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粘着シート
説明

粘着シート

【課題】光学フィルムの使用量の少ない場合や、光学フィルムを使用しない場合であっても、光学特性を保持したままで、タッチパネルや表示素子等に対して優れた紫外線カット性を有する表示装置や入力装置を実現する。
【解決手段】本発明の粘着シートは、全光線透過率が85%以上であり、波長380nmの光の透過率が5%以下であり、ヘイズが3%以下であることを特徴とする。上記粘着シートは、アクリル系ポリマー及びトリアジン系紫外線吸収剤を含有する粘着剤層を有することが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着シートに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な分野で、液晶ディスプレイ(LCD)などの表示装置や、このような表示装置と組み合わせて用いられるタッチパネルなどの入力装置が広く用いられるようになってきた。これらの表示装置や入力装置等においては、光学部材を貼り合わせる用途に、粘着剤層を有する粘着テープ又はシートが使用されている。例えば、タッチパネルと各種表示部材や光学部材の貼り合わせには、透明な粘着シートが使用されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
上記表示装置や入力装置等に用いられる光学部材には、例えば、液晶ディスプレイの紫外線による劣化を防ぐなどの目的で、紫外線吸収性(紫外線カット性、UVカット性)が求められる場合がある。
【0004】
このような光学部材としては、紫外線吸収剤を含有する光学フィルムが知られている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−238915号公報
【特許文献2】特開2003−342542号公報
【特許文献3】特開2004−231723号公報
【特許文献4】特開2011−126986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、表示装置や入力装置において、光学フィルムを使用しなかったり、その使用量が少なかったりする場合がある。かかる場合において、光学特性を保持したままで、タッチパネルや表示素子等に対してより優れた紫外線カット性を有する表示装置や入力装置が要望されている。
そこで、本発明の目的は、光学フィルムの使用量の少ない場合や、光学フィルムを使用しない場合であっても、光学特性を保持したままで、タッチパネルや表示素子等に対して優れた紫外線カット性を有する表示装置や入力装置を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、タッチパネルや表示素子等に用いられる粘着シートについて、全光線透過率を所定の値以上とし、波長380nmにおける透過率を所定の値以下とし、かつ、ヘイズを所定の値以下とすると、光学フィルムの使用量が少ない場合や、光学フィルムを使用しない場合であっても、光学特性を保持したままで、タッチパネルや表示素子等に対して優れた紫外線カット性を有する表示装置や入力装置を実現できることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
【0008】
本発明は、全光線透過率が85%以上であり、波長380nmの光の透過率が5%以下であり、ヘイズが3%以下であることを特徴とする粘着シートを提供する。
【0009】
上記粘着シートは、アクリル系ポリマー及びトリアジン系紫外線吸収剤を含有する粘着剤層を有することが好ましい。
【0010】
上記アクリル系ポリマーは、モノマー構成単位として、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び/又は(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルを含むことが好ましい。
【0011】
上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合と上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルの割合との合計は、30重量%以上であることが好ましい。
【0012】
上記アクリル系ポリマーは、モノマー構成単位として、分子内に窒素原子を有するモノマーを含むことが好ましい。
【0013】
上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、分子内に窒素原子を有するモノマーの割合は、1〜30重量%であることが好ましい。
【0014】
上記アクリル系ポリマーは、モノマー構成単位として、分子内に水酸基を有するモノマーを含むことが好ましい。
【0015】
上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、上記分子内に水酸基を有するモノマーの割合は、0.5〜25重量%であることが好ましい。
【0016】
上記トリアジン系紫外線吸収剤の含有量は、上記アクリル系ポリマー100重量部に対して、1〜10重量部であることが好ましい。
【0017】
上記粘着シートは、光学用粘着シートであることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明の粘着シートは、上記構成を有するため、タッチパネルや表示素子等に貼付することによって、光学フィルムの使用量の少ない場合や、光学フィルムを使用しない場合であっても、光学特性を保持したままで、タッチパネルや表示素子等に対して優れた紫外線カット性(UVカット性)を有する表示装置や入力装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、実施例1及び比較例1で得られた粘着シートの波長280〜780nmの光の透過率を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の粘着シートは、粘着剤層を少なくとも有する。本発明の粘着シートは、全光線透過率が85%以上であり、波長380nmの光の透過率が5%以下であり、ヘイズが3%以下である。
【0021】
なお、本明細書において、「粘着シート」という場合には、テープ状のもの、すなわち、「粘着テープ」も含まれるものとする。また、粘着シートにおける粘着剤層表面のことを、「粘着面」と称する場合がある。
【0022】
本発明の粘着シートは、両面が粘着面となっている両面粘着シートであってもよいし、片面のみが粘着面となっている片面粘着シートであってもよい。中でも、本発明の粘着シートは、2つの部材同士を貼り合わせる観点からは、両面粘着シートであることが好ましい。
【0023】
本発明の粘着シートは、基材(基材層)を有しない、いわゆる「基材レスタイプ」の粘着シートであってもよいし、基材を有するタイプの粘着シートであってもよい。なお、本明細書において、「基材レスタイプ」の粘着シートを「基材レス粘着シート」と称する場合があり、基材を有するタイプの粘着シートを「基材付き粘着シート」と称する場合がある。
【0024】
中でも、本発明の粘着シートは、被着体や部材等の種類を限定せず、多様な被着体や部材等と貼り合わせに用いることができるため、基材レス粘着シートが好ましく、粘着剤層(特に後述の本発明の粘着剤層)のみからなる両面粘着シートがより好ましい。
【0025】
本発明の粘着シートの全光線透過率は、85%以上であり、好ましくは90%以上である。本明細書において、全光線透過率は、可視領域における全光線透過率のことであり、可視領域とは波長400nm〜780nmの領域のことをいう。上記全光線透過率は、例えば、ヘイズメーターを用い、JIS K 7361−1に準じて測定することができる。
【0026】
本発明の粘着シートのヘイズは、3%以下であり、好ましくは1.5%以下である。上記ヘイズは、例えば、ヘイズメーターを用い、JIS K 7136に準じて測定することができる。
【0027】
本発明の粘着シートの波長380nmの光の透過率は、5%以下であり、好ましくは1%以下、より好ましくは0.5%以下である。また、本発明の粘着シートの波長330nmの光の透過率は、特には限定されないが、5%以下であることが好ましく、より好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下である。これらの光の透過率は、例えば、ヘイズメーターを用い、JIS K 7361−1に準じて測定することができる。
【0028】
特に、本発明の粘着シートでは、波長330〜380nmの全領域の光の透過率が、5%以下であることが好ましく、より好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下である。上記波長330〜380nmの全領域の光の透過率は、例えば、ヘイズメーターを用い、JIS K 7361−1に準じて測定することができる。
【0029】
本発明の粘着シートのb*値は、特に限定されないが、0〜2.0が好ましく、より好ましくは0〜1.5である。本発明の粘着シートのb*値が2.0以下であると、本発明の粘着シートが用いられた製品(特に後述の光学製品)の外観に悪影響を及ぼしにくくなり、好ましい。なお、b*値は、L***表色系のb*値であり、JIS Z 8729に準拠し、例えば、簡易型分光色差計(商品名「DOT−3C」、株式会社村上色彩技術研究所製)により測定することができる。
【0030】
(I)粘着剤層
本発明の粘着シートは、粘着剤層を少なくとも有する。特に、本発明の粘着シートは、全光線透過率が85%以上であり、波長380nmの光の透過率が5%以下であり、ヘイズが3%以下である粘着剤層を、少なくとも有することが好ましい。なお、本明細書において、「全光線透過率が85%以上であり、波長380nmの光の透過率が5%以下であり、ヘイズが3%以下である粘着剤層」を「本発明の粘着剤層」と称する場合がある。また、アクリル系粘着剤層である本発明の粘着剤層を、「本発明のアクリル系粘着剤層」と称する場合がある。
【0031】
本発明の粘着剤層の全光線透過率は、85%以上であり、好ましくは90%以上である。上記全光線透過率は、例えば、ヘイズメーターを用い、JIS K 7361−1に準じて測定することができる。
【0032】
本発明の粘着剤層のヘイズは、3%以下であり、好ましくは1.5%以下である。上記ヘイズは、例えば、ヘイズメーターを用い、JIS K 7136に準じて測定することができる。
