説明

移動通信方法及び移動管理ノード

【課題】各UEにおける「UE mode of operation」の設定に依存することなく、適切に、PSサービス及びCSサービスを提供する。
【解決手段】本発明に係る移動通信方法は、UEが、E-UTRANに対する「Attach Request」を送信する工程と、MMEが、「Attach Request」を受信した後、認証サーバ1から、かかるUEを所望のPDNに接続することができない旨を示す通知通知を受信した際に、かかるUEがCS通信を利用可能であると判定した場合、かかるUEに対して、「Cause値」として「#15」を設定した「Attach Reject」を送信する工程と、かかるUEが、「Cause値」として「#15」が設定された「Attach Reject」を受信した場合に、UTRAN/GERANに対する「Attach Request」を送信する工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信方法及び移動管理ノードに関する。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution)方式の国際標準仕様では、UE(User Equipment:移動局)は、E-UTRAN(Evolved-Universal Terrestrial Radio Access Network)に対するアタッチ処理において、所望の外部ネットワーク(PDN:Packet Data Network)に接続されるように構成されている。
【0003】
かかるUEは、E-UTRANに対するアタッチ処理が正常に完了した後に、PS(Packet Switch:パケット交換)通信やCS(Circuit Switch:回線交換)サービス(音声通信やSMS通信)を利用することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】3GPP TS24.301
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、かかるアタッチ処理において、所望のPDNに対するUEの契約が存在しなかったり、認証サーバ1に障害が発生していたりといった原因で、かかるUEの所望のPDNへの接続に失敗した場合には、かかるアタッチ処理自身も失敗となり、かかるUEは、PS通信だけでなく、CSサービスも利用することができなくなる。
【0006】
ここで、図6及び図7を参照して、従来の移動通信システムにおいて、E-UTRANに対するアタッチ処理が失敗する場合の動作について説明する。
【0007】
第1に、図6を参照して、UEにおける「UE mode of operation」が「voice centric(音声通信優先)」と設定されている場合の動作について説明する。
【0008】
図6に示すように、(1)において、UEは、E-UTRANに対する「Attach Request」を送信する。
【0009】
(2)において、EPC(Evolved Packet Core)内のMME(Mobility Management Entity、移動管理ノード)は、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定する。
【0010】
(3)において、MMEは、UEに対して、かかるアタッチ処理を拒絶する原因を示す値である「Cause値」を設定した「Attach Reject」を送信する。
【0011】
UEは、(4)において、「UE mode of operation」が「voice centric」と設定されているため、UTRAN(Universal Terrestrial Radio Access Network)/GERAN(GSM EDGE Radio Access Network)に遷移することを決定し、(5)において、UTRAN/GERANに対する「Attach Request」を送信する。
【0012】
この後、UTRAN/GERANに対するアタッチ処理が正常に完了すると、UEは、UTRAN/GERANを利用して、CS通信を利用することができる。
【0013】
しかしながら、かかる場合、UEは、E-UTRANを利用する通信を無効にするため、E-UTRANに対するアタッチ処理が失敗した原因が解消された場合であっても、電源の入れ直しを行わない限り、E-UTRANを利用する通信を行うことができないという問題点があった。
【0014】
第2に、図7を参照して、UEにおける「UE mode of operation」が「data centric(データ通信優先)」と設定されている場合の動作について説明する。
【0015】
図7に示すように、(1)において、UEは、E-UTRANに対する「Attach Request」を送信する。
【0016】
(2)において、EPC内のMMEは、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定する。
【0017】
(3)において、MMEは、UEに対して、かかるアタッチ処理を拒絶する原因を示す値である「Cause値」を設定した「Attach Reject」を送信する。
【0018】
ここで、UEは、「UE mode of operation」が「data centric」と設定されているため、「#15」以外の「Cause値」が設定された「Attach Reject」を受信した場合には、E-UTRANに対する「Attach Request」を送信し続ける。
【0019】
