説明

紙または他のキャリヤ上の背景のデータチャネル

本発明は、記号的データマークを含んだ背景のデータチャネルであって、レコード全体において、総計、一定数の暗要素を有し、中心となるのは、紙または他の記録印刷キャリヤなどのデータ記号的マークの記録媒体であって、記録媒体に印刷される前記データ記号的マークが、グリッドの形に配置され、水平方向と垂直方向との両方で定期的に反復する特性を備えた位置にある、という媒体と、データ記号的マークにオーバレイされた形で印刷されるテキストまたはグラフィックな印刷と、グラフィックパターンによるレコードの変調の要素と、である。また、本発明は、背景のデータチャネルの容易の方法および生成のシステムに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、背景のデータチャネル、その生成システム、そして、その準備および使用の方法に関する。本方法は、背景のデータチャネルの記録および読出しを実現するものであり、バイナリデータを表す2次元のマークによって作られ、当該バイナリデータは、紙または他のキャリヤの上に、人に読取り可能なデータやパターンと並べて、あるいは、これにオーバレイさせた形で置かれるものである。
【0002】
本発明にはまた、二重の状態の表現のための、記号的データマークにおける暗パターン要素の効率が、現行の実行に比べて高くなる、という特性を備えた表現(presentation)が含まれる。
また、本発明は2次元マークによって作られる背景のデータチャネルを用いた、文書の透明保護を含み、これであれば、文書の本来の印刷フォームによってオーバレイされる場合、全データおよび安全情報を、電子フォームから印刷フォームへ、さらに、その反対に電子フォームへと損失なしに移して、文書を完全に再構築することができる。
【0003】
記号的データマークは、データ記号的マークの分解能を乱すことなく、パターンまたは線パターン)によって調整することが可能である。
データ表現は、マークで表現されるデータに関係なく暗要素の数は一定、という形になる。同レベルの二重状態認識に必要な暗要素の数は、現行の実行形に比べて少なくなる。
【背景技術】
【0004】
機械読取り可能なマークを紙や他のキャリヤに記録する方法は、非常に多方面にわたり、マーク使用の目的に左右される。
機械だけでなく人にも読取り可能なマークを配置する方法は、既知のものが数多くある(例えば、専用の形状とした数字を用いる機械読取り可能な小切手)。
このグループの記録法では、人と機械との読取り可能なデータ表現を結合する試みがあった(例:米国特許:第5606628号「印刷文字のビットマップ化パターンを生成する装置および方法」)。
【0005】
バーコードを自動修正および自動同期特性を有する洗練された方法と共に使用する、という方法のグループの中には、発展型の2次元表現があり、それに解決をもたらす発明には以下のものがある。米国特許:第4939354号「動的変化する機械読取り可能なバイナリコード、および、その読取りと生成との方法」、米国特許:第5337362号「紙にデータを配置する方法および装置」、米国特許:第3643068号「穴なしデータ処理カード上にある情報の自動識別用の装置」、米国特許:第4998010号「対象を多角情報符号化するプロセスおよびシステム」、米国特許:第4692603号「印刷されたビット符号化データ用の光学読取り装置、および、その読取り方法」、米国特許:第4924078号「識別記号、システム、および方法」、米国特許:第5327510号「グリッドパターンのデータを記録/再生する方法および装置」、そして、米国特許:第5278400号「機械読取り可能なコードの複閾値符号化」。
【0006】
これらの技術では、紙にデータマークを記録するために、紙の上に各自固有の別個の領域が必要とされ、それは人を惑わすものである。コードのデータ量もコードに割り当てられた領域によって制限される。
人に読取り可能なデータと組み合わせた機械読取り可能なレコードに対する要望は、テクノロジの用法を制限するものであり、「隠し」技術や「埋込み」技術につながった。
【0007】
著作権保護のテクノロジの中には、オリジナルのテキストやパターンへのデータ挿入(透かし入れ、ステガノグラフィ)を可能にするものがある。これらの方法は、挿入されるデータの量に関して制限があり、必要な計算の範囲が広い。
ここでは、米国特許:第5636292号「埋め込み校正データを使用したステガノグラフィ方法」、および、J.Brasilグループによる「文書コピーの抑止のための電子マーキングおよび識別の方法」(IEEI Infocom 94,1278〜1287)を挙げることができる。
【0008】
いくつかのテクノロジでは、背景の選ばれた場所に配置されるマークを用いて、著作権情報(または他の情報)を文書の背景に挿入する(例えば、米国特許:第5568550号「許可のないソフトウェアコピーによって発生する文書を識別する方法およびシステム」、米国特許:第5436974号「守秘性マーキングの符号化方法」、米国特許:第5917996号「耐タンパ電子形式文字を印刷するシステム」)。
【0009】
くさびコードを使用する技術に類似の技術としては、例えば、米国特許:第3959631号(「くさびコードおよびその読取り法」)に解法が示されるものがある。
これらの技術はさらに高度な技術(ディジタルデータのグリフ表現と名づけられたグループ)につながった。これらの技術は、紙(または他の担体)のより広い領域でのデータ埋込みに関して、さらに発達させられている(例えば、米国特許:第4754127号(「デジタル的符号化データを印刷データストリップに変換する方法および装置」、米国特許:第5245165号「2重ビットデジタル値を粗に(robustly)符号化するための自己クロッキングのグリフコード」)、米国特許:第5091966号(「空間周期的な自己クロッキングのグリフ形状コードを復号するための適応的スケーリング」)、米国特許:第5168147号(「自己クロッキングのグリフ形状コードを復号するためのバイナリイメージ処理」)、米国特許:第5315098号「機械読取り可能なディジタルデータをハーフトーンイメージに埋め込む方法および手段」)、そして、米国特許:第5486686号「電子文書処理システムのためのハードコピー無損失のデータ記憶および通信」を参照)。
【0010】
しかし、これらの技術でさえ、使用可能な文書領域に関して不透明であり、さらに、それらは用法に関しても不透明である。人に読取り可能な文書フォームと機械読取り可能な文書フォームとは、それぞれの専用の場所に配置され、重なり合うことはない。印刷可能な文書領域の使用の自由は、かなり制限される。
また、条件が1つあり、機械読取り可能なデータ表現は、人(リーダ)をできる限り惑わさないものとし、分散されるデータマークについては、リーダに知覚されるグレイレベルとでさえ、コントラストを可能な限り小さくしなければならない。
【0011】
提出される発明は、相補的なバイナリ値の2重状態の表現に当てられる要素が、2次元マークの場所の対称軸に関して離れた位置に置かれる、という形のディジタルデータ2重状態の表現に基づく。
暗要素に関し均一な積算密度レベルが必要であるという条件によって、いくつかの表現フォームは除外され、それは、表現された論理値に従ってマークにおける暗要素の内容を変えるものである。同様に除外される表現として、マーク位置の正確な局地化(localisation)に適さない形式(例えば、ラウンド形式)を使用するものがある。
【0012】
2重バイナリ値の全体の表現に関与する要素は各々、記号的データマークの1本または2本の対称軸への距離が可能な限り大きなものとなる位置に置かれる(1,2,3,14)。
分析によって示されたところでは、記号的データマークの暗要素のフォームおよび位置は、記号的データマークの読出しの間、その正確な位置の決定に関する特性にかなりの影響を及ぼし、また、それによって、印刷および走査プロセスのノイズおよび幾何学的な歪みが激しい環境でのマーク読取りプロセスの品質および安定性にも影響する。
