説明

祝事、招福用等文字を刻印した小豆入りの赤飯と、この小豆を利用した赤飯の詰物

【課題】従来は、祝事の際の赤飯で用いられる小豆等の穀物に文字を刻印して、豆を食べることによって穀物に刻印された文字が言霊となって、その言霊が体内に吸収されることによって、元気の源とするイメージを惹起すること、又は心の教養(栄養)を図ること等を目的とするものがなかった。また、通称加工用レーザーと呼称されるものでは、マーキング速度の点で課題を残すため、刻印するに際してスピード化が図れず、製品を大量生産することが困難な場合が生じる。
【解決手段】祝事や行事等で使用される小豆、大豆等の穀物にレーザーを使用することによって迅速に文字を刻印することができ、文字が刻印された小豆、大豆等の穀物を食べることにより身体の内から文字の有する言霊の力を吸収することによって、元気の源とるイメージを惹起し、又は心の教養(栄養)を図ることを目的とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、祝事、招福用等文字を刻印した小豆、大豆等の穀物の構造と、この穀物を利用した赤飯の詰物の構造、お祝い豆セットの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
季節の移り変わりがあり、それぞれの季節において美しい表情を見せる日本では、四季折々の文化や行事、風習や祝事がある。例えば冬には、お正月、春には、就職や入学等といった祝事があるが、その他でも季節に関係なく、子供が誕生すれば出産祝、結婚すれば結婚祝、新しく家を建てれば新築祝、学校を卒業すれば卒業祝、家を引越しすれば引越し祝等様々な祝事がある。このような祝事においては、日本では、赤飯を炊いてお祝いするという風習がある。この赤飯は、周知のとおり、小豆ともち米を炊くものであり、穀物である小豆を使用するものである。
【0003】
太古の昔より、人間は自分の意思を伝えるため、また、自分を表現するために文字を使用してきた。かつては、象形文字等が使用されており、その後変遷を辿り、今日使用されている多種多様の文字に引き継がれている。そして、文字の形こそ変われど、いつの時代もいつの世も、人間は自分の意思を伝え、自分を表現するため、また、他人とコミュニケーションをとるための手段として文字を使用してきた。
【0004】
このように文字は自分の意思を伝え、自分を表現するため、また、他人とコミュニケーションをとる手段であるため、場合によっては表現方法により、人を傷つけることがある。しかしその反面、落ち込んだときには、元気の源となり、又は心の教養(栄養)を図ることができ、勇気を与え、その人を奮い立たせることがある。また誰にでも特定の文字によって心を動かされたことがあるはずである。たった数本の線や曲線等が組み合わせることによって構成される文字には、文字となることによって文字に命が与えられ、文字自体に強い力が付与され、人々の心を揺り動かす力があり、文字には不思議な目には見えない魂が宿り、文字はやがて言霊となることが昨今さかんに風聴される傾向にある。
【0005】
そして、小豆等の穀物に文字が刻印され、その穀物を使用して赤飯を炊き、食べる場合、文字に宿った言霊が口から身体の中に入り、身体の中から文字が持つ力を吸収することができ、元気の源とするイメージを惹起し、心の教養(栄養)を図ることができる。
【0006】
また、周知のとおり、人間には五感(視覚、嗅覚、触覚、聴覚、味覚)がある。従って、穀物に文字を刻印した場合、文字を見ることによって視覚が刺激され、文字が刻印されている豆のにおいを嗅ぐことにより嗅覚が刺激され、文字が刻印されている豆を手で触れることにより触覚が刺激され、刻印された文字を声に出して読むことにより聴覚が刺激され、文字が刻印された穀物を食べることにより味覚が刺激されることになるため、刻印された文字に宿る言霊が人間の有する五感を刺激することによって元気の源とするイメージを惹起し、心の教養(栄養)を図ることができる。
【0007】
この点従来は、祝事の際の赤飯で用いられる小豆等の穀物に文字を刻印して、豆を食べることによって穀物に刻印された文字が言霊となって、その言霊が体内に吸収され、元気の源とするイメージを惹起し、又、心の教養(栄養)を図ることを目的とするものが存在しなかった。
