説明

移動通信方法、移動管理ノード、サービングゲートウェイ装置、パケットデータネットワークゲートウェイ装置、ポリシー制御装置及びパケット交換機

【課題】「SRVCC」において、無駄なトラフィックの発生を回避すると共に、上述のUE#1の音声通信を適切に切り替える。
【解決手段】本発明に係る移動通信システムは、UEが、接続先無線アクセスネットワークを、E-UTRANからUTRAN/GERANに切り替える工程と、MMEが、S-GWから、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を受信する工程と、MMEが、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されている場合、UE#1又はE-UTRANに対して、音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、S-GWに対して、「Delete Bearer Request」に対する「Delete Bearer Response」を送信する工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信方法、移動管理ノード、サービングゲートウェイ装置、パケットデータネットワークゲートウェイ装置、ポリシー制御装置及びパケット交換機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、2G/3G方式の無線アクセスシステム(UTRAN:Universal Terrestrial Radio Access Network/GERAN:GSM EDGE Radio Access Network)及びLTE(Long Term Evolution)方式の無線アクセスシステム(E-UTRAN:Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)を収容可能な移動通信システムが知られている。
【0003】
かかる移動通信システムにおいて、UE(User Equipment、移動局)#1を、PS(Packet Switch、パケット交換)ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態(IMS(IP Multimedia Subsystem、サービス制御ネットワーク)を用いてVoIP通信を行う状態)から、CS(Cirsuit Switch、回線交換)ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることによって、UE#1の音声通信を継続可能とする技術、すなわち、「SRVCC(Single Radio Voice Call Continuity)」が知られている(非特許文献1参照)。図2に、かかる移動通信システムにおいて音声通信を切り替える際の動作について示す。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】3GPP TS23.216
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、かかる動作は、「3GPP TS23.216の図6.2.2.2-1或いは図6.3.2.2-1」の動作であるが、かかる動作において、UE#1の接続先無線アクセスネットワークがUTRAN/GERANに切り替わった後、PSドメインにおける音声通信用パケットベアラを切断する手順として、図8に示すように、ステップS1005において、MME(Mobility Management Entity、移動管理ノード)が、S-GW(Serving-Gateway、サービングゲートウェイ装置)から「Delete Bearer Request」を受信すると、ステップS1006(S1006a乃至S1006i)の動作が行われる(3GPP TS23.401の図5.4.4.1-1のステップ4〜7参照)。
【0006】
しかしながら、UE#1の接続先無線アクセスネットワークは、図2に示すステップS115において、UTRAN/GERANに切り替わってしまっているため、図8に示すステップS1006bにおいて、eNB(無線基地局)によって送信された「RRC Connection Reconfigration」は、UE#1によって受信されず、ステップS1006の動作がエラー処理になってしまい、無駄なトラフィックが発生してしまうと共に、図2に示す動作自体がエラーになってしまう可能性があるという問題点があった。
【0007】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、「SRVCC」において、無駄なトラフィックの発生を回避すると共に、上述のUE#1の音声通信を適切に切り替えることができる移動通信方法、移動管理ノード、サービングゲートウェイ装置、パケットデータネットワークゲートウェイ装置、ポリシー制御装置及びパケット交換機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の特徴は、移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、前記移動局が、接続先無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替える工程と、前記移動伝達ノード内の移動管理ノードが、該移動伝達ノード内のサービングゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信する工程と、前記移動管理ノードが、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記移動局又は前記第1通信方式の無線アクセスネットワークに対して、前記音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、前記サービングゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信する工程とを有することを要旨とする。
【0009】
本発明の第2の特徴は、移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、前記移動局が、接続先無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替える工程と、前記移動伝達ノード内のサービングゲートウェイ装置が、該移動伝達ノード内のパケットデータネットワークゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信する工程と、前記サービングゲートウェイ装置が、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記移動伝達ノード内の移動管理ノードに対して、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を送信することなく、前記パケットデータネットワークゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信する工程とを有することを要旨とする。
【0010】
本発明の第3の特徴は、移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、前記移動局が、接続先無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替える工程と、前記移動伝達ノード内のサービングゲートウェイ装置が、該移動伝達ノード内のポリシー制御装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信する工程と、前記サービングゲートウェイ装置が、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記移動伝達ノード内の移動管理ノードに対して、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を送信しない工程とを有することを要旨とする。
【0011】
本発明の第4の特徴は、移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、前記移動局が、接続先の無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替える工程と、前記移動伝達ノード内の移動管理ノードが、前記移動局における接続先無線アクセスネットワークの切り替えが行われたことを示す所定情報を記憶する工程と、前記移動管理ノードが、前記移動伝達ノード内のサービングゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信する工程と、前記移動管理ノードが、前記所定情報を記憶している場合に、前記移動局又は前記第1通信方式の無線アクセスネットワークに対して、前記音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、該サービングゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信する工程とを有することを要旨とする。
【0012】
本発明の第5の特徴は、移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、
前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替える工程と、前記パケット交換ドメイン内のパケット交換機が、該パケット交換ドメイン内のサービングゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信する工程と、前記パケット交換機が、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記移動局に対して、前記音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、前記サービングゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信する工程とを有することを要旨とする。
【0013】
本発明の第6の特徴は、移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替える工程と、前記パケット交換ドメイン内のサービングゲートウェイ装置が、該パケット交換ドメイン内のパケットデータネットワークゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信する工程と、前記サービングゲートウェイ装置が、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記パケット交換ドメイン内のパケット交換機に対して、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を送信することなく、前記パケットデータネットワークゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信する工程とを有することを要旨とする。
【0014】
本発明の第7の特徴は、移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、
前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替える工程と、前記パケット交換ドメイン内のサービングゲートウェイ装置が、該パケット交換ドメイン内のポリシー制御装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信する工程と、前記サービングゲートウェイ装置が、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記パケット交換ドメイン内のパケット交換機に対して、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を送信しない工程とを有することを要旨とする。
