説明

粘着剤組成物、それを用いた偏光板及び液晶表示装置

本発明は、粘着剤組成物、それを用いた偏光板及び液晶表示装置に関し、より詳しくは、(A)アクリル系共重合体;及び(B)構造中にメソゲンコアを含有する液状の光学異方性化合物を含む粘着剤組成物に関する。本発明に係る構造中に、メソゲンコアを含有する液状の光学異方性化合物は、溶解度及び粘着樹脂との相溶性に優れ、これを含む粘着剤組成物は偏光板の収縮によって生じる応力を緩和し、負の複屈折を效果的に光学補償する。従って、前記粘着剤組成物を含む偏光板及び液晶表示装置は、長時間使用しても応力集中による光漏れ現象を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着剤組成物に関する。さらに詳しくは、高温または高温高湿条件下で発生しうる耐久信頼性などの低下を引き起こさずに、光学補償及び応力緩和特性が付与された粘着剤組成物、それを用いた偏光板及び液晶表示装置(LCD)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、液晶表示装置(LCD)を製造するために、基本的に液晶を含む液晶セルと偏光板とが必要とされ、これらを接合するための適切な接着層または粘着層を使用しなければならない。さらに、液晶表示装置 の機能を向上させるために、位相差板、広視野角補償板または輝度向上フィルムなどを付加的に偏光板に付着して使用できる。
【0003】
液晶表示装置を形成する主要構造は、一定に配列されている液晶層;及び透明電極層を含む透明なガラス板またはプラスチック系板状素材で構成されている液晶セルに基準に、粘着層または接着層に合体されている、多層構造の偏光板;位相差板;及び追加の機能性フィルム層;などを含むことが一般的である。
【0004】
このとき、偏光板は、一定の方向に配列されたヨード系化合物または二色性偏光物質を含む構造を有する。これらの偏光素子を保護するために、両面にトリアセチルセルロース(TAC)系など保護フィルムを使用して多層が形成される。また、偏光板は、一方性分子配列を有する位相差フィルムや液晶型フィルムなどの広視野角補償フィルムを付加的に含んでいてもよい。
【0005】
前述した各フィルムは、互いに異なる分子構造及び組成を有する材料でつくられるため、互いに異なる物理的特性を有している。特に、高温または高温高湿条件下では、一方性分子配列を有する材料の収縮または膨脹による寸法安定性が足りなくなる。その結果、偏光板が粘着剤によって固定されている場合に、高温または高温高湿条件下での偏光板の収縮または膨脹によりトリアセチルセルロース(TAC)層に応力が集中し、複屈折が生じて、光漏れが発生される。このような場合、通常的に収縮されたトリアセチルセルロース(TAC)層によって全体的に負の複屈折が現れる。
【0006】
このような光漏れ現象は、偏光板に固定されている粘着剤の応力緩和特性を調節し、残留応力が残らないようにすることによって抑制できるが、これは使われる粘着剤が未架橋構造の場合に達成可能である。
【0007】
しかし、粘着層は耐久信頼性を保持するために、高い高温凝集力が必要とされ、そのために部分架橋された粘弾性体(viscoelastic material)形態で使用され、これにより、適した粘着特性を示すようになる。
【0008】
従って、部分架橋された粘弾性体形態で使用されている粘着層は、与えられた応力下で残留応力を有することになり、架橋構造内の高分子が特定方向に配向され、複屈折(Birefringence)を示すようになる。このような配向下で、粘着剤は負の複屈折を示すことになる。
【0009】
最近、 液晶表示装置パネルの大型化に伴って偏光板も大型化され、これにより、耐熱または耐湿熱条件で偏光板の収縮及び粘着層の残留応力も大きくなって、全体的に負の複屈折が大きくなり、結果的に、光漏れ現象も激しくなってきた。
【0010】
特許文献1は、高分子量アクリル系ポリマーと分子量30,000以下の低分子量アクリル系ポリマーとを混合し、偏光板から生じる応力に対する緩和特性を付与することによって、光漏れ現象を改善する方法を開示している。特許文献2は、残留応力下で正の複屈折を示す低分子量体を混入して、残留応力下でアクリル系粘着層が示す負の複屈折を補正する方法を開示している。
【0011】
しかし、このような低分子量体は粘着剤との相溶性の問題を有しており、過量を使用すると、粘着剤との相分離現象が現れ、光透過性や耐久性に問題が生じるおそれがある。
【0012】
