説明

磁気共鳴イメージング装置

【課題】コイルの位置を自動で検出する。
【解決手段】受信コイル4に、識別情報ID1を記憶したタグ43を内蔵する。一方、クレードル31に、受信コイル4に内蔵されているタグ43の識別情報ID1を読み取るリーダW(i=1〜10)を複数個内蔵する。受信コイル4をクレードル31に設置すると、受信コイル4のタグ43が、クレードル31に内蔵されたリーダWの読取可能領域Rの内側に入り込む。したがって、リーダW〜W10の中でどのリーダがタグ43の識別情報ID1を読み取るかによって、受信コイル4の設置位置を検出することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイルの位置を検出する磁気共鳴イメージング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、受信コイルの位置を検出する方法が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、マルチステーション位置決め撮影処理を行うときに、受信コイルの位置を検出する方法が示されている。しかし、この方法では、受信コイルの位置を検出する場合、ベッドを移動させながら、受信コイルのマーカ(バーコード)を検出し、マーカ(バーコード)検出時のベッドの移動距離を求める必要があり、受信コイルの位置の検出処理が複雑であるという問題がある。また、特許文献1には、ベッドを移動させる前に、受信コイルの設置位置を検出する方法も開示されているが、この方法では、ベッドに、受信コイルを固定するためのコネクタと、このコネクタを移動させるためのスライドとを備える必要があるので、ベッドの構造が複雑になるという問題がある。
したがって、ベッドの構造を複雑にすることなく、受信コイルの位置を簡単な方法で検出できることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、被検体の磁気共鳴信号を受信するコイルと、前記被検体が載置されるクレードルとを有する磁気共鳴イメージング装置であって、
前記コイルは、識別情報を記憶するタグを有し、
前記クレードルは、前記タグと無線通信を行うことにより、前記識別情報を読み取り、前記タグの位置を検出する検出部を有し、
前記タグの位置に基づいて、前記コイルの位置を検出する、磁気共鳴イメージング装置である。
【発明の効果】
【0006】
受信コイルのタグの位置を検出する検出部がクレードルに備えられているので、クレードルを移動させなくても、受信コイルの位置を検出することができる。また、検出部は、無線通信によってタグの位置を検出しているので、クレードルに、コイルを接続するためのコネクタや、コネクタを移動させるためのスライドなどを備える必要はなく、クレードルの構造を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1の形態の磁気共鳴イメージング装置の概略図である。
【図2】クレードル31と受信コイル4との位置関係を示す図である。
【図3】受信コイル4の構造の説明図である。
【図4】クレードル31の内部構造の説明図である。
【図5】リーダW〜W10が識別情報ID1を読み取ることが可能な領域Rを示す図である。
【図6】受信コイル4とクレードル31との位置関係を示す図である。
【図7】受信コイル4とクレードル31との位置関係を示す図である。
【図8】被検体12をクレードル31に寝かせて受信コイル4を設置したときの様子を示す図である。
【図9】被検体12がボア21に搬送された様子を示す図である。
【図10】スキャン領域を示す図である。
【図11】クレードル31と、クレードル31に設置された受信コイル4とを示す図である。
【図12】受信コイル4の上面4aおよび下面4bを上下逆さまにしたときの図である。
【図13】クレードル31と、クレードル31に設置された受信コイル4とを、上側から見た図である。
【図14】受信コイル4を左右逆にしたときの図である。
【図15】第4の形態におけるクレードル31と受信コイル4とを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明を実施するための形態について説明するが、本発明は、以下の形態に限定されることはない。
【0009】
(1)第1の形態
図1は、第1の形態の磁気共鳴イメージング装置の概略図である。
【0010】
磁気共鳴イメージング装置(以下、「MRI装置」と呼ぶ。MRI:Magnetic Resonance Imaging)100は、マグネット2、テーブル3、受信コイル4などを有している。
【0011】
