説明

精製カチオン性グアーの調製手順

以下の工程:a)100重量部のグアー粉を、20〜50重量%の水を含有する5〜500重量部の水とアルコールとの混合物中、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドおよび水酸化ナトリウムと反応させる工程、b)水およびアルコールの量を、30〜50重量%の水を含有する65〜95重量%の水とアルコールとの混合物を含有する分散物を得るために調整し、分散物を撹拌下、15〜40℃の温度で少なくとも10分間維持する工程、c)混合物を真空ろ過し、乾燥して精製カチオン性グアーを得る工程、を含む、0.01〜3のDSを有し、ホウ素を含まず、化粧品分野および家庭用洗浄製品における使用に好適なカチオン性グアーを調製するための手順。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホウ素を含有せず、化粧品分野および家庭用洗浄製品における使用に適した、精製カチオン性グアー(purified cationic guar)の調製手順に関する。
【0002】
本発明の手順によって得られるカチオン性グアーは、酸性および塩基性pHの両方で水に可溶であり、したがって、極めて広い幅のpHを有する水溶液において粘性を発現するという技術的に有用な特性を有している。さらに、上記カチオン性グアーはそれを化粧品分野に適したものとする純度を有する。
【0003】
カチオン性多糖類は天然由来の誘導体であり、そのコンディショニング特性により、工業的な添加剤として多用されている(すなわち、これらは、これらが適用される基材、一般的には紙、皮膚、髪または布(fabric)の特性を改善する)。
【0004】
この特性は、これらを、シャンプー、ヘアコンディショナー、クリーム、パーソナルケアまたはハウスホールドケア洗浄剤、および、布にソフトな肌触りと帯電防止性を付与する軟化剤の調製のために、産業上有用なものとする(例えばConditioning Agents for Hair & Skin, Ed. R. Schueller and P. Romanowski, Marcel Dekker Inc, NY, 1999を参照)。
【0005】
そのコンディショニング能力のほか、これらの多糖類の、これらが溶解された溶液を増粘し、そのレオロジーを調整する能力は産業上有用である。
【0006】
特に、カチオン性ポリガラクトマンナン、中でもグアーガムのカチオン性誘導体は、これらが調合されたシャンプーで洗浄した髪の湿潤時および乾燥時の櫛通り性(combability)の改善について最適な結果を示している。
【0007】
化粧用調合物(cosmetic formulation)において、明確に加えられたものでも制御されたものでもなく、予測されたものでもなく、バッチごとに変化し得る物質の存在が、例えわずかな量であっても、前記調合物の調製中に、相分離や粘度の変動などの問題を生じさせ得ることはよく知られている。
【0008】
さらに、ここ数年の間に、化粧品の製造に用いる原材料の毒性に特別の注意が払われるようになった。例えば、EC指令76/768/EECおよびその後の改訂は、消費者の健康を守る目的で、化粧品用の原料における特定の物質の存在を制限するか、禁止している。
【0009】
特に、上記指令は、EEC指令67/548/EECによる付属書IIに列挙され、発がん性、変異原性または生殖毒性として分類されている、カテゴリーCMR1、CMR2またはCMR3に関する複数の物質の化粧品における存在を禁止している。同じEC指令76/768/EECによれば、必ずしも成分として存在しないが、原材料の生産過程に由来する不純物としてのみ存在する他の物質(付属書IIIに列挙された物質)の存在は、量的制限の対象となっている。
【0010】
したがって、化粧用調合物、および、皮膚と直接接触する調合物、例えば、家庭用洗浄製品などに用いるには、消費者の健康のため、および化粧品の製造に関連する技術的問題のために、グアーのカチオン性誘導体が不純物を可能な限り有しないことが根本的に重要である。
【0011】
さらに、化粧用調合物または家庭用洗浄剤のpHは、落屑防止剤の明らかに酸性のpHから染髪料の明らかに塩基性のpHまで多種多様である。したがって、これらの製品には、あらゆるpHにおいて水に可溶な成分を用いるのが産業上好都合である。
【背景技術】
【0012】