特許文献3及び4は、側鎖に芳香族基を含有するアクリル系単量体を導入して、粘着剤層の屈折率を調節する方法について記載している。しかし、前記方法は多量の芳香族含有アクリル系単量体が必要とされ、多量の芳香族含有アクリル系単量体によって粘着剤の粘着力が過度に増大し、偏光板用粘着剤の主要機能である再剥離性に悪影響を及ぼすようになる。また、多量の芳香族含有アクリル系単量体の導入によって粘着剤の耐久性が低下される可能性がる。
【0013】
従って、偏光板用粘着剤の主要機能である耐久信頼性及び再剥離性等の主要特性を変えずに、光漏れを最大限抑制するためには、粘着層に優れた応力緩和機能を付与すると同時に、残留応力により現れる粘着剤の負の複屈折を正の複屈折に調節する光学補償を遂行する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開平10−279907号
【特許文献2】韓国公開特許第2003−0069461号
【特許文献3】特開2002−173656号
【特許文献4】特開2003−013029号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、前述の従来技術の問題点を解決するためのものであり、偏光板の収縮または膨脹による残留応力を緩和でき、粘着剤と相溶性に優れた光学異方性化合物を含み、高温または高温高湿条件下で発生しうる粘着耐久信頼性などの低下を引き起こさずに、残留応力の不均一な分布による光漏れ現象が改善された粘着剤組成物、前記組成物を用いた偏光板及び液晶表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、(A)アクリル系共重合体;及び(B)構造中にメソゲンコアを含有する液状の光学異方性化合物を含む粘着剤組成物を提供する。
【0017】
本発明は、前記課題を解決するための別の手段として、偏光フィルム;及び前記偏光フィルムの一面または両面に形成される粘着層;を含む偏光板を提供する。
【0018】
本発明は、前記課題を解決するためのさらに別の手段として、本発明に係る偏光板を液晶セルの一面または両面に接合した液晶パネルを含む液晶表示装置を提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る構造中に、メソゲンコアを含有する液状の光学異方性化合物は溶解度及び粘着樹脂との相溶性に優れ、これを含む粘着剤組成物は偏光板の収縮により生じる応力を緩和させ、負の複屈折を效果的に光学補償する。従って、前記粘着剤組成物を含む偏光板及び液晶表示装置は長時間使用しても応力集中による光漏れ現象を防止できる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、(A)アクリル系共重合体;及び(B)構造中にメソゲンコアを含有する液状の光学異方性化合物を含む粘着剤組成物に関するものである。
【0021】
一般的に、固形の光学異方性物質を使用する場合には、偏光板の収縮により生じる複屈折特性を效果的に相殺できる。しかし、固形の光学異方性物質は溶媒に対する溶解度が低く、粘着剤樹脂との相溶性に問題があって、粘着剤組成物内に少量含有されなければならなく、これにより、不十分な応力緩和の効果が示される。
【0022】
しかし、本発明によると、構造中にメソゲンコアを有する液状の光学異方性化合物が溶媒に対する溶解度及び樹脂との相溶性に優れるため、それを含む粘着剤組成物は偏光板の収縮により生じる応力緩和特性及び光学補償効果を同時に具現できる。
【0023】
以下、本発明に係る組成物の構成成分を具体的に説明する。
【0024】
(A)アクリル系共重合体
本発明に係る(A)アクリル系共重合体は、主成分として、アルキルの炭素数が1〜14のアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体70〜99.9重量部を含むことが好ましい。
【0025】
前記アルキルの炭素数が1〜14のアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体の具体的な種類は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、またはテトラデシル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、これらを単独または2種以上混合して使用可能である。アルキル基の炭素数が前記範囲外のときは、粘着剤のガラス転移温度(Tg)が高くなるか、または粘着性の調節が難しくなるので、1〜14が好ましい。
【0026】
また、本発明に係るアクリル系共重合体は前記のアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体と共に下記一般式(1)で示されるビニル系単量体20重量部以下を共重合成分として含んでいてもよい。
【化1】

