説明

積層型電子部品及びその製造方法

【課題】簡単な構成で識別マークを形成できるようにして、製造コストの低廉化、サイズの小型化を図る。
【解決手段】複数の誘電体層が積層されて構成され、表面にシールド端子16が形成された誘電体基板12と、該誘電体基板12に形成された識別マーク52とを有する電子部品10において、誘電体基板12内に形成され、シールド端子16に接続された上部内層シールド電極24aと、誘電体基板12の上面12uの一部から上部内層シールド電極24aの主面まで貫通する1以上の穴54とを有し、穴54の形成位置、穴54の数量、穴54の平面形状の少なくとも1種類にて識別マーク52が構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の誘電体層を積層して構成される誘電体基板内に電極が形成してなる積層型電子部品及びその製造方法に関し、特に、端子の位置やその他の識別を可能にする識別マークが形成された積層型電子部品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、積層型電子部品に識別マークを表示する構造としては、例えば特許文献1や特許文献2に記載がある。
【0003】
特許文献1に記載の識別マーク表示構造は、積層型電子部品の表面に精度良く表示体を設けることができ、且つ、製造コストを安価にすることを目的にしたものであって、積層型電子部品を構成する複数の絶縁体シートのうち、最上層に位置される絶縁体シートの上面に、品名や型式等を表示するための表示体を形成するというものである。
【0004】
表示体は、Ag(銀)、Cu(銅)、Pd(パラジウム)、Ag−Pd等の金属ペーストをスクリーン印刷等の手法により、絶縁体シートの上面に形成するようにしている。
【0005】
また、特許文献1の他の例では、電子部品の両側面にそれぞれ外部電極を形成し、さらに、最上層の絶縁体シートの上面において、両外部電極から表示体にかけて導通用パターンを形成し、外部電極にめっき層を形成すると同時に、表示体にもめっき層を形成するようにしている。
【0006】
一方、特許文献2に記載の識別マーク表示構造は、酸化せず環境適応特性を保ち得ると共に、容易に形成でき、さらには焼成後においても識別が容易な識別マークを形成することを目的としたものである。
【0007】
すなわち、上述した特許文献1のように、メタライズペーストを焼成したままの識別マークは、その後に行われる熱処理によって酸化することがあり、配線基板の環境適応特性を低下させるという問題があったことと、これを解決するために、例えばめっきを行う場合は、専用の外部端子の形成、外部端子と識別マークとをつなげるための電極又はビアホールの形成が必要となり、コスト高になるという問題があったことから、これらの問題を解決することを目的としている。
【0008】
そこで、特許文献2に記載の識別マーク表示構造は、最上層のグリーンシートの上面にアルミナを主成分とする識別マークを形成するようにしている。あるいは、上から2番目のグリーンシート(2層目のグリーンシート)の上面であって、且つ、最上層のグリーンシートに設けられた孔に対応する部分にアルミナを主成分とする識別マークを形成するようにしている。
【0009】
【特許文献1】特開平9−186043号公報
【特許文献2】特開平11−121887号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1に記載の識別マーク表示構造、特に、表示体にめっき層を形成する構造は、最上層の絶縁体シートの上面に、両外部電極から表示体にかけて導通用パターンを形成する必要がある。しかも、導通用パターンと表示体とが同じ最上層の絶縁体シートの上面に存在することから、表示体を識別し易くするために、導通用パターンの線幅を狭くする必要がある。この場合、導通用パターンの最小形成線幅により、表示体のサイズを小さくできないという問題もある。
【0011】
特許文献2に記載の識別マーク表示構造は、最上層のグリーンシートに設けられた孔に対応する部分にアルミナを主成分とする識別マークを形成するようにしているが、識別マークを別途形成するための工程が必要であり、工数が増加し、コスト高になるという問題がある。また、グリーンシートの材質によっては、その後の焼成工程にて、グリーンシートとアルミナが一体化し、識別マークとして機能しなくなるおそれがある。
【0012】
