説明

磁気軸受の磁気軸受及びこのシステムを用いた回転機械

【課題】磁気軸受により支持された回転軸に生じる捩り振動を、磁気軸受を制御することにより効率的に減衰することが可能な磁気軸受及びこの磁気軸受を用いた回転機械を提供する。
【解決手段】回転軸7の周方向に沿って配置され、互いに釣合う方向の磁気力を作用させる複数のコイル11と、前記磁気力によって前記回転軸7に生じる変位を検出する変位センサ14と、前記コイル11を個々に制御するドライバ16とを備え、前記変位センサ14の検出信号に基づいて前記コイル11に供給する電流を制御して前記変位を調整可能に構成された磁気軸受10であって、前記ドライバ16から前記コイル11に回転磁界を付与する制御部17を備え、前記制御部17は、前記コイル11に前記回転軸7の回転数に応じた回転磁界を発生させるように構成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、磁気軸受により支持された回転軸に発生する捩り振動を減衰させるための磁気軸受の磁気軸受に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、例えば、圧縮機等の回転機械は、タービンやモータ等の駆動源にカップリング、回転軸により結合されて回転駆動されるようになっており、かかる高速で回転される場合に回転軸を安定して支持するために磁気軸受が用いられる場合がある。
また、高圧環境や潤滑剤を使用することが困難な環境において回転軸を支持する場合にも磁気軸受が広く用いられている。
【0003】
このように駆動源により回転駆動する場合、例えば、モータのトルク変動によってカップリング、回転軸に捩り振動が発生する場合があり、このような捩り振動を減衰する手段として、ダンパカップリングを用いてねじり振動を減衰させる方法があるものの、ダンパカップリングが高価であること、また、ダンパ要素として用いるゴムが劣化して寿命を迎えた場合、ゴムを交換することが必要であり、回転機械の稼働率の低下や交換コストがかかるという問題がある。
【0004】
このように磁気軸受で支持された回転軸の捩り振動を減衰する手段として、捩り振動を検出して回転速度が速まる瞬間に回転軸が制動されるような渦電流を回転軸生じさせる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平7−103286号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に示された磁気軸受の制御によれば、捩り振動を検出した瞬間に電流を制御するために、制御が複雑となるうえ、タイムラグにより充分に捩り振動が減衰できないという問題があった。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、磁気軸受により支持された回転軸に生じる捩り振動を、磁気軸受を制御することにより効率的に減衰することが可能な磁気軸受及びこの磁気軸受を用いた回転機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1記載の発明は、回転軸の周方向に沿って配置され、互いに釣合う方向の磁気力を作用させる複数のコイルと、前記回転軸に生じる変位を検出する変位センサと、前記コイルを個々に制御するドライバと、を備え、前記変位センサの検出信号に基づいて前記コイルに供給する電流を制御して前記変位を調整可能に構成された磁気軸受であって、前記ドライバから前記コイルに回転磁界を付与する制御部を備え、前記制御部は、前記コイルに前記回転軸の回転数に応じた回転磁界を発生させるように構成されていることを特徴とする。
【0008】
この発明に係る磁気軸受によれば、回転軸の回転数に応じた周波数の回転磁界をコイルに付与して、回転軸に回転磁界とのすべりを生じさせることができる。その結果、すべりに比例したトルクを回転軸に生じさせて捩り振動を減衰させることができる。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の磁気軸受であって、前記回転軸の速度を検出する速度センサを備え、前記速度センサにより前記回転数を検出するように構成されていることを特徴とする。
【0010】