マグネット2は、被検体12が収容されるボア21と、超伝導コイル22と、勾配コイル23と、送信コイル24とを有している。超伝導コイル22は静磁場B0を印加し、勾配コイル23は勾配磁場を印加し、送信コイル24はRFパルスを送信する。尚、超伝導コイル22の代わりに、永久磁石を用いてもよい。
【0012】
テーブル3は、クレードル31を有している。クレードル31は、ボア21内に移動できるように構成されている。クレードル31によって、被検体12はボア21に搬送される。
【0013】
受信コイル4は、被検体12の背中に取り付けられている。受信コイル4は複数のコイルエレメントを有している(図3参照)。尚、第1の形態では、受信コイル4の設置位置を自動的に検出することができる。この検出方法については、後に詳しく説明する。
【0014】
MRI装置100は、更に、シーケンサ5、送信器6、勾配磁場電源7、受信器8、中央処理装置9、操作部10、および表示部11を有している。
【0015】
シーケンサ5は、中央処理装置9の制御を受けて、被検体12を撮影するための情報を送信器6および勾配磁場電源7に送る。
【0016】
送信器6は、シーケンサ5から送られた情報に基づいて、RFコイル24を駆動する駆動信号を出力する。
【0017】
勾配磁場電源7は、シーケンサ5から送られた情報に基づいて、勾配コイル23を駆動する駆動信号を出力する。
【0018】
受信器8は、受信コイル4で受信された磁気共鳴信号を信号処理し、信号処理により得たれたデータを中央処理装置9に出力する。
【0019】
中央処理装置9は、シーケンサ5および表示部11に必要な情報を伝送したり、受信器8から受け取ったデータに基づいて画像を再構成するなど、MRI装置100の各種の動作を実現するように、MRI装置100の各部の動作を制御する。中央処理装置9は、例えばコンピュータ(computer)によって構成される。中央処理装置9は、コイルエレメント選択手段91などを有している。
【0020】
コイルエレメント選択手段91は、受信コイル4が有する複数のコイルエレメントの中から、磁気共鳴信号を受信するために使用するコイルエレメントを選択する。
【0021】
操作部10は、オペレータ13により操作され、種々の情報を中央処理装置9に入力する。表示部11は種々の情報を表示する。
MRI装置100は、上記のように構成されている。
【0022】
次に、受信コイル4の設置位置を検出する方法について説明する。
図2は、クレードル31と受信コイル4との位置関係を示す図である。
図2(a)は、受信コイル4の上側から見た図、図2(b)は、受信コイル4の側面から見た図である。
【0023】
尚、第1の形態では、受信コイル4は、z方向の位置に関しては、任意の位置に設置できるが、x方向およびy方向の位置については、受信コイル4の設置位置は、事前に定められた固定位置であるとする。したがって、第1の形態では、受信コイル4の位置については、z方向のみの位置について検出する場合について説明する。
【0024】
図3は、受信コイル4の構造の説明図である。
図3(a)は、受信コイル4の斜視図、図3(b)は、受信コイル4の内部を上面から透視して見た図、図3(c)は、受信コイル4の内部を側面から透視して見た図である。
【0025】
受信コイル4は、被検体12からの磁気共鳴信号を受信するためのコイルエレメント41および42を有している。受信コイル4は、被検体12から磁気共鳴信号を受信するときには、2つのコイルエレメント41および42のうちのいずれか一方のコイルエレメントが選択される。コイルエレメントの選択方法については、後述する。尚、図3では、説明の便宜上、受信コイル4が有するコイルエレメントの数は、2個であるが、コイルエレメントの数は2個に限定されることは無く、3個以上であってもよい。ここでは、説明の便宜上、受信コイル4が有するコイルエレメントの数を、2個にしている。
【0026】
また、受信コイル4は、受信コイル4の識別情報ID1を記憶したタグ43が内蔵されている。タグ43についても後述する。
【0027】
次に、クレードル31の内部構造について説明する。
図4は、クレードル31の内部構造の説明図である。
【0028】
図4(a)は、クレードル31の斜視図、図4(b)は、クレードル31の内部を上面から透視して見た図、図4(c)は、クレードル31の内部を側面から透視して見た図である。
【0029】
クレードル31は、検出部31aを有している。検出部31aは、受信コイル4のタグ43(図3参照)と無線通信を行うことにより、識別情報ID1を読み取り、タグ43(図3参照)の位置を検出する。検出部31aは、タグ43の識別情報ID1を読み取る複数個のリーダW(i=1〜10)を有している。第1の形態では、10個のリーダW〜W10が内蔵されているが、リーダの数は、必要に応じて、適宜変更可能である。リーダW〜W10は、z方向に並んでいる。
【0030】
