説明

硬化性組成物

【課題】本発明は(メタ)アクリル官能硬化性組成物に関するものであり、(メタ)アクリル官能性物質中にオキサゾリン化合物を配合することで、接着硬化後に残存する揮発性の未反応物質が封じられ、これにより系中に生じるアウトガスを抑制することできる、というものである。
【解決手段】本発明の構成は、(a)分子内に(メタ)アクリル官能性基を少なくとも1つ有する、(メタ)アクリルモノマー、(メタ)アクリルオリゴマーから選ばれる少なくとも1種の化合物、(b) 有機過酸化物、(c)o−ベンゾイックスルホイミド、及び(d)オキサゾリン化合物からなり、前記(d)成分が前記(a)成分100質量部に対し0.005〜10質量部含まれるものである(メタ)アクリル官能硬化性組成物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は接着、封止用途に好適な、アクリル官能性化合物を主成分としてなる硬化性組成物に関し、硬化反応後の発生ガスを低減することできるものである。
【背景技術】
【0002】
アクリル官能性基を有する硬化性組成物、特に嫌気硬化性組成物は(メタ)アクリル酸エステルモノマーを主成分として空気または酸素(以下、単に空気という)と接触している間は長期間ゲル化せずに液状状態で安定に保たれ、空気が遮断もしくは排除されると急速に硬化する性質を有するものであり、このような性質を利用して前記組成物はネジ、ボルト等の接着、固定、嵌め合い部品の固着、フランジ面間の接着、シール、鋳造部品に生じる巣孔の充填等に使用されてきた。
【0003】
嫌気硬化性組成物は常温において速硬化性を有し、硬化後も安定した物性を有するため、電気電子部品などへの利用が近年増大してきている。特にモーター分野において、その生産性からベアリングとそのシャフトの接着やその周辺箇所の嵌め合い接着等に硬化促進剤と併用した嫌気硬化性成物が使用されている(特許文献1など)。
【0004】
嫌気硬化性組成物は前記のような特徴が知られている一方で、原料に含まれる低分子の揮発性アクリルモノマー由来のアウトガスにより、基材を汚染するという問題がある。特に基材が電気電子部品である場合、この汚染部が最終製品の品質に影響を及ぼす虞があるため、アウトガスの低減がこれまでに図られてきた。例えばアウトガスの主成分となる、揮発性アクリルモノマーの添加量を減らして多官能アクリレートを配合することや、熱分解の速い過酸化物を配合することで未反応の揮発性アクリルモノマーを迅速に消費させる、などの方法が挙げられる。
【0005】
他にも、嫌気硬化性組成物中にグリシジル基含有化合物とアミン化合物を配合する(特許文献2)、高ガラス転移点の嫌気硬化性組成物に、さらに紫外線硬化性を付与する(特許文献3)、などの技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−119208号公報
【特許文献2】特開2004−331879号公報
【特許文献3】特開2003−232376号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、揮発性アクリルモノマーの添加量を減らす手法では、組成物に流動性を持たせることが難しいため作業性が低くなり、また多官能のアクリレート中にも原料成分由来の揮発性アクリルモノマーが残存しているため本質的な解決には至っていない。熱分解の速い過酸化物を配合する手法では、該過酸化物の不安定さから低温でも徐々に反応が進行するために、保存性に問題を有するものであった。
【0008】
前記の嫌気硬化性組成物中にグリシジル基含有化合物とアミン化合物を配合する手法では、実質的には二液混合型にする必要があるため、塗工時の作業性が悪く、またセットタイムが遅いために生産性にも問題があるものであった。高ガラス転移点の嫌気硬化性組成物に、さらに紫外線硬化性を付与する手法では、組成物としては本質的に公知の成分の組み合わせに過ぎないため、特性に合わせた設計変更を行うことでガラス転移点のバランスは大きく変動することが想定されるため、根本的な問題は依然残されている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは上述した従来の問題点を克服すべく鋭意検討した結果、以下の構成の組成物によりこれを達成することが出来た。すなわち(1)(a)分子内に(メタ)アクリル官能性基を少なくとも1つ有する、(メタ)アクリルモノマー、(メタ)アクリルオリゴマーから選ばれる少なくとも1種の化合物、(b) 有機過酸化物、(c)o−ベンゾイックスルホイミド、及び(d)オキサゾリン化合物からなり、前記(d)成分が前記(a)成分100質量部に対し0.005〜10質量部含まれる硬化性組成物により、アウトガスが少ない接着剤を提供することができる。
【0010】
