説明

空気圧縮機

【課題】
異なる機能部品を素早く分岐管部に着脱できる空気圧縮機。
【解決手段】
空気圧縮機本体と、複数の機能部品とから成る空気圧縮機であって、
機能部品がその管端部に、基板部と、基板部の両端縁部から相互間に間隔Dを介して、突出する一対の取付腕部と、取付腕部の自由端部から先端間が間隔dを介して相対向するように突出する把持爪とから成る、取付継手部を具備し、
空気圧縮機本体が、その分岐管部の端部に、上記把持爪先端間隔dより狭い長辺間間隔bと、上記把持爪先端間隔dより広い短辺間間隔aとを有する矩形板の一方の対角線上の角隅部を切り取り輪郭線を有する角隅部を形成し、
且つ、
元の矩形板の対角線の交点Oと、輪郭線上の点Pの間の最大距離Lを、
d<2L<D
の範囲内の値として成る継手基板を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気圧縮機、特に、タイヤへの空気充填およびタイヤ補修の機能を持つ空気圧縮機に関する。
【0002】
特筆すべきことは、本発明に係る空気圧縮機によれば、異なる機能部品を素早く且つ正しく空気圧縮機の分岐管部に連結することが可能で、圧力計、タイヤ補修液容器その他の機能部品を素早く分岐管部に取り付けて破損した自動車のタイヤの補修および空気充填を行うことができる点である。
【背景技術】
【0003】
空気圧縮機は空気を入れる作業に広く使用されている。通常、空気圧縮機には空気圧縮シリンダーおよび圧縮シリンダー内を往復運動するモーター駆動のピストンが含まれる。
ピストンが圧縮シリンダー内を往復運動することによって気体の吸入、圧縮および加圧気体の排出を行う。圧縮シリンダー内の加圧気体の送出管、圧力計および安全弁などの機能を持つ空気圧縮機の機能部品に送るため、通常、圧縮シリンダーの出気端には分岐管部本体が設けられ、分岐管部本体には複数の分岐管部が設けられ、それらの分岐管部にはそれぞれ送気管、圧力計および安全弁などの機能部品が取り付けられるようになっている。
【0004】
従来の空気圧縮機の送気管、圧力計および安全弁などの機能部品は、分岐管部本体にネジ継手で取り付けられている。通常、送気管、圧力計および安全弁側のネジは雄ネジであり、分岐管部本体側のネジは雌ネジであって、これらのネジ継手により、各機能部品が分岐管部本体に取り付けられるようになっている。
【0005】
従来の空気圧縮機の送気管、圧力計および安全弁などの機能部品はネジ継手方式で空気圧縮機の分岐管部と連結されており、これは組立工程おいて便利であるが、機能部品が回転して圧縮シリンダーの分岐管部本体に固定された後、その固定された最終的な組み立て位置が最初に望んだ角度や方向でないことが往々にしてある(例えば、圧力計の圧力表示部は使用者が読み取り易い位置より上を向いてしまうなど)。
【0006】
一方、これらの機能部品が最初に望んだ方向と位置にある時には、これら機能部品が分岐管部本体にしっかり固定できずに緩んだり外れたりする等の問題が生じる。
また、現在タイヤの補修に使用されている空気圧縮機装置は、ゴム補修液を充填した容器を素早く空気圧縮機の分岐管部に連結したり、又、用済後にはその容器を簡単に外したりすることができる等の便利な設計がなされていない。
【発明の概要】
【0007】
本発明によれば、異なる性能を持つ複数の機能部品を空気圧縮機の分岐管部に素早くかつ正しく連結できるものである。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の主要目的は、空気充填およびタイヤ補修機能を持つ空気圧縮機を提供し、特に、様々な機能部品を素早く空気圧縮機の分岐管部に連結し、破損したタイヤの補修および空気充填を効率的に行い得る空気圧縮機を提供することである。
【0009】
