説明

粘弾性光ガイドを有する再帰反射物品及び装置

本明細書は、光源と、粘弾性光ガイドと、光を再帰反射するために好適な再帰反射フィルムと、を有する光学装置について開示する。光源からの光は、粘弾性光ガイドに入射し、かつ全内部反射によって光ガイド内で輸送される。光学装置は、光ガイド内で輸送される光が、抽出され、フィルムによって視認者に向かって、再帰反射されるように、「前面点灯」構成を有し得る。光学装置は、光ガイド内で輸送される光が、抽出され、視認者に向かって、フィルムを通して送られるように、「背面点灯」構成を有し得る。再帰反射フィルムは、交通標識及びマーキングで使用されるような、ビード再帰反射シートを備え得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本開示は、2008年7月10日に出願された米国仮出願第61/079639号(64347US002、Shermanら)、2008年8月8日に出願された同第61/087387号(64691US002、Shermanら)、2008年11月14日に出願された同第61/114865号(64347US003、Shermanら)、2008年11月14日に出願された同第61/114849号(64691US003、Shermanら)、2009年4月16日に出願された同第61/169973号(64347US008、Shermanら)、及び2009年5月8日に出願された同第61/176672号(64888US002、Shermanら)に関連し、参照によってすべて本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、特に再帰反射する、光学物品及び装置に関する。光学物品及び装置は、粘弾性材料で作られた光ガイドを含む。
【背景技術】
【0003】
再帰反射フィルムは、発する光源に向かって入射光を反射する能力を特徴とする。時に、「ビード」再帰反射シートと呼ばれる、微小球再帰反射シートは、通常、結合剤で支えられた透明微小球の単層を含む。シートの前面上の入射光は、透明微小球によって再帰反射され、光源に向けられる。微小球の後ろに配置された反射性材料は、再帰反射を容易にするために存在し得る。ビード再帰反射シートは、シートの上又は下に浮遊しているように見える浮動画像を提供可能な合成画像を含み得る。ビード再帰反射シートは、ナンバープレート、道路標識、バリケード、路面表示及びマーキングテープ等の交通安全用途、並びに衣類、ヘッドギア、乗り物等を含む個人用の安全用途でも使用され得る。ビード再帰反射シートは、グラフィックアート用途に標識を提供するために使用し得る。
【0004】
ビード再帰反射シートは、入射光の大部分を発生する光源に向かって、反射することができることで知られている。しかし、光源なしでは、ビード再帰反射シートが、ある条件下では見難い場合がある。
【0005】
光ガイドは、光源より遥かに広いエリア上で光源からの配光を容易にするために使用される。光ガイドは、光透過性材料を含み、スラブ、くさび、擬似くさび形等の異なる形を有し得る。ほとんどの光ガイドは、エッジ面で光を受け取るように設計されており、この光が裏面と出力面との間で光が入射する反対のエッジ面に向かって、全内部反射によって伝搬する。光は、出力面から、出力面上の様々な模様に位置づけられる抽出機能を使用して均一に放射される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書では、光源と、粘弾性光ガイドと、光を再帰反射するために好適な再帰反射フィルムと、を有する光学装置を開示する。光源からの光が、粘弾性光ガイドに入射し、かつ全内部反射によって光ガイド内で輸送される。光学装置が、光ガイド内で輸送される光が抽出され、フィルムによって視認者に向かって再帰反射されるように「前面点灯」構成を有し得る。場合によっては、光学装置は、光ガイド内で輸送される光が抽出され、視認者に向かってフィルムを通して送られるように「背面点灯」構成を有し得る。再帰反射フィルムは、交通標識及びマーキングで使用されるような、ビード再帰反射シートを含み得る。
【0007】
光学装置は、例えば、標識若しくはマーキングとして、ナンバープレートアセンブリ、乗り物の尾灯アセンブリ、改ざんに対しての文書保護のセキュリティーラミネート、又は照明装置として使用し得る。
【0008】
本発明のこれらの態様及び他の態様について以下の「発明を実施するための形態」に記載する。上記の概要は、いかなる場合にも特許請求される発明の主題を限定するものとして解釈されるべきではなく、発明の主題は本明細書に記載される特許請求の範囲によってのみ定義されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
利点及び発明の特性は、以下に提供される発明を実施するための形態に関連して、下記の図を考察することにより、より十分に理解され得る。これらの図は、様々な装置及び物品の概略図であり、必ずしも縮尺どおりに描画されているとは限らない。
【図1】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図2】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図3】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図4】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図5】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図6】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図7】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図8】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図9】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図10】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図11】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図12】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図13】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図14】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図15】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図16】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図17】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図18】前面点灯構成を有する代表的な光学装置の概略断面図。
【図19】前面点灯を有し、浮動画像を提供する代表的な装置の概略断面図。
【図20】背面点灯を有し浮動画像を提供する代表的な装置の概略断面図。
【図21】前面及び背面点灯を有し浮動画像を提供する代表的な装置の概略断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書で開示されている光学装置は、光を放射する光源と、光を制御する粘弾性層と、光源を一般的な方向に向け直すための再帰反射フィルムと、を含む。光学物品とは、光源の無い、それらに相応する光学装置を指す。
【0011】
光学装置は、1つ以上の利点を提供し得る。例えば、粘弾性光ガイドは、光が光ガイドに入射することができるように、光源が光ガイドと容易に連結し得るように、一般的に柔らかく、かつ柔軟である。ある実施形態では、粘弾性光ガイドは、一般的に室温で粘着性のPSAを含む。次に、光源は、光ガイドに付着するように、粘弾性光ガイドに連結し得る。これは、光学装置自体のアセンブリ、又は装置が使用されている構築を容易にし得る。
【0012】
光は通常、1つ以上の所望の位置、又は光ガイドのエリアの粘弾性光ガイドから抽出される。ある実施形態では、抽出層は、粘弾性光ガイドから光を抽出するために使用し得る。また、粘弾性光ガイドの柔らかく柔軟な性質のため、抽出層は、容易に光ガイドと連結し得、光が層に入ることができる。粘弾性光ガイドがPSAを含む場合、抽出層は、2つを共に固着させるための追加材料を必要とせずに、光ガイドに直接付着させることができる。次に、抽出層からの光は、光学物品が光源から発する光で照らされるように、再帰反射フィルムによって、再帰反射されることができる。
【0013】
ある実施形態では、再帰反射フィルムを粘弾性光ガイドから光を抽出するために使用し得る。また、粘弾性光ガイドの柔らかく柔軟な性質のため、再帰反射フィルムは、容易に光ガイドと連結し得、光が再帰反射フィルムに入ることができる。粘弾性光ガイドがPSAを含む場合、再帰反射フィルムは、2つを共に固着するための追加材料を必要とせずに、光ガイドに直接付着させることができる。次に、粘弾性光ガイドからの光は、光学物品が光源から発する光で照らされるように、再帰反射フィルムによって、再帰反射されることができる。
【0014】
光学装置は、所望の場所へ光を提供するために使用し得る。光学装置は、屋内及び/又は屋外で使用するために設計され得る。光学装置は、家庭、商業及び/又は工業で使用するために設計され得る。光学装置は、ポータブル、すなわち、ポータブルな光源であるため、構築物において使用及び/又は提供され得る。点灯されたカード、テープ、標識、ラベル、シール、切り抜き等が、光学装置を使用して作成し得るポータブル構築物の例である。光学装置はまた、ナンバープレートアセンブリ又は乗り物の外部の照明(例えば、尾灯において、尾灯の空洞及び非常に場所をとるそれら照明アセンブリの代わり)を提供するために使用される照明アセンブリの一部等、より固定され構築物においても使用及び/又は提供され得る。光学装置はまた、例えば、一定の条件が満たされている場合、光源が選択的に作動され得る等、「要求に応じた光」を提供するためにも使用し得る。
【0015】
光学装置はまた、異なる照明形態及び構築物で使用できるように、ユーザーによっても広く応用可能であり得る。例えば、光学物品は、様々な形及び寸法に切ることができるロール又はシートの形態で提供され得る。光源は、例えば、光源が使用できなくなるべきである場合、又は異なる光の色を希望した場合、光学物品と互換可能であり得る。更に、標識構築物で使用される場合、例えば、広告を更新したい場合、図形は置き換え可能である。光学装置は、様々な再帰反射フィルムで使用することができ、フィルムは、視認者の位置に相対して前面点灯又は背面点灯であることができる。
【0016】
光学装置は、多くの利点を提供し得る。光学装置は、特定の範囲に明るく、拡散した、均一及び/又は集中した光を提供することができる。光学装置は、薄く、可撓及び/又は軽量であることによって利点を提供し得る。粘弾性光ガイドは、再帰反射フィルムの広範囲を明るくするため、光ガイドが共に付着可能な場合、容易に、並べて張られ得る。粘弾性性質のため、粘弾性光ガイドはまた、光学装置又は装置を使用した構築物によって与えられるストレスを弱め得る。基材に配置された場合、粘弾性光ガイドは、時間がたつにつれ取り外し可能及び/又は再配置可能であり得る。光学装置はまた、市販の光源、粘弾性材料及び再帰反射フィルムから作ることができるため、価格に関連する利点も提供し得る。更なる利点を下記に記載する。
【0017】
本明細書で開示されている光学装置及び物品に対する光の挙動は、幾何光学の原理を使用して説明することが可能である。これらの原理は、周知であり、ここでは提示しないが、詳細説明は、上記で引用されたShermanらの参考文献に記載されている。一般に、変動する三次元構造体、材料組成、層構造、光の角度分布がどの程度、本明細書で開示されている光学装置及び物品の光の挙動に影響するかを論理的に決定するために、光線追跡技術と共に屈折の法則及び全内部反射の原理を応用し得る。
【0018】
図1は、代表的な光学装置100の概略断面図である。この実施形態は、目120で表示されるとおり視認者には、粘弾性光ガイド110が再帰反射フィルム140の上又は再帰反射フィルムより近くにある前面点灯構成の例である。光源105は、光源から発する光が粘弾性光ガイド110に入射し、かつ全内部反射によって光ガイド内で輸送されるように、粘弾性光ガイド110と相対的に位置する。光源から発する光は、光源から光を受容するように構成された入力面(図示せず)を通して粘弾性光ガイド110に入射する光線106によって表示される。粘弾性光ガイド内の光は、全内部反射によって輸送される単一の光線130によって表示される。少なくとも粘弾性光ガイドの一部は、光学的に滑らかな表面111及び112を有する。
【0019】
