説明

神経精神医学障害に関する規範的なデータセット

生体構造の異常を特定するシステム及び方法が提供される。このシステム及び方法は、プロセッサを用いて、複数の対照患者のボリュメトリック画像において撮像される上記生体構造をセグメント化し、上記対照患者の各々の上記生体構造の対照セグメント化を生成するステップと、上記対照セグメント化の形態の統計表現を抽出することにより規範的なデータセットを得るステップと、患者セグメント化を生成するため、異常に関して解析される患者の上記生体構造をセグメント化するステップと、上記対照セグメント化から得られる上記規範的なデータセットと上記患者セグメント化とを比較するステップとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体構造の異常を特定する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの一般的な神経精神病学的障害(例えば、アルツハイマー病、精神分裂症、うつ病)は、臨床的に類似するようにみえるが、治療に対して異なる態様で反応する複数の異なる障害を表すことができる。これらの根底にある差は、変化する病気特有の神経基質を反映する場合がある。従って、斯かる障害の神経病態生理学に関連する特有の脳領域のボリュメトリック及び形状異常の急速な識別は、疾患サブタイプを特徴付けるのに役立ち、治療結果をおそらく最も改善する。障害の徴候の完全な開始の前に精神医学的な及び神経学的障害を持つ個人を特定することは、完全に開始を防止すること、及び/又はその長期のコースを改善することを狙いとする早めの介入戦略を可能にすることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在では、ほとんどの臨床センターにおいて脳構造の形態に関する決定は、MRI画像の主観的なレビューに制限される。これは、MRI脳ボリュームの手動のパーセレーションが労働集約的な性質を持つためと、非常に正確かつ時間効率の良い自動ツールがないためである。更に、医師はしばしば、一度に1つの脳構造と関わる。しかしながら、脳は、組織の相互接続されたネットワークである。従って、複数の構造の同時調査が、重要な問題に対する新たな洞察を及ぼす可能性を持つ重要な情報を明らかにすることができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
生体構造の異常を特定する方法が、プロセッサを用いて、複数の対照患者のボリュメトリック画像において撮像される上記生体構造をセグメント化し、上記対照患者の各々の上記生体構造の対照セグメント化を生成するステップと、上記対照セグメント化の形態の統計表現を抽出することにより規範的なデータセットを得るステップと、患者セグメント化を生成するため、異常に関して解析される患者の上記生体構造をセグメント化するステップと、上記対照セグメント化から得られる上記規範的なデータセットと上記患者セグメント化とを比較するステップとを有する。
【0005】
生体構造の異常を特定するシステムが、複数の対照患者のボリュメトリック画像において撮像される上記生体構造をセグメント化し、上記対照患者の各々の上記生体構造の対照セグメント化を生成し、上記対照セグメント化の形態の統計表現を抽出することにより規範的なデータセットを得るプロセッサを持ち、上記プロセッサは、患者セグメント化を生成するため、異常に関して解析される患者の上記生体構造をセグメント化し、上記対照セグメント化から得られる上記規範的なデータセットと上記患者セグメント化とを比較する。
【0006】
プロセッサにより実行可能な命令のセットを含むコンピュータ可読のストレージ媒体が提供される。この命令のセットは、複数の対照患者のボリュメトリック画像において撮像される上記生体構造をセグメント化し、上記対照患者の各々の上記生体構造の対照セグメント化を生成するステップと、上記対照セグメント化の形態の統計表現を抽出することにより規範的なデータセットを得るステップとを実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】例示的な実施形態によるシステムの概略的なダイヤグラムを示す図である。
【図2】例示的な実施形態による方法のフローダイヤグラムを示す図である。
【図3】図2の方法による変形可能なセグメント化を適用する方法のフローダイヤグラムを示す図である。
【図4】図3の方法による、変形可能な脳モデルの透視表示を示す図である。
【図5】図3の方法による患者ボリュームに適合される変形可能な脳モデルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
