説明

紙折り補助具

【課題】用紙を手折りによって折り畳む場合、その折り幅は、幅が不揃いになったり、曲がったりして、きれいに折り畳めないといった不具合がある。
【解決手段】紙折り補助具用いて用紙を折り畳む際に、紙折り補助具の一方の端縁を直線に成形するとともに、この直線端縁からの距離が所定の折り幅と略等しい2点間を前記直線端縁の方向に凸状の抜き溝で接続し、紙折り補助具の底面と凸状の抜き溝で囲まれた舌状部の上面との間に用紙の端縁を挟み込み、用紙の端縁を凸状の抜き溝の両端に当てるとともに、用紙が紙折り補助具の直線端縁からのはみ出し部を、紙折り補助具の直線端縁に沿わせて180度折り返えして、所定の折り幅に用紙を折り畳むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙を所定の寸法に手折りするための紙折り補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、便せん等の用紙を封筒等に入れる際に、用紙を折り畳んで封筒等の幅に合わせることが行われている。又、紙折り補助具を用いるものにあっては、下記特許文献のような数々の考案がなされている。
【0003】
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−138691
【0005】
【特許文献2】特開平10−129925
【0006】
【特許文献3】特開平11−147668
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
用紙を手折りによって所定の寸法に折り畳む場合、その折り幅は、作業者が目分量で設定していることから、幅が不揃いになったり曲がったりして、きれいに折り畳めないといった不具合や、折り畳んだ状態によっては、封筒へ挿入しづらいこともある。
【0008】
又、上記特許文献の紙折り補助具にあっては、専ら三つ折り補助具であり、それ以上の回数折りには対応できない不具合がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した不具合を解決するために、本発明の第1の手段による紙折り補助具にあっては、前記紙折り補助具の一方の端縁を直線に成形するとともに、前記直線端縁からの距離が所定の折り幅と略等しい少なくとも2点間を前記直線端縁の方向に凸状の抜き溝で接続したことを特徴とする。
【0010】
本発明の第2の手段による紙折り補助具にあっては、第1の手段による紙折り補助具の前記抜き溝の内側に形成された舌状部と前記紙折り補助具の表面との間に角度を付けたことを特徴とする。
【0011】
本発明の第3の手段による紙折り方法にあっては、本発明の第1及び第2の手段による紙折り補助具において、前記紙折り補助具の底面と前記舌状部の上面の間に前記用紙の端縁を挟み込み、前記用紙の端縁を凸状の抜き溝の両端に当てるとともに前記用紙が前記紙折り補助具の前記直線端縁からのはみ出し部を、前記紙折り補助具の前記直線端縁に沿わせて180度折り返して畳む。さらに、前記用紙を前記紙折り補助具から抜き取り、上記により前記用紙の180度折り畳んだ側の端縁を再び前記紙折り補助具の底面と前記舌状部の上面の間に挟み込み、凸状の抜き溝の両端に当てるとともに前記用紙の前記紙折り補助具の前記直線端縁からのはみ出し部を前記紙折り補助具の前記直線端縁に沿わせて180度折り返し畳む。この作業を操り返えすことにより、所定の折り幅に用紙を複数回折り畳むことを特徴とする。
【0012】
上記第1の課題解決手段による作用は、次の通りである。前記紙折り補助具の底面と前記舌状部の上面の間に前記用紙の端縁を挟み込む際、前記用紙の端縁を凸状の抜き溝の両端に当てるとともに、前記用紙が前記紙折り補助具の前記直線端縁からのはみ出し部を前記紙折り補助具の前記直線端縁に沿わせて180度折り返して畳むことにより、前記用紙を所定の幅に折り畳むことができる。
【0013】
上記第2の課題解決手段による作用は、次の通りである。本発明紙折り補助具にあっては、第1の手段による紙折り補助具に記載の前記抜き溝の内側に形成された舌状部と前記紙折り補助具の表面との間に角度を付けたので、前記舌状部上面と前記紙折り補助具の下面との間に用紙を差し込み易くなる。
【0014】
上記第3の課題解決手段による作用は、次の通りである。本発明の第1及び第2の手段による紙折り補助具を用いた用紙の折り畳み方法で、用紙の端縁を凸状の溝の両端に当てるとともに前記用紙が前記紙折り補助具の前記直線端縁からのはみ出し部を、前記直線端縁に沿わせて180度折り返して畳むことにより、用紙を一定の幅に折り畳むことができる。
【0015】
さらに、前記用紙を前記紙折り補助具から抜き取り先に前記用紙の180度折り畳んだ側の端縁を再び前記紙折り補助具の底面と前記舌状部の上面の間に挟み込み、凸状の抜き溝の両端に当てるとともに、前記用紙のはみ出し部を前記紙折り補助具の前記直線端縁に沿わせて180度折り返し畳む。この作業を操り返えすことにより、所定の折り幅に用紙を複数回一定の幅に折り畳むことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、以上のように構成されているので折り畳まれる用紙は、前記紙折り補助具の底面と前記舌状部の上面の間に挟み込み、凸状の抜き溝の両端に当て紙折り補助具の直線端縁に沿わせて180度折り返すことによって、常に一定した幅での折り畳みが可能となる効果を有する。