図5は、リーダW〜W10が識別情報ID1を読み取ることが可能な領域Rを示す図である。
【0031】
リーダW〜W10は、それぞれ、タグ43に記憶されている識別情報ID1を読み取ることが可能な読取可能領域R(一点鎖線で示されている)を有しており、タグ43が読取可能領域Rの内側に入り込んだときに、タグ43の識別情報ID1を読み取ることができる。
【0032】
例えば、受信コイル4が、図6に示すように設置された場合、タグ43は、リーダWの読取可能領域Rの内側に入り込んでいるので、リーダWが識別情報ID1を読み取ることができる。また、受信コイル4が、図7に示すように設置された場合、タグ43は、リーダWの読取可能領域Rの内側に入り込んでいるので、リーダWが識別情報ID1を読み取ることができる。したがって、受信コイル4の位置によって、識別情報ID1を読み取るリーダが異なるので、受信コイル4の設置位置を検出することができる。
尚、クレードル31とタグ43との間で無線通信を行うときに使用される周波数は、マグネット2で使用される周波数とは異なるように設定されている。
【0033】
次に、第1の形態において、被検体12を撮影するときの手順について、具体的に説明する。
図8〜図10は、被検体12を撮影するときの手順の説明図である。
【0034】
先ず、被検体12をクレードル31に寝かせて受信コイル4を設置する(図8参照)。
図8は、被検体12をクレードル31に寝かせて受信コイル4を設置したときの様子を示す図である。
【0035】
図8(a)は、クレードル31に寝かされた被検体12と、マグネット2とを上から見た図、図8(b)は、図8(a)を横から見た図である。
【0036】
第1の形態では、受信コイル4の設置条件として、以下の(A)および(B)が規定されている。
(A)受信コイル4の下面4bをクレードル31の側に向け、受信コイル4の上面4aを被検体12の側に向ける。
(B)受信コイル4の側面4eをリーダW〜W10が配置されている側に向け、受信コイル4の側面4fを反対側(リーダW〜W10が配置されていない側)に向ける。
【0037】
したがって、オペレータは、この設置条件に従って受信コイル4を設置する。この設置条件に従って受信コイル4を設置すると、受信コイル4に内蔵されているタグ43が、リーダW〜W10のうちのいずれかのリーダの上に位置決めされるので、タグ43の識別情報ID1を読み取ることができる。図8では、タグ43は、リーダWの読取可能領域Rの内側に入り込んでいるので、リーダWがタグ43の識別情報ID1を読み取る。したがって、検出部31aは、z方向に関するタグ43の位置を検出することができる。タグ43は受信コイル4に内蔵されているので、タグ43の位置を検出することによって、受信コイル4の位置を検出することができる。
【0038】
上記のようにして、被検体12を寝かせて受信コイル4を設置したら、被検体12をボア21に搬送する(図9参照)。
【0039】
図9は、被検体12がボア21に搬送された様子を示す図である。
クレードル31が距離Dだけ移動し、被検体12がボア21に搬送される。図9では、被検体12がボア21に搬送される前の受信コイル4を、一点鎖線で示してある。被検体12をボア21に搬送したら、スキャン領域を位置決めするための位置決めスキャンを実行する。オペレータは、位置決めスキャンにより得られた画像データに基づいて、スキャン領域を設定する(図10参照)。
【0040】
図10は、スキャン領域を示す図である。
オペレータによってスキャン領域SRが設定されたら、コイルエレメント選択手段91は、受信コイル4のコイルエレメント41および42のうち、スキャン領域SRに最も近い位置のコイルエレメントを選択する。スキャン領域SRは、位置決めスキャンにより得られた画像データに基づいて、オペレータが設定しているので、コイルエレメント選択手段91は、ボア21内におけるスキャン領域SRの位置を認識することができる。また、受信コイル4の位置はわかっているので、コイルエレメント選択手段91は、スキャン領域SRとコイルエレメント41および42との位置関係を知ることができる。したがって、コイルエレメント選択手段91は、コイルエレメント41および42のうち、スキャン領域SRに最も近いコイルエレメントを選択することができる。図9では、コイルエレメント42がスキャン領域SRに近いので、コイルエレメント選択手段91は、コイルエレメント42を選択する。コイルエレメント42が選択されたら、スキャン領域SRのスキャンを行い、コイルエレメント42を用いて磁気共鳴信号が受信される。
【0041】
