竹製板材
【課題】 簡単な構造で簡単に組付けを行うことができるようにした軽量で高強度の竹製構造板を提供する。
【解決手段】 複数の縦割り竹材を構造部材として用い、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べ、上下の平板によって平行な姿勢に保持してなる中空構造の竹製板材において、構造部材(11)の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板状をなす一方、上下の平板(12)は等幅に縦割りされた実質的に平坦な縦割り竹材をその側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着した平板素材によって構成し、平板はその縦割り竹材が構造部材の縦割り竹材と直交するように配置する。
平板(12')は木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めて構成することもできる。また、平板(12")は樹脂段ボールによって構成し、その波形状を構造部材と直交させることもできる。
【解決手段】 複数の縦割り竹材を構造部材として用い、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べ、上下の平板によって平行な姿勢に保持してなる中空構造の竹製板材において、構造部材(11)の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板状をなす一方、上下の平板(12)は等幅に縦割りされた実質的に平坦な縦割り竹材をその側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着した平板素材によって構成し、平板はその縦割り竹材が構造部材の縦割り竹材と直交するように配置する。
平板(12')は木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めて構成することもできる。また、平板(12")は樹脂段ボールによって構成し、その波形状を構造部材と直交させることもできる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は竹製板材に関し、特に簡単な構造で簡単に組付けを行うことができるようにした軽量でかつ高強度の板材に関する。
【背景技術】
【0002】
家具などは木製、プラスチック製あるいは金属製の板材を用いて製造されるのが一般的である。しかし、木製板材は吸湿によって腐りやすく、使用に耐えなくなると焼却によって処分されていたが、木材は成長に何十年もの時間のかかる樹木を伐採し乾燥し、所定の形状や寸法に加工して用いられるものであり、木製板材を大量に用いることは大量の樹木を伐採する必要が生じ、地球環境の破壊につながる。
【0003】
また、プラスチック製板材では使用に耐えなくなって廃棄する場合、焼却処分しようとすると、材質によって有害物質を発生したり発生しなかったりし、又埋立処分しようとすると、埋立場所が制限されてしまう。
【0004】
さらに、金属製板材が銹や腐食によって使用に耐えなくなって廃棄する場合には埋立によって処分する必要があり、コスト高になる。
【0005】
これに対し、丸い竹を縦割りにした縦割り竹材を板状に並べて製作するようにした竹製板材が提案されているが(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5)、十分な強度を確保するためには多層に重ねる必要があって重くなってしまう。
【0006】
他方、縦割り竹材を構造部材に用い、これを縦にして相互に間隔をあけかつ平行に並べて上下の板材で挟むようにした軽量の竹製板材が提案されている(特許文献6)。この竹製板材では板厚方向(板面に対して垂直な方向)の荷重に対しては縦にした縦割り竹材がこれを受けるので、十分な強度を確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−254903号公報
【特許文献2】特開2002−101990号公報
【特許文献3】特開2002−136352号公報
【特許文献4】特開2003−39407号公報
【特許文献5】特開2004−345299号公報
【特許文献6】実用新案登録第3140654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献6記載の竹製板材では上下の板材に多数の竹片を結合し圧縮成形した竹板を用いているので、複数の縦割り竹材を厚み方向に間隔をあけて平行に並べて用いるようにすると、複数の縦割り竹材と上下の竹板製平板とを強固に固定しないと、中空構造板の側方からの荷重のうち、縦割り竹材の厚み方向の荷重によって縦割り竹材が簡単に倒れてしまい、十分な強度を確保することが難しい。
【0009】
他方、竹製板材の四側方(縦横両方向)からの荷重に対して十分な強度を確保しようとすると、縦割り竹材を複雑な構造に組付けるか、あるいは丸竹を輪切りにして使用する必要があり、組付け作業が非常に煩わしく、実用化が難しいという問題があった。
【0010】
本発明はかかる問題点に鑑み、簡単な構造で簡単に組付けを行うことができるようにした軽量で高強度の竹製板材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで、本発明に係る竹製板材は、複数の縦割り竹材が構造部材として用いられて、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べられ、上下の平板によって平行な姿勢に保持されてなる中空構造の竹製板材において、上記構造部材(11)の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板状をなす一方、上記上下の平板(12)は等幅に縦割りされた実質的に平坦な縦割り竹材をその側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着した平板素材によって構成され、上記平板(12)はその縦割り竹材が上記構造部材(11)の縦割り竹材と直交するように配置されていることを特徴とする。
【0012】
竹は成長速度が3年ないし4年で成長し、使用できるまでに数十年を必要とする樹木に比して速く、例えば12本から2本を間引くなどすることによって一度に大量に伐採しても環境に与える影響は少ない。
【0013】
本発明の特徴の1つは等狭幅に縦割りにした狭幅平板を板材の構造部材に用いるようにした点にある。これにより、地球環境に悪影響を与えることなく竹製板材を大量に製造することができ、又焼却処分しても有害物質が発生することもない。
【0014】
本発明の他の特徴はほぼ平坦な複数の縦割り竹材を平行にかつ板状に並べて平板素材を構成し、1枚の平板素材によって又は複数枚の積層した平板素材によって平板を構成し、上下の平板をその縦割り竹材が構造部材の縦割り竹材と直交するように配置して構造部材と固定するようにした点にある。
【0015】
これにより、竹製板材の側方のうち、構造部材の縦割り竹材の厚み方向(横方向)に荷重が加わると、上下の平板がこれを受け、構造部材の縦割り竹材の長手方向(縦方向)に荷重が加わると、構造部材自体がこれを受けるので、竹製板材の四側方からの荷重に対して十分な強度が得られ、又竹製板材の厚み方向(上下方向)の荷重に対しては縦にした縦割り竹材が荷重を受けるので、十分な強度が得られる。
【0016】
構造部材を並べる場合、位置決めする必要があることがあるが、位置決め用の治具を用いるのは煩雑である。そこで、構造部材の縦割り竹材の下端部又は上端部を下側又は上側の平板素材を構成する縦割り竹材の間に挟むようにすると、治具を用いることなく位置決めすることができる。
【0017】
また、本発明に係る竹製板材は、複数の縦割り竹材が構造部材として用いられて、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べられ、上下の平板によって平行な姿勢に保持されてなる中空構造の竹製板材において、上記構造部材の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板状をなす一方、上記平板は木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めて構成されており、上記構造部材は上記平板によって上下から挟まれることによって平行な姿勢に保持されていることを特徴とする。