【0008】
この点に近似するものとして食品に文字等を刻印する方法の、「食品に文字、図形等のマークを施す方法」がある。この「食品に文字、図形等のマークを施す方法」は、特開昭58−90985号(以下、文献1とする。)で、その構成は、レーザー光を用いて食品に文字等のマークを焼付けるものである。より具体的には、レーザー光の照射により、食品に直接マークを焼き付ける直接法と、スタンプにレーザー光を照射し、必要温度に加熱して、このスタンプを食品に押し当てることによってマークを焼付ける関接法に分けられる。確かに、この方法によれば、操作も容易で、マーキング間隔も自由に調整できる一方、そのマークは大きさ、線幅、色の濃淡、深さ等十分に調整することができる。しかし、文献1に係る発明である方法に使用するレーザーは、通称加工用レーザーと呼称されるものであり、マーキング速度の点で課題を残すため、文献1に係る発明である方法を使用して焼付ける場合は、スピード化が図れず、製品を大量生産することが困難な場合が生じる。また、文献1に係る発明の対象となる食品は、生魚等の生鮮魚介類、オムレツ等の卵加工製品、かまぼこ等の水産ねり製品、ハム等の畜肉加工製品、パン等の澱粉、糖類加工製品、豆腐等の豆類加工製品、野菜、果物又はその加工品であるため、赤飯の中の小豆、大豆等を対象としておらず、日本人の主食である米(正確にはもち米)を利用した赤飯には用いられるものではないため課題を残す。
【0009】
【特許文献1】特開昭58−90985号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記事情に鑑み、祝事や行事等で使用される豆にレーザーで文字を刻印して、身体の内と外から文字の有する言霊の力を吸収し、元気の源とするイメージを惹起し、又は心の教養(栄養)を図るための小豆、大豆等の穀物の構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1発明の小豆、大豆等の穀物の構造は、祝事用の文字を刻印した、小豆、大豆等の穀物を食べることにより、小豆、大豆等の穀物に刻印された祝事用の文字が持つ力が言霊となり、該言霊が体内に吸収されることによって、元気の源とするイメージを惹起すること、又は心の教養(栄養)を図ること等を目的とする祝事用の文字を刻印してなる小豆、大豆等の穀物の構造であって、この祝事用の文字は、レーザー光線を照射することにより刻印され、調理等で該穀物が膨張することによって該穀物に刻印された祝事用の文字も膨張し、該文字が容易に視認できることを特徴とする。
【0012】
第2発明の赤飯の詰物の構造は、請求項1に記載の穀物である小豆であって、該小豆をもち米と一緒に炊き上げ、該小豆を膨張するようにふっくらと炊き上げ、赤飯とし、該赤飯に混入され、膨張した小豆の前記文字が周辺方向より視認可能とし、該赤飯を四角や三角等形状の箱体に詰めて前記文字を組み合わせて、イメージの向上又は心の教養(栄養)を糧とすることを特徴とする。
【0013】
第3発明のお祝い豆セットの構造は、請求項1に記載の小豆、大豆等の穀物であって、前記祝事用の文字が結婚、出産、合格、就職、卒業、新築等の文字で刻印され、該祝事用の文字を刻印した該小豆、大豆等の穀物を透明体、半透明体等の小分けした袋体の中に入れ、該小分けした袋体を台紙に複数個貼着して、使用の度に台紙から容易に取り外し可能とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
第1発明によれば、祝事用の文字を刻印した、小豆、大豆等の穀物を食して体内に取り入れることによって、祝事用の文字の持つ力が言霊となり、体内に吸収され、元気の源とするイメージを惹起し、又、心の教養(栄養)を図ることができ、心身ともに奮起することができる。
【0015】
また、祝事用の文字を刻印した小豆、大豆等の穀物を炊き、又は、煮ることによって小豆、大豆等の穀物が膨張し、祝事用の文字も膨張するため、細かな祝事用の文字を容易に視認することができる。
【0016】
さらに、レーザーから照射されるレーザー光線を使用することによって、小豆、大豆等の穀物に祝事、招福用文字の刻印するものであるため、高スピードで小豆、大豆等の穀物に祝事用文字を刻印することができ、また、高スピードで刻印することによって製品を大量生産することができる。
