説明

筐体構造および放電灯点灯装置

【課題】安価な構造で簡単に電線の被覆を保護でき、組立作業性を向上できる筐体構造および放電灯点灯装置を提供する。
【解決手段】筐体構造および放電灯点灯装置10は、第1筐体11と第2筐体12とを備え、電線29が第1筐体11のスリット18から外部へ出され、第1筐体11と第2筐体12との間に嵌合部23,19が設けられ、嵌合部23,19に隣接する第2筐体12の辺が、第1筐体11の開口部30に向かって曲げ加工され、嵌合部23,19において、第2筐体12が第1筐体11の内側に向かって曲げ加工されており、嵌合部23,29は、スリット18に設けられた溝19と、第2筐体12の曲げ部分とにより形成され、第1筐体11のスリット18のある面と逆の面において第1筐体11と第2筐体12とがねじ止めされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば電子機器を収容する金属製の筐体、特に照明用の安定器等を収容する筐体構造および放電灯点灯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、プリント配線板を覆うようにしてケース蓋をケース本体に取り付けるための取付手段を備える筐体構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1は、取付手段が、脚片に設けられて第1の側片に対向して突出する複数の第1の突起片と、ケース蓋に設けられて脚片に対向して突出する複数の第2の突起片とからなる。
そして、特許文献1は、第1の突起片と第2の突起片とが互いに係合することにより、ケース本体とケース蓋とが互いに取り付けられる。
【0003】
また、従来より、電磁機器本体と、電磁機器本体に接続されたリード線と、開口部を有し、開口部から電磁機器本体を収納するとともにリード線を引き出すケースとを備える筐体構造が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2は、ケース側に保持され、リード線の中間を、そのリード線の長手方向と交差する方向から着脱可能に保持する保持部を有するリード線保持体を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−152082号公報(図1、請求項1)
【特許文献2】特開2001−244131号公報(図1、請求項1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、ケース本体とケース蓋との電気的接続を確実に行うことができる。
特許文献2は、リード線と電磁機器本体との接続部分に負荷が加わるのを防止でき、リード線保持体にリード線を容易に装着でき、組立性を向上できる。
【0006】
ところで、図13に示すように、特許文献1および特許文献2と同様に、第1筐体101と第2筐体102との間から電線103を引き出す筐体構造が提案されている。
このような従来の筐体構造は、第1筐体101に、電線103が接続された配線基板104が収容される。
従来の筐体構造は、第1筐体101がスリット105を有し、電線103がスリット105を介して外部に引き出されて外部において結線される。
従来の筐体構造は、第2筐体102に、第1筐体101に有するねじ孔106に対応したねじ挿通孔107を有する。
【0007】
図14に示すように、従来の筐体構造は、スリット105内に電線103が配置された後に、第1筐体101と第2筐体102とは、第2筐体102の開口部分に第1筐体101が挿入され、ねじ108がねじ挿通孔107からねじ孔106にねじ込まれる。
しかし、このような従来の筐体構造は、スリット105内において、電線103が図14中において上方に向けて逃げようとする。
そのため、電線103が、第2筐体101のエッジ部分109において被覆を傷ついたり、配線基板104を第1筐体101に収容する際に第1筐体101のスリット105のエッジ部分110で傷ついたりする虞がある。
【0008】
そこで、図15に示すように、スリット105にゴム等ブッシング111を嵌入させて、電線103をブッシング111に通すことにより、電線103の被覆への損傷を防止する従来の筐体構造が提案されている。
また、図16に示すように、ブッシングを使用せずに、電線103に保護チューブ112を被せることにより、電線103の被覆への損傷を防止する従来の筐体構造が提案されている。
さらに、これらとは異なり、第2筐体101のエッジ部分109や第1筐体101のスリット105のエッジ部分110を面打加工することにより、電線103の被覆への損傷を防止する従来の筐体構造が提案されている。
【0009】
なお、これらの従来の筐体構造は、第1筐体101と第2筐体102との固定にねじ108を少なくとも2個使用している。
これは、安全性のために第1筐体101と第2筐体102との間で、電気的接続を確保する必要があるためである。
