説明

磁気記録媒体およびその製造方法

【課題】記録密度の高い磁気記録媒体の製造方法を提供する。
【解決手段】基板上に少なくともシリコン層を配置する工程と、該シリコン層の上に突起物を規則的に配列してなる凹凸構造を配置する工程と、該突起物の上面と該凹凸構造の凹部に磁性体を配置する工程と、熱処理により該凹部に配置した磁性体をシリコン化合物とする工程を含む磁気記録媒体の製造方法。前記シリコン層の上に下地層を配置する工程を有し、該下地層上の凹凸構造の凹部に磁性体を配置する磁気記録媒体の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報記録媒体として利用される磁気記録媒体およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の情報処理量の飛躍的な増大に伴って、情報記録媒体として広く使用されている磁気記録媒体においては大幅な大容量化が求められている。特にハードディスクにおいてはこれまで微細加工技術や信号処理技術の進歩などに支えられ、大幅な大容量・高記録密度化を実現してきた。しかしながら昨今では、磁化を基板面内方向に記録する従来の面内記録方式では熱揺らぎの問題により物理的限界とされていた200Gbit/in2 前後の記録密度が近づきつつあり、記録密度の上昇スピードも緩やかなものとなっていた。最近になって、熱揺らぎの問題に対して強いとされる、磁化を基板垂直方向に記録する方式、いわゆる垂直記録方式のハードディスクが製品化されたことで、今後も更なる記録密度の向上が実現するものと期待されている。
【0003】
ところが今後の更なる高密度化に対しては、ノイズの増加が大きな問題となっている。すなわち高記録密度化による記録ビットの微細化に伴い、磁性粒子の形状やサイズのばらつきがノイズの原因となって記録再生特性を劣化させてしまうといった問題がある。これを解決するには、隣接する磁性粒子間の交換相互作用の低減や、磁性粒子のサイズの微細化や形状の均一化が有効であると考えられている。具体的には、例えばCoCrPt系材料にSiO2を添加することで磁性粒子を非磁性体で取り囲み、磁性粒子を分離する方法(特許文献1参照)や、記録方向に対する粒子の平均直径を微細化する方法(特許文献2参照)が挙げられている。
【0004】
また微細加工技術を利用して、磁性粒子の形状及びサイズを制御することで均一化する方法も知られている。特に磁性粒子の配列まで制御することで、形状及びサイズの揃った磁性粒子を規則的に配列させたものはパターンド媒体と呼ばれ、1Tbit/in2級の記録密度を有する超高密度記録媒体を実現することが可能である。
【0005】
このようなパターンド媒体を作製するには、磁性層に対してエッチングなどの加工を施して形状及びサイズの揃った規則配列した磁性粒子を作製する方法(特許文献3参照)が挙げられる。
【0006】
また、エッチングなどの物理的加工による磁性層へのダメージを軽減するため、磁性層の一部を化学的に変質させる方法もある。すなわち磁性層表面にマスクを設けて、露出した磁性層をハロゲン化することで局所的に非磁性化させる方法(特許文献4参照)が提案されている。
【0007】
また、予め突起物を規則的に配列した凹凸構造を作製した後に磁性体を成膜して、突起物の上面に成膜された磁性体を記録部分とする方法(特許文献5参照)も知られている。
【特許文献1】特開平7−311929号公報
【特許文献2】特開2003−338019号公報
【特許文献3】特開平9−297918号公報
【特許文献4】特開2002−359138号公報
【特許文献5】特開2004−164692号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、化学的な方法で磁性層を局所的に非磁性化する従来の方法においては、記録密度の高いパターンド媒体となるに従って、規則的に配列した磁性粒子のサイズが小さくなることから、十分な加工精度を得ることが困難である。
【0009】
また、突起物の上面に成膜された磁性体を記録部分とする方法においては、突起物の間の凹部にも磁性体が成膜されることで、突起物の上面の磁性体との間に磁気的結合が生じるため、この磁気的結合を分断することが課題となっている。
【0010】
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、記録密度の高い磁気記録媒体およびその製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決する磁気記録媒体は、基板上に配置された突起物を規則的に配列してなる凹凸構造と、該凹凸構造の突起物の上面に配置された硬磁性体と、凹凸構造の凹部に配置された下地層と、該下地層の上に配置された少なくとも下地層の化合物を含有する非磁性体或いは軟磁性体とを有することを特徴とする。
【0012】
