説明

移植機

【課題】きめ細かく株間距離を調整することが可能な移植機を提供すること。
【解決手段】苗を植え付ける植付具61と、植付具61に苗を供給する苗供給装置7と、走行するための後輪5と、後輪5及び植付具61を駆動するエンジン2と、エンジン2から植付具61への伝動経路に設けられた、植付具61を所定位置で停止するための定位置停止クラッチ48と、定位置停止クラッチ48を制御することにより、植付具61を間欠駆動させる間欠駆動機構50と、間欠駆動機構50を駆動させる電動可変モータ52と、電動可変モータ52の回転数を変化させることによって、間欠駆動の作動周期を変化させる制御部51とを備えた、苗移植機1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移植機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、移植機では、植付ける対象物の種類や地域独特の植付株間に対して適応するために、株間が変更可能に構成されている(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
この特許文献1に示す移植機は、9段の変速を行うことが可能な株間変速装置を備えており、更に機体の進行速度を3段に変更することが出来るように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−98957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1では、株間距離を段階的にしか調節出来ず、きめ細かく株間距離を調節した植付を行うことは困難であった。
【0006】
本発明は、上記従来の移植機の課題を考慮し、きめ細かく株間距離を調整することが可能な移植機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、第1の本発明は、
植付対象物を植え付ける植付具と、
前記植付具に前記植付対象物を供給する供給部と、
走行するための走行部と、
前記走行部及び前記植付具を駆動する原動機と、
前記原動機から前記植付具への伝動経路に設けられた、前記植付具を所定位置で停止するための定位置停止クラッチと、
前記定位置停止クラッチを制御することにより、前記植付具を間欠駆動させる間欠駆動機構と、
前記間欠駆動機構を駆動させる電動モータと、
前記電動モータの回転数を変化させることによって、前記間欠駆動の作動周期を変化させる制御部とを備えた、移植機である。
【0008】
第2の本発明は、
前記定位置停止クラッチ及び前記間欠駆動機構が配置される植付伝動ケースと、
前記定位置停止クラッチから前記植付伝動ケースの左右の壁のうち一方側の壁を貫通して外部へ突出するように設けられ、前記植付具に動力を伝達する植付用伝動軸とを備え、
前記植付伝動ケースの前記一方側の壁の外面に配置された前記電動モータから、前記植付伝動ケースの左右のうち他方側に向かって設けられ、前記電動モータの動力を前記供給部に伝達するためのモータ伝動軸と、
前記モータ伝動軸に連結され、前記植付伝動ケースの他方側から前記供給部に動力を伝達するために設けられた供給部用伝動部とを備えた、第1の本発明の移植機である。
【0009】
第3の本発明は、
前記原動機、前記定位置停止クラッチ、及び前記電動モータは、機体の前側から順に配置されている、第1の本発明の移植機である。
【0010】
第4の本発明は、
前記制御部は、走行速度に基づいて、前記電動モータの前記回転数を変化させる、第1の本発明の移植機である。
【0011】
第5の本発明は、
前記走行部は、
左側及び右側のそれぞれに設けられたクローラと、
それぞれの前記クローラを支持するクローラフレームとを有し、
それぞれの前記クローラフレーム及び前記クローラは、上下方向に回動可能に構成されており、
前記クローラフレームに固定されたステップが設けられ、
前記ステップの踏み板部は、前記クローラの上側に配置されている、第1の本発明の移植機である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、きめ細かく株間距離を調整することが可能な移植機を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明にかかる実施の形態1における苗移植機の左側面構成図
【図2】本発明にかかる実施の形態1における苗移植機のエンジン、ミッションケース、伝動ケース、及び後輪の要部展開図
【図3】本発明にかかる実施の形態1における苗移植機の植付伝動ケース近傍の伝動機構の展開図
【図4】本発明にかかる実施の形態2における苗移植機の右側面構成図
【図5】本発明にかかる実施の形態2における苗移植機の苗供給装置の平面構成図
【図6】(a)本発明にかかる実施の形態2における苗移植機のコンテナの斜視構成図、(b)本発明にかかる実施の形態2における苗移植機の座席周辺を示す背面構成図
【図7】本発明にかかる実施の形態2における苗移植機のステップ近傍の斜視構成図
【図8】本発明にかかる実施の形態3における苗移植機の右側面構成図
【図9】(a)本発明にかかる実施の形態3における苗移植機の自動給苗装置の側面構成図、(b)本発明にかかる実施の形態3における苗移植機の自動給苗装置の平面構成図、(c)図9(b)のDD´間の断面構成図
