説明

空気清浄機

【課題】 冷暖房機と併用した場合に、消費電力の低減を図ることができる空気清浄機を提供する。
【解決手段】 空気を吸入するための送風機8を備え、送風機8により吸入した空気を浄化し、吹出す空気清浄機。周囲温度を検出する温度センサ42aと、温度センサ42aで検出した温度が上昇し続ける時間または下降し続ける時間に応じて、送風機8の回転を制御する制御部40とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気を吸入して浄化した後、吹出す空気清浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
室内の空気には、塵埃、花粉及びタバコの煙等の、人体に有害な微粒子及び有害なガスが含まれている。近年、住宅の気密度が高まるに伴い、これらの微粒子又はガスが室内に滞留する度合いが増す一方で、積極的な換気が行われる機会は減少している。このような状況にあって、室内の空気を浄化する機能を有する空気浄化機の普及が進んでいる。
【0003】
空気浄化機は、送風機の回転により、室内の空気をエアフィルタを通じて取り込み、その際に空気中の微粒子を捕集すると共に、有害なガスを吸着又は分解することにより、空気を浄化する。その後、イオン発生器より放出されたイオンを浄化された空気に含ませることもある。そして、浄化された空気は、空気浄化機の吹出口より再び室内に戻される。
【0004】
空気浄化機の中には、室内の湿度を使用者に快適な値に調節するために、加湿機能を併せ持つものがある。加湿機能を有する空気浄化機では、内部の通気路の一部又は全部を遮るように、水を含ませた加湿フィルタを配置してあり、前記エアフィルタにより浄化された空気が、当該加湿フィルタを通過する際に加湿されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、空気清浄機は、送風機の回転により、室内の空気をエアフィルタを通じて取り込み、空気を浄化した後、吹出口より再び室内に戻す機能を有しており、この空気の流れがサーキュレータとしても機能することが知られており、暖房時や冷房時に生じる室内の温度ムラを解消させるために用いられることがあった(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
【0006】
この室内の温度ムラを室内の空気の循環を促すことにより解消すれば、暖房の場合は設定温度を1〜3℃低く、冷房の場合は1〜3℃高く設定しても同様の体感温度となり、省エネを実現することができる。
【特許文献1】特開2006−46729号公報
【特許文献2】特開2001−41518号公報
【特許文献3】特開2001−56147号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2に記載の温度センサが1つの構成においては、サーキュレート運転を停止するタイミングが予め設定した時間で制御されているので、室内の温度ムラが解消していない状態でサーキュレート運転が停止してしまうことがあり、その分冷暖房機の電力を余計に消費してしまっていた。また、冷暖房機を停止した場合でもサーキュレート運転が続いてしまうことがあり、その分空気清浄機の電力を余計に消費してしまっていた。
【0008】
また、特許文献3に記載の温度センサが2つの構成においては、温度センサとして天井面等の輻射熱を検出する温度センサを用いている。このような非接触式の温度センサを用いると、天井面等が外部環境の影響を受けやすい場合、例えば天窓に対して検出を行うと、的確な温度検出ができない場合がある。また、天井面の蛍光灯に対して検出を行っても、的確な温度検出ができない場合がある。このような不具合があると、室内の温度ムラを低減する適切なサーキュレート運転の制御ができなくなってしまう。このような問題を解消するために、温度センサをスイングするように駆動機構を設けることが考えられるが、そうすると、余計な消費電力を消費したり、構造が複雑化して故障の原因になることが懸念される。
【0009】
本発明は、冷暖房機と併用した場合に、消費電力の低減を図ることができる空気清浄機を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、簡素な構造で、適切なサーキュレート運転の制御が可能な空気清浄機を提供することを目的とする
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る空気清浄機は、空気を吸入するための送風機を備え、該送風機により吸入した空気を浄化し、吹出す空気清浄機において、周囲温度を検出する温度センサと、該温度センサで検出した温度が上昇し続ける時間または下降し続ける時間に応じて、前記送風機の回転を制御する制御部とを設けたことを特徴とする。
【0012】
上記発明によれば、温度が上昇し続ける時間または下降し続ける時間に応じて、例えば冷暖房機が動作を停止したと判断して、空気清浄機のサーキュレート機能が自動的に停止するように空気清浄機の送風機の回転を制御する。そのため、冷暖房中にサーキュレート運転が停止してしまうことがなくなり冷暖房機の消費電力を低減できる。また、冷暖房を停止したらサーキュレート運転も停止するので空気清浄機の消費電力も低減することができる。
【0013】
また、温度制御においては、温度が設定値を上下動するようなハンチングという現象が一般的に発生する。このハンチングについて、本明細書では、振幅が時間経過に従って小さくなる場合も、大きくなる場合も、一定の場合もハンチングと称する。また、周期が時間経過に従って短くなる場合も、長くなる場合も、一定の場合もハンチングと称する。
【0014】
このようなハンチングが冷暖房時に生じた場合、室内の温度ムラが少なくなり安定してくると、ハンチングの度合いが小さくなり、周期(隣り合う極大値の間の時間や隣り合う極小値の間の時間など)が長くなる。したがって、上記発明によれば、ハンチング状態において、温度が上昇し続ける時間または下降し続ける時間に応じて、ハンチングの度合いが小さくなり温度が安定状態に近づき、サーキュレート機能が不要と判断して、空気清浄機のサーキュレート機能が自動的に停止するように空気清浄機の送風機の回転を制御するようにいてもよい。これによれば、空気清浄機のサーキュレート機能を余計に動作させなくして、消費電力を低減できる。
【0015】
本発明に係る空気清浄機は、上記の構成に加えて、前記制御部は、前記温度センサで検出した温度が上昇し続ける時間または下降し続ける時間が基準時間を超えると、前記送風機の回転数を下げるように制御することを特徴とする。
【0016】
上記発明によれば、温度が上昇し続ける時間または下降し続ける時間が基準時間を超えると、例えば暖房機や冷房機が運転を停止したものと判断して、サーキュレート機能を自動的に停止するように空気清浄機の送風機の回転数を下げるように制御するので、より確実に冷暖房機の消費電力や空気清浄機の消費電力を低減することができる。
【0017】
また、上記発明によれば、ハンチング状態において、温度が上昇し続ける時間または下降し続ける時間が基準時間を超えると、ハンチングの度合いが小さくなり温度が安定状態に近づき、サーキュレート機能が不要と判断して、空気清浄機のサーキュレート機能が自動的に停止するように空気清浄機の回転を制御するようにしてもよい。これによれば、空気清浄機のサーキュレート機能を余計に動作させなくして、消費電力を低減できる。
【0018】
本発明に係る空気清浄機は、空気を吸入するための送風機を備え、該送風機により吸入した空気を浄化し、吹出す空気清浄機において、周囲温度を検出する温度センサと、該温度センサで検出した温度のハンチングの状態に応じて、前記送風機の回転を制御する制御部とを設けたことを特徴とする。
