説明

管理システム

【課題】 管理業務コストの削減や管理人の常駐スペースの確保といった集合住宅の居住者側及び管理業務事業者側の負担を軽減させる管理システムを提供する。
【解決手段】 管理システムは、マンション等の集合住宅に設置され、その集合住宅の各種管理業務に使用される管理端末10と、代行事業者により管理され、その各管理端末10と連携して各集合住宅の管理を行う管理サーバ20と、その代行事業者により使用される代行事業者端末30と、建物管理事業者により使用される管理事業者側端末40と、集合住宅に設置され、その設置箇所近傍を撮影する撮影装置50と、これら端末及びサーバ10、20、30、40、50を接続するネットワーク100とを有して構成される。集合住宅の居住者や外来者等は、管理端末10を操作して、集合住宅に関する情報について問い合わせると、管理サーバ20を介して代行事業者端末30とのテレビ通信が開始される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システムに関し、例えば分譲マンション、賃貸マンションといった集合住宅等の建築物に於いて常駐管理人や、受付スタッフの人員を不必要とした管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、マンションのような集合住宅等の建築物においては、住人の快適な居住を補佐するために管理人が常駐しており、管理人によって来訪者への対応、不審者の監視、安全性の確保等の種々のメンテナンス管理や、不在社宅に届いた宅配便のような荷物の代理受取、共用施設の維持管理などの業務が行われている。
【0003】
また、管理人は、日常業務のほか、居住者への伝言や各種情報の伝達、宅配便や小包等の宅配物の代理受領、保管業務も行っているため多忙であり、居住者のニーズに完璧に対応しようとすると24時間勤務をも強いられることになる。
【0004】
このような集合住宅等の建築物における管理業務を軽減させるために、最近では、マンション等のセキュリティ関係の技術が大きく発展し、火災発生や泥棒の侵入などを遠隔監視することが可能となり、異常発生時には、係員が短時間のうちに駆けつけることができるセキュリティシステムを採用することによって、管理人の業務内容がさらに少なくなるとともに、居住者には24時間のセキュリティサービスを提供することができるようになっている。
【0005】
また、このような集合住宅の管理業務を軽減するための従来技術の1つとして、特許文献1が開示するところのセキュリティ・システムがあった。
この特許文献1では、マンションの玄関等入口の管理人室に代わるものとして、インターホン、テレビカメラ等を有する端末装置を設置していた。訪問者は、この端末装置に訪問先の部屋番号を入力すると、その訪問先の部屋とインターホンによる会話が可能になるとともに、その訪問者の映像が訪問先の部屋に送信される。訪問先の人物は、その映像及び会話を確認して、その訪問者の訪問を受け入れると、所定のボタンを押下して、マンション玄関のドアを開扉させる。
このように、特許文献1では、映像・会話によって玄関入口等で訪問者の確認を行うので、その玄関等に管理人を配置することなく、マンション内に入ることのできる人物をある程度制限してセキュリティを確保することを可能としていた。
【特許文献1】特開2000−200396
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1を含む従来技術では、集合住宅等の建築物で発生したトラブルや設備の不備に対する対応が不十分である可能性があった。
例えば、前述したように、従来は、集合住宅等の建築物に監視カメラを設置し、管理センタ側で集合住宅内の様子を遠隔監視し、何らかのトラブルや設備の不備を発見した場合にその都度対応していたが、監視カメラでは把握できる範囲に限界があり、さらには、居住者等のその建築物の関係者からの意見や要望が伝わりにくく、建築物で発生したトラブルや設備の不備に対して迅速かつ適切な対応ができない場合があった。
【0007】
一方で、従来の技術をもってこれらトラブル等に的確に対応しようとするためには、やはり管理人を各建築物に常駐させる必要があるものの、建築物における前述のセキュリティシステムの導入もあって、その管理人の実働時間は実際には短く、そのほとんどが待機時間であって、業務効率が非常に悪いという問題があった。
このことから、建築物の管理業務を行う事業者側にとっては、その業務効率に対して管理人の人件費、管理人が常駐するスペースの確保、及びその常駐スペースの設備費等、膨大なコストの負担等が必要であり、居住者側にも多額の管理費負担を強いる結果となっていた。
【0008】
そのうえ、通常、管理人は昼間のみの勤務であって、夜間や土日祝祭日にはほとんど不在であり、管理人不在時にはマンション居住者に対して十分なサービスを提供できないという問題があった。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、管理業務コストの削減や管理人の常駐スペースの確保といった集合住宅の居住者側及び管理業務事業者側の負担を軽減させる管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するため、本発明の管理システムは、建築物に設置される管理端末(管理端末10)とシステム管理事業者(代行事業者)により管理される管理サーバ(管理サーバ20)とが通信ネットワークを介して接続されてなる管理システムであって、管理端末と管理サーバとが双方向通信可能なことを特徴とする。
【0011】
また、本発明によれば、管理端末は、操作者により所望の情報の取得要求が入力されると、取得要求された情報を表示することを特徴とする。
【0012】
また、本発明によれば、管理システムは、システム管理事業者及び/又は建築物の管理者(建物管理事業者)により操作される端末装置(代行事業者端末30、管理事業者側端末40)をさらに有し、管理端末は、通信ネットワークを介して管理サーバ及び/又は端末装置とのテレビ電話による通信機能を具備し、テレビ電話を介して管理端末の操作者が所望の情報に関する取得要求をシステム管理事業者又は建築物の管理者に要求可能なことを特徴とする。
【0013】
また、本発明によれば、管理端末は、操作者により建築物の施設利用の利用申込又は利用解除要求が入力されると、入力された利用申込又は利用解除要求を管理サーバへ送信し、管理サーバは、利用申込又は利用解除要求のあった施設の利用状況を参照し、利用状況を含む情報を管理端末へ送信し、管理端末は、管理サーバから送信された利用状況を含む情報を表示し、操作者により施設の利用申込又は利用解除要求が指定されると、指定された内容を管理サーバへ送信し、管理サーバは、管理端末から送信された施設の利用申込又は利用解約状況に基づいて施設の利用状況に関する情報を書き換えることにより、施設に対する利用申込又は利用解除処理を実行することを特徴とする。
【0014】
また、本発明によれば、管理システムは、建築物内の様子を撮影する1以上の撮影装置(撮影装置50)を有し、管理端末は、撮影装置により撮影された映像データを収集し、収集した映像データを管理サーバ及び/又は端末装置に対して送信可能であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明によれば、管理端末は、建築物に設けられた施設利用のための鍵を収納する鍵保管部(鍵保管部19)と、操作者により所持される情報記録媒体(IDカード)に記録された予めシステム管理事業者との契約により定め識別情報を読み取るリーダ機能(カード読取部17)と、を具備し、リーダ機能により読み取った識別情報に基づいて操作者を特定すると、操作者により利用が許可されている施設の鍵を貸与するため、鍵保管部を開錠することを特徴とする。
【0016】
また、本発明によれば、管理端末は、リーダ機能により、建築物に設けられた施設において作業を実施する業者が所持する情報記録媒体に記録された予めシステム管理事業者との契約により定めた識別情報を読み取ることで、業者の出退勤時刻を記録し、記録した情報を勤怠情報として端末装置へ送信することを特徴とする。
【0017】
また、本発明によれば、管理端末は、録音機能により伝言を録音し、伝言が録音された旨の情報を、伝言先の人物が使用する通信端末に送信することを特徴とする。
【0018】
また、本発明によれば、管理システムは、物品や配送物を収容するロッカー装置(ロッカー装置60)をさらに有し、管理端末は、ロッカー装置と通信ネットワークを介して接続され、ロッカー装置の利用者の認証を行い、認証の結果に基づいてロッカー装置の施錠及び開錠を制御することを特徴とする。
【0019】
また、本発明によれば、管理端末は、自端末の全部または一部がロッカー装置と一体となって構成されていることを特徴とする。
【0020】
また、本発明によれば、システム管理事業者は、管理システムを利用するためのソフトウェアを、建築物の管理者からの要求に応じて当該管理者に提供及び当該ソフトウェアの利用を許諾し、管理者の端末は、ソフトウェアを導入することで管理サーバ内で管理される建築物に関するデータへのアクセス権限を有し、管理システムによる建築物の管理が可能となることを特徴とする。
【0021】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、端末装置は、集合住宅の居住者や外来者からの集合住宅に関する問い合わせに対して、他の端末と通信を確立する等してその回答等を画面表示するので、通常その問い合わせに対応する管理人を配置する必要がなくなり、管理業務コストの削減や管理人の常駐スペースの確保といった集合住宅の居住者側及び管理業務事業者側の負担を軽減させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
<<第1の実施の形態>>
以下、図面を用いて、本発明の第1の実施の形態について説明を進める。なお、本実施の形態では、一例として、管理システムによる管理対象の建築物をマンション等の集合住宅とする。
【0024】
<構成>
(1)管理システムの全体構成
図1は、本発明の実施の形態における管理システムの構成を示す図である。以下、図を用いて、管理システムの構成について説明を進める。
管理システムは、マンション等の集合住宅に設置され、その集合住宅の各種管理業務に使用される管理端末10と、
集合住宅の管理業務を代行する事業者(以下、代行事業者という)により管理され、その各管理端末10と連携して各集合住宅の管理を行う管理サーバ20と、
その代行事業者により使用される代行事業者端末30と、
各集合住宅の管理業務を行う事業者(以下、建物管理事業者という)により使用される管理事業者側端末40と、