その結果、かかるUEは、UTRAN/GERANを利用したCS通信を行うことができる場合であっても、CSサービスを利用することができないという問題点があった。
【0020】
また、通信事業者は、上述の「UE mode of operation」を制御することができないため、統一したサービス提供を行うことができないという問題点があった。
【0021】
例えば、通信事業者が、E-UTRANに対するアタッチ処理が失敗した場合であっても、PS通信用のシステム障害であるため、CSサービスの提供は担保したいと思っていても、このように運用することができるか否かについては、各UEにおける「UE mode of operation」の設定に依存する。
【0022】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、各UEにおける「UE mode of operation」の設定に依存することなく、適切に、PSサービス及びCSサービスを提供することができる移動通信方法及び移動管理ノードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明の第1の特徴は、移動通信方法であって、移動局が、回線交換通信をサポートしていない第1無線アクセスネットワークに対するアタッチ要求信号を送信する工程と、前記第1無線アクセスネットワークに接続している移動管理ノードが、前記アタッチ要求信号を受信した際に、認証サーバに対して、前記移動局の所望の外部ネットワークへの接続要求を送信する工程と、前記認証サーバが、前記移動局を前記所望の外部ネットワークに接続することができないと判定した場合、前記移動管理ノードに対して、その旨を通知する工程と、前記移動管理ノードが、前記通知を受信した際に、前記移動局が回線交換通信を利用可能であると判定した場合、該移動局に対して、該アタッチ要求信号を拒絶する原因を示す値として所定値を設定したアタッチ拒絶信号を送信する工程と、前記移動局が、前記所定値が設定された前記アタッチ拒絶信号を受信した場合に、回線交換通信をサポートしている第2無線アクセスネットワークに対するアタッチ要求信号を送信する工程とを有することを要旨とする。
【0024】
本発明の第2の特徴は、回線交換通信をサポートしていない第1無線アクセスネットワークに接続している移動管理ノードであって、移動局から、前記第1無線アクセスネットワークに対するアタッチ要求信号を受信するように構成されている受信部と、前記アタッチ要求信号を受信した際に、認証サーバに対して、前記移動局の所望の外部ネットワークへの接続要求を送信するように構成されている送信部とを具備し、前記送信部は、前記受信部によって、前記認証サーバから、前記移動局を前記所望の外部ネットワークに接続することができないと判定した旨を示す通知が受信された場合で、かつ、該移動局が回線交換通信を利用可能であると判定された場合に、該移動局に対して、該アタッチ要求信号を拒絶する原因を示す値として所定値を設定したアタッチ拒絶信号を送信するように構成されていることを要旨とする。
【0025】
本発明の第3の特徴は、移動通信方法であって、移動局が、回線交換通信をサポートしていない第1無線アクセスネットワークに対するアタッチ要求信号を送信する工程と、前記第1無線アクセスネットワークに接続している移動管理ノードが、前記アタッチ要求信号を受信した際に、認証サーバに対して、前記移動局の所望の外部ネットワークへの接続要求を送信する工程と、前記認証サーバが、前記移動局を前記所望の外部ネットワークに接続することができないと判定した場合、前記移動管理ノードに対して、その旨を通知する工程と、前記移動管理ノードが、前記通知を受信した際に、該移動局が回線交換通信を利用可能であると判定した場合、所定の外部ネットワークに対して接続要求を送信する工程と、前記移動管理ノードが、前記移動局の前記所定の外部ネットワークへの接続が成功した場合、該移動局に対して、アタッチ応答信号を送信する工程とを有することを要旨とする。
【0026】
本発明の第4の特徴は、回線交換通信をサポートしていない第1無線アクセスネットワークに接続している移動管理ノードであって、移動局から、前記第1無線アクセスネットワークに対するアタッチ要求信号を受信するように構成されている受信部と、前記アタッチ要求信号を受信した際に、認証サーバに対して、前記移動局の所望の外部ネットワークへの接続要求を送信するように構成されている送信部とを具備し、前記送信部は、前記受信部によって、前記認証サーバから、前記移動局を前記所望の外部ネットワークに接続することができないと判定した旨を示す通知が受信された場合で、かつ、該移動局が回線交換通信を利用可能であると判定された場合に、所定の外部ネットワークに対して接続要求を送信するように構成されており、前記送信部は、前記移動局の前記所定の外部ネットワークへの接続が成功した場合、該移動局に対して、アタッチ応答信号を送信するように構成されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように、本発明によれば、各UEにおける「UE mode of operation」の設定に依存することなく、適切に、PSサービス及びCSサービスを提供することができる移動通信方法及び移動管理ノードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るMMEの機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図4】本発明の変更例1に係るMMEの機能ブロック図である。