光源から発する光は、粘弾性光ガイドに入射し、かつ全内部反射によって光ガイド内で輸送される。一般に、特定の角度構成要素を有する光又は分布が、1つ以上の臨界角θより大きい角度で境界面上に入射する場合、全内部反射が発生する。本明細書で使用されている、光学的に滑らかな表面とは、表面上の光の入射が、例えば、入射光の波長より少なくとも1寸法大きい、欠陥のない、表面によって不必要に影響されないように、表面が十分に滑らかであることを意味している。光学的に滑らかな表面は、粘弾性光ガイドに入射する光の少なくともいくつかが、この光が層内で継続して伝搬するように全内部反射の原理にしたがって、表面で反射されることを可能にする。光学的に滑らかな表面上の入射光の反射に対して観測された反射角は、計算された反射角の約10度以内である。全内部反射は、光の所定量又は所定量の少なくとも10%以内が、光ガイドから意図的に抽出されない限り、粘弾性光ガイドを逃げない場合、発生する。
【0020】
粘弾性光ガイドは、図1に示されているとおり、表面111及び112に対して、実質的に構成されていない対立する主表面を有し得る。これらの主表面は、複数の特性で構成され得る、若しくは1つの主表面が実質的に構成されず、他が複数の特性で構成され得る。
【0021】
粘弾性光ガイドの構成された表面は、レンズ状、角柱形、楕円形、円錐形、放物形、三角形、正方形、又は矩形、若しくはそれらの組み合わせを有する突出部及び/又は窪みを含み得る複数の特性を含む。レンズを含む特性は、特に光を好ましい角度分布へ方向付けるために実用的である。線状プリズム又は引き伸ばされたプリズムを含む特性もまた、特に実用的である。他の代表的な特性は、引き伸ばされた、不規則な、可変的な傾斜をしたレンズ状、又は無作為の円柱状の形、又はその組み合わせを有する突出部及び/又は窪みを含む。形状の任意の組み合わせの複合型には、例えば、引き伸ばされた放物形、三角形、角柱形、矩形の角柱形、及び丸い先端の角柱形が、使用され得る。特性は、形状の無作為の組み合わせを含み得る。
【0022】
特性のサイズは、それらの全体的な形状によって3つの寸法で記述され得る。ある実施形態では、それぞれの特長が、約1〜約100μmまで、例えば、約5〜約70μmまでの寸法を有し得る。表面の特性は、すべて同じ形状を有し得るが、形状のサイズは少なくとも1つの寸法が変わり得る。表面の特性は、異なる形状を有し得、これらの特性のサイズは、所定の寸法によって変わり得る若しくは変わり得ない。
【0023】
特性の表面構成もまた、変わり得る。特性の表面構成は、一般的に特性のサブ構成を示す。代表的な表面構成には、光学的に滑らかな表面、不規則な表面、パターン化した表面、又はそれらの組み合わせが挙げられる。複数の特性を有する所定の表面について、すべて又はいくつかの特性は同じ表面構成を有する、若しくはそれらのすべてが異なることになり得る。特性の表面構成は、特性の部分で変わり得る。光学的に滑らかな表面の特性は、粘弾性光ガイドの光学的に滑らかな表面の部分を形成し得る。特性の光学的に滑らかな表面及び粘弾性光ガイドは、相互に連続的又は不連続的であり得る。複数の特性が使用される場合、いくつかの特性の表面は、完全に光学的に滑らかであるか、又は一部が部分的に光学的に滑らかであり得る。
【0024】
使用された場合、所定の構成された表面の特性の数は、少なくとも1つである。少なくとも2つを意味する複数の特性もまた、使用し得る。一般に、例えば、0、1、2、3、4又は5つの特性、1を超える、10を超える、20を超える、30を超える、40を超える、50を超える、100を超える、200を超える、500を超える、1000を超える、2000を超える特性、若しくは約1〜約10、約1〜約20、約1〜約30、約1〜約40、約1〜約50、約1〜約100、約1〜約200、約1〜約500、約1〜約1000、約1〜約2000の特性の、任意の数の特性を含み得る。
【0025】
特性は、無作為に並べられてよく、何らかの種類の一定のパターンに並べられてもよく、又はそれらの両方であってもよい。特性間の距離もまた、変化してよい。特性は、目立たなくてよく、又は重なり合ってもよい。特性は、相互に近接して、相互に実質的に接触して、相互に直接隣接して、又は何らかのそれらの組み合わせで並べられてもよい。特性間の実用的な距離は、約10μmまで、又は約0.05μm〜約10μmである。特性は、相互に、角度的に、並びに横にオフセットであり得る。特性の面密度は、長さ、幅、又はその両方で変化し得る。
【0026】
特性は、再帰反射フィルムから抽出された光の量及び/又は方向を制御するために使用され得る。特性は、所望の視覚的効果を取得するために並べられ得る。特性は、画像を提供する、均一に又は粘弾性光ガイドからの勾配として光を抽出する、個別の光源を隠す、若しくは波紋を減らすために並べられ得る。これは、一般的に形状、サイズ、表面構造、及び/又は特性の向きを変えることによって行うことが可能である。複数の特性が使用される場合、特性の数及び/又は配列は変わり得、並びに互いに相対する特性の配向も同様である。
【0027】
特性の形状は、粘弾性層から抽出される光の量を増大又は減少させることができる光の角度コンポーネントを変化し得る。これは、光が粘弾性光ガイド内で全内部反射によって伝搬し、粘弾性光ガイド及び再帰反射フィルムであり得るか又はあり得ない隣接した基材に対する臨界角未満、臨界角と同じ、又は臨界角を超える角度で特性の表面に突き当たる場合、起こり得る。粘弾性光ガイドから抽出された光の量は、適宜に増大又は減少し得る。特性のサイズは、より多くの又はより少ない光が特性の表面で反射することができるように変化し得る、したがって粘弾性層から抽出された光の量を増大又は減少する。特性の表面構成は、粘弾性層から抽出された光の分布を制御するために使用し得る。特定の角度分布を有する光は、特性に突き当たり、均一に及び/又は無作為に抽出され得る。光もまた、均一に及びパターンで、又は無作為及びパターンで、抽出され得る。
【0028】
粘弾性光ガイドは一般的に少なくとも1つの媒質と接触する。媒質は、空気又は基材を含み得、基材は、再帰反射フィルム、高分子フィルム、金属、ガラス、及び/又は布地であり得る。特定の基材は、様々な代表的な構築物に対して以下に説明される。利便性の目的のために、基材に接触している粘弾性光ガイドは以下に説明されるが、この基材は、高分子フィルム、再帰反射フィルム又は空気を含む媒質のいずれかのタイプを含み得る。
【0029】
粘弾性光ガイドに接触している特定の基材を仮定すると、光ガイドから及び基材から抽出された光の量は、光ガイドに入射する光の全体量に対して、約10〜約50%、約20〜約50%、約30〜約50%、約50〜約70%、約50〜約80%、又は約10〜約90%であり得る。
【0030】
再帰反射フィルム又は基材によって粘弾性光ガイドから抽出された光の透過角度は、約5°より大きく約95°より小さく、約5°より大きく約60°より小さく、若しくは約5°より大きく約30°より小さくてよい。
【0031】
粘弾性光ガイドは、再帰反射フィルム又は基材の屈折率を超える屈折率を有し得る。粘弾性光ガイドの屈折率は、再帰反射フィルム又は基材の屈折率と比較して、約0.002を超える、約0.005を超える、約0.01を超える、約0.02を超える、約0.03を超える、約0.04を超える、約0.05を超える、約0.1を超える、約0.2を超える、約0.3を超える、約0.4を超える、又は約0.5を超えてよい。
【0032】
粘弾性光ガイドは、再帰反射フィルム又は基材の屈折率未満の屈折率を有してよい。粘弾性光ガイドの屈折率は、再帰反射フィルム又は基材の屈折率に対して、約0.002未満、約0.005未満、約0.01未満、約0.02未満、約0.03未満、約0.04未満、約0.05未満、約0.1未満、約0.2未満、約0.3未満、約0.4未満、又は約0.5未満であってよい。
【0033】
粘弾性光ガイド及び再帰反射フィルム又は基材は、光に少しの変化又は全く変化なしに、光が再帰反射フィルム又は基材に抽出されることが可能であるように同じ又はほぼ同じ屈折率を有し得る。粘弾性光ガイドと再帰反射フィルム又は基材との屈折率の差は、約0.001〜約0.002より小さくてよい。
【0034】
粘弾性光ガイドと再帰反射フィルム又は基材との屈折率の差は、約0.002〜約0.5、約0.005〜約0.5、約0.01〜約0.5、約0.02〜約0.5、約0.03〜約0.5、約0.04〜約0.5、約0.05〜約0.5、約0.1〜約0.5、約0.2〜約0.5、約0.3〜約0.5、又は約0.4〜約0.5であってよい。
【0035】
粘弾性光ガイドは、所定の用途に必要であるように、任意のバルク三次元の形状を有し得る。粘弾性光ガイドは、正方形又は矩形層、シート、フィルム等の形状であり得る。粘弾性光ガイドは、以下に説明するように形状に切り得る又は分割してよい。
【0036】
粘弾性光ガイドの厚みは、要求どおりに機能することが可能な限り、特に制限されない。粘弾性光ガイドの厚みは、光源を基に又は光源と共に選択され得る。例えば、設計パラメーターは、特定の光源を使用するように制限又は要求され得る、並びに粘弾性光ガイドに入射するために必要な光の最小量、又は量の範囲があり得る。したがって、粘弾性光ガイドの厚みは、ある光源からの必要な光の量が光ガイドに入射することが可能であるように選択し得る。粘弾性光ガイドの最大厚が、特に薄く設計された光学装置での使用に必要となり得る。代表的な粘弾性光ガイドの厚さは、約0.01mm〜約25.4mm(0.4ミル〜約1000ミル)、約0.025mm〜約7.62mm(1ミル〜約300ミル)、約0.025mm〜約1.52mm(1ミル〜約60ミル)、又は約0.013mm〜約0.76mm(0.5ミル〜約30ミル)に及ぶ。
【0037】
粘弾性光ガイドから抽出された光の量及び向きは、少なくとも、形状、サイズ、数、配列等の特性、粘弾性光ガイドの屈折率及び光ガイドが接触している媒質、粘弾性光ガイドの形状とサイズ、並びに粘弾性光ガイドに入射することが可能な光の角度分布、によって制御され得る。これらの変数は、光ガイドに入射する光の全体量に対して、光の約10〜約50%、約20〜約50%、約30〜約50%、約50〜約70%、約50〜約80%、又は約10〜約90%が粘弾性光ガイドから抽出されるように選択され得る。
【0038】
粘弾性光ガイドは、1つ以上の粘弾性材料を含む。一般に、粘弾性材料は、変形している場合、弾性及び粘性作用の両方を示す。弾性の特徴とは、過渡荷重を取り除いた後に原形に戻る材料の性能を指す。材料の弾性の測定の1つは、材料が伸ばされて、その後に伸ばされたときと同じ条件で元に戻る(縮まる)ことを可能にした後の残りの伸長の関数である引張設定値を指す。材料が0%の引張設定値を有する場合、弛緩した際に元の長さに戻る一方で、引張設定値が100%の場合、材料が弛緩した際に元の長さの2倍になる。引張設定値は、ASTM D412を使用して測定し得る。実用的な粘弾性材料は、約10%を超える、約30%を超える、若しくは約50%を超える、又は約5〜約70%、約10〜約70%、約30〜約70%、若しくは約10〜約60%の引張設定値を有し得る。
【0039】
ニュートン液体である粘稠な材料は、応力がせん断勾配に対して直線性を有すると定めるニュートンの法則に従う粘性の特徴を有する。液体は、せん断勾配が取り除かれたとしても、元の形に戻らない。実用的な粘弾性材料の粘性の特徴には、材料が分解しないような適切な温度の下で、材料の流動性が挙げられる。
【0040】
粘弾性光ガイドは、十分な接触、若しくは光ガイド及びフィルム又は基材が光学的に結合されるように再帰反射フィルム又は基材の少なくとも一部分で濡らすことを容易にする性質を有し得る。光は、フィルム又は基材によって粘弾性光ガイドから抽出されることが可能である。粘弾性光ガイドは、一般的に、柔らかく、柔軟かつ可撓性である。したがって、粘弾性光ガイドは、十分な接触が得られることが可能であるように弾性率(又は貯蔵弾性率G’)と、層が不必要に流れないように粘性係数(又は損失率G”)と、層の減衰の相対次数の減衰係数(G”/G’、tan D)と、を有し得る。
【0041】
実用的な粘弾性材料は、10rad/秒及び約20〜約22℃の温度で測定された約300,000Pa未満の貯蔵弾性率G’を有し得る。実用的な粘弾性材料は、10rad/秒及び約20〜約22℃の温度で測定された約30〜約300,000Paの貯蔵弾性率G’を有し得る。実用的な粘弾性材料は、10rad/秒及び約20〜約22℃の温度で測定された約30〜約150,000Paの貯蔵弾性率G’を有し得る。実用的な粘弾性材料は、10rad/秒及び約20〜約22℃の温度で測定された約30〜約30,000Paの貯蔵弾性率G’を有し得る。実用的な粘弾性材料は、10rad/秒及び約20〜約22℃の温度で測定された約30〜約150,000Paの貯蔵弾性率G’並びに約0.4〜3の損失正接(tanD)を有し得る。材料の粘弾性性質は、例えば、ASTM D4065、D4440、及びD5279に準じて動的機械分析を使用して測定することが可能である。
【0042】
ある実施形態では、粘弾性光ガイドは、ダルキスト基準線で説明されるように(Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology,Second Ed.,D.Satas,ed.,Van Nostrand Reinhold,New York,1989で説明されるように)、PSA層を含む。