[式中、
は水素またはアルキルを表し、
はシアノ、アルキルで置換又は非置換されたフェニル、アセチルオキシ、またはCOR(ここで、Rはアルキルまたはアルコキシで置換又は非置換されたアミノ、またはグリシジルオキシを表す。)を表す。
【0027】
〜Rの定義中、アルキルは炭素数1〜6の低級アルキルであってもよく、より好ましくはメチルまたはエチルであってもよい。また、Rの定義でアルコキシは炭素数1〜6のアルコキシであってもよく、より好ましくはメトキシ、エトキシまたはブトキシであってもよい。
【0028】
前記式(1)で示されるビニル系単量体の具体的な例は、スチレンまたはアルファ(α)メチルスチレンなどのスチレン系単量体;ビニルアセテートなどのカルボン酸ビニルエステル;(メタ)アクリルアミドまたはN−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどの窒素含有ビニル系単量体などが挙げられ、これらは単独または2種以上混合して使用可能である。
【0029】
前記ビニル系単量体の含量が20重量部を超えると、粘着剤組成物の柔軟性が低下され、剥離力が低下されるおそれがある。
【0030】
また、本発明に係るアクリル系共重合体は、前記アルキル基の炭素数が1〜14のアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体と共に、架橋性官能基含有単量体0.1〜10重量部を含んでいてもよい。前記架橋性官能基含有単量体の量が過度の場合、粘着性が低下され、剥離力が低下する可能性がある。
【0031】
前記架橋性官能基含有単量体の具体的な例は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、または2−ヒドロキシプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどの水酸基を含む単量体;アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸二量体、イタコン酸、またはマレイン酸などのカルボキシル基を含む単量体;及びアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、またはN−ビニルカプロラクタムなどの窒素含有単量体が挙げられ、これらは単独または2種以上混合して使用可能である。
【0032】
また、本発明に係る(A)アクリル系共重合体は重量平均分子量が800,000〜2,000,000が好ましい。前記重量平均分子量が800,000未満の場合には、凝集力が足りなくなり耐久信頼性が低下されるおそれがあり。200,000を超えると粘着剤の架橋度が増大し、応力緩和特性が低下されるおそれがある。
【0033】
アクリル系共重合体の製造方法は特に限定されなく、例えば、溶液重合法、光重合法、バルク重合法、サスペンション重合法またはエマルジョン重合法によって製造することができる。好ましくは、アクリル系共重合体は溶液重合法によって製造し、重合温度は50℃〜140℃が好ましく、単量体が均一に混合された状態で重合開始剤を添加することが好ましい。
【0034】
このような重合開始剤は、アゾビスイソブチロニトリルまたはアゾビスシクロヘキサンカルボニトリルなどのアゾ系重合開始剤;及び過酸化ベンゾイルまたは過酸化アセチルなどの過酸化物を単独または混合して使用可能である。
【0035】
(B)構造中にメソゲンコアを含有する液状の光学異方性化合物
本発明の粘着剤組成物は、構造中にメソゲンコアを含有する液状の光学異方性化合物を含み、偏光板の収縮または膨脹に伴う応力を緩和し、負の複屈折を光学補償して、光漏れ現象を改善することを特徴とする。
【0036】
本発明に係る光学異方性化合物は、構造中にメソゲンコアを含有して正の複屈折を示し、融点が室温以下、即ち、室温で液状であるので、溶媒に対する溶解度及び相溶性に優れている。
【0037】
前記光学異方性化合物に含有されるメソゲンコアは下記式(2)で示されることが好ましい。
【化2】