【0019】
上記発明によれば、ハンチングの状態に応じて、冷暖房機が運転中か停止しているか、または冷暖房時に温度が安定状態に近いかを判断して、空気清浄機のサーキュレート機能が自動的に停止するように空気清浄機の回転を制御するので、空気清浄機のサーキュレート機能を余計に動作させなくして、消費電力を低減できる。
【0020】
本発明に係る空気清浄機は、上記の構成に加えて、前記制御部は、基準時間あたりの前記ハンチングの極大値および/または極小値の数に応じて、前記送風機の回転を制御することを特徴とする。
【0021】
上記発明によれば、基準時間あたりのハンチングの極大値および/または極小値の数に応じて、冷暖房機が運転中か停止しているか、または冷暖房時に温度が安定状態に近いか否かを的確に判断できるので、より確実に冷暖房機と空気清浄機の消費電力を低減できる。
【0022】
本発明に係る空気清浄機は、上記の構成に加えて、前記制御部は、前記ハンチングの周期に応じて、前記送風機の回転を制御することを特徴とする。
【0023】
上記発明によれば、ハンチングの周期に応じて、冷暖房機が運転中か停止しているか、または冷暖房時に温度が安定状態に近いか否かをより的確に判断できるので、より確実に冷暖房機と空気清浄機の消費電力を低減できる。
【0024】
本発明に係る空気清浄機は、空気を吸入するための送風機を備え、該送風機により吸入した空気を浄化し、吹出す空気清浄機において、本体上部に配置された接触式の第1温度センサと、本体下部に配置された接触式の第2温度センサと、前記第1温度センサと前記第2温度センサとで検出した温度の差に応じて、前記送風機の回転を制御する制御部とを設けたことを特徴とする。
【0025】
この種の空気清浄機の通常の高さは60cm程度であるが、本発明者らは、この空気清浄機の本体の上下部のそれぞれに接触式温度センサを取り付ければ、50cm程度の高低差を確保でき、それらの温度センサで温度検出を行えば、室内の温度ムラを十分に検出できることを見出した。
【0026】
したがって、上記発明は、空気清浄機本体の上下部のそれぞれに配置された接触式の第1温度センサと第2温度センサとを用いて的確に温度検出し、それらの温度差に応じて空気清浄機の送風機の回転を制御できるので、簡素な構成で適切なサーキュレート運転の制御を可能とする。
【0027】
なお、ここで、温度センサは、大別すれば、検出対象の物質に接触して温度を検出する接触式と、検出対象の物質に接触せずに温度を検出する非接触式との二つに分けられる。このうち、非接触式温度センサは、特許文献3に記載の輻射熱を検出するようなタイプが含まれ、一般に赤外線温度センサと呼ばれているものがある。一方、接触式温度センサとしては、白金測温抵抗体、サーミスタ、熱電対、IC化温度センサ(トランジスタの温度特性を利用したもの)、水晶温度計(クリスタルのYカットを利用したもの)、水銀・アルコール温度計(熱膨張を利用したもの)などが挙げられるが、これらのうち、白金測温抵抗体、サーミスタ、熱電対、IC化温度センサ、水晶温度計等の検出結果を電気的に出力する電気式のものが本発明に好適である。
【0028】
本発明に係る空気清浄機は、上記の構成に加えて、加湿機能を有することを特徴する。
【0029】
加湿機能を有する空気清浄機は、通常湿度センサを備えている。そして、加湿機能付き空気清浄機の中には、温度に応じて湿度の設定値を変化させて、加湿制御を行うために、加えて温度センサを備えるものがある。
【0030】
したがって、上記発明によれば、温度に応じて湿度の設定値を変化させて加湿制御を行う加湿機能付を有するものであれば、新たに温度センサを追加することなく、加湿制御に用いている温度センサを兼用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
〔実施形態1〕
以下、本発明に係る空気清浄機の実施の一形態について、図1〜6に基づいて説明する。ここでは、イオン放出機能を持ち空気加湿機能を有する空気清浄機を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、サーキュレート機能を有するものであれば如何なる空気清浄機にも適用が可能である。
【0032】
まず、空気清浄機の構造について説明する。図1は、本実施形態の空気清浄機を正面右上から見た略示斜視図であり、図2は、空気清浄機1の内部構成を示す略示右側断面図である。図中2は筐体であり、筐体2の前面側には前面パネル3を取り付けてある。筐体2は、また、背面側に矩形の開口を有し、該開口の内側には、エアフィルタを収納するために矩形の枠体を形成してある。
【0033】
該枠体には、エアフィルタとして、空気中の臭気成分を吸着する脱臭フィルタ4及び微細な塵埃を捕集する集塵フィルタ5を、背面側よりこの順に重ね合わせて収納してある。前記枠体の背面側は、格子状に多数の通気孔を有する略矩形の集塵用のプレフィルタを兼用したフィルタ押え枠6を取り付けて閉塞し、エアフィルタの脱落を防止している。
【0034】
脱臭フィルタ4は、活性炭を均一に分散させたポリエステル製の不織布を矩形の枠に貼り付けたものである。また、集塵フィルタ5は、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタであって、ポリエステル又はビニロン系の不織布からなる骨材と電石加工を施したメルトブロー不織布とを合わせた濾材を折り畳み、更にその上下面にハイドロキシアパタイト加工を施した不織布からなる抗菌シートを重ねて熱圧着したものに、枠材を溶着したものである。
【0035】
前記枠体の前方には、エアフィルタから通風される空気に加湿するための加湿器17が配されている。加湿器17は、円盤状の枠体及び折り畳まれた吸水材からなる加湿フィルタ14、並びに加湿フィルタ14の下方、筐体2の下部に配されて一側方から着脱可能なトレイ15を有する。トレイ15は、一側方から着脱可能な給水タンク16と連通され、給水タンク16から適時所定水位まで水が供給される。加湿フィルタ14は、トレイ15内に立設された支柱上端部の加湿フィルタ駆動モータ7に回動可能に軸支されて、下部がトレイ15に貯水された水に浸されることにより、吸水材全体が水を含浸するようにしてある。
【0036】
加湿フィルタ14の前面側には、多数の通気孔が形成された隔壁23が配され、隔壁23と前面パネル3とに挟まれるようにして送風機8が配設されている。送風機8は、隔壁21によって離隔されたファンモータ9及びファン10からなる。ファンモータ9は回転数の制御が容易な直流モータであり、隔壁21の正面側に固設されている。ファン10には、低騒音のターボファンを採用しているが、プロペラファン、クロスフローファン等、他のファンでもよい。
【0037】
送風機8の上方には、隔壁21及び隔壁23によって形成された上向きの通風路11が、背面側に傾斜して外装まで連通している。外装の上面は、正面側の天板と、該天板の後縁からフィルタ押え枠6の上縁まで後傾する傾斜面とで形成されている。通風路11は、前記傾斜面の上端部に開口する吹出口11aを有し、吹き出し口11aには、吹き出す空気の方向を変更するための風向板12が設けられている。通風路11の途中には、ファン10から吹出口11aに向かう空気中に、正及び/又は負のイオンを放出するためのイオン発生器18が設置されている。
【0038】
外装の上面の天板には、電源のオン/オフ及び各運転モード設定を行うための操作ボタン48、並びに各運転モードを表示するためのLEDからなる表示ランプ49aを有する操作表示部13が配されている。
【0039】
