説明

積層フィルムおよび積層フィルムの製造方法

【課題】エンボスと柄が同調しているかのように見える意匠性の高い積層フィルムを提供する。
【解決手段】下地隠蔽層102の上に着色層104および表面透明層106をこの順に積層したフィルムにエンボス加工Eを施してなり、以下の条件(a)〜(d)をすべて満たすことを特徴とする積層フィルム10。(a)前記下地隠蔽層102のL*値が前記着色層104のL*値よりも大きく、両者のL*値の差が30以上である。(b)前記下地隠蔽層102の厚みが50μm〜300μmである。(c)前記表面透明層106の厚みが50μm〜200μmである。(d)エンボス深度が積層フィルム厚みの30%〜100%である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンボスを施した積層フィルムに関し、エンボスと柄が同調しているかのように見える意匠性の高い積層フィルムおよび積層フィルムの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、建材、壁層材、家具、家電等の化粧材として、意匠性の高いフィルムの要求がある。その手法として、印刷、ワイピング等の他、印刷柄とエンボスの凹凸が同調したいわゆる同調エンボスがある。
【0003】
同調エンボスを形成する方法として、印刷に用いる印刷インキに発泡剤を添加し、柄に対応する部分を凸状にする方法や、印刷インキに撥液剤を添加し、この印刷面にトップコート層を設け、印刷層の有する撥液性能により柄に対応する部分が凹状のトップコート層を形成する方法や、印刷インキに硬化抑制剤を添加し、この印刷面にトップコート層を設けることにより柄に対応する部分が未硬化で凹状となるトップコート層を形成する方法などがある。
【0004】
また、印刷柄とエンボスを同調させる方法としては、平板プレス式のエンボス装置を使用して、印刷柄と同一寸法のエンボス板を用いて形成する方法や、連続方式のエンボス装置において、フィルムの寸法変化を抑制する方法(特許文献1)や、エンボス機の機械制御による方法(特許文献2および3)が知られている。
【0005】
しかしながら、従来の印刷柄とエンボスを同調させる方法は何れも印刷柄とエンボスとの同調に困難性が有り、容易に実施できる状況にはなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭61−046281号公報
【特許文献2】特開昭63−286389号公報
【特許文献3】特開平7−276497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明の目的は、簡便な方法によりエンボスと柄が同調しているかのように見える意匠性の高い積層フィルムおよび積層フィルムの製造方法を提供することにある。
【0008】
本発明者は、下地隠蔽層の上に着色層および表面透明層をこの順に積層したフィルム構成において、下地隠蔽層および着色層のL*値を特定の関係とし、下地隠蔽層および表面透明層の厚みを特定し、さらにエンボス深度を特定することにより、上記目的が達成されることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち本発明は、以下の通りである。
1.下地隠蔽層の上に着色層および表面透明層をこの順に積層したフィルムにエンボス加工を施してなり、以下の条件(a)〜(d)をすべて満たすことを特徴とする積層フィルム。
(a)前記下地隠蔽層のL*値が前記着色層のL*値よりも大きく、両者のL*値の差が30以上である。
(b)前記下地隠蔽層の厚みが50μm〜300μmである。
(c)前記表面透明層の厚みが50μm〜200μmである。
(d)エンボス深度が積層フィルム厚みの30%〜100%である。
2.前記下地隠蔽層のL*値が50〜100であることを特徴とする前記1に記載の積層フィルム。
3.前記下地隠蔽層のL*値と着色層のL*値との差が50以上あることを特徴とする前記1または2に記載の積層フィルム。
4.下地隠蔽層の上に着色層および表面透明層をこの順に積層したフィルムにエンボス加工を施す工程を有し、以下の条件(a)〜(d)をすべて満たすことを特徴とする積層フィルムの製造方法。
