説明

粒状体選別装置

【課題】計測対象領域の像を縮小した像を受光装置によって受光することのできる粒状体選別装置を実現する。
【解決手段】計測対象領域Jからの光を反射して上方に位置する受光装置5A側に折り曲げる光反射体10を、背景光量調整部8から計測対象領域Jに向けて投射された光の光軸OLの延長線上に位置し且つ収納用ケーシング13の後壁の下部内面側に隣接する状態で配備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒状体群を上下方向に沿う移送経路に沿って下降状態で移送して、上部に開口が形成された筒状の案内通路に向けて案内する移送手段と、その移送手段により移送される粒状体群のうちで分離すべき分離対象物を検出する分離対象物検出手段と、前記案内通路よりも前記移送手段による移送方向上手側の分離箇所において、水平又はほぼ水平方向に向けてエアーを噴出して前記分離対象物を吹き飛ばす分離手段と、前記分離手段にて吹き飛ばされる前記分離対象物を受け止めて下方側に位置する回収口に案内するように筒状に形成され、且つ、前記エアーの噴出方向下手側に位置する下手側案内面及び前記エアーの噴出方向上手側に位置する上手側の案内面のうちの少なくとも一方に、下方側ほど前記回収口側に位置する傾斜面部分を備えるように形成された受け止め案内手段とが設けられた粒状体選別装置において、分離対象物の分離精度の向上技術に関する。
【背景技術】
【0002】
上記構成の粒状体選別装置において、従来では、粒状体群の一例としての米粒群を移送手段としてのシュータによって上下方向に沿う移送経路に沿って流下させながら移送するようにして、前記分離対象物検出手段が、流下案内される米粒群に対して蛍光灯等の照明手段にて照射した粒状体群からの光の光量を受光センサにて検出して、その検出値に基づいて不良の粒状体及び粒状体群に混入する異物を分離対象物として検出するように構成され、その分離対象物検出手段の検出結果に基づいて、移送される粒状体群のうちの分離対象物にエアーを噴出して吹き飛ばして粒状体群から分離させ、正常な粒状体群はそのまま流下して下方側の案内通路を通して案内される構成となっている。
【0003】
そして、従来では、前記受け止め案内手段における前記下手側案内面が、前記回収口から上方に連なり且つ下方側ほど前記回収口側に位置する傾斜姿勢の傾斜案内面を前記傾斜面部分として備え、且つ、その傾斜案内面から上方に連なり且つ縦向き姿勢の反射案内面を備えるように構成され、吹き飛ばされる前記分離対象物を上記したような受止め案内手段により受け止めて下方側に位置する前記回収口に案内する構成となっていた(例えば、特許文献1参照。)(以下、第1の従来例という)。
【0004】
すなわち、分離手段により水平又はほぼ水平方向に向けて噴出されるエアーにより前記分離対象物が吹き飛ばされるが、この吹き飛ばされる分離対象物のうちの多くのものを、受止め案内手段における下手側案内面のうちの縦向き姿勢の反射案内面によって受け止めて下方に向けて反射させた後に前記回収口に向けて案内させるようにしている。尚、前記受止め案内手段は一般に金属や硬質の合成樹脂材等により構成されるものである。
【0005】
又、別の従来例として、次のように構成したものもあった。すなわち、前記受け止め案内手段における前記下手側案内面が、前記回収口から上方に連なり且つ下方側ほど前記回収口側に位置する傾斜姿勢の傾斜案内面を前記傾斜面部分として備え、且つ、その傾斜案内面から上方に連なり且つ縦向き姿勢の反射案内面を備えるように構成され、前記分離手段にて噴出されるエアーにより吹き飛ばされる分離対象物が分離箇所から前記受止め案内手段における前記縦向き姿勢の反射案内面に至るまでの間の途中位置に、ナイロン樹脂等からなる柔軟性を有するシート状で多孔状の網状部を備えた飛び跳ね防止体を、前記縦向き姿勢の反射案内面における上端部から下端部までの広い範囲にわたって延びる状態で、且つ、下部側が自由状態となる垂れ下がり状態で設ける構成としたものがあった(例えば、特許文献2参照。)(以下、第2の従来例という)。
【0006】
つまり、この特許文献2に記載される構成は、上記したような分離手段にて噴出されるエアーにより吹き飛ばされた分離対象物が、前記受止め案内手段における縦向き姿勢の反射案内面に接当する前に前記飛び跳ね防止体にて受け止められて吹き飛ばされる勢いが消されてそのまま下方に落下して回収されるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−272353号公報
【特許文献2】特開2002−239473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記第1の従来例の構成においては、前記分離手段にて噴出されるエアーにより吹き飛ばされる分離対象物が、前記受止め案内手段にて反射して飛び跳ねて前記開口を通して前記案内通路内に入り込み、その案内通路にて案内される粒状体群に分離対象物が混入することにより選別精度が低下するおそれがあった。
すなわち、上記第1の従来例の構成を用いた本出願人による実験によれば、前記分離対象物検出手段により分離対象物として検出された粒状体の全量のうちの約0.3パーセント程度の粒状体が、前記案内通路により案内されて正常物として回収された粒状体群の中に誤って混入することがあり、粒状体選別装置が高い選別精度が要求される米粒等の選別に用いられる場合には、充分とは言えず選別精度の改善が望まれるものであった。
【0009】
上記第2の従来例では、勢いよくエアーにより吹き飛ばされる分離対象物が前記受止め案内手段における前記縦向き姿勢の反射案内面によって受け止められる前に前記飛び跳ね防止体にて受け止めて勢いを減少させて下方に落下させることができるが、本出願人による実験によれば、このような構成においても前記案内通路により案内されて正常物として回収された粒状体群の中に分離対象物が混入することがあり、充分な対策とはなっていなかった。又、エアーにより吹き飛ばされる分離対象物の多くのものが前記飛び跳ね防止体によって受止められるので、ナイロン樹脂等の柔軟性を有する軟質材で構成される飛び跳ね防止体が、多量の粒状体群を受けることにより損傷し易いものとなる不利もあった。
【0010】
本発明は、この点に鑑みてなされたものであって、その目的は、選別精度の向上を図ることが可能となる粒状体選別装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る粒状体選別装置は、粒状体群を上下方向に沿う移送経路に沿って下降状態で移送して、上部に開口が形成された筒状の案内通路に向けて案内する移送手段と、その移送手段により移送される粒状体群のうちで分離すべき分離対象物を検出する分離対象物検出手段と、前記案内通路よりも前記移送手段による移送方向上手側の分離箇所において、水平又はほぼ水平方向に向けてエアーを噴出して前記分離対象物を吹き飛ばす分離手段と、前記分離手段にて吹き飛ばされる前記分離対象物を受け止めて下方側に位置する回収口に案内するように筒状に形成され、且つ、前記エアーの噴出方向下手側に位置する下手側案内面及び前記エアーの噴出方向上手側に位置する上手側の案内面のうちの少なくとも一方に、下方側ほど前記回収口側に位置する傾斜面部分を備えるように形成された受け止め案内手段とが設けられたものであって、
