粉体混合装置
【課題】粉体を多面的に動かして混合することにより、混合効率及び混合精度を高めるとともに、エネルギー効率がよく、かつ小型で軽量な粉体混合装置を提供する。
【解決手段】ローターは、断面略鼓形に形成された中空の胴部と、該胴部の外周面の両側の端部から中央部にかけて放射状かつ交互にそれぞれ突設された複数の中空の羽根18Dとから成り、該胴部及び羽根の内部は互いに連通するとともに、各羽根の縁部には複数開口された噴出孔35が設けられていて、空気配管を経て圧縮空気供給源に接続された前記ローターの軸に形成された空気通路36を通して、粉体の混合時に前記空気供給源から供給されるエアーを該吹出孔から噴出させる。
【解決手段】ローターは、断面略鼓形に形成された中空の胴部と、該胴部の外周面の両側の端部から中央部にかけて放射状かつ交互にそれぞれ突設された複数の中空の羽根18Dとから成り、該胴部及び羽根の内部は互いに連通するとともに、各羽根の縁部には複数開口された噴出孔35が設けられていて、空気配管を経て圧縮空気供給源に接続された前記ローターの軸に形成された空気通路36を通して、粉体の混合時に前記空気供給源から供給されるエアーを該吹出孔から噴出させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体混合装置に関し、特にチャンバー内にある羽根により異なる粉体を混合する粉体混合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
異なる粉体を均一に混ぜ合わせる紛体混合装置に関しては、例えば紛体を投入したチャンバー内において、羽根を回転させるものやチャンバーを形成する容器自体を回転させるもの、チャンバー内でエアーにより紛体を流動させ混合を行うものなど、多種多様のものが存在する。
【0003】
しかしながら、これらは一定の方向で回転若しくはエアーを噴出させるため、多面的な方向から紛体の混合を行うことができず、混合するための効率はあまりよくなかった。また、これらの装置は大がかりなものになる傾向があり、重量が重く、設置場所からの移動が困難であり、設置場所も広いスペースが必要となるほか、エネルギー効率も悪い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、上記従来の装置が有する欠点を克服するためになされたものであり、紛体を多面的に動かして混合することにより、混合効率及び混合精度を高めるとともに、エネルギー効率がよく、かつ小型で軽量な粉体混合装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明に係る紛体混合装置の第1の特徴は、供給口及び排出口とそれぞれ連通するチャンバーを備えたケーシングと、前記チャンバー内で回転するローターとを備え、該ローターを回転させることにより前記供給口から前記チャンバー内に投入された異なる紛体を混合する粉体混合装置において、前記ローターは、断面略鼓形に形成された中空の胴部と、該胴部の外周面の両側の端部から中央部にかけて放射状かつ交互にそれぞれ突設された複数の中空の羽根とから構成されていることを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明に係る紛体混合装置の第2の特徴は、前記第1の特徴における紛体混合装置において、供給口及び排出口とそれぞれ連通するチャンバーを備えたケーシングと、前記チャンバー内で回転するローターとを備え、該ローターを回転させることにより前記供給口から前記チャンバー内に投入された異なる紛体を混合する粉体混合装置において、前記ローターは、断面略鼓形に形成された中空の胴部と、該胴部の外周面の両側の端部から中央部にかけて放射状かつ交互にそれぞれ突設された複数の中空の羽根とから成り、該胴部及び羽根の内部は互いに連通するとともに、各羽根の縁部には複数開口された噴出孔が設けられていて、空気配管を経て圧縮空気供給源に接続された前記ローターの軸に形成された空気通路を通して、粉体の混合時に前記空気供給源から供給されるエアーを該吹出孔から噴出させることを特徴とするものである。
【0007】
さらに、本発明に係る紛体混合装置の第3の特徴は、前記第1または第2の特徴における紛体混合装置において、前記ローター胴部に配設された両端の羽根が、それぞれ対称であることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明に係る紛体混合装置の第4の特徴は、前記第1から第3までのいずれか1の特徴における紛体混合装置において、前記羽根が、略翼形に形成されていることを特徴とするものである。
【0009】
さらに、本発明に係る紛体混合装置の第5の特徴は、前記第1から第3までのいずれか1の特徴における紛体混合装置において、前記羽根が、略台形に形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
