説明

粘度を低減させた噴霧可能組成物

本開示は、接着剤または組織封止剤として使用できる低減された粘度を有する噴霧可能組成物を提供する。本発明にしたがう、粘度を低減させた噴霧可能組成物は、第1の成分と、粘度を低減する量の極性溶媒と、場合によって第2の成分とを含んでいる。第1の成分を、極性溶媒と混合して、エマルジョンまたは溶液の形で粘度を低減させた噴霧可能組成物を作り出すことができる。場合によって、そのエマルジョンまたは溶液を、さらに第2の成分と混合して、粘度を低減させた噴霧可能組成物を形成することもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
この出願は、2005年12月8日に出願された米国仮特許出願第60/748,393号(この開示全体が、参考として本明細書に援用される)の利益を主張する。
【0002】
(背景)
(技術分野)
本開示は、噴霧可能組成物に関し、より詳細には、接着剤または組織封止剤等の粘度を低減させた噴霧可能組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
(関連技術の背景)
近年、接着剤による縫合の代替または補強に対する関心が高まってきている。この高い関心の理由として、(1)回復を達成しうる潜在的な速度、(2)完全な封止をして流体の漏出を防止する接着物質の能力、および(3)組織を過度に変形することなく接着を形成する可能性等が挙げられる。
【0004】
しかし、この分野における研究により、外科用接着剤が外科医に受け入れられるためには、いくつかの特性を有しなければならないことが明らかになっている。それらは、高い初期タックおよび生体組織に速やかに接着する能力を示さなければならず、その接着の強度は、接着が不良となる前に組織が損傷を起こすだけ十分に強くなければならず、その接着は、ブリッジ、一般的には透過性で柔軟なブリッジを形成すべきであり、接着ブリッジおよび/またはその代謝産物は、局所的な、組織毒性または発癌性作用を生じさせるべきではない。
【0005】
現在、組織接着剤または組織封止剤として有用な、いくつかの材料が入手可能である。現在入手可能な接着剤の一種に、シアノアクリレート接着剤がある。しかし、シアノアクリレート接着剤は、その有用性を制限しうる高い曲げ弾性率を有することがある。現在入手可能な組織封止剤の別の種類には、ウシおよび/またはヒト源由来の成分を利用しているものがあり、例えば、フィブリン封止剤が入手可能である。しかし、任意の天然材料と同様に、材料にばらつきが認められることがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
柔軟性と、生体適合性と、その特性の高い持続性とを有する、全合成の生体接着剤または封止剤を提供することが望ましい。接着剤または封止剤が、噴霧に十分な低粘度であることも望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(要旨)
本開示は、粘度を低減させた噴霧可能組成物、および粘度を低減させた噴霧可能組成物の製造方法を提供する。粘度を低減させた噴霧可能組成物は、第1の成分と、粘度を低減する量の極性溶媒と、場合によって第2の成分とを含んでいる。第1の成分を、極性溶媒と混合して、エマルジョンまたは溶液の形で粘度を低減させた噴霧可能組成物を作り出すことができる。場合によって、そのエマルジョンまたは溶液を、さらに第2の成分と混合して、粘度を低減させた噴霧可能組成物を形成することもできる。
【0008】
いくつかの実施形態において、本開示の噴霧可能組成物は、式
【0009】
【化4】

(式中、Pは、ポリエーテル基、ポリエステル基またはポリエーテルエステル基であり、Rは、脂肪族基または芳香族基である)の第1の成分を、粘度を低減する量の極性溶媒、および少なくとも1つのアミン基を含む任意の第2の成分と組み合わせて含むことができる。
【0010】
いくつかの実施形態において、本開示の組成物は、式
【0011】
【化5】

(式中、Pは、ポリエーテルエステル基であり、Rは、脂肪族基または芳香族基である)の第1の成分を、粘度を低減する量の極性溶媒と組み合わせて含むことができ、ここで、極性溶媒対第1の成分の比率は、約1:0.25から約1:10(重量比)であり、その噴霧可能組成物は、約5cPから約400cPの粘度を有する。
【0012】
本開示の組成物の製造方法も提供される。いくつかの実施形態において、この方法は、式
【0013】
【化6】