この発明に係る磁気軸受によれば、速度センサにより検出した回転軸の速度を回転磁界の周波数にフィードバックするので、回転数に対応したトルクを発生させて捩り振動を効率的に減衰させることができる。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の磁気軸受であって、回転磁界制御手段を備え、前記回転磁界制御手段は、前記回転磁界の周波数を制御可能に構成されていることを特徴とする。
【0012】
この発明に係る磁気軸受によれば、回転磁界の周波数が制御可能とされているので所望の回転数において効率的に捩り振動を減衰させることができる。
【0013】
請求項4記載の発明は、駆動源と、該駆動源により回転駆動される回転負荷と、前記駆動源及び前記回転負荷とを直列に連結して前記駆動源から前記回転負荷に回転力を伝達する回転軸とを備えた回転機械であって、それぞれの前記回転負荷における捩り角度を予め解析もしくは測定することにより得た前記回転機械において発生する捩り振動のうち減衰させるべき固有振動モードの捩り振動の発生に対応する位置に請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の磁気軸受が設けられていることを特徴とする。
【0014】
この発明に係る回転機械によれば、それぞれの前記回転負荷における捩り角度を予め解析もしくは測定して得られた、前記回転機械において発生する捩り振動のうち減衰させるべき固有振動モードの捩り振動の発生に対応する位置に磁気軸受が配置されているので、磁気軸受のコイルに回転数に応じた回転磁界を付与して特定の固有振動モードの捩り振動を効率的に減衰させることができる。
また、特定の固有振動を有する捩り振動に係る磁気軸受に回転磁界を付与するので、ムダな電力消費がなく省ネルギーが実現できる。
なお、この明細書において、直列に連結とは回転駆動が並列に分岐されないことを意味しており、例えば、減速機等を介することにより一の回転軸と他の回転軸とが同軸上に配置されていない場合であっても、入力された回転力が複数の回転軸に分岐されない場合には直列であるとする。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る磁気軸受によれば、回転軸の回転数に応じた回転磁界を磁気軸受のコイルに発生させることができるので、回転軸に生じるねじれ振動を効率的に減衰させることができる。また、磁気軸受を構成するコイルに回転磁界を生じさせる構成とされているので、設備投資の低減及び省スペースを果たすことができる。
また、本発明に係る回転機械によれば、予め選択した捩り振動を効率的に減衰させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図1から図4を参照し、この発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る回転機械の一実施形態を示す図であり、符号1は圧縮機トレンを示している。
【0017】
圧縮機トレン1は、モータ(駆動源)2と、減速機3と、低圧圧縮機(回転負荷)4と、高圧圧縮機(回転負荷)5と、第1の回転軸6、第2の回転軸7とを備え、これらがモータ2、減速機3、第1の回転軸6、低圧圧縮機4、第2の回転軸7、高圧圧縮機5の順に直列に連結されている。
その結果、モータ2の回転駆動は、減速機3及び第1の回転軸6を介して低圧圧縮機4に伝達され、また、減速機3、第1の回転軸6、低圧圧縮機4及び第2の回転軸7を介して高圧圧縮機5に伝達されるようになっている。
また、この実施に形態において、第1の回転軸6、第2の回転軸7は2つの磁気軸受10により回転自在に支持されている。
【0018】
磁気軸受10は、図2に示すように、コイル11と、回転軸に生じる変位を検出する変位センサ14と、回転軸の速度を検出する速度センサ15と、ドライバ16と、制御部17とを備えている。
図2において示したのは、第2の回転軸7の例であるが、第1の回転軸6についても同様とされる。
【0019】
コイル11は、第2の回転軸7の周方向に沿って配置され、互いに釣合う方向の磁気力を吸引力として第2の回転軸7に作用させて第2の回転軸7を浮上支持するようになっている。
コイル11は、例えば、2つのコイル対12、13を備えており、コイル対12は、2つのコイル12A、12Bを備え、コイル対13はコイル13A、13Bを備えている。
【0020】