【0013】
上記に関しては、できる限り簡単かつ安定した予想マーク位置修正アルゴリズムを可能とするように、両方向でマーク本体の上にいくつかの方位線(bearing lines)を規定すれば有用である。この線は例えば、好適な1つの実行形では、マークの両方の対称軸への距離が等しい線に対して平行な線である。
この観点から、両対称軸への等距離線からの最大距離によって与えられる間隔の上に暗点を置くのが有用である。
【0014】
従って、暗要素の位置は3つの基本的限定によって与えられる。すなわち、両軸からの距離の最大総計、両対称軸からの許容最大距離、そして、記号的データマークに割り当てられた領域の境界である(2b,3,11)。
分析によって示されるところでも、記号的データマークの暗要素は、このマークの対称軸の近くに置かれていれば、ほとんど不変であると共に、記号的データマークで表現されるバイナリ値の識別可能性を高めることはなく、表現の暗要素の全積分値(total integral value)に寄与するだけである。
【0015】
マーク表現にあてられる領域の当該部分は、パターンやグラフィック情報によって実行される変調の値に応じて暗要素を配置するために使用できる(12)。
変調の他の方法では、暗要素の数字を大きくする処理が見られ、それは、当該要素を、マーク領域の対称軸から最も離れた自由位置における別のマーク要素に加える、という形で行われる(13)。
【0016】
暗要素の総計は最小にすべきであるが、それらで表現されるバイナリ状態の識別可能性に影響を及ぼす閾値を下回らないようにすべきである。マーク領域の対称軸に関し、マーク領域の最も遠くにある自由位置におけるこれら要素の位置の最適配置は、選ばれた最大数の暗要素(1つの記号的データマークに当てられたもの)の各々に与えられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
【課題を解決するための手段】
【0018】
そこで、本特許が開示するのは、記号的データマークを含んだ背景のデータチャネルであって、レコード全体において、総計、一定数の暗要素を有し、特徴となるのは、紙または他の記録印刷キャリヤなどの記録媒体と、記録媒体に印刷されたデータ記号的マークであって、グリッドの形に配置され、水平方向と垂直方向との両方で定期的に反復する特性を備えた位置にある、という前記マークと、データ記号的マークとオーバレイされた形で印刷された、テキストまたはグラフィックな印刷と、グラフィックパターンによるレコードの変調の要素と、であるという前記データチャネルである。
【0019】
本特許はさらに、機械読取り可能なマークを紙または他のキャリヤにデータ記録し、読取るためのシステムであって、特徴となるのは、ソースデータを、個々の記号的データマークに埋め込まれた一連のディジタルデータに、変換しフォーマットする手段と、使用される印刷方法の言語での記号的データマークの記述から成るフォーマットに、こうした一連のデータをコード化する手段と、記録を紙または他の印刷担体に印刷するための手段と、データ記号的マークを紙または他のキャリヤからコンピュータに読取る手段と、個々の記号的データマークによって表現された、一連のデータのフォーマットの読取られたデータを変換する手段と、記号的データマーク記録のためのソースとして働くデータのフォーマットに、または他の選ばれたフォーマットに変換する手段と、ソースグラフィックパターンによってマークを変調する手段と、である、というシステムを開示する。
【0020】
また、本特許はさらに、紙またはマーク用の他のキャリヤでの、データの記録および読出しのための、記号的データマークにおける二重表現状態をコード化するための暗要素の位置および数の決定と、記録方法であって、これらの暗要素は、1つの記号的マークに利用できる領域に所定数の暗要素で2つの状態を表し、それらは位置だけが変わる、という方法であって、特徴となるのは、対称データマーク専用の2次元の領域の対称軸の決定、および、これら対称軸に関する座標系の決定を行うステップと、マークの総計領域、すなわち、記号的データマークに割り当てられた領域におけるデータ表現用の2つの状態のコード化に使用される暗要素の数を決定するステップと、暗点の、両対称軸から等距離にある線からの最大許容距離、および、対称軸の各々からの最小許容距離を決定するステップと、
暗要素の可能な位置の各々に対する両座標の絶対値の総計を計算するステップと、総計と軸からの最大許容距離および最小許容距離とに従って、両軸からの最大距離の領域を決定するステップと、記号的データマークによって表現可能な2つの状態のうち1つを表す記号の半分として、記号的データマークに割り当てられた領域の範囲内で、前ステップにおいて決定された領域のうち1つにおいて、最大許容数要素の半分を記録するステップと、記号的データマークによって表現が可能な2つの状態のうち1つを表す記号の残り半分として、記号的データマークに割り当てられた領域の範囲内で、両対称軸の反対側にある決定領域のうち次のものに、最大許容数の要素の残り半分を記録するステップと、対称データマークを表現する2つの状態の第2状態を表現する要素の場所として、記録された要素に関する第2の対称軸に対して対称的に配置された、暗要素の位置を選択するステップと、各対称軸の各々から最大距離の領域を決定するステップと、記号的データマークに割り当てられた領域の範囲内に、記号的データマークによって表現可能な2つの状態のうち1つを表現する記号として、決定された領域のうちの1つに最大許容数の要素を記録するステップと、記号的データマークによって表現される2つの状態の第2状態を表現する要素の位置として、記録された要素に関し、暗要素の選択された位置を横切らない対称軸に対して対称的な位置になる暗要素の位置を選択するステップと、を有すること、を特徴とする方法を開示する。
【0021】
本発明の主題はまた、紙や類似の印刷情報キャリヤの上に配置される暗要素および明要素(light-element)を用いて記号的データマークを記録する方法に基づく。そして、当該方法は、記号的データマークの記録専用の紙領域において、水平および垂直の2系の軸を備えたグリッドを規定するステップであって、これら軸は互いに対して垂直で、水平および垂直方向に等しい又は異なる相対距離を有する、というステップと、記号的データマーク用の暗要素の最大許容数を決定するステップと、各水平軸の垂直軸との2つの交点を接続する線の領域の上に、記号的データマークの1つの系を配置するステップであって、前記配置の様態は、記号的データマークによって表現される1つの論理的状態は、その暗要素の大部分または全てが前述の接続する線の半分の上またはその近くに置かれており、さらに、記号的データマークによって表現される第2の論理的状態は、その暗要素の大部分または全てが前述の接続する線の残り半分の上またはその近くに置かれている、という形である前記ステップと、各垂直軸と水平軸との2つの交点を接続する線の領域に、記号的データマークの第2の系を配置するステップであって、記号的データマークによって表現される1つの論理的状態は、その暗要素の大部分または全てが前述の接続する線の半分の上またはその近くに置かれ、さらに、記号的データマークによって表現される第2の論理的状態は、その暗要素の大部分または全てが前述の接続する線の残り半分の上またはその近くに置かれる、となるように配置を行うステップと、軸の2つの系の交点を接続する線の中心に対して最も遠い位置に暗要素を配置するステップと、マークの暗要素を、水平および垂直の軸の前述の交点から最小許容距離にある状態となるように配置するステップと、マークの暗要素を、水平および垂直の軸の交点を接続する線から最大距離にある状態となるように配置するステップと、を有する。
【0022】