【図10】本発明にかかる実施の形態3における苗移植機の苗供給装置及び自動給苗装置の平面構成図
【図11】本発明にかかる実施の形態3における苗移植機の自動給苗装置の動作を説明するための平面構成図
【図12】本発明にかかる実施の形態4における苗移植機の右側面構成図
【図13】本発明にかかる実施の形態4における苗移植機の左側面構成図
【図14】(a)〜(e)本発明にかかる実施の形態4における苗移植機の植付装置の動作を説明する側面構成図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の移植機の一例としての実施の形態の苗移植機について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(実施の形態1)
以下に、本発明にかかる実施の形態1における苗移植機について説明する。本実施の形態1の苗移植機は、種芋等も含む野菜の苗を1条に移植するためのものである。
【0016】
図1は、本実施の形態1の苗移植機の左側面構成図である。尚、本明細書では、植付時の進行方向(図1中矢印A参照)側を前側として示し、進行方向に向かって右側を右側面とし、左側を左側面とする。図1に示すように、本実施の形態1の苗移植機1は、前部に設けられたエンジン2と、ミッションケース3と、前側の左右に設けられた前輪4と、後側の左右に設けられた後輪5と、ミッションケース3の後部から後上方に向かって形成されたハンドルフレーム3aと、野菜の苗を植え付ける植付装置6と、植付装置6に野菜の苗を供給する苗供給装置7と、鎮圧輪8と、ハンドルフレーム3aの後端に設けられた操縦ハンドル9とを備えている。
【0017】
このミッションケース3には、後輪5を駆動するためにエンジン2の動力を後輪5に伝達する伝動ケース5aと、植付装置6を駆動するためにエンジン2の動力を植付装置6に伝達する植付伝動ケース30が設けられている。尚、後輪5は、伝動ケース5aの後端部分で支持されている。
【0018】
苗供給装置7には、平面視において円環状に形成された円環フレーム70に、作業者が野菜の苗を投入するカップ71が平面視において連結して複数個配置されており、伝動軸72を介して地面と水平に回転する。
【0019】
そして、植付装置6は、下端が尖ったカップ状の植付具61と、植付具61を昇降させるべく作動する植付具作動機構62とで構成される。植付具61の先端は、植付具61の昇降動作によって、図1に示すように、概ね楕円形の軌跡Wを描いて繰り返し作動する。カップ71の底には蓋が設けられており、植付具61の上方に回転移動してきた時に蓋が開けられ、苗が植付具61に落下する。このとき、植付具61は、回転によって上部に位置しており、苗を受けた後に植付具61が降ろされ、土中に突き刺さるとともに植付具61の市他端が開き、野菜の苗が移植される。尚、植付具61の下端が開く機構は、バネ、歯車、チェーン等が用いられている。
【0020】
尚、本発明の植付部の一例は、本実施の形態1の植付装置6に対応し、本発明の走行部の一例は、本実施の形態1の後輪5に対応する。又、本発明の原動機の一例は、本実施の形態1のエンジン2に対応する。
【0021】
次に、エンジン2から後輪5への伝動機構について説明する。
【0022】
図2は、エンジン2、ミッションケース3、伝動ケース5a、及び後輪5の要部展開図である。図2に示すように、ミッションケース3はエンジン2と一体構成であり、エンジン2からの入力ギア31と、主クラッチ32kを介してエンジン動力を受ける入力軸32と、入力軸32と一体回転する駆動ギア32bと、駆動ギア32bと噛合している従動ギア33aと、従動ギア33aと一体回転するカウンタ軸33と、シフトギア34を有する変速軸35と、左右の後輪5をそれぞれ駆動する駆動軸36が設けられている。変速軸35は、シフトギア34のシフト位置によって変速することが出来る。この変速としては、入力軸32の高速ギア32aの移動速、低速ギア32bの選択により植付速、カウンタ軸33の後進ギア33Rの選択により後進速を選択することが出来る。
【0023】
また、カウンタ軸33には、カウンタ軸33と一体回転する大駆動ギア33b、中駆動ギア33c、小駆動ギア33dが設けられており、入力軸32には、遊転自在に設けられた低速ギア32bと一体回転する小従動ギア32c、中従動ギア32d、大従動ギア33eが設けられている。そして、大駆動ギア33b、中駆動ギア33c、小駆動ギア33dと、小従動ギア32c、中従動ギア32d、大従動ギア33eは、各々常時噛合している。これらの構成により、植付速は、3段階に変速可能な構成となる。
【0024】
また、カウンタ軸33の端には、ベベルギア機構37aを介して植付軸37が設けられており、植付軸37が駆動される。植付軸37が一定速度で駆動する際に、植付の際の走行速度が変更されると、株間距離が変更されることになる。
【0025】
次に、植付装置6及び苗供給装置7への伝動機構について説明する。
【0026】
図3は、植付伝動ケース30近傍の伝動機構の展開図である。図3に示すように、植付伝動ケース30には、植付装置6の植付用伝動軸44と、苗供給装置7のモータ伝動軸45が、軸の長手方向が左右方向に向くように配置されており、植付用伝動軸44は、モータ伝動軸45の前側に設けられている。