【0043】
粘弾性光ガイドは、特定の剥離力を有し得る若しくは少なくとも特定の範囲内の剥離力を示し得る。例えば、粘弾性光ガイドが、約19.7〜1181.1g/cm(50〜約3000g/インチ)、約118.1〜約1181.1g/cm(300〜約3000g/インチ)、又は約196.9〜約1181.1g/cm(500〜約3000g/インチ)の90°の剥離力を有し得る。剥離力は、IMASSから剥離テスターを使用して測定され得る。
【0044】
ある実施形態では、粘弾性光ガイドは、少なくとも可視光線スペクトルの一部分(約400〜約700nm)に、約80〜約100%、約90〜約100%、約95〜約100%、約98〜約100%の高い光の透過性を有する光学的に透明な光ガイドを含む。ある実施形態では、粘弾性光ガイドが、約5%未満、約3%未満、又は約1%未満のヘイズ値を有する。ある実施形態では、粘弾性光ガイドが、約0.01〜約5%未満、約0.01〜約3%未満、又は約0.01〜約1%未満のヘイズ値を有する。透過中のヘイズ値は、ASTM D1003に準じてヘイズメーターを使用して決定することが可能である。
【0045】
ある実施形態では、粘弾性光ガイドは、高い光の透過性及び低いヘイズ値を有する光学的に透明な光ガイドを含む。高い光の透過性は、少なくとも可視光線スペクトルの一部分(約400〜約700nm)の約90〜約100%、約95〜約100%、又は約99〜約100%であり得、ヘイズ値は、約0.01〜約5%未満、約0.01〜約3%未満、又は約0.01〜約1%未満であり得る。粘弾性光ガイドもまた、約50〜約100%の光透過性を有し得る。
【0046】
ある実施形態では、粘弾性光ガイドは、かすんでおり、光、特に可視光線を拡散する。かすんだ粘弾性光ガイドは、約5%を超える、約20%を超える、又は約50%を超えるヘイズ値を有し得る。かすんだ粘弾性光ガイドは、約5〜90%、約5〜50%、又は約20〜50%のヘイズ値を有し得る。
【0047】
ある実施形態では、粘弾性光ガイドは、半透明であってよく、光を反射及び送達する。
【0048】
粘弾性光ガイドは、約1.3〜約2.6、1.4〜約1.7、又は約1.5〜約1.7の範囲の屈折率を有し得る。粘弾性光ガイドに対して選択された特定の屈折率又は屈折率の範囲は、光学装置の全体的な設計及び装置が使用し得る特定の用途に依存し得る。
【0049】
粘弾性光ガイドは、一般的に少なくとも1つのポリマーを含む。粘弾性光ガイドは、少なくとも1つのPSAを含み得る。PSAは、例えば(1)積極的及び永続的なタック、(2)指圧程度の付着力、(3)被接着体を維持するために十分な力、及び(4)被接着体からきれいに取り外し可能な十分な結合力のような、被接着体と提示された物質を接着するために実用的である。感圧性接着としてよく機能を果たすことがわかっている材料は、粘着力、引き剥がし接着力、及び剪断保持力の望ましいバランスをもたらすのに必要な、粘弾性を示すように設計され、配合されたポリマーである。特性の適正なバランスを得るのは、単純なプロセスではない。PSAの定量的な説明は、上記で引用されたダルキストで見つけることが可能である。
【0050】
実用的なPSAは、上記で引用されたShermanらの参考文献に詳細が記載されている。実用的なPSAの簡単な説明のみが、本明細書に含まれる。代表的なポリ(メタ)アクリル酸塩は、PSAの柔軟性及びタックに役立つモノエチレン的に不飽和のアルキル(メタ)アクリレートモノマーを少なくとも1つ含むモノマーA、並びにPSAのTgを上げ、PSAの結合力に役立つ、モノエチレン的に不飽和のフリーラジカル的に共重合する強化モノマーを少なくとも1つ含むモノマーB、から生じる。モノマーBは、モノマーAよりも高いホモポリマーのガラス転移温度(Tg)を有する。本明細書で使用されているとおり、(メタ)アクリルは、(メタ)アクリレートに対するのと同様に、アクリル及びメタクリルの両方の種類を指す。
【0051】
モノマーAが約0℃を超えるホモポリマーTgを有することが望ましい。好ましくは、(メタ)アクリレートのアルキル基が、平均約4から20の炭素原子を有する。モノマーAの例には、2−メチルブチルアクリレート、アクリル酸イソオクチル、ラウリルアクリレート、4−メチル−2−ペンチルアクリレート、イソアミルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−デシルアクリレート、アクリル酸イソデシル、メタクリル酸イソデシル、アクリル酸イソノニル、及びこれらの混合物が挙げられる。アルキル基は、エーテル、アルコキシエーテル、エトキシル化又はプロポキシル化メトキシ(メタ)アクリレートを含むことができる。モノマーAは、ベンジルアクリレートを含み得る。
【0052】
好ましくは、モノマーBは、例えば、約10〜50℃等、少なくとも約10℃のホモポリマーTgを有する。モノマーBは、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド及びN−モノアルキル又はそのN−ジアルキル誘導体、又は(メタ)アクリレートを含み得る。モノマーBの例には、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−エチル−N−アミノエチルアクリルアミド、N−エチル−N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N−ジヒドロキシエチルアクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、及びN−オクチルアクリルアミドが挙げられる。モノマーBの他の例には、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、2,2−(ジエトキシ)エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート又はメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート又はメタクリレート、メチルメタクリレート、アクリル酸イソボルニル、2−(フェノキシ)エチルアクリレート又はメタクリレート、ビフェニリルアクリレート、t−ブチルフェニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジメチルアダマンチルアクリレート、2−ナフチルアクリレート、フェニルアクリレート、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0053】
ある実施形態では、(メタ)アクリレートPSAは、約0℃未満及びより好ましくは約−10℃未満のTgが結果として得られるように形成される。そのような(メタ)アクリレートPSAは、両方とも(メタ)アクリレートPSAコポリマーの総重量と比較して、少なくとも1つのモノマーAの重量で約60〜約98%及び少なくとも1つのモノマーBの重量で約2〜約40%を含む。
【0054】
実用的なPSAは、天然ゴム系及び合成ゴム系のPSAを含む。ゴム系PSAには、ブチルゴム、イソブチレンとイソプレンのコポリマー、ポリイソブチレン、イソプレンのホモポリマー、ポリブタジエン、及びスチレン/ブタジエンゴムが挙げられる。これらのPSAは、本質的にべとついているか、又はこれらは、粘着付与剤を必要とし得る。粘着付与剤は、ロジン及び炭化水素樹脂を含む。
【0055】
実用的なPSAは、熱可塑性エラストマーを含む。これらのPSAには、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリ(エチレン/ブチレン)、ポリ(エチレンプロピレンの弾性のあるブロックをともなうスチレンブロックコポリマーが挙げられる。ゴム相と関連する樹脂は、エラストマー自体が十分にべとつかない場合は、熱可塑性エラストマーPSAと使用し得る。樹脂に関連するゴム相の例には、脂肪族オレフィン由来の樹脂、水素添加樹脂、及びテルペンフェノール樹脂が挙げられる。熱可塑性相と関連する樹脂は、エラストマーが十分に堅くない場合、熱可塑性エラストマーPSAと使用し得る。樹脂と関連する熱可塑性相には、多環芳香族、クマロンインデン樹脂、コールタール又は石油由来の樹脂が挙げられる。
【0056】
実用的なPSAには、米国特許第7,005,394号(Ylitaloら)に記載されるような、粘着力を高めた熱可塑性エポキシ感圧接着剤が挙げられる。これらのPSAは、熱可塑性ポリマー、粘着付与剤、及びエポキシコンポーネントを含む。
【0057】
実用的なPSAには、米国特許第3,718,712号(Tushaus)に記載されるような、ポリウレタン感圧接着剤が挙げられる。これらのPSAは、架橋されたポリウレタン及び粘着付与剤を含む。
【0058】
実用的なPSAには、米国特許第2006/0216523号(Shusuke)に記載されるような、ポリウレタンアクリレートが挙げられる。これらのPSAは、ウレタンアクリレートオリゴマー、可塑剤及び反応開始剤を含む。
【0059】
実用的なPSAには、例えば、米国特許第5,214,119号(Leirら)に記載された、ポリジオルガノシロキサン、ポリジオルガノシロキサンポリオキサミド、シリコーン尿素ブロックコポリマー等のシリコーンPSAが挙げられる。シリコーンPSAは、シリコン結合した水素と不飽和の脂肪族との間のヒドロシリル化反応から形成され得る。シリコーンPSAは、ポリマー又はゴム及び任意の粘着付与樹脂を含み得る。粘着付与樹脂は、トリアルキルシロキシ基でエンドキャップされる三次元ケイ酸塩構造を含み得る。
【0060】
実用的なシリコーンPSAはまた、米国特許第7,361,474号(Shermanら)に記載される、ポリジオルガノシロキサンポリオキサミド及び任意の粘着付与剤も含み得、当該特許は、参照により本明細書に組み込まれる。実用的な粘着付与剤には、米国特許第7,090,922 B2号(Zhouら)に記載されるような、シリコーン粘着付与樹脂挙げられ、当該特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0061】
PSAは、PSAの分子量及び強度を築くため、架橋され得る。架橋剤は、化学架橋、物理架橋又はそれらの組み合わせを形成するために使用されてよく、熱、紫外線等によって活性化され得る。
【0062】
ある実施形態では、粘弾性光ガイドは、米国特許第7,255,920 B2号(Everaertsら)に記載されるような、(メタ)アクリレートブロックコポリマーから形成されるPSAを含む。一般に、これらの(メタ)アクリレートブロックコポリマーは、アルキルメタクリレート、アラルキルメタクリレート、アリールメタクリレート、又はそれらの組み合わせを含む第1のモノマー組成物の反応生成物である少なくとも2つのAブロック重合単位であって、それぞれのAブロックが少なくとも50℃のTg、20〜50重量パーセントのAブロックを含むメタアクリレートブロックコポリマーを有する、と、アルキル(メタ)アクリレート、ヘテロアルキル(メタ)アクリレート、ビニルエステル、又はそれらの組み合わせを含む第2のモノマー組成物の反応生成物である少なくとも1つのBブロック重合単位であって、Bブロックが20℃を超えないTg、50〜80重量パーセントのBブロックを含む(メタ)アクリレートブロックコポリマーを有する、とを含み、Aブロック重合単位は、Bブロック重合単位のマトリックス中に約150nm未満の平均サイズを有するナノドメインとして存在する。
【0063】
ある実施形態では、粘弾性光ガイドは、例えば、3M CompanyのVHB(商標)アクリルテープ4910F及び3M(商標)Optically Clear Laminating Adhesives(8140及び8180シリーズ)のような転写テープとして利用できる、透明なアクリルPSAを含む。
【0064】
ある実施形態では、粘弾性光ガイドは、米国特許第6,663,978 B1号(Olsonら)に記載されるような、置換又は非置換の芳香族部分を含有する少なくとも1つのモノマーから形成されたPSAを含む。
【0065】
ある実施形態では、粘弾性光ガイドは、米国特許第11/875194号(63656US002、Determanら)に記載されるような、(a)ペンダントビフェニル基を有するモノマー単位及び(b)アルキル(メタ)モノマー単位を含むコポリマーを含む。
【0066】
ある実施形態では、粘弾性光ガイドは、米国仮出願第60/983735号(63760US002、Determanら)に記載されるとおり、(a)ペンダントカルバゾール基を有するモノマー単位、及び(b)アルキル(メタ)アクリレートモノマー単位を含むコポリマーを含む。
【0067】
ある実施形態では、粘弾性光ガイドは、米国仮出願第60/986298号(63108US002、Schafferら)に記載されている、ルイス酸塩基対を形成するために接着剤マトリックスに分散させたブロックコポリマーを含む接着剤を含む。ブロックコポリマーは、ABブロックコポリマーを含み、Aブロック相は、Bブロック/接着剤マトリックス内でミクロドメインを形成するために分離する。例えば、接着剤マトリックスは、アルキル(メタ)アクリレート及びペンダント酸機能を有する(メタ)アクリレートのコポリマーを含み得、ブロックコポリマーは、スチレンアクリレートコポリマーを含み得る。ミクロドメインは、散乱する入射光を前方に送るために十分に大きくてよいが、入射光を後方散乱する大きさではない。典型的にはこれらの微小領域は、可視光の波長(約400〜約700nm)よりも大きい。ある実施形態では、ミクロドメインのサイズは、約1.0〜約10μmである。