なお、特許文献2に記載された孔部に識別マークを形成する方法を特許文献1に適用した場合、識別マークより大きい孔の形成、外部端子と識別マークとをつなげるための電極又はビアホールの形成が必要であり、コスト高になることは必須である。しかも、導通用パターンの最小形成線幅の制限から、表示体のサイズを小さくできず、積層型電子部品のサイズの小型化に限界が生じるという問題もある。
【0013】
このように、従来の識別マーク表示構造、特に、識別マークにめっき層を形成する方式は、導通用パターンの形成や、電極、ビアホール等を形成する必要があり、工数の増加、製造工程の複雑化、積層型電子部品のサイズの小型化の限界、コスト高につながるという問題がある。
【0014】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、簡単な構成で識別マークを形成することができ、製造コストの低廉化、サイズの小型化を図ることができる積層型電子部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
第1の本発明に係る積層型電子部品は、複数の誘電体層が積層されて構成され、表面にシールド端子が形成された誘電体基板と、該誘電体基板に形成された識別マークとを有する積層型電子部品において、前記誘電体基板内に形成され、前記シールド端子に接続された内層シールド電極と、前記誘電体基板の主面の一部から前記内層シールド電極の主面まで貫通する1以上の穴とを有し、前記穴の形成位置、前記穴の数量、前記穴の平面形状の少なくとも1種類にて前記識別マークが構成されていることを特徴とする。
【0016】
これにより、簡単な構成で識別マークを形成することができ、製造コストの低廉化、サイズの小型化を図ることができる。
【0017】
そして、第1の本発明において、前記穴がビアホールになっていてもよい。また、前記穴から露出する電極部分にめっき層が形成されていてもよい。
【0018】
次に、第2の本発明に係る積層型電子部品の製造方法は、複数の誘電体層が積層されて構成され、表面にシールド端子が形成された誘電体基板と、該誘電体基板に形成された識別マークとを有する積層型電子部品の製造方法において、第1誘電体層の主面に内層シールド電極を形成する工程と、第2誘電体層に1以上の貫通孔を形成する工程と、少なくとも前記第1誘電体層と前記第2誘電体層とを積層して積層体を作製する工程と、前記積層体を焼成して、内部に少なくとも前記内層シールド電極が形成された前記誘電体基板を形成する工程と、前記誘電体基板の表面に前記内層シールド電極と接続される前記シールド端子を形成する工程とを有し、前記誘電体基板の主面の一部から前記内層シールド電極の主面まで貫通する1以上の穴を有し、且つ、前記穴の形成位置、前記穴の数量、前記穴の平面形状の少なくとも1種類にて識別マークが構成された積層型電子部品を製造することを特徴とする。
【0019】
これにより、簡単な構成で識別マークを形成することができ、製造コストの低廉化、サイズの小型化を図ることができる積層型電子部品を簡単に得ることができる。
【0020】
そして、第2の本発明において、前記第2誘電体層に1以上の貫通孔を形成する工程の後に、前記貫通孔内に金属ペーストを充填する工程を有し、前記穴がビアホールとされた前記積層型電子部品を製造するようにしてもよい。
【0021】
また、第2の本発明において、前記シールド端子を形成する工程の後に、めっき層を形成する工程を有し、前記穴から露出する電極部分にめっき層が形成された前記積層型電子部品を製造するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明に係る積層型電子部品及びその製造方法によれば、簡単な構成で識別マークを形成することができ、製造コストの低廉化、サイズの小型化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係る積層型電子部品及びその製造方法の実施の形態例を図1〜図6を参照しながら説明する。
【0024】
先ず、本実施の形態に係る積層型電子部品(以下、単に電子部品10と記す)は、図1に示すように、複数の誘電体層が積層、焼成一体化された誘電体基板12を有する。誘電体基板12の表面のうち、第1側面12aに不平衡入力端子14とシールド端子16とNC端子18(回路的に接続されていない端子)が形成され、第2側面12b(第1側面12aと対向する側面)に2つの平衡出力端子(第1平衡出力端子20a及び第2平衡出力端子20b)とDC端子22(直流信号が供給される端子)が形成されている。
【0025】