【0027】
上記植付軸37は、機体の前後方向に配置されているが、その後端は植付伝動ケース30内に位置しており、植付軸37の動力は、ベベルギア機構などを介して左右方向に軸が配置されているケース内第1伝動軸46に伝達される。このケース内第1伝動軸46からの動力は、スプロケットやチェーンなどを介して、左右方向に軸が配置されているケース内第2伝動軸47に伝達される。そして、ケース内第2伝動軸47に伝達された動力が、その隣に配置されている植付用伝動軸44にスプロケット、チェーン等を介して伝達される。この植付用伝動軸44は、植付伝動ケース30の左壁面30Lから外側に向けて突出して形成されており、上述した植付装置6へと動力を伝達する。又、植付用伝動軸44の右壁面30R側の端には、定位置停止クラッチ48が設けられている。この植付用伝動軸44は、ギヤトレインにより定位置停止クラッチ48で作動し、植付用伝動軸44の駆動により植付具61が楕円軌道W上を回転駆動する。
【0028】
一方、上記モータ伝動軸45は、植付用伝動軸44よりも後側に配置されており、植付伝動ケース30の左壁面30Lの外側に配置された電動可変モータ52によって回転駆動される。モータ伝動軸45は、右壁面30R側の端で、植付伝動ケース30内に前端が配置されている伝動軸72とギアを介して接触し、電動可変モータ52からの動力を伝達する。そして、伝動軸72の後端には、円環フレーム70を水平方向に回転させるために縦軸芯に回転するフレーム回転軸73が配置されており、フレーム回転軸73は、伝動軸72とベベルギア等を介して接触しており、伝動軸72からの動力が伝達される。尚、本発明の供給部用伝動部の一例は、本実施の形態の伝動軸72及びフレーム回転軸73に対応する。又、本発明の一方側の一例は、本実施の形態の左壁面30L側に対応し、本発明の他方側の一例は、本実施の形態の右壁面30R側に対応する。又、植付伝動ケース30近傍は平面構成であり、フレーム回転軸73近傍は側面構成図である。
【0029】
又、エンジン2の回転の入力値を検出する検出部49と、この検出部49によって検出される値の変化によって電動可変モータ52の回転数の制御を行う制御部51が設けられている。この電動可変モータ52が、本発明の電動モータの一例に対応し、制御部51が本発明の制御部の一例に対応する。この制御部51による制御によってモータ伝動軸45の回転数が変更され、伝動軸72の回転数も変更され、苗供給装置7の駆動速度が変更される。本実施の形態1では電動可変モータ52を用いることにより、モータの回転数を自在に変更することが出来るため、苗供給装置7の駆動速度を段階的ではなく自在に変更することが出来、株間距離を自在に変更することが可能となる。
【0030】
尚、モータ伝動軸45と定位置停止クラッチ48の間には、上記定位置停止クラッチ48の入切を行う間欠駆動機構50が設けられており、苗供給装置7の円環フレーム70の回転速度に合わせて、植付具61が上方の待機位置で停止されるように構成されている。
【0031】
この間欠駆動機構50は、定位置停止クラッチ48を動作させる牽制アーム53を有しており、モータ伝動軸45の回転により牽制アーム53が作動して定位置停止クラッチ48の入切を行う。すなわち、苗供給装置7が、苗を植付具61に供給する位置に回転すると、カップ71の底蓋が開き、苗が植付具61に落下するとともに、関欠駆動機構50によって定位置停止クラッチ48が入れられ、植付用伝動軸44が回転し、植付具61が下降を始める。そして、植付具61の先端が土中に突き刺さり、苗を植え付けた後、植付具61は、上部に戻り、一回転した時点で、間欠駆動機構50によって定位置停止クラッチ48が切られ、苗供給装置7が苗を落下する所定の位置に回転するまで上部で停止する。植付具61は、ミッションケース3からの動力が伝達されて駆動し、苗供給装置7は電動可変モータ52によって駆動するため、別々の駆動機構によって駆動することになるが、苗供給装置7から苗が供給されるまで植付具61が上部で待機することにより、植付具61の昇降動作は、苗供給装置7の動作と同期がとられることになる。
【0032】
尚、間欠駆動機構50は、電動可変モータ52の回転数の変化により、作動周期が変化することになり、定位置停止クラッチ48の動作タイミングも変更される。すなわち、電動可変モータ52の回転数を変化させて、苗供給装置7の駆動速度を変化させた場合であっても、この苗供給装置7の駆動速度に応じて定位置停止クラッチ48の動作タイミングも変化し、植付装置6は苗供給装置7と同期がとられることになる。
【0033】
以上のように、本実施の形態1の苗移植機では、電動可変モータを用いているため、植付速度における3段階の速度のそれぞれにおいて苗供給装置7の回転速度を自由に設定することが出来るため、きめ細かく株間距離を調整することが可能となる。
【0034】
尚、電動可変モータ52には、定位置停止機構が設けられており、電動可変モータ52の動作を停止すると、所定の決まった位置で停止する。
【0035】
又、エンジン2の回転数に基づいて、電動可変モータ52の回転数の制御を行っているため、走行速度と苗供給装置7との同期をとることが可能となる。具体的には、エンジン2の回転数に比例するように、電動可変モータ52の回転数を補正する制御が行われる。
