説明

粘性流体充填装置及び粘性流体充填方法

【課題】供給ノズルによる容器への粘性流体の充填に伴って糸引き現象が生じた場合に、その糸状の粘性流体が容器壁部に引き寄せられて付着するという事態を効果的に回避する。
【解決手段】上方に配置された供給ノズル5の流出口5aから粘性流体G2を流下させて、下方に配置された容器2の内部に粘性流体G3を充填させ、容器2の内部への粘性流体G3の充填が完了した時点で、供給ノズル5の流出口5aを閉鎖するように構成した粘性流体充填装置1において、容器2に対して除電を行う除電手段8を配備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘性流体充填装置及び粘性流体充填方法に係り、詳しくは、上方の供給ノズルの流出口から粘性流体を流下させて下方の容器の内部に粘性流体を充填させ且つその粘性流体の充填が完了した時点で供給ノズルの流出口を閉鎖した場合に生じる所謂糸引き現象に対処するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、粘性流体として、例えばガラスペーストは、大型のタンクに貯留して保存されているが、これを電子部品の組み立て時などにおけるガラスペースト塗布工程で使用する場合には、小型の容器にガラスペーストを詰め替えておく必要がある。そのための作業は、例えば図2(a)に示すような粘性流体充填装置を使用して行われる。
【0003】
この装置は、同図に示すように、大型のタンクt内のガラスペーストg1をポンプPにより供給ノズル50に送給し、供給ノズル50の下端に形成された流出口50aからガラスペーストg2を流下させて、その下方に配置されている小型の容器20に充填させることを基本構成とする。この場合、供給ノズル50には、流出口50aを開閉する電磁弁60が設置され、ガラスペーストg2の容器20への充填が完了した時点で、電磁弁60が供給ノズル50の流出口50aを閉鎖するように構成される。
【0004】
このようにして、容器20へのガラスペーストg2の充填が完了した後に供給ノズル50の流出口50aが閉鎖された場合には、ガラスペーストg2の粘性に起因して、図2(b)に符号g4で示すように、供給ノズル50の流出口50aから容器20内の充填ガラスペーストg3に向かってファイバー(糸)が垂れ下がることにより、ガラスペーストの所謂糸引き現象が生じる。
【0005】
この種の糸引き現象に対処するものとして、下記の特許文献1によれば、予め決められた回転数で容器を回転させて粘性流体の充填を開始し、その粘性流体の充填終了時にノズルの先端から粘性流体が垂れ下がる糸引き現象が生じた場合には、容器の回転数を高めて糸引きを断ち切ることが開示されている。また、下記の特許文献2によれば、ノズルから容器への粘性流体の充填後に、粘性流体にバックサクションを付与しながらノズルと容器とを離隔させることにより糸引きを解消することが開示されている。
【特許文献1】特開平8−192894号公報
【特許文献2】特開平4−006004号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ノズルからの粘性流体が充填される容器は、静電気を帯びる状況下に置かれる場合が多々あるが、これは、粘性流体の容器内での流動、あるいは粘性流体と容器の内壁面との接触、さらには充填作業がクリーンルーム内で行われること等が要因となって容器が静電気を帯び得る状態になるものと解される。そして、そのような容器を対象としてノズルから粘性流体の充填を行い、その充填完了に伴ってノズルの流出口が閉鎖されることにより、上記の糸引き現象が生じた場合には、静電気により帯電している容器の影響を無視することができない。
【0007】
然るに、上記の特許文献1及び2に開示された装置は何れも、粘性流体の糸引きを張力により断ち切るものであって、その断ち切りの前後においては糸引きが放置された状態にある。そのため、糸引き状態が生じた時点で、容器が静電気により帯電していると、図2(b)に示すように、その糸g4が容器2の壁部(特にその上端部の内外面)に引き寄せられて付着するという事態を招く。
【0008】