(a)前記下地隠蔽層のL*値が前記着色層のL*値よりも大きく、両者のL*値の差が30以上である。
(b)前記下地隠蔽層の厚みが50μm〜300μmである。
(c)前記表面透明層の厚みが50μm〜200μmである。
(d)エンボス深度が積層フィルム厚みの30%〜100%である。
5.前記下地隠蔽層のL*値が50〜100であることを特徴とする前記4に記載の積層フィルムの製造方法。
6.前記下地隠蔽層のL*値と着色層のL*値との差が50以上あることを特徴とする前記4または5に記載の積層フィルムの製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、印刷とエンボスを同調させる難易度の高い工程を不要としながらも、エンボスと柄が同調しているかのように見える意匠感を有する積層フィルムを得ることができる。
本発明の積層フィルムは、下地隠蔽層の上に着色層および表面透明層をこの順に積層したフィルムにエンボス加工を施したものである。エンボス加工を施されたフィルムにおいては、その凹部では各層とも引き延ばされ、膜厚が他の部分より薄くなっている。その際、下地隠蔽層と着色層のL*値(明度)の関係において、着色層が下地隠蔽層よりも一定値以上低ければ(暗ければ)、引き延ばされた着色層超しに下地隠蔽層が透けて見え、下地隠蔽層と着色層のコントラストにより、あたかも印刷が施されているような外観となり、更にはエンボスとも同調しているため非常に高い意匠性が得られるのである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の積層フィルムの一実施形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の積層フィルムの一実施形態の断面図である。図1において、本発明の積層フィルム10は、下地隠蔽層102の上に着色層104および表面透明層106をこの順に積層したフィルムにエンボス加工Eを施してなる。また本発明の積層フィルム10は、基材P上に、基材Pと下地隠蔽層102とが接するように、若しくは接着剤・粘着剤・プライマー等の塗料層を介して貼り合わされる。
以下、各層について説明する。
【0013】
(1)下地隠蔽層
本発明における下地隠蔽層102の材質は特に限定されるものではなく、紙類、不織布類、樹脂類を使用することができる。中でも加工性が良好な樹脂類が適しており、例えば、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂等が挙げられ、中でもエンボス適性に優れる塩化ビニル系樹脂が好ましく使用される。
【0014】
本発明において、下地隠蔽層102のL*値は、下記で説明する着色層104のL*値よりも大きいことが必要である。また、両者のL*値の差は、30以上であることが必要である。
下地隠蔽層102のL*値が、下記で説明する着色層104のL*値よりも小さい場合、エンボスと柄が同調しているかのような意匠感が得られない、という不具合が発生する。
下地隠蔽層102のL*値と着色層104のL*値との差が30以上であることにより、エンボス凹部のコントラストが明確になり、意匠性の高い外観が得られる。逆に両者の差が30未満であると、当該効果が奏されない。本発明では、両者のL*値の差が50以上であることがさらに好ましい。
また、下地隠蔽層102のL*値は、50〜100であることが好ましく、60〜100であることがより好ましい。
【0015】
なお、L*値とは、色の明るさの度合である明度を表す周知の尺度であり、JIS Z8722等に従って測定することができる。L*値が大きいほど明度が高く、最大L*値、すなわちL*値=100は白色を意味し、最小L*値、すなわちL*値=0は黒色を意味する。
【0016】
また、下地隠蔽層102の厚みは、50μm〜300μmであることが必要であり、50μm〜200μmであることが好ましい。下地隠蔽層102の厚みが50μmを下回ると厚み不足によりエンボスと柄が同調しているかのような意匠感が得られない。逆に300μmを超えると、下地隠蔽層に厚みムラが発生し、それによって隠蔽性能が不均一となり好ましくない。
【0017】
(2)着色層
着色層104は、塗工または製膜したフィルムにより形成することができる。