さらに、本発明に係る紛体混合装置の第6の特徴は、前記第1から第5までのいずれか1の特徴における紛体混合装置において、前記羽根のローター胴部中央部側の縁部が、円弧状に形成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ローターの胴部を鼓形とし、かつ羽根をローター胴部の両端に交互に配設することで、紛体を同時に多面的に移動させることが可能となり、効率よく紛体を混合することができる。
【0012】
さらに、羽根の縁部からエアーを噴出させることにより、エアーによる流動も加わるので、より短時間で精度のよい紛体の混合を行うことができる。
【0013】
また、ローターの内部を空洞とすることで、装置全体の軽量化が図られるとともに、ローターの回転に伴うエネルギー効率を向上させることができる。
【0014】
さらに、構造が単純化されるので、点検や運転の取り扱いが容易となるほか、装置の小型化を図ることができ、省スペース化が可能となる。加えて、製造コストも従来品に比べ、大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る紛体混合装置の実施例1から3までの斜視図である。
【図2】同上右側面図である。
【図3】同上平面図である。
【図4】同上正面図である。
【図5】同上正面図のうち、ケーシング、実施例1のローター及びローター軸の先端を断面にしたものである。
【図6】同上左側面図である。
【図7】実施例1から3までのケーシングの斜視図である。
【図8】同上正面断面図である。
【図9】実施例1から3までのローター軸の斜視図である。
【図10】同上正面断面図である。
【図11】実施例1のローターの斜視図である。
【図12】同上正面図である。
【図13】同上右側面図である。
【図14】同上正面断面図である。
【図15】実施例2のローターの斜視図である。
【図16】同上正面図である。
【図17】同上右側面図である。
【図18】同上左側面断面図である。
【図19】実施例3のローターの斜視図である。
【図20】同上正面図である。
【図21】同上右側面図である。
【図22】同上正面断面図である。
【図23】本発明に係る紛体混合装置の実施例4から6までの斜視図である。
【図24】同上正面図である。
【図25】同上正面図のうち、ケーシング、実施例4のローター及びローター軸の先端を断面にしたものである。
【図26】実施例4から6までのローター軸の斜視図である。
【図27】同上正面断面図である。
【図28】実施例4のローターの斜視図である。
【図29】同上正面図である。
【図30】同上右側面図である。
【図31】同上正面断面図である。
【図32】実施例5のローターの斜視図である。
【図33】同上正面図である。
【図34】同上右側面図である。
【図35】同上正面断面図である。
【図36】実施例6のローターの斜視図である。
【図37】同上正面図である。
【図38】同上右側面図である。
【図39】同上正面断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照し説明する実施例により、本発明の実施形態を説明する。
【実施例1】
【0017】
図1から図14は、本発明の粉体混合装置の実施例1を表したものである。
【0018】
同図において、1は紛体混合装置本体、2はケーシング、3はケーシング2の内部空間であるチャンバー4において収容され、ケーシング2の中心軸線周りに回転するローター、5は該ローターのローター軸、6、7は台8上部に取り付けられた軸受ユニット、9は台8下方に取り付けられたモーター、10は前記モーターの駆動によりローター軸5を回転させる伝動手段である。
【0019】
前記ケーシング2は、図2、4、7、8等にあるように、左右の面が円形で正面が略楕円形状に形成されており、その上端部に粉体をチャンバー4に供給するために開口させて設けた供給口11、その下端部にチャンバー4内の紛体を外部に排出するために開口させて設けた排出口12を備えている。この供給口11及び排出口12は、図6に示す蓋体13、14によって適時閉塞される。図示の例では、該蓋体はシリンダーにより開閉動作がなされる。また、該ケーシング2の右側面中央部には、前記ローター軸5が挿入される中央孔15が設けられている。さらに、ケーシング2の左右両面の上方には、チャンバー4内の様子を見るための点検窓(図示せず)が設けられており、16は該点検窓を閉塞する窓蓋である。
【0020】
前記ローター3は、胴部17と羽根18Aとから構成されている。前記胴部17は、中央部にくびれを有する略断面鼓形の中空の円筒と、その右端を閉塞する右壁19及び左端を閉塞する左壁20とから形成されている。前記右壁19は、左壁20に比べ多少肉厚に形成されており、その中央部にローター軸5の後端部21と嵌合する溝22が形成されている。
【0021】