特に、容器の上端部に蓋が螺合するねじ部が形成されている場合には、そのねじ部に粘性流体の糸が付着し、それが乾燥すると、蓋の開け閉めに支障が生じるばかりでなく、その乾燥物が異物となって容器に充填されている清浄な粘性流体に混入され、内容物である粘性流体の品位低下を余儀なくされる。また、容器のねじ部のみならず、容器の内壁面における粘性流体液面の上方部分に、上記の糸が付着して乾燥した場合にも、同様の問題が生じ得る。
【0009】
更に、以上のような問題は、粘性流体の糸引き状態が継続して生じている場合だけでなく、糸引きが張力によって断ち切られた後であっても、その断ち切られた糸の端部が、帯電している容器の壁部上端に引き寄せられて付着することが起こり得ることから、同様にして生じると推認できる。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑み、供給ノズルによる容器への粘性流体の充填に伴って糸引き現象が生じた場合に、その糸状の粘性流体が容器壁部に引き寄せられて付着するという事態を効果的に回避することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者等は、鋭意研究を重ねた結果、供給ノズルから容器への粘性流体の充填作業時に、容器が静電気を帯びて帯電する場合が多々あることを知見すると共に、その静電気により粘性流体のファイバー(糸)が容器壁部に引き寄せられるが故にその壁部に糸が付着するという現象が生じることを案出し、これにより本発明を完成させるに至ったものである。
【0012】
したがって、上記技術的課題を解決するために創案された本発明に係る装置は、上方に配置された供給ノズルの流出口から粘性流体を流下させて、下方に配置された容器の内部に粘性流体を充填させるように構成すると共に、前記容器の内部への粘性流体の充填が完了した時点で、前記供給ノズルの流出口を閉鎖するように構成した粘性流体充填装置において、前記容器に対して除電を行う除電手段を配備したことに特徴づけられる。この場合、除電手段としては、パルス放電により電荷を除去する手段や、AC放電により電荷を除去する手段等を挙げることができ、何れの場合であっても無風状態で電荷の除去を行うものであることが好ましい。
【0013】
このような構成によれば、供給ノズルの流出口から容器の内部に粘性流体が流下して充填される過程において、容器に静電気が蓄積されて帯電した状態となっていても、適切な時期に除電手段がその静電気(電荷)を除去し得ることになる。そして、このように容器が除電された状態にある時に、供給ノズルの流出口から粘性流体が糸状になって垂れ下がることにより糸引き現象が生じたり、あるいはその糸引きが断ち切られたりしても、その糸を容器の壁部側に引き寄せる力は発生しない。この結果、粘性流体の糸が容器の壁部(上端部のねじ部や内壁面の上端部)に付着して乾燥するという事態、及びこれに起因する蓋の開け閉めの困難性や容器内の清浄な粘性流体中への異物の混入等が効果的に回避される。なお、除電手段により容器に対する除電を行う時期は、容器を供給ノズルの下方に配置している全期間中であってもよく、あるいは上記の糸引き現象が生じてから消失するまでの期間であってもよく、何れにしても粘性流体の糸が容器の壁部に引き寄せられることを阻止できる時期であればよい。
【0014】
この場合、前記除電手段は、前記粘性流体の充填完了時における前記供給ノズルの流出口の閉鎖に起因して、前記供給ノズルから容器に向かって粘性流体の糸引き現象が生じた場合に、その糸の前記容器壁部側への引き寄せを阻止するように構成されていることが好ましい。
【0015】
すなわち、供給ノズルの流出口から容器の内部に粘性流体を充填する作業工程では、その充填完了後に供給ノズルの流出口を閉鎖した直後において、上記の糸引き現象が頻繁にあるいは常に生じるものであって、この閉鎖直後の糸引き現象が特に問題となる。したがって、除電手段が、容器に帯電している静電気を除去して、その閉鎖直後の糸が容器壁部側に引き寄せられることを阻止すれば、既述の問題の発生確率を有効且つ最大限に抑止することができる。
【0016】
また、前記容器は、前記供給ノズルに対して上下方向に相対移動するように構成されていることが好ましい。
【0017】
