説明

紙透明化剤

【課題】紙の透明化処理を効率よく実施することができる紙透明化剤を提供する。
【解決手段】紙を透明化する紙透明化剤であって、脂環族飽和炭化水素系樹脂と、炭化水素系溶剤及び脂肪酸エステル系溶剤の少なくとも一方の溶剤とを混合したものからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙を透明化させる紙透明化剤に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、封筒や薬袋の一部分には、内部にある宛先情報や薬を外部から見ることができるように、透明窓が設けられている。この透明窓は、従来、封筒や薬袋の一部分を切り欠くように取り除いた開口部に透明フィルムを貼り付けることにより作製されていた。しかしながら、このような透明窓は、紙の一部分を打ち抜いて上記開口部を形成した後に、上記透明フィルムを糊付けして作製されることから、非常に手間がかかってしまい、生産性が悪くなってしまっていた。
【0003】
このため、例えば、下記特許文献1等においては、紙を構成しているセルロース繊維と略同等の光屈折率を有する紙透明化剤(透明印刷インキ(ワニス)に溶剤を10〜50重量%を混入したもの)を当該紙に印刷(塗布)して、当該繊維同士の間の微細な空隙内に当該紙透明化剤を入り込ませて、当該紙透明化剤(透明印刷インキ(ワニス))で上記空隙を埋め込み、当該繊維と当該空隙との光屈折率差をほとんどなくして、当該繊維と当該空隙との界面で光屈折率差による乱反射を生じさせることなく略等しい屈折率で光を進行させる、すなわち、透明化させることにより、打ち抜き作業やフィルムの貼り付け作業を行うことなく、当該紙透明化剤の印刷(塗布)部分に透明窓を形成することを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭60−065198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した特許文献1等に記載されているような従来の紙透明化剤においては、光屈折率をほとんどなくすように紙の厚さ方向で前記空隙内を透明印刷インキ(ワニス)で埋め込むのに表裏それぞれ複数回の印刷(塗布)を行わなければならなかったため、非常に手間がかかってしまい、作業効率の低下を招いてしまっていた。
【0006】
このようなことから、本発明は、紙の透明化処理を効率よく実施することができる紙透明化剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した課題を解決するための、本発明に係る紙透明化剤は、紙を透明化する紙透明化剤であって、脂環族飽和炭化水素系樹脂と、炭化水素系溶剤及び脂肪酸エステル系溶剤の少なくとも一方の溶剤とを混合したものからなることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る紙透明化剤は、上述した紙透明化剤において、前記脂環族飽和炭化水素系樹脂が40〜80重量%、前記溶剤が20〜60重量%の割合で混合されたものであることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る紙透明化剤は、上述した紙透明化剤において、前記脂環族飽和炭化水素系樹脂が、40℃以上の融点を有するものであることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る紙透明化剤は、上述した紙透明化剤において、前記脂環族飽和炭化水素系樹脂が、水素化石油樹脂、水素化ロジンエステル樹脂、水素化テルペン樹脂のうちの少なくとも一種であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る紙透明化剤は、上述した紙透明化剤において、前記炭化水素系溶剤が、炭素数8〜18のものからなることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る紙透明化剤は、上述した紙透明化剤において、前記炭化水素系溶剤が、オレフィン系溶剤、パラフィン系溶剤、ナフテン系溶剤のうちの少なくとも一種からなることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る紙透明化剤は、上述した紙透明化剤において、前記脂肪酸エステル系溶剤が、下記の化学式(1)で表される化合物であることを特徴とする。