また、上記の課題を解決する磁気記録媒体は、基板上に配置された下地層と、該下地層の上に配置された、突起物を規則的に配列してなる凹凸構造と、該凹凸構造の突起物の上面に配置された硬磁性体と、凹凸構造の凹部に配置された少なくとも下地層の化合物を含有する非磁性体或いは軟磁性体とを有することを特徴とする。
【0013】
上記の課題を解決する磁気記録媒体の製造方法は、基板上に突起物を規則的に配列してなる凹凸構造を配置する工程と、該凹凸構造の凹部に下地層を配置する工程と、該突起物の上面と該凹凸構造の凹部に磁性体を配置する工程と、熱処理により該凹部に配置した磁性体を下地層との化合物とする工程を含むことを特徴とする。
【0014】
また、上記の課題を解決する磁気記録媒体の製造方法は、基板上に少なくとも下地層を配置する工程と、該下地層の上に突起物を規則的に配列してなる凹凸構造を配置する工程と、該突起物の上面と該凹凸構造の凹部に磁性体を配置する工程と、熱処理により該凹部に配置した磁性体を下地層との化合物とする工程を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、凹凸構造の凹部の磁性体のみを熱処理で局所的に非磁性化或いは軟磁性化することができる。したがって、突起物の間の凹部に形成された磁性体と突起物の上面の磁性体との間に生じる磁気的結合を分断することができ、記録密度の高い磁気記録媒体を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明に係る磁気記録媒体は、基板上に配置された突起物を規則的に配列してなる凹凸構造と、該凹凸構造の突起物の上面に配置された硬磁性体と、凹凸構造の凹部に配置された下地層と、該下地層の上に配置された少なくとも下地層の化合物を含有する非磁性体或いは軟磁性体とを有することを特徴とする。
【0017】
前記基板の上に更に第二の下地層が少なくとも配置されていることが好ましい。
或いは、本発明に係る磁気記録媒体は、基板上に配置された下地層と、該下地層の上に配置された、突起物を規則的に配列してなる凹凸構造と、該凹凸構造の突起物の上面に配置された硬磁性体と、凹凸構造の凹部に配置された少なくとも下地層の化合物を含有する非磁性体或いは軟磁性体とを有することを特徴とする。前記下地層の上に更に第二の下地層が少なくとも配置されていることが好ましい。
【0018】
前記下地層がシリコン層、ゲルマニウム層、アルミニウム層或いはマグネシウム層であることが好ましい。
本発明に係る磁気記録媒体の製造方法は、基板上に突起物を規則的に配列してなる凹凸構造を配置する工程と、該凹凸構造の凹部に下地層を配置する工程と、該突起物の上面と該凹凸構造の凹部に磁性体を配置する工程と、熱処理により該凹部に配置した磁性体を下地層との化合物とする工程を含むことを特徴とする。
【0019】
前記凹凸構造を配置する工程が、基板上に第二の下地層を配置し、更に該第二の下地層上に被陽極酸化層を配置する工程と、陽極酸化により該被陽極酸化層を規則的に配列した孔を有する多孔質皮膜とする工程と、該多孔質皮膜の孔の内部に該第二の下地層の酸化物を該基板に対して垂直に成長させる工程と、該多孔質皮膜を除去して該第二の下地層上に規則的に配列した該第二の下地層の酸化物から成る突起物による凹凸構造を得る工程からなることが好ましい。
【0020】
或いは、本発明に係る磁気記録媒体の製造方法は、基板上に少なくとも下地層を配置する工程と、該下地層の上に突起物を規則的に配列してなる凹凸構造を配置する工程と、該突起物の上面と該凹凸構造の凹部に磁性体を配置する工程と、熱処理により該凹部に配置した磁性体を下地層との化合物とする工程を含むことを特徴とする。
【0021】
前記凹凸構造を配置する工程が、基板上に少なくとも下地層と該下地層上に更に第二の下地層を配置し、更に該第二の下地層上に被陽極酸化層を配置する工程と、陽極酸化により該被陽極酸化層を規則的に配列した孔を有する多孔質皮膜とする工程と、該多孔質皮膜の孔の内部に該第二の下地層の酸化物を該基板に対して垂直に成長させる工程と、該多孔質皮膜を除去して該第二の下地層上に規則的に配列した該第二の下地層の酸化物から成る突起物による凹凸構造を得る工程からなることが好ましい。
【0022】
前記下地層を配置する工程がシリコン層、ゲルマニウム層、アルミニウム層或いはマグネシウム層を配置する工程であることが好ましい。
前記第二の下地層の酸化物を基板に対して垂直に成長させる工程が、該第二の下地層の陽極酸化を行う工程であることが好ましい。
【0023】
前記第二の下地層の陽極酸化を行う工程に使用する電解液が、ホウ酸アンモニウム、酒石酸アンモニウムまたはクエン酸アンモニウムの水溶液であることが好ましい。
前記突起物の上面と前記凹凸構造の凹部に下地層及び磁性体を配置する工程を含むことが好ましい。
【0024】