このようにすれば、粘性流体の容器への充填中は、容器を相対的に上方位置で供給ノズルに近づけておき、その充填完了時等に糸引き現象が生じた時点または生じ得る時点で、容器を相対的に下方に移動させて供給ノズルから遠ざけることにより、張力で糸引きを断ち切ることができる。そして、このように強制的に糸引きを断ち切っても、容器は除電されているため、切れた糸が容器壁部側に引き寄せられることはなく、容器壁部への糸の付着を効率良く回避することができる。
【0018】
更に、前記容器は、前記粘性流体の充填完了に伴う前記供給ノズルの流出口の閉鎖直後に、急速度で前記供給ノズルから離反する方向に相対移動可能とされていることが好ましい。この場合、上記の「急速度」は、例えば秒速30〜150mmである。
【0019】
このようにすれば、粘性流体の容器への充填が完了して供給ノズルの流出口が閉鎖された直後に糸引き現象が生じた場合であっても、瞬時にその糸引きを張力により断ち切ることができ、作業時間の短縮ひいては作業能率の向上が図られる。
【0020】
加えて、前記容器は、その中心軸が前記供給ノズルの中心軸と一致し、且つその中心軸廻りに回転するように構成されていることが好ましい。
【0021】
このようにすれば、粘性流体の糸引き現象が生じた場合に、容器を中心軸廻りに回転させることにより、その糸に捩り力を付与して断ち切ることができ、より確実且つ迅速に糸引き現象を消失させることができる。
【0022】
以上の構成において、前記粘性流体としてはガラスペーストを挙げることができ、前記容器としては樹脂製のものを挙げることができる。
【0023】
このようにすれば、ポリプロピレン等の樹脂製の容器にガラスペーストを充填する場合に特に頻繁に生じる容器の静電気による帯電に対して、優れた性能を発揮することができる。
【0024】
一方、上記技術的課題を解決するために創案された本発明に係る方法は、上方に配置された供給ノズルの流出口から粘性流体を流下させることにより下方に配置された容器の内部に粘性流体を充填させ、その容器の内部への粘性流体の充填が完了した時点で前記供給ノズルの流出口を閉鎖する粘性流体充填方法において、前記容器に対して除電を行う除電工程を含むことに特徴づけられる。
【0025】
このような方法によれば、供給ノズルの流出口から容器の内部に粘性流体が流下して充填される過程において、容器に静電気が蓄積されて帯電した状態となっても、除電工程でその静電気が除去されるため、容器壁部の上端部等への粘性流体(糸)の付着、及びこれに起因する既述の弊害を回避することができる。なお、除電工程を実行する時期は、既に述べた時期と同様である。
【0026】
そして、このような方法によっても、既に対応する装置の手段について述べた事項と同様の作用効果を得るために、前記粘性流体の充填完了時における前記供給ノズルの流出口の閉鎖に起因して、前記供給ノズルから容器に向かって粘性流体の糸引き現象が生じた場合に、その糸の前記容器壁部側への引き寄せを、前記除電工程での前記容器に対する除電によって阻止することが好ましく、また、前記粘性流体の充填完了に伴う前記供給ノズルの流出口の閉鎖直後に、前記容器を急速度で前記供給ノズルから離反する方向に相対移動させることが好ましく、更に、前記容器の中心軸が前記供給ノズルの中心軸と一致し、且つ該容器をその中心軸廻りに回転させることが好ましく、加えて、前記粘性流体はガラスペーストであり、前記容器は樹脂製であることが好ましい。
【発明の効果】
【0027】
以上のように本発明によれば、供給ノズルの流出口から容器の内部に粘性流体が流下して充填される過程において、容器に静電気が蓄積されて帯電した状態となっていても、その電荷は除電手段によって除去されるため、糸状の粘性流体を容器の壁部に引き寄せる力は発生せず、その糸状の粘性流体が容器の壁部に付着して乾燥するという事態、及びこれに起因する蓋の開け閉めの困難性や清浄な粘性流体中への異物の混入等が効果的に回避される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る粘性流体充填装置の概略全体構成を示す正面図である。
【0029】
図1(a)に示すように、本実施形態に係る粘性流体充填装置1は、ポリプロピレン等からなる樹脂製の容器2が載置される計量器3と、容器2が載置された状態にある計量器3を上下昇降させる昇降手段としてのエアシリンダ4と、大型タンクTに貯留されている粘性流体としてのガラスペーストG1を圧送するポンプPと、ポンプPから圧送されたガラスペーストG1を容器2の上方からその内部に供給する供給ノズル5とを備える。
