稼動実績管理装置及び稼動実績管理方法並びにプログラム
【課題】同時に複数の着信呼が発生する大規模なコールセンタ等で用いられる自動呼分配装置の稼動実績を、複数の管理要素に分けて管理する場合においても、関連性のある稼動実績情報を容易に抽出できるようにすることにある。
【解決手段】呼制御部12は、通信回線L1〜Lnからの着信呼をルーティングテーブル11に格納されている呼の制御条件に従って受け付け台U1〜Ujへ分配すると共に、着信呼に対する制御内容を示す制御内容情報を稼動実績管理装置2へ送信する。稼動実績格納部21は、制御内容情報に基づいて自動呼分配装置1に着信呼があったと認識すると、上記着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成する。また、稼動実績格納部21は、制御内容情報に基づいて各管理要素(通信回線L1〜Ln、受け付け台U1〜Uj等)の稼動実績情報を、管理要素の種別毎に設けられているテーブルに格納する際には、呼識別番号を付加して格納する。
【解決手段】呼制御部12は、通信回線L1〜Lnからの着信呼をルーティングテーブル11に格納されている呼の制御条件に従って受け付け台U1〜Ujへ分配すると共に、着信呼に対する制御内容を示す制御内容情報を稼動実績管理装置2へ送信する。稼動実績格納部21は、制御内容情報に基づいて自動呼分配装置1に着信呼があったと認識すると、上記着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成する。また、稼動実績格納部21は、制御内容情報に基づいて各管理要素(通信回線L1〜Ln、受け付け台U1〜Uj等)の稼動実績情報を、管理要素の種別毎に設けられているテーブルに格納する際には、呼識別番号を付加して格納する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コールセンタ等で使用される自動呼分配装置の稼動実績を管理する稼動実績管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
外部から着信した着信呼をオペレータに分配する自動呼分配装置は、コールセンタ等において従来から利用されている。また、自動呼分配装置の稼動実績を管理する稼動実績管理装置も従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されている従来の稼動実績管理装置は、各受け付け台の稼動実績として応答呼数、廃棄呼数、応答時間、話中時間などの統計情報を管理するようにしている。
【0003】
【特許文献1】特開2006−67466号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されている稼動実績管理装置では、受け付け台の稼動実績に関する統計情報しか管理していないが、通信回線、受け付け台、オペレータ等といった複数種類の管理要素について、詳細な稼動実績情報を管理したいという要望がある。このような要望に応えるためには、例えば、管理要素の種別毎に管理テーブルを設け、各管理テーブルに対応する構成要素の稼動実績情報を格納するようにすれば良い。例えば、通信回線用、受け付け台用、オペレータ用の管理テーブルを設け、通信回線用の管理テーブルには、着信時刻、着信のあった通信回線の回線番号、発呼者の電話番号などを含む稼動実績情報を格納し、受け付け台用の管理テーブルには、受け付け台を特定する特定情報、応答時刻、終話時刻などを含む稼動実績情報を格納し、オペレータ用の管理テーブルには、オペレータを特定する特定情報、応答時刻、終話時刻などを含む稼動実績情報を格納するようにする。このようにすることにより、複数種類の管理要素についての詳細な稼動実績情報を管理することが可能になる。また、管理要素の種別毎に管理テーブルが設けられているので、各種管理要素の統計情報を容易に作成することができる。
【0005】
しかし、上記したように、管理要素の種別毎に管理テーブルを設けた場合には、各管理テーブルから関連性のある稼動実績情報を抽出することが難しいという問題がある。例えば、ある顧客からの問い合わせに応答したオペレータが誰なのかを調べる場合には、各管理テーブルから関連性のある稼動実績情報を抽出することが必要になり、次のような処理を行わなければならない。先ず、顧客の電話番号に基づいて通信回線用の管理テーブルから上記顧客に関する稼動実績情報を検索する。次いで、検索した稼動実績情報に含まれている着信時刻に基づいて、オペレータ用の管理テーブルから上記着信時刻に最も近い応答時刻(着信時刻よりも後の時刻の中で)を含んでいる稼動実績情報を検索する。この検索された稼動実績情報に含まれているオペレータ特定情報によって特定されるオペレータが、上記顧客からの問い合わせに対して応答したオペレータとなる。
【0006】
同時に複数の着信呼が発生しないような小規模なコールセンタ等で用いられる稼動実績管理装置においては、処理は複雑になるが、上記したように時刻に基づいて関連する稼動実績情報を検索することができる。しかし、同時に複数の着信呼が発生する大規模なコールセンタ等で用いられる稼動実績管理装置においては、同じ時刻を含む稼動実績情報が複数存在する場合があり、時刻に基づいて関連性のある稼動実績情報を抽出することはできない。
【0007】
〔発明の目的〕
そこで、本発明の目的は、同時に複数の着信呼が発生する大規模なコールセンタ等で用いられる自動呼分配装置の稼動実績情報を、管理要素の種別毎のテーブルに分けて管理する場合においても、関連性のある稼動実績情報を容易に抽出できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明にかかる第1の稼動実績管理装置は、
複数の通信回線を収容し、該各通信回線からの着信呼を予め定められている呼の制御条件に従って受け付け台に分配する自動呼分配装置の稼働実績情報を管理する稼動実績管理装置であって、
稼動実績情報の管理要素の種別毎に設けられたテーブルと、
前記自動呼分配装置に着信した着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成し、前記着信呼に関連する各管理要素の稼動実績情報をその管理要素の種別に対応したテーブルに格納する際には、前記生成した呼識別番号を付加して格納する稼動実績格納部を備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明にかかる第2の稼動実績管理装置は、第1の稼動実績管理装置において、
表示装置と、
前記各テーブルから同じ呼識別番号の付加されている稼動実績情報を検索する検索部と、
該検索部で検索された稼動実績情報を前記表示装置に表示する表示制御部とを備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明にかかる第3の稼動実績管理装置は、第2の稼動実績管理装置において、
前記検索部が、ユーザによって選択された管理要素の稼動実績情報を、前記選択された管理要素の種別に対応したテーブルから検索し、該検索した稼動実績情報に付加されている呼識別番号と同じ呼識別番号が付加されている稼動実績情報を他のテーブルから検索することを特徴とする。
【0011】
本発明にかかる第4の稼動実績管理装置は、第1〜第3の何れかの稼動実績管理装置において、
前記管理要素が、通信回線、受け付け台及びオペレータであることを特徴とする。
【0012】
本発明にかかる第1の稼動実績管理方法は、
複数の通信回線を収容し、該各通信回線からの着信呼を予め定められている呼の制御条件に従って受け付け台に分配する自動呼分配装置の稼働実績情報をコンピュータにより管理する稼動実績管理方法であって、
前記コンピュータが、稼動実績情報の管理要素の種別毎に設けられたテーブルを有し、且つ、
前記コンピュータが、前記自動呼分配装置に着信した着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成し、前記着信呼に関連する各管理要素の稼動実績情報をその管理要素の種別に対応したテーブルに格納する際には、前記生成した呼識別番号を付加して格納する稼動実績格納ステップを含むことを特徴とする。
【0013】
本発明にかかる第2の稼動実績管理方法は、第1の稼動実績管理方法において、
前記コンピュータが、前記各テーブルから同じ呼識別番号の付加されている稼動実績情報を検索する検索ステップと、
前記コンピュータが、前記検索ステップで検索された稼動実績情報を表示装置に表示する表示制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0014】
本発明にかかる第3の稼動実績管理方法は、第2の稼動実績管理方法において、
前記検索ステップでは、ユーザによって選択された管理要素の稼動実績情報を、前記選択された構成要素の種別に対応したテーブルから検索し、該検索した稼動実績情報に付加されている呼識別番号と同じ呼識別番号が付加されている稼動実績情報を他のテーブルから検索することを特徴とする。
【0015】
本発明にかかる第1のプログラムは、
複数の通信回線を収容し、該各通信回線からの着信呼を予め定められている呼の制御条件に従って受け付け台に分配する自動呼分配装置の稼働実績情報を、稼動実績情報の管理要素の種別毎のテーブルを備えたコンピュータにより管理するためのプログラムであって、
