説明

紙幣処理装置および紙幣処理方法

【課題】筐体の外部から内部に投入された紙幣が偽札や真偽不確定券であると識別された場合にこの紙幣を筐体の外部に返却しないようにすることができる紙幣処理装置および紙幣処理方法を提供する。
【解決手段】紙幣処理装置10は、筐体12の外部から内部に紙幣を投入するための入金口20と、筐体12内に設けられ、入金口20により筐体12内に投入された紙幣を1枚ずつ搬送する搬送部24と、搬送部24に設けられ、入金口20により筐体12内に投入された紙幣の少なくとも真偽を識別する識別部26と、識別部26により紙幣が真正なものではないと識別されたときに当該紙幣を筐体12の外部に返却させないよう搬送部24の制御を行う制御部50と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体の外部から内部に投入された紙幣を収納する紙幣処理装置に関し、とりわけ、筐体の外部から内部に投入された紙幣が偽札や真偽不確定券であると識別された場合にこの紙幣を筐体の外部に返却しないようにすることができる紙幣処理装置および紙幣処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、筐体の外部から内部に投入された紙幣を収納する紙幣処理装置として様々なタイプのものが知られている。例えば、特許文献1には、紙幣挿入口により紙幣を筐体内に投入し、筐体内に設けられた紙幣識別センサによって、筐体内に投入された紙幣の真偽判定を行うような紙幣識別装置が開示されている。特許文献1に開示される紙幣識別装置では、紙幣識別センサによって紙幣が真札ではないと識別された場合には、紙幣の真偽判定のリトライを行い、リトライ回数が所定回数に達してもなお紙幣が真札ではないと識別された場合には、当該紙幣は紙幣挿入口に戻されるようになっている。
【0003】
また、特許文献2には、入出金口により筐体内に投入された紙幣を識別して複数のスタッカに金種別に収納するとともに、紙幣の出金時には各スタッカから紙幣を繰り出して入出金口に搬送するような紙幣処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−058285号公報
【特許文献2】欧州特許出願公開公報EP1598787A2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ヨーロッパの金融市場では、ATM等の紙幣処理装置において筐体の外部から内部に投入された紙幣が偽札や真偽不確定券(suspect券)であると識別された場合には、ヨーロッパの金融市場の規則(Article 6)に基づいて、このような紙幣は顧客に返却するのではなく装置の筐体内に取り込まなければならないようになっている。ここで、上述のようなヨーロッパの金融市場の規則(レギュレーション)と同様の規則がリテール市場にも適用された場合には、以下に示すような問題が生じるおそれがある。すなわち、現在のリテール市場で用いられる多くの釣銭機は入出金口が一つであり、この入出金口により筐体の外部から内部に投入された紙幣が偽札や真偽不確定券であると識別された場合には、当該紙幣は入出金口に返却されてしまうので、偽券や真偽不確定券を筐体内に取り込まなければならないというヨーロッパの金融市場の規則に対応することができない。
【0006】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、筐体の外部から内部に投入された紙幣が偽札や真偽不確定券であると識別された場合にこの紙幣を筐体の外部に返却しないようにすることができる紙幣処理装置および紙幣処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の紙幣処理装置は、筐体と、前記筐体の外部から内部に紙幣を投入するための入金口と、前記筐体内に設けられ、前記入金口により前記筐体内に投入された紙幣を1枚ずつ搬送する搬送部と、前記搬送部に設けられ、前記入金口により前記筐体内に投入された紙幣の少なくとも真偽を識別する識別部と、前記識別部により紙幣が真正なものではないと識別されたときに当該紙幣を前記筐体の外部に返却させないよう前記搬送部の制御を行う制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
このような紙幣処理装置によれば、識別部により紙幣が真正なものではないと識別されたときに、当該紙幣を筐体の外部に返却させないよう搬送部の制御が行われるようになっている。このことにより、ヨーロッパの金融市場の規則と同様の規則(レギュレーション)がリテール市場にも適用された場合でも、偽券や真偽不確定券が筐体の外部に返却されることがないため、上述のような規則に対応することができるようになる。
【0009】
本発明の紙幣処理装置においては、前記制御部は、前記識別部により紙幣が真正なものではないと識別されたときに前記搬送部による紙幣の搬送を停止させるよう前記搬送部の制御を行うようになっていてもよい。
【0010】