また、本発明の主題として、記号的データマークのフィールドを用い、文書の固有のデータ内容ならびに適用に関して透明である、という印刷専用の文書の透明保護の方法であって、本フィールドは適当な文書の印刷によりオーバレイの形で印刷され、本保護は、両方向において、すなわち、文書の電子バージョンから紙に印刷可能なフォームへの方向、および、文書の紙フォームから文書の電子バージョンに戻す方向において、電子文書および紙文書の選択的データおよび安全の継続性を保証し、元の用途によって印刷に当てられたファイルから、印刷文書における位置情報も含むことができる文書保護専用のデータ内容の一部を抽出するステップと、元の用途によって印刷に当てられたファイルから、同じ種類の文書のセットに関する不変データも含む、他の文書内容を抽出するステップと、第1ステップまた第2ステップでも抽出されたデータをアルゴリズムに従って変換するステップであって、前記アルゴリズムには、暗号、圧縮アルゴリズムおよび手順、電子署名、自己修正コード化、そして、グラフィック情報によるマーク変調のためのデータ準備も含まれる、という変換ステップと、前のステップからのデータを、前述のデータを表現する2次元の記号的データマークのフィールドの印刷に適したフォームに変換するステップであって、例えば、本発明の他の項目で記述されたようなものであるが、それらに限定されることはなく、実質的な領域における印刷文書に配置された列およびコラムに配列され、元の文書の印刷に使用される領域とは無関係であり、そのファイルデータ全体が前のステップにおいて入力として使用されている、という変換ステップと、紙または担体の上に、2次元のデータ記号マークの印刷と、並行または時系列で印刷される元の文書の印刷とをオーバレイすることによって実行される印刷のステップと、印刷された保護対象文書をスキャナまたは他の類似器材でスキャンし、スキャンしたデータをコンピュータに入力するステップと、記号的データマークのフィールドによって、元の文書の相互オーバレイされた印刷の読出しデータを処理し、記号的データマークのフィールドによって表現されるデータを認識し、抽出するステップと、認識され抽出されたデータを、暗号、デコンプレスのアルゴリズムおよび手順、電子署名、自己修正符号化を含む一連のアルゴリズムによって変換するステップと、これらの認識および処理されたデータ、すなわち、保護用に決定されたデータ内容の一部を視覚化するステップと、認識および処理されたデータを、他の文書内容のデータと連結するステップであって、連結の結果、ファイル文書はその完全なフォームで完全に再構築されるが、結果は完全なフォームだけに限定はされない、という連結ステップと、そして、全文書を視覚化機材において視覚化するステップと、を有することであるという前記透明保護方法。
【0023】
本発明はまた、背景のデータチャネルに関するが、これは、全レコードにおいて集計一定数の暗要素を含んだデータ記号的マークを含み、また、以下のものから成る。すなわち、記録媒体に印刷されるデータ記号的マークが、グリッド上で、垂直方向ならびに水平方向に定期的に反復する特性を備えた位置に配置された形で記録される、という紙や他のキャリヤなどの記録媒体。データ記号的マークとオーバレイされた形で印刷されるテキストまたはグラフィック印刷。そして、グラフィックパターンによって実施される記録変調の要素。
【発明の効果】
【0024】
提出される発明については、本発明の好適な実行形と関連付けて以下の文章の中で説明するが、本発明がこれらの実行形だけに狭められたり制限されたりするものでないことは、言うまでもない。それどころか、特許請求の範囲の添付部分で規定される本発明の意味および範囲に含めることのできる別の形、修正形および同等物の全てを対象とすることを意図している。機械読取りに適した方法で紙またはその他キャリヤにデータを記録する処理は、基本的に3つの観点から最適化される。第1の観点とは単位領域当たりの記録データの密度であり、第2の観点とは、信頼性、読出しプロセスの速度、印刷プロセス中の幾何学的な歪みを含む混乱的な影響に対する耐性、読取りプロセス(スキャン処理)中の歪み、および印刷細部の歪みなどの混乱的なノイズの存在、または、記録されたデータマークにオーバレイする他の印刷の存在、あるいは、記録されたデータ部分の以降の損失である。
【0025】
第3の観点は、データ表現のために選択されるマークの以下のような特性を表す。すなわち、これらのマークをリーダにとって混乱性の低いものとし、データ専用とされた印刷文書用のリザーブ領域の割り当てを必要とせず、通常の読取り可能性およびマークの機械読取り可能性に関して、通常のテキスト印刷によるオーバレイに耐性がある。
記録密度が大きくなるのに伴い、マークを表すデータを正確に局地化する必要性が増大し、プリントに品質が求められ、そして、表現された論理的データマークの認識が必要となる。このことの結果として、寸法がすでに同等、あるいは印刷およびスキャンプロセスの誤差および歪みよりも小さい場合、個々のマークの読取中の永続的な位置フィードバックを可能にするマークの特徴が重要になる。記録密度が大きくなれば、記録された論理的状態の認識プロセス中の計算の必要も大きくなる。
【0026】
マークのフォームとその要素の局地化とによって、数ステップではあるが、予想される位置の高速かつ単純な修正と耐故障性の増大とを可能にする、という強力なアルゴリズムでマークの認識ができるようにしなければならない。
ほとんどの場合、2重バイナリデータを伝える基本マークの表現に当てられる領域は、2次元領域での矩形形状となる。それは、記号的データマークの矩形グリッドの形で利用可能な、全体領域で利用できる、最大限のデータが埋め込まれる、という事実から生じる。
【0027】
最も知られた方法は、明るさ特性ではなく、マークの領域特性に基づく。
オーバレイで、同じ領域にデータマークと印刷テキストとを共存させることが目的である場合には、印刷テキストの担体のデータマークフィールドを均質の外観とし、テキストや他の印刷パターンの認識において、リーダがそれらのサマリレベル(summary level)によって混乱しないようにすることが必要であり、当該レベルは例えば、全体の利用可能印刷領域において5%〜15%の最大暗要素を含む。
【0028】
提出される発明は、1つの側面において以下の事実を利用する。すなわち、暗要素の総数を維持するに当たって、マーク専用領域の対称軸に関して、最も遠くにある別の位置で暗要素の記録は実行される。
本発明の1つの実行形は、マークの記録に関して、両対称軸への対称を並行して使用する。第2の実行形は、各対称軸の各々をマーク記録に使用する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明による第1の実施形を図1、2に示す。側面に沿って両対称軸から最も遠い領域は、マークの領域の四隅にあるABCD領域に位置している。
要素位置の計量関数(Vep = |Cx| + |Cy|)によって、暗要素の各位置に対して値が与えられ、当該値は両対称軸からの距離の総計である(CxおよびCyは個々の軸に関して要素座標を表現する)。
【0030】
図3は、サイズ10×10の要素の記号的データマークの領域における暗要素の可能な位置に対するVep値を示す。
一見した通り、遠くにある隅の要素は、バイナリ状態の識別可能性(discriminability)に関して、重ねて重要である。本発明によるマーク実現の例は、1つの状態をマーク領域の最も遠い隅(A,D)における暗要素の存在によって与え、さらに、第2の状態を他の2つの隅(B,C)における暗要素の存在、および、領域の相補的な位置にある隅の暗要素の不在によって与える、というものである。
【0031】
本発明による別の実施形としては、以下のような形も可能であろう。すなわち、記号的データマークの1つの状態を、領域Aの遠い位置および領域Bの遠い位置における暗要素の存在によって与え、そして、第2の状態を他の2つの隅(C,D)の領域における暗要素の存在および相補的な領域における暗要素の不在によって与える、という形である。読んで明らかなように、1つの状態を領域A、Cにおける要素の存在と第2の2つの領域(B,D)における不在とによって、そして、第2の状態を領域B、Dにおける暗要素の存在と領域A、Cにおける不在とによって、それぞれ表すことができる、という点では同じである。