(式中、Pは、ポリエーテル基、ポリエステル基またはポリエーテルエステル基であり、Rは、脂肪族基または芳香族基である)の第1の成分を、粘度を低減する量の極性溶媒と混合して、エマルジョンまたは溶液を形成することを含むことができる。いくつかの実施形態においては、その後、エマルジョンまたは溶液を、少なくとも1つのアミン基を有する第2の成分と組み合わせてもよい。
【0014】
本開示の組成物を含む、組織接着剤および/または組織封止剤もまた提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(詳細な説明)
本開示は、生体適合性、非免疫原性および生分解性である、組織接着剤または組織封止剤として使用するための噴霧可能組成物に関する。この組成物は、組織の縁部を接着し、組織中の空気/流体の漏れを封止し、医用デバイスすなわちインプラントを組織に接着し、組織中の空隙または欠損の封止または充填等の組織補強をするために使用可能である。この噴霧可能組成物は、ヒトを含む動物の生体組織および/または肉に塗布可能である。
【0016】
科学界内部では、用語「肉」と「組織」の用法の間に、特定の区別がなされることがあるが、本願においてこれらの用語は、医療分野内で患者の治療のために本噴霧可能組成物が利用されると当業者が理解する一般的な基体を指して、互換的に用いられる。本明細書において用いられる「組織」は、皮膚、骨、神経、軸索、軟骨、血管、角膜、筋肉、筋膜、脳、前立腺、胸部、子宮内膜、肺、膵臓、小腸、血液、肝臓、精巣、卵巣、頚部、大腸、胃、食道、脾臓、リンパ節、骨髄、腎臓、末梢血、胚および/または腹水の組織を含みうるが、それに限定されるものではない。
【0017】
本開示の噴霧可能組成物は、第1の成分と、粘度を低減する量の極性溶媒と、場合によって第2の成分とを含む。いくつかの実施形態において、任意の第2の成分は、少なくとも1つのアミン基を含む。
【0018】
いくつかの実施形態において、第1の成分は、式
【0019】
【化7】

