説明

空気調和機

【課題】室内温度を均一化してPTCヒータの過電流を防止することのできる空気調和機を提供する。
【解決手段】温度上昇に対して抵抗値が低下または略一定の安定領域S1と立上り温度T1を超えると急激に抵抗値が増加する立上がり領域S2とを有する特性のPTCヒータ55と、PTCヒータ55と熱交換する気流を発生する送風機25とを備え、PTCヒータ55により昇温された空気を室内に送出して暖房運転を行う空気調和機1において、室内温度が設定温度よりも低温領域を含む低温温度帯の時にDUTY比を100%にしてPTCヒータ55を立上がり領域S2で駆動するとともに、室内温度が設定温度に対して高温な高温温度帯の時にPTCヒータ55を停止し、低温温度帯と高温温度帯との間の中間温度帯の時に所定のDUTY比にしてPTCヒータ55を安定領域S1で駆動した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PTCヒータを備えた空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の空気調和機は特許文献1に開示されている。この空気調和機は室内に配される室内部が前部に配され、室外に配される室外部が後部に配された一体型に構成される。室外部には冷凍サイクルを運転する圧縮機と、圧縮機に接続される室外熱交換器とが配される。室内部は吸込口及び吹出口が開口し、内部には送風機、室内熱交換器及びPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータが配される。室内熱交換器は冷媒管を介して圧縮機に接続される。送風機は吸込口から吸気して室内熱交換器及びPTCヒータと熱交換した空気を吹出口から送出する。
【0003】
冷房運転を開始すると圧縮機の駆動によって冷凍サイクルが運転され、室内熱交換器が冷凍サイクルの低温側の蒸発器となり、室外熱交換器が冷凍サイクルの高温側の凝縮器となる。室内の空気は送風機の駆動により吸込口から室内部に流入し、室内熱交換器と熱交換して降温された空気が吹出口から室内に送出される。これにより、室内の冷房が行われる。
【0004】
暖房運転を開始すると圧縮機の駆動によって冷凍サイクルが運転され、室内熱交換器が冷凍サイクルの高温側の凝縮器となり、室外熱交換器が冷凍サイクルの低温側の蒸発器となる。室内の空気は送風機の駆動により吸込口から室内部に流入し、室内熱交換器と熱交換して昇温される。また、PTCヒータの駆動によって室内部に流入した空気が更に昇温される。昇温された空気は吹出口から室内に送出され、室内の暖房が行われる。
【0005】
PTCヒータはPTC特性を有する発熱素子を電極で挟んで形成され、電極間に電圧を印加して駆動される。発熱素子は温度上昇に対して抵抗値が低下または略一定の安定領域と、立上り温度を超えると急激に抵抗値が増加する立上がり領域とを有する特性になっている。
【0006】
PTCヒータは立上がり領域で駆動され、温度上昇すると発熱素子の抵抗値が急激に増加して電流値及び発熱量が減少し、温度降下すると発熱素子の抵抗値が急激に減少して電流値及び発熱量が増加する。これにより、PTCヒータの発熱量が安定して所定の温度の温風を容易に発生させることができるとともに、PTCヒータの過加熱を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平8−152179号公報(第3頁−第5頁、第2図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来の空気調和機によると、室内温度が設定温度よりも上昇するとPTCヒータによる加熱能力が下げられ、設定温度よりも降下するとPTCヒータによる加熱能力が上げられる。この時、PTCヒータの加熱能力を電圧により可変すると、電圧を下げた際に降温によって発熱素子の抵抗値が急激に減少してPTCヒータに過電流が流れ、電源容量を超える問題があった。
【0009】
一方で、PTCヒータの加熱能力を送風機の風量により可変すると、室内温度が上昇すると送風機の回転数が下げられ、降下すると送風機の回転数が上げられる。この時、PTCヒータが一定量の発熱を継続するため空気調和機の近傍が高温となり、室内温度が不均一になる問題がある。
【0010】
このため、暖房運転時に圧縮機を停止し、PTCヒータの平均的な加熱能力を高く維持してPTCヒータのみによる加熱を行うと、過電流や室内温度の不均一が生じる。従って、PTCヒータの平均的な加熱能力を小さくし、圧縮機を駆動してPTCヒータを補助的に用いることが一般的である。これにより、PTCヒータの能力を十分発揮することができず、外気温が低い場合等に暖房能力が低くなる場合がある。
【0011】
