説明

紛失防止の結合部品を備えた編み機針

【課題】選択部材とリブ針との間に嵌め合い接続をもつ編み機針、特にリブ・ダイヤル針、を提供する。
【解決手段】フック4と、軸受面によって囲まれた針結合凹所とからなる針本体2と、針結合凹所に合致し、その周囲に対の軸受面18を有する結合ダイヤル頭部15からなる結合部材3とからなり、合致する横向きの軸受面は結合部材と針本体に設けられ、軸受面は少なくとも一時的に互いに当接し、軸受面および対となる軸受面18について横断方向に配向される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は編み機針、特にリブ・ダイヤル針に関する。
【背景技術】
【0002】
特に小さな丸編み機を考慮では、条件はリブ・ダイヤル周辺で限定される。リブ・ダイヤルは、リブ針とも呼ばれるリブ・ダイヤル針収容のための環状の針床を形成する。このような小さな丸編み機は、例えば、特許文献1に開示されている。そこに記載されている編み機は、垂直に配置されたシリンダ針を備えた編成シリンダと、そして水平に配置されたリブ針とを有する、リブ・ダイヤルを備える。リブ針はリブ・ダイヤルより上にある針選択機構によって動かされる。針選択機構は、回転可能に支持された選択部材により、リブ針に作用する。
【0003】
この種の針選択システムは、選択部材とリブ針との間の固定接続部を備えてない。選択部材は、放射状外向き方向にリブ針を移動できるのみである。加えて、選択部材の横方向への最小の偏りであっても、針フットが当該選択部材から外れることがあり、そして針が不適切な方法で起動されるリスクがある。さらにまた、選択部材およびリブ針は別々に取り扱われなければならないので、小さな丸編機を装てんするには相当な手作業を必要とする。
【0004】
加えて、編み機での接続も知られていて、例えば、編み機針は、選択または結合部材と接続され、このような接続が、選択または結合部材が軸周りに旋回動作するのを潜在的に可能にしている。これらの接続は、分離可能な接続であり、それは編み機針の縦軸方向に直角な方向について分離できることが好ましい。この結果、編み機針の、そして選択部材または結合部材の、分解と組立は困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2009/013773号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これを考慮して、本発明の目的は、選択部材とリブ針との間に嵌め合い接続をもつ編み機針、特にリブ・ダイヤル針、を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1の編み機針により達成される。
【0008】
本発明の編み機針は、選択部材と接続された針本体を備える。選択部材は、結合部材としても構成されうる。使用される接続は、一実施例では、針上の結合凹所と結合部材に設けられたダイヤル頭部とを備えた、ヒンジ装置または継ぎ手装置である。別の実施態様では、結合凹所が結合部材に設けられ、ダイヤル頭部が針本体に形成される。いずれの場合においても、ダイヤル頭部はその周囲に軸受面を有し、当該軸受面は結合凹所に設けられた対となる軸受面と係合する。軸受面および対となる軸受面のこの構成により、最小限の遊びをもつ、正確な、滑らかに動く軸受が達成できる。結合部材から針本体への良好な力伝動が、針本体の長さ方向で、送り出し方向で、更には引き込み方向でも同様に、達成される。
【0009】
結合凹所の軸受面は、ダイヤル頭部を、少なくともその3つの側面でその周囲に囲み込み、それで継ぎ手装置を形成することが好ましい。軸受面が継ぎ手の旋回軸周りに180°以上の角度で延びることで、3面の囲い込みが達成される。そこでは、ダイヤル頭部は、凹所において、旋回軸に対して放射状に、各方向に固定される。
【0010】
ダイヤル頭部および結合凹所により形成されるヒンジ装置は旋回軸を定める。旋回軸は、針本体に横向きの方向と理解されることとなる、Z方向に配向される。針本体の長さ方向はX方向として見られる。Z方向に対してと同様、X方向に対して直角にY方向が定められ、当該Y方向は高さ方向と呼ばれる。少なくとも旋回位置の一つにおいて、結合部材はこの高さ方向すなわちY方向に延びる。取り付け状況により、結合部材は、Y方向と異なる方向に延びてもよい。
【0011】
ダイヤル頭部および関連の結合凹所の形でヒンジ装置を構成することにより、結合部材は少なくとも針本体とX方向で結合する。Z方向の紛失防止を確実にするために、合致する横向きの軸受面が、結合部材にそして針本体に設けられており、当該面は互いに少なくとも一時的に当接する。結合部材および針がリブ・ダイヤルに、または別の針床に取り付けられる際に想定されるように、これらの横向きの軸受面は、少なくとも結合部材および針本体が互いに旋回位置にある時、互いに当接する。例えば、これは結合部材が高さ方向に向かってわずかに傾斜する位置である。この手段は、結合部材および針本体が、組立の間、すなわち、針床への取り付けの間、間違ってばらばらになるのを防ぐ。針本体および結合部材からなるユニットの取扱いはかなり容易になる。