【0033】
本発明の粘着剤層の波長380nmの光の透過率は、5%以下であり、好ましくは1%以下、より好ましくは0.5%以下である。また、本発明の粘着剤層の波長330nmの光の透過率は、特には限定されないが、5%以下であることが好ましく、より好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下である。これらの光の透過率は、例えば、ヘイズメーターを用い、JIS K 7361−1に準じて測定することができる。
【0034】
特に、本発明の粘着剤層では、波長330〜380nmの全領域の光の透過率が、5%以下であることが好ましく、より好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下である。上記波長330〜380nmの全領域の光の透過率は、例えば、ヘイズメーターを用い、JIS K 7361−1に準じて測定することができる。
【0035】
本発明の粘着剤層のb*値は、特に限定されないが、0〜2.0が好ましく、より好ましくは0〜1.5である。本発明の粘着剤層のb*値が2.0以下であると、本発明の粘着シートが用いられた製品(特に後述の光学製品)の外観に悪影響を及ぼしにくくなり、好ましい。なお、b*値は、L***表色系のb*値であり、JIS Z 8729に準拠し、例えば、簡易型分光色差計(商品名「DOT−3C」、株式会社村上色彩技術研究所製)により測定することができる。
【0036】
本発明の粘着シートが有する粘着剤層(特に、本発明の粘着剤層)を構成する粘着剤としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、フッ素系粘着剤、エポキシ系粘着剤などが挙げられる。中でも、上記粘着剤層を構成する粘着剤としては、耐候性、コスト、粘着剤の設計のしやすさの点で、アクリル系粘着剤が好ましい。つまり、本発明の粘着シートは、アクリル系ポリマーを主成分として含むアクリル系粘着剤層(特に本発明のアクリル系粘着剤層)を有することが好ましい。なお、これらの粘着剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0037】
上記粘着剤層を構成する粘着剤は、いずれの形態を有している粘着剤であってもよい。例えば、上記粘着剤層を構成する粘着剤は、エマルジョン型粘着剤、溶剤型(溶液型)粘着剤、活性エネルギー線硬化型粘着剤、熱溶融型粘着剤(ホットメルト型粘着剤)などであってもよい。中でも、上記粘着剤層を構成する粘着剤は、生産性や紫外線吸収剤の相溶性の観点から、溶剤型粘着剤や活性エネルギー線硬化型粘着剤であることが好ましい。
【0038】
なお、上記アクリル系粘着剤層におけるアクリル系ポリマーの含有量は、特に限定されないが、粘着剤層全量(100重量%)に対して、70重量%以上(例えば70〜100重量%)が好ましく、より好ましくは85重量%以上(例えば85〜100重量%)である。
【0039】
(アクリル系ポリマー)
上記アクリル系粘着剤層は、アクリル系粘着剤組成物により形成されることが好ましい。上記アクリル系粘着剤組成物としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系ポリマーを必須成分とするアクリル系粘着剤組成物、アクリル系ポリマーを構成する単量体(モノマー)の混合物(「モノマー混合物」と称する場合がある)又はその部分重合物を必須成分とするアクリル系粘着剤組成物などが挙げられる。なお、前者としては、例えば、いわゆる溶剤型の粘着剤組成物などが挙げられる。また、後者としては、例えば、いわゆる活性エネルギー線硬化型の粘着剤組成物などが挙げられる。なお、上記アクリル系粘着剤組成物には、さらに必要に応じて、添加剤が含まれていてもよい。
【0040】
上記「粘着剤組成物」には「粘着剤を形成するための組成物」という意味も含むものとする。また、上記「モノマー混合物」とは、ポリマーを構成するモノマー成分のみからなる混合物を意味する。また、上記「部分重合物」とは、上記モノマー混合物の構成成分のうち1又は2以上の成分が部分的に重合している組成物を意味する。
【0041】
上記アクリル系ポリマーは、アクリル系モノマーを必須のモノマー成分(単量体成分)として構成(形成)された重合体である。なお、上記アクリル系ポリマーは、共重合性モノマーをモノマー成分として構成されていてもよい
【0042】
上記アクリル系ポリマーは、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び/又は(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルを必須のモノマー成分として構成(形成)された重合体であることが好ましい。すなわち、上記アクリル系ポリマーは、モノマー構成単位として、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び/又は(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルを含むことが好ましい。なお、本明細書において、「直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル」を単に「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」と称する場合がある。また、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び/又は「メタクリル」(「アクリル」及び「メタクリル」のうち、いずれか一方又は両方)を表し、他も同様である。なお、上記アクリル系ポリマーは、1種又は2種以上のモノマー成分により構成される。
【0043】
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル)としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどの炭素数が1〜20の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。中でも、上記直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、炭素数が1〜12の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、より好ましくはアクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)、アクリル酸n−ブチル(BA)、メタクリル酸メチル(MMA)である。なお、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
【0044】
また、上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸4−エトキシブチルなどが挙げられる。中でも、上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルは、アクリル酸アルコキシアルキルエステルが好ましく、より好ましくはアクリル酸2−メトキシエチル(MEA)である。なお、上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
【0045】
上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合と上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルの割合との合計[((メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合)+((メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルの割合)]は、特に限定されないが、30重量%以上(例えば30〜99重量%)が好ましく、より好ましくは50重量%以上(例えば50〜99重量%)である。
【0046】
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルの割合は、特に限定されないが、[前者:後者](重量比)で、100:0〜25:75が好ましく、より好ましくは100:0〜50:50である。
【0047】
上記アクリル系ポリマーは、共重合性モノマーをモノマー成分として構成されていてもよい。すなわち、上記アクリル系ポリマーは、モノマー構成単位として、共重合性モノマーを含んでいてもよい。
【0048】
このような共重合性モノマーとしては、特に限定されないが、高湿環境下での白濁化の抑制と耐久性向上、紫外線吸収剤との相溶性が両立できる粘着剤層を得る点より、分子内に窒素原子を有するモノマー、分子内に水酸基を有するモノマーが好ましく挙げられる。すなわち、上記アクリル系ポリマーは、モノマー構成単位として、分子内に窒素原子を有するモノマーを含むことが好ましい。また、上記アクリル系ポリマーは、モノマー構成単位として、分子内に水酸基を有するモノマーを含むことが好ましい。
【0049】
上記分子内に窒素原子を有するモノマーは、分子内(1分子内)に窒素原子を少なくとも1つ有するモノマー(単量体)である。本明細書において、上記「分子内に窒素原子を有するモノマー」を「窒素原子含有モノマー」と称する場合がある。なお、窒素原子含有モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0050】
上記窒素原子含有モノマーとしては、より具体的には、例えば、N−ビニル環状アミド、(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。
【0051】
上記N−ビニル環状アミドとしては、例えば、下記式(1)で表されるN−ビニル環状アミドが挙げられる。
【化1】

(式(1)中、R1は2価の有機基を示す)
【0052】
上記式(1)におけるR1は2価の有機基であり、好ましくは2価の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基であり、より好ましくは2価の飽和炭化水素基(例えば、炭素数3〜5のアルキレン基など)である。
【0053】