本発明は、室内温度を均一化してPTCヒータの過電流を防止することのできる空気調和機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために本発明は、温度上昇に対して抵抗値が低下または略一定の安定領域と立上り温度を超えると急激に抵抗値が増加する立上がり領域とを有する特性のPTCヒータと、前記PTCヒータをDUTY制御するヒータ制御部と、室内温度を検知する温度検知部と、前記PTCヒータと熱交換する気流を発生する送風機とを備え、前記PTCヒータにより昇温された空気を室内に送出して暖房運転を行う空気調和機において、室内温度が設定温度よりも低温領域を含む低温温度帯の時にDUTY比を100%にして前記PTCヒータを前記立上がり領域で駆動するとともに、室内温度が設定温度に対して高温な高温温度帯の時に前記PTCヒータを停止し、前記低温温度帯と前記高温温度帯との間の中間温度帯の時に所定のDUTY比にして前記PTCヒータを前記安定領域で駆動したことを特徴としている。
【0013】
この構成によると、暖房運転が開始されるとPTCヒータ及び送風機が駆動される。送風機により発生する気流はPTCヒータと熱交換し、PTCヒータにより昇温された空気が室内に送出される。PTCヒータはヒータ制御部によってDUTY制御され、温度検知部により検知された室内温度が設定温度よりも低温領域を含む低温温度帯の時にDUTY比が100%で駆動される。この時、PTCヒータは温度変化に対して抵抗値が急激に変化する立上がり領域の温度に維持される。これにより、PTCヒータの発熱量が安定して過加熱が防止される。
【0014】
室内温度が上昇して中間温度帯になるとPTCヒータは所定のDUTY比で駆動される。この時、PTCヒータは温度上昇に対して抵抗値が低下または略一定の安定領域の温度に維持され、PTCヒータの発熱量が低下する。安定領域の温度までDUTY比が下げられるため、PTCヒータの抵抗値が小さくなるが電流は減少し、過電流が防止される。室内温度が更に上昇して高温温度帯になるとPTCヒータが停止され、PTCヒータが降温する。
【0015】
また本発明は、上記構成の空気調和機において、前記中間温度帯を更に複数の補助温度帯に区分し、高温側の前記補助温度帯の時に低温側の前記補助温度帯の時よりも前記PTCヒータのDUTY比を小さくすることが好ましい。この構成によると、室内温度が中間温度帯の低温側の補助温度帯になるとPTCヒータは所定のDUTY比で駆動される。室内温度が上昇して中間温度帯の高温側の補助温度帯になるとPTCヒータは低温側の補助温度帯よりも所定量下げたDUTY比で駆動される。
【0016】
また本発明は、上記構成の空気調和機において、前記送風機の回転数を高温側の前記補助温度帯の時に低温側の前記補助温度帯の時よりも小さくすることが好ましい。この構成によると、高温側の補助温度帯でDUTY比の減少によってPTCヒータが降温されると、送風機の回転数が低下して冷風の送出が防止される。
【0017】
また本発明は、上記構成の空気調和機において、前記送風機の回転数を前記高温温度帯の時に前記低温温度帯の時よりも小さくすることが好ましい。この構成によると、高温温度帯でPCTヒータが停止により降温されると、送風機の回転数が低下して冷風の送出が防止される。尚、高温温度帯で送風機を停止してもよい。
【0018】
また本発明は、上記構成の空気調和機において、前記PTCヒータの電流値を検知する電流検知部を備え、室内温度が前記低温温度帯になった初期にDUTY比を前記中間温度帯のDUTY比よりも大きくし、前記電流検知部により検知した電流値が所定値よりも小さいときにDUTY比を所定量だけ増加させる処理をDUTY比が100%になるまで繰り返すことが好ましい。
【0019】
この構成によると、室内温度が低温温度帯になると、ヒータ制御部によって例えばDUTY比が50%の電圧がPTCヒータに印加される。電流検知部はPTCヒータの電流値を所定周期で検知し、PTCヒータの電流値が所定値よりも小さいとDUTY比を例えば10%分増加する。この処理を繰り返してDUTY比が徐々に増加し、DUTY比が100%でPTCヒータが駆動される。
【0020】
また本発明は、上記構成の空気調和機において、室内温度が前記低温温度帯に移行した初期に前記送風機を第1の回転数で駆動するとともに、前記PTCヒータのDUTY比が100%になるまでの間に前記送風機の回転数を第1の回転数から徐々に低下させ、前記PTCヒータのDUTY比が100%になった際に前記送風機を第1の回転数よりも大きな第2の回転数で駆動することが好ましい。
【0021】
この構成によると、室内温度が低温温度帯になると、送風機が第1の回転数で回転し、徐々に回転数が低下して低速で回転する。そして、PTCヒータのDUTY比が100%になると送風機が高速の第2の回転数で回転する。
【0022】
また本発明は、上記構成の空気調和機において、前記電流検知部により検知した電流値が所定値よりも大きいときに前記PTCヒータのDUTY比を所定量だけ減少させることが好ましい。この構成によると、電流検知部により検知した電流値が所定値よりも大きくなると、PTCヒータのDUTY比が例えば10%分減少する。これにより、PTCヒータの過電流が防止される。