本発明においては、上記の(d)オキサゾリン化合物が特徴となっており、硬化性組成物の硬化性などの緒物性に悪影響を及ばさず、効果的にアウトガスの発生を低減させることができる。具体的には、未反応の低分子量アクリル化合物がオキサゾリンと反応を行うことにより高分子化し、アウトガスの発生源を遮断するものである。反応機序は明らかではないが、前記オキサゾリン化合物と求電子物質である低分子量アクリル化合物との間で双性イオン重合による重合反応が生じるものであって、さらに前記オキサゾリン化合物して複数のオキサゾリン基を有する化合物を用いた際には当該オキサゾリン基を介して前記アクリル化合物重合体が架橋し、強固な構造体を形成しているものであると考えられる。なお特開昭62−115010号公報には、ポリエステル化合物と分子内に2個のオキサゾリン基を有するオキサゾリン化合物、(メタ)アクリル化合物などからなる熱硬化性組成物が開示されているが、当該組成物においてオキサゾリン化合物は、ポリエステル化合物と反応することによりこれを架橋させ、適切な流動特性を付与するために用いられているものであって、本願発明におけるオキサゾリン化合物の目的、効果とは共に全く異なるものである。
【0011】
さらに本発明に含まれるオキサゾリン化合物は、揮発性、臭気ともに低く、余計な副反応を生じにくい上、アクリル化合物との相溶性が良好であり、さらにアクリル化合物との反応速度が迅速であるため、特に電気・電子部品などに対する精密接着用途で好ましい特性を有する硬化性組成物を組成しうる。
【0012】
また本発明の好ましい形態として、以下のいずれかの構成をとることが望ましい。
(2)前記(a)成分100重量部に対して、前記(b)成分が0.005〜5重量部、前記(c)成分が0.05〜10重量部、前記(d)成分が0.01〜5重量部である、上記(1)に記載の硬化性組成物。
(3)前記( a )成分として、芳香環骨格を有し分子内に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を少なくとも含む、上記(1)、(2)に記載の硬化性組成物。
(4)前記( d )成分が、分子内に2個以下のオキサゾリン基を有する化合物である、上記(1)〜(3)に記載の硬化性組成物。
(5)前記( d )成分が、下記化学構造(I)である、上記(1)〜(4)に記載の硬化性組成物。
【0013】
【化2】

(図中、R1は水素、炭素数が1〜6の置換、非置換のアルキル基、環状アルキル基、ハロゲンから選ばれるものであり、一つまたは複数存在してよく、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R2,R3は水素、炭素数が1〜10の置換、非置換のアルキル基、環状アルキル基、芳香族ヘテロ環、脂肪族ヘテロ環、ハロゲンから選ばれるものであり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
(6)前記硬化性組成物が、さらに加熱、活性光照射から選ばれる少なくとも1つのエネルギー付与による硬化性を有するものである、上記(1)〜(5)に記載の硬化性組成物。
【発明の効果】
【0014】
本発明の硬化性組成物は、嫌気硬化性組成物の速硬化性と接着工程の容易さを兼ね備えながら、アウトガス発生量の少ない硬化物を形成できるものであり、特に電気・電子部品など、特に製造上精密な加工精度を要求される部材に対して好適に使用することが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に使用される(a)分子内に(メタ)アクリル官能性基を少なくとも1つ有する、(メタ)アクリルモノマー、(メタ)アクリルオリゴマーから選ばれる化合物、アクリル基、メタクリル基等のアクリル官能性基を分子の末端または側鎖に有する化合物、およびこれらの誘導体の組み合わせが挙げられる。この(メタ)アクリル官能性モノマー、オリゴマーには単官能性のものと多官能性のものを用いることができるが、本願発明においては必要に応じてこれらを好適に組み合わせて用いてよい。
【0016】
単官能性の(メタ)アクリルモノマー、(メタ)アクリルオリゴマーの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート 、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェニルポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エピクロロヒドリン(以下ECHと略記)変性ブチル(メタ)アクリレート、ECH変性フェノキシ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド(以下EOと略記)変性フタル酸(メタ)アクリレート、EO変性コハク酸(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モルホリノ(メタ)アクリレート、EO変性リン酸(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0017】
