説明

穀物水分測定装置

【課題】装置の小型化及び製造コストの低減が容易な穀物水分測定装置を提供する。
【解決手段】一対の電極の一方となるローラ電極25の外周面にストライプ状に形成された複数の山形歯101と、一対の電極の他方となる平板電極26の一方の板面にストライプ状に形成された複数の山形歯111は、被試料穀粒の破片が目詰まりしにくいので、固定式のブラシやスクレーパ等の単純な構造の部材で目詰まりを十分取り除くことができ、被試料穀粒を単粒毎に挟持圧砕する一対の電極に被試料穀粒の破片が目詰まりするのを防止するとともに、穀物水分測定装置の小型化が容易になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被試料穀粒の水分値を測定する穀物水分測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、籾や大豆等の穀物の水分値を測定する穀物水分測定装置としては、例えば特許文献1に示すように、回転軸が平行に配置された一対のローラ電極(ロール電極)間に被試料穀粒を単粒毎に供給し挟持圧砕し、この挟持圧砕時における一対のローラ電極間の電気抵抗値を検出することで被試料穀粒の水分値を測定するもの実用化されている。
【0003】
このような形式の穀物水分測定装置としては、被試料穀粒を効率よく挟持圧砕するため、一対のローラ電極の内一方の外周面に平目の溝パターンを用い、一対のローラ電極の内他方の外周面にアヤ目の溝パターンを用いている。
【0004】
【特許文献1】実開昭64−40056号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の穀物水分測定装置では、一対の電極の両方に大型のローラ電極を使用するとともに、片方のローラ電極の外周面に被試料穀粒の破片が目詰まりしやすいアヤ目の溝パターンを用いているので、回転ブラシを用いてアヤ目の溝パターンに目詰まりした被試料穀粒を取り除く必要があり、装置の小型化及び製造コストの低減を困難にしていた。
【0006】
本発明は、こうした従来の問題に鑑みてなされたものであり、被試料穀粒を単粒毎に挟持圧砕する一対の電極に被試料穀粒の破片が目詰まりするのを防止するとともに、装置の小型化及び製造コストの低減が容易な穀物水分測定装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するため、請求項1に記載の発明の穀物水分測定装置は、被試料穀粒を単粒毎に一対の電極間に供給し、当該一対の電極間にて被試料穀粒を単粒毎に挟持圧砕し、この挟持圧砕状態における当該一対の電極間の電気抵抗値を検出することで被試料穀粒の水分値を測定する穀物水分測定装置であって、導電性を有する材質でローラ形状に形成されるとともに、その外周面に歯すじが当該ローラ形状の回転軸に対して斜め方向となるストライプ状の複数の山形歯が形成され、前記一対の電極の一方となるローラ電極と、導電性を有する材質で平板状に形成され、一方の板面が前記ローラ電極の外周面に隙間を介して対向して配置し、前記一方の板面に歯すじが前記ローラ電極の回転軸に対して斜め方向となるストライプ状の複数の山形歯が形成され、前記一対の電極の他方となる平板電極と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明の穀物水分測定装置は、請求項1に記載の穀物水分測定装置であって、上述した課題を解決するため、前記ローラ電極の外周面及び前記平板電極の一方の板面に形成された前記複数の山形歯は、複数のV字溝により形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明の穀物水分測定装置は、請求項1または2に記載の穀物水分測定装置であって、前記平板電極は、保持部材により前記ローラ電極側との間の隙間が広がる方向に移動可能に保持されるとともに、付勢手段により前記ローラ電極側に付勢されていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明の穀物水分測定装置は、被試料穀粒を単粒毎に一対の電極間に供給し、当該一対の電極間にて被試料穀粒を単粒毎に挟持圧砕し、この挟持圧砕状態における当該一対の電極間の電気抵抗値を検出することで被試料穀粒の水分値を測定する穀物水分測定装置であって、導電性を有する材質でローラ形状に形成されるとともに、その外周面に歯すじが当該ローラ形状の回転軸に対して斜め方向となるストライプ状の複数の山形歯が形成され、前記一対の電極となる一対のローラ電極と、前記一対のローラ電極の間に被試料穀粒を供給する被試料穀粒供給手段と、前記被試料穀粒供給手段から供給される被試料穀粒が前記一対のローラ電極で挟持圧砕される方向に当該一対のローラ電極を回転させる回転駆動手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明の穀物水分測定装置は、請求項4に記載の穀物水分測定装置であって、前記回転駆動手段は、前記一対のローラ電極を異なる角速度で回転させることを特徴とする請求項4に記載の穀物水分測定装置。
【0012】
