通知メッセージを示す図である。
【図32】他の実施形態に係るメッセージ作成部が作成するコールバック遅延通知メッセージを示す図である。
【図33】他の実施形態において「担当者」を抽出条件として、予約案件抽出部が予約案件リストから抽出した担当者別予約案件リストの例を示す図である。
【図34】他の実施形態に係るパソコンの要部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0571】
1 主制御部
2 通信部
3 操作部
4 カメラ
5 テレビ放送受信部
6 記憶部
7 表示部(表示手段)
8 スピーカ
9 マイク
10 テレビ放送受信機(着呼側通信端末装置)
11 通信制御部
12 映像制御部
13 音声制御部
14 送信部(送信手段)
15 受信部
16 モードフラグ
17 待機電話番号メモリ(待機番号記憶手段)
18 コールバック予約部(コールバック予約手段)
19 待機番号登録部(待機番号管理手段)
20 着呼処理部
21 着信制御部(着信制御手段)
22 メッセージ処理部(メッセージ処理手段)
23 設定情報
24 着信拒否リスト
25 待機電話番号リスト
28 入力フォーム
30 パソコン(発呼側通信端末装置)
31 予約案件登録部(予約案件登録手段)
32 発呼処理部
33 予約案件抽出部
34 メッセージ作成部(メッセージ作成手段)
35 予約案件データベース(予約案件記憶手段)
36 条件メモリ
37 待ち時間予測部(時間予測手段)
38 コマンド受信部
40 パソコン(発呼側通信端末装置)
41 予約案件削除部
42 希望日時判定部(希望日時判定手段)
43 コマンド送信部
44 予約案件取得部
50 テレビ放送受信機(着呼側通信端末装置)
60 サーバ装置
67 コール予定時刻情報
68 担当者別予約案件リスト
69 担当者変更テーブル
70 パソコン(発呼側通信端末装置)
71 発呼者通知(発呼者通知メッセージ)
72 発呼者変更通知(発呼者変更通知メッセージ)
73 コールバック不履行通知(コールバック不履行通知メッセージ)
75 予約案件リスト
76 待ち順番情報
79 予約案件リスト
83 予約案件リスト
86 コールバック予告
97 アイコン
98 待ち順番情報
100 在宅診察システム
121 OSD生成部
122 画像重畳部(画像重畳手段)
200 旅行相談システム(コールバック予約システム)
300 コールバックシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信網を介して、発呼側通信端末装置からの発呼を着呼する着呼側通信端末装置において、
発呼側通信端末装置からの発呼の着信を制御する着信制御手段と、
上記発呼側通信端末装置の電話番号を待機電話番号として記憶する待機番号記憶手段と、
上記待機電話番号の発呼側通信端末装置から、コールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージを受信したとき、上記着信制御手段を、上記待機電話番号からの発呼のみを着信させる待機モードに切り替えるメッセージ処理手段とを備えていることを特徴とする着呼側通信端末装置。
【請求項2】
発呼側通信端末装置に対して、コールバックの予約を行うコールバック予約手段と、
上記コールバック予約手段による予約が完了した後、上記発呼側通信端末装置の電話番号を待機電話番号として、上記待機番号記憶手段に登録する待機番号管理手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の着呼側通信端末装置。
【請求項3】
上記着信制御手段は、上記待機モードの状態で上記待機電話番号からのコールバックを着信したとき、上記待機モードを解除することを特徴とする、請求項1または2に記載の着呼側通信端末装置。
【請求項4】
上記メッセージ処理手段は、
上記コールバック予告メッセージに含まれる、自端末装置に割り当てられた、発呼側通信端末装置がコールバックを行う順番を示す待ち順番情報を抽出し、
上記待ち順番情報に基づき、上記着信制御手段を待機モードに切り替えるか否かを判定することを特徴とする、請求項1から3いずれか1項に記載の着呼側通信端末装置。
【請求項5】
上記メッセージ処理手段は、
上記コールバック予告メッセージに含まれる、発呼側通信端末装置が自端末装置宛てにコールバックを行う予定時刻を示す予定時刻情報を抽出し、