その第1特徴構成は、前記受け止め案内手段の内部に、前記分離手段から噴出されるエアーにて前記分離箇所より吹き飛ばされた前記分離対象物が前記傾斜面部分の反射により前記案内通路の上部開口に移行することを抑制するように前記分離対象物を受け止める跳ね返り防止体が、その上部の空間を通して、前記分離手段にて分離箇所より吹き飛ばされた前記分離対象物が前記下手側案内面に吹き飛ばされるのを許容する状態で設けられている点にある。
【0012】
第1特徴構成によれば、分離手段にて噴出されるエアーにより吹き飛ばされる分離対象物のうちの多くのものは、跳ね返り防止体の上部の空間を通して下手側案内面に受止められて下方側に位置する回収口に案内されることになる。そして、前記分離手段から噴出されるエアーにより前記分離箇所より吹き飛ばされた前記分離対象物が、受け止め案内手段における前記傾斜面部分にて反射して案内通路の上部開口に移行することが、跳ね返り防止体によって抑制されることになる。
【0013】
本出願人による実験結果を参照しながら以下に説明を加える。
つまり、本出願人は、上記したような分離手段にて噴出されるエアーにより吹き飛ばされる分離対象物がどのように飛び跳ねるかについて実験を行って鋭意研究を重ねた結果、分離手段にて噴出されるエアーにより勢いよく吹き飛ばされる分離対象物が前記案内通路内に混入するのは、エアーにより吹き飛ばされる分離対象物が受け止め案内手段における前記傾斜面部分にて反射して上方側に向かって跳ね返って案内通路の上部の開口から入り込むことが主な要因であることを見出した。
【0014】
図17を参照しながら具体例で説明する。尚、この図では分離対象物の移動軌跡を例えばラインL1等の複数のラインによって示している。受止め案内手段31における下手側案内面が、回収口31Aから上方に連なり且つ下方側ほど回収口31A側に位置する傾斜姿勢の傾斜案内面31bを前記傾斜面部分として備え、且つ、その傾斜案内面31bから上方に連なり且つ縦向き姿勢の反射案内面31aを備えるように構成されたものであれば、分離手段6にて吹き飛ばされる分離対象物が直接に傾斜案内面31bに向かって飛散してその傾斜案内面31bにて反射すると上向き方向に勢いよく跳ね返ることがある(ラインL1,L2参照)。尚、図17では、分離対象物が前記傾斜案内面31bにて跳ね返った後に直接に前記案内通路32を形成する回収筒部33の上部に形成された開口33aから入り込む例を示しているが、前記傾斜案内面31bにて跳ね返った後に反射案内面31a等によって再度反射したのちに案内通路32の上部の開口33aから入り込む場合もある。
【0015】
又、図17に示すように、受止め案内手段31における上手側案内面31cが、回収口31Aから上方に連なり且つ下方側ほど回収口31A側に位置する傾斜姿勢に形成されて、その全体を前記傾斜面部分とするように構成されたものであれば、ラインL3で示すように分離手段6にて吹き飛ばされる分離対象物が反射案内面31aにて反射した後に、上手側案内面31cに向けて飛散して、その傾斜姿勢に形成されている上手側案内面31cにて上方側に向けて反射して、再度反射案内面31aにて反射して、ラインL4で示すように上向き方向に跳ね返り、案内通路32の上部の開口33aから入り込むおそれがある。
【0016】
前記跳ね返り防止体を設けるにあたり、図17のラインL1,L2で示すように前記傾斜案内面31bにて反射して上向き方向に跳ね返る分離対象物、及び、図17のラインL3、L4で示すように前記上手側案内面31cにて上向き方向に跳ね返る分離対象物の両方を受け止めて、分離対象物が案内通路に入り込むことを抑制するのが好ましいが、それらのうちのいずれか一方の分離対象物を受け止めることにより、分離対象物が案内通路に入り込む量を減少することが可能である。
【0017】
そこで、本発明の第1特徴構成では、前記分離手段から噴出されるエアーにて前記分離箇所より吹き飛ばされた前記分離対象物が受け止め案内手段における前記傾斜面部分の反射により案内通路の上部開口に移行することを抑制すべく、前記分離対象物を受け止める跳ね返り防止体を設けることにより、分離箇所より吹き飛ばされる分離対象物が案内通路に入り込む量を減少することが可能となるのである。
【0018】
又、エアーにて前記分離箇所より吹き飛ばされた前記分離対象物のうちの多くのものは、跳ね返り防止体の上部の空間を通して下手側案内面にて受止められるまでの間に失速して、損傷する率が小さくなる。従って、跳ね返り防止体に当たる分離対象物の量は少なく、耐久性を確保するために跳ね返り防止体を硬質体で形成したとしても、分離対象物が跳ね返り防止体に当たって損傷するおそれを少ないものにできる。特に、粒状体として米粒の選別を行う場合に米粒の破砕等のおそれを少ないものにできることになる。すなわち、跳ね返り防止体を前記分離箇所からの距離が近い箇所に設けて硬質体で形成して、前記分離箇所より吹き飛ばされた前記分離対象物が当たるものでは衝撃を受けることになるが、上記したように前記分離対象物は前記分離箇所から遠い位置にある下手側案内面にて受止められるまでの間に失速するので、跳ね返り防止体に当たっても損傷するおそれは少ないのである。
【0019】
説明を加えると、前記分離対象物として不良の粒状体や異物等が対象となる場合であっても、エアーで吹かれるときには分離対象物の中に正常な粒状体も含まれることがある。又、前記分離対象物としては、不良粒や異物等の不良物に限らず、不良物群の中から正常な粒状体を分離させたり、正常な粒状体群の中から粒径の異なる粒状体を分離させることもあり、分離対象物としては正常な粒状体が含まれるから、分離対象物を損傷させない方が好ましい。
【0020】
従って、本発明の第1特徴構成によれば、粒状体を損傷するおそれを少ないものにしながらも、分離箇所より吹き飛ばされる分離対象物が案内通路に入り込む量を減少して選別精度の向上を図ることが可能となる粒状体選別装置を提供できるに至った。
【0021】
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記受け止め案内手段における前記下手側案内面が、前記回収口から上方に連なり且つ下方側ほど前記回収口側に位置する傾斜姿勢の傾斜案内面を前記傾斜面部分として備え、且つ、その傾斜案内面から上方に連なり且つ縦向き姿勢の反射案内面を備えるように構成され、前記跳ね返り防止体が、前記分離手段から噴出されるエアーにて前記分離箇所より吹き飛ばされた前記分離対象物が前記傾斜案内面に吹き飛ばされる前記分離対象物を受け止めて下方に向けて反射させる縦向き姿勢で設けられている点にある。
【0022】
第2特徴構成によれば、分離手段にて噴出されるエアーにより前記傾斜案内面に向けて吹き飛ばされる分離対象物は、その傾斜案内面に当たることなく跳ね返り防止体に先に当たることになるが、この跳ね返り防止体は縦向き姿勢に設けられて分離対象物を受け止めて下方に向けて反射させる構成となっているから、前記跳ね返り防止体にて受け止められた分離対象物は回収口に向けて案内されることになる。又、前記傾斜案内面にて一旦反射した後に上方側に向かって跳ね返る分離対象物であっても、上方側に向かって跳ね返る分離対象物は跳ね返り防止体に当たってそれよりも上方側に飛散することが阻止され、その後、傾斜案内面等により回収口に向けて案内されることになる。
【0023】