本発明のもう1つの主要目的は、空気充填およびタイヤ補修機能を持つ空気圧縮機を提供し、この空気圧縮機と圧力計、安全弁、送気管などその他の異なる機能部品を素早く連結し、送気管、圧力計或いは安全弁などの機能部品を分岐管部の望み通りの位置に固定し得る様にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に基づいて構成された空気圧縮機は圧縮シリンダーを含み、この圧縮シリンダーは排気端を持ち、排気端は外に向かって延びる分岐管部本体となり、分岐管部本体は少なくとも1つの分岐管部を持つ。分岐管部には管端部があり、この管端部は突出部を持ち、この突出部には出っ張った継手基板が設けられている。この継手基板はそれぞれ相対する2つの長辺と2つの短辺とを持ち、この2つの長辺の間には長辺間距離bが、短辺の間には短辺間距離aがある。
【0011】
更に、空気圧縮機アセンブリは、タイヤの補修に用いるタイヤ補修液容器、送気管、圧力計および安全弁などの異なる機能部品を含み、各機能部品(タイヤの補修に用いるタイヤ補修液容器、送気管、圧力計、安全弁)の一端には取付継手部が設けられ、この取付継手部は基板部と2つの取付腕部を持ち、この2つの取付腕部の間には間隔Dがある。この間隔Dは継手基板の2つの短辺の間の短辺間距離bと同等か、或いはやや小さくなっている。
各取付腕部の管端部は互いに相対向する方向に突出する係止爪が構成されており、基板部と2本の取付腕部、及びそれらの係止爪の間には,継手基板を収納するスペースが形成されている。
【0012】
機能部品(タイヤの補修に用いるタイヤ補修液容器、送気管、圧力計、安全弁)が取付継手部の収納スペースによって分岐管部本体の分岐管部の管端部に収まり、更に少し回転させると、取付継手部の2つの取付腕部は継手基板の2つの短辺の外側まで回転、移動し、2つの取付腕部の内壁面および2つの係止爪によって、継手基板の2つの短辺部が確実の保持されるので、各機能部品が圧縮シリンダー上にしっかりと取り付けられる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に依れば、圧縮効率の高い空気圧縮機が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】:本発明に係る空気圧縮機が筐体に収納された状態を示す斜視図である。
【図2】:図1に示された空気圧縮機を示す斜視図である。
【図3】:図2に示された空気圧縮機の一部立体分解図である。
【図4】:図2に示された空気圧縮機の一部破断側面図である。
【図5】:図2に示された空気圧縮機に圧力計を取り付ける方法を示す斜視図である。
【図6】:図5に示した取付継手部と継手基板が嵌合する状態を示す説明図である。
【図7】:図1に示された筐体の斜視図である。
【図8】:図2に示された空気圧縮機をタイヤに連結した状態を示す斜視図である。
【図9】:図2に示された空気圧縮機とタイヤ補修液容器の連結状態を示す斜視図である。
【図10】:上記各図に示した空気圧縮機の一部とタイヤ補修液容器の一部破断説明図である。
【図11】:上記各図に示した空気圧縮機とタイヤ補修液容器の結合部を示す立体分解図である。
【図12】:上記各図に示した空気圧縮機が送気管を直接利用してタイヤに空気を入れている状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下図面により、本発明に係る空気圧縮機の実施例について説明する。
【実施例1】
【0016】
図1乃至図4は、本発明の比較的優れた実施例として構成された空気圧縮機2および空気圧縮機2の排気分岐管部装置1を示す図である。
この空気圧縮機2には基本的に基板29が設置されており、この基板29は圧縮シリンダー22、モーター23、伝動歯車対231およびモーター23によって駆動され圧縮シリンダー22内で往復運動するピストン24(図4参照)が設けられている。
【0017】
モーター23の動力は、伝動歯車対231(1対の互いに噛み合わさった歯車)、クランク軸232およびピストンロッド241を通して、ピストン24(図4参照)を圧縮シリンダー22内で往復運動させて気体の吸入、圧縮および加圧した気体の排出を促す。空気圧縮機2全体の主要部品はすべて筐体21に収納される。