【0017】
第2発明によれば、請求項1に記載の小豆をもち米と一緒に炊くことによって、お祝い事に欠かすことのできない赤飯の小豆に刻印された文字の持つ力を体内に取り入れることができ、元気の源とするイメージを惹起し、又、心の教養(栄養)を図ることが可能となる。
【0018】
また、前記文字を組み合わせて、ストーリー仕立てにすることにより、イメージの向上又は心の教養(栄養)の糧とすることができ、その上娯楽性が高まる。
【0019】
第3発明によれば、請求項1に記載の祝事用の文字を刻印した小豆を袋体に入れて小分けして、お祝い豆セットの構造としており、各種のお祝い事に対応して台紙から取り外して使用することができるため便利である。
【0020】
また、小豆を入れる袋体を透明体、半透明体等とすることにより、内容物が容易に視認できるため便利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
つぎに本発明の実施形態に係る小豆、大豆等の穀物を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1は、レーザー光線で祝事の文字を刻印した小豆の膨張前と膨張後の状態を表した正面図である。図2は、小豆にレーザー光線で祝事の文字を刻印している状態の斜視図である。図3は、レーザー光線で種々の祝事の文字を刻印した小豆の表面図及び裏面図である。図4は、レーザー光線で合格祝用の文字を刻印した小豆を混ぜた赤飯の詰物の斜視図である。図5は、レーザー光線で就職祝用の文字を刻印した小豆を混ぜた赤飯の詰物の斜視図である。図6は、穀物にレーザー光線で種々の祝事の文字を刻印したお祝い豆セットの正面図である。図7は、幸運を呼び込むイメージを惹起する小豆、大豆等の穀物の正面図である。図8は、レーザー光線で祝事の文字を刻印した小豆を使用したぼた餅の斜視図である。図9は、枡の中にレーザー光線で祝事の文字を刻印した大豆を入れた節分用の豆の斜視図である。図10は、レーザー光線で文字を刻印した植物の種の正面図である。図11は、レーザー光線で祝事の文字を刻印した金箔を酒の中に混入した祝事用の酒の斜視図である。図12は、レーザー光線で種々の祝事の文字を刻印したコーヒー豆の図である。図13は、図12に記載のコーヒー豆を挽いて、さらにドリップしたコーヒーの湯気の中から文字が湧き上がっている正面図である。図14は、子供が、レーザー光線で祝事の文字を刻印した小豆、大豆等の穀物を食べている正面図である。
【0023】
図1は、レーザー光線で祝事の文字を刻印した小豆の膨張前と膨張後の状態を表した正面図である。祝事に欠かすことのできない赤飯10は、小豆1aを米1c(もち米を含む。以下、同じ。)と一緒に炊き上げることによって作られる。炊く前の小豆1aは、小さく、硬質であるが、米1cと一緒に炊き上げることにより膨張し、軟質となる。そして小豆1aが膨張するとともに小豆1aに刻印された文字2も膨張するため、小豆1aに刻印された文字2が視認し易くなるため、小豆1aに刻印された文字2を様々な角度から視認が容易となる。また、文字2が膨張することにより文字2が生き生きとし、小豆1aを食べる者の身体に言霊がより浸透することとなり、元気の源とするイメージを惹起し、又は心の教養(栄養)を図ることができる。
【0024】
なお、米1cに混ぜる穀物は、便宜上、小豆1aに限定して説明しているが、小豆1aの他、ささげ等を米1cに混ぜて炊き上げることもできる。また本図では、小豆1aのいわゆる目1a1のある面、即ち、表面3に文字2を刻印しているが、裏面4にも刻印してもよく、さらに、裏面4のみに文字2を刻印することもできる。
【0025】
本図では、祝事用の文字の代表例として祝の文字2を刻印しているが、この文字2に限定されないことは勿論である。
【0026】
このように、レーザー光線31で小豆1aに刻印することができれば、例えば、学習塾や予備校等で、合格者の氏名を小豆1aに刻印した赤飯10を炊いて祝うことにより、お祝いの場に花を添えることとなる。
【0027】