第2特徴構成における前記跳ね返り防止体を例えば図16に示すように構成すると、図17のラインL1,L2で示すように前記傾斜案内面31bにて反射して上向き方向に跳ね返る分離対象物が跳ね返り防止体35により受け止められ、上方側に向かって跳ね返ることを抑制することができる。
【0024】
上記した具体例では、受け止め案内手段における下手側案内面及び上手側案内面の夫々に、下方側ほど回収口側に位置する傾斜面部分を備える構成を例示しているが、下手側案内面及び上手側案内面のうちの下手側案内面に傾斜面部分を備えるものであれば、前記跳ね返り防止体を設けることによって分離対象物が案内通路の上部開口に移行することを抑制することが可能になる。
【0025】
ちなみに、本出願人による実験によれば、分離手段にて噴出されるエアーにより吹き飛ばされて前記下手側案内面における傾斜案内面に向けて直接に吹き飛ばされる分離対象物は案内通路に入り込む確率が比較的大きいものであった。つまり、このような分離対象物を受け止めて下方に反射させることは案内通路の内部に入り込む分離対象物を少なくする上で有利である。
【0026】
従って、本発明の第2特徴構成によれば、エアーにて吹き飛ばされる分離対象物が前記傾斜案内面によって上方側に向かって跳ね返って案内通路の内部に入り込むことを抑制することができる。
【0027】
本発明の第3特徴構成は、第2特徴構成に加えて、前記受止め案内手段における前記上手側案内面が、前記回収口から上方に連なり且つ下方側ほど前記回収口側に位置する傾斜姿勢に形成されて、その全体を前記傾斜面部分とするように構成され、前記跳ね返り防止体は、前記分離箇所と前記傾斜案内面の上端部とを結ぶ上側仮想線よりも上方側に向けて突出する状態で設けられている点にある。
【0028】
第3特徴構成によれば、前記受止め案内手段における前記上手側案内面が、前記回収口から上方に連なり且つ下方側ほど前記回収口側に位置する傾斜姿勢に形成されるが、このような構成であっても、前記分離手段にて吹き飛ばされる前記分離対象物が前記反射案内面にて反射したのちに前記上手側案内面に向けて飛散して、この上手側案内面において上向きに反射して前記案内通路に入り込むことを抑制することができる。
【0029】
説明を加えると、跳ね返り防止体の上端位置が、前記分離箇所と前記傾斜案内面の上端部とを結ぶ上側仮想線と同じ位置になるように設けられる場合であれば、分離対象物が反射案内面にて反射したのちに跳ね返り防止体の上方側を通過して上手側案内面に向けて飛散し、更に、その上手側案内面にて上方側に向けて反射することを防止できないおそれがある。このように上手側案内面にて上方側に向けて反射した分離対象物が案内通路内に入り込むおそれがあるが、前記跳ね返り防止体が前記上側仮想線よりも上方側に向けて突出する状態で設けられるので、反射案内面にて反射したのちに上手側案内面に向けて飛散しようとする分離対象物は、跳ね返り防止体にて受止められて下方に向けて反射して、回収口に向けて案内されることになる。
【0030】
第3特徴構成における前記跳ね返り防止体を設ける構成についての具体例を図15を用いて説明すると、ラインL1,L5で示すように、エアーにて吹き飛ばされる分離対象物が傾斜案内面31bにて反射して上方側に向かって跳ね返ることを抑制することは勿論、ラインL3で示すように分離手段6にて吹き飛ばされる分離対象物が縦向き姿勢の反射案内面31aにて反射した後に、ラインL6で示すように跳ね返り防止体35にて受止められて下方に向けて反射するので、ラインL4(仮想線)で示すように上向き方向に跳ね返って案内通路32の上部開口33aに移行することが抑制されることになる。
尚、図15のラインL1,L3は図17のラインL1,L3と同じ移動軌跡を描いたものであり、同じ符号を付している。又、図15のラインL4は跳ね返り防止体35が無い場合の仮想の移動軌跡であり、図17のラインL4と同じ移動軌跡に対応するものであり、同じ符号を付している。
【0031】
つまり、受け止め案内手段における下手側案内面に傾斜案内面が備えられ、且つ、上手側案内面が回収口から上方に連なり且つ下方側ほど回収口側に位置する傾斜姿勢に形成される構成であっても、前記傾斜案内面にて反射する分離対象物だけでなく、前記上手側案内面によって上方側に向かって反射する分離対象物も案内通路の内部に入り込むことを抑制することができるのである。
【0032】
従って、エアーにて分離箇所より吹き飛ばされる分離対象物が案内通路に入り込む量をより減少させて選別精度の向上を図ることが可能となる。
【0033】
本発明の第4特徴構成は、第1特徴構成〜第3特徴構成のいずれかに加えて、前記移送手段が、前記粒状体群を一層状態で且つ経路横幅方向に複数列並ぶ状態で移送するように構成され、前記分離対象物検出手段が、前記移送経路に沿って移送される前記粒状体群のうちの前記分離対象物を移送経路の経路横幅方向での位置を特定して検出するように構成され、前記分離手段が、前記分離対象物検出手段の検出結果に基づいて、前記エアーを噴出する前記経路横幅方向での位置を特定して前記エアーを噴出するように構成され、前記跳ね返り防止体が、前記移送手段における前記経路横幅方向の全幅に対応する広幅に形成されている点にある。
【0034】
第4特徴構成によれば、粒状体群は、移送手段によって一層状態で且つ経路横幅方向に複数列並ぶ状態で移送され、分離対象物検出手段は移送経路に沿って移送される粒状体群のうちの分離対象物を移送経路の経路横幅方向での位置を特定して検出し、分離手段は、経路横幅方向での位置を特定してエアーを噴出する。このように構成すると、多量の粒状体群を能率よく選別処理することができ、しかも、跳ね返り防止体が、移送手段における前記経路横幅方向の全幅に対応する広幅に形成されていることから、横幅方向のどのような位置から分離対象物が吹き飛ばされても、それを的確に受け止めて案内通路に入り込むことを回避させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】粒状体選別装置の全体側面図
【図2】同要部側面図
【図3】同要部斜視図
【図4】背景光量調整部の構成を示す図
【図5】反射体支持構成を示す図
【図6】制御構成のブロック図
【図7】受光手段の受光状態を示す図
【図8】ラインセンサの受光出力電圧の波形図
【図9】粒状体回収部分の支持構造を示す分解側面図
【図10】粒状体回収部分の支持構造を示す分解斜視図
【図11】粒状体選別装置の一部切り欠き正面図
【図12】跳ね返り防止体の支持構造を示す一部切欠正面
【図13】跳ね返り防止体の支持構造を示す要部の断面図
【図14】跳ね返り防止体の位置調節状態を示す図
【図15】粒状体の反射状態を示す図
【図16】別実施形態における粒状体選別装置の要部側面図
【図17】従来における粒状体の反射状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明に係る粒状体選別装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、前記粒状体選別装置には、広幅の板状のシュータ1が水平面に対して所定角度に傾斜されて設置され、このシュータ1の上部側に設けた貯留タンク2から振動フィーダ3によって搬送されて供給される粒状体群としての米粒群kが、シュータ1の上面を一層状態で経路横幅方向に沿って複数列状に並ぶ横拡がり状態で流下案内される構成となっている(図3参照)。尚、図3は動作説明図であるため、図1、図2とは装置構成の配置が異なる箇所がある。上記シュータ1は、幅方向全幅に亘って平坦な案内面に形成された平面シュータである。尚、ここでは、一層状態で移送させることを目的としているので、流れ状態により部分的に粒が重なって二層状態等になっても、一層状態の概念に含まれる。