【0068】
粘弾性光ガイドは、ストレッチ解放式のPSAを含み得る。ストレッチ解放式のPSAは、ゼロ度又はほぼゼロ度近くの角度で伸ばされる場合、基材から取り外すことができる。ある実施形態では、粘弾性光ガイド又は粘弾性光ガイドで使用されたストレッチ解放式のPSAは、1rad/秒及び−17℃で測定された場合、約10MPa未満の剪断力貯蔵弾性率を有する、又は1rad/秒及び−17℃で測定された場合、約0.03〜約10MPaを有する。ストレッチ解放式のPSAは、分解、再加工、又は再利用が要求されている場合に使用され得る。
【0069】
ある実施形態では、ストレッチ解放式のPSAは、米国特許第6,569,521 B1号(Sheridanら)又は米国仮出願第61/020423号(63934US002、Shermanら)及び同第61/036501号(64151US002、Determanら)に記載されているように、シリコーン系PSAを含み得る。このようなシリコーン系PSAには、MQ粘着付与樹脂の組成物及びシリコーンポリマーが挙げられる。例えば、ストレッチ解放式のPSAは、MQ粘着付与樹脂及び尿素系のシリコーン共重合体、オキサミド系のシリコーン共重合体、アミド系のシリコーン共重合体、ウレタン系のシリコーン共重合体、及びこれらの混合物からなる群から選択されるエラストマーのシリコーンポリマーを含む。
【0070】
ある実施形態では、ストレッチ解放式のPSAは、米国仮出願第61/141767号(64418US002、Yamanakaら)及び同第61/141827号(64935US002、Tranら)に記載があるように、アクリレート系のPSAを含む。このようなアクリレート系のPSAには、アクリレート、無機粒子及び架橋剤の組成物が挙げられる。これらのPSAは、単層又は多層であることができる。
【0071】
粘弾性光ガイドは、エアロゲルを含み得る。エアロゲルは、ゲルの液体成分が空気と置き換えられた、ゲル由来の低密度の固体材料である。シリカ、アルミナ及び炭素エアロゲルは、使用し得る代表的なエアロゲルである。
【0072】
粘弾性光ガイドは、所望により充填剤、粒子、可塑剤、連鎖移動剤、反応開始剤、酸化防止剤、安定剤、難燃剤、粘度変更剤、起泡剤、帯電防止剤、染料及び色素等の着色剤、蛍光染料及び色素、リン染料及び色素、繊維強化剤、並びに織物及び不織布等の添加物の1つ以上を含むことができる。
【0073】
粘弾性光ガイドは、ナノ粒子(直径約1μm未満)、微小球(直径1μm以上)、又は繊維等の粒子を含むことによって、かすむ及び/又は拡散するようにすることができる。代表的なナノ粒子は、TiOを含む。かすむ及び拡散する性質はまた、光ガイドに泡を組み込むことによって、粘弾性光ガイドに組み込まれることもできる。泡は、約0.01〜約50μmの直径を有してよい。泡は、例えば、起泡剤を加えることで導入してよい。粘弾性光ガイドに加えてよい追加の添加物の例には、ガラスビーズ、反射粒子、及び伝導性粒子が挙げられる。ある実施形態では、粘弾性光ガイドは、光学的に透明なPSA及びPSAの屈折率より小さい屈折率を有するシリコン樹脂粒子を含み、本明細書に参照として組み込まれている、米国仮出願第61/097685号(64740US002、Shermanら)に記載があるとおり、PSAマトリックス及び粒子を含み得る。ある実施形態では、粒子、泡、空気等の存在は、光の散乱及び均一性を増大させる。
【0074】
代表的な光学装置100は、微小球の背後に配置された透明微小球141及び反射性材料142の層を有する再帰反射フィルム140を更に含む。一般に、「微小球の背後」は、目120との関係にある。一般に、「透明」とは、光を送ることができることを指す。粘弾性光ガイド内で伝搬している光は、光線131で示されるように、光ガイドから抽出され得、再帰反射フィルム140によって再帰反射され得る。
【0075】
再帰反射フィルムは、透明微小球を支えるために結合剤を含み得る。例えば、再帰反射フィルム140は、結合剤143を更に含み、透明微小球が、結合剤に部分的に埋入され、反射性材料が微小球と結合剤との間に配置される。ある実施形態では、微小球は、結合剤に完全に埋入され得る。この場合、結合剤は、光が透明微小球に届くことができるように、透明である必要がある。図2は、前側点灯構成を有する代表的な光学装置200の概略断面図である。再帰反射フィルム240は、微小球の背後及び微小球と透明な結合剤との間に配置された反射性材料242と共に、透明な結合剤243に完全に埋入された透明微小球241の層を含む。
【0076】
一般に、再帰反射フィルムは、フィルム上の光の入射が、入射光の向きに対して1つ以上の実用的な向き反射する上で、再帰反射するために好適である。光は、入射光から180°又はほぼ180°の向きで反射され得る。光は、入射光の向きと比較して約45°〜約180°の間のいずれか1つ以上の向きに、反射され得る。
【0077】
再帰反射フィルムは、実質的に構成されていない、複数の特性、又はその組み合わせで構成された、相対する主表面を有し得る。図1では、再帰反射フィルム140の(粘弾性光ガイドに近接する)上面は、透明微小球の表面を含み、したがって複数のレンズ状特性で構成される。この上面はまた、共にレンズ状特性間で実質的に平坦な表面を形成する反射性材料及び結合剤を含む。上面の反対側の下面は、実質的に構成されない。図2では、再帰反射フィルム240の上面及び下面の両方は、実質的に構成されない。再帰反射フィルムの表面は、粘弾性光ガイドに対して、上記の複数の特性のいずれかを含み得る。
【0078】
再帰反射フィルムは、ビード再帰反射シートと呼ばれることのある再帰反射シートを含み得る。このタイプのシートは、道路標識、バリケード、ナンバープレート、路面表示及びマーキングテープ、並びに乗り物及び衣類のための再帰反射テープ等の多くの交通安全及び個人安全物品に用いられる。代表的な再帰反射テープは、本明細書に組み込まれているTungら、米国特許第2,440,584号(Heltzerら)、同第5,064,272号(Baileyら)、同第4,082,426号(Brown)、同第4,418,110号(Mayら)、同第2007/0110960号(Freyら)、及び2008年10月22日に出願された米国仮出願第61/107586号(64846US002、Smithら)に記載されている。
【0079】
再帰反射フィルムは、透明微小球を含む。一般に、透明とは、所定の材料が光を送達することができることを意味する。透明微小球は、約50〜約200μm、又は約50〜約100μmの直径を有し得る。粘弾性光ガイドから抽出された光は、光が再帰反射されることができるように、透明微小球に入射する。それ故に、透明微小球は通常、抽出要素である。それらは、光を抽出する材料の屈折率、例えば、約1.4〜約2.5、又は約1.8〜約2.5より大きい屈折率を有し得る。透明微小球は、ガラス、ガラスセラミック、及び/又はポリマーを含み得る。
【0080】
透明微小球の背後に配置された反射性材料は、微小球内で光の再帰反射を容易にするために使用される。反射性材料は、光学装置が所望どおり機能することができる限り、透明微小球の背後のどこにでも位置され得る。反射性材料は、光学装置が所望どおり機能することができる限り、透明微小球の前、又は横にあってよい。反射性材料は、図1に示されるように、それぞれの微小球の半分又はほぼ半分を覆う半球シェルとして配置され得、若しくは図2に示されるように、反射性材料は、それぞれの微小球の背後のごく一部に配置され得る。反射性材料は、図1及び2に示されるように、再帰反射フィルムに対して不連続であり得、不連続とは、反射性材料を含まない透明微小球間のエリアがあることを意味する。
【0081】
反射性材料は、片側又は両側に構成され得る層の形であり得る。図3は、再帰反射フィルム340上に粘弾性光ガイド110を含む代表的な光学装置300の概略断面図である。光学装置300は、微小球の背後に層として配置された透明微小球341及び反射性材料342の層を有する再帰反射フィルム340を更に含む。図4は、再帰反射フィルム440上に粘弾性光ガイド110を含む代表的な光学装置400の概略断面図である。光学装置400は、微小球の背後に層として配置された透明微小球441及び反射性材料442の層として配置された再帰反射フィルム440を更に含む。図3及び4の光学装置は、それぞれ下位結合剤層343及び443を含み、図3は、上位結合剤層344を含む。これらの結合剤層は、以下に説明される。
【0082】
反射性材料は、透明微小球を支えるように結合剤として機能し得る。この反射結合剤は、下位結合剤層にあってよい。図5は、微小球の背後に層として配置された透明微小球541及び反射性材料542を有する、粘弾性光ガイド110及び再帰反射フィルム540を含む、代表的な光学装置500の概略断面図である。透明微小球は、反射結合剤内に部分的に埋入される。
【0083】
再帰反射フィルムは、透明な結合剤を更に含んでよく、透明微小球は、透明な結合剤に少なくとも部分的に埋入され、透明な結合剤は、粘弾性光ガイドと透明微小球の層との間に配置される。図6は、微小球の背後に層として配置された透明微小球641及び反射性材料642の層を有する、粘弾性光ガイド110及び再帰反射フィルム640を含む、代表的な光学装置600の概略断面図である。光学装置600は、透明な上位結合剤層643を含む。一般に、図6に示されるとおり、上位透明な結合剤層及び反射性材料は、直接接触し得る。
【0084】
反射性材料は、透明微小球内で散乱される一定量の光を反射するために選択され得る。反射性材料によって反射された光の量は、再帰反射層に入射する光の全量に対して約10〜約50%、約50〜約70%、約70〜約100%、又は約80〜約100%であってよい。
【0085】
反射性材料は、鏡面反射鏡として機能し得、反射角は入射角の約16°以内である。鏡面反射鏡は、いくらかの入射角の範囲上に反射物として完全に又はほぼ完全に鏡面反射性であり得る。また、鏡面反射鏡は、例えば、可視領域の電磁スペクトルの特定の領域に対して、約85〜約100%反射し得る。
【0086】
反射性材料は、拡散反射物として機能し得、所定の入射角の光は、約16°の入射角より大きい反射角の少なくともいくつかで、光が散乱するように複数の反射角で反射する。拡散反射物は、ある入射角の範囲上で完全又はほぼ完全に反射し得る。また、拡散反射物は、例えば、可視領域の電磁スペクトルの特定の領域に対して約85〜約100%反射し得る。
【0087】
反射性材料は、アルミニウム又は銀等の金属を含み得る。これらの材料は、蒸気でコーティングされ得る。反射性材料は、ポリマーを含み得る。反射性材料は、アクリレート及びメタクリレート等のポリマーを含み得、光を拡散させるための粒子を有し得る。反射性材料は、塗料又はエナメル質であり得る。
【0088】
再帰反射フィルムは、結合剤として機能し得るポリマー層の1つ以上を含み得る。例えば、図3では、再帰反射フィルム340は、上位結合剤344及び下位結合剤343を含む。一般に、「上位」及び「下位」は、透明微小球の層及び目120によって示されているとおり、視認者の位置に関する。光学装置300おいて、結合剤層は、反射層342によって分離される。光学装置600おいて、結合剤層は、相互に直接接触する。再帰反射フィルムは、下位結合剤層のみ含み得、光学装置400及び500は、それぞれ下位結合剤層443及び542を有する。
【0089】
再帰反射フィルムは、上位結合剤層のみを含み得る。再帰反射フィルムは、透明な結合剤を含み得、透明微小球は、少なくとも部分的に透明な結合剤内に埋入され、透明な結合剤は粘弾性光ガイドと透明微小球の層との間に配置される。図7は、微小球の背後に配置された透明微小球741及び反射性材料742の層を有する粘弾性光ガイド110及び再帰反射フィルム740を含む代表的な光学装置700の概略断面図である。上位結合剤層743は、透明微小球の前に配置される。一般に、上位透明な結合剤層及び反射性材料は、図7に示されるとおり、直接接触し得ない。
【0090】
上位及び下位結合剤材料は、光学装置が所望どおり機能することが可能である限り、任意の材料であり得る。下位結合剤層は、反射してもしなくてもよい。上位層は、光が所望どおり再帰反射することが可能なように、透明性を有する必要がある。上位及び下位結合剤層は、同じでも異なってもよい。
【0091】
透明微小球及び反射性材料は、相互に直接接触してもしなくてもよい。再帰反射フィルムは、透明な結合剤を更に含み、透明微小球は、少なくとも部分的に埋入され、透明な結合剤は、透明微小球と反射性材料との間に配置される。図8は、下位透明な結合剤層843に部分的に埋入された透明微小球の層841を有する、粘弾性光ガイド110及び再帰反射フィルム840を含む、代表的な光学装置800の概略断面図である。反射性材料842は、微小球の層の反対側の結合剤上に層として配置される。図9は、下位結合剤層943に部分的に埋入された透明微小球の層941を有する、粘弾性光ガイド110及び再帰反射フィルム940を含む、代表的な光学装置900の概略断面図である。反射性材料942は、微小球の層の反対側の結合剤上に、構成された層として配置される。
