説明

管継手

【課題】管を片手で操作するのみで簡単に着脱でき、圧接力のより一層高い設定が可能で、組立が容易な管継手を提供する。
【解決手段】この管継手1は、筒状の本体2と、本体内に固定される筒状のスリーブ3と、環状のリング部5およびリング部から軸方向に延出する複数の延出部6を有し、スリーブ3内に移動可能に配設されるロック部材4とを備え、延出部は内方に突出して管60に圧接可能なプレスツメ8を有し、ロック部材もしくはスリーブは、一方に延出部縮径用テーパ面32(42)、他方に当接部42(32)が設けられ、一方にロック解除用テーパ面33(43)、他方に当接部43(33)が設けられ、ロック部材の突起部7がスリーブの切欠穴10内に移動可能に係合され、切欠穴の後端部には突起部が進入可能な逃げ溝部14が設けられ、突起部を逃げ溝部へ誘導するガイド部35が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管継手に関し、さらに詳細には、筒状に形成された本体を備え、本体の一端側の開口部から挿入された管を、本体に対してロックして保持可能な管継手に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の管継手の一例が、特許文献1に記載されている。
特許文献1記載の管継手は、パイプ状の継手本体と、一端側が継手本体内に圧入・固定されたガイド筒体と、ガイド筒体の一端側をかしめてガイド筒体内に固定されたストッパと、ガイド筒体の一端側に軸線方向に移動自在に保持された開放筒体と、シールリングと、ロック爪とを備え、外部流体機器の接続孔に接続される構成である(特許文献1 第1図、段落0008 参照)。
【0003】
これによれば、接続される管は、継手本体の管挿入口(開放筒体、ガイド筒体等が管挿入口を構成する)から継手本体内に挿入される。このとき、ロック爪は、管の先端によって外方に広げられ、先端が管の外周面上に当接する。この状態で管を抜脱方向に引動すると、ロック爪の先端が管の外壁に食い込むこととなり、抜脱が阻止される。また、管を抜脱するときは、開放筒体を押し込んでロック爪の管外壁への食い込みを解除すればよい(特許文献1 段落0009 参照)。
【0004】
ところで、流体を扱う外部流体機器においては、一般に、流体が出入りする接続孔、つまりは接続孔に接続される管継手が、互いに近接または密集して複数設けられていたり、外部流体機器を扱う作業者にとって届きにくい箇所や見えにくい箇所に設けられていたりすることが少なくない。
【0005】
特許文献1の管継手のような従来の管継手においては、継手本体から管を抜くときに、開放筒体を押し込むと共に管を抜脱方向に引き抜く操作が必要であるため、管継手および管を両手で同時に操作する必要があり、簡単に着脱操作を行えないという課題があった。
特に、前述の通り、管継手が、互いに近接または密集して複数設けられていたり、外部流体機器を扱う作業者にとって届きにくい箇所や見えにくい箇所に設けられていたりする場合には、管継手の開放筒体を押し込む等の操作は容易でないという課題があった。
【0006】
当該課題を解決すべく、特許文献2において、管を、片手で操作するのみで簡単に着脱できる管継手が開示されている(図8参照)。
この管継手100は、筒状に形成され、一端側の開口部106から管Pが挿入される継手本体102と、該継手本体102内に装着され、継手本体102に挿入された管Pを、継手本体102に対してロックして保持するロック部材104とを備える管継手であって、前記ロック部材104は、外周部が前記継手本体102の内周壁に摺接して、継手本体102の軸線方向に移動可能に設けられたリング部110と、該リング部110から前記継手本体102の前記開口部106側に向かって延び、先端部に、継手本体102の内方に向かう爪部112が形成された、可撓性を有する延出部114とから成り、前記継手本体102には、前記開口部106側が徐々に縮径し、前記ロック部材104が開口部106側に向けて移動した際に、前記延出部114の先端部が進入して該先端部を縮径させ、前記爪部112によって管Pをロックさせるテーパ部122が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−106772号公報
【特許文献2】特開2005−172218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、管を、片手で操作するのみで簡単に着脱できる管継手であって、従来の管継手と比較して、着脱性をより一層向上させることが可能であり、且つ、圧接力をより一層高く設定することが可能であって、また、組立作業の容易化が可能な管継手を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
【0010】