集合住宅に設置され、その設置箇所近傍を撮影する撮影装置50と、
これら端末、サーバ及び装置10、20、30、40、50を接続するネットワーク100とを有して構成される。
【0025】
本実施の形態において、この管理システムは、このような構成を備え、主に以下のような動作を行う。
集合住宅の居住者や外来者等は、管理端末10を操作して、集合住宅に関する情報について問い合わせると、管理サーバ20を介して代行事業者端末30とのテレビ通信が開始され、その集合住宅に関する詳細な情報を容易に得ることができる。
【0026】
管理端末10は、建物管理事業者が管理する1以上の集合住宅にそれぞれ設置された情報処理装置であって、集合住宅の居住者や外来者に対して集合住宅に関する各種情報を提供する。この管理端末10の構成については、後ほど詳細に説明する。
この管理端末10は、集合住宅の入口、玄関、エントランスホール、受付等、居住者だけでなく外来者も入場可能な場所に設置されることが好ましい。
【0027】
管理サーバ20は、建物管理事業者から集合住宅の管理業務の代行を委託された代行事業者により管理される情報処理装置であって、管理端末10への情報提供等を行う。
【0028】
代行事業者端末30は、その代行事業者が使用するPC等の情報処理装置である。
この代行事業者端末30には、マイク・スピーカ等からなり音声の入出力を行う音声入出力部と、画面表示を行うディスプレイと、この代行事業者端末30周囲の様子を撮影するカメラとが備えられており、ネットワーク100を介して前述の管理端末10とテレビ電話などによる相互通信を行うことができる。
【0029】
管理事業者側端末40は、前述の建物管理事業者により使用されるPC等の情報処理装置である。建物管理事業者は、この管理事業者側端末40を用いて、管理端末10に集合住宅に関する情報を登録したり、管理端末10等から各種情報を取得する。
【0030】
撮影装置50は、建物管理事業者により管理される各集合住宅にそれぞれ1以上設置される撮影装置であって、集合住宅内の監視カメラとしての機能を有する。
この撮影装置50は、集合住宅内の様子を撮影し、その撮影した映像データを管理端末10を介して建物管理事業者側に送信する。
【0031】
ネットワーク100は、例えばインターネット、LAN等のネットワークであり、その通信方式は限定されないものとする。
【0032】
(2)管理端末10の構成
図2は、本実施の形態における管理端末10の構成を示す図である。
図に示すように、管理端末10は、管理端末10全体を制御する制御部11と、ネットワーク100を介して管理サーバ20、代行事業者端末30、及び管理事業者側端末40と通信を行うとともに、撮影装置50から映像データを受信する通信部12と、画面表示を行うディスプレイ等の表示部13と、タッチパネルや各種キー・スイッチ等の操作部14と、管理端末10の周囲を撮影する撮影部15と、音声の入力及び出力を行う音声入出力部16と、管理端末10の操作者のIDカードから、書き込まれた情報を読み取るカード読取部17と、集合住宅に関する各種情報を格納する情報格納部18と、集合住宅の各施設の鍵を保管する鍵保管部19と、前述した撮影装置50により撮影された集合住宅内の映像データを蓄積する映像蓄積部21と、を有して構成される。
【0033】
制御部11は、主にCPU(Central Processing Unit)からなる部位であり、管理端末10の各部位の制御を行う。
【0034】
通信部12は、ネットワーク100を介して管理サーバ20、代行事業者端末30、または管理事業者側端末40とデータの送受信を行う。
【0035】
表示部13は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode−Ray Tube)ディスプレイ等の表示装置である。
【0036】
操作部14は、文字情報の入力等を行って、管理端末10を操作する部位である。
【0037】
撮影部15は、例えばカメラ等の管理端末10の周囲を撮影する部位である。
【0038】
音声入出力部16は、管理端末10の操作者の声等を入力するとともに、管理端末10の通信先から送信された音声データを音声として出力する。
例えば、この音声入出力部16は、マイク・スピーカを有して構成されるとしてもよい。
【0039】
本実施の形態では、管理端末10の操作者、すなわち集合住宅の居住者、または集合住宅の各種設備の管理・整備等を請け負う業者(以下、設備業者という)等の外来者等は、自身を特定するためのIDカードを保有するものとする。
カード読取部17は、そのIDカードに書き込まれた操作者に関する情報を読み取る。
なお、このIDカードに書き込まれた操作者の情報としては、例えば以下のものがある。
・操作者(集合住宅の居住者、設備業者)固有のID
・暗唱コード
・操作者名
・操作者の住所(居住者の場合は集合住宅の部屋番号等)等の連絡先
【0040】
情報格納部18は、例えばハードディスク等の情報を格納する部位である。
【0041】
鍵保管部19は、居住者が共用する場所、または設備業者による管理・整備対象の設備等に入室(入場)するための鍵を保管する部位である。
例えば、この居住者が共用する場所としては会議室やスポーツ施設等、設備業者による管理・整備対象の設備としてはボイラー室、エレベーターの制御室等がある。
また、鍵保管部19と集合住宅各所の鍵とは通常固定されており、鍵を取り外せない状態となっている。
【0042】
映像蓄積部21は、前述したように、集合住宅内の各所に設置された撮影装置50により撮影され、管理端末10に送信された映像データを蓄積する部位である。
例えば、この映像蓄積部21は、デジタルレコーダーであってもよい。また、この映像蓄積部21には、スイッチャー機能が設けられており、記録する映像データの送り元の撮影装置50を一定時間ごとに選択するようにしてもよい。
【0043】
(3)管理端末10の外観の一例
図3は、本実施の形態における管理端末10の外観の一例を示す図である。
以下、この図を用いて、管理端末10について説明を進める。なお、この図に示す外観及び各構成部位の形状・配置位置等は、あくまでも一例であり、これに限定されないものとする。
【0044】
この外観図では、管理端末10に、前述した表示部13と、操作部14と、撮影部15と、音声入出力部16と、カード読取部17と、鍵保管部19とが備えられていることが示されている。
【0045】
この図の例では、表示部13と操作部14とが一体型となっており、タッチパネル式液晶モニタを構成している。撮影部15は、テレビ電話用のWebカメラとして機能してもよい。また、この図の例では、音声入出力部16の形状は受話器型である。
これら各部13〜16は、主に代行事業者端末30とテレビ電話を行うときに用いられる。
【0046】
また、カード読取部17としてカード挿入口が備えられている。また、カード読取部17として、IDカード、または管理費等の決済用のクレジットカード上のコード情報(バーコード等)を読み取るためのバーコードリーダが備えられている。
また、図に示すように、管理端末10には、レシート等の紙媒体を印刷出力する印刷部が設けられていてもよい。
【0047】
また、管理端末10には鍵保管部19が備えられている。この図に示す例のように、この鍵保管部分には施錠可能な扉が設けられており、通常は閉扉されその鍵に触れることができない状態となるようにしてもよい。このとき、鍵の使用が許可された操作者に対しては、その扉が開扉し、鍵が鍵保管部19から解放され、鍵が使用可能な状態となる。
【0048】
また、この図の例では、制御部11、通信部12、情報格納部18及び映像蓄積部21は、管理端末10の筐体内に内蔵されている。
【0049】
<動作>
(1)テレビ電話による情報案内
図4は、本発明の実施の形態における管理システムによる情報案内動作の流れを示すシーケンスチャートである。以下、図に沿って、この情報案内動作の説明を進める。
【0050】
まず、操作者が自身のIDカードを管理端末10のカード挿入口に挿入等すると、カード読取部17は、その挿入されたIDカード内の情報を読み取る(ステップS101)。
【0051】
制御部11は、その読み取られた情報に含まれる暗唱コードと、予め情報格納部19に格納されている暗唱コードとを照合して操作者の認証を行う(ステップS102)。
この照合により操作者の認証が成功すると(ステップS102/Yes)、そのIDカードから読み取られた情報は情報格納部19に一時格納される(ステップS103)。
その後、表示部13は、初期メニュー画面を表示する(ステップS104)。
【0052】
図5は、この管理端末10の初期メニュー画面の一例を示す図である。
図に示すように、この初期メニュー画面には、以下のような各項目のキーが設けられており、その各キーを選択することにより、集合住宅に関する各種サービスの利用が可能である。
(1)テレビ電話による情報案内
(2)掲示板表示
(3)各種届出
(4)施設申し込み
(5)テレビ電話問い合わせ
(6)鍵の受け渡し
(7)設備業者等の勤怠管理動作
(8)集合住宅の管理費等の問い合わせ・決済
(9)集合住宅内の映像提供
(10)メッセージの提供
(11)集合住宅に関する情報案内
操作者は、カード読み取り後、管理端末10の操作部14を操作して、前述の初期メニュー画面上の所定のキーを選択すると、前述の各種サービス(1)〜(11)の利用を開始することができる。
【0053】
ここで、操作者は、管理端末10の操作部14を操作して、前述の初期メニュー画面上の所定のキーを選択すると、表示部13はテレビ電話による情報案内用の画面を表示する(ステップS105)。
図6は、その情報案内画面の一例を示す図である。
図に示すように、情報案内画面上には、「ショッピング」、「ライフサポート」、「ロッカーサービス」・・・といった案内可能な情報のカテゴリが表示されている。
操作者は、管理端末10の操作部14を操作して、この情報案内画面上の所定のキーを選択すると、表示部13は、その選択されたキーのカテゴリに含まれる案内可能な各種情報の項目を表示する(ステップS106)。
例えば、「ショッピング」のカテゴリを選択すると、「牛乳配達」、「新聞配達」、「食事・食材配達」、・・・といった各種項目が表示される。
【0054】
操作者は、管理端末10の操作部14を操作して、知りたい情報の項目を選択すると、その選択項目を担当する代行事業者端末30との間のテレビ電話による通信開始を要求する旨を、管理サーバ20に対して送信する(ステップS107)。
管理サーバ20は、そのテレビ電話の通信開始要求を受信すると、管理端末10と代行事業者端末30との間を相互接続し(ステップS108)、テレビ電話による相互通信が開始される。