【0092】
再帰反射フィルムは、フィルム内の微小球の少なくとも1つに対して、空気との部分境界面が維持されるように、被包する透明微小球を含み得る。図10は、下位結合剤層1043に配置された反射層1042に配置された透明微小球の層1041を有する、粘弾性光ガイド110及び再帰反射フィルム1040を含む、代表的な光学装置1000の概略断面図である。透明微小球は、微小球の少なくともいくつかが壁によって囲まれているように、反射性材料からカバーフィルム1046まで延在する壁網1044によって囲まれている。壁網は、透明であってもなくてもよい。壁は、少なくとも1つの微小球の層に対して微小球/空気界面が少なくとも部分的に維持されるように、微小球から離れたカバーフィルム1046を支持する。
【0093】
図10に示されている実施形態の変形例は、米国特許第4,678,695号(Tungら)に記載される。例えば、透明微小球及びカバーフィルムは、図10に示されるとおり接触しても、図11に示されるとおり接触しなくてもよい。図11は、再帰反射フィルム1140上に配置された粘弾性光ガイド110を含む、代表的な光学装置1100の概略断面図である。再帰反射フィルムは、下位結合剤層1143に配置された反射層1142上に配置された透明微小球の層1141を含む。透明微小球のグループは、反射性材料からカバーフィルム1146まで延在する壁のネットワーク1144によって囲まれる。壁は、層の少なくとも1つの微小球のために微小球/空気界面が少なくとも部分的に維持されるように、微小球から離れたカバーフィルム1146を支持する。
【0094】
粘弾性光ガイドは、再帰反射フィルムと直接接触し得る。図12は、反射結合剤層1242に部分的に埋入された透明微小球の層1241を有する、粘弾性光ガイド1210及び再帰反射フィルム1240を含む、代表的な光学装置1200の概略断面図である。粘弾性光ガイド及び反射結合剤は、透明微小球が、被包されるように直接接触する。図13は、下位結合剤層1343上に配置された反射層1342に配置された透明微小球の層1341を有する、粘弾性光ガイド110及び再帰反射フィルム1340を含む、代表的な光学装置1300の概略断面図である。上位結合剤層1344は、微小球が被包されるように、微小球及び反射層に配置される。粘弾性光ガイド110は、光ガイド及び再帰反射フィルムが直接接触するように、上位結合剤層1344に配置される。図14は、粘弾性光ガイド及び再帰反射フィルムが直接接触している、更にもう1つの変形例である。図14は、反射層1442に少なくとも部分的に概略埋入された透明微小球の層1441を有する、粘弾性光ガイド110及び再帰反射フィルム1440を含む、代表的な光学装置1400の概略断面図である。上位結合剤層1444は、微小球が被包されるように、微小球及び反射層上に配置される。粘弾性光ガイド110は、光ガイド及び再帰反射フィルムが直接接触するように、上位結合剤層1444に配置される。
【0095】
一般に、再帰反射フィルムは、三次元の形状に形成することができるように、寸法安定性、耐久性、耐候性かつ可撓性である。
【0096】
再帰反射フィルムの厚みは、所望のとおり機能することができる限り、特に限定されない。代表的な再帰反射フィルムの厚みは、約0.010mm〜約25.4mm(0.4ミル〜約1000ミル)、約0.025mm〜約7.62mm(1ミル〜約300ミル)、約0.025mm〜約1.52mm(1ミル〜約60ミル)、又は約0.013mm〜約0.76mm(0.5ミル〜約30ミル)の範囲である。
【0097】
再帰反射フィルムは、約1.45〜約1.65の屈折率を有し得る。材料には、Rohm and Haas Co.のプレキシグラスのようなプラスチック、及びアルキレンオキシド、ビニルエーテル、ポリメチルメタクリレート及びエチレン/アクリル酸、セルロース、酢酸セルロースブチラート及びエチレン/ビニルアセテートのような酢酸セルロースなどの(メタ)アクリレートのポリマー、並びにポリオレフィン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、エポキシ、ポリビニルアルコール、天然及び合成ゴム、ポリアセタール、ポリアクリロニトリル、ポリカプロラクタム、ポリシロキサン芳香族、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル及びナイロンが挙げられる。再帰反射フィルムは、粒子、染料又は色素、紫外線安定剤等の着色剤を含み得る。
【0098】
粘弾性光ガイド及び再帰反射フィルムの特定の組み合わせを仮定すると、再帰反射した光の量は、光ガイドに入射する光の全量に対して、約10%を超える、約20%を超える、約30%を超える、約40%を超える、約50%を超える、約60%を超える、約70%を超える、約80%を超える、約90%を超えることがある。粘弾性光ガイド及び再帰反射フィルムの特定の組み合わせを仮定すると、再帰反射した光の量は、光ガイドに入射する光の全量に対して、約10〜約50%、約20〜約50%、約30〜約50%、約50〜約70%、約50〜約80%、約10〜約90%であり得る。
【0099】
本明細書に記載される光学装置の光学物品は、特定の用途に応じて、様々な多層構築物において使用できる。図15は、反射結合剤1542内で、少なくとも部分的に埋入された透明微小球の層1541を有する、粘弾性光ガイド110及び再帰反射フィルム1540を含む、代表的な光学装置1500の概略断面図である。上位結合剤層1543は、微小球を被包するために使用される。第1の追加層1544は、粘弾性光ガイドと上位結合剤層1543との間に配置される。透明微小球の前に配置されている第1の追加層は、光学装置が所望のとおり機能できるように、透明である。第2の追加層1545は、第1の追加層1544の反対側の粘弾性光ガイド110に配置される。透明微小球の前に配置されている第2の追加層は、光学装置が所望のとおり機能できるように、透明である。第3の追加層1546は、透明微小球の層1541の反対側の下位結合剤層1542に配置される。第1、第2及び第3の追加層のいずれか又はその組み合わせを使用してよい。
【0100】
第1の任意の層は、粘弾性光ガイドから抽出された光の動作を妨げるか又は妨げないように設計され得、及び/又は再帰反射フィルムによって再帰反射し得る。第1の任意の層は、実質的に構成されていない、複数の特性で構成された、又はその組み合わせで構成された対立する主表面を有し得る。
【0101】
第1の任意の層の厚みは、光学装置が所望のとおりに機能できる限り、制限されない。代表的な第1の任意の層の厚みは、約0.010mm〜約25.4mm(0.4ミル〜約1000ミル)の範囲である。
【0102】
第1の任意の層は、様々な透過性及びかすみの性質を有し得る。ある実施形態では、第1の任意の層は、可視光線スペクトルの少なくとも一部分上で、約80〜約100%、約90〜約100%、約95〜約100%、約98〜約100%の高い光の透過性を有する光学的に透明な基材を含む。ある実施形態では、第1の任意の層は、例えば、約0.1〜約70%、約0.1〜約50%、約0.1〜約20%等の低い光の透過性を含む。ある実施形態では、第1の任意の層は、約0.01〜約5%未満、約0.01〜約3%未満、又は約0.01〜約1%未満のヘイズ値を有する。ある実施形態では、第1の任意の層は、かすみを有し、特に可視光線の光を拡散する。かすんだ第1の任意の層は、約5〜約90%、約5〜約50%、又は約20〜約50%のヘイズ値を有する。ある実施形態では、第1の任意の層は、光を反射し、送達するという点において、半透明である。
【0103】
ある実施形態では、第1の任意の層は、高分子フィルムを含む。実用的な高分子フィルムには、酢酸セルロース、ポリ(メタ)アクリレート(アクリレート及び/又はメタクリレート)、ポリエーテルスルホン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、シンジオタクチックポリスチレン、環状オレフィンコポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ナフタレンジカルボン酸に基づくコポリマー又はブレンド、若しくはそれらの組み合わせのいくつかが挙げられる。ある実施形態では、第1の任意の層は、粘弾性光ガイドの屈折率を超える屈折率を有する、ポリ(メタ)アクリレートを含む。
【0104】
第1の任意の層は、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、アクリルガラス、飴ガラス等を含む、一般的に硬く、脆性の、非晶質固体を含むガラスを含んでよい。
【0105】
第1の任意の層は、以下に記載するとおり、画像を提供してよい。
【0106】
第2の任意の層は、粘弾性光ガイドから抽出された光の挙動を妨げる又は妨げないように設計され得、及び/又は再帰反射フィルムによって再帰反射し得る。第2の任意の層は、実質的に構成されていない、複数の特性で構成された、又はその組み合わせで構成された、対立する主表面1547及び1548を有し得る。第2の任意の層の表面は、粘弾性光ガイドに対して、上記に記載された複数の特性のいずれかを含み得る。例えば、主表面1547は、特に好ましい角度分布に光を向けるために実用的なレンズを含む特性を有し得る。
【0107】
第2の任意の層の厚みは、光学装置が所望どおり機能できる限り、限定されない。代表的な第2の任意の層の厚みは、約0.010mm〜約25.4mm(0.4ミル〜約1000ミル)の範囲である。
【0108】
第2の任意の層は、様々な光の透過性及びかすみの性質を含み得る。ある実施形態では、第2の任意の層は、可視光線スペクトルの少なくとも一部分上で、約80〜約100%、約90〜約100%、約95〜約100%、又は約98〜約100%の高い光の透過性を有する光学的に透明な基材を含む。ある実施形態では、第2の任意の層は、例えば、約0.1〜約70%、約0.1〜約50%、又は約0.1〜約20%等の低い光の透過性を有する。ある実施形態では、第2の任意の層は、約0.01〜約5%未満、約0.01〜約3%未満、又は約0.01〜約1%未満のヘイズ値を有する。ある実施形態では、第2の任意の層は、かすみを有し、光を、特に可視光線を拡散する。かすんだ第2の任意の層は、約5〜約90%、約5〜約50%、又は約20〜約50%のヘイズ値を有し得る。ある実施形態では、第2の任意の層は、光を反射し、送達するという点において、半透明である。
【0109】
ある実施形態では、第2の任意の層は、高分子フィルムを含む。実用的な高分子フィルムには、酢酸セルロース、ポリ(メタ)アクリレート(アクリレート及び/又はメタクリレート)、ポリエーテルスルホン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、シンジオタクチックポリスチレン、環状オレフィンコポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ナフタレンジカルボン酸に基づくコポリマー又はブレンド、若しくはそれらの組み合わせのいくつかが挙げられる。ある実施形態では、第2の任意の層は、粘弾性光ガイドの屈折率を超える屈折率を有するポリ(メタ)アクリレートを含む。
【0110】
第2の任意の層は、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、アクリルガラス、飴ガラス等を含む、一般的に硬く、脆性の、非晶質固体を含むガラスを含んでよい。
【0111】
第2の任意の層は、剥離ライナーを含み得る。剥離ライナーは、通常、接着層と接触するための低い接着表面を有する。剥離ライナーは、クラフト紙等の紙、又はポリ(塩化ビニル)、ポリエステル、ポリオレフィン、酢酸セルロース、エチレンビニルアセテート、ポリウレタン等の高分子フィルム、を含み得る。剥離ライナーは、材料を含有するシリコーン又は材料を含有した過フッ化炭化水素等の剥離剤の層でコーティングされ得る。剥離ライナーは、材料を含有するシリコーンでコーティングされたポリエチレンでコーティングされた紙又は高分子フィルムを含み得る。代表的な剥離ライナーは、ポリエチレンテレフタレートフィルムにシリコーン剥離剤コーティングを有する「T−30」及び「T−10」の取引名称でCP Film Inc.から市販されているライナーを含む。
【0112】
代表的な剥離ライナーは、構成された剥離ライナーを含む。代表的な剥離ライナーには、ミクロ構造剥離ライナーと呼ばれるもののいずれかが挙げられる。ミクロ構造剥離ライナーは、接着層の表面にミクロ構造を付与するために使用される。ミクロ構造化された表面は、接着層と隣接した層との間の空気の放出を援助することができる。一般に、ミクロ構造が光学的性質妨害を防ぐためにいずれ消滅することが望ましい。ミクロ構造は、一般的に、少なくとも2つの寸法で微小である(すなわち、局所及び/又は断面図が微小である)三次元構造体である。本明細書で用いるとき、「微小」は顕微鏡の助けなしに目視で解像するのが困難である寸法を指す。
【0113】