上記式(1)で表されるN−ビニル環状アミドとしては、例えば、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−3−モルホリノン、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−1,3−オキサジン−2−オン、N−ビニル−3,5−モルホリンジオンなどが挙げられる。
【0054】
上記(メタ)アクリルアミド類としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。上記N−アルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−オクチルアクリルアミドなどが挙げられる。さらに、上記N−アルキル(メタ)アクリルアミドには、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドのようなアミノ基を有する(メタ)アクリルアミドも含まれる。上記N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(n−ブチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(t−ブチル)(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
【0055】
また、上記(メタ)アクリルアミド類には、例えば、各種のN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドも含まれる。上記N−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(1−ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
【0056】
また、上記(メタ)アクリルアミド類には、例えば、各種のN−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミドも含まれる。上記N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
【0057】
また、上記N−ビニル環状アミド、上記(メタ)アクリルアミド類以外の窒素原子含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチル等のアミノ基含有モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノ基含有モノマー;(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルピラジン、N−ビニルモルホリン、N−ビニルピラゾール、ビニルピリジン、ビニルピリミジン、ビニルオキサゾール、ビニルイソオキサゾール、ビニルチアゾール、ビニルイソチアゾール、ビニルピリダジン、(メタ)アクリロイルピロリドン、(メタ)アクリロイルピロリジン、(メタ)アクリロイルピペリジン、N−メチルビニルピロリドン等の複素環含有モノマー;マレイミド系モノマー(例えば、N−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミド系モノマー)、イタコンイミド系モノマー(例えば、N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミド、N−シクロヘキシルイタコンイミド等のイタコンイミド系モノマー)、スクシンイミド系モノマー(例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミド等のスクシンイミド系モノマー)などのイミド基含有モノマー;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有モノマーなどが挙げられる。
【0058】
中でも、上記窒素原子含有モノマーとしては、上記式(1)で表されるN−ビニル環状アミド、(メタ)アクリルアミド類が好ましく、より好ましくはN−ビニル−2−ピロリドン(NVP)、N−ビニル−2−カプロラクタム、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミドであり、さらに好ましくはN−ビニル−2−ピロリドンである。
【0059】
上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、上記窒素原子含有モノマーの割合は、特に限定されないが、アクリル系粘着剤層の全光線透過率及びヘイズを制御して、高透明性のアクリル系粘着剤層を得る点、紫外線吸収剤との相溶性が両立できる粘着剤層を得る点より、1〜30重量%が好ましく、より好ましくは3〜25重量%、さらに好ましくは3〜20重量%である。
【0060】
上記分子内に水酸基を有するモノマーは、分子内(1分子内)に水酸基(ヒドロキシル基)を少なくとも1つ有するモノマーである。ただし、上記分子内に水酸基を有するモノマーには、上記窒素原子含有モノマーは含まれないものとする。すなわち、本明細書において、分子内に窒素原子と水酸基をともに有するモノマーは、上記「窒素原子含有モノマー」に含まれるものとする。本明細書においては、上記「分子内に水酸基を有するモノマー」を「水酸基含有モノマー」と称する場合がある。なお、水酸基含有モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
【0061】
上記水酸基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)などの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;ビニルアルコール;アリルアルコールなどが挙げられる。
【0062】
中でも、上記水酸基含有モノマーとしては、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、より好ましくはアクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(4HBA)である。
【0063】
上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、上記水酸基含有モノマーの割合は、特に限定されないが、アクリル系粘着剤層の全光線透過率及びヘイズを制御して、高透明性のアクリル系粘着剤層を得る点、適度な凝集力を得て、凝集破壊を抑制する点より、0.5〜25重量%が好ましく、より好ましくは1〜20重量%、さらに好ましくは5〜20重量%である。
【0064】
さらに、窒素原子含有モノマー及び水酸基含有モノマー以外の共重合性モノマーとしては、例えば、多官能性モノマーが挙げられる。上記多官能性モノマーとしては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレートなどが挙げられる。なお、多官能性モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
【0065】
上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、上記多官能性モノマーの割合は、特に限定されないが、0.5重量%以下(例えば、0〜0.5重量%)が好ましく、より好ましくは0〜0.1重量%である。
【0066】
さらにまた、上記共重合性モノマーとしては、例えば、エポキシ基含有モノマー(例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなど);スルホン酸基含有モノマー(例えば、ビニルスルホン酸ナトリウムなど);リン酸基含有モノマー;脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル(例えば、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニルなど);芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル(例えば、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸ベンジルなど);ビニルエステル類(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど);芳香族ビニル化合物(例えば、スチレン、ビニルトルエンなど);オレフィン類又はジエン類(例えば、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレンなど);ビニルエーテル類(例えば、ビニルアルキルエーテルなど);塩化ビニルなどが挙げられる。
【0067】
上記アクリル系ポリマーは、上記モノマー成分を重合することにより得られる。上記アクリル系ポリマーの重合方法としては、特に限定されないが、例えば、溶液重合方法、乳化重合方法、塊状重合方法、活性エネルギー線照射による重合方法(活性エネルギー線重合方法)などが挙げられる。中でも、粘着剤層の透明性、コストなどの点より、溶液重合方法、活性エネルギー線重合方法が好ましく、より好ましくは溶液重合方法である。
【0068】
上記アクリル系ポリマーの重合に際しては、各種の一般的な溶剤が用いられてもよい。上記溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類;トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などの有機溶剤が挙げられる。なお、溶剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いられてもよい。
【0069】
上記アクリル系ポリマーの重合に際しては、重合反応の種類に応じて、熱重合開始剤や光重合開始剤(光開始剤)などの重合開始剤が用いられてもよい。なお、重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
【0070】
