説明

筆記具レフィル収納体

【課題】筒状収納容器を用いたキャップ式のレフィル収納体においても、キャップを外す際やレフィルを取り出す際にペン先やインキ収容筒に負荷をかけることなく容易に抜くことができ、収納状態ではレフィルが移動することなく安定保持できる筆記具レフィル収納体を提供する。
【解決手段】開口部21をキャップ3で開閉する容器本体2内に、インキ収容筒6とチップ5とから少なくともなる筆記具レフィル4を収納した筆記具レフィル収納体1であって、前記インキ収容筒が容器本体の開口部から突出状態で収納されるとともに、前記容器本体内壁部23によって挟持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は筆記具レフィル収納体に関する。更には、キャップ付容器本体内に筆記具レフィルを収納した筆記具レフィル収納体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からボールペン等の筆記具においては、ペン先とインキ収容筒を備えたレフィルが、交換可能な構造を有する軸筒内に収容されることで、インキ消費後に新しいレフィルに交換して再利用できるものが広く販売されている。また、ユーザーが好みのレフィルと、別体の筆記具本体(軸筒)をそれぞれ選択して購入し、オリジナルの筆記具として使用できる筆記具も販売されている。
前記各筆記具に適用されるレフィルは、一般にフィルム内に収納包装された状態で店頭に展示、販売されている(例えば、特許文献1参照)。これに対して、レフィル展示時や輸送時の省スペース化を図ることを目的に、キャップ付の筒状容器に収納したものが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−247452号公報
【特許文献2】特開2010−120684号公報
【0004】
前記特許文献2に示される筒状収納容器は、キャップにレフィル保持部を設けることで、収納状態でレフィルが容器内を移動することなく保持できるとともに、キャップを取り外す際に、容器本体内に収納されるレフィルが同時に引き抜かれる構造となっている。そのため、キャップを傾けた状態で引き抜いた場合には、レフィルが長尺であるために容器開口部に接触して引っかかることがあり、特に可撓性を有しない金属製インキ収容筒を用いたレフィルにおいては曲がってしまったり、折れてインキが漏れる等の不具合が生じることがある。
また、特許文献2の図3に示されるようなペン先を保持する場合には、ペン先とインキ収容筒の接続部分に大きな負荷がかかるため、キャップが斜めに引き抜かれた際の前記不具合が特に顕著に生じるものとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は前記不具合を解消するものであって、筒状収納容器を用いたキャップ式のレフィル収納体においても、キャップを外す際やレフィルを取り出す際にペン先やインキ収容筒に負荷をかけることなく容易に抜くことができ、収納状態ではレフィルが移動することなく安定保持できる筆記具レフィル収納体を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、開口部をキャップで開閉する容器本体内に、インキ収容筒とチップとから少なくともなる筆記具レフィルを収納したレフィル収納体であって、前記インキ収容筒が容器本体の開口部から突出状態で収納されるとともに、前記容器本体内壁部によって挟持されることを特徴とする筆記具レフィル収納体を要件とする。
更に、前記筆記具レフィルが容器本体内にチップ側を突出状態で収納されることを要件とし、前記容器本体が貫通孔を有するホルダー部材を開口部に備え、前記ホルダー部材が貫通孔内部でインキ収容筒を挟持するとともに、キャップと嵌合することを要件とする。
更には、前記キャップが、レフィル収納状態でチップ先端を被覆する弾性中栓を内設してなること、前記キャップが、容器本体後端に嵌着可能であることを要件とする。
尚、本発明において「上」とは、容器本体の開口部方向を示し、「下」とは、容器本体の底部(閉鎖部)側を示す。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、筒状収納容器を用いたキャップ式のレフィル収納体であっても、キャップを外す際に容器本体の開口部と接触してレフィルが曲げられることがなく、ペン先やインキ収容筒に負荷をかけることなくレフィルを容易に引き抜くことができるとともに、収納状態ではレフィルが移動することなく安定保持できる筆記具レフィル収納体となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明のレフィル収納体の一実施例を示す要部縦断面図である。
【図2】図1の筆記具レフィル収納体のキャップ取り外し状態を示す要部拡大断面図である。
【図3】本発明のレフィル収納体の他の実施例を示す要部縦断面図である。
【図4】図3の筆記具レフィル収納体のキャップ取り外し状態(後ろ差し状態)を示す外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の筆記具レフィル収納体は、インキを内蔵するインキ収容筒とチップから少なくともなる筆記具レフィルが、インキ収容筒の一部を突出した状態で容器本体内に収納されるものであり、前記容器本体の開口部が着脱自在なキャップによって、突出するインキ収容筒の一部を被覆するように封鎖されるものである。
【0010】
前記容器本体は、一端(上方)を開口し、内部にレフィル収納部を形成するように底面(閉鎖又はレフィルが落下しない大きさの孔部を有する部分)を他端(下方)に備えた筒状物であり、金属、木材、樹脂等から形成されるものであるが、成形性が高く、安価に得られることから樹脂が好適である。また、外周や内部の径方向断面形状としてはどのような形状であってもよいが、内部(レフィル収納部)はレフィルのインキ収容筒断面と同形状とすることが好適であり、より好ましくは円形に形成される。これにより、収納状態での内部の空スペースが一定となり、保持し易いものとなる。
尚、樹脂成形物とした場合、前記容器は透明、不透明のいずれであってもよいが、外側から筆記具レフィルが視認できるように、透明性を有する材質で形成することが好ましい。
更に、前記容器本体は、一部材で構成される他、ホルダーや尾栓形態の部品を用いた構成であってもよい。この場合、容器本体を複雑な形状とすることが可能となるため、キャップ嵌合、レフィル挟持等、細かな寸法規定による効果が得易いものとなる。
【0011】
前記容器本体の内壁部には、筆記具レフィルを挟持(即ち、2以上の対向箇所での保持)するための保持部が一体又は別部材によって形成されており、収納状態のレフィルが一定の位置で保持されている。そのため、レフィルが収納状態で容器内を移動することがなく、キャップが外れた状態で容器開口部が下向きになってもレフィルが落下することなく収納状態を維持できる。
前記保持部は壁面全体であってもよいが、部分的にリブや突起等を設けることが好ましい。尚、前記突起としては、同形状の複数個を円周状に等間隔に配置することが好ましい。
特に容器開口部に別体のホルダー部材(貫通孔を有する)を嵌合形成する場合、レフィルの外径に合わせて貫通孔内壁を保持部としたり、貫通孔内壁にリブや突起等からなる保持部を形成することが好ましい。この場合、保持部を別体で形成することが容易となるため、より精度の高い寸法で形成できる。また、前記ホルダー部材には、キャップを嵌合する嵌合部を形成することもでき、より気密性が高いキャップ嵌合が可能となる。
【0012】
また、別体で尾栓を用いる場合には、底面から上方に延設される保持部を形成し、容器内壁でレフィルを挟持する構造をとることもできる。この場合、尾栓の上方延設部分を環状に形成し、該環状部分にレフィルを挿入保持する構造が好ましい。尚、前記尾栓には、容器の内外を貫通する空気孔を形成し、キャップ着脱時の空気流路を確保することもできる。
更に、尾栓の下方部分に、キャップを後ろ差しできるような嵌合部を形成することもでき、レフィルを取り出す際等にキャップが紛失することを抑制できる。
【0013】
前記キャップは、突出するインキ収容筒の一部を被覆した状態で容器開口部を封鎖できる形状の略筒状部材であり、収納するレフィルを保護している。キャップの一端(下端)は開口しており、開口部分が、容器本体開口部(ホルダー部材を有するものはホルダー上方)の近傍で嵌合するような構造を有する。
レフィルがペン先側を突出して収納される場合、前記キャップ内には、収納状態のレフィルのチップ先端を保護する中栓(特に弾性材料により形成されるもの)を内設することが好ましい。これによりホットメルト保護膜を用いることなくペン先からの不用意なインキ漏れを抑制できるとともに、保護膜を剥がす必要がなく取り出したレフィルを直ちに使用できる。
また、レフィルのペン先側を突出して収納した際、前記キャップが容器本体後端に嵌着可能な構造を適用した場合には、キャップを後ろ差しにした状態で筆記具レフィル収納体単独での筆記も可能となる。この場合、筆記時のレフィルぐらつきを抑制するために、容器本体の保持部を軸方向に二箇所以上設けることが好ましい。
【0014】
前記筆記具レフィルは、インキを内蔵するインキ収容筒に、マーキングペンチップやボールペンチップ等のペン先部材を筆記先端部として装着したものであり、マーキングペンやボールペン等の筆記具本体に交換可能なレフィル形態のインキ収容体であるが、シャープペンシルユニットを適用することもできる。
【0015】
前記インキを内蔵するインキ収容筒としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる成形体や、ステンレスパイプ等の金属加工体が用いられる。特に、前記インキ収容筒として透明、着色透明、或いは半透明の樹脂成形体を用いた場合には、外側からインキ色やインキ残量を確認できるものとなる。
尚、前記インキ収容筒にはチップを直接連結する他、接続部材を介して前記インキ収容筒とチップを連結したものが用いられる。特に、金属加工体や着色不透明樹脂成形体からなるインキ収容筒に接続部材を介してチップを接続する際、前記接続部材を透明性を有する樹脂により形成することで、接続部材を介してレフィル内のインキ有無が確認できるものとなる。
【0016】
前記ボールペンチップとしては、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属材料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、金属又はプラスチック製チップ内部に樹脂製のボール受け座を設けたチップ、或いは、前記チップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等が適用できる。
また、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック、樹脂、ゴム等の0.15〜2.0mm、好ましくは0.28〜1.2mm程度の外径のものが適用できる。
【0017】
また、マーキングペンチップとしては、繊維の樹脂加工体、熱溶融性繊維の融着加工体、フェルト体等の従来汎用の気孔率が概ね30〜70%の範囲から選ばれる連通気孔の多孔質部材が用いられ、一端を砲弾形状、長方形状、チゼル形状等の目的に応じた形状に加工して実用に供される。
【0018】
前記マーキングペンチップを適用する場合、インキ収容筒内に繊維集束体からなるインキ吸蔵体を内蔵し、チップを直接或いは中継部材を介して連結したり、インキとチップの間に、ペン先の押圧により開放する弁体や、櫛溝状のインキ流量調整部材を介在させることが好ましい。
【0019】
前記インキ収容筒に内蔵されるインキとしては、剪断減粘性を有する水性ゲルインキ、低粘度の水性インキ、低粘度の油性インキ、高粘度の油性インキ、エマルションインキ等、チップの種類に応じて汎用のインキが適用できる。
また、前記インキに適用される着色剤としては、汎用の染料、顔料、金属光沢調顔料、蛍光顔料、酸化チタン、熱変色材料、フォトクロミック材料等、いずれを用いることもできる。
【0020】
更に必要に応じて、インキ収容筒に内蔵されるインキの後端には、インキの消費に伴って前進する高粘度流体からなるインキ追従体を密接配置することもできる。また、高粘度流体と共に固体の追従体を併用することもできる。
【0021】
前記構成からなる筆記具レフィル収納体の外面には、収納するレフィルに関する情報表示も可能であり、収容可能な筆記具本体の名前や品番の他、例えば、内蔵するインキ色やペン先の種類、筆跡の太さやボール径等を表示することで、収納状態のレフィル情報をユーザーに開示できる。
【実施例】
【0022】
本発明の実施例を以下の図面に従って説明する。
図1は本発明の第一の形態の筆記具レフィル収納体を表す図であり、図2は図1の要部拡大図である。また、図3は第二の形態の筆記具レフィル収納体を表す図であり、図4は図3のキャップ後ろ差し状態を表す図である。
【0023】
実施例1(図1、図2参照)
図1の筆記具レフィル収納体1は、開口部21をキャップ3で開閉する容器本体2内に、インキ収容筒6とチップ5を備えた筆記具レフィル4が、インキ収容筒6の一部を開口部21から突出した状態で収納するものである。
【0024】
筆記具レフィル4は、前端にボールが回転可能に抱持されたボールペンチップ5と、該ボールペンチップ5を前端に備え且つ後端が開口された金属製パイプからなるインキ収容筒6とから構成され、チップ5とインキ収容筒6は、透明性を有する樹脂製接続部材7によって接続されている。更に、チップ5を補強するためのチップホルダー51がチップ5下方及び接続部材7上方を被覆することでレフィル外装を形成している。
尚、前記ボールペンチップは、金属製パイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持し、前記ボールを弾発体で前方に付勢して前端縁部の内面にボールを密接させた構造である。また、前記ボールペンチップは、インキ収容筒6の前端開口部に圧入等により直接取り付けて固着することもできる。
【0025】
また、前記インキ収容筒6の内部には、剪断減粘性を有する水性ゲルインキ、低粘度の水性インキ、低粘度の油性インキ、または高粘度の油性インキ等から選ばれるインキが内蔵され、更に必要に応じてインキの後端に、インキの消費に伴って前進する高粘度流体からなるインキ追従体が充填される。
【0026】
本実施の形態では筆記具レフィル4としてボールペンレフィルを採用しているが、ペン先に繊維や樹脂からなるマーキングペンチップを用いたマーキングペン形態のレフィルや、シャープペンシル形態のレフィル(シャープペンシルユニット)を適用することも可能である。更に、インキ収容筒6内に繊維収束体や櫛歯状インキ流量調整部材を収容することもできる。
【0027】
前記筆記具レフィル4を収納する容器本体2は、レフィル4の挿入(収納)、取り出しを行う開口部21を上端に有し、下端(底部)をレフィル4が保持できるように閉鎖する容器であり、本実施の形態では、透明ポリプロピレン製パイプの上端に、貫通孔を有するホルダー部材22を圧入嵌合するとともに、下端に空気孔を有する尾栓25を圧入嵌合することで容器本体2が形成される。尚、前記ポリプロピレン製パイプの外面には、収納するレフィル4のボール径、インキ色、品番、価格、適用可能な筆記具本体に関する情報が記載されたフィルムが転写されており、ユーザーに様々な情報を提供している。
【0028】
前記ホルダー部材22には、環状リブからなる保持部23が貫通孔内面に形成されており、上方突出部分の外面には環状リブからなるキャップ嵌合部24が形成されている。いずれも一つの樹脂部材として一体成形されている(図2参照)。
前記保持部23は、収納するインキ収容筒6の外径に合わせて対向箇所で挟持可能となる寸法に内壁面からの高さが設定される。尚、本実施形態では開口部(内壁端部)にリブがリング状に形成されているがこれに限らず、複数のリブを軸方向に形成することや、幅広リング状とすることもできる。また、複数の突起等により形成することもできる。
また、前記キャップ嵌合部24は、キャップ3の開口部内面と嵌合される箇所であり、キャップ3の内径寸法に応じてホルダー部材22外面からの高さが設定されている。尚、前記形状に限られるものではなく、複数の突起を等間隔に形成することもできる。
【0029】
前記容器本体2に筆記具レフィル4を後方(即ち、インキ収容筒6側)から収納した際、インキ収容筒6の後端と尾栓25の上端が接触した状態でインキ収容筒6の上側の一部がチップ5とともに容器本体開口部21から外側(上方)に突出される。そのため、容器本体2から筆記具レフィル4を引き抜く際にレフィル4を直接挟持することができ、片手で容器本体2外面を把持することにより、両手を使ってレフィル4を確実に引き抜くことが可能となる。
尚、収納されるレフィル4は、チップ側から挿入してチップ下向き状態で収容することもできる。
【0030】
前記キャップ3は、突出状態で容器本体2に収納されるレフィル4を、チップ5側から被覆して開口部21を封鎖することで、容器本体2と併せて内部のレフィル4を保護するものである。
本実施形態のキャップ3は、ポリプロピレン樹脂製の筒状成形部材の内部に、カップ形状のゴム製弾性部品からなるチップ保護部材(中栓31)を係止することで、一端を開口するキャップ形態としたものである。尚、前記中栓31は、レフィル4を収納する容器本体2にキャップ3を装着した状態でチップ先端を接触状態で被覆する位置に配置される。
【0031】
前記構成により、レフィル4収納時の筆記具レフィル収納体1は、落下や輸送時の衝撃等からレフィルを確実に保護できるものとなる。また、レフィル使用時には、キャップ3を外した後、前記容器本体2から筆記具レフィル4を取り出す際、突出するチップ側のインキ収容筒6を直接挟持して確実に引き抜くことができるため、開口部21とレフィル4の接触角度による負荷をかけることなく、垂直に引き抜くことが容易なものとなる。そのため、レフィル取出時にインキ収容筒6やチップ5が曲がることや外れることを確実に抑制できる。
【0032】
実施例2(図3、図4参照)
本実施例の図3で示す筆記具レフィル収納体1は、容器本体2の後端形状(即ち、尾栓形状)以外は実施例1と同様の構成を有するものである。
【0033】
本実施の形態では、上端にホルダー部材22が圧入嵌合された透明ポリプロピレン製パイプの下端に、前記ホルダー部材22と略同形状の尾栓25を圧入嵌合することで容器本体2が形成される。
前記尾栓25は、貫通孔内部の上端にインキ収容筒6を挟持するための環状リブが第二の保持部(第二保持部26)として形成されるとともに、下側の突出部分外面に、キャップ3を後ろ差しするための環状リブがキャップ嵌合部24としていずれも一体に形成されている。
【0034】
前記尾栓25の第二保持部26は、収納するインキ収容筒6の外径に合わせて対向箇所で挟持可能となる寸法に内壁面からの高さが設定される。尚、本実施形態では上端(内壁端部)にリブがリング状に形成されているがこれに限らず、複数を軸方向に形成することや、幅広リング状とすることもできる。また、複数の突起等により形成することもできる。
開口部21側と尾栓25側の二箇所でレフィル4が保持されるため、チップ5に径方向の負荷がかかっても収納状態のレフィル4がぐらつくことがなくなる。そのため、キャップ3を外した筆記具レフィル収納体1で直接筆記することが可能となる。
【0035】
また、尾栓25にキャップ嵌合部24が形成されており、キャップ3を外した際に、尾栓側にキャップ3を嵌合できるため、レフィル引き抜き時のキャップ紛失を抑制できる。更に、後ろ差し状態での筆記も可能となるため、短寸レフィルを収納した場合であっても筆記時の筆記具レフィル収納体1の全長を長くすることができる。
【符号の説明】
【0036】
1 筆記具レフィル収納体
2 容器本体
21 開口部
22 ホルダー部材
23 保持部
24 キャップ嵌合部
25 尾栓
26 第二保持部
3 キャップ
31 弾性中栓
4 筆記具レフィル
5 チップ(ボールペンチップ)
51 チップホルダー
6 インキ収容筒
7 接続部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部をキャップで開閉する容器本体内に、インキ収容筒とチップとから少なくともなる筆記具レフィルを収納したレフィル収納体であって、前記インキ収容筒が容器本体の開口部から突出状態で収納されるとともに、前記容器本体内壁部によって挟持されることを特徴とする筆記具レフィル収納体。
【請求項2】
前記筆記具レフィルが容器本体内にチップ側を突出状態で収納されることを特徴とする請求項1記載の筆記具レフィル収納体。
【請求項3】
前記容器本体が貫通孔を有するホルダー部材を開口部に備え、前記ホルダー部材が貫通孔内部でインキ収容筒を挟持するとともに、キャップと嵌合することを特徴とする請求項1又は2に記載の筆記具レフィル収納体。
【請求項4】
前記キャップが、レフィル収納状態でチップ先端を被覆する弾性中栓を内設してなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の筆記具レフィル収納体。
【請求項5】
前記キャップが、容器本体後端に嵌着可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の筆記具レフィル収納体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−224388(P2012−224388A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−95813(P2011−95813)
【出願日】平成23年4月22日(2011.4.22)
【出願人】(000111890)パイロットインキ株式会社 (832)
【Fターム(参考)】