【0023】
また本発明は、上記構成の空気調和機において、冷凍サイクルを運転する圧縮機と、冷凍サイクルの高温部に配されて前記送風機で発生した気流と熱交換を行う熱交換器とを備えるとともに、前記圧縮機の駆動による暖房運転と前記PTCヒータの駆動による暖房運転とを切り換えることができ、前記圧縮機の駆動による暖房運転を行った際に室内温度が所定温度よりも低いときに前記PTCヒータの駆動による暖房運転に切り換えることが好ましい。
【0024】
この構成によると、圧縮機及び送風機を駆動して暖房運転が行われ、圧縮機の駆動により冷凍サイクルが運転される。送風機により発生する気流は熱交換器と熱交換し、熱交換器により昇温された空気が室内に送出される。圧縮機の駆動による暖房運転を行って所定の時期に温度検知部により室内温度が検知される。室内温度が所定温度よりも低いと圧縮機を停止してPTCヒータが駆動され、PTCヒータと熱交換した空気が室内に送出される。
【0025】
また本発明は、上記構成の空気調和機において、暖房運転を開始する際に前記PTCヒータの駆動による暖房運転を行い、室内温度が所定温度よりも高温になると前記圧縮機の駆動による暖房運転に切り換えることが好ましい。この構成によると、空気調和機による暖房運転が開始されると、PTCヒータを駆動してPTCヒータと熱交換した空気が室内に送出される。室内温度が所定温度よりも高温になると、PTCヒータを停止して圧縮機が駆動され、熱交換器と熱交換した空気が室内に送出される。そして、室内温度が所定温度よりも低くなると圧縮機を停止してPTCヒータが駆動される。
【発明の効果】
【0026】
本発明によると、低温温度帯でDUTY比を100%にしてPTCヒータを立上がり領域で駆動するとともに、高温温度帯でPTCヒータを停止し、中間温度帯で所定のDUTY比にしてPTCヒータを安定領域で駆動したので、低温温度帯でのPTCヒータの発熱量を安定させて過加熱を防止できるとともに、中間温度帯での過電流を防止することができる。また、PTCヒータが高温に維持されないため空気調和機の近傍の昇温を防止し、室内温度を均一化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1実施形態の空気調和機を示す斜視図
【図2】本発明の第1実施形態の空気調和機を示す側面断面図
【図3】本発明の第1実施形態の空気調和機の構成を示すブロック図
【図4】本発明の第1実施形態の空気調和機のPTCヒータの抵抗値の温度特性を示す図
【図5】本発明の第1実施形態の空気調和機の暖房運転の動作を示すフローチャート
【図6】本発明の第2実施形態の空気調和機の暖房運転の動作を示すフローチャート
【図7】本発明の第3実施形態の空気調和機の暖房運転の動作を示すフローチャート
【図8】本発明の第3実施形態の空気調和機のDUTY可変処理の動作を示すフローチャート
【図9】本発明の第3実施形態の空気調和機のDUTY可変処理のタイムチャート
【図10】本発明の第4実施形態の空気調和機の暖房運転の動作を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1、図2は第1実施形態の空気調和機の斜視図及び側面断面図を示している。尚、図1は外装カバー30(図2参照)を取り外した状態を示している。空気調和機1は室内に配される室内部2と、室内部2に隣接して室外に配される室外部4とを有した一体型に構成される。
【0029】
室内部2の正面には吸込口21が設けられ、室外部4の正面には室外熱交換器42が設けられる。以下の説明において、吸込口21側を前側、室外熱交換器42側を後側(背面側)と称する。また、吸込口21に正面対峙した際の右側及び左側を空気調和機1の右側、左側と称する。
【0030】
室内部2と室外部4とは底板3上に設置され、仕切壁5で前後に分離される。室内部2は底板3、仕切壁5及び外装カバー30によって外側を囲まれた筐体20を形成する。室外部4も同様に底板3、仕切壁5及び外装カバー(不図示)によって外側を囲まれた筐体40を形成する。
【0031】
室外部4には冷凍サイクルを運転する圧縮機41が右側の端部に配される。室外部4の背面には冷媒管47を介して圧縮機41に接続される室外熱交換器42が配される。プロペラファンから成る室外ファン43は室外熱交換器42に対峙して左右方向の中央部に配され、室外熱交換器42を冷却する。室外ファン43及び室外熱交換器42はハウジング44内に配され、ハウジング44によって室外ファン43から気流を室外熱交換器42に導くダクトが形成される。ハウジング44はブラケット45を介して仕切壁5に支持される。
【0032】
室内部2を覆う外装カバー30の前面には吸込口21が開口し、吸込口21の上方には吹出口22が開口する。室内部2内には吸込口21と吹出口22とを連結する送風ダクト24によって送風通路23が形成される。送風ダクト24は外装カバー30を取り外した際に着脱自在のダクト部材29を上部に有し、送風通路23の吹出口22近傍の下壁はダクト部材29により形成されている。