図2は、小豆にレーザー光線で祝事の文字を刻印している状態の斜視図である。このように小豆に刻印する場合にレーザー30を使用してレーザー光線31を照射することによって迅速に刻印することができ、また、細かな文字であっても刻印することが可能である。従って、小豆、大豆等の穀物1によっては、細かな箇所に刻印する場合があるが、そのような細かな箇所においてもレーザー光線31であれば容易かつ、迅速に刻印することができる。
【0028】
また、本図では、穀物の代表例として小豆1aに文字2を刻印しているが、小豆1aに限定されるものではなく、例えば、大豆1bや米1c、さらにはコーヒー豆1dであってもよいことは勿論である。
【0029】
さらに本図においてレーザー30で刻印した文字2は祝であるが、この文字2に限定されないことは勿論である。
【0030】
レーザー光線31を照射する穀物の箇所は、レーザー30で刻印が可能な箇所であればどの箇所であってもよい。この点、本図では、小豆1aにレーザー光線31を照射して、祝の文字2を小豆1a表面3のみに刻印しているが、小豆1aの外周の全面に渡って刻印してもよい。また、小豆1aのいわゆる目1a1の部分を中心線として左側のみ、また、小豆1aの上半面のみ、下半面のみに刻印する等といったようなことが考えられる。
【0031】
また、穀物によっては形状が、表面3、裏面4、右側面5、左側面6を有するものがあるが、表面3、裏面4、右側面5、左側面6の全ての面に刻印する必要はなく、例えば、表面3のみ、裏面4のみ、右側面5のみ、左側面6のみに刻印する場合や、表面3と裏面4に刻印する場合や、右側面5と左側面6に刻印する場合や、表面3と左側面6に刻印する場合や、表面3と右側面5に刻印する場合や、裏面4と右側面5に刻印する場合や、裏面4と左側面6に刻印する場合等様々な組み合わせが考えられる。
【0032】
図3は、レーザー光線で種々の祝事の文字を刻印した小豆の表面及び裏面図である。穀物の裏面4に種々の祝事の文字2が刻印されており、表面3に祝の文字2が記載されている。祝事の文字2には多種多様の文字2があるが、本図では代表例を挙げている。例えば、学校への入学を祝う「入学祝」、学校を卒業することを祝う「卒業祝」、就職することを祝う「就職祝」、結婚することを祝う「結婚祝」、子供が生まれたことを祝う「出産祝」、家を新しく建てたことを祝う「新築祝」、定年退職を祝う「退職祝」等の文字2が挙げられる。
【0033】
本図では、裏面4に祝事、出産、結婚、合格、入学、卒業、寿、福、鶴、亀等の文字2を刻印して、表面3に祝の文字2を刻印している。また、表面3や裏面4以外の面にも種々の文字2を刻印することができることは勿論である。
【0034】
また他の例として、小豆1aの裏面4の文字2を祝とし、表面3の文字2を種々の祝事用の文字2とすることもできる。例えば、七五三のお祝い用の文字2を刻印することも可能である。さらに本図では小豆1aの表面3と裏面4に刻印された文字2は異なるが、表面3の文字2と裏面4の文字2を同じ文字2にすることも可能である。例えば、小豆1aの表面3に寿の文字2を刻印し、裏面4にも寿の文字2を刻印したり、小豆1aの裏面4に祝の文字2を刻印し、表面3にも祝の文字2を刻印することもできる。
【0035】
図4は、レーザー光線で合格祝用の文字を刻印した小豆を混ぜた赤飯の詰物の斜視図である。図3で説明した種々のお祝い用の文字2のうち、合格を祝う文字2が刻印された小豆1aをもち米1cと一緒に炊き上げることにより、赤飯10ができあがる。そして、小豆1aを炊くことによって、小豆1aが膨張し、それにともなって小豆1aに刻印された文字2も膨張するため、炊く前に小豆1aに細かな文字2を刻印した場合であっても、文字2も膨張するため、文字2が読みやすくなる。
【0036】
この赤飯10に混ぜられている小豆1aに刻印された文字2は、「祝合格」の文字2を刻印するもののほか、本図のように、合格、入学、邁進、躍進、学業成就、進級等の文字2を刻印してストーリー仕立てにすると娯楽性が高まる。
【0037】
祝事には欠かせない赤飯10に、レーザー光線31で種々の祝事の文字2を刻印した小豆1aを入れることによって、赤飯10を食べる際に祝事の文字2を視認することができるため、目で愉しむことができ、お祝いの場に花を添える。また、赤飯10を贈る場合、赤飯の贈り主の心温かい気持ちが文字2に力を与え、やがて文字2が言霊となり、小豆1aを食べることによってその言霊も体内に入り、気持ちの入った大きな祝福を身体の中からも受けるイメージを惹起することとなる。