【図5】本発明の変更例1に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図6】従来の移動通信システムの問題点を説明するための図である。
【図7】従来の移動通信システムの問題点を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システム)
図1乃至図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムについて説明する。
【0030】
本実施形態に係る移動通信システムは、E-UTRAN及びUTRAN/GERANを収容する移動通信システムであって、図1に示すように、認証サーバ1と、S/P-GW(Serving/PDN-Gateway、ゲートウェイ装置)と、MMEと、MSC(Mobile Switching Center、回線交換機)と、SGSN(Serving GPRS Supporting Node、パケット交換機)と、RNC(Radio Network Controller、無線回線制御局)/BTS(Base Transceiver Station、無線基地局)と、eNB(無線基地局)とを具備している。
【0031】
ここで、図1の例では、E-UTRANのカバーエリアは、UTRAN/GERANのカバーエリア内に含まれている。
【0032】
図2に示すように、MMEは、受信部11と、判定部12と、送信部13とを具備している。
【0033】
受信部11は、UEによって送信されたE-UTRANに対する「Attach Request」を受信するように構成されている。
【0034】
また、受信部11は、認証サーバ1から、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定した旨を示す通知(NG)を受信するように構成されている。
【0035】
判定部12は、受信部11によって、かかる「Attach Request」が受信された際に、かかるUEがCS通信を利用可能であるか否かについて判定するように構成されている。
【0036】
例えば、判定部12は、かかるUEがハンドセット型端末のようなCS通信能力を有する端末である場合に、かかるUEがCS通信を利用可能であると判定するように構成されている。
【0037】
送信部13は、受信部11によって、「Attach Request」が受信された際に、認証サーバ1に対して、かかるUEの所望のPDNへの接続要求を送信するように構成されている。
【0038】
また、送信部13は、受信部11によって、認証サーバ1から、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定した旨を示す通知(NG)が受信された場合で、かつ、判定部12によって、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定された場合で、かつ、かかるUEがCS通信を利用可能であると判定された場合に、かかるUEに対して、「Cause値」として「#15」を設定した「Attach Reject」を送信するように構成されている。
【0039】
以下、図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作の一例について説明する。
【0040】
図3に示すように、ステップS1001において、UEは、MMEに対して、E-UTRANに対する「Attach Request」を送信する。
【0041】
ステップS1002において、MMEは、コアネットワーク内で、かかるUEを所望のPDNに接続することができるか否かについて判定する。
【0042】
例えば、MMEは、かかるUEのAPNが設定されていない場合や、かかるUEのAPNスペルに設定ミスがある場合や、かかるUEのAPNが契約外のAPNである場合等に、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定する。
【0043】
図3の例では、MMEは、コアネットワーク内では、かかるUEを所望のPDNに接続することができると判定するものとする。なお、かかるステップS1002の処理は、省略されてもよい。
【0044】
ステップS1003において、MMEは、S/P-GWを介して、認証サーバ1に対して、かかるUEの所望のPDNへの接続要求を送信する。
【0045】
ここで、認証サーバ1は、かかるUEを所望のPDNに接続することができるか否かについて判定する。
【0046】
例えば、認証サーバ1は、所望のPDNに対するUEの契約が存在しないと判定した場合や、認証サーバ1自身に障害が発生している場合等に、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定する。
【0047】
図3の例では、認証サーバ1は、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定するものとする。
【0048】
ステップS1004において、認証サーバ1は、MMEに対して、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定した旨を示す通知(NG)を送信する。
【0049】
ステップS1005において、MMEは、かかる通知(NG)を受信した際に、かかるUEがCS通信を利用可能であるか否かについて判定する、図3の例では、MMEは、かかるUEがCS通信を利用可能であると判定するものとする。
【0050】