(式中、Pは、ポリエーテル基、ポリエステル基またはポリエーテルエステル基であり、Rは、芳香族基、脂肪族基または脂環基である)で表すことができる。利用可能である適切なポリエーテルは、当業者の理解の範囲内であり、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコールおよびそれらの組合せ等が挙げられる。特に有用な実施形態において、ポリエーテルはポリエチレングリコールである。
【0020】
利用可能である適切なポリエステルは、当業者の理解の範囲内であり、例えば、トリメチレンカーボネート、ε−カプロラクトン、p−ジオキサノン、グリコリド、ラクチド、1,5−ジオキセパン−2−オン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンテレフタレートおよびそれらの組合せ等が挙げられる。
【0021】
さらに、第1の成分は、ポリ(エーテル−エステル)ブロックを含むことができる。当業者に既知の、任意の適切なポリ(エーテル−エステル)ブロックが利用可能である。いくつかの例として、ポリエチレングリコール−ポリカプロラクトン、ポリエチレングリコール−ポリラクチド、ポリエチレングリコール−ポリグリコリド、ならびに本明細書に記載の個々のポリエーテルおよびポリエステルの様々な組合せ等が挙げられるが、それに限定されるものではない。ポリ(エーテル−エステル)ブロックのさらなる例が、米国特許第5578662号および米国特許出願2003/0135238に開示されており、それらそれぞれの内容全体を本明細書に引用して援用する。
【0022】
ポリエーテル、ポリエステルまたはポリ(エーテル−エステル)ブロックの他に、第1の成分は、イソシアネートで末端封止して、ジイソシアネート官能性化合物を生成することができる。脂肪族のポリエーテル、ポリエステルまたはポリ(エーテル−エステル)ブロックを末端封止するのに適したイソシアネートには、芳香族イソシアネート、脂肪族イソシアネートおよび脂環式イソシアネート等が挙げられる。例として、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、ジベンジルジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−オキシビス(フェニルイソシアネート)またはテトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジメチルジイソシアネート、リシンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネートまたは2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、およびイソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化トリメチルキシリレンジイソシアネート、2,4,6−トリメチル 1,3−フェニレンジイソシアネートまたは市販のバイエルマテリアルサイエンス(Bayer Material Science)製DESMODURS(登録商標)等の脂環式ジイソシアネート等が挙げられるが、それに限定されるものではない。
【0023】
ジイソシアネートによる、ポリエーテル、ポリエステルまたはポリ(エーテル−エステル)ブロックの末端封止法は、当業者の理解の範囲内である。いくつかの実施形態においては、ポリエーテル、ポリエステルまたはポリ(エーテル−エステル)ブロックを、適切なジイソシアネート、いくつかの実施形態ではトルエンジイソシエネートと合わせ、約55℃から約75℃、いくつかの実施形態では約60℃から約70℃、いくつかの実施形態では約65℃の適温に加熱することができる。いくつかの実施形態においては、その後、石油エーテルでの熱抽出により生成ジイソシアネート官能性化合物を得てもよい。
【0024】
第1の成分の粘度は、約10cPから約500000cP、いくつかの実施形態では、約100cPから約200000cP、一般的には約200cPから約100000cPであってよい。
【0025】
第1の成分の粘度を減少させることによって、より粘度の高い噴霧可能成分よりも、生成する噴霧可能組成物はより少ない時間で硬化し、より均一な膜を形成することが見出されており、また、第1の成分は、より容易に任意の第2の成分と混合する。
【0026】
いくつかの実施形態において、第1の成分は、粘度を低減する量の極性溶媒と混合することができる。利用可能である適切な極性溶媒は、当業者の理解の範囲内であり、例えば、水、エタノール、トリエチレングリコール、メトキシ−ポリエチレングリコール等のアルコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ガンマ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン、ジエチルエーテル等のエーテルならびにこれらおよび他の極性溶媒の組合せ等が挙げられる。
【0027】
極性溶媒は、第1の成分と約1:0.25から約1:10(重量比)の比率で、いくつかの実施形態においては約1:1から約1:4(重量比)の比率で混合することができる。
【0028】
本明細書に記載の、第1の成分と極性溶媒との混合物は、エマルジョンまたは希釈溶液を生じうる。生成したエマルジョンまたは溶液の粘度は、約400cP未満、いくつかの実施形態においては約200cP未満でありうる。いくつかの実施形態においては、生成エマルジョンまたは生成溶液の粘度は、約5cPから約400cP、他の実施形態においては約25cPから約300cP、さらに他の実施形態においては約50cPから約150cPでありうる。粘度を減少させると、接着剤、封止剤またはドラッグデリバリーシステムとしての組成物の接着特性および物理機械的特性を犠牲にすることなく、エマルジョンまたは溶液の噴霧が改善される。
【0029】
本明細書に記載の極性溶媒の他に、第1の成分は、極性薬物とも混合可能であることが想定されている。極性溶媒と同様に、極性薬物は第1の成分と反応でき、低減された粘度の、エマルジョンまたは溶液を生成する。第1の成分は、極性薬物および場合によって第2の成分と混合でき、その場で合成ドラッグデリバリーシステムを形成する。当業者の理解の範囲内である任意の適切な極性薬物が使用可能である。
【0030】
任意の第2の成分は、少なくとも1つのアミン基を含んでいる。少なくとも1つのアミン基を含み、利用可能である適切な化合物は、当業者の理解の範囲内であり、例えば、エチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミンおよびN,N’−ジエチルエチレンジアミン等のジアミンならびにアルカノールアミン等が挙げられる。アルカノールアミンの例には、エタノールアミンおよびN−エチルエタノールアミン等の2価および3価のアルカノールアミン等が挙げられる。利用可能な他のアミンには、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、1−メチル−4−ジメチルアミノエチル−ピペラジン、3−メトキシ−N−ジメチル−プロピルアミン、N−エチルモルホリン、ジエチルエタノールアミン、N−ココモルホリン(cocomorpholine)、N,N−ジメチル−N’N’−ジメチルイソプロピル−プロピレンジアミン、N,N−ジエチル−3−ジエチルアミノプロピルアミン、ジメチル−ベンジルアミンおよびそれらの組合せ等が挙げられる。
【0031】
いくつかの実施形態において、第2の成分は、第1の成分および粘度を低減させる量の極性溶媒を含むエマルジョンまたは溶液と、約1:10から約10:1(重量比)の比率で、いくつかの実施形態において、約5:1から約1:1(重量比)の比率で混合できる。
【0032】
第1の成分および粘度を低減する極性溶媒は、当業者の理解の範囲内である任意の方法で任意の第2の成分と混合することができる。一例として、第1の成分および極性溶媒を含むエマルジョンまたは溶液を任意の第2の成分と別々にしたまま、個々の成分を同一の位置上に連続的な方法で吹き付けることにより、2成分を混合しその場で接着を形成すること等が挙げられる。別の例として、第1の成分および極性溶媒を含むエマルジョンまたは溶液を任意の第2の成分と別々にしたまま、2成分を同一ノズルを通じて同時に吹き付けることにより、2成分を吹き付けつつ混合すること等が挙げられる。
【0033】
本明細書に記載の実施形態の様々な変更および変化は、前述の詳細な説明から当業者には明白なものであろう。こうした変更および変化は、特許請求の範囲内に入ることを意図するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】

