移動度シフトアッセイ干渉の低減
【課題】本発明は例えば移動度シフトアッセイにおける非特異的結合サンプル成分の干渉を低減するための方法及び組成物を提供する。
【解決手段】例えば成分をヘパリン硫酸等の荷電ポリマーと結合することにより、サンプル成分とアフィニティー物質(例えばアフィニティー分子又はアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子とのコンジュゲート)の非特異的結合に起因する干渉を防止する。本発明は対象分析物を高濃度に濃縮し、分析物を高感度で検出し、更に分析物を容易に濃縮できるように反応条件を最適化するための方法も提供する。本発明のこのような目的は例えばサンプル中の分析物をDNA等の荷電キャリヤー分子と結合したアフィニティー分子に接触させることにより形成される分析物とコンジュゲートとの複合体を濃縮することにより達成される。
【解決手段】例えば成分をヘパリン硫酸等の荷電ポリマーと結合することにより、サンプル成分とアフィニティー物質(例えばアフィニティー分子又はアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子とのコンジュゲート)の非特異的結合に起因する干渉を防止する。本発明は対象分析物を高濃度に濃縮し、分析物を高感度で検出し、更に分析物を容易に濃縮できるように反応条件を最適化するための方法も提供する。本発明のこのような目的は例えばサンプル中の分析物をDNA等の荷電キャリヤー分子と結合したアフィニティー分子に接触させることにより形成される分析物とコンジュゲートとの複合体を濃縮することにより達成される。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル中の対象分析物の検出又は同定方法であって、
(i)ポリアニオン性ポリマーの存在下に分析物に対して親和性をもつアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子との1個以上のコンジュゲートに分析物を含有するサンプルを接触させて分析物と1個以上のコンジュゲートの複合体を形成する段階と;
(ii)約0.1〜500ミクロンの少なくとも1個のマイクロスケール寸法をもつ少なくとも1個の濃縮チャネルを含むマイクロフルイディックデバイスの濃縮チャネルを使用することにより、ポリアニオン性ポリマーの存在下に複合体を濃縮する段階と;
(iii)約0.1〜500ミクロンの少なくとも1個のマイクロスケール寸法をもつ少なくとも1個の分離チャネルを含むマイクロフルイディックデバイスの分離チャネルを使用することにより、ポリアニオン性ポリマーの存在下に複合体と未結合コンジュゲートを分離する段階と;
(iv)複合体を検出して分析物の存在を同定するか又はサンプル中の分析物の量を測定する段階を含み、
荷電キャリヤー分子は1個以上のアフィニティー分子を介して分析物と結合して分析物とアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子の複合体を形成することにより分析物の分離特性に変化を生じさせるものであり、また、ポリアニオン性ポリマーと荷電キャリヤー分子は同じ負の正味電荷をもつものである前記方法。
【請求項2】
ポリアニオン性ポリマーが多糖類、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、合成高分子化合物、セラミック及びそれらの複合体からなる群から選択されるポリアニオン性ポリマーである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ポリアニオン性ポリマーが、poly−dIdC、ヘパリン、ヘパリン硫酸、デキストラン硫酸、ポリタングステン酸、ポリアネトールスルホン酸、ポリビニル硫酸、ポリアクリレート、コンドロイチン硫酸、プラスミドDNA、仔ウシ胸腺DNA、サケ精子DNA、セルロースに結合したDNA、ガラス粒子、コロイドガラス、及び乳白ガラスからなる群から選択されるポリアニオン性ポリマーである請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ポリアニオン性ポリマーがヘパリン又はヘパリン硫酸を含むものである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
1個以上のアフィニティー分子の少なくとも1個が検出マーカーで標識されている請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複合体を形成する段階(i)が、1個以上のコンジュゲートを形成していないアフィニティー分子とサンプルを接触させて分析物と1個以上のコンジュゲートと1個以上のコンジュゲートを形成していないアフィニティー分子との複合体を形成する段階を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
アフィニティー分子が蛋白質−蛋白質相互作用、蛋白質−化学物質相互作用又は化学物質−化学物質相互作用により分析物と結合する分子である請求項1又は6に記載の方法。
【請求項8】
アフィニティー分子が抗原−抗体相互作用、糖鎖−レクチン相互作用、酵素−インヒビター相互作用、蛋白質−ペプチド鎖相互作用、染色体もしくは核酸鎖−核酸鎖相互作用、ヌクレオチド−リガンド相互作用又は受容体−リガンド相互作用により分析物と結合する分子である請求項1又は6に記載の方法。
【請求項9】
アフィニティー分子が、抗体、抗体のFab、F(ab’)2又はFab’フラグメント、抗体可変領域、レクチン、アビジン、受容体、アフィニティーペプチド、アプタマー、及びDNA結合蛋白質からなる群から選択される請求項1又は6に記載の方法。
【請求項10】
荷電キャリヤー分子がアニオン性分子である請求項6に記載の方法。
【請求項11】
荷電キャリヤー分子が核酸鎖又はスルホン化ポリペプチドを含むアニオン性分子である請求項10に記載の方法。
【請求項12】