前記コンピュータを前記自動呼分配装置に着信した着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成し、前記着信呼に関連する各管理要素の稼動実績情報をその管理要素の種別に対応したテーブルに格納する際には、前記生成した呼識別番号を付加して格納する稼動実績格納部として機能させる。
【0016】
本発明にかかる第2のプログラムは、第1のプログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記各テーブルから同じ呼識別番号の付加されている稼動実績情報を検索する検索部、
該検索部で検索された稼動実績情報を表示装置に表示する表示制御部として機能させる。
【0017】
本発明にかかる第3のプログラムは、第2のプログラムにおいて、
前記検索部が、ユーザによって選択された管理要素の稼動実績情報を、前記選択された構成要素の種別に対応したテーブルから検索し、該検索した稼動実績情報に付加されている呼識別番号と同じ呼識別番号が付加されている稼動実績情報を他のテーブルから検索することを特徴とする。
【0018】
〔作用〕
自動呼分配装置は、通信回線を介して着信した着信呼を、予め定められてる呼の制御条件に従って、複数設けられている受け付け台の内の、何れか1台の受け付け台に分配する。稼動実績管理装置内の稼動実績格納部は、自動呼分配装置に着信した着信呼を一意に識別するための呼識別番号を生成する。そして、上記着信呼に関する各種管理要素(通信回線、受け付け台、オペレータなど)の稼動実績情報を各種管理要素の種別毎に設けられているテーブルに格納する際には、上記生成した呼識別番号を付加して格納する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、同時に複数の着信呼が発生する大規模なコールセンタ等で用いられる自動呼分配装置の稼動実績情報を、管理要素の種別毎のテーブルに分けて管理する場合においても、関連性のある稼動実績情報を容易に抽出することが可能になる。その理由は、自動呼分配装置に着信した着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成し、通信回線、受け付け台、オペレータといった各種管理要素の上記着信呼に関連する稼動実績情報を、各種管理要素に対応したテーブルに格納する際には、上記生成した呼識別番号を付加して格納するようにしているからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
〔本発明の実施の形態〕
図1を参照すると、本発明の実施の形態は、自動呼分配装置1と、稼動実績管理装置2と、ディスク装置などの記憶装置3と、入力装置24と、表示装置25とを備えている。
【0022】
自動呼分配装置1は、通信回線L1〜Lnを介して着信した着信呼を、受け付け台U1〜Ujの内の1台に分配するものであり、ルーティングテーブル11と、呼制御部12と、通信制御部13とを備えている。なお、通信回線L1〜Lnには回線番号L1〜Lnが、受け付け台U1〜Ujには受け付け台番号U1〜Ujが付与されているとする。
【0023】
受け付け台U1〜Ujは、電話機により構成され、各オペレータOP1〜OPjは、受け付け台U1〜Ujを利用して顧客からの問い合わせに応答する。なお、各オペレータOP1〜OPjには、オペレータ番号OP1〜OPjが付与されているとする。
【0024】
ルーティングテーブル11は、呼の制御条件を格納したテーブルであり、「通信回線を介して着信があったときに行ったガイダンスに応答して顧客が押下したボタンと内線番号との対応関係」「内線番号と業務グループとの対応関係」「業務グループと所属するオペレータとの対応関係」「対応可能なオペレータが複数いた場合、空き時間が最長のオペレータを選択することを示すルール」「空き時間が最長のオペレータが複数いた場合は、スキルの高いオペレータを選択することを示すルール」などが格納されている。
【0025】
呼制御部12は、通信回線L1〜Lnを介して着信呼があった場合、ルーティングテーブル11に格納されている呼の制御条件に従って、着信呼を受け付け台U1〜Ujの内の1台に分配する機能を有する。更に、呼制御部12は、呼に対する制御内容を示す制御内容情報を出力する機能を有する。
【0026】
図2は、呼制御部12が出力する制御内容情報の一例を示す図である。同図(A)は、通信回線L1を介して着信呼があったときに出力した制御内容情報を示すものであり、着信日時「2007/03/12,11:55:40」と、制御内容「着信」と、通信回線番号「L1」と、外線番号(発呼者の電話番号)「090-1234-5678」とを含んでいる。同図(B)は、ルーティングテーブル11に基づいて、上記着信呼に対応する内線番号が「55555」であると判定し、内線番号「55555」に着信呼を分配したときに出力した制御内容情報を示し、同図(C)は、ルーティングテーブル11に基づいて、内線番号「55555」に対応するオペレータが「OP2」、受け付け台が「U2」、業務グループが「G2」と判定したときに出力した制御内容情報を示す。また、同図(D)は、上記着信呼に対してオペレータが応答したと判定したときに出力した制御内容情報を示し、同図(E)は、上記着信呼に対する通話が終了したと判定したときに出力した制御内容情報を示す。なお、同図(A)〜(E)に示した制御内容情報には、それらが関連するものであることを示すために、同一の回線番号「L1」が含まれている。
【0027】
通信制御部13は、呼制御部12から出力された制御内容情報を稼動実績管理装置2へ送信する機能を有する。
【0028】
なお、自動呼分配装置1はコンピュータにより実現可能であり、コンピュータにより実現する場合は、例えば、次のようにする。コンピュータを自動呼分配装置1として機能させるためのプログラムを記録したディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体を用意し、コンピュータに上記プログラムを読み取らせる。コンピュータは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自コンピュータ上に呼制御部12、通信制御部13を実現する。
【0029】
記憶装置3は、構成情報記憶部31及び稼動実績情報記憶部32を備えている。
【0030】
構成情報記憶部31には、自動呼分配装置1を利用したコールセンタの構成を示す構成情報が格納されている。図3は、構成情報記憶部31の内容例を示す図である。同図の例は、通信回線L1には、受け付け台U1〜U3が接続されており、各受け付け台U1〜U3では、それぞれオペレータOP1〜OP3が業務を行っていること等を示している。
【0031】
稼動実績情報記憶部32には、図4に示すように、通信回線情報テーブル321、内線情報テーブル322、業務グループ情報テーブル323、受け付け台情報テーブル324及びオペレータ情報テーブル325が設けられている。
【0032】
通信回線情報テーブル321には、図5に示すように、呼識別番号と、着信時刻と、着信のあった通信回線の回線番号と、発呼者の電話番号とが格納される。なお、呼識別番号は、着信呼を一意に識別するために、稼動実績管理装置2が生成した番号である。同図の例の第1行目は、時刻「2007/03/12,11:55:40」において、通信回線L1に電話番号「090-1234-5678」の顧客から着信呼があったことを示している。また、上記着信呼には呼識別番号「ID0001」が付与されていることを示している。
【0033】
内線情報テーブル322には、図6に示すように、呼識別番号と、着信時刻と、着信のあった内線番号とが格納される。同図の例は、時刻「2007/03/12,11:55:41」において、内線番号「55555」に着信があったことを示している。
【0034】
業務グループ情報テーブル323には、図7に示すように、呼識別番号と、時刻と、制御種別と、業務グループ番号とが登録される。同図の例えば第1行目は、時刻「2007/03/12,11:55:41」において業務グループG2に対する着信があったことを示している。
【0035】
受け付け台情報テーブル324には、図8に示すように、呼識別番号と、時刻と、制御種別と、受け付け台番号とが登録される。同図の例えば第2行目は、「2007/03/12,11:55:45」に受け付け台U2において応答があったことを示している。
【0036】
オペレータ情報テーブル325には、図9に示すように、呼識別番号と、時刻と、制御種別と、オペレータ番号とが登録される。同図の例えば第3行目は、「2007/03/12,11:59:52」において、オペレータOP2が呼識別番号「ID0001」の着信呼に対する通話が終了したことを示している。
【0037】
稼動実績管理装置2は、稼動実績の管理要素(通信回線、内線、受け付け台、業務グループ、オペレータ)の稼動実績情報を稼動実績記憶部32内の各テーブル321〜325に登録する機能や、キーボード等の入力装置24から入力された入力条件を満たす稼動実績情報を各テーブル321〜325から検索し、LCDなどの表示装置25に表示する機能を有する。
【0038】
このような機能を有する稼動実績管理装置2は、稼動実績格納部21と、検索部22と、表示制御部23とを備えている。
【0039】
稼動実績格納部21は、次のような機能を有する。
【0040】