1COOR2 (1)
ただし、R1は炭素数9〜23のアルキル基又はアルケニル基、R2は炭素数3〜8のアルキル基である。
【0014】
また、本発明に係る紙透明化剤は、上述した紙透明化剤において、前記溶剤が、沸点200℃未満の低沸点溶剤に対して、沸点200℃以上の高沸点溶剤を20〜80体積%の割合で混合したものであり、当該高沸点溶剤と当該低沸点溶剤との沸点差が20℃以上であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る紙透明化剤によれば、脂環族飽和炭化水素系樹脂に対して溶剤が非常に高い相溶性を有していることから、高い溶解度で当該樹脂を溶解しながらも、高い浸透性(低粘度)を維持することができるので、紙の厚さ方向で比較的深くにまでわたって当該樹脂を効率よく入り込ませることができる。このため、紙の表裏に対してそれぞれ1回ずつ供給するだけで、紙の厚さ方向全体にわたって供給することができるので、作業にかかる手間を大幅に削減することができ、作業効率を向上させることができる。その結果、紙の透明化処理を効率よく実施することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る紙透明化剤を以下に具体的に説明する。
【0017】
本発明に係る紙透明化剤は、紙を透明化する紙透明化剤であって、脂環族飽和炭化水素系樹脂と、炭化水素系溶剤及び脂肪酸エステル系溶剤の少なくとも一方の溶剤とを混合したものからなる。
【0018】
前記脂環族飽和炭化水素系樹脂は、紙を構成するセルロース繊維と略同等の光屈折率を有し、当該セルロース繊維同士の間の微細な空隙内に介在して当該空隙を埋め込むことにより、当該繊維と当該空隙との光屈折率差をほとんどなくして、当該繊維と当該空隙との界面で光屈折率差による乱反射(白色化/不透明)を生じさせることなく略等しい屈折率で光を進行させる、すなわち、紙を透明化させることができるものであり、例えば、水素化石油樹脂、水素化ロジンエステル樹脂、水素化テルペン樹脂等を挙げることができる。
【0019】
前記水素化石油樹脂としては、例えば、米国エクソンモービル社製「エスコレッツ 5380(商品名)」,「エスコレッツ 5690(商品名)」等を挙げることができ、前記水素化ロジンエステル樹脂としては、例えば、荒川化学工業株式会社製「パインクリスタル KE−100(商品名)」等を挙げることができ、前記水素化テルペン樹脂としては、例えば、ヤスハラケミカル株式会社製「クリアロン P−85(商品名)」等を挙げることができる。
【0020】
なお、前記脂環族飽和炭化水素系樹脂は、融点が40℃以上であると好ましく、特に、融点が60℃以上であるとより好ましい。なぜなら、融点が40℃未満であると、紙の前記セルロース繊維同士の間の前記空隙内に介在させて当該紙を多数積み重ねたときに、温度条件等によっては、当該紙同士が接着してブロッキングを生じてしまうおそれがあるからである。
【0021】
前記炭化水素系溶剤は、前記脂環族飽和炭化水素系樹脂と相溶して当該脂環族飽和炭化水素系樹脂の粘度を低下させることにより、前記紙を構成するセルロース繊維同士の間の微細な空隙内に当該脂環族飽和炭化水素系樹脂を浸透させるものであり、例えば、オレフィン系溶剤、パラフィン系溶剤、ナフテン系溶剤等を挙げることができる。
【0022】
前記オレフィン系溶剤としては、例えば、出光興産株式会社製「リニアレン 10(商品名)」,「リニアレン 12(商品名)」等のα−オレフィン系溶剤等を挙げることができ、パラフィン系溶剤としては、例えば、出光興産株式会社製「IPクリーン LX(商品名)」等のイソパラフィン系溶剤等を挙げることができ、ナフテン系溶剤としては、例えば、新日本石油株式会社製「ナフテゾール 160(商品名)」等を挙げることができる。