【0015】
本発明の第8の特徴は、移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、
前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替える工程と、前記パケット交換ドメイン内のパケット交換機が、前記移動局において音声通信を行うドメインの切り替えが行われたことを示す所定情報を記憶する工程と、前記パケット交換機が、前記パケット交換ドメイン内のサービングゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信する工程と、前記パケット交換機が、前記所定情報を記憶している場合に、前記移動局に対して、前記音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、該サービングゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信する工程とを有することを要旨とする。
【0016】
本発明の第9の特徴は、移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該移動伝達ノード内に設けられている移動管理ノードであって、前記移動局が、接続先無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替えた後に、前記移動伝達ノード内のサービングゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信するように構成されており、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記移動局又は前記第1通信方式の無線アクセスネットワークに対して、前記音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、前記サービングゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信するように構成されていることを要旨とする。
【0017】
本発明の第10の特徴は、移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該移動伝達ノード内に設けられているサービングゲートウェイ装置であって、前記移動局が、接続先無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替えた後、前記移動伝達ノード内のパケットデータネットワークゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信するように構成されており、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記移動伝達ノード内の移動管理ノードに対して、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を送信することなく、前記パケットデータネットワークゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信するように構成されていることを要旨とする。
【0018】
本発明の第11の特徴は、移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該移動伝達ノード内に設けられているサービングゲートウェイ装置であって、前記移動局が、接続先無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替えた後、前記移動伝達ノード内のポリシー制御装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信するように構成されており、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記移動伝達ノード内の移動管理ノードに対して、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を送信しないように構成されていることを要旨とする。
【0019】
本発明の第12の特徴は、移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該移動伝達ノード内に設けられているパケットデータネットワークゲートウェイ装置であって、前記移動局が、接続先の無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替えた後、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号に所定フラグを設定して、前記移動伝達ノード内の移動管理ノードに対して送信するように構成されていることを要旨とする。
【0020】
本発明の第13の特徴は、移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該移動伝達ノード内に設けられているポリシー制御装置であって、前記移動局が、接続先の無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替えた後、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号に所定フラグを設定して、前記移動伝達ノード内の移動管理ノードに対して送信するように構成されていることを要旨とする。
【0021】
本発明の第14の特徴は、移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該移動伝達ノード内に設けられている移動管理ノードであって、前記移動局が、接続先の無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替えた後、該移動局における接続先無線アクセスネットワークの切り替えが行われたことを示す所定情報を記憶するように構成されており、前記移動伝達ノード内のサービングゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信した際に、前記所定情報を記憶している場合には、前記移動局又は前記第1通信方式の無線アクセスネットワークに対して、前記音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、該サービングゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信するように構成されていることを要旨とする。
【0022】
本発明の第15の特徴は、移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該パケット交換ドメイン内に設けられているパケット交換機であって、前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替えた後、該パケット交換ドメイン内のサービングゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信するように構成されており、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記移動局に対して、前記音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、前記サービングゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信するように構成されていることを要旨とする。
【0023】
本発明の第16の特徴は、移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該パケット交換ドメイン内に設けられているサービングゲートウェイ装置であって、前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替えた後、前記パケット交換ドメイン内のパケットデータネットワークゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信するように構成されており、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記パケット交換ドメイン内のパケット交換機に対して、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を送信することなく、前記パケットデータネットワークゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信するように構成されていることを要旨とする。
【0024】
本発明の第17の特徴は、移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該パケット交換ドメイン内に設けられているサービングゲートウェイ装置であって、前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替えた後、前記パケット交換ドメイン内のポリシー制御装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信するように構成されており、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記パケット交換ドメイン内のパケット交換機に対して、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を送信しないように構成されていることを要旨とする。
【0025】
本発明の第18の特徴は、移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該パケット交換ドメイン内に設けられているパケットデータネットワークゲートウェイ装置であって、前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替えた後、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号に所定フラグを設定して、前記パケット交換ドメイン内のパケット交換機に対して送信するように構成されていることを要旨とする。
【0026】
本発明の第19の特徴は、移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該パケット交換ドメイン内に設けられているポリシー制御装置であって、前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替えた後、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号に所定フラグを設定して、前記パケット交換ドメイン内のパケット交換機に対して送信するように構成されていることを要旨とする。
【0027】
本発明の第20の特徴は、移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該パケット交換ドメイン内に設けられているパケット交換機であって、前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替えた後、該移動局において音声通信を行うドメインの切り替えが行われたことを示す所定情報を記憶するように構成されており、前記パケット交換ドメイン内のサービングゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信した際に、前記所定情報を記憶している場合には、前記移動局に対して、前記音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、該サービングゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信するように構成されていることを要旨とする。