それぞれのコイル12A、12B、13A、13Bは、ドライバ16によって個々に制御可能とされ、コイル12Aとコイル12Bは、ドライバ16から互いに反転された電流が供給された場合に、コイル12A、12Bがそれぞれ第2の回転軸7を吸引する方向の磁気力が発生するように構成されている。かかる構成は、コイル対13を構成するコイル13A、13Bについても同様とされている。
【0021】
変位センサ14は、第2の回転軸7表面との距離を、例えば、磁気力によって検出し第2の回転軸7に生じる径方向の変位を検出する可能とされている。
速度センサ15は、第2の回転軸7の回転を、例えば、磁気力の変化によって検出し、検出した速度検出信号を制御部17に出力するようになっている
【0022】
ドライバ16は、4つのコイル12A、12B、13A、13Bに、例えば、PWM制御された電流を出力してコイル12A、12B、13A、13Bに磁気力による吸引力を発生させるようになっている。このドライバ16による電力供給は、コイル対12のそれぞれのコイル12A、12Bに互いに反転された電流が供給されるようになっている。また、コイル対13に対しても同様とされている。
【0023】
制御部17は、変位制御部17Aと、回転磁界制御部17Bと、回転数制御部17Cを備えている。
変位制御部17Aは、変位センサ14から入力された回転軸の位置検出信号に基づいてコイル11に供給する電流を演算してドライバ16に出力するようになっている。その結果、第2の回転軸7に対する吸引力を制御して第2の回転軸7を所定の位置に浮上支持可能とされている。
回転磁界制御部17Bは、第2の回転軸7の回転速度をコイル11に供給する回転磁界の周波数にフィードバックするものであり、速度センサ15から出力された速度検出信号に基づいてコイル11に付与する回転磁界の周波数を演算して回転磁界制御信号をドライバ16に出力するようになっている。
回転数制御部17Cは、回転磁界の周波数を制御して、第2の回転軸7の回転数に対応する回転数制御信号をドライバ16に付与するようになっている。
【0024】
ここで、コイル11に与える回転磁界の周波数を制御して速度変動を減衰させるトルクを発生させる場合について説明する。
回転磁界の周波数と第2の回転軸7の回転速度の関係を示すと、式(1)で示され、
トルクT=α(f−N) ・・・(1)
f:回転磁界の周波数(一定)
N:回転軸の回転速度(=(dθ/dt))
であり、
第2の回転軸7の回転に関する運動方程式は、
I・(dθ/dt)=T
=αf−α・(dθ/dt)
I:第2の回転軸7の慣性モーメント
であり、α・(dθ/dt)項が捩り振動の減衰に作用する。
【0025】
また、速度センサ15により検出した第2の回転軸7の回転数をフィードバックすることにより回転磁界の周波数を制御して速度変動を減衰させるトルクを発生させる場合について説明する。
回転磁界の周波数と第2の回転軸7の回転速度の関係は、
トルクT=α(f−N) ・・・(2)
:定常周波数
f=f+β(f−N) (β>0)とすると、
N:回転軸の回転速度(=(dθ/dt))
N<fのとき
f=f+β(f−N)>0
N>fのとき
f=f+β(f−N)<0
トルクT=α(f+β(f−N)−N)
=αf+αβf−α(β+1)・N
第2の回転軸7の回転に関する運動方程式は、
I・(dθ/dt)=T
=αf+αβf−α(β+1)・(dθ/dt)
よって I・(dθ/dt)+α(β+1)・(dθ/dt)=αf+αβf
となる。
ここで、 α(β+1)>αであるので、
第2の回転軸7の回転数をフィードバックすることでより大きな減衰効果が確保される。
回転磁界制御部17Bは、上記式(2)に基づいて回転磁界の周波数fを演算するように構成されている。
【0026】
磁気軸受10によれば、第2の回転軸7の回転数に応じた回転磁界をコイル対12、13に付与して第2の回転軸7に回転磁界とのすべりを生じさせることにより第2の回転軸7にすべりに比例したトルクを生じさせることができる。
その結果、第2の回転軸7に生じる捩り振動を効率的に減衰させることができる。
【0027】
次に、磁気軸受10の作用について説明する。
1)第2の回転軸7は、コイル11の吸引力により浮上され、第2の回転軸7が所定位置からずれて第2の回転軸7の表面に変位が生じると、変位センサ14により検出された位置検出信号が変位制御部17Aに入力されて、位置検出信号に基づいてドライバ16に出力された制御信号によりコイル11に供給する電流が制御され、コイル11の吸引力を制御することにより第2の回転軸7を所定位置に復元する。