上記予定時刻情報に基づき、上記着信制御手段を待機モードに切り替えるモード切替時刻を決定することを特徴とする、請求項1から4いずれか1項に記載の着呼側通信端末装置。
【請求項6】
上記待ち順番情報を用いて、発呼側通信端末装置からのコールバックを着呼するまでの時間である予測待ち時間を算出する時間予測手段を備え、
上記メッセージ処理手段は、上記予測待ち時間に基づき、上記着信制御手段を待機モードに切り替えるか否かを判定することを特徴とする、請求項4に記載の着呼側通信端末装置。
【請求項7】
待機番号記憶手段は、複数の上記待機電話番号を記憶し、
メッセージ処理手段は、受信したコールバック予告メッセージに含まれる、待機電話番号からの発呼のみを、上記着信制御手段に着信させることを特徴とする請求項1から6いずれか1項に記載の着呼側通信端末装置。
【請求項8】
上記メッセージ処理手段は、待機電話番号をあらかじめ通知する発呼者通知メッセージを受信し、該発呼者通知メッセージに含まれる待機電話番号を抽出し、
上記待機番号記憶手段は、上記抽出された待機電話番号を記憶することを特徴とする請求項1から6いずれか1項に記載の着呼側通信端末装置。
【請求項9】
上記メッセージ処理手段は、待機電話番号の変更を通知する、発呼者変更通知メッセージを受信し、
上記待機番号管理手段は、上記待機番号記憶手段が記憶している待機電話番号を、上記発呼者変更通知メッセージに含まれる、変更された待機電話番号に変更することを特徴とする請求項8に記載の着呼側通信端末装置。
【請求項10】
上記メッセージ処理手段は、自端末装置が予約したコールバックを、発呼側通信端末装置が行わないことを通知する、コールバック不履行通知メッセージを受信し、
上記待機番号管理手段は、上記コールバック不履行通知メッセージに含まれる待機電話番号を、上記待機番号記憶手段から削除することを特徴とする請求項8または9に記載の着呼側通信端末装置。
【請求項11】
通信網を介して、着呼側通信端末装置宛てに発呼する発呼側通信端末装置において、
コールバックの予約を受け付けた着呼側通信端末装置の着呼者電話番号に、自端末装置がコールバックを行う順番を示す待ち順番情報を対応付けて記憶する予約案件記憶手段と、
着呼側通信端末装置からコールバックの予約を受け付けて、当該着呼側通信端末装置の着呼者電話番号を、上記待ち順番情報とともに上記予約案件記憶手段に登録する予約案件登録手段と、
上記待ち順番情報に基づいて、上記着呼者電話番号を上記予約案件記憶手段から抽出する予約案件抽出手段と、
上記予約案件抽出手段が抽出した着呼者電話番号にコールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージを作成するメッセージ作成手段と、
上記着呼者電話番号宛てに、上記コールバック予告メッセージを送信する送信手段とを備えていることを特徴とする発呼側通信端末装置。
【請求項12】
上記メッセージ作成手段は、上記抽出された着呼者電話番号宛てに、上記待ち順番情報を含めてコールバック予告メッセージを作成することを特徴とする請求項11に記載の発呼側通信端末装置。
【請求項13】
上記待ち順番情報を用いて、コールバックを行う予定時刻を算出する時間予測手段を備え、
上記メッセージ作成手段は、着呼者電話番号宛てに、上記時間予測手段が算出した上記予定時刻を示す予定時刻情報を含めてコールバック予告メッセージを作成することを特徴とする請求項12に記載の発呼側通信端末装置。
【請求項14】
1または複数の発呼側通信端末装置を管理するサーバ装置において、
コールバックの予約を受け付けた着呼側通信端末装置の着呼者電話番号に、当該予約に割り当てられた発呼側通信端末装置の発呼者電話番号と、当該発呼側通信端末装置がコールバックを行う順番を示す待ち順番情報とを対応付けて予約案件記憶手段に登録する予約案件登録手段と、
上記着呼側通信端末装置に対して送信すべき発呼者通知メッセージを、当該着呼側通信端末装置の着呼者電話番号に対応付けられた発呼者電話番号を予約案件記憶手段より読み出し、該発呼者電話番号を含めて作成するメッセージ作成手段と、
上記着呼側通信端末装置宛てに、上記発呼者通知メッセージを送信する送信手段とを備えていることを特徴とするサーバ装置。
【請求項15】
上記メッセージ作成手段は、上記予約案件登録手段によって上記発呼者電話番号が変更されたとき、上記変更された発呼者電話番号を含む発呼者変更通知メッセージを作成することを特徴とする請求項14に記載のサーバ装置。
【請求項16】
上記発呼者電話番号ごとに、上記待ち順番情報に基づいて、上記着呼者電話番号を上記予約案件記憶手段から抽出する予約案件抽出手段を備え、