第1の形態では、受信コイル4のタグ43の位置を検出する検出部31aがクレードル31に備えられているので、クレードル31を移動させなくても、受信コイル4の位置を検出することができる。また、検出部31aは、無線通信によってタグ43の位置を検出しているので、クレードル31に、受信コイル4を接続するためのコネクタや、コネクタを移動させるためのスライドなどを備える必要はなく、クレードル31の構造を簡単にすることができる。
【0042】
また、受信コイル4の設置位置を検出することができるので、コイルエレメント41および42と、スキャン領域SRとの位置関係を認識することができる。したがって、スキャン領域SRが被検体12のどの部位に設定されても、スキャン領域SRの撮影に適したコイルエレメントを選択することができる。
【0043】
尚、第1の形態では、受信コイル4の設置位置を検出するためには、受信コイル4に内蔵されたタグ43が、リーダWの読取可能領域Rの内側に入り込む必要がある。したがって、各リーダW〜W10の読取可能領域Rを狭くしすぎると、受信コイル4をクレードルに設置しても、タグ43が読取可能領域Rの内側に入り込まなくなり、タグ43の識別情報ID1を読み取ることができなくなる。このため、読取可能領域Rの広さは、受信コイル4をクレードル31に設置したときに、タグ43が読取可能領域Rの内側に入り込むことができるように設定する必要がある。一方、各リーダの読取可能領域Rを広げすぎると、受信コイル4をクレードルに設置したときに、2個以上のリーダが同時にタグ43の識別情報ID1を読み取ってしまい、受信コイル43の位置を正確に検出することができなくなる。したがって、リーダW〜W10をクレードル31に内蔵する場合は、受信コイル4をクレードル31に設置した場合に、10個のリーダW〜W10のうちの1個のリーダのみが、タグ43の識別情報ID1を読み取るように、隣接するリーダの間隔を調整する必要がある。
【0044】
(2)第2の形態
第1の形態では、受信コイル4にタグは一つしか備えていないが、複数のタグを備えてもよい。第2の形態では、受信コイル4が複数のタグを備えている場合について説明する。尚、第2の形態では、受信コイル4以外の構成は、第1の形態と同じであるので、第2の形態の説明にあたっては、受信コイルについて、主に説明する。
【0045】
図11は、クレードル31と、クレードル31に設置された受信コイル4とを示す図である。
【0046】
図11(a)は、クレードル31および受信コイル4を上側から見た図、図11(b)は、横から見た図である。
【0047】
受信コイル4は、2つのタグ43および44が内蔵されている。タグ43は、受信コイル4の識別情報ID1を記憶しており、タグ44は、識別情報ID1とは異なる識別情報ID2を記憶している。
【0048】
図11では、タグ43は、リーダWの読取可能領域Rの内側に入り込んでおり、タグ44は、リーダWの読取可能領域Rの内側に入り込んでいる。したがって、リーダWがタグ43の識別情報ID1を読み取り、リーダWがタグ44の識別情報ID2を読み取る。したがって、クレードル31の検出部31aは、z方向に関するタグ43および44の位置を検出することができる。タグ43および44は受信コイル4に内蔵されているので、タグ43および44の位置を検出することによって、受信コイル4の位置を検出することができる。
【0049】
尚、図11では、受信コイル4の下面4bがクレードル31に向けられているが(図11(b)参照)、受信コイル4の上面4aおよび下面4bを、上下逆さまにしてもよい(図12参照)。
【0050】
図12は、受信コイル4の上面4aおよび下面4bを上下逆さまにしたときの図である。図12(a)は、クレードル31および受信コイル4を上側から見た図、図12(b)は、横から見た図である。
【0051】
図12では、図11とは逆に、リーダWが識別情報ID1を読み取り、リーダWが識別情報ID2を読み取るので、受信コイル4が上下逆さまに設置されていることを検出することができる。したがって、コイルエレメント選択手段91(図1参照)は、受信コイル4の上面4aおよび下面4bのどちらの面がクレードル31に向けられていても、コイルエレメント41および42の位置を正しく認識することができる。このため、第2の形態では、第1の形態で得られる効果に加えて、オペレータは、受信コイル4の上下の向きを気にせずに受信コイル4を設置することができるという効果も得られる。
尚、第2の形態では、タグの数は2個であるが、タグは3個以上備えてもよい。
【0052】
(3)第3の形態
第3の形態では、第2の形態との相違点を主に説明する。
【0053】
図13は、クレードル31と、クレードル31に設置された受信コイル4とを、上側から見た図である。
【0054】
第3の形態では、クレードル31の検出部31aは、リーダW〜W10の他に、更にリーダW11〜W20を有している。図13では、図11と同様に、リーダWおよびWが読み取った識別情報ID1およびID2に基づいて、受信コイル4の設置位置を検出することができる。また、2つのタグ43および44を備えているので、第2の形態と同様に、受信コイル4を上下逆さまにしても、コイルエレメント41および42の位置を正しく認識することができる。