【0038】
合格祝用の赤飯10を詰める箱体11は、本図のような正方形の箱型形状のものが考えられるが、その他の例として長方形、円形、楕円形、台形、扇形、雲形等の形状も挙げられる。
【0039】
祝事の際、赤飯を家庭で炊き上げる必要がなく、炊き上がった赤飯10を購入すればいいため赤飯10を炊き上げる手間を省くことにより、家事にかける時間を節約することができ、時間を有効活用できる。箱体11に詰められた赤飯10を必要な分だけ購入すればよいため便利である。また赤飯10は、家庭において少量である家族分を炊くよりも、工場や店舗で大量に炊き上げたほうが、ふっくらとおいしく炊き上げることができる。
【0040】
図5は、レーザー光線で就職祝用の文字を刻印した小豆を混ぜた赤飯の詰物の斜視図である。就職を祝う文字2が刻印された小豆1aを入れた赤飯10の詰物である。この図5の赤飯の詰物は、図4に記載の赤飯10に混ぜられた小豆1aが合格用の文字2から就職を祝う文字2に変更されたのみで、その他の部分は変更されていないため、図4の赤飯10の詰物と同様である。
【0041】
本図の赤飯10の詰物は就職祝用の赤飯10であるため、赤飯10に混ぜられている小豆1aに「祝就職」の文字2を刻印する場合の他、本図のように、邁進、躍進、繁栄、栄転、出世等の文字2を入れることができる。この文字2は、ストーリー仕立てにすると娯楽性が高まる。
【0042】
就職祝用の赤飯10を詰める箱体11は、本図のような正方形の箱型形状のものが考えられるが、その他の例として長方形、円形、楕円形、台形、扇形、雲形等の形状も挙げられる。
【0043】
図6は、穀物にレーザー光線で種々の祝事の文字を刻印したお祝い豆セットの正面図である。お祝い豆セット21は、大別すると、レーザー光線31で種々の祝事の文字2を刻印した小豆1aと、その小豆1aを入れる袋体7と、その袋体7を取り付ける台紙8により構成されている。
【0044】
お祝い豆セット21に使用される小豆1aは、図6にあるように、それぞれの祝事に対応するために、例えば、出産祝用、結婚祝用、合格祝用、就職祝い用、卒業祝用、新築祝用等の文字2をレーザー光線31で刻印する。そして、それぞれの祝事に対応して刻印した小豆1aを1つの袋体7に入れパックして、一つの袋体7として小分けする。この小分けされた袋体7は、内部が視認し易いように透明体、半透明体等の素材で作成されることが望ましい。また、購入者がどの祝事用の小豆1aであるかが一目瞭然となるように、例えば合格祝用等の文字2が明確となるように表示されていることが望ましい。袋体7の大きさは、中に入る小豆1aの量等によって適宜大きさが変更される。したがって、中に入る小豆1aの量が少なければ袋体7の大きさも当然に小さくなる。一方、中に入る小豆1aの量が多ければ袋体7の大きさも当然に大きくなる。
【0045】
次に、出産祝用、結婚祝用、合格祝用、就職祝用、卒業祝用、新築祝用等の文字2を刻印した小豆1a入りの袋体7を貼着する台紙8について説明する。この台紙8の大きさについては、袋体7を貼着する数によって適宜変更できる。従って、台紙8は、袋体7を貼着しやすく、又、袋体7を取り外しやすい大きさであればよい。台紙8の上方は、本図のように、台紙8を引っ掛けやすくするための孔8aが設けることも可能である。この孔8aに壁等に設けられている釘等を引っ掛けることによりお祝い豆セット21を係止することができる。
【0046】
台紙8と袋体7の貼着方法は、種々の方法が考えられるが、例えば、両面テープを利用して貼着する方法が挙げられる。この場合、両面テープの一方の粘着面を台紙8に貼着し、他方の粘着面を袋体7に粘着する。またその他の例として、台紙8を2枚用いる構成とし、表面側に設ける1枚の台紙8には、複数個の四角、三角、円等の形をミシン目で囲繞した構成とする。裏面側に設けるもう1枚の台紙8は、表面側に設ける1枚の台紙8を重ねあわした際に、ミシン目で囲繞した複数個の四角、三角、円等の形に適合する位置で箱状の窪みを設ける。そして、その箱状の窪みに袋体7を入れ、そのうえで表面側に設ける1枚の台紙8を重ね合わせて、1つのお祝い豆セット21を構成する。このお祝い豆セット21を取り出す場合は、表面側に設ける1枚の台紙8のミシン目を押し破ることにより、中の袋体7を取り出すこととなる。この場合は、表面側に設ける1枚の台紙8のミシン目で囲繞された中、又はその近辺にどの祝事用の小豆1aであるか一目瞭然となるように表示することが望ましい。