カチオン性グアー誘導体は、その使用が防水紙の製造において言及された70年代初頭から知られている(US 3,589,978参照)。
【0013】
カチオン性グアー誘導体の化粧品における最初の使用は、グアーのカチオン性誘導体が、通常の洗浄力のほかにヘアコンディショニング特性を有する、いわゆる「ツーインワン」シャンプーの製造に使用された1977年に遡る(US 4,061,602参照)。
【0014】
化粧品に用いられるカチオン性グアー誘導体は、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドのINCI名で知られており、化学的にはグアー2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニウム)プロピルエーテルクロリドである。
【0015】
その合成は、例えば、引用したUS 3,589,978特許に記載されているように、塩基性触媒(水酸化ナトリウムなど)の存在下での、2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドまたは(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムクロリドの、グアーのヒドロキシル基に対する反応を必要とする。
【0016】
試薬2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドは、発がん物質CMR2として分類される。試薬3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドは、対応するエポキシドより毒性は低いとしても、CMR3に分類され、アルカリ媒体中で2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドに変換される。
【0017】
US 3,589,978に記載されているところによると、反応はイソプロパノール、メタノール、エタノールおよびtert−ブタノールなどの溶媒中、30〜60℃の温度で行うことができる。同特許の例Aにおいて、反応の終わり、および、アルカリ過剰の中和の後、未反応の4級試薬を除去すべく、生成物を乾燥し、粉砕し、メタノールで洗浄する。
【0018】
US 3,589,978には、最終生成物中のカチオン試薬(2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド)の残留量について何ら報告されていないが、メタノールはそれ自体毒性物質であると見ることができる。
【0019】
US 4,031,307には、塩基性触媒を含む水と水溶性溶媒との混合物中で固形グアーとカチオン化試薬とを反応させることによる、二相系におけるグアーのカチオン性誘導体の調製が記載されている。反応の後、得られた生成物は、遠心またはろ過によって分離し、好ましくは、合成に用いた水−溶媒混合物による第1の洗浄と、同じ溶媒のより無水の形態による第2の洗浄とにより精製する。
【0020】
US 2001051143には、反応の終わりに85重量%のイソプロパノール水溶液による第1の洗浄と、純粋なイソプロパノールによる第2の洗浄とを含む、グアーのカチオン性誘導体の調製が記載されている。US 2001051140には、反応の終わりに、85%イソプロパノール水溶液による2回の洗浄を含む、グアーのカチオン性誘導体の調製が記載されている。
【0021】
これらの刊行物のいずれにおいても、得られたカチオン性グアー誘導体に存在する不純物の種類や量は言及されていない。この不純物は、カチオン性グアー誘導体が化粧用原材料として用いられる場合に、最終的な化粧品の一部になるものである。
【0022】
現在市販されているカチオン性グアー誘導体の大部分は、水および溶媒での洗浄による精製に関連する困難性および負担を回避するため、例えばCA 2,023,324に記載のように、事前にホウ酸塩で架橋した生成物を水のみで洗浄することにより精製されており、反応相にはホウ砂が添加されている。こうして得られるカチオン性グアー誘導体は、少量のホウ素を含む(ホウ酸化(borated)グアー)。
【0023】
ホウ酸による架橋の目的は、ホウ酸アニオンを介して多糖鎖の間に結合を形成し、生成物を水に不溶性にすることである。
これらの結合は塩基性pHで安定しており、したがって、かかる条件では、生成物を副産物から洗い出すことができる。
酸性条件ではホウ酸塩による結合が取り除かれ、生成物は可溶であり、その増粘およびコンディショニング特性を発揮することができる。