本発明に係る空気圧縮機2は圧縮シリンダー22上端に分岐管部本体10が延び、この分岐管部本体10は圧縮シリンダー22の送気部筐体221から延びており、圧縮した空気を貯めておくことができ、分岐管部本体10には少なくとも1つの分岐管部13が設けられている。
【0018】
分岐管部13を設置した目的は、圧縮シリンダー22内の圧縮した空気を分岐管部13を通してそれを必要とする機能部品に送るためである。
本発明に係る空気圧縮機の機能部品とは圧力値を示す圧力計4、空気を入れるバルブにつながる送気管3、安全弁7、破損したタイヤを補修する際に使われるタイヤ補修液容器80を指す。もちろん、排気弁或いは安全弁など分岐管部本体10に貯められている空気圧力に関係するその他の部品はすべて機能部品と呼ぶことができる。
【0019】
本発明において、送気管3、圧力計4および安全弁7はそれぞれ分岐管部本体10につながっており、送気管3は空気バルブ或いは送気用のソフトホースを外付けすることができ、圧縮シリンダー22内の加圧気体は送気管3を通って空気が充填されるのを待つ物体内に流れる。
【0020】
圧力計4は加圧気体の圧力を表示する圧力表示部41を持つ。更に、この空気圧縮機20は、空気圧縮機本体2の外。安全弁7などの機能部品を含んでいる。本発明の特徴は、排気分岐管部装置1にあり、送気管3、圧力計4、安全弁7およびタイヤ補修液容器80などの機能部品と圧縮シリンダー22間の簡単且つ確実な連結方法及びその構造にある。
【0021】
本実施例において、分岐管部本体10に設けられた複数個の分岐管構造は分岐管部13と完全に同じであり、各分岐管部13は流路131および送気管3、圧力計4、安全弁7およびタイヤ補修液容器80などの機能部品に連結するために使われる管端部132を持ち、各流路131は分岐管部本体10の排気室101内につながっており、排気室101は流路222を通して圧縮シリンダー22とつながっているので、圧縮シリンダー22内の加圧気体は流路222上の逆止弁5および圧縮コイルバネ6を押し、加圧気体は流路222を通って分岐管部本体10内の排気室101に運ばれ、更には各排気分岐管部13の流路131を通って各機能部品の内部に入る。
【0022】
本実施例において、1つの分岐管部13は送気管3とつながり、他の1つの分岐管部13は圧力計4とつながり、更に他の1つの分岐管部13は安全弁7とつながっており、盲蓋14によって蓋がされているもう1つの分岐管部13は、安全弁との連結などの拡張使用に利用される。
特に重要な点は、機能部品の設置位置を考慮した際に、異なる機能部品に適当な分岐管部を容易に選択し取り付け得る点である。例えば、圧力計4は安全弁7と位置を容易く入れ替えることができ、非常に便利である。
【0023】
更に、この排気分岐管部装置1は継手基板11および取付継手部12を含んでいる。継手基板11には各分岐管部13の管端部132に設けられており、取付継手部12は、空気バルブ(図示せず。)が延びた送気管3からつながる連結端31および圧力計4の本体上などのように、それぞれ機能部品の本体上或いは機能部品が延びてつながっている中間部品上に設けられている。本実施例において、継手基板11は分岐管部管端部132の突出部133から外側に取り付けられ、四隅がカットされた
略長方形の板状をしている。
【0024】
図6に示すように、それは相対する2つの短辺111、相対する2つの長辺112、相対する2つの第1角隅部113および相対する2つの第2角隅部114を持ち、各第1角隅部113と第2角隅部114は短辺111と長辺112につながっている。本実施例において、2つの短辺111の間には短辺間距離bがあり、短辺間距離bは2つの長辺112の間の長辺間距離aより大きい。また、第1角隅部113は円弧状或いは斜めに大きくカットされた状態になっている。
望ましい一実施例に於いて、第1角隅部113の輪郭線は、角隅部をカットする前の矩形の中心点Oを中心とする曲率半径a/2の円弧である。