【0036】
そして、電動可変モータ52の回転数の変化によって間欠駆動機構50の作動周期も変化するため、植付装置6の駆動タイミングも変化し、苗供給装置7と植付装置6の同期もとられている。このように走行速度、円環フレーム70、及び植付具61の全ての同期をとることが出来る。
【0037】
又、本実施の形態では、電動可変モータ52を備えたことにより、特許文献1の構成と比較すると、間欠駆動機構50への伝動機構(速度調整機構)を省くことができ、伝動構造が簡潔になり、機体の軽量化を図ることが出来、コストダウンになると供に、植付性能が向上する。
【0038】
又、図3に示すように、定位置停止クラッチ48,植付用伝動軸44、電動可変モータ52及びモータ伝動軸45を配置することによって、電動可変モータ52を含めた電動構造の左右のバランスが良好になり、植付性能を向上させることが出来る。
【0039】
又、本実施の形態のように、エンジン2、定位置停止クラッチ48、及び電動可変モータ52を機体の前側から順に配置することによって、エンジン2から定位置停止クラッチ48への伝動構造の短縮化を図ることが出来るため、機体の軽量化を図ることが出来る。
【0040】
尚、本実施の形態1では、コントローラによりエンジン2の回転の入力値を検出していたが、駆動軸36等の走行系の軸の回転を検出しても良い。更に、GPS等を用いて機体の移動速度を検出しても良い。
【0041】
(実施の形態2)
以下に、本発明にかかる実施の形態2における苗移植機について説明する。本発明にかかる実施の形態2の苗移植機は、実施の形態1と基本的な構成は同じであるが、本実施の形態2の苗移植機は、1人乗用型で4条に苗を移植可能な構成である点、後輪がクローラに変更されている点等が異なっている。そのため、相違点を中心に説明する。
【0042】
図4は、本発明にかかる実施の形態2における苗移植機の右側面構成図である。図4に示すように、本実施の形態2の苗移植機200は、実施の形態1と同様に、機体の前部に設けられたエンジン202と、ミッションケース203と、ハンドルフレーム203aと、機体の左右前側に設けられた前輪204と、鎮圧輪208と、操縦ハンドル209を備えている。
【0043】
そして、実施の形態2では、実施の形態1の後輪5と異なり、左右の前輪204のそれぞれの後側にクローラ205が設けられている。又、クローラ205の後側には、野菜の苗を植え付ける植付装置206が設けられており、その上方に植付装置206に野菜の苗を供給する苗供給装置207が設けられている。尚、本実施の形態2の苗移植機は4条用のため、植付装置206は、2つの外側の植付具206aと、2つの内側の植付具206bを有している。そして、右側面側に配置されている植付具206aと植付具206bとは、内側の植付具206bが外側の植付具206aよりも後側に位置するように連結部206cで連結されており、同じタイミングで昇降動作を行う。尚、左側面側も同様に構成されており、内側の植付具206bの方が外側の植付具206aよりも後側に位置している。このような構成で、左側の組の植付具206a、206bと、右側の組の植付具206a、206bの回転を、例えば半回転分ずらすことにより、千鳥状に野菜の苗を植えることが出来る。又、本実施の形態では、条間を20cm〜24cmの幅で調整することが可能に構成されている。
【0044】
図5は、本実施の形態2の苗供給装置207の平面構成図である。図5に示すように、苗供給装置207は、図中反時計回り(矢印B方向)に回転する回転フレーム270と、回転フレーム270に配置され、それぞれに苗が入れられる複数のカップ271とを備えている。回転フレーム270は、左右に設けられた半円環形状部270a、270bを直線部270c、270dで繋いだ長円環形状であり、右側面側の円環の回転軸を207bとし、左側面側の回転軸を207aとする。そして、図において反時計回り(矢印B方向参照)に回転する。又、複数のカップ271は、連結され、それぞれが底面に蓋を有しており、所定のカップが所定のタイミングで斜線位置に達した時に所定のカップ271の底蓋が開くように構成されている。カップ271の底蓋が開いている位置が、右側面側から順に、図中272a、272b、272c、272dとして示されている。これら位置272a、272b、272c、272dの下側に、2つの外側の植付具206aと2つの内側の植付具bが配置されており、カップ271から落下した苗を受ける構成となっている。
【0045】
また、位置272a、272b、272c、272dは、苗供給装置207を前後方向に分割した場合、後側に形成されており、位置272aと位置272bの間隔は5ピッチであり。位置272bと位置272cの間隔は3ピッチであり、位置272cと位置272dの間隔は5ピッチとなっている。
【0046】
そして、位置272aは右側面側の半円環形状部270bに設けられ、位置272dは左側の半円環形状部270aに設けられ、位置272b、272cは後側の直線部270dに設けられている。
【0047】