・自動呼分配装置1から図2(A)に示すような制御内容情報(着信情報と称す)が送られてきた場合、呼識別番号生成部211を用いて着信した着信呼を一意に識別するための呼識別番号を生成し、この呼識別番号と、着信情報に含まれていた時刻、回線番号、発呼者番号とからなる稼動実績情報を稼動実績情報記憶部32の通信回線情報テーブル321に格納する。また、上記着信呼に関する通話が終了するまで、着信情報に含まれていた回線番号と、呼識別番号生成部211で生成した呼識別番号との対を保持しておく。
・自動呼分配装置1から図2(B)に示すような制御内容情報(内線情報と称す)が送られてきた場合、内部に保持している回線番号と呼識別番号との対と、内線情報に含まれている回線番号とに基づいて、上記内線情報に関係する呼識別番号を求め、この呼識別番号と、内線情報に含まれている時刻、内線番号とからなる稼動実績情報を内線情報テーブル322に格納する。
・自動呼分配装置1から図2(C)に示すような制御内容情報(分配情報と称す)が送られてきた場合、上記分配情報に関係する呼識別番号を求める。更に、分配情報に含まれている時刻、制御種別、業務グループ番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報を業務グループ情報テーブル323に格納し、分配情報に含まれている時刻、制御種別、受け付け台番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報を受け付け台情報テーブル324に格納し、分配情報に含まれている時刻、制御種別、オペレータ番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報をオペレータ情報テーブル325に格納する。
・自動呼分配装置1から図2(D)に示すような制御内容情報(応答情報と称す)が送られてきた場合、上記応答情報に関係する呼識別番号を求める。更に、上記応答情報に含まれている時刻、制御種別、業務グループ番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報を業務グループ情報テーブル323に格納し、応答情報に含まれている時刻、制御種別、受け付け台番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報を受け付け台情報テーブル324に格納し、応答情報に含まれている時刻、制御種別、オペレータ番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報をオペレータ情報テーブル325に格納する。
・自動呼分配装置1から図2(E)に示すような制御内容情報(終話情報と称す)が送られてきた場合、上記終話情報に関係する呼識別番号を求める。更に、上記終話情報に含まれている時刻、制御種別、業務グループ番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報を業務グループ情報テーブル323に格納し、終話情報に含まれている時刻、制御種別、受け付け台番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報を受け付け台情報記憶テーブル324に格納し、終話情報に含まれている時刻、制御種別、オペレータ番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報をオペレータ情報テーブル325に格納する。
【0041】
検索部22は、キーボード、マウスなどの入力装置24から入力された検索条件を満たす稼動実績情報を、稼動実績情報記憶部32から検索する機能を有する。
【0042】
表示制御部23は、検索部22の検索結果をLCD等の表示装置25に表示する機能を有する。
【0043】
なお、稼動実績管理装置2はコンピュータにより実現可能であり、コンピュータにより実現する場合には、例えば、次のようにする。コンピュータを稼動実績管理装置2として機能させるためのプログラムを記録したディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体を用意し、コンピュータに上記プログラムを読み取らせる。コンピュータは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自コンピュータ上に、稼動実績格納部21、検索部22、表示制御部23を実現する。
【0044】
〔実施の形態の動作の説明〕
次に、本実施の形態の動作について詳細に説明する。
【0045】
今、例えば、2007年03月12日11時55分40秒に、通信回線L1を介して顧客(電話番号090-1234-5678の顧客)から着信呼があったとする。これにより、自動呼分配装置1内の呼制御部12は、通信制御部13を介して図2(A)に示すような着信情報を稼動実績管理装置2へ送信する(図10のステップS111)。
【0046】
稼動実績管理装置2内の稼動実績格納部21は、着信情報を受信すると、呼識別番号生成部211を用いて、上記着信呼を一意に識別する呼識別番号(例えば、「ID0001」)を生成する(図11のステップS121がYES、S122)。更に、このとき生成した呼識別番号と着信情報に含まれていた回線番号との対を内部に保持しておく。この対は、上記着信呼に関する通話が終了するまで保持しておく。その後、稼動実績格納部21は、呼識別番号生成部211が生成した呼識別番号「ID0001」と、着信情報に含まれていた時刻、回線番号、発呼者番号とからなる稼動実績情報を通信回線情報テーブル321に格納する(ステップS123)。
【0047】
一方、呼制御部12は、ステップS111の処理が終了すると、ルーティングテーブル11に基づいて上記着信呼の分配先を決定し、決定した分配先に上記着信呼を分配する(図10のステップS112、S113)。その後、呼制御部12は、図2(B)に示す内線情報及び同図(C)に示す分配情報を順次稼動実績管理装置2へ送信する(ステップS114)。
【0048】
稼動実績管理装置2内の稼動実績格納部21は、内線情報を受信すると(図11のステップS124がYES)、内部に保持している呼識別番号と回線番号の対と、上記内線情報に含まれている回線番号とに基づいて、上記内線情報に関係する呼識別番号「ID0001」を特定する(ステップS125)。その後、稼動実績格納部21は、上記特定した呼識別番号「ID0001」と、上記内線情報に含まれている時刻、内線番号とからなる稼動実績情報を内線情報テーブル322に格納する(ステップS126)。
【0049】
また、稼動実績格納部21は、分配情報を受信すると(ステップS127がYES)、上記分配情報に関連する呼識別番号「ID0001」を特定する(ステップS128)。その後、各テーブル323〜325に、上記呼識別番号「ID0001」と、分配情報に含まれていた時刻、制御種別とを格納する。更に、業務グループ情報テーブル323、受け付け台情報テーブル324、オペレータ情報テーブル325にそれぞれ分配情報に含まれていた業務グループ番号、受け付け台番号、オペレータ番号を登録する(ステップS129)。
【0050】
一方、呼制御部12は、ステップS114の処理が完了した後、上記着信呼を分配した受け付け台U2が応答するのを待つ(ステップS115)。そして、受け付け台U2が応答すると、図2(D)に示す応答情報を稼動実績管理装置2へ送信する(ステップS116)。
【0051】
稼動実績格納部21は、応答情報を受信すると(図12のステップS131がYES)、上記応答情報に関連する呼識別番号「ID0001」を特定する(ステップS132)。その後、稼動実績格納部21は、各テーブル323〜325に上記呼識別番号「ID0001」と、応答情報に含まれていた時刻、制御種別とを格納する。更に、各テーブル323〜325にそれぞれ応答情報に含まれていた業務グループ番号、受け付け台番号、オペレータ番号を登録する(ステップS133)。
【0052】
一方、呼制御部12は、ステップS116の処理が完了した後、上記着信呼に関する通話が終了するのを待つ(図10のステップS117)。そして、終話を検出すると(ステップS117がYES)、図2(E)に示すような終話情報を稼動実績管理装置2へ送信する(ステップS118)。
【0053】
稼動実績格納部21は、終話情報を受信すると(図12のステップS134がYES)、上記終話情報に関連する呼識別番号「ID0001」を特定する(ステップS135)。その後、稼動実績格納部21は、各テーブル323〜325に上記呼識別番号「ID0001」と、応答情報に含まれていた時刻、制御種別とを格納する。更に、各テーブル323〜325にそれぞれ応答情報に含まれていた業務グループ番号、受け付け台番号、オペレータ番号を登録する(ステップS136)。
【0054】
以上の処理を行うことにより、各テーブル321〜325には、呼識別番号「ID0001」に関連付けて、各種管理要素の稼動実績情報が格納される。従って、呼識別番号を利用することにより、各テーブル321〜325から関連する稼動実績情報を抽出することが可能になる。
【0055】
次に、稼動実績情報の検索時の動作について説明する。
【0056】
表示装置25の表示画面には、図13に示すように、自動呼分配装置1を利用したコールセンタの構成図と、稼動実績表示部251と、検索条件入力欄252とが表示されている。なお、構成図は、表示制御部23が構成情報記憶部31に格納されている構成情報に基づいて描画したものである。