多官能性の(メタ)アクリルモノマー、(メタ)アクリルオリゴマーの具体例としては、1、3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ−ト、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイドサイド(以下POと略記)変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ECH変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジアクリレート、EO変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリロイルイソシアヌレート等の2官能性アクリルモノマー、アクリルオリゴマー、及びトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ECH変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ECH変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等の3官能性アクリルモノマー、アクリルオリゴマー、及びジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の4官能以上のアクリルモノマー、アクリルオリゴマーが挙げられるが、本発明における(a)成分はこれらに限定されるものではなく、従来嫌気硬化性組成物の分野で使用されているものである。また、これらのアクリルモノマー、アクリルオリゴマーは単独で若しくは二種以上の混合物として用いることができる。
【0018】
なお本発明における(メタ)アクリルオリゴマーは、主に硬化性組成物の粘度の調整、あるいはその硬化物の特性を調整する目的で添加されるものであり、特にマレート基、フマレート基、アリル基を有するアクリルオリゴマー、イソシアネート改質アクリルオリゴマー、ポリエステルアクリルオリゴマー、ポリエーテルアクリルオリゴマー、ノボラック型、多価アルコール型、多塩基酸型、ポリブタジエン型のエポキシ改質アクリルオリゴマー、ポリエステル型、ポリエーテル型のウレタン改質アクリルオリゴマー等が好適に用いることが出来る。
【0019】
本発明においては(a)成分中に、芳香環骨格を有し分子内に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含めることが特に好ましい。当該化合物を加えることにより、硬化性組成物を接着剤として用いる際の接着強度が向上するのみならず、本発明の剰余の(d)成分が架橋剤として作用し、硬化物の物性をさらに向上させることができる。前記のメタ)アクリロイル基を有する化合物としては、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、アルコキシ変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、アルコキシ変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ECH変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート、アルコキシ変性ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート、ECH変性ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート等が好適に用いることができる。
【0020】
さらに本発明においては(a)成分中に、分子内に親水性官能基を有する(メタ)アクリルモノマーを含めることが好ましい。当該親水性官能基を有する(メタ)アクリルモノマーを加えることにより、硬化性組成物中への(d)成分の相溶性が向上するのみならず、(d)成分と良好に反応することで硬化後の組成物の強度向上にも寄与するものである。前記の分子内に親水性官能基を有する(メタ)アクリルモノマーとしては特に制限はないが、入手の容易さから2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が好適に用いることができる。
【0021】
本発明に用いられる(b)有機過酸化物は従来より嫌気硬化性組成物にて用いられているものであり、特に制限されるものではなく、例えばメチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類;t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類;ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類;アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、サクシニックアシッドパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジn−プロピルパーオキシジカーボネート、ビス−(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオキシジカーボネート、ジ2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカルボネート、ジアリルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジt−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、クミルパーオキシオクトエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシネオヘキサノエート、クミルパーオキシネオヘキサノエート等のパーオキシエステル類;およびアセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート等の有機過酸化物を単独で、或いは二種以上の混合物として用いることができる。
【0022】
本発明における好適な(b)成分の添加量は、アクリルモノマーとオリゴマーとの合計重量100重量部に対して0.005〜5重量部である。0.005重量部よりも少ない場合、(a)成分に重合反応を生じさせるのに不十分であり、5重量部よりも多いと、硬化性組成物の安定性が低下する。
【0023】
本発明において用いられる(c)成分はo−ベンゾイックスルホイミドでありアクリル系硬化組成物を嫌気硬化させるために通常使用される成分である。o−ベンゾイックスルホイミドはいわゆるサッカリンとよばれる物質であり、(c)成分の添加量は(a)成分100重量部に対して0.05〜10重量部配合される。
【0024】
本発明に用いられる(d)成分はオキサゾリン化合物である。当該(d)成分に制限はなく、例えば2−メチルオキサゾリン、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン、2,2,4−トリメチル−2−オキサゾリン、2−イソプロピル−2−オキザゾリン、2−フェニル−2−オキサゾリン、2,2’−ビス(2−オキザゾリン)、2,2’−(1,3−フェニレン)ビス(2−オキサゾリン)等を用いることが出来る。当該(d)成分の添加量は、前記(a)成分100重量部に対して0.005〜10質量部、より好適には0.01〜5重量部添加することが望ましい。0.005重量部未満であると、本発明の効果であるアウトガス発生の抑制効率が低いものとなり、10重量部を越えると、組成物の保存性が低下し、また硬化後の組成物から滲出する虞がある。
【0025】
なお本発明において前記(d)成分としては、下記の化学式(I)に示す化学構造を有する化合物が好ましく用いることが出来る。このような物質としては例えば2,2’−(1,3−フェニレン)ビス(2−オキサゾリン)、2,2’−(1,3−フェニレン)ビス[(4S)−4−メチル−2−オキサゾリン]、2,2’−(1,3−フェニレン)ビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−(2−ヨード−1,3−フェニレン)ビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−(2−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−(5−tert−ブチル−1,3−フェニレン)ビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−(1,3−フェニレン)ビス[(4R)−4‐エチル−2−オキサゾリン]、2,2’−(1,3−フェニレン)ビス[(4S)−4β−イソプロピル−2−オキサゾリン]、2,2’−(2−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス[(4S)−4β−イソプロピル−2−オキサゾリン]、2,2’−(1,3−フェニレン)ビス[(4S)−4−tert‐ブチル−2−オキサゾリン]、2,2’−(1,3−フェニレン)ビス[(4S)−4β−フェニル−2−オキサゾリン]、2,2’−(1,3−フェニレン)ビス[(4R)−4α−フェニル−2−オキサゾリン]、2,2’−(1,3−フェニレン)ビス[(4S)−4β−ベンジル−2−オキサゾリン]、2,2’−(1,3−フェニレン)ビス[(4S)−4β−ブチル−2−オキサゾリン]、2,2’−(1,3−フェニレン)ビス[(4S)−4β−(シクロヘキシルメチル)−2−オキサゾリン]、等が特に好適に使用することが出来る。
【0026】
【化3】

(図中、R1は水素、炭素数が1〜6の置換、非置換のアルキル基、環状アルキル基、ハロゲンから選ばれるものであり、一つまたは複数存在してよく、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R2,R3は水素、炭素数が1〜10の置換、非置換のアルキル基、環状アルキル基、芳香族ヘテロ環、脂肪族ヘテロ環、ハロゲンから選ばれるものであり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