【0037】
貯留タンク2には、外部の精米機等から供給される米粒群kや、その外部からの米粒群kを1次選別処理した後再選別される正常物又は不良物が貯留される。貯留タンク2から振動フィーダ3上に落下した米粒群kのシュータ1への供給量は、振動フィーダ3の振動による米粒群kの搬送速度を変化させて調節される。そして、図2に示すように、米粒群kがシュータ1の下端部から移動落下する移送経路IK中に米粒群kに対する計測対象領域Jが設定されている。又、米粒群kは一層状態で且つ経路横幅方向に沿って複数列状に並ぶ横拡がり状態で計測対象領域Jを通過するように移送される構成となっている。従って、振動フィーダ3及びシュータ1により、粒状体群を計測対象領域を通過させながら一層状態で且つ経路横幅方向に沿って複数列状に並ぶ横拡がり状態で移送する移送手段TIが構成されている。
【0038】
又、前記計測対象領域Jを照明する照明手段4が設けられている。詳述すると、前記照明手段4として、移送経路IKの装置前面側(図1において左側)に位置する前面側照明手段4Bと、装置後面側(図1において右側)に位置する後面側照明手段4Aとが設けられ、前面側照明手段4B及び後面側照明手段4Aは、夫々、計測対象領域Jの長手方向と直交又はほぼ直交する方向で、且つ、米粒群kの移送方向と交差する方向であって、後述する受光手段5にて受光される検出光の通過方向に対して傾斜するように互いに異なる複数の照明方向から夫々前記計測対象領域Jを照明する構成となっている。
【0039】
以下、照明手段4の具体的な構成について説明する。
先ず、後面側照明手段4Aについて説明する。この後面側照明手段4Aは、図5にも示すように、移送経路IKの装置前面側において、前記計測対象領域Jを経路横幅方向の全幅又はほぼ全幅にわたって直接照明する2本の円柱状の蛍光灯を並べて構成されるライン状光源41Aと、そのライン状光源41Aが発した光を反射してその反射した光によりライン状光源41Aによる照明方向とは異なる照明方向から計測対象領域Jを経路横幅方向の全幅又はほぼ全幅にわたって照明する光反射体42Aとを備えて、互いに異なる複数の照明方向から夫々計測対象領域Jを照明するように構成されている。
【0040】
粒状体群としての米粒群の外周部は断面形状が略円形状又は略楕円形状であり、外周面に曲面を有するものであるが、計測対象領域Jに位置している米粒群に対して、上述したように互いに異なる方向から夫々照明することで、照明ムラの少ない極力均一な状態で良好に照明できるようにしている。
【0041】
前記ライン状光源41Aには、その背部側及び一部側方箇所を覆う状態で内面につや消しの白色塗装を施した曲面状の拡散反射板43が配置されている。そして、前記光反射体42Aは、米粒移送方向に対して幅狭でありライン状光源41Aの長手方向に沿って長尺の矩形状に構成され、反射面が鏡面にて構成されている。尚、ライン状光源41A及び光反射体42Aを装置に組付ける際には、前記計測対象領域Jにおいて、ライン状光源41Aにより照明される光量と光反射体42Aにて照明される光量とが同じ又はほぼ同じになるように、計測対象領域Jに対するライン状光源41Aの傾斜角度を適切な角度になるように調整を行った後に位置固定で組み付けることになる。因みに、この実施形態では、光反射体42Aは後述するような背景光量調節部8と共通な支持ブラケット44に支持される構成となっている。
【0042】
図2に示すように、ライン状光源41Aを上方側すなわち米粒群の移送方向の上手側に位置し、光反射体42Aを下方側すなわち米粒群の移送方向の下手側に位置させて設けるようにしているので、後述する如く計測対象領域Jよりも移送方向下手側に不良物分離用のエアー吹き付け装置6を設ける場合に、設置スペースをできるだけ広くして光反射体42Aに干渉することなく良好に設置することが可能な構成となっている。
【0043】
前記前面側照明手段4Bは、前記後面側照明手段4Aと同様に、前記計測対象領域Jに位置する米粒群kの移送方向上手側に位置する上手側外面部分を直接照明する2本の円柱状の蛍光灯を並べて構成されるライン状光源41Bと、そのライン状光源41Bが発した光を反射して、その反射した光により計測対象領域Jに位置する米粒群の移送方向下手側に位置する下手側外面部分を照明する光反射体42Bとを備えて構成されるが、各部材の配置構成が計測対象領域Jを中心として前後で対称な配置関係となるだけで、それ以外は後面側照明手段4Aと同じであるから詳細な説明は省略する。
【0044】
前面側照明手段4Bからの照明光が上記計測対象領域Jの前面側で反射した反射光を受光する前面側受光装置5Bと、後面側照明手段4Aからの照明光が計測対象領域Jの後面側で反射した反射光を受光する後面側受光装置5Aとが設けられ、この両受光装置5A,5Bにて、上記計測対象領域Jからの光を受光する受光手段5が構成されている。
【0045】
前記各受光装置5A,5Bは、前記幅広の計測対象領域Jからの光を受光する複数個の受光素子5aを計測対象領域Jの経路横幅方向に沿って並置させる状態で備えて、米粒の大きさよりも小さい範囲を単位受光対象範囲とする分解能状態で計測対象領域Jからの検出光を受光するように構成されている。つまり、図5及び図7に示すように、前記各受光装置5A,5Bは、前記米粒群の各米粒の大きさよりも小さい範囲p(例えば米粒の大きさの10分の1よりも小さい範囲)を夫々の受光対象範囲として、それら複数の受光対象範囲に対応する受光対象範囲である複数個の受光素子5aを前記幅広の計測対象領域Jに対応させてライン状に並ぶ状態で並置されたモノクロタイプのCCDセンサ部50と、計測対象領域Jの経路横幅方向に視野角を有する状態で受光した光を複数の受光素子に導く光学系51とから構成されている。そして、各受光装置5A,5Bは、後述するように、計測対象領域Jの経路横幅方向の全幅又はほぼ全幅を対象として計測対象領域Jに位置する米粒群kの像をCCDセンサ部50の各受光素子5a上に結像させる状態で設けられ、例えば図7おいて計測対象領域Jの右端側から左端側に向けて各受光素子5aから各受光情報が順次取り出されるように構成される。
【0046】
前記各受光装置5A,5Bから計測対象領域Jを見たときに計測対象領域Jの背景に相当する箇所に、前記各受光装置5A,5Bに向けて光を投射する背景光量調整部8が設けられている。この背景光量調整部8は、計測対象領域Jの横幅方向に沿って密状態で並べて設置される複数のLED発光素子80と、それらの複数のLED発光素子80が設置される領域の光投射側に配置されて複数のLED発光素子80が発光した光を拡散させる拡散板81とを備えて構成されている。詳述すると、図4に示すように、計測対象領域Jの横幅方向に沿って長尺状に構成され、且つ、断面形状が略矩形状であって前方側部分が開口しているケーシング83の内部に、複数のLED発光素子80が設置されたLED基板82が設けられている。このLED基板82は、図4(ロ)に示すように前記横幅方向に沿って密状態で複数のLED発光素子80を並べる状態で設置されている。そして、このLED基板82は、ケーシング83にビス止めされたアルミニューム板からなる放熱板84に対してシリコン放熱樹脂を介して貼り付けて取り付けられている。一方、このLED基板82の前方側には、LED発光素子80が発光した光を拡散させる拡散板81が、複数のLED発光素子80の並び方向の中央部において各LED発光素子80との間の離間距離が大であり、前記並び方向の両端側では各LED発光素子80との間の離間距離が小となるように湾曲する状態で設けられている。このように拡散板81を湾曲させることで、前記計測対象領域Jにおける光の強さが横幅方向中央にて大になり端部側が小になるというような偏りが生じないように、光の強さが横幅方向において極力均一になるようにしている。
【0047】
そして、図6に示すように、複数のLED発光素子80の発光出力を変更調整自在な調光装置85が備えられ、この調光装置85は、後述する制御装置24からの制御指令に基づいてLED発光素子80の発光出力を変更調整するように構成されている。尚、この変更調節は手動設定にて行う構成となっているが、受光手段5の計測結果に基づいて、計測対象となる粒状体の種類の違い等に応じて制御装置24からの指令に基づいて光量を自動調整する構成としてもよい。
【0048】
そして、移送経路IKの装置前面側及び装置後面側の夫々において、前記計測対象領域の像を縮小した像を受光手段5が受光するように、前記計測対象領域からの光を前記受光手段5における光軸方向に折り返して前記受光手段5に導く光反射式の折り曲げ光路形成手段9が備えられている。次に、この折り曲げ光路形成手段9について具体的に説明する。すなわち、前記折り曲げ光路形成手段9は、計測対象領域Jからの光を反射する第1の反射体10と、その第1の反射体10にて反射した光を反射する第2の反射体11とを備えて構成され、且つ、前記第1の反射体10及び第2の反射体11の夫々が光反射面を平面状に形成して構成され、しかも、各反射体10、11はその反射面10a,11aが鏡面にて構成されており、略長方形の板状に形成されている。
【0049】
図2、図5に示すように、装置枠体としての収納用ケーシング13の左右側壁にわたって略コの字形に屈曲した支持ステー14が架設される状態で設けられ、この支持ステー14に対して、その長手方向の中央部付近にて前記各反射体10、11並びに前記受光装置5Aが支持される構成となっている。つまり、支持ステー14から固定延設した支持ブラケット15を介して前記第1の反射体10が取り付け支持されている。そして、その第1の反射体10は、前記支持ブラケット15に対して前記経路横幅方向に沿う横軸芯X1周りで回動自在に支持され、且つ、複数の調節ネジ16を反射体10に当て付けた状態で締め付けることで第1の反射体10を位置固定することが可能であり、しかも、各調節ネジ16を回動させて位置を変更させることで第1の反射体10の前記軸芯X1周りでの傾斜角度を変更調節並びに固定自在に構成されている。
【0050】
又、第2の反射体11と受光装置5Aとは、支持具17により一体的に組み付けた状態で、前記支持ステー14に固定装着する構成となっている。すなわち、前記支持具17は、底板17aとその底板17aの左右両側側から固定立設した左右の支持板17bとにより構成され、左右の支持板17bは支持ステー14に対する取り付け箇所から計測対象領域J側に向けて延設させる構成となっており、その延設方向の先端部付近において、左右の支持板17bにわたって第2の反射体11を架け渡す状態で取り付ける構成としている。又、この第2の反射体11は、第1の反射体10と同様に、前記経路横幅方向に沿う軸芯X2周りで回動自在に左右の支持板17bに支持されており、複数の調節ネジ18を第2の反射体11に当て付けた状態で締め付けることで第2の反射体11を位置固定することが可能であり、しかも、各調節ネジ18を回動させて位置を変更させることで第2の反射体11の前記軸芯X2周りでの傾斜角度を変更調節並びに固定自在に構成されている。
【0051】
又、受光装置5Aを保持する受光装置保持具19を、前記左右の支持板17bにて前記経路横幅方向に沿う軸芯X3周りで回動自在に枢支する構成となっており、前記左右の支持板17bにおける前記軸芯X3の上下両側に位置する箇所に夫々設けられた調節ネジ20を受光装置保持具19に当て付けた状態で締め付けることで受光装置保持具19すなわち受光装置5Aを位置固定することが可能であり、しかも、各調節ネジ20を回動させて位置を変更させることで受光装置5Aの前記軸芯X3周りでの傾斜角度を変更調節並びに固定自在に構成されている。尚、前記支持ステー14における前記受光装置5Aが位置する箇所には、受光装置保持具19の回動を許容するための開口14Aが形成されている。
尚、移送経路IKの装置前面側に位置する折り曲げ光路形成手段9についても同様な構成であり、配置構成が前後で対称となるだけでそれ以外は同じ構成であるから説明は省略する。
【0052】
図2に示すように、前面側照明手段4B、前面側受光装置5B、前面側の背景光量調整部8、前面側の折り曲げ光路形成手段9の夫々が前面側の収納ケーシング13に収納され、後面側照明手段4A、後面側受光装置5A、後面側の背景光量調整部8、後面側の折り曲げ光路形成手段9の夫々が後面側の収納ケーシング13に収納されており、両収納ケーシング13は側板が共通の一体の箱体に形成され、各収納ケーシング13は、計測対象領域Jに面する側に板状の透明なガラスからなる透過窓13A,13Bを備えている。
【0053】
移送経路IKの計測対象領域Jから経路下手側の分離箇所において、計測対象領域Jでの受光情報に基づいて不良と判定された米粒や異物等の不良物に対してエアーを吹き付けて正常な米粒群kの移動方向から分離させるためのエアー吹き付け装置6が設けられ、このエアー吹き付け装置6は、噴射ノズル6aの複数個を、上記移送経路IKの全幅を所定幅で複数個の区画に分割形成した各区画に対応する状態で並置させ、不良物が存在する区画の噴射ノズル6aが作動されるように構成されている。従って、前記エアー吹き付け装置6が、前記分離箇所に移送された粒状体群のうちの正常物と不良物とを異なる経路に分離させる分離手段を構成することになる。尚、このエアー吹き付け装置6は、詳述はしないが、不良物が存在する区画の噴射ノズル6aが作動させるように、エアー状態を変更調節するエアー噴出状態を切り換え操作するエアー切り換えバルブが一体的に備えられる構成となっている。
【0054】
次に制御構成について説明する。図6に示すように、マイクロコンピュータ利用の制御装置24が設けられ、この制御装置24に、両受光装置5A,5Bからの各画像信号と、操作卓23からの操作情報とが入力されている。一方、制御装置24からは、前記ライン状光源41A,41Bを点灯させる点灯回路25に対する駆動信号と、各噴射ノズル6aへの各エアー供給をオンオフする複数個の電磁弁26に対する駆動信号と、前記振動フィーダ用振動発生器3Aに対する駆動信号と、前記調光装置85への制御指令用の信号とが出力されている。
【0055】