塗工による方法においては、塩酢ビ系、ポリエステル系、アクリル系等の樹脂成分に着色剤を添加し公知の方法にて塗工し、着色層104を形成することができる。この際、着色層104に接着性能を付与すれば、エンボスの熱のみでは接着強度が不足する基材同士のラミネートを可能にする効果も有することができる。
製膜したフィルムとしては、カレンダー、Tダイ押出し等公知の方法にて製膜でき、下地隠蔽層102および表面透明層106の材質を考慮し樹脂成分を適宜選択すればよい。着色層104は、下地隠蔽層102および/または表面透明層106の樹脂組成と同種の組成であることが加工性、接着性の点で望ましい。また、下地隠蔽層102と共に、あるいは表面透明層106と共に共押出しで着色層104を形成することもできる。
【0018】
本発明において、下地隠蔽層102のL*値と着色層104のL*値との関係については、上述の通りである。着色層104のL*値は、0〜50であることが好ましい。
また、本発明の効果の観点から、着色層104の厚みは、0.01μm〜30μmが好ましく、0.01μm〜20μmがさらに好ましい。
【0019】
(3)表面透明層
表面透明層106としては、透明でエンボス加工適性を有するものであればよく、用途に応じて公知の透明な樹脂フィルムを使用すればよい。樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂、エステル系樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂等が挙げられる。また、透明な樹脂フィルムの同種または異種樹脂による多層構成でもよい。
上記の樹脂フィルムの中でもエンボス適正の点で塩化ビニル系樹脂が好適である。
【0020】
また、表面透明層106の厚みは、50μm〜200μmであることが必要であり、50μm〜150μmであることが好ましい。表面透明層106の厚みが50μmを下回るとエンボスと柄が同調しているかのような意匠感が得られない。逆に200μmを超えると、表面透明層の厚みムラが発生し、積層フィルムとなった時にスジ欠点となり好ましくない。
【0021】
ここで、前記下地隠蔽層102、着色層104および表面透明層106の厚みとは、エンボス加工を施す前のそれぞれの層の厚みを意味する。
【0022】
本発明の積層フィルムは、前述の下地隠蔽層102、着色層104および表面透明層106をこの順に積層し、このフィルムをエンボス加工に施すことにより製造できる。エンボス加工の方法に特に制限はなく、例えば、ドラム加熱型エンボッサー、マルチシリンダー型エンボッサーなど公知のエンボス加工機を用いて行うことができる。
【0023】
下地隠蔽層102、着色層104および表面透明層106を直接エンボス加工機により積層し、エンボスを施してもよく、また、事前に着色層104を下地隠蔽層102および/または表面透明層106に塗工積層した後にエンボス加工機で相手方の基材と積層し、エンボスを施してもよく、また、事前に接着性を有する着色層を用いて下地隠蔽層102、着色層104、表面透明層106の3層構成品を作成した後エンボス加工機によりエンボスを施してもよい。
【0024】
また本発明の積層フィルム10のエンボス深度は、積層フィルム10の厚みの30%〜100%であることが必要である。エンボス深度が30%を下回ると、着色層104の引き伸ばされ方が小さく、下地隠蔽層102の透け方が不足し、その結果、印刷のようには見えず、同調の意匠感が得られない。一方、100%を上回ると、フィルム自体に穴が空いたり、バックエンボス(裏面の凹凸)が大きくなり、製品として適さない。本発明の積層フィルム10のエンボス深度は、本発明の効果の観点から、50%〜100%であることが好ましい。
エンボス深度は、エンボスロールの深度を調整することにより調整することができる。
なお、エンボス深度は、JIS B0601に規定された方法に従い、積層フィルム10の表面のRz(最大高さ)を測定し、エンボス加工を施す前の積層フィルム厚みに対するRzのパーセンテージで表した。
【実施例】
【0025】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0026】