以下、本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の磁気記録媒体の一例を示す断面図である。図1において、基板10上に下地層であるシリコン層11が配置され、突起物12が規則的に配置された凹凸構造19を有している。更に突起物12の上面には記録部分となる硬磁性体13が配置され、凹凸構造の凹部となる部分には下地層であるシリコン化合物を含有する非磁性体14が配置されている。
【0025】
次に、図1に示す磁気記録媒体の製造工程について、図2に基づいて順を追って詳細に説明する。
図2は本発明の磁気記録媒体の製造方法の一例を示す工程図である。まず基板10上に下地層であるシリコン層11を配置し、更に下地層上に酸化物層15を配置する(図2(a)参照)。基板10としては、ガラス、シリコンなど、酸化物層15としてはSiO2などが用いられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0026】
次に、酸化物層15をドライエッチングなどの方法を用いて加工することで、規則的に配列した突起物12を有する凹凸構造19とする(図2(b)参照)。ドライエッチングのエッチングパターンは、光や電子線によるレジストパターニング、ナノインプリントを利用したパターニングなど、従来の一般的な方法で形成すればよい。
【0027】
続いて、記録部分となる磁性層の成膜を行う。この際、突起物の配列を反映して磁性層を配置するため、磁性体16で凹凸構造の凹部が塞がらないように,突起物の上部及び凹部に成膜を行う(図2(c)参照)。このためには、成膜粒子の入射方向が、基板に対して垂直方向になるように指向性を持たせて成膜を行うことが望ましい。具体的にはスパッタリングの場合、スパッタリング時のガス圧を低くする、基板と試料の間の距離を長くとる、コリメーターをターゲットと試料の間に配置するなどが試料に飛来するスパッタ粒子の指向性を向上させるのに効果的である。これらの方法によると、突起物の側壁への膜の付着が抑制され、突起物の上面に配置された磁性体16は、突起物の配列を反映して配置されることになる。また、スパッタ粒子が基板に対して垂直方向に指向性を有して飛来するため、突起物の側壁への膜の付着は抑制されるものの、凹部にも少なからず磁性体17が配置される。磁性体の材料は、記録媒体として一般的に用いられている結晶磁気異方性の大きな材料から選択すればよい。また、垂直記録方式とするには膜面垂直方向に一軸磁気異方性を有する材料を選択すればよい。例えば、[Co/M]の(M=Pt、Pd)多層膜、c軸が基板垂直方向に配向したhcp(六方最密格子)構造のCo或いはCo3Pt、L10規則構造のM’Pt、或いはM’Pd(M’=Co、Fe)などから選択すればよい。また、上記のCoやCo3Pt、M’Pt、或いはM’Pd(M’=Co、Fe)のように結晶配向した磁性体が必要な場合には、突起物の上部と磁性体の間に配向制御を目的とした下地層を必要に応じて配置すればよい。
【0028】
次に、磁性体を配置した試料を熱処理する事で凹部に配置された磁性体17をシリコン化合物とし、非磁性化或いは軟磁性化する(図2(d)参照)。すなわち、熱処理によりシリコン層11から磁性体17にシリコンを拡散させることで、磁性体17をシリコンとの金属間化合物(シリサイド)18へと組成変化させる。シリサイド形成温度は、Fe:450℃から500℃、Pt:200℃から500℃、Co:350℃から550℃、Pd:100℃から850℃等であり、元素に応じて異なる。
【0029】
一方、突起物の上面に配置された磁性体16に対してはシリコン層11からの拡散はなく組成の変化は起こらない。このため磁性体16が硬磁性体である場合、熱処理後も硬磁性を保持する。またM’Pt、或いはM’Pd(M’=Co、Fe)のような磁性体の場合は、規則化温度以上の熱処理によりfcc(面心立方格子)の不規則構造からL10規則構造へと変化する。これにより、突起物の上面に配置された磁性体16は軟磁性体から硬磁性体13へと変化する。
【0030】
すなわち、磁性体の規則化温度とシリサイド形成温度以上の熱を加えることにより、突起物の上面には記録部分となる硬磁性体13が規則的に配列し、突起物の間の凹部にはシリサイド18が配置された構造を作製することができる。
【0031】
突起物の上面と凹部の両方に硬磁性体が配置された場合、これらの間に磁気的結合が発生するため、磁気的結合を分断するためには突起物の高さがある程度必要である。しかし、本発明による構造においては、熱処理により突起物の間の凹部に配置される磁性体がシリサイドとなり非磁性化或いは軟磁性化しているため、突起物の高さに関わらず上記の磁気的結合を簡易に分断することが可能となる。
【0032】
尚、ここでは突起物を形成する材料は酸化物としているが、上記の熱処理により突起物の上面に配置された磁性体との間に化合物を形成しない材料であればよく、特に酸化物に限定されるものではない。
【0033】
