説明

硬化可能な樹脂組成物

一般に、本発明は、絶縁材を修理する、及び/又はケーブル接続、注封品等を環境から保護するために用いられ得る硬化可能な樹脂組成物を提供する。硬化可能な樹脂組成物は、室温で硬化可能である。樹脂組成物を形成及び硬化させるために用いられる構成要素は、2つ以上の部分で提供されてもよい。具体的な実施形態では、本発明は、無水、ポリオール、エポキシ、及びウレタン構成要素を有する硬化可能な樹脂組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は2008年7月11日出願の米国特許出願第12/171,821号の優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明は樹脂組成物に関する。より具体的には、本発明は、硬化可能な樹脂を含み、かつ幾つかある用途の中でも、損傷を受けた絶縁材を修復する、並びに/又は封入品及びケーブル若しくはワイヤ接続を環境から保護するために用いることができる組成物に関する。
【0003】
樹脂は、封止、環境からの保護、並びに封入品及びケーブル又はワイヤ接続の周りの損傷を受けた絶縁材の修復のために電力、ユーティリティ、及び電気通信用途で用いられている。電気通信用途では、信号伝送装置(電気ケーブル及び光ケーブル等)は、典型的には、複数の個々のコネクタを含み、各コネクタが信号を伝える。
【0004】
樹脂は、一般的に、2つ以上の部分又は構成要素で入手可能である。構成要素の成分(別々の区画に保持されていることが多い)を混合し、反応させ、信号伝送装置若しくはケーブル接続、又はこれらの一部上に塗布する。次いで、成分を相互に反応させて樹脂を形成するが、これは樹脂を硬化させるための架橋を含むことが多い。
【0005】
既存の樹脂の一部は、1つ以上のウレタン、エポキシ、又はポリエステル構成要素を含む。多くのウレタン系樹脂は低生産コストの利益を享受できるが、ウレタン系樹脂はイソシアネート官能基を含んでおり、このことにより様々な欠点が生じている。市販の樹脂のユーザの一部は、イソシアネート含有化合物に対して化学的に感受性が高く、ウレタン系組成物は、一般的に、水の存在下で発泡する傾向を示す。
【0006】
エポキシ系樹脂は、一般的に、弾力的であるが、生産コストが高いという問題があり、樹脂形成中に発熱反応が起こる場合がある。したがって、ケーブル接続、コンジット、絶縁材、連結装置、及びケーブル終端構成要素は、樹脂を塗布した結果損傷を受ける場合がある。ポリエステル系樹脂は、生産コストを低くすることができるが、一般的に硬度及び弾力性が低く、典型的には約20以下のショアA硬度を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の樹脂材料にはこれら様々な欠点があるため、加水分解に安定であり、高い硬度、弾力性を示し、かつ生産コストの低い樹脂組成物が必要とされている。また、発熱の少ない環境に優しい樹脂も望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の種々の実施形態は、損傷を受けた絶縁材の修復する、並びに/又はケーブル接続、コンジット、及び同様の装置及び構造を保護するために用いることができる硬化可能な樹脂用組成物を提供する。1つの態様では、本発明の樹脂組成物は、一般的に、無水反応性部位を有する少なくとも1つの無水官能化化合物、ポリオール反応性部位を有するポリオール官能化化合物、エポキシ反応性部位を有するエポキシ官能化化合物、ウレタンポリオール官能化化合物、及び触媒を含む。
【0009】
別の態様では、無水反応性部位を有する少なくとも1つの無水官能化化合物、及びエポキシ反応性部位を有する少なくとも1つのエポキシ官能化化合物を含む第1の区画と、反応性ポリオール部位を有する少なくとも1つのポリオール官能化化合物、及びウレタンポリオール反応性部位を有する少なくとも1つのウレタンポリオール官能化化合物を含む第2の区画と、を含む硬化可能な樹脂組成物キットを提供する。
【0010】
更に別の態様では、信号伝送装置、及びキットを提供する工程であって、該キットが、無水反応性部位を有する少なくとも1つの無水官能化化合物、及びエポキシ反応性部位を有する少なくとも1つのエポキシ官能化化合物を含む第1の区画と、反応性ポリオール部位を有する少なくとも1つのポリオール官能化化合物、ウレタンポリオール反応性部位を有する少なくとも1つのウレタンポリオール官能化化合物、及び触媒を含む第2の区画と、を含む、工程と;第1の区画の構成要素を第2の区画の構成要素と混合して、反応性混合物を形成する工程と;反応性混合物を装置に塗布する工程と;を含む、信号伝送装置を封入する方法を提供する。