請求項6に記載の発明の穀物水分測定装置は、請求項4または5に記載の穀物水分測定装置であって、前記一対のローラ電極の外周面に形成された複数の山形歯は、互いに同じ形状の複数のV字溝により形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項1に記載の穀物水分測定装置によれば、一対の電極の一方となるローラ電極の外周面にストライプ状に形成された複数の山形歯と、前記一対の電極の他方となる平板電極の一方の板面にストライプ状に形成された複数の山形歯とは、被試料穀粒の破片が目詰まりしにくいので、固定式のブラシやスクレーパ等の単純な構造の部材で目詰まりを十分取り除くことができ、これにより、被試料穀粒を単粒毎に挟持圧砕する一対の電極に被試料穀粒の破片が目詰まりするのを防止するとともに、装置の小型化が容易になる。
【0014】
請求項2に記載の穀物水分測定装置によれば、ローラ電極の外周面及び平板電極の一方の板面に形成された複数の山形歯は、複数のV字溝により形成されているので、被試料穀粒の破片が目詰まりしにくい。
【0015】
請求項3に記載の穀物水分測定装置によれば、平板電極は、付勢手段によりローラ電極側に付勢されているので、穀物がローラ電極と平板電極の間で挟持圧砕される場合の圧力を安定させることができ、挟持圧砕の際に被試料穀粒の破片の飛散を抑制して測定精度を高めることが可能になる。
【0016】
請求項4に記載の穀物水分測定装置によれば、一対のローラ電極の外周面にストライプ状に形成された複数の山形歯は、被試料穀粒の破片が目詰まりしにくいので、固定式のブラシやスクレーパ等の単純な構造の部材で目詰まりを十分取り除くことができ、これにより、被試料穀粒を単粒毎に挟持圧砕する一対の電極に被試料穀粒の破片が目詰まりするのを防止するとともに、装置の小型化が容易になる。
【0017】
請求項5に記載の穀物水分測定装置によれば、回転駆動手段が、一対のローラ電極を異なる角速度で回転させることで、一対のローラ電極に被試料穀粒の破片が目詰まりするのをさらに防止できる。
【0018】
請求項6に記載の穀物水分測定装置によれば、一対のローラ電極の外周面に形成された複数の山形歯は、互いに同じ形状の複数のV字溝により形成されているので、一対のローラ電極に被試料穀粒の破片が目詰まりするのをさらに防止できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の穀物水分測定装置によれば、被試料穀粒を単粒毎に挟持圧砕する一対の電極に被試料穀粒の破片が目詰まりするのを防止するとともに、装置の小型化及び製造コストの低減を容易にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
(1)第1の実施形態
以下、本発明に係る穀物水分測定装置の好適な第1の実施形態を穀物乾燥機に用いられる穀物水分測定装置を例に図面を参照して説明する。図1は穀物乾燥機1の正面図である。図2は穀物乾燥機1の側面図である。図3は穀物水分測定装置10の斜視図である。図4は穀物水分測定装置10の右側から見た断面図である。図5は穀物水分測定装置10の左側から見た断面図である。図6はローラ電極25と平板電極26及びその周辺部の斜視図である。図7はローラ電極25と平板電極26及びその周辺部の背面図である。図8は図7のA−A線断面図である。図9は平板電極26の背面図である。図10は図7のB−B線断面図である。図11はホッパ装置50の待機状態の説明図である。図12はホッパ装置50の試料採取状態の説明図である。図13はホッパ装置50の水分測定状態の説明図である。図14はホッパ装置50の排出状態の説明図である。
【0021】
図1及び図2において、穀物乾燥機1は揚穀機2と上部搬送手段3と貯留部4と乾燥部5と集穀部6と下部搬送手段7とを備えて構成される。
【0022】
揚穀機2にはホッパ8が設けられている。揚穀機2はホッパ8に投入された穀物(例えば大豆)を揚上する。上部搬送手段3は、揚穀機2により穀物乾燥機1の上部に揚上された穀物を前記穀物乾燥機1の上部中央部まで搬送し、貯留部4中に均分落下させる。前記貯留部4中の穀物は、乾燥部5により遠赤外線や低温大風量の風によって水分が低減され、下方の集穀部6に導かれる。下部搬送手段7は、集穀部6に導かれた穀物を前記揚穀機2の下部まで移送する。前記揚穀機2の下部まで移送された穀物は、揚穀機2により再び揚上する。
【0023】
穀物乾燥機1は、揚穀機2、上部搬送手段3、貯留部4、乾燥部5、集穀部6及び下部搬送手段7により穀物の循環を繰り返しつつこの間に穀物の乾燥を行う。揚穀機2の下部の前壁9には、穀物水分測定装置10が装着される。
【0024】
以下、穀物水分測定装置10について詳細に説明する。
図3において、穀物水分測定装置10は、外部構造として、基台11と、筐体12と、モータユニット13と、電源用コネクタ14と、通信用コネクタ15とを備えている。
【0025】
また、穀物水分測定装置10は、内部構造として、図4に示す穀物水分測定装置10の内部空間を左右に分割する隔壁16、回転軸部材17、72、ギア18、19、マイクロスイッチ20、トランス21及び制御基板22、試料採取機構部のホッパ装置50と、図5に示すギア23、24、ローラ電極25、平板電極26、電極ブラシ27及びスクレーパ28とを備えている。
【0026】
図3において筐体12は、水平に配置した上側板状部41と、垂直に配置した前側及び左右の板状部42、43、44と、前方に傾斜した下側板状部45を備えている。
右の板状部44には、モータユニット13が取付られている。下側板状部45の左下側には、電源用コネクタ14と、通信用コネクタ15とが設けられている。
穀物水分測定装置10の基台11は、揚穀機2の下部の前壁9に開口した試料採取口30を覆うように取付けられる。