【0030】
供給ノズル5の下端には、ガラスペーストG2を所定径の粘性流動物として流下させる円形の流出口5aが形成され、この流出口5aは、電磁弁6により開閉されると共に、同図に示すガラスペーストG2の供給時における流出口5aの位置は、容器2の上縁と略同一高さ位置(厳密には容器2の上縁よりも僅かに低い位置)に設定されている。
【0031】
エアシリンダ4の下方には、容器2を回転(水平旋回)させる回転駆動テーブル7が配設され、この回転駆動テーブル7の中心軸と、容器2の中心軸と、供給ノズル5の中心軸とは、略一直線上に配置されている。
【0032】
容器2の上端部外周側には、容器2の外周面から離隔した位置に、容器2の上端部に向かって無風状態でパルス放電を行う除電手段としての除電機8が配列されている。この除電機8は、容器2の周方向における一箇所のみに設置してもよいが、確実な除電効果を得るために図示のように複数箇所に設置することが好ましい。
【0033】
以上のような構成によれば、供給ノズル5から容器2へのガラスペーストG2の充填作業時における初期段階では、図1(a)に示すように、供給ノズル5の流出口5aからガラスペーストG2が流下して容器2内に貯留されていく。この時点においては、電磁弁6が開弁された状態に維持されるため、供給ノズル5の流出口5aからは、ガラスペーストG2が途切れることなく連続して流下する。しかも、容器2に対しては、除電機8により除電が行われているため、容器2が静電気によって帯電することはなく、したがって流下しているガラスペーストG2に曲がり等が生じても、ガラスペーストG2が容器2の内壁面に引き寄せられることはない。更に、供給ノズル5の流出口5aは、容器2の上縁と略同一の高さ位置に配備されているため、流下しているガラスペーストG2が容器2上端に付着する確率は極めて低い状態となっている。
【0034】
このような状態から、ガラスペーストG2の充填作業が終盤段階に至った場合には、図1(b)に示すように、容器2内に予め設定された量のガラスペーストG3が充填された時点で、計量器3がその量を検知すると共に充填の完了を判定し、これに基づいて電磁弁6が閉弁することにより、供給ノズル5の流出口5aが閉鎖される。この状態の下では、供給ノズル5の流出口5aは、容器2内に充填されているガラスペーストG3の液面よりも僅かに上方に位置している。そして、この時点においても、容器2に対しては、除電機8により除電が行われているため、容器2が静電気によって帯電することはない。
【0035】
このようにして、供給ノズル5の流出口5aが閉鎖されると同時(もしくは閉鎖直後)に、図1(c)に示すように、エアシリンダ4により容器2を急速度(例えば1秒間に70mm)で下降させる共に、回転駆動テーブル7により容器2を中心軸廻りに回転させる。なお、この時点においても、容器2に対しては、除電機8が除電を行う。このような動作が行われることにより、供給ノズル5の流出口5aから糸状のガラスペーストが垂れ下がることによる糸引き現象は生じず、同図に示すように、ガラスペーストの糸G4が短い状態で切れると共に、この糸G4を容器2の壁部に引き寄せる力も発生しない。これにより、ガラスペーストの糸G4が容器2の壁部上端に付着して乾燥するという不具合が確実に回避される。なお、仮に糸引き現象が生じたとしても、その糸を容器2の壁部に引き寄せる力は発生しないため、容器2の壁部上端へのガラスペーストの不当な付着は生じない。また、上記の動作において、容器2を中心軸廻りに回転させなくても、ガラスペーストの糸G4が容器2の壁部上端に付着することを的確に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1(a)、(b)、(c)は、本発明の実施形態に係る粘性流体充填装置の概略全体構成を示す正面図であって、図1(a)は、その装置による充填作業時における初期段階の状態を示す図、図1(b)は、その装置による充填作業時における終盤段階の状態を示す図、図1(c)は、その装置による充填作業を完了した後の状態を示す図である。