【0011】
本発明の種々の実施形態では、本発明の硬化可能な樹脂組成物の構成要素は、2つ以上の部分で提供されてもよい。構成要素は、混合し相互に反応させて、樹脂組成物を形成及び硬化させることができる。幾つかの実施形態では、本発明の樹脂組成物は、一般的に、室温で硬化可能である。
【0012】
本発明の種々の実施形態は、加水分解に安定であり、高い硬度を有し、発熱が少ないか又は発熱せず、弾力的であり、かつ比較的低コストで製造できる硬化可能な樹脂組成物を提供する。
【0013】
本発明の種々の実施形態は、信号伝送装置を封入するための硬化可能な樹脂組成物又は封入品を提供する。組成物を用いて、損傷を受けた絶縁材を修復する、及び/又は塗布される構成要素を環境から保護することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の樹脂組成物は、硬化したとき、一般的に、無水反応性部位を有する少なくとも1つの無水官能化化合物、ポリオール反応性部位を有するポリオール官能化化合物、エポキシ反応性部位を有するエポキシ官能化化合物、ウレタンポリオール官能化化合物、及び触媒を含む。種々の実施形態では、本発明の樹脂組成物を形成している構成要素は、2つ以上の区画で提供されてもよい。2つ以上の区画は、樹脂の形成前は互いに分離されている。
【0015】
本発明の硬化可能な樹脂組成物は、一般的に、無水反応性部位を有する少なくとも1つの無水官能化化合物を含む。反応性無水部位を有するポリマー、オリゴマー、又はモノマーは、無水官能化化合物として有用である。本発明の硬化可能な樹脂組成物の形成に用いるのに好適な無水官能化化合物の例としては、スチレン無水マレイン酸(sma)、ポリ(メチルビニルエーテル−co−無水マレイン酸)(ISPから入手可能なGantrez AN 119等)、無水マレイン酸でグラフト化されたポリブタジエン(Sartomer製の「Ricon MA」製品系列及びSynthomer製の「Lithene」製品系列等)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。無水官能化化合物は、樹脂の総重量を基準として約30重量パーセント(wt%)〜約60重量パーセント(wt%)の量で存在してもよい。
【0016】
硬化可能な樹脂はまた、ポリオール反応性部位を有する少なくとも1つのポリオール官能化化合物を含んでもよい。反応性ポリオール部位を有するポリマー、オリゴマー、又はモノマーは、ポリオール官能化化合物として有用である。本発明の硬化可能な樹脂組成物の形成に用いるのに好適なポリオール官能化化合物の例としては、Caspol 5004、Polycin M365等のようなヒマシ油ポリオールが挙げられる。ポリオール官能化化合物は、樹脂の総重量を基準として約10wt%〜約25wt%の量で存在してもよい。
【0017】
硬化可能な樹脂組成物はまた、エポキシ反応性部位を有するエポキシ官能化化合物を含んでもよい。反応性エポキシ部位を有するポリマー、オリゴマー、又はモノマーは、エポキシ官能化化合物として有用である。本発明の硬化可能な樹脂組成物の形成に用いるのに好適なエポキシ官能化化合物の例としては、ビス−フェノール−a−エポキシ(EPON 828又は2−[[4−[2−[4−(オキシラン−2−イルメトキシ)フェニル]プロパン−2−イル]フェノキシ]メチル]オキシラン)、ダイズ油、亜麻仁油、及びこれらの組み合わせが挙げられる。エポキシ官能化化合物は、樹脂組成物の総重量を基準として約15wt%〜約40wt%の量で存在してもよい。
【0018】
樹脂組成物は、反応性ウレタンポリオール部位を有する少なくとも1つのウレタンポリオール官能化化合物を含んでもよい。反応性ウレタン及びポリオール部位を有するポリマー、オリゴマー、又はモノマーは、本発明のウレタンポリオール官能化化合物として有用である。本発明の硬化可能な樹脂組成物の形成に用いるのに好適なウレタンポリオール官能化化合物の例としては、ウレタンジオール(市販のKFLEX UD320−100等)、ポリウレタンジオール、及びこれらの組み合わせが挙げられる。ウレタンポリオール官能化化合物は、樹脂組成物の総重量を基準として約5wt%〜約15wt%の量で存在してもよい。
【0019】
本発明の種々の実施形態では、触媒を用いて樹脂組成物の反応プロセス及び硬化を加速させてもよい。触媒として用いるのに好適な化合物の例としては、アミン、スズ、及びこれらの組み合わせが挙げられる。本発明の種々の実施形態では、三級アミン(DMP 30/2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等)を触媒として用いてもよい。触媒は、樹脂組成物の総重量を基準として0wt%超であるが約25wt%以下の量で存在してもよい。幾つかの実施形態では、樹脂組成物は、室温で硬化可能である。他の実施形態では、樹脂組成物は、高温で硬化させてもよい。
