空気清浄機
【課題】切タイマ運転終了後にも空気を清浄化することが可能な空気清浄機を提供する。
【解決手段】空気清浄機1は、空気清浄部と湿度調整部と制御部40と運転入/切ボタン60と計時部53と切タイマボタン65とを備える。空気清浄部は空気を清浄化する。湿度調整部は空気を加湿する。制御部40は空気清浄部と湿度調整部との駆動を制御する。運転入/切ボタン60は、使用者が空気清浄機1の運転を停止させることを選択するための運転入/切ボタン60である。計時部53は、使用者が運転入/切ボタン60によって空気清浄機1の運転を停止させることを選択した時に時間の計測を開始する。切タイマボタン65には、計時部53に計測させるタイマ時間を使用者が入力する。制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、湿度調整部の駆動を停止して、空気清浄部を駆動させ続けるように、空気清浄部と湿度調整部とを制御する。
【解決手段】空気清浄機1は、空気清浄部と湿度調整部と制御部40と運転入/切ボタン60と計時部53と切タイマボタン65とを備える。空気清浄部は空気を清浄化する。湿度調整部は空気を加湿する。制御部40は空気清浄部と湿度調整部との駆動を制御する。運転入/切ボタン60は、使用者が空気清浄機1の運転を停止させることを選択するための運転入/切ボタン60である。計時部53は、使用者が運転入/切ボタン60によって空気清浄機1の運転を停止させることを選択した時に時間の計測を開始する。切タイマボタン65には、計時部53に計測させるタイマ時間を使用者が入力する。制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、湿度調整部の駆動を停止して、空気清浄部を駆動させ続けるように、空気清浄部と湿度調整部とを制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には空気清浄機に関し、特定的には、加湿機能および/または除湿機能を有する空気清浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
室内の空気には、塵埃、花粉、タバコの煙等、人体に有害な微粒子やガスが含まれている。近年、住宅の気密度が高まるに伴い、これらの微粒子やガスが室内に滞留する度合いが増す一方で、積極的な換気が行われる機会は減少している。このような状況にあって、室内の空気を浄化する機能を有する空気清浄機の普及が進んでいる。
【0003】
従来の空気清浄機は、例えば、送風機が駆動されることによって、エアフィルタを通じて空気清浄対象室内の空気を空気清浄機の内部に取り込む。空気清浄対象室内の空気がフィルタを通過する際に、空気中の微粒子がフィルタによって捕集される。同時に、空気中に含まれる有害なガスを吸着したり、分解したりすることによって、フィルタを通過する空気を浄化する。また、イオン発生器を備え、空気を浄化した後、浄化された空気にイオンを含ませる空気清浄機もある。このようにして浄化された空気は、空気清浄機の吹出口から再び空気清浄対象室内に戻される。
【0004】
また、空気清浄機には、空気清浄対象室内の空気を、使用者にとって快適な湿度に調節するために、加湿機能や除湿機能を併せ持つものがある。例えば、特開2008−35998号公報(特許文献1)に記載の空気清浄機では、エアフィルタを通過することによって浄化された空気が、さらに加湿フィルタを通過することによって加湿される。
【0005】
このような加湿機能を有する空気清浄機では、使用者は通常、加湿とともに空気清浄化を行う空気清浄運転と、加湿を行うことなく空気清浄化を行う空気清浄運転とを選択することができる。
【0006】
また、除湿機能付き空気清浄機では、同様に、除湿とともに空気清浄化を行う空気清浄運転と、除湿を行うことなく空気清浄化を行う空気清浄運転とを選択することができる。加湿機能と除湿機能の両方を備えた空気清浄機であっても同様に、空気清浄化を行うときに加湿や除湿を行うかどうかを使用者が選択することができるように構成されている。除湿機能を備える空気清浄機は、洗濯した衣類を部屋干し等する場合等に衣類乾燥機として使用されることがある。
【0007】
除湿機能を備える空気清浄機を衣類乾燥機として使用する場合、使用者が外出をしている間に衣類乾燥を終わらせたいときには、使用者は、節電のため切タイマ機能を利用して、使用者が運転停止を指示してから適切な時間が経過したときに空気清浄機の運転を停止させることが望ましい。加湿機能を有する空気清浄機でも、使用者は、切タイマ機能を利用して、使用者が運転停止を指示してから適切な時間が経過したときに空気清浄機の運転を停止させることができる。
【0008】
特開2005−315451号公報(特許文献2)には、このような切タイマ機能を備える空気調和機が記載されている。この空気調和機は、切タイマ終了後も室内の空調負荷に応じて、冷房運転または換気運転を行う。例えば、切タイマ終了後に外気温度が高ければ、冷房運転を行う。また、切タイマ終了後に外気温度が低ければ、換気を行うように運転される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−35998号公報
【特許文献2】特開2005−315451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、加湿機能および/または除湿機能を有する空気清浄機においては、特開2005−315451号公報(特許文献2)に記載の空気調和機のように、切タイマ運転終了後に室内の湿度に基づいて、加湿運転または除湿運転を行なっても、空気清浄対象室内の空気を清浄化することができない。
【0011】
そこで、この発明の目的は、切タイマ運転終了後にも空気を清浄化することが可能な空気清浄機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明に従った空気清浄機は、空気清浄部と、湿度調整部と、制御部と、運転指示部と、計時部と、入力部とを備える。
【0013】
空気清浄部は、空気を清浄化する。湿度調整部は、空気を加湿および/または除湿する。制御部は、空気清浄部と湿度調整部との駆動を制御する。運転指示部は、使用者が空気清浄機の運転を停止させることを選択するための運転指示部である。計時部は、使用者が運転指示部によって空気清浄機の運転を停止させることを選択した時に時間の計測を開始する。入力部には、計時部に計測させるタイマ時間を使用者が入力する。
【0014】
制御部は、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、湿度調整部の駆動を停止して、空気清浄部を駆動させ続けるように、空気清浄部と湿度調整部とを制御する。
【0015】
使用者は、使用者が運転指示部を通して空気清浄機の運転を停止することを選択した後にも所定の時間、空気清浄機による加湿または除湿を継続させたい場合には、所定の時間としてタイマ時間を入力部に入力する。
【0016】
使用者が、入力部にタイマ時間を入力して、運転指示部によって空気清浄機の運転を停止させることを選択すると、計時部は、時間の計測を開始する。計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過したとき、制御部は、湿度調整部の駆動を停止する。湿度調整部の駆動が停止されることによって、空気清浄機による空気の加湿または除湿が停止される。一方、制御部は、使用者が空気清浄機の運転を停止させることを選択した後、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過して、空気清浄機による空気の加湿または除湿が停止された後にも、空気清浄部を駆動させ続けるように制御する。
【0017】
このようにすることにより、切タイマ運転終了後にも空気を清浄化することが可能な空気清浄機を提供することができる。
【0018】
この発明に従った空気清浄機においては、空気清浄部は、空気清浄対象室内にイオンを供給するイオン供給部を含むことが好ましい。制御部は、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン供給部の駆動を継続するようにイオン供給部を制御することが好ましい。
【0019】
イオン供給部によって空気清浄対象室内にイオンを供給することによって、イオンによる脱臭や除菌効果を得ることができる。そこで、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン供給部の駆動を継続するようにイオン供給部を制御することにより、空気清浄機による空気の加湿または除湿が停止された後にも、イオンによる空気清浄化の効果によって空気清浄対象室内の空気を清浄に保つことができる。
【0020】
この発明に従った空気清浄機においては、制御部は、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン供給部によって空気清浄対象室内に供給されるイオンの量を増加させるように、イオン供給部を制御することが好ましい。
【0021】
湿度調整部が空気を加湿する湿度調整部である場合には、湿度調整部の駆動が停止されることによって、空気清浄対象室内の加湿が停止される。そのため、湿度調整部の駆動が停止されると、湿度調整部が駆動されているときと比較して、空気清浄対象室内の湿度が低下することがある。一方、湿度調整部が空気を除湿する湿度調整部である場合には、湿度調整部が駆動されている間に空気の除湿が行なわれており、湿度調整部を駆動停止するときには、空気清浄対象室内の湿度が最も低くなっていると考えられる。
【0022】
このような空気清浄対象室内の湿度が低い状態では、湿度が高い状態と比較して、空気清浄対象室内にイオンを供給してもイオンによる殺菌、除菌、脱臭などの効果が充分に得られないことがある。
【0023】
そこで、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過して、湿度調整部の駆動が停止されたときに、イオン供給部によって空気清浄対象室内に供給されるイオンの量を増加させるようにイオン供給部を制御する。このようにすることにより、空気中の湿度にかかわらず、湿度調整部の駆動をしている場合と同様にイオンの効果を維持することができる。
【0024】
この発明に従った空気清浄機においては、空気清浄部は空気を送出する送風部を含むことが好ましい。制御部は、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、送風部の出力を最も低くするように送風部を制御することが好ましい。
【0025】
空気清浄機においては、各部材のうち、送風部によって消費される電力が相対的に大きいことが多い。そこで、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、送風部の出力を最も低くするように送風部を制御して省電力を図る。一方、送風部の出力を低くして送風量が減少しても、イオンが十分に空気清浄対象室内に供給されるように、イオン供給部によるイオンの供給量を増加させる。このようにすることにより、空気中の湿度にかかわらず、湿度調整部が駆動されているときと同様に、イオンによる高い除菌や脱臭の効果を維持することができる。
【0026】
この発明に従った空気清浄機は、使用者が空気清浄部の駆動と駆動停止とを選択するための選択部を備えることが好ましい。使用者が選択部によって空気清浄部の駆動停止を選択した場合には、制御部は、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに空気清浄部の駆動を停止することが好ましい。
【0027】
このようにすることにより、タイマ時間が経過した後、空気清浄化を継続させる必要がない場合には、従来の空気清浄機と同様に全ての運転を停止して、エネルギーの浪費を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0028】
以上のように、この発明によれば、切タイマ運転終了後にも空気を清浄化することが可能な空気清浄機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】この発明の第1実施形態として、加湿機能を有する空気清浄機の外観の全体を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態の空気清浄機の操作・表示部の全体を示す図である。
【図3】第1実施形態の空気清浄機を、図1に示すIII−III線の方向から見たときの断面図である。
【図4】空気清浄機が備えるイオン発生器の外観を示す図である。
【図5】イオン発生器の駆動回路を示す図である。
【図6】図3に示す空気清浄機のダンパが回動されたときの状態を示す断面図である。
【図7】第1実施形態の空気清浄機の制御関連の構成を示すブロック図である。
【図8】風量を調節するときの行程を順に示すフローチャートである。
【図9】第1実施形態の空気清浄機の運転開始から運転停止までの制御処理を順に示すフローチャートである。
【図10】第1実施形態の空気清浄機の運転開始から運転停止までの制御処理を順に示すフローチャートである。
【図11】第1実施形態の空気清浄機の運転開始から運転停止までの制御処理を順に示すフローチャートである。
【図12】第1実施形態の空気清浄機の運転開始から運転停止までの制御処理の別の例を順に示すフローチャートである。
【図13】この発明の第2実施形態として、除湿機能を有する空気清浄機の内部の全体を示す斜視図である。
【図14】第2実施形態の空気清浄機の操作・表示部の全体を示す図である。
【図15】第2実施形態の空気清浄機の制御関連の構成を示すブロック図である。
【図16】第2実施形態の空気清浄機の運転開始から運転停止までの制御処理を順に示すフローチャートである。
【図17】第2実施形態の空気清浄機の運転開始から運転停止までの制御処理を順に示すフローチャートである。
【図18】第2実施形態の空気清浄機の運転開始から運転停止までの制御処理を順に示すフローチャートである。
【図19】第2実施形態の空気清浄機の運転開始から運転停止までの制御処理の別の例を順に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
(第1実施形態)
図1に示すように、加湿機能を有する空気清浄機1は、本体2と前面パネル3によって、全体の主な部分が覆われている。空気清浄機1は床に置かれた状態、または、壁に掛けられた状態で使用される。本体2は、偏平な略直方体の箱のような形状に形成されて、底面を床面と水平にして空気清浄対象室内に配置される。本体2の正面側は、前面パネル3で覆われる。
【0032】
前面パネル3の裏面上部には、本体2の上部に係合するフック(図示せず)が形成されている。前面パネル3の左右の側面の下部には係合部7が形成されている。フックを本体2の上部に引っ掛けて、本体2に前面パネル3がぶら下がった状態にしてから、係合部7を本体2に係合させることによって、前面パネル3は、本体2との間に所定の隙間をあけた状態で本体2に取り付けられる。このようにして形成された本体2と前面パネル3との間の隙間は、本体2の左右両辺と下辺において形成される。そのため、本体2の内部は、本体2の左右両辺と下辺において外部に連通する。後述するように、本体2の外部の空気は、この隙間から本体2の内部に吸い込まれる。
【0033】
本体2の下部には、給水タンク16が取り付けられている。給水タンク16の下方において本体2の底部には、トレイ15が配置されている。使用者は、給水タンク16を本体2から取り外すことができる。使用者は、空気清浄機1の運転開始前に、給水タンク16を本体2から取り外し、給水タンク16に水を供給してから、本体2に取り付ける。給水タンク15が本体2に取り付けられると、給水タンク16内の水の一部がトレイ15内に貯められる。
【0034】
本体2の上面において背面側には、上吹出口11が形成されている。本体2の上面において正面側には、前吹出口12が形成されている。本体2の上面において、上吹出口11と前吹出口12との間には、操作・表示部13が配置されている。
【0035】
図2に示すように、操作・表示部13は、運転入/切ボタン60、加湿入/切ボタン61、風量切換ボタン63、切タイマボタン65、除菌イオン入/切ボタン67、切タイマ切換スイッチ69のボタン群によって構成される操作ボタン48と、加湿入ランプ62、風量ランプ64、切タイマランプ66、除菌イオンランプ68、クリーンサインランプ70、及び給水ランプ71のランプ群によって構成される表示ランプ49とを含む。それぞれのボタンとランプについては後述する。なお、操作ボタン48と表示ランプ49は集合名詞であり、単一のボタンまたはランプを意味するものではない。
【0036】
図3に示すように、空気清浄機1の正面側において、本体2の内部には、脱臭フィルタ4と集塵フィルタ5が収納されるフィルタ収納部が形成されている。フィルタ収納部は直方体形状の窪みとして形成されている。フィルタ収納部は前面パネル3で覆われる。フィルタ収納部には、前面パネル3に近い側、すなわち、空気清浄機1の正面側から順に、脱臭フィルタ4と集塵フィルタ5が収納されている。
【0037】
脱臭フィルタ4は、長方形の枠にポリエステル製の不織布を取り付け、その上に活性炭を均一に分散配置し、その上から更にポリエステル製の不織布をかぶせたものである。脱臭フィルタ4は、空気中の臭い成分であるアセトアルデヒド、アンモニア、酢酸等を吸着する。
【0038】
集塵フィルタ5はいわゆるHEPA(High Efficiency Particular Air)フィルタである。集塵フィルタ5は、ポリエステル/ビニロン系不織布からなる骨材に電石加工したメルトブロー不織布を合わせて濾材とし、これを折り畳んだ上、その上下面にハイドロキシアパタイト加工した不織布からなる抗菌シートを重ねて熱圧着し、ホットメルト付き不織布からなる枠を溶着したものである。集塵フィルタ5は微細な塵埃を捕集する。
【0039】