上記熱重合開始剤としては、例えば、アゾ系開始剤、過酸化物系重合開始剤(例えば、ジベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーマレエートなど)、レドックス系重合開始剤などが挙げられる。中でも、特開2002−69411号公報に開示されたアゾ系開始剤が特に好ましい。上記アゾ系開始剤としては、例えば、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2´−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(AMBN)、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4´−アゾビス−4−シアノバレリアン酸などが挙げられる。
【0071】
なお、上記熱重合開始剤の使用量は、特に限定されないが、例えば、上記アゾ系開始剤の使用量は、上記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量100重量部に対して、0.05〜0.5重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜0.3重量部である。
【0072】
上記アクリル系ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、上記アクリル系ポリマーを含有するアクリル系粘着剤組成物の塗工性の点より、10万〜300万であり、好ましくは30万〜150万、より好ましくは50万〜110万である。
【0073】
(紫外線吸収剤)
上記粘着剤層(特に本発明のアクリル系粘着剤層)は、波長380nmの光の透過率を制御し、高い紫外線吸収性を得る点より、紫外線吸収剤(UVA)を含有することが好ましい。上記紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤が好ましく挙げられる。なお、上記紫外線吸収剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いられてもよい。
【0074】
中でも、上記紫外線吸収剤は、紫外線吸収性の点、及び、アクリル系ポリマーとの相溶性に優れ、アクリル系粘着剤層の全光線透過率及びヘイズを制御し、高透明性のアクリル系粘着剤層を得やすい点より、トリアジン系紫外線吸収剤が好ましく、より好ましくは水酸基を含有するトリアジン系紫外線吸収剤であり、さらに好ましくはヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤である。つまり、本発明の粘着シートは、上記アクリル系ポリマー及び上記トリアジン系紫外線吸収剤(特に、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤)を含有する粘着剤層を有することが好ましい。
【0075】
上記トリアジン系紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、例えば、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシエトキシ)−1,3,5−トリアジン、
2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3−5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−プロポキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−エトキシエトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシエトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−プロポキシエトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−メトキシカルボニルプロピルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−エトキシカルボニルエチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−(1−(2−エトキシヘキシルオキシ)−1−オキソプロパン−2−イルオキシ)フェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−プロポキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ドデシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ベンジルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−エトキシエトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ブトキシエトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−プロポキシエトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−メトキシカルボニルプロピルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−エトキシカルボニルエチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−(1−(2−エトキシヘキシルオキシ)−1−オキソプロパン−2−イルオキシ)フェニル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
【0076】
さらに、上記トリアジン系紫外線吸収剤としては、市販品を用いてもよく、例えば、「TINUVIN 400」(BASF社製、2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヒドロキシフェニルと[(C10〜C16、主としてC12〜C13のアルキルオキシ)メチル]オキシランとの反応生成物)、
「TINUVIN 405」(BASF社製、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンと(2−エチルヘキシル)−グリシド酸エステルとの反応生成物)、
「TINUVIN 460」(BASF社製、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン)、
「TINUVIN 1577」(BASF社製、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール)、
「TINUVIN 479」(BASF社製、2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン)、
「TINUVIN 477」(BASF社製、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−アルキルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)−5−α−クミルフェニル]−s−トリアジン骨格(アルキルオキシ;オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシなどの長鎖アルキルオキシ基)を有する紫外線吸収剤)などが挙げられる。
【0077】
上記アクリル系粘着剤層(特に、本発明のアクリル系粘着剤層)(又はアクリル系粘着剤組成物)中の、前記トリアジン系紫外線吸収剤の含有量は、上記アクリル系ポリマー100重量部に対して、1〜10重量部が好ましく、より好ましくは3〜10重量部、さらに好ましくは3〜8重量部である。上記含有量が1重量部以上であると、波長380nmの光の透過率を小さくして、粘着剤層で優れた紫外線吸収性を得やすくなるので好ましい。また、上記含有量が10重量部以下であると、アクリル系粘着剤層の全光線透過率及びヘイズを制御して、高透明性のアクリル系粘着剤層を得やすくなるので好ましい。なお、粘着剤中に紫外線吸収剤を多量配合すると、相溶性が悪化し紫外線吸収剤が析出し透明性が低下したり、接着力低下など粘着性能を低下させたりする場合がある。
【0078】
(光安定剤)
上記粘着剤層(特に、本発明のアクリル系粘着剤層)は、光安定剤を含有することが好ましい。特に、上記紫外線吸収剤とともに光安定剤を含有することが好ましい。光安定剤は、光酸化で生成するラジカルを捕捉できるので、粘着剤層の光(特に紫外線)に対する耐性を向上させることができる。なお、上記光安定剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いられてもよい。
【0079】
上記光安定剤としては、特に限定されないが、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)が好ましい。上記ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重合物(商品名「TINUVIN 622」、BASF社製)、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重合物とN,N’,N’’,N’’’−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミンとの1対1の反応生成物(商品名「TINUVIN 119」、BASF社製)、ジブチルアミン・1,3−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物(商品名「TINUVIN 2020」、BASF社製)、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル}イミノ]ヘキサメチレン{(2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ})(商品名「TINUVIN 944」、BASF社製)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートとメチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケートとの混合物(商品名「TINUVIN 765」、BASF社製)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(商品名「TINUVIN 770」、BASF社製)、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル(1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシド)とオクタンとの反応生成物(商品名「TINUVIN 123」、BASF社製)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート(商品名「TINUVIN 144」、BASF社製)、シクロヘキサンと過酸化N−ブチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジンアミン−2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンとの反応生成物と2−アミノエタノールとの反応生成物(商品名「TINUVIN 152」、BASF社製)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートとメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケートとの混合物(商品名「TINUVIN 292」、BASF社製)などが挙げられる。