【0032】
見て明らかなとおり、中央に位置する領域は、異なる状態のコード化に関する適性では劣り、これら状態の識別可能性への貢献は最小限に止まる。
図4、5、6は、暗要素の可能な形状を示す(1つの隅そして要素の半分だけを示す)。ここでは、暗要素の数がパラメータである(16要素、14要素、12要素)。
暗要素の図示した形状に各々に対し、関与要素の総計(Vep)を割り当てることが可能であり、識別可能性に関する関与要素の効率(ED)は、
= Σep/関与要素の数
となる。
【0033】
これらの図面で示されるように、最大許容の暗要素の数の各々に、暗要素の最適配置が与えられる。図7および図8は、以前の一般的な技術実施において使用されていた方法を示し、マークの中心領域の貢献が小さいことを図示している(ただし、最大許容暗要素の数を満たす点に関しては重要な貢献がある)。
図9、10、11は、本発明による暗要素配置について様々な実現例を示す。
【0034】
記号的データマークの2つの状態を識別する方法の例を図11に示している。この方法の基本は、両軸に関して対称である2つの隅の要素スキーム(scheme)の量的値を加える処理、および、両軸によって先の2つのものに関して対称位置にある残り2領域の要素スキームの量的値の総計を差し引く処理である。
結果の符号は表現されたバイナリマークの状態を指す。場合によっては、より複雑な(それでもコンピューティング的には簡単な)手順を使用する方がさらに適している。そうした手順とは、表現される値についての信頼できる結果と同時に、マークの領域の予想位置の修正データを与えてくれるものである。
【0035】
図12は、暗要素によるデータ記号的マークの領域の変調の場合の、暗要素の形状の例を示すものであり、これは、データ記号的マークの全体的なグリッドにおいて、グラフィックパターン(たとえばロゴ、テキストなど)を表すものである。暗要素の変調結果は、この場合、マークの中央領域に記録され、変調の度合に応じて様々な数となりうる。これらの暗要素は、対称データマークの表現された状態の識別に関し、これを改善もしなければ悪化もさせない。グレイスキームレベルの数(変調として記録できるもの)は、変調の最大許容要素数によって与えられる。
【0036】
図13は、暗要素による変調の次の実現形を示しており、変調の暗要素が論理値を表す暗要素に加えられる、というものである。変調要素は、マークの2つの表現された状態の識別に貢献する。
本発明による次の好適な実施形は図14にあり、ここでは、データ記号的マークの2つの系が示され、各々が1つの対称軸による対称を利用している。このような配置は、マーク位置修正の決定および読出しアルゴリズム効率にとって好都合である。そうして、1ビットの表現に必要な暗要素の数は、これまでの一般的な技術実行の場合に比べて少ない。
【0037】
図15が示す領域は、両対称軸により、両方向に並行して行われるデータ記号的マークの読出しにあたって評価される。
図16に示すマークの領域の変調は、マークの識別の質に影響しない領域において、対称軸の交点の周囲に位置する、という暗要素によるものである。
記号的データマークの特性、読出しおよびその初期化のアルゴリズムの強固さによって、本来の文書とのオーバレイの形で、相対的にその濃度に依存しないで、1つの担体の上に印刷されるマークのフィールドを用いることの実現可能性に関して必要な前提条件が生成される。本来の文書を、情報を伝えるマークのフィールドにかぶせたオーバレイの形で印刷することは、規模の大きい情報チャネルでは、単に混乱を生じさせるのみである。提出された解決案では、ファイルや他のデータソースから保護情報を、一般的には全ての英数字マークを、それらの位置情報と共に、選択的に抽出する手法を使用している(それらは処理され、さらにその後、記号的データマークのフィールドによって表現される)。反復されるパターンおよびグラフィック形状(たとえばロゴ)は、与えられたカテゴリ、文書の種類において変化せず、さらに、単一の独立した経路によって伝送が可能である。文書再構築の現場では、マークのフィールドの読出しとその処理(例えば、電子署名、復号など)の後、この部分が不変部分(マスク、書式)と組み合わせられる(この不変部分は、全体的にオリジナル文書と視覚的に一致し、限られた内容を有するものである)。
【0038】
また、図17が示すプロセスは、独立した不変の基本内容(マスク、書式)を伴う情報の一部のために独立した保護経路を用いる。両部分は、再構築および認証を行う現場でマージされる。
(例1)
本発明の1側面による1つの有利な実施形を説明する。記号的データマークの記録専用の2次元領域は、水平および垂直の方向に反復する領域(マーク1つの位置に利用できるもの)から成るグリッドに分割される。利用できる単位領域について、対称軸が垂直方向ならびに水平方向に決定される。そして、両対称から等しい距離にある線が決定される。さらに、単位の記号的データマークの最大総計領域(すなわち、1マークによる1つの論理的状態の表現のための暗要素の最大数)が決定される。暗要素の各々の可能な位置に対し、それから両対称軸までの距離の総計が求められる。
【0039】
対称軸から等しい距離にある線からの暗要素の最大許容距離が決定される。また、両対称軸からの暗要素距離の最大総計の領域が決定される。
暗要素の最大数の半分は、4つあるそのような領域のうち1つに記録され、その記録様態は、両軸からのそれらの距離の総計が最大となるようなものであり、それと同時に、これらの要素は、対称軸から等距離にある線に対して、我々が許容できる最大距離よりも遠くにはなく、その結果、これらの要素はマークの利用可能領域に記録される。
【0040】
暗要素の最大数の残り半分は、マークの利用可能領域の両対称軸に関して対称的な位置にある領域に記録される。
第2の論理状態の表現のためには、マークの利用可能領域の1つの対称軸に関して対称になった領域が使用される。
グラフィックパターンまたは線パターンによる変調を目的として、マークの利用可能領域の対称軸の交点に近い位置にある、1つの利用可能なマーク領域の変調に対応する、いくつかの暗要素が置かれる。
【0041】
そうして記録されたマークの読出しの間、予想される対称軸から最大距離の4つの領域の状態は、閾値を上回る数での暗要素の存在に関して評価される。
対角線上で離れた位置にある2つの領域の要素の数を、1つの対称軸によって対称になっている領域に存する要素の数と比較することで、マークで表現される値の決定の第1近似値が得られ、次の近似値は、対角線上の位置関係にない領域の組における、閾値を上回る数での暗要素の存在をチェックすることで得られる。
【0042】
次の記号的データマークの位置に関する修正値、ならびに、マークで表現される値は、これらの比較およびチェックの結果に従って得られる。
この有利な実施形の場合の記号的データマークの領域の列およびコラムの開始位置および終端位置の局地化は、紙のマージンからの像点(image point)の位置を、の定期性に関連して評価することで実行される。
圧縮、暗号化、自己修正符号化、電子署名、時間マーキング。保護文書(例えば、ロゴ、グラフィックパターン、ステートシンボルなど)の変調のために指定されるデータは、さらに、記号的データマークの集合の形式およびフォーマットに変換される。
【0043】
さらに、これらのデータは、本発明の他の側面による記号的データマークの印刷のためのフォーマットに変換される。従って、印刷担体(ほとんどの場合は紙)への印刷のために用意された元のドキュメントの、人間に読み込み可能な形式と記号的データマークの全集合とが、オーバレイで印刷される。それによって保護文書が生成される。文書のうち不変の標準部分(書式、ロゴなど)を、同文書が再構築され、認証され、そして利用される場所に送ることは可能である。
【0044】