ミクロ構造は、様々な形状を仮定し得る。代表的な例には、半球、プリズム(正方形プリズム、矩形プリズム、円筒形プリズム及びその他類似の多角形構造体)、ピラミッド、楕円形、溝(例えば、V溝)、チャネル等が挙げられる。一部の例では、物品が基材に積層されたとき、接着界面で空気の放出を促進する局所特性を含むことが望ましい場合がある。この点において、物品の端まで延びることが可能なV溝及びチャネルは、特に実用的である。ミクロ構造を特徴とした特定の寸法及びパターンは、物品を対象とした、特有の用途に基づいて選択される。実用的なミクロ構造のもう1つの例は、米国特許第2007/0292650 A1号(Suzuki)に記載されており、ミクロ構造接着層は、表面の内部領域にのみ存在し、層の側面で開いていない1つ以上の溝を有する。これらの溝は、上から見て、それぞれの形状が複数の不連続の溝からなる場合、直線、枝分かれした直線、十字、円、楕円形、又は多角形の形状であり得る。これらの溝は、5〜100マイクロメートルの幅及び5〜50マイクロメートルの深さを有し得る。
【0114】
ある実施形態では、第1及び/又は第2の任意の層は、画像を提供するために使用してよい。粘弾性層もまた、画像を提供し得る。様々な異なる粘弾性光ガイド及び第1及び第2の任意の層の構築物は、画像を提供するために作られてよい。第1の任意の層は、層のどちらかの側面に印刷された画像を含み得、又は画像は、層に埋入され得る。第2の任意の層は、層のどちらかの側面に印刷された画像を含み得、又は画像は、層に埋入され得る。画像は、任意の層の材料と異なる材料を1つ以上含み得、1つ以上の材料は、層の領域にあり得、領域は、画像を提供するために整えられる。領域は、特定の画像い依存して、波長の特定の範囲内の光を反射又は送達するように設計される。
【0115】
画像材料は、例えば、インクジェット印刷、レーザー印刷、静電印刷等によって、印刷又はマーキングによって被覆され得る。画像は、白黒画像のようにモノクロであり得、又はカラー画像であり得る。画像は、1つ以上の色、例えば、色の均一な層を、全体にわたって含み得る。一般表面又は特注表面を提供する画像を、使用し得る。例えば、画像は、光学物品がプラスチック、金属又は木理、布地、革、不織布等のように見えるように設計され得る。画像はまた、表面又は界面に配置され得る白点を含み得る。白点は、例えば、米国特許第2008/232135 A1号(Kinderら)に記載されるように、従来の固体光ガイドの抽出特性に対して記載されるように配置されてよい。実用的な画像材料は、波長の特定範囲内ですべて又はいくつかの光を反射するものを含む。実用的な画像材料は、波長の特定範囲内ですべて又はいくつかの光を送達するものを含む。代表的な画像材料は、色素及び染料等の着色剤を含む。画像材料はまた、光結晶を含み得る。
【0116】
第3の任意の層は、再帰反射フィルムによって再帰反射された光を反射する反射物であってよい。ある実施形態では、反射物は、鏡面反射鏡を含み、光の反射角は、入射角の約16°以内である。鏡面反射鏡は、いくらかの入射角の範囲上に反射物として完全に又はほぼ完全に鏡面反射性であり得る。また、鏡面反射鏡は、例えば、可視領域等の電磁スペクトルの特定の領域に対して、約85〜約100%、約90〜約100%、又は約95〜約100%反射し得る。好適な鏡面反射鏡は、ガラスにコーティングされた、通常は金属の、反射材料のフィルムを含む平面鏡等の鏡を含む。
【0117】
ある実施形態では、反射物は、拡散反射物を含み、反射物上の入射光は、拡散反射面で反射及び散乱する。拡散反射物では、所定の入射角の光は複数の反射角で反射し、反射角の少なくともいくつかは、入射角の約16°を超える。拡散反射物は、いくつかの入射角の範囲上で完全に又はほぼ完全に反射し得る。また、拡散反射物は、例えば、可視領域の電磁スペクトルの特定の領域に対して、約85〜約100%、約90〜約100%、又は約95〜約100%反射し得る。拡散反射物は、有機、無機又は複合型の有機/無機粒子が基材に配置された層を含んでよい。粒子は、高分子材料又は結合剤に分散されてよい。例えば、拡散反射物は、テレフタル酸ポリエチレンフィルムに積まれた硫酸バリウム粒子の層を含み得る。
【0118】
ある実施形態では、粘弾性光ガイドは、米国特許第6,288,172号(Goetzら)に記載されるような、屈折率nを有する有機高分子微粒子で満たされた屈折率nを有するPSAマトリックスの混合物を含む、PSAマトリックス及び粒子を含み、式中、nは、nより大きい。例えば、PSAマトリックスは、皮膜形成又は、微小球系組成物のPSAであり、有機高分子微粒子は、PSAの屈折よりも小さい屈折を有するフッ素化アクリレートモノマー又はフッ素化メタクリレートモノマーから形成される。
【0119】
第3の任意の層は、約10〜約10,000の第1及び第2のポリマー層の交互層を有する多層の光学フィルムを含み得、ポリマー層は、ポリエステルを含む。多層の光学フィルムは、4分の3の鏡を含み得る。多層の光学フィルムは、鏡を含み得る。多層の光学フィルムは、反射被膜、偏光フィルム、反射偏光フィルム、拡散ブレンド反射偏光フィルム、ディフューザーフィルム、輝度を高めるフィルム又は転向フィルムを含み得る。代表的な多層光学膜は、米国特許第5,825,543号、同第5,828,488号(Ouderkirkら)、同第5,867,316号、同第5,882,774号、同第6,179,948 B1号(Merrillら)、同第6,352,761 B1号、同第6,368,699 B1号、同第6,927,900 B2号、同第6,827,886号(Neavinら)、同第6,972,813 B1号(Toyooka)、同第6,991,695号、同第2006/0084780 A1号(Hebrinkら)、同第2006/0216524 A1号、同第2006/0226561 A1号(Merrillら)、同第2007/0047080 A1号(Stoverら)、国際公開特許WO 95/17303号、国際公開特許WO 95/17691号、国際公開特許WO 95/17692号、国際公開特許WO 95/17699号、国際公開特許WO 96/19347号、国際公開特許WO 97/01440号、国際公開特許WO 99/36248号、及び国際公開特許WO 99/36262号に記載されている。代表的な鏡面反射鏡には、例えば、High Reflective Visible Mirror Film及びHigh Transmission Mirror Filmのような3M(商標)High Intensity Grade Reflective Product、及びVikuiti(商標)Enhanced Specular ReflectorのようなVikuiti(商標)フィルム等、3M(商標)Companyから入手できるものが挙げられる。
【0120】
第3の任意の層は、アルミニウムを含み得る。
【0121】
第3の任意の層は、通常、ナノ構造、約100nm未満の直径の孔を有する多孔質材料を含む、ナノフォームを含み得る。例えば、第3の任意の層は、ゲルの液体成分が、空気と取り換えられたゲル由来の低密度の固体材料であるエアロゲルを含み得る。シリカ、アルミナ及びカーボンエアロゲルは、使用し得る代表的なエアロゲルである。第3の任意の層は、白色粒子で満たされたポリマーフィルムのような屈折率の低い材料を含み得る。
【0122】
第3の任意の層は、光学装置をいくつかの基材に付着するために、接着層を含み得る。
【0123】
粘弾性光ガイドは、光源によって放射された光の少なくともいくつかを受容するように適合される。ある実施形態では、光源が、光結合が発生するように、粘弾性光ガイドに圧入されることができるため、特別に設計された入力面を必要としない場合がある。ある実施形態では、例えば、光ガイドがPSAを含む場合、光源を粘弾性光ガイドに張り付けることができる。ある実施形態では、光源は、粘弾性光ガイドに埋入され得る。
【0124】
ある実施形態では、粘弾性光ガイドは、光源からの光を受容するように適合された入力面を含み得る。入力面は、光結合手段及び/又は特定の光源に依存して、様々なトポグラフィーを有し得る。入力面は、適切な湾曲を有し得る。入力面を含む入力エッジは、光源の凸レンズを受容するために、例えば、凹状半球形の空洞等の特定の空洞を有し得る。あるいは、入力面は、光源からの光を粘弾性光ガイドに光学的に結合するために、プリズム又はレンズ等の、屈折構造を有し得る。
【0125】
ある実施形態では、光源と入力エッジとの間に配置された抽出物質は、光源から放射される光の少なくともいずれかとの、光結合を容易にするために使用し得る。実用的な抽出物質は、光源から光を抽出するために、適切な湾曲を有し得る。粘弾性光ガイドの屈折率と源のいくつかの要素を一致するための結合材料を使用てよい。粘弾性光ガイドを光源のいくつかの部分に付着するために架橋性材料を使用してよく、その後に架橋された材料を形成するために、熱及び/又は光を使用して硬化してよい。
【0126】
結合材料は、シリコーンゲルを含み得る。シリコーンゲルは、架橋され得る。シリコーンゲルは、シリコーンオイルと混ぜることができる。シリコーンゲルは、例えば、ジメチルシリコーン、ジフェニルシリコーン、又はフェニルメチルシリコーンのような1つ以上のシリコーン材料を含み得る。シリコーンゲルは、架橋されたフェニルメチルシリコーンの一部を有してよい。シリコーンゲルは、架橋されたフェニルメチルシリコーンの一部及びフェニルメチルシリコーンオイルを有してよい。シリコーンゲルは、0.2:1〜5:1の重量比で、架橋されたフェニルメチルシリコーンの一部及びフェニルメチルシリコーンオイルを有してよい。シリコーンゲルは、架橋されたフェニルメチルシリコーンを含み得る。代表的なシリコーンゲルの使用は、本明細書に参照として組み込まれている、米国特許第7,315,418号(DiZioら)に記載されている。
【0127】
光源は、光ガイドに光源からの光の少なくともいずれかが入射できるように、粘弾性光ガイドに光学的に連結し得る。例えば、光源は、約1〜約10%、約1〜約20%、約1〜約30%、約1〜約40%、約1〜約50%、約1〜約100%、約1〜約100%、約50〜約100%、又は約1〜約100%の光源から放射された光が粘弾性光ガイドに入射するように、粘弾性光ガイドに光学的に連結し得る。光源は、無作為又は特定の角度分布を有する光を放射し得る。
【0128】
光源は、好適な光源のいずれかを含み得る。代表的な光源には、冷陰極蛍光ランプのような線状光源及び発光ダイオード(LED)のような点光源が挙げられる。代表的な光源にはまた、有機発光装置(OLED)、白熱電球、蛍光灯、ハロゲンランプ、紫外線電球、赤外線源、近赤外線源、レーザー、又は化学光源が挙げられる。一般に、光源によって発せられた光は、可視でも不可視でもよい。少なくとも1つの光源が使用され得る。例えば、1〜約10,000の光源が使用され得る。光源は、粘弾性光ガイドのエッジ又はその近くに配置されたLEDの列を有し得る。光源は、所望のエリア全体の粘弾性光ガイドに、LEDから放射された光が継続又は均一に点灯するように、回路に配列されたLEDを含み得る。光源は、色が粘弾性光ガイド内で混ぜることができるように、異なる色の光を放射するLEDを含み得る。このようにして、図形は、その使用中にそれぞれ別の時間に、異なって見えるように設計することができる。
【0129】
光源は、任意の好適な手段によって電力を供給し得る。光源は、バッテリー、DC電源、ACからDCへの電源、AC電源、又は太陽光発電電池を使用して電力を供給し得る。
【0130】
粘弾性光ガイドは、粘弾性物品を構成するために、一般に使用される方法又はプロセスのいずれかを使用して作製することができる。通常のプロセスは、模型及び硬化、押出成形、微細複製、及びエンボス加工方法のような連続プロセスのものを含む。様々な放射線は、硬化、例えば、架橋される必要のある材料において、プロセスするために使用され得る。従来の成形プロセスもまた、使用され得る。成形型は、所望の特性、構成される表面等を作成するために、成形型の材料のマイクロマシニング及び研磨によって構成され得る。レーザー切断は、粘弾性光ガイド及び成形型の表面を構成するために使用され得る。更に、これらのプロセスについての詳しい説明は、上記で引用されたShermanらの文献に記載されている。
【0131】
粘弾性光ガイド及び再帰反射フィルムを含む光学物品は、多数の方法で作製され得る。ある実施形態では、光ガイド及び再帰反射フィルムは、別々に作製され、指圧、ハンドローラー、エンボッサー又はラミネーターで共に接触及び押圧され得る。ある実施形態では、再帰反射フィルムは、光ガイドに再帰反射フィルム材をコーティングすることによって、粘弾性光ガイド上に形成され得る。再帰反射フィルム材は、その後、再帰反射フィルムを形成するために処理され得る。例えば、再帰反射フィルム材は、層状で、粘弾性光ガイドに押し出されてよく、再帰反射フィルムを形成するために材料を固結するために冷却されてよい。あるいは、再帰反射フィルム材は、硬化性であってよく、再帰反射フィルムを形成するために、熱及び/又は放射線を加えることによって、処理されてよい。再帰反射フィルム材は、溶媒を含み得、再帰反射フィルムは、溶媒を取り除くことによって、形成される。
【0132】