このことにより、管理端末10の操作者は、その選択した項目担当の代行事業者側のオペレータとテレビ電話による通信が可能となり、集合住宅に関する問合せを行うことができるようになる。
このとき、管理端末10及び代行事業者端末30は、それぞれに備えられた撮影部により撮影された各操作者の映像等と、音声入出力部により収集された各操作者の音声等と、をリアルタイムで相互交換し、テレビ電話による通信を行う。
操作者は、このテレビ電話通信により、自身が選択した項目の情報について、通信相手のオペレータに問い合わせ、その内容の案内を受ける。
なお、音声入出力部16が電話の受話器の形状である場合には、項目選択後に、その受話器をオフフックにすることにより、管理端末10・代行事業者端末30間のテレビ電話通信が開始されるようにしてもよい。
【0055】
このようにして、操作者は、例えば集合住宅のエントランスホール等に設置された管理端末10を操作して、案内を受けたい情報の項目を選択すると、その選択項目担当のオペレータとテレビ電話で通信可能となるので、単なるメール交換等に比べて、リアルタイムでより詳細な選択項目の案内を容易に受けることが可能となるとともに、牛乳・新聞等の配達サービスの申込等を容易に行うことが可能となる。
また、建物管理事業者は、自身が管理する各集合住宅にそれぞれ管理人を置く必要が無いので、その人件費や管理人室等のスペースの節減を行うことが可能となる。
【0056】
(2)掲示板表示
図7は、本発明の実施の形態における管理システムによる掲示板表示動作の流れを示すフローチャートである。以下、図に沿って、この掲示板表示動作の説明を進める。
【0057】
まず、操作者が自身のIDカードを管理端末10のカード挿入口に挿入等すると、カード読取部17は、その挿入されたIDカード内の情報を読み取る(ステップS201)。
【0058】
制御部11は、その読み取られた情報に含まれる暗唱コードと、予め情報格納部19に格納されている暗唱コードとを照合して操作者の認証を行う(ステップS202)。
この照合により操作者の認証が成功すると(ステップS202/Yes)、そのIDカードから読み取られた情報は情報格納部19に一時格納される(ステップS203)。
その後、表示部13は、初期メニュー画面を表示する(ステップS204)。
【0059】
操作者は、管理端末10の操作部14を操作して、前述の初期メニュー画面上の所定のキーを選択すると、表示部13は掲示板の種類が示された画面を表示する。
ここで、本実施形態では、掲示板としては、以下に示すようなものがある。
・お知らせ掲示板
・共用設備業者連絡掲示板
・室内設備業者連絡掲示板
このお知らせ掲示板には、建物管理事業者や代行事業者側から居住者側等への連絡事項が示されている。また、共用/室内設備業者連絡掲示板には、集合住宅で作業を行う設備業者の連絡先等が示されている。
なお、共用設備業者とは、例えばエレベーター、オートロックシステム等のような集合住宅における共用設備の管理、整備、または修理等を行う業者を示す。また、室内設備業者とは、例えば水道、電気、ガス、電話、ユニットバス、キッチン等といったような集合住宅における各室内の設備の管理、整備、または修理等を行う業者を示す。
【0060】
操作者は、操作部14を操作して、初期メニュー画面上で「お知らせ掲示板」の表示を選択した場合(ステップS205/お知らせ掲示板)、表示部13は、集合住宅に関する告知情報が示された「お知らせ掲示板」を表示する(ステップS206)。
図8は、この「お知らせ掲示板」の表示例を示す図である。
図に示すように、この「お知らせ掲示板」には、例えば「ゴミ回収日のお知らせ」、「落し物について」、「エレベーター点検について」等、が表示される。居住者等は、この「お知らせ掲示板」を閲覧して集合住宅に関する行事のスケジュール等を確認する。
【0061】
一方、「共用設備業者連絡掲示板」の表示が選択された場合には(ステップS205/共用設備業者連絡掲示板)、表示部13は、共用設備業者の情報が示された「共用設備業者連絡掲示板」を表示する(ステップS207)。
図9は、この「共用設備業者連絡掲示板」の表示例を示す図である。
図に示すように、この「共用設備業者連絡掲示板」には、例えば共用設備業者の連絡先(住所、メールアドレス、電話番号)が示される。
操作者は、操作部14を用いて、画面上の所定のキーを選択して共有設備業者との通信開始を指定し(ステップS208)、受話器として機能する音声入出力部16をオフフックにすると(ステップS209)、現在表示されている共用設備業者先に発呼し、通話可能となる(ステップS210)。
【0062】
また、「室内設備業者連絡掲示板」の表示が選択された場合には(ステップS205/室内設備業者連絡掲示板)、室内設備業者の情報が示された「室内設備業者連絡掲示板」を表示する(ステップS211)。
この「室内設備業者連絡掲示板」には、例えば室内設備業者の連絡先(住所、メールアドレス、電話番号)が示される。
この室内設備業者の場合も、共用設備業者の場合と同様に、その「室内設備業者連絡掲示板」に表示中の業者先に発呼し、通話することができる(ステップS208〜S210)。
【0063】
このようにして、管理端末10は、居住者等からの要求に応じて、集合住宅に関する情報を表示するので、操作者は、その表示画面を閲覧して、集合住宅に関する行事や連絡事項等の内容を容易に確認することが可能となる。
また、管理端末10は、集合住宅の各種設備の業者に関する情報を表示するとともに、所定のキーを選択して、受話器をオフフックにすると、その業者と通話可能となるので、居住者等は、集合住宅の各種設備に対する問い合わせがあるとき、またはその各種設備に不具合が生じたとき等に、容易に連絡をとることができ、その問い合わせまたは不具合に迅速に対処することが可能となる。
また、建物管理事業者は、自身が管理する各集合住宅にそれぞれ管理人を置く必要が無いので、その人件費や管理人室等のスペースの節減を行うことが可能となる。
【0064】
なお、本実施の形態では、共用/室内設備業者掲示板表示後、その各掲示板に表示される設備業者と電話を掛けることができたが、その他、操作者は、操作部14を用いて設備業者宛のメッセージを入力し、その入力内容を掲示板上に表示される宛先に電子メールやFAXを送付できるようにしてもよい。
【0065】
また、建物管理事業者は、管理事業者側端末40を操作して、前述の各種掲示板の内容を示す情報を新たに入力し、その入力した情報を管理端末10に直接、または管理サーバ20を介して管理端末10に送信して、前述の管理端末10内の各種掲示板の情報を書き替えることができる。
【0066】
(3)各種届出
図10は、本発明の実施の形態における管理システムによる各種届出動作の流れを示すシーケンスチャートである。以下、図に沿って、操作者が、建物管理事業者側に転居等の届出を行うときの管理システムによる動作について説明する。
【0067】
まず、操作者が自身のIDカードを管理端末10のカード挿入口に挿入等すると、カード読取部17は、その挿入されたIDカード内の情報を読み取る(ステップS301)。
【0068】
制御部11は、その読み取られた情報に含まれる暗唱コードと、予め情報格納部19に格納されている暗唱コードとを照合して操作者の認証を行う(ステップS302)。
この照合により操作者の認証が成功すると(ステップS302/Yes)、そのIDカードから読み取られた情報は情報格納部19に一時格納される(ステップS303)。
その後、表示部13は、初期メニュー画面を表示する(ステップS304)。
【0069】
操作者は、管理端末10の操作部14を操作して、前述の初期メニュー画面上の所定のキーを選択すると、表示部13は、操作者が建物管理事業者側に対して各種届出を行うための画面を表示する(ステップS305)。
図11は、この届出画面の表示例を示す図である。
図に示すように、届出画面には、例えば「管理費等の口座変更」、「リフォームするとき」、「転居するとき」、「ペットを飼育するとき」といったような各種届出の項目が示される。
【0070】
次に、操作者が、操作部14を用いて届出画面上のそれらの各種届出項目から1つを選択すると、表示部13は、その選択された項目の届出方法を表示する(ステップS306)。
例えば、ここで、「管理費等の口座変更」が選択されたとき、表示部13は、前述の届出方法として、「管理費等の口座変更のご案内と所定の申し込み用紙を送付するので、送付先を入力して下さい」等のメッセージと、その入力欄とを表示する。
操作者は、操作部14を用いてその届出方法の表示画面上の入力欄などに必要事項を入力し(ステップS307)、その入力内容を管理サーバ20に送信して、所定の届出を行う(ステップS308)。
【0071】
その後、代行事業者は、例えば代行事業者端末30を用いて管理サーバ20にアクセスして、その管理サーバ20に送信され、格納された届出内容を表示させて確認する。そして、代行事業者は、その確認した届出内容に基づき、建物管理事業者に代行して、その届出作業を行う。
その届出作業の一例としては、例えば、管理サーバ20が口座変更の申込み用紙の送付先の情報を管理端末10から受信した場合、代行事業者は、その申込み用紙等の書類をその送付先に送付することがあげられる。
【0072】
このように、管理端末10は、ネットワーク100を介して管理サーバ20に対して集合住宅に関する各種届出の資料請求等を行うので、操作者は、従来手間のかかる集合住宅管理側への届出を容易に行うことが可能となる。
また、建物管理事業者は、自身が管理する各集合住宅にそれぞれ管理人を置く必要が無いので、その人件費や管理人室等のスペースの節減を行うことが可能となる。
【0073】
(4)施設申し込み
図12は、本発明の実施の形態における管理システムによる集合住宅の施設申し込み動作の流れを示すシーケンスチャートである。以下、図に沿って、操作者が、建物管理事業者側に集合住宅の施設の利用の申し込みを行うときの管理システムによる動作について説明する。
【0074】
まず、操作者が自身のIDカードを管理端末10のカード挿入口に挿入等すると、カード読取部17は、その挿入されたIDカード内の情報を読み取る(ステップS401)。
【0075】
制御部11は、その読み取られた情報に含まれる暗唱コードと、予め情報格納部19に格納されている暗唱コードとを照合して操作者の認証を行う(ステップS402)。
この照合により操作者の認証が成功すると(ステップS402/Yes)、そのIDカードから読み取られた情報は情報格納部19に一時格納される(ステップS403)。
その後、表示部13は、初期メニュー画面を表示する(ステップS404)。
【0076】
操作者は、管理端末10の操作部14を操作して、前述の初期メニュー画面上の所定のキーを選択すると、表示部13は、操作者が建物管理事業者側に対して使用の申込または解約を行う施設を選択するための画面を表示する(ステップS405)。