本発明の紙幣処理装置においては、前記入金口により前記筐体内に投入された紙幣を収納する収納部が前記筐体内に設けられており、前記制御部は、前記識別部により紙幣が真正なものではないと識別されたときに当該紙幣を前記収納部に搬送して当該収納部に収納させるよう前記搬送部の制御を行うようになっていてもよい。
【0011】
この際に、前記制御部は、前記識別部により真正なものではないと識別された紙幣が前記収納部に収納された後、前記搬送部による紙幣の搬送を停止させるよう前記搬送部の制御を行うようになっていてもよい。
【0012】
本発明の紙幣処理装置においては、前記紙幣処理装置において、前記筐体の外部からアクセスできない箇所に紙幣停止場所が設けられており、前記紙幣停止場所に、前記識別部により真正なものではないと識別された紙幣が停止されるようになっており、前記制御部は、前記識別部により紙幣が真正なものではないと識別されたときに当該紙幣を前記紙幣停止場所に搬送するよう前記搬送部の制御を行うようになっていてもよい。
【0013】
この際に、前記紙幣停止場所は複数設けられており、前記制御部には、前記識別部により紙幣が真正なものではないと識別されたときに複数の前記紙幣停止場所のうちどの紙幣停止場所に当該紙幣を停止させるかを選択する停止場所選択手段が設けられていてもよい。
【0014】
本発明の紙幣処理装置においては、前記識別部により紙幣が真正なものではないと識別されたときにこのことを操作者に報知するための報知部を更に備えていてもよい。
【0015】
この際に、前記報知部は、前記識別部により真正なものではないと識別された紙幣について前記筐体内での停止位置および/または前記識別部による識別情報を報知するようになっていてもよい。
【0016】
また、前記報知部により、前記識別部により紙幣が真正なものではないと識別されたことが報知されたときに、当該紙幣を筐体内に取り込むか否かを操作者が前記制御部に入力するための操作部を更に備えていてもよい。
【0017】
本発明の紙幣処理装置においては、前記入金口は、前記筐体の内部から外部に紙幣を投出するための出金口としても機能するようになっていてもよい。
【0018】
あるいは、前記筐体の内部から外部に紙幣を投出するための出金口が前記入金口とは別に設けられていてもよい。
【0019】
本発明の紙幣処理装置においては、前記紙幣処理装置は、有人釣銭機、無人釣銭機またはバックオフィスマシンであってもよい。
【0020】
本発明の紙幣処理方法は、筐体の外部から内部に紙幣を投入する工程と、前記筐体内に投入された紙幣の少なくとも真偽を識別する工程と、を備え、紙幣の少なくとも真偽を識別する工程において、紙幣が真正なものではないと識別されたときに、当該紙幣を前記筐体の外部に返却させないようにすることを特徴とする。
【0021】
本発明の紙幣処理方法においては、紙幣の少なくとも真偽を識別する工程において、紙幣が真正なものではないと識別されたときに、前記筐体内での紙幣の搬送を停止させるようになっていてもよい。
【0022】
本発明の紙幣処理方法においては、紙幣の少なくとも真偽を識別する工程において、紙幣が真正なものではないと識別されたときに、当該紙幣を前記筐体内に設けられた収納部に搬送して当該収納部に収納させるようになっていてもよい。
【0023】
この際に、真正なものではないと識別された紙幣が前記収納部に収納された後、前記筐体内での紙幣の搬送を停止させるようになっていてもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明の紙幣処理装置および紙幣処理方法によれば、筐体の外部から内部に投入された紙幣が偽札や真偽不確定券であると識別された場合にこの紙幣を筐体の外部に返却しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一の実施の形態における紙幣釣銭機の外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示す紙幣釣銭機の内部構成を示す構成図である。
【図3】図1および図2に示す紙幣釣銭機における制御ブロック図である。
【図4】図1等に示す紙幣釣銭機の動作の第1の態様を示すフローチャートである。
【図5】図1等に示す紙幣釣銭機の動作の第2の態様を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一の実施の形態において、本発明に係る紙幣処理装置として紙幣釣銭機が用いられる場合について説明する。
【0027】
図1乃至図5は、本実施の形態に係る紙幣釣銭機を示す図である。このうち、図1は、本実施の形態における紙幣釣銭機の外観を示す斜視図であり、図2は、図1に示す紙幣釣銭機の内部構成を示す構成図である。また、図3は、図1および図2に示す紙幣釣銭機における制御ブロック図である。また、図4および図5は、それぞれ、図1等に示す紙幣釣銭機の動作の第1および第2の態様を示すフローチャートである。
【0028】