{式中、

[式中、
ZはC−WまたはNであり;
〜Q16及びWは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、−R、−OR、−NHR、−NR4R、−C(=O)R、-SR、−SOR、−SO、-C(=O)NR、−NRC(=O)R、−C(=O)OR、−OC(=O)R、または-OC(=O)ORであり;
(式中、Rは水素、一つ以上のハロゲンで置換又は非置換されたC−C20のアルキル、一つ以上のハロゲンで置換又は非置換されたC−C20のアルケニル、一つ以上のハロゲンで置換又は非置換されたC−C20のアルキニル、または−(RO)(ここで、RはC〜Cのアルキレンであり、RはC−Cのアルキルであり、qは1〜5の整数である。)である。)]
l、m、n及びoは、それぞれ独立して、0〜2の整数であり、l+m+n+oは2つ以上の整数であり;
、G、及びGは、それぞれ独立して、単一結合、−O−、−NR−、−S−、−SO−、−SO−、C−Cのアルキレン、C−Cのアルケニレン、C−Cのアルキニレン、−U−T−V−または−(R)SiMe−であり、
[式中、
−T−はカルボニル(−C(=O)−)であり、
U及びVはそれぞれ、単一結合、−O−、−NR−、−S−、−(CH−、−O(CH−、または−(CHO−であり、
pは1〜5の整数であり、
はC−Cのアルキルであり、
Meはジメチル基である。]}
前記式(2)で示されるメソゲンコアはこれに制限されるものではないが、ビフェニル、トレイン(tolein)及び/又はベンゼン環を3個以上、好ましくは3個を含んでいても良い。
また、前記Q〜Q16、及びWは好ましくは、それぞれ独立して、水素、C−C20のアルキル、C−C20のフッ素アルキル、C−C20のアルケニル、C−C20のフッ素アルケニル、C−C20のアルキニル、C−C20のフッ素アルキニルであり、
前記G、G、及びGは、それぞれ独立して、単一結合、−CH=CH−、−C≡C−、−U−T−V−または−(R)SiMe−であり、好ましくは単一結合、−C≡C−、−(R)SiMe−、−(CH−、−(CHC(=O)O−、−C(=O)O−又は−OC(=O)−である。
ここで、pは1〜5の整数である。
【0038】
本発明に係る粘着剤組成物の構成成分として、構造中にメソゲンコアを含有する液状の光学異方性化合物の含量は、アクリル系共重合体100重量部に対して、5〜30重量部が好ましい。前記含量が5重量部未満のとき粘着剤による光学補償効果が低下される。また、前記含量が30重量部を超えると過量使用により相溶性が悪化し、耐久信頼性に問題が生じて、正の複屈折が、偏光板の収縮により発生する負の複屈折より大きくなり、光漏れ現象が現れる可能性がある。
【0039】
本発明に係る粘着剤組成物は、前記成分以外にアクリル系共重合体を架橋させるためにアクリル系共重合体100重量部に対して、多官能性架橋剤0.01〜5重量部を含むことが好ましい。前記含量が0.01重量部未満のとき粘着剤の架橋度が低く、耐久信頼性が低下されるおそれがあり、5重量部を超えると粘着剤の架橋度が高く、耐久信頼性が低下されるおそれがある。
【0040】
前記多官能性架橋剤は、イソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、アジリジン系化合物、及び金属キレート系化合物よりなる群から選択された1種以上を使用でき、好ましくはイソシアネート系化合物を使用可能である。
【0041】
前記イソシアネート系化合物は、特に制限されないが、例えば、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、及びこれらとトリメチロールプロパンなどのポリオールとの反応物よりなる群から選択される1種以上を使用可能である。
【0042】
前記エポキシ系化合物も特に制限されないが、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、トリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、N,N,N',N'−テトラグリシジルエチレンジアミン、及びグリセリンジグリシジルエーテルよりなる群から選択される1種以上を使用可能である。
【0043】
前記アジリジン系化合物も特に制限されないが、例えば、N,N'−トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカルボキサミド)、N,N'−ジフェニルメタン−4、4'−ビス(1−アジリジンカルボキサミド)、トリエチレンメラミン、ビスイソプロタロイル−1−(2−メチルアジリジン)、及びトリ−1−アジリジニルホスフィンオキシドよりなる群から選択される1種以上を使用可能である。
【0044】
前記金属キレート系化合物も特に制限されないが、例えば、アルミニウム、鉄、亜鉛、スズ、チタン、アンチモン、マグネシウム及び/又はバナジウムなどの多価金属がアセチルアセトンまたはアセト酢酸エチルに配位した化合物よりなる群から選択される1種以上を使用可能である。
【0045】
前記多官能性架橋剤は、粘着剤組成物と粘着層の形成のための配合過程で、均一なコーティングのために、架橋剤の官能基による架橋反応が起きるべきではない。前記コーティング作業が終了し、乾燥及び熟成後、架橋構造が形成され、強い弾性と凝集力を有する粘着層を得ることができる。
【0046】
また、本発明に係る粘着剤組成物は、ガラス板と接着するとき、接着安定性を向上し、耐熱耐湿特性をさらに向上するために、さらにシラン系カップリング剤を含んでいても良い。特にシラン系カップリング剤は高温高湿下で長時間放置されたとき、接着信頼性を向上させる役割を果たしている。