図13は、この使用の申込または解約を行う施設を選択するための画面の表示例を示す図である。
図に示すように、申込または解約を行う施設の選択画面には、例えば「駐車場」、「駐輪場」、「バイク置場」、「集会室」といったような、操作者が利用可能な集合住宅の各種施設名が示される。
この画面上の施設名には、それぞれ「申込」、「解約」のキーが設けられており、これらのキーを選択することにより、操作者は、各施設の利用の申込または解約を行うことができる。
【0077】
操作者は、操作部14を用いて、施設申し込み画面上の「申込」または「解約」のキーを選択すると、その施設利用の申込または解約の手続きを要求する旨の情報を管理サーバ20に送信する(ステップS406)。
【0078】
管理サーバ20は、その手続きの要求を受信すると、自身に格納されている、その利用申込または解約が要求された施設の利用状況を参照し、その利用状況を含む申込または解約手続きを行うための画面情報を管理端末10に送信し(ステップS407)、管理端末10は、その画面情報を受信すると、表示する(ステップS408)。
図14は、その施設利用の申込または解約の手続きを行うための画面情報の一例を示す図である。
図には、一例として、駐車場の申し込み手続きを行うための画面情報が示されている。この画面上には、集合住宅の駐車場の現在の空き状況が示されている。操作者は、この空き状況を確認し、操作部14を用いて、同画面上でこの駐車場の利用の開始時期及び駐車場所を指定する。
【0079】
管理端末10は、この申込または解約のための画面情報上で指定された情報(前述の例だと駐車場の利用開始時期と駐車場所)を管理サーバ20に送信する(ステップS409)。
建物管理事業者は、この管理端末10から送信された情報の内容に応じて、集合住宅の施設利用の申込または解約の手続きを行い、その申込または解約の手続きが完了すると、代行事業者端末30を操作して、今回の集合住宅における施設の申込又は解約の手続き内容を管理サーバ20に書き込んで、その手続きの結果を反映させる(ステップS410)。
例えば、前述の駐車場申込の例であれば、管理サーバ20は、自身に格納されている情報のうち、その申込が完了した駐車場所を、空き状態から現在使用中に書き替える。
【0080】
以上説明したように、本実施の形態によれば、管理端末10は、集合住宅の施設利用の申込または解約のための情報を表示し、管理サーバ20は、居住者等の操作者によって入力された、その申込または解約の内容に基づいて、集合住宅の施設利用の申込または解約の処理を行うので、居住者等は、建物管理事業者側にわざわざ出向くことなく、容易に集合住宅の施設利用の申込または解約の手続きを行うことができる。
また、建物管理事業者は、自身が管理する各集合住宅にそれぞれ管理人を置く必要が無いので、その人件費や管理人室等のスペースの節減を行うことが可能となる。
【0081】
(5)テレビ電話問い合わせ
図15は、本発明の実施の形態における管理システムによるテレビ電話の問い合わせ動作の流れを示すシーケンスチャートである。以下、図に沿って、操作者が、代行事業者側に対して、集合住宅に関する問い合わせを行うときの管理システムによる動作について説明する。
【0082】
まず、操作者が自身のIDカードを管理端末10のカード挿入口に挿入等すると、カード読取部17は、その挿入されたIDカード内の情報を読み取る(ステップS501)。
【0083】
制御部11は、その読み取られた情報に含まれる暗唱コードと、予め情報格納部19に格納されている暗唱コードとを照合して操作者の認証を行う(ステップS502)。
この照合により操作者の認証が成功すると(ステップS502/Yes)、そのIDカードから読み取られた情報は情報格納部19に一時格納される(ステップS503)。
その後、表示部13は、初期メニュー画面を表示する(ステップS504)。
【0084】
操作者は、管理端末10の操作部14を操作して、前述の初期メニュー画面上の所定のキーを選択すると、代行事業者端末30との間のテレビ電話による通信開始を要求する旨を、管理サーバ20に対して送信する(ステップS505)。
管理サーバ20は、そのテレビ電話の通信開始要求を受信すると、管理端末10と代行事業者端末30との間を相互接続し(ステップS506)、テレビ電話による相互通信が開始される。
このとき、管理端末10及び代行事業者端末30は、それぞれに備えられた撮影部により撮影された映像と、音声入出力部により収集された音声によりテレビ電話による相互通信を行う。
操作者は、このテレビ電話通信により、通信相手のオペレータに問い合わせ、その内容の案内を受ける。
なお、音声入出力部16が電話の受話器の形状である場合には、その受話器をオフフックにすることにより、管理端末10・代行事業者端末30間のテレビ電話通信が開始されるようにしてもよい。
【0085】
図16は、このテレビ電話通信時に、管理端末10側で表示される、テレビ電話による問い合わせ画面の一例を示す図である。
図に示すように、この管理端末10側の問い合わせ画面上には、通信相手の代行事業者端末30の操作者のライブ映像が表示される。
【0086】
居住者等は、管理端末10を用いてテレビ電話通信を行い、代行事業者に対して問い合わせを行うと、代行事業者は、代行事業者端末30を操作して、その問い合わせ内容を入力する(ステップS507)。
管理サーバ20は、この代行事業者により入力された問い合わせ内容を示す情報を管理端末10に送信する(ステップS508)。
【0087】
管理端末10は、その問い合わせ内容を示す情報を管理サーバ20から受信すると、図16に示すように、前述の管理端末10側の問い合わせ画面上に、その居住者等から代行事業者に問い合わせた内容が文字等で表示される(ステップS509)。
例えば、この図では、「水漏れがあったので対応して欲しい」旨の問い合わせ内容が示されている。
居住者は、その表示された問い合わせ内容でよければ、操作部14を用いて、その問い合わせ画面上の所定のキーを選択する。管理端末10は、このキー選択を認識すると、画面上に表示された内容で正式に代行事業者側に問い合わせる旨の情報(問い合わせ確認情報)を、管理サーバ20に送信する(ステップS510)。
【0088】
代行事業者端末30は、その問い合わせ確認情報を受信すると、その旨を画面上に表示する(ステップS511)。
その後、代行事業者は、その問い合わせ確認情報により正式に問い合わせを受けた内容に対して、具体的な対応を行う。
【0089】
以上説明したように、本実施の形態によれば、居住者等は、管理端末10を用いて、集合住宅に関する問い合わせを、建物管理事業者側に出向くことなく容易に行うことができる。
また、建物管理事業者は、自身が管理する各集合住宅にそれぞれ管理人を置く必要が無いので、その人件費や管理人室等のスペースの節減を行うことが可能となる。
【0090】
さらに、このテレビ電話の問い合わせ機能を利用して、テレビ会議を行うことができる。例えば、管理端末10を集合住宅の管理組合の理事会の会議室に設置し、その集合住宅の管理組合の理事会が、その管理端末10を用いて、管理事業者側端末40との間でテレビ電話により相互通信を行うことにより、互いに離れた場所にいる管理組合理事会と建物管理事業者との間で、容易に会議を行うことができる。
【0091】
(6)鍵の受け渡し
図17は、本発明の実施の形態における管理システムによる鍵の受け渡し動作の流れを示すフローチャートである。以下、図に沿って、設備業者が、集合住宅で作業等を行うために、その集合住宅の所定の場所の鍵を受け取るときの管理システムによる動作について説明する。
【0092】
まず、設備業者が自身のIDカードを管理端末10のカード挿入口に挿入等すると、カード読取部17は、その挿入されたIDカード内の情報を読み取る(ステップS601)。
【0093】
制御部11は、その読み取られた情報に含まれる暗唱コードと、予め情報格納部19に格納されている暗唱コードとを照合して業者の認証を行う(ステップS602)。
この照合により設備業者の認証が成功すると(ステップS602/Yes)、そのIDカードから読み取られた情報は情報格納部19に一時格納される(ステップS603)。
その後、表示部13は、初期メニュー画面を表示する(ステップS604)。
【0094】
設備業者は、管理端末10の操作部14を操作して、前述の初期メニュー画面上の所定のキーを選択すると、表示部13は、設備業者へ集合住宅の鍵の受け渡しを行うための画面を表示する(ステップS605)。
【0095】
図18は、その鍵の受け渡しのための画面の一例を示す図である。
図に示すように、この画面上には、IDカードから読み込まれた業者名が表示される。また、この画面上には、作業開始キー及び作業終了キーが設けられている。
【0096】
設備業者は、この画面上の作業開始キーを選択すると、制御部11は、鍵保管部19の扉のロックを解錠し、開扉可能にする(ステップS606)。
また、制御部11は、設備業者のIDカード挿入時に読み取った設備業者の作業場所の情報を参照して、その作業場所に該当する鍵と鍵保管部19とを互いに固定しているロックを解錠し、その鍵を鍵保管部19から取り出し可能な状態にする(ステップS607)。
設備業者は、そのロックのはずれた鍵を鍵保管部19から取り出した後、鍵保管部19の扉を閉扉すると、その扉のロックが再度施錠される(ステップS608)。
【0097】
その後、設備業者は、その取り出した鍵を携帯して、例えば生活用水タンクやボイラー等の作業場所に向かい、その鍵を用いて、集合住宅内の扉等を解錠して作業を行う。
【0098】
作業終了後、設備業者は、再度、管理端末10の設置場所を訪れて自身のIDカードを管理端末10のカード挿入口に挿入等してIDカード内の情報を読み込ませる。
そして、前述したステップS601〜S604と同様の一連の認証動作(ステップS609)の後、再度、表示部13は、鍵の受け渡しを行うための画面を表示する(ステップS610)。
【0099】
設備業者は、その画面上の作業終了キーを選択すると、制御部11は、鍵保管部19の扉のロックを再度解錠し、開扉可能にする(ステップS611)。
設備業者は、作業に使用した鍵を鍵保管部19の所定の場所に戻し、鍵保管部19の扉を閉扉すると、その扉が再度施錠される(ステップS612)。
【0100】
このように、本実施の形態によれば、集合住宅にて点検、整備、または修理等の作業を行う設備業者は、その作業を行うための煩雑な手続きを行うことなく、作業に必要な鍵を容易に取得することができ、作業時間の短縮を実現することが可能となる。
また、建物管理事業者は、自身が管理する各集合住宅にそれぞれ管理人を置くことなく、設備業者に作業場所への入場許可を与えることができるので、その人件費や管理人室等のスペースの節減を行うことが可能となる。
