説明

筆記試験システム及び筆記試験装置

【課題】筆記試験における紙の消費や試験問題の流出を防止することが可能な筆記試験システムを提供すること。
【解決手段】筆記試験を受験する各受験者によって用いられる表示装置12と、表示装置12に対して試験問題データを提供する情報処理装置16とからなる筆記試験システムが提供される。表示装置12は、試験問題データが表示される電子ペーパからなる表示部124と、情報処理装置16から送信される試験問題データを受信する受信部121と、受信部によって受信された試験問題データを表示部124に表示させ、表示部124の表示状態を制御する表示制御部123と、を備える。情報処理装置16は、試験問題データが格納される問題データ格納部163と、記問題データ格納部163から試験問題データを読み出し、表示装置12への試験問題データの送信を制御する送信制御部162と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筆記試験システム及び筆記試験装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、試験や試験結果の採点等にかかる手間や時間を削減するための様々な試験システムが考案されている。ここでいう試験とは、人の学力や知識、能力等を判断するために、問題に答えさせたり実技を行わせたりするものを指す。
【0003】
例えば、特許文献1では、無人のブースにおいて、いつでも実技試験や筆記試験を実施でき、その場で合否判定を行うことができる自動試験システムが開示されている。このシステムでは、書画カメラで本人確認書類の確認を行い、TV会議システムで会話・実技試験を行い、ページプリンタと書画カメラとで筆記試験を行い、タッチパネル付きモニタで多岐選択試験を行うことができる。
【0004】
【特許文献1】特開2001−290412号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載のシステムでは、筆記試験において問題用紙や答案用紙を印刷することにより、紙の消費や、問題用紙の試験会場外への持ち出し等の問題がある。また、1つのシステムで様々な形態の試験を行うことができる反面、多岐選択試験や筆記試験等の試験の種類毎に違う設備を使用する必要があるために、設備が多くて管理が複雑であるという問題もある。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、筆記試験における紙の消費や試験問題の流出を防止することが可能な、新規かつ改良された筆記試験システム及び筆記試験装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、筆記試験を受験する各受験者によって用いられる表示装置と、表示装置に対して試験問題データを提供する情報処理装置とからなる筆記試験システムが提供される。上記表示装置は、試験問題データが表示される電子ペーパからなる表示部と、情報処理装置から送信される試験問題データを受信する受信部と、受信部によって受信された試験問題データを表示部に表示させ、表示部の表示状態を制御する表示制御部と、を備える。また、上記情報処理装置は、試験問題データが格納される問題データ格納部と、問題データ格納部から試験問題データを読み出し、表示装置への試験問題データの送信を制御する送信制御部と、を備える。
【0008】
かかる構成により、表示装置を主に試験問題の表示にのみ利用し、表示される試験問題のデータをサーバ等の情報処理装置から提供することができる。これにより、受験者に配布される表示装置には試験問題のデータが含まれないため、試験問題の持ち出しを防止することが可能となる。また、表示装置には、最低限表示機能だけを備えるようにすればよいため、受験者の人数分必要となる表示装置の製造コストを抑えることができる。また、表示装置に電子ペーパを利用するため、電力の消費量を少なくすることができる。
【0009】
また、送信制御部は、試験問題データを表示装置に送信した後の経過時間をカウントし、経過時間が所定の値を超えた場合に、現在表示中の試験問題データと異なる試験問題データを問題データ格納部から読み出して表示装置に送信するようにしてもよい。これにより、一定の時間毎に試験問題を受験者に対して送信することができ、各問題に対する解答時間を制限することができる。
【0010】
また、表示装置は、表示装置の表示状態を変更するための外部信号が入力される外部信号入力部をさらに備え、外部信号入力部から入力される外部信号に応じて、表示制御部は、現在表示中の試験問題データと異なる試験問題データを表示部に表示させるようにしてもよい。これにより、受験者が所定の操作を行うことにより、表示させる試験問題を変更させることができ、各受験者がそれぞれのペースで問題に解答することが可能となる。
【0011】
また、送信制御部は、予め定められた時間に表示装置に対し試験問題データの表示を消去させる信号を送信するようにしてもよい。これにより、例えば、試験終了と同時に問題を消去し、受験者がそれ以上解答を行えないようにするとともに、試験問題の流出を防止することができる。
【0012】
また、外部信号入力部から入力される外部信号に応じて、表示制御部は、表示部の表示を消去するようにしてもよい。これにより、受験者の操作によって、試験問題の表示を消去することができるようになる。
【0013】
また、受験者が解答した内容を示す解答データを入力するために用いられる解答入力装置をさらに備え、表示装置は、解答入力装置によって入力される解答データを受信し、表示部に表示させるようにしてもよい。これにより、受験者は、自分が解答した内容を表示部で確認することが可能となる。
【0014】
また、情報処理装置は、解答入力装置によって入力される解答データを受信する受信部と、受信部によって受信される解答データに対して文字認識処理を行う文字認識部と、解答データを受験者毎に格納する解答格納部と、をさらに備え、文字認識部は、文字認識処理によって認識された文字からなるデータを解答データとして解答格納部に格納するようにしてもよい。これにより、例えば、解答入力装置によって入力される解答データが、手書きによる筆跡データ等であった場合でも、文字認識処理によってテキストデータに変換されたデータを解答データとして保存したり、送信したりすることができるようになる。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、筆記試験を受験する各受験者によって用いられる筆記試験装置であって、試験問題データが格納される問題データ格納部と、問題データが表示される電子ペーパからなる表示部と、問題データ格納部から試験問題データを読み出して表示部に表示させ、表示部の表示状態を制御する表示制御部と、を備える筆記試験装置が提供される。
【0016】
かかる構成により、サーバ等を必要としない簡単な構成で、試験問題を受験者に提供することができる。試験問題の書き換え等において通信が発生しないため、通信にかかる時間を短縮することができ、また、装置内部の構成も簡単化することができる。
【0017】
また、表示制御部は、任意の試験問題データを表示部に表示させた後の経過時間をカウントし、経過時間が所定の値を超えた場合に、現在表示中の試験問題データと異なる試験問題データを問題データ格納部から読み出して表示部に表示させるようにしてもよい。これにより、一定の時間毎に試験問題を受験者に対して送信することができ、各問題に対する解答時間を制限することができる。
【0018】
また、表示部の表示状態を変更するための外部信号が入力される外部信号入力部をさらに備え、記外部信号入力部から入力される外部信号に応じて、表示制御部は、現在表示中の試験問題データと異なる試験問題データを問題データ格納部から読み出して表示部に表示させるようにしてもよい。これにより、受験者が所定の操作を行うことにより、表示させる試験問題を変更させることができ、各受験者がそれぞれのペースで問題に解答することが可能となる。
【0019】
また、表示制御部は、予め定められた時間に表示部の表示を消去するようにしてもよい。これにより、例えば、試験終了と同時に問題を消去し、受験者がそれ以上解答を行えないようにするとともに、試験問題の流出を防止することができる。
【0020】
また、外部信号入力部から入力される外部信号に応じて、表示制御部は、表示部の表示を消去するようにしてもよい。これにより、受験者の操作によって、試験問題の表示を消去することができるようになる。
【0021】
また、受験者が解答した内容を示す解答データが入力される解答入力部と、解答入力部より入力された解答データを受験者毎に格納する解答格納部と、をさらに備え、表示制御部は、解答入力部から入力された解答データを表示部に表示させるようにしてもよい。これにより、受験者は、自分が解答した内容を表示部で確認することが可能となる。
【0022】
また、解答入力部に入力される解答データに対して文字認識処理を行う文字認識部をさらに備え、文字認識部は、文字認識処理によって認識された文字からなるデータを解答データとして解答格納部に格納するようにしてもよい。これにより、例えば、解答入力装置によって入力される解答データが、手書きによる筆跡データ等であった場合でも、文字認識処理によってテキストデータに変換されたデータを解答データとして保存したり、送信したりすることができるようになる。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように本発明によれば、筆記試験における紙の消費や試験問題の流出を防止することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0025】
(第1の実施形態)
まず、図1〜3に基づいて、本発明の第1の実施形態にかかる筆記試験システムの構成について説明する。ここで、図1は、第1の実施形態にかかる筆記試験システム10の概略構成を示すブロック図である。また、図2は、筆記試験システム10における表示装置12の概略構成を示すブロック図であり、図3は、筆記試験システム10における試験サーバ16の概略構成を示すブロック図である。
【0026】
図1に示すように、第1の実施形態にかかる筆記試験システム10は、表示装置12と、入力装置14と、試験サーバ16とにより構成される。また、必要に応じて、試験サーバ16と表示装置12及び入力装置14との間のデータ送受信を中継するための中継装置18を含むようにしてもよい。なお、試験サーバ16は、本発明の情報処理装置の一例である。
【0027】
第1の実施形態は、各受験者11に配布される表示装置12に試験問題を表示させ、試験サーバ16によって試験問題のデータ提供や表示装置12の表示制御を行うようにすることを特徴とする。また、解答の入力は、各受験者11に配布される入力装置14を用いて行うことができ、解答した内容を表示装置12に表示させることができる。
【0028】
なお、本実施形態においては、表示装置12においてデータを表示させるためのディスプレイとして、電子ペーパを用いるものとして説明する。ここでいう電子ペーパは、バックライトを用いない薄型の反射型パネルであり、各画素に電圧をかけなくても長時間同じ画像を表示し続けることが可能なディスプレイを指す。
【0029】
(表示装置12)
まず、表示装置12の構成について説明する。表示装置12は、各受験者11に1つ配布され、電子ペーパからなるディスプレイにより試験問題を受験者11に提供する機能を有する。また、表示装置12は、受験者が入力装置14を操作することによって入力される解答をディスプレイ上に表示させる機能も備える。
【0030】
表示装置12は、図2に示すように、無線受信部121と、外部入力部122と、表示制御部123と、表示部124と、電源供給部125とにより構成される。以下、表示装置12の各部について説明する。
【0031】
(無線受信部121)
無線受信部121は、試験サーバ16から送信される試験問題データや、表示部124の表示状態を制御するための信号等を含む無線信号を受信するための機能部である。無線受信部121は、試験サーバ16から受信した無線信号に対して増幅、周波数変換等の所定の信号処理を行い、AD変換を行ってデジタル信号に変換し、表示制御部123に入力する。また、無線受信部121は、入力装置14から送信される無線信号を受信し、同様の信号処理を経てデジタル信号を表示制御部123に入力するようにしてもよい。
【0032】
さらに、無線受信部121は、試験サーバ16または入力装置14から送信される無線信号を、別途設けられる中継装置18を経由して受信するようにしてもよい。中継装置18は、例えば、受験者11が試験を受ける会場の壁や天井等に取り付けられるアンテナ等であってもよい。
【0033】
(外部入力部122)
外部入力部122は、表示装置12の表示内容を変更したり、表示を消去するための要求信号が入力される機能部である。例えば、表示装置12を用いて試験を受験する受験者11が、表示装置12に備えられるキーやボタン、スイッチ等の入力インタフェース(図示せず)を操作することによって、所定の信号が外部入力部122に入力される。入力された信号は、表示制御部123に伝達され、表示制御部123によって要求された内容が実行される。あるいは、試験サーバ16に所定の信号を送信する送信部を別途設け、入力された信号に基づいて所定の要求信号を試験サーバ16に対して送信するようにしてもよい。
【0034】
これにより、例えば、受験者11が、ボタン等を操作して表示部124に表示される試験問題を次の問題に書き換えるように指示した場合、表示書き換えを要求する信号が外部入力部122に入力され、外部入力部122から表示制御部123または試験サーバ16にその要求が伝達されることによって、表示部124の表示を書き換えることができる。
【0035】
(表示制御部123)
表示制御部123は、表示部124の表示状態を制御する機能部である。表示制御部123は、無線受信部121より受信した試験問題データを表示部124に表示させたり、新たに受信した試験問題データによって表示部124の表示を書き換える。また、表示制御部123は、無線受信部121によって受信される信号に応じて、表示部124の表示を消去する。さらに、表示制御部123は、無線受信部121より受信した解答データによって、表示部124に表示されている内容を一部または全部書き換え、入力装置14によって入力された解答が表示部124に表示されるようにしてもよい。
【0036】
また、表示制御部123は、外部入力部122より入力される信号に応じて表示部124の表示状態を制御するようにしてもよい。例えば、外部入力部122より所定の信号が入力されたことを検知すると、試験問題データを表示部124に表示させたり、表示を消去するようにしてもよい。このとき、外部入力部122からの入力に応じて、試験サーバ16に試験問題データを要求する信号を送信し、試験問題データを送信させるようにしてもよい。あるいは、表示装置12内部に無線受信部121より受信した試験問題データを格納するバッファを設け、外部入力部122からの入力に応じて、バッファに格納されている試験問題データを表示部124に表示させるようにしてもよい。
【0037】
また、表示制御部123は、内部に時間を管理するためのタイマーを含み、タイマーによってカウントされる時間に応じて表示部124の表示状態を制御するようにしてもよい。例えば、タイマーにより試験開始時刻になったことを検知したら、バッファに格納されている試験問題データを表示部124に表示させるようにしてもよい。あるいは、試験終了時刻の場合は、表示を消去するようにしてもよい。あるいは、ある試験問題データの表示を開始してからの経過時間をタイマーによりカウントし、経過時間が予め定められた時間を越えたら、次の試験問題データに表示を書き換えるようにしてもよい。
【0038】
(表示部124)
表示部124は、試験問題を表示するためのディスプレイであり、本実施形態においては、電子ペーパにより構成される。表示部124には、試験開始に伴って試験問題の一部または全部が表示され、試験終了後に表示が消去される。試験問題の一部のみが表示される場合は、試験開始後に、所定の時間間隔で表示が書き換えられ、順次別の問題が表示される。あるいは、受験者11が外部入力部122から入力を行うことによって、表示書き換え・消去が行われるようにしてもよい。試験問題の表示や表示書き換え、消去は、表示制御部123によって制御される。
【0039】
また、表示部124は、受験者11が入力装置14によって入力した解答を、試験問題とともに表示することもできる。あるいは、問題を表示するための表示部と解答を表示するための表示部とをそれぞれ別個に備えるようにしてもよい。
【0040】
(電源供給部125)
電源供給部125は、表示装置12の各部が動作するための電源を各部に供給するための機能部である。電源供給部125は、例えば、表示装置12に設けられる電源ボタン(図示せず)がオン/オフされたことを感知することにより、表示装置12の各部への電源供給/遮断の切り替えを行うようにする。また、表示部124への電源供給は、原則として表示書き換え時にのみ行い、一度表示が書き換えられた後は、次回の表示書き換え時まで電源供給を遮断するようにしてもよい。
【0041】
以上、表示装置12について説明した。なお、表示装置12の各部は、上述した各機能を実行可能なプログラムモジュールをコンピュータ等の情報処理装置にインストールしたソフトウェアで構成されてもよいし、あるいは、上述した各機能を実行可能なプロセッサ等のハードウェアで構成されてもよい。
【0042】
(入力装置14)
次に、入力装置14について説明する。入力装置14は、表示装置12と同様に各受験者11に1つ配布され、受験者11が解答を入力するために用いられる装置である。本実施形態においては、入力装置14は、例えば、図1に示すようなペン型の装置であるものとして説明する。入力装置14は、ペン先の軌跡の情報を画像として取り込むためのカメラや、カメラによって取り込まれた軌跡の情報や筆記時刻等を記憶するためのメモリ、メモリ内に記憶された情報を無線通信により送信するための無線通信手段等を含むものであってもよい。
【0043】
この場合における入力装置14の動作について説明すると、受験者11がペンを持って表示装置12の電子ペーパ(表示部124)上で解答を記入すると、入力装置14に備えられたカメラによって軌跡が読み取られ、軌跡を記録したデータが無線通信手段によって試験サーバ16に送信される。試験サーバ16は、受信した筆跡データに基づいて文字認識を行い、認識結果を解答データとして保存したり、あるいは、表示装置12に送信してもよい。表示装置12は、試験サーバ16から送信された解答データをディスプレイ上に表示させる。それによって、受験者は、自分が入力装置14によって入力した解答内容を確認することができる。
【0044】
あるいは、入力装置14から表示装置12に直接画像データを送信するようにしてもよい。表示装置12は、入力装置14から受信した画像データに対して必要な処理を行い、ディスプレイ上に表示させるようにしてもよい。
【0045】
このような入力装置14には、例えば、非特許文献1:http://functionality.anoto.co.jp/cldoc/ajp24.htmに記載されたような装置を用いてもよい。この場合、解答を記入するための電子ペーパ(表示部124)上に細かいドットパターンを表示させることによって、ペン先の軌跡を撮影したカメラの画像からドットパターンを認識し、認識されたドットパターンから文字認識を行うことが可能となる。電子ペーパに表示されるドットパターンを、試験サーバ16内に記憶するようにしておき、解答データとドットパターンとを重畳したものを表示装置12に送信するようにしてもよい。
【0046】
なお、入力装置14には、上述した例以外の入力デバイスであってもよく、例えば、キーボード、マウス、タブレット、タッチパネル等であってもよい。
【0047】
(試験サーバ16)
次に、試験サーバ16について説明する。試験サーバ16は、図3に示すように、無線送信部161と、送信制御部162と、問題データ格納部163と、無線受信部164と、文字認識部165と、解答データ格納部166とにより構成される。以下、試験サーバ16の各部について説明する。
【0048】
(無線送信部161)
無線送信部161は、表示装置12に問題データ等を送信するための機能部である。無線送信部161は、送信する問題データを送信制御部162から受け取り、送信制御部162によって送信タイミング等を制御される。また、無線送信部161は、表示装置12に対し中継装置18を経由して問題データを送信するようにしてもよい。
【0049】
また、無線送信部161は、問題の表示を消去することを表示装置12に指示するための消去信号を送信するようにしてもよい。この場合においても、中継装置18を経由して信号を表示装置12に送信するようにしてもよい。また、表示装置12に消去信号を送信するための装置を別途設けるようにしてもよい。例えば、試験会場の出入り口に消去信号を送信する装置を備えたゲートを設け、表示装置12がゲートを通過するとゲートが消去信号を送信し、表示装置12に表示された試験問題が消去されるようにしてもよい。これにより、試験問題が試験会場の外に持ち出されることを防止するとともに、表示装置そのものが試験会場から持ち出されたことを検知することができる。
【0050】
(送信制御部162)
送信制御部162は、無線送信部161を制御して表示装置12に問題データや表示を消去させるための消去信号を送信させるための機能部である。送信制御部162は、例えば、内部に時間を管理するためのタイマーを含み、タイマーによってカウントされる時間に応じて問題データを送信するように無線送信部161を制御する。例えば、タイマーにより所定の時刻になったことが通知されたら、問題データ格納部163から試験問題データを取得して表示部124に表示させたり、表示を消去するようにしてもよい。あるいは、ある試験問題データの表示を開始してからの経過時間をタイマーによりカウントし、経過時間が予め定められた時間を越えたら、次の試験問題データに表示を書き換えるようにしてもよい。
【0051】
あるいは、送信制御部162は、無線送信部161によって受信される所定の信号に応じて問題データや消去信号の送信を制御するようにしてもよい。例えば、表示装置12から問題の表示書き換えを要求する信号を無線受信部164が受信した場合、送信制御部162は、問題データ格納部163から問題データを取得し、無線送信部161を通じて表示装置12に送信するようにしてもよい。あるいは、表示装置12から問題の表示消去を要求する信号を無線受信部164が受信した場合、送信制御部162は、無線送信部161を通じて表示装置12に表示を消去させるための消去信号を送信するようにしてもよい。
【0052】
また、送信制御部162は、文字認識部165で抽出された解答データを表示装置12に対し送信させるようにしてもよい。あるいは、無線受信部164によって入力装置14から受信したデータをそのまま表示装置12に送信させるようにしてもよい。この場合は、文字認識部165や無線受信部164からデータが入力されるタイミングに応じて、無線送信部161からデータを送信するようにしてもよく、予め定められた時間間隔で送信するようにしてもよい。
【0053】
(問題データ格納部163)
問題データ格納部163は、表示装置12に送信される問題データを記憶するための記憶部である。問題データは、送信制御部162、無線送信部161を通じて表示装置12に送信される。
【0054】
(無線受信部164)
無線受信部164は、表示装置12または入力装置14から送信される各種のデータを受信するための機能部である。無線受信部164は、例えば、入力装置14から送信される筆跡のデータを受信し、文字認識部165に入力する。あるいは、無線受信部164は、表示装置12から送信される所定の信号を受信して送信制御部162に入力するようにしてもよい。ここで、所定の信号とは、例えば、次の問題データの送信要求の信号や、表示部の表示を消去することを要求する信号等である。また、無線受信部164と表示装置12または入力装置14との通信は、中継装置18を介して行うようにしてもよい。
【0055】
(文字認識部165)
文字認識部165は、無線受信部164において入力装置14から受信された筆跡のデータに対し、文字認識処理を実行して文字データによる解答データを抽出するための機能部である。例えば、解答データがペン型の入力装置14を用いて書かれた軌跡を記録したものである場合、軌跡のデータに対して文字認識処理を行い、認識された文字からなる解答データを抽出する。ここで行われる文字認識処理は、従来の文字認識処理技術を用いて行うことができる。
【0056】
文字認識部165は、文字認識処理後、抽出された解答データを解答データ格納部に格納する。また、解答データを送信制御部162に与えて無線送信部161を通じて表示装置12に送信するようにしてもよい。
【0057】
(解答データ格納部166)
解答データ格納部166は、文字認識部165によって抽出された解答データを記憶するための記憶部である。試験終了後に、解答データ格納部166に格納された解答データにより採点が行われる。
【0058】
以上、試験サーバ16の構成について説明した。なお、無線送信部161、送信制御部162、無線受信部164及び文字認識部165の各部は、上述した各機能を実行可能なプログラムモジュールをコンピュータ等の情報処理装置にインストールしたソフトウェアで構成されてもよいし、あるいは、上述した各機能を実行可能なプロセッサ等のハードウェアで構成されてもよい。また、問題データ格納部163及び解答データ格納部166は、例えば、半導体メモリ、光ディスク、磁気ディスク等の各種の記憶媒体等により構成されてもよい。
【0059】
次に、図4を参照して、本実施形態にかかる筆記試験システム10において行われる処理について説明する。図4は、筆記試験システム10において行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0060】
なお、ここでは、複数の問題に解答させる試験を実施する場合に、各問題についての解答時間が予め定められており、所定の時間間隔に従って順番に試験問題が表示装置に表示されていくような形式の試験を想定して説明する。
【0061】
(問題データ表示処理:ステップS300〜S302)
ステップS300〜S302は、最初に試験問題を表示させるときの処理を示す。まず、ステップS300において、試験サーバ16の無線送信部161から表示装置12に対して最初の問題データが送信される。送信タイミングは、送信制御部162が試験開始時刻になったことを検知したときであってもよく、あるいは、利用者(試験を実施する人)からの入力を検知したときであってもよい。
【0062】
次いで、ステップS302で、表示装置12は、無線受信部121で問題データを受信し、表示制御部123に入力する。表示制御部123は、入力された問題データを表示部124に表示させる。
【0063】
(解答データ表示処理:ステップS304〜S310)
ステップS304〜S310は、入力装置14から入力された解答のデータを表示装置12に表示させるときの処理を示す。
【0064】
ステップS304で、受験者11の操作による入力装置14の軌跡のデータが入力される。データは、入力装置14に備えられた無線通信手段により試験サーバ16に送信され、試験サーバ16の無線受信部164で受信されて文字認識部165に入力される。次いで、ステップS306で、文字認識部165は、入力装置14の軌跡のデータに対し文字認識処理を行い、解答データを抽出する。
【0065】
次いで、ステップS308で、文字認識部165は、抽出した解答データを解答データ格納部166に格納し表示装置12に送信する。ステップS310で、表示装置12は、受信した解答データを用いて表示部124の表示を一部書き替える。これにより、入力装置14により入力された各受験者の解答データは、試験サーバ16に格納される。また、受験者は、自分が入力装置14を用いて記入した解答を表示装置12の表示部124上で確認することができる。
【0066】
(問題データ書き替え処理:ステップS312〜S318)
ステップS312〜S318は、表示装置12に表示された問題データを書き替えるときの処理を示す。
【0067】
ステップS312で、試験サーバ16の送信制御部162において、ステップS300の問題データ送信後の経過時間がカウントされる。次いで、ステップS314で、経過時間と所定の閾値とを比較する。ここで、用いられる閾値は、各問題データ毎に予め定められた時間であって、表示装置12にその問題が表示されるべき時間を示す。経過時間が閾値を越えていない場合は、ステップS312に戻り、経過時間のカウントを継続する。い一方、経過時間が閾値を越えた場合は、ステップS314に遷移する。
【0068】
ステップS314において、送信制御部162は、次に送信されるべき問題データを問題データ格納部163から取得し、無線送信部161を通じて表示装置12に送信される。ステップS318で、表示装置12は、受信した問題データを用いて表示部124の表示を一部または全部書き替える。
【0069】
このように、試験サーバ16の制御により、問題データが順次表示装置12に送信され、受験者は、表示装置12に表示された問題データを順番に見ることができるようになる。試験サーバ16側で、問題データを送信する順番や時間を制御することによって、全ての受験者への試験問題の提供を同時に行うことができるため、より公平さを保つことができる。また、上述したように試験サーバ16は、受験者の操作によって各表示装置12に入力される各種の信号に基づいて問題データの送信を行うようにしてもよく、その場合は、各受験者が自分の解答スピードに応じて問題を受け取ることができ、また、解答順序も自由に選択することができる。このように、試験の実施形態等に応じて、問題データの配布をどのように行うかを試験サーバ16側で調節することが可能となる。
【0070】
(問題データ消去処理:ステップS320〜S324)
ステップS320〜S324は、表示装置12に表示された問題データを消去するときの処理を示す。
【0071】
ステップS320で、試験サーバ16の送信制御部162において、現在時刻が試験の終了時刻か否かが判定される。終了時刻でないと判断された場合には、ステップS312に戻る。一方、終了時刻であると判断された場合は、ステップS322に遷移する。
【0072】
ステップS322において、送信制御部162は、無線送信部161を通じて消去信号を表示装置12に対して送信する。次いで、ステップS324で表示装置12は、消去信号を受信し、表示制御部123は、表示部124の問題データの表示を消去する。
【0073】
なお、ここでは、試験サーバ16は、試験の終了時刻というある一定の時刻を基準として問題データの表示を消去するようにしたが、他の判断基準に基づいて消去信号を送信するようにしてもよい。例えば、試験サーバ16は、最後の問題データを送信してからの経過時間が一定の時間を超えたか否かにより、消去信号を送信するようにしてもよく、あるいは、受験者の操作によって各表示装置12に入力される信号に基づいて、各表示装置12に対し個別に消去信号を送信するようにしてもよい。また、消去信号を送信する装置を、試験会場の出口に設け、表示装置12が出口を通過したことを感知した場合に消去信号を送信するようにしてもよい。
【0074】
このように、試験終了に伴って表示装置の表示が消去されることにより、表示装置が持ち出されたとしても、試験問題が外部に流出することを防止することが可能となる。また、表示消去のタイミングも、試験の実施形態等に応じて試験サーバ側で任意に調節することが可能となる。
【0075】
以上説明したように、本実施形態にかかる筆記試験システムでは、表示装置を主に試験問題の表示にのみ利用し、表示される試験問題のデータ等を試験サーバから提供することにより、受験者に配布される表示装置には試験問題のデータが含まれないため、試験問題の持ち出しを防止することが可能となる。また、表示装置には、最低限表示機能だけを備えるようにすればよいため、受験者の人数分必要となる表示装置の製造コストを抑えることができる。また、表示装置に電子ペーパを利用するため、電力の消費量を少なくすることができる。
【0076】
(第2の実施形態)
次に、図5に基づいて、本発明の第2の実施形態にかかる筆記試験システムについて説明する。ここで、図5は、第2の実施形態にかかる筆記試験システム20の概略構成を示すブロック図である。
【0077】
図5に示すように、第2の実施形態にかかる筆記試験システム20は、筆記試験装置22と、入力装置24とにより構成される。なお、本実施形態においても、筆記試験装置22において用いられる表示用のディスプレイには、電子ペーパが用いられるものとする。
【0078】
第2の実施形態は、第1の実施形態に係る試験サーバと表示装置の両方の機能を全て1つの装置(筆記試験装置22)内に備えるようにしたことを特徴とする。したがって、筆記試験装置22は、第1の実施形態の試験サーバと表示装置間の通信機能を省略した構成とすることができる。
【0079】
以下、図5を参照して、筆記試験装置22の構成について説明する。尚、本実施形態に係る入力装置24は、第1の実施形態に係る入力装置14と実質的に同一の機能を有するものであるため、説明を省略する。
【0080】
(筆記試験装置22)
第2の実施形態に係る筆記試験装置22は、第1の実施形態に係る表示装置12と同様に、各受験者に1つ配布され、電子ペーパからなるディスプレイにより試験問題を受験者に提供したり、入力装置24を操作することによって入力される解答をディスプレイ上に表示させる機能を有する。第1の実施形態との相違点は、試験問題データを内部に含み、受験者に対し試験問題を提供するタイミングを内部で制御する点にある。
【0081】
筆記試験装置22は、図5に示すように、外部入力部221と、表示制御部222と、問題データ格納部223と、表示部224と、無線受信部225と、文字認識部226と、解答データ格納部227とにより構成される。このうち、外部入力部221及び表示部224は、それぞれ第1の実施形態に係る表示装置12の外部入力部122及び表示部124と実質的に同一の機能及び構成を有し、問題データ格納部223及び解答データ格納部227は、それぞれ第1の実施形態に係る試験サーバ16の問題データ格納部163及び解答データ格納部166と実質的に同一の機能及び構成を有するものであるため、上記の各部については重複説明を省略する。以下、筆記試験装置22の表示制御部222、無線受信部225、文字認識部226について説明する。
【0082】
(表示制御部222)
表示制御部222は、上述した第1の実施形態に係る表示装置12の表示制御部123または試験サーバ16の送信制御部162に相当する機能を有する機能部である。表示制御部222は、問題データ格納部223から問題データを取得して表示部224に表示させたり、表示部224の表示を消去する。また、無線受信部225によって受信された解答データによって表示部224に表示されている内容を一部または全部書き替え、入力装置24によって入力された解答が表示部224に表示されるようにしてもよい。
【0083】
また、表示制御部222は、外部入力部221より入力される信号に応じて、表示部224の表示状態を制御するようにしてもよい。例えば、外部入力部より所定の信号が入力されたことを検知すると、試験問題データを表示部224に表示させたり、表示を消去するようにしてもよい。
【0084】
また、表示制御部222は、内部に時間を管理するためのタイマーを含み、タイマーによってカウントされる時間に応じて表示部224の表示状態を制御するようにしてもよい。例えば、タイマーにより試験開始時刻になったことを検知したら、問題データ格納部223から問題データを取得して表示部224に表示させるようにしてもよい。あるいは、試験終了時刻の場合は、表示を消去するようにしてもよい。あるいは、ある試験問題データの表示を開始してからの経過時間をタイマーによりカウントし、経過時間が予め定められた時間を超えたら、次の試験問題データに表示を書き替えるようにしてもよい。
【0085】
(無線受信部225)
無線受信部225は、上述した第1の実施形態に係る試験サーバ16の無線受信部164に相当する機能部であって、入力装置24から送信されるデータを受信するための機能部である。無線受信部225は、入力装置24から送信される筆跡のデータを受信し、文字認識部226に入力する。
【0086】
(文字認識部226)
文字認識部226は、抽出された解答データを表示制御部222に与える以外は、上述した第1の実施形態に係る試験サーバ16の文字認識部165と実質的に同一の機能及び構成を有する。
【0087】
以上、筆記試験装置22の構成について説明した。なお、外部入力部221、表示制御部222、無線受信部225及び文字認識部226の各部は、上述した各機能を実行可能なプログラムモジュールをコンピュータ等の情報処理装置にインストールしたソフトウェアで構成されてもよいし、あるいは、上述した各機能を実行可能なプロセッサ等のハードウェアで構成されてもよい。また、問題データ格納部223及び解答データ格納部227は、例えば、半導体メモリ、光ディスク、磁気ディスク等の各種の記憶媒体等により構成されてもよい。
【0088】
第2の実施形態の構成の場合、第1の実施形態の場合と比較して、試験サーバ及び表示装置の機能を筆記試験装置内に含めることができ、また、試験サーバと表示装置との間の中継装置等も必要ないので、構成を単純にすることができる。また、問題データを書き替える度に通信が発生しないので、書き替えのレスポンスにおいても問題が発生しにくくできるメリットがある。
【0089】
以上説明したように、問題用紙の代わりに電子ペーパを用いることによって、紙の消費を減少させ、さらに、電力消費も抑えることができる。また、解答の記入にも紙を使わず、電子ペーパに表示させることによって、さらに紙の消費を減少させることができる。また、外部から電子ペーパに対して表示を消去させる信号を送信することによって、問題の表示を必ず消去することができるため、試験問題を外部に持ち出されることを防止することができる。
【0090】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0091】
また、例えば、上記実施形態では、表示装置は、試験問題を表示して試験問題を受験者に提供する機能と、入力装置によって入力される解答をディスプレイ上に表示させる機能との両方を備えるものとして説明したが、本発明は、かかる例に限定されない。例えば、試験問題を表示させる機能を有する表示装置と、解答内容を表示させる機能を有する表示装置とを物理的に分離された構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】第1の実施形態に係る筆記試験システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態に係る表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態に係る試験サーバの概略構成を示すブロック図である。
【図4】同実施形態に係る筆記試験システムにおける処理の流れを示すフローチャート図である。
【図5】第2の実施形態に係る筆記試験システムの概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0093】
10、20 筆記試験システム
11 受験者
12 表示装置
14 入力装置
16 試験サーバ
18 中継装置
22 筆記試験装置
24 入力装置
121 無線受信部
122 外部入力部
123 表示制御部
124 表示部
125 電源供給部
161 無線送信部
162 送信制御部
163 問題データ格納部
164 無線受信部
165 文字認識部
166 解答データ格納部
221 外部入力部
222 表示制御部
223 問題データ格納部
224 表示部
225 無線受信部
226 文字認識部
227 解答データ格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筆記試験を受験する各受験者によって用いられる表示装置と、前記表示装置に対して試験問題データを提供する情報処理装置とからなる筆記試験システムであって、