【0028】
本発明の第21の特徴は、移動管理ノードであって、移動伝達ネットワークに対して、所定パケットベアラに対するベアラ削除指示信号を送信するように構成されており、受信した前記所定パケットベアラに対するベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、移動局又は無線アクセスネットワークに対して、該所定パケットベアラを解放するように指示しないように構成されていることを要旨とする。
【0029】
本発明の第22の特徴は、パケット交換局であって、コアネットワークに対して、所定パケットベアラに対するベアラ削除指示信号を送信するように構成されており、受信した前記所定パケットベアラに対するベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、移動局又は無線アクセスネットワークに対して、該所定パケットベアラを解放するように指示しないように構成されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0030】
以上説明したように、本発明によれば、「SRVCC」において、無駄なトラフィックの発生を回避すると共に、上述のUE#1の音声通信を適切に切り替えることができる移動通信方法、移動管理ノード、サービングゲートウェイ装置、パケットデータネットワークゲートウェイ装置、ポリシー制御装置及びパケット交換機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図4】本発明の変更例1に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図5】本発明の変更例1に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図6】本発明の変更例2に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図7】本発明の変更例2に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図8】従来の移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システム)
図1乃至図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムについて説明する。
【0033】
図1に示すように、本実施形態に係る移動通信システムは、E-UTRAN及び移動伝達ネットワークを含むEPS(Evolved Packet System)と、GERAN/UTRAN及び2G/3G方式のコアネットワークを含む2G/3G方式のシステムと、IMSとを具備している。
【0034】
E-UTRANには、eNodeBが配置されており、GERAN/UTRANには、NodeB/BSS(無線基地局)(不図示)及びRNC(無線回線制御局)が配置されている。
【0035】
移動伝達ネットワークには、MMEや、S-GWや、P-GW(PDN-Gateway、パケットデータネットワークゲートウェイ装置)や、PCRF(Policy and Charging Rules Function、ポリシー制御装置)や、HSS(Home Subscriber Server、加入者管理サーバ)/HLR(Home Location Register)(不図示)が配置されている。
【0036】
2G/3G方式のコアネットワークには、MSC(Mobile-service Switching Center、回線交換機)や、SGSN(Serving GPRS Support Node、パケット交換機)や、SRVCC方式用のMSCサーバや、CS-MGW(Corcuit Switch-Media Gateway、回線交換用メディアゲートウェイ装置)が配置されている。
【0037】
IMSには、SCC AS(Service Centralization and Continuity Application Server)や、I/S-CSCF(Interrogating/Serving Call Session Control Function)や、P-CSCF(Proxy Call Session Control Function)等が配置されている。
【0038】
また、本実施形態に係る移動通信システムは、UE#1を、E-UTRAN(回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク)及びE-UTRANを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、UTRAN/GERAN(回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク)及びUTRAN/GERANを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることによって、「SRVCC」を実現することができるように構成されている。
【0039】
以下、図2及び図3を参照して、本実施形態に係る移動通信システムの具体的な動作について説明する。
【0040】
ここで、UE#1は、E-UTRAN及び移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態にあるものとする。また、本実施形態に係る移動通信システムでは、S-GWとP-GWとの間で、GTP(GPRS Tunnelling Protocol)が用いられているものとする。
【0041】
図2に示すように、ステップS101において、UE#1は、E-UTRAN内のeNBに対して、「Measurement Report」を送信する。
【0042】
ステップS102において、eNBは、UE#1の接続先無線アクセスネットワークを、E-UTRANからUTRAN/GERANに切り替えることを決定する。
【0043】
ステップS103において、eNBは、MMEに対して、「Handover Required」を送信する。
【0044】
MMEは、ステップS104において、「Bearer Splitting」を行い、ステップS105aにおいて、MSCサーバ/CS-MGWに対して、「PS to CS Req」を送信する。
【0045】
ステップS105bにおいて、MSCサーバ/CS-MGWは、MSCに対して、「Prep HO」を送信し、ステップS105cにおいて、MSCは、UTRAN/GERANに対して、「Reloc/HO Req」を送信する。
【0046】
また、ステップS106aにおいて、MMEは、SGSNに対して、「Forward Reloc Req」を送信し、ステップS106bにおいて、SGSNは、UTRAN/GERANに対して、「Reloc/HO Req」を送信する。ここで、上述の音声通信用パケットベアラ以外のパケットベアラについてのコンテキスト(Context)が、MMEからSGSNに通知されるものとする。
【0047】
ステップS107aにおいて、UTRAN/GERANは、SGSNに対して、「Reloc/HO Req Ack」を送信し、ステップS107bにおいて、SGSNは、MMEに対して、「Forward Reloc Resp」を送信する。
【0048】
ステップS108aにおいて、UTRAN/GERANは、MSCに対して、「Reloc/HO Req Ack」を送信し、ステップS108bにおいて、MSCは、MSCサーバ/CS-MGWに対して、「Prep HO Resp」を送信し、ステップS108cにおいて、MSCサーバ/CS-MGWとMSCとの間で回線が設定される。
【0049】
ステップS109において、MSCサーバ/CS-MGWは、IMS内のSCC ASに対して、「Initiation of Session Transfer(STN-SR又はE-STN-SR)を送信し、SCC ASは、ステップS110及びS111において、図2に示す処理を行う。
【0050】
ステップS112において、MSCサーバ/CS-MGWは、MMEに対して、「PS to CS Resp」を送信する。
【0051】
ステップ113において、MMEは、eNBに対して、「Handover Command」を送信し、ステップS114において、eNBは、UE#1に対して、「HO from EUTRAN command」を送信する。
【0052】
UE#1は、ステップS115において、接続先無線アクセスネットワークを、E-UTRANからUTRAN/GERANに切り替える。
【0053】
ステップS116において、eNBやNodeB/BSSやRNC等で、UE#1の接続先無線アクセスネットワークのE-UTRANからUTRAN/GERANに切り替える処理が行われる。
【0054】
ステップS117aにおいて、UTRAN/GERANは、MSCに対して、「Reloc/HO Complete」を送信し、MSCは、MSCサーバ/CS-MGWに対して、ステップS117bにおいて、「SES(HO Command)」を送信し、ステップS117cにおいて、「ANSWER」を送信する。
【0055】
ステップS117dにおいて、MSCサーバ/CS-MGWとMMEとの間で「PS to CS Complete/Ack」の送受信が行われる。
【0056】
ステップ117eにおいて、「Delete bearer(ベアラ削除処理)」が行われる。ここで、図3を参照して、かかる「Delete bearer」について詳述する。
【0057】
図3に示すように、ステップS117dが完了すると、ステップS201において、MMEは、S-GWに対して、音声ベアラ切断情報を含む「Delete Bearer Command」を送信する。
【0058】
ステップS202において、S-GWは、P-GWに対して、音声ベアラ切断情報を含む「Delete Bearer Command」を送信し、ステップS203において、P-GWとPCRFとの間で、「PCEF Initiated IP-CAN Session Modification」が行われ、ステップS204において、P-GWは、S-GWに対して、コアベアラ切断フラグを含む「Delete Bearer Request」を送信する。
【0059】
なお、P-GWは、PCRFに対して、音声ベアラ切断情報を通知して、かかる音声ベアラ切断情報を受信したPCRFが、P-GWからS-GWに送信される「Delete Bearer Request」においてコアベアラ切断フラグを設定すべきかどうか判断し、かかる判断結果をP-GWに指示してもよい。
【0060】
ステップS205において、S-GWは、MMEに対して、コアベアラ切断フラグを含む「Delete Bearer Request」を送信する。
【0061】
ここで、MMEは、ステップS206において、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されていることを検出した場合、UE#1に対して、上述の音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく(具体的には、eNBに対して、「NAS Deactivate EPS Bearer Context Request message」を含む「Deactivate Bearer Request」を送信することなく)、ステップS207において、S-GWに対して、対象のベアラ(上述の音声通信用パケットベアラ)の削除を正常に完了したことを示す「Delete Bearer Response」を送信する。
【0062】
すなわち、MMEは、ステップS206において、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されていることを検出した場合には、上述した「3GPP TS23.401の図5.4.4.1-1のステップ4〜7」の処理が行われない。
【0063】
これに対して、MMEは、ステップS206において、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されていないことを検出した場合、従来と同様に、上述した「3GPP TS23.401の図5.4.4.1-1のステップ4〜7」の処理が行われる。