【0057】
ユーザは、ある管理要素(例えば、受け付け台U2とする)に関する稼動実績情報の内の特定の検索条件を満たす稼動実績情報と、この稼動実績情報に関連する他の管理要素(通信回線、内線番号、業務グループ、受け付け台、オペレータ)の稼動実績情報を検索したい場合、検索条件入力欄252に検索条件を入力すると共に、マウスなどの入力装置24を用いて、受け付け台U2をクリックする。
【0058】
これにより、検索部22は、ユーザによって指定された管理要素(受け付け台U2)の種別に対応した受け付け台情報テーブル324から、検索条件入力欄252に入力された検索条件(例えば、日時の指定)を満たす稼動実績情報を検索する(図14のステップS151)。その後、検索した稼動実績情報に含まれている呼識別番号と同一の呼識別番号を含んでいる稼動実績情報を他のテーブル321〜323、325から検索する(ステップS152)。
【0059】
その後、検索部22は、検索した各稼動実績情報を、それに含まれている呼識別番号毎にグループ分けし、グループ分け後の稼動実績情報を表示制御部23に渡す(ステップS153、S154)。
【0060】
これにより、表示制御部23は、表示装置25上の稼動実績表示部251に、図15に示すような表示を行う。同図に示すように、同一着信呼に関する各管理要素の稼動実績が関連付けて表示されるので、呼制御の動作確認を容易に行うことが可能なる。
【0061】
また、本実施の形態では、顧客からの問い合わせに応答したオペレータを容易に検索できるようにするため、検索部22では、図16に示すようなオペレータ検索処理を行えるようになっている。この場合、ユーザは、入力装置24を用いてオペレータ検索を行うことを検索部22に対して指示した上で、顧客の電話番号(発呼者番号)を検索条件入力欄252に入力する。これにより、検索部22は、通信回線情報テーブル321から、上記発呼者番号を含んだ稼動実績情報を検索する(ステップS171)。その後、検索部22は、ステップS171で検索した稼動実績情報に含まれている呼識別番号と同一の呼識別番号を含んだ稼動実績情報をオペレータ情報テーブル325から検索し(ステップS172)、検索結果を表示制御部23に渡す(ステップS173)。これにより、表示制御部23は、顧客に対して応答したオペレータのオペレータ番号を含んだ稼動実績情報を稼動実績表示部251に表示する。
【0062】
〔実施の形態の効果〕
本実施の形態によれば、同時に複数の着信呼が発生する大規模なコールセンタ等で用いられる自動呼分配装置1の稼動実績情報を、管理要素の種別毎のテーブルに分けて管理する場合においても、関連性のある稼動実績情報を容易に抽出することが可能になる。その理由は、自動呼分配装置1に着信した着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成し、通信回線L1〜Ln、受け付け台U1〜Uj、オペレータOP1〜OPjといった各種管理要素の上記着信呼に関連する稼動実績情報を、各種管理要素に対応したテーブル321〜325に格納する際には、上記生成した呼識別番号を付加して格納する稼動実績格納部21を備えているからである。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、同時に複数の着信呼が発生する大規模なコールセンタ等で用いられる自動呼分配装置の稼動実績の管理に適用すると好適である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】呼制御部12から出力される制御内容情報の例を示す図である。
【図3】構成情報記憶部31の内容例を示す図である。
【図4】稼動実績情報記憶部32の構成例を示す図である。
【図5】通信回線情報テーブル321の内容例を示す図である。
【図6】内線情報テーブル322の内容例を示す図である。
【図7】業務グループ情報テーブル323の内容例を示す図である。
【図8】受け付け台情報テーブル324の内容例を示す図である。
【図9】オペレータ情報テーブル325の内容例を示す図である。
【図10】呼制御部12の処理例を示すフローチャートである。
【図11】稼動実績格納部21の処理例を示すフローチャートである。
【図12】稼動実績格納部21の処理例を示すフローチャートである。
【図13】表示装置25に表示される画面の一例を示す図である。
【図14】検索部22の処理例を示すフローチャートである。
【図15】稼動実績表示部251の表示例を示す図である。
【図16】検索部22の処理例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0065】
1…自動呼分配装置
11…ルーティングテーブル
12…呼制御部
13…通信制御部
L1〜Ln…通信回線
U1〜Uj…受け付け台
OP1〜OPj…オペレータ
2…稼動実績管理装置
21…稼動実績格納部
211…呼識別番号生成部
22…検索部
23…表示制御部
24…入力装置
25…表示装置
3…記憶装置
31…構成情報記憶部
32…稼動実績情報記憶部
【技術分野】
【0001】
本発明は、コールセンタ等で使用される自動呼分配装置の稼動実績を管理する稼動実績管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
外部から着信した着信呼をオペレータに分配する自動呼分配装置は、コールセンタ等において従来から利用されている。また、自動呼分配装置の稼動実績を管理する稼動実績管理装置も従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されている従来の稼動実績管理装置は、各受け付け台の稼動実績として応答呼数、廃棄呼数、応答時間、話中時間などの統計情報を管理するようにしている。
【0003】
【特許文献1】特開2006−67466号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されている稼動実績管理装置では、受け付け台の稼動実績に関する統計情報しか管理していないが、通信回線、受け付け台、オペレータ等といった複数種類の管理要素について、詳細な稼動実績情報を管理したいという要望がある。このような要望に応えるためには、例えば、管理要素の種別毎に管理テーブルを設け、各管理テーブルに対応する構成要素の稼動実績情報を格納するようにすれば良い。例えば、通信回線用、受け付け台用、オペレータ用の管理テーブルを設け、通信回線用の管理テーブルには、着信時刻、着信のあった通信回線の回線番号、発呼者の電話番号などを含む稼動実績情報を格納し、受け付け台用の管理テーブルには、受け付け台を特定する特定情報、応答時刻、終話時刻などを含む稼動実績情報を格納し、オペレータ用の管理テーブルには、オペレータを特定する特定情報、応答時刻、終話時刻などを含む稼動実績情報を格納するようにする。このようにすることにより、複数種類の管理要素についての詳細な稼動実績情報を管理することが可能になる。また、管理要素の種別毎に管理テーブルが設けられているので、各種管理要素の統計情報を容易に作成することができる。
【0005】
しかし、上記したように、管理要素の種別毎に管理テーブルを設けた場合には、各管理テーブルから関連性のある稼動実績情報を抽出することが難しいという問題がある。例えば、ある顧客からの問い合わせに応答したオペレータが誰なのかを調べる場合には、各管理テーブルから関連性のある稼動実績情報を抽出することが必要になり、次のような処理を行わなければならない。先ず、顧客の電話番号に基づいて通信回線用の管理テーブルから上記顧客に関する稼動実績情報を検索する。次いで、検索した稼動実績情報に含まれている着信時刻に基づいて、オペレータ用の管理テーブルから上記着信時刻に最も近い応答時刻(着信時刻よりも後の時刻の中で)を含んでいる稼動実績情報を検索する。この検索された稼動実績情報に含まれているオペレータ特定情報によって特定されるオペレータが、上記顧客からの問い合わせに対して応答したオペレータとなる。
【0006】
同時に複数の着信呼が発生しないような小規模なコールセンタ等で用いられる稼動実績管理装置においては、処理は複雑になるが、上記したように時刻に基づいて関連する稼動実績情報を検索することができる。しかし、同時に複数の着信呼が発生する大規模なコールセンタ等で用いられる稼動実績管理装置においては、同じ時刻を含む稼動実績情報が複数存在する場合があり、時刻に基づいて関連性のある稼動実績情報を抽出することはできない。
【0007】
〔発明の目的〕
そこで、本発明の目的は、同時に複数の着信呼が発生する大規模なコールセンタ等で用いられる自動呼分配装置の稼動実績情報を、管理要素の種別毎のテーブルに分けて管理する場合においても、関連性のある稼動実績情報を容易に抽出できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明にかかる第1の稼動実績管理装置は、
複数の通信回線を収容し、該各通信回線からの着信呼を予め定められている呼の制御条件に従って受け付け台に分配する自動呼分配装置の稼働実績情報を管理する稼動実績管理装置であって、
稼動実績情報の管理要素の種別毎に設けられたテーブルと、