【0101】
なお、本実施の形態では、管理端末10は、業者のIDカードに書き込まれた作業場所に基づいて、設備業者に渡す鍵を選択していたが、さらに業者のIDカード内に、作業時間帯を示す情報が書き込まれている場合には、この作業時間帯に該当する鍵のロックをはずすようにしてもよい。ここで、IDカードを挿入した時刻が、作業時間帯から所定時間以上はずれている場合には、鍵のロックをはずさないままにしておくようにしてもよい。
【0102】
(7)設備業者等の勤怠管理
図19は、本発明の実施の形態における管理システムによる業者等の勤怠管理動作の流れを示すシーケンスチャートである。以下、図に沿って、設備業者が、集合住宅で作業等を行うときの管理システムによる設備業者の出退勤の管理動作について説明する。
【0103】
まず、設備業者が自身のIDカードを管理端末10のカード挿入口に挿入等すると、カード読取部17は、その挿入されたIDカード内の情報を読み取る(ステップS701)。
【0104】
制御部11は、その読み取られた情報に含まれる暗唱コードと、予め情報格納部19に格納されている暗唱コードとを照合して設備業者の認証を行う(ステップS702)。
この照合により設備業者の認証が成功すると(ステップS702/Yes)、そのIDカードから読み取られた情報は情報格納部19に一時格納される(ステップS703)。
その後、表示部13は、初期メニュー画面を表示する(ステップS704)。
【0105】
設備業者は、例えば集合住宅の清掃等の作業を行うために集合住宅に出勤したとき、前述のIDカード認証動作を行った後、管理端末10の操作部14を操作して、前述の初期メニュー画面上の所定のキーを選択すると、表示部13は、集合住宅において作業するときの勤怠管理を行うための画面を表示する(ステップS705)。
【0106】
図20は、その勤怠管理画面の一例を示す図である。
図に示すように、この画面上には、IDカードから読み込まれた個人名または設備業者名が表示される。
また、この画面上には、出退勤時にそれぞれ選択される出勤キー及び退勤キーが設けられている。
【0107】
設備業者は、操作部14を用いて、その画面上の出勤キーを選択すると、制御部11は、日付及び現在時刻を確認し、その日付及び時刻をその設備業者の出勤時刻として、IDカードから読み取った設備業者のIDに対応付けて情報格納部19に書き込む(ステップS706)。
【0108】
次に、制御部11は、その現在時刻を出勤時刻として表示部13に表示させる(ステップS707)。
【0109】
その後、設備業者は、IDカードを管理端末10から取り外し、清掃等の作業を行う。作業終了後、管理端末10の設置場所を訪れて自身のIDカードを管理端末10のカード挿入口に挿入等する。
そして、前述したステップS701〜S704と同様の一連の認証動作(ステップS708)の後、再度、表示部13は、その勤怠管理画面を表示する(ステップS709)。
【0110】
設備業者は、その画面上の退勤キーを選択すると、制御部11は、日付及び現在時刻を確認し、その日付及び時刻をその設備業者の退勤時刻として、IDカードから読み取った設備業者のIDに対応付けて情報格納部19に書き込む(ステップS710)。
【0111】
次に、制御部11は、その現在時刻を退勤時刻として表示部13に表示させる(ステップS711)。
【0112】
その後、管理端末10は、例えば一定期間ごとに、書き込んだ出退勤情報を管理サーバ20及び管理事業者側端末40に送信し、これらの送信情報は、それぞれ受信した管理サーバ20及び管理事業者側端末40に格納される(ステップS712、S713)。
代行事業者及び建物管理事業者は、それぞれ代行事業者端末30又は管理事業者側端末40を用いて、これらの受信情報を参照し、その集合住宅において作業を行う設備業者の出退勤状況を確認する。
【0113】
このようにして、管理端末10は、集合住宅に勤務した設備業者の出退勤管理を行い、その状況を代行事業者及び建物管理事業者に報告するので、建物管理事業者等は、自身が管理する各集合住宅にそれぞれ管理人を置くことなく、設備業者の出退勤管理を行うことができるので、その人件費や管理人室等のスペースの節減を行うことが可能となる。
【0114】
(8)集合住宅の管理費等の問い合わせ・決済
図21は、本発明の実施の形態における管理システムによる設備業者等の集合住宅の管理費等の問い合わせ・決済動作の流れを示すフローチャートである。以下、図に沿って、居住者等が、自身の集合住宅の管理費等の納付状況を問い合わせ、その管理費の納付を行うときの管理システムによる動作について説明する。
【0115】
まず、居住者等が自身のIDカードを管理端末10のカード挿入口に挿入等すると、カード読取部17は、その挿入されたIDカード内の情報を読み取る(ステップS801)。
【0116】
制御部11は、その読み取られた情報に含まれる暗唱コードと、予め情報格納部19に格納されている暗唱コードとを照合して居住者等の認証を行う(ステップS802)。
この照合により居住者等の認証が成功すると(ステップS802/Yes)、そのIDカードから読み取られた情報は情報格納部19に一時格納される(ステップS803)。
その後、表示部13は、初期メニュー画面を表示する(ステップS804)。
【0117】
居住者等は、管理端末10の操作部14を操作して、前述の初期メニュー画面上の所定のキーを選択すると、表示部13は、集合住宅の管理費等の問い合わせ等を行うための画面を表示する(ステップS805)。
【0118】
図22は、その集合住宅の管理費の問い合わせ等を行うための画面の一例を示す図である。
図に示すように、この画面上には、「未納管理費等の確認」、「未納管理費等の支払い」、「管理費等振込口座の表示」、「管理費等の内訳の確認」といった各項目が示されている。
【0119】
ここで、居住者等が、操作部14を用いて画面上の各項目のうちの1つを選択すると、表示部13は、その選択された項目の詳細な情報を表示する(ステップS806)。
例えば、居住者等が画面上の「未納管理費等の確認」を選択すると、制御部11は、ステップS803で一時格納した居住者等の情報を参照して、情報格納部19に格納されている各居住者による管理費等の納付状況の情報から、該当する居住者のものを抽出する。表示部13は、その抽出された居住者の管理費等の納付状況を表示する。
【0120】
図23は、その選択された項目の詳細な情報の一例を示す図であり、ここでは「未納管理費等の表示」の詳細な内容が示されている。
この図の例では、居住者の管理費等の各未納金額とその合計額とが示されている。
また、管理端末10を操作する居住者等に、管理費の未納分がある場合には、この画面上に、さらに「クレジットカードによる未納管理費等の支払いができる」旨のメッセージが表示される。
ここで、居住者等は、操作部14を用いてこの画面上の所定のキーを選択すると、表示部13は、「クレジットカードをカード挿入口に差し込んでください」等のメッセージが示された決済用の画面を表示する(ステップS807)。
【0121】
居住者等は、管理端末10のクレジットカード挿入口に自身のクレジットカードを差し込むと、制御部11は、その差し込まれたクレジットカード内の情報(カード名義、カード番号等)を読み取って(ステップS808/Yes)、通信部12は、その読み取られたカード情報と、支払額とをクレジット会社等の決済用のサーバ(図示せず)に送信して、決済処理を依頼する(ステップS809)。
クレジット会社等の決済用のサーバは、銀行等の金融機関のサーバと通信し、その依頼を受けた決済処理を行う。
【0122】
その後、管理端末10は、決済処理の完了通知を、クレジット会社等の決済用のサーバから受信すると(ステップS810/Yes)、自身に格納されている管理費等の納付状況の情報のうち、該当する居住者等の情報を「未納」から「納付済み」に書き替える(ステップS811)。
【0123】
このように、管理端末10は、居住者の管理費等の納付状況を表示し、未納分がある場合には、クレジットカード等を用いてその場で納付処理を行うので、居住者等は、建物管理事業者側と煩雑な手続きをとることなく、自身が居住する集合住宅の管理費等の納付状況の確認及びその支払いを容易に行うことが可能となる。
また、建物管理事業者等は、自身が管理する各集合住宅にそれぞれ管理人を置くことなく、業者の出退勤管理を行うことができるので、その人件費や管理人室等のスペースの節減を行うことが可能となる。
【0124】
(9)集合住宅内の映像提供
また、代行事業者は、建物管理事業者からの依頼を受けて、その建物管理事業者が管理する集合住宅内の映像を提供する。以下、図に沿って、この映像提供動作について説明する。
【0125】
図24は、管理システムによる、この集合住宅内の映像提供動作の流れを示すシーケンスチャートである。
集合住宅内に設置された撮影装置50は、その設置場所付近を撮影し、その映像データを管理端末10に送信する(ステップS901)。
【0126】
管理端末10は、その映像データを受信すると、その受信した映像データを映像蓄積部21に書き込んでいく(ステップS902)。
【0127】
また、管理端末10は、その受信した映像データをネットワーク100を介して管理事業者側端末40にリアルタイムで送信する(ステップS903)。
管理事業者側端末40は、この配信された映像を表示し(ステップS904)、建物管理事業者は、この集合住宅内の映像を確認する。
【0128】
このように、管理端末10は、集合住宅内に設置された各撮影装置50から映像データを受信すると、映像蓄積部21内に書き込み、管理事業者側端末40に映像を配信するサーバとして機能する。また、管理事業者側端末40は、集合住宅内の映像をリアルタイムで表示するので、建物管理事業者は、自身が管理する集合住宅から離れた場所であっても、その集合住宅内の様子をリアルタイムで容易に確認することができ、集合住宅内で起きたトラブル等に迅速に対処することが可能となる。
特に、建物管理事業者は、複数の集合住宅を管理しているとき、その集合住宅内の様子の確認作業を著しく軽減させることができ、その管理人や警備員等の人件費等の削減を可能にする。また、各集合住宅内に、その管理人や警備員等の待機スペースを設ける必要が無いため、集合住宅のスペースを有効に利用することが可能となる。
【0129】
また、建物管理事業者が集合住宅内の様子を繰り返し確認したいときには、建物管理事業者は、管理事業者側端末40を用いて、自身が管理する集合住宅内の映像データを要求する。管理端末10は、この要求に応じて、映像蓄積部21に蓄積された映像データを管理事業者側端末40に再度送信する。