例示的な実施形態が、以下の説明及び添付の図面を参照して更に理解されることができる。図面において、同様な要素は、同じ参照番号で参照される。例示的な実施形態は、脳における領域のボリューム及び形状異常を特定するシステム及び方法に関する。特に、例示的な実施形態は、患者の脳構造の3次元セグメント化を生成する。これは、健常な個人における脳構造のボリューム及び形状の定量的説明を含む規範的なデータセットとこのセグメント化とを比較するため、例えばMRIといったボリュメトリック画像に適合される。例示的な実施形態は、脳構造のセグメント化を特に説明するが、例示的な実施形態におけるシステム及び方法は、例えば、CT及び/又は超音波画像といったボリュメトリック画像における任意の生体3D構造におけるボリューム及び形状異常を特定するために用いられることができる点を、当業者であれば理解されるであろう。
【0009】
図1に示されるように、例示的な実施形態によるシステム100は、特定の脳領域のボリューム及び形状異常を特定するため、規範的なデータセットと関心3D脳構造のセグメント化とを比較する。システム100は、対照患者のセットに対して及び脳構造が解析される患者に対して変形可能なセグメント化を適用することにより規範的なデータセットを得るため、ボリュメトリック画像における構造の特徴に基づき脳構造の変形可能なモデルを適合させることができるプロセッサ102を有する。プロセッサ102は、任意の異常を特定するため、対照患者の得られた規範的なデータセットと、患者の関心脳構造のセグメント化とを比較する。変形可能なモデルは、メモリ108に格納されるモデルのデータベースから選択される。メモリ108は、患者脳構造の得られた規範的なデータセット及び任意のセグメント化も格納する。ユーザインタフェース104は、脳構造のボリュームを決定し、脳構造の特定の部分を表示する等のユーザプリファレンスを入力するのに利用される。ユーザインタフェース104は例えば、ディスプレイ106に表示されるグラフィカルユーザインタフェースとすることができる。ユーザインタフェースに関連付けられる入力は、例えばマウス、タッチディスプレイ及び/又はキーボードを介して入力される。脳構造のセグメント化、ボリュメトリック画像及びユーザインタフェース104のユーザオプションは、ディスプレイ106に表示される。メモリ108は、任意の既知のタイプのコンピュータ可読のストレージ媒体とすることができる。
【0010】
図2は、例示的な実施形態による方法200を示す。そこでは、システム100が、関心脳構造の3D患者セグメント化を、対照患者のグループから得られる同じ構造に対応する定量的情報を含む規範的なデータセットと比較する。方法200は、ステップ210において、各対照患者の関心脳構造の対照セグメント化を生成するため、健康な対照患者のセットに対して変形可能なセグメント化処理300を適用するステップを含む。1つ以上の関心脳構造が存在することができる点、及び脳構造の全てが、説明されるようにセグメント化されることができる点を、当業者であれば理解されるであろう。変形可能なセグメント化処理300の例示的な実施形態の詳細な説明が、図3に関連して以下に提供される。特に、脳構造の変形可能なモデルは、ボリューム及び形状において、対照患者の脳構造に対応するよう選択され、自動的に適合される。
【0011】
ステップ220において、脳構造の基礎をなす形態の統計表現を抽出することにより、対照患者の構造の変形可能なセグメント化に基づき、規範的なデータセットが得られる。規範的なデータセットは、ボリューム、形状に関する情報、及び健康な対照患者における異なる脳構造の間の関係の定量的な説明、例えば、平均及び分散並びに/又は範囲値に基づかれる統計的説明を含むことになる。MRIボリュームに対して相補的に、異なる脳構造を表す表面が、構造外部のジオメトリを説明するために用いられることができる。例えば、座標、ボクセル値及び異なる形状記述子(例えば、表面曲率、中央矢状面からの点変位、表面の局所変形等)が、脳構造の簡単で定量的説明を提供する。
【0012】
規範的なデータセットの説明的な部分は更に、タグを含むことができる。このタグは、脳構造に関するテキスト情報を表示するため、ユーザにより選択されることができる。テキストの情報は、例えば規範的なデータセットのより完全な表現を提供することができる放射線学レポートといった他のソースに対応することができる。従って、タグは、患者の脳構造の変形可能なセグメント化と比較されることになる規範的なデータセットの変動、偏りを許容する。規範的なデータセットが、メモリ108に格納され、その結果、規範的なデータセットが、異なる時間に異なる患者に対して、所望するように利用されることができる点を、当業者であれば理解されるであろう。一旦規範的なデータセットが得られ、メモリ108に格納されれば、規範的なデータセットは、いつでも利用されることができ、その結果、以下に説明されるステップ230〜290が、上述のステップ210及び220とは別々に開始されることができる点を、当業者であれば理解されるであろう。
【0013】