前記表示装置は、
前記試験問題データが表示される電子ペーパからなる表示部と、
前記情報処理装置から送信される前記試験問題データを受信する受信部と、
前記受信部によって受信された前記試験問題データを前記表示部に表示させ、前記表示部の表示状態を制御する表示制御部と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記試験問題データが格納される問題データ格納部と、
前記問題データ格納部から前記試験問題データを読み出し、前記表示装置への前記試験問題データの送信を制御する送信制御部と、
を備えることを特徴とする、筆記試験システム。
【請求項2】
前記送信制御部は、前記試験問題データを前記表示装置に送信した後の経過時間をカウントし、前記経過時間が所定の値を超えた場合に、現在表示中の前記試験問題データと異なる前記試験問題データを前記問題データ格納部から読み出して前記表示装置に送信することを特徴とする、請求項1に記載の筆記試験システム。
【請求項3】
前記表示装置は、
前記表示装置の表示状態を変更するための外部信号が入力される外部信号入力部をさらに備え、
前記外部信号入力部から入力される前記外部信号に応じて、前記表示制御部は、現在表示中の試験問題データと異なる前記試験問題データを前記表示部に表示させることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の筆記試験システム。
【請求項4】
前記送信制御部は、予め定められた時間に前記表示装置に対し前記試験問題データの表示を消去させる信号を送信することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の筆記試験システム。
【請求項5】
前記外部信号入力部から入力される前記外部信号に応じて、前記表示制御部は、前記表示部の表示を消去することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の筆記試験システム。
【請求項6】
受験者が解答した内容を示す解答データを入力するために用いられる解答入力装置をさらに備え、
前記表示装置は、前記解答入力装置によって入力される前記解答データを受信し、前記表示部に表示させることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の筆記試験システム。
【請求項7】
前記情報処理装置は、
前記解答入力装置によって入力される前記解答データを受信する受信部と、
前記受信部によって受信される前記解答データに対して文字認識処理を行う文字認識部と、
前記解答データを前記受験者毎に格納する解答格納部と、
をさらに備え、
前記文字認識部は、文字認識処理によって認識された文字からなるデータを解答データとして前記解答格納部に格納することを特徴とする、請求項6に記載の筆記試験システム。
【請求項8】
筆記試験を受験する各受験者によって用いられる筆記試験装置であって、
試験問題データが格納される問題データ格納部と、
前記問題データが表示される電子ペーパからなる表示部と、
前記問題データ格納部から前記試験問題データを読み出して前記表示部に表示させ、前記表示部の表示状態を制御する表示制御部と、
を備えることを特徴とする、筆記試験装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、任意の前記試験問題データを前記表示部に表示させた後の経過時間をカウントし、前記経過時間が所定の値を超えた場合に、現在表示中の前記試験問題データと異なる前記試験問題データを前記問題データ格納部から読み出して前記表示部に表示させることを特徴とする、請求項8に記載の筆記試験装置。
【請求項10】
前記表示部の表示状態を変更するための外部信号が入力される外部信号入力部をさらに備え、
前記外部信号入力部から入力される前記外部信号に応じて、前記表示制御部は、現在表示中の試験問題データと異なる前記試験問題データを前記問題データ格納部から読み出して前記表示部に表示させることを特徴とする、請求項8または9のいずれかに記載の筆記試験装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、予め定められた時間に前記表示部の表示を消去することを特徴とする、請求項8〜10のいずれかに記載の筆記試験装置。
【請求項12】
前記外部信号入力部から入力される前記外部信号に応じて、前記表示制御部は、前記表示部の表示を消去することを特徴とする、請求項8〜11のいずれかに記載の筆記試験装置。
【請求項13】
受験者が解答した内容を示す解答データが入力される解答入力部と、
前記解答入力部より入力された前記解答データを前記受験者毎に格納する解答格納部と、をさらに備え、
前記表示制御部は、前記解答入力部から入力された前記解答データを前記表示部に表示させることを特徴とする、請求項8〜12のいずれかに記載の筆記試験装置。
【請求項14】
前記解答入力部に入力される前記解答データに対して文字認識処理を行う文字認識部をさらに備え、
前記文字認識部は、文字認識処理によって認識された文字からなるデータを解答データとして前記解答格納部に格納することを特徴とする、請求項13に記載の筆記試験装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−268431(P2008−268431A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−109400(P2007−109400)
【出願日】平成19年4月18日(2007.4.18)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】