【0080】
上記アクリル系粘着剤層(特に、本発明のアクリル系粘着剤層)(又はアクリル系粘着剤組成物)中の、光安定剤(特に上記ヒンダードアミン系光安定剤)の含有量は、特に限定されないが、例えば、上記アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.1〜3重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜1重量部である。上記光安定剤の含有量が0.1重量部以上であると、光に対する耐性が発現しやすく、好ましい。また、上記光安定剤の含有量が3重量部以下であると、光安定剤自体による着色が生じにくくなり、全光線透過率が大きく、ヘイズが小さい粘着剤層を得やすいことより、好ましい。
【0081】
(架橋剤)
上記粘着剤層(特に、本発明のアクリル系粘着剤層)は、また、被着体に対して十分な接着信頼性を得る点から、架橋剤を含有していてもよい。例えば、本発明のアクリル系粘着剤層におけるアクリル系ポリマーを架橋し、ゲル分率をコントロールすることができる。なお、架橋剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0082】
上記架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤などが挙げられる。中でも、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤が好ましく、より好ましくはイソシアネート系架橋剤である。
【0083】
上記イソシアネート系架橋剤(多官能イソシアネート化合物)としては、例えば、1,2−エチレンジイソシアネート、1,4−ブチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低級脂肪族ポリイソシアネート類;シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネートなどの脂環族ポリイソシアネート類;2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート類などが挙げられる。また、上記イソシアネート系架橋剤としては、例えば、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート付加物(商品名「コロネートL」、日本ポリウレタン工業株式会社製)、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート付加物(商品名「コロネートHL」、日本ポリウレタン工業株式会社製)、トリメチロールプロパン/キシリレンジイソシアネート付加物(商品名「タケネートD−110N」、三井化学株式会社製)などの市販品も挙げられる。
【0084】
上記エポキシ系架橋剤(多官能エポキシ化合物)としては、例えば、N,N,N′,N′−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、ジグリシジルアニリン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル、トリグリシジル−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノール−S−ジグリシジルエーテルの他、分子内にエポキシ基を2つ以上有するエポキシ系樹脂などが挙げられる。また、上記エポキシ系架橋剤としては、例えば、商品名「テトラッドC」(三菱ガス化学株式会社製)などの市販品も挙げられる。
【0085】
上記アクリル系粘着剤層(特に、本発明のアクリル系粘着剤層)(又はアクリル系粘着剤組成物)中の、架橋剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、上記アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.001〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.01〜5重量部である。
【0086】
(シランカップリング剤)
上記粘着剤層(特に本発明のアクリル系粘着剤層)は、また、ガラスに対する接着性の点から、シランカップリング剤を含有していてもよい。なお、シランカップリング剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0087】
上記シランカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。さらに、シランカップリング剤としては、例えば、商品名「KBM−403」(信越化学工業株式会社製)などの市販品も挙げられる。中でも、上記シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
【0088】
上記アクリル系粘着剤層(特に、本発明のアクリル系粘着剤層)(又はアクリル系粘着剤組成物)中の、シランカップリング剤の含有量は、特に限定されないが、上記アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.01〜1重量部が好ましく、より好ましくは0.03〜0.5重量部である。
【0089】
(その他の添加剤)
さらに、上記粘着剤層(特に本発明のアクリル系粘着剤層)には、必要に応じて、上記の紫外線吸収剤、光安定剤、架橋剤、シランカップリング剤の他に、架橋促進剤、粘着付与樹脂(ロジン誘導体、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、油溶性フェノールなど)、老化防止剤、充填剤、着色剤(顔料や染料など)、酸化防止剤、連鎖移動剤、可塑剤、軟化剤、界面活性剤、帯電防止剤などの添加剤が、本発明の効果を損なわない範囲で含まれていてもよい。
【0090】
上記粘着剤層(特に本発明のアクリル系粘着剤層)は、特に限定されないが、例えば、上記粘着剤組成物(特に上記アクリル系粘着剤組成物)を基材又は剥離ライナー上に塗布(塗工)し、必要に応じて、乾燥硬化させることによって形成されてもよい。
【0091】
上記アクリル系粘着剤組成物は、例えば、上記アクリル系ポリマー又は上記アクリル系ポリマーを含有する溶液に、さらに必要に応じて、添加剤(例えば、紫外線吸収剤、光安定剤など)を混合することにより、作製されてもよい。
【0092】
なお、上記粘着剤組成物の塗布(塗工)には、公知のコーティング法を利用してもよい。例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーターなどのコーターが用いられてもよい。
【0093】
上記粘着剤層(特に本発明のアクリル系粘着剤層)の厚みは、特に限定されないが、光透過率及びヘイズを制御する点、被着体に対する接着信頼性の点より、10〜200μmが好ましく、より好ましくは10〜150μm、さらに好ましくは10〜100μmである。
【0094】
上記粘着剤層(特に本発明のアクリル系粘着剤層)のゲル分率(溶剤不溶成分の割合)は、特に限定されないが、被着体に対する接着信頼性や粘着剤層の柔軟性の点から、30〜95重量%が好ましく、より好ましくは50〜95重量%である。
【0095】
上記ゲル分率は、酢酸エチル不溶分として求めることができる。具体的には、粘着剤層を酢酸エチル中に23℃で7日間浸漬した後の不溶成分の、浸漬前の試料に対する重量分率(単位:重量%)として求められる。
【0096】
上記ゲル分率(溶剤不溶成分の割合)は、具体的には、例えば、以下の「ゲル分率の測定方法」により算出される値である。
(ゲル分率の測定方法)
粘着シートから粘着剤層:約0.1gを採取し、平均孔径0.2μmの多孔質テトラフルオロエチレンシート(商品名「NTF1122」、日東電工株式会社製)に包んだ後、凧糸で縛り、その際の重量を測定し、該重量を浸漬前重量とする。なお、該浸漬前重量は、粘着剤層(上記で採取した粘着剤層)と、テトラフルオロエチレンシートと、凧糸との総重量である。また、テトラフルオロエチレンシートと凧糸との合計重量も測定しておき、該重量を包袋重量とする。
次に、粘着剤層をテトラフルオロエチレンシートで包み凧糸で縛ったもの(「サンプル」と称する)を、酢酸エチルで満たした50ml容器に入れ、23℃にて7日間静置する。その後、容器からサンプル(酢酸エチル処理後)を取り出して、アルミニウム製カップに移し、130℃で2時間、乾燥機中で乾燥して酢酸エチルを除去した後、重量を測定し、該重量を浸漬後重量とする。
そして、下記の式からゲル分率を算出する。
ゲル分率(重量%)=(X−Y)/(Z−Y)×100
(上記式において、Xは浸漬後重量であり、Yは包袋重量であり、Zは浸漬前重量である。)
【0097】
なお、上記アクリル系粘着剤層のゲル分率は、例えば、アクリル系ポリマーのモノマー組成、重量平均分子量、架橋剤の使用量(添加量)等により制御することができる。
【0098】
本発明の粘着剤層における、全光線透過率が所定の値以上であり、波長380nmの光の透過率が所定の値以下であり、ヘイズが所定の値以上である特性を発揮するための好ましい具体的態様としては、上記アクリル系ポリマー及び上記トリアジン系紫外線を含有するアクリル系粘着剤層が挙げられる。上記アクリル系ポリマーと上記トリアジン系紫外線とは、相溶性に優れるので、紫外線吸収性を発揮しつつ、高透明性であるアクリル系粘着剤層が得やすいためである。つまり、本発明の粘着シートは、高紫外線吸収性及び高透明性の点から、上記アクリル系ポリマー及び上記トリアジン系紫外線吸収剤を少なくとも含有するアクリル系粘着剤層を有することが好ましい。
