説明

粉体搬送装置

【課題】ホッパ内での粉体の滞留を防ぎ、搬送効率の低下を防止することができる粉体搬送装置を提供する。
【解決手段】粉体搬送装置50は、上端側開口部3および下端側開口部4を有するホッパ1と、ホッパ1の下端側に設けられたベルトコンベア6とを備えており、上端側開口部3から供給される粉体を下端側開口部4からベルトコンベア6上に落下させ、このベルトコンベア6によって粉体を搬送する。ホッパ1の水平方向断面積は、上端側開口部3から下端側開口部4に向かって漸減し、ベルトコンベア6の搬送方向に沿って設けられた、ホッパの2つの側面23、25のいずれか一方または両方に粉体の圧力を低減させるための逃げ部16を設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体搬送装置に関し、特には、ホッパ内での粉体の滞留を防ぎ、搬送効率の低下を防止することができる粉体搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1の粉体搬送装置においては、図7に示すように、そのホッパ201は、周壁を構成する4つの側面222〜225を有している(側面222と側面224とが対向し、側面223と側面225とが対向する)。ここで、側面223、225はベルトの搬送方向に平行な面であり、一方の側面225が鉛直面であり、他方の側面223は傾斜面(部分的に鉛直面を含む)である。また、側面222、224はそれぞれベルトコンベア206の搬送方向の上流側、下流側に位置する面であり、一方の側面224が鉛直面であり、他方の側面222は傾斜面(部分的に鉛直面を含む)である。
【0003】
図7(C)に示すように、傾斜面である側面223はベルトコンベア近傍に段部217を有しており、この段部217より上方が傾斜面223aであり、下方が鉛直面223bとなっている。同様に、図7(A)に示すように、傾斜面である側面222も、段部217より上方が傾斜面222aとなっており、下方が鉛直面222bとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−113287(図7参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、粉体搬送装置では、ホッパ内の搬送方向下流側において、下流側に搬送される粉体と自重により降下する粉体とが衝突し、粉体が圧密・凝集し、ホッパが閉塞されることがある。特に、上述した図7のようなタイプの場合、段部217よりも下方ではホッパの水平断面積が小さくなっており、粉体圧を逃がすスペースも無いことから、粉体の圧密・凝集が発生し易く、ホッパの閉塞が起こりやすい。
【0006】
とりわけ、セメント原料に用いられる脱塩ダスト(焼却灰に含まれる塩素成分を分離して得られるダスト)のように凝集しやすい粉体の場合、この問題はさらに顕著となる。
【0007】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ホッパ内での粉体の滞留を防ぎ、搬送効率の低下を防止することができる粉体搬送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明の粉体搬送装置は、
鉛直上端側に開口する上端側開口部および鉛直下端側に開口する下端側開口部を有するホッパと、
前記ホッパの下端側に設けられたベルトコンベアと、
を備え、
前記上端側開口部から供給される粉体を前記下端側開口部から前記ベルトコンベア上に落下させ、このベルトコンベアによって前記粉体を搬送する粉体搬送装置において、
前記ホッパの水平方向断面積は、前記上端側開口部から前記下端側開口部に向かって漸減し、
前記ベルトコンベアの搬送方向に沿って設けられた、前記ホッパの2つの側面のいずれか一方または両方に、前記粉体の圧力を低減させるための逃げ部を設けたこと
を特徴とする。
【0009】
このような構成によれば、ホッパの一部に粉体の圧力を低減させるための逃げ部が設けられているので、粉体の圧密・凝集が生じにくくなり、ホッパ内での粉体の滞留を防止することができる。
【発明の効果】
【0010】
上述したように本発明によれば、ホッパ内での粉体の滞留を防ぎ、搬送効率の低下を防止可能な粉体搬送装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一形態の粉体搬送装置の三面図である。
【図2】図1の粉体搬送装置を模式的に示す斜視図である。
【図3】図1のホッパの下部側を部分的に示す斜視図である。
【図4】図1のホッパ内を粉体が移動する様子を模式的に示す図である。
【図5】本発明の粉体搬送装置の他の形態の三面図である。
【図6】ホッパの下端部分の一部拡大図である。
【図7】従来の粉体搬送装置の三面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施の一形態について説明する。