まず、図1乃至図3を用いて紙幣釣銭機10の構成について説明する。紙幣釣銭機10は、例えば、店舗内のチェックアウトエリアに設けられており、店員によって操作されるPOSレジスタ(図示せず)または顧客によって操作されるセルフチェックアウト用レジスタ(図示せず)と通信可能に接続され、代金として顧客から受け取った紙幣、および、釣銭として顧客へ支払う紙幣を処理および収納するようになっている。具体的には、レジスタで計算された商品代金と現金処理装置に入金された金額との差額を釣銭として出金するにあたり、紙幣釣銭機10は、入金された紙幣を計数して収納し、釣銭の紙幣を出金するようになっている。紙幣釣銭機10は、POSレジスタまたはセルフチェックアウト用レジスタと一体的に構成されていてもよい。また、紙幣釣銭機10は、バックオフィスに設置された現金管理装置(図示せず)と通信可能に接続され、現金処理システム(バックオフィスマシン)を構成してもよい。
【0029】
図1に示すように、紙幣釣銭機10は、筐体12と、入金部20と、出金部22とを備えている。入金部20は、バラ紙幣を筐体12の外部から内部に投入するための入金口を有している。また、出金部22は、バラ紙幣を筐体12の内部から外部に投出するための出金口を有している。
【0030】
図2に示すように、入金部20には入金部カバー21が設けられている。入金部カバー21の下部には隙間があり、この入金部カバー21を閉じていても小枚数の紙幣の投入が可能となっている。一方、大量の紙幣を投入する場合には、店員は入金部カバー21を開けて紙幣を入金部20に投入する。入金部20は、当該入金部20に投入された紙幣を1枚ずつ後述する搬送部24に繰り出すようになっている。
【0031】
また、出金部22には出金部シャッタ23が設けられている。この出金部シャッタ23は通常は出金部22の出金口を閉じているが、紙幣の出金時において後述する搬送部24から出金部22に所望の枚数の紙幣が搬送されたときには、この出金部シャッタ23が開き、操作者は出金部22に集積された紙幣を取り出すことができるようになっている。
【0032】
図2に示すように、紙幣釣銭機10において筐体12内には搬送部24が設けられており、当該搬送部24によって、入金部20の入金口により筐体12内に投入された紙幣が筐体12内で1枚ずつ搬送されるようになっている。また、搬送部24には識別部26が設けられており、この識別部26によって、搬送部24により搬送される紙幣の金種、真偽(真正な紙幣か否か)、正損、新旧等が識別されるようになっている。識別部26は例えばラインセンサや磁気センサ等のセンサを有している。このような識別部26により、入金部20から筐体12内に投入された紙幣は、真偽に関して真券(真正な紙幣)、偽券、真偽不確定券に区分されるようになる。また、識別部26に撮像カメラが設けられており、この撮像カメラにより紙幣の画像が撮像されるようになっていてもよい。この場合には、撮像カメラにより撮像された紙幣の画像により、紙幣の記番号等が識別部26により読み取られるようになる。
【0033】
また、筐体12内において複数の収納繰出部28が設けられており、各収納繰出部28はそれぞれ搬送部24に接続されている。各収納繰出部28は、入金部20から筐体12内に投入され識別部26により識別された紙幣を金種別に収納するようになっている。より詳細には、識別部26による識別結果に基づいて、紙幣は搬送部24により各収納繰出部28に金種別に送られるようになっている。また、各収納繰出部28は、当該収納繰出部28に収納された紙幣を1枚ずつ搬送部24に繰り出すことができるようになっている。各収納繰出部28は、図2に示すような紙幣を1枚ずつ一対のテープ間に挟み込んだ状態で当該テープを紙幣とともに巻き取るテープリール式の収納繰出部であってもよく、あるいは、紙幣を積み重ねて収納するスタッカ式の収納繰出部(図示せず)であってもよい。
【0034】
また、図2に示すように、筐体12内には回収カセット32を着脱自在に装着することができるようになっている。そして、筐体12内に回収カセット32が装着されたときに、搬送部24から回収カセット32に紙幣を搬送することができるようになっている。回収カセット32は、図2に示すような紙幣を1枚ずつ一対のテープ間に挟み込んだ状態で当該テープを紙幣とともに巻き取るテープリール式のものとなっている。回収カセット32は、バックオフィスに設けられた現金出納装置(図示せず)にも着脱可能に装着することができるようになっており、この回収カセット32により、紙幣釣銭機10と現金出納装置との間で現金の授受が行われるようになっている。なお、回収カセット32は、紙幣釣銭機10や現金出納装置から離脱しているときには当該回収カセット32内に収納された紙幣を取り出せないようになっている。
【0035】
また、図2に示すように、入金部20、出金部22、搬送部24における各搬送路、収納繰出部28、回収カセット32にはそれぞれ紙幣検知センサ30が設けられており、これらの紙幣検知センサ30によって、紙幣の有無や搬送される紙幣の通過を検知するようになっている。
【0036】