【0018】
本発明の特徴は木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めて上下の平板を構成するようにした点にある。木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料で固めると、荷重に対して十分な強度を有し、しかも機械的強度に異方性がないように製作できるので、竹製板材の四側方からの荷重に対して十分な強度が得られる。
【0019】
また、木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって固めた複数枚の狭幅板材をその側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着して平板素材を構成し、平板の最内層を平板素材によって構成することもできる。
【0020】
この場合、構造部材の縦割り竹材の下端部又は上端部を下側又は上側の平板素材を構成する狭幅板材によって挟むことにより、治具を用いることなく、位置決めすることができる。
【0021】
本発明に係る竹製板材は、複数の縦割り竹材が構造部材として用いられて、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べられ、上下の平板によって平行な姿勢に保持されてなる中空構造の竹製板材において、上記構造部材の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板となっている一方、上記平板は樹脂段ボールによって構成され、樹脂段ボールの波形状が上記構造部材の縦割り竹材と直交するように配置されていることを特徴とする。
【0022】
本発明の特徴は上下の平板に樹脂段ボールを用い、しかもその波形状を構造部材と直交させるようにした点にある。これにより、竹製板材の側方のうち、構造部材の縦割り竹材の厚み方向(横方向)に荷重が加わると、上下の樹脂段ボールがこれを受け、構造部材の縦割り竹材の長手方向(縦方向)に荷重が加わると、構造部材自体がこれを受けるので、中空構造板の四側方からの荷重に対して十分な強度が得られる。
【0023】
構造部材と上下の平板とは接着剤によって接着するようにしてもよく、あるいはねじ又は釘によって固定するようにしてもよく、接着とねじ又は釘の両方を併用して固定するようにしてもよい。
【0024】
さらに、構造部材と平板とは、平板に形成された凹溝に構造部材の端部を嵌め込むことによって固定するようにしてもよい。この場合、接着剤やねじ又は釘を併用するようにしてもよい。
【0025】
さらに、上下の平板の間の構造部材は外部から見えるようにしてもよいが、カバー部材で覆うようにしてもよい。カバー部材には縦割り竹材を側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着した板材、木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めた板材を適宜の幅に切断して用いるようにしてもよい。
【0026】
上述の竹製板材は内部が中空であり、これによって軽量化を図ることができるが、中空構造の場合には中空部分に釘を打ち込んでも釘を保持できず、簡単に抜けてしまう。そこで、上下の平板と構造部材とによって形成された空間には木粉又は竹粉の圧縮部材を充填するようにすると、打ち込んだ釘を保持することができる。
【0027】
本発明によれば、複数の縦割り竹材が構造部材として用いられて、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べられ、上下の平板によって平行な姿勢に保持されてなる竹製板材において、上記構造部材の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板状をなす一方、上記上下の平板と構造部材とによって形成された空間には合成樹脂材料によって形状を保持された木屑、木粉又は竹粉の圧縮部材が充填されていることを特徴とする竹製板材を提供することができる。
【0028】
これによって釘を打ち込んでホールドすることのできる竹製板材を提供することができ、竹製板材の有用性を向上できる。例えば、従来の合板に代えて型枠パネルや床パネルなどに用いることができる。
【0029】
この場合、強度を確保する上で、平板は等幅に縦割りされた実質的に平坦な縦割り竹材を側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着した平板素材によって構成し、この平板をその縦割り竹材が構造部材の縦割り竹材と直交するように配置するのが好ましい。
【0030】
また、平板は木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めて構成されることもできる。
【0031】
さらに、上下の平板を設けることなく、縦割り竹材製の構造部材の間を木粉又は竹粉の圧縮部材を配置しこれを構造部材と接着又は固着するようにしても、従来の合板と同様の竹製板材を得ることができる。
【0032】
本発明によれば、等幅に縦割りされて狭幅平板となった縦割り竹材が構造部材として用いられ、複数の構造部材が縦割り竹材の厚み方向に相互に所定の間隔をあけて平行に並べられている一方、隣接する構造部材の間には合成樹脂材料によって形状を保持された木屑、木粉又は竹粉の圧縮部材が配置されて構造部材と相互に接着又は固着されていることを特徴とする木製板材を提供することができる。
【0033】
この竹製板材は縦割り竹材を縦にして間隔をあけて並べその間に合成樹脂材料を混合した木屑、木粉又は竹粉を充填し、上下から加圧して木屑、木粉又は竹粉の圧縮部材を製作するとともに、縦割り竹材と接着又は固着するようにして製造してもよい。
【0034】
また、木屑、木粉又は竹粉に合成樹脂材料を混合して圧縮して縦割り竹材の幅と等しい厚みの圧縮部材を製造し、これを縦割り竹材で挟んで接着剤で接着し合成樹脂材料で固着するようにしてもよい。
【0035】
こうして製造された竹製板材の上下を平板で挟んで接着、固着又は釘などで固定して、上述の中実構造の木製板材を製造することもできる。
【0036】
また、上述の竹製板材において、圧縮部材内に竹ひごを埋設すると、耐折れ性を向上できる。すなわち、圧縮部材内には複数の竹ひごを長手方向及び/又は幅方向に延びるように埋設することができる。
【0037】
さらに、多数の竹ひごを長手方向や幅方向に埋設するようにすると、縦割り竹材を構造部材として用いなくとも耐折れ性を確保できる。
【0038】
すなわち、本発明によれば、等幅に縦割りされた実質的に平坦な縦割り竹材をその側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着した平板素材によって上下の平板を構成し、上下の平板の間には合成樹脂材料によって形状を保持された木屑、木粉又は竹粉の圧縮部材を挟み込み、該圧縮部材内には複数の竹ひごを長手方向又は幅方向に埋設するようにしたことを特徴とする竹製板材を提供することができる。
【0039】
また、本発明によれば、木屑、木粉又は竹粉と合成樹脂材料とを混練して平板状に圧縮し、該圧縮部材内には複数の竹ひごを長手方向又は幅方向に延びるように埋設してなることを特徴とする竹製合板を提供することができる。
【0040】
竹ひごには竹を縦に裂くか又は径方向に圧潰したものを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る竹製中空構造板の好ましい実施形態を示す斜視図である。
【図2】上記実施形態を示す分解斜視図である。
【図3】上記実施形態における平板を分解した状態を示す斜視図である。
【図4】第2の実施形態を示す斜視図である。
【図5】第3の実施形態を示す斜視図である。
【図6】第4の実施形態を示す斜視図である。
【図7】第5の実施形態を示す斜視図である。
【図8】上記実施形態を示す分解斜視図である。
【図9】第6の実施形態を示す斜視図である。
【図10】第7の実施形態を示す斜視図である。
【図11】第8の実施形態を示す斜視図である。