この管継手は、筒状の本体と、筒状であって、軸線を一致させて該本体内に固定されるスリーブと、リング部および該リング部から軸方向に延出する複数の延出部を有し、該リング部と前記スリーブの軸線を一致させて該スリーブ内に配設されて、前記スリーブ内を軸方向および周方向に移動可能なロック部材と、を備え、前記延出部は、内方に突出するプレスツメを有し、且つ、対向するプレスツメ間の距離は、挿入される管に圧接可能に、管の外径よりも小さく構成され、前記ロック部材もしくは前記スリーブは、少なくとも一方に延出部縮径用テーパ面が設けられ他方に該延出部縮径用テーパ面に対応する当接部が設けられて、前記延出部間に挿入され前記プレスツメにより圧接固定された管を回動させずに抜脱方向に引動したとき、前記ロック部材が抜脱方向に引動されて、前記延出部縮径用テーパ面と該テーパ面に対応する当接部とが当接・摺動して、前記延出部間が縮径され、前記ロック部材もしくは前記スリーブは、少なくとも一方にロック解除用テーパ面が設けられ他方に該ロック解除用テーパ面に対応する当接部が設けられて、前記延出部間に挿入され前記プレスツメにより圧接固定された管を回動させて、当該回動させた周方向位置において管を抜脱方向に引動したとき、前記ロック部材が抜脱方向に引動されて、前記ロック解除用テーパ面と該テーパ面に対応する当接部とが当接・摺動して、前記延出部間が拡径されて、前記プレスツメによる管の圧接が解除され、前記ロック部材は、前記延出部において外方に突出する突起部を有し、前記スリーブは、筒状の壁部を貫通する切欠穴を有し、該切欠穴内に前記ロック部材の突起部が移動可能に係合され、該切欠穴の後端部には前記突起部が軸方向に進入可能な逃げ溝部が設けられ、前記突起部が管の抜脱方向に向かって移動する際に該突起部を前記逃げ溝部へ誘導するガイド部を有することを要件とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、片手で操作するのみで容易に管の着脱が可能な管継手が提供される。また、当該管継手において管を保持する圧接力をより一層高く設定することが可能となる。さらに、当該管継手の組立作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る管継手の例を示す概略図である。
【図2】図1の管継手の本体の構成を示す概略図である。
【図3】図1の管継手のスリーブの構成を示す概略図である。
【図4】図1の管継手のロック部材の構成を示す概略図である。
【図5】図3のスリーブの切欠穴の構成を示す拡大図である。
【図6】図1の管継手の着脱方法を説明するための説明図である。
【図7】図1の管継手の着脱方法を説明するための説明図である。
【図8】従来の実施形態に係る管継手の例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳しく説明する。図1は、本発明の実施形態に係る管継手1の例を示す概略図である。図2は、その管継手1の本体2の構成を示す概略図であり、図2(a)は平面図、図2(b)は正面断面図である。図3は、その管継手1のスリーブ3の構成を示す概略図であり、図3(a)は平面図、図3(b)は正面断面図、図3(c)は側面断面図である。図4は、その管継手1のロック部材4の構成を示す概略図であり、図4(a)は平面図、図4(b)は正面図、図4(c)は側面断面図である。なお、矢印Aは管の挿入方向を、矢印Bは管の抜脱方向をそれぞれ表す(各図共通)。
【0014】
図1に示すように、本発明の実施形態に係る管継手1は、筒状に形成され、一端側の開口部21から軸方向に管50が挿入される本体2を備える。本体2の他端23は、接続用ネジ部28によって、外部流体機器(不図示)の流体が出入する接続孔に接続される。
【0015】
また、本体2には、軸方向が本体2の軸方向と一致するようにして筒状のスリーブ3(図3参照)が内嵌されて固定される。
さらに、スリーブ3には、環状のリング部5および当該リング部5から軸方向に延出する複数の延出部6を有するロック部材4(図4参照)が内嵌される。このとき、ロック部材4は、リング部5の軸方向と前記スリーブ3の軸方向とが一致するように構成されると共に、スリーブ3内を軸方向に移動可能および周方向に回動可能なように構成される。
なお、符号22は、開口部21に設けられるゴム製のパッキンであり、本体2および挿入される管50に隙間なく密着することにより、通過させる流体が漏れないようにシールを行う。
【0016】
本体2の構成を図2(図2(a)は平面図、図2(b)は正面断面図)に示す。一例として、本体2は熱安定性や寸法精度、電気特性に優れるPBT(ポリブチレンテレフタレート)を用いて構成される。
なお、符号29は、本体2に内嵌されるスリーブ3が周方向に回動することを防止する回り止めであって、スリーブ3に設けられる回り止め39と嵌合される。
【0017】
図3にスリーブ3の構成を示す(図3(a)は平面図、図3(b)は正面断面図、図3(c)は側面断面図)。