前記胴部17の外周面23には、その左右両端部から長手方向中心部にかけて複数の中空に形成された羽根18Aが左右交互に、かつ放射状に取り付けられている。該羽根18Aは、その縁部33a及び33bが前記ケーシング2の内壁とわずかな隙間を有する程度の大きさに形成される。また、本実施例では、羽根18Aは略翼形に形成されている。
【0022】
次に、ローター軸5は回転駆動する回転軸26と、回転軸26の軸受となる前記後端部21とから形成されている。回転軸26の先端部にはチェーンスプロケット27が取り付けられており、該スプロケットに掛けられる伝動手段(チェーン)10を介して回転駆動する。一方、後端部21はフランジ28を備えた円筒状に形成されており、該フランジ28には、ボルト29を挿入する挿入孔30が形成されている。
【0023】
前記ローター胴部17に形成された溝22には、前記ローター軸5のフランジ28の挿入孔30に挿入されたボルト29を螺合するための螺子孔32が複数形成されており、フランジ28を溝22に嵌合したのち、ボルト29を通してローター胴部17とローター軸5を固定する。そして、該ローター軸5を前記ケーシングの中央孔15に挿通した後、左方のケーシングを右方のケーシングと固定する。
【実施例2】
【0024】
実施例2は、実施例1のうち、図15から18にあるように羽根18Bの形状が略台形に形成されたものである。
【実施例3】
【0025】
実施例3は、実施例1のうち、図19から22にあるように羽根18Cのローター胴部中央部側の縁部が、円弧状に形成されているものである。該縁部を円弧状にすることにより、羽根の面積をより大きくすることができ、より多くの紛体を動かすことが可能となる。
【0026】
次に、実施例1から3までの作用について説明する。
【0027】
次に、実施例1から3までの作用について説明する。
まず、前記蓋体14が閉まっていることを確認するとともに、前記蓋体13をシリンダーを介して開き、前記供給口11より異なった種類の紛体をチャンバー4内に投入する。本発明では、ローター胴部の中央がくびれを有しているため、紛体はローター胴部の端部からくびれ方向への左右の動きに加え、ローターの回転によるローター軸線円周方向への動きを伴う。また、ローターの羽根が左右交互に配設されていることから、左右に移動する紛体が∞字のように流動する。すなわち、上下左右への多面的な混合運動が同時に行われる。これらの運動が繰り返されることにより、一面的な紛体の混合動作しかできない従来の粉体混合装置に比べて極めて効率よく紛体を混合することができる。混合が終了した紛体は、前記蓋体14を開き、前記排出口12より排出する。
【実施例4】
【0028】
図23から図31は、本発明の粉体混合装置の実施例1を表したものである。
【0029】
実施例4では、実施例1のうち、ローター胴部17の外周面23に連絡孔24が穿孔されていて、該連絡孔24上にそれと連通して中空の羽根17Dが気密に設けられている。羽根17Dの縁部33a、33b、33cには羽根の中空部34と連通する噴出孔35がそれぞれ複数穿設されている。また、ローター軸5の中心部には該ローター軸を貫通する空気通路36が形成されているとともに、前記溝22の中心部には該空気通路36と連通する連通孔37が穿孔されている。さらに、ローター軸5の前端部には、空気通路36と連絡するとともに、管を通じて圧縮空気供給源(図示しない)と接続されたロータリージョイント38が取り付けられている。さらにまた、前記ケーシング2の上部には、チャンバー4内のエアーを散気するエアブリーザー39が取り付けられている。
【実施例5】
【0030】
実施例5は、実施例4のうち、図32から図35にあるように羽根18Eの形状が略台形に形成されたものである。
【実施例6】
【0031】
実施例6は、実施例4のうち、図36から図39にあるように羽根18Cのローター胴部中央部側の縁部33cが、円弧状に形成されているものである。
【0032】
つぎに、実施例4から実施例6についての作用について述べる。
圧縮空気供給源より供給された圧縮空気は、前記ロータリージョイントを通して、ローター軸5の空気通路36へと流れ、次いで前記連通孔37を介してローター胴部17の中空部25に送られ、前記連絡孔24を通って羽根18Dの中空部34に入り、該羽根の縁部33a、33b、33cの各噴出孔35からエアーを噴出させる。
【0033】
実施例4から実施例6の装置は、実施例1から実施例3の装置の作用に加え、羽根の縁部からエアーが噴き出され、ケーシング内の紛体が噴流するため、より短時間に精度のよい紛体の混合を行うことができる。
【0034】
以上、本発明の実施の形態につき、実施例を通して説明したが、本発明は、必ずしも上述した実施例にのみ限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内において、適宜、変更実施することが可能なものである。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明による紛体処理装置のうち、特に実施例1から3のものについては、紛体の混合の他、液体の攪拌や練り物加工にも効果的に利用することが可能である。