【0023】
なお、前記炭化水素系溶剤は、炭素数8〜18であると好ましく、特に、炭素数10〜12であるとより好ましい。なぜなら、炭素数が8未満であると、沸点が低いことから、使用温度条件等によっては、使用中に揮発して紙透明化剤の粘度を変化させてしまう可能性があり、炭素数が18を超えると、粘度が高いことから、使用温度条件等によっては、前記樹脂を溶解したときの粘度が高くなり過ぎて浸透性を損なってしまう可能性があるからである。
【0024】
前記脂肪酸エステル系溶剤は、前記炭化水素系溶剤と同様に、前記脂環族飽和炭化水素系樹脂と相溶して当該脂環族飽和炭化水素系樹脂の粘度を低下させることにより、前記紙を構成するセルロース繊維同士の間の微細な空隙内に当該脂環族飽和炭化水素系樹脂を浸透させるものであり、例えば、下記の化学式(1)で表される化合物等を挙げることができる。
【0025】
1COOR2 (1)
ただし、R1は炭素数9〜23のアルキル基又はアルケニル基、R2は炭素数3〜8のアルキル基である。
【0026】
ここで、前記溶剤が、沸点200℃未満(特に好ましくは150〜180℃)の低沸点溶剤に対して、沸点200℃以上(特に好ましくは200〜220℃)の高沸点溶剤を20〜80体積%(特に好ましくは40〜60体積%)の割合で混合したものであり、当該高沸点溶剤と当該低沸点溶剤との沸点差が20℃以上であると、紙に供給するローラや刷毛やブラシ等の供給手段上で揮発して前記樹脂を乾燥させてしまうこと(乾固)の抑制と、紙に供給したときに前記樹脂を面方向に過剰に浸透させてしまうこと(滲み)の抑制とを非常にバランスよく保つことができるようになるので好ましい。
【0027】
このような上記脂環族飽和炭化水素系樹脂と上記溶剤とを混合してなる上記紙透明化剤は、当該樹脂が40〜80重量%、当該溶剤が20〜60重量%の割合であると好ましく、特に、当該樹脂が60〜70重量%、当該溶剤が30〜40重量%の割合であるとより好ましい。なぜなら、上記樹脂が40重量%未満で上記溶剤が60重量%超であると、単位容量当たりの上記樹脂量が少なくなり過ぎて、経時によって透明度が低下してしまう可能性があり、上記樹脂が80重量%超で上記溶剤が20重量%未満であると、使用温度条件等によっては、粘度が高くなり過ぎて、浸透性が低下してしまう可能性があるからである。
【0028】
このような本発明に係る紙透明化剤においては、紙に供給すると、前記セルロース繊維同士の間の微細な空隙内に入り込んで、前記溶剤が揮発してなくなる一方、前記脂環族飽和炭化水素系樹脂が当該空隙を埋め込み、当該繊維と当該空隙との光屈折率差をほとんどなくすことにより、当該繊維と当該空隙との界面で光屈折率差による乱反射を生じさせることなく略等しい屈折率で光を進行させる、すなわち、紙を透明化することができる。
【0029】
このとき、前記脂環族飽和炭化水素系樹脂に対して前記溶剤が非常に高い相溶性を有していることから、高い溶解度で当該樹脂を溶解しながらも、高い浸透性(低粘度)を維持することができるので、紙の厚さ方向で比較的深くにまでわたって、前記空隙内に当該樹脂を効率よく入り込ませて当該空隙内を当該樹脂で埋め込むことができる。
【0030】
このため、本発明に係る紙透明化剤では、紙の表裏両面に対してそれぞれ1回ずつ供給するだけで、紙の厚さ方向全体にわたって供給することができるので、作業にかかる手間を大幅に削減することができ、作業効率を向上させることができる。
【0031】
したがって、本発明に係る紙透明化剤によれば、紙の透明化処理を効率よく実施することができる。
【0032】
また、前記脂環族飽和炭化水素系樹脂が二重結合等を有していないことから、時間が経っても、透明印刷インキ(ワニス)のように発色(黄変化)してしまうことがないので、紙の透明度を長期にわたって維持することができる。
【0033】
また、前記脂環族飽和炭化水素系樹脂が40℃以上の融点を有していることから、透明化処理した紙を多数積み重ねても、当該紙同士が接着してブロッキングを起こしてしまうことを防止することができる。
【0034】