操作ボタン48には、電源をオン/オフするための電源ボタン、空気浄化機能の設定を行うための空気浄化設定ボタン、加湿を行うための加湿空気清浄ボタン、イオンの放出をオン/オフするためのイオン放出ボタン、及び手動でサーキュレート運転をオン/オフするためのサーキュレートボタンが備えられている。
【0040】
表示ランプ49aには、電源ボタン、空気浄化設定ボタン、加湿設定ボタン、イオン放出ボタン、及びサーキュレートボタンの各操作又は自動運転に従って、夫々電源のオン/オフ、空気浄化の運転モード、加湿の運転モード、イオン放出のオン/オフ、サーキュレートの運転モードを各表示する電源表示ランプ、空気浄化運転モード表示ランプ、加湿運転モード表示ランプ、イオン放出表示ランプ、及びサーキュレート運転モード表示ランプが備えられている。
【0041】
前面パネル3の上部中央には、後述する各センサが検出した内容を表示するための表示ランプ49bを備えている。また、表示ランプ49bには、湿度センサ45の検出値に基づいて周囲の湿度を表示する湿度表示ランプ、温度センサ42aの検出値に基づいて周囲の温度を表示する温度表示ランプ、及びトレイ水位検出スイッチ46(図示せず)の検出値に基づいて給水タンク16への水の補給を促すための給水表示ランプが備えられている。
【0042】
上記構成において、送風機8のファンモータ9が回転した場合、フィルタ押え枠6の背面側より空気が吸入される。吸入された空気は、脱臭フィルタ4及び集塵フィルタ5によって浄化され、隔壁23の通気孔を通過してファン10に吸い込まれる。ファン10に吸い込まれた空気は、ファンブレードの間を通ってファン10の外周から通風路11へ圧送され、吹出口11aより外部へ吹き出される。
【0043】
空気清浄機1の本体上部には、温度センサ42a、湿度センサ45、埃センサ43(図3参照)、臭気センサ44(図3参照)といったセンサ類が設置されている。温度センサ42aは周囲の温度を検出し、湿度センサ45は周囲の湿度を検出し、埃センサ43は発光素子及び受光素子間の空気中に浮遊する塵埃及び粒子を検出する。臭気センサ44は金属酸化物半導体の表面にガスが吸着することにより、抵抗値が変化することを利用して、臭気成分を検出するものである。これらのセンサ類は、ファンモータ9、ファン10により吸い込まれる空気が脱臭フィルタ4や集塵フィルタ5で浄化される前の経路内に設けられている。これにより、空気の状況を検知することができる。
【0044】
本実施形態では、温度センサ42aにサーミスタを用いているが、他の接触式温度センサや非接触式温度センサを用いてもよい。なお、装置を複雑化させる非接触式温度センサを用いなくてもよく、また、検出結果を電気的に出力するサーミスタ、白金測温抵抗体、熱電対、IC化温度センサ、水晶温度計等の方が後述する制御部40による制御に検出結果を直接用いることができるので好ましい。
【0045】
なお、温度センサ42aと湿度センサ45とは、一体化して形成されてもよい。
【0046】
また、温度センサ42a、湿度センサ45、埃センサ43、臭気センサ44といったセンサ類の設置位置は、空気清浄機の本体上部に限定されるものではなく、ファンモータ9、ファン10により吸い込まれる空気が脱臭フィルタ4や集塵フィルタ5で浄化される前の経路内にあれば何処にあってもよい。
【0047】
本実施形態では、一例として、フィルタ押え枠6の側方に開口部を設け、その開口部の奥に温度センサ42a及び湿度
センサ45を含むセンサ類を配置し、その開口部からファンモータ9、ファン10により吸い込まれる空気が、センサ類を経由して、フィルタ押え枠6から吸い込まれた空気と合流して、脱臭フィルタ4に達するような経路を形成している。
【0048】
以上、空気清浄機1の構成について説明した。この空気清浄機1について、続いて図3を参照し、本実施形態の空気清浄機の制御回路について説明する。図3は、本実施形態の制御系統の概略構成を示すブロック図である。制御部40は、プログラム等の情報を記憶するROM、ROMに予め格納されている制御プログラムに従って入出力制御及び演算を実行するCPU、一時的に発生した情報を記憶するRAM、並びに外部回路との入出力を行う入出力インタフェースを有している。
【0049】
制御部40には、入出力インタフェースを介して、周囲の湿度を検出する湿度センサ45、周囲の温度を検出する温度センサ42a、周囲の埃を検出する埃センサ43、周囲の臭気を検出する臭気センサ44、及びトレイ15の水位を検出するトレイ検出スイッチ46(図示せず)が接続され、制御部40は、これらのセンサの検出値及びスイッチの検出状態を取り込む。
【0050】
更に、制御部40には、風向板駆動回路50、送風機駆動回路51、加湿器駆動回路52及びイオン発生器駆動回路53を介して、夫々風向板12のスッテピングモータ、送風機8のファンモータ9、加湿器17の加湿フィルタ14の駆動モータ7、及びイオン発生器18が接続されている。制御部40は、操作ボタン48から受け付けた操作並びに上述の各センサの検出値及び各スイッチの検出状態に基づいて、上記各駆動回路を制御する。これにより、風向板12の風向、送風機8の風量、加湿器17の加湿量及びイオン発生器18のイオン発生量が制御される。
【0051】
ここでサーキュレート運転とは、空気を循環させるように、空気清浄機の送風機8の回転数を通常運転時よりも上げて風量を上げる運転である。なお、ここで通常運転時とは、センサ類で異常状態を検出して(例えば、臭気センサ44でタバコによる臭いを検出したとき)、空気清浄機の送風機8の回転数を上げる運転を除く。
【0052】
本実施形態における加湿機能は、3段階の温度域で夫々異なる湿度に制御するものである。具体的には、18℃以下では湿度を約65%に、18℃〜24℃では湿度を約60%に、24℃以上では湿度を約55%にコントロールする。
【0053】
なお、温度センサ42aによる温度の検出結果は、サーキュレート運転の制御及び加湿機能の制御の両方に用いられる。
【0054】
次に、温度センサ42aによる温度の検出結果を用いたサーキュレート運転の制御部の手順について説明する。図4は、自動設定モードにおける制御部40の処理手順を示すフローチャートである。以下の処理は、制御部40のマイクロコンピュータの内蔵ROMに予め格納されている制御プログラムに従って、マイクロコンピュータのCPUにより実行される。制御部40は、操作ボタン48から設定された上記自動設定モード及び目標湿度の設定を受け付けた場合、加湿フィルタ14の駆動モータ7のON/OFF、及び送風機8のファンモータ9の回転数を、夫々所定の初期値に設定(本実施形態では、風量が「弱」に相当する回転数)して以下の処理をスタートさせ、次回、運転モードが変更されるまで処理を継続する。また、送風機8のファンモータ9の駆動モータは、高速度から微速度まで、段階的に速度(回転数)の制御を行うものとする。
【0055】
以下の処理において、制御部40は、サーキュレート機能を動作させる際に、空気清浄機の風量を「弱」運転から「強」運転に切り替えて運転するように送風駆動回路51を制御するものとして説明する。
【0056】
制御部40は、空気清浄機の風量が「弱」の運転状態(サーキュレート機能OFF)で(ステップS11)、過去2分間の温度変化の幅を検出する(ステップS12)。温度変化の幅が3℃未満と判定されたときは(ステップS12:3℃未満)待機し、温度変化の幅が3℃以上と判定されたときは(ステップS12:3℃以上)、制御部40は、空気清浄機の風量を「弱」(サーキュレート機能OFF)から「強」(サーキュレート機能がON)の運転に切り替えるよう送風機駆動回路51を制御し(ステップS13)、サーキュレート機能が動作していることを示すサーキュレートランプを点灯させ(ステップS14)、タイマー1の動作をスタートさせる(ステップS15)。
【0057】