【図2】図2(a)、(b)は、従来の粘性流体充填装置の概略全体構成を示す正面図であって、図2(a)は、その装置による充填作業時における初期段階の状態を示す図、図2(b)は、その装置による充填作業を完了した後の状態を示す図である。
【符号の説明】
【0037】
1 粘性流体充填装置
2 容器
3 計量器
4 昇降手段(エアシリンダ)
5 供給ノズル
5a 流出口
6 電磁弁
7 回転駆動テーブル
8 除電手段(除電機)
G1 粘性流体(ガラスペースト)
G2 粘性流体(ガラスペースト)
G3 粘性流体(ガラスペースト)
G4 粘性流体の糸(ガラスペーストの糸)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方に配置された供給ノズルの流出口から粘性流体を流下させて、下方に配置された容器の内部に粘性流体を充填させるように構成すると共に、前記容器の内部への粘性流体の充填が完了した時点で、前記供給ノズルの流出口を閉鎖するように構成した粘性流体充填装置において、
前記容器に対して除電を行う除電手段を配備したことを特徴とする粘性流体充填装置。
【請求項2】
前記除電手段は、前記粘性流体の充填完了時における前記供給ノズルの流出口の閉鎖に起因して、前記供給ノズルから容器に向かって粘性流体の糸引き現象が生じた場合に、その糸の前記容器壁部側への引き寄せを阻止するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の粘性流体充填装置。
【請求項3】
前記容器は、前記供給ノズルに対して上下方向に相対移動するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の粘性流体充填装置。
【請求項4】
前記容器は、前記粘性流体の充填完了に伴う前記供給ノズルの流出口の閉鎖直後に、急速度で前記供給ノズルから離反する方向に相対移動可能とされていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の粘性流体充填装置。
【請求項5】
前記容器は、その中心軸が前記供給ノズルの中心軸と一致し、且つその中心軸廻りに回転するように構成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の粘性流体充填装置。
【請求項6】
前記粘性流体はガラスペーストであり、前記容器は樹脂製であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の粘性流体充填装置。
【請求項7】
上方に配置された供給ノズルの流出口から粘性流体を流下させることにより下方に配置された容器の内部に粘性流体を充填させ、その容器の内部への粘性流体の充填が完了した時点で前記供給ノズルの流出口を閉鎖する粘性流体充填方法において、
前記容器に対して除電を行う除電工程を含むことを特徴とする粘性流体充填方法。
【請求項8】
前記粘性流体の充填完了時における前記供給ノズルの流出口の閉鎖に起因して、前記供給ノズルから容器に向かって粘性流体の糸引き現象が生じた場合に、その糸の前記容器壁部側への引き寄せを、前記除電工程での前記容器に対する除電によって阻止することを特徴とする請求項7に記載の粘性流体充填方法。
【請求項9】
前記粘性流体の充填完了に伴う前記供給ノズルの流出口の閉鎖直後に、前記容器を急速度で前記供給ノズルから離反する方向に相対移動させることを特徴とする請求項7または8に記載の粘性流体充填方法。
【請求項10】
前記容器の中心軸が前記供給ノズルの中心軸と一致し、且つ該容器をその中心軸廻りに回転させることを特徴とする請求項7〜9の何れかに記載の粘性流体充填方法。
【請求項11】
前記粘性流体はガラスペーストであり、前記容器は樹脂製であることを特徴とする請求項7〜10の何れかに記載の粘性流体充填方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−51548(P2009−51548A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−221079(P2007−221079)
【出願日】平成19年8月28日(2007.8.28)
【出願人】(000232243)日本電気硝子株式会社 (1,447)
【Fターム(参考)】