また、図3に示すように、紙幣釣銭機10には制御部50が設けられており、この制御部50により紙幣釣銭機10の各構成要素が制御されるようになっている。より具体的には、制御部50には入金部20、出金部22、搬送部24、識別部26、収納繰出部28および紙幣検知センサ30等がそれぞれ接続されており、識別部26による紙幣の識別結果に係る情報や紙幣検知センサ30による検知情報が制御部50に送られるようになっている。また、制御部50は入金部20、出金部22、搬送部24、収納繰出部28等に制御信号を送りこれらの構成要素の制御を行うようになっている。
【0037】
また、制御部50には報知部52、操作部54、記憶部56、インターフェース58等がそれぞれ接続されている。制御部50はインターフェース58により上位装置60、具体的には例えばPOSシステム等と信号の送受信を行うことができるようになっている。また、報知部52は、例えば音声や表示により操作者に対して様々な情報を報知するようになっている。具体的には、報知部52は、例えば紙幣釣銭機10の筐体12の前面または上面に設けられたモニタ等からなる。なお、報知部52は、紙幣釣銭機10に通信接続された上位装置60に設けられてもよい。また、操作部54は、操作者が制御部50に対して様々な指令を行う際に用いられるようになっている。具体的には、操作部54は、例えば紙幣釣銭機10の筐体12の前面または上面に設けられたタッチパネルや操作キー等からなる。なお、操作部54は、紙幣釣銭機10に通信接続された上位装置60に設けられてもよい。また、記憶部56は、紙幣釣銭機10における紙幣の処理状況等を記憶するようになっている。具体的には、記憶部56は、各収納繰出部28に収納された紙幣の金種毎の枚数や金額等、および/または回収カセット32に搬送された紙幣の金種毎の枚数や金額等を記憶するようになっている。なお、記憶部56は、紙幣釣銭機10に通信接続された上位装置60に設けられてもよい。
【0038】
次に、このような構成からなる紙幣釣銭機10の動作の第1の態様について、図4に示すフローチャートを参照して説明する。なお、以下に示す紙幣釣銭機10の動作の第1の態様では、3つの収納繰出部28のうち1つの収納繰出部28(例えば下段の収納繰出部28)は、偽券や真偽不確定券を収納するために用いられるようになっている。また、収納繰出部28に偽券や真偽不確定券を収納させるのではなく、偽券や真偽不確定券だけを収納させる専用の収納繰出部(図示せず)に偽券や真偽不確定券を収納させてもよい。また、以下に示す紙幣釣銭機10の動作は、制御部50が紙幣釣銭機10の各構成要素を制御することにより行われるようになっている。
【0039】
本実施の形態の紙幣釣銭機10において紙幣の入金処理を行うにあたり、操作者はまず入金部カバー21を開いて入金部20に紙幣を投入する。そして、操作部54により制御部50に対して操作者が入金処理開始の指令を与えると、入金部20から搬送部24に紙幣が1枚ずつ繰り出される(図4のSTEP1)。搬送部24に繰り出された紙幣は当該搬送部24により1枚ずつ搬送され、識別部26により金種、真偽(真正な紙幣か否か)、正損、新旧等が識別される(図4のSTEP2)。ここで、識別部26により紙幣が真正なものであると識別された場合には(図4のSTEP3の「YES」)、この紙幣は搬送部24により上段または中段の収納繰出部28に金種別に送られ、これらの収納繰出部28に収納されるようになる(図4のSTEP4)。
【0040】
一方、識別部26により識別された紙幣が偽券または真偽不確定券であり、紙幣が真正なものではないと識別された場合には(図4のSTEP3の「NO」)、搬送部24による紙幣の搬送が停止される(図4のSTEP5)。また、この際に、報知部52により、識別部26において真正ではない紙幣が識別されたことを操作者に対して音声や表示により報知する(図4のSTEP6)。ここで、当該紙幣について例えば識別部26による識別情報、具体的には金種、画像、記番号等が報知部52により報知されてもよい。また、紙幣釣銭機10の筐体12内における紙幣の停止箇所も報知部52により報知されてもよい。その後、操作者または権限を有する者が報知部52による報知内容を確認し、紙幣を収納繰出部28に収納してもよいと判断した場合には、上位者が操作部54により収納の指令を制御部50に与えると(図4のSTEP7の「YES」)、搬送部24による紙幣の搬送が再開され、識別部26において真正ではないと識別された紙幣は下段の収納繰出部28に送られ、この収納繰出部28に収納されるようになる(図4のSTEP8)。収納繰出部28に紙幣を収納した場合、記憶部56には収納繰出部28に収納された紙幣の収納順序が紙幣の金種や記番号等の他の情報と共に記憶されるようになるので、後から偽券や真偽不確定券を確認することができるようになる。また、操作者や権限を有する者が報知部52による報知内容を確認したときに、紙幣釣銭機10内に収納不可な紙幣と判断した場合には、上位者がこの紙幣を取り除くか、操作部54により回収コマンドを制御部50に入力することにより当該紙幣を回収する。ここで、回収された紙幣はバックオフィスにて別管理されるようになる。