【0027】
図4において、基台11には、筐体の内側を左右に区分けする隔壁16が垂直方向に付設されている。隔壁16の上部には、ホッパ装置50が設けられている。
【0028】
図5において、ホッパ装置50は、試料採取機構部であり、前記基台11の一部を後退突出させて試料採取室51を有する。試料採取室51は、前記基台11の試料採取口48に対してやや上向きに傾斜する円弧面部52、及び円弧面部52の外周を覆う傾斜壁53を有する。試料採取口48の上には、試料採取室51の内部と揚穀機2の内部の間を仕切る遮蔽板54が設けられている。遮蔽板54は、内部を落下する被試料穀粒が直接、試料採取室51に進入するのを防止するためのものである。
【0029】
試料採取室51の内側には、試料採取円筒55が取付られている。
試料採取円筒55は、有底の円筒部であり、その底面の中央には回転軸部材56を挿入する貫通孔57が形成されている。
【0030】
回転軸部材56は、隔壁16の上部の肉厚部58に形成された切り欠き59により、回転可能な状態で保持されている。
回転軸部材56の下端には、すぐばかさ歯車のギア23が取付固定されている。ギア23は、隔壁16の肉厚部58に形成された切り欠き60により隔壁16の左右に露出するようになっている。
【0031】
回転軸部材56の上端には、試料シャッター61と試料円盤62が蓋体63を介して所定の間隔を置いて設けている。試料シャッター61は、被試料穀粒を下方へ通過させる開口64(図11参照)が設けられている。試料円盤62の外周には、複数の切り欠き65(図11参照)が設けられている。一方、円弧面部52には、試料落下口66が貫通して形成されている。試料落下口66の下方には、被試料穀粒を下方に案内する試料案内部70が設けられている。試料案内部70は、隔壁16の肉厚部58と隔壁16の左面の前辺近傍に設けられた絶縁性の壁部71の間に形成される。
【0032】
試料円盤62は、前記開口64(図11参照)を介して試料採取円筒55内に採取した被試料穀粒を一粒づつ試料円盤62の回転中に切り欠き65(図11参照)に嵌入して前記試料落下口66に移送する機能を有する。
【0033】
また、試料採取円筒55の外周面には、余剰試料の排出を行う排出する排出口67(図11参照)が当該外周面の一部を切り欠いて設けられている。さらに、前記基台11の下部には、挟持圧砕された被試料穀粒の破片が排出される排出口68が設けられている。
【0034】
モータユニット13の回転軸部材72には、ギア18、24が固定して取付られている。ギア18は、平歯車を用いている。ギア18の左面には、凹部73が形成されており、この凹部にギア24が配置している。ギア24は、すぐばかさ歯車を用いておりモータユニット13の回転軸部材72に固定して設けられている。ギア24は、隔壁16の切り欠き60から右側に露出したギア23と咬合している。この場合、ギア23とギア24は、互いの回転軸が直交している。
【0035】
隔壁16の切り欠き57から所定間隔を置いた下側には、貫通孔74が形成されている。貫通孔74には、回転軸部材17がボールベアリング46、47(図7参照)を介して低抵抗で回転可能な状態で設けられている。
【0036】
図4において、隔壁16から突出する回転軸部材17の右側には、ギア19が取付固定されている。ギア19は、平歯車になっており、上方に配置するギア18と咬合している。ギア19の右側面には、回転ドック80が取付られている。ギア19の後方下側には、マイクロスイッチ20が取付けられている。マイクロスイッチ20は、ギア24の回転角を検出するものであり、回転ドック80によってオンオフされる。
【0037】
隔壁16の右面下側部には、トランス21及び制御基板22が設けられている。トランス21は、電源用コネクタ14と配線を介して接続している。トランス21は、電源用コネクタ14を介して商用交流電源からの交流電力が供給され、供給された交流電力を降圧して制御基板22に導く。制御基板22には、トランス21の交流電力を整流平滑して直流電源電圧を生成し、この直流電源電圧により各種回路動作を行う。
制御基板22は、配線を介して通信用コネクタ15と接続し、通信用コネクタ15を介して穀物乾燥機1の制御部と電気的に接続している。
【0038】
図5において、隔壁16から突出する回転軸部材17の左側には、ローラ電極25が取付固定されている。回転軸部材17とローラ電極25は電気的に接続している。
【0039】
平板電極26は、ネジ95、96により壁部71にネジ止め固定され、所定の隙間を介してローラ電極25の前方に配置している。絶縁性の壁部71には、電気接続端子75が設けられている。電気接続端子75は、平板電極26の後面に接触している。また、電気接続端子75は、隔壁16に形成された貫通孔を介して隔壁16の右側に延出し、図4に示す配線76を介して制御基板22に接続している。
【0040】
図5に示すローラ電極25の回転軸部材17の右側には、図4に示す電極ブラシ27が右の板状部44(図3参照)の内側面にネジ止め固定された状態で配置している。
【0041】
図4において、電極ブラシ27は、導電性の回転軸部材17の右端面に接触してローラ電極25(図5参照)と通電している。
電極ブラシ27は、配線を介して制御基板22に接続している。
【0042】
一方、図5において、ローラ電極25の後方の下側にはヘラ状のスクレーパ28が取付られている。スクレーパ28の先端は、ローラ電極25の外周面に接触している。