なお、本明細書において特に注記しない場合には、「上方」とは鉛直上方を意味し、「下方」とは鉛直下方を意味する。
【0013】
〔第1の実施形態〕
本実施形態の粉体搬送装置50は、例えば脱塩ダストなどの粉体を搬送するものであり、図1(A)に示すように、粉体が投入されるホッパ1と、その下に設けられたベルトコンベア6とを備えている。
【0014】
ベルトコンベア6は、一例として、所定の間隔をあけてほぼ同じ高さに配置された一対のローラ6a、6bと、そのローラ6a、6b間に掛け渡されたベルト6cとを有している。
【0015】
図2は、図1の粉体搬送装置の構成要素をやや模式化して示す斜視図である。この図に示すように、ホッパ1は全体として、下方に向かってすぼまるような形をしており、上端側開口部3および下端側開口部4を有している。また、ホッパ1は4つの側面1A〜1Dを有している(側面1Aと側面1Cが対向し、側面1Bと側面1Dが対向する)。
【0016】
図1(A)に示すように、このホッパ1は、上端側開口部3から下方に向かってすぼまる上部ホッパ部21Aと、その下に設けられた下部ホッパ部21Bとを有している。下部ホッパ部21Bは、さらに、上側の中間ホッパ部31と下側の取出しホッパ部41とを含んでいる。中間ホッパ部31と取出しホッパ部41との境界部分は段部17となっており、上部ホッパ部21Aと中間ホッパ部31との境界部分は段部17′となっている。
【0017】
上部ホッパ部21Aは、周壁を構成する4つの側面22〜25を有している(側面22と側面24が対向し、側面23と側面25が対向する)。図1(B)に示すように、ベルトコンベアの搬送方向に沿って設けられた2つの側面23、25のうち、一方の側面23は傾斜面であり、他方の側壁25は鉛直面である。図1(A)に示すように、ベルトコンベアの搬送方向の上流側、下流側の側面22、24はいずれも傾斜面であり、下方ほど互いに近接するように傾斜している。
側面25(鉛直面)の配置位置などについては、他の図面も参照して後で説明する。
【0018】
図3は、図1のホッパ1の下部側を部分的に示す斜視図である。
同図に示すように、中間ホッパ部31は、上端側開口部38と下端側開口部39を有している。上端側開口部38の形状は、ベルトコンベア6の搬送方向をその長手方向とする長方形であり、下端側開口部39の形状はベルトコンベア6の搬送方向をその高さ方向とする等脚台形(上流側が上底、下流側が下底に対応する)である。
【0019】
中間ホッパ部31は、その周壁を構成する4つの側面32〜34を有している。このうち、搬送方向上流側の側面32と下流側の側面34はともに傾斜面であり、下方ほど互いに近接するように傾斜している。
ベルトコンベアの搬送方向に沿う側面である側面33、35はいずれも屈曲面として形成されている。側面33を例として具体的に説明すると、側面33は、輪郭が三角形の2つの平面部33a、33bで構成されており、三角形の長辺どうしを接続してその辺に沿って折り曲げたような形状に形成されている。もう一方の側面35もこれと同様に構成されている。
【0020】
側面33、35がこのような屈曲面として形成されている理由は、長方形に形成された上端側開口部38と、台形に形成された下端側開口部39とを接続するためである。このような形状の側面33、35は、例えば、1枚の平板をその対角線に沿って所定角度で折り曲げることによって作ることができるので、製造しやすいという利点がある。
【0021】
図3に示すように、中間ホッパ部31の下の取出しホッパ部41は、周壁を構成する4の側面42〜45を有している。側面42〜45はいずれも鉛直面であり、それぞれ、中間ホッパ部の側面32〜35の下縁部から下方に延出するように設けられている。
【0022】
図3から明らかなように、側面42〜45の各下縁部によって囲まれる領域が下端側開口部4である。下端側開口部4の形状は、上記のとおりベルトコンベア6の搬送方向の下流側ほど幅広となる台形である。
なお、下端側開口部4は必ずしも等脚台形である必要はなく、搬送方向と平行な中心線L1(図1参照)を挟んで非対称型であってもよい。
【0023】
図1(A)に示すように、粉体搬送装置50の組立状態においては、ホッパ1の下端部はベルト6cの移動を妨げない程度にベルト6c上面に接している。また、ホッパ1の下流側の側面44の下端付近には抜出し口5が形成されており、この抜出し口5を通ってホッパ1内の粉体が搬出される。
図示は省略するが、ホッパ1の上端側開口部3付近には、ホッパ1内に上限レベル以上の粉体が入ることを防止するための上限レベルスイッチが設けられている。
【0024】