使用および認証(チェック)の現場で、文書はコンピュータへの入力のためにスキャンされる。さらに、本発明の他の側面による形でのデータ記号的マークの読出しが実行され、そして、検知および抽出されたデータの変換が、一群のアルゴリズム(圧縮、暗号化、自己修正符号化、電子署名、時間マーキング、その他を含むもの)によって実行され、機械読み込み可能な形で記録されたデータが再構築される。本データはさらに、他の通信線によって送られたデータとマージされ、その結果は、チェックやデータ使用が行われる現場にあるコンピュータで、次の処理のために、見られたり利用されたりする。本発明の1つの側面である、こうした有利な実施形は、人に読取り可能なデータの背景の上でデータチャネルを表現し、そこでは、こうしたチャネルが、印刷文書を用いてのデータおよびセキュリティの継続性を保証する。こうした実施形では、OCR技術とは異なり、紙の上に100%のデータ再構築が表現され、さらに、電子文書の保護を目的に開発された現行の一般的技術実行のメカニズムが使用される。
(例4)
システム17は設備(ブロック)Bから成り、重要情報A(保護を受ける情報)を表現する入力データを公知(通常)の方法によってバイナリデータのシリーズ(チェーン)に変換するものである。この変換処理は、例えば、データの符号化B1、データの電子署名B2、自己修正コード(例:リード・ソロモン)によるそれらの符号化B3、そうしたデータの並べ替えB4、そして最後に、保護文書の種類に応じたフォーマットB5、という手順を有するものにできる。これらの結果のデータは、システム設備の後続ブロック(記号的データマークを復号するブロックC)において記号的データマークに挿入されるバイナリ(論理)値に、バイナリレベルで一致する。
【0045】
記号的データマークの復号ブロックでは、バイナリのデータは、強固なフォーマットにある。
暗領域の存在に関する。そして、記号的データマークによって表現される値およびマーク位置の修正値の1成分(component)は、暗要素の量的値を比較することによって正確に決定される。交点の予想接続線の両側にある暗要素の値の総計を比較することで、マーク位置の1つの成分修正値が提供される。マーク読出しのこれらステップは、マークの両方の系(system)に対して実行される。本実施形では、マーク領域の変調は、両軸系の交点の接続線の対称軸の交点の近くに、適当な数の暗要素を、与えられた点(与えられたマーク)での変調の強度(intensity)に従って置く、という処理によって実行される。
【0046】
この有利な実施形では、記号的データマークの領域における列(コラム)の開始および終端の局地化は、暗点の存在が、走査列(ピクセル)の各々において、紙のマージンから順次サーチされる、という形で実行される。次のステップでは、線形近似が各々の走査列で最初に検知された暗点の全てにおいて実行され、元の集合の点であって、この線形近似の直線からの距離が特別に決定された距離よりも大きいものは、全てが除外される。その結果、新しい線形近似が残りの点の上に置かれ、そして再び、点のうち、所定距離(前ステップで使用された距離より小さいもの)よりも遠くにあるものが除外される。このステップは、走っている線形近似の直線に対しての、最も遠くにある点の差が、与えられた最小値を下回るまで繰り返される。最も近い点の特定は、残りの3方向においても同じように実行される。第1の対称マークは、垂直軸距離の半分の距離にある最後の線形近似の直線に平行な直線の上で見つけられる。さらに、第2方向におけるマークの位置も同様にして得られる。
(例3)
次の有利な実施形では、印刷用意の文書の透明保護が実施される。この文書は、本発明の他の側面によるデータ記号的マークを使用し、そこでは、文書(または、そのいくつかの部分)の全データフォームが、人に読取り可能な文書フォームとオーバレイされた状態で、1枚の印刷担体に記録される。逆に、読取りをして、文書の元のデータフォームを再構築することも可能である。この側面による本発明の有利な実行形の本質は、オリジナルのアプリケーションによって、印刷専用とされたファイルから、保護対象として指定されたデータ内容(または、その一部)を抽出する点にある。これらのデータは、一連のアルゴリズムによって変換される。
暗点の存在のばらつき。そこでは、こうした特性を有する第1の点が、列(コラム)の起源の初期座標を決定する。
【0047】
個々の列(コラム)の開始における歪みの除去を達成するには、発見された列(コラム)の開始全ての線形近似であるカーブの生成を行い、そして、こうした線形近似に並べて直線を置き、さらに、こうした直線を線形近似と最初の接触をするまで転位移動(translation moving)させたうえで、続けて、この点を中心に第2の交点が見つかるまで回転させる。さらに、見つかった開始の本来の集合のうち遠くにある点をフィルタで取り除き、点(クラスタ)の周期的な集中が検出される。このプロセスは、他の3方向においても紙のマージンから繰り返され、結果として生じる4本の直線の垂直度および平行度が検出される。そして、非平行(非垂直)な直線の位置は、発見の後に修正され、それと並んで、マークのマージンの位置が、少なくとも3本の直線に従って決定される。
(例2)
記号的データマークの記録に関する第2の有利な実施形の本質は、1つの対称軸だけに対して暗要素を対称的に置く、という操作を利用する点にある。互いに対して垂直な軸の2つの系(水平および垂直)は、対称データマークに対して指定された全領域に指定される。マークの第1系は、軸の第1系と軸の第2系との交点の間の接続線に置かれ、マークの第2系は、軸の第2系と第1系との交点の間の接続線に置かれる。記号的データマークの1状態の表現に当てられる暗要素の最大数が指定される。暗要素が記録されるのは、交点の接続線の中央に(従って、マークの対称軸に)対して最大限遠くにある位置である。マークの暗要素は、1つの論理状態の暗点の全てまたは大半が前述の接続線のうち半分の上(または、その近く)に配置される、という形で置かれ(担体上に記録され)、その一方で、軸の交点からの所定の最短距離および交点の接続線からの与えられた最長距離が、暗要素に対して規定される。第2の表現された状態によると、暗要素の全てまたは大多数は、前述の接続線の残り半分に配置され、接続線および交点から距離の制限を守る。
【0048】
この周辺的な実装の場合、記録されたマークの読出し処理は、交点の接続線の中央から見て両側にある領域の状態を評価する処理を含む。
使用された記号的データマークの種類に従い、マーク印刷に使用された方法の言語で、個々のマークの生成の規定に変換されて。このブロックの出力は、印刷用のデータマークのビットマップ生成のためのデータによって生成され、それらは、印刷設備(例えば、レーザプリンタE、あるいは、バブルプリンタ、熱転写など別の適当なプリンタ)に送られる。そして、当該印刷設備はマークを、印刷担体(紙)Fの上に、印刷文書の本来のフォームと共に印刷する。
【0049】
印刷担体はスキャン設備(すなわち、紙からデータ記号的マークを読んでコンピュータGに渡すもの)に非同期で送られる。この設備は、例えば、スキャナとコンピュータとから成り、コンピュータで、マークの構造および内容の認識が実行される。このデータ記号的マークの内容は、次の設備(読取られたデータを一連のバイナリデータIのフォーマットに変換するもの)に送られる。この設備で、バイナリ値の認識が実行されるが、マークには、歪みデータと読取りプロセスHの歪みのデータとが共に乗っている。さらに、バイナリデータの未加工のチェーンには、自己修正復号の順列の逆変換I1(例:リード−ソロモンI2)、それから、電子署名のテストI3、データ復号14やその他の処理が実行される。
【0050】
変換後データは、逆演算(inverse-operation)の後、再構築されたデータを変換するブロック(設備)に送られる。当該ブロックは前記データを、本来のデータソースのフォーマットと同じフォーマットに、または後続の作業J(例えば、データベースを呼び出す作業)で使用されるフォーマットに変換する。