荷電キャリヤー分子が、DNA、RNA、又はスルホン化ポリペプチドを含む請求項6に記載の方法。
【請求項13】
荷電キャリヤー分子が1種以上の合成配列を含むDNAを含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
1種以上の合成配列がリンカー基又はリンカー反応性基を含む1種以上のヌクレオチド類似体を含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
リンカー基又はリンカー反応性基がアミノ基、チオール、カルボキシル基、イミダゾール基、又はスクシンイミド基を含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
更に、検出マーカーをリンカー基又はリンカー反応性基に共有結合させる段階を含む請求項15に記載の方法。
【請求項17】
少なくとも1個のアフィニティー分子が検出マーカーで標識されている請求項1に記載の方法。
【請求項18】
少なくとも1個のコンジュゲート又はコンジュゲートを形成していない少なくとも1個のアフィニティー分子が検出マーカーで標識されている請求項6に記載の方法。
【請求項19】
コンジュゲートが検出マーカーで標識されている請求項6に記載の方法。
【請求項20】
コンジュゲートの荷電キャリヤー分子が検出マーカーで標識されている請求項6に記載の方法。
【請求項21】
コンジュゲートのアフィニティー分子が検出マーカーで標識されている請求項6に記載の方法。
【請求項22】
検出マーカーが蛍光色素、発光色素、燐光色素、蛍光蛋白質、発光蛋白質もしくは粒子、放射性トレーサー、化学発光化合物、レドックスメディエーター、起電性化合物、酵素、金コロイド粒子、又は銀粒子である請求項5、16、17、18、19、20又は21に記載の方法。
【請求項23】
分離が分離チャネル中の分離媒体によるコンジュゲート又は複合体の電気泳動分離を含む請求項6に記載の方法。
【請求項24】
分離媒体がサイズ排除樹脂、ポリアクリルアミドゲル、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド(PEO)、スクロースとエピクロロヒドリンのコポリマー、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリ−N,N−ジメチルアクリルアミド(pDMA)、又はアガロースゲルを含む請求項23に記載の方法。
【請求項25】
分離媒体が更にポリアニオン性ポリマーを含む請求項23に記載の方法。
【請求項26】
ポリアニオン性ポリマーが分離媒体中に約0.01〜5%の濃度で存在する請求項25に記載の方法。
【請求項27】
ポリアニオン性ポリマーが分離媒体中に約0.05〜2%の濃度で存在する請求項25に記載の方法。
【請求項28】
更に、サンプルを含有するバッファーにポリアニオン性ポリマーを導入する段階を含む請求項23に記載の方法。
【請求項29】
ポリアニオン性ポリマーがサンプルバッファー中に約0.001〜2%の濃度で存在する請求項28に記載の方法。
【請求項30】
分離チャネルが約0.1〜200ミクロンの少なくとも1個の横断面マイクロスケール寸法をもつ請求項1に記載の方法。
【請求項31】
段階(i)がアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子との1個以上のコンジュゲートの少なくとも1個が検出マーカーで標識された、1個以上のコンジュゲートに分析物を含有するサンプルをポリアニオン性ポリマーの存在下に接触させ、分析物と検出マーカーで標識されたコンジュゲートとを含む複合体を形成させる段階を含み;
段階(ii)がマイクロフルイディックデバイスの濃縮チャネルでポリアニオン性ポリマーの存在下に複合体を濃縮する段階を含み;
段階(iii)がマイクロフルイディックデバイスの分離チャネルでポリアニオン性ポリマーの存在下に複合体の形成に関与しない検出マーカーで標識された少なくとも1個のコンジュゲートから複合体を分離する段階を含み;
段階(iv)が、
(a)分離された複合体の量を測定するか又は分離された複合体の存在を検出する段階と;
(b)測定量に基づいてサンプル中の分析物の量を決定するか又は検出された存在に基づいてサンプル中の分析物の存在を同定する段階を含み;
コンジュゲートのアフィニティー分子が分析物と結合することが可能な性質を有するものであって、2個以上のコンジュゲートを使用する場合には、コンジュゲートの各アフィニティー分子が他の全アフィニティー分子と異なる分析物上の位置で分析物と結合することが可能な性質を有し、荷電キャリヤー分子がアフィニティー分子を介して分析物と結合して分析物とアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子の複合体を形成することにより分析物の分離特性に変化を生じさせることが可能な性質を有するものであり、また、ポリアニオン性ポリマーと荷電キャリヤー分子は同じ負の正味電荷をもつものである請求項1に記載の方法。
【請求項32】
段階(i)がアフィニティー分子の少なくとも1個又はコンジュゲートの少なくとも1個が検出マーカーで標識されたものであり、1個以上のアフィニティー分子及びアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子との1個以上のコンジュゲートに分析物を含有するサンプルをポリアニオン性ポリマーの存在下に接触させ、分析物とアフィニティー分子とコンジュゲートを含む複合体を形成させる段階を含み;
段階(ii)がマイクロフルイディックデバイスの濃縮チャネルでポリアニオン性ポリマーの存在下に複合体を濃縮する段階を含み;
段階(iii)がマイクロフルイディックデバイスの分離チャネルでポリアニオン性ポリマーの存在下に複合体の形成に関与しない検出マーカーで標識された遊離のアフィニティー分子又は検出マーカーで標識されたコンジュゲートから複合体を分離する段階を含み;
段階(iv)が、
(a)分離された複合体の量を測定するか又は分離された複合体の存在を検出する段階と;