実施例1
下地隠蔽層としてL*値が90、厚みが80μmの塩化ビニル樹脂フィルム(S23108Fc56095、リケンテクノス(株)製)を用い、この下地隠蔽層の上に着色層として、L*値が10、厚みが2μmの塗工層をグラビアコータを用いて形成した。得られたフィルムの着色層側に表面透明層として厚みが80μmの塩化ビニル樹脂フィルム(S20131Fc025、リケンテクノス(株)製)をエンボス加工機で積層し、エンボス深度が63%になるようにエンボスを施し、積層フィルムを得た。
【0027】
得られた積層フィルムについて、下記の評価を行い、その結果を表1にまとめた。
(1)同調意匠感
被験者10人が、エンボスと柄が同調しているように見えるかを判断し、以下の基準で評価した。
○:8人以上が同調しているように見えると判断
△:7〜4人が同調しているように見えると判断
×:同調しているように見えると判断した者が3人以下
【0028】
(2)裏面へのコーティング加工性
当該積層フィルムの下地隠蔽層側(着色層形成面とは反対面)に、粘着剤を塗工し、それをステンレス板に施工することにより、以下の基準で裏面へのコーティング加工性を評価した。
○:ステンレス板と粘着剤の間にエアを含まず、表面意匠に影響なく施工出来る
△:ステンレス板と粘着剤の間に多少のエアを含み、表面意匠に僅かに悪影響を及ぼす
×:ステンレス板と粘着剤の間に多数のエアを含み、表面意匠に著しい悪影響を及ぼす
【0029】
(3)厚みムラ
被験者10人が目視で確認して、厚みムラ起因と判断できるスジ欠点が確認出来るかどうかを判断し、以下の基準で評価した。
○:厚みムラ起因と判断出来るスジ欠点が確認出来ると判断した者が2人以下
△:7〜3人が、厚みムラ起因と判断出来るスジ欠点が確認出来ると判断
×:8人以上が、厚みムラ起因と判断出来るスジ欠点が確認出来ると判断
【0030】
結果を表1に示す。
【0031】
実施例2
下地隠蔽層として、L*値が70、厚みが80μmの塩化ビニル樹脂フィルム(S23108Fc57991、リケンテクノス(株)製)を用いた。それ以外は実施例1を繰り返した。
【0032】
実施例3
下地隠蔽層として、L*値が50、厚みが80μmの塩化ビニル樹脂フィルム(S23106Fc93315、リケンテクノス(株)製)を用いた。それ以外は実施例1を繰り返した。
【0033】
実施例4〜5
着色層の色調を調整することにより着色層のL*値を表1に示すように変更すること以外は実施例1を繰り返した。
【0034】
実施例6〜8
エンボス深度を表1に示すように変更すること以外は実施例1を繰り返した。
【0035】
実施例9〜12
表面透明層および下地隠蔽層の厚み、エンボス深度を表1に示すように設定すること以外は実施例1を繰り返した。
【0036】
実施例13
着色層を、接着剤に着色剤を添加しL*値を10に調整した着色接着剤にしたこと以外は、実施例1を繰り返した。
【0037】
上記各実施例の結果を表1に示す。
【0038】
【表1】

【0039】
比較例1
エンボス深度を25%とした以外は実施例1と同条件で積層フィルムを作成し、評価を行ったところ、エンボスが浅いため着色層の引き延ばされ方が不足し、下地隠蔽層の色調が充分透けなかったため、印刷感が出ず、同調意匠感が劣る結果となった。
【0040】
比較例2
エンボス深度を113%とした以外は実施例1と同条件で積層フィルムを作成し、評価を行ったところ、エンボスが深すぎ、下地隠蔽層の裏面に激しい凹凸が発生し、裏面にコートをした際にはコート抜けが多大に発生した。
【0041】
比較例3
下地隠蔽層として、L*値が55の塩化ビニル樹脂フィルム(S23106Fc93134、リケンテクノス(株)製)を用い、着色層のL*値を35とした以外は実施例1と同条件で積層フィルムを作成し、評価を行ったところ、下地隠蔽層と着色層とのL*値の差が小さくコントラストが出ないため、印刷感が出ず、同調意匠感が劣る結果となった。
【0042】
比較例4
着色層を使用せず表面透明層としてL*値が35の塩化ビニル樹脂カラークリヤーフィルム(S23106Fc93947、リケンテクノス(株)製)を用いた以外は実施例1と同条件で積層フィルムを作成し、評価を行ったところ、カラークリヤーフィルムのバンクマークによる厚みムラが顕著で、意匠感に劣る出来となっていた。
