説明

第III副族の金属有機骨格材料

本発明は、非水系有機溶剤の存在で、少なくとも1つの金属化合物を、金属に配位結合できる少なくとも二座の少なくとも1つの有機化合物と反応させる工程を含み、その際に金属がScIII、YIII又は三価ランタニドであり、かつ有機化合物が、酸素、硫黄及び窒素からなる群からその都度独立して選択され、有機化合物が金属に配位結合できる少なくとも2個の原子を有し、その際にこの反応は撹拌しながら及び高くとも2bar(絶対)の圧力で行われる、多孔質の金属有機骨格材料の製造方法に関する。さらに、本発明は、この方法により製造された多孔質の金属有機骨格材料並びにそれらの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多孔質の金属有機骨格材料の製造方法並びに製造された前記骨格材料の使用に関する。
【0002】
多孔質の金属有機骨格材料は、技術水準から知られている。これらは典型的には、少なくとも1つの金属イオンに配位結合された少なくとも二座の少なくとも1つの有機化合物を含有する。そのような金属有機骨格材料(MOF=metal organic framework)は、例えば、米国特許(US-A)第5,648,508号明細書、欧州特許出願公開(EP-A)第0 790 253号明細書、M.O. Keeffe, J. Sol. State Chem., 152 (2000), 3-20; H. Li他, Nature 402 (1999), 276; M. Eddaoudi, Topics in catalysis 9 (1999), 105-111; B. Chen他, Science 291 (2001), 1021-1023及び独国特許出願公開(DE-A)第101 11 230号明細書に記載されている。
【0003】
そのような多孔質の金属有機骨格材料を製造するために、多数の方法が開発されてきた。典型的には、この場合に、適した溶剤中で、高められた圧力及び高められた温度下に、金属塩は少なくとも二座の有機化合物、例えばジカルボン酸と反応される。これはしばしば、反応混合物を、加圧容器、例えばオートクレーブ中へ移し、これをついで密閉するので、温度増加の際に相応する圧力が加圧容器の反応空間中に発生されることによって達成される。しばしば、これらの温度は200℃を上回る。そのような反応条件はしばしば、文献において水熱条件と呼ばれる。
【0004】
しかしながら、その場合にしばしば困難が生じる。問題は、金属塩の使用に基づいて、金属有機骨格材料の形成後に反応媒体中に残留する、金属カチオンに対する対イオン(例えば硝酸塩)が、骨格材料から分離されなければならないことにありうる。
【0005】
高い圧力及び温度の使用によって、多孔質の金属有機骨格材料を製造するための合成装置には、高い要求が課される。通常、比較的小さな装置中でのバッチ合成のみが可能であり、かつ記載されている。スケールアップは、極めて費用がかかることが判明している。
【0006】
さらに、製造方法に応じて、形成された多孔質の金属有機骨格材料が、同一の金属イオン並びに同一の少なくとも二座の有機化合物から構成されているが、しかしながら他の経路で製造された骨格材料とは明らかに相違しうることが明らかになった。
【0007】
この観察は、しかしながら他方では、製造条件の適した変更に基づいて、知られた又は骨格材料について未知の金属及び有機化合物を有し、かつ特定の使用分野に特に適した性質を有しうる骨格材料を製造する可能性も提供する。
【0008】
金属有機骨格材料のそのような興味深い群は、金属イオンが周期表の第3副族に由来するそのようなものである。
【0009】
L. Pan他, J. Am. Chem. Soc. 125 (2003), 3062-3067には、有機化合物としてテレフタル酸及び金属イオンとしてランタン又はエルビウムを使用する骨格材料が記載されている。これらは水熱条件下に製造される。
【0010】
スペイン国特許出願公開(ES-A)第2200681号明細書において、金属有機希土ジスルホン酸塩は水熱条件下に製造される。
【0011】
さらに、S. R. Miller他, Chem. Commun. 2005, 3850-3852には、スカンジウム−テレフタラートの水熱製造が記載されている。
【0012】
T. M. Reineke他は、テルビウムをベースとする金属有機骨格材料に取り組んでいる(例えばJ. Am. Chem. Soc. 121 (1999), 1651-1657; Angew. Chem. 111 (1999), 2712-2716参照)。
【0013】
C. Serre他, J. Mater. Chem. 14 (2004), 1540-1543には、ユウロピウムのドープされたイットリウムベンゼントリカルボキシラートの水熱製造が記載されている。
【0014】
プラセオジム、ユウロピウム及びテルビウムをベースとする多孔質の金属有機骨格材料は、X. Zheng他, Eur. J. Inorg. Chem. 2004, 3262-3268に記載されている。
【0015】
しかしながら、前記の金属イオンをベースとするが、しかしながら特定の使用分野に特に有利でありうる性質を有する金属有機骨格材料への需要が依然として存在する。そのような使用分野は、物質、特にガスの貯蔵、分離又は制御された放出であってよく、又は化学反応と関係していてよく、又は担持材料としての骨格材料の性質に基づいていてよい。
【0016】
それゆえ、本発明の課題は、そのような多孔質の金属有機骨格材料を製造する改善された方法を提供することにある。
【0017】
前記課題は、非水系有機溶剤の存在で、少なくとも1つの金属化合物を、金属に配位結合できる少なくとも二座の少なくとも1つの有機化合物と反応させる工程を含み、その際に金属がScIII、YIII又は三価ランタニドであり、かつ有機化合物が、酸素、硫黄及び窒素からなる群からその都度独立して選択され、有機化合物が金属に配位結合できる少なくとも2個の原子を有し、その際にこの反応は撹拌しながら及び高くとも2bar(絶対)の圧力で行われる、
多孔質の金属有機骨格材料の製造方法によって解決される。
【0018】
すなわち、多孔質の金属有機骨格材料の本発明による製造方法における前記の条件の使用により、ラングミュア(N2)による比較的低いBET表面積を有するが、しかしながら意外にも良好な結果を水素貯蔵の際に示す新規の骨格材料が得られることができることが意外にも見出された。このことは、金属有機骨格材料の場合に通常ガスの貯蔵能力は比表面積と相関関係にあるので、それだけ一層多く意外である。
【0019】
この場合に、反応を撹拌しながら行うことができることはとりわけ有利であり、このことはスケールアップの際にも有利である。
【0020】
反応は、高くとも2bar(絶対)の圧力で行われる。しかしながら好ましくは、圧力は高くとも1230mbar(絶対)である。特に好ましくは、反応は大気圧で行われる。
【0021】
反応は、室温で実施されることができる。しかしながら好ましくは、この反応は室温を上回る温度で行われる。好ましくは、温度は100℃を上回る。さらに好ましくは、温度は高くとも180℃及びより好ましくは高くとも150℃である。
【0022】
典型的には、前記の金属有機骨格材料は、溶剤としての水中で、別の塩基の添加下に実施される。これは、少なくとも二座の有機化合物としての多塩基カルボン酸の使用の際にこれが水に易溶にするために特に役立つ。非水系有機溶剤の使用により、そのような塩基を使用することは不要である。それにも関わらず、本発明による方法のための溶剤は、これがそれ自体として塩基性で反応するように選択されることができるが、しかしながらこのことは、本発明による方法の実施のために絶対に必要ではない。
【0023】
同じように、塩基が使用されることができる。しかしながら、付加的な塩基が使用されないことが好ましい。
【0024】
さらに好ましくは、多孔質の金属有機骨格材料の製造に使用される金属化合物が非イオン性であってよい及び/又は金属カチオンに対する対イオンがプロトン性溶剤から誘導されることができる。非イオン性化合物の使用により、適した選択の場合に、多孔質の金属有機骨格材料への変換の際に、金属化合物により反応の際に別の妨害する塩が発生されない限りは、金属が塩の形で存在し、かつそれにより場合により金属塩中の相応するアニオンの除去の際の困難が生じることが回避されることができる。対イオンが溶剤アニオンである場合には、これは、適した選択の場合に、反応後に、使用される非水系有機溶剤と同じ又はそれとは異なっていてよい溶剤として存在していてよい。後者の場合に、この溶剤が非水系有機溶剤と少なくとも一部が混和性である場合に好ましい。金属化合物の反応の際に水が生じる場合には、その割合は、さらに以下に記載される限度内であるべきである。これは、十分な量の非水系有機溶剤が使用されることによって達成されることができる。
【0025】
それにも関わらず、この合成は、古典的な塩、例えば硝酸塩又はハロゲン化物でも機能する。
【0026】
そのような非イオン性化合物もしくはプロトン性溶剤から誘導されうる金属カチオンに対する対イオンは、例えば金属アルコラート、例えばメタノラート、エタノラート、プロパノラート、ブタノラートであってよい。同じように、酸化物又は水酸化物が考えられる。
【0027】
使用される金属は、ScIII、YIII又は三価ランタニドである。金属イオンScIII、YIII、LaIII、NdIII並びにCeIIIが好ましい。ScIII及びYIIIが特に好ましい。使用される金属は、混合物としても使用されることができる。
【0028】
少なくとも二座の少なくとも1つの有機化合物は、酸素、硫黄及び窒素からなる群からその都度独立して選択されており、有機化合物が金属に配位結合できる少なくとも2個の原子を有する。これらの原子は、有機化合物の骨格又は官能基の一部であってよい。
【0029】
前記の配位結合が形成されることができる官能基として、特に、例えば次の官能基を挙げることができる:OH、SH、NH2、NH(−R−H)、N(R−H)2、CH2OH、CH2SH、CH2NH2、CH2NH(−R−H)、CH2N(−R−H)2、−CO2H、COSH、−CS2H、−NO2、−B(OH)2、−SO3H、−Si(OH)3、−Ge(OH)3、−Sn(OH)3、−Si(SH)4、−Ge(SH)4、−Sn(SH)3、−PO32、−AsO3H、−AsO4H、−P(SH)3、−As(SH)3、−CH(RSH)2、−C(RSH)3、−CH(RNH22、−C(RNH23、−CH(ROH)2、−C(ROH)3、−CH(RCN)2、−C(RCN)3、その際にRは、例えば好ましくは、炭素原子1、2、3、4又は5個を有するアルキレン基、例えばメチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、t−ブチレン基又はn−ペンチレン基、又は1もしくは2個の芳香族核、例えば2個のC6−環を有するアリール基であり、これらは場合により縮合されていてよく、かつ互いに独立して少なくともその都度1個の置換基で適当に置換されていてよく、及び/又は互いに独立してその都度少なくとも1個のヘテロ原子、例えばN、O及び/又はSを有していてよい。同様に好ましい実施態様によれば、前記の基Rが存在していない官能基を挙げることができる。これに関して、とりわけ−CH(SH)2、−C(SH)3、−CH(NH22、CH(NH(R−H))2、CH(N(R−H)22、C(NH(R−H))3、C(N(R−H)23、−C(NH23、−CH(OH)2、−C(OH)3、−CH(CN)2、−C(CN)3を挙げることができる。
【0030】
少なくとも2個の官能基は、原則的に、これらの官能基を有する有機化合物が、配位結合の形成のため及び骨格材料の製造のために適していることが保証されている限り、各々適した有機化合物に結合されていてよい。
【0031】
好ましくは、少なくとも2個の官能基を有する有機化合物は、飽和又は不飽和の脂肪族化合物から又は芳香族化合物から又は脂肪族でも芳香族でもある化合物から誘導される。
【0032】
脂肪族化合物、又は脂肪族でも芳香族でもある化合物の脂肪族部分は、線状及び/又は分枝鎖状及び/又は環状であってよく、その際に1つの化合物につき複数の環も可能である。さらに好ましくは、脂肪族化合物、又は脂肪族でも芳香族でもある化合物の脂肪族部分は、炭素原子1〜18個、さらに好ましくは1〜14個、さらに好ましくは1〜13個、さらに好ましくは1〜12個、さらに好ましくは1〜11個及び特に好ましくは1〜10個、例えば炭素原子1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個を有する。この場合に、とりわけメタン、アダマンタン、アセチレン、エチレン又はブタジエンが特に好ましい。
【0033】
芳香族化合物、又は芳香族でも脂肪族でもある化合物の芳香族部分は、1つ又はまたそれ以上の核、例えば2、3、4又は5個の核を有していてよく、その際にこれらの核は互いに別個に及び/又は少なくとも2個の核が縮合された形で存在していてよい。特に好ましくは、芳香族化合物、又は脂肪族でも芳香族でもある化合物の芳香族部分は、1、2又は3個の核を有し、その際に1又は2個の核が特に好ましい。互いに独立して、さらに、前記の化合物のそれぞれの核は、少なくとも1つのヘテロ原子、例えばN、O、S、B、P、Si、好ましくはN、O及び/又はSを有していてよい。さらに好ましくは、芳香族化合物、又は芳香族でも脂肪族でもある化合物の芳香族部分は、1又は2個のC6核を有し、その際に2個のC6核は、互いに別個に又は縮合された形で存在する。特に、芳香族化合物として、ベンゼン、ナフタレン及び/又はビフェニル及び/又はビピリジル及び/又はピリジルを挙げることができる。
【0034】
特に好ましくは、少なくとも二座の有機化合物は、ジカルボン酸、トリカルボン酸又はテトラカルボン酸又はそれらの硫黄類似体から誘導される。硫黄類似体は、官能基−C(=O)SH並びにその互変異性体及びC(=S)SHであり、これらは1つ又はそれ以上のカルボン酸基の代わりに使用されることができる。
【0035】
"誘導する"という概念は、本発明の範囲内で、骨格材料中の少なくとも二座の有機化合物が、部分的に脱プロトン化された又は完全に脱プロトン化された形で存在していてよいことを意味する。さらに、少なくとも二座の有機化合物は、別の置換基、例えば−OH、−NH2、−OCH3、−CH3、−NH(CH3)、−N(CH32、−CN並びにハロゲン化物を有していてよい。
【0036】
より好ましくは、少なくとも二座の有機化合物は、炭素原子1〜18個を有し、それに加え専ら少なくとも2つのカルボキシ基を官能基として有する脂肪族又は芳香族の非環状又は環状の炭化水素である。
【0037】
例えば、本発明の範囲内で、ジカルボン酸、例えば
シュウ酸、コハク酸、酒石酸、1,4−ブタンジカルボン酸、1,4−ブテンジカルボン酸、4−オキソ−ピラン−2,6−ジカルボン酸、1,6−ヘキサンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、1,8−ヘプタデカンジカルボン酸、1,9−ヘプタデカンジカルボン酸、ヘプタデカンジカルボン酸、アセチレンジカルボン酸、1,2−ベンゼンジカルボン酸、1,3−ベンゼンジカルボン酸、2,3−ピリジンジカルボン酸、ピリジン−2,3−ジカルボン酸、1,3−ブタジエン−1,4−ジカルボン酸、1,4−ベンゼンジカルボン酸、p−ベンゼンジカルボン酸、イミダゾール−2,4−ジカルボン酸、2−メチルキノリン−3,4−ジカルボン酸、キノリン−2,4−ジカルボン酸、キノキサリン−2,3−ジカルボン酸、6−クロロキノキサリン−2,3−ジカルボン酸、4,4′−ジアミンフェニルメタン−3,3′−ジカルボン酸、キノリン−3,4−ジカルボン酸、7−クロロ−4−ヒドロキシキノリン−2,8−ジカルボン酸、ジイミドジカルボン酸、ピリジン−2,6−ジカルボン酸、2−メチルイミダゾール−4,5−ジカルボン酸、チオフェン−3,4−ジカルボン酸、2−イソプロピルイミダゾール−4,5−ジカルボン酸、テトラヒドロピラン−4,4−ジカルボン酸、ペリレン−3,9−ジカルボン酸、ペリレンジカルボン酸、Pluriol E 200−ジカルボン酸、3,6−ジオキサオクタンジカルボン酸、3,5−シクロヘキサジエン−1,2−ジカルボン酸、オクタジカルボン酸、ペンタン−3,3−カルボン酸、4,4′−ジアミノ−1,1′−ジフェニル−3,3′−ジカルボン酸、4,4′−ジアミノジフェニル−3,3′−ジカルボン酸、ベンジジン−3,3′−ジカルボン酸、1,4−ビス−(フェニルアミノ)−ベンゼン−2,5−ジカルボン酸、1,1′−ジナフチルジカルボン酸、7−クロロ−8−メチルキノリン−2,3−ジカルボン酸、1−アニリノアントラキノン−2,4′−ジカルボン酸、ポリテトラヒドロフラン−250−ジカルボン酸、1,4−ビス−(カルボキシメチル)−ピペラジン−2,3−ジカルボン酸、7−クロロキノリン−3,8−ジカルボン酸、1−(4−カルボキシ)−フェニル−3−(4−クロロ)−フェニルピラゾリン−4,5−ジカルボン酸、1,4,5,6,7,7,−ヘキサクロロ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、1,3−ジベンジル−2−オキソ−イミダゾリジン−4,5−ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ナフタレン−1,8−ジカルボン酸、2−ベンゾイルベンゼン−1,3−ジカルボン酸、1,3−ジベンジル−2−オキソイミダゾリジン−4,5−シス−ジカルボン酸、2,2′−ビキノリン−4,4′−ジカルボン酸、ピリジン−3,4−ジカルボン酸、3,6,9−トリオキサウンデカンジカルボン酸、ヒドロキシベンゾフェノンジカルボン酸、Pluriol E 300−ジカルボン酸、Pluriol E 400−ジカルボン酸、Pluriol E 600−ジカルボン酸、ピラゾール−3,4−ジカルボン酸、2,3−ピラジンジカルボン酸、5,6−ジメチル−2,3−ピラジンジカルボン酸、4,4′−ジアミノジフェニルエーテルジイミドジカルボン酸、4,4′−ジアミノジフェニルメタンジイミドジカルボン酸、4,4′−ジアミノジフェニルスルホンジイミドジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,3−アダマンタンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、8−メトキシ−2,3−ナフタレンジカルボン酸、8−ニトロ−2,3−ナフタレンカルボン酸、8−スルホ−2,3−ナフタレンジカルボン酸、アントラセン−2,3−ジカルボン酸、2′,3′−ジフェニル−p−テルフェニル−4,4″−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4′−ジカルボン酸、イミダゾール−4,5−ジカルボン酸、4(1H)−オキソチオクロメン−2,8−ジカルボン酸、5−t−ブチル−1,3−ベンゼンジカルボン酸、7,8−キノリンジカルボン酸、4,5−イミダゾールジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、ヘキサトリアコンタンジカルボン酸、テトラデカンジカルボン酸、1,7−ヘプタジカルボン酸、5−ヒドロキシ−1,3−ベンゼンジカルボン酸、2,5−ジヒドロキシ−1,4−ジカルボン酸、ピラジン−2,3−ジカルボン酸、フラン−2,5−ジカルボン酸、1−ノネン−6,9−ジカルボン酸、エイコセンジカルボン酸、4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタン−3,3′−ジカルボン酸、1−アミノ−4−メチル−9,10−ジオキソ−9,10−ジヒドロアントラセン−2,3−ジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、シクロヘキセン−2,3−ジカルボン酸,2,9−ジクロロフルオルビン−4,11−ジカルボン酸、7−クロロ−3−メチルキノリン−6,8−ジカルボン酸、2,4−ジクロロベンゾフェノン−2′,5′−ジカルボン酸、1,3−ベンゼンジカルボン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、1−メチルピロール−3,4−ジカルボン酸、1−ベンジル−1H−ピロール−3,4−ジカルボン酸、アントラキノン−1,5−ジカルボン酸、3,5−ピラゾールジカルボン酸、2−ニトロベンゼン−1,4−ジカルボン酸、ヘプタン−1,7−ジカルボン酸、シクロブタン−1,1−ジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、5,6−デヒドロノルボルナン−2,3−ジカルボン酸、5−エチル−2,3−ピリジンジカルボン酸又はカンファージカルボン酸、
トリカルボン酸、例えば
2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸、7−クロロ−2,3,8−キノリントリカルボン酸、1,2,3−、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、2−ホスホノ−1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、1−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸、4,5−ジヒドロ−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ[2,3−F]キノリン−2,7,9−トリカルボン酸、5−アセチル−3−アミノ−6−メチルベンゼン−1,2,4−トリカルボン酸、3−アミノ−5−ベンゾイル−6−メチルベンゼン−1,2,4−トリカルボン酸、1,2,3−プロパントリカルボン酸又はアウリントリカルボン酸、
又はテトラカルボン酸、例えば
1,1−ジオキシドペリロ[1,12−BCD]チオフェン−3,4,9,10−テトラカルボン酸、ペリレンテトラカルボン酸、例えばペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸又はペリレン−1,12−スルホン−3,4,9,10−テトラカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、例えば1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸又はメソ−1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、デカン−2,4,6,8−テトラカルボン酸、1,4,7,10,13,16−ヘキサオキサシクロオクタデカン−2,3,11,12−テトラカルボン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸、1,2,11,12−ドデカンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ヘキサンテトラカルボン酸、1,2,7,8−オクタン−テトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,9,10−デカンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、テトラヒドロフランテトラカルボン酸又はシクロペンタンテトラカルボン酸、例えばシクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸
を挙げることができる。
【0038】
極めて特に好ましくは、場合により少なくともモノ置換された単核、二核、三核、四核又はより多核の芳香族のジカルボン酸、トリカルボン酸又はテトラカルボン酸が使用され、その際にこれらの核のそれぞれが少なくとも1つのヘテロ原子を有していてよく、その際に2つ又はそれ以上の核は、同じか又は異なるヘテロ原子を有していてよい。例えば、単核のジカルボン酸、単核のトリカルボン酸、単核のテトラカルボン酸、二核のジカルボン酸、二核のトリカルボン酸、二核のテトラカルボン酸、三核のジカルボン酸、三核のトリカルボン酸、三核のテトラカルボン酸、四核のジカルボン酸、四核のトリカルボン酸及び/又は四核のテトラカルボン酸が好ましい。適したヘテロ原子は、例えばN、O、S、B、Pであり、好ましいヘテロ原子は、この場合にN、S及び/又はOである。適した置換基として、これに関連して、とりわけ−OH、ニトロ基、アミノ基又はアルキル基又はアルコキシ基を挙げることができる。
【0039】
特に好ましくは、少なくとも二座の有機化合物として、アセチレンジカルボン酸(ADC)、カンファージカルボン酸、フマル酸、コハク酸、ベンゼンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、例えば4,4′−ビフェニルジカルボン酸(BPDC)、ピラジンジカルボン酸、例えば2,5−ピラジンジカルボン酸、ビピリジンジカルボン酸、例えば2,2′−ビピリジンジカルボン酸、例えば2,2′−ビピリジン−5,5′−ジカルボン酸、ベンゼントリカルボン酸、例えば1,2,3−、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸又は1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(BTC)、ベンゼンテトラカルボン酸、アダマンタンテトラカルボン酸(ATC)、アダマンタンジベンゾアート(ADB)、ベンゼントリベンゾアート(BTB)、メタンテトラベンゾアート(MTB)、アダマンタンテトラベンゾアート又はジヒドロキシテレフタル酸、例えば2,5−ジヒドロキシテレフタル酸(DHBDC)が使用される。
【0040】
極めて特に好ましくは、とりわけイソフタル酸、テレフタル酸、2,5−ジヒドロキシテレフタル酸、1,2,3−ベンゼントリカルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,2,3,4−及び1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸、カンファージカルボン酸又は2,2′−ビピリジン−5,5′−ジカルボン酸が使用される。
【0041】
これらの少なくとも二座の有機化合物に加えて、金属有機骨格材料は、1つ又はそれ以上の一座の配位子も含んでいてよい。
【0042】
好ましくは、少なくとも二座の少なくとも1つの有機化合物は、ホウ素原子又はリン原子を含有しない。さらにまた、好ましくは、金属有機骨格材料の骨格は、ホウ素原子又はリン原子を含有しない。
【0043】
非水系有機溶剤は、好ましくは、C1-6−アルカノール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジエチルホルムアミド(DEF)、アセトニトリル、トルエン、ジオキサン、ベンゼン、クロロベンゼン、メチルエチルケトン(MEK)、ピリジン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチルエステル、場合によりハロゲン化されたC1-200−アルカン、スルホラン、グリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン、脂環式アルコール、例えばシクロヘキサノール、ケトン、例えばアセトン又はアセチルアセトン、シクロケトン、例えばシクロヘキサノン、スルホレン又はそれらの混合物である。
【0044】
1-6−アルカノールは、炭素原子1〜6個を有するアルコールを意味する。これらの例は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール並びにそれらの混合物である。
【0045】
場合によりハロゲン化されたC1-200−アルカンは、炭素原子1〜200個を有するアルカンを意味し、その際に水素原子の1つ又は複数から全てまでが、ハロゲン、好ましくは塩素又はフッ素、特に塩素により、置換されていてよい。これらの例は、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン並びにそれらの混合物である。
【0046】
好ましい溶剤はDMF、DEF及びNMPである。DMFが特に好ましい。
【0047】
"非水系"という概念は、好ましくは、溶剤の全質量を基準として、10質量%、より好ましくは5質量%、さらにより好ましくは1質量%、さらに好ましくは0.1質量%、特に好ましくは0.01質量%の最高含水量を上回らない溶剤を指す。
【0048】
好ましくは、反応の間の最高含水量は、10質量%、より好ましくは5質量%及びさらにより好ましくは1質量%である。
【0049】
"溶剤"という概念は、純粋な溶剤並びに多様な溶剤の混合物に該当する。
【0050】
さらに好ましくは、少なくとも1つの金属化合物と少なくとも二座の少なくとも1つの有機化合物との反応の処理工程に続いて、か焼工程が行われる。この際に調節される温度は、典型的には250℃を上回り、好ましくは300〜400℃である。
【0051】
か焼工程に基づき、細孔中に存在している少なくとも二座の有機化合物は除去されることができる。
【0052】
これに補充して又は選択的に、多孔質の金属有機骨格材料の細孔からの少なくとも二座の有機化合物(配位子)の除去は、形成された骨格材料を非水系溶剤で処理することにより行われることができる。この場合に、"抽出法"のやり方で配位子は除去され、かつ場合により骨格材料中で溶剤分子により置換される。この温和な方法は、配位子が高沸点化合物である場合に特に適している。
【0053】
前記処理は、好ましくは少なくとも30分間行われ、かつ典型的には2日間まで実施されることができる。これは、室温又は高められた温度で行われることができる。好ましくは、これは高められた温度下に、例えば少なくとも40℃、好ましくは60℃で行われる。さらに好ましくは、抽出は、使用される溶剤の沸騰温度で行われる(還流下)。
【0054】
前記処理は、単純な釜中で、骨格材料のスラリー化及び撹拌により行われることができる。抽出装置、例えばソックスレー装置、特に工業用抽出装置も使用されることができる。
【0055】
適した溶剤として、前記のもの、すなわち、例えばC1-6−アルカノール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジエチルホルムアミド(DEF)、アセトニトリル、トルエン、ジオキサン、ベンゼン、クロロベンゼン、メチルエチルケトン(MEK)、ピリジン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチルエステル、場合によりハロゲン化されたC1-200−アルカン、スルホラン、グリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン、脂環式アルコール、例えばシクロヘキサノール、ケトン、例えばアセトン又はアセチルアセトン、シクロケトン、例えばシクロヘキサノン又はそれらの混合物が使用されることができる。
【0056】
メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、MEK及びそれらの混合物が好ましい。
【0057】
極めて特に好ましい抽出溶剤はメタノールである。
【0058】
抽出に使用される溶剤は、少なくとも1つの金属化合物と少なくとも二座の少なくとも1つの有機化合物との反応のための溶剤と同じか又は異なっていてよい。特に、"抽出"の際に溶剤が水不含であることが、どうしても必要であるというわけではないが、しかし好ましい。
【0059】
本発明による金属有機骨格材料は、細孔、特にミクロ孔及び/又はメソ孔を含有する。ミクロ孔は、2nm又はそれ以下の直径を有するそのような孔として定義されており、かつメソ孔は、2〜50nmの範囲内の直径により定義されており、その都度、例えばPure Applied Chem. 45, p.71, 特にp.79 (1976)に記載されているような定義に対応する。ミクロ孔及び/又はメソ孔の存在は、収着測定を用いて調べることができ、その際にこれらの測定は、DIN 66131及び/又はDIN 66134に従い77Kで窒素についてのMOFの吸収容量を決定する。
【0060】
既に上記で説明された通り、本発明による方法に従って製造される金属有機骨格材料は、これらが比較的低い比表面積を有し、かつそれにもかかわらず水素貯蔵に極めて好適である点で相違する。故に、好ましくは、粉末形の本発明による金属有機骨格材料の比表面積は、DIN 66135(DIN 66131、66134)に従うラングミュア(N2)により300m2/g未満である。より好ましくは、比表面積は、250m2/g未満、さらに好ましくは200m2/g未満、さらに好ましくは150m2/g未満及び特に好ましくは100m2/g未満である。
【0061】
しかしながら、特定の最低限の多孔度は保証されていなければならない。好ましくは、比表面積は少なくとも10m2/g、より好ましくは少なくとも30m2/gである。
【0062】
成形体として存在する骨格材料は、より低い比表面積を有していてよい。
【0063】
金属有機骨格材料は、粉末状でもしくは凝集物として存在していてよい。前記骨格材料はそれ自体として使用されてよく、又は前記材料は成形体へ変換される。それに応じて、本発明のさらなる一態様は、本発明による骨格材料を含有する成形体である。
【0064】
成形体の好ましい製造方法は、この場合に押出し(Verstrangung)又は錠剤化である。成形体製造の際に、骨格材料は、製造の間に添加される別の材料、例えば結合剤、潤滑剤又はその他の添加剤を有していてよい。同じように、骨格材料が別の成分、例えば吸収剤、例えば活性炭等を有することが考えられる。
【0065】
これらの成形体の可能なジオメトリーに関して、本質的に制限は存在しない。例えば、とりわけペレット、例えばディスク状ペレット、ピル、球、グラニュール、押出物、例えばビレット、ハニカム、格子又は中空体を挙げることができる。
【0066】
これらの成形体の製造のためには、原則的に全ての適した方法が可能である。特に次の方法実施が好ましい:
・骨格材料を、単独で又は少なくとも1つの結合剤及び/又は少なくとも1つのペースト化剤(Anteigungsmittel)及び/又は少なくとも1つのテンプレート化合物と共に混練/エッジミル粉砕して(Kneten/Kollern)、混合物を得る;得られた混合物を、適した少なくとも1つの方法、例えば押出しにより成形する;場合により押出物を洗浄する及び/又は乾燥する及び/又はか焼する;場合により仕上げ加工する(Konfektionieren)。
・少なくとも1つの結合剤及び/又は他の助剤と共に錠剤化する。
・骨格材料を、少なくとも1つの場合により多孔質の担持材料上に施与する。得られた材料は、ついで、前記の方法に従い、成形体にさらに加工されることができる。
・骨格材料を、少なくとも1つの場合により多孔質の基体上に施与する。
【0067】
混練/エッジミル粉砕及び成形は、各々適した方法により、例えばUllmanns Enzyklopaedie der Technischen Chemie、第4版、第2巻、p.313以降(1972)に記載されているように、行われることができる。
【0068】
例えば、混練/エッジミル粉砕及び/又は成形は、ピストンプレス、少なくとも1つの結合剤材料の存在又は不在でのロールプレス、コンパウンディング、ペレット化、錠剤化、押出し、同時押出し、発泡、スピニング、コーティング、造粒、好ましくは噴霧造粒、噴霧、噴霧乾燥又はこれらの方法の2つ又はそれ以上からなる組合せを用いて、行われることができる。
【0069】
ペレット及び/又は錠剤が極めて特に好ましくは製造される。
【0070】
混練及び/又は成形は、高められた温度で、例えば室温から300℃までの範囲内で及び/又は高められた圧力で、例えば常圧から数百barの範囲内で及び/又は保護ガス雰囲気中で、例えば、少なくとも1つの希ガス、窒素又はそれらの2つ又はそれ以上からの混合物の存在で行われることができる。
【0071】
混練及び/又は成形は、別の一実施態様によれば、少なくとも1つの結合剤の添加下に実施され、その際に結合剤として原則的に、混練すべき及び/又は成形すべき材料の混練及び/又は成形のために望ましい粘度を保証する各々化合物が使用されることができる。それに応じて、結合剤は、本発明の範囲内で、粘度を高める化合物並びに粘度を低下させる化合物であってよい。
【0072】
例えば、とりわけ好ましい結合剤として、例えば国際公開(WO)第94/29408号に記載されているような酸化アルミニウム又は酸化アルミニウムを含有する結合剤、例えば欧州特許出願公開(EP-A1)第0 592 050号明細書に記載されているような二酸化ケイ素、例えば国際公開(WO)第94/13584号に記載されているような二酸化ケイ素及び酸化アルミニウムからなる混合物、例えば特開平(JP-A)第03-037156号公報に記載されているような粘土鉱物類、例えばモンモリロナイト、カオリン、ベントナイト、ハロイサイト、ディッカイト、ナクライト及びアナウキサイト(Anauxit)、例えば欧州特許(EP-B1)第0 102 544号明細書に記載されているようなアルコキシシラン、例えばテトラアルコキシシラン、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、又は例えばトリアルコキシシラン、例えばトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、トリブトキシシラン、アルコキシチタナート、例えばテトラアルコキシチタナート、例えばテトラメトキシチタナート、テトラエトキシチタナート、テトラプロポキシチタナート、テトラブトキシチタナート、又は例えばトリアルコキシチタナート、例えばトリメトキシチタナート、トリエトキシチタナート、トリプロポキシチタナート、トリブトキシチタナート、アルコキシジルコナート、例えばテトラアルコキシジルコナート、例えばテトラメトキシジルコナート、テトラエトキシジルコナート、テトラプロポキシジルコナート、テトラブトキシジルコナート、又は例えばトリアルコキシジルコナート、例えばトリメトキシジルコナート、トリエトキシジルコナート、トリプロポキシジルコナート、トリブトキシジルコナート、シリカゾル、両親媒性物質及び/又はグラファイトを挙げることができる。
【0073】
粘度を増大させる化合物として、例えば、場合により前記の化合物に加えて、有機化合物及び/又は親水性ポリマー、例えばセルロース又はセルロース誘導体、例えばメチルセルロース及び/又はポリアクリラート及び/又はポリメタクリラート及び/又はポリビニルアルコール及び/又はポリビニルピロリドン及び/又はポリイソブテン及び/又はポリテトラヒドロフラン及び/又はポリエチレンオキシドが使用されることもできる。
【0074】
ペースト化剤として、とりわけ好ましくは、水又は少なくとも1つのアルコール、例えば、炭素原子1〜4個を有するモノアルコール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール又は2−メチル−2−プロパノール又は水と少なくとも1つの前記のアルコールとからなる混合物又は多価アルコール、例えばグリコール、好ましくは単独で又は水及び/又は少なくとも1つの前記の一価アルコールとの混合物としての水混和性の多価アルコールが使用されることができる。
【0075】
混練及び/又は成形に使用されることができる別の添加剤は、とりわけ、アミン又はアミン誘導体、例えばテトラアルキルアンモニウム化合物又はアミノアルコール及び炭酸塩を含有する化合物、例えば炭酸カルシウムである。そのような別の添加剤は、例えば、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 389 041号明細書、欧州特許出願公開(EP-A1)第0 200 260号明細書又は国際公開(WO)第95/19222号に記載されている。
【0076】
テンプレート化合物、結合剤、ペースト化剤、成形及び混練の際に粘度を増大させる物質のような添加剤の順序は、原則的に重要でない。
【0077】
好ましい別の一実施態様によれば、混練及び/又は成形により得られた成形体は、一般的に25〜500℃の範囲内、好ましくは50〜500℃の範囲内及び特に好ましくは100〜350℃の範囲内の温度で実施される少なくとも1つの乾燥にかけられる。同じように、真空中で又は保護ガス雰囲気下に又は噴霧乾燥により乾燥させることが可能である。
【0078】
特に好ましい一実施態様によれば、この乾燥過程の範囲内で、添加剤として添加された少なくとも1つの化合物が、少なくとも部分的に成形体から除去される。
【0079】
本発明のさらなる対象は、本発明による製造方法から得ることができる多孔質の金属有機骨格材料である。この場合に、前記骨格材料は、好ましくは前記の比表面積(ラングミュアによる)を有する。
【0080】
本発明のさらなる対象は、少なくとも1つの物質をその貯蔵、分離、制御された放出又は化学反応のために取り込むための、並びに例えば金属、金属酸化物、金属硫化物又は他の骨格構造用の担体としての、本発明による多孔質の金属有機骨格材料の使用である。
【0081】
本発明による多孔質の金属有機骨格材料が貯蔵に使用される場合は、これは好ましくは−200℃〜+80℃の温度範囲内で行われる。−40℃〜+80℃の温度範囲がより好ましい。
【0082】
少なくとも1つの前記物質は、気体又は液体であってよい。好ましくは前記物質は気体である。
【0083】
本発明の範囲内で、単純化して"気体"及び"液体"という概念が使用されるが、しかしながらその際にここでは、同じように気体混合物並びに液体混合物もしくは液状溶液が"気体"もしくは"液体"の概念であると理解されるべきである。
【0084】
好ましい気体は、水素、天然ガス、都市ガス、炭化水素、特にメタン、エタン、エチン、アセチレン、プロパン、n−ブタン並びにイソブタン、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素酸化物、酸素、硫黄酸化物、ハロゲン、ハロゲン化された炭化水素、NF3、SF6、アンモニア、ボラン、ホスファン、硫化水素、アミン、ホルムアルデヒド、希ガス、特にヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン並びにキセノンである。
【0085】
しかしながら、少なくとも1つの前記物質は液体であってもよい。そのような液体の例は、消毒剤、無機溶剤又は有機溶剤、燃料 − 特にベンジン又はディーゼル −、作動液、冷却器液、ブレーキ液又は油、特に機械油である。さらに、液体は、ハロゲン化された脂肪族又は芳香族の、環状又は非環状の炭化水素又はそれらの混合物であってよい。特に、液体は、アセトン、アセトニトリル、アニリン、アニソール、ベンゼン、ベンゾニトリル、ブロモベンゼン、ブタノール、t−ブタノール、キノリン、クロロベンゼン、クロロホルム、シクロヘキサン、ジエチレングリコール、ジエチルエーテル、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、氷酢酸、無水酢酸、酢酸エチルエステル、エタノール、エチレンカーボナート、二塩化エチレン、エチレングリコール、エチレングリコールジメチルエーテル、ホルムアミド、ヘキサン、イソプロパノール、メタノール、メトキシプロパノール、3−メチル−1−ブタノール、塩化メチレン、メチルエチルケトン、N−メチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ニトロベンゼン、ニトロメタン、ピペリジン、プロパノール、プロピレンカーボナート、ピリジン、二硫化炭素、スルホラン、テトラクロロエテン、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、トルエン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、トリエチルアミン、トリエチレングリコール、トリグリメ(Triglyme)、水又はこれらの混合物であってよい。
【0086】
さらに、少なくとも1つの前記物質は、におい物質であってよい。
【0087】
好ましくは、におい物質は、窒素、リン、酸素、硫黄、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素の少なくとも1つの元素を含有する揮発性の有機又は無機の化合物、又は不飽和又は芳香族の炭化水素、又は飽和又は不飽和のアルデヒド、又はケトンである。より好ましい元素は、窒素、酸素、リン、硫黄、塩素、臭素であり;窒素、酸素、リン及び硫黄が特に好ましい。
【0088】
特に、におい物質は、アンモニア、硫化水素、硫黄酸化物、窒素酸化物、オゾン、環状又は非環状のアミン、チオール、チオエーテル並びにアルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、酸又はアルコールである。アンモニア、硫化水素、有機酸(好ましくは酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、ヘプチル酸、ラウリン酸、ペラルゴン酸)並びに窒素又は硫黄を有する環状又は非環状の炭化水素並びに飽和又は不飽和のアルデヒド、例えばヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、オクテナール又はノネナール及び特に揮発性のアルデヒド、例えばブチルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、アセトアルデヒド及びホルムアルデヒド及びさらに燃料、例えばベンジン、ディーゼル(成分)が特に好ましい。
【0089】
におい物質は、例えば香水の製造に使用される香料であってもよい。例示的に、香料又はそのような香料を遊離する油として、次のものを挙げることができる:精油、バジル油、ゼラニウム油、ミント油、イランイラン油、カルダモン油、ラベンダー油、ペパーミント油、マスカット油、カミツレ油、ユーカリ油、ローズマリー油、レモン油、ライム油、オレンジ油、ベルガモット油、マスカテルセージ油、コリアンダー油、サイプレス油、1,1−ジメトキシ−2−フェリルエタン、2,4−ジメチル−4−フェニルテトラヒドロフラン、ジメチルテトラヒドロベンズアルデヒド、2,6−ジメチル−7−オクテン−2−オール、1,2−ジエトキシ−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン、フェニルアセトアルデヒド、ローズオキシド(Rosenoxid)、エチル−2−メチルペンタノアート、1−(2,6,6−トリメチル−1,3−シクロヘキサジエン−1−イル)−2−ブテン−1−オン、エチルバニリン、2,6−ジメチル−2−オクテノール、3,7−ジメチル−2−オクテノール、t−ブチルシクロヘキシルアセタート、酢酸アニシル類、アリルシクロヘキシルオキシアセタート、エチルリナロール、オイゲノール、クマリン、アセト酢酸エチル、4−フェニル−2,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサン、4−メチレン−3,5,6,6−テトラメチル−2−ヘプタノン、エチルテトラヒドロサフラナート、ゲラニルニトリル、シス−3−ヘキセン−1−オール、シス−3−ヘキセニルアセタート、シス−3−ヘキセニルメチルカーボナート類、2,6−ジメチル−5−ヘプテン−1−アール、4−(トリシクロ[5.2.1.0]デシリデン)−8−ブタナール、5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテニル)−3−メチルペンタン−2−オール、p−t−ブチル−α−メチルヒドロシンナムアルデヒド、エチル[5.2.1.0]トリシクロデカンカルボキシラート、ゲラニオール、シトロネロール、シトラール、リナロール、酢酸リナリル、イオノン類、フェニルエタノール又はこれらの混合物。
【0090】
本発明の範囲内で、揮発性のにおい物質は好ましくは、300℃未満の沸点又は沸点範囲を有する。より好ましくは、におい物質は、易揮発性の化合物又は混合物である。特に好ましくは、におい物質は、250℃未満、より好ましくは230℃未満、特に好ましくは200℃未満の沸点又は沸点範囲を有する。
【0091】
同様に、高い揮発性を有するにおい物質が好ましい。揮発性の尺度として、蒸気圧が採用されることができる。本発明の範囲内で、揮発性のにおい物質は、好ましくは0.001kPa(20℃)を上回る蒸気圧を有する。より好ましくは、におい物質は、易揮発性の化合物又は混合物である。殊に好ましくは、におい物質は、0.01kPa(20℃)を上回る蒸気圧、より好ましくは0.05kPa(20℃)を上回る蒸気圧を有する。特に好ましくは、複数のにおい物質は、0.1kPa(20℃)を上回る蒸気圧を有する。
【0092】
実施例
例1 Sc−テレフタラート−MOFの製造
Sc(NO33・H2O 4g及びテレフタル酸4gを、DMF 350ml中に溶解させ、130℃で19h撹拌する。生じる固体をろ別し、DMF 2×50ml及びメタノール3×50mlで洗浄し、真空乾燥器中で200℃で17h予備乾燥させる。最終的に、この材料をマッフル炉(空気100l/h)中で290℃で48hか焼する。
【0093】
外観が均一な薄黄色粉末3.51gが得られる。回折図形は図2に示されている。この骨格材料は、N2での表面積測定において68m2/gを有するに過ぎない(ラングミュア評価)。元素分析は、Sc 15.2質量%及び炭素49.6%を示す。
【0094】
比較例2 Sc−テレフタラート−MOFの水熱製造
(Miller他, Chem. Commun. (2005) 3850による合成)
Sc(NO33・H2O 3.81g及びテレフタル酸2.12gを、水80ml中に懸濁させ、RTで1h撹拌する。
【0095】
この反応混合物を、自己圧下に220℃で48h、Berghofオートクレーブ("Teflonライナー")中に放置する。
【0096】
ろ過後に、ろ過ケークをH2O 20ml及び2回のエタノール20mlで洗浄する。黄色の残留物をEtOH 80ml中に懸濁させ、超音波で2時間処理する。懸濁液を改めてろ過した後に、固体をエタノール50mlで2回洗浄し、真空乾燥器中で140℃で72h乾燥させる。
【0097】
不均一に黄色に着色した固体を、乾燥炉中で290℃で48hか焼する(空気流100l/h)。薄く黄色に着色した固体2.33gが得られる。回折図形は図3に示されている。この骨格材料は、N2での表面積測定において366m2/gを有する(ラングミュア評価)。元素分析は、Sc 20.6質量%及び炭素41.6質量%を示す。
【0098】
比較例3 MOF−5
MOF−5は、当業者に、77KでのH2貯蔵のために適した骨格材料として知られている。適した合成規定は、例えば国際公開(WO-A)第03/102000号に開示されている。
【0099】
この材料は、N2での表面積測定において2740m2/gの値を示した(ラングミュアによる)。
【0100】
例4 Y−テレフタラート−MOFの製造
Y(NO33・H2O 5g及びテレフタル酸3.25gを、DMF 350ml中に溶解させ、140℃で19h撹拌する。生じる固体をろ別し、DMF 3×50ml及びメタノール4×50mlで洗浄し、真空乾燥器中で200℃で17h予備乾燥させる。最終的に、この材料をマッフル炉(空気100l/h)中で290℃で48hか焼する。
【0101】
外観が均一な白色粉末3.81gが得られる。回折図形は図4に示されている。この骨格材料は、N2での表面積測定において83m2/gを有するに過ぎない(ラングミュア評価)。元素分析は、イットリウム26.6質量%及び炭素42.5質量%を示す。
【0102】
例5 77Kでの水素収着
図1中で、3つの材料についてのH2吸収の比較が示されている。
【0103】
この際に、図1に示された曲線は次のように割り当てることができる:

【0104】
名称Autosorb-1を有するQuantachrome社の商業的に入手可能な装置で測定した。測定温度は77.3Kであった。試料を、測定前に、その都度室温で4h及び引き続きさらに200℃で4h、真空中で前処理する。
【0105】
MOF−5よりも双方のSc−MOFの明らかに低い表面積が測定されるにも関わらず、これらは予期せずに多くの水素を吸収する。意外なことに、Sc−MOFの場合に、本発明による材料(例1)は、改めて明らかに小さい表面積にも関わらず、文献から知られた材料よりも、H2貯蔵の際に明らかに優れている。Y−MOF(例4)も、その低い表面積に比較して驚異的に多くの水素を吸収する。
【0106】
例6 Gd−4,5−イミダゾールジカルボキシラート−MOFの製造
Gd(NO33・6H2O 9.70g(21.49mmol)及び4,5−イミダゾールジカルボン酸5.03g(32.24mmol)をDMF 300ml中に溶解させ、130℃で18h撹拌する。生じる固体をろ別し、DMF 3×50ml及びMeOH 4×50mlで洗浄し、真空乾燥器中で150℃で16h乾燥させる。
【0107】
無色粉末9.82gが得られる。この骨格材料は、N2での表面積測定において49m2/gを有するに過ぎない(ラングミュア評価)。元素分析は、Gd 31.0質量%、C 24.8質量%、N 12.7質量%及びH 2.2質量%を示す。この骨格材料は、回折図形において新規の結晶質MOF構造を有する。
【0108】
例7 Sm−4,5−イミダゾールジカルボキシラート−MOFの製造
Sm(NO33・6H2O 10.00g(22.50mmol)及び4,5−イミダゾールジカルボン酸5.27g(33.75mmol)をDMF 300ml中に溶解させ、130℃で18h撹拌する。生じる固体をろ別し、DMF 3×50ml及びMeOH 4×50mlで洗浄し、真空乾燥器中で150℃で16h乾燥させる。
【0109】
薄く黄色に着色した粉末10.32gが得られる。この骨格材料は、N2での表面積測定において41m2/gを有するに過ぎない(ラングミュア評価)。元素分析は、Sm 30.0質量%、C 25.7質量%、N 13.3質量%及びH 2.3質量%を示す。この骨格材料は、回折図形において新規の結晶質MOF構造を有する。
【0110】
例8 Y−2,6−ナフタレンジカルボキシラート−MOFの製造
Y(NO33・4H2O 5.0g及び2,6−ナフタレンジカルボン酸5.5gをDMF 350ml中に溶解させ、130℃で19h撹拌する。生じる固体をろ別し、DMF 3×50ml及びMeOH 4×50mlで洗浄し、真空乾燥器中で200℃で16h予備乾燥させる。最終的に、この材料をマッフル炉中で290℃で48hか焼する。
【0111】
オーカー色粉末5.6gが得られる。この骨格材料は、N2での表面積測定において28m2/gを有するに過ぎない(ラングミュア評価)。この骨格材料は、回折図形において新規の結晶質MOF構造を有する。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】例5における3つの材料についてのH2吸収の比較を示す図。
【図2】例1の骨格材料の回折図形を示す図。
【図3】比較例2の骨格材料の回折図形を示す図。
【図4】例4の骨格材料の回折図形を示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔質の金属有機骨格材料の製造方法であって、
非水系有機溶剤の存在で、少なくとも1つの金属化合物を、金属に配位結合できる少なくとも二座の少なくとも1つの有機化合物と反応させる工程を含み、その際に金属がScIII、YIII又は三価ランタニドであり、かつ有機化合物が、酸素、硫黄及び窒素からなる群からその都度独立して選択され、有機化合物が金属に配位結合できる少なくとも2個の原子を有し、その際にこの反応を、撹拌しながら及び高くとも2bar(絶対)の圧力で行うことを特徴とする、
多孔質の金属有機骨格材料の製造方法。
【請求項2】
反応を高くとも1230mbar(絶対)で、好ましくは大気圧で実施する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
反応を、付加的な塩基を用いずに行う、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
少なくとも二座の有機化合物がジカルボン酸、トリカルボン酸あるいはテトラカルボン酸又はそれらの硫黄類似体である、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
金属がScIII、YIII、LaIII、NdIII又はCeIIIである、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
非水系有機溶剤が、C1-6−アルカノール、DMSO、DMF、DEF、アセトニトリル、トルエン、ジオキサン、ベンゼン、クロロベンゼン、MEK、ピリジン、THF、酢酸エチルエステル、場合によりハロゲン化されたC1-200−アルカン、スルホラン、グリコール、NMP、γ−ブチロラクトン、脂環式アルコール、ケトン、シクロケトン、スルホレン又はそれらの混合物である、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
反応後に、形成された骨格材料を有機溶剤で後処理する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
反応後にか焼工程を行う、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
金属化合物が非イオン性であり、及び/又は金属カチオンに対する対イオンが、プロトン性溶剤から誘導されている、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
請求項1から8までのいずれか1項記載の方法から得ることができる、多孔質の金属有機骨格材料。
【請求項11】
粉末としてラングミュア(N2)による300m2/g未満の比表面積を有する、請求項10記載の骨格材料。
【請求項12】
少なくとも1つの物質をその貯蔵、分離、制御された放出又は化学反応のために取り込むための、又は担持材料としての、請求項10又は11記載の多孔質の金属有機骨格材料の使用。
【請求項13】
物質がガスである、請求項12記載の使用。
【請求項14】
ガスが水素、天然ガス、都市ガス又はメタンである、請求項13記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−515930(P2009−515930A)
【公表日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−540602(P2008−540602)
【出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【国際出願番号】PCT/EP2006/068446
【国際公開番号】WO2007/057391
【国際公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】