また、炭素数8〜18(特には10〜12)の炭化水素系溶剤を用いると、紙に供給してから適切な時間で揮発させることができるので、紙中で厚さ方向だけでなく面方向にまで前記脂環族飽和炭化水素系樹脂が過剰に浸透してしまうことを大幅に抑制することができ、透明窓の周辺に「滲み」を生じて美観が低下してしまうことを防止することができる。
【0035】
なお、本発明に係る紙透明化剤においては、紙に対する適性や浸透性等のさらなる向上を図るように、消泡剤や表面調整剤等のような各種の添加剤を必要に応じて適宜併用することも可能である。
【0036】
また、本発明に係る紙透明化剤は、印刷機を使用することによって、紙に印刷(供給)することが特に好適である。印刷機を使用して本発明に係る紙透明化剤を紙に印刷(供給)する場合、紙に対する当該紙透明化剤の単位面積あたりの一度の印刷(供給)量に限界があるものの、本発明に係る紙透明化剤は、先に説明したように、紙の表裏両面に対してそれぞれ1回ずつ印刷(供給)、又は、紙の一方面に対して2回の重ね刷り(供給)するだけで、紙の厚さ方向全体にわたって浸透させることができ、実用的に十分な程度の透明度を有する透明窓を得ることができる。
【実施例】
【0037】
本発明に係る紙透明化剤の効果を確認するために以下のような確認試験を行った。
【0038】
[試験体の作製]
下記の表1に示す樹脂及び溶剤を下記の表2に示す割合で容器に配合し、ディゾルバで攪拌しながら加熱(120℃)して当該樹脂を当該溶剤に溶解することにより、試験体1〜8を作製した。なお、比較のため、一般的な油性の透明印刷インキ(オーバプリントニス(ワニス))64重量%と一般的なインキソルベント(沸点259℃,粘度3.81mm2/s(40℃))36重量%とを配合してディゾルバで攪拌(室温)することにより、比較体を作製した。
【0039】
【表1】

【0040】
【表2】

【0041】
[試験内容]
〈物性試験〉
上記試験体1〜8及び上記比較体に対して、E型粘度計(25℃)による粘度測定を行うと共に、ザーンカップNo.4(40℃)による時間測定でも粘度を確認した。
【0042】
〈乾燥試験〉
上記試験体1〜8及び上記比較体をガラス板の表面に膜状(75μm厚)に設け、室温下で要する乾燥時間を、膜の表面を指で触った触覚により確認した。
【0043】
〈使用試験〉
上記試験体1〜8及び上記比較体を紀州製紙株式会社製片艶晒クラフト紙「紀州ラップ(商品名)」(65kg/四六全)の両面に塗布供給(9〜10g/m2)して放置(室温×1時間)した後、下記の項目(1)〜(5)について確認した。
【0044】
(1)ベタ付き
紙の表面を指で触って触覚によりベタ付き具合を確認した。
【0045】
(2)透明度
米国Laser Labs, Inc.社製「TINT METER INSPECTOR M200(商品名)」を使用して透明度を測定した。
【0046】
(3)臭気
試験片(3cm四方)を蓋付き密封容器(200ミリリットル)の内部に入れて(10枚)、蓋をして加温放置(40℃×1時間)した後、室温まで冷却して蓋を外し、容器の内部の臭気を嗅覚により確認した。
【0047】
(4)滲み
1週間放置して、塗布部分から未塗布部分への滲み部分の長さを測定した。
【0048】
(5)変色
太陽光に暴露するように屋外に1ヶ月放置した後、暗所に1ヶ月間保管したものを基準にして、変色(黄変)具合を目視確認した。
【0049】
[試験結果]
上記物性試験及び上記乾燥試験並びに上記使用試験の上記項目(1)〜(5)についての試験結果を下記の表3に示す。
【0050】
【表3】

【0051】
表3からわかるように、ベタ付き試験においては、上記試験体2(水素化ロジンエステル樹脂を使用)が、ベタ付きをやや生じてしまったものの、積み重ねたときにブロッキングを生じてしまうほどではなかった。よって、本発明に係る紙透明化剤は、ブロッキングの発生を防止できることが確認された。
【0052】
また、透明度試験においては、比較体が約50%程度であったのに対し、すべての試験体1〜8が約60%となり、特に、上記試験体4(沸点288℃の溶剤使用)が70%となった。よって、本発明に係る紙透明化剤は、紙の透明化処理を効率よく実施できることが確認された。