【0064】
なお、MMEは、ステップS205において、「Delete Bearer Request」を受信した場合、音声通信用パケットベアラについて、削除してもよいし、削除しなくてもよい。
【0065】
ステップS208において、S-GWは、P-GWに対して、対象のベアラ(上述の音声通信用パケットベアラ)の削除を正常に完了したことを示す「Delete Bearer Response」を送信する。なお、S-GWは、かかる「Delete Bearer Response」に、コアネットワーク内の音声通信用パケットベアラのみを切断した旨を示す情報を付与してもよい。
【0066】
図2に戻り、ステップS117fにおいて、MSCサーバ/CS-MGWは、HSS/HLRに対して、「UpdateLoc」を送信する。
【0067】
ステップS117gにおいて、UE#1とMSCサーバ/CS-MGWとの間で、「TMSI Reallocation」が行われる。
【0068】
ステップS118aにおいて、UTRAN/GERANは、SGSNに対して、「Reloc/HO Complete」を送信し、ステップS118bにおいて、MMEとSGSNとの間で「Forward Reloc Complete/Ack」の送受信が行われ、ステップS118cにおいて、SGSNとS/P-GWとの間で「Update bearer(ベアラ更新処理)」が行われ、ステップS118dにおいて、「Delete Session(セッション削除処理)」が行われる。
【0069】
かかるステップS118a乃至S118dにおいて、上述の音声通信用パケットベアラ以外のパケットベアラについての切り替え処理が行われる。なお、かかる手順により、MMEは、eNBに対して「Release Resource」を送信することで(不図示)、eNBに保持されていた音声通信用パケットベアラを含む全てのパケットベアラを解放する。
【0070】
ステップS119において、MME及びMSCサーバ/CS-MGWは、GMLCに対して、「Subscriber Location Report」を送信する。
【0071】
本実施形態に係る移動通信システムによれば、MMEが、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されていることを検出した場合には、上述した「3GPP TS23.401の図5.4.4.1-1のステップ4〜7」の処理が行われないように構成されているため、「SRVCC」において、無駄なトラフィックの発生を回避すると共に、上述のUE#1の音声通信を適切に切り替えることができる。
【0072】
(変更例1)
図4を参照して、本発明の変更例1に係る移動通信システムについて説明する。以下、本変更例1に係る移動通信システムについて、上述の第1の実施形態に係る移動通信システムとの相違点に着目して説明する。
【0073】
図4に示すように、ステップS117dが完了すると、ステップS301において、MMEは、S-GWに対して、音声ベアラ切断情報を含む「Delete Bearer Command」を送信する。
【0074】
ステップS302において、S-GWは、P-GWに対して、音声ベアラ切断情報を含む「Delete Bearer Command」を送信し、ステップS303において、P-GWとPCRFとの間で、「PCEF Initiated IP-CAN Session Modification」が行われ、ステップS304において、P-GWは、S-GWに対して、コアベアラ切断フラグを含む「Delete Bearer Request」を送信する。
【0075】
ここで、S-GWは、ステップS305において、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されていることを検出した場合、MMEに対して、「Delete Bearer Request」を送信することなく、ステップS308において、P-GWに対して、対象のベアラ(上述の音声通信用パケットベアラ)の削除を正常に完了したことを示す「Delete Bearer Response」を送信する。
【0076】
なお、S-GWは、かかる「Delete Bearer Response」に、コアネットワーク内の音声通信用パケットベアラのみを切断した旨を示す情報を付与してもよい。
【0077】
したがって、S-GWは、ステップS305において、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されていることを検出した場合には、上述した「3GPP TS23.401の図5.4.4.1-1のステップ3〜8」の処理が行われない。
【0078】
これに対して、S-GWは、ステップS305において、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されていないことを検出した場合、従来と同様に、MMEに対して、「Delete Bearer Request」を送信するため、上述した「3GPP TS23.401の図5.4.4.1-1のステップ3〜8」の処理が行われる。
【0079】
本変更例1に係る移動通信システムによれば、S-GWが、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されていることを検出した場合には、上述した「3GPP TS23.401の図5.4.4.1-1のステップ3〜8」の処理が行われないように構成されているため、「SRVCC」において、無駄なトラフィックの発生を回避すると共に、上述のUE#1の音声通信を適切に切り替えることができる。
【0080】
(変更例2)
図5を参照して、本発明の変更例2に係る移動通信システムについて説明する。以下、本変更例2に係る移動通信システムについて、上述の第1の実施形態に係る移動通信システムとの相違点に着目して説明する。
【0081】
また、本変更例2に係る移動通信システムでは、S-GWとP-GWとの間で、PMIP(Proxy Mobile IP)が用いられているものとする。
【0082】
図5に示すように、ステップS117dが完了すると、ステップS401において、MMEは、S-GWに対して、音声ベアラ切断情報を含む「Delete Bearer Command」を送信する。
【0083】
ステップS402において、S-GWは、PCRFに対して、音声ベアラ切断情報を含む「Diameter CC Request」を送信し、ステップS403において、PCRFは、S-GWに対して、コアベアラ切断フラグを含む「Diameter CC Answer」を送信する。
【0084】
ステップS404において、S-GWは、MMEに対して、コアベアラ切断フラグを含む「Delete Bearer Request」を送信する。
【0085】
ここで、MMEは、ステップS405において、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されていることを検出した場合、UE#1に対して、上述の音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく(具体的には、eNBに対して、「NAS Deactivate EPS Bearer Context Request message」を含む「Deactivate Bearer Request」を送信することなく)、ステップS406において、S-GWに対して、対象のベアラ(上述の音声通信用パケットベアラ)の削除を正常に完了したことを示す「Delete Bearer Response」を送信する。
【0086】
すなわち、MMEは、ステップS405において、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されていることを検出した場合には、上述した「3GPP TS23.401の図5.4.4.1-1のステップ4〜7」の処理が行われない。
【0087】
これに対して、MMEは、ステップS405において、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されていないことを検出した場合、従来と同様に、上述した「3GPP TS23.401の図5.4.4.1-1のステップ4〜7」の処理が行われる。
【0088】
なお、MMEは、ステップS404において、「Delete Bearer Request」を受信した場合、音声通信用パケットベアラについて、削除してもよいし、削除しなくてもよい。
【0089】
ここで、S-GWは、ステップS404において、受信した「Diameter CC Answer」内にコアベアラ切断フラグが設定されていることを検出した場合、MMEに対して、「Delete Bearer Request」を送信せず、音声通信用パケットベアラの削除のみ実施してもよい。
【0090】
(変更例3)
図6及び図7を参照して、本発明の変更例3に係る移動通信システムについて説明する。以下、本変更例3に係る移動通信システムについて、上述の第1の実施形態に係る移動通信システムとの相違点に着目して説明する。
【0091】
図6に示すように、本変更例3に係る移動通信システムの動作は、ステップS1130、S1170及びS117eの動作を除いて、図2に示す本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作と同一である。
【0092】
ここで、ステップS1130において、MMEは、ステップS113において「Handover Command」を送信したことを示す情報を記憶してもよい。
【0093】
ステップS1170において、MMEは、ステップS117dにおいて「PS to CS Complete」を受信したことを示す所定情報、すなわち、UE#1における接続先無線アクセスネットワークの切り替えが行われたことを示す所定情報を記憶する。
【0094】
図7に示すように、ステップS1170が完了すると、ステップS501において、MMEは、S-GWに対して、「Delete Bearer Command」を送信する。
【0095】
ステップS202において、S-GWは、P-GWに対して、「Delete Bearer Command」を送信し、ステップS503において、P-GWとPCRFとの間で、「PCEF Initiated IP-CAN Session Modification」が行われ、ステップS504において、P-GWは、S-GWに対して、「Delete Bearer Request」を送信する。
【0096】
ステップS505において、S-GWは、MMEに対して、「Delete Bearer Request」を送信する。
【0097】
ここで、MMEは、ステップS506において、「Delete Bearer Request」を受信した際に、上述の所定情報(ステップS1170参照)を記憶している場合には、UE#1に対して、上述の音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく(具体的には、eNBに対して、「NAS Deactivate EPS Bearer Context Request message」を含む「Deactivate Bearer Request」を送信することなく)、ステップS507において、S-GWに対して、対象のベアラ(上述の音声通信用パケットベアラ)の削除を正常に完了したことを示す「Delete Bearer Response」を送信する。
【0098】
すなわち、MMEは、ステップS506において、「Delete Bearer Request」を受信した際に、上述の所定情報(ステップS1170参照)を記憶している場合には、上述した「3GPP TS23.401の図5.4.4.1-1のステップ4〜7」の処理が行われない。
【0099】
これに対して、MMEは、ステップS206において、「Delete Bearer Request」を受信した際に、上述の所定情報(ステップS1170参照)を記憶していない場合には、従来と同様に、上述した「3GPP TS23.401の図5.4.4.1-1のステップ4〜7」の処理が行われる。
【0100】