図1および図3に示すように、本実施形態においては、側面25(鉛直面)が、中間ホッパ31部の側面35の上縁部よりも内側(ホッパの中心部側)の位置に配置されている。これにより、上端側開口部38が2つの領域に区画され、この2つの領域のうち傾斜面23(図1参照)とは反対側の領域に逃げ部16が形成されている。
【0025】
この逃げ部16とは、ホッパ1の水平方向断面積が部分的に拡大する部分であり、粉体の圧力を低減させるための構造部である。逃げ部16は、図3に示すように、上方に向かって開口した開口部として設けられており、具体的には、この開口部は、側面25の下縁部と、それと平行な側面35の上縁部と、側面32の上縁部の一部と、側面32の上縁部の一部と、によって画定されている。
【0026】
上記のように構成された粉体搬送装置50は、従来のものと同様に使用することができる。すなわち、図4に示すように、ホッパ1の上端側開口部3からホッパ1内に投入された粉体を、ベルトコンベア6を駆動させることによりホッパ1の下端側開口部4側から抜き出してベルトコンベア6の搬送方向下流側へと搬送することができる。
【0027】
以上説明したように、本実施形態の粉体搬送装置は、
(1)鉛直上端側に開口する上端側開口部3および鉛直下端側に開口する下端側開口部4を有するホッパ1と、
前記ホッパ1の下端側に設けられたベルトコンベア6と、
を備え、
前記上端側開口部3から供給される粉体を前記下端側開口部4から前記ベルトコンベア6上に落下させ、このベルトコンベア6によって前記粉体を搬送する粉体搬送装置50において、
前記ホッパ1の水平方向断面積は、前記上端側開口部3から前記下端側開口部4に向かって漸減し、
前記ベルトコンベア6の搬送方向に沿って設けられた、前記ホッパの2つの側面1B、1Dのいずれか一方または両方に、前記粉体の圧力を低減させるための逃げ部16を設けたこと
を特徴とする。
【0028】
なお、本明細書において、水平方向の断面積が上端側開口部から下端側開口部に向かって「漸減」するホッパと言った場合には、その一部に図1の取出しホッパ部41のように断面積が一定の部分を有するものも含まれるものとする。
上記実施形態では、側面25側に1つの逃げ部16が形成された例について説明したが、本発明にこれに限らず、側面23側に他の逃げ部が形成されていてもよい。
【0029】
このような構成によれば次のような作用効果を得ることができる。
逃げ部16が設けられていない従来のホッパの場合(例えば図7参照)、粉体がホッパ内を落下するにつれて圧密・凝集が生じやすく、ホッパ1の下部側において(さらには、搬送方向の下流側において)粉体の閉塞が起こりやすいという問題があった。これに対して、本実施形態のようにホッパ1の一部に粉体の圧力を低減させるための逃げ部16を設けることで、粉体の圧密・凝集が生じにくくなり、ホッパ1の閉塞を防止することができる。
【0030】
本実施形態の粉体搬送装置では、
(2)前記2つの側面のうち一方は鉛直面であり、他方は鉛直方向に対し傾斜した傾斜面であって、
前記傾斜面は、鉛直下方側ほど前記鉛直面に対し徐々に接近すること
を特徴とする。
このような形状のホッパにあっても上記と同様の効果を得ることができる。
【0031】
本実施形態の粉体搬送装置では、
(3) 前記傾斜面は段部17を有し、
この段部17よりも上方側は前記鉛直面に対し傾斜するとともに、
前記段部17よりも下方側は前記鉛直面に対し平行であること
を特徴とする。
このような構成によれば、段部17より上側が傾斜面(35)となっているので、段部17が無い場合と比べて本形態のような逃げ部16を確保し易い。また、段部17より下側では側面が鉛直面として形成されているところ、このような部分では粉体がより圧密され易いため、上記(1)の効果がより顕著となる。
【0032】
〔第2の実施形態〕
図5は、第2の実施形態の粉体搬送装置の構成を模式的に示す三面図である。
この粉体搬送装置は、既設の汎用ホッパを利用して本発明に係る粉体搬送装置としたものである。
【0033】
図5(C)においてハッチングを付して示す部分が既設のホッパを構成しているコンクリート構造体70である。このコンクリート構造体70の内部には、粉体が投入されるホッパ部71と、その下方に設けられベルトコンベア6が配置される収容部77とが設けられている。
【0034】
ホッパ部71は、鉛直な側面で囲まれた鉛直部72と、その下に設けられ下方に向かってすぼまる傾斜部73とで構成されている。ホッパ部71の下端の開口部75は収容部77に開口しており、これにより、ホッパ部71からの粉体が収容部77内へと供給されるようになっている。開口部75の輪郭は、コンクリート構造体70の一部によって画定されており、その輪郭形状は図5(B)に示すように長方形である。
【0035】
収容部77には、第1の実施形態と同様の構造の中間ホッパ部131およびその下の取出しホッパ部141が配置され、これらが下部ホッパ部121Bを構成している。中間ホッパ部131の上端側開口部は、開口部75の大きさと一致している。