又、本実施の形態2の苗移植機は、乗用型であるため、エンジン2の配置されているボンネットの上部に座席215が設けられている。また、座席215の周囲には、苗供給装置207のカップ271に入れるための野菜の苗が収納されたコンテナ210が配置されており、座席215の左右に1個ずつ配置出来、更に座席215の前側に2個配置することが出来る。図6(a)は、コンテナ210の斜視構成図である。又、図6(b)は、座席215を背面側から視た図である。図6(a)に示すようにコンテナ210の対向する1組の側面には、把持用の孔210aが形成されており、もう一方の対向する側面にも、孔210bが形成されている。そして、図6(b)に示すように、座席215の左右端面にはフック部215aが形成されており、コンテナ210は、その側面の孔210bにフック部215aを差し込んで引っ掛けることにより保持されている。又、座席215の前側に配置されているコンテナ210は、コンテナ載置部212(図4参照)に載置されており、更に前側に配置されているコンテナ210は、機体前面のフレーム213に形成されたフック部213aに孔210bが差し込まれて、フレーム213に保持されている。
【0048】
次に、クローラ205の構成について説明する。
【0049】
図4に示すように、本実施の形態2のクローラ205は、無端ベルト251と、その内側に配置された駆動輪252、従動輪253、及び後転輪254と、駆動輪252、従動輪253、及び後転輪254が回転可能に固定されているクローラフレーム255とを備えている。尚、駆動輪252は、前側に配置されている。そして、無端ベルト251の従動輪253と後転輪254の間の部分が、地面に接する。この地面に接する部分がたるまないように、無端ベルト251に当接する当接輪256が、従動輪253と後転輪254の間に設けられている。この当接輪256は、支持部257によってクローラフレーム255に固定されている。従動輪253と後転輪254の間のクローラフレーム255には、作業者が、座席215に座る際に足を掛けるステップ211が設けられている。このステップ211は、左右のクローラ205に設けられている。
【0050】
図7は、ステップ211の斜視構成図である。図7に示すように、ステップ211は、クローラフレーム255に固定されており、クローラフレーム255から鉛直方向に向かうように配置された板状部211aと、板状部211aの上端から機体外側に向かうように配置された踏み板部211bとを有している。この踏み板部211bは、無端ベルト251よりも上側に配置されている。尚、図中、無端ベルト251は点線で示されている。
【0051】
そして、図4に示すように、クローラ205は、駆動輪252の回転軸252aを中心にして下方に向かって回動可能に構成されている(矢印C方向参照)。回動した状態のクローラ205が2点鎖線で示されている。尚、ステップ211はクローラフレーム255に固定されているため、クローラ205の回動に伴ってステップ211も回動することになる。また、操縦ハンドル209には、機体上下レバー209aが設けられており、この機体上下レバー209aを操作することにより、クローラ205が上下に回動する。このため、方向転換の際等の機体を旋回させる時に、クローラ205を下方向に回動させると、操縦ハンドル209を把持した状態で、無端ベルト251の後転輪254の周囲の部分だけが地面に接することになるので、旋回させやすくなる。
【0052】
また、苗の植え付け時に植付具206a、206bに供給する灌水タンク216が設けられている。この灌水タンク216は、クローラ205が下方に回動し、無端ベルト251の後転輪254の周囲の部分だけが地面に接した状態において後転輪254の上方に位置するように配置されている。このような位置に灌水タンク112を配置することによって、旋回時に操縦ハンドル209にかかる荷重を軽くすることが出来る。
【0053】
又、ハンドルフレーム203aの後端には、上方に向かって突出するように補助ハンドル214が設けられている。この補助ハンドル214は、機体の後側(操縦ハンドル209側)から苗をカップ271に供給する際に、把持するために設けられている。
【0054】
又、操縦ハンドル209に機体上下レバー209aを設けたことにより、旋回時に、クローラ205を下方に回動させるとき、両手で操縦ハンドル209を握った状態で行うことが出来るため、安定して機体の旋回を行うことが出来る。
【0055】
又、クローラ205の回動は、機体の旋回時だけではなく、土壌面からの機体の高さを調整する際にも行われるが、本実施の形態では、クローラ205の回動とともに、ステップ211も回動するため、土壌面からのステップ211の高さが安定し、機体への乗降が容易になる。
【0056】
又、コンテナ210が配置されていないとき、座席215の左右端面に設けられているフック部215aは、作業者が座席215に乗降する際の把手となるため、作業者が乗降を行いやすくなる。
【0057】
又、旋回の際、旋回する方向の内側に位置するクローラ205を停止又は逆回転させることにより、より容易に機体を旋回することが可能になる。
【0058】
本実施の形態4では、旋回時に作業者が乗っていない状態で、クローラ205を支点として機体のバランスが保たれるように重量配置がされているため、旋回時に操縦ハンドル209を押さえ付ける力がほとんど必要ないため、旋回が行いやすい。更に細かくは、旋回時にクローラ205が下方に回動した状態で無端ベルト251の地面と接している部分を支点とするように重量配置がなされていても良い。