【符号の説明】
【0036】
1・・・紛体混合装置
2・・・ケーシング
3・・・ローター
5・・・ローター軸
17・・・ローター胴部
18A、18B、18C、18D、18E、18F・・・羽根
24・・・連絡孔
25・・・胴部中空部
33a、33b、33c・・・羽根縁部
34・・・羽根中空部
35・・・噴出孔
36・・・空気通路
37・・・連通孔
38・・・ロータリージョイント
39・・・エアブリーザー
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体混合装置に関し、特にチャンバー内にある羽根により異なる粉体を混合する粉体混合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
異なる粉体を均一に混ぜ合わせる紛体混合装置に関しては、例えば紛体を投入したチャンバー内において、羽根を回転させるものやチャンバーを形成する容器自体を回転させるもの、チャンバー内でエアーにより紛体を流動させ混合を行うものなど、多種多様のものが存在する。
【0003】
しかしながら、これらは一定の方向で回転若しくはエアーを噴出させるため、多面的な方向から紛体の混合を行うことができず、混合するための効率はあまりよくなかった。また、これらの装置は大がかりなものになる傾向があり、重量が重く、設置場所からの移動が困難であり、設置場所も広いスペースが必要となるほか、エネルギー効率も悪い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、上記従来の装置が有する欠点を克服するためになされたものであり、紛体を多面的に動かして混合することにより、混合効率及び混合精度を高めるとともに、エネルギー効率がよく、かつ小型で軽量な粉体混合装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明に係る紛体混合装置の第1の特徴は、供給口及び排出口とそれぞれ連通するチャンバーを備えたケーシングと、前記チャンバー内で回転するローターとを備え、該ローターを回転させることにより前記供給口から前記チャンバー内に投入された異なる紛体を混合する粉体混合装置において、前記ローターは、断面略鼓形に形成された中空の胴部と、該胴部の外周面の両側の端部から中央部にかけて放射状かつ交互にそれぞれ突設された複数の中空の羽根とから構成されていることを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明に係る紛体混合装置の第2の特徴は、前記第1の特徴における紛体混合装置において、供給口及び排出口とそれぞれ連通するチャンバーを備えたケーシングと、前記チャンバー内で回転するローターとを備え、該ローターを回転させることにより前記供給口から前記チャンバー内に投入された異なる紛体を混合する粉体混合装置において、前記ローターは、断面略鼓形に形成された中空の胴部と、該胴部の外周面の両側の端部から中央部にかけて放射状かつ交互にそれぞれ突設された複数の中空の羽根とから成り、該胴部及び羽根の内部は互いに連通するとともに、各羽根の縁部には複数開口された噴出孔が設けられていて、空気配管を経て圧縮空気供給源に接続された前記ローターの軸に形成された空気通路を通して、粉体の混合時に前記空気供給源から供給されるエアーを該吹出孔から噴出させることを特徴とするものである。
【0007】
さらに、本発明に係る紛体混合装置の第3の特徴は、前記第1または第2の特徴における紛体混合装置において、前記ローター胴部に配設された両端の羽根が、それぞれ対称であることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明に係る紛体混合装置の第4の特徴は、前記第1から第3までのいずれか1の特徴における紛体混合装置において、前記羽根が、略翼形に形成されていることを特徴とするものである。
【0009】
さらに、本発明に係る紛体混合装置の第5の特徴は、前記第1から第3までのいずれか1の特徴における紛体混合装置において、前記羽根が、略台形に形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
さらに、本発明に係る紛体混合装置の第6の特徴は、前記第1から第5までのいずれか1の特徴における紛体混合装置において、前記羽根のローター胴部中央部側の縁部が、円弧状に形成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ローターの胴部を鼓形とし、かつ羽根をローター胴部の両端に交互に配設することで、紛体を同時に多面的に移動させることが可能となり、効率よく紛体を混合することができる。
【0012】
さらに、羽根の縁部からエアーを噴出させることにより、エアーによる流動も加わるので、より短時間で精度のよい紛体の混合を行うことができる。