フィルタ収納部に挿入された集塵フィルタ5と脱臭フィルタ4は、フィルタ収納部の開口部に装着されるフィルタ押さえ枠6によって脱落を阻止される。フィルタ押さえ枠6は正面形状矩形であり、多数の通気口が形成されている。
【0040】
本体2のフィルタ収納部の奥には、隔壁21を隔てて送風機8が配置される。送風機8はファンモータ9とファン10からなる。送風機8の正面側の隔壁21と、外周を囲む隔壁22と、背面側の隔壁23とがファンケーシングを構成する。ファンモータ9は隔壁21に固定されている。背面側の隔壁23には多数の小孔からなる吸気口が形成される。図3にファン10として示されているのはターボファンであるが、ファン10はターボファンに限定されず、プロペラファンを採用することも、クロスフローファンを採用することも可能である。図3に示すターボファンの場合、ファン径に比較して厚さを大きくとり、回転数を下げて騒音レベルを下げる工夫がなされている。この実施形態においては、ファンモータ9は制御性を重視し、直流モータとしている。
【0041】
ファン10の外周を囲む隔壁22はインボリュート曲線形状となっており、ファン10の外周から吐出された空気を本体2の上部に形成された2個の吹出口へ誘導する。上吹出口11は、送風機8の上面に、上方向に空気が送出されるように設けられており、前吹出口12は、上吹出口11の前方に、斜め上方向に空気が送出されるように設けられている。本体2内には、ファン10によって送出される空気が前吹出口12に向かって流通するための流路が形成されている。前吹出口12に連通する流路の送風機8側の端部付近にはイオン発生器17が配置される。
【0042】
隔壁21の下部には開口部24が形成されている。開口部24は、隔壁22の下に形成された第1の通気路31及び第2の通気路32への入口となる。第1の通気路31と第2の通気路32は、水平な仕切り壁27によって隔てられている。第1の通気路31は仕切り壁27の下に形成され、第2の通気路32は仕切り壁27の上に形成されている。隔壁23と本体2の背面壁25の間には隔壁23に設けられた吸気口に通じる隙間が存在し、第1の通気路31と第2の通気路32は、空気清浄機1の背面側において、仕切り壁27の端部付近でこの隙間に接続されている。背面壁25の内側において仕切り壁27の上方には、当接点26として突起が形成されている。
【0043】
第1の通気路31には加湿フィルタ14が配置される。加湿フィルタ14はジグザグに折り畳まれた吸水材により構成され、第1の通気路31を全面的に閉塞する。加湿フィルタ14の下端は、第1の通気路31の底部に配置されたトレイ15に受けられる。トレイ15は本体2の一側から出し入れできるものであり、内部には水が溜められる。加湿フィルタ14がトレイ15内の水を毛細管現象で吸い上げると、加湿フィルタ14が水に濡れた状態になる。本体2の一側に取り付けられる給水タンク16(図1)はトレイ15に水を供給する。トレイ15と給水タンク16の組み合わせが加湿用給水部を構成する。
【0044】
第2の通気路32にはダンパ35が配置される。ダンパ35は第2の通気路32のやや上方に配置された支軸36に固定され、支軸36を中心とする円弧状に形成されている。ダンパ35において、仕切り壁27側の端部には突起37が形成されている。支軸36はモータ(図示しない)で回転される。ダンパ35は支軸36の回転に伴って垂直面内で回動する。支軸36を回転させるモータはステッピングモータ等のデジタル制御モータであり、ダンパ35の回動角度は常時認識される。
【0045】
図3には、ダンパ35が第2の通気路32を閉塞している状態を示す。送風機8を駆動すると、図3に二点鎖線の矢印で示すような気流が発生する。空気清浄機1の外部の空気は前面パネル3と本体2の間の隙間からフィルタ収納部の前面へと進入し、フィルタ押さえ枠6の通気口から脱臭フィルタ4に吸い込まれる。脱臭フィルタ4により臭い成分を吸着された空気は集塵フィルタ5に吸い込まれ、細かな塵埃まで捕集される。第2の通気路32はダンパ35で閉塞されているため、集塵フィルタ5を通り抜けた浄化状態の空気は、専ら第1の通気路31を通り、そこで加湿フィルタ14により加湿される。脱臭され浄化され加湿された空気は隔壁23と背面壁25の間の隙間を上昇し、隔壁23に設けられた吸気口からファン10の中心に吸い込まれる。ファン10から吐出された空気は上吹出口11と前吹出口12から室内に吹き出される。イオン発生器17を稼働させれば、イオン発生器17で発生したイオンは主に前吹出口12から吹き出す気流に乗って室内に送り出される。このように、図3に示す状態で空気清浄機1が運転されて送風機8が駆動されると、加湿空気清浄運転、すなわち、加湿をしながら空気清浄がされる運転が行われる。
【0046】
この実施形態においては、脱臭フィルタ4と集塵フィルタ5と送風機8とイオン発生器17とダンパ35は、空気清浄部を構成する。送風機8と加湿フィルタ14とダンパ35は、湿度調整部を構成する。
【0047】
図4に示すように、イオン発生器17は、2つの開口部が形成された筐体171によって全体が覆われている。筐体171に形成されている2つの開口部は、正イオン放出口172と、負イオン放出口173である。正イオン放出口172と負イオン放出口173において筐体171の内部には、それぞれ、正イオン発生部174と負イオン発生部175が配置されている。正イオン発生部174と負イオン発生部175は、どちらも針状の放電電極によって形成されている。
【0048】
図5に示すように、イオン発生器17(図4)の正イオン発生部174と負イオン発生部175には、高電圧が印加されるように構成されている。正イオン発生部174と負イオン発生部175に高電圧が印加されると、正イオン発生部174と負イオン発生部175で放電が生じて、正イオン(プラスイオン)と負イオン(マイナスイオン)とが発生する。
【0049】
イオン発生器17において最も安定して発生されるプラスイオンはH+(H2O)nであり、最も安定して発生されるマイナスイオンはO2−(H2O)mである。これらのプラスイオンとマイナスイオンは、単独では空気中の浮遊細菌に対し格別な滅菌効果はない。しかし、これらのプラスイオンとマイナスイオンとが同時に発生されて、互いに相互作用することによって、化学反応によって活性種である過酸化水素H2O2または水酸化ラジカル(・OH)が生成される。H2O2または(・OH)は強力な活性を有する。上記のプラスイオンとマイナスイオンとの化学反応によって生じるH2O2または(・OH)の活性によって、空気中に浮遊する細菌を除去することができる。
【0050】
イオン発生器17の正イオン発生部174で発生した正イオンと負イオン発生部175で発生した負イオンとは、イオン発生器17を通過する空気の流れによって、正イオン放出口172と負イオン放出口173から筐体171の外部に放出される。筐体171の外部に放出された正イオンと負イオンは、本体2内を前吹出口12に向かって移動して、前吹出口12から空気清浄対象室内に供給される。イオン発生器17と送風機8は、イオン供給部の一例である。
【0051】
ダンパ35を、図3に示す状態から図6に示す状態に回動させて空気清浄機1を運転すると、加湿を行なわずに空気清浄化をする空気清浄運転が行われる。
【0052】
図6に示すように、ダンパ35は突起37が背面壁25の内面の当接点26に当たるところまで回動されている。図6に示す状態では第2の通気路32が開放され、逆に第1の通気路31は出口が閉塞されている。この状態で送風機8が駆動されると、脱臭フィルタ4と集塵フィルタ5を通り抜けた空気は加湿フィルタ14を経ることなく送風機8に吸い込まれる。従って、脱臭と清浄化はなされているものの加湿されていない空気が室内に吹き出される。
【0053】
次に、空気清浄機1の制御関連の構成について説明する。図7に示すように、温度センサ41、湿度センサ42、埃センサ43、臭いセンサ44といったセンサ類は、制御部40に信号を送信する。また、トレイ水位検知スイッチ45、操作ボタン48、電源同期信号生成回路54も、制御部40に信号を送信する。計時部53は、制御部40と信号の送受信を行なう。制御部40は、これらのセンサ等から受信した信号に基づいて、表示ランプ49とダンパモータ駆動回路50とファンモータ駆動回路51とイオン発生器駆動回路52とに制御信号を送信する。
【0054】
温度センサ41は空気清浄対象室内の空気の温度を計測する。湿度センサ42は空気清浄対象室内の空気の湿度を計測する。温度センサ41と湿度センサ42は、温湿度センサとして一体化されたものを用いてもよい。埃センサ43は発光素子と受光素子を組み合わせたものであり、空気清浄対象室内の空気中を浮遊する塵埃粒子を検知する。臭いセンサ44は金属酸化物半導体からなり、ガスを吸着すると抵抗値が変化することを利用して臭い成分を検出する。埃センサ43と臭いセンサ44は空気清浄対象室内の空気の汚れ具合を知る汚れ検出器として機能する。
【0055】
トレイ水位検知スイッチ45は、トレイ15の中の水位が下がり、「水不足」の水位となったことを検知する。トレイ15の中の水位が「水不足」の水位になったことが検知される場合には、トレイ15に対し給水タンク16から水補給が行われなくなったこと、すなわち、給水タンク16が空になったことを意味する。すなわち、トレイ水位検知スイッチ45は加湿用給水部の水位検知手段として機能する。
【0056】
電源同期信号生成回路54は、商用電源の交流波形を半波整流して、トランジスタ等により波形を整形して、60Hzまたは50Hzの交流波形に同期した矩形波を生成する。制御部40は、この矩形波を監視して、電源周波数を判定したり、通電の遮断を検知したりすることができる。
【0057】
操作ボタン48は図2に示すように複数のボタンを含み、使用者がそれぞれのボタンを操作すると、制御部40に信号が送信される。また、信号を受信した制御部40から、表示ランプ49を構成するそれぞれのランプに制御信号が送信される。
【0058】
空気清浄機1が運転を停止しているときに、使用者が運転入/切ボタン60を押して運転入/切ボタン60を「入」の状態にすると、制御部40に信号が送信され、空気清浄機1の空気清浄運転が開始される。使用者は、空気清浄機1が運転されているときに運転入/切ボタン60を押して運転入/切ボタン60を「切」の状態にすることによって、空気清浄機1の駆動を停止することを選択することができる。運転入/切ボタン60は運転指示部の一例である。
【0059】
空気清浄機1が運転されているときに使用者が加湿入/切ボタン61を押して「入」にすると、制御部40に信号が送信される。制御部40は、表示ランプ49の加湿入ランプ62に制御信号を送信して、加湿入ランプ62が点灯される。また制御部40は、ダンパモータ駆動回路50に制御信号を送信して、ダンパ35(図3、図6)が図3に示す状態になるように制御する。このようにして、加湿空気清浄運転が開始される。一方、加湿空気清浄運転中、すなわち、加湿入ランプ62点灯中に加湿入/切ボタン61が押されて加湿が「切」にされると、制御部40は加湿入ランプ62に制御信号を送信して消灯させ、また、ダンパモータ駆動回路50に制御信号を送信して、ダンパ35(図3、図6)が図6に示す状態になるように制御する。このようにして、加湿を行なわない空気清浄運転が行われる。
【0060】
加湿空気清浄運転あるいは加湿を行なわない空気清浄運転中に切タイマボタン65が押されると、制御部40に信号が送信される。制御部40は、切タイマランプ66に制御信号を送信し、切タイマランプ66を点灯させる。また、制御部40は計時部53に制御信号を送信して、切タイマ機能が動作する。使用者が切タイマボタン65を押すと、最初はタイマ時間として切タイマ時間が2時間にセットされる。その後、使用者が切タイマボタン65を押す度に、切タイマ時間が2時間から4時間に、4時間から8時間に変更される。切タイマ時間が8時間にされているときに使用者が切タイマボタン65を押すと、切タイマ機能が解除に変更される。切タイマランプ66の点灯状態は、切タイマ時間に合わせて、「2」から「4」へ、「4」から「8」へ、「8」から消灯へと移り変わる。切タイマボタン65は、入力部の一例である。
【0061】
空気清浄運転、加湿空気清浄運転のいずれかの運転の途中で除菌イオン入/切ボタン67が押されると、制御部40に信号が送信される。制御部40は、除菌イオンランプ68に制御信号を送信して除菌イオンランプ68を点灯させる。また、制御部40は、イオン発生器駆動回路52に制御信号を送信して、イオン発生器17の作動を開始させる。除菌イオン入/切ボタン67がもう一度押されれば、制御部40は、イオン発生器17の駆動を停止させ、除菌イオンランプ68を消灯させる。
【0062】
切タイマ切換スイッチ69は、使用者が空気清浄機1の運転の停止を選択してから切タイマ時間が経過したときに、加湿のみを停止させるか、全ての機能を停止させるのかを使用者が選択するためのスイッチである。加湿のみを停止させる場合には、使用者は、「加湿のみ」にスイッチをスライドさせる。全ての機能を停止させる場合には、使用者は、「全停止」にスイッチをスライドさせる。切タイマ切換スイッチ69が操作されると、制御部40に信号が送信される。制御部40は、切タイマ切換スイッチ69から受信した信号に基づいて、ダンパモータ駆動回路50とファンモータ駆動回路51とイオン発生器駆動回路52に制御信号を送信する。切タイマ切換スイッチ69は、選択部の一例である。
【0063】
クリーンサインランプ70は、汚れ検出器として機能している埃センサ43と臭いセンサ44の検知結果を受信した制御部40が制御信号を送信して、異なる色で点灯される。すなわち、例えば、空気清浄対象室内の空気の汚れが少ないときは緑色で点灯され、少し汚れが多くなると黄色で点灯され、汚れがひどくなると赤色で点灯される。
【0064】
室内空気の汚れ度合いは、空気清浄運転を「自動」で行っているときの風量決定要因となる。すなわち、例えば、汚れがひどくなれば、単位時間内にできるだけ多くの室内空気を空気清浄機1に通して浄化させる。制御部40は埃センサ43と臭いセンサ44から受信した信号に基づいて、ファンモータ駆動回路51に制御信号を送信して、風量を「弱」から「中」、「中」から「強」と変化させる。
【0065】
加湿空気清浄運転の場合には、空気清浄対象室内の湿度も、加湿空気清浄運転を「自動」で行っているときの風量決定要因となる。すなわち、例えば、空気清浄対象室内の空気の湿度が下がれば、単位時間内にできるだけ多くの室内空気を空気清浄機1に通して加湿する。制御部40はファンモータ駆動回路51に制御信号を送信して風量を「弱」から「中」、「中」から「強」と変化させる。
【0066】
トレイ15の中の水位が下がり、「水不足」の水位となったことをトレイ水位検知スイッチ45が検知したときは、制御部40に信号が送信される。制御部40は給水ランプ71に制御信号を送信して給水ランプ71を点滅させて、使用者に給水を促す。
【0067】
計時部53は、操作ボタン48の運転入/切ボタン60が操作されて、使用者によって空気清浄機1の運転を停止させることが選択された場合に、制御部40から送信される信号に基づいて、切タイマ時間を計測する。計時部53は、切タイマ時間を計測したときに制御部40に信号を送信する。
【0068】
空気清浄運転あるいは加湿空気清浄運転では、風量切換ボタン63が押される度に風量が変更される。図8に示すように、ステップS001では、制御部は、風量切換ボタン63が「入」にされているかどうかを確認する。風量切換ボタン63が「入」にされていれば、ステップS002に進む。風量切換ボタン63が「入」にされていなければ、ステップS008に進む。
【0069】
ステップS002では、制御部40は、風量切換ボタン63が操作されたかどうかを判断する。風量切換ボタン63が操作されなければ、ステップS003に進む。風量切換ボタン63が操作されれば、ステップS004に進む。ステップS003では、制御部40はファンモータ駆動回路51に制御信号を送信して、送風機8の送風量を相対的に強くする「強」にする。
【0070】
ステップS004では、制御部40は、風量切換ボタン63が操作されたかどうかを判断する。風量切換ボタン63が操作されなければ、ステップS005に進む。風量切換ボタン63が操作されれば、ステップS006に進む。ステップS005では、制御部40は送風機8に制御信号を送信して、風量を、「強」よりも相対的に弱い「中」にする。
【0071】
ステップS006では、制御部40は、風量切換ボタン63が操作されたかどうかを判断する。風量切換ボタン63が操作されなければ、ステップS007に進む。風量切換ボタン63が操作されれば、ステップS008に進む。ステップS007では、制御部40は送風機8に制御信号を送信して、風量を、「中」よりも相対的に弱い「弱」にする。
【0072】
ステップS008では、制御部40は、風量切換ボタン63が操作されたかどうかを判断する。風量切換ボタン63が操作されなければ、ステップS009に進む。風量切換ボタン63が操作されれば、ステップS003に戻る。ステップS009では、制御部40は、風量を「自動」で制御する。
【0073】
このように、使用者が風量切換ボタン63を操作することによって、風量は「自動」「強」「中」「弱」変更される。風量ランプ64の点灯状態は、風量に合わせて「自動」から「強」へ、「強」から「中」へ、「中」から「弱」へ、「弱」から「自動」へと移り変わる。また、空気清浄運転と加湿空気清浄運転は使用者の操作によらず前回の運転時のモードを覚えており、加湿空気清浄運転で開始される場合もある。
【0074】
以上のように構成される空気清浄機1の動作について説明する。図1から図11を用いて、空気清浄機1の電源投入から運転停止までの行程を説明する。図9から図11に示すフローチャートにおいて、各行程における判断の主体は制御部40である。
【0075】
ステップS101では、使用者が差込プラグをコンセントに差し込み、空気清浄機1に電源を投入する。ステップS102では、電源投入時の初期設定が行なわれて、加湿モードが「入」に設定され、切タイマが「解除」に設定される。その後、空気清浄機1は待機状態となる。
【0076】