【0020】
種々の実施形態では、これらの構成要素は、2つ以上の区画で提供されてもよく、該区画は樹脂の形成及び硬化前には互いに分離されている。封止を裂くことにより区画を混合し、構成要素を混合及び相互に反応させて樹脂を形成及び硬化させてもよい。種々の樹脂の組成物は、室温で硬化可能である。本発明の実施形態では、樹脂は、高温の適用、触媒の使用等により硬化されてもよい。
【0021】
種々の実施形態では、樹脂組成物を形成している構成要素は、2つ以上の部分又は区画で提供されてもよい。例えば、少なくとも1つの無水官能化化合物、及び少なくとも1つのエポキシ官能化化合物は、1つの区画で提供されてもよい。別の区画は、少なくとも1つのポリオール官能化化合物、及び少なくとも1つのウレタンポリオール官能化化合物を含んでもよい。触媒は、いずれの区画で提供されてもよいが、通常、ポリオールも含まれている区画で提供される。反応性種を別個の区画に分離した状態で保持することが重要である。例えば、当業者は、ポリオール官能化化合物を無水官能化化合物から分離した状態で保持することを理解している。
【0022】
本発明の幾つかの実施形態では、樹脂の2つの部分を、封止層で隔てられている2つの別個の区画に注いでもよい。封止層は、マイクロファイバーで作製された材料から構成されてもよく、又は該材料を含んでもよく、かつ裂くことが可能な封止として機能する。裂くことが可能な封止は、力を加えることにより破壊され得、それにより両方の区画の構成要素を混合及び相互に反応させることができる。好適な2部分送達装置のより詳細な説明は、「Rupturable Seal」と題された米国特許第6,893,696号(Hansenら)に見出すことができ、この特許の記載は参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0023】
本発明の種々の実施形態では、少なくとも2つの区画の構成要素を混合及び相互に反応させるとき、無水官能基を含む1つ以上の物質のアルコール縮合反応により樹脂組成物のエステル構成要素が形成され得る。例えば、無水官能基を含む1つ以上の物質は、ポリオール官能基を含む物質と反応して、エステル官能化化合物を形成することができる。本発明の種々の実施形態では、エステル官能化化合物は、ポリエステル系化合物を含んでもよい。無水官能基を含む1つ以上の物質は、ウレタンポリオール官能化化合物と更に反応してウレタンを提供する。更に、アルコール縮合反応により生成される半酸(half-acid)は、エポキシ及びウレタンと反応して、樹脂組成物のエポキシ及びウレタン構成要素を形成し、それにより組成物にポリエステル、エポキシ、及びウレタン特性を付与することができる。
【0024】
樹脂は、硬化させるとき、信号伝送装置、例えばケーブル接続において封入剤として使用され得る。種々の実施形態では、ケーブル接続は、筐体、少なくとも1つの信号導体、及び少なくとも1つの連結装置を備えてもよい。信号伝送装置は、信号、例えば電気信号及び光信号等を伝送することができる。
【0025】
硬化した樹脂組成物は、約30〜約90、約50〜約90、又は更には約70〜約90のショアA硬度を有してもよい。硬化した組成物は、約1.03×10N/m〜約4.13×10N/mの引張り強度を有してもよい。硬化した組成物は、約78×10V/m〜約177×10V/mの絶縁破壊電圧を有してもよい。
【0026】
本発明の目的及び利点は、以下の実施例によって更に例示されるが、これらの実施例において列挙された特定の材料及びその量は、他の諸条件及び詳細と同様に、本発明を過度に制限するものと解釈されるべきではない。
【実施例】
【0027】
以下の市販の化合物の一覧を、以下の実施例において種々の比率で用いた。表1は、以下に示すような各化合物の機能又は官能基を列挙する。
【表1】

【0028】
実際には、表1に列挙したもののような構成要素を種々の比率で一緒に用いて、2つ以上の部分を提供してもよい。2つ以上の部分は、一緒に混合されて、樹脂組成物を形成及び硬化させることができる。本発明の種々の実施形態では、樹脂組成物は、室温で硬化することができる。しかし、幾つかの実施形態では、樹脂組成物を高温で硬化させて、硬化プロセスを速めることもできる。
【0029】
【表2】

【0030】
以下に示す実施例では、表1に列挙した構成要素のうちの1つ以上を種々の比率で用い、幾つかの硬化可能な樹脂組成物を得た。表2、3、及び4は、詳述する実施例で用いられる構成要素及びその総樹脂の重量による比率の一覧である。提供される実施例は、2部分の硬化可能な樹脂組成物を示す。しかし、構成要素はまた、2より多い部分で提供されてもよく、それらが混合されて樹脂組成物を形成及び硬化させ得ることが理解される。