【0059】
尚、本発明の走行部の一例に対応する本実施の形態のクローラ205の構成は、4条用に限らず、1条用などに適応しても良く、実施の形態1の苗移植機の後輪5の代わりに用いられても良い。
【0060】
(実施の形態3)
次に、本発明にかかる実施の形態3における苗移植機について説明する。本実施の形態3の苗移植機は、実施の形態2と基本的な構成は同じであるが、苗供給装置の上部に野菜の苗の自動給苗装置が設けられている点が実施の形態2と異なっている。そのため、本相違点を中心に説明する。
【0061】
図8は、本発明にかかる実施の形態3における苗移植機300の右側面構成図である。図8に示すように、本実施の形態3の苗移植機300では、苗供給装置207の上部に自動給苗装置310が設けられている。
【0062】
図9(a)は自動給苗装置310の右側面構成図であり、図9(b)は自動給苗装置310の平面構成図である。又、図9(c)は、図9(b)のDD´間の断面構成図である。図9(a)〜(c)に示すように、自動給苗装置310は、円盤状の底面部311と、その上部に配置された円環状部312が設けられている。又、底面部311には、円環状に11コの窪み311aと1つの孔311bが形成されている。そして、底面部311の上部の円環状部312は、仕切り313aによって12等分されており、この12等分されたスペース313に作業者によって苗が配置される。ここで、円環状部312が図中の軸207b(後述する)とともに回転するように、軸207bに円環状部312を支持する回転支持部314が設けられている。この回転支持部314は、軸207bの周囲に配置される軸保持部314aと、軸保持部314aから円環状部312に向けて4方に伸び、軸保持部314aと円環状部312を連結する連結部314bとを有している。尚、図9(a)〜(c)には、1つのスペース313に配置された苗320が図示されている。図9(a)に示すように、円環状部312には、その外周側面に窓312aが形成されており、苗320が入っているか否かを視認することが出来る。
【0063】
図10は、苗供給装置207及び自動給苗装置310の平面構成図である。図10に示すように、自動給苗装置310は、その軸保持部314aが苗供給装置207の右側面側の軸207bに嵌められており、回転フレーム270の回転と同期して回転している。又、孔311bは、位置272aの次に移動する位置272sの上部に配置されるように配置されている。尚、図10では自動給苗装置310の窪みは省略している。
【0064】
このような構成において、軸207bが反時計回り(矢印G方向)に回転すると、図11に示すように、自動給苗装置310では、底面部311は回転せず、円環状部312のみが回転する。このため、図11に示すように、スペース313の仕切り313aに押されて苗320も、反時計回り(矢印G方向)に回転する。そして、苗320は、孔311bから、その下方に移動して来たカップ271へと落下する。
【0065】
従って、苗320を各スペース313に入れておくことで、円環状部312の回転とともに、苗320は順次カップ271に供給されることになる。尚、図8に示すように、自動給苗装置310の側面に当接するカム330が設けられており、カム330によって自動給苗装置310に振動を与えることにより、苗が苗供給装置207に落下し易くすることが出来る。
【0066】
このように、自動給苗装置310を設けることにより、4条用のように駆動速度の速い苗供給装置に対しても苗を供給しやすくすることが出来る。
【0067】
又、自動給苗装置310が、右側面側に設けられていることによって、苗を自動給苗装置310に入れ損なった場合でも、カップ271が右側面側から左側面側まで移動する間、例えば直線部270c等で、カップ271に直接苗を入れることが出来るため、作業者の苗の供給に余裕を持たすことが出来る。
【0068】
更に、孔311bを、植付具206aに苗を落下させる落下位置272aの次の位置の上部に配置することで、落下位置272dにたどり着くまでの距離を出来るだけ長くとることが出来るため、作業者の苗の供給により余裕を持たすことが出来る。
【0069】
尚、底面部311に形成されている孔311bの位置は、固定されていなくてもよく、任意に変更可能であってもよい。すなわち、底面部311を軸207bに対して回転させることによって、孔311bを任意の場所に変更することが出来る。
【0070】
又、本実施の形態では、底面部311に窪み311aが形成されているため、苗を入れた時に苗が窪み311aに入り、円環の外側や内側よりに入らないため、底面部311と円環状部312の間に挟まれにくい。
【0071】
(実施の形態4)
次に、本発明にかかる実施の形態4における苗移植機について説明する。本実施の形態4の苗移植機400は、実施の形態2と基本的な構成は同じであるが、クローラの構成等が異なっている。そのため、本相違点を中心に説明する。尚、実施の形態3と同様の構成については同一の符号が付されている。
【0072】