なお、MMEは、ステップS505において、「Delete Bearer Request」を受信した場合、音声通信用パケットベアラについて、削除してもよいし、削除しなくてもよい。
【0101】
ステップS508において、S-GWは、P-GWに対して、対象のベアラ(上述の音声通信用パケットベアラ)の削除を正常に完了したことを示す「Delete Bearer Response」を送信する。
【0102】
なお、本変更例3に係る移動通信システムにおいて、S-GWとP-GWとの間で、PMIPが用いられていてもよい。
【0103】
(変更例4)
なお、上述の第1実施形態及び変更例1乃至3に係る移動通信システムは、「SRVCC」の代わりに、「3GPP TS23.237」に規定されている「SRVCC改善方式」を用いて、UE#1を、E-UTRAN及び移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、UTRAN/GERAN及びコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えるように構成されていてもよい。
【0104】
また、上述の第1実施形態及び変更例1乃至3に係る移動通信システムは、「SRVCC」或いは「SRVCC改善方式」を用いて、PSドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態(HSPAにおいてIMSを用いてVoIP通信を行う状態)から、CSドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えるように構成されていてもよい。
【0105】
かかる場合、SGSNが、上述の第1実施形態及び変更例1乃至3に係る移動通信システムにおけるMMEと同等の機能を具備するものとする。
【0106】
また、本発明は、上述の「SRVCC」或いは「SRVCC改善方式」が用いられていないケースに対しても適用可能である。
【0107】
すなわち、MME又はSGSNが、ベアラ切断情報を含む「Delete Bearer Command」を送信することによって、移動伝達ネットワーク内の所定パケットベアラのみを削除し、E-UTRAN内又はUTRAN/GERANに対して、かかる所定パケットベアラを削除するように指示しないように構成されていてもよい。
【0108】
以上に述べた本実施形態の特徴は、以下のように表現されていてもよい。
【0109】
本実施形態の第1の特徴は、UE#1(移動局)を、E-UTRAN(回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク)及びE-UTRANを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、UTRAN/GERAN(回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク)及びUTRAN/GERANを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、UE#1が、接続先無線アクセスネットワークを、E-UTRANからUTRAN/GERANに切り替える工程と、MME(移動伝達ノード内の移動管理ノード)が、S-GW(移動伝達ノード内のサービングゲートウェイ装置)から、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request(ベアラ削除要求信号)」を受信する工程と、MMEが、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグ(所定フラグ)が設定されている場合、UE#1又はE-UTRANに対して、音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、S-GWに対して、「Delete Bearer Request」に対する「Delete Bearer Response(ベアラ削除応答信号)」を送信する工程とを有することを要旨とする。
【0110】
本実施形態の第2の特徴は、UE#1を、E-UTRAN及びE-UTRANを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、UTRAN/GERAN及びUTRAN/GERANを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、UE#1が、接続先無線アクセスネットワークを、E-UTRANからUTRAN/GERANに切り替える工程と、S-GWが、P-GW(移動伝達ノード内のパケットデータネットワークゲートウェイ装置)から、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request(ベアラ削除要求信号)」を受信する工程と、S-GWが、受信した「Delete Bearer Request」にコアベアラ切断フラグが設定されている場合、MMEに対して、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を送信することなく、P-GWに対して、「Delete Bearer Request」に対する「Delete Bearer Response(ベアラ削除応答信号)」を送信する工程とを有することを要旨とする。
【0111】
本実施形態の第3の特徴は、UE#1を、E-UTRAN及びE-UTRANを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、UTRAN/GERAN及びUTRAN/GERANを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、UE#1が、接続先無線アクセスネットワークを、E-UTRANからUTRAN/GERANに切り替える工程と、S-GWが、PCRF(移動伝達ノード内のポリシー制御装置)から、音声通信用パケットベアラに対する「Diameter CC Answer(ベアラ削除要求信号)」を受信する工程と、S-GWが、受信した「Diameter CC Answer」にコアベアラ切断フラグが設定されている場合、MMEに対して、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を送信しない工程とを有することを要旨とする。
【0112】
本実施形態の第4の特徴は、UE#1を、E-UTRAN及びE-UTRANを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、UTRAN/GERAN及びUTRAN/GERANを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、UE#1が、接続先無線アクセスネットワークを、E-UTRANからUTRAN/GERANに切り替える工程と、MMEが、UE#1における接続先無線アクセスネットワークの切り替えが行われたことを示す所定情報を記憶する工程と、MMEが、S-GWから、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を受信する工程と、MMEが、上述の所定情報を記憶している場合に、UE#1又はE-UTRANに対して、音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、S-GWに対して、「Delete Bearer Request」に対する「Delete Bearer Response」を送信する工程とを有することを要旨とする。
【0113】
本実施形態の第5の特徴は、UE#1を、PS(パケット交換)ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、CS(回線交換)ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、UE#1が、音声通信を行うドメインを、PSドメインからCSドメインに切り替える工程と、SGSN(パケット交換ドメイン内のパケット交換機)が、S-GW(パケット交換ドメイン内のサービングゲートウェイ装置)から、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を受信する工程と、SGSNが、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されている場合、UE#1に対して、音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、S-GWに対して、「Delete Bearer Request」に対する「Delete Bearer Response」を送信する工程とを有することを要旨とする。
【0114】
本実施形態の第6の特徴は、UE#1を、PSドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、CSドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、UE#1が、音声通信を行うドメインを、PSドメインからCSドメインに切り替える工程と、S-GWが、P-GWから、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を受信する工程と、S-GWが、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されている場合、SGSNに対して、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を送信することなく、P-GWに対して、「Delete Bearer Request」に対する「Delete Bearer Response」を送信する工程とを有することを要旨とする。
【0115】
本実施形態の第7の特徴は、UE#1を、PSドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、CSドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、UE#1が、音声通信を行うドメインを、PSドメインからCSドメインに切り替える工程と、S-GWが、PCRFから、音声通信用パケットベアラに対する「Diameter CC Answer」を受信する工程と、S-GWが、受信した「Diameter CC Answer」内にコアベアラ切断フラグが設定されている場合、SGSNに対して、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を送信しない工程とを有することを要旨とする。
【0116】
本実施形態の第8の特徴は、UE#1を、PSドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、CSドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、UE#1が、音声通信を行うドメインを、PSドメインからCSドメインに切り替える工程と、SGSNが、UE#1において音声通信を行うドメインの切り替えが行われたことを示す所定情報を記憶する工程と、SGSNが、S-GWから、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を受信する工程と、SGSNが、所定情報を記憶している場合に、UE#1に対して、音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、S-GWに対して、「Delete Bearer Request」に対する「Delete Bearer Response」を送信する工程とを有することを要旨とする。
【0117】