【0099】
特に、上記アクリル系ポリマーが構成するモノマー成分として、上記窒素原子含有モノマーや上記水酸基含有モノマーのような親水性を発揮するモノマー成分が用いられていると、アクリル系ポリマーのトリアジン系紫外線吸収剤(特にヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤)に対する親和性が向上しやすい。このため、本発明の粘着剤層の、特に好ましい具体的態様としては、アクリル系ポリマーとトリアジン系紫外線吸収剤との相溶性を高くして、高紫外線吸収性及び高透明性がより得やすいことから、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び/又は(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル、分子内に窒素原子を有するモノマー並びに分子内に水酸基を有するモノマーを必須のモノマー成分として構成されたアクリル系ポリマー、及び、トリアジン系紫外線吸収剤(特にヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤)を少なくとも含有するアクリル系粘着剤層が挙げられる。
【0100】
上記の特に好ましい具体的態様のアクリル系粘着剤層において、該アクリル系粘着剤層が含有する上記アクリル系ポリマーは、(トリアジン系紫外線吸収剤(特にヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤)に対する相溶性の点より、上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合と上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルの割合との合計が30〜99重量%(好ましくは50〜99重量%、より好ましくは70〜99重量%)であり、上記窒素原子含有モノマーの割合が1〜30重量%(好ましくは3〜25重量%、より好ましくは3〜20重量%)であり、上記水酸基含有モノマーの割合が0.5〜25重量%(好ましくは1〜20重量%、より好ましくは5〜20重量%)であることが好ましい。
【0101】
なお、本発明の粘着剤層は、上記の具体的態様に限定されるものではない。
【0102】
本発明は、その他の態様として、アクリル系ポリマー及びトリアジン系紫外線吸収剤を含有する粘着剤層を少なくとも有する粘着シートの態様を含む。
【0103】
(II)他の粘着剤層
本発明の粘着シートは、本発明の粘着剤層と共に、本発明の粘着剤層以外の粘着剤層(他の粘着剤層)を有していてもよい。上記他の粘着剤層としては、特に限定されないが、例えば、ウレタン系粘着剤、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、フッ素系粘着剤などの公知の粘着剤から形成された公知乃至慣用の粘着剤層が挙げられる。なお、上記粘着剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0104】
(III)基材
本発明の粘着シートは、基材を有していてもよい。上記基材としては、特に限定されないが、例えば、プラスチックフィルム、反射防止(AR)フィルム、偏光板、位相差板などの各種光学フィルムが挙げられる。上記プラスチックフィルムなどの素材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリサルフォン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、商品名「アートン」(環状オレフィン系ポリマー、JSR製)」、商品名「ゼオノア」(環状オレフィン系ポリマー、日本ゼオン製)等の環状オレフィン系ポリマーなどのプラスチック材料が挙げられる。なお、これらのプラスチック材料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。また、上記の「基材」とは、粘着シートを被着体(光学部材等)に貼付する際には、粘着剤層とともに被着体に貼付される部分である。粘着シートの使用時(貼付時)に剥離されるセパレーター(剥離フィルム)は「基材」には含まない。
【0105】
上記基材は、透明であることが好ましい。上記基材の可視光波長領域における全光線透過率(JIS K7361−1に準じる)は、特に限定されないが、85%以上が好ましく、より好ましくは88%以上である。また、上記基材のヘイズ(JIS K7136に準じる)は、特に限定されないが、1.5%以下が好ましく、より好ましくは1.0%以下である。このような透明な基材としては、例えば、PETフィルムや、商品名「アートン」、商品名「ゼオノア」などの無配向フィルムなどが挙げられる。
【0106】
上記基材の厚みは、特に限定されないが、例えば、12〜75μmが好ましい。なお、上記基材は単層および複層のいずれの形態を有していてもよい。また、上記基材の表面には、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理等の物理的処理、下塗り処理等の化学的処理などの公知慣用の表面処理が適宜施されていてもよい。
【0107】
(IV)本発明の粘着シート
上述のように、本発明の粘着シートは、粘着剤層を少なくとも有する。本発明の粘着シートは、両面が粘着面となっている両面粘着シートであってもよいし、片面のみが粘着面となっている片面粘着シートであってもよい。また、本発明の粘着シートは、基材レス粘着シートであってもよいし、基材付き粘着シートであってもよい。中でも、本発明の粘着シートは、基材レス粘着シートが好ましく、本発明の粘着剤層のみからなる両面粘着シートがより好ましい。
【0108】
なお、本発明の粘着シートが基材レス粘着シートである場合、その具体的な構成としては、例えば、粘着剤層(特に本発明の粘着剤層)のみからなる両面粘着シート、本発明の粘着剤層及びその他の粘着剤層からなる両面粘着シートなどが挙げられる。また、本発明の粘着シートが基材付き粘着シートである場合、その具体的な構成としては、例えば、基材の片面側に本発明の粘着剤層を有する片面粘着シート、基材の両面側に本発明の粘着剤層を有する両面粘着シート、基材の一方の面側に本発明の粘着剤層を有し、基材の他方の面側にその他の粘着剤層を有する両面粘着シートなどが挙げられる。
【0109】
本発明の粘着シートは、使用時まで、粘着面に剥離フィルム(セパレーター)が設けられていてもよい。なお、本発明の粘着シートが両面粘着シートである場合、各粘着面は、2枚のセパレーターによりそれぞれ保護されていてもよいし、両面が剥離面となっているセパレーター1枚により、ロール状に巻回される形態で保護されていてもよい。セパレーターは粘着剤層の保護材として用いられ、被着体に貼付する際に剥がされる。また、本発明の粘着シートが基材レス粘着シートの場合、セパレーターは粘着剤層の支持体としての役割も担う。なお、セパレーターは必ずしも設けられなくてもよい。
【0110】
上記セパレーターとしては、慣用の剥離紙などを使用でき、特に限定されないが、例えば、剥離処理層を有する基材、フッ素ポリマーからなる低接着性基材や無極性ポリマーからなる低接着性基材などが挙げられる。上記剥離処理層を有する基材としては、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等の剥離処理剤により表面処理されたプラスチックフィルムや紙等が挙げられる。上記フッ素ポリマーからなる低接着性基材におけるフッ素系ポリマーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体等が挙げられる。また、上記無極性ポリマーとしては、例えば、オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)等が挙げられる。なお、セパレーターは公知乃至慣用の方法により形成することができる。また、セパレーターの厚さ等も特に限定されない。
【0111】
本発明の粘着シートの厚み(総厚み)は、特に限定されないが、10〜200μmが好ましく、より好ましくは10〜150μm、さらに好ましくは10〜100μmである。なお、本発明の粘着シートの厚みには、上記セパレーターの厚みは含めないものとする。
【0112】
本発明の粘着シートは、公知乃至慣用の粘着シートの製造方法により製造されてもよい。本発明の粘着シートが基材レス粘着シートである場合、例えば、上記セパレーター(剥離フィルム)上に上述の方法により上記粘着剤層(特に本発明の粘着剤層)を形成することにより製造されてもよい。また、本発明の粘着シートが基材を有する場合、上記粘着剤層(特に本発明の粘着剤層)を基材の表面に直接形成してもよいし(直写法)、いったんセパレーター上に上記粘着剤層(特に本発明の粘着剤層)を形成した後、基材に転写する(貼り合わせる)ことにより、基材上に上記粘着剤層(特に本発明の粘着剤層)を設けてもよい(転写法)。
【0113】
本発明の粘着シートは、全光線透過率が所定の値以上であり、波長380nmにおける透過率が所定の値以下であり、かつ、ヘイズが所定の値以下であるので、透明性に優れ、紫外線吸収性に優れる。このため、本発明の粘着シートは、光学フィルムの使用量の少ない場合や、光学フィルムを使用しない場合であっても、光学特性を保持したままで、タッチパネルや表示素子等に対して優れた紫外線カット性を有する表示装置や入力装置を実現できる。なお、上記表示装置としては、例えば、液晶表示装置、有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置、PDP(プラズマディスプレイパネル)、電子ペーパーなどが挙げられる。また、上記入力装置としては、タッチパネルなどが挙げられる。
【0114】
本発明の粘着シートは、上記の特性を有するので、光学用途に用いられることが好ましい。すなわち、本発明の粘着シートは、光学用粘着シートであることが好ましい。より具体的には、例えば、光学部材を貼り合わせる用途(光学部材貼り合わせ用途)や上記光学部材が用いられた製品(光学製品)の製造用途などに用いられる光学用粘着シートである。
【0115】