【0036】
図5に示すように、このホッパ部71においては、板材を鉛直方向に差し込むことにより鉛直な側面125が構成されている。図5(A)に示すように、板材(125)の輪郭形状は一例として略下向き台形型である。この側面125の下端付近に逃げ部116が形成されており、これにより、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0037】
この例では、コンクリート構造体70のホッパ部71内にさらに3枚の板材を挿入することにより、側面122、123、124が構成されている。これら側面122、123、124はそれぞれ第1の実施形態の側面22、23、24に相当するものである。図5(B)に示すように、これらの側面122〜124と、上記した鉛直な側面125とによって、ホッパ101が構成されている。
なお、3枚の板材からなる側面122〜124が設けられていなくてもよい。
【0038】
本実施形態の粉体搬送装置は、
(4)前記ホッパとは異なる第2のホッパ(71)をさらに備え、
前記第2のホッパ(71)の水平方向断面積は、鉛直上方側から鉛直下方側に向かって漸減し、
前記第2のホッパ(71)は、前記ベルトコンベア6上に前記粉体を供給する開口部75を備え、
前記鉛直面(125)は、前記第2のホッパ(71)の内側に挿入された板により形成され、
前記開口部75は、前記板(125)によって2つの領域に区画され、
前記逃げ部116は、前記2つの領域のうち、前記傾斜面(123)とは反対側の領域であること
を特徴とする。
このような構成によれば、既に存在する第2のホッパ(71)を活用しつつ、粉体の性状に合致したホッパ形状を得ることができる。また、板を挿入するだけで、逃げ部1169の形成とホッパ形状の変更を同時に行うことができる。
【0039】
また、本実施形態の粉体搬送装置は、
(5)前記ホッパとは異なる第2のホッパ(71)をさらに備え、
前記第2のホッパ(71)の水平方向断面積は、前記上端側開口部から下方側に向かって漸減し、
前記第2のホッパ(71)は、前記ベルトコンベア6上に前記粉体を供給する開口部75を備え、
前記2つの側面のうち一方または両方は、前記第2のホッパの内側に挿入された板により形成され、
前記開口部75は、前記板によって複数の領域に区画され、
前記逃げ部116は、前記複数の領域のうち、前記ベルトの幅方向中心とは反対側の領域に形成されること
を特徴とする。
このような構成によっても、既に存在する第2のホッパ(71)を活用しつつ、複数の板材を挿入することにより側面122〜124を形成し、粉体の性状に合致したホッパ形状を得ることができる。また、板を挿入するだけで、逃げ部116の形成とホッパ形状の変更を同時に行うことができる。
【0040】
また、本発明の粉体搬送装置においては、
(6)前記ベルトコンベア6のベルト幅方向を横方向と定義すると、
前記下端側開口部4の前記横方向幅は前記搬送方向に向かって漸増するとともに、前記ホッパ1の前記横方向の鉛直断面積は前記搬送方向に向かって漸増すること
を特徴とする。
このような構成によれば、ホッパのベルト搬送方向側端部における容積を拡大することにより、粉体同士の衝突による粉体圧が低減され、ホッパのベルト搬送方向側端部における粉体の凝集・滞留を低減することができる。
【0041】
なお、上記形態において、図5の板材(側面125)の下端部は、例えば中間ホッパ部131の内部まで差し込まれていてもよい。
【0042】
〔他の実施形態〕
図6に示すように、ホッパの下端部に摺らせ部20が設けられていてもよい。この摺らせ部20は、一例としてゴム製ベルトで構成されている。摺らせ部20は、ベルトコンベア6のベルト6c上面に摺接し、ホッパ1から粉体が外部にリークするのを防止する。
【0043】
ゴム製ベルトを固定する手段は特に限定されるものでないが、一例として、ゴム製ベルトを外側から押さえるフラットバー65と、ボルト66aおよびナット66bで固定するものであってもよい。ボルト66aは、その頭部がホッパ1の内側に位置するとともに、ネジ部が、ホッパの側面22(一例)、摺らせ部20、およびフラットバー65のそれぞれに形成された孔に通されている。ホッパ1の外側においてナット66bを締め付けることにより、摺らせ部20が側面22に取り付けられる。なお、図6では側面22に摺らせ部20が設けられる例が示されているが、このような摺らせ部が別の側面に設けられていてもよい。
【0044】
上記のようにホッパ1の下端部に、ホッパ1とベルトコンベア6の間から被搬送物がリークするのを防止するための可撓性部材を設けることは、被搬送物として粉体を想定している本発明においては特に有効である。
【0045】
本発明の粉体搬送装置は上記形態に限定されるものではなく、種々変更可能である。