そして、上記制御装置24を利用して、前記各受光装置5A,5Bにより得られた受光量が米粒群における正常物からの検出光に対する適正光量範囲ΔE1,ΔE2を外れているか否かの判別を行う判別処理手段100が構成されている。具体的には、この判別処理手段100は、前面側の受光装置5Bの各受光素子5aの受光量を設定時間間隔でサンプリングして、そのサンプリングした光量値が各受光素子5a毎に設定された適正光量範囲ΔE2を外れているか否かの判別を各受光素子5a毎に行うとともに、後面側の受光装置5Aの各受光素子5aの受光量を設定時間間隔でサンプリングして、そのサンプリングした光量値が各受光素子5a毎に設定された適正光量範囲ΔE1を外れているか否かの判別を各受光素子5a毎に行い、上記両判別においていずれかの受光素子5aの受光量が適正光量範囲ΔE1,ΔE2を外れている場合に不良物の存在を検出する。
【0056】
又、上記判別処理手段100は、詳述はしないが、各受光装置5A,5Bの各受光素子5a毎に、前記サンプリングにより得られた設定個数の受光量データについて、暗側から明側に亘る間を複数段階に区分けした各光量値に対する度数分布を求めて、その度数分布に基づいて前記適正光量範囲ΔE1,ΔE2を設定するように構成されている。
【0057】
各受光装置5A,5Bの受光情報に基づく不良物の判別について図8に例示する。図8において、e0は、正常な米粒粒からの標準的な反射光に対する出力電圧レベルであり、受光素子5aの出力電圧が適正光量範囲ΔE1,ΔE2よりも小さい場合e1,e2では、正常な米粒よりも光の反射率が小さい不良の米粒等の存在を判別し、適正光量範囲ΔE1,ΔE2よりも大きい場合e3では、正常な米粒粒kよりも反射率が大きい異物の存在を判別する。
【0058】
制御装置24は、計測対象領域Jを通過した米粒群kのうちで、不良物の存在が判別された場合には、計測対象領域Jから噴射ノズル6aの噴射位置に米粒群kが搬送されるのに要する時間間隔が経過するに伴って、その位置に対応する区画の各噴射ノズル6aから水平方向又はほぼ水平方向にエアーを噴出させて除去対象物としての不良物を吹き飛ばして分離させるべくエアー吹き付け装置6を作動させる。
従って、この実施形態では、前記受光手段5及び前記制御装置24にて構成される前記判別処理手段100により分離対象物検出手段Hが構成される。
【0059】
図2に示すように、前記エアー吹き付け装置6にて吹き飛ばされる分離対象物としての不良物を受け止めて下方側に位置する回収口31Aに案内する筒状の受止め案内手段としての前側不良回収体31が設けられている。又、この前側不良回収体31の装置後方側には、シュート1による流下案内される正常物である米粒群をそのまま受け入れて案内する略角筒状の案内通路32を形成する良米用の回収筒部33が設けられ、その良米用の回収筒部33の更に装置後方側には、不良物を回収する筒状の後側不良回収体34が設けられている。
【0060】
従って、エアーにて吹き飛ばされなかった良物は移送経路IKに沿ってそのまま流下案内されて良米用の回収筒部33の内部に落下し、エアーの吹き付けを受けて分離される不良物は前側不良回収体31に向けて吹き飛ばされ、良米用の回収筒部33よりも後方側に落下案内される不良物は後側不良回収体34にて受け止めるように構成されている。図2、図11に示すように、良米用の回収筒部33にて案内される良物は良物案内経路の経路出口33Aから排出されて下方に位置する良物回収用ホッパーW1に回収され、前側不良回収体31並びに後側不良回収体34にて受け止められた不良物は回収口31A,34Aから排出されて下方に位置する不良物回収用ホッパーW2に回収されるように構成されている。
【0061】
前記前側不良回収体31は、図2に示すような装置側面視において下窄まりの筒状であり、前記エアー吹き付け装置6にて吹き飛ばされる不良物を受け止めて下方側に位置する回収口31Aに案内するように筒状に形成され、且つ、エアーの噴出方向下手側に位置する下手側案内面及びエアーの噴出方向上手側に位置する上手側の案内面の両方に、下方側ほど前記回収口31A側に位置する傾斜面部分を備えるように形成されている。
【0062】
具体的には、図2に示すように、前側不良回収体31における前記下手側案内面が、回収口31Aから上方に連なり且つ下方側ほど回収口31A側に位置する傾斜姿勢の傾斜案内面31bを前記傾斜面部分として備え、且つ、その傾斜案内面31bから上方に連なり且つ縦向き姿勢の反射案内面31aを備えるように構成されている。そして、その反射案内面31aから更に上方に連なり、上方側に向かうほどエアー吹き付け装置6に近づくように傾斜姿勢となる上部案内面31dが設けられている。尚、この上部案内面31dには、エアー吹き付け装置6から吹き出されるエアーを外方に排出させる網状体31eが設けられている。
【0063】
又、前側不良回収体31における前記上手側案内面31cが、回収口31Aから上方に連なり且つ下方側ほど前記回収口31A側に位置する傾斜姿勢に形成されて、その全体を前記傾斜面部分とするように構成されている。
【0064】
そして、前記前側不良回収体31の内部に、エアー吹き付け装置6から噴出されるエアーにて分離箇所より吹き飛ばされた不良物が前記傾斜面部分、つまり、傾斜案内面31b及び上手側案内面31cでの反射により案内通路32の上部開口33aに移行することを抑制するように前記不良物を受け止める跳ね返り防止体35が、その上部の空間を通して、エアー吹き付け装置6にて分離箇所より吹き飛ばされた前記不良物が下手側案内面における反射案内面31aに吹き飛ばされるのを許容する状態で設けられている。
【0065】
前記跳ね返り防止体35は金属材にて平板状に形成されており、しかも、シュータ1における経路横幅方向の全幅に対応する広幅に形成されている。具体的には、厚さが約1.5mmの平板状のステンレス材にて構成されている。この跳ね返り防止体35は板面全体にわたって板厚がほぼ同じになるように構成されている。
【0066】
前記跳ね返り防止体35は、図15に示すように、前記分離箇所bと前記傾斜案内面31bの上端部とを結ぶ上側仮想線La、及び、前記分離箇所bと前記傾斜案内面31bの下端部とを結ぶ下側仮想線Lbとにより挟まれる領域の全域において不良物を受止める構成となっている。説明を加えると、板面をほぼ鉛直姿勢にする状態で前側不良回収体31の左右側壁にわたって架設する状態で設けられ、前記上側仮想線Laと前記下側仮想線Lbとにより挟まれる領域の全域において不良物を受止めることができ、その上方側の空間及び下方側の空間は夫々開放状態となっており、米粒群が通過可能な空間となるように構成されている。
【0067】
図15には、エアーにて吹き飛ばされる不良物の移動軌跡を例えばラインL1等の複数のラインによって示している。この図15を用いて説明すると、上記したように跳ね返り防止体35を設けることで、ラインL1にて示すように前記エアーにより傾斜案内面31bに向けて吹き飛ばされる不良物を受け止めて、ラインL5で示すように下方に向けて反射させることができ、良米用の回収筒部33の内部に入り込むことを防止することができる。
【0068】
又、図15を参照しながら、跳ね返り防止体35を上側仮想線Laと下側仮想線Lbとにより挟まれる領域内だけに設ける構成とした場合における不良物の移動軌跡について検討を加えると、ラインL3で示すようにエアーにて吹き飛ばされる不良物が反射案内面31aにて反射して跳ね返り防止体35の上方側を通過して前記上手側案内面31cにて反射し、再度、反射案内面31aにて反射してラインL4で示すように上方に向けて反射して上部の開口33aを通して良米用の回収筒部33の内部に入り込むおそれがある。しかし、跳ね返り防止体35は、前記上側仮想線Laよりも上方側に向けて突出する状態で設けられているから、ラインL3で示すようにエアーにて吹き飛ばされる不良物が反射案内面31aにて反射した後に、ラインL6で示すように跳ね返り防止体35にて受止めて下方に反射させることができ、上方側に向けて跳ね返ることを防止することができる。