チェーンの開始の設備(ブロック)では、ビットマップが印刷設備用の言語で生成されるが、マーク変調を生成するブロックDで補助する形も可能である。このブロックは、マークの情報内容を乱すことなく、それらの幾何学的な形状を変えるものであり、そのやり方は、印刷されたビットマップを見る際、表面突起の視覚的な認識(例:会社ロゴ、ステートシンボル、または、その他グラフィックス)が明瞭になる、というものである。こうしたグラフィックな絵は、何百および何千のマークに分割され、各マークは、黒色印刷の拡大(または縮小)した内容を含むが、そのデータキャリヤとしての基本機能に影響が及ぶことはない。
【0051】
上で説明した設備は、データ処理プログラム可能な能力を有する別個の物理的なブロックとして実装でき、あるいは、コンピュータプログラム可能な1つまたは2つの設備に集中することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】暗要素が有利な位置にある領域を示す図である。
【図2】暗要素が有利な位置にある領域を示す図である。
【図3】10×10要素のサイズを有する記号的データマーク領域における暗要素の可能な位置に対して与えられたVep値を示す図である。
【図4】暗要素の可能な形状を示す図である。
【図5】暗要素の可能な形状を示す図である。
【図6】暗要素の可能な形状を示す図である。
【図7】一般的な技術実施による暗要素の位置を示す図である。
【図8】一般的な技術実施による暗要素の位置を示す図である。
【図9】本発明による暗要素配置の例の1つを示す図である。
【図10】本発明による暗要素配置の例の1つを示す図である。
【図11】本発明による暗要素配置の例の1つを示す図である。
【図12】暗要素によるデータ記号的マークの変調に関する暗要素形状の例を示す図である。
【図13】暗要素による変調の次の実現形を示す図である。
【図14】本発明による次の有利な実施形を示す図である。
【図15】両対称軸により両方向でデータ記号的マークを順次読取る際に評価される領域を示す図である。
【図16】マークの識別の質に影響しない領域で、対称軸の交点の周囲に置かれる暗要素によるマーク領域変調を示す図である。
【図17】別個の不変な標準的内容(マスク、書式)を伴う情報の一部のために別個の保護経路を用いる手順を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記号的データマークを含んだ背景のデータチャネルであって、レコード全体において、総計、一定数の暗要素を有し、
特徴となるのは、
紙または他の記録印刷キャリヤなどの記録媒体と、
記録媒体に印刷されたデータ記号的マークであって、グリッドの形に配置され、水平方向と垂直方向との両方で定期的に反復する特性を備えた位置にある、という前記マークと、
データ記号的マークとオーバレイされた形で印刷された、テキストまたはグラフィックな印刷と、
グラフィックパターンによるレコードの変調の要素と、である
という前記データチャネル。
【請求項2】
機械読取り可能なマークを紙または他のキャリヤにデータ記録し、読取るためのシステムであって、
特徴となるのは、
ソースデータを、個々の記号的データマークに埋め込まれた一連のディジタルデータに、変換しフォーマットする手段と、
使用される印刷方法の言語での記号的データマークの記述から成るフォーマットに、こうした一連のデータをコード化する手段と、
記録を紙または他の印刷担体に印刷するための手段と、
データ記号的マークを紙または他のキャリヤからコンピュータに読取る手段と、
個々の記号的データマークによって表現された、一連のデータのフォーマットの読取られたデータを変換する手段と、
記号的データマーク記録のためのソースとして働くデータのフォーマットに、または他の選ばれたフォーマットに変換する手段と、
ソースグラフィックパターンによってマークを変調する手段と、である
というシステム。
【請求項3】
紙またはマーク用の他のキャリヤでの、データの記録および読出しのための、記号的データマークにおける二重表現状態をコード化するための暗要素の位置および数の決定と、記録方法であって、これらの暗要素は、1つの記号的マークに利用できる領域に所定数の暗要素で2つの状態を表し、それらは位置だけが変わる、という方法であって、
特徴となるのは、
対称データマーク専用の2次元の領域の対称軸の決定、および、これら対称軸に関する座標系の決定を行うステップと、
マークの総計領域、すなわち、記号的データマークに割り当てられた領域におけるデータ表現用の2つの状態のコード化に使用される暗要素の数を決定するステップと、
暗点の、両対称軸から等距離にある線からの最大許容距離、および、対称軸の各々からの最小許容距離を決定するステップと、
暗要素の可能な位置の各々に対する両座標の絶対値の総計を計算するステップと、
総計と軸からの最大許容距離および最小許容距離とに従って、両軸からの最大距離の領域を決定するステップと、
記号的データマークによって表現可能な2つの状態のうち1つを表す記号の半分として、記号的データマークに割り当てられた領域の範囲内で、前ステップにおいて決定された領域のうち1つにおいて、最大許容数要素の半分を記録するステップと、
記号的データマークによって表現が可能な2つの状態のうち1つを表す記号の残り半分として、記号的データマークに割り当てられた領域の範囲内で、両対称軸の反対側にある決定領域のうち次のものに、最大許容数の要素の残り半分を記録するステップと、
対称データマークを表現する2つの状態の第2状態を表現する要素の場所として、記録された要素に関する第2の対称軸に対して対称的に配置された、暗要素の位置を選択するステップと、
各対称軸の各々から最大距離の領域を決定するステップと、
記号的データマークに割り当てられた領域の範囲内に、記号的データマークによって表現可能な2つの状態のうち1つを表現する記号として、決定された領域のうちの1つに最大許容数の要素を記録するステップと、
記号的データマークによって表現される2つの状態の第2状態を表現する要素の位置として、記録された要素に関し、暗要素の選択された位置を横切らない対称軸に対して対称的な位置になる暗要素の位置を選択するステップと、を有すること、
を特徴とする方法。
【請求項4】
暗要素および明要素を含む、記号的マークに割り当てられた紙または他のキャリヤの予想される領域で、マークとそれらで表現されるデータ状態とを読出すステップは、
所定の閾値pより大きな数である暗要素の存在に関し、マークの配列に許された最大限の寸法を備えた矩形の4つの隅で、少なくとも、領域の状態を評価するステップと、
前ステップで少なくとも評価された4つの領域に示される、閾値を超えた数の暗要素に従い、読出されたマークの評価された領域の可能な状態の集合から1つの状態を決定するステップと、
前ステップで評価された領域の状態のうち第1サブ集合の場合に、記号的マークによって表現されるデータ値を決定するステップであって、これは、4つの評価された領域のうち、対角線上に対向する2つの領域、あるいは、さらに第3の領域において、閾値を超えた数の暗要素が存在することで特徴付けられる、というステップと、
前に言及したステップにおいて評価された領域の状態のうち第2サブ集合の場合に、前に言及したステップにおいて評価された2つの領域の間にある最短の非対角線の接続線の上に常に位置づけられる4つの領域の状態を評価するステップであって、評価された領域の4つ全部または非対角線上の2つにおいて閾値を超えた数で見られる暗要素の数によって、あるいは、前に言及したステップにおける4つの評価領域全てにおける、閾値を下回る数の暗要素によって特徴付けられる、というステップと、
前に言及したステップにおいて評価された領域の第2サブ集合の場合に、前に言及したステップにおいて評価された4つの領域の状態の評価結果に従い、記号的マークの表現されたデータ値を決定するステップと、
前のステップのシーケンスを繰り返すステップであり、繰り返しは、数pを上回る数で示された暗要素が存在する状態で、評価された矩形の中心を以前に評価された隅の領域に移動しながら行われ、以前に評価された領域の第3のサブ集合の場合であって、特徴となるのは、評価された領域のうちの1つだけにおいて閾値を上回る数の暗要素が存在することである、というステップと、