【0047】
前記シラン系カップリング剤の含量は、アクリル共重合体100重量部に対して、0.005〜5重量部が好ましい。前記含量が0.005重量部未満のとき粘着信頼性向上効果が十分に強化されないおそれがあり、5重量部を超えると耐久信頼性が低下されるおそれがある。
【0048】
前記シラン系カップリング剤化合物には、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、またはγ−アセトアセテートプロピルトリメトキシシランなどが挙げられ、これらは単独または2種以上混合して使用可能である。
【0049】
本発明は、粘着性能を調節するために粘着性付与樹脂をさらに含んでいても良く、その含量はアクリル系共重合体100重量部に対して、1〜100重量部が好ましい。前記含量が1重量部未満のとき粘着性付与機能が乏しくなり、100重量部を超えると粘着剤の相溶性または凝集力が減る可能性がある。
【0050】
前記粘着性付与樹脂の例には、(水素化)ハイドロカーボン系樹脂、(水素化)ロジン樹脂、(水素化)ロジンエステル樹脂、(水素化)テルペン樹脂、(水素化)テルペンフェノール樹脂、重合ロジン樹脂、または重合ロジンエステル樹脂などが挙げられ、これらは単独または2種以上混合して使用可能である。
【0051】
さらに、本発明の組成物は、発明の効果に影響を及ぼさない範囲内で、可塑剤、エポキシ樹脂、硬化剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、調色剤、補強剤、充填剤、消泡剤及び界面活性剤よりなる群から選択された一つ以上の添加剤を適宜含んでいても良い。
【0052】
また、本発明は、偏光フィルム;及び前記偏光フィルムの一面または両面に形成される粘着層;を含む偏光板に関するものである。
【0053】
本発明の偏光板は、偏光フィルムの一方または両方面に前記粘着剤組成物により形成される粘着層を含み、偏光板を構成する偏光フィルムまたは偏光素子は特に制限されない。
【0054】
好ましくは、前記偏光フィルムは、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムにヨウ素または二色性染料などの偏光成分を加え、延伸することによって製造することができる。また、これらの偏光フィルムの厚さも特に制限されなく、通常的な厚さを形成していても良い。このとき、前記ポリビニルアルコール系樹脂はポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール及びエチレン、酢酸ビニル共重合体のケン化物などであっても良い。
【0055】
前記偏光フィルムの両面には、トリアセチルセルロースなどのセルロース系フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルム、ポリエーテルスルホン系フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系やノルボルネン構造を有するポリオレフィン系、エチレンプロピレン共重合体のようなポリオレフィン系などの保護フィルムが積層された多層フィルムなどを形成していても良い。このとき、これらの保護フィルムの厚さも特に制限されなく、通常的な厚さを形成していても良い。
【0056】
本発明において、偏光フィルムに粘着層を形成する方法は特に制限されなく、偏光フィルム表面に直接バーコーターなどを用いて、前記粘着剤を塗布、乾燥する方法、または前記粘着剤をまず、剥離性基材の表面に塗布し、乾燥した後、この剥離性基材の表面に形成された粘着剤層を偏光フィルム表面に転写し、続いて、熟成させる方法を適用することができる。
【0057】
また、本発明の偏光板には保護層、反射層、防眩層、位相差板、広視野角補償フィルム、及び輝度向上フィルムなどの追加機能を提供する層が1種以上積層されていても良い。
【0058】
また、本発明は、本発明に係る前記偏光板を液晶セルの一面または両面に接合した液晶パネルを含む液晶表示装置に関するものである。
【0059】
本発明に係る粘着剤が適用された偏光板は、通常的な液晶表示装置にいずれも適用可能であり、その液晶パネルの種類は特に限定されない。好ましくは、本発明に係る液晶表示装置は、前記粘着偏光板を液晶セルの一面または両面に接合した液晶パネルを含むことによって形成される。
【0060】
実施例
以下、実施例及び比較例を通して本発明を詳細に説明するが、これは発明の具体的理解を助けるためだけであり、本発明の範囲が実施例によって何ら限定されるものではない。
【0061】
<アクリル系共重合体>
製造例1
窒素ガスが還流され温度調節容易な冷却装置を付けた1L反応器に、下記表1に示した組成とともに、n−ブチルアクリレート(n−BA)98重量部、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート(2−HEMA)2重量部で構成される単量体の混合物を加え、溶剤として酢酸エチル(EAc)120重量部を加えた。酸素を除去するために、窒素ガスを60分間パージした後、温度を60℃に保持し、反応開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.03重量部を加え、8時間反応させた。反応後、混合物を酢酸エチル(EAc)で希釈し、固形分20重量%、重量平均分子量1,500,000を有するアクリル系共重合体を製造した。
【0062】
製造例2〜3
下記表1に示された組成を用いたことを除いては、前記製造例1と同様にして、アクリル系共重合体を製造した。
【表1】