【0069】
本出願人による実験データによれば、上記構成の跳ね返り防止体35を設けることで、移送手IKにより移送経路に沿って下降状態で移送される米粒群において、判別処理手段100により不良物として検出された米粒群の全量のうちで案内通路32により案内されて正常物として回収された米粒群の中に誤って混入する割合が約0.03パーセント程度にまで低下するという結果が得られ、米粒の選別に用いる場合の選別精度が飛躍的に向上した。
【0070】
上述した前側不良回収体31、良米用の回収筒部33、及び、後側不良回収体34の夫々は、装置前後方向に重ね合わせる形態で組み付けられ、容易に取り外したり組み付けたりすることができるようになっている。以下、それらの支持構成について簡単に説明する。
図1、図9、図10に示すように、前記収納用ケーシング13を載置支持するために装置横幅方向(図1の紙面表裏方向)の両側部に斜め姿勢で設けられるフレーム36に支持ブラケット37が設けられ、その支持ブラケット37に、後側不良回収体34の被載置部38を載置させるための載置部37bと、被載置部38の前端部を係止する折り曲げ部37aとが形成され、前記後側不良回収体34の両横側には、前記載置部37bに載置させる被載置部38が後側不良回収体34の本体上面から上方に突出する舌片状に設けられており、その被載置部38前端部には、前側不良回収体31の第2被係合突起39を係合させる係合部38aが更に上方に突出して形成されている。前記良米用の回収筒部33の両横側には、被載置部38の後端部に係合する被係合突起40が側方に突出形成されており、前記前側不良回収体31の両横側には、前記係合部38aと係合する第2被係合突起39が側方に突出形成されるとともに、上面にはクランプ手段41が設けられている。
【0071】
従って、後側不良回収体34は、被載置部38を折り曲げ部37aに係合させた状態で載置部37bに載置させることで係止保持され、良米用の回収筒部33は、被係合突起40を被載置部38の後端部に係合させるとともに良米用の回収筒部33の本体を後側不良回収体34の本体に載置することで係止保持され、前側不良回収体31は、第2被係合突起39を係合部38aに係合させるとともに前側不良回収体31の本体を良米用の回収筒部33の本体に載置することで係止保持される構成となっており、後側不良回収体34と良米用の回収筒部33と前側不良回収体31とを順次重ね合わせた状態でクランプ手段41を締め付け操作することにより、順次重ね合わせた状態となった後側不良回収体34、良米用の回収筒部33、及び、前側不良回収体31を装置内方側に押圧して重ね合わせた状態に固定することができる。
【0072】
つまり、クランプ手段41の締め付けを解除すると、前側不良回収体31、良米用の回収筒部33、後側不良回収体34のそれぞれは係止保持されているだけであるので、その後は、前側不良回収体31、良米用の回収筒部33、後側不良回収体34の順に工具なしで取り外すことができる。また、取り付ける場合は、取り外す場合とは逆に、後側不良回収体34、良米用の回収筒部33、前側不良回収体31の順に係止保持させ、この状態でクランプ手段41を締付け操作することで完了する。
【0073】
又、装置の裏面及び上部面は固定状態のカバーKにより覆われているが、前面上部は、上部に位置する横支点周りに揺動開閉可能な上カバー体42が付設されており、カバーKの前面下部は、着脱可能な下カバー体43が設けられている。この下カバー体43を開放すると、前側不良回収体31、良米用の回収筒部33、後側不良回収体34のそれぞれを通過させて取り外し可能な点検口50が形成されている。従って、この下カバー体43を開放して清掃や点検等を行うことができる。
【0074】
前記良米用の回収筒部33は、図2、図3に示すように、その上部側において、傾斜下方側の側面はエアー吹き付け装置6に近接させる状態で設けられが、傾斜上方側の側面は大きく切り欠いた形状となっており、米粒群を受け入れる上部の開口33aはエアー吹き付け装置6から設定距離離間した箇所に設けられる構成となっている。このようにして正常物はできるだけ滑らかに良米用の回収筒部33に案内されるようにしながら、噴出されるエアーによって不良物が吹き飛ばされるときに例えばエアーが噴出される位置と不良物とが横方向に位置ずれを起こして弱い噴出力で吹き飛ばすことがあっても、緩やかな曲線を描きながら前側不良回収体31に向けて吹き飛ばして分離させることができる。
【0075】
そして、清掃や点検を行うときに、前記跳ね返り防止体35を容易に取り外すことが可能であり、しかも、この跳ね返り防止体35は下カバー体43を開放した状態で、前側不良回収体31を装着した状態における上下位置並びにその反射面の向きを変更操作可能に構成されている。
【0076】
説明を加えると、図12、図13に示すように、前記跳ね返り防止体35は前記経路横幅方向の両端部における上下2箇所にブラケット45が固定状態で設けられ、このブラケット45には雌ネジ部46が一体的に設けられている。そして、前側不良回収体31における経路横幅方向の両側壁部における前記ブラケット45が略対向する箇所には貫通孔47が形成され、前側不良回収体31の外方側から座金48を介して締め付け用のボルト49を貫通させて雌ネジ部46に螺着して取り付け固定する構成となっている。図14に示すように、貫通孔47が上下方向並びに装置前後方向に幅広に形成されている。前記ブラケット45及び座金48は貫通孔47よりも大きく貫通孔47を塞ぐようになっている。
【0077】
このように構成することで、前記貫通孔47の大きさの範囲だけ上下位置の変更調整を行えるとともに、反射面の向きを鉛直姿勢を中心に前記分離位置に向けて少し前傾姿勢になったり後斜姿勢になるように姿勢変更操作を行える構成としている。又、全てのボルト49を取り外すと跳ね返り防止体35は前側不良回収体31の上部側の開口あるいは下方側の回収口31Aから取り出すことができる。
【0078】
〔別実施形態〕
次に、粒状体選別装置の別実施形態について説明する。
【0079】
(1)上記実施形態では、前記跳ね返り防止体35が、前記分離箇所bと前記傾斜案内面31bの上端部とを結ぶ上側仮想線Laと、前記分離箇所bと前記傾斜案内面31bの下端部とを結ぶ下側仮想線Lbとにより挟まれる領域よりも上方側に向けて設定量突出する状態で設けられる構成を例示したが、このような構成に代えて、図16に示すように、前記上側仮想線Laと下側仮想線Lbとにより挟まれる領域だけを遮る状態で設けられるものでもよい。
【0080】
(2)上記実施形態では、前記跳ね返り防止体が上下位置並びに前記反射面の向きを変更操作可能に設けられる構成として、大きめの貫通孔を通してボルトで締め付ける構成を例示したが、このような構成に限らず、上下位置を変更調整する機構や反射面の向きを変更させる機構として、例えば、前記跳ね返り防止体を受止め案内手段としての前側不良回収体に対してネジ送り式の位置調節機構によって相対移動自在に支持して位置調節する構成や摩擦保持機構等を用いて位置調節する構成等各種の形態で実施することが可能である。又、位置調節する構成に代えて、前記跳ね返り防止体を位置固定状態で取り付ける構成としてもよい。