本発明の粘着シートは、紫外線吸収性に優れるので、本発明の粘着シートを含む光学製品で紫外線への対策が求められる場合、本発明の粘着シート以外の部材に紫外線吸収剤を含有させなくてもよいという利点がある。また、本発明の粘着シートは、透明性に優れるので、本発明の粘着シートを含む光学製品の外観に悪影響を与えにくい。
【0116】
なお、光学フィルム等の部材に紫外線吸収剤を添加する場合、少量のフィルム使用量では大変コストの高いものとなるが、本発明の粘着シートは紫外線カット性が付与されているので、光学フィルム等の他の光学部材に紫外線吸収剤を添加しなくてもよい。このため、本発明の粘着シートによれば、コスト面で優れ、容易に紫外線吸収性能を付与することが可能である。
【0117】
上記光学部材とは、光学的特性(例えば、偏光性、光屈折性、光散乱性、光反射性、光透過性、光吸収性、光回折性、旋光性、視認性など)を有する部材をいう。上記光学部材としては、光学的特性を有する部材であれば特に限定されないが、例えば、表示装置(画像表示装置)、入力装置等の機器(光学機器)を構成する部材又はこれらの機器に用いられる部材が挙げられ、例えば、偏光板、波長板、位相差板、光学補償フィルム、輝度向上フィルム、導光板、反射フィルム、反射防止フィルム、透明導電フィルム(ITOフィルム)、意匠フィルム、装飾フィルム、表面保護板、プリズム、レンズ、カラーフィルター、透明基板や、さらにはこれらが積層されている部材(これらを総称して「機能性フィルム」と称する場合がある)などが挙げられる。なお、上記の「板」及び「フィルム」は、それぞれ板状、フィルム状、シート状等の形態を含むものとし、例えば、「偏光フィルム」は、「偏光板」、「偏光シート」を含むものとする。
【0118】
上記光学部材としては、特に限定されないが、例えば、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、金属薄膜などからなる部材(例えば、シート状やフィルム状、板状の部材など)などが挙げられる。なお、本発明における「光学部材」には、上記の通り、被着体である表示装置や入力装置の視認性を保ちながら加飾や保護の役割を担う部材(意匠フィルム、装飾フィルムや表面保護フィルム等)も含むものとする。
【実施例】
【0119】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0120】
実施例1
モノマー成分として、アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA):63重量部、メタクリル酸メチル(MMA):9重量部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP):15重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA):13重量部、及び重合溶媒として酢酸エチル:175重量部を、セパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら1時間攪拌した。このようにして重合系内の酸素を除去した後、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル:0.2重量部を加え、63℃に昇温して10時間反応させた。その後、酢酸エチルを加え、固形分濃度36重量%のアクリル系ポリマー溶液を得た。
なお、上記アクリル系ポリマー溶液におけるアクリル系ポリマーの重量平均分子量は、85万であった。
【0121】
次に、上記アクリル系ポリマー溶液に、上記アクリル系ポリマー:100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤(商品名「タケネート D110N」、三井化学株式会社製、有効成分量75%):0.528重量部、シランカップリング剤(商品名「KBM403」、信越化学工業株式会社製、有効成分量100%):0.054重量部、紫外線吸収剤(商品名「Tinuvin 477」、BASF社製、有効成分量80%、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤):2.700重量部、光安定剤(商品名「Tinuvin 123」、BASF社製、有効成分量100%):0.360重量部を加えて混合し、アクリル系粘着剤組成物を得た。
【0122】
次に、上記アクリル系粘着剤組成物を、表面が剥離処理されたポリエチレンテレフタレートセパレーター(PETセパレーター)(商品名「MRF75」、三菱樹脂株式会社製)の剥離処理面上に、乾燥後の厚みが50μmとなるように塗布し、60℃で1分間の加熱乾燥および140℃で1分間の加熱乾燥を行い、さらに、23℃で120時間エージングを行って、粘着シート(アクリル系粘着剤層/剥離フィルムの構成を有する基材レス粘着シート)を得た。
【0123】
比較例1
実施例1と同様にして、アクリル系ポリマー溶液を得た。
次に、上記アクリル系ポリマー溶液に、上記アクリル系ポリマー:100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤(商品名「タケネート D110N」、三井化学株式会社製、有効成分量75%):0.528重量部、シランカップリング剤(商品名「KBM403」、信越化学工業株式会社製、有効成分量100%):0.054重量部を加えて混合し、アクリル系粘着剤組成物を得た。
そして、上記粘着剤組成物を用いて、実施例1と同様にして、粘着シート(剥離フィルムの一方の面に粘着剤層を有する基材レス粘着シート)を得た。
【0124】
(測定)
実施例及び比較例で得た粘着シートについて、以下の測定を行った。なお、その結果を表1に示した。
【0125】
(1)ヘイズ
粘着シートの粘着剤層表面を、スライドガラス(商品名「MICRO SLIDE GLASS」、品番「S」、松浪硝子株式会社製、厚さ1.3mm、全光線透過率91.8%、ヘイズ0.1%、水縁磨)に貼り付け、温度23℃、湿度50%RHの環境下で30分間放置して、放置後剥離フィルムを取り除き、試験片とした。
上記試験片のヘイズを、23℃、50%RHの環境下において、ヘイズメーター(商品名「HM−150」、株式会社村上色彩技術研究所製)を用いて測定した。
ヘイズの測定は、JIS K 7136に準じて行った。
【0126】
(2)全光線透過率(波長400〜780nmの光(可視光)の透過率)、波長380nmの光の透過率
粘着シートの粘着剤層表面を、スライドガラス(商品名「MICRO SLIDE GLASS」、品番「S」、松浪硝子株式会社製、厚さ1.3mm、全光線透過率91.8%、ヘイズ0.1%、水縁磨)に貼り付け、温度23℃、湿度50%RHの環境下で30分間放置して、放置後剥離フィルムを取り除き、試験片とした。
上記試験片の各波長の光の透過率を、23℃、50%RHの環境下において、ヘイズメーター(商品名「HM−150」、株式会社村上色彩技術研究所製)を用いて測定した。
光の透過率の測定は、JIS K 7361−1に準じて行った。
【0127】
(3)接着力(180°引き剥がし接着力)
粘着シートの粘着剤層表面を、裏打ち用基材に貼り合わせて裏打ちし、幅20mm×長さ100mmのサイズに切り出して、試験片とした。
上記試験片より剥離フィルムを取り除き、試験片を被着体(ガラス板、又は、PETフィルム)に、2kgローラー、1往復の条件で圧着し、貼り合わせ、23℃、50%RHの雰囲気下で30分間エージングした。
その後、JIS Z0237(2000)に準拠して、23℃、50%RHの雰囲気下、引張試験機(商品名「TG−1kN」、ミネベア株式会社製)を用いて、引張速度300mm/分、剥離角度180°の条件で、被着体から上記試験片を引き剥がし、接着力(180°引き剥がし接着力)(N/20mm)を測定した。
なお、上記ガラス板として、ソーダライムガラス(松浪ガラス工業株式会社製)を使用し、また、上記PETフィルムとして、PETフィルム(商品名「ルミラーS−10♯100」、東レ株式会社製)を使用した。
また、上記裏打ち基材として、ガラス板に対する接着力を測定する場合にはPETフィルム(商品名「ルミラーS−10♯25」、東レ株式会社製)を使用し、PETフィルムに対する接着力を測定する場合にはPETフィルム(商品名「A4100」、東洋紡績株式会社製、表面に易接着処理がなされたPETフィルム、厚み125μm)を使用した。
【0128】
(4)ゲル分率
ゲル分率は、上述の(ゲル分率の測定方法)により、求めた。
【0129】
(5)b*値(L***表色系のb*値)
粘着シートの粘着剤層表面を、スライドガラス(商品名「MICRO SLIDE GLASS」、品番「S」、松浪硝子株式会社製、厚さ1.3mm、全光線透過率91.8%、ヘイズ0.1%、水縁磨)に貼り付け、温度23℃、湿度50%RHの環境下で放置して、放置後剥離フィルムを取り除き、試験片とした。
上記試験片のb*値を、簡易型分光色差計(商品名「DOT−3C」、株式会社村上色彩技術研究所製)を用いて測定した。
*値は、JIS Z 8729に準じて行った。
なお、b*値が2.0以下であると、粘着テープを使用した製品の外観に悪影響を及ぼしにくくなり、好ましい。
【0130】
【表1】

【0131】
また、実施例1及び比較例1で得られた粘着シートについて、上記「(2)全光線透過率(波長(400〜780)nmの光(可視光)の透過率)、波長380nmの光の透過率」と同様の方法により、波長280〜780nmの範囲で、各波長を有する光の透過率を求め、その結果を図1のグラフに示した。
【0132】
(アクリル系ポリマーと紫外線吸収剤の相溶性についての参考試験)
以下に、アクリル系ポリマーと紫外線吸収剤の相溶性を示す参考実験例を示す。
【0133】
相溶性についての予備試験
下記表2に示したモノマー組成比となるように、モノマー成分(アクリル酸2メトキシエチル(2MEA)、アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(4HBA)、アクリル酸エチル(EA)、メタクリル酸メチル(MMA)、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA))を選択して、モノマー成分100重量部及び重合溶媒として酢酸エチル:200重量部のモノマー混合液を得た。