【0063】
<構造中にメソゲンコアを含有する液状の光学異方性化合物>
製造例4
【化3】

【0064】
1.0当量の化合物1をDMF溶媒に溶かした後、1.2当量の2−エチルヘキシル−1−ブロミド(2)と1.5当量のKCOを加え、混合物を100℃で約4時間撹拌した。反応終了後、混合物をエーテルと水で後処理し、シリカゲルで精製することによって約87%の収率で化合物3を製造した。この1.0当量の化合物3をメタノール:水=1:1混合溶媒に溶かした後、2.0当量のNaOHを加え、混合物を80℃で約1時間撹拌した。反応終了後、混合物をエーテルと水で後処理して約95%の収率で化合物4を製造した。この安息香酸化合物(4)1.0当量と1.0当量の化合物5をCHClに溶かした。そこに、1.2当量のEDCと0.1当量のDMAPを加え、混合物を室温で約15時間撹拌した。反応終了後、混合物をCHClで後処理し、シリカゲルで精製して最終化合物6を85%以上の収率で得た。これをH−NMRで確認した。
【0065】
1HNMR (400MHz, CDCl3): d 0.85 - 1.00 (m, 6H), 1.40 (m, 4H), 1.42 - 1.60 (m, 4H), 1.80 (m, 1H), 3.98 (t, 2H), 7.22 (dd, 1H), 7.33 (d, 2H), 7.40 (t, 1H), 7.44(d, 1H), 7.48 (t, 2H), 7.63 (d, 2H), 7.68 (t, 2H), 7.77 (t, 1H), 7.84 (d, 1H)
【0066】
製造例5
【化4】

【0067】
1.2当量のブチルエチレン(化合物7)を、1.0当量のHPtCl・HO及び1.2当量のHSiMeClの混合液に加え、0℃で3時間撹拌した。反応終了後、混合物をエーテルと水で後処理し、シリカゲルで精製することによって約87%の収率で化合物8を製造した。次いで、1.5当量の化合物8に、1.5当量のn−ブチルリチウム(n−BuLi)及び1.0当量の化合物9を加え、−78℃で6時間撹拌し、エーテルと水で後処理し、シリカゲルで精製することによって約72%の収率でヘキシルジメチルシリルヨウ化フェニル(化合物10)を製造した。
【0068】
前記ヘキシルジメチルシリルヨウ化フェニル(10)2gを、6mol%のPdCl(PPh)2121.8mg、10mol%のヨウ化第1銅(CuI)110.2mg、DBU5.2mL及びTMS−アセチレン413.52μLをベンゼン25mlに溶かしたリフラックス(reflux)に入れ、6時間撹拌した。このようにして得られた溶液をセライトでろ過した後、減圧蒸留してシリカゲルで精製した。
【0069】
その結果、最終化合物11を80%の収率で得た。これをH−NMRで確認した(溶離液=n−ヘキサン)。
【0070】
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ (ppm) 0.27 (s, 6H), 0.76 (t, 4H), 0.89 (t, 4H), 1.32 (m, 18H), 7.51 (m, 8H)
【0071】
製造例6