【0041】
なお、フローチャートでは図示しないが、識別部26により紙幣が真正なものであると識別された場合でも、この紙幣の金種に対応する収納繰出部28(上段または中段の収納繰出部28)がフル状態である場合には、当該紙幣は回収カセット32に送られ、この回収カセット32に収納されるようになる。
【0042】
上述のような図4のSTEP1〜STEP8に示す動作は、入金部20から紙幣が全て筐体12内に繰り出されるまで行われる(図4のSTEP9の「NO」)。そして、入金部20から紙幣が全て筐体12内に繰り出され、入金部20において紙幣がなくなると(図4のSTEP9の「YES」)、入金処理が終了する。なお、入金部20から紙幣が全て筐体12内に繰り出された後、すぐに入金処理が終了するのではなく、報知部52によりこのことが操作者に報知され、操作者が操作部54により確認の指令を制御部50に与えた後に入金処理が終了するようになっていてもよい。
【0043】
このような紙幣釣銭機10の動作の第1の態様によれば、制御部50は、識別部26により紙幣が真正なものではないと識別されたときに当該紙幣を筐体12の外部に返却させないよう搬送部24の制御を行うようになる。具体的には、制御部50は、識別部26により紙幣が真正なものではないと識別されたときに搬送部24による紙幣の搬送を停止させるよう搬送部24の制御を行うようになる。
【0044】
次に、紙幣釣銭機10の動作の第2の態様について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。なお、以下に示す紙幣釣銭機10の動作の第2の態様でも、3つの収納繰出部28のうち1つの収納繰出部28(例えば下段の収納繰出部28)は、偽券や真偽不確定券を収納するために用いられるようになっている。また、以下に示す紙幣釣銭機10の動作は、制御部50が紙幣釣銭機10の各構成要素を制御することにより行われるようになっている。
【0045】
紙幣釣銭機10の動作の第1の態様と同様に、操作者はまず入金部カバー21を開いて入金部20に紙幣を投入する。そして、操作部54により制御部50に対して操作者が入金処理開始の指令を与えると、入金部20から搬送部24に紙幣が1枚ずつ繰り出される(図5のSTEP11)。搬送部24に繰り出された紙幣は当該搬送部24により1枚ずつ搬送され、識別部26により金種、真偽(真正な紙幣か否か)、正損、新旧等が識別される(図5のSTEP12)。ここで、識別部26により紙幣が真正なものであると識別された場合には(図5のSTEP13の「YES」)、この紙幣は搬送部24により上段または中段の収納繰出部28に金種別に送られ、これらの収納繰出部28に収納されるようになる(図5のSTEP14)。
【0046】
一方、識別部26により識別された紙幣が偽券または真偽不確定券であり、紙幣が真正なものではないと識別された場合には(図5のSTEP13の「NO」)、この紙幣は搬送部24により下段の収納繰出部28に送られ、この収納繰出部28に収納されるようになる(図5のSTEP15)。そして、真正なものではないと識別された紙幣が下段の収納繰出部28に収納されると、搬送部24による紙幣の搬送が停止される(図5のSTEP16)。また、この際に、報知部52により、識別部26において真正ではない紙幣が識別されたことを操作者に対して音声や表示により報知する(図5のSTEP17)。ここで、当該紙幣について例えば識別部26による識別情報、具体的には金種、画像、記番号等が報知部52により報知されてもよい。その後、操作者または権限を有する者が報知部52による報知内容を確認し、紙幣を収納繰出部28に収納してもよいと判断した場合には、上位者が操作部54により収納の指令を制御部50に与えると(図5のSTEP18の「YES」)、搬送部24による紙幣の搬送が再開される(図5のSTEP19)。収納繰出部28に紙幣を収納した場合、記憶部56には収納繰出部28に収納された紙幣の収納順序が紙幣の金種や記番号等の他の情報と共に記憶されるようになるので、後から偽券や真偽不確定券を確認することができるようになる。また、操作者や権限を有する者が報知部52による報知内容を確認したときに、紙幣釣銭機10内に収納不可な紙幣と判断した場合には、上位者がこの紙幣を取り除くか、操作部54により回収コマンドを制御部50に入力することにより当該紙幣を回収する。ここで、回収された紙幣はバックオフィスにて別管理されるようになる。
【0047】
上述のような図5のSTEP11〜STEP19に示す動作は、入金部20から紙幣が全て筐体12内に繰り出されるまで行われる(図5のSTEP20の「NO」)。そして、入金部20から紙幣が全て筐体12内に繰り出され、入金部20において紙幣がなくなると(図5のSTEP20の「YES」)、入金処理が終了する。なお、入金部20から紙幣が全て筐体12内に繰り出された後、すぐに入金処理が終了するのではなく、報知部52によりこのことが操作者に報知され、操作者が操作部54により確認の指令を制御部50に与えた後に入金処理が終了するようになっていてもよい。