【0027】
なお、フェニレン基を介して複数のオキサゾリン基が連結した構造のオキサゾリン化合物が好ましい理由としては、前述のようにそれぞれのオキサゾリン基を起点として未反応のアクリルモノマーやアクリルオリゴマー等の低分子アクリル化合物のアクリル基が連結、重合し、さらに剛直なフェニレン基によりこれらが架橋されるために、前記低分子のアクリル化合物が消費されてアウトガスの発生となる成分を封じ込めることがより効果的に行えるのである。
【0028】
本組成物の主剤は上記成分以外に重合を促進する成分をさらに添加することができる。これらの成分としてはo − ベンゾイックスルホイミドのほかに、アミン化合物、メルカプタン化合物を挙げることができる。アミン化合物は2−エチルヘキシルアミン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、1,2,3,4−テトラヒドロキナルジン等の複素環第2級アミン、キノリン、メチルキノリン、キナルジン、キノキサリンフェナジン等の複素環第3級アミン、N,N−ジメチル−パラ−トルイジン、N,N−ジメチル−アニシジン、N,N−ジメチルアニリン等の芳香族第三級アミン類、1,2,4−トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、ベンゾトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、ベンゾキサゾール、1,2,3−ベンゾチアジアゾール、3−メルカプトベンゾトリゾール等のアゾール系化合物等が挙げられる。また、メルカプタン化合物としてはn−ドデシルメルカプタン、エチルメルカプタン、ブチルメルカプタン等の直鎖型メルカプタンが挙げられるがこれに限定したものではない。
【0029】
特に本発明においては、(a)成分と(d)成分の反応を促進する目的で熱エネルギーを加えることが好ましいが、この熱を利用して(a)成分に熱重合反応を起こさせてもよい。前記(a)成分に熱重合反応を起こさせるには、加熱により活性化するラジカルを発生する化合物、例えばクメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、過安息香酸tert−ブチル等の有機過酸化物を好適量添加することで実現できる。
【0030】
また本発明においては、硬化反応形態が嫌気反応を用いているために、金属等の被着基材の隙間などからはみだした部分を硬化させる目的で、活性光照射による硬化性を付与することが出来る。当該活性光硬化性を付与するためには、組成物中に光重合開始剤を添加することで達成されるが、光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、アセトフェノン、プロピオフェノン、キサントール、フルオレイン、ベンズアルデヒド、アンスラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、3−ペンチルアセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、3−ブロモアセトフェノン、p−ジアセチルベンゼン、3−メトキシベンゾフェノン、4−アリルアセトフェノン、4−クロロ−4−ベンジルベンゾフェノン、3−クロロキサントーン、3,9−ジクロロキサントーン、3−クロロ8−ノニルキサントーン、ベンゾイル、ベンゾインメチルエーテル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、ベンジルメトキシケタール、2−クロロチオキサトーン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ベンジル、カンファーキノン、3−ケトクマリン、アンスラキノン、α−ナフチル、アセナフセン、p,p’−ジメトキシベンジル、p,p’−ジクロロベンジルなどのカルボニル系化合物、及びに2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソンなどのチオキサンソン系化合物、及びに2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロロ−ベンゾイル)−4’−n−プロピルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)ジフェニルフォスフィンオキサイドなどのアシルフォスフィンオキサイド類等を用いることが出来る。
【0031】
前記の熱硬化性と活性光硬化性は何れか一方のみの付与でも両者同時の付与でも構わない。両者同時の付与である場合には、組成物中に熱重合開始剤と光重合開始剤を添加することで実現することが出来る。これらの添加量としては、ラジカル重合性化合物を重合させようとする成分とラジカル重合性化合物の重合を抑制しようとする要因を共存させ両成分のバランスを適切に設定することにより達成されうるが、概ね(a)成分100重量部に対し光重合開始剤は0.05〜5重量部、熱重合の過酸化物は0.1〜5重量部が好適な範囲である。
【0032】