【図12】第9の実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図1ないし図3は本発明に係る竹製板材の好ましい実施形態を示す。本例の竹製板材10は複数の構造部材11を平板12によって上下から挟み込むとともに、側面をカバー板13によって覆って構成されている。
【0043】
構造部材11には真竹を等狭幅に縦割りにした狭幅板状の縦割り竹材が用いられ、複数の構造部材11をその縦割り竹材の厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べ、上下の平板12によって挟み、釘、例えば竹釘14を打ち込むことによって固定され、隣接する平行な構造部材11の姿勢及び相互の間隔が保持されるとともに倒れが阻止されている。なお、必要に応じて構造部材11の端面に接着剤を塗布して平板12と接着するようにしてもよい。
【0044】
平板12は平板素材12A、12Bを積層し相互に接着して構成され、平板素材12A、12Bには真竹を等幅の8つ割り(又は4つ割り)にしたほぼ平坦な縦割り竹材が原料として用いられ、この縦割り竹材を側縁が隣接するように相互に平行にかつ板状に並べて側縁を相互に接着剤によって接着し、接着された2枚の平板素材12A、12Bを縦割り竹材が相互に直交するように積層し、接着剤によって接着されており、上下の平板12の縦割り竹材が構造部材11と相互に平行にかつ相互に直交になるようになっている。
【0045】
カバー部材13には真竹を等狭幅に縦割りした狭幅板状の縦割り竹材を側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて側縁を接着剤にて接着して製作された竹板を適切な幅に切断し、これが竹釘や接着剤によって上下の平板12に固定されている。なお、竹板に代え、木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めた板材を適宜の幅に切断して用いることもできる。
【0046】
本例では縦割り竹材を竹製板材10の素材に用いるようにしたが、竹は成長速度が3年ないし4年で成長するので、一度に大量に伐採しても環境に与える影響は少なく、又焼却処分しても有害物質が発生することもない。
【0047】
また、狭幅板状の縦割り竹材を構造部材11に用い、これを縦にして平行にかつ間隔をあけて並べて用いるとともに、この構造部材11を上下の平板12によって挟み、竹釘14や接着剤によって固定するようにしたので、中空の竹製板材10の四側方(縦横)からの荷重が加わったときに構造部材11と平板12とによって側方荷重を受けることができ、高強度の竹製板材10が得られる。
【0048】
なお、本例では2枚の竹板12A、12Bを積層し接着して平板12を製作したが、一方の竹板12Bの裏面に布や紙などのシートを重ねて接着することによって竹板12Bを補強して平板12として使用することもできる。
【0049】
図4は第2の実施形態を示し、図において図1ないし図3と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では符号に'を付して第1の実施形態と区別するようにしている。本例では上下の平板12’は木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めて製作され、上下の平板12’の対向する面には凹溝12Cが長手方向に延びて形成され、凹溝12C内に、縦にした構造部材11の端部が嵌め込まれ、接着剤によって接着されている。なお、必要に応じて釘を打ち込むようにしてもよい。
【0050】
本例では木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めて上下の平板12’を構成しているので、平板12’は荷重に対して十分な強度を有し、しかも機械的強度に異方性がないので、竹製板材10’の四側方からの荷重に対して十分な強度が得られる。
【0051】
なお、本例では平板12’に凹溝12Cを形成して構造部材11を嵌め込むようにしたが、構造部材11の端面を平坦な平板12’の面に当接させ、接着剤で接着しあるいは釘を打ち込みねじをねじ込ませて固定するようにしてもよい。
【0052】
また、木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって狭幅板状に固め、この狭幅板材をその側縁が隣接するように相互に平行にかつ板状に並べて側縁を相互に接着剤によって接着して平板素材を構成し、この2枚の平板素材を積層し、接着剤によって接着して平板を構成することもできる。
【0053】
図5は第3の実施形態を示し、図において図1ないし図3と同一符号は同一又は相当部分を示す。但し、本例では符号に" を付して第1の実施形態及び第2の実施形態と区別するようにしている。本例の竹製板材10”では上下の平板12”に樹脂段ボールが用いられ、樹脂段ボールの波形状が構造部材11と直交するようにして平板12”が配置されて構造部材11に接着又は固着されている。
【0054】
本例においても竹製板材10”の四側方からの荷重に対して十分な強度が得られる。
【0055】
図6は第4の実施形態を示し、図において図1ないし図4と同一符号は同一又は相当部分を示す。但し、本例では符号に"'を付して第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態と区別するようにしている。本例では平板が2枚の平板素材12A、12Bを積層し相互に接着して構成され、複数の構造部材11の下端部を下側の平板素材12B"'を構成する狭幅板状の縦割り竹材で挟み込み接着剤によって接着し、構造部材11を位置決めするようにしている。このように、平板12を構成する縦割り竹材によって構造部材11の下端部(又は上端部であってもよい)を挟み込むことによって、位置決め用の治具を用いることなく位置決めすることもできる。
【0056】
なお、第4の実施形態では上下の平板12を狭幅板状の縦割り竹材で構成する場合について説明したが、上下の平板12’を木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって狭幅板状に固めこの狭幅板材を側縁が相互に平行になるようにかつ板状に並べて側縁を接着又は固着して平板素材を構成し、この平板素材を積層して平板12’を構成する場合にも同様に適用できる。すなわち、木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって狭幅板状に固め、狭幅板材の間に構造部材11の一方の端部を挟み込むことによって位置決めすることができる。
【0057】
図7及び図8は第5の実施形態を示す。図において、図1ないし図3と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では上下の平板12と構造部材11とで形成される空間内に、合成樹脂材料によって形状を保持した木屑、木粉又は竹粉の圧縮部材20を充填し、これによって打ち込んだ釘の保持能力を付与するようにしている。
【0058】
本例の竹製板材を製造する場合、図9に示されるように、下側平板12上に構造部材11をその厚み方向に間隔をあけて並べて竹釘で固定し又は接着剤で接着し、その上から構成樹脂材料を練り込んだ木屑、木粉又は竹粉を押し込み、平坦な型で加圧して圧縮し、固化させて圧縮部材20を製作した後、上側平板12を重ねて接着又は固着して製造することができる。
【0059】
また、後述の構造部材11の間に圧縮部材20を配置し相互に接着又は固着した竹製板材を製造し、上下から平板12を被せて接着又は固着することによっても同様に製造することもできる。
【0060】
図9は図6の実施形態を示す。図において、図4と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では平板12’と構造部材11とで形成される空間に圧縮部材20を充填して構成されている。また、平板12’は上下の平板素材12A’、12B’を積層して構成され、内側の平板素材12B’によって構造部材11の上端部及び下端部を挟み込んで構造部材11を位置決めする。
【0061】
図10は第7の実施形態を示す。本例では竹製板材10””が構造部材11と圧縮部材20とから構成され、圧縮部材20は木屑、木粉又は竹粉に合成樹脂材料を混練し圧縮成形して構成されて、構造部材11と圧縮部材20とは相互に接着又は固着されている。