【0072】
1.0当量の化合物12を1.2当量の化合物8及び1.5当量の2マンガン−ブチルリチウムに加え、80℃で6時間撹拌した。このようにして得られた溶液をセライトでろ過した後、減圧蒸留してシリカゲルで精製した。その結果、最終化合物11を80%の収率で得た。これをH−NMRで確認した(溶離液=n−ヘキサン)。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ (ppm) 0.27 (s, 6H), 0.76 (t, 4H), 0.89 (t, 4H), 1.32 (m, 18H), 7.51 (m, 8H)
【0073】
実施例1
1)配合工程
前記の製造例1で得られた高分子量アクリル系共重合体100重量部(固形分)と製造例4で得られた光学異方性化合物5重量部を均一に混合した後、多官能性架橋剤としてイソシアネート系トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物0.1重量部及びγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.1重量部を加えた。混合物を、コーティング性を考慮して適正の濃度で希釈し、均一に混合した後、離型紙にコーティングして乾燥した後、25μmの均一な粘着層を得た。
【0074】
2)積層工程
前記で得られた粘着層を厚さ185μmのヨード系偏光板に粘着加工し、室温で7日間老化した。
【0075】
実施例2〜8
下記表2に示された組成を使用したことを除いては、実施例1と同様にして配合及び積層工程を遂行した。
【0076】
比較例1〜6
下記表2に示された組成を使用したことを除いては、実施例1と同様にして配合及び積層工程を遂行した。
【表2】

(単位:重量部)
【0077】
試験例
前記実施例1〜8及び比較例1〜6で製造された粘着剤組成物の特性を評価するために、下記のような試験項目を検討し、その結果を下記表3に示した。
【0078】
1.相溶性
離型フィルムに粘着剤をコーティング及び乾燥後、相溶性が悪く、粘着剤が白濁され始めたかを確認した。この粘着剤を偏光板に付着した後、室温、低温(−20℃)、高温(50℃)で6カ月間保存しながら、光学異方性化合物の結晶化が起きるかを確認した。
【0079】
2.耐久信頼性
実施例及び比較例で製造された粘着剤がコーティングされた偏光板(90mm×170mm)をガラス基板(110mm×190mm×0.7mm)に両面で光学吸収軸がクロス状態で付着させた。この際、加えられた圧力は約5kg/cmであり、気泡や異物が生じないようにクリーンルームにて作業を行った。この試片の耐湿熱特性を評価するために、60℃の温度/90%の相対湿度条件下で1000時間放置した後、気泡や剥離の生成有無を確認した。耐熱特性は80℃の温度で1000時間間放置した後、気泡や剥離の様子を確認した。なお、試片の状態を評価する直前に、室温で24時間放置している。 信頼性に対する評価基準は下記の通りである。
○:気泡や剥離現象無し
△:気泡や剥離現象僅かに有り
×:気泡や剥離現象多数有り
【0080】
3.光透過均一性(光漏れ)
前記と同じ試片を用いて、光透過度の均一性を調べるためイに、バックライトを用いて暗室から光が漏れているかを確認した。光透過均一性を試験する方法としては、コーティングされた偏光板(200mm×200mm)をガラス基板(210mm×210mm×0.7mm)に90°交差して両面に付着して観察する方法を採択した。光透過性の均一性は下記のような基準で評価した。
◎:光透過性の不均一現象が肉眼で判断するのが難しい
○:光透過性の不均一現象が僅かに有り
△:光透過性の不均一現象が多少有り
×:光透過性の不均一現象が多数有り
【表3】

【0081】
前記表3を参考すると、本発明の実施例1〜8に示されるように、製造例4または製造例5のいずれか一つの方式で製造された光学異方性化合物を用いても、相溶性、耐久信頼性、光透過均一性(光漏れ特性)において、全て優れた特性を示していることがわかった。
【0082】
他方では、比較例1及び2のように光学異方性化合物を添加しない場合には、光透過均一性が乏しく、その結果、光漏れが現れた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)アクリル系共重合体;及び
(B)構造中にメソゲンコアを含有する液状の光学異方性化合物を含む、粘着剤組成物。
【請求項2】
前記アクリル系共重合体は、アルキル基の炭素数が1〜14のアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体70〜99.9重量部を含む、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項3】
前記アルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、及びテトラデシル(メタ)アクリレートよりなる群から選択される一つ以上である、請求項2に記載の粘着剤組成物。
【請求項4】
前記アクリル系共重合体は下記式(1)
【化1】