【0033】
送風通路23内にはクロスフローファンから成る室内ファン25(送風機)が設けられる。送風通路23内の吹出口22の近傍には風向を可変するルーバ26が設けられる。室内ファン25と吸込口21との間には冷媒管47を介して圧縮機41に接続される室内熱交換器27が配される。
【0034】
室内ファン25と室内熱交換器27との間には複数のPTCヒータ55(図3参照)を有する加熱部28が配される。室内ファン25によって吸込口21からPTCヒータ55及び室内熱交換器27と熱交換する気流が送風通路23内に形成される。室内熱交換器27及び加熱部28の上方はダクト部材29により覆われる。ダクト部材29を取り外して加熱部28を着脱自在になっている。
【0035】
図3は空気調和機1の構成を示すブロック図である。空気調和機1は各部を制御する制御部50を有している。制御部50には圧縮機41、室内ファン25(送風機)、室外ファン43、操作部51、記憶部52 電流検知部53、ヒータ制御部54及び温度検知部56が接続される。ヒータ制御部54には加熱部28のPTCヒータ55が接続される。
【0036】
操作部51は筐体20の表面に設けられた操作ボタンやリモートコントローラから成り、空気調和機1の運転指示や設定入力を行う。記憶部52はROM及びRAMから成り、空気調和機1の動作プログラムや設定条件等を記憶するとともに、制御部50の演算の一時記憶を行う。尚、記憶部52を制御部50の外部に接続しているが、制御部50の内部に記憶部52を設けてもよい。
【0037】
電流検知部53はPTCヒータ55に流れる電流値を検知する。ヒータ制御部54はPTCヒータ55の駆動を制御する。温度検知部56は室内温度を検知する。ヒータ制御部54はトライアック回路やリレー回路から成り、PTCヒータ55をDUTY制御する。ヒータ制御部54をトライアック回路により形成するとリレー回路よりもスイッチングの入切音を低減することができるのでより望ましい。
【0038】
PTCヒータ55はPTC特性を有する発熱素子を電極で挟んで形成され、ヒータ制御部54により電極間に駆動電圧が印加されて発熱する。図4はPTCヒータ55の抵抗値の温度特性を示している。縦軸は抵抗値を示し、横軸は温度を示している。PTCヒータ55は温度上昇に対して抵抗値が低下または略一定の安定領域S1と、立上り温度T1を超えると急激に抵抗値が増加する立上がり領域S2とを有する特性になっている。
【0039】
上記構成の空気調和機1において、冷房運転を開始すると圧縮機41の駆動によって冷凍サイクルが運転される。これにより、室内熱交換器27が冷凍サイクルの低温側の蒸発器となり、室外熱交換器42が冷凍サイクルの高温側の凝縮器となる。室外熱交換器42は室外ファン43により冷却されて放熱する。室内ファン25の駆動によって室内の空気が吸込口21から送風通路23内に流入し、室内熱交換器27と熱交換して降温された空気が吹出口22から室内に送出される。これにより、室内の冷房が行われる。
【0040】
また、空気調和機1は圧縮機41の駆動による暖房運転と、PTCヒータ55の駆動による暖房運転とを切り換えて行うことができる。圧縮機41が駆動されると冷凍サイクルが運転される。これにより、室内熱交換器27が冷凍サイクルの高温側の凝縮器となり、室外熱交換器42が冷凍サイクルの低温側の蒸発器となる。室外熱交換器42は室外ファン43により外気と熱交換して吸熱する。室内ファン25の駆動によって室内の空気が吸込口21から送風通路23内に流入し、室内熱交換器27と熱交換して昇温される。室内熱交換器27により昇温された空気は吹出口22から室内に送出される。
【0041】
また、PTCヒータ55が駆動されると、送風通路23内の空気がPTCヒータ55により昇温される。PTCヒータ55により昇温された空気は吹出口22から室内に送出される。
【0042】
圧縮機41の駆動による暖房運転はPTCヒータ55の駆動による暖房運転よりも消費電力を小さくできるが、外気温が低いときに室外熱交換器42による吸熱が不十分となるため暖房能力が低下する。このため、外気温が高いときに圧縮機41の駆動による暖房運転が行われ、外気温が低いときにPTCヒータ55の駆動による暖房運転が行われる。
【0043】
図5はPTCヒータ55の駆動による暖房運転の動作を示すフローチャートである。PTCヒータ55及び室内ファン25は室内温度を区分した低温温度帯、中間温度帯及び高温温度帯で異なる制御が行われる。低温温度帯は室内温度の設定温度よりも低温の領域を含む所定の温度範囲から成っている。高温温度帯は室内温度の設定温度に対して高温な所定の温度範囲から成っている。中間温度帯は低温温度帯と高温温度帯との間の温度範囲から成っている。
【0044】