【0055】
更に、第3の形態では、受信コイル4の側面4eおよび側面4fを左右逆にしてもよい(図14参照)。
【0056】
図14は、受信コイル4を左右逆にしたときの図である。
図14では、リーダW17が識別情報ID1を読み取り、リーダW14が識別情報ID2を読み取るので、受信コイル4が左右逆さまに設置されていることを検出することができる。したがって、第3の形態では、第1および第2の形態で得られる効果に加えて、オペレータは、受信コイル4の左右の向き気にせずに受信コイル4を設置することができるという効果も得られる。
【0057】
(4)第4の形態
図15は、第4の形態におけるクレードル31と受信コイル4とを示す図である。
【0058】
第4の形態では、リーダWがn行m列(図15では、4行10列)に並ぶように、マトリックス状に配列されている。このようにリーダWを配列することによって、第4の形態では、第1〜第3の形態で得られる効果に加えて、受信コイル4を斜めに設置しても、受信コイル4の位置を検出することができるという効果が得られる。尚、図15では、リーダWは、4行10列に配列されているが、行数および列数は、これに限定されることはない。
【符号の説明】
【0059】
2 マグネット
3 テーブル
4 受信コイル
5 シーケンサ
6 送信器
7 勾配磁場電源
8 受信器
9 中央処理装置
10 操作部
11 表示部
12 被検体
13 オペレータ
21 ボア
22 超伝導コイル
23 勾配コイル
24 送信コイル
31 クレードル
91 コイルエレメント選択手段
100 MRI装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の磁気共鳴信号を受信するコイルと、前記被検体が載置されるクレードルとを有する磁気共鳴イメージング装置であって、
前記コイルは、識別情報を記憶するタグを有し、
前記クレードルは、前記タグと無線通信を行うことにより、前記識別情報を読み取り、前記タグの位置を検出する検出部を有し、
前記タグの位置に基づいて、前記コイルの位置を検出する、磁気共鳴イメージング装置。
【請求項2】
前記検出部は、前記識別情報を読み取る複数のリーダを有する、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項3】
前記コイルは、所定の方向の関して、任意の位置に設置できるように構成されており、
前記複数のリーダは、前記所定の方向に並んでいる、請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項4】
前記コイルは、所定の方向の関して、任意の位置に設置できるように構成されており、
前記複数のリーダのうちの一部のリーダは、前記所定の方向に並び、残りのリーダは、前記一部のリーダとは異なる位置において、前記所定の方向に並んでいる、請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項5】
前記一部のリーダは、前記クレードルの第1の側面の側に並んでおり、前記残りのリーダは、前記第1の側面とは反対側の第2の側面の側に並んでいる、請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項6】
前記複数のリーダは、n行m列に配列されている、請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項7】
前記複数のリーダの各々は、前記識別情報を読み取ることが可能な読取可能領域を有しており、
前記タグが、前記複数のリーダのうちのいずれかのリーダの前記読取可能領域に入り込んだときに、前記タグの識別情報が読み取られる、請求項2〜6のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項8】
前記コイルは、前記タグを複数備えており、
複数のタグは、互いに異なる識別情報を有している、請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項9】
前記コイルは、被検体の磁気共鳴信号を受信するための複数のコイルエレメントを有し、
前記コイルの位置と、前記被検体のスキャン領域の位置とに基づいて、前記複数のコイルエレメントの中から、前記スキャン領域の磁気共鳴信号を受信するためのコイルエレメントを選択するコイルエレメント選択手段、を有する、請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate