説明

筐体構造及び撮像装置

【課題】撮像装置において、カバーの境目に隙間が存在する場合、筐体の外部から隙間を介して脚座が見えてしまい、撮像装置の外観品質が低下するという問題に対し、外観品質を向上可能な筐体構造及び撮像装置を提供する。
【解決手段】デジタルカメラにおいて、第1フレーム53は、対向面531Aに対して傾斜するとともに隙間Qに対向する第1斜面S1及び第2斜面S2を有するV溝531Cを有する。V溝は、隙間から入射する光を筐体内部に向けて反射する。すなわち、第1斜面あるいは第2斜面に入射した光は、第1内面13Aあるいは第2内面23Aに向かって反射される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のカバーによって構成される筐体を備える筐体構造、及びその筐体構造を備える撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、第1カバーと第1カバーに突き合わされる第2カバーとによって構成される筐体と、筐体内に配置され第1カバーと第2カバーの境目に対向する脚座と、を備える撮像装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の撮像装置において、脚座は、第1カバーの第1内面と第2カバーの第2内面とに対向する対向面を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−3648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の撮像装置では、第1カバーと第2カバーの境目に隙間が存在する場合、筐体の外部から隙間を介して脚座が見えてしまう。具体的には、隙間から筐体の内部に入射する光が、脚座の対向面に反射されることによって、隙間から筐体の外部に出射されてしまう。そのため、撮像装置の外観品質が低下するという問題がある。
【0005】
本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、外観品質を向上可能な筐体構造及び撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る筐体構造は、筐体と、筐体に内蔵される内蔵部材と、を備える。筐体は、第1内面を有する第1カバーと、隙間を介して第1カバーと突き合わされ、隙間を介して第1内面に連なる第2内面を有する第2カバーと、を含む。内蔵部材は、第1内面及び第2内面に対向する対向面と、対向面に対して傾斜するとともに隙間に対向する斜面を有する反射部と、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、外観品質を向上可能な筐体構造及び撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施形態に係る撮像装置100の斜視図である。
【図2】実施形態に係るデジタルカメラ100の分解斜視図である。
【図3】実施形態に係るデジタルカメラ100の底面図である。
【図4】実施形態に係る第1フレーム53を反対面側から見た斜視図である。
【図5】実施形態に係る第1フレーム53を対向面側から見た斜視図である。
【図6】図3のA−A切断線における断面図である。
【図7】図3の部分拡大図である。
【図8】実施形態に係る第1フレーム53の構成を示す断面図である。
【図9】実施形態に係る第1フレーム53の構成を示す断面図である。
【図10】実施形態に係る第1フレーム53の構成を示す断面図である。
【図11】実施形態に係る第1フレーム53の構成を示す断面図である。
【図12】実施形態に係る第1フレーム53の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、図面を用いて、本発明の実施形態について説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なっている場合がある。従って、具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0010】
なお、以下の実施形態では、撮像装置としてデジタルカメラを例に挙げて説明する。以下の説明では、通常姿勢(以下、横撮り姿勢ともいう)のデジタルカメラを基準として、被写体に向かう方向を「前方」、被写体の反対に向かう方向を「後方」、鉛直上方を「上方」、鉛直下方を「下方」、被写体に正対して右向きを「右方」、被写体に正対して左向きを「左方」、と表現する。
【0011】
(デジタルカメラ100の全体構成)
実施形態に係るデジタルカメラ100の全体構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、実施形態に係るデジタルカメラ100の斜視図である。図2は、実施形態に係るデジタルカメラ100の分解斜視図である。
【0012】
図1及び図2に示すように、デジタルカメラ100は、筐体1と、シャッターボタン2と、交換レンズ3と、前カバー10と、後カバー20と、上カバー30と、マウントユニット40と、バッテリーユニット50と、基板ユニット60と、を備える。
【0013】
筐体1は、前カバー10と、後カバー20と、上カバー30によって構成される。筐体1は、内部に形成される収容室において、マウントユニット40、バッテリーユニット50、基板ユニット60を内蔵する。
【0014】
シャッターボタン2は、被写体を撮像するためのユーザ操作を受け付ける。シャッターボタン2は、ユーザによって押下される。
【0015】
交換レンズ3は、マウントユニット40に取り付けられる。これにより、基板ユニット60と交換レンズ3との間における制御信号(例えば、交換レンズ3の固有情報や交換レンズ3の動作制御情報)の送受信が可能となる。
【0016】
前カバー10は、前板11と、第1側板12と、第1底板13と、を有する。前板11は、バッテリーユニット50の前方に配置される。第1側板12は、撮影時にユーザの左手で把持される。第1底板13は、第1内面13Aと第1凹部13Bとを有する。第1内面13Aは、筐体1の内部に形成される収容室の底面を形成する。第1凹部13Bは、平面視において半円状に形成される切り欠きである。第1凹部13Bは、後述する脚座534(図3参照)の下端部に嵌め合わせられる。
【0017】
後カバー20は、後板21と、第2側板22と、第2底板23と、を有する。後板21は、バッテリーユニット50の後方に配置される。後板21には、液晶板(不図示)が取り付けられる。第2側板22は、撮影時にユーザの左手で把持される。第2底板23は、第2内面23Aと第2凹部23Bとを有する。第2内面23Aは、第1内面13Aと同様に、筐体1の内部に形成される収容室の底面を形成する。第2凹部23Bは、第1凹部13Bと同様に、平面視において半円状に形成される切り欠きである。第2凹部23Bは、脚座534(図3参照)の下端部に嵌め合わせられる。
【0018】
上カバー30は、バッテリーユニット50に組み込まれる。なお、図2において、上カバー30は省略されている。
【0019】
マウントユニット40は、マウント41と、撮像素子42とを有する。マウント41は、交換レンズ3を支持する。撮像素子42は、撮影時に交換レンズ3を通過した光を受ける。
【0020】
バッテリーユニット50は、バッテリーケース51と、コンデンサ52と、第1フレーム53(「内蔵部材」の一例)と、第2フレーム54と、を有する。バッテリーケース51は、バッテリー(不図示)を収納する。コンデンサ52は、ストロボ(不図示)を点灯する際の電荷を蓄積する。第2フレーム54は、第1側板12と第2側板22を固定するための板状の部材である。第1フレーム53は、板状の部材であり筐体1に内蔵される。また、第1フレーム53は、第1内面13A及び第2内面23Aに沿って配置される。
【0021】
基板ユニット60は、デジタルカメラ100における主な電気的処理を行う。
【0022】
ここで、図3は、実施形態に係るデジタルカメラ100の底面図である。
【0023】
図3に示すように、前カバー10(具体的には、第1底板13)と後カバー20(具体的には、第2底板23)は、脚座534を前後から挟み込むように突き合わされる。そのため、第1凹部13Aと第2凹部23Bは、それぞれ脚座534の外周を二等分する半円状となる必要がある(図2参照)。また外観上の理由から、第1側板12と第2側板22は、前板11及び後板21から等距離の位置において当接されることが望ましい。これらの条件を満たすために、第1底板13には平面視において後方に向かって突出する突出部13Cが形成されるとともに、第2底板23には平面視において後方に向かって凹む窪み部23Cが形成される。
【0024】
突出部13Cと窪み部23Cに加工上のバラつきが生じた場合、突出部13Cと窪み部23Cとが接触(干渉)するため、第1側板12と第2側板22の間に段差が生じ、外観上好ましくない。そのため、加工上のバラつきを考慮し、第1底板13と第2底板23の間には、あらかじめ隙間Qが形成されている。前カバー10と後カバー20は、隙間Qを挟み込むように突き合わされる。本実施形態において、隙間Qは、デジタルカメラ100の左右方向及び前後方向のそれぞれと交差する長手方向に沿って形成されている。
【0025】
(第1フレーム53の構成)
実施形態に係る第1フレーム53の構成について、図面を参照しながら説明する。図4は、第1フレーム53を反対面側から見た斜視図である。図5は、第1フレーム53を対向面側から見た斜視図である。なお、以下においては、第1フレーム53が、筐体1内に配置されているものとして説明する。
【0026】
第1フレーム53(「内蔵部材」の一例)は、フレーム部531と、コンデンサ取付け部532と、第2フレーム取付け部533と、脚座534と、を有する。
【0027】
フレーム部531は、対向面531Aと、反対面531Bと、V溝531C(「反射部」の一例)と、を有する。対向面531Aは、第1内面13Aおよび第2内面23Aに対向する。V溝531Cは、上下方向において隙間Qと対向する。V溝531Cは、対向面531Aに垂直な方向から見て、隙間Qに沿って形成されている。V溝531Cは、フレーム部531に凹み加工を施すことによって形成される。
【0028】
コンデンサ取付け部532は、コンデンサ52が固定される箇所である。
【0029】
第2フレーム取付け部533は、フレーム部531に対し垂直であり、第2フレーム54に接続される。
【0030】
脚座534は、筐体1を支持する脚部材(不図示)を装着するための筒状部材である。脚座534は、脚部材が挿入される挿入孔Pを有する。脚座534は、第1フレーム53と一体成型されている。
【0031】
(第1フレーム53と隙間Qとの位置関係)
実施形態に係る第1フレーム53と隙間Qとの位置関係について、図面を参照しながら説明する。図6は、図3のA−A切断線における断面図である。図7は、図3の部分拡大図である。
【0032】
図6に示すように、前カバー10の第1内面13Aと後カバー20の第2内面23Aは、隙間Qを介して同一平面上で連なる。
【0033】
V溝531Cは、第1斜面S1と第2斜面S2(それぞれ、「斜面」の一例)を有する。V溝531Cは、隙間Qから入射する光を筐体1内部に向けて反射する。すなわち、第1斜面S1あるいは第2斜面S2に入射した光は、第1内面13Aあるいは第2内面23Aに向かって反射される。
【0034】
本実施形態では、寸法のバラつきによる隙間Qの位置のずれを考慮して、隙間Qの短手方向(隙間Qの長手方向に直交する方向)において、V溝531Cの幅L1は、隙間Qの幅L2よりも大きい。また、V溝531Cは、対向面531Aに垂直かつ短手方向に沿った断面において、隙間Qの全体と上下方向で重なっている。すなわち、V溝531Cは、短手方向において、隙間Qの全域をカバーするように形成されている。なお、隙間Qの幅L1は、上下方向における前カバー10及び後カバー20の厚さL3よりも小さく、V溝531Cの幅L1は、上下方向におけるV溝531Cの深さL4よりも大きい。
【0035】
また、図7に示すように、隙間Qの長手方向において、V溝531Cの長さH1は、隙間Qの長さH2よりも大きい。また、V溝531Cは、対向面531Aに垂直かつ長手方向に沿った断面において、隙間Qの全体と上下方向で重なっている。すなわち、V溝531Cは、長手方向において、隙間Qの全域をカバーするように形成されている。
【0036】
(作用及び効果)
(1)実施形態に係るデジタルカメラ100おいて、第1フレーム53(「内蔵部材」の一例)は、対向面531Aに対して傾斜するとともに隙間Qに対向する第1斜面S1及び第2斜面S2(それぞれ、「斜面」の一例)を有するV溝531C(「反射部」の一例)を有する。
【0037】
そのため、隙間Qを介して筐体1の内部に入射する光を第1斜面S1及び第2斜面S2で反射することによって、筐体1の外部に光が出射することを抑制できる。このように、隙間Qから筐体1の内部に入射する光を筐体1の内部に閉じこめることによって、外部から隙間Qを介して第1フレーム53が見えることを抑制できるので、デジタルカメラ100の外観品質を向上することができる。
【0038】
(2)V溝531Cは、対向面531Aに対して凹んでいる。従って、例えばプレス加工によって第1フレーム53を作製する際にV溝531Cを同時に形成できるので、製造工程数が増加することを抑制できる。
【0039】
(3)V溝531Cは、対向面531Aに垂直な方向から見て、隙間Qに沿って形成されている。従って、V溝531Cが隙間Qと交差するように形成されている場合に比べて、筐体1の外部に光が出射することをより抑制することができる。
【0040】
(4)隙間Qの短手方向におけるV溝531Cの幅L1は、短手方向における隙間Qの幅L2よりも大きい。従って、V溝531Cの幅L1が隙間Qの幅L2よりも小さい場合に比べて、筐体1の外部に光が出射することをより抑制することができる。
【0041】
(5)V溝531Cは、対向面531Aに垂直かつ隙間Qの短手方向に沿った断面において、隙間Qの全体と対向面531Aに垂直な方向で重なっている。従って、短手方向において、V溝531Cの一部のみが隙間Qと重なる場合に比べて、筐体1の外部に光が出射することをより抑制することができる。
【0042】
(6)隙間Qの長手方向におけるV溝531Cの長さH1は、長手方向における隙間Qの長さH2よりも大きい。従って、V溝531Cの長さH1が隙間Qの長さH2よりも小さい場合に比べて、筐体1の外部に光が出射することをより抑制することができる。
【0043】
(7)V溝531Cは、対向面531Aに垂直かつ隙間Qの長手方向に沿った断面において、隙間Qの全体と対向面531Aに垂直な方向で重なっている。従って、長手方向において、V溝531Cの一部のみが隙間Qと重なる場合に比べて、筐体1の外部に光が出射することをより抑制することができる。
【0044】
(8)第1フレーム53は、筐体1を支持する脚部材を装着するための脚座534を有する。このように、脚座534を有する第1フレーム53は、脚部材を固定するために十分な強度を有している必要があるので、隙間Qを避けるように設計することは困難である。そのため、第1フレーム53が隙間Qと対向する場合が多いので、このような第1フレーム53にV溝531Cを形成することによりV溝531Cの効果が得られやすい。
【0045】
(9)第1フレーム53は、第1内面13A及び第2内面23Aに沿って配置される板状のフレームである。このような板状のフレームは、筐体1の形状を維持するために十分な強度を有している必要があるので、隙間Qを避けるように設計することは困難である。そのため、第1フレーム53が隙間Qと対向する場合が多いので、このような第1フレーム53にV溝531Cを形成することによりV溝531Cの効果が得られやすい。
【0046】
(その他の実施形態)
本発明は上記の実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0047】
(A)上記実施形態において、筐体1は、前カバー10、後カバー20及び上カバー30の3つのカバーによって構成されることとしたが、これに限られるものではない。筐体1は、2つ又は4つ以上のカバーによって構成されていてもよい。
【0048】
(B)上記実施形態において、隙間Qは、前カバー10と後カバー20との間に形成されることとしたが、これに限られるものではない。隙間Qは、前カバー10又は後カバー20と上カバー30との間に形成されてもよい。
【0049】
(C)上記実施形態において、V溝531Cは、第1フレーム53に形成されることとしたが、これに限られるものではない。例えば、バッテリーケース51が隙間Qと対向する場合には、V溝531Cは、バッテリーケース51の表面に形成されていればよい。この場合、バッテリーケース51が「内蔵部材」となる。
【0050】
(D)上記実施形態において、V溝531Cの第1斜面S1と第2斜面S2とは、隙間Qの短手方向において互いに対称に形成されることとしたが、これに限られるものではない。例えば、図8に示すように、V溝531Cの第1斜面S1と第2斜面S2とは、隙間Qの短手方向において互いに非対称に形成されていてもよい。
【0051】
(E)上記実施形態では、「反射部」の一例としてV溝531Cについて説明したが、図9に示すように、V溝531Cに代えて凸部534が形成されていてもよい。凸部534は、対向面531Aに対して傾斜する第3斜面S3と第4斜面S4とを有している。
【0052】
(F)上記実施形態では、「反射部」の一例としてV溝531Cについて説明したが、図10に示すように、V溝531Cに代えて複数の凸部535と複数の凹部536とが形成されていてもよい。この場合、各凸部535と各凹部536とによって第1斜面S1と第2斜面S2とが形成される。なお、各凸部535と各凹部536のそれぞれは、隙間Qの長手方向に沿って連続的に形成されてもよいし、隙間Qの長手方向に沿って断続的に形成されていてもよい。
【0053】
(G)上記実施形態では、隙間Qの短手方向において、V溝531Cの幅L1は、隙間Qの幅L2よりも大きいこととしたが、これに限られるものではない。図11に示すように、V溝531Cの幅L1は、隙間Qの幅L2よりも小さくてもよい。
【0054】
(H)上記実施形態において、V溝531Cは、対向面531Aに垂直かつ短手方向に沿った断面において、隙間Qの全体と上下方向で重なることとしたが、これに限られるものではない。図12に示すように、V溝531Cは、隙間Qの一部のみと上下方向で重なっていてもよい。
【0055】
(I)上記実施形態において、隙間Qの長手方向において、V溝531Cの長さH1は、隙間Qの長さH2よりも大きいこととしたが、これに限られるものではない。V溝531Cの長さH1は、隙間Qの長さH2より小さくてもよい。
【0056】
(J)上記実施形態において、V溝531Cは、対向面531Aに垂直かつ長手方向に沿った断面において、隙間Qの全体と上下方向で重なることとしたが、これに限られるものではない。図12に示すように、V溝531Cは、対向面531Aに垂直かつ長手方向に沿った断面において、隙間Qの一部のみと上下方向で重なっていてもよい。
【0057】
(K)上記実施形態において、V溝531Cの第1斜面S1と第2斜面S2とは、平面状に形成されることとしたが、これに限られるものではない。第1斜面S1と第2斜面S2とは、曲面状あるいは波面状などに形成されていてもよい。
【0058】
(L)上記実施形態において、V溝531Cは、第1斜面S1と第2斜面S2の2つの「斜面」を有することしたが、これに限られるものではない。V溝531Cは、1つ又は3つ以上の斜面を有していてもよい。
【0059】
(M)上記実施形態において、隙間Qは、加工バラつきを吸収するために意図的に形成されることとしたが、加工バラつきによって意図せず形成されるものであってもよい。この場合、隙間Qが、前カバー10と後カバー20との境界全域に渡って形成されていれば、V溝531Cを、前カバー10と後カバー20との境界全域に対応するように形成してもよい。
【0060】
(N)上記実施形態では、「撮像装置」の一例としてデジタルカメラ100を挙げて説明したが、「撮像装置」としてはビデオカメラなどが挙げられる。
【0061】
(O)上記実施形態では、隙間Qを介して筐体1の内部に入射する光を筐体1の内部に閉じこめることができる「筐体構造」を「撮像装置」に適用する場合について説明したが、このような「筐体構造」は、「撮像装置」に限らず、テレビ、DVDレコーダー、ICレコーダーなどの種々の「電子機器」に適用することができる。
【0062】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明によれば、外観品質を向上可能な筐体構造及び撮像装置を提供できるので、電子機器分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0064】
100…デジタルカメラ
1…筐体
2…シャッターボタン
3…レンズ
10…前カバー
11…前板
12…第1側板
13…第1底板
20…後カバー
21…後板
22…第2側板
23…第2底板
30…上カバー
40…マウントユニット
41…マウント
42…撮像素子
50…バッテリーユニット
51…バッテリーカバー
52…コンデンサ
53…第1フレーム
531…フレーム部
531A…対向面
531B…反対面
531C…V溝
532…コンデンサ取付け部
533…第2フレーム取付け部
534…脚座
535…凸部
536…凹部
54…第2フレーム
60…基板ユニット
61…基板
62…CPU
63…スロット
P…挿入孔
Q…隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1内面を有する第1カバーと、隙間を介して前記第1カバーと突き合わされ、前記隙間を介して前記第1内面に連なる第2内面を有する第2カバーと、を含む筐体と、
前記筐体に内蔵されており、前記第1内面及び前記第2内面に対向する対向面と、前記対向面に対して傾斜するとともに前記隙間と向かい合う斜面を有する反射部と、を含む内蔵部材と、
を備える筐体構造。
【請求項2】
前記反射部は、前記対向面に対して凹んでいる凹部である、
請求項1に記載の筐体構造。
【請求項3】
前記反射部は、前記対向面に対して突出している凸部である、
請求項1に記載の筐体構造。
【請求項4】
前記反射部は、前記対向面に垂直な方向から見た場合に、前記隙間に沿って形成されている、
請求項2又は3に記載の筐体構造。
【請求項5】
前記隙間の短手方向における前記反射部の幅は、前記短手方向における前記隙間の幅よりも大きい、
請求項1乃至4のいずれかに記載の筐体構造。
【請求項6】
前記反射部は、前記対向面に垂直かつ前記短手方向に沿った断面において、前記隙間の全体と前記対向面に垂直な方向で重なっている、
請求項5に記載の筐体構造。
【請求項7】
前記隙間の長手方向における前記反射部の長さは、前記長手方向における前記隙間の長さよりも大きい、
請求項1乃至6のいずれかに記載の筐体構造。
【請求項8】
前記反射部は、前記対向面に垂直かつ前記長手方向に沿った断面において、前記隙間の全体と前記対向面に垂直な方向で重なっている、
請求項7に記載の筐体構造。
【請求項9】
前記内蔵部材は、前記筐体を支持する脚部材を装着するための脚座を有する、
請求項1乃至8のいずれかに記載の筐体構造。
【請求項10】
前記内蔵部材は、前記第1内面及び前記第2内面に沿って配置される板状のフレームである、
請求項1乃至9のいずれかに記載の筐体構造。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかに記載の筐体構造と、
前記筐体に内蔵され、光を電気信号に変換する撮像素子と、
を備える撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−133304(P2012−133304A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85984(P2011−85984)
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】