例えば、低温温度帯と中間温度帯との境界温度は室内温度の設定温度に設定され、中間温度帯と高温温度帯との境界温度は室内温度の設定温度よりも2℃高温に設定される。これにより、低温温度帯は設定温度以下の温度範囲、中間温度帯は設定温度から設定温度+2℃までの温度範囲、高温温度帯は設定温度+2℃以上の温度範囲となる。低温温度帯と中間温度帯との境界温度を室内温度の設定温度よりも高温に設定してもよい。尚、昇温時の境界温度に対して降温時の境界温度を所定温度(例えば1℃)下げてもよい。これにより、境界温度近傍のPTCヒータ55の動作を安定させることができる。
【0045】
ステップ#21では温度検知部56により室内温度が検知される。ステップ#22では室内温度が低温温度帯であるか否かが判断される。室内温度が低温温度帯の場合はステップ#23でPTCヒータ55がDUTY比を100%に設定して駆動される。ステップ#36では室内ファン25が強風(例えば、1140RPM)で駆動され、ステップ#21に戻る。
【0046】
この時、PTCヒータ55は立上がり領域S2(図4参照)の温度に維持される。これにより、PTCヒータ55が温度上昇すると発熱素子の抵抗値が急激に増加して電流値及び発熱量が減少し、温度降下すると発熱素子の抵抗値が急激に減少して電流値及び発熱量が増加する。従って、PTCヒータ55の発熱量が安定して所定の温度の温風を容易に発生させることができるとともに、PTCヒータ55の過加熱を防止することができる。
【0047】
ステップ#22の判断で室内温度が低温温度帯でない場合はステップ#31に移行する。ステップ#31では室内温度が中間温度帯であるか否かが判断される。室内温度が中間温度帯の場合はステップ#35でPTCヒータ55がDUTY比を40%に設定して駆動される。ステップ#36では室内ファン25が強風で駆動され、ステップ#21に戻る。
【0048】
この時、PTCヒータ55は安定領域S1(図4参照)の温度に維持され、PTCヒータ55の発熱量が低下する。安定領域S1の温度までDUTY比が下げられるため、PTCヒータ55の抵抗値が小さくなるが電流は減少し、過電流が防止される。
【0049】
ステップ#31の判断で室内温度が中間温度帯でない場合は高温温度帯であるため、ステップ#41に移行する。ステップ#41でPTCヒータ55が停止される(DUTY比0%)。ステップ#42では室内ファン25が微風(例えば、300RPM)で駆動され、ステップ#21に戻る。これにより、PTCヒータ55の降温による冷風の送出が防止される。
【0050】
尚、ステップ#42で室内ファン25を停止してもよい。この時、PTCヒータ55が停止して所定時間(例えば30秒)が経過した後に室内ファン25を停止すると、室内部2内に熱が籠もらないためより望ましい。
【0051】
本実施形態によると、低温温度帯でDUTY比を100%にしてPTCヒータ55を立上がり領域S2で駆動するとともに、高温温度帯でPTCヒータ55を停止し、中間温度帯で所定のDUTY比にしてPTCヒータ55を安定領域S1で駆動したので、低温温度帯でのPTCヒータ55の発熱量を安定させて過加熱を防止できるとともに、中間温度帯での過電流を防止することができる。また、PTCヒータ55が高温に維持されないため空気調和機1の室内部2の近傍の昇温を防止し、室内温度を均一化することができる。
【0052】
これにより、圧縮機41を停止してPTCヒータ55のみを駆動して暖房運転を行うことができる。従って、PTCヒータ55の能力を十分発揮し、外気温が低い場合等に暖房能力の低下を防止することができる。
【0053】
また、室内ファン25(送風機)の回転数を高温温度帯の時に低温温度帯の時よりも小さくしたので、PCTヒータ55の停止による冷風の送出を防止することができ、使用者の不快感を防止することができる。
【0054】
次に、図6は第2実施形態の空気調和機1のPTCヒータ55の駆動による暖房運転の動作を示すフローチャートである。本実施形態の空気調和機1は前述の図1〜図5に示す第1実施形態と同様に構成され、室内温度が中間温度帯の時の制御が異なる。本実施形態は室内温度を区分した中間温度帯が更に2つの補助温度帯に区分され、PTCヒータ55及び室内ファン25に対して異なる制御が行われる。同図において、ステップ#21〜#23、#41は前述の図5と同一であるので説明を省略する。
【0055】
ステップ#31の判断で室内温度が中間温度帯の場合はステップ#32に移行する。ステップ#32では室内温度が低温側の補助温度帯であるか否かが判断される。室内温度が低温側の補助温度帯の場合はステップ#35でPTCヒータ55がDUTY比を40%に設定して駆動される。ステップ#36では室内ファン25が強風で駆動され、ステップ#21に戻る。
【0056】
ステップ#32の判断で室内温度が低温側の補助温度帯でない場合は高温側の補助温度帯であり、ステップ#37に移行する。ステップ#37ではPTCヒータ55がDUTY比を30%に設定して駆動される。ステップ#42では室内ファン25が微風で駆動され、ステップ#21に戻る。
【0057】
本実施形態によると、中間温度帯を更に複数の補助温度帯に区分し、高温側の補助温度帯の時にDUTY比を低温側の補助温度帯よりも更に低い30%にしてPTCヒータ55を駆動している。これにより、室内温度に応じてよりきめ細かく室内に与える熱量を調整することができ、室内温度をより安定して維持することができる。
【0058】
また、室内ファン25(送風機)の回転数を高温側の補助温度帯の時に低温側の補助温度帯の時よりも小さくしたので、PCTヒータ55の降温による冷風の送出を防止することができ、使用者の不快感を防止することができる。尚、DUTY比を30%にしても更に室内温度が上昇する場合はステップ#41でPTCヒータ55が停止される。この時、室内ファン25を停止してもよい。
【0059】
本実施形態において、中間温度帯を2つの補助温度帯に区分しているが、3つ以上の補助温度帯に区分してPTCヒータ55を異なるDUTY比で駆動してもよい。
【0060】
次に、図7は第3実施形態の空気調和機1のPTCヒータ55の駆動による暖房運転の動作を示すフローチャートである。本実施形態の空気調和機1は前述の図6に示す第2実施形態と同様に動作し、室内温度が低温温度帯の時の制御が異なる。同図において、ステップ#21〜#22、#31〜#42は図6と同一であるので説明を省略する。
【0061】
ステップ#22の判断で室内温度が低温温度帯の時はステップ#25に移行し、図8に示すDUTY可変処理が行われる。また、図9(a)、図9(b)はDUTY可変処理時のタイムチャートである。図9(a)はPTCヒータ55の駆動電圧のDUTY比(単位:%)を示している。図9(b)は電流検知部53により検知される電流値(図中、Iで示す)及びPTCヒータ55の温度(図中、Tで示す)を示している。
【0062】
DUTY可変処理の初期にステップ#51で室内ファン25が第1の回転数(例えば、600RPM)の弱風で駆動される。ステップ#52ではPTCヒータ55が中間温度帯のDUTY比よりも大きいDUTY比50%で駆動開始される(時間t0)。これにより、PTCヒータ55の温度が上昇するとともに、発熱素子が立上がり温度T1(図4参照)に到達するまでPTCヒータ55に流れる電流が増加する。
【0063】
ヒータ制御部54は所定時間(本実施形態では1秒)の周期で電流検知部53の検知結果を取得し、ステップ#53では該所定時間が経過するまで待機する。所定時間が経過するとステップ#54で電流検知部53で検知された電流値が取得される。ステップ#55では電流検知部53から取得した電流値が所定の電流値I1よりも大きいか否かが判断される。電流値I1は電源容量に基づいて設定され、電流値I1を超えるとPTCヒータ55に流れる電流が大きく、電源容量を超える可能性がある過電流状態となる。
【0064】
尚、ステップ#53の電流検知部53の検知結果を取得する周期となる所定時間が短すぎると、制御に負荷がかかる。一方で該所定時間が長すぎると待機中にPTCヒータ55に流れる電流が大きくなりすぎる可能性や小さくなりすぎる可能性がある。従って、本実施形態では該所定時間を1秒にしているが、空気調和機1の構成に応じて実験的に適切な時間を決定することが好ましい。
【0065】
電流検知部53から取得した電流値が電流値I1よりも大きい場合はステップ#56でPTCヒータ55のDUTY比を10%分(100%に対する10%を表わしている)だけ下げられる。これにより、過電流状態から脱することができ、ステップ#53に戻る。
【0066】
電流検知部53から取得した電流値が電流値I1よりも大きくない場合はステップ#57で所定の電流値I2よりも小さいか否かが判断される。電流値I2は電流値I1よりも低く設定される。電流検知部53から取得した電流値が電流値I2よりも小さい場合はステップ#58に移行する。
【0067】
PTCヒータ55の温度が上昇して発熱素子が立上がり温度T1を超えると発熱素子の抵抗値が増加し、PTCヒータ55の電流値が極大値P(図9(b)参照)をとる。このため、電流検知部53から取得した電流値が前回取得された電流値に対して低下すると、極大値Pが発生したと判断してステップ#59に移行する。電流検知部53から取得した電流値が前回取得された電流値に対して低下していない場合はステップ#53に戻る。
【0068】
ステップ#59ではPTCヒータ55のDUTY比を10%分(100%に対する10%を表わしている)だけ増加させる。DUTY比の増加によってPTCヒータ55の電流値が再度上昇する。尚、DUTY比の増加量は10%以外でもよい。
【0069】
ステップ#60ではPTCヒータ55のDUTY比が100%に到達したか否かが判断される。PTCヒータ55のDUTY比が100%に到達していない場合はステップ#53に戻り、ステップ#53〜#60が繰り返し行われる。そして、上記と同様に、PTCヒータ55の温度が上昇すると抵抗値が増加してPTCヒータ55の電流値が極大値Pを取る。これにより、PTCヒータ55のDUTY比がステップ#59で10%分ずつ増加し、電流値が徐々に増加する。