ステップS1006において、MMEは、かかるUEに対して、「Cause値」として「#15」を設定した「Attach Reject」を送信する。
【0051】
かかるUEは、受信した「Attach Reject」内の「Cause値」として「#15」が設定されているため、ステップS1007において、「UE mode of operation」の設定に関わらず、かかるUEが現在位置するTA(Tracking Area)を一時的に無効にし、ステップS1008において、SGSN/MSCに対して、UTRAN/GERANに対する「Attach Request」を送信する。
【0052】
かかるUEのUTRAN/GERANに対するアタッチ処理が正常に完了すると、ステップS1009において、SGSN/MSCは、かかるUEに対して、その旨を示す「Attach Response」を送信する。
【0053】
本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、MMEが、UEのアタッチ処理において、認証サーバ1から、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定した旨を示す通知を受信した場合で、かつ、かかるUEがCS通信を利用可能であると判定した場合には、かかるUEにおける「UE mode of operation」の設定に関わらず、かかるUEに対して、「Cause値」として「#15」を設定した「Attach Reject」を送信するように構成されている。
【0054】
そのため、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、各UEにおける「UE mode of operation」の設定に依存することなく、適切に、PSサービス及びCSサービスを提供することができる。
【0055】
(変更例1)
以下、図4及び図5を参照して、本発明の変更例1に係る移動通信システムについて、上述の第1の実施形態に係る移動通信システムとの相違点に着目して説明する。
【0056】
図4に示すように、MMEは、受信部21と、判定部22と、変換部23と、送信部24とを具備している。
【0057】
受信部21は、UEから、E-UTRANに対する「Attach Request」を受信するように構成されている。
【0058】
また、受信部21は、認証サーバ1から、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定した旨を示す通知(NG)を受信するように構成されている。
【0059】
さらに、受信部21は、S/P-GWから、UEの所定のPDNへの接続が成功した旨を示す接続応答を受信するように構成されている。
【0060】
判定部22は、受信部21によって、上述の通知(NG)が受信された際に、かかるUEがCS通信を利用可能であるか否かについて判定するように構成されている。
【0061】
また、判定部22は、受信部21によって、かかる「Attach Request」が受信された際に、かかるUEを所望のPDNに接続することができるか否かについて判定するように構成されていてもよい。
【0062】
変換部23は、かかるUEの所望のPDNのAPN(Access Point Name)を、保持している所定のPDNのAPNに変換するように構成されている。
【0063】
送信部24は、受信部21によって、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定された旨を示す通知(NG)が受信された場合で、かつ、判定部22によって、かかるUEがCS通信を利用可能であると判定された場合に、所定のPDNに対して接続要求を送信する、すなわち、所定のPDNのAPNを含む接続要求を送信するように構成されている。
【0064】
また、送信部24は、かかるUEの所定のPDNへの接続が成功した場合、かかるUEに対して、「Attach Response」を送信するように構成されている。
【0065】
以下、図5を参照して、本発明の変更例1に係る移動通信システムの動作の一例について説明する。
【0066】
図5に示すように、ステップS2001において、UEは、MMEに対して、E-UTRANに対する「Attach Request」を送信する。
【0067】
ステップS2002において、MMEは、コアネットワーク内で、かかるUEを所望のPDNに接続することができるか否かについて判定する。
【0068】
図5の例では、MMEは、かかるUEを所望のPDNに接続することができると判定するものとする。なお、かかるステップS2002の処理は、省略されてもよい。
【0069】
ステップS2003において、MMEは、S/P-GWを介して、認証サーバ1に対して、かかるUEの所望のPDNへの接続要求を送信する。
【0070】
ここで、認証サーバ1は、かかるUEを所望のPDNに接続することができるか否かについて判定する。
【0071】
図5の例では、認証サーバ1は、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定するものとする。
【0072】
ステップS2004において、認証サーバ1は、MMEに対して、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定した旨を示す通知(NG)を送信する。
【0073】
ステップS2005において、MMEは、かかるUEがCS通信を利用可能であるか否かについて判定する、図5の例では、MMEは、かかるUEがCS通信を利用可能であると判定するものとする。