図12は、本実施の形態4における苗移植機400の右側面構成図である。本実施の形態4の苗移植機400は、実施の形態4と異なり、上方に回動可能な前輪404を備えている。この前輪404は、機体のフレームに支持アーム440によって支持されており、支持アーム440の一方の端440aに前輪404が回転可能に取り付けられており、他方の端440bが、機体フレームに回動可能に取り付けられている。この支持アーム440は、端440bを中心に前側上方へと回動可能(矢印E参照)に構成されている。図中、回動した状態の前輪404及び支持アーム440が2点鎖線で図示されている。
【0073】
又、本実施の形態4の苗移植機400には、植付時進行方向の前端に、前側に障害物が存在するか否かを検出する障害物センサー413が設けられている。この障害物センサー413によって障害物から所定の距離以内であることが検出されると、緊急停止スイッチ(図示せず)が入れられ、機体の動作が停止される。この緊急停止スイッチは、操縦ハンドル209の前側に設けられている後部操作部415によって解除可能に構成されている。
【0074】
又、本発明の走行部の一例に対応する、本実施の形態4の苗移植機400のクローラ405では、実施の形態2のクローラ250と異なり、2つの当接輪256が設けられておらず下方に移動可能に構成された1つの当接輪416が設けられている。この当接輪416は、シリンダ417を介してクローラフレーム255に固定されており、シリンダ417の伸縮により当接輪416は後側斜め下方に移動する。この移動した状態の当接輪416が二点鎖線で示されている。下方に移動することにより無端ベルト251も下方に移動することになる。この状態では、機体は当接輪416の周縁の無端ベルト251部分のみで地面に接していることになる。このため、方向転換の際に、操縦ハンドル209を握って容易に機体を旋回することが可能となる。
【0075】
尚、上述したように前輪404を上方に回動することによって、前輪404を畦に当てずに旋回することが可能となる。
【0076】
又、旋回の際、旋回する方向の内側に位置するクローラ405を停止又は逆回転させることにより、より容易に機体を旋回することが可能になる。
【0077】
本実施の形態4では、旋回時に作業者が乗っていない状態でクローラ405を支点として機体のバランスが保たれるように重量配置がされているため、旋回時に操縦ハンドル209を押さえ付ける力がほとんど必要ないため旋回が行いやすい。更に細かくは、当接輪416が下方に伸びた状態での無端ベルト251の地面と接している部分を支点とするように重量配置がなされていても良い。
【0078】
又、灌水タンク216は、下方に伸びた状態の当接輪416の上方に設けられているため、操縦ハンドル209にかかる荷重を軽くすることが出来る。
【0079】
又、当接輪416の下方への伸縮により、土壌面からの高さ調整を行っても良い。
【0080】
尚、本実施の形態では、障害物から所定の距離以内に近づいたことを障害物センサー413が検出した場合に緊急停止スイッチが入るように制御が行われていたが、スロットルが落ちて低速作業となる構成であっても良い。
【0081】
(実施の形態5)
次に、本発明にかかる実施の形態5における苗移植機について説明する。本発明にかかる実施の形態5の苗移植機は、1条用であり、実施の形態1と基本的な構成は同じであるが、本実施の形態では乗用型ではなく、更に植付具の構成等が実施の形態1と異なっている。そのため、本相違点を中心に説明する。
【0082】
図13は、本発明にかかる実施の形態5における苗移植機500の左側面構成図である。図13に示すように、本実施の形態5の苗移植機500は、機体の前部に設けられたエンジン502と、ミッションケース503と、ハンドルフレーム503aと、ハンドルフレーム503aの後端に設けられた操縦ハンドル509と、機体の左右前側に設けられた前輪504と、機体の左右後側に設けられた後輪505と、後輪505の後側に設けられた植付装置506と、植付装置506の上部に設けられ、植付装置506に苗を供給する苗供給装置507と、植付装置506の後側に設けられた鎮圧輪508とを備えている。
【0083】
次に、植付装置506の構成について説明する。
【0084】
本実施の形態5の植付装置506は、2つのくちばし状の植付具560と、2つの植付具560を連結する連結部561とを有している。この連結部561は、両側にシリンダが設けられた伸縮可能な構成であり、中心部材562と、中心部材562の両端に嵌められている移動部材563とを備えている。そして、それぞれの植付具560が、移動部材563に軸563aで回転可能に軸支されている。又、連結部561の中心は、軸561aで機体フレームに回転可能に軸支されている。
【0085】
図14(a)〜(e)は、植付装置506の動作を説明するための図である。
【0086】
図14(a)に示すように、2つの植付具560が前後方向に並んで配置されている状態では、シリンダは伸びておらず、連結部561は縮んだ状態となっている。図14(b)に示すように、反時計回り(矢印F方向)に回転するに従い、連結部561は伸び、図14(c)に示すように、2つの植付具560が上下方向に配置された状態で、連結部561は最も伸びた状態となる。ここで、下方に回転してきた植付具560の先端は、土中に刺さるとともに、下端が前後方向に分かれ、苗が植え付けられる。一方、上方に回転してきた植付具560には、上方の苗供給装置507から野菜の苗が供給される。尚、下方に回転してきた植付具560は、スプリング、ギア、チェーンなどの組み合わせにより、その下端が開くように構成されている。