また、シリコン基板を用いた場合においては、シリコン基板からシリコンの拡散が起こり、基板自身が下地層であるシリコン層11の役割を果たすことになるため、シリコン層11を配置しなくとも同様の効果が得られる。
【0034】
更に、下地層としてゲルマニウム層、アルミニウム層或いはマグネシウム層を利用しても、熱処理により突起物の間の凹部に配置される磁性体が下地層との化合物となり非磁性化或いは軟磁性化するため同様の効果が得られる。尚、本発明において下地層とは、このように磁性体を非磁性化或いは軟磁性化する層のことをいう。
【0035】
また、前記の規則的に配列した突起物を有する凹凸構造は以下のように陽極酸化によっても形成可能である。図7は、陽極酸化による凹凸構造の製造方法の一例を示す工程図である。
【0036】
まず基板10上に下地層のシリコン層11を配置し、更にシリコン層11上に第二の下地層101、さらにこの第二の下地層上に被陽極酸化層102を配置する(図7(a)参照)。
【0037】
続いて被陽極酸化層102をリン酸、シュウ酸、硫酸などの電解液中で陽極酸化することで、被陽極酸化層102を多孔質皮膜103とする(図7(b)参照)。この際、多孔質皮膜の孔104を規則的に配列させる為には、陽極酸化の開始点となる窪みを被陽極酸化層102表面に規則的に配置しておけばよい。被陽極酸化層102としては、AlやAlを主成分とする合金が利用可能である。
【0038】
更に、電解液をホウ酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、クエン酸アンモニウムなどに変えて陽極酸化を行う。これにより第二の下地層101が酸化物となり体積膨張することで、多孔質皮膜の孔104の内部に第二の下地層の酸化物105が充填されるように成長する(図7(c)参照)。このように第二の下地層の酸化物105を成長させるには、Ti,Zr,Hf,Nb,Ta,Mo,Wから選ばれる少なくとも一つの元素を含む材料を第二の下地層101とすればよい。尚、本発明において第二の下地層とは、体積膨張をすることで多孔質皮膜の孔の内部に充填するような層をいう。
【0039】
最後に試料を酸或いはアルカリに浸漬することで、多孔質皮膜103部分のみを選択的にウェットエッチングで除去する。これにより多孔質皮膜の孔104の配列に対応した、第二の下地層の酸化物より成る突起物12を有する凹凸構造が得られる(図7(d)参照)。
【0040】
得られた凹凸構造に対して前記と同様の手法で磁性体を配置し熱処理を行うと、シリコン層11からシリコンが拡散することで、第二の下地層101がシリサイドとなる。更にシリサイド化した第二の下地層101を介して、突起物12の間の凹部に配置された磁性体もシリサイドとなり非磁性化或いは軟磁性化し、突起物12の上面の磁性体との磁気的結合を分断することが可能となる。
【0041】
次に本発明の他の実施形態について説明する。
図8は本発明の磁気記録媒体の一例を示す断面図である。図8において、基板10上に突起物12が規則的に配置された凹凸構造19を有している。更に突起物12の上面には記録部分となる硬磁性体13が配置され、凹凸構造の凹部となる部分には下地層であるシリコン層11及びシリコン化合物を含有する非磁性体14が配置されている。
【0042】
次に、図8に示す磁気記録媒体の製造工程について、図9に基づいて順を追って詳細に説明する。
図9は本発明の磁気記録媒体の製造方法の一例を示す工程図である。まず基板10上に酸化物層15を配置する(図9(a)参照)。
【0043】
次に、酸化物層15をドライエッチングなどの方法を用いて加工することで、規則的に配列した突起物12を有する凹凸構造19とする(図9(b)参照)。続いて、シリコンの成膜を行い突起物の上面と凹部に対して下地層であるシリコン層11を配置する(図9(c)参照)。
【0044】
次に、ダイヤモンドスラリーなどを用いた表面研磨を行うことで、突起物の上面に配置されたシリコン層11のみを除去する(図9(d)参照)。また、表面研磨によって突起物が倒れてしまう場合は、PDMSなどの樹脂をコーティングして凹部を充填した後に表面研磨を行うとよい。研磨終了後、樹脂はアセトンなどで除去しておく。
【0045】
続いて、磁性体の成膜を行うことで、突起物の上面に磁性体16と凹部のシリコン層11上(下地層上)に対して磁性体17を配置する(図9(e)参照)。
次に、磁性体を配置した試料を熱処理する事で凹部に配置された磁性体17をシリサイド18とし、非磁性化或いは軟磁性化する(図9(f)参照)。
【0046】
一方、突起物の上面に配置された磁性体16に対してはシリコン層11からの拡散はなく組成の変化は起こらない。このため磁性体16が硬磁性体13である場合、熱処理後も硬磁性を保持する。
【0047】
また、前記の規則的に配列した突起物を有する凹凸構造は以下のように陽極酸化によっても形成可能である。図11は、陽極酸化による凹凸構造の製造方法の一例を示す工程図である。