スリーブ3は、筒状の壁部を貫通する、すなわち外周3aと内周3bとの間を貫通する切欠穴10が設けられる。本実施の形態では、切欠穴10は軸対象に二箇所設けられる。この切欠穴10には、ロック部材4の突起部7(後述)が係合される。
なお、符号39は、本体2内でスリーブ3が周方向に回動することを防止する回り止めである。
一例として、スリーブ3は、POM(ポリアセタール)等の樹脂材料を用いて形成される。
【0018】
ここで、切欠穴10の拡大図を図5に示す。切欠穴10の軸方向における後端部12(本体2の開口部21側の端部)には、ロック部材4の突起部7が軸方向に進入可能な周方向幅L2を有する逃げ溝部14が設けられる。逃げ溝部14に進入した突起部7は周方向に回動しないように保持される。
また、切欠穴10の軸方向における先端部11(本体2の開口部21側とは逆側の端部)の辺16aと16bと、逃げ溝部14の入口部15(本体2の開口部21側とは逆側の端部)の両角部からそれぞれ周方向に延びる辺17a、17bとによって、軸方向の幅L3が規定される周方向溝部18a、18bが設けられる。このとき、突起部7の軸方向幅L4(図4参照)に対して、L3>L4となるように形成する。
【0019】
ここで、本実施形態に特徴的な構成として、スリーブ3は、ロック部材4の突起部7(後述)が管の抜脱方向に向かって移動する際に、当該突起部7を逃げ溝部14へ誘導するガイド部35を有する。
より具体的には、ガイド部35は、切欠穴10の軸方向における先端部11(本体2の開口部21側とは逆側の端部)から、逃げ溝部14の入口部15(本体2の開口部21側とは逆側の端部)の両角部に向かってそれぞれ延出する二つの棒状部35a、35bによって形成される。本実施形態では、切欠穴10が二箇所あるので、ガイド部35は軸対称に二箇所設けられる。
なお、本実施形態において、ガイド部35a、35bは、管の抜脱方向に向かって周方向の間隔が徐々に狭くなるように配設しているが、略平行に配設してもよい。また、ガイド部35a、35bの形状は、棒状に限定されず、板状に形成してもよい。
【0020】
これによれば、管継手1の組み立て時あるいは管継手1の使用時において、突起部7(後述)が管の抜脱方向に向かって移動する際に、ガイド部35a、35bによってガイドされながら、逃げ溝部14の入口部15(本体2の開口部21側とは逆側の端部)の両角部に引っ掛かってしまうことが防止されて、確実に逃げ溝部14へ誘導される効果が生じる。
【0021】
また、本実施形態に係るスリーブ3は、同図5のように、切欠穴10の先端部11において逃げ溝部14と軸方向で対向する位置に、ロック部材4の突起部7がスリーブ3の外部から切欠穴10の内部へ軸方向に進入可能な周方向幅L1を有するスリット部37が設けられる。
【0022】
ここで、切欠穴10のスリット部37は、図5の拡大図に示すように、軸方向における先端部11(本体2の開口部21側とは逆側の端部)が、周方向幅L1(辺38a、38bにより規定される周方向の最狭部)で、本体2の開口部21側とは逆側方向に向かって開口するように形成される。このとき、ロック部材4の突起部7の周方向幅L5(図4参照)に対して、L1>L5となるように形成する。
【0023】
上記構成によれば、スリット部37を有することにより、ロック部材4の突起部7を、スリーブ3の切欠穴10に容易に進入させることが可能となる。さらに、逃げ溝部14がスリット部37と軸方向で対向する位置に設けられ、また、ガイド部35(35a、35b)が設けられていることによって、切欠穴10に進入したロック部材4の突起部7を、スリーブ3の逃げ溝部14に容易に且つ確実に進入させることが可能となる。その結果、ロック部材4をスリーブ3に組み入れる組立作業が非常に容易となり、生産ラインの自動化を図る上で、顕著な効果を奏するものである。
【0024】
図4にロック部材4の構成を示す(図4(a)は平面図、図4(b)は正面図、図4(c)は側面断面図)。
本実施の形態では、延出部6はリング部5の軸を対称に二箇所設けられる。なお、延出部6の個数は二箇所でなくてもよいが、二箇所の場合には、金型パーティングラインが2つ割りとなることによって、生産性の向上が図られる。
本実施の形態では、延出部6は、円筒体を(スリットにより)2つ割りにした半円筒状の形態をなし、リング部5への接続部には、周方向に伸びる切欠部41が形成され、これにより両延出部6は、両外方へ弾力をもって屈曲可能となっている。
各延出部6の内周4dには、径方向の内方に向かって立設されるプレスツメ8が設けられる。このとき、軸中心に対向するプレスツメ8同士の間の距離D1は、挿入される管50に圧接させることが可能なように、管50の外径よりも小さく構成される。例えば、鋸刃状に形成することにより食い込み力、摩擦力をより高めることができる。
【0025】
また、ロック部材4には、延出部6において径方向の外方に向かって立設される突起部7が設けられる。各突起部7は、対応する位置の前記切欠穴10内に進入し、当該切欠穴10内を移動可能な状態となっている。