【0081】
(3)上記実施形態では、前記跳ね返り防止体が金属材からなる平板状に形成されるものを示したが、このような構成に代えて、例えば、米粒群が衝突しても破損するおそれがない硬質の合成樹脂材を用いて構成してもよく、又、例えば前記経路横幅方向に沿う方向視において断面形状が略三角形となるような板状に形成して、上端部が先細状となるように設ける構成としてもよい。更に、前記跳ね返り防止体としては、金属材や硬質の合成樹脂材等の硬質材で構成するものに限らず、布や軟質の合成樹脂材等の軟質材を用いる構成としてもよく、種々の形態で実施することができる。
【0082】
(4)上記実施形態では、前記受け止め案内手段としての前側不良回収体31における下手側案内面が、回収口31Aから上方に連なり且つ下方側ほど回収口31A側に位置する傾斜姿勢の傾斜案内面31bを傾斜面部分として備え、且つ、その傾斜案内面31bから上方に連なり且つ縦向き姿勢の反射案内面31bを備えるように構成されたものを例示したが、このような構成に限らず、次の[イ]、[ロ]に示すような構成としてもよい。
[イ] 前記受け止め案内手段における下手側案内面の全体を縦向き姿勢の反射案内面にて構成するようにしてもよい。この構成では、前記受止め案内手段における前記上手側案内面のみが前記傾斜面部分を備えることになる。
[ロ] 前記受け止め案内手段における前記上手側案内面の全体を縦向き姿勢の案内面にて構成するようにしてもよい。この構成では、前記受止め案内手段における前記下手側案内面のみが前記傾斜面部分を備えることになる。
【0083】
(5)上記実施形態では、前記分離対象物検出手段が分離対象物として不良物を判別するように構成したが、このような構成に限らず、例えば、粒状体の大きさを評価して小さい粒状体と大きい粒状体のいずれかを分離対象物として検出するように構成するものでもよい。
【0084】
(6)上記実施形態では、前記計測対象領域からの光を受光手段における光軸方向に折り返して受光手段に導く光反射式の折り曲げ光路形成手段が備えられる構成を例示したが、このような構成に代えて、前記計測対象領域からの光をそのまま直接、受光手段が受光する構成のものでもよい。
【0085】
(7)上記実施形態では、移送経路IKの装置前面側に位置する前面側受光手段5Bと装置後面側に位置する後面側受光手段5Aとが設けられ、前記照明手段4として、移送経路IKの装置前面側に位置する前面側照明手段4Bと装置後面側に位置する後面側照明手段4Aとが設けられる構成としたが、前面側受光手段5B及び前面側照明手段4Bだけを備える構成や、後面側受光手段5A及び後面側照明手段4Aだけを備える構成としてもよい。
【0086】
(8)上記実施形態では、前記移送手段として、経路横幅方向の全幅にわたって平坦な案内面に形成された平面シュータを備えて構成されるものを例示したが、このような構成に限らず、例えば直線状の溝を経路横幅方向に沿って複数列に並べる状態で形成した溝付きシュータにて構成して、それらの複数列の溝により粒状体群を移送するような構成としてもよい。
【0087】
(9)上記実施形態では、粒状体群が米粒群である場合について例示したが、これに限るものではなく、例えば、樹脂ペレット等における不良物や異物の存否を検査する場合にも適用できる。
【符号の説明】
【0088】
6 分離手段
31 受止め案内手段
31a 反射案内面
31b 傾斜案内面
31c 上手側案内面
31A 回収口
32 案内通路
33a 開口
35 跳ね返り防止体
H 分離対象物検出手段
TI 移送手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒状体群を計測対象領域を通過させながら一層状態で且つ経路横幅方向に沿って複数列状に並ぶ横拡がり状態で移送する移送手段と、
粒状体の大きさよりも小さい範囲を単位受光対象範囲とする分解能状態で、且つ、前記経路横幅方向に広がる視野角を有する状態で、前記計測対象領域からの光を受光する受光手段と、
前記計測対象領域の前記経路横幅方向の全幅又はほぼ全幅を照明する照明手段と、
前記受光手段により得られた受光量が粒状体群における正常物からの検出光に対する適正光量範囲を外れているか否かの判別を行う判別処理手段とが設けられた粒状体選別装置であって、
前記照明手段として、粒状体群の予定移送経路の装置前面側に位置する前面側照明手段と、粒状体群の予定移送経路の装置後面側に位置する後面側照明手段とが設けられ、前記受光手段として、前記前面側照明手段からの照明光が前記計測対象領域の前面側で反射した反射光を受光する前面側受光装置と、前記後面側照明手段からの照明光が前記計測対象領域の後面側で反射した反射光を受光する後面側受光装置とが設けられ、
前記前面側照明手段には、前記計測対象領域の経路横幅方向に沿う方向視において、前記前面側受光装置が検出光を受光するときの光軸に対して粒状体移送方向の上手側にライン状光源が設けられ、前記後面側照明手段には、前記計測対象領域の経路横幅方向に沿う方向視において、前記後面側受光装置が検出光を受光するときの光軸に対して粒状体移送方向の上手側にライン状光源が設けられ、
前記計測対象領域の経路横幅方向に沿う方向視において、前記前面側受光装置が検出光を受光するときの光軸に対して粒状体移送方向の下手側に、前記計測対象領域に向けて自ら発光した光を投射する後面側用背景光量調整部が配備され、前記計測対象領域の経路横幅方向に沿う方向視において、前記後面側受光装置が検出光を受光するときの光軸に対して粒状体移送方向の下手側に、前記計測対象領域に向けて自ら発光した光を投射する前面側用背景光量調整部が配備され、
前記計測対象領域の像を縮小した像を前記前面側受光装置が受光するように前記計測対象領域からの光を反射して上方に位置する前記前面側受光装置側に折り曲げるもので且つ左右に横長の長方形の板状に形成された前面側光反射体が、前記前面側用背景光量調整部から前記計測対象領域に向けて投射された光の光軸の延長線上に位置し且つ前面側収納用ケーシングの前壁の下部内面側に隣接する状態で配備され、前記計測対象領域の像を縮小した像を前記後面側受光装置が受光するように前記計測対象領域からの光を反射して上方に位置する前記後面側受光装置側に折り曲げるもので且つ左右に横長の長方形の板状に形成された後面側光反射体が、前記後面側用背景光量調整部から前記計測対象領域に向けて投射された光の光軸の延長線上に位置し且つ後面側収納用ケーシングの後壁の下部内面側に隣接する状態で配備されている粒状体選別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−45886(P2011−45886A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−276322(P2010−276322)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【分割の表示】特願2005−65759(P2005−65759)の分割
【原出願日】平成17年3月9日(2005.3.9)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】