【0048】
まず基板10上に第二の下地層101、さらに第二の下地層上に被陽極酸化層102を配置する(図11(a)参照)。
続いて被陽極酸化層102をリン酸、シュウ酸、硫酸などの電解液中で陽極酸化することで、被陽極酸化層102を多孔質皮膜103とする(図11(b)参照)。この際、多孔質皮膜の孔104を規則的に配列させる為には、陽極酸化の開始点となる窪みを被陽極酸化層102表面に規則的に配置しておけばよい。被陽極酸化層102としては、AlやAlを主成分とする合金が利用可能である。
【0049】
更に、電解液をホウ酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、クエン酸アンモニウムなどに変えて陽極酸化を行う。これにより第二の下地層101が酸化物となり体積膨張することで、多孔質皮膜の孔104の内部に第二の下地層の酸化物105が充填されるように成長する(図11(c)参照)。このように第二の下地層の酸化物105を成長させるには、Ti,Zr,Hf,Nb,Ta,Mo,Wから選ばれる少なくとも一つの元素を含む材料を第二の下地層101とすればよい。
【0050】
最後に試料を酸或いはアルカリに浸漬することで、多孔質皮膜103部分のみを選択的にウェットエッチングで除去する。これにより多孔質皮膜の孔104の配列に対応した、第二の下地層の酸化物より成る突起物12を有する凹凸構造が得られる(図11(d)参照)。
【実施例】
【0051】
以下に本発明の実施例について述べる。
実施例1
本実施例は、突起物の上面に配置される硬磁性体を記録部分としたパターンド媒体の作製に関するものである。
【0052】
図3は本発明の実施例1の磁気記録媒体の製造方法を示す工程図である。
表面に酸化膜を有するSi基板を用意し、一般的な半導体プロセスと同様に基板表面に感光性のレジストを配置し、フォトマスクを用いてレジストパターンを形成する。その後、ドライエッチングでSiO2から成る突起物12をSi基板31上に規則的に配置して凹凸構造を形成する(図3(a)参照)。本実施例では、表面の形状が一辺100nmの正方形、高さが50nmである突起物を160nm周期で正方状に配列する。
【0053】
次に,凹凸構造に磁性体をスパッタリングにより配置する(図3(b)参照)。本実施例ではFePtをFe:Ptの組成比が50:50atomic%、20nmの膜厚となるようにスパッタリングで成膜する。この際、スパッタリング条件をアルゴンガス圧力0.1Pa、ターゲットと試料との距離150mmとすることで、突起物の側面への回り込みが抑制され、図3(b)のようにFePtが配置される。
【0054】
次に、真空中で500℃にてアニールすることにより、FePtのL10規則化及びシリサイド化を行う。すなわち、図3(c)に示すように突起物12の上面に配置されたFePtは、アニールによりfccの不規則構造からL10規則構造へと結晶構造が変化することで硬磁性体13となる。
【0055】
一方突起物の間の凹部に配置されたFePtは、アニールによりSi基板31からSiが拡散するためFePtSixから成るシリサイド18となり、硬磁性にはならない。
以上のように、規則的に配列した突起物の上面に硬磁性体が配置され、突起物の間の凹部にはシリサイドが配置された構造体が作製される。本実施例の構造体は、突起物の間の凹部に配置された磁性体をシリサイド化することで、突起物の上面に配置される硬磁性体との間の磁気的結合が分断されるため、突起物の上面に配置される硬磁性体を記録部分としたパターンド媒体とすることが可能となる。
【0056】
実施例2
本実施例は実施例1において、記録部分となる硬磁性体の結晶配向を制御することに関するものである。
【0057】
図4は本発明の実施例2の磁気記録媒体の製造方法を示す工程図である。
実施例1と同様に図3(a)のような試料を作製する。更に実施例1と同様に、突起物の側面への回り込みを抑えて磁性体の成膜を行うが、本実施例ではSi基板上にPtを5nm配置した後に磁性体を配置する。本実施例ではPt60上に磁性体としてCo61を20nmの膜厚で配置した図4(a)のような試料とする。
【0058】
このとき、Pt60は表面が(111)の結晶面から成るfcc構造を有するため、Co61はPt60の結晶面の影響を受け、hcp構造のc軸が基板に垂直方向を向いた状態で成長し、基板に対して垂直方向の一軸磁気異方性を有する硬磁性体となる。
【0059】
次に、実施例1と同様に真空中で試料を500℃にてアニール処理する。これにより、図4(b)のように突起物の間の凹部に配置されたPtは、Si基板70からSiが拡散することによりPtSix 71から成るシリサイドとなる。更にその上のCoもPtSix 71を介してSiが拡散するためCoSix 72から成るシリサイドが形成される。
【0060】