【0013】
また、ローターの内部を空洞とすることで、装置全体の軽量化が図られるとともに、ローターの回転に伴うエネルギー効率を向上させることができる。
【0014】
さらに、構造が単純化されるので、点検や運転の取り扱いが容易となるほか、装置の小型化を図ることができ、省スペース化が可能となる。加えて、製造コストも従来品に比べ、大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る紛体混合装置の実施例1から3までの斜視図である。
【図2】同上右側面図である。
【図3】同上平面図である。
【図4】同上正面図である。
【図5】同上正面図のうち、ケーシング、実施例1のローター及びローター軸の先端を断面にしたものである。
【図6】同上左側面図である。
【図7】実施例1から3までのケーシングの斜視図である。
【図8】同上正面断面図である。
【図9】実施例1から3までのローター軸の斜視図である。
【図10】同上正面断面図である。
【図11】実施例1のローターの斜視図である。
【図12】同上正面図である。
【図13】同上右側面図である。
【図14】同上正面断面図である。
【図15】実施例2のローターの斜視図である。
【図16】同上正面図である。
【図17】同上右側面図である。
【図18】同上左側面断面図である。
【図19】実施例3のローターの斜視図である。
【図20】同上正面図である。
【図21】同上右側面図である。
【図22】同上正面断面図である。
【図23】本発明に係る紛体混合装置の実施例4から6までの斜視図である。
【図24】同上正面図である。
【図25】同上正面図のうち、ケーシング、実施例4のローター及びローター軸の先端を断面にしたものである。
【図26】実施例4から6までのローター軸の斜視図である。
【図27】同上正面断面図である。
【図28】実施例4のローターの斜視図である。
【図29】同上正面図である。
【図30】同上右側面図である。
【図31】同上正面断面図である。
【図32】実施例5のローターの斜視図である。
【図33】同上正面図である。
【図34】同上右側面図である。
【図35】同上正面断面図である。
【図36】実施例6のローターの斜視図である。
【図37】同上正面図である。
【図38】同上右側面図である。
【図39】同上正面断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照し説明する実施例により、本発明の実施形態を説明する。
【実施例1】
【0017】
図1から図14は、本発明の粉体混合装置の実施例1を表したものである。
【0018】
同図において、1は紛体混合装置本体、2はケーシング、3はケーシング2の内部空間であるチャンバー4において収容され、ケーシング2の中心軸線周りに回転するローター、5は該ローターのローター軸、6、7は台8上部に取り付けられた軸受ユニット、9は台8下方に取り付けられたモーター、10は前記モーターの駆動によりローター軸5を回転させる伝動手段である。
【0019】
前記ケーシング2は、図2、4、7、8等にあるように、左右の面が円形で正面が略楕円形状に形成されており、その上端部に粉体をチャンバー4に供給するために開口させて設けた供給口11、その下端部にチャンバー4内の紛体を外部に排出するために開口させて設けた排出口12を備えている。この供給口11及び排出口12は、図6に示す蓋体13、14によって適時閉塞される。図示の例では、該蓋体はシリンダーにより開閉動作がなされる。また、該ケーシング2の右側面中央部には、前記ローター軸5が挿入される中央孔15が設けられている。さらに、ケーシング2の左右両面の上方には、チャンバー4内の様子を見るための点検窓(図示せず)が設けられており、16は該点検窓を閉塞する窓蓋である。
【0020】
前記ローター3は、胴部17と羽根18Aとから構成されている。前記胴部17は、中央部にくびれを有する略断面鼓形の中空の円筒と、その右端を閉塞する右壁19及び左端を閉塞する左壁20とから形成されている。前記右壁19は、左壁20に比べ多少肉厚に形成されており、その中央部にローター軸5の後端部21と嵌合する溝22が形成されている。
【0021】
前記胴部17の外周面23には、その左右両端部から長手方向中心部にかけて複数の中空に形成された羽根18Aが左右交互に、かつ放射状に取り付けられている。該羽根18Aは、その縁部33a及び33bが前記ケーシング2の内壁とわずかな隙間を有する程度の大きさに形成される。また、本実施例では、羽根18Aは略翼形に形成されている。
【0022】
次に、ローター軸5は回転駆動する回転軸26と、回転軸26の軸受となる前記後端部21とから形成されている。回転軸26の先端部にはチェーンスプロケット27が取り付けられており、該スプロケットに掛けられる伝動手段(チェーン)10を介して回転駆動する。一方、後端部21はフランジ28を備えた円筒状に形成されており、該フランジ28には、ボルト29を挿入する挿入孔30が形成されている。