上記メッセージ作成手段は、上記予約案件抽出手段が抽出した着呼者電話番号宛てに、コールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージを作成することを特徴とする請求項14に記載のサーバ装置。
【請求項17】
上記待ち順番情報を用いて、コールバックを発呼する予定時刻を算出する時間予測手段と、
上記コールバックの予約に含まれる希望日時情報が示す、コールバックを希望する希望日時と上記算出された予定時刻とを比較する希望日時判定手段とを備え、
上記メッセージ作成手段は、上記希望日時判定手段が、上記希望日時情報が示す希望日時が上記算出された予定時刻よりも遅いと判定した場合は、上記希望日時情報が示す希望日時を予定時刻として含めたコールバック予告メッセージを作成することを特徴とする請求項16に記載のサーバ装置。
【請求項18】
請求項14から17のいずれか1項に記載のサーバ装置と、
上記サーバ装置によって管理される1または複数の発呼側通信端末装置とを含み、
上記サーバ装置は、着呼側通信端末装置からのコールバックの予約を受け付け、上記発呼側通信端末装置は、上記着呼側通信端末装置にコールバックを発呼することを特徴とするコールバックシステム。
【請求項19】
請求項1から10のいずれか1項に記載の着呼側通信端末装置と、
請求項18に記載のコールバックシステムとを含み、
上記コールバックシステムは、上記着呼側通信端末装置からのコールバックの予約を受け付け、該着呼側通信端末装置にコールバックを発呼することを特徴とするコールバック予約システム。
【請求項20】
請求項1から10のいずれか1項に記載の着呼側通信端末装置と、
AV画像を表示する表示手段と、
上記着信制御手段が待機モードであることを示す識別情報、上記待ち順番情報、上記予定時刻情報、および、上記待ち時間情報の少なくとも1つを含む情報画像を、上記AV画像に重ね合わせて上記表示手段に表示させる画像重畳手段とを備えていることを特徴とするAV表示装置。
【請求項21】
通信網を介して、発呼側通信端末装置からの発呼を着呼する着呼側通信端末装置におけるコールバック制御方法であって、
発呼側通信端末装置からの発呼の着信を制御する着信制御ステップと、
あらかじめ記憶している待機電話番号の発呼側通信端末装置から、コールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージを受信するステップとを含み、
上記コールバック予告メッセージを受信したとき、上記着信制御ステップにて、上記待機電話番号からの発呼のみを着信するようにすることを特徴とするコールバック制御方法。
【請求項22】
通信網を介して、着呼側通信端末装置宛てに発呼する発呼側通信端末装置におけるコールバック制御方法であって、
コールバックの予約を受け付けた着呼側通信端末装置の着呼者電話番号に、自端末装置がコールバックを行う順番を示す待ち順番情報が、対応付けて記憶されるよう、当該着呼者電話番号と待ち順番情報とを、予約案件記憶手段に登録する登録ステップと、
上記待ち順番情報に基づいて、上記着呼者電話番号を上記予約案件記憶手段から抽出する抽出ステップと、
上記抽出ステップにて抽出された着呼者電話番号にコールバックを行うことを予告するコールバック予告メッセージを作成するメッセージ作成ステップと、
上記着呼者電話番号宛てに、上記コールバック予告メッセージを送信する送信ステップとを含むことを特徴とするコールバック制御方法。
【請求項23】
請求項1から10のいずれか1項に記載の着呼側通信端末装置、請求項11から13のいずれか1項に記載の発呼側通信端末装置、または、請求項14から17のいずれか1項に記載のサーバ装置を動作させるコールバック制御プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるためのコールバック制御プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate


【公開番号】特開2007−74443(P2007−74443A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−259939(P2005−259939)
【出願日】平成17年9月7日(2005.9.7)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】