【0074】
ステップS2006において、MMEは、かかるUEの所望のPDNのAPNを、保持している所定のPDNのAPNに変換する。
【0075】
ステップS2007において、MMEは、S/P-GWに対して、所定のPDNのAPNを含む接続要求を送信する。
【0076】
ステップS2008において、かかるUEの所定のPDNへの接続が成功した場合、S/P-GWは、MMEに対して、その旨を示す接続応答を送信する。
【0077】
ステップS2009において、MMEは、かかる接続応答に応じて、かかるUEの所定のPDNへの接続が成功したと判断して、かかるUEに対して、「Attach Response」を送信する。
【0078】
この結果、かかるUEは、実際には、所望のPDNへの接続について失敗しているにも関わらず、E-UTRANへのアタッチ処理について成功しているため、CSFB(Circuit Switch FallBack)手順等を用いて、CSサービスを利用することができる。
【0079】
以上に述べた本実施形態の特徴は、以下のように表現されていてもよい。
【0080】
本実施形態の第1の特徴は、移動通信方法であって、UEが、E-UTRAN(回線交換通信をサポートしていない第1無線アクセスネットワーク)に対する「Attach Request(アタッチ要求信号)」を送信する工程と、MME(第1無線アクセスネットワークに接続している移動管理ノード)が、Attach Request」を受信した際に、認証サーバ1に対して、かかるUEの所望のPDN(外部ネットワーク)への接続要求を送信する工程と、認証サーバ1が、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定した場合、MMEに対して、その旨を通知する工程と、MMEが、かかる通知を受信した際に、かかるUEがCS(回線交換)通信を利用可能であると判定した場合、かかるUEに対して、「Cause値(アタッチ要求信号を拒絶する原因を示す値)」として「#15(所定値)」を設定した「Attach Reject(アタッチ拒絶信号)」を送信する工程と、かかるUEが、「Cause値」として「#15」が設定された「Attach Reject」を受信した場合に、UTRAN/GERAN(回線交換通信をサポートしている第2無線アクセスネットワーク)に対する「Attach Request」を送信する工程とを有することを要旨とする。
【0081】
本実施形態の第2の特徴は、MMEであって、UEから、E-UTRANに対する「Attach Request」を受信するように構成されている受信部11と、「Attach Request」を受信した際に、認証サーバ1に対して、かかるUEの所望のPDNへの接続要求を送信するように構成されている送信部13とを具備し、送信部13は、受信部11によって、認証サーバ1から、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定した旨を示す通知が受信された場合で、かつ、かかるUEがCS通信を利用可能であると判定された場合に、かかるUEに対して、「Cause値」として「#15」を設定した「Attach Reject」を送信するように構成されていることを要旨とする。
【0082】
本実施形態の第3の特徴は、移動通信方法であって、UEが、E-UTRANに対する「Attach Request」を送信する工程と、MMEが、「Attach Request」を受信した際に、認証サーバ1に対して、かかるUEの所望のPDNへの接続要求を送信する工程と、認証サーバ1が、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定した場合、MMEに対して、その旨を通知する工程と、MMEが、かかる通知を受信した際に、かかるUEがCS通信を利用可能であると判定した場合、所定のPDNに対して接続要求を送信する工程と、MMEが、かかるUEの所定のPDNへの接続が成功した場合、かかるUEに対して、「Attach Response(アタッチ応答信号)」を送信する工程とを有することを要旨とする。
【0083】
本実施形態の第4の特徴は、MMEであって、UEから、E-UTRANに対する「Attach Request」を受信するように構成されている受信部21と、「Attach Request」を受信した際に、認証サーバ1に対して、かかるUEの所望のPDNへの接続要求を送信するように構成されている送信部24とを具備し、送信部24は、受信部21によって、認証サーバ1から、かかるUEを所望のPDNに接続することができないと判定した旨を示す通知が受信された場合で、かつ、かかるUEがCS通信を利用可能であると判定された場合に、所定のPDNに対して接続要求を送信するように構成されており、送信部24は、かかるUEの所定のPDNへの接続が成功した場合、かかるUEに対して、「Attach Response」を送信するように構成されていることを要旨とする。
【0084】
なお、上述のUEやeNBやBTSやRNCやMMEやMSCやSGSNやS/P-GWや認証サーバ1の動作は、ハードウェアによって実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
【0085】
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
【0086】