[式中、
は水素またはアルキルを表し、
はシアノ、アルキルで置換又は非置換されたフェニル、アセチルオキシ、またはCOR(ここで、Rはアルキルまたはアルコキシで置換又は非置換されたアミノ、またはグリシジルオキシを表す。)を表す。]で示される単量体を、さらに20重量部以下の量で含む、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項5】
式(1)で表されるビニル系単量体は、スチレン、アルファ(α)メチルスチレン、ビニルアセテート、(メタ)アクリルアミド、及びN−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドよりなる群から選択される一つ以上である、請求項4に記載の粘着剤組成物。
【請求項6】
前記アクリル系共重合体は、架橋性官能基含有単量体0.1〜10重量部を含む、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項7】
前記架橋性官能基含有単量体は、水酸基含有単量体、カルボキシル基含有単量体及び窒素含有単量体よりなる群から選択される一つ以上である、請求項6に記載の粘着剤組成物。
【請求項8】
前記水酸基含有単量体は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチレングリコール(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシプロピレングリコール(メタ)アクリレートよりなる群から選択される一つ以上である、請求項7に記載の粘着剤組成物。
【請求項9】
前記カルボキシル基含有単量体は、(メタ)アクリル酸、アクリル酸二量体、イタコン酸、及びマレイン酸よりなる群から選択される一つ以上である、請求項7に記載の粘着剤組成物。
【請求項10】
前記窒素含有単量体は、アクリルアミド、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルカプロラクタムよりなる群から選択される一つ以上である、請求項7に記載の粘着剤組成物。
【請求項11】
前記(A)アクリル系共重合体は重量平均分子量が、800,000〜2,000,000である、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項12】
前記(B)構造中にメソゲンコアを含有する液状の光学異方性化合物のメソゲンコアが、下記式(2)
【化2】

{式中、

ZはC−WまたはNであり;
〜Q16及びWは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、−R、−OR、−NHR、−NR、−C(=O)R、-SR、−SOR、−SO、-C(=O)NR、−NRC(=O)R、−C(=O)OR、−OC(=O)R、または-OC(=O)ORであり;
式中、Rは水素、一つ以上のハロゲンで置換又は非置換されたC−C20のアルキル、一つ以上のハロゲンで置換又は非置換されたC−C20のアルケニル、一つ以上のハロゲンで置換又は非置換されたC〜C20のアルキニルまたは−(RO)(ここで、RはC−Cのアルキレンであり、R6はC−Cのアルキルであり、qは1〜5の整数である。)である。)]
l、m、n及びoは、それぞれ独立して、0〜2の整数であり、l+m+n+oは2つ以上の整数であり;
、G、及びGは、それぞれ独立して、単一結合、−O−、−NR−、−S−、−SO−、−SO−、C−Cのアルキレン、C−Cのアルケニレン、C−Cのアルキニレン、−U−T−V−または−(R)SiMe−であり、
[式中、
−T−はカルボニル(−C(=O)−)であり、
U及びVはそれぞれ、単一結合、−O−、−NR−、−S−、−(CH−、−O(CH−、または−(CHO−であり、
pは1〜5の整数であり、
はC−Cのアルキルであり、
Meはジメチル基である。]}で示される、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項13】
式(2)示されるメソゲンコアは、ビフェニル、トレイン(tolein)またはベンゼン環3個以上を含む、請求項12に記載の粘着剤組成物。
【請求項14】
前記(B)構造中にメソゲンコアを含有する液状の光学異方性化合物の含量は、アクリル系共重合体100重量部に対して、5〜30重量部である、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項15】
前記(A)アクリル系共重合体100重量部に対して、多官能性架橋剤0.01〜5重量部をさらに含む、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項16】
前記多官能性架橋剤は、イソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、アジリジン系化合物、及び金属キレート系化合物よりなる群から選択された1種以上である、請求項15に記載の粘着剤組成物。
【請求項17】
前記(A)アクリル系共重合体100重量部に対して、シラン系カップリング剤0.005〜5重量部をさらに含む、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項18】
前記(A)アクリル系共重合体100重量部に対して、粘着性付与樹脂1〜100重量部をさらに含む、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項19】
偏光フィルム;及び
請求項1〜18のいずれか1項に記載の粘着剤組成物によって前記偏光フィルムの一面または両面に形成される粘着剤層を含む偏光板。
【請求項20】
前記偏光板は、さらに、保護層、反射層、位相差板、広視野角補償フィルム及び輝度向上フィルムよりなる群から選択される一つ以上の層をさらに含む、請求項19に記載の偏光板。
【請求項21】
請求項19に記載の偏光板を液晶セルの一面または両面に接合した液晶パネルを含むことを特徴とする液晶表示装置。

【公表番号】特表2011−522064(P2011−522064A)
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−506199(P2011−506199)
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際出願番号】PCT/KR2009/002132
【国際公開番号】WO2009/131393
【国際公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】