前記自動呼分配装置に着信した着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成し、前記着信呼に関連する各管理要素の稼動実績情報をその管理要素の種別に対応したテーブルに格納する際には、前記生成した呼識別番号を付加して格納する稼動実績格納部を備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明にかかる第2の稼動実績管理装置は、第1の稼動実績管理装置において、
表示装置と、
前記各テーブルから同じ呼識別番号の付加されている稼動実績情報を検索する検索部と、
該検索部で検索された稼動実績情報を前記表示装置に表示する表示制御部とを備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明にかかる第3の稼動実績管理装置は、第2の稼動実績管理装置において、
前記検索部が、ユーザによって選択された管理要素の稼動実績情報を、前記選択された管理要素の種別に対応したテーブルから検索し、該検索した稼動実績情報に付加されている呼識別番号と同じ呼識別番号が付加されている稼動実績情報を他のテーブルから検索することを特徴とする。
【0011】
本発明にかかる第4の稼動実績管理装置は、第1〜第3の何れかの稼動実績管理装置において、
前記管理要素が、通信回線、受け付け台及びオペレータであることを特徴とする。
【0012】
本発明にかかる第1の稼動実績管理方法は、
複数の通信回線を収容し、該各通信回線からの着信呼を予め定められている呼の制御条件に従って受け付け台に分配する自動呼分配装置の稼働実績情報をコンピュータにより管理する稼動実績管理方法であって、
前記コンピュータが、稼動実績情報の管理要素の種別毎に設けられたテーブルを有し、且つ、
前記コンピュータが、前記自動呼分配装置に着信した着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成し、前記着信呼に関連する各管理要素の稼動実績情報をその管理要素の種別に対応したテーブルに格納する際には、前記生成した呼識別番号を付加して格納する稼動実績格納ステップを含むことを特徴とする。
【0013】
本発明にかかる第2の稼動実績管理方法は、第1の稼動実績管理方法において、
前記コンピュータが、前記各テーブルから同じ呼識別番号の付加されている稼動実績情報を検索する検索ステップと、
前記コンピュータが、前記検索ステップで検索された稼動実績情報を表示装置に表示する表示制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0014】
本発明にかかる第3の稼動実績管理方法は、第2の稼動実績管理方法において、
前記検索ステップでは、ユーザによって選択された管理要素の稼動実績情報を、前記選択された構成要素の種別に対応したテーブルから検索し、該検索した稼動実績情報に付加されている呼識別番号と同じ呼識別番号が付加されている稼動実績情報を他のテーブルから検索することを特徴とする。
【0015】
本発明にかかる第1のプログラムは、
複数の通信回線を収容し、該各通信回線からの着信呼を予め定められている呼の制御条件に従って受け付け台に分配する自動呼分配装置の稼働実績情報を、稼動実績情報の管理要素の種別毎のテーブルを備えたコンピュータにより管理するためのプログラムであって、
前記コンピュータを前記自動呼分配装置に着信した着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成し、前記着信呼に関連する各管理要素の稼動実績情報をその管理要素の種別に対応したテーブルに格納する際には、前記生成した呼識別番号を付加して格納する稼動実績格納部として機能させる。
【0016】
本発明にかかる第2のプログラムは、第1のプログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記各テーブルから同じ呼識別番号の付加されている稼動実績情報を検索する検索部、
該検索部で検索された稼動実績情報を表示装置に表示する表示制御部として機能させる。
【0017】
本発明にかかる第3のプログラムは、第2のプログラムにおいて、
前記検索部が、ユーザによって選択された管理要素の稼動実績情報を、前記選択された構成要素の種別に対応したテーブルから検索し、該検索した稼動実績情報に付加されている呼識別番号と同じ呼識別番号が付加されている稼動実績情報を他のテーブルから検索することを特徴とする。
【0018】
〔作用〕
自動呼分配装置は、通信回線を介して着信した着信呼を、予め定められてる呼の制御条件に従って、複数設けられている受け付け台の内の、何れか1台の受け付け台に分配する。稼動実績管理装置内の稼動実績格納部は、自動呼分配装置に着信した着信呼を一意に識別するための呼識別番号を生成する。そして、上記着信呼に関する各種管理要素(通信回線、受け付け台、オペレータなど)の稼動実績情報を各種管理要素の種別毎に設けられているテーブルに格納する際には、上記生成した呼識別番号を付加して格納する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、同時に複数の着信呼が発生する大規模なコールセンタ等で用いられる自動呼分配装置の稼動実績情報を、管理要素の種別毎のテーブルに分けて管理する場合においても、関連性のある稼動実績情報を容易に抽出することが可能になる。その理由は、自動呼分配装置に着信した着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成し、通信回線、受け付け台、オペレータといった各種管理要素の上記着信呼に関連する稼動実績情報を、各種管理要素に対応したテーブルに格納する際には、上記生成した呼識別番号を付加して格納するようにしているからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
〔本発明の実施の形態〕
図1を参照すると、本発明の実施の形態は、自動呼分配装置1と、稼動実績管理装置2と、ディスク装置などの記憶装置3と、入力装置24と、表示装置25とを備えている。
【0022】
自動呼分配装置1は、通信回線L1〜Lnを介して着信した着信呼を、受け付け台U1〜Ujの内の1台に分配するものであり、ルーティングテーブル11と、呼制御部12と、通信制御部13とを備えている。なお、通信回線L1〜Lnには回線番号L1〜Lnが、受け付け台U1〜Ujには受け付け台番号U1〜Ujが付与されているとする。
【0023】
受け付け台U1〜Ujは、電話機により構成され、各オペレータOP1〜OPjは、受け付け台U1〜Ujを利用して顧客からの問い合わせに応答する。なお、各オペレータOP1〜OPjには、オペレータ番号OP1〜OPjが付与されているとする。
【0024】
ルーティングテーブル11は、呼の制御条件を格納したテーブルであり、「通信回線を介して着信があったときに行ったガイダンスに応答して顧客が押下したボタンと内線番号との対応関係」「内線番号と業務グループとの対応関係」「業務グループと所属するオペレータとの対応関係」「対応可能なオペレータが複数いた場合、空き時間が最長のオペレータを選択することを示すルール」「空き時間が最長のオペレータが複数いた場合は、スキルの高いオペレータを選択することを示すルール」などが格納されている。
【0025】
呼制御部12は、通信回線L1〜Lnを介して着信呼があった場合、ルーティングテーブル11に格納されている呼の制御条件に従って、着信呼を受け付け台U1〜Ujの内の1台に分配する機能を有する。更に、呼制御部12は、呼に対する制御内容を示す制御内容情報を出力する機能を有する。
【0026】
図2は、呼制御部12が出力する制御内容情報の一例を示す図である。同図(A)は、通信回線L1を介して着信呼があったときに出力した制御内容情報を示すものであり、着信日時「2007/03/12,11:55:40」と、制御内容「着信」と、通信回線番号「L1」と、外線番号(発呼者の電話番号)「090-1234-5678」とを含んでいる。同図(B)は、ルーティングテーブル11に基づいて、上記着信呼に対応する内線番号が「55555」であると判定し、内線番号「55555」に着信呼を分配したときに出力した制御内容情報を示し、同図(C)は、ルーティングテーブル11に基づいて、内線番号「55555」に対応するオペレータが「OP2」、受け付け台が「U2」、業務グループが「G2」と判定したときに出力した制御内容情報を示す。また、同図(D)は、上記着信呼に対してオペレータが応答したと判定したときに出力した制御内容情報を示し、同図(E)は、上記着信呼に対する通話が終了したと判定したときに出力した制御内容情報を示す。なお、同図(A)〜(E)に示した制御内容情報には、それらが関連するものであることを示すために、同一の回線番号「L1」が含まれている。
【0027】
通信制御部13は、呼制御部12から出力された制御内容情報を稼動実績管理装置2へ送信する機能を有する。
【0028】
なお、自動呼分配装置1はコンピュータにより実現可能であり、コンピュータにより実現する場合は、例えば、次のようにする。コンピュータを自動呼分配装置1として機能させるためのプログラムを記録したディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体を用意し、コンピュータに上記プログラムを読み取らせる。コンピュータは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自コンピュータ上に呼制御部12、通信制御部13を実現する。