続いて、制御部40は、温度変化が上昇方向かを判定する(ステップS16)。温度変化が上昇方向と判定されたときは(ステップS16:上昇方向)、制御部40は、引き続き温度変化の方向が上昇方向かを判定し(ステップS17)、上昇方向と判定したときは(ステップS17:上昇方向)、タイマー1の動作時間が20分を超えているか判断する(ステップS18)。20分を超えていないと判定されたときは(ステップS18:no)、制御部40は、処理をステップS17に戻す。一方、温度変化が下降方向と判定されたときは(ステップS16:下降方向)、引き続き温度変化の方向が下降方向かを判定し(ステップS19)、下降方向と判定したときは(ステップS19:下降方向)、タイマー1の動作時間が20分を超えているか判断する(ステップS20)。20分を超えていない判定されたときは(ステップS20:no)、制御部40は、処理をステップS19に戻す。ステップS17で温度変化の方向が下降方向と判定したときは(ステップS17:下降方向)、制御部40は、タイマー1のカウントを「0」にクリアして再スタートさせ(ステップS21)、処理をステップS19に進める。ステップS19で温度変化の方向が上昇方向と判定したときは(ステップS19:上昇方向)、制御部40は、タイマー1のカウントを「0」にクリアして再スタートさせ(ステップS22)、処理をステップS17に進める。
【0058】
ステップS18又はステップS20でタイマー1の動作時間が20分を超えたと判定した場合、制御部40は、タイマー1の動作をストップさせ(ステップS23)、風量を「強」(サーキュレート機能ON)から「弱」(サーキュレート機能OFF)の運転に切り替えるよう送風駆動回路51を制御し(ステップS24)、サーキュレートランプを消灯させる(ステップS25)。
【0059】
一方、例えば室内が広く、冷暖房運転を20分間続けても設定温度まで達せずにサーキュレート機能がOFFされてしまうような場合が想定されるときは、最初のタイマー1のカウント設定時間だけを延ばすようなフローで処理すればよい。例えば、最初のタイマー1のカウント設定時間を60分で処理する場合の、制御部40の処理手順のフローチャートを図5a〜cに基づいて説明する。
【0060】
制御部40は、空気清浄機の風量が「弱」の運転状態(サーキュレート機能OFF)で(ステップS111)、過去2分間の温度変化の幅を検出する(ステップS112)。温度変化の幅が3℃未満と判定されたときは(ステップS112:3℃未満)待機し、温度変化の幅が3℃以上と判定されたときは(ステップS112:3℃以上)、制御部40は、空気清浄機の風量を「弱」(サーキュレート機能OFF)から「強」(サーキュレート機能がON)の運転に切り替えるよう送風機駆動回路51を制御し(ステップS113)、サーキュレート機能が動作していることを示すサーキュレートランプを点灯させ(ステップS114)、ハンチングフラグを「0」に設定し(ステップS115)、タイマー1の動作をスタートさせる(ステップS116)。
【0061】
続いて、制御部40は、温度変化が上昇方向かを判定する(ステップS117)。温度変化が上昇方向と判定されたときは(ステップS117:上昇方向)、制御部40は、引き続き温度変化の方向が上昇方向かを判定し(ステップS118)、上昇方向と判定したときは(ステップS118:上昇方向)、ハンチングフラグが1かを判定する(ステップS119)。0と判定されたときは(ステップS119:0)、タイマー1の動作時間が60分を超えているか判断する(ステップS121)。60分を超えていないと判定されたときは(ステップS121:no)、制御部40は、処理をステップS118に戻す。ハンチングフラグが1と判定されたときは(ステップS119:1)、タイマー1の動作時間が20分を超えているか判断する(ステップS120)。20分を超えていないと判定されたときは(ステップS120:no)、制御部40は、処理をステップS118に戻す。一方、温度変化が下降方向と判定されたときは(ステップS117:下降方向)、引き続き温度変化の方向が下降方向かを判定し(ステップS122)、下降方向と判定したときは(ステップS122:下降方向)、ハンチングのフラグが1かを判定する(ステップS123)。0と判定されたときは(ステップS123:0)、タイマー1の動作時間が60分を超えているか判断する(ステップS125)。60分を超えていないと判定されたときは(ステップS125:no)、制御部40は、処理をステップS122に戻す。ハンチングフラグが1と判定されたときは(ステップS123:1)、タイマー1の動作時間が20分を超えているか判断する(ステップS124)。20分を超えていない判定されたときは(ステップS124:no)、制御部40は、処理をステップS122に戻す。
【0062】
ステップS118で温度変化が下降方向と判定したときは(ステップS118:下降方向)、制御部40は、ハンチングフラグを「1」に設定し(ステップS126)、タイマー1のカウントを「0」にクリアして再スタートさせ(ステップS127)、処理をステップS122に進める。ステップS122で温度変化が上昇方向と判定したときは(ステップS122:上昇方向)、制御部40は、ハンチングフラグを「1」に設定し(ステップS128)、タイマー1のカウントを「0」にクリアして再スタートさせ(ステップS129)、処理をステップS118に進める。
【0063】
ステップS121又はステップS125でタイマー1の動作時間が60分を超えたと判定した場合、及びステップS120又はステップS124でタイマー1の動作時間が20分を超えたと判定した場合、制御部40は、タイマー1の動作をストップさせ(ステップS130)、風量を「強」(サーキュレート機能ON)から「弱」(サーキュレート機能OFF)の運転に切り替えるよう送風駆動回路51を制御し(ステップS131)、サーキュレートランプを消灯させる(ステップS132)。
【0064】
なお、温度変化が上昇方向か又は下降方向かを判定するステップにおいては、30秒毎や1分毎に温度の検出を行い、その間の温度差に基づいて判定するが、温度検出の間隔はこれに限定されるものではなく、制御のやり方に応じて適宜設定してもよい。また、温度センサによる温度の検出値には測定精度や環境変化に応じて微動するようなバラツキが生じるが(後述の図8、9参照)、それを考慮して温度検出の間隔を設定すればよい。
【0065】
なお、タイマー1の動作時間は適宜設定してよいが、人がドアを開閉して温度が急激に下がったときに誤動作(サーキュレート運転が停止)しないように、十分に長い時間に設定するのが好ましい。
【0066】
次に、本実施形態の空気清浄機を使用した場合と使用しない場合の温度変化について比較説明する。図6は、暖房機の運転を開始してから停止するまでの、サーキュレート運転した場合とサーキュレート運転しない場合との温度推移のグラフである。縦軸は温度センサによる検出温度、横軸は時間経過を示している。点線がサーキュレート運転あり(本実施形態の空気清浄機を使用)の場合のものであり、実線がサーキュレート運転なし(本実施形態の空気清浄機を使用しない)の場合のものである。
【0067】
暖房機を動作させると、温度は暖房機の設定温度に向かって上昇する。この際、2分間の間に3℃以上の温度上昇があったときは、空気清浄機のサーキュレート機能が動作を始める(空気清浄機の風量が弱から強に切り替わるように送風機の回転を制御する)。
【0068】
暖房運転開始後、温度センサによる検出温度は、暖房機の設定温度に向けて上昇した後、オーバーシュートする。その後、設定温度に対して温度が上回ったり下回ったりを繰り返して波打つ状態、いわゆるハンチングが生じる。
【0069】