(b)測定量に基づいてサンプル中の分析物の量を決定するか又は検出された存在に基づいてサンプル中の分析物の存在を同定する段階を含み;
アフィニティー分子及びコンジュゲートのアフィニティー分子が分析物と結合することが可能な性質を有するものであって、各アフィニティー分子が他の全アフィニティー分子と異なる分析物上の位置で分析物と結合することが可能な性質を有し、荷電キャリヤー分子がアフィニティー分子を介して分析物と結合して分析物とアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子の複合体を形成することにより分析物の分離特性に変化を生じることが可能な性質を有するものであり、また、ポリアニオン性ポリマーと荷電キャリヤー分子は同じ負の正味電荷をもつものである請求項6に記載の方法。
【請求項33】
サンプル中の分析物の測定方法であって、
(i)検出マーカーで標識された分析物又は検出マーカーで標識された分析物の類似体及びアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子との1個以上のコンジュゲートに分析物を含有するサンプルをポリアニオン性ポリマーの存在下に接触させ、サンプル中の分析物とコンジュゲートとの第1の複合体及び標識分析物又は標識類似体とコンジュゲートとの第2の複合体を形成させる段階と;
(ii)約0.1〜500ミクロンの少なくとも1個のマイクロスケール寸法をもつ少なくとも1個の濃縮チャネルを含むマイクロフルイディックデバイスの濃縮チャネルを使用することにより、ポリアニオン性ポリマーの存在下に第2の複合体を濃縮する段階と;
(iii)約0.1〜500ミクロンの少なくとも1個のマイクロスケール寸法をもつ少なくとも1個の分離チャネルを含むマイクロフルイディックデバイスの分離チャネルを使用することによりマイクロフルイディックデバイスの分離チャネルでポリアニオン性ポリマーの存在下に第2の複合体の形成に関与しない遊離の標識分析物又は遊離の標識類似体から第2の複合体を分離する段階と;
(iv)分離された第2の複合体の量又は分離された遊離の標識分析物もしくは分離された遊離の標識類似体の量を測定する段階と;
(v)測定量に基づいてサンプル中の分析物の量を決定する段階を含み;
コンジュゲート中のアフィニティー分子がサンプル中の分析物及び標識分析物と結合することが可能な性質又はサンプル中の分析物及び標識類似体と結合することが可能な性質を有するものであって、2個以上のコンジュゲートを使用する場合には、コンジュゲート中の各アフィニティー分子が他の全アフィニティー分子と異なるサンプル中の分析物上の位置及び標識分析物上の位置でサンプル中の分析物及び標識分析物と結合することが可能な性質を有するか、又はコンジュゲート中の各アフィニティー分子が他の全アフィニティー分子と異なるサンプル中の分析物上の位置及び標識類似体上の位置でサンプル中の分析物及び標識類似体と結合することが可能な性質を有するものであり、荷電キャリヤー分子は1個以上のアフィニティー分子を介して標識分析物又は標識類似体と結合して標識分析物又は標識類似体とアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子の複合体を形成することにより標識分析物又は標識類似体の分離特性に変化を生じさせるものであり、また、ポリアニオン性ポリマーと荷電キャリヤー分子は同じ負の正味電荷をもつものである前記方法。
【請求項34】
段階(i)が検出マーカーで標識された分析物又は検出マーカーで標識された分析物の類似体、1個以上のアフィニティー分子、アフィニティー分子と荷電キャリヤー分子との1個以上のコンジュゲートに分析物を含有するサンプルをポリアニオン性ポリマーの存在下に接触させ、サンプル中の分析物とアフィニティー分子とコンジュゲートとの第1の複合体及び標識分析物又は標識類似体とアフィニティー分子とコンジュゲートとの第2の複合体を形成させる段階を含み;
段階(ii)がマイクロフルイディックデバイスの濃縮チャネルでポリアニオン性ポリマーの存在下に第2の複合体を濃縮する段階を含み;
段階(iii)がマイクロフルイディックデバイスの分離チャネルでポリアニオン性ポリマーの存在下に第2の複合体の形成に関与しない遊離の標識分析物又は標識類似体から第2の複合体を分離する段階を含み;
段階(iv)が分離された第2の複合体の量又は分離された遊離の標識分析物もしくは分離された遊離の標識類似体の量を測定する段階を含み;
段階(v)が測定量に基づいてサンプル中の分析物の量を決定する段階を含み;
アフィニティー分子及びコンジュゲートのアフィニティー分子がサンプル中の分析物及び標識分析物又はサンプル中の分析物及び標識類似体と結合することが可能な性質を有するものであって、各アフィニティー分子が他の全アフィニティー分子と異なるサンプル中の分析物上の位置及び標識分析物上の位置でサンプル中の分析物及び標識分析物と結合することが可能な性質を有するか、又は各アフィニティー分子が他の全アフィニティー分子と異なるサンプル中の各分析物上の位置及び標識類似体上の位置でサンプル中の分析物及び標識類似体と結合することが可能な性質を有し、荷電キャリヤー分子がアフィニティー分子を介して標識分析物又は標識類似体と結合して標識分析物又は標識類似体とアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子の複合体を形成することにより標識分析物又は標識類似体の分離特性に変化を生じることが可能な性質を有するものであり、また、ポリアニオン性ポリマーと荷電キャリヤー分子は同じ負の正味電荷をもつものである請求項33に記載の方法。
【請求項35】
サンプル中の分析物の測定方法であって、
(i)荷電キャリヤー分子と結合した分析物又は荷電キャリヤー分子と結合した分析物の類似体及び検出マーカーで標識された1個以上のアフィニティー分子に分析物を含有するサンプルをポリアニオン性ポリマーの存在下に接触させ、荷電キャリヤー分子と結合した分析物又は荷電キャリヤー分子と結合した類似体と標識アフィニティー分子との第1の複合体及びサンプル中の分析物と標識アフィニティー分子との第2の複合体を形成させる段階と;