これによれば、各突起部7が、各切欠穴10内に移動可能に係合されることによって、ロック部材4をスリーブ3内に移動可能に保持することが可能となると共に、その移動領域を所定領域に規制することが可能となる。また、スリーブ3およびロック部材4のそれぞれに形成される前記各テーパ面と対応する当接部との当接・摺動を行うことが可能となる(詳細は後述)。
【0026】
一例として、ロック部材4は、可撓性を有する樹脂材料からなり、プレスツメ8はステンレス鋼からなる。なお、当該樹脂材料としては、POM(ポリアセタール)が強度、弾性率、耐衝撃性、摺動特性に優れており好適である。
【0027】
ここで、管継手1には、ロック部材4を管の抜脱方向(矢印B)に向かって付勢する付勢部材9(第1の付勢部材)が設けられる。本実施の形態においては、付勢部材9は、ロック部材4と一体に形成される構成を備える。より具体的には、リング部5から管の挿入方向(矢印A)に向かって螺旋状に延出する形状であって、リング部5の軸に対して軸対称に二箇所設けられる(図4参照)。これによれば、管の挿入に対して障害とならずに、挿入方向に押動されたときに前記付勢力を発生させることが可能となる。また一体形成により、製造コストの低減も可能となる。なお、付勢部材9は、ロック部材4と別体に形成してもよく、コイル状等のように上記以外の形状であってもよい。
【0028】
さらに、各付勢部材9は、各延出部6に対応させてその下方から延出するように形成される構成を備える。これにより、管50をロック部材4に挿入したとき、当該ロック部材4が挿入方向に押動されて、付勢部材9の先端部と対応する本体2の当接部24とが当接・摺動して、リング部5が折れ曲がることによって対向する延出部6間が拡径される作用が生じる(図6(a)、図6(b)等参照)。
その結果、対向する延出部6同士の間、特に、管50の外径よりも小さく構成されている対向するプレスツメ8同士の間が拡径されて、管50の外径よりも大きく拡げられるため、管50が対向する延出部6の間(特に、対向するプレスツメ8同士の間)の空間部4cに進入することが可能となる(図6(b)参照)。なお、厳密には、管50がプレスツメ8に摺接しながら進入することとなる。
【0029】
また、本実施形態に係る管継手1は、ロック部材4を周方向の所定位置に位置決めすると共に、当該ロック部材4が周方向に回転した場合に該所定位置まで戻す付勢力を発生させる付勢部材36(本実施形態に係る第2の付勢部材)を備える。
【0030】
ここで、本実施形態においては、ガイド部35(35a、35b)が、第2の付勢部材36を兼用する構造とし、構造の簡素化、部品点数の削減、および製造コストの低減を図っている。
【0031】
付勢部材36を備える構成によって、管継手1の使用時に、ロック部材4に固定された管50に回動力が作用しない場合あるいは管50のねじれ等による微小な回動力が作用した場合であっても、ロック部材4の突起部7が周方向溝部18a、18bへ進入することが防止されるため、ロック解除の動作に移行することがなく、意に反して管のロックが解除されてしまうことが防止できる。
さらに、ロック部材4が周方向に回動した場合に所定位置まで戻す付勢力を発生させることが可能となる。より具体的には、ロック部材4が周方向に回動すると、付勢部材36が突起部7に押動されて周方向に撓むようにして変形する(図7(c)参照)。この撓み変形が復元しようとする力が付勢力となって、回動したロック部材4を元の所定位置、すなわち突起部7と逃げ溝部14とが周方向で一致する位置まで戻す作用を生じさせるものである。
なお、本実施形態では付勢部材36は、可撓性を有する樹脂材料(ポリアセタール等)を用いてスリーブ3と一体に形成する構成であるが、別体に形成してもよい。
【0032】
続いて、本実施の形態に係る管継手1に特徴的な構成である各テーパ面(テーパ形状に形成される作用面)について説明する。
【0033】
先ず、スリーブ3に延出部縮径用テーパ面32が設けられ、これに対応する当接部として、延出部縮径用テーパ面42がロック部材4に設けられる(図3、図4参照)。
より詳しくは、延出部縮径用テーパ面32は、スリーブ3の内周3bにおいて、開口部21と逆側に面して且つ管の抜脱方向に向かって縮径する形状に形成される。また、延出部縮径用テーパ面42は、ロック部材4(ここでは延出部6)の外周4aにおいて、開口部21側に面して且つ管の挿入方向に向かって拡径する形状に形成される。
【0034】