ある実施形態では、粘弾性光ガイドは、再帰反射フィルム上に粘弾性材料をコーティングすることによって、再帰反射フィルム上に形成され得る。粘弾性材料は、その後、粘弾性光ガイドを形成するために、処理され得る。例えば、粘弾性材料は、層状に再帰反射フィルム上に押し出されてよく、固化して光ガイドを形成するために冷却されてよい。あるいは、粘弾性材料は、硬化性であってよく、光ガイドを形成するために、熱及び/又は放射線を加えることによって、処理されてよい。粘弾性材料は、溶媒を含んでよく、光ガイドは、溶媒を取り除くことによって形成される。
【0133】
再帰反射フィルム材又は粘弾性材料が硬化性である場合、それぞれ部分的に硬化された再帰反射フィルム又は光ガイドを有する光学物品が作製され得る。再帰反射フィルム材又は粘弾性材料が硬化性である場合、化学硬化材料は、材料が架橋されるように使用され得る。再帰反射フィルム材又は粘弾性材料が硬化性である場合、再帰反射フィルム材は、他材料又は光源と接触する前、後、及び/又は最中に、硬化し得る。
【0134】
光を使用して再帰反射フィルム材又は粘弾性材料が硬化性である場合、光源は、材料を光学的に連結し得、光源から光を注入することによって硬化が実施される。
【0135】
再帰反射フィルムは、粘弾性光ガイドの表面を構成するために使用され得、例えば、粘弾性光ガイドは、単独で構成され得ないが、むしろ構成された再帰反射フィルムの表面と接触したときに構成される。粘弾性光ガイドが、界面を作るために再帰反射フィルムの表面を変形させるように、構成された表面を有することも可能である。
【0136】
本明細書で開示された光学物品及び光学装置は、多数の方法で提供され得る。光学物品及び光学装置は、シート又はストリップとして提供され得、若しくはそれらは、ロールを形成するために巻き上げることができる。光学物品及び光学装置は、単品、又は複数のアイテム、セット等として、パッケージ化され得る。光学物品及び光源は、組み立てられた形、すなわち、光学装置として提供され得る。光学物品及び光源は、キットとして提供され得、その2つは、互いに隔離され、ある時点でユーザーによって組み立てられる。光学物品及び光源は、ユーザーのニーズに合わせて組み合わせることが可能なように、別々に提供され得る。光学物品及び光学装置は、一時的又は恒久的に点灯するように組み立てられ得る。
【0137】
本明細書で開示された光学物品は、特定の使用によって変更され得る。例えば、光学物品は、例えば、はさみ又は打抜き方法等の好適な手段のいずれかによって、切り取る若しくは分割することができる。特に実用的な打抜き方法は、米国仮出願第61/046813号(64033US002、Shermanら)に記載され、当該出願は、参照により本明細書に組み込まれる。光学物品及び装置は、英字、数字のような異なる形状、正方形、矩形、三角形、星型のような幾何学的図形に切り取られる若しくは分割され得る。
【0138】
光学物品及び光学装置は、グラフィックアート用途のような標識に使用され得る。光学物品及び光学装置は、窓、壁、壁紙、壁掛け、写真、ポスター、掲示板、柱、扉、フロアマット、乗り物、又は標識が使用されるいかなる場所でも使用され得る。代表的な光学物品は、2009年4月16日に出願された米国特許第61/169973号(64347US008、Shermanら)の図19に示されるように、曲面で使用され得る。
【0139】
光学物品及び光学装置は、光が標識、マーキング等の両方の面で見ることができるように、両面であり得る。図16は、第1粘弾性光ガイド1610a、第2粘弾性光ガイド1610b、第1再帰反射フィルム1650a及び第2再帰反射フィルム1650bを含む、代表的な光学装置1600の概略断面図である。第1及び第2の粘弾性光ガイド及び再帰反射フィルムのペアは、第3の任意の基材1660の反対側に配置される。この実施形態では、目1620a〜bで示されるように、光は装置の両側で見ることができる。
【0140】
光学物品及び光学装置は、上記の任意の2つの層の間に配置された画像層を含むことによって、画像を提供し得る。図17は、再帰反射フィルム1740に配置された粘弾性光ガイド1710を含む、代表的な光学装置1700の概略断面図である。再帰反射フィルム1740は、微小球を封入する上位結合剤層1750と共に、下位結合剤層1742に少なくとも部分的に埋入されている透明微小球の層1741を含む。第3の任意の層1743は、粘弾性光ガイドの反対側の再帰反射フィルム上に配置される。画像層1760は、下位結合剤層と第3の任意の層との間に配置される。画像層は、不連続であるとして示されているが、他の2つの層の間に配置されたフィルム又はシートのように、連続した層でもあり得る。画像層は、上記のように印刷することによって構成され得る。
【0141】
光学物品及び装置は、光が要求されている場所で、安全目的のために使用され得る。例えば、光学物品及び装置は、はしごの段の1つ以上、階段、飛行機及び映画館などの通路、歩道、出口、手すり、作業区間識別標識及びマーキングを明るくするために使用され得る。これらの用途のうちの1つの代表的な光学物品は、2009年4月16日に出願された米国特許第61/169973号の図20(64347US008、Shermanら)に示されている。
【0142】
光学物品及び光学装置は、読書灯のような様々なアイテム、帽子、装飾品、ストリングライト、風船、ギフトバッグ、グリーティングカード、包装紙のようなパーティ及び祝祭日の飾り付け、デスクマット、マウスパッド、メモ用紙入れ、筆記用具のような机及びコンピューターの付属品、擬似餌のようなスポーツ用具、編み棒のようなクラフトアイテム、歯ブラシのような身の回り品、時計の文字盤、電灯のスイッチ用のウォールプレート、フック、道具のような家庭用品及びオフィス用品で使用され得る。これらの用途のうちの1つの代表的な光学物品は、2009年4月16日に出願された米国特許第61/169973号(64347US008、Shermanら)の図21に示されている。
【0143】
光学物品及び光学装置は、装飾的及び/又は安全目的のために、衣類及装身具に使用され得る。例えば、光学物品及び光学装置は、サイクリストの上着又は衣類又は鉱山労働者のヘッドギアに使用され得る。もう1つの例には、光学物品及び光学装置は、腕時計のストラップ及びリストバンド、若しくは腕時計盤に使用され得る。これらの用途のうちの1つの代表的な光学物品は、2009年4月16日に出願された米国特許第61/169973号(64347US008、Shermanら)の図22に示されている。
【0144】
光学物品及び光学装置は、光が必要な又は要求されているいかなる場所でも使用され得る。光学物品及び光学装置は、物品又は装置からの光がそれぞれ上向き方向に放射されるように、棚の上面に配置され得る。同様に、光学物品及び光学装置は、物品又は装置からの光がそれぞれ下向き方向に放射されるように棚の下面に配置され得る。光学物品及び光学装置はまた、光透過性部分を有する棚の上又は中に配置され得る。物品及び装置は、光が光透過性部分から放射されるように、配置され得る。これらの用途のうちの1つの代表的な光学物品は、2009年4月16日に出願された米国特許第61/169973号(64347US008、Shermanら)の図23に示されている。
【0145】
光学物品及び装置は、懐中電灯として使用され得る。例えば、光学物品及び光学装置は、バッテリーのカバープレートの外側又は内側、若しくは電子携帯端末の他の部分に配置され得る。光学物品及び光学装置は、電子装置のバッテリーに配線で接続されてもされなくてもよいが、独自の電源を有することができる。電子装置のバッテリーカバーは、ディスプレイを含む装置の残りの部分から取り外し可能であってもなくてもよい。
【0146】
光学物品及び光学装置は、自動車、海上船舶、バス、トラック、鉄道車両、トレーラー、航空機、航空宇宙機のような乗り物に使用され得る。光学物品及び装置は、外部、内部、又は中間の任意の表面を含む乗り物の任意の表面の殆どで使用され得る。例えば、光学物品及び装置は、乗り物の外部及び/内部のドアハンドルを明るくするために、使用され得る。光学物品及び装置は、例えば、トランクのふたの下面又は内側に位置し得、トランクコンパートメントを明るくするために使用され得る。光学物品及び装置は、バンパー、スポイラー、床板、窓で、尾灯、シルプレートライト、パドルライト、非常灯、中央に高く取り付けられた停止灯、又はサイドライト及びマーカーの上又はそれらとして、使用され得る。光学物品及び装置は、例えば、フードの下面、コンパートメントの内側、又はエンジン部分の上に位置し得、エンジンコンパートメントの内側を明るくするために使用され得る。
【0147】
光学物品及び装置はまた、ドアの外部及び内部パネルの間で車両ドアのエッジ面に使用され得る。これらの光学物品及び装置は、ユーザー、製造者等へ様々な情報を提供するために使用され得る。光学物品及び装置は、明るくしたエリアが通常表示されている、乗り物の計器パネルを明るくするために使用され得る。光学物品及び装置は、カップホルダー、コンソール、取っ手、座席、ドア、ダッシュボード、ヘッドレスト、ハンドル、車輪、ポータブルライト、コンパス等の内部アイテムに使用され得る。光学物品及び装置は、読書灯に、又は乗り物の内部に周辺光を提供するために、後ろ又はパスエリアで使用され得る。2009年4月16日に出願された米国特許第61/169973号(64347US008、Shermanら)の図24は、光学物品2400及び2401を有する代表的な自動車を示す。
【0148】
光学物品及び光学装置は、アイテムの製造、又はアイテムの交換部分として使用され得る。例えば、光学物品及び光学装置は、自動車のいくつかの特定部分のアセンブリ又は修理のために、自動車製造業者又は自動車修理業者に販売され得る。2009年4月16日に出願された、米国特許第61/169973号(64347US008、Shermanら)の図25は、尾灯2500を有する代表的な自動車を示す。光学物品又は光学装置(図示せず)は、通常赤、黄又は透明なプラスチックである尾灯の外部層の背後に配置される。尾灯は、光源として電球又はLEDと共に空洞を含み得る。光学物品又は装置は、光源の交換品として空洞で使用し得る。あるいは、尾灯は、空洞を含み得ない、若しくは現在の自動車で使用されている空洞よりはるかに小さい空洞を少なくとも含み得る。光学物品又は光学装置は、尾灯の全体のサイズが縮小されるように、尾灯の外部層の背後又は内に配置され得る。
【0149】
光学物品及び光学装置は、交通標識、道路標識、幹線道路の中央分離帯及びバリア、料金所、路面表示、及び作業区間識別標識及びマーキングのような交通安全のために使用され得る。光学物品及び装置は、車両登録等の情報を提供するため、装飾用に、ナンバープレート上に使用され得る。光学物品及び装置は、ナンバープレートが横、上等から照らされるように、ナンバープレート付近に光を提供するために使用され得る。光学物品及び光学装置は、ナンバープレートのアセンブリが照らされた、前側点灯の構成に使用され得る。
【0150】
光学物品及び光学装置は、携帯電話、パーソナルデジタル装置、MP3プレーヤー、デジタル写真フレーム、モニタ、ラップトップコンピュータ、ミニプロジェクタのなどプロジェクタ、グローバルポジショニングディスプレイ、テレビ等の表示装置上又は内で使用され得る。表示装置は、ディスプレイコンポーネントを粘弾性光ガイドに固着するために、接着剤を必要とせずに組み立てることができる。光学物品及び装置は、様々な電気装置内の照明ボタン及びキーパッドに使用され得る。
【0151】
ある実施形態では、特に前側点灯構成又は前側点灯構成内で使用されるように設計された光学物品を有する光学装置内で、光を再帰反射するために好適な再帰反射フィルムは、微小球の背後に配置された任意の反射性材料なしに、透明微小球の層を含み得る。図18は、前側点灯構成の代表的な光学装置1800の概略断面図である。粘弾性光ガイド110は、透明微小球の層1841を含む再帰反射フィルム1840の上にある。透明微小球は、少なくとも部分的に透明な結合剤1843に埋入され得る。反射性材料は、再帰反射フィルムが光を十分に再帰反射することが可能な場合は、光学装置が所望どおり機能できるので、必要ない。例えば、透明微小球と透明な結合剤との間の屈折率の差は、十分な光が再帰反射し、微小球と結合剤との間の界面で反射しないために十分に大きくてよい。
【0152】
ある実施形態では、光を再帰反射するために好適な再帰反射フィルムは、画像が、透明微小球の層の上又は下又は両方に形成され、浮いているようにみえる、仮想又は浮動画像を提供し得る。図19は、前側点灯構成を有する代表的な光学装置1900の概略断面図である。粘弾性光ガイド110は、透明微小球の層1941を含む再帰反射フィルム1940の上にある。透明微小球は、透明でも透明でなくてもよい結合剤1943に少なくとも部分的に埋入され得る。反射性材料1942は、透明微小球のそれぞれと関連する。反射性材料は、個々の画像を形成し、表示されたように、目120によって、合成画像が、光学物品の前に浮かんでいるように肉眼でみえるように、合成画像は、個々の画像によって形成される。
【0153】