【0025】
取付継手部12は一断面がコの字状の本体を含んでおり、それは長方形の基板部121および基板部121の両側縁から直角に延びる2つの取付腕部122を持ち、この基板部121は送気管3の連結端31或いは圧力計4などに連結されている。本実施例において、この2つの取付腕部122は基板部121の端部の2つの短辺側から直角に延び、この2つの取付腕部122の間には腕部間距離Dがあり、この距離Dは継手基板11の2つの短辺111の間の短辺間距離aと同じ或いはやや小さくなっている。
【0026】
また基板部121と2つの取付腕部122の間には収納スペース124が形成されており、各取付腕部122の端部には収納スペース124と垂直でこの収納スペースの方向に延びる係止爪123が形成されている。
更に、取付継手部12の収納スペース124内には管端部126があり、管端部126の外周囲にはOリング127が取り付けられている(図4参照)。
【0027】
図5および図6に示すように、圧力計4を分岐管部本体10に連結するとき、圧力計4の取付継手部12の収納スペース124に対応する分岐管部13の管端部132をはめ込むが、その時、取付継手部12の2つの取付腕部122の中心線と継手基板11の2つの長辺112は平行であり、このため取付基板11は、取付継手部12の係止爪を制止することなく、取付継手部12を進行させるが、圧力計4の圧力表示部41は側面を向いた状態になる。
【0028】
続いて、図6の矢印方向に向かって圧力計4を回す。第1角隅部113は円弧状を形成しているので、第1角隅部113は継手基板11に対して反時計回り、取付継手部12の2つの取付腕部122の間を通過する。取付継手部12の2つの取付腕部122が対応する継手基板11の2つの短辺111外側に移動したとき、2つの取付腕部122の間の距離Dは継手基板11の2つの短辺111の間の距離aと同じか、或いはやや小さいので、2つの短辺111は、2つの取付腕部122の内壁面および2つの係止爪123によりしっかりと固定される。
図4に示す継手基板11および取付継手部12の連結断面図のように、この連結状態において、圧力計4の圧力表示部は正しい方向を向くので、読み取り易くなる。分岐管部13から出た圧縮空気は取付継手部12に設けられた管端部126の管端部128を通って圧力計4に作用し、圧力値を示す。
【0029】
第2角隅部114は大円弧状ではなく、又、斜めもカットされていないので、取付継手部12の2つの取付腕部122が回転して継手基板の2つの短辺111の外側に当接したとき、第2角隅部114は取付継手部12が続けて回転するのを防ぎ、このため圧力計4は定位置に収まる。また、圧力計4を図6の矢印方向と反対の方向に回転させると、取付継手部12の2つの取付腕部122は図4のしっかりとはまり合った位置から図5の外れる位置まで回転し、取付継手部12と継手基板11とが分離されるので、圧力計4を取り外すことができる。
【0030】
送気管3など他の機能部品の組み立ても、上述した圧力計4の組み立てと同様である。
取付継手部12の収納スペース124を対応する分岐管部13の管端部132にはめ込み、取付継手部12を回転させてその2つの取付腕部122と継手基板11の2つの短辺111が相互にかみ合うようにすれば組み立ては完成し、非常に便利である。もちろん、安全弁7も同様の方式を以って組み立てが完成する。
【0031】
図4に示すように、送気管3および圧力計4を排気分岐管部装置1の対応する分岐管部13の管端部132に連結した後、Oリング127と分岐管部流路131の内壁がぴったりと合わさることにより、圧縮シリンダー22内の気体の輸送を確保する。そのほか、本創作の盲蓋14の構造は前述した取付継手部12の構造と全く同じで、基板部141、取付腕部142、係止爪143、収納スペース144が設けられている。よって、盲蓋14は分岐管部本体10上の他の予備の分岐管部13に使用することができる。
【0032】
図5に示すように、盲蓋14が旋回し易いように、基板部141の管端部面にはツマミ140が設けられている。