本実施形態の第9の特徴は、UE#1を、E-UTRAN及びE-UTRANを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、UTRAN/GERAN及びUTRAN/GERANを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて設けられているMMEであって、UE#1が、接続先無線アクセスネットワークを、E-UTRANからUTRAN/GERANに切り替えた後に、S-GWから、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を受信するように構成されており、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されている場合、UE#1又はE-UTRANに対して、音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、S-GWに対して、「Delete Bearer Request」に対する「Delete Bearer Response」を送信するように構成されていることを要旨とする。
【0118】
本実施形態の第10の特徴は、UE#1を、E-UTRAN及びE-UTRANを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、UTRAN/GERAN及びUTRAN/GERANを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて設けられているS-GWであって、UE#1が、接続先無線アクセスネットワークを、E-UTRANからUTRAN/GERANに切り替えた後に、P-GWから、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を受信するように構成されており、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されている場合、MMEに対して、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を送信することなく、P-GWに対して、「Delete Bearer Request」に対する「Delete Bearer Response」を送信するように構成されていることを要旨とする。
【0119】
本実施形態の第11の特徴は、UE#1を、E-UTRAN及びE-UTRANを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、UTRAN/GERAN及びUTRAN/GERANを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて設けられているS-GWであって、UE#1が、接続先無線アクセスネットワークを、E-UTRANからUTRAN/GERANに切り替えた後に、PCRFから、音声通信用パケットベアラに対する「Diameter CC Answer」を受信するように構成されており、受信した「Diameter CC Answer」内にコアベアラ切断フラグが設定されている場合、MMEに対して、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を送信しないように構成されていることを要旨とする。
【0120】
本実施形態の第12の特徴は、UE#1を、E-UTRAN及びE-UTRANを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、UTRAN/GERAN及びUTRAN/GERANを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて設けられているP-GWであって、UE#1が、接続先無線アクセスネットワークを、E-UTRANからUTRAN/GERANに切り替えた後に、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」にコアベアラ切断フラグを設定して、MMEに対して送信するように構成されていることを要旨とする。
【0121】
本実施形態の第13の特徴は、UE#1を、E-UTRAN及びE-UTRANを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、UTRAN/GERAN及びUTRAN/GERANを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて設けられているPCRFであって、UE#1が、接続先無線アクセスネットワークを、E-UTRANからUTRAN/GERANに切り替えた後に、音声通信用パケットベアラに対する「Diameter CC Answer」にコアベアラ切断フラグを設定して、MMEに対して送信するように構成されていることを要旨とする。
【0122】
本実施形態の第14の特徴は、UE#1を、E-UTRAN及びE-UTRANを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、UTRAN/GERAN及びUTRAN/GERANを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて設けられているMMEであって、UE#1が、接続先無線アクセスネットワークを、E-UTRANからUTRAN/GERANに切り替えた後に、UE#1における接続先無線アクセスネットワークの切り替えが行われたことを示す所定情報を記憶するように構成されており、S-GWから、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を受信した際に、かかる所定情報を記憶している場合には、UE#1又はE-UTRANに対して、音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、S-GWに対して、「Delete Bearer Request」に対する「Delete Bearer Response」を送信するように構成されていることを要旨とする。
【0123】
本実施形態の第15の特徴は、UE#1を、PSドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、CSドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて設けられているSGSNであって、UE#1が、音声通信を行うドメインを、PSドメインからCSドメインに切り替えた後、S-GWから、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を受信するように構成されており、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されている場合、UE#1に対して、音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、S-GWに対して、「Delete Bearer Request」に対する「Delete Bearer Response」を送信するように構成されていることを要旨とする。
【0124】
本実施形態の第16の特徴は、UE#1を、PSドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、CSドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて設けられているS-GWであって、UE#1が、音声通信を行うドメインを、PSドメインからCSドメインに切り替えた後、P-GWから、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を受信するように構成されており、受信した「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されている場合、SGSNに対して、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を送信することなく、P-GWに対して、「Delete Bearer Request」に対する「Delete Bearer Response」を送信するように構成されていることを要旨とする。
【0125】
本実施形態の第17の特徴は、UE#1を、PSドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、CSドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて設けられているS-GWであって、UE#1が、音声通信を行うドメインを、PSドメインからCSドメインに切り替えた後、PCRFから、音声通信用パケットベアラに対する「Diameter CC Answer」を受信するように構成されており、受信した「Diameter CC Answer」内にコアベアラ切断フラグが設定されている場合、SGSNに対して、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を送信しないするように構成されていることを要旨とする。
【0126】
本実施形態の第18の特徴は、UE#1を、PSドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、CSドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて設けられているP-GWであって、UE#1が、音声通信を行うドメインを、PSドメインからCSドメインに切り替えた後、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」にコアベアラ切断フラグを設定して、SGSNに対して送信するように構成されていることを要旨とする。
【0127】
本実施形態の第19の特徴は、UE#1を、PSドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、CSドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて設けられているPCRFであって、UE#1が、音声通信を行うドメインを、PSドメインからCSドメインに切り替えた後、音声通信用パケットベアラに対する「Diameter CC Answer」にコアベアラ切断フラグを設定して、SGSNに対して送信するように構成されていることを要旨とする。
【0128】
本実施形態の第20の特徴は、UE#1を、PSドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、CSドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて設けられているSGSNであって、UE#1が、音声通信を行うドメインを、PSドメインからCSドメインに切り替えた後、UE#1において音声通信を行うドメインの切り替えが行われたことを示す所定情報を記憶するように構成されており、S-GWから、音声通信用パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」を受信した際に、かかる所定情報を記憶している場合には、UE#1に対して、音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、S-GWに対して、「Delete Bearer Request」に対する「Delete Bearer Response」を送信するように構成されていることを要旨とする。
【0129】
本発明の第21の特徴は、MMEであって、移動伝達ネットワークに対して、所定パケットベアラに対する「Delete Beare Command(ベアラ削除指示信号)」を送信するように構成されており、受信した所定パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されている場合、UE#1又はE-UTRANに対して、所定パケットベアラを解放するように指示しないように構成されていることを要旨とする。
【0130】
本発明の第22の特徴は、SGSNであって、コアネットワークに対して、所定パケットベアラに対する「Delete Beare Command」を送信するように構成されており、受信した所定パケットベアラに対する「Delete Bearer Request」内にコアベアラ切断フラグが設定されている場合、UE#1又はUTRAN/GERANに対して、所定パケットベアラを解放するように指示しないように構成されていることを要旨とする。