2)第2の回転軸7に捩り振動が発生して回転速度が変化すると、速度センサ15により検出された速度検出信号が回転磁界制御部17Bに入力され、速度検出信号に基づいて第2の回転軸7に生じた捩り振動を減衰させるトルクに対応した回転磁界の周波数が算出され、その回転磁界の周波数の制御信号がドライバ16に出力される。
その結果、第2の回転軸7に生じた捩り振動が効率的に減衰される。
【0028】
磁気軸受10によると、速度センサ15で検出した第2の回転軸7の回転速度に基づいて、捩り振動を減衰させるための周波数の回転磁界をコイル11に付与し、第2の回転軸7に捩り振動に対応するすべり及びトルクを生じさせるので第2の回転軸7に発生した捩り振動を効率的に減衰することができる。
また、磁気軸受を構成するコイルに回転磁界を生じさせるので、設備投資の低減及び省スペースを果たすことができる。
【0029】
磁気軸受10によれば、第2の回転軸7の回転数に応じて周波数を制御することができるようになっているので、所望の回転数に応じたトルクを発生させることができる。その結果、所望の回転数において効率的に捩り振動を減衰させることができる。
【0030】
次に、この発明に係る磁気軸受10を適用した圧縮機トレン1の実施例について説明する。
図3は、圧縮機トレン1において発生する捩り振動の概略を示す斜視図であり、(A)は1次モードの捩り振動を、(B)は2次モードの捩り振動を示す図である。
なお、図3では、減速機3を省略して圧縮機トレン1を示している。また、図中の矢印は、ある瞬間の捩り振動を生じる捩りモーメントを示している。
【0031】
また、図4は、圧縮機トレン1において発生する捩り振動の固有振動モードを説明する概略図であり、図1においてAで示した位置における捩り振動を、横軸に捩り振動の周波数、縦軸に時間(t)を表し、その時間tにおける周波数ごとのトルクを時間軸方向に表示した図である。
【0032】
圧縮機トレン1は、図4に示すように、例えば、非同期の14Hzの1次モードの捩り振動が生じていて、この14Hzの1次モードの捩り振動は、図3(A)において示すように、モータ2と高圧圧縮機5の間の第1の回転軸6及び第2の回転軸7から構成される回転軸構成体8において形成されている。
したがって、固有振動モードが14Hzの1次モードの捩り振動は、第2の回転軸7に配置された磁気軸受10の回転磁界を速度フィードバック制御することにより効率的に減衰される。
【0033】
また、2次モードの捩り振動は、図3(B)において示すように、低圧圧縮機4を挟んで第1の回転軸6及び第2の回転軸7で反転した方向の捩り振動により形成されているので磁気軸受を低圧圧縮機4に設けて回転磁界を付与することで捩り振動を効率的に減衰させることができる。
【0034】
同様にして、他の固有モードの捩り振動の捩り方向を検出し、検出された捩りの組み合わせによって減衰させたい固有モードの発生に対応する位置に磁気軸受を配置して対応する周波数の回転磁界を付与することにより減衰させることができる。
【0035】
圧縮機トレン1によれば、それぞれの圧縮機4、5において発生する特定の固有モードを有する捩り振動を、捩り角度を予め解析もしくは測定することにより得て、減衰させるべき1次モードの捩り振動の発生に対応する第2の回転軸7に磁気軸受10が配置されている。
したがって、磁気軸受10のコイル11に回転軸の回転数に応じた周波数の回転磁界を付与して1次モードの捩り振動を効率的に減衰させることができる。
また、1次モードの捩り振動を減衰させる際に、磁気軸受10のみに回転磁界を付与するのでムダな電力消費がなく省ネルギーが実現できる。
【0036】
なお、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更をすることが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、速度センサ15が設けられて、圧縮機トレン1の回転軸6,7の回転速度を検出することにより回転軸6、7の回転数を検出する場合について説明したが、回転軸6、7の回転速度をフィードバックする構成は任意に設定可能である。また、速度センサ15を用いる場合に、例えば、エンコーダ等、他の回転数検出手段を用いてもよい。