【0087】
その後、図14(d)に示すように、連結部561は徐々に縮み、図14(e)に示すように、2つの植付具560が前後方向に並んで配置されている状態で、最も縮んだ状態となる。このように、2つの植付具560は、上下方向に長い楕円軌道(図12中二点差線Y参照)を描くことになる。
【0088】
以上のように、本実施の形態5では、1つの回転軌跡中に2つの植付具560を有しているため、1つのみ植付具を有している場合と比較して、駆動部分の回転を2分の1に抑えることが出来、より高速化を図ることが出来る。
【0089】
尚、本実施の形態の連結部561のシリンダは、電気的に制御を行っても良い。
【0090】
又、連結部561のシリンダの作用量により楕円の前後方向のふくらみを自由に変更することが出来る。
【0091】
又、連結部561のシリンダの作用量により、軌跡のストロークも自由に変更することが出来る。
【0092】
又、本実施の形態では、植付装置506は、一方の植付具560が上方に位置した際に停止させず、連続回転される。
【0093】
又、植付動作を停止した際には、2つの植付具560は前後方向に配置した状態で停止するように制御が行われている。このように制御することにより、移動などの際に植付具560が破損したりすることが防止することが出来る。
【0094】
尚、本発明の植付対象物の一例は、上記実施の形態1〜5の野菜の苗に対応するが、その他種芋等であっても良く、田畑に植え付けるものでありさえすればよい。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明の移植機によれば、きめ細かく株間距離を調整することが可能な効果を有し、苗、及び種芋等の移植機等として有用である。
【符号の説明】
【0096】
1、200、300、400、500 苗移植機
2、202、502 エンジン
3、303、503 ミッションケース
3a、303a、503a ハンドルフレーム
4、304、404、504 前輪
5、505 後輪
6、206、506 植付装置
7、207、507 苗供給装置
8、208、508 鎮圧輪
9、209、509 操縦ハンドル
30 植付伝動ケース
32 入力軸
33 カウンタ軸
34 シフトギア
35 変速軸
36 駆動軸
37 植付軸
44 植付用伝動軸
45 モータ伝動軸
46 ケース内第1伝動軸
47 ケース内第2伝動軸
48 定位置停止クラッチ
49 検出部
50 間欠駆動機構
51 制御部
52 電動可変モータ
61 植付具
70 円環フレーム
71 カップ
72 伝動軸
73 フレーム回転軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植付対象物を植え付ける植付具と、
前記植付具に前記植付対象物を供給する供給部と、
走行するための走行部と、
前記走行部及び前記植付具を駆動する原動機と、
前記原動機から前記植付具への伝動経路に設けられた、前記植付具を所定位置で停止するための定位置停止クラッチと、
前記定位置停止クラッチを制御することにより、前記植付具を間欠駆動させる間欠駆動機構と、
前記間欠駆動機構を駆動させる電動モータと、
前記電動モータの回転数を変化させることによって、前記間欠駆動の作動周期を変化させる制御部とを備えた、移植機。
【請求項2】
前記定位置停止クラッチ及び前記間欠駆動機構が配置される植付伝動ケースと、
前記定位置停止クラッチから前記植付伝動ケースの左右の壁のうち一方側の壁を貫通して外部へ突出するように設けられ、前記植付具に動力を伝達する植付用伝動軸とを備え、
前記植付伝動ケースの前記一方側の壁の外面に配置された前記電動モータから、前記植付伝動ケースの左右のうち他方側に向かって設けられ、前記電動モータの動力を前記供給部に伝達するためのモータ伝動軸と、
前記モータ伝動軸に連結され、前記植付伝動ケースの他方側から前記供給部に動力を伝達するために設けられた供給部用伝動部とを備えた、請求項1記載の移植機。
【請求項3】
前記原動機、前記定位置停止クラッチ、及び前記電動モータは、機体の前側から順に配置されている、請求項1記載の移植機。
【請求項4】
前記制御部は、走行速度に基づいて、前記電動モータの前記回転数を変化させる、請求項1記載の移植機。
【請求項5】
前記走行部は、
左側及び右側のそれぞれに設けられたクローラと、
それぞれの前記クローラを支持するクローラフレームとを有し、
それぞれの前記クローラフレーム及び前記クローラは、上下方向に回動可能に構成されており、
前記クローラフレームに固定されたステップを更に備え、
前記ステップの踏み板部は、前記クローラの上側に配置されている、請求項1記載の移植機。








【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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