図8から図11に示すように、本発明の設計目的はタイヤ補修に用いるタイヤ補修液容器80を取り付けうるようにすることにある。タイヤ補修液容器80には空間部81が設けられ、タイヤ補修液82をその中に充填できる。
【0033】
タイヤ補修液容器80は本発明の機能部品中の一つであり、タイヤ補修液容器上端部85には取付継手部83があり、取付継手部83には前述した管端部126、管端部128などと同様の機能を持つ入口バルブ86が設けられ、入口バルブの後端には空気注入孔84が形成されている。
【0034】
タイヤ補修液容器80に設けられている取付継手部83の構造は前述したその他の機能部品の取付継手部12と同様で、やはり基板部831、2つの取付腕部832、収納スペース834があり、取付継手部83を利用して素早く空気圧縮機の分岐管部本体の継手基板11に取り付け、圧縮空気が前述した空気注入孔84を通ってタイヤ補修液容器80内に入る。前述したタイヤ補修液容器80には更に底板部88の開口端87が設けられ、タイヤ補修液82が空気圧縮機の圧縮空気によって破損したタイヤ90内に送られ、効率的に破損したタイヤを補修する機能を発揮する。
【0035】
開口端87には空間部81とつながっている出口バルブ89が形成されている。ソフトホース801の一端は前述した出口バルブ89に固定することができ、もう一端にはタイヤ90と連結する際に用いる空気バルブ802が設けられ、タイヤ補修液容器80が空気圧縮機と連動してタイヤを補修する(図8参照)。図8および図10に示すように、本発明に係るタイヤ補修液容器80の取付継手部83、空気注入孔84はその上端部85に設けられ、タイヤ補修液容器80の出口バルブ89はその底板部88に設けられている。空気を入れるとき、圧縮空気はタイヤ補修液82を出口バルブ89から破損したタイヤ90内に直接押して送り、タイヤ補修液82の内部を通過しない。よって、押し出す時の抵抗力は減少し、気泡の発生も防ぐことができる。
【0036】
本発明によれば、タイヤ補修液容器80を空気圧縮機と直接連結する方式を用いることができる。従来のタイヤ補修液容器はソフトホースを使って空気圧縮機とつなぐなど第3の部品を必要とした。一方、本発明のタイヤ補修液容器80に設けられた取付継手部83は空気圧縮機の継手基板11に直接連結することができ、第3の部品が不必要なだけでなく、操作も簡単である。
【0037】
また、タイヤ補修が必要ないときはタイヤ補修液容器80は簡単にとり外すことができ、便利である。この時、分岐管部13の継手基板11は他の機能部品である送気管3に取り付けることができる。図12に示すように、送気管3は圧力が不足しているタイヤ90に直接空気を充填することができ、タイヤを補修する他の器具を装備する必要がない。
【0038】
本発明によれば、タイヤ補修液容器80を素早く空気圧縮機2に着脱することができるため、使用者は簡単に素早く破損したタイヤを補修し、空気を充填することができる。また、本発明に基づいて構成した空気圧縮機2は、その排気分岐管部装置1の設計により、空気を入れるバルブがついた送気管3、圧力計4或いは安全弁7などの使用する機能部品を簡単に取り付けることができるだけでなく、送気管3、圧力計4或いは安全弁7などの機能部品を分岐管部13の望んだ位置に固定することができる。このことから、本発明はすでに予期した設計目的および実施効果を達成できたことになる。
【0039】
空気圧縮機20の全体は、筐体21内に収納され、筐体21(図1および図7参照)の四隅にはそれぞれ蓋体(図示せず)を固定するためのネジ(図示せず。)が嵌るネジ止用柱体211が設けられている。このように、空気圧縮機は筐体21内に完全に収納され、空気圧縮機20は突枠201.202が付いているため、筐体21と蓋体は互いに合わさった後、突枠201は前述した図1の取付継手部12および盲蓋14を押さえ、突枠202は圧力計4の後面を押さえることで、動いたり、外れないようになっている。
【0040】