ステップ230において、関心脳構造の患者セグメント化を生成する、変形可能なセグメント化処理300が、患者に適用される。この患者の脳構造が、異常を特定するために解析される。患者に対する変形可能なセグメント化処理300は、ステップ210において健康な対照患者に行われる変形可能な脳セグメント化の方法と実質的に同じであり、この処理は、図3に関して以下に説明される。ステップ240において、ステップ230において生成される患者セグメント化が、ディスプレイ106に表示される。このシステム100は、ステップ250において、ユーザインタフェース104を介して、ユーザ入力を受信する。このインタフェースは、ユーザオプションを表示することができる。患者セグメント化を格納する、以前に格納された患者セグメント化を取得する、患者セグメント化における異常を特定する等を選択するため、ユーザはユーザ入力を入力することができる。他のユーザ入力は、表示された画像の特定の部分を拡大及び/又はズームする、特定の画像の表示を変更する等を選択することが出来る。
【0014】
ユーザがステップ250におけるユーザ入力を介して異常を特定することを選択する場合、プロセッサは、ステップ260において、例えば、患者セグメント化のボリューム、形状、曲率及び構造に関連付けられる関心パラメータに関する値を決定する。関心パラメータは、ステップ220において得られる規範的なデータセットに含まれるデータのタイプに対応する。ステップ270において、患者セグメント化の関心パラメータの値が、対照セグメント化から得られる規範的なデータセットと比較される。例えば、座標、ボクセル値及び患者セグメント化からの他の定量的形状記述子が、対照セグメント化から得られる規範的なデータセットの値と比較される。患者セグメント化の脳構造は、個別に、ユーザにより選択されるとき、又は代替的に、同時に比較されることができる。その結果、セグメント化された脳構造の全てが一度に解析される。統計情報が規範的なデータセットに含まれる場合、患者の脳の関心構造が健康か否かの確率測度を直接得ることができる。
【0015】
ステップ280において、患者セグメント化と対照セグメント化から得られる規範的なデータセットとの間の比較の結果が、ディスプレイ106に表示される。比較の表示された結果は、テキスト及び/又は図形とすることができる。例えば、ディスプレイ106は、異常の説明と共に、特定された異常を持つ患者の脳構造をリストすることができる。代替的に、ディスプレイ106は、規範的なデータセットからのずれ及び/又は差を示す視覚表示を用いて、患者セグメント化を示すことができる。視覚表示は、例えば、色における変動又は色グラデーションとすることができる。これは、対照セグメント化からの患者セグメント化のずれの程度又はレベルを示すことができる。異なる色が、ずれの範囲に割り当てられることができる。代替的に、ずれのレベルが、色相を変化させることにより示されるよう、色表示が、グラデーションとして存在することができる。
【0016】
ステップ290において、システム100は、ユーザインタフェース104を介してユーザ入力を受信する。ユーザは、比較結果と共に患者セグメント化を格納する、以前に格納された患者セグメント化を取得する、表示するタグを選択する、他のユーザプリファレンスを示す等を選択するため、ユーザ入力を入力することができる。この方法200は、上述したように、ステップ250におけるユーザ入力を介して規範的なデータセットと患者セグメント化とを比較することをユーザが選択することを示すが、比較が、患者セグメント化の製造の直後に、プロセッサ102により自動的に実行されることもできる点を、当業者であれば理解されるであろう。従って、方法200は、ステップ230からステップ260に直接進行することもできる点も、当業者であれば理解されるであろう。
【0017】
図3は、ステップ210及び230に関して上述された、変形可能なセグメント化処理300の例示的な実施形態を示す。方法300は、ステップ310において、メモリ108に格納される構造モデルのデータベースから関心脳構造の変形可能なモデルを選択するステップを有する。ある例示的な実施形態では、変形可能なモデルは、データベースにおける構造モデルと、ボリュメトリック画像における関心脳構造の特徴とを比較することにより、プロセッサ102により自動的に選択される。別の例示的な実施形態において、変形可能なモデルは、関心脳構造に最も似ている変形可能なモデルを特定するため、データベースをブラウジングするユーザにより、手動で選択される。構造モデルのデータベースは、脳構造研究からの構造モデル及び/又は以前の患者から生じるセグメント化を含むことができる。
【0018】