ステップS103では、制御部40は、運転ボタンが「入」にされたかどうかを判断する。運転ボタンが「入」にされていなければ、ステップS103に戻る。使用者が運転入/切ボタン60を押して、運転ボタンが「入」にされていれば、ステップS104に進む。
【0077】
ステップS104では、空気清浄機1の運転を開始される。空気清浄機1の運転が開始されると、各モードに対応したランプが点灯される。
【0078】
ステップS105では、制御部40は、加湿入/切ボタン61が押されたかどうかを判断する。加湿入/切ボタン61が押されれば、ステップS106に進む。加湿入/切ボタン61が押されなければ、図10のステップS109に進む。
【0079】
ステップS106では、制御部40は、当初、加湿モードが「入」であったかどうかを判断する。当初の加湿モードが「入」であれば、ステップS107に進み、加湿モードを「切」にして、加湿入ランプ62を消灯する。当初の加湿モードが「入」でなければ、すなわち、当初の加湿モードが「切」であれば、ステップS108に進み、加湿モードを「入」にして、加湿入ランプ62を点灯する。その後、ステップS109に進む。なお、ステップS105で加湿入/切ボタン61が押されなかった場合には、加湿モードは当初の設定のままである。
【0080】
ステップS109では、制御部40は、切タイマボタン65が「入」にされているかどうかを判断する。切タイマボタン65が「入」にされていれば、ステップS110に進む。切タイマボタンが「入」にされていなければ、ステップS119に進む。
【0081】
ステップS110では、制御部40は、切タイマボタン65が操作されたかどうかを判断する。切タイマボタン65が操作されれば、ステップS113に進む。切タイマボタン65が操作されなければ、ステップS111に進む。
【0082】
ステップS111では、制御部40は計時部53に制御信号を送信し、切タイマ時間を2時間に設定する。その後、ステップS112に進み、切タイマランプ66の2時間ランプを点灯させてから、図11のステップS120に進む。
【0083】
ステップS113では、制御部40は、切タイマボタン65が操作されたかどうかを判断する。切タイマボタン65が操作されれば、ステップS116に進む。切タイマボタン65が操作されなければ、ステップS114に進む。
【0084】
ステップS114では、制御部40は計時部53に制御信号を送信し、切タイマ時間を4時間に設定する。その後、ステップS115に進み、切タイマランプ66の4時間ランプを点灯させてから、図11のステップS120に進む。
【0085】
ステップS116では、制御部40は、切タイマボタン65が操作されたかどうかを判断する。切タイマボタン65が操作されれば、ステップS119に進む。切タイマボタン65が操作されなければ、ステップS117に進む。
【0086】
ステップS117では、制御部40は計時部53に制御信号を送信し、切タイマ時間を8時間に設定する。その後、ステップS118に進み、切タイマランプ66の8時間ランプが点灯させてから、図11のステップS120に進む。
【0087】
ステップS119では、切タイマが解除されて、切タイマランプ66が全て消灯される。その後、図11のステップS120に進む。
【0088】
図11に示すように、ステップS120では、制御部40は、運転入/切ボタン60が押されて「切」にされたかどうかを判断する。運転入/切ボタン60が「切」にされれば、ステップS121に進む。運転入/切ボタン60が「切」にされなければ、図9のステップS105に戻る。
【0089】
ステップS121では、制御部40は、切タイマが解除されているかどうかを判断する。切タイマが解除されていれば、ステップS129に進む。切タイマが解除されていなければ、ステップS122に進む。
【0090】
ステップS122では、制御部40は、計時部53に制御信号を送信して、時間の計測を開始させる。
【0091】
ステップS123では、制御部40は、計時部53から受信する信号に基づいて、計時部53によって計測される時間が、切タイマ時間を経過したかどうかを判断する。計時部53によって計測される時間が、切タイマ時間を経過していれば、ステップS124に進む。計時部53によって計測される時間が切タイマ時間を経過していなければ、図9のステップS105に戻る。
【0092】
ステップS124では、制御部40は、切タイマ切換スイッチ69が操作されて、「全停止」にされているかどうかを判断する。切タイマ切換スイッチ69が「全停止」にされていなければ、ステップS125に進む。切タイマ切換スイッチ69が「全停止」にされていれば、ステップS128に進む。
【0093】
ステップS125では、制御部40は、切タイマ運転を解除するように制御する。ステップS126では、制御部40は、加湿を「切」モードにするように、ダンパ35を制御する。ステップS137では、イオン量を増加させるように、イオン発生器駆動回路52を制御する。その後、図9のステップS105に戻る。
【0094】
このようにすることにより、切タイマ時間の経過後には、加湿運転のみを停止し、空気清浄運転は継続して行うことができる。切タイマ時間の経過と共にイオン発生器17から発生するイオン量を増加する。イオン量を増加させるためには、イオン発生器駆動回路52の出力電圧を上げたり、イオン駆動回路の出力パルスを増加させたりする。
【0095】
これらの方法でイオン量が増加するのは、放電電極に与えるエネルギーを増加させていることによる。 または、イオン発生器17を通過する風量を増加するためにファンモータ9の回転数を増加することで行われる。これは、放電電極の極近傍で発生するイオン量は非常に多いので、送風量が増加するだけで実質的に空間に送出されるイオン量が増加し、イオン発生量そのものが増加したのと同じ効果を有するためである。
【0096】
一方、ステップS128では、制御部40は、切タイマ運転を解除する。ステップS129では、従来の空気清浄機と同様に、加湿機能も空気清浄機能も停止させるように、ダンパモータ駆動回路50とファンモータ駆動回路51とイオン発生器駆動回路52を制御する。その後、図9のステップS103に戻る。
【0097】
なお、この実施形態においては、切タイマ切換スイッチとしてスライドスイッチを用いて説明したが、操作部に存在するボタンの特殊操作(長押し、複数同時押し)により、切タイマ時間の経過後に、従来の空気清浄機のように空気清浄機能も停止させるかどうかを切り替えてもかまわない。
【0098】
図12に示すように、空気清浄機1の運転の行程としては、図11に示すステップS127の次に、ステップS130に進んでもよい。
【0099】
ステップS130では、制御部40は、風量を「弱」に設定し、送風機8を最も低い出力で、最も低速で回転させるようにファンモータ駆動回路51を制御する。その後、図9のステップS105に戻る。図12のフローチャートの他の行程は、図11に示すフローチャートの行程と同様である。
【0100】
以上のように、第1実施形態の空気清浄機1は、空気清浄部と、湿度調整部と、制御部40と、運転入/切ボタン60と、計時部53と、切タイマボタン65とを備える。
【0101】
空気清浄部は、空気を清浄化する。湿度調整部は、空気を加湿する。制御部40は、空気清浄部と湿度調整部との駆動を制御する。運転入/切ボタン60は、使用者が空気清浄機1の運転を停止させることを選択するための運転入/切ボタン60である。計時部53は、使用者が運転入/切ボタン60によって空気清浄機1の運転を停止させることを選択した時に時間の計測を開始する。切タイマボタン65には、計時部53に計測させるタイマ時間を使用者が入力する。
【0102】
制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、湿度調整部の駆動を停止して、空気清浄部を駆動させ続けるように、空気清浄部と湿度調整部とを制御する。
【0103】
使用者は、使用者が運転入/切ボタン60を通して空気清浄機1の運転を停止することを選択した後にも所定の時間、空気清浄機1による加湿を継続させたい場合には、所定の時間としてタイマ時間を切タイマボタン65に入力する。
【0104】
使用者が、切タイマボタン65にタイマ時間を入力して、運転入/切ボタン60によって空気清浄機1の運転を停止させることを選択すると、計時部53は、時間の計測を開始する。計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したとき、制御部40は、湿度調整部の駆動を停止する。湿度調整部の駆動が停止されることによって、空気清浄機1による空気の加湿が停止される。一方、制御部40は、使用者が空気清浄機1の運転を停止させることを選択した後、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過しても、空気清浄部を駆動させ続けるように制御する。このようにして、空気清浄機1による空気の加湿が停止された後にも空気清浄対象室内の空気を清浄に保つことができる。
【0105】
このようにすることにより、切タイマ運転終了後にも空気を清浄化することが可能な空気清浄機1を提供することができる。
【0106】
また、空気清浄機1においては、空気清浄部は、空気清浄対象室内にイオンを供給するイオン発生器17と送風機8を備える。制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン発生器17と送風機8の駆動を継続するようにイオン発生器17と送風機8を制御する。
【0107】
イオン発生器17と送風機8によって空気清浄対象室内にイオンを供給することによって、イオンによる脱臭や除菌効果を得ることができる。そこで、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン発生器17と送風機8の駆動を継続するようにイオン発生器17と送風機8を制御することにより、空気清浄機1による空気の加湿が停止された後にも、イオンによる空気清浄化の効果によって空気清浄対象室内の空気を清浄に保つことができる。
【0108】
また、空気清浄機1においては、制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン発生器17と送風機8によって空気清浄対象室内に供給されるイオンの量を増加させるように、イオン発生器17と送風機8を制御する。
【0109】
湿度調整部が空気を加湿する湿度調整部である場合には、湿度調整部の駆動が停止されることによって、空気清浄対象室内の加湿が停止される。そのため、湿度調整部の駆動が停止されると、湿度調整部が駆動されているときと比較して、空気清浄対象室内の湿度が低下することがある。
【0110】
このような空気清浄対象室内の湿度が低い状態では、湿度が高い状態と比較して、空気清浄対象室内にイオンを供給してもイオンによる殺菌、除菌、脱臭などの効果が充分に得られないことがある。
【0111】
そこで、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン発生器17と送風機8によって空気清浄対象室内に供給されるイオンの量を増加させるように、イオン発生器17と送風機8を制御することにより、空気中の湿度にかかわらず、湿度調整部の駆動をしている場合と同様にイオンの効果を維持することができる。
【0112】
また、空気清浄機1においては、空気清浄部は空気を送出する送風機8を含む。制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、送風機8の出力を最も低くするように送風機8を制御する。
【0113】
空気清浄機1においては、各部材のうち、送風機8によって消費される電力が相対的に大きいことが多い。そこで、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、送風機8の出力を最も低くするように送風機8を制御して省電力を図る。一方、送風機8の出力を低くして送風量が減少しても、イオンが十分に空気対象室内に供給されるように、イオン発生器17によるイオンの供給量を増加させる。このようにすることにより、空気中の湿度にかかわらず、湿度調整部が駆動されているときと同様に、イオンによる高い除菌や脱臭の効果を維持することができる。
【0114】
また、空気清浄機1は、使用者が空気清浄部の駆動と駆動停止とを選択するための切タイマ切換スイッチ69を備える。使用者が切タイマ切換スイッチ69によって空気清浄部の駆動停止を選択した場合には、制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに空気清浄部の駆動を停止する。
【0115】
このようにすることにより、タイマ時間が経過した後、空気清浄化を継続させる必要がない場合には、従来の空気清浄機1と同様に全ての運転を停止して、エネルギーの浪費を防ぐことができる。
【0116】
(第2実施形態)
図13に示すように、除湿機能を有する空気清浄機200は、本体201の内部に各部材が収容されている。本体201の内部には、主に、湿度調整部として蒸発器211と凝縮器212と、冷風用送風機214と、温風用送風機215と、ダンパ216と、イオン発生器217と、排水タンク218とを備える。本体201の上面には、操作・表示部213が配置されている。本体201の上部において背面側には、吹出口202が形成されている。蒸発器211と凝縮器212は、冷凍サイクルを構成している。蒸発器211と冷風用送風機214は、本体201の内部において上部に配置されている。凝縮器212と温風用送風機215は、本体201の内部において下部に配置されている。本体201内の下部に配置される排水タンク218には、本体201内で発生する水が貯められる。
【0117】
空気清浄機200には、第1実施形態の空気清浄機1と同様に、本体201のフィルタ収納部内に脱臭フィルタと集塵フィルタが備えられている。脱臭フィルタと集塵フィルタと冷風用送風機214と温風用送風機215とイオン発生器217は、空気清浄部を構成している。また、イオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215は、イオン供給部を構成する。
【0118】
冷風用送風機214と温風用送風機215は、第1実施形態の送風機8(図3)と同様に、ファンモータとファンとから構成されている。
【0119】
温風用送風機215の吹出口は、上方向を向くように形成されている。温風用送風機215の上方には、送風方向を前方側と後方側とで切り換えるためのダンパ216が配置されている。ダンパ216と吹出口202との間には、イオン発生器217が配置されている。
【0120】
ダンパ216は、通気路において送風機8の上方に配置された支軸(図示しない)に固定され、支軸を中心とする円弧状に形成されている。支軸は図示しないモータで回転される。ダンパ216は支軸の回転に伴って、垂直面内で回動される。支軸を回転させるモータはステッピングモータ等のデジタル制御モータであり、ダンパ216の回動角度は常時認識される。
【0121】
イオン発生器217は、第1実施形態の空気清浄機1が備えるイオン発生器17と同様である。
【0122】
温風用送風機215が駆動されると、図13に一点鎖線の矢印で示すような気流が発生する。空気清浄機200の外部の空気は前面パネル(図示しない)から本体201内に吸い込まれる。本体201内に吸い込まれた空気は本体201内において背面側に形成される通気路を通り、吹出口202から空気清浄対象室内に吹き出される。
【0123】
イオン発生器217が駆動されれば、イオン発生器217で発生したイオンは、主に吹出口202から吹き出す気流に乗って空気清浄対象室内に送り出される。
【0124】
図14に示すように、第2実施形態の空気清浄機200の操作・表示部213は、第1実施形態の空気清浄機1の操作・表示部13(図2)と異なる点としては、操作ボタン248においては、加湿入/切ボタン61の代わりに除湿入/切ボタン261を備え、切タイマ切換スイッチ69の代わりに切タイマ切換スイッチ269を備える。また、表示ランプ249においては、加湿入ランプ62の代わりに除湿入ランプ262を備え、給水ランプ71の代わりに排水ランプ271を備える。第2実施形態の空気清浄機200の操作・表示部213のその他の構成は、第1実施形態の空気清浄機1の操作・表示部13と同様である。
【0125】
図15に示すように、空気清浄機200の制御関連の構成としては、図7に示す第1実施形態の空気清浄機1と異なる点としては、トレイ水位検知スイッチ45の代わりに、排水タンク水位検知スイッチ245を備え、操作ボタン48の代わりに操作ボタン248を備え、表示ランプ49の代わりに表示ランプ249を備える。また、冷凍サイクル駆動回路255を備える。ファンモータ駆動回路251は、図13に示す冷風用送風機214と温風用送風機215を駆動させる。
【0126】
排水タンク水位検知スイッチ245は、排水タンク218(図13)内の水位が満水になったときに制御部40に制御信号を送信する。排水タンク水位検知スイッチ245から信号を受信した制御部40は、例えば表示ランプ249の排水ランプ271(図14)を点滅させて使用者に排水タンク218が満水になったことを報知して、使用者に排水を促す。
【0127】
空気清浄機200が運転されているときに使用者が除湿入/切ボタン261を押して除湿を「入」にすると、制御部40に信号が送信される。制御部40は、表示ランプ249の除湿入ランプ262に制御信号を送信して、除湿入ランプ262が点灯される。また制御部40は、冷凍サイクル駆動回路255に制御信号を送信して、蒸発器211と凝縮器212を含む冷凍サイクルを駆動させ、ファンモータ駆動回路251に制御信号を送信して、冷風用送風機214と温風用送風機215を駆動させる。このようにして、除湿とともに空気清浄がされる除湿空気清浄運転が行われる。一方、除湿空気清浄運転中、すなわち、除湿入ランプ262が点灯しているときに除湿入/切ボタン261が押されると、制御部40は除湿入ランプ262に制御信号を送信して消灯させ、また、冷凍サイクル駆動回路255に制御信号を送信して、冷凍サイクルの駆動を停止するように制御する。このようにして、除湿が行なわれない空気清浄運転が行われる。