上述したように、本発明の特徴は、空気圧縮機本体に各種機能部品を取り付ける継手部分にある。
一実施例においては、本発明は下記のように構成される。

吐出側に複数の分岐管部を有する分岐管部本体を備えた空気圧縮機本体と、各分岐管部にそれぞれ取り付けられる機能部品とから成る空気圧縮機であって、
機能部品の管端部に、下記の構成要素1〜3、即ち、
1. 中央に機能部品の管路に通じる管端部を形成する管端部が貫通する円孔を有する基板部。
2. 基板部の両端縁部から対をなして、かつ、相互間に間隔Dを介して、突出する一対の取付腕部。
3. 取付腕部のそれぞれの自由端部から、且つそれらの先端間が間隔dを介して相対向するように突出する把持爪。
とから成る、取付継手部を設け、
空気圧縮機本体の分岐管部の端部に、下記の形状、即ち、

中央に分岐管部が貫通する円孔を有し、上記把持爪先端間隔dより狭い長辺間間隔bと、上記把持爪先端間隔dより広い短辺間間隔aとを有する矩形板の一方の対角線上の角隅部を切り取り所望の輪郭線を有する角隅部を形成し、
且つ、
元の矩形板の対角線の交点Oと、角隅部の輪郭線上の点Pの間の最大距離Lを、
d<2L<D
の範囲内の値として成る継手基板を設ける。
ここで、
d<2L<D
とする理由は、継手基板を一対の把持爪の間を通り抜けさせると共に、これを90°回転させたとき、継手基板を把持爪により把持して、空気圧縮機の排気分岐管と機能部品の接続管とを連通させるためである。
【0041】
上記の構成において、継手基板を機能部品側に設け、取付継手部を機能部品側に設けることが出来る。
この場合、本発明に係る空気圧縮機は以下のように構成される。

吐出側に複数の分岐管部を有する分岐管部本体を備えた空気圧縮機本体と、各分岐管部にそれぞれ取り付けられる機能部品とから成る空気圧縮機であって、
空気圧縮機本体の分岐管部の端部に、下記の構成要素1〜3、即ち、
1. 中央に分岐管部の管路に通じる流路を形成する管端部が貫通する円孔を有する基板部。
2. 基板部の両端縁部から対をなして、かつ、相互間に間隔Dを介して、突出する一対の取付腕部。
3. 取付腕部のそれぞれの自由端部から、且つそれらの先端間が間隔dを介して相対向するように突出する把持爪。
とから成る、取付継手部を設け、
機能部品がその管端部に、下記の形状、即ち、

中央に管端部が貫通する円孔を有し、上記把持爪先端間隔dより狭い長辺間間隔bと、上記把持爪先端間隔dより広い短辺間間隔aとを有する矩形板の一方の対角線上の角隅部を切り取り輪郭線を有する角隅部を設け、
且つ、
元の矩形板の対角線の交点Oと、輪郭線上の点Pの間の最大距離Lを、
d<2L<D
の範囲内の値として成る継手基板を設ける。
【0042】
而して、上記何れの場合でも、
0<D−2L≪D
2L=a
とすることが望ましい。
【0043】
而して、上記の取付継手部を取付基盤と取付結合したとき、その内部では空気圧縮機本体側の高圧空気供給管路と、機能部品の内部管路とが機密に連結されるよう構成することは勿論である。その連結方法には多様な変更例があるので、その連結方法は特に限定されないが、好ましい方法としては、図示されているように、双方の管路を印籠継手により結合し、その両者の間に適宜のシール部材、たとえばOリングなどを用いてシールを行うことが推奨されるものである。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明に係る空気圧縮機は、自動車、自転車等のタイヤチューブの修理に好適に使用できるので、実施すれば多大の利益が得られる。
【符号の説明】
【0045】
1 排気分岐管部
10 分岐管部本体
101 排気室
11 継手基板
111 短辺
112 長辺
113 第1角隅部
114 第2角隅部
12 取付継手部
121 基板部
122 取付腕部
123 係止爪
124 収納スペース
126 管端部
127 Oリング
128 管端部
13 分岐管部
131 流路
132 管端部
133 突出部
14 盲蓋