その作用として、ロック部材4内に挿入されてロックされている管50を回動させずに抜脱方向に引動したとき(回動させる場合については後述)、スリーブ3に内嵌されているロック部材4が管50と共に抜脱方向に引動されることにより、延出部縮径用テーパ面32と、該テーパ面に対応する当接部すなわち延出部縮径用テーパ面42とが当接して摺動する。このとき、延出部縮径用テーパ面42が延出部縮径用テーパ面32から受ける力(径方向の内方へ押される力)の作用によって、延出部縮径用テーパ面42が設けられている延出部6の開口部21側の端部が径方向の内方に向かって変位する。その結果、対向する延出部6同士の間、特に、管50の外径よりも小さく構成されている対向するプレスツメ8同士の間が縮径されて、当該プレスツメ8がより一層管50の外周に食い込むこととなる。すなわち、管50を抜脱方向に引動する力が大きければ大きいほど、プレスツメ8同士の間が一層縮径されることなり、プレスツメ8が管50の外周に食い込む力すなわち管50とプレスツメ8との圧接力が一層大きくなるため、前記引動力が大きくなっても管50の抜脱を防止することが可能となる。ちなみに、図6(c)がロックされている状態の図である。
【0035】
なお、本実施の形態においては、延出部縮径用テーパ面32および延出部縮径用テーパ面42の双方をテーパ形状面に形成しているが、これに代えて、いずれか一方のみをテーパ形状面に形成し、対応する当接部となる他方を当該テーパ形状面に対して当接・摺動が可能な形状(テーパ形状以外)に形成することによって、必ずしも双方がテーパ形状面でなくても同様の作用を生じさせることが可能である。
【0036】
次に、スリーブ3にロック解除用テーパ面33が設けられ、これに対応する当接部として、ロック解除用テーパ面43がロック部材4に設けられる(図3〜5参照)。
より詳しくは、ロック解除用テーパ面33は、切欠穴10の周方向溝部18a、18bの辺17a、17b部において、その作用面が開口部21と逆側に面して且つ管の抜脱方向に向かって拡径する形状に形成される。また、ロック解除用テーパ面43は、突起部7の開口部21側の端部において、その作用面が開口部21側に面して且つ管の挿入方向に向かって縮径する形状に形成される。
【0037】
その作用として、ロック部材4内に挿入されてロックされている管50を回動させ、当該回動させた周方向位置において抜脱方向に引動したとき(回動させない場合については前述)、スリーブ3に内嵌されているロック部材4が管50と共に抜脱方向に引動されることにより、ロック解除用テーパ面33と、該テーパ面に対応する当接部すなわちロック解除用テーパ面43とが当接して摺動する。このとき、ロック解除用テーパ面43がロック解除用テーパ面33から受ける力(径方向の外方へ引かれる力)の作用によって、ロック解除用テーパ面43が設けられている延出部6の開口部21側の端部が径方向の外方に向かって変位する。その結果、対向する延出部6同士の間、特に、管50の外径よりも小さく構成されている対向するプレスツメ8同士の間が拡径されて、管50の外径よりも大きく拡げられるため、プレスツメ8による管の圧接が解除されて、管50を抜脱させることが可能となる(図6(f)参照)。なお、厳密には、当該圧接力がプレスツメ8と管50の外周との摩擦力を下回った状態となったときに、管50がプレスツメ8に摺接しながら抜脱されることとなる。
【0038】
なお、本実施の形態においては、ロック解除用テーパ面33およびロック解除用テーパ面43の双方をテーパ形状面に形成しているが、これに代えて、いずれか一方のみをテーパ形状面に形成し、対応する当接部となる他方を当該テーパ形状面に対して当接・摺動が可能な形状(テーパ形状以外)に形成することによって、必ずしも双方がテーパ形状面でなくても同様の作用を生じさせることが可能である。
【0039】
次に、ロック部材4に延出部拡径用テーパ面48が設けられる(図4参照)。より詳しくは、延出部拡径用テーパ面48は、突起部7の開口部21側の端部において、挿入される管50の先端部に当接可能となるように径方向位置を合わせて、その作用面が開口部21側に面して且つ管の挿入方向に向かって縮径する形状に形成される。
なお、延出部拡径用テーパ面48は、本実施の形態においては、構造の簡素化のため、ロック解除用テーパ面43が延出部拡径用テーパ面48を兼ねる構成としている。
【0040】
その作用として、管50を挿入したとき、管50の先端部と、延出部拡径用テーパ面48とが当接して摺動する。このとき、延出部拡径用テーパ面48が管50の先端部から受ける力(径方向の外方へ押し出される力)の作用によって、延出部拡径用テーパ面48が設けられている突起部7すなわち延出部6の開口部21側の端部が径方向の外方に向かって変位する(なお、管50の先端部と、延出部拡径用テーパ面48との当接・摺動が完了すると、管50の中間外周部と、延出部拡径用テーパ面48との当接・摺動に移行する)。
その結果、対向する延出部6同士の間、特に、管50の外径よりも小さく構成されている対向するプレスツメ8同士の間が拡径されて、管50の外径よりも大きく拡げられるため、管50が対向する延出部6の間(特に、対向するプレスツメ8同士の間)の空間部4cに進入することが可能となる(図6(b)参照)。なお、厳密には、管50がプレスツメ8に摺接しながら進入することとなる。