【0048】
このような紙幣釣銭機10の動作の第2の態様によれば、制御部50は、識別部26により紙幣が真正なものではないと識別されたときに当該紙幣を筐体12の外部に返却させないよう搬送部24の制御を行うようになる。具体的には、制御部50は、識別部26により紙幣が真正なものではないと識別されたときにこの紙幣をまず下段の収納繰出部28に搬送して当該収納繰出部28に収納させ、その後、搬送部24による紙幣の搬送を停止させるよう搬送部24の制御を行うようになる。
【0049】
なお、本実施の形態の紙幣釣銭機10においては、当該紙幣釣銭機10の動作は上述した第1および第2の態様に限定されることはない。紙幣釣銭機10の他の動作について以下に説明する。
【0050】
紙幣釣銭機10において、筐体12の外部からアクセスできない箇所に紙幣停止場所が設けられている。ここで、紙幣停止場所としては、搬送部24の搬送路における特定の箇所や、出金部シャッタ23により出金口が閉じられた出金部22等を挙げることができる。また、他の紙幣停止場所として、収納繰出部28や、搬送路上にある搬送手段を挙げることができる。そして、このような紙幣停止場所に、識別部26により真正なものではないと識別された紙幣が停止されるようになっている。より具体的には、入金部20から搬送部24に紙幣が1枚ずつ繰り出され、この繰り出された紙幣が識別部26により識別されたときに、当該識別部26により紙幣が真正なものではないと識別された場合には、この紙幣は搬送部24によって、出金部シャッタ23により出金口が閉じられた出金部22に送られたり、あるいは搬送部24の搬送路における特定の箇所に送られたりするようになる。その後、搬送部24による紙幣の搬送が停止される。この際に、報知部52により、識別部26において真正ではない紙幣が識別されたことを操作者に対して報知する。ここで、当該紙幣について識別部26による識別情報に加えて、またはこの識別情報の代わりに、筐体12内での紙幣の停止箇所が報知部52により報知されてもよい。その後、操作者が操作部54により確認の指令を制御部50に与えると、搬送部24による紙幣の搬送が再開されるようになる。
【0051】
また、紙幣釣銭機10の内部に、偽券や真偽不確定券を保管する保管庫(図示せず)が設けられていてもよい。この場合には、紙幣停止場所として、上述のような保管庫を用いることもできる。
【0052】
また、紙幣停止場所が複数設けられている場合には、図3に示すように、制御部50に停止場所選択手段62が設けられていてもよい。ここで、識別部26により紙幣が真正なものではないと識別されたときに、制御部50に設けられた停止場所選択手段62によって、複数の紙幣停止場所のうちどの紙幣停止場所に当該紙幣を停止させるかが選択されるようになっている。より具体的には、操作者が操作部54により制御部50に指令を与えることによって、停止場所選択手段62により紙幣停止場所の選択を行い、真正なものではないと識別された紙幣は、この選択された紙幣停止場所に送られるようになる。
【0053】
以上のように本実施の形態の紙幣釣銭機10および紙幣処理方法によれば、制御部50は、識別部26により紙幣が真正なものではないと識別されたときに当該紙幣を筐体12の外部に返却させないよう搬送部24の制御を行うようになっている。このことにより、ヨーロッパの金融市場の規則(レギュレーション)と同様の規則がリテール市場にも適用された場合でも、偽券や真偽不確定券が筐体12の外部に返却されることがないため、上述のような規則に対応することができるようになる。
【0054】
なお、本発明による紙幣処理装置および紙幣処理方法は、上記の態様に限定されるものではなく、様々の変更を加えることができる。例えば、図4のSTEP6や図5のSTEP17に示すように、報知部52により、識別部26において真正ではない紙幣が識別されたことが操作者に対して報知された場合に、操作者または権限を有する者は、操作部54により収納の指令を制御部50に与える代わりに返却の指令を制御部50に与えることができるようになっていてもよい。操作者が操作部54により返却の指令を制御部50に与えた場合には、真正ではないと識別された紙幣は入金部20に戻され、操作者に返却されるようになる。このように、報知部52により、識別部26により紙幣が真正なものではないと識別されたことが報知されたときに、当該紙幣を筐体12内に取り込むか否かを操作者が操作部54により制御部50に入力することができるようになっていてもよい。
【0055】