なお、本願明細書において、ハンチングとは、暖房機や冷房機等の設定温度に対して温度が上回ったり下回ったりを繰り返して波打つ状態を言い、時間経過に従って、振幅が一定ものや、振幅が増大するもの、振幅が減衰するものを含む。また、ハンチングとは、時間経過に従って、周期が一定のものや、周期が長くなるもの、周期が短くなるものを含む。一般に設定温度に対するハンチングの振幅は、その幅が大きいほど温度ムラが大きく、その幅が小さいほど温度ムラが少なく、時間経過とともに室内の温度ムラが少なくなり安定してくるとハンチングの度合いが小さくなる。
【0070】
ここでは、サーキュレート運転ありの場合は、サーキュレート運転なしの場合よりも振幅が小さくなっており、温度ムラが少なくなっている。
【0071】
また、暖房運転中は、予め設定した基準時間以内、例えば20分間以内に、温度が上昇から下降または下降から上昇に変化していて、空気清浄機のサーキュレート機能は動作を継続する。
【0072】
次に、暖房機を停止させる。すると、温度センサによる検出温度は下降を始める。温度が上昇から下降に変わった時点から、予め設定した基準時間の20分間を超えて、温度が下降し続ける場合は、制御部は、暖房機が停止したと判断して、自動的に空気清浄機のサーキュレート運転を停止する。
【0073】
ここでは、暖房機を動作させた場合について説明したが、冷房機を動作させた場合でも同様である。
【0074】
また、サーキュレート機能が動作を開始する条件は、2分間で3℃以上の温度変化がある場合に限られるものではなく、3分間で3℃以上の温度変化に設定するなど、部屋の広さや周辺環境等に応じて、適宜設定してもよい。
【0075】
また、予め設定する基準時間は、20分間に限らず、使用環境に応じて、適宜設定してもよい。
【0076】
以上のように、本実施形態によれば、温度が上昇し続ける時間または下降し続ける時間に応じて、冷暖房機が動作を停止したと判断して、空気清浄機のサーキュレート機能が自動的に停止するように空気清浄機の送風機の回転を制御できるようになるので、冷暖房中に温度ムラが生じている状態でサーキュレート運転が停止してしまうことがなくなり、冷暖房時の消費電力を節約できる。
【0077】
また、ハンチング状態において、温度が上昇し続ける時間または下降し続ける時間に応じて、ハンチングの度合いが小さくなり温度が安定状態に近づき、サーキュレート機能が不要と判断して、空気清浄機のサーキュレート機能が自動的に停止するように空気清浄機の送風機の回転を制御することができるようになるので、空気清浄機のサーキュレート機能を余計に動作させなくても、消費電力を低減できる。
【0078】
また、冷暖房機が運転開始または運転停止したことを自動的に検出できるようになり、これに合わせて空気清浄機のサーキュレート機能を自動的に動作開始または動作停止させることができるようになるので、空気清浄機の消費電力を低減ができる。
【0079】
〔実施形態2〕
本発明に係る空気清浄機に関する他の実施形態について、図7〜9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態1にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0080】
空気清浄機の構造および制御回路は、前記実施形態1と同様なので、ここでは、まず制御部の処理手順について説明する。
【0081】
処理開始から過去2分間の温度変化の幅を検出するステップ(ステップS211〜S212)は、実施形態1と同様である。
【0082】
続いて、制御部40は、温度変化が上昇方向かを判定し(ステップS213)、温度変化が上昇方向と判定されたときは(ステップS213:上昇方向)、制御部40は、引き続き温度変化が下降方向かを判定する(ステップS214)。上昇方向と判定したときは(ステップS214:上昇方向)待機し、下降方向と判定したときは(ステップS214:下降方向)、空気清浄機の風量を「弱」(サーキュレート機能OFF)から「強」(サーキュレート機能がON)の運転に切り替えるよう送風機駆動回路51を制御する(ステップS216)。一方、温度変化が下降方向と判定されたときは(ステップS213:下降方向)、温度変化が上昇方向かを判定する(ステップS215)。下降方向と判定したときは(ステップS215:下降方向)待機し、上昇方向と判定したときは(ステップS215:上昇方向)、空気清浄機の風量を「弱」(サーキュレート機能OFF)から「強」(サーキュレート機能がON)の運転に切り替えるよう送風機駆動回路51を制御する(ステップS216)。
【0083】
制御部40は、サーキュレート機能が動作していることを示すサーキュレートランプを点灯させ(ステップS217)、タイマー1の動作をスタートさせる(ステップS218)。
【0084】
続いて、制御部40は、ハンチングによる極大値と極小値の数をカウントし(ステップS219)、タイマー1の動作時間が20分を超えているかを判断する(ステップS220)。ここで、20分を超えていないと判定したときは(ステップS220:no)、ステップをS219に戻す。20分を超えたと判定したときは(ステップS220:yes)、制御部40は、ハンチングによる極大値と極小値の数が両方とも1つ以上あるかを判定する(ステップS221)。両方とも1つ以上あると判定したときは(ステップS221:yes)、制御部40は、タイマー1のカウントを「0」にクリアして再スタートさせ(ステップS222)、処理をステップS219に戻す。極大値と極小値のいずれかが無い場合は(ステップS221:no)、タイマー1の動作をストップさせ(ステップS223)、風量を「強」(サーキュレート機能がON)から「弱」(サーキュレート機能OFF)の運転に切り替えるよう送風駆動回路51を制御し(ステップS224)、サーキュレートランプを消灯させる(ステップS225)。
【0085】
なお、温度変化が上昇方向か又は下降方向かを判定するステップにおいては、30秒毎や1分毎に温度の検出を行い、その間の温度差に基づいて判定するが、温度検出の間隔はこれに限定されるものではなく、制御のやり方に応じて適宜設定してもよい。また、温度センサによる温度の検出値には測定精度や環境変化に応じて微動するようなバラツキが生じるが(後述の図8、9参照)、それを考慮して温度検出の間隔を設定すればよい。
【0086】
なお、タイマー1の動作時間は適宜設定してよいが、人がドアを開閉して温度が急激に下がったときに誤動作(サーキュレート運転が停止)しないように、十分に長い時間に設定するのが好ましい。
【0087】
なお、図7に示す処理手順において、ステップS213〜ステップS215と、ステップS216〜ステップS217との順番は入れ替わってもよい。
【0088】
また、図7に示す処理手順において、ステップS216〜ステップS217と、ステップS218との順番は入れ替わってもよい。
【0089】
図8、図9は、暖房運転を行ったときの室内の温度変化を示したグラフである。縦軸は温度センサによる検出温度、横軸は時間経過を示している。外気は5℃で、エアコンの設定温度は20℃である。
【0090】
なお、図8、9は、温度センサによる検出温度を実測した値のグラフであり、温度センサによる温度の検出値には測定精度や環境変化に応じて微動するようなバラツキが生じているが、前述の図6は、このようなバラツキを平準化して概略的に描いたグラフである。
【0091】
部屋を閉めきった状態にしていると、外部環境の影響により、温度は15.5℃付近から16.5℃付近まで時間をかけてゆっくりと上昇する。
【0092】