【0070】
PTCヒータ55のDUTY比が100%に到達すると図7のフローチャートに戻る。図7のステップ#36では室内ファン25が第1の回転数よりも大きな第2の回転数(例えば、1140RPM)の強風で駆動される。この時、PTCヒータ55の冷却量が増加してPTCヒータ55の温度Tが若干低下する。
【0071】
ステップ#57の判断で電流検知部53から取得した電流値が電流値I2よりも小さくない場合はステップ#53に戻る。即ち、極大値Pの発生に拘わらず、PTCヒータ55のDUTY比が維持される。これにより、電流値I1と電流値I2との間ではDUTY比の増減が行われず、過電流状態になることを未然に防ぐことができる。
【0072】
本実施形態によると、低温温度帯に移行した初期に中間温度帯のDUTY比よりも大きいDUTY比で駆動し、PTCヒータ55の電流値が所定の電流値I2よりも低いときにDUTY比を所定量だけ増加してDUTY比が100%になるまで繰り返すので、PTCヒータ55の始動時等のPTCヒータ55が低温の時であっても徐々に電流を上昇させて過電流を防止し、電流値が電源容量を超えることを防止することができる。
【0073】
また、PTCヒータ55の電流値が極大値Pとなった際にDUTY比を増加させるので、DUTY比を増加させるタイミングが速くならず、PTCヒータ55の始動時等の過電流を確実に防止することができる。
【0074】
また、DUTY可変処理の初期に室内ファン25が第1の回転数(例えば、600RPM)で駆動され、PTCヒータ55のDUTY比が100%になると第1の回転数よりも大きな第2の回転数(例えば、1140RPM)で駆動される。初期の室内ファン25の風量を減らすことによってPTCヒータ55と空気との熱交換が促進される。従って、PTCヒータ55の昇温を速くすることができる。
【0075】
また、電流検知部53から取得した電流値が電流値I1よりも大きい場合にステップ#57でDUTY比を減少させるので、PTCヒータ55の過電流状態を脱して電流値が電源容量を超えることをより確実に防止することができる。
【0076】
次に、図10は第4実施形態の空気調和機1の暖房運転の動作を示すフローチャートである。本実施形態の空気調和機1は圧縮機41の駆動による暖房運転と、PTCヒータ55の駆動による暖房運転とが切り換えられるようになっている。PTCヒータ55の駆動による暖房運転は前述の図7〜図9に示す第3実施形態と同様に動作し、ステップ#21〜#42は図7と同一であるので説明を省略する。
【0077】
暖房運転が開始されるとステップ#11で室内ファン25が強風で駆動される。ステップ#12では温度検知部56により室内温度が検知される。ステップ#13では室内温度が高温温度帯であるか否かが判断される。室内温度が高温温度帯でない場合はステップ#14でPTCヒータ55がDUTY比を100%に設定して駆動される。これにより、PTCヒータ55の駆動による暖房運転が行われる。そして、ステップ#11に戻り、ステップ#11〜#14が繰り返される。
【0078】
室内温度が高温温度帯になるとステップ#15に移行し、PTCヒータ55が停止される。ステップ#16では圧縮機41が駆動される。これにより、圧縮機41の駆動による暖房運転が行われる。ステップ#17では温度検知部56により室内温度が検知される。ステップ#18では室内温度が低温温度帯であるか否かが判断される。
【0079】
室内温度が低温温度帯でない場合はステップ#17、#18が繰り返し行われる。圧縮機41は室内温度に応じて能力を可変して室内温度を設定温度近傍に維持するように駆動される。この時、室内温度が設定温度近傍で推移するため、低温温度帯に頻繁に移行しないように低温温度帯と中間温度帯との境界温度は室内温度の設定温度よりも所定温度(例えば1℃)下げて設定される。
【0080】
室内温度が低温温度帯になると、ステップ#19で圧縮機41が停止される。そして、ステップ#21〜#42によってPTCヒータ55の駆動による暖房運転に切り換えられる。また、PTCヒータ55の駆動時に室内温度が高温温度帯になると、ステップ#31の判断によってステップ#15に移行する。これにより、PTCヒータ55が停止され、圧縮機41の駆動による暖房運転に切り換えられる。
【0081】
本実施形態によると、圧縮機41の駆動による暖房運転を行った際に室内温度が所定温度よりも低いときにPTCヒータ55の駆動による暖房運転に切り換えるので、設定温度近傍で圧縮機41の駆動による暖房運転を行って消費電力を小さくすることができる。また、圧縮機41の駆動によって室内温度を設定温度近傍に維持できなくなるとPTCヒータ55が駆動され、設定温度に維持することができる。
【0082】