【0043】
制御基板22は、穀物乾燥機1の制御部からのコマンドデータに基づいて動作を行い、マイクロスイッチ20の検出信号からローラ電極25の回転を把握しながらモータユニット13に駆動電圧を供給してモータユニット13の回転軸部材72を回転させ、ローラ電極25と平板電極26間の電気抵抗を検出することで被試料穀粒の水分値を検出し、この検出結果をデジタルデータに変換して通信用コネクタ15を介して穀物乾燥機1の制御部に出力する。
【0044】
図6において、ローラ電極25は、鉄等の導電性を有する材質でローラ形状に形成されるとともに、その外周面に歯すじが当該ローラ形状の回転軸S1に対して斜め方向となる複数の山形歯101がストライプ状に形成され、一対の電極の一方となる。本実施形態の場合、複数の山形歯101は、図7に示すように、回転軸S1に対して背面側から見て時計回り方向に30°傾斜している。
【0045】
ローラ電極25の外周面に形成された複数の山形歯101は、図8に示すように、複数のV字溝102により形成されている。山形歯101のピッチは、1.5mmになっている。
【0046】
図6において、平板電極26は、鉄等の導電性を有する材質で平板状に形成され、一方の板面が前記ローラ電極25の外周面に隙間を介して対向して配置し、前記一方の板面に歯すじが前記ローラ電極25の回転軸S1に対して斜め方向となる複数の山形歯111がストライプ状に形成され、前記一対の電極の他方となる。平板電極26の上端及び下端子には、図9に示す傾斜面97、98が形成されている。本実施形態の場合、複数の山形歯111は、図7に示すように、回転軸S1に対して背面側から見て時計回り方向に30°傾斜している。
【0047】
平板電極26の一方の板面に形成された複数の山形歯111は、図10に示すように、複数のV字溝112により形成されている。山形歯111のピッチは、1.5mmになっている。
【0048】
以下、穀物水分測定装置10の動作について説明する。
図11において、ホッパ装置50は、待機状態を示しており、この場合、モータユニット13(図3参照)の回転軸部材72(図5参照)が停止した状態になっている。試料シャッター61の開口64は遮蔽板54(図5参照)の後方に位置する。試料シャッター61の裏側に設けた蓋体63は、試料採取円筒55の排出口67を閉塞する。このため、被乾燥穀粒Kが試料採取円筒55内に落下、または進入するのが阻止される。
【0049】
次に、待機状態から試料採取状態に移行する場合について説明する。
制御基板22(図4参照)は、待機状態から試料採取状態に移行する場合、モータユニット13(図3参照)を駆動し、ホッパ装置50を図12に示す状態にする。
【0050】
図12において、ホッパ装置50は、前記待機状態から回転軸部材56を時計回方向CWに所定時間だけ回転させて停止した試料採取状態を示している。この場合、試料シャッター61の開口64は遮蔽板54(図5参照)の前方に位置する。試料シャッター61の裏側に設けた蓋体63は、試料採取円筒55の排出口67を開放する。このため、被乾燥穀粒Kが試料採取円筒55内に落下して堆積する。
【0051】
次に、制御基板22は、試料採取状態から水分値測定状態に移行する場合、モータユニット13を駆動し、ホッパ装置50を図13に示す状態にする。
図13において、ホッパ装置50は、試料採取状態の状態から、回転軸部材56を反時計方向CCWに所定時間だけ連続回転させ、水分値測定状態となる。このとき試料円盤62は、試料採取円筒55に堆積した被乾燥穀粒Kを複数の切り欠き65に嵌入させ、前記試料落下口66に移送する。試料落下口66に移送された被乾燥穀粒Kは、被試料穀粒として一粒ずつ試料案内部70(図5参照)を落下し、ローラ電極25(図5参照)と平板電極26(図5参照)との間に至り、一粒ずつ圧砕される。このとき、制御基板22は、穀物乾燥機1の制御部からのコマンドデータに基づいて動作を行い、ローラ電極25と平板電極26間の電気抵抗を検出することで被試料穀粒の水分値を検出し、この検出結果をデジタルデータに変換して通信用コネクタ15から穀物乾燥機1の制御部へ送信する。穀物乾燥機1の制御部は、この検出結果をデジタルデータを画面表示用の被試料穀粒の水分値に変換して当該穀物乾燥機1の表示部に表示したり、当該穀物乾燥機1の乾燥制御データに使用したりする。
【0052】
次に、制御基板22は、水分値測定状態を終了した後、排出状態に移行する場合、モータユニット13を駆動し、ホッパ装置50を図14に示す状態にする。
図14において、ホッパ装置50は、前記測定状態を終了した後、回転軸部材56を反時計方向CWに所定時間だけ回転させることで排出状態になっている。これは、次の測定に備えて試料採取円筒55を空にするために、残留している余剰の被乾燥穀粒Kを排出口67から排出するためである。このとき、残留している余剰の被乾燥穀粒Kは、試料シャッター61の裏側に設けた蓋体63の斜面79により押されて排出口67から完全に排出され、前記待機状態になったときに、モータユニット13を停止させ、待機状態にする。以後、穀物乾燥機1の乾燥運転が停止するまで、上記図11乃至図14の状態を繰り返す。
【0053】
このような構造及び動作により、穀物水分測定装置10は、被試料穀粒を単粒毎に一対の電極間に供給し、当該一対の電極間にて被試料穀粒を単粒毎に挟持圧砕し、この挟持圧砕状態における当該一対の電極間の電気抵抗値を検出することで被試料穀粒の水分値を測定する。
【0054】