【0043】
比較例5
下地隠蔽層として、厚みが40μmの塩化ビニル樹脂フィルム(S23108Fc56095、リケンテクノス(株)製)を用いた以外は実施例1と同条件で積層フィルムを作成し、評価を行ったところ、基材の色の影響を受けやすくなり、意匠感が低下し同調意匠感が劣る結果となった。
【0044】
比較例6
下地隠蔽層の厚みを350μmとした以外は実施例1と同条件で積層フィルムを作成し、評価を行ったところ、下地隠蔽層が厚すぎて、下地隠蔽層に厚みムラが発生し、積層フィルム全体の厚みが不均一となり、それによって隠蔽性能が不均一となり意匠感が低下した。
【0045】
比較例7
表面透明層の厚みを40μmとした以外は実施例1と同条件で積層フィルムを作成し、評価を行ったところ、フィルムが薄すぎるために、厚みぶれが大きくなってしまい同調意匠感が劣る結果となった。
【0046】
比較例8
表面透明層の厚みを250μmとした以外は実施例1と同条件で積層フィルムを作成し、評価を行ったところ、表面透明層が厚すぎて、積層フィルム全体の厚みが不均一となり、裏面へのコーティング加工性が悪化した。
【0047】
上記各比較例の結果を表2に示す。
【0048】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明の積層フィルムは、エンボスと柄が同調しているかのように見える意匠性の高い積層フィルムであるので、建材、壁層材、家具、家電等の化粧材として好適に適用できる。
【符号の説明】
【0050】
10 積層フィルム
102 下地隠蔽層
104 着色層
106 表面透明層
P 基材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下地隠蔽層の上に着色層および表面透明層をこの順に積層したフィルムにエンボス加工を施してなり、以下の条件(a)〜(d)をすべて満たすことを特徴とする積層フィルム。
(a)前記下地隠蔽層のL*値が前記着色層のL*値よりも大きく、両者のL*値の差が30以上である。
(b)前記下地隠蔽層の厚みが50μm〜300μmである。
(c)前記表面透明層の厚みが50μm〜200μmである。
(d)エンボス深度が積層フィルム厚みの30%〜100%である。
【請求項2】
前記下地隠蔽層のL*値が50〜100であることを特徴とする請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項3】
前記下地隠蔽層のL*値と着色層のL*値との差が50以上あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層フィルム。
【請求項4】
下地隠蔽層の上に着色層および表面透明層をこの順に積層したフィルムにエンボス加工を施す工程を有し、以下の条件(a)〜(d)をすべて満たすことを特徴とする積層フィルムの製造方法。
(a)前記下地隠蔽層のL*値が前記着色層のL*値よりも大きく、両者のL*値の差が30以上である。
(b)前記下地隠蔽層の厚みが50μm〜300μmである。
(c)前記表面透明層の厚みが50μm〜200μmである。
(d)エンボス深度が積層フィルム厚みの30%〜100%である。
【請求項5】
前記下地隠蔽層のL*値が50〜100であることを特徴とする請求項4に記載の積層フィルムの製造方法。
【請求項6】
前記下地隠蔽層のL*値と着色層のL*値との差が50以上あることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の積層フィルムの製造方法。

【図1】
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【公開番号】特開2012−250459(P2012−250459A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−125297(P2011−125297)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(000250384)リケンテクノス株式会社 (236)
【Fターム(参考)】