【0024】
ホウ酸塩による反応は、pH変化により可逆的である。したがって、生成物が酸性のpHで予め可溶化されていたとしても、それをアルカリ条件に戻すことにより、調合物の粘性を変化させ、その結果、製品の質を変えることができる。
【0025】
したがって、ホウ酸化カチオン性グアー誘導体の限界は、ホウ酸塩で処理した生成物が7を超えるpHで可溶ではないため、酸性または弱酸性pHで使用される製品にしか適用できないことである。
さらにまた、ホウ酸誘導体がカテゴリーCMR2の生殖毒性物質として分類されていることを認識しなければならない。
【0026】
染髪料は、最も大きく拡大しているホームおよびパーソナルケア分野の1つである。これらは通常、8を超えるpHで調合され、したがって、これらにホウ酸での架橋により精製したカチオン性グアー誘導体を調合することはできない。
【0027】
一般的に水溶液中で7.5を超えるpHを有し、通常皮膚用の軟化剤およびコンディショニング剤を含有する固形石鹸バーの調製は、非ホウ酸化カチオン性グアー誘導体の使用に関して大いに関心を集めている別の分野である。
【0028】
一般に塩基性pHを有し、場合によっては皮膚保護機能を有する共調合剤(co-formulating agent)を有利に含有する脱毛クリームの調製および布用粉末洗浄剤の生産は、非ホウ酸化カチオン性グアー誘導体を用いることができるさらなる調合物である。
【0029】
出願人は今回、あらゆるpHで可溶であり、ホウ素を含まず、それが成分として用いられる化粧用調合物の安定性または毒性学的特性に影響し得る他の不純物の含量が少ない、精製カチオン性グアーの調製手順を見出した。
【発明の開示】
【0030】
したがって、本発明の基本的な対象は、以下の工程:a)100重量部のグアー粉を、20〜50重量%の水を含有する5〜500重量部の水とアルコールとの混合物中、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドおよび水酸化ナトリウムと反応させる工程、b)水およびアルコールの量を、30〜50重量%の水を含有する65〜95重量%の水とアルコールとの混合物を含有する分散物を得るために調整し、分散物を、撹拌下、15〜40℃の温度で少なくとも10分間維持する工程、c)混合物を真空ろ過し、乾燥して精製カチオン性グアーを得る工程、を含む、0.01〜3のDSを有するカチオン性グアーの調製手順である。
【0031】
本発明のために利用できるグアー粉は任意の市販のグアー粉であり、好ましくは最大10重量%の水を含む。
本明細書中の表現「カチオン性グアー」は、グアー2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニウム)プロピルエーテルクロリドを意味する。
【0032】
0.01〜3の置換度(DS)を有するカチオン性グアーを得るために、工程a)において、反応を、撹拌下、2〜600重量部の3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドと、0.4〜160重量部の水酸化ナトリウム(または当量の他の強塩基)とを用いて行う。
【0033】
本明細書中、「置換度」(DS)なる表現は、H−NMRによって測定されるグアーのヒドロキシル基に対するカチオン性基の置換を意味する。
【0034】
工程b)において水およびアルコールの量を調整するには、水および/またはアルコールを加えるか、蒸留によって過剰な水およびアルコールを除去するか、または添加および蒸留の両方を行うことが可能であり、あるいは、何の添加も除去も必要としないこともある。
【0035】
蒸留を避けるために、工程a)において、工程b)の分散物に存在する量より少ないか、これと等しい量の水とアルコールとの混合物を用いるのが好ましい。
好ましくは、本手順の工程a)において、50〜200重量部の水とアルコールとの混合物を用いる。
【0036】
本発明の好ましい実施形態によると、本反応の工程a)において、10〜100重量部の3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドと、2〜27重量部の水酸化ナトリウムとを用い、調製の終わりに0.05〜0.5のDSを有するカチオン性グアーを得る。この置換度は、最高のコンディショニング能を得ることを可能にする。
【0037】