【0023】
前記ローター胴部17に形成された溝22には、前記ローター軸5のフランジ28の挿入孔30に挿入されたボルト29を螺合するための螺子孔32が複数形成されており、フランジ28を溝22に嵌合したのち、ボルト29を通してローター胴部17とローター軸5を固定する。そして、該ローター軸5を前記ケーシングの中央孔15に挿通した後、左方のケーシングを右方のケーシングと固定する。
【実施例2】
【0024】
実施例2は、実施例1のうち、図15から18にあるように羽根18Bの形状が略台形に形成されたものである。
【実施例3】
【0025】
実施例3は、実施例1のうち、図19から22にあるように羽根18Cのローター胴部中央部側の縁部が、円弧状に形成されているものである。該縁部を円弧状にすることにより、羽根の面積をより大きくすることができ、より多くの紛体を動かすことが可能となる。
【0026】
次に、実施例1から3までの作用について説明する。
【0027】
次に、実施例1から3までの作用について説明する。
まず、前記蓋体14が閉まっていることを確認するとともに、前記蓋体13をシリンダーを介して開き、前記供給口11より異なった種類の紛体をチャンバー4内に投入する。本発明では、ローター胴部の中央がくびれを有しているため、紛体はローター胴部の端部からくびれ方向への左右の動きに加え、ローターの回転によるローター軸線円周方向への動きを伴う。また、ローターの羽根が左右交互に配設されていることから、左右に移動する紛体が∞字のように流動する。すなわち、上下左右への多面的な混合運動が同時に行われる。これらの運動が繰り返されることにより、一面的な紛体の混合動作しかできない従来の粉体混合装置に比べて極めて効率よく紛体を混合することができる。混合が終了した紛体は、前記蓋体14を開き、前記排出口12より排出する。
【実施例4】
【0028】
図23から図31は、本発明の粉体混合装置の実施例1を表したものである。
【0029】
実施例4では、実施例1のうち、ローター胴部17の外周面23に連絡孔24が穿孔されていて、該連絡孔24上にそれと連通して中空の羽根17Dが気密に設けられている。羽根17Dの縁部33a、33b、33cには羽根の中空部34と連通する噴出孔35がそれぞれ複数穿設されている。また、ローター軸5の中心部には該ローター軸を貫通する空気通路36が形成されているとともに、前記溝22の中心部には該空気通路36と連通する連通孔37が穿孔されている。さらに、ローター軸5の前端部には、空気通路36と連絡するとともに、管を通じて圧縮空気供給源(図示しない)と接続されたロータリージョイント38が取り付けられている。さらにまた、前記ケーシング2の上部には、チャンバー4内のエアーを散気するエアブリーザー39が取り付けられている。
【実施例5】
【0030】
実施例5は、実施例4のうち、図32から図35にあるように羽根18Eの形状が略台形に形成されたものである。
【実施例6】
【0031】
実施例6は、実施例4のうち、図36から図39にあるように羽根18Cのローター胴部中央部側の縁部33cが、円弧状に形成されているものである。
【0032】
つぎに、実施例4から実施例6についての作用について述べる。
圧縮空気供給源より供給された圧縮空気は、前記ロータリージョイントを通して、ローター軸5の空気通路36へと流れ、次いで前記連通孔37を介してローター胴部17の中空部25に送られ、前記連絡孔24を通って羽根18Dの中空部34に入り、該羽根の縁部33a、33b、33cの各噴出孔35からエアーを噴出させる。
【0033】
実施例4から実施例6の装置は、実施例1から実施例3の装置の作用に加え、羽根の縁部からエアーが噴き出され、ケーシング内の紛体が噴流するため、より短時間に精度のよい紛体の混合を行うことができる。
【0034】
以上、本発明の実施の形態につき、実施例を通して説明したが、本発明は、必ずしも上述した実施例にのみ限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内において、適宜、変更実施することが可能なものである。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明による紛体処理装置のうち、特に実施例1から3のものについては、紛体の混合の他、液体の攪拌や練り物加工にも効果的に利用することが可能である。
【符号の説明】
【0036】
1・・・紛体混合装置
2・・・ケーシング
3・・・ローター
5・・・ローター軸
17・・・ローター胴部
18A、18B、18C、18D、18E、18F・・・羽根
24・・・連絡孔
25・・・胴部中空部
33a、33b、33c・・・羽根縁部
34・・・羽根中空部
35・・・噴出孔
36・・・空気通路
37・・・連通孔
38・・・ロータリージョイント