【0047】
本図のお祝い豆セット21は、種々の祝事用の袋体7を1枚の台紙8に貼着しているが、1種類の祝事用の袋体7を数個貼着すること(例えば、台紙8に貼着した袋体7に入った小豆1aに刻印された文字2が全て合格用のものである場合等)も考えられる。
【0048】
また、お祝い豆セット21の小豆1aは、本図のような、出産祝用、結婚祝用、合格祝用、就職祝用、卒業祝用、新築祝用等の文字2を刻印した小豆1aに限定されず、例えば、節分用の、福、鬼等の文字2を刻印した大豆1bであってもよい。
【0049】
図7は、幸運を呼び込むイメージを惹起する小豆、大豆等の穀物の正面図である。小豆、大豆等の穀物1に幸福を呼び込むであろうとされる文字2をレーザー30のレーザー光線31で刻印したものである。
【0050】
本図では、代表例として小豆、大豆等の穀物1に宝くじ、当たり、と刻印した文字2を明示したが、幸運を呼び込むイメージの文字であればどのような文字2であってもよいことは勿論である。例えば、合格、子宝、安産、結婚等の文字2が考えられる。このように小豆、大豆等の穀物1に文字2を刻印した場合は、文字2に力が与えられ、やがて文字2が言霊となり、小豆、大豆等の穀物1を食べることによって、小豆、大豆等の穀物1に刻印された文字2である願望を叶えられるようなイメージを惹起するものである。
【0051】
図8は、レーザー光線で祝事の文字を刻印した小豆を使用したぼた餅の斜視図である。本図では、お皿13の上にレーザー光線31で祝事の文字2を刻印した小豆1aを使用した和菓子であるぼた餅12をのせている。このぼた餅12に使用した小豆1aに刻印される文字2は、例えば、結婚、出産、合格、就職、卒業、新築等といった様々な文字2が考えられる。また、本図では、代表例としてぼた餅について説明しているが、レーザー光線31で刻印された小豆1aを使用したものであれば、ぼた餅に限定されず、ぜんざい等であってもよい。
【0052】
ぼた餅12は、春の彼岸や秋の彼岸に特によく食されるが、レーザー光線31で祝事の文字2を刻印した小豆1aを使用したぼた餅12を図4、図5の赤飯10のように箱詰してぼた餅12セットとすることもできる。
【0053】
図9は、枡14の中にレーザー光線31で祝事の文字2を刻印した大豆1bを入れた、節分用の豆の斜視図である。節分用の豆は、煎った大豆1bを使用するのが一般的である。本図では枡14の中に入っている大豆1bに刻印された文字2は、種々のものが挙げられるが、例えば、鬼、福、家内安全、健康等の文字を入れることが考えられるが、これらの文字2に限定されないことは勿論である。
【0054】
また節分では、自分の年の数だけ豆を食べる習慣があるが、大豆1bにレーザー光線31で酉、犬等の十二支の文字2を刻印して娯楽性を高めることもできる。
【0055】
図10は、レーザー光線31で文字を刻印した植物の種子1fの正面図である。種子1fは栄養価が高く、身体に良いことは周知の事実である。身体に良いものを食べることにより健康な身体が作られ、また、身体に健全な精神が宿り、元気の源とするイメージを惹起し、又は心の教養(栄養)を図ることができる。そこで本図のような南瓜の種子1fにレーザー光線で文字2を刻印し、その種子1fを食べることにより、刻印された文字2に力が与えられ、文字2がやがて言霊となり、身体の中から健康となるイメージを惹起する。
【0056】
種子1fには多種多様にものが存在するが、身体に良く、薬膳として食べられているものの一例として本図のような南瓜の種子1fが挙げられるが、その他の例として、南瓜の種子1fの他、松の実等の種子1fであってもよい。また、本図では、種子1fに刻印した文字2を薬膳、健康としているが、その他の文字2、例えば、長寿、鶴、亀等の文字2を入れてもよい。
【0057】