本発明には、重合性組成物の他に、前述のアクリルオリゴマーと同様の目的で不飽和ポリエステル樹脂、不飽和アクリル樹脂等の重合性不飽和化合物を含有させることができる。この重合性不飽和化合物は前記のアクリル官能性モノマー、オリゴマーと合わせて用いることができる。
【0033】
本発明は主剤に対し更に種々の添加剤を使用できる。例えば、保存安定性を得るためには、ベンゾキノン、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のラジカル吸収剤、エチレンジアミン4酢酸又はその2−ナトリウム塩、シュウ酸、アセチルアセトン、o−アミノフエノール等の金属キレート化剤等を添加することもできる。
【0034】
更に、その他に本発明の硬化性組成物の性状や硬化物の性質を調整するために、増粘剤、充填剤、可塑剤、着色剤等を必要に応じて使用することができる。これらの添加量は、求める特性に応じた量を適宜調整しつつ決めればよい。
【実施例】
【0035】
以下、実施例により本発明の効果を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
【0036】
実施例1〜8並びに比較例1〜3に係る配合組成は以下により製造した。(a)成分としてエポキシアクリレート(新中村化学工業社製品、商品名;NKエステルEH1010)70重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20重量部、イソボルニルメタクリレート(共栄社工業社製品、商品名;IBX)10重量部と、(b)成分としてクメンハイトロパーオキサイド(日油社製品、商品名;パークミルH−80)1重量部、(c)成分としてo−ベンゾイックスルホイミドを1重量部、その他添加剤としてアセチルフェニルヒドラジン0.3重量部、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン0.2重量部、EDTA・2Na0.02重量部、1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−イルフェニルケトン(チバ社製品、商品名;イルガキュア184)1部を調整し配合組成1とし、これに(d)成分としてオキサゾリン1(2,2’−(−1,3−フェニレン)ビス(2−オキサゾリン))を0〜30重量部まで添加し、硬化性組成物試料とした。
【0037】
調整した硬化性組成物試料は、嵌合試験片(Fe、6φ×15mm クリアランス1/100、接着面積283mm)に塗布して組み付け、25℃×24時間養生した後、側部から僅かにはみ出した部分に高圧水銀灯により30kJ/m条件の紫外線を照射することで硬化させ、これを評価試験片として各種評価を行った。評価項目として、接着強度は前記試験片を万能試験機(オリエンテック社製;テンシロンRTF−2410、圧縮モード10mm/min)により嵌合接着強さを測定することで以て評価した。硬化速度を評価するセットタイムは、前記硬化性組成物試料を塗布し組み付けた嵌合試験片を所定時間養生し、前記圧縮試験機で測定した際、1kgfの強度を発現した時間を測定することで以て評価した。アウトガス低減作用は熱重量変化率で評価することとし、具体的には前記嵌合試験片より硬化した前記硬化性組成物試料を10mg採取してその熱重量減少率測定を行った。熱重量減少率の測定機器としては、セイコーインスツルメンツ製TG/DTA220を使用し、測定条件は90℃×16時間、初期重量を100%として16時間後の熱重量減少率で以て測定値とした。安定性の評価は、硬化性組成物を5g試験管に取り、80℃の恒温槽内で静置してゲル化するまでの時間を測定することで以て評価し、2時間以内にゲル化しないものを○、ゲル化したものを×と判定した。溶解性の評価は、50℃雰囲気にて前記配合組成1中に前記オキサゾリン1を添加、攪拌を行い、攪拌を続けて8時間以内に溶解するものを○、溶解に8時間以上要するものを△、溶解しないものを×と判定した。各実施例、比較例におけるオキサゾリン1の添加量とそれぞれの試料の物性評価結果を表1に示す。なお、以下表中の配合量の数値はすべて重量部である。
【0038】
【表1】

【0039】
表1中の比較例2,3においては、組成物を混合後直ぐにゲル化してしまい、硬化物を作成することができなかったため、硬化物の特性評価を行うことができなかった。
【0040】