ローラ電極25は、導電性を有する材質でローラ形状に形成されるとともに、その外周面に歯すじが当該ローラ形状の回転軸S1に対して斜め方向となる複数の山形歯101がストライプ状に形成され、前記一対の電極の一方となる。
【0055】
平板電極26は、導電性を有する材質で平板状に形成され、一方の板面が前記ローラ電極25の外周面に隙間を介して対向して配置し、前記一方の板面に歯すじが前記ローラ電極25の回転軸S1に対して斜め方向となる複数の山形歯111がストライプ状に形成され、前記一対の電極の他方となる。
【0056】
モータユニット13、ホッパ装置50及びギア23、24は、前記ローラ形状の円周方向からローラ電極25と平板電極26の間に被試料穀粒を供給する被試料穀粒供給手段になっている。
【0057】
また、モータユニット13、回転軸部材17及びギア18、19は、被試料穀粒供給手段から供給される被試料穀粒がローラ電極25と平板電極26の間で挟持圧砕される方向にローラ電極25を回転させる回転駆動手段となっている。
ローラ電極25の外周面及び前記平板電極26の一方の板面に形成された複数の山形歯101、111は、複数のV字溝102、112により形成されている。
【0058】
本実施形態の穀物水分測定装置10によれば、一対の電極の一方となるローラ電極25の外周面にストライプ状に形成された複数の山形歯101と、一対の電極の他方となる平板電極26の一方の板面にストライプ状に形成された複数の山形歯111は、被試料穀粒の破片が目詰まりしにくいので、固定式のブラシやスクレーパ(本実施形態の場合スクレーパ28)等の単純な構造の部材で目詰まりを十分取り除くことができ、被試料穀粒を単粒毎に挟持圧砕する一対の電極に被試料穀粒の破片が目詰まりするのを防止するとともに、穀物水分測定装置10の小型化及び低コスト化が容易になる。一対の電極の他方となる平板電極26は、ローラ電極に比べて体積が小さく、薄いので、これによっても穀物水分測定装置10の小型化が容易になる。
【0059】
また、穀物水分測定装置10によれば、ローラ電極25の外周面及び前記平板電極26の一方の板面に形成された複数の山形歯101、102は、複数のV字溝102、112により形成されているので、被試料穀粒の破片がより目詰まりしにくくなっている。
【0060】
(2)第2の実施形態
以下、本発明に係る穀物水分測定装置の好適な第2の実施形態を図面を参照して説明する。なお、図15は穀物水分測定装置210の左側から見た断面図である。図16はローラ電極25と平板電極226及びその周辺部の側面図である。図17は平板電極226の背面図である。図18は平板電極226及びその周辺部の正面図である。尚、図15乃至図18を用いた第2の実施形態の説明において、図1乃至図14に示した第1の実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付して説明を省略している。
【0061】
図15及び図16において、平板電極226は、上下方向に長い長辺形状に形成されている。平板電極226の前面281における上下の中間部には、前方に延出する段部282が形成されている。
【0062】
段部282の上下方向の中間部には、電気接続端子275がネジ止めにより取付けられている。電気接続端子275からは、配線76が延出している。配線76は、隔壁16に形成された貫通孔を介して隔壁16の右側に延出し、制御基板22(図4参照)に接続している。これにより、制御基板22(図4参照)は、ローラ電極25と平板電極226の間の電気抵抗を検出可能になっている。
【0063】
平板電極226の上面283の前側部は、上方に突出する段部284が形成されている。平板電極226の下面285の前側部は、下方に延出する段部286が形成されている。図17において、平板電極226の後面287には、図9に示した平板電極26と同様の複数の山形歯111が形成されている。
【0064】
図15及び図16において、壁部271は、平板電極226を挟む上下の壁部291、292により構成されている。壁部291、292は、絶縁性の素材で形成されている。
【0065】
壁部291の下側には、平板電極226の段部284を後方から係止する係止部293が形成されている。係止部293の後ろ側は斜め上方に向く傾斜面295になっている。
壁部292の上側には、平板電極226の段部286を後方から係止する係止部294が形成されている。係止部294の後ろ側は斜め下方に向く傾斜面296になっている。
【0066】
図15、図16及び図18において、板バネ272は、上側がネジ297により壁部291の前面の下側にネジ止めされ、下側が平板電極226の段部282の上部を後方に向けて付勢している。
【0067】
板バネ273は、下側がネジ298により壁部292の前面の下側にネジ止めされ、上側が平板電極226の段部282の下部を後方に向けて付勢している。
このような構造により、前記平板電極226は、平板電極226を挟む上下の壁部291、292により前記ローラ電極25との間の隙間が広がる方向に移動可能に保持されるとともに、壁部271に設けられた付勢手段の板バネ272、273により前記ローラ電極25側に付勢されている。
【0068】
平板電極226は、ローラ電極25の間になにも存在しない状態では、係止部293、294により段部284、286が係止めされることで、一定の間隔の隙間を維持する。
【0069】