【0131】
なお、上述のUE#1、UE#2、UTRAN/GERAN、MSC、MSCサーバ、CS-MGW、SGSN、E-UTRAN(eNB)、MME、S-GW、P-GW、P-CSCF、I/S-CSCF、SCC AS、PCRFの動作は、ハードウェアによって実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
【0132】
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
【0133】
かかる記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体に情報を読み書きできるように、当該プロセッサに接続されている。また、かかる記憶媒体は、プロセッサに集積されていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ASIC内に設けられていてもよい。かかるASICは、UE#1、UE#2、UTRAN/GERAN、MSC、MSCサーバ、CS-MGW、SGSN、E-UTRAN(eNB)、MME、S-GW、P-GW、P-CSCF、I/S-CSCF、SCC AS、PCRF内に設けられていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ディスクリートコンポーネントとしてUE#1、UE#2、UTRAN/GERAN、MSC、MSCサーバ、CS-MGW、SGSN、E-UTRAN(eNB)、MME、S-GW、P-GW、P-CSCF、I/S-CSCF、SCC AS、PCRF内に設けられていてもよい。
【0134】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0135】
UE#1、UE#2…移動局
E-UTRAN、UTRAN/GERAN…無線アクセスネットワーク
MSC…回線交換機
SGSN…パケット交換機
S-GW、P-GW…ゲートウェイ装置
MME…移動管理ノード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、
前記移動局が、接続先無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替える工程と、
前記移動伝達ノード内の移動管理ノードが、該移動伝達ノード内のサービングゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信する工程と、
前記移動管理ノードが、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記移動局又は前記第1通信方式の無線アクセスネットワークに対して、前記音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、前記サービングゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信する工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項2】
移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、
前記移動局が、接続先無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替える工程と、
前記移動伝達ノード内のサービングゲートウェイ装置が、該移動伝達ノード内のパケットデータネットワークゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信する工程と、
前記サービングゲートウェイ装置が、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記移動伝達ノード内の移動管理ノードに対して、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を送信することなく、前記パケットデータネットワークゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信する工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項3】
移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、
前記移動局が、接続先無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替える工程と、
前記移動伝達ノード内のサービングゲートウェイ装置が、該移動伝達ノード内のポリシー制御装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信する工程と、
前記サービングゲートウェイ装置が、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記移動伝達ノード内の移動管理ノードに対して、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を送信しない工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項4】
移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、
前記移動局が、接続先の無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替える工程と、
前記移動伝達ノード内の移動管理ノードが、前記移動局における接続先無線アクセスネットワークの切り替えが行われたことを示す所定情報を記憶する工程と、
前記移動管理ノードが、前記移動伝達ノード内のサービングゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信する工程と、
前記移動管理ノードが、前記所定情報を記憶している場合に、前記移動局又は前記第1通信方式の無線アクセスネットワークに対して、前記音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、該サービングゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信する工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項5】
移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、
前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替える工程と、
前記パケット交換ドメイン内のパケット交換機が、該パケット交換ドメイン内のサービングゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信する工程と、
前記パケット交換機が、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記移動局に対して、前記音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、前記サービングゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信する工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項6】
移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、
前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替える工程と、
前記パケット交換ドメイン内のサービングゲートウェイ装置が、該パケット交換ドメイン内のパケットデータネットワークゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信する工程と、
前記サービングゲートウェイ装置が、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記パケット交換ドメイン内のパケット交換機に対して、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を送信することなく、前記パケットデータネットワークゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信する工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項7】
移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、
前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替える工程と、
前記パケット交換ドメイン内のサービングゲートウェイ装置が、該パケット交換ドメイン内のポリシー制御装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信する工程と、
前記サービングゲートウェイ装置が、受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記パケット交換ドメイン内のパケット交換機に対して、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を送信しない工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項8】
移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替える移動通信方法であって、
前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替える工程と、
前記パケット交換ドメイン内のパケット交換機が、前記移動局において音声通信を行うドメインの切り替えが行われたことを示す所定情報を記憶する工程と、
前記パケット交換機が、前記パケット交換ドメイン内のサービングゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信する工程と、
前記パケット交換機が、前記所定情報を記憶している場合に、前記移動局に対して、前記音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、該サービングゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信する工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項9】
移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該移動伝達ノード内に設けられている移動管理ノードであって、
前記移動局が、接続先無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替えた後に、前記移動伝達ノード内のサービングゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信するように構成されており、
受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記移動局又は前記第1通信方式の無線アクセスネットワークに対して、前記音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、前記サービングゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信するように構成されていることを特徴とする移動管理ノード。