または、この要求に応じて、代行事業者は、管理端末10を用いて、その映像蓄積部21内の映像データをDVD等の情報記録媒体に記録させ、建物管理事業者に送付するようにしてもよい。
【0130】
(10)メッセージの提供
図25は、本発明の実施の形態において、居住者や設備業者等へメッセージを伝言するときの管理システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。以下、図に沿って、管理システムによるメッセージの伝言動作について説明する。
なお、メッセージの伝言元及び伝言先は、居住者、設備業者、建物管理事業者または代行事業者等、特に限定しないものとする。
【0131】
まず、メッセージを伝える側の人物(以下、伝言元人物という)は、管理端末10の操作部14を操作して、メッセージの伝言サービスを利用するためのキーを選択する(ステップS1001)。
【0132】
次に、伝言側人物は、自分の個人情報(氏名、連絡先等)、及び伝言相手先の個人情報(名前、IDカードのID、連絡先、住所(マンションやホテルであれば部屋ナンバー))を操作部14を用いて入力する(ステップS1002)。
【0133】
次に、伝言元人物が音声入出力部16に対して伝えたいメッセージ内容を話す。音声入出力部16は、その伝言元人物の声を収集し、その収集された音声データは、前述の伝言側人物及び伝言相手先の情報に対応付けて情報格納部18に格納される(ステップS1003)。
このとき、管理端末10は、その音声データに、現在時刻の情報を一緒に対応付けるようにしてもよい。
【0134】
次に、管理端末10の通信部12は、伝言相手先のアドレス宛に「メッセージを受け取った」旨の通知メール等を送信する(ステップS1004)。
【0135】
伝言相手先の人物の端末装置は、その通知メールを受信すると、その受信した旨を文字、画像または着信音等で、その伝言相手先人物に通知する(ステップS1005)。
伝言相手先の人物は、自分の端末にその通知メールが来たことを確認すると、管理端末10の設置場所に向かう。そこで、伝言相手先の人物が、自分のIDカードをカード挿入口に挿入したり、暗証番号を入力したりすると、管理端末10は、その伝言相手先の人物の認証を行う(ステップS1006)。
管理端末10は、認証の結果、その伝言相手先宛のメッセージが情報格納部18に格納されていると判断した場合には(ステップS1007/Yes)、そのメッセージの音声データを再生する(ステップS1008)。
【0136】
このように、メッセージの伝言元の人物は、管理端末10に自分の伝えたいメッセージを預かってもらうことにより、そのメッセージを伝言相手に確実に伝えることが可能となる。特に、その伝言相手先がメッセージを受信するための端末を保有していないときであっても、伝言元人物は、その伝言相手先に対して容易にメッセージを伝えることができる。
【0137】
なお、本実施の形態では、管理端末10は、伝言元人物が吹き込んだ音声メッセージを蓄積していたが、文字データの形式で蓄積しておいてもよい。
例えば、伝言元人物は、管理端末10の操作部14を用いて文字メッセージをキー入力するようにしてもよい。
【0138】
また、他の方法としては、伝言元人物は、管理端末10のテレビ電話機能を用いて、代行事業者端末30のオペレータと会話し、そのオペレータがその伝言元人物のメッセージを代行事業者端末30を用いて文字入力するようにしてもよい。このとき、代行事業者端末30は、オペレータが文字入力したメッセージを管理端末10に送信し、管理端末10の表示部13は、その場でそのメッセージを表示する。伝言元人物は、この画面表示されたメッセージ内容を確認し、その内容で正しければ操作部14を用いて所定のキー操作を行い、管理端末10はその文字データをメッセージとして蓄積する。
その後、同様に、管理端末10は、伝言相手先の端末にメッセージを預かっている旨の通知メール等を送信し、その通知メールを受け取った送信先相手は、管理端末10の設置場所へ移動し、メッセージ内容を確認する。
【0139】
図26は、この伝言相手先宛のメッセージが表示された画面の一例を示す図である。
図に示すように、このメッセージ画面上には、例えば、「伝言相手先の名前」、「メッセージ送信日」、「メッセージのタイトル」、「メッセージ内容」等が表示される。
この図の例では、集合住宅の居住人である操作者に対して、管理費の未納分の支払を促すメッセージが建物管理事業者側から送られている。その後、前述した管理費等の決済動作に移行するようにしてもよい。
【0140】
なお、前述の例では、管理端末10は、メッセージを預かっている旨の通知メールを送信先相手の端末に送信していたが、音声又は文字データによるメッセージ自体を送信するようにしてもよい。
【0141】
(11)集合住宅に関する情報の提供
また、以上説明した他、操作者は、管理端末10を用いて、集合住宅に関する各種情報を閲覧することができる。
【0142】
操作者は、前述のIDカードによる認証を行った後、操作部14を用いて、前述の初期メニュー画面上から閲覧したい情報の項目を選択すると、表示部13は、その選択された項目の情報を表示する。
この管理端末10に表示される情報には、例えば、以下のようなものがある。
・集合住宅の近隣情報
・管理組合情報
・集合住宅内の情報
このうち、集合住宅の近隣情報としては、例えば、管理端末10が設置されている集合住宅の近隣の行政機関(区役所、警察署、消防署、郵便局、図書館、清掃局等)、病院、学校、商業施設等の情報が提供される。
また、前述の管理組合情報としては、管理端末10の設置集合住宅の管理組合の議事録、会計、活動履歴、集合住宅の使用規則等の情報が提供される。
また、前述の集合住宅内の情報としては、例えば、マンション法、集合住宅の専有部分と共有部分の区分、バルコニーの使用について、集合住宅の保険について等、管理端末10が設置されている集合住宅内に関する情報が提供される。
【0143】
このように、管理端末10は、操作者のIDカードの認証が成功すると、集合住宅に関する各種情報を表示するので、操作者は、自身が希望する集合住宅に関する各種情報を容易に閲覧することが可能となる。
【0144】
<第1の実施形態のまとめ>
以上説明したように、本実施の形態によれば、管理端末10は、操作者のID認証が成功すると、代行事業者端末30とのテレビ電話による通信を開始するので、集合住宅の居住者や外来者等は、自身が知りたい集合住宅に関する詳細な情報を容易に取得することが可能となる。
また、集合住宅の管理側は、自身が管理する集合住宅に管理人等を配置することなく、その集合住宅の居住者の要望に容易に対応することができ、その管理人等が通常待機するためのスペースを削減し、集合住宅内のスペースを有効利用することが可能となる。
【0145】
また、本実施の形態によれば、管理端末10は、居住者による転居等の届出及び集合住宅の施設利用の申込/解約を受け付けると、現在の施設の利用状況等を参照して各種処理を行うので、居住者等は、集合住宅の管理側を訪れることなく、短時間で容易に、それら集合住宅への各種届出や申込/解約を行うことが可能となる。
このとき、集合住宅の管理側は、それら各種届出や申込/解約作業を行うための管理人等を集合住宅に配置させる必要がなくなり、その管理人等の人件費を削減し、さらにはその管理人等が通常待機するためのスペースを削減し、集合住宅内のスペースを有効利用することが可能となる。
【0146】
また、本実施の形態によれば、管理端末10は、居住者や外来者のID認証が成功すると、そのIDに該当する、集合住宅の各施設の鍵をそれら居住者などに提供するので、居住者等は集合住宅の共用施設等を容易に利用することができる。また、このとき、業者等は、その集合住宅内の各施設の鍵を迅速かつ容易に取得することができるので、その施設の点検、整備、及び修理等の作業時間を短縮することが可能となる。
さらには、集合住宅の管理側は、自身が管理する集合住宅の各種施設の鍵を管理するための管理人を、それぞれ集合住宅に配置する必要が無いため、その人件費の削減を実現することができるとともに、その管理人が常時待機するスペースを削減し集合住宅内のスペースを有効利用することが可能となる。
【0147】
また、本実施の形態によれば、建物管理事業者10は、各種作業を行う業者が集合住宅に出退勤したときに、その出退勤時刻を記録し、その記録を集合住宅の管理側等に報告するので、集合住宅の管理側は、その業者の出退勤管理を行う管理人を集合住宅に配置することなく、その業者の作業時間を容易に把握することが可能となる。
また、集合住宅の管理人を集合住宅に配置する必要がないことから、その管理人の人件費を節減し、さらにはその管理人が常時待機するスペース分削減することができ、集合住宅内のスペースの有効利用を実現することが可能となる。
【0148】
また、本実施の形態によれば、管理端末10は、撮影装置50により撮影された集合住宅内の様子の映像データを、自身に蓄積し、リアルタイムで集合住宅の管理側に送信するので、集合住宅の管理側は、自身が管理する集合住宅内の状況を、集合住宅から離れた場所で容易に把握することが可能となる。
また、このときも、管理人の人件費を節減し、さらにはその管理人が常時待機するスペース分削減することができ、集合住宅内のスペースの有効利用を実現することが可能となる。
【0149】
なお、本実施の形態では、居住者や設備業者は、その個人または組織を特定するためのIDカードを保有していたが、このIDカードは建物管理事業者または代行事業者等から与えられるものであってもよい。
また、このIDカードは、カード形状に限定されず、その情報の記録方式も、磁気、光、光磁気、半導体等様々なものであってよく、限定されないものとする。
また、そのIDカードを含む情報記録媒体の読取方式も、接触型及び非接触型のうちのいずれであってもよい。
【0150】
<<第2の実施の形態>>
以下、本実施の形態における管理システムの構成及び動作は、特記しない限り、第1の実施の形態と同様であるものとして説明を進める。
以上説明した第1の実施の形態では、管理端末10と撮影装置50とがネットワークで接続されていた。
これに対し、第2の実施の形態では、管理端末10に、さらに、集合住宅の関係者等の荷物を預け入れるロッカー装置60がネットワークで接続された構成となっている。
このロッカー装置60は、集合住宅に設置される物品や配送物の収容装置であって、暗唱コードを入力し、照合することにより解錠され、それら物品や配送物の出し入れが可能となる。
【0151】
図27は、この第2の実施の形態における管理システムの構成を示す図である。