【0128】
空気清浄機200の制御関連のその他の構成と効果は、第1実施形態の空気清浄機1と同様である。
【0129】
以上のように構成される空気清浄機200の動作について説明する。図13から図19を用いて、空気清浄機200の電源投入から運転停止までの行程を説明する。図16から図19に示すフローチャートにおいて、各行程における判断の主体は制御部40である。
【0130】
ステップS201では、使用者が差込プラグをコンセントに差し込み、空気清浄機200に電源を投入する。ステップS202では、電源投入時の初期設定が行なわれて、除湿モードが「入」に設定され、切タイマが「解除」に設定される。その後、空気清浄機200は待機状態となる。
【0131】
ステップS203では、制御部40は、運転ボタンが「入」にされたかどうかを判断する。運転ボタンが「入」にされていなければ、ステップS203に戻る。使用者が運転入/切ボタン60を押して、運転ボタンが「入」にされていれば、ステップS204に進む。
【0132】
ステップS204では、空気清浄機200の運転を開始される。空気清浄機200の運転が開始されると、各モードに対応したランプが点灯される。
【0133】
ステップS205では、制御部40は、除湿入/切ボタン261が押されたかどうかを判断する。除湿入/切ボタン261が押されれば、ステップS206に進む。除湿入/切ボタン261が押されなければ、図17のステップS209に進む。
【0134】
ステップS206では、制御部40は、当初、除湿モードが「入」であったかどうかを判断する。当初の除湿モードが「入」であれば、ステップS207に進み、除湿モードを「切」にして、除湿入ランプ262を消灯する。当初の除湿モードが「入」でなければ、すなわち、当初の除湿モードが「切」であれば、ステップS208に進み、除湿モードを「入」にするようにダンパモータ駆動回路50とファンモータ駆動回路251と冷凍サイクル駆動回路255とを制御して、除湿入ランプ262を点灯する。その後、ステップS209に進む。なお、ステップS205で除湿入/切ボタンが押されなかった場合には、除湿モードは当初の設定のままである。
【0135】
ステップS209では、制御部40は、切タイマボタン65が「入」にされているかどうかを判断する。切タイマボタン65が「入」にされていれば、ステップS210に進む。切タイマボタンが「入」にされていなければ、ステップS219に進む。
【0136】
ステップS210では、制御部40は、切タイマボタン65が操作されたかどうかを判断する。切タイマボタン65が操作されれば、ステップS213に進む。切タイマボタン65が操作されなければ、ステップS211に進む。
【0137】
ステップS211では、制御部40は計時部53に制御信号を送信し、切タイマ時間を2時間に設定する。その後、ステップS212に進み、切タイマランプ66の2時間ランプを点灯させてから、図18のステップS220に進む。
【0138】
ステップS213では、制御部40は、切タイマボタン65が操作されたかどうかを判断する。切タイマボタン65が操作されれば、ステップS216に進む。切タイマボタン65が操作されなければ、ステップS214に進む。
【0139】
ステップS214では、制御部40は計時部53に制御信号を送信し、切タイマ時間を4時間に設定する。その後、ステップS215に進み、切タイマランプ66の4時間ランプを点灯させてから、図18のステップS220に進む。
【0140】
ステップS216では、制御部40は、切タイマボタン65が操作されたかどうかを判断する。切タイマボタン65が操作されれば、ステップS219に進む。切タイマボタン65が操作されなければ、ステップS217に進む。
【0141】
ステップS217では、制御部40は計時部53に制御信号を送信し、切タイマ時間を8時間に設定する。その後、ステップS218に進み、切タイマランプ66の8時間ランプが点灯させてから、図18のステップS220に進む。
【0142】
ステップS219では、切タイマが解除されて、切タイマランプ66が全て消灯される。その後、図18のステップS220に進む。
【0143】
図18に示すように、ステップS220では、制御部40は、運転入/切ボタン60が押されて「切」にされたかどうかを判断する。運転入/切ボタン60が「切」にされれば、ステップS221に進む。運転入/切ボタン60が「切」にされなければ、図16のステップS205に戻る。
【0144】
ステップS221では、制御部40は、切タイマが解除されているかどうかを判断する。切タイマが解除されていれば、ステップS229に進む。切タイマが解除されていなければ、ステップS222に進む。
【0145】
ステップS222では、制御部40は、計時部53に制御信号を送信して、時間の計測を開始させる。
【0146】
ステップS223では、制御部40は、計時部53から受信する信号に基づいて、計時部53によって計測される時間が、切タイマ時間を経過したかどうかを判断する。計時部53によって計測される時間が、切タイマ時間を経過していれば、ステップS224に進む。計時部53によって計測される時間が切タイマ時間を経過していなければ、図16のステップS205に戻る。
【0147】
ステップS224では、制御部40は、切タイマ切換スイッチ69が操作されて、「全停止」にされているかどうかを判断する。切タイマ切換スイッチ69が「全停止」にされていなければ、ステップS225に進む。切タイマ切換スイッチ69が「全停止」にされていれば、ステップS228に進む。
【0148】
ステップS225では、制御部40は、切タイマ運転を解除するように制御する。ステップS226では、制御部40は、除湿を「切」モードにするように、ダンパモータ駆動回路50とファンモータ駆動回路251と冷凍サイクル駆動回路255とを制御する。ステップS227では、イオン量を増加させるように、イオン発生器駆動回路52を制御する。その後、図16のステップS205に戻る。
【0149】
このようにすることにより、切タイマ時間の経過後には、除湿運転のみを停止し、空気清浄運転は継続して行うことができる。切タイマ時間の経過と共にイオン発生器17から発生するイオン量を増加する。イオン量を増加させるためには、イオン発生器駆動回路52の出力電圧を上げたり、イオン駆動回路の出力パルスを増加させたりする。
【0150】
これらの方法でイオン量が増加するのは、放電電極に与えるエネルギーを増加させていることによる。 または、イオン発生器17を通過する風量を増加するためにファンモータ9の回転数を増加することで行われる。これは、放電電極の極近傍で発生するイオン量は非常に多いので、送風量が増加するだけで実質的に空間に送出されるイオン量が増加し、イオン発生量そのものが増加したのと同じ効果を有するためである。
【0151】
一方、ステップS228では、制御部40は、切タイマ運転を解除する。ステップS229では、従来の空気清浄機と同様に、除湿機能も空気清浄機能も停止させるように、ダンパモータ駆動回路50とファンモータ駆動回路51とイオン発生器駆動回路52を制御する。その後、図16のステップS203に戻る。
【0152】
なお、この実施形態においては、切タイマ切換スイッチとしてスライドスイッチを用いて説明したが、操作部に存在するボタンの特殊操作(長押し、複数同時押し)により、切タイマ時間の経過後に、従来の空気清浄機のように空気清浄機能も停止させるかどうかを切り替えてもかまわない。
【0153】
図19に示すように、空気清浄機200の運転の行程としては、図18に示すステップS227の次に、ステップS230に進んでもよい。
【0154】
ステップS230では、制御部40は、風量を「弱」に設定し、冷風用送風機214と温風用送風機215を最も低い出力で、最も低速で回転させるようにファンモータ駆動回路251を制御する。その後、図16のステップS205に戻る。図19のフローチャートの他の行程は、図18に示すフローチャートの行程と同様である。
【0155】
なお、この実施形態においては、切タイマ切換スイッチ69としてスライドスイッチを用いて説明したが、操作部に存在するボタンの特殊操作(長押し、複数同時押し)により、切タイマ時間の経過後に、従来の空気清浄機のように空気清浄機能も停止させるかどうかを切り替えてもかまわない。
【0156】
以上のように、第2実施形態の空気清浄機200は、空気清浄部と、湿度調整部と、制御部40と、運転入/切ボタン60と、計時部53と、切タイマボタン65とを備える。
【0157】
空気清浄部は、空気を清浄化する。湿度調整部は、空気を除湿する。制御部40は、空気清浄部と湿度調整部との駆動を制御する。運転入/切ボタン60は、使用者が空気清浄機200の運転を停止させることを選択するための運転入/切ボタン60である。計時部53は、使用者が運転入/切ボタン60によって空気清浄機200の運転を停止させることを選択した時に時間の計測を開始する。切タイマボタン65には、計時部53に計測させるタイマ時間を使用者が入力する。
【0158】
制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、湿度調整部の駆動を停止して、空気清浄部を駆動させ続けるように、空気清浄部と湿度調整部とを制御する。
【0159】
使用者は、使用者が運転入/切ボタン60を通して空気清浄機200の運転を停止することを選択した後にも所定の時間、空気清浄機200による除湿を継続させたい場合には、所定の時間としてタイマ時間を切タイマボタン65に入力する。
【0160】
使用者が、切タイマボタン65にタイマ時間を入力して、運転入/切ボタン60によって空気清浄機200の運転を停止させることを選択すると、計時部53は、時間の計測を開始する。計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したとき、制御部40は、湿度調整部の駆動を停止する。湿度調整部の駆動が停止されることによって、空気清浄機200による空気の除湿が停止される。一方、制御部40は、使用者が空気清浄機200の運転を停止させることを選択した後、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過して、空気清浄機200による空気の除湿が停止された後にも、空気清浄部を駆動させ続けるように制御する。
【0161】
このようにすることにより、切タイマ運転終了後にも空気を清浄化することが可能な空気清浄機200を提供することができる。
【0162】
また、第2実施形態の空気清浄機200においては、空気清浄部は、空気清浄対象室内にイオンを供給するイオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215を含む。制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215の駆動を継続するようにイオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215を制御する。
【0163】
イオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215によって空気清浄対象室内にイオンを供給することによって、イオンによる脱臭や除菌効果を得ることができる。そこで、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215の駆動を継続するようにイオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215を制御することにより、空気清浄機200による空気の除湿が停止された後にも、イオンによる空気清浄化の効果によって空気清浄対象室内の空気を清浄に保つことができる。
【0164】
また、第2実施形態の空気清浄機200においては、制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215によって空気清浄対象室内に供給されるイオンの量を増加させるように、イオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215を制御する。
【0165】
湿度調整部が空気を除湿する湿度調整部である場合には、湿度調整部が駆動されている間に空気の除湿が行なわれており、湿度調整部を駆動停止するときには、空気清浄対象室内の湿度が最も低くなっていると考えられる。
【0166】
このような空気清浄対象室内の湿度が低い状態では、湿度が高い状態と比較して、空気清浄対象室内にイオンを供給してもイオンによる殺菌、除菌、脱臭などの効果が充分に得られないことがある。
【0167】
そこで、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過して、湿度調整部の駆動が停止されたときに、イオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215によって空気清浄対象室内に供給されるイオンの量を増加させるようにイオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215を制御する。このようにすることにより、空気中の湿度にかかわらず、湿度調整部の駆動をしている場合と同様にイオンの効果を維持することができる。
【0168】
また、第2実施形態の空気清浄機200においては、空気清浄部は空気を送出する冷風用送風機214と温風用送風機215を含む。制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、冷風用送風機214と温風用送風機215の出力を最も低くするように冷風用送風機214と温風用送風機215を制御する。
【0169】
空気清浄機200においては、各部材のうち、冷風用送風機214と温風用送風機215によって消費される電力が相対的に大きいことが多い。そこで、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、冷風用送風機214と温風用送風機215の出力を最も低くするように冷風用送風機214と温風用送風機215を制御して省電力を図る。一方、冷風用送風機214と温風用送風機215の出力を低くして送風量が減少しても、イオンが十分に空気清浄対象室内に供給されるように、イオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215によるイオンの供給量を増加させる。このようにすることにより、空気中の湿度にかかわらず、湿度調整部が駆動されているときと同様に、イオンによる高い除菌や脱臭の効果を維持することができる。
【0170】
また、第2実施形態の空気清浄機200は、使用者が空気清浄部の駆動と駆動停止とを選択するための切タイマ切換スイッチ269を備える。使用者が切タイマ切換スイッチ269によって空気清浄部の駆動停止を選択した場合には、制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに空気清浄部の駆動を停止する。
【0171】
このようにすることにより、タイマ時間が経過した後、空気清浄化を継続させる必要がない場合には、従来の空気清浄機と同様に全ての運転を停止して、エネルギーの浪費を防ぐことができる。
【0172】
なお、第1実施形態では加湿機能を有する空気清浄機1について説明し、第2実施形態では除湿機能を有する空気清浄機200について説明したが、加湿機能と除湿機能の両方の機能を有する空気清浄機についても同様の作用効果が得られる。すなわち、加湿機能と除湿機能の両方の機能を有する空気清浄機では、加湿運転を行なっているときに切タイマ運転を行なう場合には、第1実施形態のような運転がされ、除湿運転を行なっているときに切タイマ運転を行なう場合には、第2実施形態のような運転がされる。また、空気清浄機は、他の機能を有していてもよい。
【0173】
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものである。
【符号の説明】
【0174】
1,2:空気清浄機、4:脱臭フィルタ、5:集塵フィルタ、8:送風機、14:加湿フィルタ、17,217:イオン発生器、40:制御部、53:計時部、60:運転入/切ボタン、65,265:切タイマボタン、69,269:切タイマ切換スイッチ、211:蒸発器、212:凝縮器、214:冷風用送風機、215:温風用送風機。
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には空気清浄機に関し、特定的には、加湿機能および/または除湿機能を有する空気清浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
室内の空気には、塵埃、花粉、タバコの煙等、人体に有害な微粒子やガスが含まれている。近年、住宅の気密度が高まるに伴い、これらの微粒子やガスが室内に滞留する度合いが増す一方で、積極的な換気が行われる機会は減少している。このような状況にあって、室内の空気を浄化する機能を有する空気清浄機の普及が進んでいる。
【0003】
従来の空気清浄機は、例えば、送風機が駆動されることによって、エアフィルタを通じて空気清浄対象室内の空気を空気清浄機の内部に取り込む。空気清浄対象室内の空気がフィルタを通過する際に、空気中の微粒子がフィルタによって捕集される。同時に、空気中に含まれる有害なガスを吸着したり、分解したりすることによって、フィルタを通過する空気を浄化する。また、イオン発生器を備え、空気を浄化した後、浄化された空気にイオンを含ませる空気清浄機もある。このようにして浄化された空気は、空気清浄機の吹出口から再び空気清浄対象室内に戻される。
【0004】
また、空気清浄機には、空気清浄対象室内の空気を、使用者にとって快適な湿度に調節するために、加湿機能や除湿機能を併せ持つものがある。例えば、特開2008−35998号公報(特許文献1)に記載の空気清浄機では、エアフィルタを通過することによって浄化された空気が、さらに加湿フィルタを通過することによって加湿される。