かかる記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体に情報を読み書きできるように、当該プロセッサに接続されている。また、かかる記憶媒体は、プロセッサに集積されていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ASIC内に設けられていてもよい。かかるASICは、UEやeNBやBTSやRNCやMMEやMSCやSGSNやS/P-GWや認証サーバ1内に設けられていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ディスクリートコンポーネントとしてUEやeNBやBTSやRNCやMMEやMSCやSGSNやS/P-GWや認証サーバ1内に設けられていてもよい。
【0087】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0088】
1…認証サーバ
S/P-GW…ゲートウェイ装置
SGSN…パケット交換機
MSC…回線交換機
eNB、BTS…無線基地局
RNC…無線回線制御局
UE…移動局
MME…移動管理ノード
11、21…受信部
12、22…判定部
13、24…送信部
23…変換部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動局が、回線交換通信をサポートしていない第1無線アクセスネットワークに対するアタッチ要求信号を送信する工程と、
前記第1無線アクセスネットワークに接続している移動管理ノードが、前記アタッチ要求信号を受信した際に、認証サーバに対して、前記移動局の所望の外部ネットワークへの接続要求を送信する工程と、
前記認証サーバが、前記移動局を前記所望の外部ネットワークに接続することができないと判定した場合、前記移動管理ノードに対して、その旨を通知する工程と、
前記移動管理ノードが、前記通知を受信した際に、前記移動局が回線交換通信を利用可能であると判定した場合、該移動局に対して、該アタッチ要求信号を拒絶する原因を示す値として所定値を設定したアタッチ拒絶信号を送信する工程と、
前記移動局が、前記所定値が設定された前記アタッチ拒絶信号を受信した場合に、回線交換通信をサポートしている第2無線アクセスネットワークに対するアタッチ要求信号を送信する工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項2】
回線交換通信をサポートしていない第1無線アクセスネットワークに接続している移動管理ノードであって、
移動局から、前記第1無線アクセスネットワークに対するアタッチ要求信号を受信するように構成されている受信部と、
前記アタッチ要求信号を受信した際に、認証サーバに対して、前記移動局の所望の外部ネットワークへの接続要求を送信するように構成されている送信部とを具備し、
前記送信部は、前記受信部によって、前記認証サーバから、前記移動局を前記所望の外部ネットワークに接続することができないと判定した旨を示す通知が受信された場合で、かつ、該移動局が回線交換通信を利用可能であると判定された場合に、該移動局に対して、該アタッチ要求信号を拒絶する原因を示す値として所定値を設定したアタッチ拒絶信号を送信するように構成されていることを特徴とする移動管理ノード。
【請求項3】
移動局が、回線交換通信をサポートしていない第1無線アクセスネットワークに対するアタッチ要求信号を送信する工程と、
前記第1無線アクセスネットワークに接続している移動管理ノードが、前記アタッチ要求信号を受信した際に、認証サーバに対して、前記移動局の所望の外部ネットワークへの接続要求を送信する工程と、
前記認証サーバが、前記移動局を前記所望の外部ネットワークに接続することができないと判定した場合、前記移動管理ノードに対して、その旨を通知する工程と、
前記移動管理ノードが、前記通知を受信した際に、該移動局が回線交換通信を利用可能であると判定した場合、所定の外部ネットワークに対して接続要求を送信する工程と、
前記移動管理ノードが、前記移動局の前記所定の外部ネットワークへの接続が成功した場合、該移動局に対して、アタッチ応答信号を送信する工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項4】
回線交換通信をサポートしていない第1無線アクセスネットワークに接続している移動管理ノードであって、
移動局から、前記第1無線アクセスネットワークに対するアタッチ要求信号を受信するように構成されている受信部と、
前記アタッチ要求信号を受信した際に、認証サーバに対して、前記移動局の所望の外部ネットワークへの接続要求を送信するように構成されている送信部とを具備し、
前記送信部は、前記受信部によって、前記認証サーバから、前記移動局を前記所望の外部ネットワークに接続することができないと判定した旨を示す通知が受信された場合で、かつ、該移動局が回線交換通信を利用可能であると判定された場合に、所定の外部ネットワークに対して接続要求を送信するように構成されており、
前記送信部は、前記移動局の前記所定の外部ネットワークへの接続が成功した場合、該移動局に対して、アタッチ応答信号を送信するように構成されていることを特徴とする移動管理ノード。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−129957(P2012−129957A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−282253(P2010−282253)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】