【0041】
ちなみに、管50を挿入する際に延出部6の拡径作用を生じさせる上記各構成については、全てを採用してもよく、あるいはその中の一部を採用してもよい。
【0042】
ここで、仮に、ロック解除用テーパ面33をスリーブ3ではなく、本体2に設けるとすると、本体2の製造・加工あるいはそのための金型の製作が不可能もしくは極めて複雑、困難となってしまう。本実施形態(図1参照)のように、本体2の端部に接続用ネジ部28が一体で形成される場合には、なおさらである。
しかし、本実施形態によれば、スリーブ3を設けることによって、複雑な切欠穴10形状およびロック解除用テーパ面33を形成することが可能となり、しかも容易且つ高精度に実現することが可能となる。すなわち、製造面、特に実現可能性、量産性、製造コストの観点で極めて大きな効果が奏される。
【0043】
続いて、図6を用いて、管継手1に管50を取り付ける際の操作、および管継手1の動作の一例について説明する。
【0044】
初めに、管50を取り付ける(挿入する)前の段階では、管継手1は、図1に示すように、ロック部材4が付勢部材9の付勢力で開口部21側に向かって付勢されて静止している。なお、図1を90度異なる角度から視た場合の断面図を図7(a)に示す(管50は不図示)。
【0045】
この図1の状態で、作業者は、管50を開口部21から挿入する(図6(a)参照)。このとき、管50の先端部と、延出部拡径用テーパ面48とが当接して摺動することによって、もしくは、管50の先端部が、延出部6に設けられたプレスツメ8の開口部21側上面に当接することによって、スリーブ3に内嵌されているロック部材4が管50によって挿入方向に押動される。これにより、ロック部材4下部に設けられた付勢部材9の先端部と本体2の当接部24とが当接し、付勢部材9が付勢力を発生させるが、当該付勢力に抗して、さらに管50を押し込むと、付勢部材9の先端部と当接部24とが摺動して、リング部5が折れ曲がることによって対向する延出部6間(プレスツメ8間)が拡径される。したがって、空間部4cに管50が進入可能となる(図6(b)参照)。
なお、ロック部材4のリング部5には、管の進入量を規制するストッパ5a、5bが設けられているため、ロック部材4の内部において所定量以上に管50が進入することはない。
ちなみに、上記の動作中において、管50の先端部が当接する箇所は、延出部6間(プレスツメ8間)の拡径が進むにつれて、延出部拡径用テーパ面48もしくはプレスツメ8の開口部21側上面から、ストッパ5a、5bへと移行する。なお、図6(a)は管50の先端部が延出部拡径用テーパ面48に当接した状態である。
【0046】
図6(b)を90度異なる角度から視た場合の断面図を図7(b)に示す(管50は不図示)。
【0047】
ここで、先願に係る特許文献2に記載された管継手100においては、管の挿入方法は延出部の先端部に設けたテーパを管の先端部で押し広げる方法であった。
これと比較して、本実施形態においては、そのような従来方法を補助的に併用することを可能としつつ(延出部拡径用テーパ面48による作用を指す)、ロック部材4を備えて、管50による押動力を付勢部材9に作用させて、対向する延出部6間を拡径して挿入を行う方法である。
通常、延出部6と管50との圧接力は、延出部6の強度によって定まるものであるが、先願の管継手100では、当該強度は管の径方向の強度により設定されるのに対し、本願の管継手1では、当該強度は管の軸方向の強度により設定される。一般的に、管状部材の径方向強度は中空部の圧縮となり相対的に弱く、また、管状部材の軸方向強度は中実部の圧縮となり相対的に強く、加えて本願ではロック部材4により管50の外周が覆われて外方への座屈状態が抑えられるため、より一層強度が増すこととなる。その結果、本願の管継手1において、先願の管継手100と比較して、圧接力をより一層高く設定することが可能となる。確実な管の接続が可能となり、高圧流体用としても好適である。
【0048】
作業者が、管50の挿入を停止することによって、自動的にロックが完了する。より詳しくは、強制的に拡径されている状態の延出部6が元に戻ろうとする復元力が生じるためである。このとき、付勢部材9への押動力がなくなるため、リング部材5の折れ曲がりが元に戻ろうとする復元力も加わる。
【0049】
管50の挿入停止時点において、管50の挿入力を解除すると、付勢部材9(第1の付勢部材)がロック部材4を抜脱方向へ押動するため、突起部7が、ガイド部35(付勢部材36)に案内されて抜脱方向へ移動するため、当該突起部7が逃げ溝部14に進入した状態で静止する。
この状態では、突起部7が周方向に回動不可能であって、周方向溝部18a、18bへの進入も不可能であるため、ロック解除の動作に移行することがなく、意に反して管のロックが解除されてしまうことが防止できる(図6(c)参照)。
【0050】