(ii)約0.1〜500ミクロンの少なくとも1個のマイクロスケール寸法をもつ少なくとも1個の濃縮チャネルを含むマイクロフルイディックデバイスの濃縮チャネルを使用することにより、ポリアニオン性ポリマーの存在下に第1の複合体を濃縮する段階と;
(iii)約0.1〜500ミクロンの少なくとも1個のマイクロスケール寸法をもつ少なくとも1個の分離チャネルを含むマイクロフルイディックデバイスの分離チャネルを使用することにより、マイクロフルイディックデバイスの分離チャネルでポリアニオン性ポリマーの存在下に第1の複合体を第2の複合体から分離する段階と;
(iv)分離された第1の複合体の量又は第2の複合体の量を測定する段階と;
(v)測定量に基づいてサンプル中の分析物の量を決定する段階を含み;
アフィニティー分子がサンプル中の分析物及び荷電キャリヤー分子と結合した分析物又はサンプル中の分析物及び荷電キャリヤー分子と結合した類似体と結合することが可能な性質を有するものであって、2個以上のアフィニティー分子を使用する場合には、各アフィニティー分子が他の全アフィニティー分子と異なるサンプル中の分析物上の位置及び荷電キャリヤー分子と結合した分析物上の位置でサンプル中の分析物及び荷電キャリヤー分子と結合した分析物と結合することが可能な性質を有するか、又は各アフィニティー分子が他の全アフィニティー分子と異なるサンプル中の分析物上の位置及び荷電キャリヤー分子と結合した類似体上の位置でサンプル中の分析物及び荷電キャリヤー分子と結合した類似体と結合することが可能な性質を有し、荷電キャリヤー分子が分析物又は類似体と結合して分析物とアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子の複合体を形成することにより第1の複合体の分離特性に変化を生じさせることが可能な性質を有するものであり、また、ポリアニオン性ポリマーと荷電キャリヤー分子は同じ負の正味電荷をもつものである前記方法。
【請求項36】
サンプルが血清、血漿、全血、組織抽出物、細胞抽出物、核抽出物、培地、微生物培養抽出物、分子ライブラリーのメンバー、臨床サンプル、唾液検体、大便検体、脳髄液、尿サンプル、尿道−性器スワブ、咽喉スワブ、又は環境サンプルを含む請求項1に記載の方法。
【請求項37】
分析物がAFP、hCG、TSH、FSH、LH、インターロイキン、Fasリガンド、CA19−9、CA125、PSA、HBsAg、抗HIV抗体、又はT4を含む請求項1に記載の方法。
【請求項38】
サンプル中のノイズ成分の濃度が低いか又はゼロである領域に複合体を移動させてこの領域で濃縮する請求項1に記載の方法。
【請求項39】
アフィニティー分子と荷電キャリヤー分子との1個以上のコンジュゲートに分析物を含有するサンプルを接触させて分析物とコンジュゲートとの複合体を形成させる段階が約0.1〜500ミクロンの少なくとも1個のマイクロスケール寸法を有する濃縮チャネルに流体的に接続されたマイクロチャネルで実施される請求項1に記載の方法。
【請求項40】
複合体を濃縮する段階が濃縮チャネルでバッファーを使用することにより実施され、バッファーが濃縮段階(ii)で適用される複合体を含有する溶液中の複合体の電気泳動移動度よりも濃縮チャネルにおけるバッファー中の複合体の電気泳動移動度を遅くさせる性質をもつ請求項1に記載の方法。
【請求項41】
複合体を濃縮する段階が荷電キャリヤー分子の電荷に基づいて複合体とノイズ成分の電気泳動移動度の差を利用することにより実施される請求項1に記載の方法。
【請求項42】
複合体を濃縮する段階が荷電キャリヤー分子の電荷に基づいて複合体とノイズ成分の吸着性の差を利用することにより実施される請求項1に記載の方法。
【請求項43】
複合体を濃縮する段階が電場増幅サンプルスタッキング法(FASS)、電場増幅サンプル注入法(FASI)、等速電気泳動法(ITP)、等電点電気泳動法(IF)及び固相抽出法(SPE)からなる群から選択される濃縮法により実施される請求項1に記載の方法。
【請求項44】
複合体を濃縮する段階が電場増幅サンプルスタッキング法(FASS)及び等速電気泳動法(ITP)からなる群から選択される濃縮法により実施される請求項1に記載の方法。
【請求項45】
1種以上の合成配列がヌクレオチドのホスホロチオエート類似体、酸素の代わりにメチレン基をリボース環に含むヌクレオチド、又は2’−糖デオキシ置換基を2’−フルオロ、2’−O−メチル、2−O−アルコキシル−及び2’−O−アリル修飾で置換したヌクレオチドから構成される群から選択される請求項13に記載の方法。
【請求項46】
濃縮段階が濃縮チャネル中の濃縮媒体によるコンジュゲート又は複合体の電気泳動濃縮を含む請求項1又は10に記載の方法。
【請求項47】
濃縮媒体がサイズ排除樹脂、ポリアクリルアミドゲル、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド(PEO)、スクロースとエピクロロヒドリンのコポリマー、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリ−N,N−ジメチルアクリルアミド(pDMA)、又はアガロースゲルを含む請求項46に記載の方法。
【請求項48】
濃縮媒体が更にポリアニオン性ポリマーを含む請求項46に記載の方法。
【請求項49】
ポリアニオン性ポリマーが濃縮媒体中に約0.01〜5%の濃度で存在する請求項48に記載の方法。
【請求項50】
ポリアニオン性ポリマーが濃縮媒体中に約0.05〜2%の濃度で存在する請求項48に記載の方法。
【請求項51】
更に、サンプルを含有するバッファーにポリアニオン性ポリマーを導入する段階を含む請求項46に記載の方法。
【請求項52】
ポリアニオン性ポリマーがサンプルバッファー中に約0.001〜2%の濃度で存在するヘパリン又はヘパリン硫酸を含む請求項51に記載の方法。
【請求項53】