【0012】
結合凹所はC型の凹所でもよい。したがって、断面ではその輪郭は円弧にならう。U型の凹所の場合、理屈においては、結合部材および針本体がY方向にばらばらになる可能性がある。C凹所を考えると、針本体と結合部材の間の結合は、X方向のみならずY方向においても存在する。いずれの場合でも、Z方向の結合は横向きの軸受面により達成される。
【0013】
横向きの軸受面は、ダイヤル頭部内に位置し、そして結合凹所または外側の当該凹所によって区切られた領域にあってよい。これは、ダイヤル頭部が針本体に設けられる実施態様と同様に、結合部材にダイヤル頭部がある構成にあてはまる。横向きの軸受面が結合凹所によって区切られる領域に設けられる場合、ダイヤル頭部は長さ方向に分割されることが好ましい。したがって、当該ダイヤル頭部は、XY平面について対称的に配置されうる2つの頭部半片を備える。この場合、ダイヤル頭部は、当該頭部の頭部半片の間にY方向に延びる、壁上の突起により固定されてもよく、当該突起は、例えば、頭部半片の一つから、中央に配置された壁の穴に延びる。突起は穴の中で、突起および穴によって、のみによらず、軸受面および対になる軸受面によって、のみ達成される、旋回軸受け動作を引き起こすのに十分な遊びを持つことが好ましい。
【0014】
本発明の有利な実施態様の更なる詳細は、図面、記載または請求項の主題である。記載は、本発明の本質的な態様および種々の状況に限定される。図面は、更なる詳細を開示するが、補足的に考慮されるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】部分で示された付随する結合部材を備えた編み機針の斜視図。
【図1a】図1の編み機針の一部分の詳細の水平方向断面図。
【図2】選択部材を伴った、図1の編み機針の概略側面図。
【図3】図1の編み機針の一部分の側面図。
【図4】本発明の編み機針の変形された実施態様の一部分の側面図。
【図5】本発明の編み機針の別の変形された実施態様の一部分の分解斜視図。
【図6】図5の編み機針の一部分の垂直断面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、リブ・ダイヤルに装てんするための、したがってリブ・ダイヤル針またはリブ針と呼ぶことができる、編み機針1を示す。しかしながら、本発明は、リブ針に限定されることなく、リブ・ダイヤルに挿入されない編み機針にも使用されうる。
【0017】
編み機針1は、針本体2と結合部材3とからなる。針本体2は、細長い平坦な部材として構成されるのが好ましい。その一端に、当該細長い平坦な部材は、編み目形成のために設けられたフック4を備える。フック4は、追加の要素、例えばフック4の近くで回転可能に支持されるべら5、を伴うことができる。このべらは、べら溝6に回転可能に支持されているので、その端7はフック4の突端を覆い、したがってフック4を閉じることができ、あるいはフック4を開放するために、フック4から離れた、後部位置にも届くことができる。
【0018】
掛けばね9は、針本体2の一側面8に設けられてもよく、当該ばねの一端10は針本体2にしっかりと保持される。その突端11は、側面8またはそこに設けられたくぼみの底部に当接できる。針受け空間12が、掛けばね9と針本体2の側面8との間に定められるのが好ましく、それにより別の針が、編み目の引き継ぎのために、当該針受け空間を通って入ることができる。
【0019】
針本体2は、フック4から離れて、掛けばね9から端13へ延びる。ヒンジ装置14が端13と掛けばね9との間に設けられ、当該ヒンジ装置14は、針本体2上の結合部材3を回動可能に支持するように構成される。このヒンジ装置14は、Z方向と一致する旋回軸を定め、したがってべら5の旋回軸と平行に配向される。これを説明するために、方向X、YおよびZが図1に示されている。X方向は、針本体2の長さ方向と一致する。Z方向は対応する横方向であり、そしてY方向は対応する高さ方向である。理解の助けのために、参照として対応する座標軸方向XおよびYの簡略化した等角側面図を図2に示す。
【0020】