【0005】
このような加湿機能を有する空気清浄機では、使用者は通常、加湿とともに空気清浄化を行う空気清浄運転と、加湿を行うことなく空気清浄化を行う空気清浄運転とを選択することができる。
【0006】
また、除湿機能付き空気清浄機では、同様に、除湿とともに空気清浄化を行う空気清浄運転と、除湿を行うことなく空気清浄化を行う空気清浄運転とを選択することができる。加湿機能と除湿機能の両方を備えた空気清浄機であっても同様に、空気清浄化を行うときに加湿や除湿を行うかどうかを使用者が選択することができるように構成されている。除湿機能を備える空気清浄機は、洗濯した衣類を部屋干し等する場合等に衣類乾燥機として使用されることがある。
【0007】
除湿機能を備える空気清浄機を衣類乾燥機として使用する場合、使用者が外出をしている間に衣類乾燥を終わらせたいときには、使用者は、節電のため切タイマ機能を利用して、使用者が運転停止を指示してから適切な時間が経過したときに空気清浄機の運転を停止させることが望ましい。加湿機能を有する空気清浄機でも、使用者は、切タイマ機能を利用して、使用者が運転停止を指示してから適切な時間が経過したときに空気清浄機の運転を停止させることができる。
【0008】
特開2005−315451号公報(特許文献2)には、このような切タイマ機能を備える空気調和機が記載されている。この空気調和機は、切タイマ終了後も室内の空調負荷に応じて、冷房運転または換気運転を行う。例えば、切タイマ終了後に外気温度が高ければ、冷房運転を行う。また、切タイマ終了後に外気温度が低ければ、換気を行うように運転される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−35998号公報
【特許文献2】特開2005−315451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、加湿機能および/または除湿機能を有する空気清浄機においては、特開2005−315451号公報(特許文献2)に記載の空気調和機のように、切タイマ運転終了後に室内の湿度に基づいて、加湿運転または除湿運転を行なっても、空気清浄対象室内の空気を清浄化することができない。
【0011】
そこで、この発明の目的は、切タイマ運転終了後にも空気を清浄化することが可能な空気清浄機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明に従った空気清浄機は、空気清浄部と、湿度調整部と、制御部と、運転指示部と、計時部と、入力部とを備える。
【0013】
空気清浄部は、空気を清浄化する。湿度調整部は、空気を加湿および/または除湿する。制御部は、空気清浄部と湿度調整部との駆動を制御する。運転指示部は、使用者が空気清浄機の運転を停止させることを選択するための運転指示部である。計時部は、使用者が運転指示部によって空気清浄機の運転を停止させることを選択した時に時間の計測を開始する。入力部には、計時部に計測させるタイマ時間を使用者が入力する。
【0014】
制御部は、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、湿度調整部の駆動を停止して、空気清浄部を駆動させ続けるように、空気清浄部と湿度調整部とを制御する。
【0015】
使用者は、使用者が運転指示部を通して空気清浄機の運転を停止することを選択した後にも所定の時間、空気清浄機による加湿または除湿を継続させたい場合には、所定の時間としてタイマ時間を入力部に入力する。
【0016】
使用者が、入力部にタイマ時間を入力して、運転指示部によって空気清浄機の運転を停止させることを選択すると、計時部は、時間の計測を開始する。計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過したとき、制御部は、湿度調整部の駆動を停止する。湿度調整部の駆動が停止されることによって、空気清浄機による空気の加湿または除湿が停止される。一方、制御部は、使用者が空気清浄機の運転を停止させることを選択した後、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過して、空気清浄機による空気の加湿または除湿が停止された後にも、空気清浄部を駆動させ続けるように制御する。
【0017】
このようにすることにより、切タイマ運転終了後にも空気を清浄化することが可能な空気清浄機を提供することができる。
【0018】
この発明に従った空気清浄機においては、空気清浄部は、空気清浄対象室内にイオンを供給するイオン供給部を含むことが好ましい。制御部は、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン供給部の駆動を継続するようにイオン供給部を制御することが好ましい。
【0019】
イオン供給部によって空気清浄対象室内にイオンを供給することによって、イオンによる脱臭や除菌効果を得ることができる。そこで、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン供給部の駆動を継続するようにイオン供給部を制御することにより、空気清浄機による空気の加湿または除湿が停止された後にも、イオンによる空気清浄化の効果によって空気清浄対象室内の空気を清浄に保つことができる。
【0020】
この発明に従った空気清浄機においては、制御部は、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン供給部によって空気清浄対象室内に供給されるイオンの量を増加させるように、イオン供給部を制御することが好ましい。
【0021】
湿度調整部が空気を加湿する湿度調整部である場合には、湿度調整部の駆動が停止されることによって、空気清浄対象室内の加湿が停止される。そのため、湿度調整部の駆動が停止されると、湿度調整部が駆動されているときと比較して、空気清浄対象室内の湿度が低下することがある。一方、湿度調整部が空気を除湿する湿度調整部である場合には、湿度調整部が駆動されている間に空気の除湿が行なわれており、湿度調整部を駆動停止するときには、空気清浄対象室内の湿度が最も低くなっていると考えられる。
【0022】
このような空気清浄対象室内の湿度が低い状態では、湿度が高い状態と比較して、空気清浄対象室内にイオンを供給してもイオンによる殺菌、除菌、脱臭などの効果が充分に得られないことがある。
【0023】
そこで、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過して、湿度調整部の駆動が停止されたときに、イオン供給部によって空気清浄対象室内に供給されるイオンの量を増加させるようにイオン供給部を制御する。このようにすることにより、空気中の湿度にかかわらず、湿度調整部の駆動をしている場合と同様にイオンの効果を維持することができる。
【0024】
この発明に従った空気清浄機においては、空気清浄部は空気を送出する送風部を含むことが好ましい。制御部は、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、送風部の出力を最も低くするように送風部を制御することが好ましい。
【0025】
空気清浄機においては、各部材のうち、送風部によって消費される電力が相対的に大きいことが多い。そこで、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、送風部の出力を最も低くするように送風部を制御して省電力を図る。一方、送風部の出力を低くして送風量が減少しても、イオンが十分に空気清浄対象室内に供給されるように、イオン供給部によるイオンの供給量を増加させる。このようにすることにより、空気中の湿度にかかわらず、湿度調整部が駆動されているときと同様に、イオンによる高い除菌や脱臭の効果を維持することができる。
【0026】
この発明に従った空気清浄機は、使用者が空気清浄部の駆動と駆動停止とを選択するための選択部を備えることが好ましい。使用者が選択部によって空気清浄部の駆動停止を選択した場合には、制御部は、計時部によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに空気清浄部の駆動を停止することが好ましい。
【0027】
このようにすることにより、タイマ時間が経過した後、空気清浄化を継続させる必要がない場合には、従来の空気清浄機と同様に全ての運転を停止して、エネルギーの浪費を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0028】
以上のように、この発明によれば、切タイマ運転終了後にも空気を清浄化することが可能な空気清浄機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】この発明の第1実施形態として、加湿機能を有する空気清浄機の外観の全体を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態の空気清浄機の操作・表示部の全体を示す図である。
【図3】第1実施形態の空気清浄機を、図1に示すIII−III線の方向から見たときの断面図である。
【図4】空気清浄機が備えるイオン発生器の外観を示す図である。
【図5】イオン発生器の駆動回路を示す図である。
【図6】図3に示す空気清浄機のダンパが回動されたときの状態を示す断面図である。
【図7】第1実施形態の空気清浄機の制御関連の構成を示すブロック図である。
【図8】風量を調節するときの行程を順に示すフローチャートである。
【図9】第1実施形態の空気清浄機の運転開始から運転停止までの制御処理を順に示すフローチャートである。
【図10】第1実施形態の空気清浄機の運転開始から運転停止までの制御処理を順に示すフローチャートである。
【図11】第1実施形態の空気清浄機の運転開始から運転停止までの制御処理を順に示すフローチャートである。
【図12】第1実施形態の空気清浄機の運転開始から運転停止までの制御処理の別の例を順に示すフローチャートである。
【図13】この発明の第2実施形態として、除湿機能を有する空気清浄機の内部の全体を示す斜視図である。
【図14】第2実施形態の空気清浄機の操作・表示部の全体を示す図である。
【図15】第2実施形態の空気清浄機の制御関連の構成を示すブロック図である。
【図16】第2実施形態の空気清浄機の運転開始から運転停止までの制御処理を順に示すフローチャートである。
【図17】第2実施形態の空気清浄機の運転開始から運転停止までの制御処理を順に示すフローチャートである。
【図18】第2実施形態の空気清浄機の運転開始から運転停止までの制御処理を順に示すフローチャートである。
【図19】第2実施形態の空気清浄機の運転開始から運転停止までの制御処理の別の例を順に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
(第1実施形態)
図1に示すように、加湿機能を有する空気清浄機1は、本体2と前面パネル3によって、全体の主な部分が覆われている。空気清浄機1は床に置かれた状態、または、壁に掛けられた状態で使用される。本体2は、偏平な略直方体の箱のような形状に形成されて、底面を床面と水平にして空気清浄対象室内に配置される。本体2の正面側は、前面パネル3で覆われる。
【0032】
前面パネル3の裏面上部には、本体2の上部に係合するフック(図示せず)が形成されている。前面パネル3の左右の側面の下部には係合部7が形成されている。フックを本体2の上部に引っ掛けて、本体2に前面パネル3がぶら下がった状態にしてから、係合部7を本体2に係合させることによって、前面パネル3は、本体2との間に所定の隙間をあけた状態で本体2に取り付けられる。このようにして形成された本体2と前面パネル3との間の隙間は、本体2の左右両辺と下辺において形成される。そのため、本体2の内部は、本体2の左右両辺と下辺において外部に連通する。後述するように、本体2の外部の空気は、この隙間から本体2の内部に吸い込まれる。
【0033】
本体2の下部には、給水タンク16が取り付けられている。給水タンク16の下方において本体2の底部には、トレイ15が配置されている。使用者は、給水タンク16を本体2から取り外すことができる。使用者は、空気清浄機1の運転開始前に、給水タンク16を本体2から取り外し、給水タンク16に水を供給してから、本体2に取り付ける。給水タンク15が本体2に取り付けられると、給水タンク16内の水の一部がトレイ15内に貯められる。
【0034】
本体2の上面において背面側には、上吹出口11が形成されている。本体2の上面において正面側には、前吹出口12が形成されている。本体2の上面において、上吹出口11と前吹出口12との間には、操作・表示部13が配置されている。
【0035】
図2に示すように、操作・表示部13は、運転入/切ボタン60、加湿入/切ボタン61、風量切換ボタン63、切タイマボタン65、除菌イオン入/切ボタン67、切タイマ切換スイッチ69のボタン群によって構成される操作ボタン48と、加湿入ランプ62、風量ランプ64、切タイマランプ66、除菌イオンランプ68、クリーンサインランプ70、及び給水ランプ71のランプ群によって構成される表示ランプ49とを含む。それぞれのボタンとランプについては後述する。なお、操作ボタン48と表示ランプ49は集合名詞であり、単一のボタンまたはランプを意味するものではない。
【0036】
図3に示すように、空気清浄機1の正面側において、本体2の内部には、脱臭フィルタ4と集塵フィルタ5が収納されるフィルタ収納部が形成されている。フィルタ収納部は直方体形状の窪みとして形成されている。フィルタ収納部は前面パネル3で覆われる。フィルタ収納部には、前面パネル3に近い側、すなわち、空気清浄機1の正面側から順に、脱臭フィルタ4と集塵フィルタ5が収納されている。
【0037】
脱臭フィルタ4は、長方形の枠にポリエステル製の不織布を取り付け、その上に活性炭を均一に分散配置し、その上から更にポリエステル製の不織布をかぶせたものである。脱臭フィルタ4は、空気中の臭い成分であるアセトアルデヒド、アンモニア、酢酸等を吸着する。
【0038】
集塵フィルタ5はいわゆるHEPA(High Efficiency Particular Air)フィルタである。集塵フィルタ5は、ポリエステル/ビニロン系不織布からなる骨材に電石加工したメルトブロー不織布を合わせて濾材とし、これを折り畳んだ上、その上下面にハイドロキシアパタイト加工した不織布からなる抗菌シートを重ねて熱圧着し、ホットメルト付き不織布からなる枠を溶着したものである。集塵フィルタ5は微細な塵埃を捕集する。
【0039】
フィルタ収納部に挿入された集塵フィルタ5と脱臭フィルタ4は、フィルタ収納部の開口部に装着されるフィルタ押さえ枠6によって脱落を阻止される。フィルタ押さえ枠6は正面形状矩形であり、多数の通気口が形成されている。
【0040】
本体2のフィルタ収納部の奥には、隔壁21を隔てて送風機8が配置される。送風機8はファンモータ9とファン10からなる。送風機8の正面側の隔壁21と、外周を囲む隔壁22と、背面側の隔壁23とがファンケーシングを構成する。ファンモータ9は隔壁21に固定されている。背面側の隔壁23には多数の小孔からなる吸気口が形成される。図3にファン10として示されているのはターボファンであるが、ファン10はターボファンに限定されず、プロペラファンを採用することも、クロスフローファンを採用することも可能である。図3に示すターボファンの場合、ファン径に比較して厚さを大きくとり、回転数を下げて騒音レベルを下げる工夫がなされている。この実施形態においては、ファンモータ9は制御性を重視し、直流モータとしている。
【0041】
ファン10の外周を囲む隔壁22はインボリュート曲線形状となっており、ファン10の外周から吐出された空気を本体2の上部に形成された2個の吹出口へ誘導する。上吹出口11は、送風機8の上面に、上方向に空気が送出されるように設けられており、前吹出口12は、上吹出口11の前方に、斜め上方向に空気が送出されるように設けられている。本体2内には、ファン10によって送出される空気が前吹出口12に向かって流通するための流路が形成されている。前吹出口12に連通する流路の送風機8側の端部付近にはイオン発生器17が配置される。
【0042】
隔壁21の下部には開口部24が形成されている。開口部24は、隔壁22の下に形成された第1の通気路31及び第2の通気路32への入口となる。第1の通気路31と第2の通気路32は、水平な仕切り壁27によって隔てられている。第1の通気路31は仕切り壁27の下に形成され、第2の通気路32は仕切り壁27の上に形成されている。隔壁23と本体2の背面壁25の間には隔壁23に設けられた吸気口に通じる隙間が存在し、第1の通気路31と第2の通気路32は、空気清浄機1の背面側において、仕切り壁27の端部付近でこの隙間に接続されている。背面壁25の内側において仕切り壁27の上方には、当接点26として突起が形成されている。
【0043】
第1の通気路31には加湿フィルタ14が配置される。加湿フィルタ14はジグザグに折り畳まれた吸水材により構成され、第1の通気路31を全面的に閉塞する。加湿フィルタ14の下端は、第1の通気路31の底部に配置されたトレイ15に受けられる。トレイ15は本体2の一側から出し入れできるものであり、内部には水が溜められる。加湿フィルタ14がトレイ15内の水を毛細管現象で吸い上げると、加湿フィルタ14が水に濡れた状態になる。本体2の一側に取り付けられる給水タンク16(図1)はトレイ15に水を供給する。トレイ15と給水タンク16の組み合わせが加湿用給水部を構成する。
【0044】
第2の通気路32にはダンパ35が配置される。ダンパ35は第2の通気路32のやや上方に配置された支軸36に固定され、支軸36を中心とする円弧状に形成されている。ダンパ35において、仕切り壁27側の端部には突起37が形成されている。支軸36はモータ(図示しない)で回転される。ダンパ35は支軸36の回転に伴って垂直面内で回動する。支軸36を回転させるモータはステッピングモータ等のデジタル制御モータであり、ダンパ35の回動角度は常時認識される。