ここで、暖房機の運転を開始すると、温度は、16.5℃付近からエアコンの設定温度である20℃にむけて上昇を始める。その後、温度は設定温度を超え、オーバーシュートして22.5℃付近まで上昇した後、21℃付近まで下がり、21.5℃付近を中心にしてハンチング状態となる。そして、時間の経過とともにハンチングの振幅が減少していき、ハンチングの周期が長くなる。このように、ハンチングの度合いが小さくなり、温度ムラが解消している。
【0093】
本実施形態の空気清浄機では、温度がオーバーシュートして22.5℃付近まで上昇した後、温度が下がり始める時点を基準時間の開始時点(タイマー1のカウントをスタート)としている。その後、予め設定した基準時間T(例えば20分間)毎に、ハンチングの状態をモニターする。
【0094】
なお、ハンチングの状態をモニターするとは、ハンチングによる極大値の数、ハンチングによる極小値の数、ハンチングによる極大値と極小値との数、ハンチングの振幅、及びハンチングの周期(隣り合う極大値間の時間や隣り合う極小値間の時間など)のうちの少なくとも一つをモニターすることを含む。
【0095】
また、基準時間の開始時点は、サーキュレート機能が動作を開始する時点や、いずれかの極大値または極小値の時点にも設定できるが、ハンチングの振幅が大きいときに、基準時間の開始時点を設定するのが好ましい。
【0096】
図8は、基準時間T(例えば20分間)に、極大値と極小値が夫々1つあるパターンを示している。基準時間あたりの極大値と極小値の数が、夫々1つ以上あるときは、温度ムラが解消していないとして、空気清浄機のサーキュレート機能は運転を継続する。
【0097】
図9は、基準時間T(例えば20分間)に、極大値はあるが極小値がないパターンを示している。基準時間あたりの極大値と極小値のどちらかがないときは、暖房機の運転が停止したと判断したか、または温度ムラが解消してハンチングの周期が延びてサーキュレート機能が不要と判断したことで、空気清浄機のサーキュレート機能は運転を停止する。
【0098】
このように、基準時間あたりの極大値および/または極小値の数をモニターすることで、ハンチング状態を把握し、それに合わせて、空気清浄機の送風機の回転を制御する。これにより、例えば冷暖房機が運転中は自動的にサーキュレート機能が動作して冷暖房機の消費電力を節約でき、冷暖房機が運転停止したときは自動的にサーキュレート機能を停止して空気清浄機の消費電力を低減できる。
【0099】
また、ハンチングの極大値から極小値または極小値から極大値の時間(ハンチングの1/2周期に相当)が、基準時間T(例えば20分間)を超えるときは、サーキュレート機能を停止するようにしてもよい。これによれば、温度ムラが解消して、ハンチングの度合いが小さくなり、ハンチングの周期が延びたと判断して、自動的にサーキュレート機能を停止することで空気清浄機の消費電力を低減できる。
【0100】
また、ハンチングの周期に応じて、サーキュレート機能を停止するようにしてもよい。
【0101】
また、基準時間以内のハンチングの極大値および/または極小値の数に応じて、サーキュレート機能の動作の強さを調整するようにしてもよい。これによれば、極大値および/または極小値の数が多いとき(温度ムラが大きいとき)はサーキュレート機能を強く動作させ、極大値および/または極小値の数が少ないとき(温度ムラが小さいとき)はサーキュレート機能を弱く動作させることができ、冷暖房機の消費電力を抑えることができる。
【0102】
また、ハンチングの振幅の大きさに応じて、サーキュレート機能の動作の強さを調整するようにしてもよい。これによれば、振幅の幅が大きいとき(温度ムラが大きいとき)はサーキュレート機能を強く動作させ、振幅の幅が小さいとき(温度ムラが小さいとき)はサーキュレート機能を弱く動作させ、サーキュレート機能の強さをその場の温度ムラに応じて適切に動作させることができ、空気清浄機の低消費電力化を達成できる。
【0103】
以上のように、本実施形態によれば、ハンチングの状態に応じて冷暖房機が動作を停止したと判断して、空気清浄機のサーキュレート機能が自動的に停止するようになるので、冷暖房中にサーキュレート運転が停止してしまうことがなくなり、冷暖房時の消費電力を節約できる。
【0104】
また、ハンチング状態において、温度が上昇し続ける時間または下降し続ける時間に応じて、ハンチングの度合いが小さくなり温度が安定状態に近づき、サーキュレート機能が不要と判断して、空気清浄機のサーキュレート機能が自動的に停止するように空気清浄機の送風機の回転を制御することができるようになるので、空気清浄機のサーキュレート機能を余計に動作させなくても、消費電力を低減できる。
【0105】
更に、ハンチングの状態に応じて冷暖房機が動作を停止したと判断し、これに合わせて空気清浄機のサーキュレート機能を自動的に停止させることができるので、空気清浄機の消費電力の低減を図ることができる。
【0106】
〔実施形態3〕
本発明に係る空気清浄機に関する他の実施形態について、図10〜図12に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態1にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0107】
まず、本実施形態の空気清浄機の構造について説明する。図10は、本実施形態の空気清浄機を正面右上から見た略示斜視図である。
【0108】
本実施形態では、実施形態1の構成に加えて、温度センサ42bを設けている。
【0109】
温度センサ42bは、空気清浄機1の本体の底面から5cmの高さの箇所に設置され、温度センサ42aは、空気清浄機1の本体の底面から55cmの高さの箇所に設置されている。これにより、温度センサ42bにより空気清浄機の下部付近の温度を検出し、温度センサ42aにより空気清浄機の上部付近の温度を検出する。
【0110】
なお、本実施形態では、温度センサ42aと温度センサ42bとの間隔は約50cmあるが、この間隔は広いほど好ましいものの、50cmに限定されるものではなく、温度センサの測定誤差を考慮しながら、2つの温度センサで検出する温度に温度差が生じる距離さえ離れていればばよい。なお、個数についても2個に限定されるものではなく、3個以上設置されていてもよい。
【0111】
また、温度センサ42bは、ファンモータ9、ファン10により吸い込まれる空気が脱臭フィルタ4や集塵フィルタ5で浄化される前の経路内に設置されている。本実施形態では、温度センサ42bは、フィルタ押え枠6の側方に開口部を設け、その開口部の奥に配置している。その開口部からファンモータ9、ファン10により吸い込まれる空気が、温度センサ42bを経由して、フィルタ押え枠6から吸い込まれた空気と合流して、脱臭フィルタ4に達するような経路を形成している。
【0112】
温度センサ42aと温度センサ42bには、サーミスタを用いているが、接触式温度センサであれば他の温度センサを用いてもよい。また、検出結果を電気的に出力するサーミスタ、白金測温抵抗体、熱電対、IC化温度センサ、水晶温度計等の方が制御部40による制御に検出結果を直接用いることができるので好ましい。なお、接触式温度センサを用いるのは、非接触式の温度センサを用いると天井面等が外部環境の影響を受けやすい場合に的確な温度検出ができないので、温度センサ42aと温度センサ42bとの温度差を的確に検出できず、室内の温度ムラを低減する適切なサーキュレート運転の制御ができなくなってしまうためである。
【0113】
表示ランプ49bには、温度センサ42aと温度センサ42bとが検出した温度の温度差に基づいて、表示状態を変える温度表示ランプ1〜3が設けられている。
【0114】
続いて図11を参照し、本発明に係る空気清浄機の制御回路について説明する。図11は、本発明に係る空気清浄機の制御系統の概略構成を示すブロック図である。
【0115】