濃縮チャネルが約0.1〜200ミクロンの少なくとも1個の横断面マイクロスケール寸法をもつ請求項1に記載の方法。
【請求項1】
サンプル中の対象分析物の検出又は同定方法であって、
(i)ポリアニオン性ポリマーの存在下に分析物に対して親和性をもつアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子との1個以上のコンジュゲートに分析物を含有するサンプルを接触させて分析物と1個以上のコンジュゲートの複合体を形成する段階と;
(ii)約0.1〜500ミクロンの少なくとも1個のマイクロスケール寸法をもつ少なくとも1個の濃縮チャネルを含むマイクロフルイディックデバイスの濃縮チャネルを使用することにより、ポリアニオン性ポリマーの存在下に複合体を濃縮する段階と;
(iii)約0.1〜500ミクロンの少なくとも1個のマイクロスケール寸法をもつ少なくとも1個の分離チャネルを含むマイクロフルイディックデバイスの分離チャネルを使用することにより、ポリアニオン性ポリマーの存在下に複合体と未結合コンジュゲートを分離する段階と;
(iv)複合体を検出して分析物の存在を同定するか又はサンプル中の分析物の量を測定する段階を含み、
荷電キャリヤー分子は1個以上のアフィニティー分子を介して分析物と結合して分析物とアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子の複合体を形成することにより分析物の分離特性に変化を生じさせるものであり、また、ポリアニオン性ポリマーと荷電キャリヤー分子は同じ負の正味電荷をもつものである前記方法。
【請求項2】
ポリアニオン性ポリマーが多糖類、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、合成高分子化合物、セラミック及びそれらの複合体からなる群から選択されるポリアニオン性ポリマーである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ポリアニオン性ポリマーが、poly−dIdC、ヘパリン、ヘパリン硫酸、デキストラン硫酸、ポリタングステン酸、ポリアネトールスルホン酸、ポリビニル硫酸、ポリアクリレート、コンドロイチン硫酸、プラスミドDNA、仔ウシ胸腺DNA、サケ精子DNA、セルロースに結合したDNA、ガラス粒子、コロイドガラス、及び乳白ガラスからなる群から選択されるポリアニオン性ポリマーである請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ポリアニオン性ポリマーがヘパリン又はヘパリン硫酸を含むものである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
1個以上のアフィニティー分子の少なくとも1個が検出マーカーで標識されている請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複合体を形成する段階(i)が、1個以上のコンジュゲートを形成していないアフィニティー分子とサンプルを接触させて分析物と1個以上のコンジュゲートと1個以上のコンジュゲートを形成していないアフィニティー分子との複合体を形成する段階を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
アフィニティー分子が蛋白質−蛋白質相互作用、蛋白質−化学物質相互作用又は化学物質−化学物質相互作用により分析物と結合する分子である請求項1又は6に記載の方法。
【請求項8】
アフィニティー分子が抗原−抗体相互作用、糖鎖−レクチン相互作用、酵素−インヒビター相互作用、蛋白質−ペプチド鎖相互作用、染色体もしくは核酸鎖−核酸鎖相互作用、ヌクレオチド−リガンド相互作用又は受容体−リガンド相互作用により分析物と結合する分子である請求項1又は6に記載の方法。
【請求項9】
アフィニティー分子が、抗体、抗体のFab、F(ab’)2又はFab’フラグメント、抗体可変領域、レクチン、アビジン、受容体、アフィニティーペプチド、アプタマー、及びDNA結合蛋白質からなる群から選択される請求項1又は6に記載の方法。
【請求項10】
荷電キャリヤー分子がアニオン性分子である請求項6に記載の方法。
【請求項11】
荷電キャリヤー分子が核酸鎖又はスルホン化ポリペプチドを含むアニオン性分子である請求項10に記載の方法。
【請求項12】
荷電キャリヤー分子が、DNA、RNA、又はスルホン化ポリペプチドを含む請求項6に記載の方法。
【請求項13】
荷電キャリヤー分子が1種以上の合成配列を含むDNAを含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
1種以上の合成配列がリンカー基又はリンカー反応性基を含む1種以上のヌクレオチド類似体を含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
リンカー基又はリンカー反応性基がアミノ基、チオール、カルボキシル基、イミダゾール基、又はスクシンイミド基を含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
更に、検出マーカーをリンカー基又はリンカー反応性基に共有結合させる段階を含む請求項15に記載の方法。
【請求項17】
少なくとも1個のアフィニティー分子が検出マーカーで標識されている請求項1に記載の方法。
【請求項18】
少なくとも1個のコンジュゲート又はコンジュゲートを形成していない少なくとも1個のアフィニティー分子が検出マーカーで標識されている請求項6に記載の方法。
【請求項19】
コンジュゲートが検出マーカーで標識されている請求項6に記載の方法。
【請求項20】
コンジュゲートの荷電キャリヤー分子が検出マーカーで標識されている請求項6に記載の方法。
【請求項21】
コンジュゲートのアフィニティー分子が検出マーカーで標識されている請求項6に記載の方法。
【請求項22】