【化1】

(式中、Pは、ポリエーテル基、ポリエステル基またはポリエーテルエステル基であり、Rは、脂肪族基または芳香族基である)の第1の成分と、
粘度を低減する量の極性溶媒と、
少なくとも1つのアミン基を含む任意の第2の成分と
を含む、噴霧可能組成物。
【請求項2】
Pが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコールおよびそれらの組合せからなる群から選択されるポリエーテルである、請求項1に記載の噴霧可能組成物。
【請求項3】
Pが、トリメチレンカーボネート、ε−カプロラクトン、p−ジオキサノン、グリコリド、ラクチド、1,5−ジオキセパン−2−オン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンテレフタレートおよびそれらの組合せからなる群から選択されるポリエステルである、請求項1に記載の噴霧可能組成物。
【請求項4】
前記極性溶媒が、水、エタノール、トリエチレングリコール、メトキシ−ポリエチレングリコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ガンマ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、メチルエチル(methylethol)ケトン、シクロヘキサノン、ジエチルエーテルおよびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の噴霧可能組成物。
【請求項5】
前記任意の第2の成分が、エチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、エタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、1−メチル−4−ジメチルアミノエチル−ピペラジン、3−メトキシ−N−ジメチル−プロピルアミン、N−エチルモルホリン、ジエチルエタノールアミン、N−ココモルホリン、N,N−ジメチル−N’N’−ジメチルイソプロピル−プロピレンジアミン、N,N−ジエチル−3−ジエチルアミノプロピルアミン、ジメチル−ベンジルアミンおよびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の噴霧可能組成物。
【請求項6】
前記極性溶媒対前記第1の成分の比率が、約1:0.25から約1:10(重量比)であり、前記噴霧可能組成物が、約5cPから約400cPの粘度を有する、請求項1に記載の噴霧可能組成物。
【請求項7】
前記極性溶媒対前記第1の成分の比率が、約1:1から約1:4(重量比)であり、前記噴霧可能組成物が、約25cPから約300cPの粘度を有する、請求項1に記載の噴霧可能組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の噴霧可能組成物を含む組織封止剤。
【請求項9】