【0037】
また、上記実施の形態においては、回転数制御部17Cが設けられていて、対応する周波数を自在に調整可能な場合について説明したが、回転数制御部17Cが設けられていない構成の磁気軸受10としてもよい。
また、上記実施の形態においては、圧縮機トレン1に磁気軸受10を配置して捩り振動を減衰させる場合について説明したが、例えば、タービン、その他の回転機械に適用してもよい。
【0038】
また、上記実施の形態においては、モータ2に対して2台の圧縮機4、5が直列に配置される場合について説明したが、例えば、圧縮機が3台以上の圧縮機トレンに対しても適用可能であり、かかる場合、捩り振動の固有振動モードは、1次、2次のみならず、3次以上の高次の捩り振動に対しても適用可能である。
【0039】
また、上記実施の形態においては、モータ2が圧縮機トレン1の一端に配置される場合について説明したが、モータが圧縮機トレンの中間位置に配置され、モータの両側に回転軸が配置された圧縮機トレンにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係る圧縮機トレンの概略構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る磁気軸受の概略構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る圧縮機トレンにおける捩り振動を説明する図であり、(A)は1次モードの捩り振動を、(B)は2次モードの捩り振動を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る圧縮機トレンにおける固有モードの捩り振動を説明する図である。
【符号の説明】
【0041】
1 圧縮機トレン(回転機械)
2 モータ(駆動源)
4 低圧圧縮機(回転負荷)
5 高圧圧縮機(回転負荷)
6 第1の回転軸(回転軸)
7 第2の回転軸(回転軸)
10 磁気軸受
11 コイル
12A、12B、13A、13B コイル
14 変位センサ
15 速度センサ
16 ドライバ
17 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸の周方向に沿って配置され、互いに釣合う方向の磁気力を作用させる複数のコイルと、
前記回転軸に生じる変位を検出する変位センサと、
前記コイルを個々に制御するドライバと、を備え、
前記変位センサの検出信号に基づいて前記コイルに供給する電流を制御して前記変位を調整可能に構成された磁気軸受であって、
前記ドライバから前記コイルに回転磁界を付与する制御部を備え、
前記制御部は、
前記コイルに前記回転軸の回転数に応じた回転磁界を発生させるように構成されていることを特徴とする磁気軸受。
【請求項2】
請求項1に記載の磁気軸受であって、
前記回転軸の速度を検出する速度センサを備え、
前記速度センサにより前記回転数を検出するように構成されていることを特徴とする磁気軸受。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の磁気軸受であって、
回転磁界制御手段を備え、
前記回転磁界制御手段は、前記回転磁界の周波数を制御可能に構成されていることを特徴とする磁気軸受。
【請求項4】
駆動源と、
該駆動源により回転駆動される回転負荷と、
前記駆動源及び前記回転負荷とを直列に連結して前記駆動源から前記回転負荷に回転力を伝達する回転軸と、
を備えた回転機械であって、
それぞれの前記回転負荷における捩り角度を予め解析若しくは測定することにより得た前記回転機械において発生する捩り振動のうち減衰させるべき固有振動モードの捩り振動の発生に対応する位置に請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の磁気軸受が設けられていることを特徴とする回転機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−14136(P2010−14136A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−172145(P2008−172145)
【出願日】平成20年7月1日(2008.7.1)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】