また、識別部26において真正ではないと識別された紙幣が入金部20に戻されるときに、当該紙幣はその一部分のみが入金部20から外部に露出するようになっていてもよい。この場合には、紙幣における他の一部分は依然として筐体12内に取り込まれた状態となり、操作者はこの紙幣を外部に取り出すことができないようになる。その後、操作者または権限を有する者が報知部52による報知内容を確認し、紙幣を収納繰出部28に収納してもよいと判断した場合には、上位者が操作部54により収納の指令を制御部50に与えると、この紙幣は収納繰出部28に収納されるようになる。収納繰出部28に紙幣を収納した場合、記憶部56には収納繰出部28に収納された紙幣の収納順序が紙幣の金種や記番号等の他の情報と共に記憶されるようになるので、後から偽券や真偽不確定券を確認することができるようになる。また、操作者や権限を有する者が報知部52による報知内容を確認したときに、紙幣釣銭機10内に収納不可な紙幣と判断した場合には、上位者がこの紙幣を取り除くか、操作部54により回収コマンドを制御部50に入力することにより当該紙幣を回収する。ここで、回収された紙幣はバックオフィスにて別管理されるようになる。
【0056】
また、図1および図2に示す紙幣釣銭機10では、入金部20における入金口と出金部22における出金口とが別々に設けられているが、これらの入金口と出金口が一体のものとなっていてもよい。すなわち、入金部20における入金口が、筐体12の内部から外部に紙幣を投出するための出金口としても機能するようになっていてもよい。この場合、斜行や重送等の搬送異常によるリジェクト紙幣は入金部20における入金口に返却されるようになっていてもよい。また、入金口と出金口が一体のものとなっている場合には、1枚目の紙幣の処理が確定した後に、入金部20における次の紙幣の筐体12内への取り込みが可能となる。
【0057】
また、図1および図2に示すように入金部20における入金口と出金部22における出金口とが別々に設けられている場合において、斜行や重送等の搬送異常によるリジェクト紙幣は出金部22における出金口に返却されるようになっていてもよい。
【0058】
また、識別部26により識別された紙幣が偽券または真偽不確定券であり、紙幣が真正なものではないと識別された場合において、報知部52により、識別部26において真正ではない紙幣が識別されたことを操作者に対して報知する代わりに、この情報に係る信号を制御部50がインターフェース58を介してPOSシステム等の上位装置60に送信するようになっていてもよい。この場合には、上位装置において、識別部26により紙幣が真正なものではないと識別されたことが報知されるようになる。また、この際に、制御部50からインターフェース58を介してPOSシステム等の上位装置60に、識別部26による識別情報に係る信号、具体的には金種、画像、記番号等の情報に係る信号や、筐体12内での紙幣の停止箇所の情報に係る信号が送信されるようになっていてもよい。また、紙幣釣銭機10の外部にカスタマディスプレイ等の表示手段が接続されており、このような表示手段に、識別部26により紙幣が真正なものではないと識別されたという情報や、当該紙幣について識別部26による識別情報等を表示させるようになっていてもよい。
【0059】
また、識別部26において偽券や真偽不確定券が検知され、検知された偽券や真偽不確定券を下段の収納繰出部28に収納させようとしたときに、下段の収納繰出部28がフル状態である場合には、上段や中段の収納繰出部28に偽券や真偽不確定券を収納させてもよい。この場合には、各収納繰出部28に収納された紙幣に関する情報が記憶部56に記憶されているので、どの収納繰出部28の何番目に偽券や真偽不確定券が収納されているかがわかるようになる。従って、紙幣の出金時において、偽券や真偽不確定券が出金されるときにはこれらの偽券や真偽不確定券を出金部22における出金口に搬送する代わりに他の収納繰出部28に送ることができるようになる。また、紙幣の回収時には、どの収納繰出部28の何番目に偽券や真偽不確定券が収納されているかがわかっているので、回収後であっても偽券や真偽不確定券を確認することができるようになる。
【0060】
また、本発明による紙幣処理装置は、図1等に示すような紙幣釣銭機10として用いた場合には、当該紙幣釣銭機10をPOSレジスタと接続させた場合には有人釣銭機として機能し、また、紙幣釣銭機10をセルフチェックアウト用レジスタと接続された場合には無人釣銭機として機能するようになる。また、本実施による紙幣処理装置は、バックオフィスに設置された現金管理装置と接続させることもでき、この場合には本発明による紙幣処理装置はバックオフィスマシンとして機能するようになる。
【符号の説明】
【0061】
10 紙幣釣銭機
12 筐体
20 入金部
21 入金部カバー
22 出金部
23 出金部シャッタ
24 搬送部
26 識別部
28 収納繰出部
30 紙幣検知センサ
32 回収カセット
50 制御部
52 報知部
54 操作部
56 記憶部
58 インターフェース
60 上位装置
62 停止場所選択手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体の外部から内部に紙幣を投入するための入金口と、
前記筐体内に設けられ、前記入金口により前記筐体内に投入された紙幣を1枚ずつ搬送する搬送部と、
前記搬送部に設けられ、前記入金口により前記筐体内に投入された紙幣の少なくとも真偽を識別する識別部と、
前記識別部により紙幣が真正なものではないと識別されたときに当該紙幣を前記筐体の外部に返却させないよう前記搬送部の制御を行う制御部と、