通常、当該技術分野でよく知られていることに従い、工程a)において、反応は40〜80℃の温度で0.5〜4時間行い、反応の終わりのpHを4〜10に調整し、工程c)の乾燥は、60〜90℃の温度で行い、ろ過の後、精製されたカチオン性グアーを粉砕する。
本発明の手順に有用なアルコールは、エタノール、イソプロパノールまたはこれらの混合物である。
【0038】
特に有利な側面によると、本発明の手順は1回の洗浄および1回のろ過、ならびに、比較的少量の水およびアルコールの使用を含み、得られるカチオン性グアーは、ホウ素、有毒な溶媒、およびカテゴリーCMR1、CMR2またはCMR3の、発がん性、変異原性または生殖毒性を有するものとして分類されている物質を含まない。
【0039】
特に、本発明の手順によって得られる精製カチオン性グアーは、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを含まず、最小量の2,3−ジヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを有する(カチオン化反応中、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドと水との反応によって形成され得る)。
【0040】
本発明の手順の利点は、使用する水とアルコールとの混合物において生成物が完全に水に不溶性であるため、精製カチオン性グアーを高収率で得ることができることである。
記載された量の水およびアルコールの使用は、それが、カチオン性グアーの完全な不溶性を保証するほか、精製された生成物の取得をも可能にするので、この目的のために不可欠である。
【0041】
カチオン化試薬の残留物およびその関連するグリコールの決定は、カチオン性交換カラムの使用およびメタンスルホン酸溶液での溶出によるイオン交換クロマトグラフィーによって行う。
【0042】
「3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを含まない」なる表現は、本発明のカチオン性グアーにおいて、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドの濃度が上述の方法の検出限界未満(この場合0.15%未満)であることを意味する。
【0043】
本発明の手順によって得られる生成物は、いずれのpHにおいても迅速かつ完全に溶解する。同生成物は、その正電荷を介して弱い陰電荷を有する基材に結合するその能力が、水溶液を増粘し、水溶液のレオロジーを調整するその能力と共に活用される種々の化粧用調合物に用いることができる。
【0044】
本発明の手順のさらなる利点は、そうして得たカチオン性グアーが、3重量%未満の無機塩(700℃でのか焼により決定される量)、特に2重量%未満の塩化ナトリウムを含有することである。その存在は、よく知られているように、化粧品分野で一般的に用いられている増粘剤の効果に影響する。
【0045】
本発明の手順において、粉の形態のグアーの使用が、本発明のカチオン性グアーに特有の純度特性を得るために重要であると考えられる。
【0046】
本発明のカチオン性グアーはまた、本生成物の純度特性が特に重要となる他の産業分野、例えばハウスケア、および皮膚と接触し得るすべての製品においても有用である。
【実施例】
【0047】
例1
5リットルの撹拌反応器に、800gのグアー粉を室温で添加し、反応雰囲気を真空/窒素洗浄によって不活性化し、激しい撹拌下、450gの1/9の水/イソプロパノール溶液に溶解した50gの水酸化ナトリウムを加える。撹拌を50〜60℃の温度で30分間続ける。100gの水に希釈した224gの3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド85%を加える。同じ温度に2時間置いた後、反応物を40℃に冷却し、pHが約8になるまで二酸化炭素ガスを添加する。
【0048】
例2
例1に記載のとおりにして得た反応混合物を、撹拌下、8000gの水とイソプロパノールとの混合物(60重量%のアルコール)に分散し、得られた分散物を30分間撹拌し、布フィルターで真空ろ過する(0.4〜0.5atm)。
こうして得た精製カチオン性グアーを、水分含量が約3重量%になるまで流動床乾燥機で温風により乾燥し、粉砕し、分析する。
分析結果を表1に示す。
【0049】
例3
例1に記載のとおりにして得た反応混合物を、撹拌下、8000gの水とエタノールとの混合物(60重量%)に分散し、得られた分散物を30分間撹拌し、布フィルターで真空ろ過する(0.4〜0.5atm)。