ここで、先願に係る特許文献2に記載された管継手100においては、管のロック方法は管Pを挿入した後で、逆方向(抜脱方向)に管Pを引く動作を行ってロックさせる方法であった(特許文献2、段落番号0040 参照)。
これと比較して、本願の管継手1においては、管50の挿入を停止するだけで自動的にロックが可能となるため、より一層簡易な管の取付方法が実現する。なお、前述の通り、主として、拡径された延出部6の復元力によって管50のロックは完了するが、さらに、付勢部材9によってロック部材4が抜脱方向に移動されて、延出部縮径用テーパ面32と42とが密着するため、ロックがより一層確実なものとなる。
【0051】
このロック状態(図6(c)参照)においては、管50が抜脱方向に引かれても、前述の通り、ロックが解除されることはない。特に、本実施形態においては、スリーブ3とロック部材4とを備えて、管50による引動力を延出部縮径用テーパ面32および42に作用させて、対向する延出部6間が縮径されるため、引動力が強いほど、対向する延出部6間が縮径して、プレスツメ8が管50に強く食い込むため、確実に管50がロックされる。
【0052】
ちなみに、管50がロックされた状態においては、パッキン22の内周と管50の外周とが隙間無く密着し、パッキン22の外周と本体2の内周とが隙間無く密着するため、通過流体が外部に漏出することが防止される。
【0053】
続いて、管継手1から管50を取り外す操作、および管継手1の動作の一例について説明する。
図6(c)のロック状態から管50を取り外す際には、作業者は先ず管50を挿入方向に押す(図6(d)参照)。すると、ロック部材4はスリーブ3内の奥方(開口部21側と逆側)に押動される。これに伴い、突起部7は、逃げ溝部14内から出て、切欠穴10の先端部11(本体2の開口部21側とは逆側の端部)の方向へと移動する。これにより、それまで逃げ溝部14によって突起部7の回動が制限されていた状態が解除される。
【0054】
この状態で、作業者は、管50を、管50の軸線(継手本体2の軸線)を中心に若干回動させる(回動方向は左右いずれでも構わない)。プレスツメ8は管50に食い込んでおり、その周方向の摩擦力によって、ロック部材4は、管50と共に本体2に固定されたスリーブ3内において周方向に回動される(図6(e)参照)。その結果、突起部7が周方向溝部18a(もしくは18b)に進入する。
なお、図6(e)を90度異なる角度から視た場合の断面図を図7(c)に示す(管50は不図示)。当該図7(c)によって、ロック部材4(突起部7)が周方向に回動されることによって、付勢部材36(ガイド部35(同図では35a))が周方向に撓み変形している様子がわかる。
【0055】
この状態で、作業者が管50を抜脱方向に引くと、ロック状態にあるロック部材4は管50に伴って開口部21側に移動する。このとき、突起部7の後端部(開口部21側の端部)が、切欠穴10の辺17aもしくは17bに当接し、それによって、突起部7に設けられるロック解除用テーパ面43と辺17a、17b位置に設けられるロック解除用テーパ面33とが当接および摺動して、前述の通り、対向する延出部6間(プレスツメ8間)が拡径される。
その結果、対向するプレスツメ8間が管50の外径よりも大きく拡げられたところでプレスツメ8による管の圧接が解除されて、管50のみが抜脱される(図6(f)参照)。
【0056】
このように、本実施形態に係る管継手1によれば、作業者は、管50を、挿入方向に押した後、若干回動させ、抜脱方向に引くだけで、管50を管継手1から取り外すことができる。また、これらの操作は片手のみで行うことができる。
【0057】
なお、管50の抜脱完了後に、作業者が管50の抜脱動作を停止すると、強制的に拡径されている状態の延出部6が元に戻ろうとする復元力が生じる。当該復元力は、ロック解除用テーパ面33とロック解除用テーパ面43とを管50の抜脱時と逆方向に摺動させる作用を生じさせる。
また、管50の抜脱が完了すると、ロック部材4に作用していた回動力も解除されるため、付勢部材36の付勢力によって、当該ロック部材4が周方向における所定位置まで戻される作用が生じる。さらに、付勢部材9によって、ロック部材4は開口部21側に付勢されて、再び図1に示すように所定位置に復帰する。
【0058】
以上の説明のように、本発明に係る管継手は、片手のみの操作によって容易に管の着脱が可能であり、従来の管継手と比較して、その着脱性をより一層向上させることが可能であると共に、管を保持する圧接力をより一層高く設定することが可能である。
また、製造面においても、ロック部材をスリーブに組み入れる組立作業が非常に容易となり、生産ラインの自動化が可能になる等、コスト削減、実施化の観点で大きな効果を奏するものである。
【符号の説明】
【0059】
1 管継手
2 本体
3 スリーブ
4 ロック部材
5 リング部
6 延出部
7 突起部
8 プレスツメ
9 付勢部材(第1の付勢部材)
10 切欠穴
21 開口部
22 パッキン
32、42 延出部縮径用テーパ面