【0031】
【表3】

【0032】
(実施例1)
本発明による硬化可能な樹脂組成物は、上記表2に示すように、それぞれ、2つの部分、つまりA部分及びB部分として調製された。A部分の樹脂組成物を以下のように形成した。まず、35パーセントの官能基を有するマレイン酸でグラフト化されたポリブタジエン30部を、19.7部のGANTREZ AN 119(RUETASOLV DI中の30パーセント懸濁液として形成)、18.4部のNEVCHEM LR、及び35.7パーセントのEPON 828と混合した。混合物が均質になるまで組み合わせを混合した。
【0033】
14.7部のRUETASOLV DI、25.4部のNEVCHEM LR、9.2部のKFLEX UD 320−100、9.7部のCASPOL 5004、5.2部のPOLYCIN M365、及び7部のDMP 30を混合することにより、樹脂組成物のB部分を形成した。混合物が均質になるまで組み合わせを混合した。
【0034】
23℃の温度で、2部分の硬化可能な樹脂組成物は硬化に約20分間かかった。上記実施例1から、約2.84×10N/mの引張り強度、約13.5×10V/mの絶縁耐力、及び約80のショアA硬度を有する硬化した樹脂が得られた。
【0035】
【表4】

【0036】
(実施例2)
本発明による硬化可能な樹脂組成物は、以下のように2つの部分、つまりA部分及びB部分として調製された。まず、35パーセントの官能基を有するマレイン酸でグラフト化されたポリブタジエン31.6部を、7.2部のSMA 2625P、33部のVIKOFLEX 7170、及び14.4部のEPON 828と混合した。混合物が均質になるまで組成物を撹拌した。
【0037】
3部のXM308、6.8部のKFLEX UD 320−100、及び3.2部のDMP 30を混合し、混合物が均質になるまで撹拌することにより、B部分を調製した。
【0038】
硬化可能な樹脂組成物の2つの部分、つまりA部分及びB部分を、別個の分離した区画に注いだ。後で、A部分及びB部分を組み合わせ、室温で硬化させて、硬化した樹脂組成物を提供した。硬化した組成物は、約0.68×10N/m〜約1.37×10N/mの引張り強度、約98.5×10V/mの絶縁耐力、及び約35〜約45のショアA硬度を有していた。
【0039】
【表5】

【0040】
(実施例3)
本発明による硬化可能な樹脂組成物は、以下のように2つの部分、つまりA部分及びB部分として調製された。35パーセントの官能基を有するマレイン酸でグラフト化されたポリブタジエン47.6部を、3.4部のGANTREZ AN 119、13.7部のRUETASOLV DI、及び15.3部のEPONと混合することにより、部分Aを調製した。混合物が均質になるまで組成物を撹拌した。
【0041】
13.6部のKFLEX UD 320−100を1.61部のPLASTHALL S−73、4.8部のDMP 30と混合し、得られた混合物が均質になるまで撹拌することによりB部分を調製した。
【0042】
硬化可能な樹脂組成物の2つの部分、つまりA部分及びB部分を、別個の分離した区画に注いだ。
【0043】
後で、A部分及びB部分を組み合わせ、室温で硬化させて硬化した樹脂組成物を提供した。硬化した組成物は、約0.58×10N/m〜約1.05×10N/mの引張り強度、約90.5×10V/m〜約130×10Vmの絶縁耐力、及び約79〜約89のショアA硬度を有していた。
【0044】
本発明の範囲及び趣旨から逸脱しない本発明の様々な変更や改変は、当業者には明らかとなるであろう。本発明は、本明細書で述べる例示的な実施形態及び実施例によって不当に限定されるものではないこと、また、こうした実施例及び実施形態は、本明細書において以下に記述する特許請求の範囲によってのみ限定されると意図する本発明の範囲に関する例示のためにのみ提示されることを理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬化可能な樹脂組成物であって、
(a)無水反応性部位を有する少なくとも1つの無水官能化化合物と、
(b)ポリオール反応性部位を有するポリオール官能化化合物と、
(c)エポキシ反応性部位を有するエポキシ官能化化合物と、
(d)ウレタンポリオール官能化化合物と、
(e)触媒と、を含む硬化可能な樹脂組成物。
【請求項2】