例えば下端側開口部4は、下流側に向かって末広がりの形状であればよく、例えば、三角形、ラッパ形状、釣鐘型などであってもよい。
【0046】
また、逃げ部16の上方に設けられた側面(図1の側面25)が、鉛直面でなく傾斜面として設けられていてもよい。この側面が傾斜していたとしても、逃げ部16が設けられていれば、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができるためである。
【符号の説明】
【0047】
1 ホッパ
1A 側面
1B 側面
1C 側面
1D 側面
3 上端側開口部
4 下端側開口部
5 抜出し口
6 ベルトコンベア
6a ローラ
6b ローラ
6c ベルト
16 逃げ部
17 段部
17′ 段部
20 摺らせ部
21A 上部ホッパ部
21B 下部ホッパ部
22 側面
23 側面
24 側面
25 側面
31 中間ホッパ部
32 側面
33 側面
33a 平面部
33b 平面部
34 側面
35 側面
35a 平面部
35b 平面部
38 上端側開口部
39 下端側開口部
41 取出しホッパ部
42 側面
43 側面
44 側面
45 側面
50 粉体搬送装置
65 フラットバー
66a ボルト
66b ナット
70 コンクリート構造体
71 ホッパ部
72 鉛直部
73 傾斜部
75 開口部
77 収容部
101 ホッパ
116 逃げ部
121B 下部ホッパ部
122 側面
123 側面
124 側面
125 側面
131 中間ホッパ部
141 取出しホッパ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛直上端側に開口する上端側開口部および鉛直下端側に開口する下端側開口部を有するホッパと、
前記ホッパの下端側に設けられたベルトコンベアと、
を備え、
前記上端側開口部から供給される粉体を前記下端側開口部から前記ベルトコンベア上に落下させ、このベルトコンベアによって前記粉体を搬送する粉体搬送装置において、
前記ホッパの水平方向断面積は、前記上端側開口部から前記下端側開口部に向かって漸減し、
前記ベルトコンベアの搬送方向に沿って設けられた、前記ホッパの2つの側面のいずれか一方または両方に、前記粉体の圧力を低減させるための逃げ部を設けたこと
を特徴とする粉体搬送装置。
【請求項2】
請求項1に記載の粉体搬送装置において、
前記2つの側面のうち一方は鉛直面であり、他方は鉛直方向に対し傾斜した傾斜面であって、
前記傾斜面は、鉛直下方側ほど前記鉛直面に対し徐々に接近すること
を特徴とする粉体搬送装置。
【請求項3】
請求項2に記載の粉体搬送装置において、
前記傾斜面は段部を有し、
この段部よりも上方側は前記鉛直面に対し傾斜するとともに、
前記段部よりも下方側は前記鉛直面に対し平行であること
を特徴とする粉体搬送装置。
【請求項4】
請求項3に記載の粉体搬送装置において、
前記ホッパとは異なる第2のホッパをさらに備え、
前記第2のホッパの水平方向断面積は、鉛直上方側から鉛直下方側に向かって漸減し、
前記第2のホッパは、前記ベルトコンベア上に前記粉体を供給する開口部を備え、
前記鉛直面は、前記第2のホッパの内側に挿入された板により形成され、
前記開口部は、前記板によって2つの領域に区画され、
前記逃げ部は、前記2つの領域のうち、前記傾斜面とは反対側の領域であること
を特徴とする粉体搬送装置。
【請求項5】
請求項1に記載の粉体搬送装置において、
前記ホッパとは異なる第2のホッパをさらに備え、
前記第2のホッパの水平方向断面積は、鉛直上方側から鉛直下方側に向かって漸減し、
前記第2のホッパは、前記ベルトコンベア上に前記粉体を供給する開口部を備え、
前記2つの側面のうち一方または両方は、前記第2のホッパの内側に挿入された板により形成され、
前記開口部は、前記板によって複数の領域に区画され、
前記逃げ部は、前記複数の領域のうち、前記ベルトの幅方向中心とは反対側の領域に形成されること
を特徴とする粉体搬送装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の粉体搬送装置において、
前記ベルトコンベアのベルト幅方向を横方向と定義すると、
前記下端側開口部の前記横方向幅は前記搬送方向に向かって漸増するとともに、
前記ホッパの前記横方向の鉛直断面積は前記搬送方向に向かって漸増すること
を特徴とする粉体搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−190017(P2011−190017A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−56142(P2010−56142)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【出願人】(000000206)宇部興産株式会社 (2,022)
【Fターム(参考)】