【0017】
又、前記紙折り補助具の表面と前記舌状部との間に角度をつけたことにより前記紙折り補助具の底面と前記舌状部の上面の間に用紙が差し込みやすくなる効果を有する。
【0018】
さらに、前記用紙の折り曲げた側を再び凸状の抜き溝の両端に当てて、前記用紙のはみ出し部を前記補助具の前記直線端縁に沿わせて180度折り返すことによって、複数回一定した幅で紙の折り畳みが可能となる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の紙折り補助具の一実施形態を示す平面図
【図2】同図1における紙折り補助具のA−A線断面図
【図3】同紙折り補助具に用紙を差し込んだ状態を示す平面図
【図4】同紙折り補助具で用紙を180度折り返した状態を示す平面図
【図5】同紙折り補助具で用紙を複数回折り畳む状態を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
【0021】
図1において1は本発明の紙折り補助具で、直線端縁5から所定折り幅に略相当する長さLの線4上の2点2a及び2bを結び直線端縁5の方向に向かって凸状の抜き溝2に囲まれた舌状部3が成型されている紙折り補助具である。
【0022】
又、図2において紙折り補助具1の底面と舌状部3の上面の間に紙折り対象の用紙6を挟みこむ際舌状部3と紙折り補助具1に角度θが付いているので、用紙6を滑らかに挟み込むことができる。
【0023】
図3において紙折り補助具1の底面と舌状部3の上面の間に紙折り対象の用紙6を挟み凸状抜き溝2の末端の2点2a及び2bに用紙6の先端を当てる。
【0024】
次に、図4のように用紙6が直線端縁5よりはみ出し部分を直線端縁5に沿って180度折り返す。
【0025】
次に、図5において用紙6を複数回折り畳む方法を説明する。上記の説明により折り畳んだ用紙6の折り線6aの側を紙折り補助具1の底面と舌状部3の上面の間に挟み込み、凸状溝2の末端の2点2a及び2bに用紙6の折り線6aを当てて、用紙6のはみ出し部分を直線端縁5に沿って180度折り返す。この作業を繰り返すことにより、用紙を複数回所定の幅に正確に折りたたむことができる。
【0026】
本発明の上記実施例では、直線端縁5から所定の折り幅に略相当する長さLの線4上に凸状抜き溝を1箇所設けて説明したが、複数箇所設けても良い。又、直線端縁5は、紙折り補助具の一方の縁に設けたが、複数の縁に直線端縁を設けるとともに、複数の凸状抜き溝を設ければ1つの紙折り補助具で折り巾の違う複数の紙折りができる。さらに、紙折り補助具は、薄板状のプレートで説明したが、直線端縁部を薄く成形すれば板厚は厚くてもよく、抜き溝の内側に形成された舌状部の表面との間に角度を付ける方法として、舌状部を折り曲げた形態で説明したが板厚を厚くした場合は、舌状部の付け根から舌状部の周縁に向けて傾斜をつけても良い。
【符号の説明】
1 紙折り補助具
2 抜き溝
3 舌状部
5 直線端縁
6 用紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙を折り畳む際に用いられる紙折り補助具において、前記紙折り補助具の一方の端縁を直線に成形するとともに、前記直線端縁からの距離が所定の折り幅と略等しい少なくとも2点間を前記直線端縁の方向に凸状の抜き溝で接続したことを特徴とする紙折り補助具。
【請求項2】
前記紙折り補助具の表面と前記抜き溝の内側に形成された舌状部の表面との間に角度を付けたことを特徴とする請求項1に記載の用紙の紙折り補助具。
【請求項3】
用紙を折り畳む際に、用いる請求項1及び請求項2の紙折り補助具において、前記紙折り補助具の底面と前記舌状部の上面の間に前記用紙の端縁を挟み込み、前記用紙の端縁を凸状の抜き溝の両端に当てるとともに、前記用紙が前記紙折り補助具の前記直線端縁からのはみ出し部を、前記紙折り補助具の前記端縁に沿わせて180度折り返えして、所定の折り幅に用紙を折り畳む方法。さらに、前記用紙を前記紙折り補助具から抜き取り先に前記用紙を180度折り畳んだ側の端縁を再び前記紙折り補助具の底面と前記舌状部の上面の間に挟み込み、凸状の抜き溝の両端に当てて直線端縁よりのはみ出し部を前記紙折り補助具の前記直線端縁に沿わせて180度折り返し畳む。この作業を繰り返えすことにより、紙折り補助具を用いて用紙を所定の折り幅に複数回折り畳む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−56769(P2013−56769A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−215574(P2011−215574)
【出願日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(597034657)
【Fターム(参考)】