【0062】
本例の竹製板材10””を製造する場合、合成樹脂材料を混練した木屑、木粉又は竹粉の中に構造部材11を厚み方向に間隔をあけかつ相互に平行になるように埋め込み、これを型で板状に加圧して樹脂を固化させて竹製板材を製造することができる。
【0063】
また、木屑、木粉又は竹粉に合成樹脂材料を混練し、これを構造部材11の幅と等しい厚みで、構造部材11の間隔に等しい横幅の板状に加圧成形して圧縮部材20を製造し、この圧縮部材20の側面に構造部材11を接着又は固着して竹製板材を製造することもできる。
【0064】
図11は第8の実施形態を示す。本例では竹製板材10””が構造部材11と圧縮部材20とから構成され、圧縮部材20は木屑、木粉又は竹粉に合成樹脂材料を混練し圧縮成形して構成されて、構造部材11と圧縮部材20とは相互に接着又は固着されている。
【0065】
この圧縮部材20内には多数の竹ひご21が長手方向に延びるように埋設され、竹ひご21は竹をひご状に縦に裂くか又は径方向に圧潰して製造されている。
【0066】
本例の竹製板材10””を製造する場合、合成樹脂材料を混練した木屑、木粉又は竹粉の中に構造部材11を厚み方向に間隔をあけかつ相互に平行になるように埋め込み、さらに木屑、木粉又は竹粉内に多数の竹ひご21を長手方向に延びるように並べて押し込み、これを型で板状に加圧して樹脂を固化させて竹製板材を製造することができる。
【0067】
また、木屑、木粉又は竹粉に合成樹脂材料を混練し、これに多数の竹ひご21を長手方向に延びるように並べて押し込み、これを構造部材11の幅と等しい厚みで、構造部材11の間隔に等しい横幅の板状に加圧成形して圧縮部材20を製造し、この圧縮部材20の側面に構造部材11を接着又は固着して竹製板材を製造することもできる。
【0068】
図12は第9の実施形態による竹製合板10””’を示す。図において、竹製合板10””’は平板状の圧縮部材20内に多数の竹ひご21を長手方向に延びるように埋設して構成され、竹ひご21には竹をひご状に縦に裂くか又は径方向に圧潰したものが使用されている。
【0069】
本例の竹製板材10””’を製造する場合、木屑、木粉又は竹粉に合成樹脂材料を混練し、これに多数の竹ひご21を長手方向に延びるように並べて押し込み、これを型で平板状に加圧成形して製造することができる。
【0070】
本例の場合、長手方向に延びる構造部材がないので、竹ひご21を長手方向に加え、幅方向に延びるように埋設することもできる。
【符号の説明】
【0071】
10,10’,10”,10”’,10”” 竹製板材
10””’ 竹製合板
11 構造部材
12,12’,12” 平板
12A,12B 平板素材
13 カバー部材
14 竹釘
20 圧縮部材
21 竹ひご
【技術分野】
【0001】
この発明は竹製板材に関し、特に簡単な構造で簡単に組付けを行うことができるようにした軽量でかつ高強度の板材に関する。
【背景技術】
【0002】
家具などは木製、プラスチック製あるいは金属製の板材を用いて製造されるのが一般的である。しかし、木製板材は吸湿によって腐りやすく、使用に耐えなくなると焼却によって処分されていたが、木材は成長に何十年もの時間のかかる樹木を伐採し乾燥し、所定の形状や寸法に加工して用いられるものであり、木製板材を大量に用いることは大量の樹木を伐採する必要が生じ、地球環境の破壊につながる。
【0003】
また、プラスチック製板材では使用に耐えなくなって廃棄する場合、焼却処分しようとすると、材質によって有害物質を発生したり発生しなかったりし、又埋立処分しようとすると、埋立場所が制限されてしまう。
【0004】
さらに、金属製板材が銹や腐食によって使用に耐えなくなって廃棄する場合には埋立によって処分する必要があり、コスト高になる。
【0005】
これに対し、丸い竹を縦割りにした縦割り竹材を板状に並べて製作するようにした竹製板材が提案されているが(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5)、十分な強度を確保するためには多層に重ねる必要があって重くなってしまう。
【0006】
他方、縦割り竹材を構造部材に用い、これを縦にして相互に間隔をあけかつ平行に並べて上下の板材で挟むようにした軽量の竹製板材が提案されている(特許文献6)。この竹製板材では板厚方向(板面に対して垂直な方向)の荷重に対しては縦にした縦割り竹材がこれを受けるので、十分な強度を確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−254903号公報
【特許文献2】特開2002−101990号公報
【特許文献3】特開2002−136352号公報
【特許文献4】特開2003−39407号公報
【特許文献5】特開2004−345299号公報
【特許文献6】実用新案登録第3140654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献6記載の竹製板材では上下の板材に多数の竹片を結合し圧縮成形した竹板を用いているので、複数の縦割り竹材を厚み方向に間隔をあけて平行に並べて用いるようにすると、複数の縦割り竹材と上下の竹板製平板とを強固に固定しないと、中空構造板の側方からの荷重のうち、縦割り竹材の厚み方向の荷重によって縦割り竹材が簡単に倒れてしまい、十分な強度を確保することが難しい。
【0009】
他方、竹製板材の四側方(縦横両方向)からの荷重に対して十分な強度を確保しようとすると、縦割り竹材を複雑な構造に組付けるか、あるいは丸竹を輪切りにして使用する必要があり、組付け作業が非常に煩わしく、実用化が難しいという問題があった。
【0010】
本発明はかかる問題点に鑑み、簡単な構造で簡単に組付けを行うことができるようにした軽量で高強度の竹製板材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで、本発明に係る竹製板材は、複数の縦割り竹材が構造部材として用いられて、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べられ、上下の平板によって平行な姿勢に保持されてなる中空構造の竹製板材において、上記構造部材(11)の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板状をなす一方、上記上下の平板(12)は等幅に縦割りされた実質的に平坦な縦割り竹材をその側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着した平板素材によって構成され、上記平板(12)はその縦割り竹材が上記構造部材(11)の縦割り竹材と直交するように配置されていることを特徴とする。
【0012】
竹は成長速度が3年ないし4年で成長し、使用できるまでに数十年を必要とする樹木に比して速く、例えば12本から2本を間引くなどすることによって一度に大量に伐採しても環境に与える影響は少ない。
【0013】
本発明の特徴の1つは等狭幅に縦割りにした狭幅平板を板材の構造部材に用いるようにした点にある。これにより、地球環境に悪影響を与えることなく竹製板材を大量に製造することができ、又焼却処分しても有害物質が発生することもない。
【0014】
本発明の他の特徴はほぼ平坦な複数の縦割り竹材を平行にかつ板状に並べて平板素材を構成し、1枚の平板素材によって又は複数枚の積層した平板素材によって平板を構成し、上下の平板をその縦割り竹材が構造部材の縦割り竹材と直交するように配置して構造部材と固定するようにした点にある。
【0015】
これにより、竹製板材の側方のうち、構造部材の縦割り竹材の厚み方向(横方向)に荷重が加わると、上下の平板がこれを受け、構造部材の縦割り竹材の長手方向(縦方向)に荷重が加わると、構造部材自体がこれを受けるので、竹製板材の四側方からの荷重に対して十分な強度が得られ、又竹製板材の厚み方向(上下方向)の荷重に対しては縦にした縦割り竹材が荷重を受けるので、十分な強度が得られる。
【0016】
構造部材を並べる場合、位置決めする必要があることがあるが、位置決め用の治具を用いるのは煩雑である。そこで、構造部材の縦割り竹材の下端部又は上端部を下側又は上側の平板素材を構成する縦割り竹材の間に挟むようにすると、治具を用いることなく位置決めすることができる。
【0017】
また、本発明に係る竹製板材は、複数の縦割り竹材が構造部材として用いられて、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べられ、上下の平板によって平行な姿勢に保持されてなる中空構造の竹製板材において、上記構造部材の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板状をなす一方、上記平板は木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めて構成されており、上記構造部材は上記平板によって上下から挟まれることによって平行な姿勢に保持されていることを特徴とする。
【0018】
本発明の特徴は木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めて上下の平板を構成するようにした点にある。木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料で固めると、荷重に対して十分な強度を有し、しかも機械的強度に異方性がないように製作できるので、竹製板材の四側方からの荷重に対して十分な強度が得られる。
【0019】
また、木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって固めた複数枚の狭幅板材をその側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着して平板素材を構成し、平板の最内層を平板素材によって構成することもできる。
【0020】
この場合、構造部材の縦割り竹材の下端部又は上端部を下側又は上側の平板素材を構成する狭幅板材によって挟むことにより、治具を用いることなく、位置決めすることができる。
【0021】
本発明に係る竹製板材は、複数の縦割り竹材が構造部材として用いられて、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べられ、上下の平板によって平行な姿勢に保持されてなる中空構造の竹製板材において、上記構造部材の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板となっている一方、上記平板は樹脂段ボールによって構成され、樹脂段ボールの波形状が上記構造部材の縦割り竹材と直交するように配置されていることを特徴とする。
【0022】
本発明の特徴は上下の平板に樹脂段ボールを用い、しかもその波形状を構造部材と直交させるようにした点にある。これにより、竹製板材の側方のうち、構造部材の縦割り竹材の厚み方向(横方向)に荷重が加わると、上下の樹脂段ボールがこれを受け、構造部材の縦割り竹材の長手方向(縦方向)に荷重が加わると、構造部材自体がこれを受けるので、中空構造板の四側方からの荷重に対して十分な強度が得られる。
【0023】
構造部材と上下の平板とは接着剤によって接着するようにしてもよく、あるいはねじ又は釘によって固定するようにしてもよく、接着とねじ又は釘の両方を併用して固定するようにしてもよい。
【0024】
さらに、構造部材と平板とは、平板に形成された凹溝に構造部材の端部を嵌め込むことによって固定するようにしてもよい。この場合、接着剤やねじ又は釘を併用するようにしてもよい。
【0025】
さらに、上下の平板の間の構造部材は外部から見えるようにしてもよいが、カバー部材で覆うようにしてもよい。カバー部材には縦割り竹材を側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着した板材、木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めた板材を適宜の幅に切断して用いるようにしてもよい。
【0026】
上述の竹製板材は内部が中空であり、これによって軽量化を図ることができるが、中空構造の場合には中空部分に釘を打ち込んでも釘を保持できず、簡単に抜けてしまう。そこで、上下の平板と構造部材とによって形成された空間には木粉又は竹粉の圧縮部材を充填するようにすると、打ち込んだ釘を保持することができる。
【0027】
本発明によれば、複数の縦割り竹材が構造部材として用いられて、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べられ、上下の平板によって平行な姿勢に保持されてなる竹製板材において、上記構造部材の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板状をなす一方、上記上下の平板と構造部材とによって形成された空間には合成樹脂材料によって形状を保持された木屑、木粉又は竹粉の圧縮部材が充填されていることを特徴とする竹製板材を提供することができる。
【0028】
これによって釘を打ち込んでホールドすることのできる竹製板材を提供することができ、竹製板材の有用性を向上できる。例えば、従来の合板に代えて型枠パネルや床パネルなどに用いることができる。
【0029】
この場合、強度を確保する上で、平板は等幅に縦割りされた実質的に平坦な縦割り竹材を側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着した平板素材によって構成し、この平板をその縦割り竹材が構造部材の縦割り竹材と直交するように配置するのが好ましい。
【0030】
また、平板は木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めて構成されることもできる。
【0031】
さらに、上下の平板を設けることなく、縦割り竹材製の構造部材の間を木粉又は竹粉の圧縮部材を配置しこれを構造部材と接着又は固着するようにしても、従来の合板と同様の竹製板材を得ることができる。
【0032】
本発明によれば、等幅に縦割りされて狭幅平板となった縦割り竹材が構造部材として用いられ、複数の構造部材が縦割り竹材の厚み方向に相互に所定の間隔をあけて平行に並べられている一方、隣接する構造部材の間には合成樹脂材料によって形状を保持された木屑、木粉又は竹粉の圧縮部材が配置されて構造部材と相互に接着又は固着されていることを特徴とする木製板材を提供することができる。
【0033】
この竹製板材は縦割り竹材を縦にして間隔をあけて並べその間に合成樹脂材料を混合した木屑、木粉又は竹粉を充填し、上下から加圧して木屑、木粉又は竹粉の圧縮部材を製作するとともに、縦割り竹材と接着又は固着するようにして製造してもよい。
【0034】
また、木屑、木粉又は竹粉に合成樹脂材料を混合して圧縮して縦割り竹材の幅と等しい厚みの圧縮部材を製造し、これを縦割り竹材で挟んで接着剤で接着し合成樹脂材料で固着するようにしてもよい。
【0035】
こうして製造された竹製板材の上下を平板で挟んで接着、固着又は釘などで固定して、上述の中実構造の木製板材を製造することもできる。
【0036】
また、上述の竹製板材において、圧縮部材内に竹ひごを埋設すると、耐折れ性を向上できる。すなわち、圧縮部材内には複数の竹ひごを長手方向及び/又は幅方向に延びるように埋設することができる。
【0037】
さらに、多数の竹ひごを長手方向や幅方向に埋設するようにすると、縦割り竹材を構造部材として用いなくとも耐折れ性を確保できる。
【0038】
すなわち、本発明によれば、等幅に縦割りされた実質的に平坦な縦割り竹材をその側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着した平板素材によって上下の平板を構成し、上下の平板の間には合成樹脂材料によって形状を保持された木屑、木粉又は竹粉の圧縮部材を挟み込み、該圧縮部材内には複数の竹ひごを長手方向又は幅方向に埋設するようにしたことを特徴とする竹製板材を提供することができる。
【0039】
また、本発明によれば、木屑、木粉又は竹粉と合成樹脂材料とを混練して平板状に圧縮し、該圧縮部材内には複数の竹ひごを長手方向又は幅方向に延びるように埋設してなることを特徴とする竹製合板を提供することができる。
【0040】
竹ひごには竹を縦に裂くか又は径方向に圧潰したものを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る竹製中空構造板の好ましい実施形態を示す斜視図である。
【図2】上記実施形態を示す分解斜視図である。
【図3】上記実施形態における平板を分解した状態を示す斜視図である。
【図4】第2の実施形態を示す斜視図である。
【図5】第3の実施形態を示す斜視図である。
【図6】第4の実施形態を示す斜視図である。
【図7】第5の実施形態を示す斜視図である。
【図8】上記実施形態を示す分解斜視図である。
【図9】第6の実施形態を示す斜視図である。
【図10】第7の実施形態を示す斜視図である。
【図11】第8の実施形態を示す斜視図である。
【図12】第9の実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図1ないし図3は本発明に係る竹製板材の好ましい実施形態を示す。本例の竹製板材10は複数の構造部材11を平板12によって上下から挟み込むとともに、側面をカバー板13によって覆って構成されている。
【0043】
構造部材11には真竹を等狭幅に縦割りにした狭幅板状の縦割り竹材が用いられ、複数の構造部材11をその縦割り竹材の厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べ、上下の平板12によって挟み、釘、例えば竹釘14を打ち込むことによって固定され、隣接する平行な構造部材11の姿勢及び相互の間隔が保持されるとともに倒れが阻止されている。なお、必要に応じて構造部材11の端面に接着剤を塗布して平板12と接着するようにしてもよい。
【0044】
平板12は平板素材12A、12Bを積層し相互に接着して構成され、平板素材12A、12Bには真竹を等幅の8つ割り(又は4つ割り)にしたほぼ平坦な縦割り竹材が原料として用いられ、この縦割り竹材を側縁が隣接するように相互に平行にかつ板状に並べて側縁を相互に接着剤によって接着し、接着された2枚の平板素材12A、12Bを縦割り竹材が相互に直交するように積層し、接着剤によって接着されており、上下の平板12の縦割り竹材が構造部材11と相互に平行にかつ相互に直交になるようになっている。
【0045】
カバー部材13には真竹を等狭幅に縦割りした狭幅板状の縦割り竹材を側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて側縁を接着剤にて接着して製作された竹板を適切な幅に切断し、これが竹釘や接着剤によって上下の平板12に固定されている。なお、竹板に代え、木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めた板材を適宜の幅に切断して用いることもできる。
【0046】
本例では縦割り竹材を竹製板材10の素材に用いるようにしたが、竹は成長速度が3年ないし4年で成長するので、一度に大量に伐採しても環境に与える影響は少なく、又焼却処分しても有害物質が発生することもない。
【0047】
また、狭幅板状の縦割り竹材を構造部材11に用い、これを縦にして平行にかつ間隔をあけて並べて用いるとともに、この構造部材11を上下の平板12によって挟み、竹釘14や接着剤によって固定するようにしたので、中空の竹製板材10の四側方(縦横)からの荷重が加わったときに構造部材11と平板12とによって側方荷重を受けることができ、高強度の竹製板材10が得られる。
【0048】
なお、本例では2枚の竹板12A、12Bを積層し接着して平板12を製作したが、一方の竹板12Bの裏面に布や紙などのシートを重ねて接着することによって竹板12Bを補強して平板12として使用することもできる。
【0049】
図4は第2の実施形態を示し、図において図1ないし図3と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では符号に'を付して第1の実施形態と区別するようにしている。本例では上下の平板12’は木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めて製作され、上下の平板12’の対向する面には凹溝12Cが長手方向に延びて形成され、凹溝12C内に、縦にした構造部材11の端部が嵌め込まれ、接着剤によって接着されている。なお、必要に応じて釘を打ち込むようにしてもよい。
【0050】
本例では木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めて上下の平板12’を構成しているので、平板12’は荷重に対して十分な強度を有し、しかも機械的強度に異方性がないので、竹製板材10’の四側方からの荷重に対して十分な強度が得られる。
【0051】
なお、本例では平板12’に凹溝12Cを形成して構造部材11を嵌め込むようにしたが、構造部材11の端面を平坦な平板12’の面に当接させ、接着剤で接着しあるいは釘を打ち込みねじをねじ込ませて固定するようにしてもよい。
【0052】
また、木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって狭幅板状に固め、この狭幅板材をその側縁が隣接するように相互に平行にかつ板状に並べて側縁を相互に接着剤によって接着して平板素材を構成し、この2枚の平板素材を積層し、接着剤によって接着して平板を構成することもできる。
【0053】
図5は第3の実施形態を示し、図において図1ないし図3と同一符号は同一又は相当部分を示す。但し、本例では符号に" を付して第1の実施形態及び第2の実施形態と区別するようにしている。本例の竹製板材10”では上下の平板12”に樹脂段ボールが用いられ、樹脂段ボールの波形状が構造部材11と直交するようにして平板12”が配置されて構造部材11に接着又は固着されている。
【0054】
本例においても竹製板材10”の四側方からの荷重に対して十分な強度が得られる。
【0055】
図6は第4の実施形態を示し、図において図1ないし図4と同一符号は同一又は相当部分を示す。但し、本例では符号に"'を付して第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態と区別するようにしている。本例では平板が2枚の平板素材12A、12Bを積層し相互に接着して構成され、複数の構造部材11の下端部を下側の平板素材12B"'を構成する狭幅板状の縦割り竹材で挟み込み接着剤によって接着し、構造部材11を位置決めするようにしている。このように、平板12を構成する縦割り竹材によって構造部材11の下端部(又は上端部であってもよい)を挟み込むことによって、位置決め用の治具を用いることなく位置決めすることもできる。
【0056】
なお、第4の実施形態では上下の平板12を狭幅板状の縦割り竹材で構成する場合について説明したが、上下の平板12’を木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって狭幅板状に固めこの狭幅板材を側縁が相互に平行になるようにかつ板状に並べて側縁を接着又は固着して平板素材を構成し、この平板素材を積層して平板12’を構成する場合にも同様に適用できる。すなわち、木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって狭幅板状に固め、狭幅板材の間に構造部材11の一方の端部を挟み込むことによって位置決めすることができる。
【0057】
図7及び図8は第5の実施形態を示す。図において、図1ないし図3と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では上下の平板12と構造部材11とで形成される空間内に、合成樹脂材料によって形状を保持した木屑、木粉又は竹粉の圧縮部材20を充填し、これによって打ち込んだ釘の保持能力を付与するようにしている。
【0058】
本例の竹製板材を製造する場合、図9に示されるように、下側平板12上に構造部材11をその厚み方向に間隔をあけて並べて竹釘で固定し又は接着剤で接着し、その上から構成樹脂材料を練り込んだ木屑、木粉又は竹粉を押し込み、平坦な型で加圧して圧縮し、固化させて圧縮部材20を製作した後、上側平板12を重ねて接着又は固着して製造することができる。
【0059】
また、後述の構造部材11の間に圧縮部材20を配置し相互に接着又は固着した竹製板材を製造し、上下から平板12を被せて接着又は固着することによっても同様に製造することもできる。
【0060】
図9は図6の実施形態を示す。図において、図4と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では平板12’と構造部材11とで形成される空間に圧縮部材20を充填して構成されている。また、平板12’は上下の平板素材12A’、12B’を積層して構成され、内側の平板素材12B’によって構造部材11の上端部及び下端部を挟み込んで構造部材11を位置決めする。
【0061】
図10は第7の実施形態を示す。本例では竹製板材10””が構造部材11と圧縮部材20とから構成され、圧縮部材20は木屑、木粉又は竹粉に合成樹脂材料を混練し圧縮成形して構成されて、構造部材11と圧縮部材20とは相互に接着又は固着されている。
【0062】
本例の竹製板材10””を製造する場合、合成樹脂材料を混練した木屑、木粉又は竹粉の中に構造部材11を厚み方向に間隔をあけかつ相互に平行になるように埋め込み、これを型で板状に加圧して樹脂を固化させて竹製板材を製造することができる。
【0063】
また、木屑、木粉又は竹粉に合成樹脂材料を混練し、これを構造部材11の幅と等しい厚みで、構造部材11の間隔に等しい横幅の板状に加圧成形して圧縮部材20を製造し、この圧縮部材20の側面に構造部材11を接着又は固着して竹製板材を製造することもできる。
【0064】
図11は第8の実施形態を示す。本例では竹製板材10””が構造部材11と圧縮部材20とから構成され、圧縮部材20は木屑、木粉又は竹粉に合成樹脂材料を混練し圧縮成形して構成されて、構造部材11と圧縮部材20とは相互に接着又は固着されている。
【0065】
この圧縮部材20内には多数の竹ひご21が長手方向に延びるように埋設され、竹ひご21は竹をひご状に縦に裂くか又は径方向に圧潰して製造されている。
【0066】
本例の竹製板材10””を製造する場合、合成樹脂材料を混練した木屑、木粉又は竹粉の中に構造部材11を厚み方向に間隔をあけかつ相互に平行になるように埋め込み、さらに木屑、木粉又は竹粉内に多数の竹ひご21を長手方向に延びるように並べて押し込み、これを型で板状に加圧して樹脂を固化させて竹製板材を製造することができる。
【0067】
また、木屑、木粉又は竹粉に合成樹脂材料を混練し、これに多数の竹ひご21を長手方向に延びるように並べて押し込み、これを構造部材11の幅と等しい厚みで、構造部材11の間隔に等しい横幅の板状に加圧成形して圧縮部材20を製造し、この圧縮部材20の側面に構造部材11を接着又は固着して竹製板材を製造することもできる。
【0068】
図12は第9の実施形態による竹製合板10””’を示す。図において、竹製合板10””’は平板状の圧縮部材20内に多数の竹ひご21を長手方向に延びるように埋設して構成され、竹ひご21には竹をひご状に縦に裂くか又は径方向に圧潰したものが使用されている。
【0069】
本例の竹製板材10””’を製造する場合、木屑、木粉又は竹粉に合成樹脂材料を混練し、これに多数の竹ひご21を長手方向に延びるように並べて押し込み、これを型で平板状に加圧成形して製造することができる。
【0070】
本例の場合、長手方向に延びる構造部材がないので、竹ひご21を長手方向に加え、幅方向に延びるように埋設することもできる。
【符号の説明】
【0071】
10,10’,10”,10”’,10”” 竹製板材
10””’ 竹製合板
11 構造部材
12,12’,12” 平板
12A,12B 平板素材
13 カバー部材
14 竹釘
20 圧縮部材
21 竹ひご
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の縦割り竹材が構造部材として用いられて、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べられ、上下の平板によって平行な姿勢に保持されてなる中空構造の竹製板材において、
上記構造部材(11)の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板状をなす一方、
上記上下の平板(12)は等幅に縦割りされた実質的に平坦な縦割り竹材をその側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着した平板素材によって構成され、上記平板(12)はその縦割り竹材が上記構造部材(11)の縦割り竹材と直交するように配置されていることを特徴とする竹製板材。
【請求項2】
上記平板は1枚の平板素材又は複数の積層した平板素材によって構成されている請求項1記載の竹製板材。
【請求項3】
上記構造部材(11)は上記平板(12)によって上下から挟まれることによって平行な姿勢に保持されている請求項1記載の竹製板材。
【請求項4】
上記構造部材はその縦割り竹材の下端部又は上端部が下側又は上側の平板素材を構成する縦割り竹材の間に挟まれることによって位置決めされている請求項1記載の竹製板材。
【請求項5】
複数の縦割り竹材が構造部材として用いられて、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べられ、上下の平板によって平行な姿勢に保持されてなる中空構造の竹製板材において、
上記構造部材(11)の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板状をなす一方、
上記平板(12')は木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めて構成されており、
上記構造部材(11)は上記平板(12')によって上下から挟まれることによって平行な姿勢に保持されていることを特徴とする竹製板材。
【請求項6】
木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって固めた複数枚の狭幅板材をその側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着して平板素材が構成され、上記平板(12')の最内層が上記平板素材によって構成されている請求項5記載の竹製板材。
【請求項7】
上記構造部材(11)はその縦割り竹材の下端部又は上端部が下側又は上側の平板素材を構成する狭幅板材によって挟まれることによって位置決めされている請求項6記載の竹製板材。
【請求項8】
複数の縦割り竹材が構造部材として用いられて、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べられ、上下の平板によって平行な姿勢に保持されてなる中空構造の竹製板材において、
上記構造部材(11)の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板となっている一方、
上記平板(12")は樹脂段ボールによって構成され、樹脂段ボールの波形状が上記構造部材(11)の縦割り竹材と直交するように配置されていることを特徴とする竹製板材。
【請求項9】
上記構造部材(11)の縦割り竹材と平板(12,12',12")とが、接着剤による接着、あるいはねじ又は釘(14)による締結によって固定されている請求項1ないし5のいずれかに記載の竹製板材。
【請求項10】
複数の縦割り竹材が構造部材として用いられて、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べられ、上下の平板によって平行な姿勢に保持されてなる竹製板材において、
上記構造部材(11)の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板状をなす一方、
上記上下の平板(12,12')と構造部材(11)とによって形成された空間には合成樹脂材料によって形状を保持された木屑、木粉又は竹粉の圧縮部材(20)が充填されていることを特徴とする竹製板材。
【請求項11】
上記平板(12)は等幅に縦割りされた実質的に平坦な縦割り竹材を側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着した平板素材によって構成され、上記平板(12)はその縦割り竹材が上記構造部材(11)の縦割り竹材と直交するように配置されている請求項7記載の竹製板材。
【請求項12】
上記平板(12')は木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めて構成されている請求項8記載の竹製板材。
【請求項13】
等幅に縦割りされて狭幅平板となった縦割り竹材が構造部材(11)として用いられ、複数の構造部材(11)が縦割り竹材の厚み方向に相互に所定の間隔をあけて平行に並べられている一方、
隣接する構造部材(11)の間には合成樹脂材料によって形状を保持された木屑、木粉又は竹粉の圧縮部材(20)が配置されて構造部材(11)と相互に接着又は固着されていることを特徴とする木製板材。
【請求項14】
上記圧縮部材(20)内には複数の竹ひご(21)が長手方向及び/又は幅方向に延びるように埋設されている請求項10又は13記載の木製板材。
【請求項15】
等幅に縦割りされた実質的に平坦な縦割り竹材をその側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着した平板素材によって上下の平板(12)が構成され、上下の平板(12)の間には合成樹脂材料によって形状を保持された木屑、木粉又は竹粉の圧縮部材(20)が挟まれ、該圧縮部材(20)内には複数の竹ひご(21)が長手方向又は幅方向に埋設されていることを特徴とする竹製板材。
【請求項16】
上記竹ひご(21)が竹を縦に裂くか又は径方向に圧潰して製造されたものである請求項14又は15記載の木製板材。
【請求項17】
木屑、木粉又は竹粉と合成樹脂材料とが混練されて平板状に圧縮されており、該圧縮部材(20)内には複数の竹ひご(21)が長手方向又は幅方向に延びるように埋設されていることを特徴とする竹製合板。
【請求項18】
上記竹ひごが竹を縦に裂くか又は径方向に圧潰して製造されたものである請求項17記載の木製合板。
【請求項1】
複数の縦割り竹材が構造部材として用いられて、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べられ、上下の平板によって平行な姿勢に保持されてなる中空構造の竹製板材において、
上記構造部材(11)の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板状をなす一方、
上記上下の平板(12)は等幅に縦割りされた実質的に平坦な縦割り竹材をその側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着した平板素材によって構成され、上記平板(12)はその縦割り竹材が上記構造部材(11)の縦割り竹材と直交するように配置されていることを特徴とする竹製板材。
【請求項2】
上記平板は1枚の平板素材又は複数の積層した平板素材によって構成されている請求項1記載の竹製板材。
【請求項3】
上記構造部材(11)は上記平板(12)によって上下から挟まれることによって平行な姿勢に保持されている請求項1記載の竹製板材。
【請求項4】
上記構造部材はその縦割り竹材の下端部又は上端部が下側又は上側の平板素材を構成する縦割り竹材の間に挟まれることによって位置決めされている請求項1記載の竹製板材。
【請求項5】
複数の縦割り竹材が構造部材として用いられて、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べられ、上下の平板によって平行な姿勢に保持されてなる中空構造の竹製板材において、
上記構造部材(11)の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板状をなす一方、
上記平板(12')は木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めて構成されており、
上記構造部材(11)は上記平板(12')によって上下から挟まれることによって平行な姿勢に保持されていることを特徴とする竹製板材。
【請求項6】
木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって固めた複数枚の狭幅板材をその側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着して平板素材が構成され、上記平板(12')の最内層が上記平板素材によって構成されている請求項5記載の竹製板材。
【請求項7】
上記構造部材(11)はその縦割り竹材の下端部又は上端部が下側又は上側の平板素材を構成する狭幅板材によって挟まれることによって位置決めされている請求項6記載の竹製板材。
【請求項8】
複数の縦割り竹材が構造部材として用いられて、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べられ、上下の平板によって平行な姿勢に保持されてなる中空構造の竹製板材において、
上記構造部材(11)の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板となっている一方、
上記平板(12")は樹脂段ボールによって構成され、樹脂段ボールの波形状が上記構造部材(11)の縦割り竹材と直交するように配置されていることを特徴とする竹製板材。
【請求項9】
上記構造部材(11)の縦割り竹材と平板(12,12',12")とが、接着剤による接着、あるいはねじ又は釘(14)による締結によって固定されている請求項1ないし5のいずれかに記載の竹製板材。
【請求項10】
複数の縦割り竹材が構造部材として用いられて、その厚み方向に相互に間隔をあけて平行に並べられ、上下の平板によって平行な姿勢に保持されてなる竹製板材において、
上記構造部材(11)の縦割り竹材は等狭幅に縦割りされて狭幅平板状をなす一方、
上記上下の平板(12,12')と構造部材(11)とによって形成された空間には合成樹脂材料によって形状を保持された木屑、木粉又は竹粉の圧縮部材(20)が充填されていることを特徴とする竹製板材。
【請求項11】
上記平板(12)は等幅に縦割りされた実質的に平坦な縦割り竹材を側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着した平板素材によって構成され、上記平板(12)はその縦割り竹材が上記構造部材(11)の縦割り竹材と直交するように配置されている請求項7記載の竹製板材。
【請求項12】
上記平板(12')は木屑、木粉又は竹粉を合成樹脂材料によって板状に固めて構成されている請求項8記載の竹製板材。
【請求項13】
等幅に縦割りされて狭幅平板となった縦割り竹材が構造部材(11)として用いられ、複数の構造部材(11)が縦割り竹材の厚み方向に相互に所定の間隔をあけて平行に並べられている一方、
隣接する構造部材(11)の間には合成樹脂材料によって形状を保持された木屑、木粉又は竹粉の圧縮部材(20)が配置されて構造部材(11)と相互に接着又は固着されていることを特徴とする木製板材。
【請求項14】
上記圧縮部材(20)内には複数の竹ひご(21)が長手方向及び/又は幅方向に延びるように埋設されている請求項10又は13記載の木製板材。
【請求項15】
等幅に縦割りされた実質的に平坦な縦割り竹材をその側縁が相互に隣接するように平行にかつ板状に並べて接着又は固着した平板素材によって上下の平板(12)が構成され、上下の平板(12)の間には合成樹脂材料によって形状を保持された木屑、木粉又は竹粉の圧縮部材(20)が挟まれ、該圧縮部材(20)内には複数の竹ひご(21)が長手方向又は幅方向に埋設されていることを特徴とする竹製板材。
【請求項16】
上記竹ひご(21)が竹を縦に裂くか又は径方向に圧潰して製造されたものである請求項14又は15記載の木製板材。
【請求項17】
木屑、木粉又は竹粉と合成樹脂材料とが混練されて平板状に圧縮されており、該圧縮部材(20)内には複数の竹ひご(21)が長手方向又は幅方向に延びるように埋設されていることを特徴とする竹製合板。
【請求項18】
上記竹ひごが竹を縦に裂くか又は径方向に圧潰して製造されたものである請求項17記載の木製合板。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−280209(P2010−280209A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−152691(P2009−152691)
【出願日】平成21年6月26日(2009.6.26)
【出願人】(507068408)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月26日(2009.6.26)
【出願人】(507068408)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]