ヒンジ装置14は、ダイヤル頭部15とそれに合致する結合凹所16とからなる。ダイヤル頭部15は、結合部材3に設けられ、したがって結合ダイヤル頭部15と呼ばれる。結合凹所16は針本体3に設けられ、したがって針結合凹所16と呼ばれる。ダイヤル頭部15は円形のダイヤルであるのが好ましい。換言すれば、その輪郭は180°以上の円弧にならう。この円弧は凹所と不連続とすることもできる(図示されず)。結合凹所16はC型の凹所である。その輪郭は、ダイヤル頭部15の輪郭の半径より無視しうる程にわずかに大きいだけの半径の円弧にならう。ダイヤル頭部15はZ方向の互いにある距離を置いた平坦側部を有し、当該距離はダイヤル頭部15の厚みD1を定める。また、結合凹所16を囲む針本体2の部分は平坦側部を有し、当該平坦側部の距離はこの領域の針本体の厚みD2を定める。この厚みD2は前述の厚みD1に対応する。説明のために、参照として編み機針1のおおよそ破線17の高さの水平方向断面を図1aに示す。厚さ比は、この線17の下でも線30の高さとほぼ同等である。
【0021】
その外側の周囲に、結合ダイヤル頭部15は対となる軸受面18を備える。それは円弧にならい、したがって円筒状であるか、部分的に円筒状である。しかしながら、それは球形でも、わずかに円錐でもよい。
【0022】
付随する針結合凹所16は、対となる軸受面18を囲む軸受面19を有する(図3)。この結果、結合ダイヤル頭部は、針結合凹所16内に最小限の遊びでもって支持される。結合部材3の旋回動作の間、対となる軸受面18は軸受面19により案内される。横方向固定手段20は、ヒンジ装置14に、またはその周辺に設けられる。当該横軸固定手段は、編み機針1が針床、すなわち、例えばリブ・ダイヤル、から取り外すときに紛失しないように、針結合凹所16に結合ダイヤル頭部15を保持するために設けられる。本実施例において、横方向固定手段20は結合部材3に形成された突起21を備える。当該突起の厚みは、Z方向において、結合部材3の厚みD1より小さく、当該厚みD1は同方向に測られる。ここで、例えば、突起21は、針本体2上のスリット22の形を持つ凹所を伴い、当該スリットは突起21を収容するために設けられている。更に説明のために、これと共に図1aも参照されたい。スリット22は、針結合凹所16の近くに設けられるか、または直接それに付加してもよい。その際、突起21は、組立/分解位置において、図2のような位置にあると仮定して、結合部材3が左に、すなわちフック4の方向に、僅かに傾斜したとき、スリット22内に位置するように、空間的に関連する事が好ましい。突起21は、2つの平らな横向きの軸受面21a、21bを有し、当該面は互いに平行に配置されるのが好ましい。スリット22は、互いに平行である2つの横向きの軸受面22a、22bによって、区切られるのが好ましい。突起21がスリット22内にあるとき、横向きの軸受面21a、21bは横向きの軸受面22a、22bに対してZ方向に当接する。
【0023】
突起21およびスリット22は、中心におかれ、X方向およびY方向に伸びる中心平面について対称になるよう、本体2にそして結合部材3に対し、配置されるのが好ましい。
【0024】
突起21およびその関連するスリット22の寸法は、組立/分解位置にある、突起21の横向きの軸受面21a、21bとその関連のスリット22の横向きの軸受面22a、22bとの間で、摩擦嵌め合いが形成されて、それにより結合部材3が針本体2と摩擦係合するようなものであってよい。加えて、横向きの軸受面21aおよび21bは、互いに対して鋭角に伸びて、したがって突起21の厚みがその先端に向かって減少するよう、円錐形に設けることができる。そして、スリット22は、突起21と適合するよう構成されることができ、そこで、突起21に付随するスリットの突端の開口は、スリットの底より大きな幅を有する。結果的に、突起21は、スリット22に容易に挿入されうる。針21とスリット22との間の摩擦嵌め合いに影響を与えるために、突起21の、そしてスリット22の円錐が、互いに大きく逸脱し、そして異なる厚みで構成されるようにできる。
【0025】
編み機針1の動作中、当該針は、結合部材の対応する動作によって、X方向に前後に動かされうる。その際、結合部材3は、編成動作実行のために、針本体1をX方向に前後に移動するために、旋回動作できる。その際、結合ダイヤル頭部15は、針結合凹所16内部で、限定された回転動作を実行する。その場合、突起21がスリット22内部に恒久的に配置されることを条件としてもよい。しかしながら、突起21がスリット22から外れることも許される。針床、すなわち、リブ・ダイヤル内部で、結合部材3および針本体2は、ヒンジ装置14が針溝を外れていないことを条件として、それぞれの針溝の側面によって、共に保持される。
【0026】
しかしながら、ヒンジ装置14が針溝を外れても、結合部材3と針本体2との間の接続をZ方向にしかるべく確実にするように、突起21がスリット22にあらかじめ嵌入されている。例えば、針本体2および結合部材3が分解のためにリブ・ダイヤルから取りはずされるときでも、この接続はそのままである。
【0027】