【0045】
図3には、ダンパ35が第2の通気路32を閉塞している状態を示す。送風機8を駆動すると、図3に二点鎖線の矢印で示すような気流が発生する。空気清浄機1の外部の空気は前面パネル3と本体2の間の隙間からフィルタ収納部の前面へと進入し、フィルタ押さえ枠6の通気口から脱臭フィルタ4に吸い込まれる。脱臭フィルタ4により臭い成分を吸着された空気は集塵フィルタ5に吸い込まれ、細かな塵埃まで捕集される。第2の通気路32はダンパ35で閉塞されているため、集塵フィルタ5を通り抜けた浄化状態の空気は、専ら第1の通気路31を通り、そこで加湿フィルタ14により加湿される。脱臭され浄化され加湿された空気は隔壁23と背面壁25の間の隙間を上昇し、隔壁23に設けられた吸気口からファン10の中心に吸い込まれる。ファン10から吐出された空気は上吹出口11と前吹出口12から室内に吹き出される。イオン発生器17を稼働させれば、イオン発生器17で発生したイオンは主に前吹出口12から吹き出す気流に乗って室内に送り出される。このように、図3に示す状態で空気清浄機1が運転されて送風機8が駆動されると、加湿空気清浄運転、すなわち、加湿をしながら空気清浄がされる運転が行われる。
【0046】
この実施形態においては、脱臭フィルタ4と集塵フィルタ5と送風機8とイオン発生器17とダンパ35は、空気清浄部を構成する。送風機8と加湿フィルタ14とダンパ35は、湿度調整部を構成する。
【0047】
図4に示すように、イオン発生器17は、2つの開口部が形成された筐体171によって全体が覆われている。筐体171に形成されている2つの開口部は、正イオン放出口172と、負イオン放出口173である。正イオン放出口172と負イオン放出口173において筐体171の内部には、それぞれ、正イオン発生部174と負イオン発生部175が配置されている。正イオン発生部174と負イオン発生部175は、どちらも針状の放電電極によって形成されている。
【0048】
図5に示すように、イオン発生器17(図4)の正イオン発生部174と負イオン発生部175には、高電圧が印加されるように構成されている。正イオン発生部174と負イオン発生部175に高電圧が印加されると、正イオン発生部174と負イオン発生部175で放電が生じて、正イオン(プラスイオン)と負イオン(マイナスイオン)とが発生する。
【0049】
イオン発生器17において最も安定して発生されるプラスイオンはH+(H2O)nであり、最も安定して発生されるマイナスイオンはO2−(H2O)mである。これらのプラスイオンとマイナスイオンは、単独では空気中の浮遊細菌に対し格別な滅菌効果はない。しかし、これらのプラスイオンとマイナスイオンとが同時に発生されて、互いに相互作用することによって、化学反応によって活性種である過酸化水素H2O2または水酸化ラジカル(・OH)が生成される。H2O2または(・OH)は強力な活性を有する。上記のプラスイオンとマイナスイオンとの化学反応によって生じるH2O2または(・OH)の活性によって、空気中に浮遊する細菌を除去することができる。
【0050】
イオン発生器17の正イオン発生部174で発生した正イオンと負イオン発生部175で発生した負イオンとは、イオン発生器17を通過する空気の流れによって、正イオン放出口172と負イオン放出口173から筐体171の外部に放出される。筐体171の外部に放出された正イオンと負イオンは、本体2内を前吹出口12に向かって移動して、前吹出口12から空気清浄対象室内に供給される。イオン発生器17と送風機8は、イオン供給部の一例である。
【0051】
ダンパ35を、図3に示す状態から図6に示す状態に回動させて空気清浄機1を運転すると、加湿を行なわずに空気清浄化をする空気清浄運転が行われる。
【0052】
図6に示すように、ダンパ35は突起37が背面壁25の内面の当接点26に当たるところまで回動されている。図6に示す状態では第2の通気路32が開放され、逆に第1の通気路31は出口が閉塞されている。この状態で送風機8が駆動されると、脱臭フィルタ4と集塵フィルタ5を通り抜けた空気は加湿フィルタ14を経ることなく送風機8に吸い込まれる。従って、脱臭と清浄化はなされているものの加湿されていない空気が室内に吹き出される。
【0053】
次に、空気清浄機1の制御関連の構成について説明する。図7に示すように、温度センサ41、湿度センサ42、埃センサ43、臭いセンサ44といったセンサ類は、制御部40に信号を送信する。また、トレイ水位検知スイッチ45、操作ボタン48、電源同期信号生成回路54も、制御部40に信号を送信する。計時部53は、制御部40と信号の送受信を行なう。制御部40は、これらのセンサ等から受信した信号に基づいて、表示ランプ49とダンパモータ駆動回路50とファンモータ駆動回路51とイオン発生器駆動回路52とに制御信号を送信する。
【0054】
温度センサ41は空気清浄対象室内の空気の温度を計測する。湿度センサ42は空気清浄対象室内の空気の湿度を計測する。温度センサ41と湿度センサ42は、温湿度センサとして一体化されたものを用いてもよい。埃センサ43は発光素子と受光素子を組み合わせたものであり、空気清浄対象室内の空気中を浮遊する塵埃粒子を検知する。臭いセンサ44は金属酸化物半導体からなり、ガスを吸着すると抵抗値が変化することを利用して臭い成分を検出する。埃センサ43と臭いセンサ44は空気清浄対象室内の空気の汚れ具合を知る汚れ検出器として機能する。
【0055】
トレイ水位検知スイッチ45は、トレイ15の中の水位が下がり、「水不足」の水位となったことを検知する。トレイ15の中の水位が「水不足」の水位になったことが検知される場合には、トレイ15に対し給水タンク16から水補給が行われなくなったこと、すなわち、給水タンク16が空になったことを意味する。すなわち、トレイ水位検知スイッチ45は加湿用給水部の水位検知手段として機能する。
【0056】
電源同期信号生成回路54は、商用電源の交流波形を半波整流して、トランジスタ等により波形を整形して、60Hzまたは50Hzの交流波形に同期した矩形波を生成する。制御部40は、この矩形波を監視して、電源周波数を判定したり、通電の遮断を検知したりすることができる。
【0057】
操作ボタン48は図2に示すように複数のボタンを含み、使用者がそれぞれのボタンを操作すると、制御部40に信号が送信される。また、信号を受信した制御部40から、表示ランプ49を構成するそれぞれのランプに制御信号が送信される。
【0058】
空気清浄機1が運転を停止しているときに、使用者が運転入/切ボタン60を押して運転入/切ボタン60を「入」の状態にすると、制御部40に信号が送信され、空気清浄機1の空気清浄運転が開始される。使用者は、空気清浄機1が運転されているときに運転入/切ボタン60を押して運転入/切ボタン60を「切」の状態にすることによって、空気清浄機1の駆動を停止することを選択することができる。運転入/切ボタン60は運転指示部の一例である。
【0059】
空気清浄機1が運転されているときに使用者が加湿入/切ボタン61を押して「入」にすると、制御部40に信号が送信される。制御部40は、表示ランプ49の加湿入ランプ62に制御信号を送信して、加湿入ランプ62が点灯される。また制御部40は、ダンパモータ駆動回路50に制御信号を送信して、ダンパ35(図3、図6)が図3に示す状態になるように制御する。このようにして、加湿空気清浄運転が開始される。一方、加湿空気清浄運転中、すなわち、加湿入ランプ62点灯中に加湿入/切ボタン61が押されて加湿が「切」にされると、制御部40は加湿入ランプ62に制御信号を送信して消灯させ、また、ダンパモータ駆動回路50に制御信号を送信して、ダンパ35(図3、図6)が図6に示す状態になるように制御する。このようにして、加湿を行なわない空気清浄運転が行われる。
【0060】
加湿空気清浄運転あるいは加湿を行なわない空気清浄運転中に切タイマボタン65が押されると、制御部40に信号が送信される。制御部40は、切タイマランプ66に制御信号を送信し、切タイマランプ66を点灯させる。また、制御部40は計時部53に制御信号を送信して、切タイマ機能が動作する。使用者が切タイマボタン65を押すと、最初はタイマ時間として切タイマ時間が2時間にセットされる。その後、使用者が切タイマボタン65を押す度に、切タイマ時間が2時間から4時間に、4時間から8時間に変更される。切タイマ時間が8時間にされているときに使用者が切タイマボタン65を押すと、切タイマ機能が解除に変更される。切タイマランプ66の点灯状態は、切タイマ時間に合わせて、「2」から「4」へ、「4」から「8」へ、「8」から消灯へと移り変わる。切タイマボタン65は、入力部の一例である。
【0061】
空気清浄運転、加湿空気清浄運転のいずれかの運転の途中で除菌イオン入/切ボタン67が押されると、制御部40に信号が送信される。制御部40は、除菌イオンランプ68に制御信号を送信して除菌イオンランプ68を点灯させる。また、制御部40は、イオン発生器駆動回路52に制御信号を送信して、イオン発生器17の作動を開始させる。除菌イオン入/切ボタン67がもう一度押されれば、制御部40は、イオン発生器17の駆動を停止させ、除菌イオンランプ68を消灯させる。
【0062】
切タイマ切換スイッチ69は、使用者が空気清浄機1の運転の停止を選択してから切タイマ時間が経過したときに、加湿のみを停止させるか、全ての機能を停止させるのかを使用者が選択するためのスイッチである。加湿のみを停止させる場合には、使用者は、「加湿のみ」にスイッチをスライドさせる。全ての機能を停止させる場合には、使用者は、「全停止」にスイッチをスライドさせる。切タイマ切換スイッチ69が操作されると、制御部40に信号が送信される。制御部40は、切タイマ切換スイッチ69から受信した信号に基づいて、ダンパモータ駆動回路50とファンモータ駆動回路51とイオン発生器駆動回路52に制御信号を送信する。切タイマ切換スイッチ69は、選択部の一例である。
【0063】
クリーンサインランプ70は、汚れ検出器として機能している埃センサ43と臭いセンサ44の検知結果を受信した制御部40が制御信号を送信して、異なる色で点灯される。すなわち、例えば、空気清浄対象室内の空気の汚れが少ないときは緑色で点灯され、少し汚れが多くなると黄色で点灯され、汚れがひどくなると赤色で点灯される。
【0064】
室内空気の汚れ度合いは、空気清浄運転を「自動」で行っているときの風量決定要因となる。すなわち、例えば、汚れがひどくなれば、単位時間内にできるだけ多くの室内空気を空気清浄機1に通して浄化させる。制御部40は埃センサ43と臭いセンサ44から受信した信号に基づいて、ファンモータ駆動回路51に制御信号を送信して、風量を「弱」から「中」、「中」から「強」と変化させる。
【0065】
加湿空気清浄運転の場合には、空気清浄対象室内の湿度も、加湿空気清浄運転を「自動」で行っているときの風量決定要因となる。すなわち、例えば、空気清浄対象室内の空気の湿度が下がれば、単位時間内にできるだけ多くの室内空気を空気清浄機1に通して加湿する。制御部40はファンモータ駆動回路51に制御信号を送信して風量を「弱」から「中」、「中」から「強」と変化させる。
【0066】
トレイ15の中の水位が下がり、「水不足」の水位となったことをトレイ水位検知スイッチ45が検知したときは、制御部40に信号が送信される。制御部40は給水ランプ71に制御信号を送信して給水ランプ71を点滅させて、使用者に給水を促す。
【0067】
計時部53は、操作ボタン48の運転入/切ボタン60が操作されて、使用者によって空気清浄機1の運転を停止させることが選択された場合に、制御部40から送信される信号に基づいて、切タイマ時間を計測する。計時部53は、切タイマ時間を計測したときに制御部40に信号を送信する。
【0068】
空気清浄運転あるいは加湿空気清浄運転では、風量切換ボタン63が押される度に風量が変更される。図8に示すように、ステップS001では、制御部は、風量切換ボタン63が「入」にされているかどうかを確認する。風量切換ボタン63が「入」にされていれば、ステップS002に進む。風量切換ボタン63が「入」にされていなければ、ステップS008に進む。
【0069】
ステップS002では、制御部40は、風量切換ボタン63が操作されたかどうかを判断する。風量切換ボタン63が操作されなければ、ステップS003に進む。風量切換ボタン63が操作されれば、ステップS004に進む。ステップS003では、制御部40はファンモータ駆動回路51に制御信号を送信して、送風機8の送風量を相対的に強くする「強」にする。
【0070】
ステップS004では、制御部40は、風量切換ボタン63が操作されたかどうかを判断する。風量切換ボタン63が操作されなければ、ステップS005に進む。風量切換ボタン63が操作されれば、ステップS006に進む。ステップS005では、制御部40は送風機8に制御信号を送信して、風量を、「強」よりも相対的に弱い「中」にする。
【0071】
ステップS006では、制御部40は、風量切換ボタン63が操作されたかどうかを判断する。風量切換ボタン63が操作されなければ、ステップS007に進む。風量切換ボタン63が操作されれば、ステップS008に進む。ステップS007では、制御部40は送風機8に制御信号を送信して、風量を、「中」よりも相対的に弱い「弱」にする。
【0072】
ステップS008では、制御部40は、風量切換ボタン63が操作されたかどうかを判断する。風量切換ボタン63が操作されなければ、ステップS009に進む。風量切換ボタン63が操作されれば、ステップS003に戻る。ステップS009では、制御部40は、風量を「自動」で制御する。
【0073】
このように、使用者が風量切換ボタン63を操作することによって、風量は「自動」「強」「中」「弱」変更される。風量ランプ64の点灯状態は、風量に合わせて「自動」から「強」へ、「強」から「中」へ、「中」から「弱」へ、「弱」から「自動」へと移り変わる。また、空気清浄運転と加湿空気清浄運転は使用者の操作によらず前回の運転時のモードを覚えており、加湿空気清浄運転で開始される場合もある。
【0074】
以上のように構成される空気清浄機1の動作について説明する。図1から図11を用いて、空気清浄機1の電源投入から運転停止までの行程を説明する。図9から図11に示すフローチャートにおいて、各行程における判断の主体は制御部40である。
【0075】
ステップS101では、使用者が差込プラグをコンセントに差し込み、空気清浄機1に電源を投入する。ステップS102では、電源投入時の初期設定が行なわれて、加湿モードが「入」に設定され、切タイマが「解除」に設定される。その後、空気清浄機1は待機状態となる。
【0076】
ステップS103では、制御部40は、運転ボタンが「入」にされたかどうかを判断する。運転ボタンが「入」にされていなければ、ステップS103に戻る。使用者が運転入/切ボタン60を押して、運転ボタンが「入」にされていれば、ステップS104に進む。
【0077】
ステップS104では、空気清浄機1の運転を開始される。空気清浄機1の運転が開始されると、各モードに対応したランプが点灯される。
【0078】
ステップS105では、制御部40は、加湿入/切ボタン61が押されたかどうかを判断する。加湿入/切ボタン61が押されれば、ステップS106に進む。加湿入/切ボタン61が押されなければ、図10のステップS109に進む。
【0079】
ステップS106では、制御部40は、当初、加湿モードが「入」であったかどうかを判断する。当初の加湿モードが「入」であれば、ステップS107に進み、加湿モードを「切」にして、加湿入ランプ62を消灯する。当初の加湿モードが「入」でなければ、すなわち、当初の加湿モードが「切」であれば、ステップS108に進み、加湿モードを「入」にして、加湿入ランプ62を点灯する。その後、ステップS109に進む。なお、ステップS105で加湿入/切ボタン61が押されなかった場合には、加湿モードは当初の設定のままである。
【0080】
ステップS109では、制御部40は、切タイマボタン65が「入」にされているかどうかを判断する。切タイマボタン65が「入」にされていれば、ステップS110に進む。切タイマボタンが「入」にされていなければ、ステップS119に進む。
【0081】
ステップS110では、制御部40は、切タイマボタン65が操作されたかどうかを判断する。切タイマボタン65が操作されれば、ステップS113に進む。切タイマボタン65が操作されなければ、ステップS111に進む。
【0082】
ステップS111では、制御部40は計時部53に制御信号を送信し、切タイマ時間を2時間に設定する。その後、ステップS112に進み、切タイマランプ66の2時間ランプを点灯させてから、図11のステップS120に進む。
【0083】
ステップS113では、制御部40は、切タイマボタン65が操作されたかどうかを判断する。切タイマボタン65が操作されれば、ステップS116に進む。切タイマボタン65が操作されなければ、ステップS114に進む。
【0084】
ステップS114では、制御部40は計時部53に制御信号を送信し、切タイマ時間を4時間に設定する。その後、ステップS115に進み、切タイマランプ66の4時間ランプを点灯させてから、図11のステップS120に進む。
【0085】
ステップS116では、制御部40は、切タイマボタン65が操作されたかどうかを判断する。切タイマボタン65が操作されれば、ステップS119に進む。切タイマボタン65が操作されなければ、ステップS117に進む。
【0086】
ステップS117では、制御部40は計時部53に制御信号を送信し、切タイマ時間を8時間に設定する。その後、ステップS118に進み、切タイマランプ66の8時間ランプが点灯させてから、図11のステップS120に進む。
【0087】
ステップS119では、切タイマが解除されて、切タイマランプ66が全て消灯される。その後、図11のステップS120に進む。
【0088】
図11に示すように、ステップS120では、制御部40は、運転入/切ボタン60が押されて「切」にされたかどうかを判断する。運転入/切ボタン60が「切」にされれば、ステップS121に進む。運転入/切ボタン60が「切」にされなければ、図9のステップS105に戻る。