【0010】
これらの従来の筐体構造は、ねじ108の代わりに、つめ状の部品を用いて第1筐体101と第2筐体102とを固定する場合もあるが、この場合は、機械的強度が十分でないうえに、電気的接続を確実に確保できない。
従って、従来の筐体構造は、第1筐体101および第2筐体101への面打加工を施したり、ブッシング111や保護チューブ112を用いたりした場合、コストが高くなる。
また、従来の筐体構造は、第1筐体101と第2筐体102との固定に、2個のねじ108を用いているために、組立作業性が悪い。
【0011】
本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、安価な構造で簡単に電線の被覆を保護でき、組立作業性を向上できる筐体構造および放電灯点灯装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る筐体構造は、電線が接続された配線基板を内蔵し、一面が開放された略直方体の金属製の第1筐体と、前記第1筐体の開放された一面を塞ぐように嵌合される金属製の第2筐体とからなり、前記電線が、前記第1筐体に設けられたスリットを通して外部へ出されて外部において結線される筐体構造において、前記第1筐体と前記第2筐体との間に嵌合部が設けられており、前記嵌合部に隣接する前記第2筐体の辺が、前記第1筐体の開口部に向かって曲げ加工され、前記嵌合部において、前記第2筐体が前記第1筐体の内側に向かって曲げ加工されており、前記嵌合部は、前記スリットに設けられた溝と、前記第2筐体の曲げ部分とにより形成され、前記第1筐体の前記スリットのある面と逆の面において前記第1筐体と前記第2筐体とがねじ止めされる。
【0013】
本発明に係る筐体構造は、前記第1筐体は、前記スリットにおいて、幅が小さくなるように、内側に向かって少なくとも一つの突起状の構造を有する。
【0014】
本発明に係る筐体構造は、前記スリットにおいて、前記電線と前記配線基板との接続点が、スリットの位置の延長線上から外れた位置に配置されており、前記第1筐体は、前記スリット部において、幅が小さくなるように、内側に向かって二つの突起状の構造を有し、前記突起状の構造は、突出寸法が異なる。
【0015】
本発明に係る放電灯点灯装置は、筐体構造を有する。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る筐体構造および放電灯点灯装置によれば、安価な構造で簡単に電線の被覆を保護でき、組立作業性を向上できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る第1実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置の分解斜視図
【図2】本発明に係る第1実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置の外観斜視図
【図3】本発明に係る第1実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置の電線周りの断面図
【図4】本発明に係る第2実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置の分解斜視図
【図5】本発明に係る第3実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置の分解斜視図
【図6】本発明に係る第3実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置の外観斜視図
【図7】本発明に係る第4実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置のスリット周りの一部破断正面図
【図8】本発明に係る第5実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置のスリット周りの一部破断正面図
【図9】本発明に係る第6実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置の分解斜視図
【図10】本発明に係る第6実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置の外観斜視図
【図11】本発明に係る第6実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置のスリット周りの一部破断正面図
【図12】本発明に係る第7実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置のスリット周りの一部破断正面図
【図13】従来の筐体構造の分解斜視図
【図14】従来の筐体構造の外観斜視図
【図15】他の従来の筐体構造の電線周りの側断面図
【図16】他の従来の筐体構造の電線周りの側断面図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る複数の実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明に係る第1実施形態の筐体構造が適用される放電灯点灯装置10は、第1筐体11と、第2筐体12とを備える。
第1筐体11は、底板13と、一対の側板14,15と、一対の端板16,17とを備え、一方の端板16にU字形状に切除されたスリット18を有する。スリット18は、嵌合用の一対の溝19を横方向に有する。
【0019】
第2筐体12は、天板20と、一対の側板21,22と、第1嵌合片23と、第2嵌合片24と、第3嵌合片25と、舌片26とを有する。
第1嵌合片23は、天板20の一方の縁部からL字形状にして屈曲部27において屈曲して形成される。
第2嵌合片24は、天板20の一方の縁部から第1嵌合片23と同方向にL字形状に屈曲して形成される。
【0020】
第3嵌合片25は、天板20の他方の縁部から第2嵌合片24と同方向にL字形状に屈曲して形成される。
舌片26は、天板20の他方の縁部から第2筐体12に向けて突出されており、ねじ挿通孔28を有する。
第2筐体12は、第1嵌合片23が、第1筐体11の溝19に嵌入される。
【0021】
第1筐体11は、スリット18の縁部が、電線29の被覆保護のために面打加工されている。
第2筐体12は、第1嵌合片23に隣接する側板21,22が第1筐体11の開口部30に向けて曲げ加工されており、側板21,22が嵌合の際に第1筐体11の内側に入る。
【0022】
このとき、側板21,22の曲げ加工は、第2筐体12の機械的強度を向上させる機能と、嵌合後の第1筐体11との隙間を減らす機能とを有し、嵌合の際のガイドとなる。
第1筐体11は、第2筐体12との固定強度の確保のために、第2嵌合片24が嵌入される第2嵌合片嵌入孔31と、第3嵌合片25が嵌入される第3嵌合片嵌入孔32と、舌片26のねじ挿通孔27に対応するねじ孔33とが設けられる。
第1筐体11は、一対の側板14,15と一対の端板16,17とにより囲まれた底板13上に、電線29が電気的に接続された配線基板34が収容される。
【0023】
図2に示すように、放電灯点灯装置10は、組み立てにあたり、第1筐体11の内側に配線基板34が落とし込まれ、電線29がスリット18を通じて外部に引き出される。
次に、第1筐体11が上方から第2筐体12に向けて進行され、第2筐体12の側板21,22が第1筐体11の内側に挿入される。
そして、第2筐体12が第1筐体11の長手方向に沿ってスライド移動される。
これにより、第2筐体12において、第1嵌合片23が第1筐体11のスリット18の溝19に嵌入され、第2嵌合片24が第1筐体11の第2嵌合片嵌入孔31に嵌入される。
【0024】
同時に、第3嵌合片25が第1筐体11の第3嵌合片嵌入孔32に嵌入され、舌片26のねじ挿通孔27が第1筐体11のねじ孔33に一致して仮固定の状態となる。
そして、この仮固定の状態から、舌片26のねじ挿通孔28から第1筐体11のねじ孔33に単一のねじ35がねじ込まれることにより、第1筐体11と第2筐体12とが組み立てられる。
【0025】
このように、第2筐体12の天板20の他方側の舌片26からねじ締めすることにより、第2筐体12の第1嵌合片23および第2嵌合片24が第1筐体11に引き寄せられて密着した状態で強固に固定される。
従って、組み立てを簡単にでき、従来のもののように2個のねじを用いていた場合と比べて、使用するねじ35が1個になって作業性を飛躍的に向上できる。
【0026】
図3に示すように、第1嵌合片23は、第1筐体11の内側に向けて曲げ加工されているため、嵌合後に電線29が上方に逃げようとしても、第2筐体12のエッジ部分に電線29が触れることがなく、電線29の被覆を傷つけることがない。
そのため、第2筐体12に対する面打加工は不要である。
ここで、第2筐体12の材質としては、加工性を考慮し、鋼板やアルミニウムなどの材質が適しており、強度や加工性を考慮すると、厚みは0.5mm以上2mm以下程度が適切である。
【0027】
また、第1嵌合片23の屈曲部27のコーナー半径は、第2筐体12の板厚以上にすることにより、加工性を向上できる。
なお、放電灯点灯装置10に適用される照明用の安定器として用いられる電線29としては、断面積が0.75mm以上のものが好ましい。
【0028】
以上、説明した本発明に係る第1実施形態の筐体構造によれば、電線29が第2筐体12側に逃げようとした際に、第1嵌合片23の屈曲部27に当接することにより被覆を傷つけることがない。
また、筐体構造によれば、第1筐体11のスリット18が設けられた一方の端板16とは反対の端板17側において第1筐体11と第2筐体12を1個のねじ35により固定する。
【0029】
これにより、筐体構造によれば、ねじ35を1個に低減でき、第2筐体12の第2嵌合片24と第3嵌合片25とのねじ締めによって第2筐体12を第1筐体11に確実に密着でき、機械的強度を確保できる。
従って、筐体構造によれば、安価な構造で簡単に電線29の被覆を保護でき、組立作業性を向上できる。
【0030】
また、本発明に係る第1実施形態の放電灯点灯装置10によれば、安価な構造で簡単に電線29の被覆を保護でき、組立作業性を向上できる筐体構造により、生産性を向上できる。
【0031】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置について説明する。
なお、以下の各実施形態において、前述した第1実施形態と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素については、図中に同一符号あるいは相当符号を付することによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0032】
図4に示すように、本発明に係る第2実施形態の筐体構造が適用される放電灯点灯装置40は、天板20の他方の縁部の中心近傍に天板20から延長される延長部42を有する第2筐体41を備える。
延長部42は、第2筐体12の天板20において、側板21,22の端部から天板20の一方の縁部までの長さ寸法L1よりも大きい長さ寸法L2を有する。
それは、嵌合の際のスライド移動のときに、延長部42により第2筐体12を第1筐体11上に保持するためである。
【0033】
本発明に係る第2実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置40によれば、第2筐体12を第1筐体11上でスライド移動させる際に、第2筐体12の落下を防止でき、組立作業性を、さらに向上できる。
【0034】
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置について説明する。
図5および図6に示すように、本発明に係る第3実施形態の筐体構造が適用される放電灯点灯装置50は、仮固定時および嵌合時に、第1筐体11の外側に配置される一対の側板52,53を有する第2筐体51を備える。
【0035】
本発明に係る第3実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置50によれば、第2筐体51を第1筐体11上に配置した際に、第2筐体51の一対の側板52,53が第1筐体11の外側に配置される。
従って、第3実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置50によれば、第2筐体51の落下を防止でき、組立作業性を、さらに向上できる。
【0036】
(第4実施形態)
次に、本発明に係る第4実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置について説明する。
図7に示すように、本発明に係る第4実施形態の筐体構造が適用される放電灯点灯装置60は、一対の突起62を内側に突出させたスリット63を有する第1筐体61を備える。
第1筐体61は、突起62により、スリット63の幅寸法が小さくされる。突起62の角部64は、電線29の被覆を傷つけないために曲面加工が施されて面打加工されている。
【0037】
本発明に係る第4実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置60によれば、配線基板34を第1筐体11内に収容した後に、第1筐体11と第2筐体12とを嵌合する作業において、電線29の動く範囲を限定できる。
従って、第4実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置60によれば、嵌合時に、電線29が第2筐体12側に逃げるのを確実に防止できる。
【0038】
(第5実施形態)
次に、本発明に係る第5実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置について説明する。
図8に示すように、本発明に係る第5実施形態の筐体構造が適用される放電灯点灯装置70は、一対の突起72を内側に突出させたスリット73を有する第1筐体71を備える。
第1筐体71は、突起72において、電線29をスリット73に通す際に手前に配置される上部の角部74の曲面加工の半径が、電線29をスリット73に通した後に後方に配置される下部の角部75の曲面加工の半径よりも大きい。
【0039】
本発明に係る第5実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置70によれば、電線29をスリット73に通す際に通し易く、電線29がスリット73を通った後に外れ難くして、組立作業性を飛躍的に向上できる。
【0040】
(第6実施形態)
次に、本発明に係る第6実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置について説明する。
図9および図10に示すように、本発明に係る第6実施形態の筐体構造が適用される放電灯点灯装置80は、第1筐体81に有するスリット82において、電線29と配線基板34との接続点が、スリット82の位置の延長線上から外れた位置に配置される。
そして、放電灯点灯装置80は、第1筐体81の一方の端板16の外面に電源端子台83が取り付けられる。
放電灯点灯装置80は、照明用の安定器に適用される場合、器具内用ではなく屋内に設置され、電源線の接続にVVFケーブル等を用いるのが一般的であり、そのために、安定器の入力端子に電源端子台83が使用される。
【0041】
図11に示すように、第1筐体81は、スリット82において、幅が小さくなるように、内側に向かって一対の突起84,85を有し、一方の突起85は、他方の突起84と比べて突出寸法が大きい。
スリット82は、一方の突起85が他方の突起84よりも突出寸法が大きいために、電線29が図11中において右上方向へ逃げようとすることを確実に防止できる。
【0042】
本発明に係る第6実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置80によれば、電源端子台83が装備される際に、電線29をスリット82から外れ難くして、組立作業性を飛躍的に向上できる。
【0043】
(第7実施形態)
次に、本発明に係る第7実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置について説明する。
図12に示すように、本発明に係る第7実施形態の筐体構造が適用される放電灯点灯装置90は、第1筐体91が、スリット92において、幅が小さくなるように、内側に向かって単一の突起93を有する。
スリット92は、単一の突起93が電線29の外径寸法よりもわずかに大きい隙間を有して内側に突出される。
【0044】
本発明に係る第7実施形態の筐体構造および放電灯点灯装置90によれば、電源端子台83が装備される際に、簡単な構造により電線29をスリット92から外れ難くして、組立作業性を飛躍的に向上できる。
【0045】
なお、本発明の筐体構造および放電灯点灯装置において電線,配線基板等は、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形や改良等が可能である。
【符号の説明】
【0046】
10,40,50,60,70,80,90 放電灯点灯装置
11,61,71,81,91 第1筐体
12,41,51 第2筐体
18,63,73,82,92 スリット
19 溝(嵌合部)
23 第1嵌合片(嵌合部)
29 電線
34 配線基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線が接続された配線基板を内蔵し、一面が開放された略直方体の金属製の第1筐体と、
前記第1筐体の開放された一面を塞ぐように嵌合される金属製の第2筐体とからなり、
前記電線が、前記第1筐体に設けられたスリットを通して外部へ出されて外部において結線される筐体構造において、
前記第1筐体と前記第2筐体との間に嵌合部が設けられており、
前記嵌合部に隣接する前記第2筐体の辺が、前記第1筐体の開口部に向かって曲げ加工され、
前記嵌合部において、前記第2筐体が前記第1筐体の内側に向かって曲げ加工されており、
前記嵌合部は、前記スリットに設けられた溝と、前記第2筐体の曲げ部分とにより形成され、
前記第1筐体の前記スリットのある面と逆の面において前記第1筐体と前記第2筐体とがねじ止めされる筐体構造。
【請求項2】
請求項1に記載の筐体構造において、
前記第1筐体は、前記スリットにおいて、幅が小さくなるように、内側に向かって少なくとも一つの突起状の構造を有する筐体構造。
【請求項3】
請求項1に記載の筐体構造において、
前記スリットにおいて、前記電線と前記配線基板との接続点が、スリットの位置の延長線上から外れた位置に配置されており、
前記第1筐体は、前記スリット部において、幅が小さくなるように、内側に向かって二つの突起状の構造を有し、
前記突起状の構造は、突出寸法が異なる筐体構造。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1項に記載の筐体構造を有する放電灯点灯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−8781(P2013−8781A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−139318(P2011−139318)
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】