第2の実施形態の穀物水分測定装置210によれば、前記平板電極226は、板バネ272、273により前記ローラ電極25側に付勢されているので、被試料穀粒がローラ電極25と平板電極26の間で挟持圧砕される場合の圧力を安定させることができ、挟持圧砕の際に被試料穀粒の破片の飛散を抑制して測定精度を高めることが可能になる。前記平板電極226は、ローラ電極を付勢するよりコンパクトな機構で付勢でき、従来のローラ電極を付勢するより装置のコンパクト化が可能になる。
【0070】
(3)第3の実施形態
以下、本発明に係る穀物水分測定装置の好適な第3の実施形態を図面を参照して説明する。なお、図19は穀物水分測定装置310の側面図である。図20は穀物水分測定装置310の右側から見た断面図である。図21は穀物水分測定装置310の前方から見た断面図である。図22は穀物水分測定装置310の左側から見た断面図である。
【0071】
図19において、穀物水分測定装置310は、外部構造として、基台311と、筐体312と、モータユニット13と、電源用コネクタ14と、通信用コネクタ15とを備えている。
【0072】
また、穀物水分測定装置310は、内部構造として、図20に示す隔壁316、ギア18、319、419、ホッパ装置50、マイクロスイッチ320、トランス21及び制御基板22と、図21に示すギア23、24と、図22に示すローラ電極325、425、電極ブラシ327、427及びスクレーパ328、428とを備えている。
【0073】
図19において筐体312は、水平に配置した上側板状部341と、垂直に配置した前側及び左右の板状部342、343(図21)、344と、前方に傾斜した下側板状部345を備えている。
右の板状部342には、モータユニット13が取付られている。下側板状部345の左下側には、電源用コネクタ14と、通信用コネクタ15とが取付られている。
【0074】
図20において、穀物水分測定装置310の基台311は、揚穀機2の下部の前壁9に開口した試料採取口330を覆うように取付けられる。
【0075】
基台311には、筐体の内側を左右に区分けする隔壁316が垂直方向に付設されている。隔壁316の上部には、ホッパ装置50が設けられている。
隔壁316の切り欠き60から所定間隔を置いた下側後ろ寄りには、貫通孔374が形成されている。貫通孔374には、図21に示すボールベアリング391、392を介して回転軸部材317が低抵抗で回転可能な状態で設けられている。
【0076】
図20において、隔壁316の貫通孔374から所定間隔を置いた下側前寄りには、貫通孔474が形成されている。貫通孔474には、図21に示すボールベアリング491、492を介して回転軸部材417が低抵抗で回転可能な状態で設けられている。
【0077】
図20において、隔壁316から突出する回転軸部材317、417の右側には、ギア319、419が取付固定されている。ギア319は、平歯車になっており、上方に配置するギア18と咬合している。ギア419は、ギア319より大径の平歯車になっており、上方に配置するギア319と咬合している。
【0078】
ギア319の右側面には、回転ドック380が取付られている。ギア24の後方下側には、マイクロスイッチ320が取り付けられている。マイクロスイッチ320は、ギア319の回転角を検出するものであり、回転ドック380によってオンオフされる。
隔壁316の右面下側部には、トランス21及び制御基板22が設けられている。
【0079】
図22において、試料落下口66の下方には、被試料穀粒を下方に案内する試料案内部370が設けられている。試料案内部370は、隔壁16の肉厚部58と隔壁16の左面の前辺近傍に設けられた壁部371の間に形成される。尚、第3の実施形態の場合、壁部371には電極を取り付けていない。隔壁316から突出する回転軸部材317、417の左側には、それぞれローラ電極325、425が取付固定されている。
【0080】
図22に示すローラ電極325の回転軸部材317の右側には、図20に示す電極ブラシ327が右の板状部344(図19参照)の内側面にネジ止め固定された状態で配置している。
【0081】
図22に示すローラ電極425の回転軸部材417の右側には、図20に示す電極ブラシ427が右の板状部344(図19参照)の内側面にネジ止め固定された状態で配置している。
【0082】
図20において、電極ブラシ327、427は、それぞれ導電性の回転軸部材317、417の右端面に接触してそれぞれローラ電極325、425(図22参照)と通電している。
電極ブラシ327、427は、配線を介して制御基板22に接続している。
【0083】
一方、図22において、ローラ電極325、425の後方の下側にはヘラ状のスクレーパ328、428が取付られている。スクレーパ328、428の先端は、ローラ電極325、425の外周面に接触している。
【0084】
制御基板22は、穀物乾燥機1の制御部からのコマンドデータに基づいて動作を行い、マイクロスイッチ320の検出信号からローラ電極325、425の回転を把握しながらモータユニット13に駆動電圧を供給してモータユニット13の回転軸部材72を回転させ、ローラ電極325、425間の電気抵抗を検出することで水分値を検出し、この検出結果をデジタルデータに変換して通信用コネクタ15を介して穀物乾燥機1の制御部に出力する。
【0085】