【0089】
ステップS121では、制御部40は、切タイマが解除されているかどうかを判断する。切タイマが解除されていれば、ステップS129に進む。切タイマが解除されていなければ、ステップS122に進む。
【0090】
ステップS122では、制御部40は、計時部53に制御信号を送信して、時間の計測を開始させる。
【0091】
ステップS123では、制御部40は、計時部53から受信する信号に基づいて、計時部53によって計測される時間が、切タイマ時間を経過したかどうかを判断する。計時部53によって計測される時間が、切タイマ時間を経過していれば、ステップS124に進む。計時部53によって計測される時間が切タイマ時間を経過していなければ、図9のステップS105に戻る。
【0092】
ステップS124では、制御部40は、切タイマ切換スイッチ69が操作されて、「全停止」にされているかどうかを判断する。切タイマ切換スイッチ69が「全停止」にされていなければ、ステップS125に進む。切タイマ切換スイッチ69が「全停止」にされていれば、ステップS128に進む。
【0093】
ステップS125では、制御部40は、切タイマ運転を解除するように制御する。ステップS126では、制御部40は、加湿を「切」モードにするように、ダンパ35を制御する。ステップS137では、イオン量を増加させるように、イオン発生器駆動回路52を制御する。その後、図9のステップS105に戻る。
【0094】
このようにすることにより、切タイマ時間の経過後には、加湿運転のみを停止し、空気清浄運転は継続して行うことができる。切タイマ時間の経過と共にイオン発生器17から発生するイオン量を増加する。イオン量を増加させるためには、イオン発生器駆動回路52の出力電圧を上げたり、イオン駆動回路の出力パルスを増加させたりする。
【0095】
これらの方法でイオン量が増加するのは、放電電極に与えるエネルギーを増加させていることによる。 または、イオン発生器17を通過する風量を増加するためにファンモータ9の回転数を増加することで行われる。これは、放電電極の極近傍で発生するイオン量は非常に多いので、送風量が増加するだけで実質的に空間に送出されるイオン量が増加し、イオン発生量そのものが増加したのと同じ効果を有するためである。
【0096】
一方、ステップS128では、制御部40は、切タイマ運転を解除する。ステップS129では、従来の空気清浄機と同様に、加湿機能も空気清浄機能も停止させるように、ダンパモータ駆動回路50とファンモータ駆動回路51とイオン発生器駆動回路52を制御する。その後、図9のステップS103に戻る。
【0097】
なお、この実施形態においては、切タイマ切換スイッチとしてスライドスイッチを用いて説明したが、操作部に存在するボタンの特殊操作(長押し、複数同時押し)により、切タイマ時間の経過後に、従来の空気清浄機のように空気清浄機能も停止させるかどうかを切り替えてもかまわない。
【0098】
図12に示すように、空気清浄機1の運転の行程としては、図11に示すステップS127の次に、ステップS130に進んでもよい。
【0099】
ステップS130では、制御部40は、風量を「弱」に設定し、送風機8を最も低い出力で、最も低速で回転させるようにファンモータ駆動回路51を制御する。その後、図9のステップS105に戻る。図12のフローチャートの他の行程は、図11に示すフローチャートの行程と同様である。
【0100】
以上のように、第1実施形態の空気清浄機1は、空気清浄部と、湿度調整部と、制御部40と、運転入/切ボタン60と、計時部53と、切タイマボタン65とを備える。
【0101】
空気清浄部は、空気を清浄化する。湿度調整部は、空気を加湿する。制御部40は、空気清浄部と湿度調整部との駆動を制御する。運転入/切ボタン60は、使用者が空気清浄機1の運転を停止させることを選択するための運転入/切ボタン60である。計時部53は、使用者が運転入/切ボタン60によって空気清浄機1の運転を停止させることを選択した時に時間の計測を開始する。切タイマボタン65には、計時部53に計測させるタイマ時間を使用者が入力する。
【0102】
制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、湿度調整部の駆動を停止して、空気清浄部を駆動させ続けるように、空気清浄部と湿度調整部とを制御する。
【0103】
使用者は、使用者が運転入/切ボタン60を通して空気清浄機1の運転を停止することを選択した後にも所定の時間、空気清浄機1による加湿を継続させたい場合には、所定の時間としてタイマ時間を切タイマボタン65に入力する。
【0104】
使用者が、切タイマボタン65にタイマ時間を入力して、運転入/切ボタン60によって空気清浄機1の運転を停止させることを選択すると、計時部53は、時間の計測を開始する。計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したとき、制御部40は、湿度調整部の駆動を停止する。湿度調整部の駆動が停止されることによって、空気清浄機1による空気の加湿が停止される。一方、制御部40は、使用者が空気清浄機1の運転を停止させることを選択した後、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過しても、空気清浄部を駆動させ続けるように制御する。このようにして、空気清浄機1による空気の加湿が停止された後にも空気清浄対象室内の空気を清浄に保つことができる。
【0105】
このようにすることにより、切タイマ運転終了後にも空気を清浄化することが可能な空気清浄機1を提供することができる。
【0106】
また、空気清浄機1においては、空気清浄部は、空気清浄対象室内にイオンを供給するイオン発生器17と送風機8を備える。制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン発生器17と送風機8の駆動を継続するようにイオン発生器17と送風機8を制御する。
【0107】
イオン発生器17と送風機8によって空気清浄対象室内にイオンを供給することによって、イオンによる脱臭や除菌効果を得ることができる。そこで、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン発生器17と送風機8の駆動を継続するようにイオン発生器17と送風機8を制御することにより、空気清浄機1による空気の加湿が停止された後にも、イオンによる空気清浄化の効果によって空気清浄対象室内の空気を清浄に保つことができる。
【0108】
また、空気清浄機1においては、制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン発生器17と送風機8によって空気清浄対象室内に供給されるイオンの量を増加させるように、イオン発生器17と送風機8を制御する。
【0109】
湿度調整部が空気を加湿する湿度調整部である場合には、湿度調整部の駆動が停止されることによって、空気清浄対象室内の加湿が停止される。そのため、湿度調整部の駆動が停止されると、湿度調整部が駆動されているときと比較して、空気清浄対象室内の湿度が低下することがある。
【0110】
このような空気清浄対象室内の湿度が低い状態では、湿度が高い状態と比較して、空気清浄対象室内にイオンを供給してもイオンによる殺菌、除菌、脱臭などの効果が充分に得られないことがある。
【0111】
そこで、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン発生器17と送風機8によって空気清浄対象室内に供給されるイオンの量を増加させるように、イオン発生器17と送風機8を制御することにより、空気中の湿度にかかわらず、湿度調整部の駆動をしている場合と同様にイオンの効果を維持することができる。
【0112】
また、空気清浄機1においては、空気清浄部は空気を送出する送風機8を含む。制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、送風機8の出力を最も低くするように送風機8を制御する。
【0113】
空気清浄機1においては、各部材のうち、送風機8によって消費される電力が相対的に大きいことが多い。そこで、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、送風機8の出力を最も低くするように送風機8を制御して省電力を図る。一方、送風機8の出力を低くして送風量が減少しても、イオンが十分に空気対象室内に供給されるように、イオン発生器17によるイオンの供給量を増加させる。このようにすることにより、空気中の湿度にかかわらず、湿度調整部が駆動されているときと同様に、イオンによる高い除菌や脱臭の効果を維持することができる。
【0114】
また、空気清浄機1は、使用者が空気清浄部の駆動と駆動停止とを選択するための切タイマ切換スイッチ69を備える。使用者が切タイマ切換スイッチ69によって空気清浄部の駆動停止を選択した場合には、制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに空気清浄部の駆動を停止する。
【0115】
このようにすることにより、タイマ時間が経過した後、空気清浄化を継続させる必要がない場合には、従来の空気清浄機1と同様に全ての運転を停止して、エネルギーの浪費を防ぐことができる。
【0116】
(第2実施形態)
図13に示すように、除湿機能を有する空気清浄機200は、本体201の内部に各部材が収容されている。本体201の内部には、主に、湿度調整部として蒸発器211と凝縮器212と、冷風用送風機214と、温風用送風機215と、ダンパ216と、イオン発生器217と、排水タンク218とを備える。本体201の上面には、操作・表示部213が配置されている。本体201の上部において背面側には、吹出口202が形成されている。蒸発器211と凝縮器212は、冷凍サイクルを構成している。蒸発器211と冷風用送風機214は、本体201の内部において上部に配置されている。凝縮器212と温風用送風機215は、本体201の内部において下部に配置されている。本体201内の下部に配置される排水タンク218には、本体201内で発生する水が貯められる。
【0117】
空気清浄機200には、第1実施形態の空気清浄機1と同様に、本体201のフィルタ収納部内に脱臭フィルタと集塵フィルタが備えられている。脱臭フィルタと集塵フィルタと冷風用送風機214と温風用送風機215とイオン発生器217は、空気清浄部を構成している。また、イオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215は、イオン供給部を構成する。
【0118】
冷風用送風機214と温風用送風機215は、第1実施形態の送風機8(図3)と同様に、ファンモータとファンとから構成されている。
【0119】
温風用送風機215の吹出口は、上方向を向くように形成されている。温風用送風機215の上方には、送風方向を前方側と後方側とで切り換えるためのダンパ216が配置されている。ダンパ216と吹出口202との間には、イオン発生器217が配置されている。
【0120】
ダンパ216は、通気路において送風機8の上方に配置された支軸(図示しない)に固定され、支軸を中心とする円弧状に形成されている。支軸は図示しないモータで回転される。ダンパ216は支軸の回転に伴って、垂直面内で回動される。支軸を回転させるモータはステッピングモータ等のデジタル制御モータであり、ダンパ216の回動角度は常時認識される。
【0121】
イオン発生器217は、第1実施形態の空気清浄機1が備えるイオン発生器17と同様である。
【0122】
温風用送風機215が駆動されると、図13に一点鎖線の矢印で示すような気流が発生する。空気清浄機200の外部の空気は前面パネル(図示しない)から本体201内に吸い込まれる。本体201内に吸い込まれた空気は本体201内において背面側に形成される通気路を通り、吹出口202から空気清浄対象室内に吹き出される。
【0123】
イオン発生器217が駆動されれば、イオン発生器217で発生したイオンは、主に吹出口202から吹き出す気流に乗って空気清浄対象室内に送り出される。
【0124】
図14に示すように、第2実施形態の空気清浄機200の操作・表示部213は、第1実施形態の空気清浄機1の操作・表示部13(図2)と異なる点としては、操作ボタン248においては、加湿入/切ボタン61の代わりに除湿入/切ボタン261を備え、切タイマ切換スイッチ69の代わりに切タイマ切換スイッチ269を備える。また、表示ランプ249においては、加湿入ランプ62の代わりに除湿入ランプ262を備え、給水ランプ71の代わりに排水ランプ271を備える。第2実施形態の空気清浄機200の操作・表示部213のその他の構成は、第1実施形態の空気清浄機1の操作・表示部13と同様である。
【0125】
図15に示すように、空気清浄機200の制御関連の構成としては、図7に示す第1実施形態の空気清浄機1と異なる点としては、トレイ水位検知スイッチ45の代わりに、排水タンク水位検知スイッチ245を備え、操作ボタン48の代わりに操作ボタン248を備え、表示ランプ49の代わりに表示ランプ249を備える。また、冷凍サイクル駆動回路255を備える。ファンモータ駆動回路251は、図13に示す冷風用送風機214と温風用送風機215を駆動させる。
【0126】
排水タンク水位検知スイッチ245は、排水タンク218(図13)内の水位が満水になったときに制御部40に制御信号を送信する。排水タンク水位検知スイッチ245から信号を受信した制御部40は、例えば表示ランプ249の排水ランプ271(図14)を点滅させて使用者に排水タンク218が満水になったことを報知して、使用者に排水を促す。
【0127】
空気清浄機200が運転されているときに使用者が除湿入/切ボタン261を押して除湿を「入」にすると、制御部40に信号が送信される。制御部40は、表示ランプ249の除湿入ランプ262に制御信号を送信して、除湿入ランプ262が点灯される。また制御部40は、冷凍サイクル駆動回路255に制御信号を送信して、蒸発器211と凝縮器212を含む冷凍サイクルを駆動させ、ファンモータ駆動回路251に制御信号を送信して、冷風用送風機214と温風用送風機215を駆動させる。このようにして、除湿とともに空気清浄がされる除湿空気清浄運転が行われる。一方、除湿空気清浄運転中、すなわち、除湿入ランプ262が点灯しているときに除湿入/切ボタン261が押されると、制御部40は除湿入ランプ262に制御信号を送信して消灯させ、また、冷凍サイクル駆動回路255に制御信号を送信して、冷凍サイクルの駆動を停止するように制御する。このようにして、除湿が行なわれない空気清浄運転が行われる。
【0128】
空気清浄機200の制御関連のその他の構成と効果は、第1実施形態の空気清浄機1と同様である。
【0129】
以上のように構成される空気清浄機200の動作について説明する。図13から図19を用いて、空気清浄機200の電源投入から運転停止までの行程を説明する。図16から図19に示すフローチャートにおいて、各行程における判断の主体は制御部40である。
【0130】
ステップS201では、使用者が差込プラグをコンセントに差し込み、空気清浄機200に電源を投入する。ステップS202では、電源投入時の初期設定が行なわれて、除湿モードが「入」に設定され、切タイマが「解除」に設定される。その後、空気清浄機200は待機状態となる。
【0131】
ステップS203では、制御部40は、運転ボタンが「入」にされたかどうかを判断する。運転ボタンが「入」にされていなければ、ステップS203に戻る。使用者が運転入/切ボタン60を押して、運転ボタンが「入」にされていれば、ステップS204に進む。
【0132】
ステップS204では、空気清浄機200の運転を開始される。空気清浄機200の運転が開始されると、各モードに対応したランプが点灯される。
【0133】
ステップS205では、制御部40は、除湿入/切ボタン261が押されたかどうかを判断する。除湿入/切ボタン261が押されれば、ステップS206に進む。除湿入/切ボタン261が押されなければ、図17のステップS209に進む。
【0134】
ステップS206では、制御部40は、当初、除湿モードが「入」であったかどうかを判断する。当初の除湿モードが「入」であれば、ステップS207に進み、除湿モードを「切」にして、除湿入ランプ262を消灯する。当初の除湿モードが「入」でなければ、すなわち、当初の除湿モードが「切」であれば、ステップS208に進み、除湿モードを「入」にするようにダンパモータ駆動回路50とファンモータ駆動回路251と冷凍サイクル駆動回路255とを制御して、除湿入ランプ262を点灯する。その後、ステップS209に進む。なお、ステップS205で除湿入/切ボタンが押されなかった場合には、除湿モードは当初の設定のままである。
【0135】
ステップS209では、制御部40は、切タイマボタン65が「入」にされているかどうかを判断する。切タイマボタン65が「入」にされていれば、ステップS210に進む。切タイマボタンが「入」にされていなければ、ステップS219に進む。
【0136】
ステップS210では、制御部40は、切タイマボタン65が操作されたかどうかを判断する。切タイマボタン65が操作されれば、ステップS213に進む。切タイマボタン65が操作されなければ、ステップS211に進む。
【0137】
ステップS211では、制御部40は計時部53に制御信号を送信し、切タイマ時間を2時間に設定する。その後、ステップS212に進み、切タイマランプ66の2時間ランプを点灯させてから、図18のステップS220に進む。
【0138】
ステップS213では、制御部40は、切タイマボタン65が操作されたかどうかを判断する。切タイマボタン65が操作されれば、ステップS216に進む。切タイマボタン65が操作されなければ、ステップS214に進む。
【0139】
ステップS214では、制御部40は計時部53に制御信号を送信し、切タイマ時間を4時間に設定する。その後、ステップS215に進み、切タイマランプ66の4時間ランプを点灯させてから、図18のステップS220に進む。