記号的マークの表現されたデータの値を決定するステップであって、前のステップによってインシャライズされる前ステップの繰り返しの結果として、ステップ2.6の第2の実行で、評価された矩形の中心がマーク読出しプロセス開始の元の位置の方へ戻る形となった場合に行われるステップと、
前のステップの結果に従い、後に続いて読出される記号的マークの予想位置を修正するステップと、
を有することを特徴とする、
という請求項3に記載の記録方法。
【請求項5】
記号的データマークの暗要素の総集計数量値を変調する処理に本質があり、
その特徴となるのは、
0から最大許容数までの幅の暗要素から多数の暗要素を選択するステップであって、それは、記号的データマークのグリッド上で、変調によって見られるパターンの対応する点の数量値レベルに適したものである、というステップと、
データ記号的マークの、両対称軸に最も近い位置の上に選択された暗要素の数を加えるステップであって、両対称軸に対して対称的な位置にある偶数が好ましい、というステップと、
両対称軸からの最大距離を備え、各々のデータ状態を表現する要素に隣接する自由位置の上に、前のステップで選択された暗要素の数を加算するステップと、
を有する点である、という請求項3に記載の記録方法。
【請求項6】
記号的データマークの列およびコラムの開始および終端の位置の初期の局地化の処理に本質があり、その特長となるのは、
読出された文書のイメージ点の明値(bright value)を表現する、スキャンされたフィールドを、水平また垂直の1方向に、ポイントごとに評価するステップと、
紙または他のキャリヤのマージンから、連続したイメージ点を評価するステップであって、閾値を下回る値への戻る変化を、m点の平均周期につき1回生じさせなければならず、閾値を超える値を有する第1の点は水平または垂直の座標の最小値のうち1つを表現し、それは列またはコラムの起源を指定する、というステップと、
前のステップにおいて得られる最小値の曲線Fを生成するステップと、
前のステップにおいて得られた曲線Fの点に対するフィルタ処理を、元の曲線の代替点の周囲に対称的に配置されたp個の点の平均で全ての点を代替する処理によって極端な値を除去する、という形で行うステップと、
フィルタ処理した曲線の線形近似の直線を生成するステップと、
線形近似の直線に平行な直線Rを配置するステップであって、その座標の全てが、水平または垂直方向の最小座標を備えた点のそれらより小さい、となるように配置するステップと、
発見された点の方へ直線Rの変換移動するステップと、
移動させられる直線Rと、前のステップからの最小値のフィルタ処理後の曲線Fとの第1の交点Oを発見するステップと、
点Oを基準に、フィルタ処理後曲線Fとの次の交点Dが発見されるまで、直線Rを回転させるステップと、
曲線Fの点であって、前のステップで発見された位置に置かれた直線Rに対し、距離qよりも遠い、という点を除去し、その結果の曲線Sを得るステップと、
点クラスタの各々で、曲線Fのうち直線Rに最も近い点を発見するステップであり、これらクラスタはh(垂直)またはm(水平)の平均周期性を有する、というステップと、
次の3方向、すなわち、垂直方向、前の点に戻る形での水平方向、そして、最初に実行された垂直方向に戻る形での垂直方向、において前のステップを繰り返すステップと、
結果の直線の互いに対する垂直性および平行性を検出するステップと、
他の3本の直線のいずれに対しても垂直でも平行でもない線を修正するステップと、
3本以上の直線に従ってマークのフィールドのマージンを決定するステップと、
を有する点を特徴とする請求項3に記載の記録方法。
【請求項7】
紙または印刷情報用の類似キャリヤの上に置かれる暗要素および明要素によって、記号的データマークを記録する方法であって、特徴となるのは、
記号的データマークの記録専用の紙領域において、水平および垂直の2系の軸を備えたグリッドを規定するステップであって、これら軸は互いに対して垂直で、水平および垂直方向に等しい又は異なる相対距離を有する、というステップと、
記号的データマーク用の暗要素の最大許容数を決定するステップと、
各水平軸の垂直軸との2つの交点を接続する線の領域の上に、記号的データマークの1つの系を配置するステップであって、前記配置の様態は、記号的データマークによって表現される1つの論理的状態は、その暗要素の大部分または全てが前述の接続する線の半分の上またはその近くに置かれており、さらに、記号的データマークによって表現される第2の論理的状態は、その暗要素の大部分または全てが前述の接続する線の残り半分の上またはその近くに置かれている、という形である前記ステップと、
各垂直軸と水平軸との2つの交点を接続する線の領域に、記号的データマークの第2の系を配置するステップであって、記号的データマークによって表現される1つの論理的状態は、その暗要素の大部分または全てが前述の接続する線の半分の上またはその近くに置かれ、さらに、記号的データマークによって表現される第2の論理的状態は、その暗要素の大部分または全てが前述の接続する線の残り半分の上またはその近くに置かれる、となるように配置を行うステップと、
軸の2つの系の交点を接続する線の中心に対して最も遠い位置に暗要素を配置するステップと、
マークの暗要素を、水平および垂直の軸の前述の交点から最小許容距離vにある状態となるように配置するステップと、
マークの暗要素を、水平および垂直の軸の交点を接続する線から最大距離dにある状態となるように配置するステップと、
を有する点である、という前記記録方法。
【請求項8】
暗要素および明要素を有し記号的マークに割り当てられた、紙または他のキャリヤの予想される領域の上に、それによって表現されるデータ状態の特徴となる点は、それが、
前のステップにおいて比較された数量値の比較結果と、そして、
前のステップのシーケンスによる評価に先立ち、前のステップにおいて決定された、隣接マークの垂直および水平の予想位置の修正値の使用と、を有することである、
という請求項5に記載の記録方法。
【請求項9】
配置された対称データマークのフィールド上に挿入されるマークを変調することで文書の領域を変調するステップを備え、そこで、マークは紙または他のキャリヤの上にグラフィック情報によって記録され、
特徴となるのは、
グラフィック情報を、変調マークの元のフォーマットから、変調マークの挿入および個々の変調マークの量的パラメータの決定のために指定された記号的マークのグリッドのサブ集合によって与えられるフォーマットに変換するステップと、
個々の変調マークの量的パラメータを、こうした変調マークを作る暗要素のサブ集合に変換するステップと、
請求項7により、記号的データマークの位置を決定する、水平方向軸ならびに垂直方向軸から均一の距離にある点の近くにある領域に、個々のデータ変調マークを作る暗要素の集合を記録するステップと、を有することである、
という請求項7に記載の記録方法。
【請求項10】
記号的データマークが配置される水平線および垂直線の列およびコラムの開始および終端の座標を検索するステップを備え、
特徴となるのは、それが、
複数のn本の水平線を評価するステップであって、前記水平線は、基本的に暗点のマージンの垂直方向の全長を通る形で配置され、スキャン対象の紙または他の担体の1つのマージンから、暗点が閾値pz値よりも大きな数で示される状態の1つの点まで水平に進む、という前記ステップと、
前のステップにおいて指定された全ての点を通る線形近似を導くステップと、
その線形近似の直線からの距離が距離viよりも大きい、という点を除去するステップと、
前のステップで残った点を通る新しい線形近似を導くステップと、
新しい線形近似の直線からの距離が距離(Vj+i<Vi)よりも大きい、という点を除去するステップと、
Vi<Hとなるまで前のステップを繰り返すステップと、
紙の第2のマージンから水平方向に戻る形で前のステップを繰り返すステップと、
暗要素の存在およびその量的値に関し、水平軸と垂直軸との2つの交点の間の予想される水平接続線の中心から見てそれぞれの側にある、選択領域の状態を評価するステップと、