【0029】
記憶装置3は、構成情報記憶部31及び稼動実績情報記憶部32を備えている。
【0030】
構成情報記憶部31には、自動呼分配装置1を利用したコールセンタの構成を示す構成情報が格納されている。図3は、構成情報記憶部31の内容例を示す図である。同図の例は、通信回線L1には、受け付け台U1〜U3が接続されており、各受け付け台U1〜U3では、それぞれオペレータOP1〜OP3が業務を行っていること等を示している。
【0031】
稼動実績情報記憶部32には、図4に示すように、通信回線情報テーブル321、内線情報テーブル322、業務グループ情報テーブル323、受け付け台情報テーブル324及びオペレータ情報テーブル325が設けられている。
【0032】
通信回線情報テーブル321には、図5に示すように、呼識別番号と、着信時刻と、着信のあった通信回線の回線番号と、発呼者の電話番号とが格納される。なお、呼識別番号は、着信呼を一意に識別するために、稼動実績管理装置2が生成した番号である。同図の例の第1行目は、時刻「2007/03/12,11:55:40」において、通信回線L1に電話番号「090-1234-5678」の顧客から着信呼があったことを示している。また、上記着信呼には呼識別番号「ID0001」が付与されていることを示している。
【0033】
内線情報テーブル322には、図6に示すように、呼識別番号と、着信時刻と、着信のあった内線番号とが格納される。同図の例は、時刻「2007/03/12,11:55:41」において、内線番号「55555」に着信があったことを示している。
【0034】
業務グループ情報テーブル323には、図7に示すように、呼識別番号と、時刻と、制御種別と、業務グループ番号とが登録される。同図の例えば第1行目は、時刻「2007/03/12,11:55:41」において業務グループG2に対する着信があったことを示している。
【0035】
受け付け台情報テーブル324には、図8に示すように、呼識別番号と、時刻と、制御種別と、受け付け台番号とが登録される。同図の例えば第2行目は、「2007/03/12,11:55:45」に受け付け台U2において応答があったことを示している。
【0036】
オペレータ情報テーブル325には、図9に示すように、呼識別番号と、時刻と、制御種別と、オペレータ番号とが登録される。同図の例えば第3行目は、「2007/03/12,11:59:52」において、オペレータOP2が呼識別番号「ID0001」の着信呼に対する通話が終了したことを示している。
【0037】
稼動実績管理装置2は、稼動実績の管理要素(通信回線、内線、受け付け台、業務グループ、オペレータ)の稼動実績情報を稼動実績記憶部32内の各テーブル321〜325に登録する機能や、キーボード等の入力装置24から入力された入力条件を満たす稼動実績情報を各テーブル321〜325から検索し、LCDなどの表示装置25に表示する機能を有する。
【0038】
このような機能を有する稼動実績管理装置2は、稼動実績格納部21と、検索部22と、表示制御部23とを備えている。
【0039】
稼動実績格納部21は、次のような機能を有する。
【0040】
・自動呼分配装置1から図2(A)に示すような制御内容情報(着信情報と称す)が送られてきた場合、呼識別番号生成部211を用いて着信した着信呼を一意に識別するための呼識別番号を生成し、この呼識別番号と、着信情報に含まれていた時刻、回線番号、発呼者番号とからなる稼動実績情報を稼動実績情報記憶部32の通信回線情報テーブル321に格納する。また、上記着信呼に関する通話が終了するまで、着信情報に含まれていた回線番号と、呼識別番号生成部211で生成した呼識別番号との対を保持しておく。
・自動呼分配装置1から図2(B)に示すような制御内容情報(内線情報と称す)が送られてきた場合、内部に保持している回線番号と呼識別番号との対と、内線情報に含まれている回線番号とに基づいて、上記内線情報に関係する呼識別番号を求め、この呼識別番号と、内線情報に含まれている時刻、内線番号とからなる稼動実績情報を内線情報テーブル322に格納する。
・自動呼分配装置1から図2(C)に示すような制御内容情報(分配情報と称す)が送られてきた場合、上記分配情報に関係する呼識別番号を求める。更に、分配情報に含まれている時刻、制御種別、業務グループ番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報を業務グループ情報テーブル323に格納し、分配情報に含まれている時刻、制御種別、受け付け台番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報を受け付け台情報テーブル324に格納し、分配情報に含まれている時刻、制御種別、オペレータ番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報をオペレータ情報テーブル325に格納する。
・自動呼分配装置1から図2(D)に示すような制御内容情報(応答情報と称す)が送られてきた場合、上記応答情報に関係する呼識別番号を求める。更に、上記応答情報に含まれている時刻、制御種別、業務グループ番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報を業務グループ情報テーブル323に格納し、応答情報に含まれている時刻、制御種別、受け付け台番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報を受け付け台情報テーブル324に格納し、応答情報に含まれている時刻、制御種別、オペレータ番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報をオペレータ情報テーブル325に格納する。
・自動呼分配装置1から図2(E)に示すような制御内容情報(終話情報と称す)が送られてきた場合、上記終話情報に関係する呼識別番号を求める。更に、上記終話情報に含まれている時刻、制御種別、業務グループ番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報を業務グループ情報テーブル323に格納し、終話情報に含まれている時刻、制御種別、受け付け台番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報を受け付け台情報記憶テーブル324に格納し、終話情報に含まれている時刻、制御種別、オペレータ番号と上記呼識別番号とからなる稼動実績情報をオペレータ情報テーブル325に格納する。
【0041】
検索部22は、キーボード、マウスなどの入力装置24から入力された検索条件を満たす稼動実績情報を、稼動実績情報記憶部32から検索する機能を有する。
【0042】
表示制御部23は、検索部22の検索結果をLCD等の表示装置25に表示する機能を有する。
【0043】
なお、稼動実績管理装置2はコンピュータにより実現可能であり、コンピュータにより実現する場合には、例えば、次のようにする。コンピュータを稼動実績管理装置2として機能させるためのプログラムを記録したディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体を用意し、コンピュータに上記プログラムを読み取らせる。コンピュータは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自コンピュータ上に、稼動実績格納部21、検索部22、表示制御部23を実現する。
【0044】
〔実施の形態の動作の説明〕
次に、本実施の形態の動作について詳細に説明する。
【0045】
今、例えば、2007年03月12日11時55分40秒に、通信回線L1を介して顧客(電話番号090-1234-5678の顧客)から着信呼があったとする。これにより、自動呼分配装置1内の呼制御部12は、通信制御部13を介して図2(A)に示すような着信情報を稼動実績管理装置2へ送信する(図10のステップS111)。
【0046】
稼動実績管理装置2内の稼動実績格納部21は、着信情報を受信すると、呼識別番号生成部211を用いて、上記着信呼を一意に識別する呼識別番号(例えば、「ID0001」)を生成する(図11のステップS121がYES、S122)。更に、このとき生成した呼識別番号と着信情報に含まれていた回線番号との対を内部に保持しておく。この対は、上記着信呼に関する通話が終了するまで保持しておく。その後、稼動実績格納部21は、呼識別番号生成部211が生成した呼識別番号「ID0001」と、着信情報に含まれていた時刻、回線番号、発呼者番号とからなる稼動実績情報を通信回線情報テーブル321に格納する(ステップS123)。
【0047】
一方、呼制御部12は、ステップS111の処理が終了すると、ルーティングテーブル11に基づいて上記着信呼の分配先を決定し、決定した分配先に上記着信呼を分配する(図10のステップS112、S113)。その後、呼制御部12は、図2(B)に示す内線情報及び同図(C)に示す分配情報を順次稼動実績管理装置2へ送信する(ステップS114)。
【0048】