図11は、レーザー光線で祝事の文字を刻印した金箔を、酒の中に混入した祝い酒の正面図である。本図は、容器15に入った金箔17入りの酒16を表現したものである。金箔17にレーザー30によってレーザー光線31を照射して、金箔17に文字2を刻印している。本図では、金箔17に刻印された文字2は、20才、成人祝、健康、安全といった文字を刻印しているため、主に成人祝用の祝い酒である。また、金箔に刻印される文字は本図に表した文字に限定されるものではなく、図3で表したような文字2を刻印することができることは勿論である。従って例えば、金箔17に出産の文字2を刻印した場合は、出産祝用の祝い酒となり、新築の文字2を刻印した場合は新築祝用の祝い酒となる。
【0058】
図12は、レーザー光線で種々の祝事の文字2を刻印したコーヒー豆の正面図である。本図では、美味、楽しみ、明朗、といった文字2がコーヒー豆1dに刻印されているが、これらの文字2に限定されないことは勿論であり、様々な文字2を刻印することができる。
【0059】
コーヒー豆1dに文字2を刻印する場合、コーヒー豆1dの表面3には略中央に長手方向に向かって、いわゆるセンターカット3aがあるため、センターカット3aの右側3a1及び/又は左側3a2を刻印することもできる。この場合、センターカット3aの右側3a1及び/又は左側3a2は面積が狭いが、レーザー30によるレーザー光線31によれば容易に照射して文字2を刻印することができる。また、刻印する面は、コーヒー豆1dの場合も、センターカット3aがある表面3、裏面4、右側面5、左側面6の全ての面に刻印する必要はなく、例えば、表面3のみ、裏面4のみ、右側面5のみ、左側面6のみに刻印する場合や、正面3と裏面4に刻印する場合や、右側面5と左側面6に刻印する場合や、表面3と右側面5に刻印する場合や、表面3と左側面6に刻印する場合や、裏面4と右側面5に刻印する場合や、裏面4と左側面6に刻印する場合等様々な組み合わせが考えられる。さらに、コーヒー豆1dの上半面のみ、下半面のみの刻印も可能である。
【0060】
図13は、図12に記載のコーヒー豆を挽いて、さらにドリップしたコーヒーの湯気の中から文字が湧き上がっている正面図である。本図のように、文字2が刻印されたコーヒー豆1dを挽いたうえでドリップし、コーヒーカップ18に入れると、コーヒー豆1dに刻印された文字2に力が宿り、文字がやがて言霊となり、その言霊が湯気19と一緒に湧き上がり、文字2の持つ力がコーヒーの香りと一緒に身体に吸収される。そして身体に吸収されることによって、元気の源とするイメージを惹起し、心の教養(栄養)を図ることができる。
【0061】
図14は、本発明である文字が刻印された小豆、大豆等の穀物を子供が食べている正面図である。穀物は小豆1aや大豆1bに限定されないため、米1c等にも文字2を刻印することができる。従って、小豆1aや大豆1b、米1cに希望、願望、将来の夢、親が子に託す夢等を文字2にしてその文字2を小豆1aや大豆1b、米1c等に刻印して、その小豆1aや大豆1b、米1cを食べることにより、小豆1aや大豆1b、米1c等に刻印された文字2に力が宿り、文字2がやがて言霊となり体内に吸収され、元気の源となり、心の教養(栄養)を図ることができる。
【0062】
なお、小豆、大豆等の穀物1に刻印する手段としてレーザー光線31で文字2を刻印する他、刻印機や、手彫りによって文字2を刻印することも本発明の範疇である。
【0063】
また、小豆、大豆等の穀物1の文字2は、刻印して表現する場合の他、印刷や貼着紙等で表現することも可能である。この点、貼着紙で文字2を表現する場合として、野菜や魚介類等を粉末状にし、貼着紙に混入して、野菜や魚介類等の粉末を混入した貼着紙を文字2の形にして表現することも考えられる。また、貼着紙で文字2の形とせず、小豆、大豆等の穀物1の外面の全部や一部を貼着紙でコーティングしてもよい。かかる場合は、小豆、大豆等の穀物1の栄養分と野菜や魚介類等の栄養分を同時に摂取することができ、大変健康によい。例えば、野菜嫌いの子供20や、魚介類嫌いの子供20に抵抗感なく、野菜や魚介類の栄養を取らせることができるため、子供の成長、発育に有用である。また子供20に限らず野菜や魚介類が嫌いな人、特に女性は、小豆、大豆等の穀物1の栄養と野菜、魚介類の栄養を同時に摂取することにより、美容と健康によい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】レーザー光線で祝事の文字を刻印した小豆の膨張前と膨張後の状態を表した正面図である。