検出マーカーが蛍光色素、発光色素、燐光色素、蛍光蛋白質、発光蛋白質もしくは粒子、放射性トレーサー、化学発光化合物、レドックスメディエーター、起電性化合物、酵素、金コロイド粒子、又は銀粒子である請求項5、16、17、18、19、20又は21に記載の方法。
【請求項23】
分離が分離チャネル中の分離媒体によるコンジュゲート又は複合体の電気泳動分離を含む請求項6に記載の方法。
【請求項24】
分離媒体がサイズ排除樹脂、ポリアクリルアミドゲル、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド(PEO)、スクロースとエピクロロヒドリンのコポリマー、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリ−N,N−ジメチルアクリルアミド(pDMA)、又はアガロースゲルを含む請求項23に記載の方法。
【請求項25】
分離媒体が更にポリアニオン性ポリマーを含む請求項23に記載の方法。
【請求項26】
ポリアニオン性ポリマーが分離媒体中に約0.01〜5%の濃度で存在する請求項25に記載の方法。
【請求項27】
ポリアニオン性ポリマーが分離媒体中に約0.05〜2%の濃度で存在する請求項25に記載の方法。
【請求項28】
更に、サンプルを含有するバッファーにポリアニオン性ポリマーを導入する段階を含む請求項23に記載の方法。
【請求項29】
ポリアニオン性ポリマーがサンプルバッファー中に約0.001〜2%の濃度で存在する請求項28に記載の方法。
【請求項30】
分離チャネルが約0.1〜200ミクロンの少なくとも1個の横断面マイクロスケール寸法をもつ請求項1に記載の方法。
【請求項31】
段階(i)がアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子との1個以上のコンジュゲートの少なくとも1個が検出マーカーで標識された、1個以上のコンジュゲートに分析物を含有するサンプルをポリアニオン性ポリマーの存在下に接触させ、分析物と検出マーカーで標識されたコンジュゲートとを含む複合体を形成させる段階を含み;
段階(ii)がマイクロフルイディックデバイスの濃縮チャネルでポリアニオン性ポリマーの存在下に複合体を濃縮する段階を含み;
段階(iii)がマイクロフルイディックデバイスの分離チャネルでポリアニオン性ポリマーの存在下に複合体の形成に関与しない検出マーカーで標識された少なくとも1個のコンジュゲートから複合体を分離する段階を含み;
段階(iv)が、
(a)分離された複合体の量を測定するか又は分離された複合体の存在を検出する段階と;
(b)測定量に基づいてサンプル中の分析物の量を決定するか又は検出された存在に基づいてサンプル中の分析物の存在を同定する段階を含み;
コンジュゲートのアフィニティー分子が分析物と結合することが可能な性質を有するものであって、2個以上のコンジュゲートを使用する場合には、コンジュゲートの各アフィニティー分子が他の全アフィニティー分子と異なる分析物上の位置で分析物と結合することが可能な性質を有し、荷電キャリヤー分子がアフィニティー分子を介して分析物と結合して分析物とアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子の複合体を形成することにより分析物の分離特性に変化を生じさせることが可能な性質を有するものであり、また、ポリアニオン性ポリマーと荷電キャリヤー分子は同じ負の正味電荷をもつものである請求項1に記載の方法。
【請求項32】
段階(i)がアフィニティー分子の少なくとも1個又はコンジュゲートの少なくとも1個が検出マーカーで標識されたものであり、1個以上のアフィニティー分子及びアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子との1個以上のコンジュゲートに分析物を含有するサンプルをポリアニオン性ポリマーの存在下に接触させ、分析物とアフィニティー分子とコンジュゲートを含む複合体を形成させる段階を含み;
段階(ii)がマイクロフルイディックデバイスの濃縮チャネルでポリアニオン性ポリマーの存在下に複合体を濃縮する段階を含み;
段階(iii)がマイクロフルイディックデバイスの分離チャネルでポリアニオン性ポリマーの存在下に複合体の形成に関与しない検出マーカーで標識された遊離のアフィニティー分子又は検出マーカーで標識されたコンジュゲートから複合体を分離する段階を含み;
段階(iv)が、
(a)分離された複合体の量を測定するか又は分離された複合体の存在を検出する段階と;
(b)測定量に基づいてサンプル中の分析物の量を決定するか又は検出された存在に基づいてサンプル中の分析物の存在を同定する段階を含み;
アフィニティー分子及びコンジュゲートのアフィニティー分子が分析物と結合することが可能な性質を有するものであって、各アフィニティー分子が他の全アフィニティー分子と異なる分析物上の位置で分析物と結合することが可能な性質を有し、荷電キャリヤー分子がアフィニティー分子を介して分析物と結合して分析物とアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子の複合体を形成することにより分析物の分離特性に変化を生じることが可能な性質を有するものであり、また、ポリアニオン性ポリマーと荷電キャリヤー分子は同じ負の正味電荷をもつものである請求項6に記載の方法。
【請求項33】
サンプル中の分析物の測定方法であって、
(i)検出マーカーで標識された分析物又は検出マーカーで標識された分析物の類似体及びアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子との1個以上のコンジュゲートに分析物を含有するサンプルをポリアニオン性ポリマーの存在下に接触させ、サンプル中の分析物とコンジュゲートとの第1の複合体及び標識分析物又は標識類似体とコンジュゲートとの第2の複合体を形成させる段階と;
(ii)約0.1〜500ミクロンの少なくとも1個のマイクロスケール寸法をもつ少なくとも1個の濃縮チャネルを含むマイクロフルイディックデバイスの濃縮チャネルを使用することにより、ポリアニオン性ポリマーの存在下に第2の複合体を濃縮する段階と;