稼動実績管理装置2内の稼動実績格納部21は、内線情報を受信すると(図11のステップS124がYES)、内部に保持している呼識別番号と回線番号の対と、上記内線情報に含まれている回線番号とに基づいて、上記内線情報に関係する呼識別番号「ID0001」を特定する(ステップS125)。その後、稼動実績格納部21は、上記特定した呼識別番号「ID0001」と、上記内線情報に含まれている時刻、内線番号とからなる稼動実績情報を内線情報テーブル322に格納する(ステップS126)。
【0049】
また、稼動実績格納部21は、分配情報を受信すると(ステップS127がYES)、上記分配情報に関連する呼識別番号「ID0001」を特定する(ステップS128)。その後、各テーブル323〜325に、上記呼識別番号「ID0001」と、分配情報に含まれていた時刻、制御種別とを格納する。更に、業務グループ情報テーブル323、受け付け台情報テーブル324、オペレータ情報テーブル325にそれぞれ分配情報に含まれていた業務グループ番号、受け付け台番号、オペレータ番号を登録する(ステップS129)。
【0050】
一方、呼制御部12は、ステップS114の処理が完了した後、上記着信呼を分配した受け付け台U2が応答するのを待つ(ステップS115)。そして、受け付け台U2が応答すると、図2(D)に示す応答情報を稼動実績管理装置2へ送信する(ステップS116)。
【0051】
稼動実績格納部21は、応答情報を受信すると(図12のステップS131がYES)、上記応答情報に関連する呼識別番号「ID0001」を特定する(ステップS132)。その後、稼動実績格納部21は、各テーブル323〜325に上記呼識別番号「ID0001」と、応答情報に含まれていた時刻、制御種別とを格納する。更に、各テーブル323〜325にそれぞれ応答情報に含まれていた業務グループ番号、受け付け台番号、オペレータ番号を登録する(ステップS133)。
【0052】
一方、呼制御部12は、ステップS116の処理が完了した後、上記着信呼に関する通話が終了するのを待つ(図10のステップS117)。そして、終話を検出すると(ステップS117がYES)、図2(E)に示すような終話情報を稼動実績管理装置2へ送信する(ステップS118)。
【0053】
稼動実績格納部21は、終話情報を受信すると(図12のステップS134がYES)、上記終話情報に関連する呼識別番号「ID0001」を特定する(ステップS135)。その後、稼動実績格納部21は、各テーブル323〜325に上記呼識別番号「ID0001」と、応答情報に含まれていた時刻、制御種別とを格納する。更に、各テーブル323〜325にそれぞれ応答情報に含まれていた業務グループ番号、受け付け台番号、オペレータ番号を登録する(ステップS136)。
【0054】
以上の処理を行うことにより、各テーブル321〜325には、呼識別番号「ID0001」に関連付けて、各種管理要素の稼動実績情報が格納される。従って、呼識別番号を利用することにより、各テーブル321〜325から関連する稼動実績情報を抽出することが可能になる。
【0055】
次に、稼動実績情報の検索時の動作について説明する。
【0056】
表示装置25の表示画面には、図13に示すように、自動呼分配装置1を利用したコールセンタの構成図と、稼動実績表示部251と、検索条件入力欄252とが表示されている。なお、構成図は、表示制御部23が構成情報記憶部31に格納されている構成情報に基づいて描画したものである。
【0057】
ユーザは、ある管理要素(例えば、受け付け台U2とする)に関する稼動実績情報の内の特定の検索条件を満たす稼動実績情報と、この稼動実績情報に関連する他の管理要素(通信回線、内線番号、業務グループ、受け付け台、オペレータ)の稼動実績情報を検索したい場合、検索条件入力欄252に検索条件を入力すると共に、マウスなどの入力装置24を用いて、受け付け台U2をクリックする。
【0058】
これにより、検索部22は、ユーザによって指定された管理要素(受け付け台U2)の種別に対応した受け付け台情報テーブル324から、検索条件入力欄252に入力された検索条件(例えば、日時の指定)を満たす稼動実績情報を検索する(図14のステップS151)。その後、検索した稼動実績情報に含まれている呼識別番号と同一の呼識別番号を含んでいる稼動実績情報を他のテーブル321〜323、325から検索する(ステップS152)。
【0059】
その後、検索部22は、検索した各稼動実績情報を、それに含まれている呼識別番号毎にグループ分けし、グループ分け後の稼動実績情報を表示制御部23に渡す(ステップS153、S154)。
【0060】
これにより、表示制御部23は、表示装置25上の稼動実績表示部251に、図15に示すような表示を行う。同図に示すように、同一着信呼に関する各管理要素の稼動実績が関連付けて表示されるので、呼制御の動作確認を容易に行うことが可能なる。
【0061】
また、本実施の形態では、顧客からの問い合わせに応答したオペレータを容易に検索できるようにするため、検索部22では、図16に示すようなオペレータ検索処理を行えるようになっている。この場合、ユーザは、入力装置24を用いてオペレータ検索を行うことを検索部22に対して指示した上で、顧客の電話番号(発呼者番号)を検索条件入力欄252に入力する。これにより、検索部22は、通信回線情報テーブル321から、上記発呼者番号を含んだ稼動実績情報を検索する(ステップS171)。その後、検索部22は、ステップS171で検索した稼動実績情報に含まれている呼識別番号と同一の呼識別番号を含んだ稼動実績情報をオペレータ情報テーブル325から検索し(ステップS172)、検索結果を表示制御部23に渡す(ステップS173)。これにより、表示制御部23は、顧客に対して応答したオペレータのオペレータ番号を含んだ稼動実績情報を稼動実績表示部251に表示する。
【0062】
〔実施の形態の効果〕
本実施の形態によれば、同時に複数の着信呼が発生する大規模なコールセンタ等で用いられる自動呼分配装置1の稼動実績情報を、管理要素の種別毎のテーブルに分けて管理する場合においても、関連性のある稼動実績情報を容易に抽出することが可能になる。その理由は、自動呼分配装置1に着信した着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成し、通信回線L1〜Ln、受け付け台U1〜Uj、オペレータOP1〜OPjといった各種管理要素の上記着信呼に関連する稼動実績情報を、各種管理要素に対応したテーブル321〜325に格納する際には、上記生成した呼識別番号を付加して格納する稼動実績格納部21を備えているからである。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、同時に複数の着信呼が発生する大規模なコールセンタ等で用いられる自動呼分配装置の稼動実績の管理に適用すると好適である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】呼制御部12から出力される制御内容情報の例を示す図である。
【図3】構成情報記憶部31の内容例を示す図である。
【図4】稼動実績情報記憶部32の構成例を示す図である。
【図5】通信回線情報テーブル321の内容例を示す図である。
【図6】内線情報テーブル322の内容例を示す図である。
【図7】業務グループ情報テーブル323の内容例を示す図である。
【図8】受け付け台情報テーブル324の内容例を示す図である。
【図9】オペレータ情報テーブル325の内容例を示す図である。
【図10】呼制御部12の処理例を示すフローチャートである。
【図11】稼動実績格納部21の処理例を示すフローチャートである。
【図12】稼動実績格納部21の処理例を示すフローチャートである。
【図13】表示装置25に表示される画面の一例を示す図である。
【図14】検索部22の処理例を示すフローチャートである。
【図15】稼動実績表示部251の表示例を示す図である。
【図16】検索部22の処理例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0065】
1…自動呼分配装置
11…ルーティングテーブル
12…呼制御部
13…通信制御部
L1〜Ln…通信回線
U1〜Uj…受け付け台
OP1〜OPj…オペレータ
2…稼動実績管理装置
21…稼動実績格納部
211…呼識別番号生成部
22…検索部
23…表示制御部
24…入力装置
25…表示装置
3…記憶装置
31…構成情報記憶部
32…稼動実績情報記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信回線を収容し、該各通信回線からの着信呼を予め定められている呼の制御条件に従って受け付け台に分配する自動呼分配装置の稼働実績情報を管理する稼動実績管理装置であって、
稼動実績情報の管理要素の種別毎に設けられたテーブルと、
前記自動呼分配装置に着信した着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成し、前記着信呼に関連する各管理要素の稼動実績情報をその管理要素の種別に対応したテーブルに格納する際には、前記生成した呼識別番号を付加して格納する稼動実績格納部を備えたことを特徴とする稼動実績管理装置。
【請求項2】
請求項1記載の稼動実績管理装置において、
表示装置と、
前記各テーブルから同じ呼識別番号の付加されている稼動実績情報を検索する検索部と、
該検索部で検索された稼動実績情報を前記表示装置に表示する表示制御部とを備えたことを特徴とする稼動実績管理装置。
【請求項3】
請求項2記載の稼動実績管理装置において、