【化2】

(式中、Pは、ポリエーテル基、ポリエステル基またはポリエーテルエステル基であり、Rは、脂肪族基または芳香族基である)の第1の成分を、粘度を低減する量の極性溶媒と混合して、エマルジョンまたは溶液を形成する工程を含む、噴霧可能組成物の製造方法。
【請求項10】
Pが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコールおよびそれらの組合せからなる群から選択されるポリエーテルである、請求項9に記載の噴霧可能組成物の製造方法。
【請求項11】
Pが、トリメチレンカーボネート、ε−カプロラクトン、p−ジオキサノン、グリコリド、ラクチド、1,5−ジオキセパン−2−オン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンテレフタレートおよびそれらの組合せからなる群から選択されるポリエステルである、請求項9に記載の噴霧可能組成物の製造方法。
【請求項12】
前記極性溶媒が、水、エタノール、トリエチレングリコール、メトキシ−ポリエチレングリコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ガンマ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジエチルエーテルおよびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項9に記載の噴霧可能組成物の製造方法。
【請求項13】
前記極性溶媒対前記第1の成分の比率が、約1:0.25から約1:10(重量比)であり、前記エマルジョンまたは前記溶液が、約5cPから約400cPの粘度を有する、請求項9に記載の噴霧可能組成物の製造方法。
【請求項14】
前記極性溶媒対前記第1の成分の比率が、約1:1から約1:4(重量比)であり、前記エマルジョンまたは前記溶液が、約25cPから約300cPの粘度を有する、請求項9に記載の噴霧可能組成物の製造方法。
【請求項15】
前記エマルジョンまたは前記溶液を、少なくとも1つのアミン基を含む第2の成分と混合する工程をさらに含む、請求項9に記載の噴霧可能組成物の製造方法。
【請求項16】
前記エマルジョンまたは前記溶液を、少なくとも1つのアミン基を含む第2の成分と混合する前記工程が、エチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、エタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、1−メチル−4−ジメチルアミノエチル−ピペラジン、3−メトキシ−N−ジメチル−プロピルアミン、N−エチルモルホリン、ジエチルエタノールアミン、N−ココモルホリン、N,N−ジメチル−N’N’−ジメチルイソプロピル−プロピレンジアミン、N,N−ジエチル−3−ジエチルアミノプロピルアミン、ジメチル−ベンジルアミンおよびそれらの組合せからなる群から選択される第2の成分を含む、請求項15に記載の噴霧可能組成物の製造方法。
【請求項17】

【化3】

(式中、Pは、ポリエーテルエステル基であり、Rは、脂肪族基または芳香族基である)の第1の成分と、
粘度を低減する量の極性溶媒と
を含む噴霧可能組成物であって、該極性溶媒対該第1の成分の比率が、約1:0.25から約1:10(重量比)であり、該噴霧可能組成物が、約5cPから約400cPの粘度を有する、噴霧可能組成物。
【請求項18】
前記極性溶媒が、水、エタノール、トリエチレングリコール、メトキシ−ポリエチレングリコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ガンマ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジエチルエーテルおよびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項17に記載の噴霧可能組成物。
【請求項19】
前記極性溶媒対前記第1の成分の比率が、約1:1から約1:4(重量比)であり、前記エマルジョンまたは前記溶液が、約25cPから約300cPの粘度を有する、請求項17に記載の噴霧可能組成物。
【請求項20】
エチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、エタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、1−メチル−4−ジメチルアミノエチル−ピペラジン、3−メトキシ−N−ジメチル−プロピルアミン、N−エチルモルホリン、ジエチルエタノールアミン、N−ココモルホリン、N,N−ジメチル−N’N’−ジメチルイソプロピル−プロピレンジアミン、N,N−ジエチル−3−ジエチルアミノプロピルアミン、ジメチル−ベンジルアミンおよびそれらの組合せからなる群から選択される第2の成分をさらに含む、請求項17に記載の噴霧可能組成物。

【公表番号】特表2009−518522(P2009−518522A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−544548(P2008−544548)
【出願日】平成18年12月8日(2006.12.8)
【国際出願番号】PCT/US2006/047013
【国際公開番号】WO2007/067761
【国際公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(507362281)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (666)
【Fターム(参考)】