(iii)約0.1〜500ミクロンの少なくとも1個のマイクロスケール寸法をもつ少なくとも1個の分離チャネルを含むマイクロフルイディックデバイスの分離チャネルを使用することによりマイクロフルイディックデバイスの分離チャネルでポリアニオン性ポリマーの存在下に第2の複合体の形成に関与しない遊離の標識分析物又は遊離の標識類似体から第2の複合体を分離する段階と;
(iv)分離された第2の複合体の量又は分離された遊離の標識分析物もしくは分離された遊離の標識類似体の量を測定する段階と;
(v)測定量に基づいてサンプル中の分析物の量を決定する段階を含み;
コンジュゲート中のアフィニティー分子がサンプル中の分析物及び標識分析物と結合することが可能な性質又はサンプル中の分析物及び標識類似体と結合することが可能な性質を有するものであって、2個以上のコンジュゲートを使用する場合には、コンジュゲート中の各アフィニティー分子が他の全アフィニティー分子と異なるサンプル中の分析物上の位置及び標識分析物上の位置でサンプル中の分析物及び標識分析物と結合することが可能な性質を有するか、又はコンジュゲート中の各アフィニティー分子が他の全アフィニティー分子と異なるサンプル中の分析物上の位置及び標識類似体上の位置でサンプル中の分析物及び標識類似体と結合することが可能な性質を有するものであり、荷電キャリヤー分子は1個以上のアフィニティー分子を介して標識分析物又は標識類似体と結合して標識分析物又は標識類似体とアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子の複合体を形成することにより標識分析物又は標識類似体の分離特性に変化を生じさせるものであり、また、ポリアニオン性ポリマーと荷電キャリヤー分子は同じ負の正味電荷をもつものである前記方法。
【請求項34】
段階(i)が検出マーカーで標識された分析物又は検出マーカーで標識された分析物の類似体、1個以上のアフィニティー分子、アフィニティー分子と荷電キャリヤー分子との1個以上のコンジュゲートに分析物を含有するサンプルをポリアニオン性ポリマーの存在下に接触させ、サンプル中の分析物とアフィニティー分子とコンジュゲートとの第1の複合体及び標識分析物又は標識類似体とアフィニティー分子とコンジュゲートとの第2の複合体を形成させる段階を含み;
段階(ii)がマイクロフルイディックデバイスの濃縮チャネルでポリアニオン性ポリマーの存在下に第2の複合体を濃縮する段階を含み;
段階(iii)がマイクロフルイディックデバイスの分離チャネルでポリアニオン性ポリマーの存在下に第2の複合体の形成に関与しない遊離の標識分析物又は標識類似体から第2の複合体を分離する段階を含み;
段階(iv)が分離された第2の複合体の量又は分離された遊離の標識分析物もしくは分離された遊離の標識類似体の量を測定する段階を含み;
段階(v)が測定量に基づいてサンプル中の分析物の量を決定する段階を含み;
アフィニティー分子及びコンジュゲートのアフィニティー分子がサンプル中の分析物及び標識分析物又はサンプル中の分析物及び標識類似体と結合することが可能な性質を有するものであって、各アフィニティー分子が他の全アフィニティー分子と異なるサンプル中の分析物上の位置及び標識分析物上の位置でサンプル中の分析物及び標識分析物と結合することが可能な性質を有するか、又は各アフィニティー分子が他の全アフィニティー分子と異なるサンプル中の各分析物上の位置及び標識類似体上の位置でサンプル中の分析物及び標識類似体と結合することが可能な性質を有し、荷電キャリヤー分子がアフィニティー分子を介して標識分析物又は標識類似体と結合して標識分析物又は標識類似体とアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子の複合体を形成することにより標識分析物又は標識類似体の分離特性に変化を生じることが可能な性質を有するものであり、また、ポリアニオン性ポリマーと荷電キャリヤー分子は同じ負の正味電荷をもつものである請求項33に記載の方法。
【請求項35】
サンプル中の分析物の測定方法であって、
(i)荷電キャリヤー分子と結合した分析物又は荷電キャリヤー分子と結合した分析物の類似体及び検出マーカーで標識された1個以上のアフィニティー分子に分析物を含有するサンプルをポリアニオン性ポリマーの存在下に接触させ、荷電キャリヤー分子と結合した分析物又は荷電キャリヤー分子と結合した類似体と標識アフィニティー分子との第1の複合体及びサンプル中の分析物と標識アフィニティー分子との第2の複合体を形成させる段階と;
(ii)約0.1〜500ミクロンの少なくとも1個のマイクロスケール寸法をもつ少なくとも1個の濃縮チャネルを含むマイクロフルイディックデバイスの濃縮チャネルを使用することにより、ポリアニオン性ポリマーの存在下に第1の複合体を濃縮する段階と;
(iii)約0.1〜500ミクロンの少なくとも1個のマイクロスケール寸法をもつ少なくとも1個の分離チャネルを含むマイクロフルイディックデバイスの分離チャネルを使用することにより、マイクロフルイディックデバイスの分離チャネルでポリアニオン性ポリマーの存在下に第1の複合体を第2の複合体から分離する段階と;
(iv)分離された第1の複合体の量又は第2の複合体の量を測定する段階と;
(v)測定量に基づいてサンプル中の分析物の量を決定する段階を含み;
アフィニティー分子がサンプル中の分析物及び荷電キャリヤー分子と結合した分析物又はサンプル中の分析物及び荷電キャリヤー分子と結合した類似体と結合することが可能な性質を有するものであって、2個以上のアフィニティー分子を使用する場合には、各アフィニティー分子が他の全アフィニティー分子と異なるサンプル中の分析物上の位置及び荷電キャリヤー分子と結合した分析物上の位置でサンプル中の分析物及び荷電キャリヤー分子と結合した分析物と結合することが可能な性質を有するか、又は各アフィニティー分子が他の全アフィニティー分子と異なるサンプル中の分析物上の位置及び荷電キャリヤー分子と結合した類似体上の位置でサンプル中の分析物及び荷電キャリヤー分子と結合した類似体と結合することが可能な性質を有し、荷電キャリヤー分子が分析物又は類似体と結合して分析物とアフィニティー分子と荷電キャリヤー分子の複合体を形成することにより第1の複合体の分離特性に変化を生じさせることが可能な性質を有するものであり、また、ポリアニオン性ポリマーと荷電キャリヤー分子は同じ負の正味電荷をもつものである前記方法。