【図2】小豆にレーザー光線で祝事の文字を刻印している状態の斜視図である。
【図3】レーザー光線で種々の祝事の文字を刻印した小豆の表面図及び裏面図である。
【図4】レーザー光線で合格祝用の文字を刻印した小豆を混ぜた赤飯の詰物の斜視図である。
【図5】レーザー光線で就職祝用の文字を刻印した小豆を混ぜた赤飯の詰物の斜視図である。
【図6】穀物にレーザー光線で種々の祝事の文字を刻印したお祝い豆セットの正面図である。
【図7】幸運を呼び込むイメージを惹起する小豆、大豆等の穀物の正面図である
【図8】レーザー光線で祝事の文字を刻印した小豆を使用したぼた餅の斜視図である。
【図9】枡の中にレーザー光線で祝事の文字を刻印した大豆を入れた、節分用の豆の斜視図である。
【図10】レーザー光線で祝事の文字を刻印した植物の種子の正面図である。
【図11】レーザー光線で祝事の文字を刻印した金箔を、酒の中に混入した祝事用の酒の斜視図である。
【図12】レーザー光線で種々の祝事の文字を刻印したコーヒー豆の正面図である。
【図13】図12に記載のコーヒー豆を挽いて、さらにドリップしたコーヒーの湯気の中から文字が湧き上がっている正面図
【図14】本発明である文字が刻印された小豆、大豆等の穀物を子供が食べている正面図である。
【符号の説明】
【0065】
1 小豆、大豆等の穀物
1a 小豆
1a1 目
1b 大豆
1c 米
1d コーヒー豆
1f 種子
2 文字
3 表面
3a センターカット
3a1 右側
3a2 左側
4 裏面
5 右側面
6 左側面
7 袋体
8 台紙
8a 孔
10 赤飯
11 箱体
12 ぼた餅
13 お皿
14 枡
15 容器
16 酒
17 金箔
18 コーヒーカップ
19 湯気
20 子供
21 お祝い豆セット
30 レーザー
31 レーザー光線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
祝事用の文字を刻印した小豆、大豆等の穀物を食べることにより、小豆、大豆等の穀物に刻印された祝事用の文字が持つ力が言霊となり、該言霊が体内に吸収されることによって、元気の源とするイメージを惹起すること、又は心の教養(栄養)を図ること等を目的とする祝事用の文字を刻印してなる小豆、大豆等の穀物の構造であって、
この祝事用の文字は、レーザー光線を照射することにより刻印され、
調理等で該穀物が膨張することによって該穀物に刻印された祝事用の文字も膨張し、該文字が容易に視認できることを特徴とした小豆、大豆等の穀物の構造。
【請求項2】
請求項1に記載の穀物である小豆であって、
該小豆をもち米と一緒に炊き上げ、該小豆を膨張するようにふっくらと炊き上げ、赤飯とし、
該赤飯に混入され、膨張した小豆の前記文字が周辺方向より視認可能とし、
該赤飯を四角や三角等形状の箱体に詰めて前記文字を組み合わせて、イメージの向上又は心の静養の糧とすることを特徴とした赤飯の詰物の構造。
【請求項3】
請求項1に記載の小豆、大豆等の穀物であって、
前記祝事用の文字が結婚、出産、合格、就職、卒業、新築等の文字で刻印され、
該祝事用の文字を刻印した該小豆、大豆等の穀物を透明体、半透明体等の小分けした袋体の中に入れ、
該小分けした袋体を台紙に複数個貼着して、使用の度に台紙から容易に取り外し可能とすることを特徴としたお祝い豆セットの構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−159452(P2007−159452A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−358277(P2005−358277)
【出願日】平成17年12月12日(2005.12.12)
【特許番号】特許第3815688号(P3815688)
【特許公報発行日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(594148667)株式会社石亀工業 (27)
【Fターム(参考)】