図21において、ローラ電極325、425は、鉄等の導電性を有する材質でローラ形状に形成されるとともに、その外周面に歯すじが当該ローラ形状の回転軸S1、S2に対して斜め方向となる複数の山形歯101、101がストライプ状に形成され、一対の電極となる。本実施形態の場合、複数の山形歯101は、図7に示すように、回転軸S1に対して背面側から見て反時計回り方向に30°傾斜している。
【0086】
また、ローラ電極325、425の外周面に形成された複数の山形歯101は、第1の実施形態と同様に、複数のV字溝102(図8参照)により形成されている。山形歯101のピッチは、1.5mmになっている。
【0087】
以下、穀物水分測定装置310の動作について説明する。
穀物水分測定装置310のホッパ装置50は、待機状態、試料採取状態、水分値測定状態、排出状態において第1の実施形態と同様の動作を行う。
【0088】
水分値測定状態において、制御基板22がモータユニット13を駆動し、試料採取状態の状態から、回転軸部材72を回転させると、これに連動してギア18、319、419が回転し、ローラ電極325が左側から見て時計回りに回転し、ローラ電極425が左側から見て反時計回りに回転する。ここで、ローラ電極425に取り付けられたギア419は、ローラ電極325に取り付けられたギア319より大径なので、ローラ電極425は、ローラ電極325より低い速度で逆回転する。
【0089】
試料落下口66に移送された被乾燥穀粒Kは、被試料穀粒として一粒ずつ試料案内部70を落下し、ローラ電極325、425の間に至り、一粒ずつ圧砕される。このとき、制御基板22は、穀物乾燥機1の制御部からのコマンドデータに基づいて動作を行い、ローラ電極325、425間の電気抵抗を検出することで水分値を検出し、この検出結果をデジタルデータに変換して通信用コネクタ15を介して穀物乾燥機1の制御部に出力する。穀物乾燥機1の制御部は、これを被試料穀粒の水分値に変換して当該穀物乾燥機1の表示部に表示したり、当該穀物乾燥機1の乾燥制御データに使用する。
【0090】
このような構成及び動作により、穀物水分測定装置310は、回転軸部材317、417が平行に配置された一対のローラ電極325、425の間に被試料穀粒を単粒毎に供給し挟持圧砕し、この挟持圧砕時におけるされた一対のローラ電極325、425の間の電気抵抗値を検出することで被試料穀粒の水分値を測定する。
【0091】
一対のローラ電極325、425の外周面には、歯すじがローラ形状の回転軸S1、S2に対して斜め方向となる複数の山形歯101、101がストライプ状に形成されている。
【0092】
モータユニット13、ホッパ装置50及びギア23、24は、前記ローラ形状の円周方向から一対のローラ電極325、425の間に被試料穀粒を供給する被試料穀粒供給手段になっている。
【0093】
また、モータユニット13、回転軸部材317、417及びギア18、319、419は、被試料穀粒供給手段から供給される被試料穀粒が一対のローラ電極325、425で挟持圧砕される方向にローラ電極を回転させる回転駆動手段となっている。
回転駆動手段は、一対のローラ電極325、425を異なる角速度で回転させる。
【0094】
一対のローラ電極325、425の外周面に形成された複数の山形歯101、101は、互いに同じ形状の複数のV字溝により形成されている。
このような第3の実施形態の穀物水分測定装置310によれば、一対のローラ電極325、425の外周面にストライプ状に形成された複数の山形歯101、101は、被試料穀粒の破片が目詰まりしにくいので、固定式のブラシやスクレーパ(本実施形態の場合スクレーパ328、428)等の単純な構造の部材で目詰まりを十分取り除くことができ、被試料穀粒を単粒毎に挟持圧砕する一対のローラ電極325、425に被試料穀粒の破片が目詰まりするのを防止するとともに、穀物水分測定装置310の装置の小型化及び製造コストの低減を容易にすることができる。また、一対のローラ電極325、425の複数の山形歯101、101は、断面形状が同形で同サイズなので1種類の転造ダイスで製造できる。
【0095】
また、第3の実施形態の穀物水分測定装置310によれば、回転駆動手段が、一対のローラ電極325、425を異なる角速度で回転させることで、一対のローラ電極325、425に振動を発生させて被試料穀粒の破片が目詰まりするのをさらに防止できる。
【0096】
また、第3の実施形態の穀物水分測定装置310によれば、一対のローラ電極325、425の外周面に形成された複数の山形歯101、101は、互いに同じ形状の複数のV字溝により形成されているので、被試料穀粒を単粒毎に挟持圧砕する一対のローラ電極325、425に被試料穀粒の破片が目詰まりするのをさらに防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態による穀物乾燥機の正面図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施形態による穀物乾燥機の側面図である。
【図3】図3は、本発明の第1の実施形態による係る穀物水分測定装置の斜視図である。
【図4】図4は、本発明の第1の実施形態による穀物水分測定装置の右側から見た断面図である。
【図5】図5は、本発明の第1の実施形態による穀物水分測定装置の左側から見た断面図である。
【図6】図6は、本発明の第1の実施形態によるローラ電極と平板電極及びその周辺部の斜視図である。
【図7】図7は、本発明の第1の実施形態によるローラ電極と平板電極及びその周辺部の背面図である。
【図8】図8は、本発明の第1の実施形態による図7のA−A線断面図である。