【請求項10】
移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該移動伝達ノード内に設けられているサービングゲートウェイ装置であって、
前記移動局が、接続先無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替えた後、前記移動伝達ノード内のパケットデータネットワークゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信するように構成されており、
受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記移動伝達ノード内の移動管理ノードに対して、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を送信することなく、前記パケットデータネットワークゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信するように構成されていることを特徴とするサービングゲートウェイ装置。
【請求項11】
移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該移動伝達ノード内に設けられているサービングゲートウェイ装置であって、
前記移動局が、接続先無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替えた後、前記移動伝達ノード内のポリシー制御装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信するように構成されており、
受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記移動伝達ノード内の移動管理ノードに対して、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を送信しないように構成されていることを特徴とするサービングゲートウェイ装置。
【請求項12】
移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該移動伝達ノード内に設けられているパケットデータネットワークゲートウェイ装置であって、
前記移動局が、接続先の無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替えた後、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号に所定フラグを設定して、前記移動伝達ノード内の移動管理ノードに対して送信するように構成されていることを特徴とするパケットデータネットワークゲートウェイ装置。
【請求項13】
移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該移動伝達ノード内に設けられているポリシー制御装置であって、
前記移動局が、接続先の無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替えた後、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号に所定フラグを設定して、前記移動伝達ノード内の移動管理ノードに対して送信するように構成されていることを特徴とするポリシー制御装置。
【請求項14】
移動局を、回線交換通信をサポートしていない第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第1通信方式の無線アクセスネットワークを収容する移動伝達ネットワークを介して音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換通信をサポートしている第2通信方式の無線アクセスネットワーク及び該第2通信方式の無線アクセスネットワークを収容するコアネットワークを介して回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該移動伝達ノード内に設けられている移動管理ノードであって、
前記移動局が、接続先の無線アクセスネットワークを、前記第1通信方式の無線アクセスネットワークから前記第2通信方式の無線アクセスネットワークに切り替えた後、該移動局における接続先無線アクセスネットワークの切り替えが行われたことを示す所定情報を記憶するように構成されており、
前記移動伝達ノード内のサービングゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信した際に、前記所定情報を記憶している場合には、前記移動局又は前記第1通信方式の無線アクセスネットワークに対して、前記音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、該サービングゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信するように構成されていることを特徴とする移動管理ノード。
【請求項15】
移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該パケット交換ドメイン内に設けられているパケット交換機であって、
前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替えた後、該パケット交換ドメイン内のサービングゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信するように構成されており、
受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記移動局に対して、前記音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、前記サービングゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信するように構成されていることを特徴とするパケット交換機。
【請求項16】
移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該パケット交換ドメイン内に設けられているサービングゲートウェイ装置であって、
前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替えた後、前記パケット交換ドメイン内のパケットデータネットワークゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信するように構成されており、
受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記パケット交換ドメイン内のパケット交換機に対して、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を送信することなく、前記パケットデータネットワークゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信するように構成されていることを特徴とするサービングゲートウェイ装置。
【請求項17】
移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該パケット交換ドメイン内に設けられているサービングゲートウェイ装置であって、
前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替えた後、前記パケット交換ドメイン内のポリシー制御装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信するように構成されており、
受信した前記ベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、前記パケット交換ドメイン内のパケット交換機に対して、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を送信しないように構成されていることを特徴とするサービングゲートウェイ装置。
【請求項18】
移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該パケット交換ドメイン内に設けられているパケットデータネットワークゲートウェイ装置であって、
前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替えた後、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号に所定フラグを設定して、前記パケット交換ドメイン内のパケット交換機に対して送信するように構成されていることを特徴とするパケットデータネットワークゲートウェイ装置。
【請求項19】
移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該パケット交換ドメイン内に設けられているポリシー制御装置であって、
前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替えた後、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号に所定フラグを設定して、前記パケット交換ドメイン内のパケット交換機に対して送信するように構成されていることを特徴とするポリシー制御装置。
【請求項20】
移動局を、パケット交換ドメインにおいて音声通信用パケットベアラを用いて音声通信を行う状態から、回線交換ドメインにおいて回線交換ベアラを用いて音声通信を行う状態に切り替えることができるように構成されている移動通信システムにおいて、該パケット交換ドメイン内に設けられているパケット交換機であって、
前記移動局が、音声通信を行うドメインを、前記パケット交換ドメインから前記回線交換ドメインに切り替えた後、該移動局において音声通信を行うドメインの切り替えが行われたことを示す所定情報を記憶するように構成されており、
前記パケット交換ドメイン内のサービングゲートウェイ装置から、前記音声通信用パケットベアラに対するベアラ削除要求信号を受信した際に、前記所定情報を記憶している場合には、前記移動局に対して、前記音声通信用パケットベアラを解放するように指示することなく、該サービングゲートウェイ装置に対して、該ベアラ削除要求信号に対するベアラ削除応答信号を送信するように構成されていることを特徴とするパケット交換機。
【請求項21】
移動伝達ネットワークに対して、所定パケットベアラに対するベアラ削除指示信号を送信するように構成されており、
受信した前記所定パケットベアラに対するベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、移動局又は無線アクセスネットワークに対して、該所定パケットベアラを解放するように指示しないように構成されていることを特徴とする移動管理ノード。
【請求項22】
コアネットワークに対して、所定パケットベアラに対するベアラ削除指示信号を送信するように構成されており、
受信した前記所定パケットベアラに対するベアラ削除要求信号内に所定フラグが設定されている場合、移動局又は無線アクセスネットワークに対して、該所定パケットベアラを解放するように指示しないように構成されていることを特徴とするパケット交換局。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−80424(P2012−80424A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−225245(P2010−225245)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【特許番号】特許第4885297号(P4885297)
【特許公報発行日】平成24年2月29日(2012.2.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】