図1乃至図3の描写と異なって、突起21は針本体2の一部であってもよく、その場合、スリット22は結合部材3に設けられる。その際、突起21およびスリット22の組合せを、図1に示すと同様に結合部材3のフック4に面している側にも、そして端13に面している後方側にも配置できる。同様に、2つの突起21、フック4に面している側に1つおよび端13に面している対向する側に1つ、を結合部材3に設けてもよく、その場合、対応するスリット22は、それ故、それぞれの突起21を収容するために、ヒンジ装置14の両側に設けられうる。また、針本体2上のヒンジ装置14の両側に突起21を設けることもでき、当該突起が結合部材3の対応するスリット22と係合に入る。
【0028】
図4は、本発明の編み機針1の別の変形された実施態様を示す。この実施態様は、ヒンジ装置14の設計からみて異なっている。ここで、ダイヤル頭部は針本体2に付随しており、そして、それが、この場合、針ダイヤル頭部23と呼ばれる理由である。ここで、結合凹所は結合部材3に付随しており、そして、それが、この場合、結合部材結合凹所24と呼ばれる理由である。上記記載は、特に対となる軸受面18、軸受面19、突起21および付随するスリット22について、残りのすべての特徴および変更を考慮する際、類似のものとして有効である。
【0029】
上記の実施態様の各々において、横方向固定手段20は、ヒンジ装置14の外側に位置している。しかしながら、これらの実施態様の各々で、ヒンジ装置14の内側に横方向固定手段20を配置できる。これは図5の実施態様の例により説明される。結合凹所は、針結合凹所16’として例示的にのみ構成される。その対となる軸受面18は、約ほぼ180°の円弧の形をもつ曲率にならう。これはU型の結合凹所である。針結合凹所16’内部のおおよそ中心に壁25がある、当該壁は、おおよそ中心において、そしてXY平面に対し平行に設けられるのが好ましい。結合ダイヤル頭部15は頭部半片15a、15bに分けられ、それらの間に頭部スリット26を形成する。頭部スリット26は、例えば、図6からも明らかなように、壁25の厚みよりきわめてわずかに大きいスリット幅をもつのが好ましい。
【0030】
前述の実施態様の各々において、結合が結合部材3と針本体2との間に達成されると共に、軸受面19がそれぞれのダイヤル頭部15または23の周りに180°以上にわたって延びる、すなわち、C型の結合凹所が形成されているが、固定は、壁25に設けられた穴28を備えた固定手段27によって、図5のように実施態様のY方向において、達成される。穴28は、対となる軸受面18および軸受面19によって定められる回転または旋回軸(ヒンジ軸)に、同心の位置に決められるのが好ましい。頭部半片15a、15bのうちの少なくとも1つ、好ましくは両方には、穴28のところに、穴28に延びる突起が設けられる。図6に示すように、これは頭部半片15a、15bの対応する局部的な塑性変形により達成されうる。頭部半片15bのそこに示される突起29は、例えば、頭部半片15bのこの領域の内部方向への塑性変形により作成される。突起29および穴28は軸受としての働きはせずに、したがってヒンジ軸を定めるためにではなく固定手段としてのみ働くのが好ましい。対照的に、旋回軸受は対となる軸受面18および軸受面19により形成される。
【0031】
C型の結合凹所16、24の代わりに、U型の結合凹所が設けられている場合、中心壁25、穴28および対応する突起29を利用するこの種類の固定手段は、上記の実施態様の各々にも適用できる。
【0032】
特にリブ・ダイヤルを装てんする際、編み機針の、そして付随する結合部材の取扱いを単純化するため、当該編み機針に回転可能に支えられた結合部材を有する編み機針が提供される。針本体に結合部材3を横に固定するために、横向きの軸受面21aおよびbは、22aおよびbと同様に、少なくとも一時的に互いに当接状態にある。
【符号の説明】
【0033】
1 編み機針
2 針本体(針幹)
3 結合部材
4 フック
5 べら
6 べら溝
7 端
8 側面
9 掛けばね
10 端
11 突端
12 針受け空間
13 端
14 ヒンジ装置
15 結合ダイヤル(dial)頭部
15a、15b 頭部半片
16、16’ 針結合凹所
17、30 線
18 対となる軸受面
19 軸受面
20 横方向固定手段
21 突起
21a、21b 横向きの軸受面
22 スリット
22a、22b 横向きの軸受面
23 針ダイヤル頭部
24 結合部材の接続凹所
25 壁
26 頭部スリット
27 固定手段
28 穴
29 突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フック(4)と、当該フック(4)から離れた位置にある、軸受面(19)によって囲まれた針結合凹所(16)と、または、それに代えて、周囲に軸受面(19)を有するダイヤル頭部(23)とからなる針本体(2)と、