【0053】
また、臭気試験においては、すべての試験体1〜8が臭気をやや有したものの、それほど気になるものではなかった。よって、本発明に係る紙透明化剤は、作業環境の低下を大きく抑制できることが確認された。
【0054】
また、滲み試験においては、比較体が10mm以上となってしまうのに対し、試験体4(沸点288℃の溶剤使用)が5mm超程度となったものの、試験体1〜3,5〜8が5mm未満となり、すべての試験体1〜8が実用上問題を生じない程度であった。よって、本発明に係る紙透明化剤は、美観の低下を防止できることが確認された。
【0055】
また、変色試験においては、比較体が割と変色(黄変)してしまったのに対し、すべての試験体1〜8が変色(黄変)しなかった。よって、本発明に係る紙透明化剤は、紙の透明度を長期にわたって維持できることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明に係る紙透明化剤は、紙の透明化処理を効率よく実施することができるので、印刷産業等を始めとする各種産業において、極めて有益に利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙を透明化する紙透明化剤であって、
脂環族飽和炭化水素系樹脂と、炭化水素系溶剤及び脂肪酸エステル系溶剤の少なくとも一方の溶剤とを混合したものからなる
ことを特徴とする紙透明化剤。
【請求項2】
請求項1に記載の紙透明化剤において、
前記脂環族飽和炭化水素系樹脂が40〜80重量%、前記溶剤が20〜60重量%の割合で混合されたものである
ことを特徴とする紙透明化剤。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の紙透明化剤において、
前記脂環族飽和炭化水素系樹脂が、40℃以上の融点を有するものである
ことを特徴とする紙透明化剤。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の紙透明化剤において、
前記脂環族飽和炭化水素系樹脂が、水素化石油樹脂、水素化ロジンエステル樹脂、水素化テルペン樹脂のうちの少なくとも一種である
ことを特徴とする紙透明化剤。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の紙透明化剤において、
前記炭化水素系溶剤が、炭素数8〜18のものからなる
ことを特徴とする紙透明化剤。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の紙透明化剤において、
前記炭化水素系溶剤が、オレフィン系溶剤、パラフィン系溶剤、ナフテン系溶剤のうちの少なくとも一種からなる
ことを特徴とする紙透明化剤。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の紙透明化剤において、
前記脂肪酸エステル系溶剤が、下記の化学式(1)で表される化合物である
ことを特徴とする紙透明化剤。
1COOR2 (1)
ただし、R1は炭素数9〜23のアルキル基又はアルケニル基、R2は炭素数3〜8のアルキル基である。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の紙透明化剤において、
前記溶剤が、沸点200℃未満の低沸点溶剤に対して、沸点200℃以上の高沸点溶剤を20〜80体積%の割合で混合したものであり、当該高沸点溶剤と当該低沸点溶剤との沸点差が20℃以上である
ことを特徴とする紙透明化剤。

【公開番号】特開2011−122271(P2011−122271A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−281200(P2009−281200)
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【出願人】(506099580)東新油脂株式会社 (2)
【出願人】(000184735)株式会社小森コーポレーション (403)
【Fターム(参考)】