ステップ320において、図4に示されるように、変形可能なモデルが、ディスプレイ106に表示される。変形可能なモデルは、新しい画像として表示され、及び/又はボリュメトリック画像にわたり表示される。変形可能なモデルは、複数の三角形状のポリゴンを含む表面メッシュで形成される。各三角形状のポリゴンは更に、3つの辺と頂点とを含む。しかしながら、表面メッシュが、他の形状のポリゴンを含むことができる点を、当業者であれば理解されるであろう。変形可能なモデルの頂点が関心構造の境界にできるだけ接近して配置されるよう、変形可能なモデルは配置される。ステップ330において、三角形ポリゴンの各々は、最適な境界検出機能を割り当てられる。最適な境界検出機能は、関心構造の境界に沿って、特徴ポイントを検出する。その結果、ステップ340において、各々の三角形ポリゴンは、特徴ポイントに関連付けられる。特徴ポイントは、三角形ポリゴンの各々のセンターに関連付けられることができる。三角形ポリゴンの各々に関連付けられる特徴ポイントは、三角形ポリゴンに最も近い、及び/又は適所にある三角形ポリゴンに対応する特徴ポイントとすることができる。
【0019】
ステップ350において、特徴ポイントに関連付けられる三角形ポリゴンの各々は、関連付けられる特徴ポイントへ自動的に移動される。その結果、三角形ポリゴンの各々の頂点が、関心構造の境界へ移動され、これにより、ボリュメトリック画像における関心構造に適合するよう変形可能なモデルが変形される。図5に示されるように、三角形ポリゴンの各々の位置が、関連付けられる特徴ポイントの位置に対応するまで、及び/又は三角形ポリゴンの頂点が、関心構造の境界に沿って実質的に存在するまで、変形可能なモデルは変形される。三角形ポリゴンが関心構造の境界の関連付けられる特徴ポイントに対応するよう、変形可能なモデルが変形されれば、この変形可能なモデルは、関心構造に対して適合され、その結果、変形された変形可能なモデルが関心構造のセグメント化された構造を表す。
【0020】
開示の精神又は範囲を逸脱しない限り、開示された例示的な実施形態及び方法及び変形例に対して様々な修正がなされることができることは、当業者には明らかであろう。従って、本発明の開示は、それらが添付の明細書、特許請求の範囲、図面及びこれらの均等の範囲内で生じる限り、修正及び変更を覆うものとして意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体構造の異常を特定する方法において、
プロセッサを用いて、複数の対照患者のボリュメトリック画像において撮像される前記生体構造をセグメント化し、前記対照患者の各々の前記生体構造の対照セグメント化を生成するステップと、
前記対照セグメント化の形態の統計表現を抽出することにより規範的なデータセットを得るステップと、
患者セグメント化を生成するため、異常に関して解析される患者の前記生体構造をセグメント化するステップと、
前記対照セグメント化から得られる前記規範的なデータセットと前記患者セグメント化とを比較するステップとを有する、方法。
【請求項2】
前記患者セグメント化を比較するステップが、前記規範的なデータセットのデータタイプに対応する関心パラメータを決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
テキスト及び視覚表示のいずれかを介して、前記患者セグメント化と、前記患者セグメント化及び前記規範的なデータセットの間の前記比較の結果とをディスプレイに表示するステップを更に有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記視覚表示が、色及び色グラデーションの少なくとも1つを介して、前記対照患者の前記規範的なデータセットからの前記患者セグメント化の前記関心パラメータのずれ範囲を示す、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記生体構造をセグメント化するステップが、
前記生体構造の変形可能なモデルを選択するステップであって、前記変形可能なモデルが、辺と頂点を含む複数のポリゴンで形成される、ステップと、
前記変形可能なモデルをディスプレイに表示するステップと、
前記複数のポリゴンの各々に対応する前記関心生体構造の特徴ポイントを検出するステップであって、前記特徴ポイントが、前記関心生体構造の境界に実質的に沿ったポイントである、ステップと、
前記変形可能なモデルが前記関心生体構造の境界にモーフィングするまで、前記対応する特徴ポイントの方へ前記頂点の各々を移動させることにより、前記変形可能なモデルを適合させるステップであって、前記関心生体構造のセグメント化が形成される、ステップとを更に有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記規範的なデータセットが、前記対照セグメント化のボリューム及び形状の少なくとも1つに対応する定量的値を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記定量的値が、表面曲率、中央矢状面からの変位及び前記対照セグメント化の表面の局所変形の少なくとも1つに対応する値を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