図に示すように、この第2の実施の形態では、管理端末10に、ネットワークを介して撮影装置50及びロッカー装置60が接続されている。このとき、管理端末10は、撮影装置50により撮影された映像の配信サーバとして機能するとともに、ロッカー装置60の施錠及び解錠の制御装置として機能する。例えば、管理端末10は、鍵の受け渡し時と同様に、IDカード等の情報記録媒体に書き込まれた暗唱コードを読み取って認証を行う。認証が成功すると、管理端末10はロッカー装置60の扉の鍵を解錠し、ロッカー装置60から物品や配送物を自由に出し入れできるようになる。
【0152】
このように、本実施の形態では、管理端末10は、さらにロッカー装置60の施錠・解錠を制御することにより、居住者や設置業者等といった集合住宅の関係者が預けた荷物等の保管のセキュリティを強化することが可能となる。
【0153】
<<第3の実施の形態>>
以下、本実施の形態における管理システムの構成及び動作は、特記しない限り、第2の実施の形態と同様であるものとして説明を進める。
以上説明した第2の実施の形態では、管理端末10にロッカー装置60がネットワークで接続され、管理端末10は、そのロッカー装置60の施錠・解錠を制御していた。
これに対し、本実施の形態では、前述した管理端末10のハードウェア及びソフトウェア部分の一部を、ロッカー装置60と一体に形成するものとする。
【0154】
図28は、本発明の第3の実施の形態における管理端末10、撮影装置50及びロッカー装置60の構成を示す図である。
例えば、図に示すように、管理端末10の構成部位のうち、制御部11、通信部12、カード読取部17、情報格納部18、鍵保管部19及び映像蓄積部21等から構成される部分(以下、ロッカー部分という)をロッカー装置60と一体に形成し、残りの表示部13、操作部14、撮影部15及び音声入出力部16等から構成される部分(以下、ディスプレイ部分という)をそのロッカー部分と分離して設け、その両部分をネットワーク接続する構成をとるようにしてもよい。また、撮影装置50は通信部12に接続される。
【0155】
また、図29は、本発明の第3の実施の形態における管理端末10、撮影装置50及びロッカー装置60の他の構成例を示す図である。
この図の例では、管理端末10の構成部位のうち、制御部11、通信部12、情報格納部18、鍵保管部19及び映像蓄積部21等から構成される部分(以下、ロッカー部分という)をロッカー装置60と一体に形成する。この例では、ロッカー装置60の収容室の1つを鍵保管部19として使用し、その収容室のロッカー扉を開扉すると、収容されている鍵を取り出すことができる。
また、残りの表示部13、操作部14、撮影部15、音声入出力部16及びカード読取部17、等から構成される部分(以下、ディスプレイ部分という)をそのロッカー部分と分離して設け、その両部分はネットワークで相互接続されている。また、撮影装置50は通信部12に接続されている。
【0156】
このように、管理端末10の一部分をロッカー装置60と一体に形成することにより、管理端末10の小型化を実現することができる。例えば、図に示す例では、前述のディスプレイ部分を薄型に形成することができ、いわゆる壁掛け式テレビのように設置することで、その管理端末10の設置場所の省スペース化を実現することが可能となる。また、代行事業者がそのロッカー装置60の保守管理を担当しているとき、その保守管理作業時の移動機会を低減させ、作業効率を向上させることが可能となる。
【0157】
<<第4の実施の形態>>
以下、本実施の形態における管理システムの構成及び動作は、特記しない限り、第2の実施の形態と同様であるものとして説明を進める。
以上説明した第2の実施の形態では、管理端末10にロッカー装置60がネットワークで接続され、管理端末10は、そのロッカー装置60の施錠・解錠を制御していた。
また、第3の実施の形態では、前述した管理端末10のハードウェア及びソフトウェア部分の一部を、ロッカー装置60と一体に形成していた。
これに対し、本実施の形態では、管理端末10とロッカー装置60とを完全に一体化して形成するものとする。
【0158】
図30は、本発明の第4の実施の形態における管理端末10、撮影装置50及びロッカー装置60の構成を示す図である。
図に示すように、本実施の形態では、管理端末10とロッカー装置60とが一体的に構成されており、このロッカー装置60と一体的に構成される管理端末10の通信部12には、撮影装置50が接続される。
【0159】
このように、管理端末10とロッカー装置60とを一体として構成することにより、管理端末10及びロッカー装置60の設置場所の省スペース化を実現することが可能となる。また、代行事業者がそのロッカー装置60の保守管理を担当しているとき、その保守管理作業時の移動機会を低減させ、作業効率を向上させることが可能となる。
【0160】
<<第5の実施の形態>>
以下、本実施の形態における管理システムの構成及び動作は、特記しない限り、第1、第2または第3の実施の形態と同様であるものとして説明を進める。
以上説明した実施の形態における管理システムは、代行事業者が使用する代行事業者端末30と、建物管理事業者が使用する管理事業者側端末40と、を有していた。
これに対し、本実施の形態における管理システムは、それら各端末30,40の代わりに、建物管理事業者が使用する事業者端末70を有する。
図31は、本発明の第4の実施の形態における管理システムの構成を示す図である。以下、図を用いて、本実施の形態について説明する。
【0161】
この事業者端末70は、前述の代行事業者端末30及び管理事業者側端末40を併せた機能を有している。例えば、代行事業者は、その代行事業者端末30及び管理事業者側端末40を併せた機能を実現するためのプログラムやデータが書き込まれたソフトウェアを一定の利用料金を対価として建物管理事業者に配布するようにしてもよい。このとき、建物管理事業者は、例えば汎用のPCにそのソフトウェアをインストールして、そのインストール済みのPCを事業者端末70として使用する。
【0162】
このように、建物管理事業者側で使用する端末に、さらに代行事業者端末30の機能を追加したことにより、建物管理事業者側でも管理端末10側との間でテレビ電話通信を行うことができ、集合住宅側からの問い合わせを直接受けることができるようになる。
【0163】
<<第6の実施の形態>>
以下、本実施の形態における管理システムの構成及び動作は、特記しない限り、第1、第2、第3または第4の実施の形態と同様であるものとして説明を進める。
以上説明した実施の形態では、管理サーバ20は、例えば、テレビ電話通信の接続動作、集合住宅に関する各種届出の受付・管理、集合住宅の施設利用の申込または解約の受付・管理、設備業者の出退勤の管理・報告等を行う機能を備えていた。
本実施の形態では、これら管理サーバ20の機能が、管理端末10に備えられているものとする。
【0164】
図32は、本発明の第6の実施の形態における管理システムの構成を示す図である。
図に示すように、本実施の形態における管理システムでは、管理サーバ20が設置されておらず、管理端末10が管理サーバ20として機能する。
例えば、管理端末10は、前述のように集合住宅に関する各種届出、あるいは施設利用の申込/解約をその集合住宅の関係者から受け付け、それらの各状況を情報格納部18に格納し管理する。管理端末10は、これらの各種届出、利用の申込/解約の各状況を示す情報を、管理事業者側端末40または事業者端末70に送信して通知する。
【0165】
さらに、管理端末10は、インターネット及び集合住宅の各部屋の通信端末(PC)に接続され、インターネット接続等といったインターネットサービスを居住者に提供するインターネットサーバとして機能するようにしてもよい。
また、管理端末10は、各部屋の端末宛の電子メールを預かるメールサーバとして機能するようにしてもよい。
【0166】
以上説明したように、本実施の形態によれば、管理端末10は、建物管理事業者側へ集合住宅内の映像を配信するサーバとして機能することに加え、管理サーバ20、インターネットサーバとして機能するようにすることができる。
このように、各集合住宅ごとに設置する管理端末10に多様なサーバ機能を具備させることにより、集合住宅の居住者等へのサービスの品質を向上させることができるとともに、管理対象の集合住宅が多数であるとき、これらの集合住宅を管理するサーバの負担を分散させることが可能となる。
【0167】
<<実施形態のまとめ>>
また、代行事業者は、建物管理事業者とライセンス契約等を交わし、前述の代行事業者端末30と同様の機能を実現するためのプログラムやデータが書き込まれたソフトウェア(パッケージ)を一定の利用料金を対価として建物管理事業者に提供するようにしてもよい。この配布方法としては、ソフトウェアをCD−ROM等の記録媒体に記録して配布するようにしてもよいし、管理サーバ20がASPサーバとして機能してネットワーク100を介して管理事業者側端末40にダウンロードするようにしてもよく、この提供方法はこれらに限定されないものとする。
建物管理事業者は、ダウンロード又は記録媒体により取得したソフトウェアを管理事業者側端末40にインストールすると、その管理事業者側端末40は、代行事業者端末30と同様の機能を備えることとなる。
ソフトウェアをインストール後には、管理事業者側端末40は、代行事業者端末30と同様に、管理サーバ20内のデータベースへアクセスが可能となる。すなわち、建物管理事業者は、自分自身が管理する集合住宅等において、作業を行う設備事業者の出退勤記録、管理費の支払状況・転居予定等の各種届出の状況/予定、又は駐車場等の施設の利用/解約状況等の情報を管理事業者側端末40を用いて閲覧することが可能となる。
なお、代行事業者は、ソフトウェアの提供とともに、管理サーバ20へアクセスするためのパスワード及びIDを建物管理事業者側に付与するものとする。建物管理事業者は、このパスワード及びIDを用いてログインし、自分が管理する集合住宅等の情報のみを閲覧することができる。
【0168】
このように、建物管理事業者側は、自分の建物における管理業務を代行事業者側に完全に委託することもできるし、前述のソフトウェアにより自分自身で管理することもできる。さらに、建物管理事業者側は、管理業務の一部だけを代行事業者側に委託したり、ある時間帯の管理業務のみを代行事業者側に委託したりすることができる。
例えば、建物管理事業者は、管理費の支払状況の管理業務のみを代行事業者に委託したり、夜間だけ管理業務を委託したりといったことが可能である。
【0169】
以上説明したように、建物管理事業者側は、代行事業者とライセンス契約等を結び、自身が管理する建物に関するデータの管理業務を、自ら行ったり、代行事業者に委託したり、任意に選択できるので、建物に関するデータ管理を状況に応じ、効率的に行うことが可能となる。
【0170】