【0140】
ステップS216では、制御部40は、切タイマボタン65が操作されたかどうかを判断する。切タイマボタン65が操作されれば、ステップS219に進む。切タイマボタン65が操作されなければ、ステップS217に進む。
【0141】
ステップS217では、制御部40は計時部53に制御信号を送信し、切タイマ時間を8時間に設定する。その後、ステップS218に進み、切タイマランプ66の8時間ランプが点灯させてから、図18のステップS220に進む。
【0142】
ステップS219では、切タイマが解除されて、切タイマランプ66が全て消灯される。その後、図18のステップS220に進む。
【0143】
図18に示すように、ステップS220では、制御部40は、運転入/切ボタン60が押されて「切」にされたかどうかを判断する。運転入/切ボタン60が「切」にされれば、ステップS221に進む。運転入/切ボタン60が「切」にされなければ、図16のステップS205に戻る。
【0144】
ステップS221では、制御部40は、切タイマが解除されているかどうかを判断する。切タイマが解除されていれば、ステップS229に進む。切タイマが解除されていなければ、ステップS222に進む。
【0145】
ステップS222では、制御部40は、計時部53に制御信号を送信して、時間の計測を開始させる。
【0146】
ステップS223では、制御部40は、計時部53から受信する信号に基づいて、計時部53によって計測される時間が、切タイマ時間を経過したかどうかを判断する。計時部53によって計測される時間が、切タイマ時間を経過していれば、ステップS224に進む。計時部53によって計測される時間が切タイマ時間を経過していなければ、図16のステップS205に戻る。
【0147】
ステップS224では、制御部40は、切タイマ切換スイッチ69が操作されて、「全停止」にされているかどうかを判断する。切タイマ切換スイッチ69が「全停止」にされていなければ、ステップS225に進む。切タイマ切換スイッチ69が「全停止」にされていれば、ステップS228に進む。
【0148】
ステップS225では、制御部40は、切タイマ運転を解除するように制御する。ステップS226では、制御部40は、除湿を「切」モードにするように、ダンパモータ駆動回路50とファンモータ駆動回路251と冷凍サイクル駆動回路255とを制御する。ステップS227では、イオン量を増加させるように、イオン発生器駆動回路52を制御する。その後、図16のステップS205に戻る。
【0149】
このようにすることにより、切タイマ時間の経過後には、除湿運転のみを停止し、空気清浄運転は継続して行うことができる。切タイマ時間の経過と共にイオン発生器17から発生するイオン量を増加する。イオン量を増加させるためには、イオン発生器駆動回路52の出力電圧を上げたり、イオン駆動回路の出力パルスを増加させたりする。
【0150】
これらの方法でイオン量が増加するのは、放電電極に与えるエネルギーを増加させていることによる。 または、イオン発生器17を通過する風量を増加するためにファンモータ9の回転数を増加することで行われる。これは、放電電極の極近傍で発生するイオン量は非常に多いので、送風量が増加するだけで実質的に空間に送出されるイオン量が増加し、イオン発生量そのものが増加したのと同じ効果を有するためである。
【0151】
一方、ステップS228では、制御部40は、切タイマ運転を解除する。ステップS229では、従来の空気清浄機と同様に、除湿機能も空気清浄機能も停止させるように、ダンパモータ駆動回路50とファンモータ駆動回路51とイオン発生器駆動回路52を制御する。その後、図16のステップS203に戻る。
【0152】
なお、この実施形態においては、切タイマ切換スイッチとしてスライドスイッチを用いて説明したが、操作部に存在するボタンの特殊操作(長押し、複数同時押し)により、切タイマ時間の経過後に、従来の空気清浄機のように空気清浄機能も停止させるかどうかを切り替えてもかまわない。
【0153】
図19に示すように、空気清浄機200の運転の行程としては、図18に示すステップS227の次に、ステップS230に進んでもよい。
【0154】
ステップS230では、制御部40は、風量を「弱」に設定し、冷風用送風機214と温風用送風機215を最も低い出力で、最も低速で回転させるようにファンモータ駆動回路251を制御する。その後、図16のステップS205に戻る。図19のフローチャートの他の行程は、図18に示すフローチャートの行程と同様である。
【0155】
なお、この実施形態においては、切タイマ切換スイッチ69としてスライドスイッチを用いて説明したが、操作部に存在するボタンの特殊操作(長押し、複数同時押し)により、切タイマ時間の経過後に、従来の空気清浄機のように空気清浄機能も停止させるかどうかを切り替えてもかまわない。
【0156】
以上のように、第2実施形態の空気清浄機200は、空気清浄部と、湿度調整部と、制御部40と、運転入/切ボタン60と、計時部53と、切タイマボタン65とを備える。
【0157】
空気清浄部は、空気を清浄化する。湿度調整部は、空気を除湿する。制御部40は、空気清浄部と湿度調整部との駆動を制御する。運転入/切ボタン60は、使用者が空気清浄機200の運転を停止させることを選択するための運転入/切ボタン60である。計時部53は、使用者が運転入/切ボタン60によって空気清浄機200の運転を停止させることを選択した時に時間の計測を開始する。切タイマボタン65には、計時部53に計測させるタイマ時間を使用者が入力する。
【0158】
制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、湿度調整部の駆動を停止して、空気清浄部を駆動させ続けるように、空気清浄部と湿度調整部とを制御する。
【0159】
使用者は、使用者が運転入/切ボタン60を通して空気清浄機200の運転を停止することを選択した後にも所定の時間、空気清浄機200による除湿を継続させたい場合には、所定の時間としてタイマ時間を切タイマボタン65に入力する。
【0160】
使用者が、切タイマボタン65にタイマ時間を入力して、運転入/切ボタン60によって空気清浄機200の運転を停止させることを選択すると、計時部53は、時間の計測を開始する。計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したとき、制御部40は、湿度調整部の駆動を停止する。湿度調整部の駆動が停止されることによって、空気清浄機200による空気の除湿が停止される。一方、制御部40は、使用者が空気清浄機200の運転を停止させることを選択した後、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過して、空気清浄機200による空気の除湿が停止された後にも、空気清浄部を駆動させ続けるように制御する。
【0161】
このようにすることにより、切タイマ運転終了後にも空気を清浄化することが可能な空気清浄機200を提供することができる。
【0162】
また、第2実施形態の空気清浄機200においては、空気清浄部は、空気清浄対象室内にイオンを供給するイオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215を含む。制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215の駆動を継続するようにイオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215を制御する。
【0163】
イオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215によって空気清浄対象室内にイオンを供給することによって、イオンによる脱臭や除菌効果を得ることができる。そこで、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215の駆動を継続するようにイオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215を制御することにより、空気清浄機200による空気の除湿が停止された後にも、イオンによる空気清浄化の効果によって空気清浄対象室内の空気を清浄に保つことができる。
【0164】
また、第2実施形態の空気清浄機200においては、制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、イオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215によって空気清浄対象室内に供給されるイオンの量を増加させるように、イオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215を制御する。
【0165】
湿度調整部が空気を除湿する湿度調整部である場合には、湿度調整部が駆動されている間に空気の除湿が行なわれており、湿度調整部を駆動停止するときには、空気清浄対象室内の湿度が最も低くなっていると考えられる。
【0166】
このような空気清浄対象室内の湿度が低い状態では、湿度が高い状態と比較して、空気清浄対象室内にイオンを供給してもイオンによる殺菌、除菌、脱臭などの効果が充分に得られないことがある。
【0167】
そこで、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過して、湿度調整部の駆動が停止されたときに、イオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215によって空気清浄対象室内に供給されるイオンの量を増加させるようにイオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215を制御する。このようにすることにより、空気中の湿度にかかわらず、湿度調整部の駆動をしている場合と同様にイオンの効果を維持することができる。
【0168】
また、第2実施形態の空気清浄機200においては、空気清浄部は空気を送出する冷風用送風機214と温風用送風機215を含む。制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、冷風用送風機214と温風用送風機215の出力を最も低くするように冷風用送風機214と温風用送風機215を制御する。
【0169】
空気清浄機200においては、各部材のうち、冷風用送風機214と温風用送風機215によって消費される電力が相対的に大きいことが多い。そこで、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに、冷風用送風機214と温風用送風機215の出力を最も低くするように冷風用送風機214と温風用送風機215を制御して省電力を図る。一方、冷風用送風機214と温風用送風機215の出力を低くして送風量が減少しても、イオンが十分に空気清浄対象室内に供給されるように、イオン発生器217と冷風用送風機214と温風用送風機215によるイオンの供給量を増加させる。このようにすることにより、空気中の湿度にかかわらず、湿度調整部が駆動されているときと同様に、イオンによる高い除菌や脱臭の効果を維持することができる。
【0170】
また、第2実施形態の空気清浄機200は、使用者が空気清浄部の駆動と駆動停止とを選択するための切タイマ切換スイッチ269を備える。使用者が切タイマ切換スイッチ269によって空気清浄部の駆動停止を選択した場合には、制御部40は、計時部53によって計測される時間がタイマ時間を経過したときに空気清浄部の駆動を停止する。
【0171】
このようにすることにより、タイマ時間が経過した後、空気清浄化を継続させる必要がない場合には、従来の空気清浄機と同様に全ての運転を停止して、エネルギーの浪費を防ぐことができる。
【0172】
なお、第1実施形態では加湿機能を有する空気清浄機1について説明し、第2実施形態では除湿機能を有する空気清浄機200について説明したが、加湿機能と除湿機能の両方の機能を有する空気清浄機についても同様の作用効果が得られる。すなわち、加湿機能と除湿機能の両方の機能を有する空気清浄機では、加湿運転を行なっているときに切タイマ運転を行なう場合には、第1実施形態のような運転がされ、除湿運転を行なっているときに切タイマ運転を行なう場合には、第2実施形態のような運転がされる。また、空気清浄機は、他の機能を有していてもよい。
【0173】
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものである。
【符号の説明】
【0174】
1,2:空気清浄機、4:脱臭フィルタ、5:集塵フィルタ、8:送風機、14:加湿フィルタ、17,217:イオン発生器、40:制御部、53:計時部、60:運転入/切ボタン、65,265:切タイマボタン、69,269:切タイマ切換スイッチ、211:蒸発器、212:凝縮器、214:冷風用送風機、215:温風用送風機。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を清浄化する空気清浄部と、
空気を加湿および/または除湿する湿度調整部と、
前記空気清浄部と前記湿度調整部との駆動を制御する制御部と、
使用者が当該空気清浄機の運転を停止させることを選択するための運転指示部と、
使用者が前記運転指示部によって当該空気清浄機の運転を停止させることを選択した時に時間の計測を開始する計時部と、
使用者が、前記計時部に計測させるタイマ時間を入力する入力部とを備え、
前記制御部は、前記計時部によって計測される時間が前記タイマ時間を経過したときに、前記湿度調整部の駆動を停止して、前記空気清浄部を駆動させ続けるように、前記空気清浄部と前記湿度調整部とを制御する、空気清浄機。
【請求項2】
前記空気清浄部は、空気清浄対象室内にイオンを供給するイオン供給部を含み、
前記制御部は、前記計時部によって計測される時間が前記タイマ時間を経過したときに、前記イオン供給部の駆動を継続するように前記イオン供給部を制御する、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項3】
前記制御部は、前記計時部によって計測される時間が前記タイマ時間を経過したときに、前記イオン供給部によって空気清浄対象室内に供給されるイオンの量を増加させるように、前記イオン供給部を制御する、請求項2に記載の空気清浄機。
【請求項4】
前記空気清浄部は空気を送出する送風部を含み、
前記制御部は、前記計時部によって計測される時間が前記タイマ時間を経過したときに、前記送風部の出力を最も低くするように前記送風部を制御する、請求項3に記載の空気清浄機。
【請求項5】
使用者が前記空気清浄部の駆動と駆動停止とを選択するための選択部を備え、
使用者が前記選択部によって前記空気清浄部の駆動停止を選択した場合には、前記制御部は、前記計時部によって計測される時間が前記タイマ時間を経過したときに前記空気清浄部の駆動を停止する、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の空気清浄機。
【請求項1】
空気を清浄化する空気清浄部と、
空気を加湿および/または除湿する湿度調整部と、
前記空気清浄部と前記湿度調整部との駆動を制御する制御部と、
使用者が当該空気清浄機の運転を停止させることを選択するための運転指示部と、
使用者が前記運転指示部によって当該空気清浄機の運転を停止させることを選択した時に時間の計測を開始する計時部と、
使用者が、前記計時部に計測させるタイマ時間を入力する入力部とを備え、
前記制御部は、前記計時部によって計測される時間が前記タイマ時間を経過したときに、前記湿度調整部の駆動を停止して、前記空気清浄部を駆動させ続けるように、前記空気清浄部と前記湿度調整部とを制御する、空気清浄機。
【請求項2】
前記空気清浄部は、空気清浄対象室内にイオンを供給するイオン供給部を含み、
前記制御部は、前記計時部によって計測される時間が前記タイマ時間を経過したときに、前記イオン供給部の駆動を継続するように前記イオン供給部を制御する、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項3】
前記制御部は、前記計時部によって計測される時間が前記タイマ時間を経過したときに、前記イオン供給部によって空気清浄対象室内に供給されるイオンの量を増加させるように、前記イオン供給部を制御する、請求項2に記載の空気清浄機。
【請求項4】
前記空気清浄部は空気を送出する送風部を含み、
前記制御部は、前記計時部によって計測される時間が前記タイマ時間を経過したときに、前記送風部の出力を最も低くするように前記送風部を制御する、請求項3に記載の空気清浄機。
【請求項5】
使用者が前記空気清浄部の駆動と駆動停止とを選択するための選択部を備え、
使用者が前記選択部によって前記空気清浄部の駆動停止を選択した場合には、前記制御部は、前記計時部によって計測される時間が前記タイマ時間を経過したときに前記空気清浄部の駆動を停止する、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の空気清浄機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2010−269058(P2010−269058A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−125093(P2009−125093)
【出願日】平成21年5月25日(2009.5.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月25日(2009.5.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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