具体的には、不平衡入力端子14は、第1側面12aのうち、第3側面12c寄りに形成され、NC端子18は、第1側面12aのうち、第4側面12d(第3側面12cと対向する側面)寄りに形成され、シールド端子16は、不平衡入力端子14とNC端子18との間に形成されている。同様に、第1平衡出力端子20aは、第2側面12bのうち、第3側面12c寄りに形成され、第2平衡出力端子20bは、第2側面12bのうち、第4側面12d寄りに形成され、DC端子22は、第1平衡出力端子20aと第2平衡出力端子20bとの間に形成されている。
【0026】
誘電体基板12は、図2に示すように、複数の誘電体層が積み重ねられて構成されている。誘電体基板12の上部では、第1誘電体層S1及び第2誘電体層S2がこの順に積み重ねられ、誘電体基板12の下部では、第3誘電体層S3及び第4誘電体層S4がこの順に積み重ねられ、第2誘電体層S2と第3誘電体層S3の間には、複数の誘電体層が積み重ねられている。各誘電体層は、1枚あるいは複数枚の層にて構成される。
【0027】
また、この電子部品10は、誘電体基板12の上部に上部内層シールド電極24aが形成され、誘電体基板12の下部に下部内層シールド電極24bが形成されている。具体的には、第2誘電体層S2の主面に上部内層シールド電極24aが形成され、第3誘電体層S3の主面に下部内層シールド電極24bが形成されている。
【0028】
さらに、この電子部品10においては、誘電体基板12内であって、上部内層シールド電極24aと下部内層シールド電極24bで挟まれた素子形成領域には、複数の誘電体層に形成された電極やビアホール等によって回路が形成されている。
【0029】
ところで、図1の例では、誘電体基板12の表面に6つの端子が形成されているが、どの端子が不平衡入力端子14なのかが一見してはわからない。従って、配線基板等に実装する際に、実装不良を引き起こすおそれがある。
【0030】
しかし、本実施の形態に係る電子部品10においては、誘電体基板12の上部に、当該電子部品10を識別するための識別マーク52が形成されている。具体的には、誘電体基板12の上面12uの一部から上部内層シールド電極24aの主面まで貫通する1つの穴54を有する。この穴54は、その形成位置によって、端子を識別するための識別マーク52として機能する。
【0031】
例えば図1では、穴54は、平面形状が円形であって、誘電体基板12の上面12uのうち、誘電体基板12の第3側面12c寄りに形成されており、この穴54の形成位置によって、誘電体基板12の上面12uと第3側面12cが判明することになる。誘電体基板12には、6つの端子が形成されているが、そのうち、不平衡入力端子14は第3側面12c寄りに形成されることから、誘電体基板12の上面12uと第3側面12cの位置が判明すれば、不平衡入力端子14を識別することが可能となる。その結果、上述したような電子部品10の配線基板への実装不良を回避することができる。
【0032】
さらに、端子部分へのめっき時には、穴54の底部に露出している上部内層シールド電極24aの部分にもめっき層が形成され(図5参照)、識別マーク52の環境適応性も確保することができる。
【0033】
上述の本実施の形態に係る電子部品10においては、特許文献1のような金属ペーストによる表示体や、特許文献2のようなアルミナを主成分とする識別マーク等を別途形成する必要がなく、例えば図2に示すように、上部内層シールド電極24aが形成された第2誘電体層S2上に、穴54が形成された第1誘電体層S1を積層すればよいため、簡単に構成することができる。
【0034】
このように、本実施の形態に係る電子部品10においては、簡単な構成で識別マーク52を形成することができ、製造コストの低廉化、サイズの小型化を図ることができる。
【0035】
次に、本実施の形態に係る電子部品10の変形例について図3〜図5を参照しながら説明する。
【0036】
第1変形例に係る電子部品10aは、図3に示すように、上述した電子部品10とほぼ同様の構成を有するが、識別マーク52として、端子を識別するための第1識別マーク52aと、電子部品10aの例えば品番を示す第2識別マーク52bとを有する点で異なる。
【0037】
第1識別マーク52aは、本実施の形態と同様に、例えば誘電体基板12の第3側面12c寄りに形成された第1穴54aで構成され、第2識別マーク52bは、1以上の第2穴54bの形成位置と数量で構成されている。図3の例では、3つの第2穴54bが右下がりの斜め方向に配列され、例えば品番「33」を示すようになっている。
【0038】
この第1変形例に係る電子部品10aの識別マーク52によれば、端子を識別できるほか、電子部品10aの品番も識別でき、識別精度を高めることができる。
【0039】
さらに、端子部分へのめっき時には、第1穴54a及び第2穴54bの底部に露出している上部内層シールド電極24aの部分にもめっき層が形成され、第1識別マーク52a及び第2識別マーク52bの環境適応性も確保することができる。
【0040】
次に、第2変形例に係る電子部品10bは、図4に示すように、上述した本実施の形態に係る電子部品10とほぼ同様の構成を有するが、識別マーク52を構成する穴54がビアホール58となっている点で異なる。
【0041】
穴54をビアホール58にすることによって、その後のめっき処理において、穴54の径が小さくなると、穴54の内部にめっき液が浸漬しにくくになる影響(未めっき)を回避することができる。
【0042】
次に、第3変形例に係る電子部品10cは、図5に示すように、上述した本実施の形態に係る電子部品10とほぼ同様の構成を有するが、穴54から露出する電極部分にめっき層60が形成されている点で異なる。めっき層60を形成する前段階では、上部内層シールド電極24aが穴54を通じて外部に露出しており、また、上部内層シールド電極24aが誘電体基板12の表面に形成されたシールド端子16に接続されているため、専用の端子や内部電極並びにビアホールを形成することなく、シールド端子16に外部電源を接続してめっき処理を施すことで、簡単に、穴54内にめっき層60を形成することができる。しかも、特許文献1の導通用パターンと比して幅広く形成することができる上部内層シールド電極24aを通じてめっき処理が行われるため、めっき層60が付きにくいということはなく、早期に、且つ、確実にめっき層60を穴54内に形成することができる。
【0043】
穴54から露出する電極部分にめっき層60を形成することで、上部内層シールド電極24aを保護することができるため、その後の熱処理によって上部内層シールド電極24aが酸化する等の問題を回避することができる。
【0044】
第3変形例では、1つの穴54から露出する電極部分にめっき層60を形成する例を示したが、第1変形例のように、第1穴54aや第2穴54b等が形成されている場合において、これら第1穴54a及び第2穴54bから露出する電極部分にそれぞれめっき層60を形成するようにしてもよい。上部内層シールド電極24aがめっき処理における共通電極として機能するため、めっき処理のために、第1穴専用、第2穴専用の端子を設ける必要がない。
【0045】
次に、図示を省略する第4変形例に係る電子部品は、上述した本実施の形態に係る電子部品10とほぼ同様の構成を有するが、識別マーク52を構成する穴54の平面形状が円形ではなく、三角形、正方形、長方形、楕円、六角形等である点で異なる。
【0046】
穴54の平面形状を例えば品番に応じて異にすることで、1つの穴54で、端子の識別と品番の識別とを兼ね備えた識別マーク52として機能することになる。
【0047】
次に、本実施の形態に係る電子部品10の製造方法について図2及び図6を参照しながら説明する。
【0048】
先ず、図6のステップST1において、第1誘電体層S1に穴54を形成すると共に、少なくとも1つの誘電体層にビアホール用の孔を形成する。
【0049】
その後、図6のステップST2において、少なくとも1つの誘電体層に電極を形成し、さらにビアホールを形成する。このとき、図4に示す第2変形例に係る電子部品10bを形成する場合は、この段階で穴54がビアホールとされる。
【0050】
その後、図6のステップST3において、第1誘電体層S1〜第4誘電体層S4を含む複数の誘電体層を積層して1つの積層体を形成する。
【0051】
その後、図6のステップST4において、積層体を焼成して、内部に上部内層シールド電極24a等の各種電極が形成された誘電体基板12が形成される。
【0052】
その後、図6のステップST5において、誘電体基板12の表面に各種端子を形成して、本実施の形態に係る電子部品10が完成する。
【0053】
もちろん、図5の第3変形例に係る電子部品10cを製造する場合は、図6のステップS6(括弧書きにて示す)において、めっき処理を行うことによって、穴54から露出する電極部分にめっき層60が形成される。
【0054】
このように、第1誘電体層S1に識別マーク52のための穴54を形成するだけで、その他は、従来の製法をそのまま踏襲することができるため、特別な設備の設置や工程の付加は必要なく、簡単に、本実施の形態に係る電子部品10や各種変形例に係る電子部品を製造することができる。また、穴54は、機械的加工以外に、レーザー加工も可能で、孔径は100μm以下から10μm程度まで対応できることから、識別マーク52の小型化及び品番等の識別情報量を増加させることができる。つまり、簡単な構成で識別マーク52を形成することができ、製造コストの低廉化、サイズの小型化を図ることができる電子部品10を効率よく製造することができる。
【0055】
なお、本発明に係る積層型電子部品及びその製造方法は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本実施の形態に係る電子部品の外観を示す斜視図である。
【図2】本実施の形態に係る電子部品の構成を示す分解斜視図である。
【図3】第1変形例に係る電子部品の外観を示す斜視図である。
【図4】第2変形例に係る電子部品の構成を一部省略して示す断面図である。
【図5】第3変形例に係る電子部品の構成を一部省略して示す断面図である。
【図6】本実施の形態に係る電子部品の製造方法を示す工程ブロック図である。
【符号の説明】
【0057】
10、10a〜10c…電子部品 12…誘電体基板
16…シールド端子 24a…上部内層シールド電極
24b…下部内層シールド電極 52…識別マーク
52a…第1識別マーク 52b…第2識別マーク
54…穴 54a…第1穴
54b…第2穴 58…ビアホール
60…めっき層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の誘電体層が積層されて構成され、表面にシールド端子が形成された誘電体基板と、該誘電体基板に形成された識別マークとを有する積層型電子部品において、
前記誘電体基板内に形成され、前記シールド端子に接続された内層シールド電極と、
前記誘電体基板の主面の一部から前記内層シールド電極の主面まで貫通する1以上の穴とを有し、
前記穴の形成位置、前記穴の数量、前記穴の平面形状の少なくとも1種類にて前記識別マークが構成されていることを特徴とする積層型電子部品。
【請求項2】
請求項1記載の積層型電子部品において、
前記穴がビアホールになっていることを特徴とする積層型電子部品。
【請求項3】
請求項1、2記載の積層型電子部品において、
前記穴から露出する電極部分にめっき層が形成されていることを特徴とする積層型電子部品。
【請求項4】
複数の誘電体層が積層されて構成され、表面にシールド端子が形成された誘電体基板と、該誘電体基板に形成された識別マークとを有する積層型電子部品の製造方法において、
第一誘電体層の主面に内層シールド電極を形成する工程と、
第二誘電体層に1以上の貫通孔を形成する工程と、
少なくとも前記第一誘電体層と前記第二誘電体層とを積層して積層体を作製する工程と、
前記積層体を焼成して、内部に少なくとも前記内層シールド電極が形成された前記誘電体基板を形成する工程と、
前記誘電体基板の表面に前記内層シールド電極と接続される前記シールド端子を形成する工程とを有し、
前記誘電体基板の主面の一部から前記内層シールド電極の主面まで貫通する1以上の穴を有し、且つ、前記穴の形成位置、前記穴の数量、前記穴の平面形状の少なくとも1種類にて識別マークが構成された積層型電子部品を製造することを特徴とする積層型電子部品の製造方法。
【請求項5】
請求項4記載の積層型電子部品の製造方法において、
前記第二誘電体層に1以上の貫通孔を形成する工程の後に、前記貫通孔内に金属ペーストを充填する工程を有し、
前記穴がビアホールとされた前記積層型電子部品を製造することを特徴とする積層型電子部品の製造方法。
【請求項6】
請求項4、5記載の積層型電子部品の製造方法において、
前記シールド端子を形成する工程の後に、めっき層を形成する工程を有し、
前記穴から露出する電極部分にめっき層が形成された前記積層型電子部品を製造することを特徴とする積層型電子部品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−73961(P2010−73961A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−240890(P2008−240890)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(000201777)双信電機株式会社 (54)
【Fターム(参考)】