39・・・エアブリーザー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給口及び排出口とそれぞれ連通するチャンバーを備えたケーシングと、前記チャンバー内で回転するローターとを備え、該ローターを回転させることにより前記供給口から前記チャンバー内に投入された異なる紛体を混合する粉体混合装置において、前記ローターは、断面略鼓形に形成された中空の胴部と、該胴部の外周面の両側の端部から中央部にかけて放射状かつ交互にそれぞれ突設された複数の中空の羽根とから構成されていることを特徴とする粉体混合装置。
【請求項2】
供給口及び排出口とそれぞれ連通するチャンバーを備えたケーシングと、前記チャンバー内で回転するローターとを備え、該ローターを回転させることにより前記供給口から前記チャンバー内に投入された異なる紛体を混合する粉体混合装置において、前記ローターは、断面略鼓形に形成された中空の胴部と、該胴部の外周面の両側の端部から中央部にかけて放射状かつ交互にそれぞれ突設された複数の中空の羽根とから成り、該胴部及び羽根の内部は互いに連通するとともに、各羽根の縁部には複数開口された噴出孔が設けられていて、空気配管を経て圧縮空気供給源に接続された前記ローターの軸に形成された空気通路を通して、粉体の混合時に前記空気供給源から供給されるエアーを該吹出孔から噴出させることを特徴とする粉体混合装置。
【請求項3】
前記ローター胴部に配設された両端の羽根は、それぞれ対称であることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉体混合装置。
【請求項4】
前記羽根は、略翼形に形成されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の粉体混合装置。
【請求項5】
前記羽根は、略台形に形成されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の粉体混合装置。
【請求項6】
前記羽根のローター胴部中央部側の縁部は、円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の粉体混合装置。
【請求項1】
供給口及び排出口とそれぞれ連通するチャンバーを備えたケーシングと、前記チャンバー内で回転するローターとを備え、該ローターを回転させることにより前記供給口から前記チャンバー内に投入された異なる紛体を混合する粉体混合装置において、前記ローターは、断面略鼓形に形成された中空の胴部と、該胴部の外周面の両側の端部から中央部にかけて放射状かつ交互にそれぞれ突設された複数の中空の羽根とから構成されていることを特徴とする粉体混合装置。
【請求項2】
供給口及び排出口とそれぞれ連通するチャンバーを備えたケーシングと、前記チャンバー内で回転するローターとを備え、該ローターを回転させることにより前記供給口から前記チャンバー内に投入された異なる紛体を混合する粉体混合装置において、前記ローターは、断面略鼓形に形成された中空の胴部と、該胴部の外周面の両側の端部から中央部にかけて放射状かつ交互にそれぞれ突設された複数の中空の羽根とから成り、該胴部及び羽根の内部は互いに連通するとともに、各羽根の縁部には複数開口された噴出孔が設けられていて、空気配管を経て圧縮空気供給源に接続された前記ローターの軸に形成された空気通路を通して、粉体の混合時に前記空気供給源から供給されるエアーを該吹出孔から噴出させることを特徴とする粉体混合装置。
【請求項3】
前記ローター胴部に配設された両端の羽根は、それぞれ対称であることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉体混合装置。
【請求項4】
前記羽根は、略翼形に形成されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の粉体混合装置。
【請求項5】
前記羽根は、略台形に形成されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の粉体混合装置。
【請求項6】
前記羽根のローター胴部中央部側の縁部は、円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の粉体混合装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【公開番号】特開2011−72885(P2011−72885A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−225659(P2009−225659)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(500118436)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(500118436)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]