一方で突起物の上面に配置されたPt60及びCo61に対しては、アニールにより結晶性が向上するといった変化はあるものの、基板70からのSiの拡散はなくシリサイドの形成は行われない。
【0061】
以上のように、実施例1と同様に規則的に配列した突起物の上面に硬磁性体が配置され、突起物の間の凹部にはシリサイドが配置された構造体が作製される。更に本実施例の硬磁性体はhcp構造のc軸が基板に垂直方向を向いた状態で配置されており、基板に対して垂直方向に強い磁気異方性を有するものとなっており、垂直記録方式のパターンド媒体とすることが可能である。
【0062】
実施例3
本実施例は、実施例1及び実施例2に記載の規則的に配列した酸化物の突起物を陽極酸化によって形成することに関するものである。
【0063】
Si基板上に第二の下地層となるTiを5nm、更にその上に被陽極酸化膜となるTiを10atomic%含んだAlTiを100nmスパッタリングにより成膜して試料を用意する。
【0064】
次に、試料表面にスピンコート法にてアルミニウムアルコキシドを20nmの厚みで塗布する。引き続き、試料を90℃で20分間ベークした後にアルコキシド表面にナノインプリントで陽極酸化の開始点となる窪みを転写する。本実施例では、高さ15nmの突起が、50nmの間隔で三角格子配列をしたモールドをアルコキシド表面に押し付けることで、モールドの突起を陽極酸化の開始点となる窪みとしてアルコキシド表面に転写する。
【0065】
さらに試料を180℃にて紫外線とオゾンを用いたアッシングで10分間処理することで、アルコキシド内のポリマー部を除去すると同時にアルミニウム部の酸化を進行させて、アルコキシド層を酸化する。
【0066】
その後、浴温16℃の0.3mol/L硫酸水溶液中にて20Vの印加電圧で陽極酸化を行う。酸化したアルコキシド層とアルミニウム層は一括に陽極酸化され、モールドの突起のパターンと同様に三角格子配列をした多孔質皮膜が形成される。
【0067】
次に、得られた多孔質皮膜を浴温22℃の5wt%リン酸水溶液に20分間浸すことで、ウェットエッチングによる孔径拡大処理を行う。これにより、孔径拡大処理前の孔径は20nmであったものが35nmに拡大される。
【0068】
次に、試料を浴温22℃の0.15mol/Lホウ酸アンモニウム水溶液中にて印加電圧40Vにて陽極酸化する。これにより、第二の下地層が酸化物となり体積膨張することで、多孔質皮膜の孔の内部に第二の下地層の酸化物であるTiの酸化物が充填されるように成長する。この際、ホウ酸アンモニウム水溶液による陽極酸化で成長したTiの酸化物の高さは陽極酸化電圧で決まり、本実施例では50nmである。
【0069】
更に、試料の表面をダイヤモンドスラリーで研磨することで、多孔質皮膜とTiの酸化物を同時に研磨して、Tiの酸化物の高さを40nmとした。この状態で、試料を浴温23℃の0.1mol/LのNaOH水溶液に5分間浸漬させることで、多孔質皮膜を除去する。これにより、Si基板80上に第二の下地層81の酸化物であるTiの酸化物が50nmの間隔で三角格子配列した、高さ40nm、直径35nmの突起物82として残った凹凸構造が得られる(図5参照)。
【0070】
以上のように、陽極酸化により規則的に配列した酸化物の突起物を形成することが可能である。図5の試料を用いて、実施例1或いは実施例2と同様に磁性体の配置とアニール処理を行うことで、規則的に配列した突起物の上面に硬磁性体が配置され、突起物の間の凹部にはシリサイドが配置された構造体が作製され、パターンド媒体とすることが可能となる。
【0071】
実施例4
本実施例は、突起物の上面に配置される硬磁性体を記録部分としたパターンド媒体の作製に関するものである。
【0072】
石英基板90を用意し、基板上にAl層91を5nm、更にAl上にSiO2層を50nmそれぞれスパッタリングにより成膜して配置する。実施例1と同様に、SiO2層表面にレジストパターンを形成後、ドライエッチングすることでSiO2層をパターニングして、SiO2から成る突起物12による凹凸構造をAl層91上に形成する(図6(a)参照)。本実施例では、表面の形状が一辺100nmの正方形、高さが50nmである突起物を160nm周期で正方状に配列する。
【0073】
次に、実施例1と同様の条件で凹凸構造にFePtをスパッタリングにより配置する(図6(b)参照)。
次に、真空中で500℃にてアニールすることにより、図6(c)に示すように突起物12の上面に配置されたFePtをfccの不規則構造からL10規則構造へと変化させることで硬磁性体13とする。このとき、突起物の間の凹部に配置されたFePtは、アニールによりAl層との界面で化合物が形成されるため、FePtAlx 92となり、L10規則構造へと変化せず硬磁性にはならない。
【0074】