33、43 ロック解除用テーパ面
35、35a、35b ガイド部
36 付勢部材(第2の付勢部材)
37 スリット部
48 延出部拡径用テーパ面
50 管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の本体と、
筒状であって、軸線を一致させて該本体内に固定されるスリーブと、
リング部および該リング部から軸方向に延出する複数の延出部を有し、該リング部と前記スリーブの軸線を一致させて該スリーブ内に配設されて、前記スリーブ内を軸方向および周方向に移動可能なロック部材と、を備え、
前記延出部は、内方に突出するプレスツメを有し、且つ、対向するプレスツメ間の距離は、挿入される管に圧接可能に、管の外径よりも小さく構成され、
前記ロック部材もしくは前記スリーブは、少なくとも一方に延出部縮径用テーパ面が設けられ他方に該延出部縮径用テーパ面に対応する当接部が設けられて、
前記延出部間に挿入され前記プレスツメにより圧接固定された管を回動させずに抜脱方向に引動したとき、前記ロック部材が抜脱方向に引動されて、前記延出部縮径用テーパ面と該テーパ面に対応する当接部とが当接・摺動して、前記延出部間が縮径され、
前記ロック部材もしくは前記スリーブは、少なくとも一方にロック解除用テーパ面が設けられ他方に該ロック解除用テーパ面に対応する当接部が設けられて、
前記延出部間に挿入され前記プレスツメにより圧接固定された管を回動させて、当該回動させた周方向位置において管を抜脱方向に引動したとき、前記ロック部材が抜脱方向に引動されて、前記ロック解除用テーパ面と該テーパ面に対応する当接部とが当接・摺動して、前記延出部間が拡径されて、前記プレスツメによる管の圧接が解除され、
前記ロック部材は、前記延出部において外方に突出する突起部を有し、
前記スリーブは、筒状の壁部を貫通する切欠穴を有し、該切欠穴内に前記ロック部材の突起部が移動可能に係合され、該切欠穴の後端部には前記突起部が軸方向に進入可能な逃げ溝部が設けられ、前記突起部が管の抜脱方向に向かって移動する際に該突起部を前記逃げ溝部へ誘導するガイド部を有すること
を特徴とする管継手。
【請求項2】
前記スリーブのガイド部は、前記切欠穴の先端部から、前記逃げ溝部の入口部の両角部に向かってそれぞれ延出する二つの棒状部もしくは板状部によって形成されること
を特徴とする請求項1記載の管継手。
【請求項3】
前記切欠穴の先端部には、前記突起部が前記スリーブの外部から前記切欠穴の内部へ軸方向に進入可能なスリット部が設けられること
を特徴とする請求項1または請求項2記載の管継手。
【請求項4】
前記スリット部は、前記逃げ溝部に対して軸方向で対向する位置に設けられること
を特徴とする請求項3記載の管継手。
【請求項5】
前記ロック部材を管の抜脱方向に向かって付勢する第1の付勢部材が設けられること
を特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の管継手。
【請求項6】
前記第1の付勢部材は、前記ロック部材と一体に、前記延出部の位置に対応させて前記リング部の軸に対して軸対称に二箇所設けられ、
管を挿入したとき、前記ロック部材が挿入方向に押動されて、前記第1の付勢部材の先端部と対応する本体の当接部とが当接・摺動して、前記リング部が折れ曲がることによって前記延出部間が拡径されること
を特徴とする請求項5記載の管継手。
【請求項7】
前記ロック部材を周方向の所定位置に位置決めすると共に、該ロック部材が周方向に回転した場合に該所定位置まで戻す付勢力を発生させる第2の付勢部材が設けられること
を特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の管継手。
【請求項8】
前記ガイド部は、前記第2の付勢部材を兼用すること
を特徴とする請求項7記載の管継手。
【請求項9】
前記延出部間に挿入され前記プレスツメにより圧接固定された管に対して軸方向および周方向の外力が作用しない状態のときに、前記第1の付勢部材、または前記第1の付勢部材および前記第2の付勢部材の付勢力によって、前記突起部の軸方向位置が前記逃げ溝部内に位置決めされること
を特徴とする請求項7または請求項8記載の管継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−270837(P2010−270837A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−123527(P2009−123527)
【出願日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【特許番号】特許第4402737号(P4402737)
【特許公報発行日】平成22年1月20日(2010.1.20)
【出願人】(302012822)有限会社浜インターナショナル (12)
【Fターム(参考)】