また、暖房運転を開始する際にPTCヒータ55の駆動による暖房運転を行い、室内温度が所定温度よりも高温になると圧縮機41の駆動による暖房運転に切り換えるので、空気調和機1の始動時の低温時にPTCヒータ55を駆動して迅速に室内を昇温することができる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明によると、PTCヒータを有する空気調和機に利用することができる。
【符号の説明】
【0084】
1 空気調和機
2 室内部
3 底板
4 室外部
5 仕切壁
20 筐体
21 吸込口
22 吹出口
23 送風通路
24 送風ダクト
25 室内ファン
26 ルーバー
27 室内熱交換器
28 加熱部
30 外装カバー
41 圧縮機
42 室外熱交換器
43 室外ファン
47 冷媒管
50 制御部
51 操作部
52 記憶部
53 電流検知部
54 ヒータ制御部
55 PTCヒータ
56 温度検知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
温度上昇に対して抵抗値が低下または略一定の安定領域と立上り温度を超えると急激に抵抗値が増加する立上がり領域とを有する特性のPTCヒータと、前記PTCヒータをDUTY制御するヒータ制御部と、室内温度を検知する温度検知部と、前記PTCヒータと熱交換する気流を発生する送風機とを備え、前記PTCヒータにより昇温された空気を室内に送出して暖房運転を行う空気調和機において、室内温度が設定温度よりも低温領域を含む低温温度帯の時にDUTY比を100%にして前記PTCヒータを前記立上がり領域で駆動するとともに、室内温度が設定温度に対して高温な高温温度帯の時に前記PTCヒータを停止し、前記低温温度帯と前記高温温度帯との間の中間温度帯の時に所定のDUTY比にして前記PTCヒータを前記安定領域で駆動したことを特徴とする空気調和機。
【請求項2】
前記中間温度帯を更に複数の補助温度帯に区分し、高温側の前記補助温度帯の時に低温側の前記補助温度帯の時よりも前記PTCヒータのDUTY比を小さくしたことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記送風機の回転数を高温側の前記補助温度帯の時に低温側の前記補助温度帯の時よりも小さくしたことを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記送風機の回転数を前記高温温度帯の時に前記低温温度帯の時よりも小さくしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の空気調和機。
【請求項5】
前記PTCヒータの電流値を検知する電流検知部を備え、室内温度が前記低温温度帯に移行した初期にDUTY比を前記中間温度帯のDUTY比よりも大きくし、前記電流検知部により検知した電流値が所定値よりも小さいときにDUTY比を所定量だけ増加させる処理をDUTY比が100%になるまで繰り返すことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の空気調和機。
【請求項6】
室内温度が前記低温温度帯に移行した初期に前記送風機を第1の回転数で駆動するとともに、前記PTCヒータのDUTY比が100%になるまでの間に前記送風機の回転数を第1の回転数から徐々に低下させ、前記PTCヒータのDUTY比が100%になった際に前記送風機を第1の回転数よりも大きな第2の回転数で駆動することを特徴とする請求項5に記載の空気調和機。
【請求項7】
前記電流検知部により検知した電流値が所定値よりも大きいときに前記PTCヒータのDUTY比を所定量だけ減少させることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の空気調和機。
【請求項8】
冷凍サイクルを運転する圧縮機と、冷凍サイクルの高温部に配されて前記送風機で発生した気流と熱交換を行う熱交換器とを備えるとともに、前記圧縮機の駆動による暖房運転と前記PTCヒータの駆動による暖房運転とを切り換えることができ、前記圧縮機の駆動による暖房運転を行った際に室内温度が所定温度よりも低いときに前記PTCヒータの駆動による暖房運転に切り換えることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の空気調和機。
【請求項9】
暖房運転を開始する際に前記PTCヒータの駆動による暖房運転を行い、室内温度が所定温度よりも高温になると前記圧縮機の駆動による暖房運転に切り換えることを特徴とする請求項8に記載の空気調和機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−257079(P2011−257079A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−132608(P2010−132608)
【出願日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】