を備えたことを特徴とする紙幣処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記識別部により紙幣が真正なものではないと識別されたときに前記搬送部による紙幣の搬送を停止させるよう前記搬送部の制御を行うことを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置。
【請求項3】
前記入金口により前記筐体内に投入された紙幣を収納する収納部が前記筐体内に設けられており、
前記制御部は、前記識別部により紙幣が真正なものではないと識別されたときに当該紙幣を前記収納部に搬送して当該収納部に収納させるよう前記搬送部の制御を行うことを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記識別部により真正なものではないと識別された紙幣が前記収納部に収納された後、前記搬送部による紙幣の搬送を停止させるよう前記搬送部の制御を行うことを特徴とする請求項3記載の紙幣処理装置。
【請求項5】
前記紙幣処理装置において、前記筐体の外部からアクセスできない箇所に紙幣停止場所が設けられており、前記紙幣停止場所に、前記識別部により真正なものではないと識別された紙幣が停止されるようになっており、
前記制御部は、前記識別部により紙幣が真正なものではないと識別されたときに当該紙幣を前記紙幣停止場所に搬送するよう前記搬送部の制御を行うことを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置。
【請求項6】
前記紙幣停止場所は複数設けられており、前記制御部には、前記識別部により紙幣が真正なものではないと識別されたときに複数の前記紙幣停止場所のうちどの紙幣停止場所に当該紙幣を停止させるかを選択する停止場所選択手段が設けられていることを特徴とする請求項5記載の紙幣処理装置。
【請求項7】
前記識別部により紙幣が真正なものではないと識別されたときにこのことを操作者に報知するための報知部を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の紙幣処理装置。
【請求項8】
前記報知部は、前記識別部により真正なものではないと識別された紙幣について前記筐体内での停止位置および/または前記識別部による識別情報を報知するようになっていることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置。
【請求項9】
前記報知部により、前記識別部により紙幣が真正なものではないと識別されたことが報知されたときに、当該紙幣を筐体内に取り込むか否かを操作者が前記制御部に入力するための操作部を更に備えたことを特徴とする請求項7または8記載の紙幣処理装置。
【請求項10】
前記入金口は、前記筐体の内部から外部に紙幣を投出するための出金口としても機能するようになっていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の紙幣処理装置。
【請求項11】
前記筐体の内部から外部に紙幣を投出するための出金口が前記入金口とは別に設けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の紙幣処理装置。
【請求項12】
前記紙幣処理装置は、有人釣銭機、無人釣銭機またはバックオフィスマシンであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の紙幣処理装置。
【請求項13】
筐体の外部から内部に紙幣を投入する工程と、
前記筐体内に投入された紙幣の少なくとも真偽を識別する工程と、
を備え、
紙幣の少なくとも真偽を識別する工程において、紙幣が真正なものではないと識別されたときに、当該紙幣を前記筐体の外部に返却させないようにすることを特徴とする紙幣処理方法。
【請求項14】
紙幣の少なくとも真偽を識別する工程において、紙幣が真正なものではないと識別されたときに、前記筐体内での紙幣の搬送を停止させることを特徴とする請求項13記載の紙幣処理方法。
【請求項15】
紙幣の少なくとも真偽を識別する工程において、紙幣が真正なものではないと識別されたときに、当該紙幣を前記筐体内に設けられた収納部に搬送して当該収納部に収納させることを特徴とする請求項13記載の紙幣処理方法。
【請求項16】
真正なものではないと識別された紙幣が前記収納部に収納された後、前記筐体内での紙幣の搬送を停止させることを特徴とする請求項15記載の紙幣処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−203666(P2012−203666A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−67955(P2011−67955)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】