上記の管理端末10、管理サーバ20、代行事業者端末30、または管理事業者側端末40は、主にCPUとメモリにロードされたプログラムによって実現される。ただし、それ以外の任意のハードウェアおよびソフトウェアの組合せによってこの装置またはサーバを構成することも可能であり、その設計自由度の高さは当業者には容易に理解されるところである。
また、上記の管理端末10、管理サーバ20、代行事業者端末30、または管理事業者側端末40をソフトウェアモジュール群として構成する場合、このプログラムは、光記録媒体、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、または半導体等の記録媒体に記録され、上記の記録媒体からロードされるようにしてもよいし、所定のネットワークを介して接続されている外部機器からロードされるようにしてもよい。
【0171】
なお、上記の実施例は本発明の好適な実施の一例であり、本発明の実施例は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0172】
【図1】本発明の第1の実施の形態における管理システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における管理端末の構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における管理端末の外観の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における管理システムによる情報案内動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【図5】管理端末の初期メニュー画面の一例を示す図である。
【図6】情報案内画面の一例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における管理システムによる掲示板表示動作の流れを示すフローチャートである。
【図8】お知らせ掲示板の表示例を示す図である。
【図9】共用設備業者連絡掲示板の表示例を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における管理システムによる各種届出動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【図11】届出画面の表示例を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態における管理システムによる集合住宅の施設申し込み動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【図13】使用の申込または解約を行う施設を選択するための画面の表示例を示す図である。
【図14】施設利用の申込または解約の手続きを行うための画面情報の一例を示す図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態における管理システムによるテレビ電話の問い合わせ動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【図16】テレビ電話通信時に、管理端末側で表示される、テレビ電話による問い合わせ画面の一例を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態における管理システムによる鍵の受け渡し動作の流れを示すフローチャートである。
【図18】鍵の受け渡しのための画面の一例を示す図である。
【図19】本発明の第1の実施の形態における管理システムによる業者等の勤怠管理動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【図20】勤怠管理画面の一例を示す図である。
【図21】本発明の第1の実施の形態における管理システムによる設備業者等の集合住宅の管理費等の問い合わせ・決済動作の流れを示すフローチャートである。
【図22】集合住宅の管理費の問い合わせ等を行うための画面の一例を示す図である。
【図23】選択された項目の詳細な情報の一例を示す図である。
【図24】管理システムによる集合住宅内の映像提供動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【図25】本発明の第1の実施の形態において、居住者や設備業者等へメッセージを提供するときの管理端末による動作を示すシーケンスチャートである。
【図26】操作者宛のメッセージが表示された画面の一例を示す図である。
【図27】本発明の第2の実施の形態における管理システムの構成を示す図である。
【図28】本発明の第3の実施の形態における管理端末、撮影装置及びロッカー装置の構成を示す図である。
【図29】本発明の第4の実施の形態における管理端末、撮影装置及びロッカー装置の構成を示す図である。
【図30】本発明の第4の実施の形態における管理端末、撮影装置及びロッカー装置の他の構成例を示す図である。
【図31】本発明の第5の実施の形態における管理システムの構成を示す図である。
【図32】本発明の第6の実施の形態における管理システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0173】
10 管理端末
11 制御部
12 通信部
13 表示部
14 操作部
15 撮影部
16 音声入出力部
17 カード読取部
18 情報格納部
19 鍵保管部
20 管理サーバ
21 映像蓄積部
30 代行事業者端末
40 管理事業者側端末
50 撮影装置
60 ロッカー装置
70 事業者端末
100 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物に設置される管理端末とシステム管理事業者により管理される管理サーバとが通信ネットワークを介して接続されてなる管理システムであって、
前記管理端末と前記管理サーバとが双方向通信可能なことを特徴とする管理システム。
【請求項2】
前記管理端末は、操作者により所望の情報の取得要求が入力されると、該取得要求された情報を表示することを特徴とする請求項1記載の管理システム。
【請求項3】
前記管理システムは、前記システム管理事業者及び/又は前記建築物の管理者により操作される端末装置をさらに有し、
前記管理端末は、前記通信ネットワークを介して前記管理サーバ及び/又は前記端末装置とのテレビ電話による通信機能を具備し、
前記テレビ電話を介して前記管理端末の操作者が前記所望の情報に関する取得要求を前記システム管理事業者又は前記建築物の管理者に要求可能なことを特徴とする請求項1または2記載の管理システム。
【請求項4】
前記管理端末は、操作者により建築物の施設利用の利用申込又は利用解除要求が入力されると、該入力された利用申込又は利用解除要求を前記管理サーバへ送信し、
前記管理サーバは、前記利用申込又は利用解除要求のあった施設の利用状況を参照し、該利用状況を含む情報を前記管理端末へ送信し、
前記管理端末は、前記管理サーバから送信された前記利用状況を含む情報を表示し、前記操作者により施設の利用申込又は利用解除要求が指定されると、該指定された内容を前記管理サーバへ送信し、
前記管理サーバは、前記管理端末から送信された前記施設の利用申込又は利用解約状況に基づいて施設の利用状況に関する情報を書き換えることにより、該施設に対する利用申込又は利用解除処理を実行することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の管理システム。
【請求項5】
前記管理システムは、建築物内の様子を撮影する1以上の撮影装置を有し、
前記管理端末は、前記撮影装置により撮影された映像データを収集し、該収集した映像データを前記管理サーバ及び/又は前記端末装置に対して送信可能であることを特徴とする請求項3または4記載の管理システム。
【請求項6】
前記管理端末は、建築物に設けられた施設利用のための鍵を収納する鍵保管部と、
操作者により所持される情報記録媒体に記録された予め前記システム管理事業者との契約により定め識別情報を読み取るリーダ機能と、を具備し、
前記リーダ機能により読み取った識別情報に基づいて前記操作者を特定すると、前記操作者により利用が許可されている施設の鍵を貸与するため、前記鍵保管部を開錠することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の管理システム。
【請求項7】
前記管理端末は、前記リーダ機能により、建築物に設けられた施設において作業を実施する業者が所持する情報記録媒体に記録された予め前記システム管理事業者との契約により定めた識別情報を読み取ることで、前記業者の出退勤時刻を記録し、該記録した情報を勤怠情報として前記端末装置へ送信することを特徴とする請求項6記載の管理システム。
【請求項8】
前記管理端末は、録音機能により伝言を録音し、該伝言が録音された旨の情報を、伝言先の人物が使用する通信端末に送信することを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の管理システム。
【請求項9】
前記管理システムは、物品や配送物を収容するロッカー装置をさらに有し、
前記管理端末は、前記ロッカー装置と通信ネットワークを介して接続され、該ロッカー装置の利用者の認証を行い、該認証の結果に基づいて前記ロッカー装置の施錠及び開錠を制御することを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の管理システム。
【請求項10】
前記管理端末は、自端末の全部または一部が前記ロッカー装置と一体となって構成されていることを特徴とする請求項9記載の管理システム。
【請求項11】
前記システム管理事業者は、前記管理システムを利用するためのソフトウェアを、前記建築物の管理者からの要求に応じて当該管理者に提供及び当該ソフトウェアの利用を許諾し、
前記管理者の端末は、前記ソフトウェアを導入することで前記管理サーバ内で管理される前記建築物に関するデータへのアクセス権限を有し、前記管理システムによる前記建築物の管理が可能となることを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載の管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2006−277026(P2006−277026A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−91811(P2005−91811)
【出願日】平成17年3月28日(2005.3.28)
【出願人】(390005094)株式会社フルタイムシステム (11)
【Fターム(参考)】