【請求項36】
サンプルが血清、血漿、全血、組織抽出物、細胞抽出物、核抽出物、培地、微生物培養抽出物、分子ライブラリーのメンバー、臨床サンプル、唾液検体、大便検体、脳髄液、尿サンプル、尿道−性器スワブ、咽喉スワブ、又は環境サンプルを含む請求項1に記載の方法。
【請求項37】
分析物がAFP、hCG、TSH、FSH、LH、インターロイキン、Fasリガンド、CA19−9、CA125、PSA、HBsAg、抗HIV抗体、又はT4を含む請求項1に記載の方法。
【請求項38】
サンプル中のノイズ成分の濃度が低いか又はゼロである領域に複合体を移動させてこの領域で濃縮する請求項1に記載の方法。
【請求項39】
アフィニティー分子と荷電キャリヤー分子との1個以上のコンジュゲートに分析物を含有するサンプルを接触させて分析物とコンジュゲートとの複合体を形成させる段階が約0.1〜500ミクロンの少なくとも1個のマイクロスケール寸法を有する濃縮チャネルに流体的に接続されたマイクロチャネルで実施される請求項1に記載の方法。
【請求項40】
複合体を濃縮する段階が濃縮チャネルでバッファーを使用することにより実施され、バッファーが濃縮段階(ii)で適用される複合体を含有する溶液中の複合体の電気泳動移動度よりも濃縮チャネルにおけるバッファー中の複合体の電気泳動移動度を遅くさせる性質をもつ請求項1に記載の方法。
【請求項41】
複合体を濃縮する段階が荷電キャリヤー分子の電荷に基づいて複合体とノイズ成分の電気泳動移動度の差を利用することにより実施される請求項1に記載の方法。
【請求項42】
複合体を濃縮する段階が荷電キャリヤー分子の電荷に基づいて複合体とノイズ成分の吸着性の差を利用することにより実施される請求項1に記載の方法。
【請求項43】
複合体を濃縮する段階が電場増幅サンプルスタッキング法(FASS)、電場増幅サンプル注入法(FASI)、等速電気泳動法(ITP)、等電点電気泳動法(IF)及び固相抽出法(SPE)からなる群から選択される濃縮法により実施される請求項1に記載の方法。
【請求項44】
複合体を濃縮する段階が電場増幅サンプルスタッキング法(FASS)及び等速電気泳動法(ITP)からなる群から選択される濃縮法により実施される請求項1に記載の方法。
【請求項45】
1種以上の合成配列がヌクレオチドのホスホロチオエート類似体、酸素の代わりにメチレン基をリボース環に含むヌクレオチド、又は2’−糖デオキシ置換基を2’−フルオロ、2’−O−メチル、2−O−アルコキシル−及び2’−O−アリル修飾で置換したヌクレオチドから構成される群から選択される請求項13に記載の方法。
【請求項46】
濃縮段階が濃縮チャネル中の濃縮媒体によるコンジュゲート又は複合体の電気泳動濃縮を含む請求項1又は10に記載の方法。
【請求項47】
濃縮媒体がサイズ排除樹脂、ポリアクリルアミドゲル、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド(PEO)、スクロースとエピクロロヒドリンのコポリマー、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリ−N,N−ジメチルアクリルアミド(pDMA)、又はアガロースゲルを含む請求項46に記載の方法。
【請求項48】
濃縮媒体が更にポリアニオン性ポリマーを含む請求項46に記載の方法。
【請求項49】
ポリアニオン性ポリマーが濃縮媒体中に約0.01〜5%の濃度で存在する請求項48に記載の方法。
【請求項50】
ポリアニオン性ポリマーが濃縮媒体中に約0.05〜2%の濃度で存在する請求項48に記載の方法。
【請求項51】
更に、サンプルを含有するバッファーにポリアニオン性ポリマーを導入する段階を含む請求項46に記載の方法。
【請求項52】
ポリアニオン性ポリマーがサンプルバッファー中に約0.001〜2%の濃度で存在するヘパリン又はヘパリン硫酸を含む請求項51に記載の方法。
【請求項53】
濃縮チャネルが約0.1〜200ミクロンの少なくとも1個の横断面マイクロスケール寸法をもつ請求項1に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図3G】
【図3H】
【図3I】
【図3J】
【図3K】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図3G】
【図3H】
【図3I】
【図3J】
【図3K】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−81011(P2011−81011A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−277630(P2010−277630)
【出願日】平成22年12月14日(2010.12.14)
【分割の表示】特願2006−501260(P2006−501260)の分割
【原出願日】平成16年4月8日(2004.4.8)
【出願人】(505384427)和光純薬工業株式会社 (2)
【出願人】(505359333)カリパー・ライフ・サイエンシズ・インク. (4)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月14日(2010.12.14)
【分割の表示】特願2006−501260(P2006−501260)の分割
【原出願日】平成16年4月8日(2004.4.8)
【出願人】(505384427)和光純薬工業株式会社 (2)
【出願人】(505359333)カリパー・ライフ・サイエンシズ・インク. (4)
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