【図9】図9は、本発明の第1の実施形態による平板電極の背面図である。
【図10】図10は、本発明の第1の実施形態による図7のB−B線断面図である。
【図11】図11は、本発明の第1の実施形態による平板電極と図7はホッパ装置の待機状態の説明図である。
【図12】図12は、本発明の第1の実施形態によるホッパ装置の試料採取状態の説明図である。
【図13】図13は、本発明の第1の実施形態によるホッパ装置の水分測定状態の説明図である。
【図14】図14は、本発明の第1の実施形態によるホッパ装置の排出状態の説明図である。
【図15】図15は、本発明の第2の実施形態による穀物水分測定装置の左側から見た断面図である。
【図16】図16は、本発明の第2の実施形態によるローラ電極と平板電極及びその周辺部の側面図である。
【図17】図17は、本発明の第2の実施形態による平板電極の背面図である。
【図18】図18は、本発明の第2の実施形態による平板電極及びその周辺部の正面図である。
【図19】図19は、本発明の第3の実施形態による穀物水分測定装置の側面図である。
【図20】図20は、本発明の第3の実施形態による穀物水分測定装置の右側から見た断面図である。
【図21】図21は、本発明の第3の実施形態による穀物水分測定装置の前方から見た断面図である。
【図22】図22は、本発明の第3の実施形態による穀物水分測定装置の左側から見た断面図である。
【符号の説明】
【0098】
1…穀物乾燥機、2…揚穀機、3…上部搬送手段、4…貯留部、
5…乾燥部、6…集穀部、7…下部搬送手段、8…ホッパ、
9…前壁、10…穀物水分測定装置、11…基台、
12…筐体、13…モータユニット、14…電源用コネクタ、
15…通信用コネクタ、16…隔壁、17…回転軸部材、
18、19…ギア、20…マイクロスイッチ、21…トランス、
22…制御基板、23、24…ギア、25…ローラ電極、
26…平板電極、27…電極ブラシ、28…スクレーパ、
50…ホッパ装置、80…回転ドック、101、111…山形歯、
102、112…V字溝、226…平板電極、271…壁部、
272、273…板バネ、284…段部、291、292…壁部、
293、294…係止部、295、296…傾斜面、
297、298…ネジ、316…隔壁、317、417…回転軸部材、
319、419…ギア、320…マイクロスイッチ、
380…回転ドック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被試料穀粒を単粒毎に一対の電極間に供給し、当該一対の電極間にて被試料穀粒を単粒毎に挟持圧砕し、この挟持圧砕状態における当該一対の電極間の電気抵抗値を検出することで被試料穀粒の水分値を測定する穀物水分測定装置であって、
導電性を有する材質でローラ形状に形成されるとともに、その外周面に歯すじが当該ローラ形状の回転軸に対して斜め方向となるストライプ状の複数の山形歯が形成され、前記一対の電極の一方となるローラ電極と、
導電性を有する材質で平板状に形成され、一方の板面が前記ローラ電極の外周面に隙間を介して対向して配置し、前記一方の板面に歯すじが前記ローラ電極の回転軸に対して斜め方向となるストライプ状の複数の山形歯が形成され、前記一対の電極の他方となる平板電極と、
を備えることを特徴とする穀物水分測定装置。
【請求項2】
前記ローラ電極の外周面及び前記平板電極の一方の板面に形成された前記複数の山形歯は、複数のV字溝により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の穀物水分測定装置。
【請求項3】
前記平板電極は、保持部材により前記ローラ電極側との間の隙間が広がる方向に移動可能に保持されるとともに、付勢手段により前記ローラ電極側に付勢されていることを特徴とする請求項1または2に記載の穀物水分測定装置。
【請求項4】
被試料穀粒を単粒毎に一対の電極間に供給し、当該一対の電極間にて被試料穀粒を単粒毎に挟持圧砕し、この挟持圧砕状態における当該一対の電極間の電気抵抗値を検出することで被試料穀粒の水分値を測定する穀物水分測定装置であって、
導電性を有する材質でローラ形状に形成されるとともに、その外周面に歯すじが当該ローラ形状の回転軸に対して斜め方向となるストライプ状の複数の山形歯が形成され、前記一対の電極となる一対のローラ電極と、
前記一対のローラ電極の間に被試料穀粒を供給する被試料穀粒供給手段と、
前記被試料穀粒供給手段から供給される被試料穀粒が前記一対のローラ電極で挟持圧砕される方向に当該一対のローラ電極を回転させる回転駆動手段と、
を備えることを特徴とする穀物水分測定装置。
【請求項5】
前記回転駆動手段は、前記一対のローラ電極を異なる角速度で回転させることを特徴とする請求項4に記載の穀物水分測定装置。
【請求項6】
前記一対のローラ電極の外周面に形成された複数の山形歯は、互いに同じ形状の複数のV字溝により形成されていることを特徴とする請求項4または5に記載の穀物水分測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2009−156777(P2009−156777A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−337270(P2007−337270)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(000197344)静岡製機株式会社 (37)
【Fターム(参考)】