前記検索部が、ユーザによって選択された管理要素の稼動実績情報を、前記選択された管理要素の種別に対応したテーブルから検索し、該検索した稼動実績情報に付加されている呼識別番号と同じ呼識別番号が付加されている稼動実績情報を他のテーブルから検索することを特徴とする稼動実績管理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の稼動実績管理装置において、
前記管理要素が、通信回線、受け付け台及びオペレータであることを特徴とする稼動実績管理装置。
【請求項5】
複数の通信回線を収容し、該各通信回線からの着信呼を予め定められている呼の制御条件に従って受け付け台に分配する自動呼分配装置の稼働実績情報をコンピュータにより管理する稼動実績管理方法であって、
前記コンピュータが、稼動実績情報の管理要素の種別毎に設けられたテーブルを有し、且つ、
前記コンピュータが、前記自動呼分配装置に着信した着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成し、前記着信呼に関連する各管理要素の稼動実績情報をその管理要素の種別に対応したテーブルに格納する際には、前記生成した呼識別番号を付加して格納する稼動実績格納ステップを含むことを特徴とする稼動実績管理方法。
【請求項6】
請求項5記載の稼動実績管理方法において、
前記コンピュータが、前記各テーブルから同じ呼識別番号の付加されている稼動実績情報を検索する検索ステップと、
前記コンピュータが、前記検索ステップで検索された稼動実績情報を表示装置に表示する表示制御ステップとを含むことを特徴とする稼動実績管理方法。
【請求項7】
請求項6記載の稼動実績管理方法において、
前記検索ステップでは、ユーザによって選択された管理要素の稼動実績情報を、前記選択された管理要素の種別に対応したテーブルから検索し、該検索した稼動実績情報に付加されている呼識別番号と同じ呼識別番号が付加されている稼動実績情報を他のテーブルから検索することを特徴とする稼動実績管理方法。
【請求項8】
複数の通信回線を収容し、該各通信回線からの着信呼を予め定められている呼の制御条件に従って受け付け台に分配する自動呼分配装置の稼働実績情報を、稼動実績情報の管理要素の種別毎のテーブルを備えたコンピュータにより管理するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、前記自動呼分配装置に着信した着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成し、前記着信呼に関連する各管理要素の稼動実績情報をその管理要素の種別に対応したテーブルに格納する際には、前記生成した呼識別番号を付加して格納する稼動実績格納部として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
請求項8記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記各テーブルから同じ呼識別番号の付加されている稼動実績情報を検索する検索部、
該検索部で検索された稼動実績情報を表示装置に表示する表示制御部として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9記載のプログラムにおいて、
前記検索部が、ユーザによって選択された管理要素の稼動実績情報を、前記選択された構成要素の種別に対応したテーブルから検索し、該検索した稼動実績情報に付加されている呼識別番号と同じ呼識別番号が付加されている稼動実績情報を他のテーブルから検索することを特徴とするプログラム。
【請求項1】
複数の通信回線を収容し、該各通信回線からの着信呼を予め定められている呼の制御条件に従って受け付け台に分配する自動呼分配装置の稼働実績情報を管理する稼動実績管理装置であって、
稼動実績情報の管理要素の種別毎に設けられたテーブルと、
前記自動呼分配装置に着信した着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成し、前記着信呼に関連する各管理要素の稼動実績情報をその管理要素の種別に対応したテーブルに格納する際には、前記生成した呼識別番号を付加して格納する稼動実績格納部を備えたことを特徴とする稼動実績管理装置。
【請求項2】
請求項1記載の稼動実績管理装置において、
表示装置と、
前記各テーブルから同じ呼識別番号の付加されている稼動実績情報を検索する検索部と、
該検索部で検索された稼動実績情報を前記表示装置に表示する表示制御部とを備えたことを特徴とする稼動実績管理装置。
【請求項3】
請求項2記載の稼動実績管理装置において、
前記検索部が、ユーザによって選択された管理要素の稼動実績情報を、前記選択された管理要素の種別に対応したテーブルから検索し、該検索した稼動実績情報に付加されている呼識別番号と同じ呼識別番号が付加されている稼動実績情報を他のテーブルから検索することを特徴とする稼動実績管理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の稼動実績管理装置において、
前記管理要素が、通信回線、受け付け台及びオペレータであることを特徴とする稼動実績管理装置。
【請求項5】
複数の通信回線を収容し、該各通信回線からの着信呼を予め定められている呼の制御条件に従って受け付け台に分配する自動呼分配装置の稼働実績情報をコンピュータにより管理する稼動実績管理方法であって、
前記コンピュータが、稼動実績情報の管理要素の種別毎に設けられたテーブルを有し、且つ、
前記コンピュータが、前記自動呼分配装置に着信した着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成し、前記着信呼に関連する各管理要素の稼動実績情報をその管理要素の種別に対応したテーブルに格納する際には、前記生成した呼識別番号を付加して格納する稼動実績格納ステップを含むことを特徴とする稼動実績管理方法。
【請求項6】
請求項5記載の稼動実績管理方法において、
前記コンピュータが、前記各テーブルから同じ呼識別番号の付加されている稼動実績情報を検索する検索ステップと、
前記コンピュータが、前記検索ステップで検索された稼動実績情報を表示装置に表示する表示制御ステップとを含むことを特徴とする稼動実績管理方法。
【請求項7】
請求項6記載の稼動実績管理方法において、
前記検索ステップでは、ユーザによって選択された管理要素の稼動実績情報を、前記選択された管理要素の種別に対応したテーブルから検索し、該検索した稼動実績情報に付加されている呼識別番号と同じ呼識別番号が付加されている稼動実績情報を他のテーブルから検索することを特徴とする稼動実績管理方法。
【請求項8】
複数の通信回線を収容し、該各通信回線からの着信呼を予め定められている呼の制御条件に従って受け付け台に分配する自動呼分配装置の稼働実績情報を、稼動実績情報の管理要素の種別毎のテーブルを備えたコンピュータにより管理するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、前記自動呼分配装置に着信した着信呼を一意に識別する呼識別番号を生成し、前記着信呼に関連する各管理要素の稼動実績情報をその管理要素の種別に対応したテーブルに格納する際には、前記生成した呼識別番号を付加して格納する稼動実績格納部として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
請求項8記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記各テーブルから同じ呼識別番号の付加されている稼動実績情報を検索する検索部、
該検索部で検索された稼動実績情報を表示装置に表示する表示制御部として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9記載のプログラムにおいて、
前記検索部が、ユーザによって選択された管理要素の稼動実績情報を、前記選択された構成要素の種別に対応したテーブルから検索し、該検索した稼動実績情報に付加されている呼識別番号と同じ呼識別番号が付加されている稼動実績情報を他のテーブルから検索することを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
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【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2008−244744(P2008−244744A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−81347(P2007−81347)
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【出願人】(000232254)日本電気通信システム株式会社 (586)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【出願人】(000232254)日本電気通信システム株式会社 (586)
【Fターム(参考)】
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