制御部40には、入出力インタフェースを介して、湿度センサ45、温度センサ42a、温度センサ42b、周囲の埃を検出する埃センサ43、周囲の臭気を検出する臭気センサ44が接続され、制御部40は、これらのセンサの検出値及びスイッチの検出状態を取り込む。
【0116】
更に、制御部40には、風向板駆動回路50、送風機駆動回路51、加湿器駆動回路52及びイオン発生器駆動回路53を介して、夫々風向板12のスッテピングモータ、送風機8のファンモータ9、加湿器17の加湿フィルタ14の駆動モータ7、及びイオン発生器18が接続されている。制御部40は、操作ボタン48から受け付けた操作並びに上述の各センサの検出値及び各スイッチの検出状態に基づいて、上記各駆動回路を制御する。これにより、風向板12の風向、送風機8の風量、加湿器17の加湿量及びイオン発生器18のイオン発生量が制御される。制御部40は、温度センサ42aと温度センサ42bとの温度差を検出し、その検出値に基づいて、送風機駆動回路51を制御し、送風機8の風量を制御する点が実施形態1とは異なっている。
【0117】
図12は、本実施形態の自動設定モードにおける制御部40の処理手順を示すフローチャートである。温度センサ42aで検出する温度をTEMP1、温度センサ42bで検出する温度をTEMP2として説明する。
【0118】
制御部40は、空気清浄機の風量が「弱」の運転状態(サーキュレート機能OFF)で(ステップS311)、温度表示ランプ1〜3を消灯させ(ステップS312)、温度センサ42aと温度センサ42bとにより、TEMP1とTEMP2とを検出する(ステップS313)。続いて、制御部40は、TEMP1とTEMP2との温度差を判定し(ステップS314)、温度差が1.5℃未満と判定したときは(ステップS314:1.5℃未満)待機し、温度差が1.5℃以上と判定したときは(ステップS314:1.5℃以上)、空気清浄機の風量を「弱」(サーキュレート機能OFF)から「強」(サーキュレート機能がON)の運転に切り替えるように送風駆動回路51を制御する(ステップS315)。次に、TEMP1がTEMP2より大きいかを判定し(ステップS316)、TEMP1が高いと判定した場合(ステップS316:yes)、温度表示ランプ1と温度表示ランプ2とを点灯して、温度表示ランプ3を消灯する(ステップS317)。TEMP1が低いと判定した場合(ステップS316:no)、温度表示ランプ2と温度表示ランプ3とを点灯して、温度表示ランプ1を消灯する(ステップS318)。
【0119】
次に、制御部40は、所定時間が経過したか否かを判定し(ステップS319)、経過していないと判定した場合(ステップS319:no)、待機する。
【0120】
この場合の所定時間は、制御部40の処理の周期を決めるものであり、特定の時間に限定されるものではない。
【0121】
所定時間が経過したと判定した場合(ステップS319:yes)、TEMP1とTEMP2との温度差を判定し(ステップS320)、温度差が1.5℃以上と判定したときは(ステップS320:1.5℃以上)、処理をステップS316に戻す。温度差が1.5℃未満と判定したときは(ステップS320:1.5℃未満)、空気清浄機の風量を「強」(サーキュレート機能がON)から「弱」(サーキュレート機能OFF)の運転に切り替え(ステップS321)、温度表示ランプ1〜3をいずれも消灯する(ステップS322)。
【0122】
なお、温度変化が上昇方向か又は下降方向かを判定するステップにおいては、30秒毎や1分毎に温度の検出を行い、その間の温度差に基づいて判定するが、温度検出の間隔はこれに限定されるものではなく、制御のやり方に応じて適宜設定してもよい。また、温度センサによる温度の検出値には測定精度や環境変化に応じて微動するようなバラツキが生じるが、それを考慮して温度検出の間隔を設定すればよい。
【0123】
なお、制御部40は、温度センサ42aと温度センサ42bとの温度差が大きいほど、送風機駆動回路51を制御して、送風機8の風量を上げるようにしてもよい。これによれば、より効果的に温度ムラを解消できる。
【0124】
図13は、上述した温度表示ランプ1〜3の表示状態を示している。本実施形態における例として、温度センサ42aと温度センサ42bとの検出値に応じて、温度表示ランプ1〜3の表示状態を示す。
【0125】
温度表示ランプ1と温度表示ランプ3は、例えば「橙」等の暖色系で表示され、温度表示ランプ2は、例えば「青」等の寒色系の色で表示される。
【0126】
図13の(a)は、TEMP1とTEMP2の温度差が1.5℃未満の場合で、温度表示ランプ1〜3のいずれもが消灯した状態を示している。
【0127】
図13の(b)は、TEMP1がTEMP2より高い場合で、温度表示ランプ1が暖色系の色で点灯し、温度表示ランプ2が寒色系の色で点灯し、温度表示ランプ3が消灯した表示である。これにより、ユーザ(使用者)は、この表示を見て、室内の温度が床近傍より天井近傍の方が高いことを、感覚的に視認することができる
図13の(c)は、TEMP1がTEMP2より低い場合で、温度表示ランプ1が消灯し、温度表示ランプ2が寒色系の色で点灯し、温度表示ランプ3が暖色系の色で点灯した表示状態である。これにより、ユーザ(使用者)は、この表示を見て、室内の温度が天井近傍より床近傍の方が高いことを、感覚的に視認することができる。
【0128】
以上のように、本実施形態によれば、簡素な構造で、適切なサーキュレート運転の制御ができる。
【0129】
〔実施形態4〕
本発明に係る空気清浄機に関する他の実施形態について、図14〜図16に基づいて説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態1にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0130】
図14の本実施形態に係る空気清浄機では、筐体2の底面側に開口を有し、該開口の内側にホットカーペットとの併用暖房を検知するための床温度センサ42cを設置してある点以外は、実施形態1と同じ構造を有している。
【0131】
図15は、本実施形態に係る空気清浄機の制御系統の概略構成を示すブロック図である。制御部40には、入出力インタフェースを介して、湿度センサ45、温度センサ42a、床温度センサ42c、周囲の埃を検出する埃センサ43、周囲の臭気を検出する臭気センサ44が接続され、制御部40は、これらのセンサの検出値及びスイッチの検出状態を取り込む。ホットカーペットとの併用暖房を検知するための床温度センサ42cが温度を検出し、その検出値に基づいて、送風機駆動回路51を制御し、送風機8の風量を制御する点以外は、実施形態1と同じ制御系統である。
【0132】
図16は、本実施形態に係る空気清浄機の制御部40の処理手順を示すフローチャートである。制御部40の処理手順は、実施形態1(図4、図5)のステップS11、S111とステップS12、S112との間に、床温度センサ42cの検出温度が35℃以上あるかないかを判定して、35℃以上の場合は待機し、35℃以下の場合は次のステップに進む処理が設けられている。
【0133】
また、表示ランプ49bには、ホットカーペットが動作しているときに暖色系の色で点灯する温度表示ランプを設けている。これにより、ユーザ(使用者)は、この表示を見て、ホットカーペットが動作して、空気清浄機のサーキュレート機能が停止していることを把握できる。
【0134】
以上のように、本実施形態によれば、床温度センサ42cにより、床表面付近の温度を検出して、例えば35℃以上を検出したときはホットカーペットが動作していると判断して(一般にホットカーペット使用時には床表面温度が40℃〜45℃程度になる)、サーキュレート機能を停止するように制御することができる。これにより、ホットカーペット使用時のように、室内の風速を抑えて体感温度を高く保つことが望ましい場合には、サーキュレート機能を停止して、消費電力を節約できる。