以上のように、規則的に配列した突起物の上面に硬磁性体が配置され、突起物の間の凹部にはFePtとAl層との化合物が配置された構造体が作製される。本実施例の構造体は、熱処理により突起物上面に配置される磁性体のみを硬磁性体とすることで、突起物の間の凹部に配置された磁性体との間の磁気的結合を分断することが可能である。よって突起物の上面に配置される硬磁性体を記録部分としたパターンド媒体とすることが可能となる。
【0075】
本実施例においては、下地層としてAl層を用いて、突起物の凹部に配置されたFePtとAlとの化合物を熱処理により形成したが、本発明は本実施例の形態に限定されるものではない。
【0076】
すなわち、熱処理により突起物の凹部に配置された磁性体が下地層との化合物を形成すること、或いは組成の変化が生じることで非磁性或いは軟磁性となればよいので、Al層の代わりにGe層或いはMg層を使用した場合においても同様の効果が得られる。
【0077】
実施例5
本実施例は、突起物の上面に配置される硬磁性体を記録部分としたパターンド媒体の作製に関するものである。
【0078】
石英基板上に第2の下地層となるNbを15nm、更にその上に被陽極酸化膜となるTiを10atomic%含んだAlTiを100nmスパッタリングにより成膜して試料を用意する。
【0079】
次に、実施例3と同様にして陽極酸化により規則的に孔が配列した多孔質皮膜を作製し、更に多孔質皮膜の孔の内部に下地層の酸化物であるNbの酸化物を50nmの高さで成長させる。
【0080】
次に、試料を浴温23℃の0.1mol/LのNaOH水溶液に5分間浸漬させることで、多孔質皮膜を除去する。これにより、石英基板90上に下地層81と、Nbの酸化物から成る高さ50nmの突起物12を有した凹凸構造19が得られる。その後、スパッタリングにより下地層であるシリコン層11を10nmの膜厚で成膜する(図10(a)参照)。
【0081】
更に、試料の表面をダイヤモンドスラリーで研磨することで、突起の上面に配置されたシリコン層を除去すると同時に、突起の表面研磨を行い突起物の高さを40nmとする(図10(b)参照)。
【0082】
次に、実施例1と同様にしてスパッタリングにより凹凸構造にFePt40を10nmの膜厚で配置する(図10(c)参照)。
次に、真空中で500℃にてアニールすることにより、図10(d)に示すように突起物12の上面に配置されたFePtをfccの不規則構造からL10規則構造へと変化させることで硬磁性体13とする。このとき、突起物の間の凹部に配置されたFePtは、アニールによりシリコン層との界面で化合物が形成されるため、FePtSixから成るシリサイド18となり、L10規則構造へと変化せず硬磁性にはならない。
【0083】
以上のように、規則的に配列した突起物の上面に硬磁性体が配置され、突起物の間の凹部にはFePtとシリコン層との化合物が配置された構造体が作製される。
よって突起物の上面に配置される硬磁性体を記録部分としたパターンド媒体とすることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、凹凸構造の凹部の磁性体のみを熱処理で局所的に非磁性化或いは軟磁性化することで簡易な製造方法で記録密度の高い磁気記録媒体を提供できる。本発明は磁気記録による情報ストレージ分野に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の磁気記録媒体の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の磁気記録媒体の製造方法の一例を示す工程図である。
【図3】本発明の実施例1の磁気記録媒体の製造方法を示す工程図である。
【図4】本発明の実施例2の磁気記録媒体の製造方法を示す工程図である。
【図5】実施例3の陽極酸化により形成した凹凸構造を模式的に示した図である。
【図6】本発明の実施例4の磁気記録媒体の製造方法を示す工程図である。
【図7】陽極酸化による凹凸構造の製造方法の一例を示す工程図である。
【図8】本発明の磁気記録媒体の一例を示す断面図である。
【図9】本発明の磁気記録媒体の製造方法の一例を示す工程図である。
【図10】本発明の実施例5の磁気記録媒体の製造方法を示す工程図である。
【図11】陽極酸化による凹凸構造の製造方法の一例を示す工程図である。
【符号の説明】
【0086】
10 基板
11 シリコン層
12 突起物
13 硬磁性体
14 非磁性体
15 酸化物層
16 磁性体
17 磁性体
18 シリサイド
19 凹凸構造
31 Si基板
40 FePt
60 Pt
61 Co
70 Si基板
71 PtSix
72 CoSix
80 Si基板
81 下地層
82 突起物
90 石英基板
91 Al層
92 FePtAlx
101 第二の下地層
102 被陽極酸化層
103 多孔質皮膜
104 孔