室温で硬化可能である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記少なくとも1つの無水官能化化合物が、スチレン無水マレイン酸、ポリ(メチルビニルエーテル−co−無水マレイン酸)、無水マレイン酸でグラフト化されたポリブタジエン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記少なくとも1つの無水官能化化合物が、前記樹脂の総重量を基準として約30重量パーセント(wt%)〜約60wt%の量で存在する、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記ポリオール官能化化合物が、前記樹脂の総重量を基準として約10wt%〜約25wt%の量で存在する、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記エポキシ官能化化合物が、ビスフェノールAエポキシ、エポキシ化ダイズ油、エポキシ化亜麻仁油、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記エポキシ官能化化合物が、前記樹脂組成物の総重量を基準として約15wt%〜約40wt%の量で存在する、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記ウレタンポリオール官能化化合物が、ウレタンジオール、ポリウレタンジオール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
前記ウレタンポリオール官能化化合物が、前記樹脂組成物の総重量を基準として約5wt%〜約15wt%の量で存在する、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
前記触媒が三級アミンを含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項11】
前記触媒が、前記樹脂組成物の総重量を基準として0wt%超であるが約25wt%以下の量で存在する、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項12】
約70〜約90のショアA硬度を有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項13】
約78×10V/m〜約177×10V/mの絶縁破壊電圧を有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項14】
約1.03×10N/m〜約4.13×10N/mの引張り強度を有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項15】
請求項1に記載の樹脂組成物を含む信号伝送装置用封入剤。
【請求項16】
硬化可能な樹脂組成物のキットであって、
無水反応性部位を有する少なくとも1つの無水官能化化合物、及び
エポキシ反応性部位を有する少なくとも1つのエポキシ官能化化合物を含む第1の区画と、
反応性ポリオール部位を有する少なくとも1つのポリオール官能化化合物、及び
ウレタンポリオール反応性部位を有する少なくとも1つのウレタンポリオール官能化化合物を含む第2の区画と、を含む、硬化可能な樹脂組成物のキット。
【請求項17】
前記第2の区画が触媒を更に含む、請求項16に記載のキット。
【請求項18】
信号伝送装置、及びキットを提供する工程であって、該キットが、
無水反応性部位を有する少なくとも1つの無水官能化化合物、及び
エポキシ反応性部位を有する少なくとも1つのエポキシ官能化化合物を含む第1の区画と、
反応性ポリオール部位を有する少なくとも1つのポリオール官能化化合物、及び
ウレタンポリオール反応性部位を有する少なくとも1つのウレタンポリオール官能化化合物、及び
触媒を含む第2の区画と、を含む、工程と、
前記第1の区画の構成要素を前記第2の区画の構成要素と混合して、反応性混合物を形成する工程と、
前記反応性混合物を前記装置に塗布する工程と、を含む、信号伝送装置を封入する方法。
【請求項19】
前記装置がケーブルを含む、請求項18に記載の方法。

【公表番号】特表2011−527718(P2011−527718A)
【公表日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517487(P2011−517487)
【出願日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際出願番号】PCT/US2009/049491
【国際公開番号】WO2010/005860
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】