【0135】
〔実施形態5〕
本発明に係る空気清浄機に関する他の実施形態について、図17〜図19に基づいて説明する。本実施形態に係る空気清浄機の構造は、筐体2の底面側に開口を有し、該開口の内側に、ホットカーペットとの併用暖房を検知するための温度センサ42cを設置してある点以外は、実施形態3(図10)と同じ構造を有している。
【0136】
図17は、本実施形態に係る空気清浄機の制御系統の概略構成を示すブロック図である。制御部40には、入出力インタフェースを介して、湿度センサ45、温度センサ42a、温度センサ42b、床温度センサ42c、周囲の埃を検出する埃センサ43、周囲の臭気を検出する臭気センサ44が接続され、制御部40は、これらのセンサの検出値及びスイッチの検出状態を取り込む。床温度センサ42cが温度を検出し、その検出値に基づいて、送風機駆動回路51を制御して送風機8の風量を制御する点以外は、実施形態3と同じ制御系統である。
【0137】
図18は、本実施形態に係る空気清浄機の制御部40の処理手順を示すフローチャートである。制御部40の処理手順は、実施形態3(図12)のステップS312とステップS313との間に、新たに床温度センサ42cの検出温度が35℃以上あるかないかを判定して、35℃以上の場合は待機し、35℃以下の場合は次のステップに進む処理が設けられている。
【0138】
また、図19に示すように、実施形態3(図13)の温度表示ランプに加えて、ホットカーペットが動作しているときに暖色系の色で点灯する温度表示ランプ4を別途設けている。これにより、ユーザ(使用者)は、この表示を見て、ホットカーペットが動作して、空気清浄機のサーキュレート機能が停止していることを把握できる。
【0139】
以上のように、本実施形態によれば、床温度センサ42cにより、床表面付近の温度を検出して、例えば35℃以上を検出したときはホットカーペットが動作していると判断して(一般にホットカーペット使用時には床表面温度が40℃〜45℃程度になる)、サーキュレート機能を停止するように空気清浄機の送風機の回転を制御することができる。これにより、ホットカーペット使用時のように、室内の風速を抑えて体感温度を高く保つことが望ましい場合には、サーキュレート機能を停止して、消費電力を節約できる。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】実施形態1の空気清浄機を正面右上から見た略示斜視図である。
【図2】実施形態1の空気清浄機の内部構成を示す略示右側断面図である。
【図3】実施形態1の空気清浄機の制御系統の概略構成を示すブロック図である。
【図4】実施形態1の制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図5a】実施形態1の制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図5b】実施形態1の制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図5c】実施形態1の制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】サーキュレート運転した場合とサーキュレート運転しない場合との温度推移のグラフである。
【図7】実施形態2の制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】暖房運転を行ったときの温度変化を示したグラフである。
【図9】暖房運転を行ったときの温度変化を示したグラフである。
【図10】実施形態3の空気清浄機を正面右上から見た略示斜視図である。
【図11】実施形態3の空気清浄機の制御系統の概略構成を示すブロック図である。
【図12】実施形態3の制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】温度表示ランプの表示図である。
【図14】実施形態4の空気清浄機を正面右上から見た略示斜視図である。
【図15】実施形態4の空気清浄機の制御系統の概略構成を示すブロック図である。
【図16】実施形態4の制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】実施形態5の空気清浄機の制御系統の概略構成を示すブロック図である。
【図18】実施形態5の制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図19】温度表示ランプの表示図である。
【符号の説明】
【0141】
1 空気清浄機
2 筐体
6 フィルタ押え枠
8 送風機
9 ファンモータ
10 ファン
13 操作表示部
17 加湿器
40 制御部
42a、42b 温度センサ
42c 床温度センサ
45 湿度センサ
48 操作ボタン
49a、49b 表示ランプ
51 送風機駆動回路
52 加湿器駆動回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を吸入するための送風機を備え、該送風機により吸入した空気を浄化し、吹出す空気清浄機において、
周囲温度を検出する温度センサと、
該温度センサで検出した温度が上昇し続ける時間または下降し続ける時間に応じて、前記送風機の回転を制御する制御部とを設けたことを特徴とする空気清浄機。
【請求項2】
前記制御部は、前記温度センサで検出した温度が上昇し続ける時間または下降し続ける時間が基準時間を超えると、前記送風機の回転数を下げるように制御することを特徴とする請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項3】
空気を吸入するための送風機を備え、該送風機により吸入した空気を浄化し、吹出す空気清浄機において、
周囲温度を検出する温度センサと、
該温度センサで検出した温度のハンチングの状態に応じて、前記送風機の回転を制御する制御部とを設けたことを特徴とする空気清浄機。
【請求項4】
前記制御部は、基準時間あたりの前記ハンチングの極大値および/または極小値の数に応じて、前記送風機の回転を制御することを特徴とする請求項3に記載の空気清浄機。
【請求項5】
前記制御部は、前記ハンチングの周期に応じて、前記送風機の回転を制御することを特徴とする請求項3または4に記載の空気清浄機。
【請求項6】
前記制御部は、前記ハンチングの振幅に応じて、前記送風機の回転を制御することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の空気清浄機。
【請求項7】
空気を吸入するための送風機を備え、該送風機により吸入した空気を浄化し、吹出す空気清浄機において、
本体上部に配置された接触式の第1温度センサと、
本体下部に配置された接触式の第2温度センサと、
前記第1温度センサと前記第2温度センサとで検出した温度の差に応じて、前記送風機の回転を制御する制御部とを設けたことを特徴とする空気清浄機。
【請求項8】
前記空気清浄機は、加湿機能を有することを特徴する請求項1〜7のいずれか1項に記載の空気清浄機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−2068(P2010−2068A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−158954(P2008−158954)
【出願日】平成20年6月18日(2008.6.18)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】