こうして得た精製カチオン性グアーを、水分含量が約3重量%になるまで流動床乾燥機で温風により乾燥し、粉砕し、分析する。
分析結果を表1に示す。
【0050】
例4
例1に記載のとおりにして得た反応混合物を、撹拌下、8000gの水とエタノールとの混合物(60重量%)に分散し、得られた分散物を30分間撹拌し、布フィルターで真空ろ過する(0.4〜0.5atm)。
こうして得た精製カチオン性グアーを、水分含量が約3重量%になるまで流動床乾燥機で温風により乾燥し、粉砕し、分析する。
分析結果を表1に示す。
【0051】
例5(比較)
例1に記載のとおりにして得た反応混合物を、撹拌下、8000gの水とアセトンとの混合物(60重量%のアセトン)に分散し、得られた分散物を30分間撹拌し、布フィルターで真空ろ過する(0.4〜0.5atm)。
こうして得たカチオン性グアーを、水分含量が約3重量%になるまで流動床乾燥機で温風により乾燥し、粉砕し、分析する。
分析結果を表1に示す。
【0052】
例6(比較)
例1に記載のとおりにして得た反応混合物を、撹拌下、8000gの水とイソプロパノールとの混合物(90重量%のアルコール)に分散し、得られた分散物を30分間撹拌し、布フィルターで真空ろ過する(0.4〜0.5atm)。
こうして得たカチオン性グアーを、水分含量が約3重量%になるまで流動床乾燥機で温風により乾燥し、粉砕し、分析する。
分析結果を表1に示す。
【0053】
例7(比較)
例1に記載のとおりにして得た反応混合物を、撹拌下、2400gの水とイソプロパノールとの混合物(60重量%のアルコール)に分散し、得られた分散物を30分間撹拌し、布フィルターで真空ろ過する(0.4〜0.5atm)。
そうして得たカチオン性グアーを、水分含量が約3重量%になるまで流動床乾燥機で温風により乾燥し、粉砕し、分析する。
分析結果を表1に示す。
【0054】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程:a)100重量部のグアー粉を、20〜50重量%の水を含有する5〜500重量部の水とアルコールとの混合物中、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドおよび水酸化ナトリウムと反応させる工程、b)水およびアルコールの量を、30〜50重量%の水を含有する65〜95重量%の水とアルコールとの混合物を含有する分散物を得るために調整し、分散物を撹拌下、15〜40℃の温度で少なくとも10分間維持する工程、c)混合物を真空ろ過し、乾燥して精製カチオン性グアーを得る工程、を含む、0.01〜3のDSを有するカチオン性グアーを調製するための手順。
【請求項2】
工程a)において、反応を、撹拌下、2〜600重量部の3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドと、0.4〜160重量部の水酸化ナトリウムとを用いて、40〜80℃の温度で0.5〜4時間行い、反応の終わりのpHを4〜10に調整し、工程c)の乾燥を60〜90℃の温度で行う、請求項1に記載の手順。
【請求項3】
工程a)の反応を、50〜200重量部の水とアルコールとの混合物中で行う、請求項1または2に記載の手順。
【請求項4】
アルコールが、エタノール、イソプロパノールまたはこれらの混合物である、請求項3に記載の手順。
【請求項5】
工程a)において、10〜100重量部の3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドと、2〜27重量部の水酸化ナトリウムとを用いる、請求項4に記載の手順。
【請求項6】
ろ過の後、精製カチオン性グアーを粉砕する、請求項5に記載の手順。

【公表番号】特表2010−510336(P2010−510336A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536678(P2009−536678)
【出願日】平成19年4月17日(2007.4.17)
【国際出願番号】PCT/EP2007/053710
【国際公開番号】WO2008/058769
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(501185604)ランベルティ ソシエタ ペル アチオニ (17)
【Fターム(参考)】