軸の第1の交点に向かい、前述の接続線の中心から見て一方の側にある選択領域に位置づけられた暗要素の量的値の集計を、軸の第2の交点に向かい、前述の接続線の中心から見てもう一方の側にある選択領域に位置づけられた暗要素の量的値の集計と比較するステップと、
前述の接続線の一方の側にある選択領域に位置づけられた暗要素の量的価値の集計を、前述の接続線のもう一方の側にある選択領域に位置づけられた暗要素の量的値の集計と比較するステップと、
前のステップにおいて比較された量的値の比較結果に応じて記号的データマークの表現データ値を決定するステップと、
前のステップにおいて比較された量的値の比較結果に応じて、特に垂直方向に、評価された記号的データマーク、隣接および近くのマーク、の予想位置の修正の大きさを決定するステップと、
暗要素の存在およびその量的値に関し、水平軸と垂直軸との2つの交点の間の予想される垂直接続線の中心から見てそれぞれの側にある選択領域の状態を評価するステップと、
軸の第1の交点に向かい、前述の接続線の中心から見て一方の側にある選択領域に位置づけられた暗要素の量的値の集計を、軸の第2の交点に向かい、前述の接続線の中心から見てもう一方の側にある選択領域に位置づけられた暗要素の量的値の集計と比較するステップと、
前述の垂直接続線の一方の側にある選択領域に位置づけられた暗要素の量的価値の集計を、前述の垂直接続線のもう一方の側にある選択領域に位置づけられた暗要素の量的値の集計と比較するステップと、
前のステップにおいて比較された量的値の比較結果に応じて、記号的データマークの表現データ値を決定するステップと、
前のステップにおいて比較された量的値の比較結果に応じて、特に水平方向に、評価された記号的データマーク、隣接および近くのマーク、の予想位置の修正の大きさを決定するステップと、
前のステップを両垂直方向、すなわちコラムの方向に繰り返すステップであって、記号的データマーク(列)の評価の選択された水平方向に関し、記号的データマーク位置の垂直線の半分の距離に等しい距離にある列の予想開始位置の線形近似の直線に平行である、という直線が導かれ、そこで、記号的データマークの第1の系の記号的データマークが位置づけられる、という繰り返しのステップと、
前のステップにおいて導かれた直線で、前のステップにおいて得られたコラムの予想開始位置の線形近似の直線から、記号的データマークの第2の系の位置の水平線の半分の距離に等しい距離で、第1の記号的データマークを発見するステップと、
請求項8に応じて次のマークを発見するステップと、を有する点である、
という請求項7に記載の記録方法。
【請求項11】
暗要素に、それらと明要素とを差別化する以下の特性を持たせることができ、
特徴となるのは、それが、
データ記号的マークの2つの論理状態を表現する、任意の光学特性の値スケールの値間隔または量的値を有する暗要素であって、2つの状態の表現のために選択された光学特性の値スケールの量的値または間隔がより高い、という1つ以上のイメージ要素(ピクセル)から成る暗要素と、
前の点による暗要素であって、記号的データマークの周囲が、記号的データマークの2つの状態を表現する2つの値または間隔とは異なる量的な値または間隔を有する、という暗要素と、
ハーフトーンスケールの光学特性を備えた暗要素と、そして、
カラースケールの光学特性を備えた暗要素と、を有する点である、
という請求項3または7に記載の記録方法。
【請求項12】
請求項3乃至7に記載の背景のデータチャネルの準備方法であって、特徴となるのは、データ記号的マークとオーバレイされた、人に読取り可能なテキストまたはグラフィックパターンから成ることである、
という背景のデータチャネルの準備方法。
【請求項13】
データチャネルの有するデータは、同担体に印刷された人に読取り可能なデータ、または、人によって読取り可能なパターンやそうしたデータの変換形を示すこと、
を特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
データチャネルはまた、安全保護、例えば、同担体に印刷された人に読取り可能なデータ、電子署名、を有すること、
を特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
記号的データマークのフィールドを用い、特に請求項3または7により、文書の固有のデータ内容ならびに適用に関して透明である、という印刷専用の文書の透明保護の方法であって、本フィールドは固有の文書の印刷によりオーバレイの形で印刷され、本保護は、両方向において、すなわち、文書の電子バージョンから紙に印刷可能なフォームへの方向、および、文書の紙フォームから文書の電子バージョンに戻す方向において、電子文書および紙文書の選択的データおよび安全の継続性を提供し、
特徴となるのは、
元の用途によって印刷に当てられたファイルから、印刷文書における位置情報も含むことができる文書保護専用のデータ内容の一部を抽出するステップと、
元の用途によって印刷に当てられたファイルから、同じ種類の文書のセットにおける不変データも含む、他の文書内容を抽出するステップと、
第1ステップまたは第2ステップでも抽出されたデータを一連のアルゴリズムに従って変換するステップであって、前記一連のアルゴリズムには、暗号、圧縮アルゴリズムおよび手順、電子署名、自己修正コード化、そして、グラフィック情報によるマーク変調のためのデータ準備も含まれる、という変換ステップと、
前のステップからのデータを、前述のデータを表現する2次元の記号的データマークのフィールドの印刷に適したフォームに変換するステップであって、例えば、本発明の他の項目で記述されたようなものであるが、それらだけに限定されることはなく、実質的な文書領域における印刷文書に配置された列およびコラムに配列され、元の文書の印刷に使用される領域とは無関係であり、そのファイルデータ全体が前のステップにおいて入力として使用されている、という変換ステップと、
紙または別のキャリヤの上に、2次元のデータ記号マークの印刷と、並行または時系列で印刷される元の文書の印刷とをオーバレイすることによって実行される印刷のステップと、
印刷された保護対象文書をスキャナまたは他の類似器材でスキャンし、スキャンしたデータをコンピュータに入力するステップと、
記号的データマークのフィールドによって、元の文書の相互オーバレイされた印刷の読出しデータを処理し、記号的データマークのフィールドによって表現されるデータを認識し、抽出するステップと、
認識され抽出されたデータを、暗号、デコンプレスのアルゴリズムおよび手順、電子署名、自己修正符号化を含む一連のアルゴリズムによって変換するステップと、
認識および処理されたデータ、すなわち、保護用に決定されたデータ内容の一部を視覚化機材において視覚化するステップと、
前のステップからの認識および処理されたデータを、前のステップからの他の文書内容のデータと連結するステップであって、連結は、ファイル文書が、前のステップの目的のために使用されたような、その完全なフォームで完全に再構築されるまで行われるが、完全なフォームだけに限定はされない、という連結ステップと、そして、
全文書を視覚化機材において視覚化するステップと、を有することである
という前記透明保護方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2007−501976(P2007−501976A)
【公表日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522534(P2006−522534)
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【国際出願番号】PCT/SK2004/000009
【国際公開番号】WO2005/015487
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(506043251)
【Fターム(参考)】