140 ツマミ
141 基板部
142 取付腕部
143 係止爪
144 収納スペース
2 空気圧縮機本体
20 空気圧縮機
21 筐体
201 突枠
202 突枠
203 ネジ止め柱
211 ネジ止め柱
22 圧縮シリンダー
221 送気部筐体
222 流路
23 モーター
231 伝動歯車対
232 クランク軸
24 ピストン
241 ピストンロッド
29 基板
3 送気管
31 連結端
4 圧力計
41 圧力表示部
5 弁
6 圧縮コイルバネ
7 安全弁
80 タイヤ補修液容器
801 ソフトホース
802 給気口
81 空間部
82 タイヤ補修液
83 取付継手部
831 基板部
832 2つの取付腕部
834 収納スペース
84 空気注入孔
85 上端部
86 バルブ
87 開口端
88 底板部
89 補修液排出口
90 タイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吐出側に複数の分岐管部(13)を有する分岐管部本体(10)を備えた空気圧縮機本体(2)と、各分岐管部(13)にそれぞれ取り付けられる機能部品(3,4、5その他)とから成る空気圧縮機(20)であって、
機能部品(3、4、5その他)がその管端部(126)に、下記の構成要素1〜3、即ち、
1. 中央に機能部品(3、4、5その他)の管路に通じる管端部(128)を形成する管端部(126)が貫通する円孔を有する基板部(121)。
2. 基板部(121)の両端縁部から対をなして、かつ、相互間に間隔Dを介して、突出する一対の取付腕部(122、122)。
3. 取付腕部(122、122)のそれぞれの自由端部から、且つそれらの先端間が間隔Dを介して相対向するように突出する把持爪(123,123)。
とから成る、取付継手部(12)を具備し、
空気圧縮機本体(2)が、その分岐管部(13)の端部に、下記の形状、即ち、
中央に分岐管部(13)が貫通する円孔を有し、上記把持爪先端間隔Dより狭い長辺間間隔bと、上記把持爪先端間隔dより広い短辺間間隔aとを有する矩形板の一方の対角線上の角隅部を切り取り輪郭線(113)を有する第1角隅部(113)を形成し、
且つ、
元の矩形板の対角線の交点Oと、輪郭線(113)上の点Pの間の最大距離Lを、
d<2L<D
の範囲内の値として成る継手基板(11)を具備することを特徴とする上記の空気圧縮機(20)。
【請求項2】
吐出側に複数の分岐管部(13)を有する分岐管部本体(10)を備えた空気圧縮機本体(2)と、各分岐管部(13)にそれぞれ取り付けられる機能部品(3,4、5その他)とから成る空気圧縮機(20)であって、
空気圧縮機本体(2)が、その分岐管部(13)の端部に、下記の構成要素1〜3、即ち、
1. 中央に分岐管部(13)の管路に通じる流路(131)を形成する管端部(132)が貫通する円孔を有する基板部(121)。
2. 基板部(121)の両端縁部から対をなして、かつ、相互間に間隔Dを介して、突出する一対の取付腕部(124、124)。
3. 取付腕部(124、124)のそれぞれの自由端部から、且つそれらの先端間が間隔Dを介して相対向するように突出する把持爪(123,123)。
とから成る、取付継手部(12)を具備し、
機能部品(3、4、5その他)がその管端部(126)に、下記の形状、即ち、
中央に管端部(126)が貫通する円孔を有し、上記把持爪先端間隔Dより狭い長辺間間隔bと、上記把持爪先端間隔dより広い短辺間間隔aとを有する矩形板の一方の対角線上の角隅部を切り取り輪郭線(113)を有する第1角隅部(113)を形成し、
且つ、
元の矩形板の対角線の交点Oと、輪郭線(113)上の点Pの間の最大距離Lを、
d<2L<D
の範囲内の値として成る継手基板(11)を具備することを特徴とする上記の空気圧縮機(20)。
【請求項3】
0<d−L≪d
である、請求項1又は2に記載の空気圧縮機(20)。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate