説明

符号画像を扱う事のできる画像処理装置、その制御方法、及びそのプログラム

【課題】 符号画像が劣化したままの原稿画像を出力すると、後にその符号画像から情報が取り出せなくなる。
【解決手段】 符号画像の劣化度合いが大きい場合には、前記原稿画像に対応する他の画像を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、符号画像を扱う事のできる画像処理装置、その制御方法、プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、MFP(Multi Function Printer)の普及に伴い、紙文書による機密情報の流出が問題となっている。このような機密情報の流出を防止または抑止するためには以下のような方法がある。
【0003】
まず、文書作成時において、その文書が「複写禁止」であるか否かを示す複写条件が、文書に画像データとして埋め込まれ、文書が印刷される。一方、その文書の複写時において、MFPが、印刷された文書から複写条件を検出し、その複写条件にしたがって、複写動作を制御する。この複写条件は複写動作の許可、複写動作の禁止、パスワード入力を要求し一致した時のみ複写動作の実行を許可するという制御に分かれる。
【0004】
このような方法として、例えば、特許文献1には、MFPが、複写対象の文書内から特定のコードを検出した場合に、その文書の機密レベルを検出し、その機密レベルに応じて複写動作の制御が行われる方法が開示されている。この方法によると、複写対象の文書に特定のコードが埋め込まれているかどうかを判定し、その文書が複写動作の制御が必要な文書かどうかを判定できる。このような機能を本明細書において複写禁止許可機能と定義する。また複写動作の指定を行う機密レベルの情報を禁止情報と定義する。
【0005】
また特許文献1には、禁止情報に加えて、印刷物の印刷者を追跡するための追跡情報を印刷物に画像として埋め込む方法が記載されている。追跡情報を埋め込むことで、印刷物がいつどこで誰によって印刷されたのかを追跡することが可能となる。そのため、印刷物の不用意な扱いによる機密情報の流出を抑止することが可能となる。このような機能を本明細書において情報解析機能と定義する。
【0006】
上記の複写禁止許可機能、情報解析機能を実現するための情報コードとして次に示す様々なコードを用いる事が考えられる。
【0007】
特許文献1に示されるような特定のコードは可視性が低く、画像データ全体に付加しても、画像データの可読性を大きく下げることはない。
【0008】
このような特定のコードを本明細書においてLVBC(Low Visibility BarCode(低可視バーコード))と定義する。また、文書の全面にLVBCが付加されるため、このバーコードは強い改ざん耐性を有する。しかし、LVBCは、独自の仕様であるため、汎用的に使用されておらず、例えば複写機のメーカーによって仕様が異なり、各々のメーカーの複写機の間でLVBCを共通に使用できない。
【0009】
一方、2次元バーコードの中でQRコード(デンソーウェーブ(株)の登録商標)は、汎用的に使用されていることから、QRコード(登録商標)を扱うことが可能な複写機は広範に存在する。
【0010】
そしてQRコード(登録商標)を紙媒体の4隅いずれかの一箇所に配置し、複写機メーカーに依存しない、紙媒体での複写禁止許可機能、情報解析機能を実現する事がBMLinksにて提案されている。なおBMLinkSは、Business Machine Linkage Serviceの略称である。BMLinkSは、社団法人ビジネス機械・情報システム産業協会 BMLinkSプロジェクト委員会が提唱するコンセプトである。ネットワーク環境下でのオフィス機器間の接続性、データ交換性を飛躍的に向上させる「統合化したインターフェース」の実現を目指している。(参照URLhttp://www.jbmia.or.jp/bmlinks/intro/bmlinks.htm)
またQRコード(登録商標)を用いて禁止情報及び追跡情報をどのように埋め込むかは非特許文献1において開示されている。非特許文献1では、複写禁止許可機能として複写動作の許可、禁止制御(ジョブロック)が、そして情報解析機能として印刷物の最初の作成者と最後の作成者の追跡情報埋め込み(トレース)が規定されている。以後BMLinkS 情報マーキング 標準仕様書で規定される2次元バーコードの事を本明細書ではIM、又は単に2次元バーコードと呼ぶ。IMはInformation Markingの略である。
【0011】
そこで、可視性が低く改ざんに強いLVBCと、汎用的に扱うことができるIM(2次元バーコード)を両方とも埋め込み併用して、利便性を保ちつつセキュリティを強化して運用するケースが想定される。
【0012】
また特許文献1では、原稿に特定のコードを発見し高画質画像を印刷する時に、コードを利用してプリントサーバーのIPアドレスを指定し、再度PDLのデータをプリントサーバーからMFPへ送信し印刷画像を生成する事が述べられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2002−305646号公報
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】BMLinkS 情報マーキング 標準仕様書 Version 1.0.0(参照URLhttp://www.jbmia.or.jp/bmlinks/downloads/spc_download.htm)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、LVBCの印刷された印刷物を原稿としてコピーし印刷する事を繰り返すと、LVBCが劣化してデコードできなくなる。
【0016】
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、LVBCの画質劣化を食い止められる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記の課題を解決するため、本発明の画像処理装置は、原稿画像における符号画像をデコードして情報を得る際に誤り訂正率を算出する算出手段と、
前記算出された誤り訂正率がしきい値を超えない場合に前記原稿画像を出力し、
前記算出された誤り訂正率がしきい値を超える場合に前記原稿画像に対応する画像を、前記原稿画像における符号画像をデコードして得られる情報を用いて取得し、当該取得した原稿画像を出力する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
LVBCの画質をデコード可能な程度に維持して印刷できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】印刷物をコピーする時のMFPの動作処理を示すフローチャート
【図2】最初の印刷物を印刷する時のMFPの動作処理を示すフローチャート
【図3】本実施形態に適用される画像処理装置システムのブロック図
【図4】情報埋め込みの領域配置の一例を示す図
【図5】LVBC埋め込みのリファレンスグリッドを説明する図
【図6】LVBC埋め込みのデータドットのずれを説明する図
【図7】LVBC繰り返し埋め込みの領域配置の一例を示す図
【図8】イメージサーバーに保存される画像データの構造を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【実施例1】
【0021】
本実施形態に適用される画像処理装置システムを示すブロック図を図3に示す。
【0022】
MFP301、イメージサーバー302、BMIDサーバー303、ログサーバー304PC307がネットワーク306経由で接続される構成を取っている。
【0023】
画像処置装置の例としては複写機、MFP、スキャナーのような装置とソフトウェア実行により画像処理を行うコンピュータ等があげられる。本実施例ではMFPを例にとり説明を行うが実施形態を制限するものではない。また実施例ではMFPを画像処理装置とも呼ぶ。
【0024】
MFP301の内部構成は当該事業者であれば容易に推測できるため詳細は図示しない。画像処理装置は画像の入出力機能を有するものであり、紙原稿の入力および紙への印刷出力を行うものである。入力した画像情報は、デジタルデータとして保存やネットワークやLANや電話網を経由して他の機器への転送なども可能である。また、コンピュータからのプリントデータや、他の画像処理装置からの画像情報を受信し、紙への印刷出力も可能である。画像の入力には受光素子を使った読み取りセンサと原稿を照射する光源と原稿台とADF(Auto Document Feeder)とそれらを駆動する機械と原稿サイズ検出センサを組み合わせた読取装置を具備する。画像の出力には電子写真方式などのプリンタを具備する。画像処理装置内にはシステム全体を制御するプロセッサおよびASIC(特定用用途向けIC)を内蔵している。ASICにはシステムが動作するために必要な回路や画像処理回路が内蔵されている。また画像処理装置が動作するためのワークメモリ、画像データを一時記憶するための画像メモリとして用いる記憶部にRAMを有する。上記ワークメモリ、画像メモリをメモリと呼ぶ。また、画像処理装置のブートプログラムとして用いるROMを有する。また画像処理装置のシステムソフトウェア、画像データ、設定値を記憶するハードディスクドライブ(HDD)を有する。システムソフトウェアは、コピー、スキャン、プリンタ、FAX、LVBCやIMのデコード及びエンコード、ログやスキャンした画像イメージの受信送信等の機能を実現するためのプログラムであり、RAM上に展開されて動作する。なお、LVBCやIMは符号画像の一種である。符号画像とは、バーコードや透かしなどの情報をエンコードしてできた画像のことである。なお、バーコードという用語は、QRコード(登録商標)等の二次元バーコードもその意味として含んでいる。画像処理装置ではシステムソフトウェアをプロセッサが実行する事で動作制御を実施する。画像処理装置内ではシステムソフトウェアによるソフト処理、または画像処理回路によるハード処理で、画像データの符号化、復号化、ラスタライズ、回転、多値と2値の変換、変倍、LVBCやIMのデコード及びエンコード、その他適切な画像処理を行う。またコピー許可禁止情報及び追跡情報を符号化してLVBCやIMを生成し、LVBCやIMを復号化してコピー許可禁止情報及び追跡情報を得る。また画像処理装置へユーザの指示を伝達するUI(ユーザインターフェース)を有する。ユーザはUIを操作してログイン、コピー、スキャン、プリンタ、FAXなどの動作を指示する。
【0025】
ユーザが画像処理装置にログインする時、画像処理装置のUIを操作してログイン操作を行う。具体的にはユーザIDとユーザーパスワードの入力やIDカードを使用する事でユーザ認証を行う。ログインするユーザの権限確認やユーザーパスワード一致確認は画像処理装置内部の記憶手段(HDD、メモリ等)に保存された情報で行うか、ネットワーク上に接続される図示しないログインサーバーにて行う。ユーザ認証が正常終了するとログインが完了し、ユーザの権限に応じた操作が可能となる。なお、ユーザを特定する情報のことを本明細書ではユーザ情報と称する。例えば、ユーザIDやユーザの名前などがこのユーザ情報に含まれる。また、ユーザを間接的に特定する情報も、ユーザを特定する情報である。例えば、複写時刻や、複写を行う画像処理装置の機体番号なども、ユーザを間接的に特定する情報である。なぜなら、複写時刻や画像処理装置の機体番号がわかれば、誰が複写指示を行ったかわかる事があるためである。IMの情報解析機能(トレース)では最初の印刷物作成者と最終の印刷物作成者のユーザ情報をコードに埋め込んでいる。LVBCの情報解析機能では最初の印刷物作成を指示したユーザのユーザ情報をコードに埋め込んでいる。
【0026】
またユーザが画像処理装置で複写指示を行った時に、原稿に埋め込まれたLVBCとIMを読み取り、禁止情報としてコピー禁止属性を持っていれば複写動作を行わない。また複写に限らず、FAX、スキャンといった動作にも禁止属性を拡張して適用する事は可能である。
【0027】
次に、図2を用いてMFP301での最初の印刷物を生成する時の動作処理フローを説明する。
【0028】
LVBCやIMが無い原稿をコピーする場合や、PCや画像処理装置の記憶手段に保存されている電子データを印刷する場合について説明する。ユーザから上記指示が行われるとステップS202へ移行する。(S201)
次にステップS202の処理を説明する。LVBCやIMが無い原稿をコピーする場合は、ユーザがMFP301の原稿台やADFにLVBCやIMが無い原稿を設置し、UIにてログインを行いコピーを指示する。その際にUIの設定画面上にてユーザが複写禁止許可機能(ジョブロック)や情報解析機能(トレース)の情報埋め込みの動作を指示する。複写禁止許可機能で条件付きコピー許可を指示する場合、パスワードをユーザが設定する。あるいは自動的に所定のパスワードが設定されるようにしてもよい。ユーザの指示がコピーの場合、MFP301の読み取り装置で原稿読み取りをページ分行い、その画像データを画像メモリへ保存する。そして画像データに対して画像処理を行いLVBCやIMの情報コードを検知する。この例ではLVBCやIMが検出されないため、新規にLVBCやIMの情報コードを原稿の画像データに埋め込む処理を行う。LVBCの埋め込み処理について図4を用いて説明する。LVBCの情報パターン2021は、埋込情報2022をエンコードして画像化したパターンである。埋込情報2022は、短時間でデコードでき発見できるデータ(以後オンラインデータと呼ぶ)である禁止情報2023を含む。また埋込情報2022は、オンラインデータより情報量が多くデコード時間も長いデータ(以後オフラインデータと呼ぶ)である追跡情報2025との2つのチャンネルのデータを符号化したデータを含む。オンラインデータである禁止情報2023のチャンネルは後述するLDD(低密度データ)チャンネルに該当する。禁止情報2023は、後のスキャン動作時の検知によりスキャンにより得られた画像データの出力を禁止するために使用されるので、高速に検知される必要がある。オフラインデータである追跡情報2025は、印刷物の印刷者を追跡するための情報を含む。追跡情報2025には例えば、印刷日時、印刷指示をしたユーザのユーザ名、デバイス名といった印刷時の情報が含まれる。また禁止情報2023が条件付き許可である場合、パスワードは情報量が多いので追跡情報2025の一部として含まれる。このデータのチャンネルは後述するHDD(高密度データ)チャンネルに該当する。そして、原稿を読み取った原画像データ2020に対してLVBCの情報パターン2021が合成された画像データ2060が生成される。なお、図4の画像データ2060は、LVBCの情報パターン2021がほぼ全面に合成された例を示しているが、LVBCの情報パターン2021は部分合成されてもよい。
【0029】
ここで、図5、図6、図7を用いて印刷の際に画像データ2060に禁止情報2023及び追跡情報2025を埋め込む方法の一例を説明する。もちろん画像データ2060に禁止情報2023及び追跡情報2025を埋め込む方法は以下の方法に限らず、他の方法を用いてもよい。図5は、LVBCのデータドット1401および配列ドット1402がどのように配置されるかの一例を示す。LVBCでは、リファレンスグリッドと呼ばれる仮想のマス目を元にしてデータドット群を生成する。図5の点線部分は仮想のマス目を示す物であり、実際には画像データとして存在しない。リファレンスグリッド1403は配列ドット1402によって形成される。そして、データドット1401はリファレンスグリッド1403の位置に対して意図的に調整され配置される。図6に示すように、埋め込むデータをエンコードする時に、リファレンスグリッドの位置に対してデータドット1501〜1508のようにずらして配置される。あるリファレンスグリッドに対してデータドットが配置されるとき、いずれか1つのデータドットが配置される。
【0030】
本実施例では、2つのチャンネルの埋込情報2022は、1つのLBVCの情報パターン2021において同時に格納される。埋め込み情報2022は、繰り返しタイルリングされている。繰り返しタイリングし埋め込まれている理由は、冗長性を増し、ノイズや誤差に対する耐性を向上させるためである。
【0031】
図7は、LVBC繰り返し埋め込みの領域配置の一例を示す図である。これは、単一のユニークなタイル1600およびタイリング配置を示す。タイル1600は、HDDチャンネルとLDDチャンネルとの、2種類のチャンネルにより構成される。HDDチャンネルはロバスト性が低く、一方LDDチャンネルはロバスト性が高い。また、タイル1600は、HDDチャンネル・タイルである4つのサブタイル1601、1602、1603および1604から成る。
【0032】
各HDDチャンネル・タイルは、グリッドセルまたはデータドットを単位にして1614(『HDDタイル・サイズ』と呼ぶ)の寸法を有する正方形の格子である。それぞれのHDDチャンネル・タイルは、LDDチャンネル・タイルと呼ばれるより小さい1枚の埋め込みタイルを含む。タイル1600のLDDチャンネル・タイルは、1605、1606、1607および1608である。これは、タイル1600がLDDチャンネル・タイルの4つのコピーを含むことを意味する。
【0033】
各LDDチャンネル・タイルは、グリッドセルまたはデータドットを単位にして1613(『LDDタイル・サイズ』と呼ぶ)の寸法を有する正方形の格子である。加えて、HDDチャンネルはLDDチャンネル・タイルを除外している4枚のHDDチャンネル・タイルの完全な領域を占有する。そして、それはタイル1600がHDDチャンネルの単一のコピーだけを含むことを意味する。例えば、領域1609、1610、1611および1612は、集合的にHDDチャンネルを形成する。HDDチャンネルを格納するために用いるHDDチャンネル・タイルの数は、必要に応じて拡大することができる。このように埋込情報は、繰り返しタイリングし埋め込まれている。
【0034】
エラー訂正コード(ECC)は、LDDおよびHDD両チャンネルのデータに適用されている。本実施例においては、ECCとして低密度パリティーチェック(LDPC)コードを使用する。LDPC(Low Density Parity Check)は公知技術の高性能ECCである。またECCとして他のエラー訂正方式を用いてもよい。
【0035】
次にIMの埋め込み処理について図4を用いて説明する。IMの情報パターン2501は、埋込情報2502をエンコードして画像化したパターンである。埋込情報2502は、禁止情報と追跡情報を含んでおり、BMLinkS 情報マーキング 標準仕様書の規定通りあるいは拡張して符号化される。本実施例では、画像データ2060をユニークな画像として区別し、イメージサーバー302に登録するためBMIDと呼ぶユニークな番号(画像データを一意に特定する識別情報)を生成する。BMIDはBMLinksのIDという仮の略語であり、文書IDといった意味を持つ。そしてBMLinksでBMIDを用いて画像データと文書IDをひも付けしてサーバーに保存し管理する事が提案されている。基本的に1ページの画像データ2060に対して唯一無二のBMIDが1つ割り当てられる。例えばBMIDはUUID(Universally Unique Identifier)のような16バイト数値で表され重複や偶然の一致が起こり得ない既知の仕組みを利用する事が考えられる。UUIDの仕様はRFC(Request For Comments)4122に公開されている。あるいはBMIDサーバー303がBMIDを発行し管理してもよい。その場合MFP301とBMIDサーバー303が通信して、MFP301がBMIDサーバー303からBMIDを入手する。そして上記のBMIDをIMの情報パターン2501として埋め込む。
【0036】
そしてLVBCを埋め込んだ画像データ2060にIMの情報パターン2501を合成して印刷用の画像データ2070を生成する。IMの情報パターン2501は認識率を低下させないようLVBCと重ならないよう配置してもよいし、気にせず重ねてもよい。LVBCとIMのエンコードや画像の合成はMFPのハードウェアあるいはソフトウェアで実行される。また処理時間やコストのかねあいにより処理の一部をネットワークに接続されたPC307やサーバー(図示せず)で代行して結果を転送するようにしてもよい。
【0037】
またPCよりLVBCやIMが無い電子データを印刷する場合、ユーザがPC307上でPCの記憶手段に有る電子データの印刷を指示する。その際にPCのプリンタードライバのUIの設定画面上にて印刷を行うMFPの指示や画質や複写禁止許可機能(ジョブロック)や情報解析機能(トレース)の情報埋め込みの動作を指示する。複写禁止許可機能で条件付きコピー許可を指示する場合、パスワードをユーザが設定する。あるいは自動的に所定のパスワードが設定されるようにしてもよい。するとPC307のプリンタドライバで電子データをPDL(Page Description Language)や独自の形式に変換して情報埋め込みの指示とともにMFP301へ転送する。そして同様の画像処理を行い、LVBCを埋め込んだ画像データ2060とIMの情報パターン2501を生成し、合成して印刷用の画像データ2070を生成する。
【0038】
またMFP301の内部の記憶手段に保存されているLVBCやIMが無い電子データを印刷する場合、ユーザがMFP301上で印刷する電子データを選択して印刷を指示する。その際にMFPのUIの設定画面上にて画質や複写禁止許可機能(ジョブロック)や情報解析機能(トレース)の情報埋め込みの動作を指示する。複写禁止許可機能で条件付きコピー許可を指示する場合、パスワードをユーザが設定する。あるいは自動的に所定のパスワードが設定されるようにしてもよい。そして同様の画像処理を行い、LVBCを埋め込んだ画像データ2060とIMの情報パターン2501を生成し、合成して印刷用の画像データ2070を生成する。そしてステップS203へ移行する。(S202)
次にステップS203について説明する。MFP301はS202で生成したBMIDを使用済みである事を示すため、ネットワーク306で接続されたBMIDサーバー303に登録する。ただしBMIDは偶然の一致が起こり得ないのでステップS203の処理は省略してもよい。またBMIDサーバーからBMIDを入手した場合もステップS203の処理は省略する。そしてステップS204へ移行する。(S203)
次にステップS204について説明する。MFP301は上記ステップS201で生成したLVBCを埋め込んだ画像データ2060と該当ページとひも付けされたBMIDを関連付けてネットワーク306で接続されたイメージサーバー302へ登録する。画像データ1ページにつきBMIDは1番号が関連付けされて登録される。画像データはLVBC合成後のデータを登録するが、必要に応じてLVBC合成前のデータを登録してもよい。画像データ形式は必要に応じてPDFやPDLや独自形式等画像データなどMFPが印刷画像データに変換できる物を登録すればよい。登録する解像度はLVBCドット径が再現できる程度であればよい。本例では600dpiとする。同時にLVBCの埋込情報2022とIMの埋込情報2502のバイナリデータもBMIDと関連付けされて登録される。IMの埋込情報2502をメタデータと呼ぶ。BMLinkS 情報マーキング 標準仕様書のトレースで規定されるように後でメタデータは最終作成者の情報が更新され、IMの内容が随時変化する事を想定してメタデータは分離して登録される。図8にイメージサーバーに保存される画像データの構造例を記載する。そしてステップS205へ移行する。(S204)
次にステップS205について説明する。MFP301は、これら印刷の指示が誰によってなされたかをログとしてログサーバーへ保存するためネットワーク306で接続されるログサーバー304へ問い合わせを行う。ログサーバー304へのログの記録が可能である事が判明すれば、処理はステップS206へ移行する。(S205)
次にステップS206について説明する。MFP301は、ステップS202で生成された印刷用の画像データ2070をユーザの指示(例えば両面印刷やホチキス止め等)に基づいて印刷する。そしてS207へ移行する。(S206)
次にステップS207について説明する。MFP301は、印刷した結果や印刷を指示したユーザを特定できる情報や時刻や印刷したMFPを特定できる情報をログデータとしてログサーバー304へ転送して保存する。後で管理者がログを参照する事ができるのでセキュリティが向上できる。そしてS208へ移行し処理は終了する。(S207)
ステップS208で処理は終了し、通常の待機状態にMFPは戻る。(S208)
上記ステップS201〜S208にて、どのようにLVBCやIMが埋め込まれた印刷物が印刷されて、イメージサーバーへBMIDとひも付けされた画像データが登録されるかを説明した。
【0039】
次に本明細書で特徴となる処理フローを説明する。図1を用いてMFP301でのLVBCとIMが埋め込まれた印刷物をコピーする時の動作処理フローを説明する。重要となるステップはS108〜S114である。
【0040】
LVBCやIMが埋め込まれた原稿でコピー世代が進んでLVBCが劣化したがLVBC自体はデコード可能な原稿をコピーする場合について説明する。ユーザから上記指示が行われるとステップS102へ移行する。(S101)
次にステップS102の処理を説明する。LVBCやIMが埋め込まれた原稿をコピーする場合は、ユーザがMFP301の原稿台やADFに上記原稿を設置し、UIにてログインを行いコピーを指示する。ユーザの指示がコピーの場合、MFP301の読み取り装置で原稿読み取りをページ分行い、その画像データを画像メモリへ保存する。そしてステップS103へ移行する。(S102)
次にステップS103の処理を説明する。MFP301は読み込んだ上記画像データに対し画像処理を行いIMの情報コードを検出する。この例ではIMが存在する事が検出される。そしてMFP301はIMをデコードし埋込情報を入手する。IMのデコードはMFPのハードウェアあるいはソフトウェアで実行される。また処理時間やコストのかねあいにより処理の一部をネットワークに接続されたPC307やサーバー(図示せず)で代行して結果を転送するようにしてもよい。上記埋込情報とは追跡情報、禁止情報、拡張された情報である条件付きコピーのパスワードやBMIDの事である。上記パスワードやBMIDは平文あるいは適切な暗号化をされて格納されている。そしてステップS104へ移行する。(S103)
次にステップS104の処理を説明する。この例では、MFP301はIMのデコードにより、BMIDとして16バイトの数値「0x00112233445566778899aabbccddeeff」を認識したとする。そしてステップS105へ移行する。(S104)
次にステップS105の処理を説明する。MFP301は読み込んだ上記画像データに対し画像処理を行いLVBCの情報コードを検出する。LVBCらしいドットが存在するかの判定が先に行われる。次にLVBCのデコードが行われる。そしてMFP301はLVBCが正常にデコードできた場合、埋込情報を入手する。LVBCのデコードはMFPのハードウェアあるいはソフトウェアで実行される。また処理時間やコストのかねあいにより処理の一部をネットワークに接続されたPC307やサーバー(図示せず)で代行して結果を転送するようにしてもよい。上記埋込情報とは追跡情報、禁止情報、条件付きコピーのパスワードの事である。BMIDはBMLinksのIDであるから、LVBCにはBMIDは埋め込まれない。上記パスワードやBMIDは平文あるいは適切な暗号化をされて格納されている。例えば暗号化されている場合では、デコードされたバイナリデータからパスワードそのものを知ることができない。ただしユーザが入力したパスワードが正しいかの判定を行う事はできる。
【0041】
LVBCが読み取った原稿画像データに埋め込まれているかどうかの判定はドット解析が可能か不可能かを判定することにより行われる。図5に示したようにLVBCでは仮想のマス目の間隔と角度が一定であるから、リファレンスグリッド1403の間隔と角度でドットが画像処理で検出された場合、LVBCらしいコードが存在すると判定される。リファレンスグリッド1403の間隔と角度でドットが画像処理で検出されない場合、LVBCらしいコードは存在しないと判定される。ドット解析の画像処理では、印刷物上に存在する様々なドットの中から、所定のサイズ以上で所定のサイズ以下のドットを探し出しかつノイズ除去などの解析を行う。図6に示したようにリファレンスグリッドの位置に対してデータドットがずらして配置されており、ずれ量がデータドットの符号を示している。そしてLVBCらしいデータドットに対してデコードを画像処理で行う。デコードではECCとして低密度パリティーチェック(LDPC)コードを使用する。そして結果はLVBCらしいデータが存在してエラーは少なく解析が可能、エラーは多かったが解析が可能、存在すると判定したがエラーが多く解析が不可能という場合に分類される。誤り訂正処理後のエラー無しビット列と誤り訂正処理前のビット列の差異を比較する事で誤り訂正率を算出する事ができるため、その誤り訂正率をMFP内の記憶装置に保存しておく。上記ECCの方式によっては誤り訂正の処理時に誤り訂正処理で訂正できたビットを記憶しておき誤り訂正率を算出してもよい。また誤り訂正処理のために繰り返した演算回数の多さを保存しておき誤り訂正率の代わりにしてもよい。デコードに成功する事で埋込情報を示すバイナリデータを入手できる。またLVBCのコピーを繰り返す事でデータドットの画質が劣化してゆき、エラー増加の原因となる。そしてステップS106へ移行する。(S105)
次にステップS106の処理を説明する。MFP301は、コピーの指示が誰によってなされたかをログとしてログサーバーへ保存するためネットワーク306で接続されるログサーバー304へ問い合わせを行う。ログサーバー304へのログの記録が可能である事が判明すれば、後でログを保存するためステップS107へ移行する。またログサーバー304へのログが記録できない場合は、MFP301の設定によりコピーそのものを禁止とする事も可能である。その場合次に示すステップS107で、ステップS119へ移行する。(S106)
次にステップS107の処理を説明する。MFP301は、上記ステップS102〜S106で得られた禁止情報で問題が無ければ、コピー許可としてステップS108へ移行する。問題があればコピー処理を中止してステップS119へ移行する。この例では禁止情報が条件付きコピー許可なので、MFP301はUIでパスワードをユーザに問い合わせて、ユーザがUIで入力したパスワードが一致すれば、コピー許可として判断し、ステップS108へ移行する。もし禁止情報がコピー禁止であれば、コピー処理を中止してステップS119へ移行する。もし禁止情報がコピー許可であれば、コピー許可として判断し、ステップS108へ移行する。禁止情報としてLVBC、IMどちらを優先して使用するかはMFP301の設定によるが、本例ではLVBCを優先する。(S107)
次にステップS108の処理を説明する。MFP301は前述したステップS105でLVBCのデコードを行っているが、その結果により次に移行するステップが分かれる。結果がLVBCらしいデータが存在しなかった場合、ステップS115へ移行する。結果がLVBCらしいデータが存在した場合、ステップS109へ移行する。(S108)
次にステップS109の処理を説明する。MFP301は前述した前述したステップS105でLVBCのデコードを行っているが、その結果により次に移行するステップが分かれる。LVBCのデコードに成功していた場合、ステップS110へ移行する。LVBCのデコードに失敗していた場合、ステップS109.5へ移行する。(S109)
次にステップS110の処理を説明する。MFP301は前述した前述したステップS105でLVBCのデコードを行っているが、その結果により次に移行するステップが分かれる。LVBCデコード時の誤り訂正率がしきい値を超えていた場合、ステップS111へ移行する。LVBCデコード時の誤り訂正率がしきい値を超えていたという事は、LVBCデコード時のエラーが多く、LVBC画像の劣化が進んでいるという事を意味する。LVBCデコード時の誤り訂正率がしきい値を超えていなかった場合、ステップS118へ移行する。LVBCデコード時の誤り訂正率がしきい値を超えていないという事は、LVBCデコード時のエラーが少なく、LVBC画像の劣化は少なく、原稿を読み取った画像データをそのままコピーで印刷しても問題無い事を意味する。判定のしきい値としては、例えばLDPCでデータ中の20%を誤り訂正用符号に割り当てれば、10%のメッセージエラーを復元可能であるから、本例では誤り訂正率6%をしきい値とする。(ステップS110)
次にステップS111の処理を説明する。MFP301は前述したステップS104で認識したBMID「0x00112233445566778899aabbccddeeff」を用いてネットワーク306に接続されたイメージサーバー302へ登録された画像データの有無を問い合わせる。イメージサーバー302はクラウド上に存在してもよい。前述したステップS104でBMIDが認識できなかったりあるいは後述するステップS109.5でBMIDが空であったりした場合、BMIDを空白として問い合わせが行われる事になる。毎回ステップS111を実行しないのは画像データのダウンロードにかかる時間でコピーにかかる時間が長くなり、利便性が低下するためである。そしてステップS112へ移行する。(S111)
次にステップS112の処理を説明する。MFP301はステップS111で問い合わせた画像データの有無の結果を得る。画像データが有ると回答が来た場合、ステップS113へ移行する。画像データが無いと回答が来た場合、あるいは回答そのものが一定時間内に無かった場合、登録された画像データを利用した印刷ができない。MFP301は前述したステップS102で読み取った画像データを用いて印刷するためステップS118へ移行する。もし前述したステップS104でBMIDが認識できなかった場合は、イメージサーバーから登録画像データ無しと回答が来るため、同様にステップS118へ移行する。(S112)
次にステップS113の処理を説明する。MFP301はネットワーク306に接続されたイメージサーバー302から、問い合わせに用いたBMIDにひも付けされた登録画像データをダウンロードする。そしてステップS114へ移行する。(S113)
次にステップS114の処理を説明する。MFP301はネットワーク306に接続されたイメージサーバー302からダウンロードした登録画像データを用いて印刷用の画像データ2060を生成する。前述したS102で読み取った画像データは用いない。ただしIMによる追跡情報の設定がトレース有りに設定されている場合、IMをデコードした結果に対して最終作成者としてログインユーザの情報を埋込む。MFP301は再エンコードしたIMの情報パターン2501を画像データ2060に合成して印刷用の画像データ2070を生成する。
【0042】
そしてユーザの指示(例えば両面印刷やホチキス止め等)に基づいて印刷を行う。原稿が複数ページ存在して、BMIDが複数存在する場合、複数ページの画像データがダウンロードされ、印刷される。そしてステップS119へ移行する。(ステップS114)
次にステップS109.5の処理を説明する。MFP301は前述した前述したステップS103でIMのデコードを行っているが、その結果により次に移行するステップが分かれる。ステップS103でIMがデコードできていれば、BMIDを用いた問い合わせを行うためステップS111へ移行する。これは、本発明処理を非搭載のMFPで原稿を繰り返しコピーしてLVBCが劣化してしまった場合でも、IMのBMIDがデコードできれば、劣化の無いLVBCが入った画像に戻せる可能性がある事を意味している。これは言い換えると、LVBC劣化かつIM有り原稿をコピーするケースである。そしてステップS103でIMがデコードできなかった場合、ステップS109.7へ移行する。(S109.5)
次にステップS109.7の処理を説明する。MFP301はIMがデコードできなかったので、IMのみ生成更新する。これは、本発明処理を非搭載のMFPで、IMは埋込無し、かつLVBCのみ埋込まれた原稿を繰り返しコピーしてLVBCが劣化してしまった場合を想定している。これは言い換えると、LVBC劣化かつIM無し原稿をコピーするケースである。LVBCを二重埋め込みすると検出が困難になるため、LVBCの埋め込みは行わない。代わりに前述したステップS202に示すようにIMの情報パターン2501のみを生成し、読み取った画像データと合成して印刷用の画像データ2070を生成する。そしてステップS118へ移行する。(S109.7)
次にステップS115の処理を説明する。MFP301は前述したステップS105でLVBCらしいデータが存在しなかった場合、本ステップS115へ移行してくる。前述したステップS103でIMがデコードできたかの結果により移行するステップが分かれる。IMがデコードできた場合はステップS116へ移行する。IMがデコードできなかった場合はステップS117へ移行する。(ステップS115)
次にステップS116の処理を説明する。MFP301は前述したステップS105でLVBCらしいデータが存在せずかつステップS103でIMがデコードできた場合、本ステップへ移行してくる。LVBCらしいデータが存在しないという事は、LVBC非対応かつIM対応のMFPで印刷されたデータと考えられる。これは言い換えると、LVBCなしかつIM有り原稿をコピーするケースである。そこでIMの埋め込み情報をそのままLVBCへ写しても問題無い移植できる項目を新たな埋込情報として画像データにLVBCとして埋め込む処理を行う。移植できる項目とは追跡情報では例えば最初の印刷者のユーザ情報、MFPのシリアル番号の一部である。禁止情報では例えば複写禁止許可、条件付きコピー可のパスワードである。次にIMの処理を行う。IMによる追跡情報の設定がトレース有りに設定されている場合、IMをデコードした結果に対して最終作成者としてログインユーザの情報を埋込んで再エンコードしたIM2501を、画像データ2060に合成して印刷用の画像データ2070を生成する。そしてステップS118へ移行する。またMFPの設定によってはS115、S116の動作を行わずに、ステップS108でLVBCらしいコードが存在しなかった場合直接ステップS117へ分岐するようにしてもよい。(S116)
次にステップS117の処理を説明する。MFP301は前述したステップS105でLVBCらしいデータが存在せずかつステップS103でIMがデコードできなかった場合、本ステップへ移行してくる。この場合はLVBC非対応かつIM非対応のMFPで印刷されたデータをコピーしていると考えられる。これは言い換えると、LVBCなしかつIM無し原稿をコピーするケースである。前述したステップS201〜S208で実施したのと同様な処理にてコピー動作を実施する。S202で示したようにLVBCとIMを埋込んだ印刷用画像データ2070を生成する。そしてステップS118へ移行する。(S117)
次にステップS118の処理を説明する。MFP301はS118に移行してくる前のステップで生成した印刷用の画像データ2070を用いて印刷を行う。ただし、S110やS112からS118に流れてきた場合には、S102のスキャンにより得られた画像データを印刷する。そしてステップS119へ移行する。(S118)
次にステップS119の処理を説明する。MFP301はS118に移行してくる前のステップで実施した印刷あるいは禁止情報でコピー禁止が埋め込まれている原稿をコピーしようとした結果をログとして、ログサーバー304に登録する。そしてステップS120へ移行し処理を終了する。(ステップS119)
ステップS120で処理は終了し、通常の待機状態にMFPは戻る。(S120)
ここまで説明してきた実施例により、LVBCの画質をデコード可能な程度に維持して印刷できる、利便性とセキュリティ強度を保つ画像処理装置システムを提供することができる。
【0043】
なお、以上の説明ではQRコード(登録商標)の中に含まれるBMIDを用いて、サーバから画像を取得したが、他の方法でサーバから画像を取得してもよい。
【0044】
例えば、LVBCの中にID(BMIDに相当するID,即ち、原稿画像を一意に識別することのできるID)を含めておき、そのIDを用いてサーバから画像を取得してもよい。
【0045】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0046】
301 MFP
302 イメージサーバー
303 BMIDサーバー
304 ログサーバー
306 ネットワーク
2020 原画像データ
2021 LVBCの情報パターン
2022 埋込情報
2023 禁止情報
2025 追跡情報
2501 IMの情報パターン
2502 埋込情報
2060 画像データ
2070 印刷用の画像データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿画像における符号画像をデコードして情報を得る際に誤り訂正率を算出する算出手段と、
前記算出された誤り訂正率がしきい値を超えない場合に前記原稿画像を出力し、
前記算出された誤り訂正率がしきい値を超える場合に前記原稿画像に対応する画像を、前記原稿画像における符号画像をデコードして得られる情報を用いて取得し、当該取得した原稿画像に対応する画像を出力する制御手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記情報には、前記原稿画像を一意に特定する情報が含まれており、
前記制御手段は、
前記一意に特定する情報と関連付けてサーバに保存されている原稿画像を、前記サーバから取得することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記原稿画像には複数の符号画像が含まれ、
前記算出手段で誤り訂正率を算出する対象の符号画像と、前記原稿画像に対応する画像を取得するためにデコードされる符号画像とは、異なる符号画像であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
原稿画像における符号画像をデコードして情報を得る際に誤り訂正率を算出する算出工程と、
前記算出された誤り訂正率がしきい値を超えない場合に前記原稿画像を出力し、
前記算出された誤り訂正率がしきい値を超える場合に前記原稿画像に対応する画像を、前記原稿画像における符号画像をデコードして得られる情報を用いて取得し、当該取得した原稿画像に対応する画像を出力する制御工程とを有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項5】
請求項4に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータよみとり可能なプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−49978(P2012−49978A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−192383(P2010−192383)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】