一端に設けられ、当該針結合凹所(16)に合致し、その周囲に対の軸受面(18)を有する結合ダイヤル頭部(15)と、または、それに代えて、当該軸受面(19)によって3つの側面に囲まれてダイヤル頭部(23)に係合する結合部材の結合凹所(24)からなる結合部材(3)と
からなり、
合致する横向きの軸受面(21a、21b、22a、22b)は、結合部材(3)に、そして、当該針本体(2)に設けられ、当該軸受面は、少なくとも一時的に互いに当接し、当該軸受面(19)および対となる当該軸受面(18)について横断方向に配向される、
特にリブ・ダイヤル針である、編み機針(1)。
【請求項2】
前記針結合凹所(16)は、C型であるかU型の凹所である、ことを特徴とする請求項1に記載の編み機針。
【請求項3】
前記結合ダイヤル頭部(15)は、円形のダイヤル頭部である、ことを特徴とする請求項1に記載の編み機針。
【請求項4】
前記結合部材の結合凹所(24)は、C凹所またはU凹所である、ことを特徴とする請求項1に記載の編み機針。
【請求項5】
前記ダイヤル頭部(23)は、円形のダイヤル頭部である、ことを特徴とする請求項1に記載の編み機針。
【請求項6】
前記結合ダイヤル頭部(15)および前記針結合凹所(16)と共に、または、それに代えて、前記ダイヤル頭部(23)および前記結合部材の結合凹所(24)と共に前記編み機針(1)に対して横断方向に配向される旋回軸を有する接合装置(14)を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載の編み機針。
【請求項7】
前記横向きの軸受面(21a、21b、22a、22b)のうちの少なくとも1つは、前記針結合凹所(16)により、または前記結合部材の結合凹所(24)によって囲まれる領域に配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の編み機針。
【請求項8】
前記横向きの軸受面(21a、21b)は、囲まれた領域に設けられた壁(25)に形成される、ことを特徴とする請求項7に記載の編み機針。
【請求項9】
前記結合凹所(16、24)内に支持される前記ダイヤル頭部(15、23)は、2つの頭部半片(15a、15b)から成り、その間に頭部スリット(26)が前記壁(25)の収容のために形成される、ことを特徴とする請求項8に記載の編み機針。
【請求項10】
前記ダイヤル頭部(15、23)は、放射状固定手段(27)によって、前記壁(25)に固定される、ことを特徴とする請求項9に記載の編み機針。
【請求項11】
前記放射状固定手段(27)は、前記壁(25)の穴(28)に、前記頭部半片(15b)の1つから伸びる、少なくとも一つの突起(29)により形成される、ことを特徴とする請求項10に記載の編み機針。
【請求項12】
前記横向きの軸受面(21a、21b、22a、22b)のうちの少なくとも1つは、前記針結合凹所(16)によって、または、前記結合部材の結合凹所(24)によって囲まれる領域の外側に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の編み機針。
【請求項13】
前記横向きの軸受面(21a、21b、22a、22b)のうちの少なくとも1つには、突起(21)が設けられ、当該突起は、前記結合部材(3)に、または前記針本体(2)に配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の編み機針。
【請求項14】
前記突起(21)はスリット(22)と係合し、当該スリット(22)は、前記針本体(2)に、または前記結合部材(3)に設けられている、ことを特徴とする請求項13に記載の編み機針。
【請求項15】
前記ダイヤル頭部(15)、前記結合部材(3)および前記針本体(2)は、均一の合致した厚み(d1、d2)を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の編み機針。

【図1】
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【図1a】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−38236(P2011−38236A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−171445(P2010−171445)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(598132646)グロツ・ベッケルト コマンディートゲゼルシャフト (77)
【Fターム(参考)】