次に、(a)成分の違いによる効果についても検討した。(a)成分として用いた物質は、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン(新中村化学製品、商品名;NKエステルBPE−100)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2−HEMA、三菱レーヨン社製品、商品名;アクリエステルHO)、イソボルニルメタクリレート(共栄社工業社製品、商品名;IBX)、トリエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業社製品、商品名;NKエステル3G)をそれぞれ表中の重量部、(b)成分としてクメンハイトロパーオキサイドを1重量部、(c)成分としてo−ベンゾイックスルホイミドを1重量部、(d)成分として(2,2’−(−1,3−フェニレン)ビス(2−オキサゾリン)〔d−1〕を0.1重量部、その他アセチルフェニルヒドラジン0.3重量部、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン0.2重量部、EDTA・2Na0.02重量部、1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−イルフェニルケトン(チバ社製品、商品名;イルガキュア184)1重量部により調製し、配合例2〜5の硬化性組成物試料とした。それぞれの配合例を表2に、各試料の物性評価結果を表3に示す。
【0041】
【表2】

【0042】
【表3】

【0043】
さらに、前記配合例1に対して(d)成分の種類を変えて添加し、それぞれの評価を行った。(d)及び比較成分として、2,2’−(−1,3−フェニレン)ビス(2−オキサゾリン)〔d−1〕、2−メチルオキサゾリン〔d−2〕、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン〔d−3〕、2,2,4−トリメチル−2−オキサゾリン〔d−4〕、2−イソプロピル−2−オキサゾリン〔d−4〕、2−フェニル−2−オキサゾリン〔d−6〕、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)〔d−7〕、1,2,3ベンゾトリアゾール〔d−8〕、3−メチルイソオキサゾール〔d−9〕、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール〔d−10〕、2−フェニルイミダゾール〔d−11〕、ポリ(2−イソプロペニル−2−オキサゾリン−co−メチルメタクリレート);Mw6500〔d−12〕を各0.1重量部添加し、硬化性組成物試料として評価を行った。それぞれの評価結果を表4に示す。
【0044】
【表4】

【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明の硬化性組成物は、嫌気硬化性組成物の速硬化性と接着工程の容易さを兼ね備えながら、アウトガス発生量の少ない硬化物を形成できるものであり、特に電気・電子部品、より望ましくはHDDのスピンドルモータなど、特に製造上精密な加工精度を要求される部材に対して好適に使用することが出来るものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)分子内に(メタ)アクリル官能性基を少なくとも1つ有する、(メタ)アクリルモノマー、(メタ)アクリルオリゴマーから選ばれる少なくとも1種の化合物、(b) 有機過酸化物、(c)o−ベンゾイックスルホイミド、及び(d)オキサゾリン化合物からなり、前記(d)成分が前記(a)成分100質量部に対し0.005〜10質量部含まれるものである硬化性組成物。
【請求項2】
前記(a)成分100重量部に対して、前記(b)成分が0.005〜5重量部、前記(c)成分が0.05〜10重量部、前記(d)成分が0.01〜5重量部である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項3】
前記(a)成分として、芳香環骨格を有し分子内に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を少なくとも含む、請求項1,2に記載の硬化性組成物。
【請求項4】
前記(d)成分が、分子内に2個以下のオキサゾリン基を有する化合物である、請求項1〜3に記載の硬化性組成物。
【請求項5】
前記(d)成分が、以下の化学構造である、請求項1〜4に記載の硬化性組成物。

(図中、R1は水素、炭素数が1〜6の置換、非置換のアルキル基、環状アルキル基、ハロゲンから選ばれるものであり、一つまたは複数存在してよく、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R2,R3は水素、炭素数が1〜10の置換、非置換のアルキル基、環状アルキル基、芳香族ヘテロ環、脂肪族ヘテロ環、ハロゲンから選ばれるものであり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
【請求項6】
前記硬化性組成物が、さらに加熱、活性光照射から選ばれる少なくとも1つのエネルギー付与による硬化性を有するものである、請求項1〜5に記載の硬化性組成物。

【公開番号】特開2011−195658(P2011−195658A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−62204(P2010−62204)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(000132404)株式会社スリーボンド (140)
【Fターム(参考)】