患者セグメント化と比較される前記規範的なデータセットをメモリに格納するステップを更に有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記患者セグメント化に関するユーザ入力を受信するステップを更に有する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
生体構造の異常を特定するシステムであって、
複数の対照患者のボリュメトリック画像において撮像される前記生体構造をセグメント化し、前記対照患者の各々の前記生体構造の対照セグメント化を生成し、前記対照セグメント化の形態の統計表現を抽出することにより規範的なデータセットを得るプロセッサを有し、
前記プロセッサは、患者セグメント化を生成するため、異常に関して解析される患者の前記生体構造をセグメント化し、前記対照セグメント化から得られる前記規範的なデータセットと前記患者セグメント化とを比較する、システム。
【請求項11】
前記プロセッサが、前記規範的なデータセットと前記患者セグメント化とを比較するため、前記規範的なデータセットのデータタイプに対応する関心パラメータの値を決定する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
テキスト及び視覚表示のいずれかを介して、前記患者セグメント化と、前記患者セグメント化及び前記規範的なデータセットの間の前記比較の結果とを表示するディスプレイを更に有する、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記視覚表示が、色及び色グラデーションの少なくとも1つを介して、前記対照患者の前記規範的なデータセットからの前記患者セグメント化の前記関心パラメータのずれ範囲を示す、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記生体構造をセグメント化することが、前記プロセッサが、前記生体構造の変形可能なモデルを選択することを含み、前記変形可能なモデルは、辺と頂点を含む複数のポリゴンで形成され、
前記ディスプレイが、前記変形可能なモデルを表示し、
前記プロセッサが更に、前記複数のポリゴンの各々に対応する前記関心生体構造の特徴ポイントを検出し、前記変形可能なモデルが前記関心生体構造の境界にモーフィングするまで、前記対応する特徴ポイントの方へ前記頂点の各々を移動させることにより、前記変形可能なモデルを適合させ、これにより、前記関心生体構造のセグメント化が形成され、
前記特徴ポイントが、前記関心生体構造の境界に実質的に沿ったポイントである、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記規範的なデータセットが、前記対照セグメント化のボリューム及び形状の少なくとも1つに対応する定量的値を含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
前記定量的値が、表面曲率、中央矢状面からの変位及び前記対照セグメント化の表面の局所変形の少なくとも1つに対応する値を含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
患者セグメント化と比較される前記規範的なデータセットを格納するメモリを更に有する、請求項10に記載のシステム。
【請求項18】
前記患者セグメント化に関するユーザ入力を受信するユーザインタフェースを更に有する、請求項10に記載のシステム。
【請求項19】
プロセッサにより実行可能な命令のセットを含むコンピュータ可読のストレージ媒体であって、前記プロセッサに、
複数の対照患者のボリュメトリック画像において撮像される前記生体構造をセグメント化し、前記対照患者の各々の前記生体構造の対照セグメント化を生成するステップと、
前記対照セグメント化の形態の統計表現を抽出することにより規範的なデータセットを得るステップとを実行させる命令のセットを含む、コンピュータ可読のストレージ媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−521039(P2013−521039A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555513(P2012−555513)
【出願日】平成23年2月2日(2011.2.2)
【国際出願番号】PCT/IB2011/050450
【国際公開番号】WO2011/107892
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【出願人】(507112882)ダートマス カレッジ (1)
【Fターム(参考)】