上記モノマー混合液をセパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら1時間攪拌した。このようにして重合系内の酸素を除去した後、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル:0.2重量部を加え、63℃に昇温して10時間反応させた。その後、酢酸エチルを加え、固形分濃度36重量%のポリマー溶液(ポリマーAのポリマー溶液、ポリマーBのポリマー溶液、ポリマーCのポリマー溶液)を得た。
次に、上記ポリマー溶液に、紫外線吸収剤を4重量部添加し攪拌して、目視により、白濁の発生の有無を確認した。
そして、白濁を生じない場合を相溶性良好(○)と評価し、白濁を生じる場合を相溶性不良(×)と評価した。
その結果を、表3に示した。
【0134】
【表2】

【0135】
【表3】

上記表3において、「短波長」は「波長が330nmの光」であり、「長波長」は「波長が380nmの光」である。また、紫外線吸収性の欄における「○」は光の吸収性が良好であることを示し、「×」は光の吸収性が不良であることを示す。
なお、表3中の「−」は、評価を行わなかったことを示す。
また、上記表3中の略語は以下の通りである。
Tinuvin 326:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(商品名「Tinuvin 326」、BASF社製)
Tinuvin 477:ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(商品名「Tinuvin 477」、BASF社製)
Tinuvin 384−2:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(商品名「Tinuvin 384−2」、BASF社製)
Tinuvin 479:ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(商品名「Tinuvin 479」、BASF社製)
Chimassorb 81:ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(商品名「Chimassorb 81」、BASF社製)
Tinuvin 109:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(商品名「Tinuvin 479」、BASF社製)
スミソーブ 130」:ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(商品名「スミソーブ 130」、住友化学株式会社製)
スミソーブ 300:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(商品名「スミソーブ 300」、住友化学株式会社製)
スミソーブ 350:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(商品名「スミソーブ 350」、住友化学株式会社製)
Tinuvin 400:ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(商品名「Tinuvin 400」、BASF社製)
Tinuvin PS:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(商品名「Tinuvin PS」、BASF社製)
Tinuvin 405:ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(商品名「Tinuvin 405」、BASF社製)
【0136】
上記実施例1は、アクリル系ポリマーと紫外線吸収剤の相溶性が良好な組み合わせであるポリマーCと紫外線吸収剤(商品名「Tinuvin 477」、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、BASF社製)を用いて行った。
【0137】
表3に示すように、実施例1で用いた、アクリル系ポリマーと紫外線吸収剤との組み合わせ以外でも、所定のアクリル系ポリマーと紫外線吸収剤との組み合わせについては溶解性が良好であるため、実施例1と同様の効果を奏することは容易に推測し得る。つまり、当業者であれば、これらの結果から、実施例1に記載の具体的な組み合わせ以外であっても、本願発明を実施し得る。
【0138】
(参考試験)
粘着シートについて、下記の耐光性試験を行い、耐光性の評価を行った。また、耐光性について、光安定剤が耐光性に及ぼす効果を示した。なお、耐光性試験に際して下記の実施例2〜6の粘着シートをさらに作製した。試験の結果は、表4に示した。
【0139】
実施例2
アクリル系粘着剤組成物を、乾燥後の厚みが12μmとなるように塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、粘着シート(剥離フィルムの一方の面に粘着剤層を有する基材レス粘着シート)を得た。
【0140】
実施例3
アクリル系ポリマー溶液に、光安定剤(商品名「Tinuvin 123」、BASF社製)を加えなかったこと以外は、実施例2と同様にして、粘着シート(剥離フィルムの一方の面に粘着剤層を有する基材レス粘着シート)を得た。
【0141】
実施例4
光安定剤(商品名「Tinuvin 123」、BASF社製)の代わりに酸化防止剤(商品名「Irganox 1010」、BASF社製)を使用したこと以外は、実施例2と同様にして、粘着シート(剥離フィルムの一方の面に粘着剤層を有する基材レス粘着シート)を得た。
【0142】
実施例5
光安定剤(商品名「Tinuvin 123」、BASF社製)の量を0.720重量部としたこと以外は、実施例2と同様にして、粘着シート(剥離フィルムの一方の面に粘着剤層を有する基材レス粘着シート)を得た。
【0143】
実施例6
光安定剤(商品名「Tinuvin 123」、BASF社製)の量を1.080重量部としたこと以外は、実施例2と同様にして、粘着シート(剥離フィルムの一方の面に粘着剤層を有する基材レス粘着シート)を得た。
【0144】
耐光性試験
粘着シートの粘着剤層表面を、PETフィルム(「商品名「ルミラーS−10♯25」、東レ株式会社製)に貼り合わせて、幅20mm×長さ100mmのサイズに切り出し、温度23℃、湿度50%RHの環境下で30分間放置して、積層体(PETフィルム/アクリル系粘着剤層/剥離フィルムの積層体)とした。
サンシャインカーボンアーク式耐候性試験機(商品名「WEL−3SUN−H」スガ試験機株式会社製)に上記積層体を投入して、光を照射して試験を開始した。なお、耐光性試験を開始した時点を耐光性試験における「初期」とした。
次に、「初期」、「試験開始から200時間後」(200時間後)、「試験開始から500時間後」(500時間後)、「試験開始から1000時間後」(1000時間後)の、下記の伸び試験(破断伸び試験)により求められる伸び(破断伸び)を求めた。その結果を表4に示した。
この各時間の伸び量より、PETフィルムの劣化の発生や程度が推測され、このPETフィルムの劣化の発生や程度より、粘着シートの耐光性が推測される。耐光性が優れる場合にはPETフィルムの劣化の程度が小さくなり、耐光性が劣る場合にはPETフィルムの劣化の程度が大きくなると推測されるためである。
【0145】
伸び試験(破断伸び試験)
引張試験機(商品名「TG−1kN」、ミネベア株式会社製)を用い、JIS K 6767の引張強さ及び伸びの項に準じて、伸び(破断伸び)(%)を求めた。
なお、伸び試験を行う際の試験片は、上記積層体(PETフィルム/粘着剤層/剥離フィルムの積層体)より剥離フィルムを除いた構成である、PETフィルム/粘着剤層の積層構成を有する。
【0146】
【表4】

【0147】
上記より、光安定剤が添加されていると、より耐光性(光に対する耐性)が向上することが確認できた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
全光線透過率が85%以上であり、
波長380nmの光の透過率が5%以下であり、
ヘイズが3%以下であることを特徴とする粘着シート。
【請求項2】
アクリル系ポリマー及びトリアジン系紫外線吸収剤を含有する粘着剤層を有する請求項1記載の粘着シート。
【請求項3】
前記アクリル系ポリマーが、モノマー構成単位として、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び/又は(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルを含む請求項2記載の粘着シート。
【請求項4】
前記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合と前記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルの割合との合計が30重量%以上である請求項3記載の粘着シート。
【請求項5】
前記アクリル系ポリマーが、モノマー構成単位として、分子内に窒素原子を有するモノマーを含む請求項2〜4の何れか1項に記載の粘着シート。
【請求項6】
前記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、分子内に窒素原子を有するモノマーの割合が1〜30重量%である請求項5記載の粘着シート。
【請求項7】
前記アクリル系ポリマーが、モノマー構成単位として、分子内に水酸基を有するモノマーを含む請求項2〜6の何れかの1項に記載の粘着シート。
【請求項8】
前記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、前記分子内に水酸基を有するモノマーの割合が0.5〜25重量%である請求項7記載の粘着シート。
【請求項9】
前記トリアジン系紫外線吸収剤の含有量が、前記アクリル系ポリマー100重量部に対して、1〜10重量部である請求項2〜8の何れか1項に記載の粘着シート。
【請求項10】
光学用粘着シートである請求項1〜9の何れか1項に記載の粘着シート。

【図1】
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【公開番号】特開2013−75978(P2013−75978A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−216301(P2011−216301)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】