反射性材料1942は、通常、放射線への曝露時、放射線に曝露されなかった反射性材料に対してコントラストを提供するように変更する、放射線感受性材料を含む。代表的な放射線感受性材料には、アルミニウム、銀、銅及び金のような金属、酸化アルミニウムのような金属酸化物、並びに硫化亜鉛及び二酸化ケイ素のような非金属材料が挙げられる。代表的な放射線源は、約200nm〜約11μmの波長範囲の光を放射するもののいずれかを含む。反射性材料は、再帰反射フィルムの前側に向けたレンズを通してコリメート光を方向付けることによって画像化され得る。画像は、反射性材料内に組成又は色変化を誘導することによって、若しくは材料を取り除くことによって、形成され得る。
【0154】
ある実施形態では、背面点灯構成を有する光学装置は、浮動画像を提供し得る。図20は、表示されたように、目120によって、視認者にとって、粘弾性光ガイド110が再帰反射フィルム140の下又は再帰反射フィルムより遠い、代表的な光学装置2000の概略断面図である。
【0155】
ある実施形態では、浮動画像を提供するために使用される再帰反射フィルムは、微小球上に配置された反射性材料なしに、透明微小球の層を含み得る。微小球は、放射線を使用して画像化される。
【0156】
ある実施形態では、1つ以上の色を有する浮動画像は、前面及び背面点灯構成の両方を有する光学装置を使用して構成され得る。図21は、代表的な光学装置2100の概略断面図である。再帰反射フィルム2130は、透明高分子接着剤2133に埋入された透明微小球の層2131を含み、反射性材料2132は、それぞれの微小球と関連する。再帰反射フィルム2130の反対側に、下位粘弾性光ガイド2110及び上位粘弾性光ガイド2115が配置される。任意の反射層2120は、再帰反射フィルムの反対側の下位粘弾性光ガイド2110に配置される。下位光源2105は、第1の色を有する光線2106で表示される光を放射する。下位光源2105は、光源2105から放射された光が、粘弾性光ガイド2110に入射し、かつ全内部反射によって光ガイド内で輸送されるように、下位粘弾性光ガイド2110に相対的に位置する。上位光源2107は、第2の色を有する光線2108で表示される光を放射する。上位光源2107は、光源2107から放射された光が、粘弾性光ガイド2115に入射し、かつ全内部反射によって光ガイド内で輸送されるように、上位粘弾性光ガイド2115に相対的に位置する。第1及び第2の色は、異なっても、同じでもよい。
【0157】
浮動画像を形成するために使用される材料及び方法の発明を実施するための最良の形態は、米国特許第6,288,842 B1号(Florczakら)、同第7,336,422号(Dunnら)、同第2008/0130126 A1号(Brooksら)、同第2007/0081254 A1号(Endleら)、同第2008/0118862 A1号、及び米国出願第12/257223号(Endleら)に記載されており、これらのすべてが、参照として組み込まれる。
【実施例】
【0158】
0.08重量%の1−6−ヘキサンジオールジアクリレート及び0.20重量%のIRGACURE 651(Ciba Specialty)のアクリル酸イソオクチル/アクリル酸イソボルニル/アクリル酸の重量で85/14/1を含む接着剤を、0.064mm(2.5ミル)の厚みの高分子ミラーフィルム(3M(商標)Co.のVikuiti(商標)Enhanced Specular Reflector)に、刻み目付きバーナイフコーターを使用して、コーティングした。接着剤を、片側を湿潤厚さ1250μm(50ミル)で、もう一方を26ミル(1000μm)で、わずかにくさびを与えるために、コーティングした。コーティングされた接着剤を、シリコーン剥離ライナー(CP Films T10 0.05mm(2.0ミル)ポリエステル剥離ライナー)で覆い、低強度のUVランプを15分使用して硬化した。接着剤は、アッベ屈折計で測定されたとおり、1.474の屈折率を有した。硬化が終了した後、剥離ライナーを、取り除き、仮想画像グラフィックフィルムを、高分子ミラーフィルム(10.2cmに8.3cm(4インチ×3.25インチ)エリア)の反対側の接着層の表面にラミネートした。長さ10.2cm(4インチ)のサイド発光のLED回路(Honglitronic Part No.HL−4008U4R30K16N−12赤色LED付きの可撓性ストリップ)は、硬化されたPSA層に押圧され、光が、容易に長さ8.9cm(3.5インチ)のPSA全体にとおり、明白に末端部から退出するところを見ることが可能であった。
【0159】
仮想画像グラフィックフィルムの上に、2つの剥離ライナーシート間に硬化されたもう1つのくさび膜を、上にラミネートした。長さ10.2cm(4インチ)のサイド発光LED回路(Honglitronic Part No.HL−LR4008W−SESM白色LED付きの可撓性ストリップ)を、仮想画像フィルムの上の接着層に押圧した。粘着面は、(CP Films T10 0.05mm(2.0ミル)ポリエステル剥離ライナー)で覆われて残っていた。LEDは、1アンペア未満の電流で12ボルト源で電力を供給された。赤色光は、画像の形内の底光ガイド層からとおり過ぎるのが見られ、白色光は、白色光照明を作り出すため、反射シートの上面で跳ねるのが見られた。
【0160】
「接触した」及び「配置された」という言葉は、アイテム全体が所望どおり機能できるように、一般的に2つのアイテムが相互に隣接していることを説明するために使用される。これは、アイテムが所望どおり機能できる限り、隣接したアイテムの間に、追加材料が存在できることを意味する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学装置であって、
光源と、
粘弾性光ガイドであって、前記光源によって放射された光が、前記粘弾性光ガイドに入射し、かつ全内部反射によって前記光ガイド内で輸送される、粘弾性光ガイドと、
光を再帰反射するために好適な再帰反射フィルムと、を備え、
前記再帰反射フィルムは、
透明微小球の層と、
前記層の裏に配置された反射性材料と、を備え、
前記粘弾性光ガイドが、前記粘弾性光ガイド内で輸送される光が、前記光ガイドから抽出され、前記透明微小球によって再帰反射されるように、前記透明微小球の層の前に配置される、光学装置。
【請求項2】
前記再帰反射フィルムが、結合剤を更に備え、前記透明微小球が、前記結合剤に部分的に埋入され、前記反射性材料が、前記微小球と前記結合剤との間に配置される、請求項1に記載される光学装置。
【請求項3】
前記再帰反射フィルムが、透明な結合剤を更に備え、前記透明微小球が、前記透明な結合剤に完全に埋入され、前記反射性材料が、前記微小球と前記透明な結合剤との間に配置される、請求項1に記載の光学装置。
【請求項4】
前記反射性材料が、前記再帰反射フィルムにわたって不連続である、請求項1に記載の光学装置。
【請求項5】
前記反射性材料が、反射層を形成する、請求項1に記載の光学装置。
【請求項6】
前記反射性材料が、反射性結合剤であって、前記透明微小球が、前記反射性結合剤に部分的に埋入される、請求項1に記載の光学装置。
【請求項7】
前記再帰反射フィルムが、透明な結合剤を更に備え、前記透明微小球が、前記透明な結合剤に少なくとも部分的に埋入され、前記透明な結合剤が、前記粘弾性光ガイドと前記透明微小球の層との間に配置される、請求項1に記載の光学装置。
【請求項8】
前記再帰反射フィルムが、透明な結合剤を更に備え、前記透明微小球が、前記透明な結合剤に少なくとも部分的に埋入され、前記透明な結合剤が、前記粘弾性光ガイドと前記透明微小球の層との間に配置され、前記透明な結合剤及び前記反射性材料が、相互に直接接触する、請求項1に記載の光学装置。
【請求項9】
前記再帰反射フィルムが、透明な結合剤を更に備え、前記透明微小球が、前記透明な結合剤内に少なくとも部分的に埋入され、前記透明な結合剤が、前記粘弾性光ガイドと前記透明微小球の層との間に配置され、前記透明な結合剤及び前記反射性材料が、相互に直接接触しない、請求項1に記載の光学装置。
【請求項10】
前記再帰反射フィルムが、透明な結合剤を更に備え、前記透明微小球が、前記透明な結合剤に少なくとも部分的に埋入され、前記透明な結合剤が、前記透明微小球と前記反射性材料との間に配置される、請求項1に記載の光学装置。
【請求項11】
前記再帰反射フィルムが、透明な結合剤を更に備え、前記透明微小球が、前記透明な結合剤に少なくとも部分的に埋入され、前記透明な結合剤が、前記透明微小球と前記反射性材料との間に配置され、前記反射性材料が、反射層を形成する、請求項1に記載の光学装置。
【請求項12】
前記再帰反射フィルムが、前記透明微小球の前に配置されるカバーフィルムであって、前記透明微小球のうち少なくともいくつかが壁で囲まれるように、前記反射性材料から前記カバーフィルムまで延在する壁網に支持されたカバーフィルムを更に備える、請求項1に記載の光学装置。
【請求項13】
前記再帰反射フィルムが、前記透明微小球の前に配置されるカバーフィルムであって、前記反射性材料から前記カバーフィルムまで延在する壁網に支持されたカバーフィルムを更に備え、前記透明微小球のうちの少なくともいくつかは、前記壁によって共にグループ化される、請求項1に記載の光学装置。
【請求項14】
前記粘弾性光ガイドが、前記再帰反射フィルムと直接接触している、請求項1に記載の光学装置。
【請求項15】
1つ以上の任意の層を更に備え、前記任意の層が、
前記粘弾性光ガイドと前記再帰反射フィルムとの間に配置された第1の任意の層と、
前記再帰反射フィルムの反対側の前記粘弾性ガイド上に配置された第2の任意の層と、
前記粘弾性光ガイドの反対側の前記再帰反射フィルム上に配置された第3の任意の層と、を備える、請求項1に記載の光学装置。
【請求項16】
前記粘弾性光ガイドと、
前記粘弾性光ガイドと前記再帰反射フィルムとの間に配置された第1の任意の層と、
前記再帰反射フィルムの反対側の前記粘弾性光ガイド上に配置された第2の任意の層のうちの1つ以上によって画像が提供される、請求項1に記載の光学装置。
【請求項17】
前記透明微小球の層と前記反射性材料との間に配置された画像化層と、
前記再帰反射フィルムと前記粘弾性光ガイドとの間に配置された画像化層と、
前記再帰反射フィルムの反対側の前記粘弾性光ガイド上に配置された画像化層と、のうちの1つ以上によって画像が提供される、請求項1に記載の光学装置。
【請求項18】
光学装置であって、
光源と、
粘弾性光ガイドであって、前記光源によって放射された光が、前記粘弾性光ガイドに入射し、かつ全内部反射によって前記光ガイド内で輸送される、粘弾性光ガイドと、
再帰反射するために好適な再帰反射フィルムと、を備え、
前記再帰反射フィルムは、透明微小球の層を備え、前記層の裏に配置された反射性材料を備えず、
前記粘弾性光ガイドが、前記粘弾性光ガイド内で輸送される光が、前記光ガイドから抽出され、前記透明微小球によって再帰反射されるように、前記透明微小球の層の前に配置される、光学装置。
【請求項19】
光源と、光学装置と、を備える光学装置であって、
前記光学装置であって、
粘弾性光ガイドであって、前記光源によって放射された光が、前記粘弾性光ガイドに入射し、かつ全内部反射によって前記光ガイド内で輸送される、粘弾性光ガイドと、
光を再帰反射するために好適な再帰反射フィルムと、を備え、
前記反射被フィルムは、
透明微小球の層と、
それぞれの透明微小球に付随し、それぞれの透明微小球の裏に配置された反射性材料と、を備え、
前記粘弾性光ガイドが、前記粘弾性光ガイド内で輸送される光が、前記光ガイドから抽出され、前記透明微小球によって再帰反射されるように、前記透明微小球の層の前に配置され、
それぞれの透明微小球に付随した前記反射性材料が個々の画像を形成し、合成画像が前記透明微小球の層の前に浮くように肉眼で見えるように、前記合成画像が個々の画像によって形成される、光学装置。
【請求項20】
光源と、光学装置と、を備える、光学装置であって、
前記光学装置であって、
粘弾性光ガイドであって、前記光源によって放射された光が、前記粘弾性光ガイドに入射し、かつ全内部反射によって前記光ガイド内で輸送される、前記粘弾性光ガイドと、
光を再帰反射するために好適な反射被膜と、を備え、
前記反射被フィルムは、
透明微小球の層と、
それぞれの透明微小球に付随し、それぞれの透明微小球の裏に配置された反射性材料と、を備え、
前記粘弾性光ガイドが、前記粘弾性光ガイド内で輸送される光が、前記光ガイドから抽出され、前記透明微小球のそれぞれを通して送られるように前記透明微小球の裏に配置され、
それぞれの透明微小球に付随した前記反射性材料が個々の画像を形成し、合成画像が前記光学装置の裏に浮くように肉眼で見えるように、前記合成画像が個々の画像によって形成される、光学装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2011−527774(P2011−527774A)
【公表日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517591(P2011−517591)
【出願日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際出願番号】PCT/US2009/050012
【国際公開番号】WO2010/006102
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】