105 第二の下地層の酸化物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に配置された突起物を規則的に配列してなる凹凸構造と、該凹凸構造の突起物の上面に配置された硬磁性体と、凹凸構造の凹部に配置された下地層と、該下地層の上に配置された少なくとも下地層の化合物を含有する非磁性体或いは軟磁性体とを有することを特徴とする磁気記録媒体。
【請求項2】
基板上に配置された下地層と、該下地層の上に配置された、突起物を規則的に配列してなる凹凸構造と、該凹凸構造の突起物の上面に配置された硬磁性体と、凹凸構造の凹部に配置された少なくとも下地層の化合物を含有する非磁性体或いは軟磁性体とを有することを特徴とする磁気記録媒体。
【請求項3】
前記下地層がシリコン層、ゲルマニウム層、アルミニウム層或いはマグネシウム層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気記録媒体。
【請求項4】
前記基板の上に更に第二の下地層が少なくとも配置されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
【請求項5】
前記下地層の上に更に第二の下地層が少なくとも配置されていることを特徴とする請求項2に記載の磁気記録媒体。
【請求項6】
基板上に突起物を規則的に配列してなる凹凸構造を配置する工程と、該凹凸構造の凹部に下地層を配置する工程と、該突起物の上面と該凹凸構造の凹部に磁性体を配置する工程と、熱処理により該凹部に配置した磁性体を下地層との化合物とする工程を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
【請求項7】
基板上に少なくとも下地層を配置する工程と、該下地層の上に突起物を規則的に配列してなる凹凸構造を配置する工程と、該突起物の上面と該凹凸構造の凹部に磁性体を配置する工程と、熱処理により該凹部に配置した磁性体を下地層との化合物とする工程を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
【請求項8】
前記下地層を配置する工程がシリコン層、ゲルマニウム層、アルミニウム層或いはマグネシウム層を配置する工程であることを特徴とする請求項6又は7に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項9】
前記凹凸構造を配置する工程が、基板上に第二の下地層を配置し、更に該第二の下地層上に被陽極酸化層を配置する工程と、陽極酸化により該被陽極酸化層を規則的に配列した孔を有する多孔質皮膜とする工程と、該多孔質皮膜の孔の内部に該第二の下地層の酸化物を該基板に対して垂直に成長させる工程と、該多孔質皮膜を除去して該第二の下地層上に規則的に配列した該第二の下地層の酸化物から成る突起物による凹凸構造を得る工程からなることを特徴とする請求項6に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項10】
前記凹凸構造を配置する工程が、基板上に少なくとも下地層と該下地層上に更に第二の下地層を配置し、更に該第二の下地層上に被陽極酸化層を配置する工程と、陽極酸化により該被陽極酸化層を規則的に配列した孔を有する多孔質皮膜とする工程と、該多孔質皮膜の孔の内部に該第二の下地層の酸化物を該基板に対して垂直に成長させる工程と、該多孔質皮膜を除去して該第二の下地層上に規則的に配列した該第二の下地層の酸化物から成る突起物による凹凸構造を得る工程からなることを特徴とする請求項7に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項11】
前記第二の下地層の酸化物を基板に対して垂直に成長させる工程が、該第二の下地層の陽極酸化を行う工程であることを特徴とする請求項9又は10に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項12】
前記第二の下地層の陽極酸化を行う工程に使用する電解液が、ホウ酸アンモニウム、酒石酸アンモニウムまたはクエン酸アンモニウムの水溶液であることを特徴とする請求項11に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項13】
前記突起物の上面と前記凹凸構造の凹部に下地層及び磁性体を配置する工程を含むことを特徴とする請求項6乃至12のいずれかの項に記載の磁気記録媒体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−192275(P2008−192275A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−176692(P2007−176692)
【出願日】平成19年7月4日(2007.7.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】